JP2003310625A - 生体内組織縫合装置 - Google Patents

生体内組織縫合装置

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JP2003310625A
JP2003310625A JP2002124829A JP2002124829A JP2003310625A JP 2003310625 A JP2003310625 A JP 2003310625A JP 2002124829 A JP2002124829 A JP 2002124829A JP 2002124829 A JP2002124829 A JP 2002124829A JP 2003310625 A JP2003310625 A JP 2003310625A
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Japan
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vivo tissue
tip
main body
needle
suturing device
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JP2002124829A
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English (en)
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Tomoji Maruyama
智司 丸山
Masakatsu Kawaura
政克 川浦
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生体内組織の縫合作業が容易であり、かつ確
実に生体内組織に形成された穴を縫合することができる
生体内組織縫合装置を提供する。 【解決手段】 生体内組織縫合装置1は、生体内組織膜
8に形成された経皮的に貫通した穴を縫合するための装
置である。縫合装置1は、穴より生体内組織内に挿入可
能であり、かつ回動可能な先端回動部3を備える本体部
2を備える。本体部2は、先端回動部3よりも基端側と
なる部位の内部に収納された針4と、針4に接合された
糸5と、針4を本体部2の側面より突出させて先端回動
部3内に押し込むための押子6を備える。先端回動部3
は、生体内組織内に配置された状態にて、押子6により
押し込まれた針4を受け入れる針受入部3aを備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体内組織膜(例
えば、血管)に形成された経皮的に貫通した穴を縫合す
るための生体内組織縫合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】血管や他の内部構造中にカテーテル等の
診断、治療用装置を挿入する低侵襲手術が広く行われて
いる。例えば、心臓の冠状動脈の狭窄の治療において、
治療処置を行うために血管中へのカテーテル等の器具を
挿入することが必要となる。カテーテル等の血管内への
挿入は、通常大腿部を切開した穿刺孔から行われる。従
って、処置を終えた後には、その穿刺孔の止血をする必
要があるが、大腿動脈からの出血時の血圧(出血圧力)
は高く、止血作業は非常に困難であり、従来は医療従事
者が1時間もの間、手で押さえ続ける等の過酷な作業が
行われていた。近年、この止血作業を容易かつ確実に行
うべく、血管に作られた穴を縫合するために、傷穴を通
して挿入される装置が開発されている。
【0003】上記のような装置として、例えば、特許第
3164532号公報に示すものがある。特許第316
4532号公報の装置では、近位部の末端と末梢部の近
位末端の間に間隔を形成するように軸から延びる中央ア
ーチ状部により近位部と末梢部が互いに結合されてい
る。近位部は装置が操作位置にあるとき人体の外に置か
れる端部を有する軸に沿って延びる近位部と末梢部を含
む可撓性チューブと、そこに複数の針を保持するために
該末梢部内に形成されて、軸に沿って該末梢部の該近位
端に形成された開口部にまで延びる少なくとも一つの針
保持腔と、近位部内に形成されて該軸に沿って該近位部
の該末梢端に形成された開口部にまで延びる針引込み内
腔と、近位部の該第一の端に形成された開口部から針保
持腔に延びる内腔とを備えている。上記の縫合装置で
は、生体内に挿入される中央アーチ部を備えており、ア
ーチ部自体の生体内への挿入自体容易なものではない。
さらに、縫合作業において、特許第3164532号公
報の図7に示すように、操作者である医師は装置を望み
の方向に回転し、そして、針保持腔を通って前方に針の
内の一本を引きながら、開口部の外の引き紐を引っ張る
という作業が必要であり、これにより、針の近位端が血
管の壁を通って引かれ、尖った部位は、開口部に入り針
引込み内腔中まで延びる。針は引き紐を用いることによ
り、針の近位末端が針引込み内腔の近位末端から突き出
されるまで前方に引かれ、医師に掴まれ、針引込み内腔
から引き出される。その後、医師は特許第316453
2号公報の図8に示すように、中央アーチ状部が縫合糸
の第一の端が血管の壁を貫いた地点に対応する好みの位
置で血管の壁に股がるまで、装置を回転する。そして、
上記と同様の作業を繰り返す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の縫合装置では、
縫合のために、アーチ部を生体内へ挿入する必要がある
が、複数回のカテーテル手術を受けた患者は皮下組織が
硬化している現象があり、このような状態においては、
アーチ部のような出っ張り部分を生体組織へ挿入するこ
とが非常に困難であり、さらに、生体内に挿入されたア
ーチ部を含む装置全体を回転させなければならず、縫合
作業が繁雑である。本発明の目的は、生体内組織への挿
入および縫合作業が容易であり、かつ確実に生体内組織
に形成された穴を縫合することができる生体内組織縫合
装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するもの
は、以下のものである。 (1) 生体内組織膜に形成された経皮的に貫通した穴
を縫合するための生体内組織縫合装置であって、該縫合
装置は、前記穴より前記生体内組織内に挿入可能であ
り、かつ回動可能な先端回動部を備える所定長を有する
本体部を備え、該本体部は、該本体部の前記先端回動部
よりも基端側となる部位の内部に収納された少なくとも
1本の針と、該針に接合された糸と、該針を該本体部の
側面より突出させて前記先端回動部内に押し込むための
押子を備え、前記先端回動部は、前記生体内組織内に配
置された状態にて、前記押子により押し込まれた前記針
を受け入れる針受入部を備える生体内組織縫合装置。 (2) 前記生体内組織縫合装置は、前記先端回動部を
前記本体部のほぼ中心軸上にある状態から90度以下の
所定角度内での回動を許容する回動角度規制機能を備え
ている上記(1)に記載の生体内組織縫合装置。 (3) 前記本体部は、前記先端回動部を軸支するため
の軸支用ピンを備え、前記先端回動部は、該軸支用ピン
を受け入れるための側面開口を備え、かつ、該側面開口
は、前記軸支用ピンのスライドを可能とする軸方向に延
びる長口に形成されており、さらに、前記生体内組織縫
合装置は、前記本体部内を延び一端が前記先端回動部に
固定された回動部牽引用部材を備えている上記(1)に
記載の生体内組織縫合装置。 (4) 前記生体内組織縫合装置は、前記押子を後方に
付勢する付勢部材を備えている上記(1)ないし(3)
のいずれかに記載の生体内組織縫合装置。 (5) 前記本体部は、該本体部の先端側内部に収納さ
れた2本の針と、該各針に接合された糸と、該各針を該
本体部の先端側の側面より突出させて前記先端回動部側
に押し込むための2本の押子を備え、前記先端回動部
は、前記生体内組織内に配置された状態にて、前記押子
により押し込まれた前記2本の針を受け入れる針受入部
を備えている上記(1)ないし(4)のいずれかに記載
の生体内組織縫合装置。
【0006】(6) 生体内組織膜に形成された経皮的
に貫通した穴を縫合するための生体内組織縫合装置であ
って、該縫合装置は、前記穴より前記生体内組織内に挿
入可能であり、かつ回動可能な先端回動部を備える所定
長を有する本体部を備え、前記本体部は、アンカー部材
と、該アンカー部材に接合された糸と、前記アンカー部
材を先端側内部に収納し、かつ前記本体部内に収納され
た針部材と、該針部材を該本体部の前記先端回動部より
も基端側の側面より前記先端回動部側に突出させるため
の針部材押出用操作部と、前記アンカー部材を前記針部
材の先端より突出させて前記先端回動部内に押し込むた
めのアンカー用押子を備え、前記先端回動部は、前記生
体内組織内に配置された状態にて、前記アンカー用押子
により押し込まれた前記アンカー部材を受け入れるアン
カー受入部を備える生体内組織縫合装置。 (7) 前記本体部は、前記先端回動部を軸支するため
の軸支用ピンを備え、前記先端回動部は、該軸支用ピン
を受け入れるための側面開口を備え、かつ、該側面開口
は、前記軸支用ピンのスライドを可能とする軸方向に延
びる長口に形成されており、さらに、前記生体内組織縫
合装置は、前記本体部内を延び一端が前記先端回動部に
固定された回動部牽引用部材を備えている上記(6)に
記載の生体内組織縫合装置。 (8) 前記生体内組織縫合装置は、前記先端回動部を
前記本体部のほぼ中心軸上にある状態から90度以下の
所定角度内での回動を許容する回動角度規制機能を備え
ている上記(6)に記載の生体内組織縫合装置。 (9) 前記生体内組織縫合装置は、前記針部材押出用
操作部もしくは針部材を後方に付勢する付勢部材を備え
ている上記(6)ないし(8)のいずれかに記載の生体
内組織縫合装置。 (10) 前記生体内組織縫合装置は、前記アンカー用
押子を後方に付勢する付勢部材を備えている上記(6)
ないし(9)のいずれかに記載の生体内組織縫合装置。 (11) 前記本体部は、2つのアンカー部材と、該各
アンカー部材に接合された糸と、それぞれのアンカー部
材を先端側内部に収納し、かつ前記本体部内に収納され
た2つの針部材と、該2つの針部材を該本体部の先端側
の側面より前記先端回動部側に突出させるための針部材
押出用操作部と、前記2つのアンカー部材を前記針部材
の先端より突出させて前記先端回動部内に押し込むため
のアンカー用押子を備え、前記先端回動部は、前記生体
内組織内に配置された状態にて、前記アンカー用押子に
より押し込まれた前記2つのアンカー部材を受け入れる
アンカー受入部を備えている上記(6)ないし(10)
のいずれかに記載の生体内組織縫合装置。
【0007】(12) 前記生体内組織縫合装置は、前
記本体部内を延び一端が生体内組織内に挿入可能な先端
側部位において開口し、他端が前記本体部の基端側にて
開口する液体充填用ルーメンと、該ルーメンに接続され
た三方活栓と、該三方活栓の1つのポートに取り付けら
れた拍動確認用部材と、前記三方活栓の他のポートによ
り形成される液体充填用ポートを備え、前記三方活栓
は、前記ルーメンを一方のポートおよび他方のポートに
対して選択的に連通させるための操作部を備えている上
記(1)ないし(11)のいずれかに記載の生体内組織
縫合装置。 (13) 前記生体内組織縫合装置は、前記先端回動部
の内部を延び、先端部が先端回動部より突出し、かつ、
先端回動部に固定されることなく、本体部にその基端側
が固定された導入用ワイヤーを備えている上記(1)な
いし(12)のいずれかに記載の生体内組織縫合装置。 (14) 前記生体内組織縫合装置は、前記先端回動部
の先端部を摺動可能に収納するチューブと、該先端回動
部に固定されることなく、先端側が前記チューブに固定
され基端側が前記本体部に固定された連結ワイヤを備え
ている上記(1)ないし(12)のいずれかに記載の生
体内組織縫合装置。
【0008】
【発明の実施の形態】そこで、本発明の生体内組織縫合
装置を血管縫合装置に応用した実施例について説明す
る。なお、本発明の生体内組織縫合装置は、血管縫合装
置に限定されるものではなく、他の生体内組織に形成さ
れた穴の縫合にも利用できる。本発明の生体内組織縫合
装置1は、生体内組織膜8に形成された経皮的に貫通し
た穴を縫合するための生体内組織縫合装置である。縫合
装置1は、穴より生体内組織内に挿入可能であり、かつ
回動可能な先端回動部3を備える所定長を有する本体部
2を備え、本体部2は、本体部2の先端回動部3よりも
基端側となる部位の内部に収納された少なくとも1本の
針4と、針4に接合された糸5と、針4を本体部2の側
面より突出させて先端回動部3内に押し込むための押子
6を備える。先端回動部3は、生体内組織内に配置され
た状態にて、押子6により押し込まれた針4を受け入れ
る針受入部3aを備えている。
【0009】図1は、本発明の生体内組織縫合装置の一
実施例の外観図である。図2は、図1に示した生体内組
織縫合装置の先端部分の拡大断面図である。図3は、図
1に示した生体内組織縫合装置の本体部の先端部分の拡
大断面図である。図4は、図1に示した生体内組織縫合
装置の基端部分の拡大断面図である。図5は、図1に示
した生体内組織縫合装置の本体部の針および押子先端部
分の拡大断面図である。図6は、図1に示した生体内組
織縫合装置の本体部の先端部分の拡大平面図である。こ
の実施例の生体内組織縫合装置1は、図1に示すよう
に、生体内組織内に挿入可能な先端部21bを備える所
定長を有する長尺状の本体部2を備える。本体部2は、
生体内組織内に挿入可能であり、かつ本体部2に回動可
能に軸支され、生体内組織内にて回動可能な先端回動部
3を備える。本体部2の後端部には、操作部9が設けら
れている。先端回動部3の先端には、チューブ7が設け
られている。この実施例の生体内組織縫合装置1は、2
本の針4a,4bと、2本の針を押し出すための2本の
押子6a、6bと、これらを収納する2本の収納部22
a,22bを備えている。なお、生体内組織縫合装置と
しては、このように複数本の針を備えることが好ましい
が、1本のみの針を備えるものであってもよい。
【0010】本体部2は、2本の針4a,4bと、各針
4a,4bに接合された糸5a,5bと、各針4a,4
bを本体部2の側面より突出させて先端回動部3内に押
し込むための2本の押子6a、6bを備えている。そし
て、回動部3は、生体内組織内に配置された状態にて、
押子6a,6bにより押し込まれた2本の針4a,4b
を受け入れる針受入部3aを備えている。針受入部3a
は受け入れた針を保持できることが好ましい。具体的に
は、本体部2は、図3および図4に示すように、側面に
形成された2本の軸方向に延びる収納部22a,22b
を有するシャフト21と、シャフト21の基端に設けら
れた本体部ハブ(シャフトハブ)26を備える。シャフ
ト21は、収納部22a,22bが形成されたシャフト
本体部21aと、このシャフト本体部21aの先端より
先端側に延び、回動部3を軸支するためのシャフト先端
部21bを備えている。収納部22a,22bとして
は、図3および図4に示すような、溝であることが好ま
しい。なお、収納部22a、22bは、溝ではなく、シ
ャフト21の先端側側面にて開口するルーメンであって
もよい。さらに、シャフト21は、内部に形成された軸
方向に延びるルーメン25を備えている。
【0011】シャフト21としては、長さが30〜50
0mmであることが好ましい。また、外径が1.0〜1
0.0mmであることが好ましい。また、シャフトの形
成材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレ
ンなどのポリオレフィンおよびオレフィン系エラストマ
ー(例えば、ポリエチレンエラストマー、ポリプロピレ
ンエラストマー)、ポリエチレンテレフタレートなどの
ポリエステル、軟質ポリ塩化ビニル、ポリウレタンおよ
びウレタン系エラストマー、ポリアミドおよびアミド系
エラストマー(例えば、ポリアミドエラストマー)、ポ
リテトラフルオロエチレンおよびフッ素樹脂エラストマ
ー、ポリイミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、シリ
コーンゴム等の高分子材料、及びステンレス鋼、Ni−
Ti合金、Cu−Zn合金、Ni−Al合金、タングス
テン、タングステン合金、チタン、チタン合金、コバル
ト合金、タンタル等の各種金属、あるいは、これらを適
宜組み合わせたものが使用できる。
【0012】シャフト21には、収納部22a,22b
内に収納された針4a,4bおよびこの針4a,4bを
押し出すための押子6a,6bを備えている。針4a,
4bには、糸5a,5bの先端が固定されており、糸5
a,5bは、収納部内を延び、シャフト21の基端部側
にて収納部より露出しシャフトの外周に巻き付けられて
いるか、一部がシャフトの内部に収納されている(図示
せず)。収納部22a,22bは、シャフト21の側面
に形成され、押子および針を収納するために軸方向に延
びている。収納部22a,22bは、先端部に針4a,
4bおよび押子6a,6bを本体部2の側面より斜め前
方に突出させるための誘導部23a,23bを備えてい
る。誘導部23a,23bは、収納部22a,22bの
先端内面をシャフト21の側面に向かう傾斜面とするこ
とにより形成されている。誘導部23a,23bの先端
とシャフト本体部21aの先端間の距離は3.0〜6
0.0mmであることが好ましい。
【0013】さらに、図5に示すように、第2の収納部
22bの誘導部23bは、第1の収納部22aの誘導部
23aより、針4bおよび押子6bを若干本体部2の基
端側に突出させるように若干基端側に位置している。つ
まり、第2の誘導部23bの先端は、第1の誘導部23
aの先端より、本体部2の基端側に位置しており、通常
斜め(例えば30°〜60°)に形成される経皮的に貫
通した穴を介して血管を縫合するのに適している。ま
た、収納部22a,22bの針収納部23aは、図6に
示すように、収納部の他の部分の開口幅よりも広く形成
されている。
【0014】針4a,4bは、図5に示すように、先端
に生体内膜穿刺用の刃面41と、後端に押子6a,6b
の先端部を受け入れる凹部42を備える。針4a、4b
は、さらに、糸固定部43と針の変形を補助する変形補
助部44を備えている。この実施例では、変形補助部4
4は、他の部分に比べ細径とすることにより形成されて
いる。また、糸固定部43は、針4a,4bの後端側中
空部内に挿入された糸の先端部を収納した部位をかしめ
ることにより形成されている。針4a,4bとしては、
中実針、中空針のいずれでもよい。針4a,4bの外径
としては、0.1〜1.0mm程度が好適である。ま
た、針4a,4bの長さとしては、5.0〜50.0m
m程度が好適である。また、針4a,4bの形成材料と
しては、ステンレス鋼、Ni−Ti合金、Cu−Zn合
金、Ni−Al合金、タングステン、タングステン合
金、チタン、チタン合金、コバルト合金、タンタル等の
各種金属や、ポリアミド、ポリイミド、超高分子量ポリ
エチレン、ポリプロピレン、フッ素系樹脂等の比較的高
剛性の高分子材料、あるいは、これらを適宜組み合わせ
たものが挙げられる。
【0015】また、針4a,4bの側面もしくは外面に
滑性を増加させる低摩擦性樹脂を被覆してもよい。低摩
擦性樹脂としては、フッ素系樹脂、ナイロン66、ポリ
エーテルエーテルケトン、高密度ポリエチレン等が挙げ
られる。この中でも、フッ素系樹脂がより好ましい。フ
ッ素系樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチ
レン、ポリフッ化ビニリデン、エチレンテトラフルオロ
エチレン、パーフロロアルコキシ樹脂等が挙げられる。
またシリコンや各種親水性樹脂によるコーティングであ
ってもよい。
【0016】糸5a,5bは、上述したように先端が針
4a,4bに固定されており、図5に示すように、押子
6a,6bの側面に沿って収納部22a、22b内を後
方に延び、図3に示すようにシャフト21の後端部分に
おいて収納部より外方に出てシャフト21の外周に巻き
付けられているか、一部がシャフト内部に収納されてい
る(図示せず)。糸としては、公知の縫合糸を用いるこ
とができる。縫合糸としては、生体吸収性のものでも生
体非吸収性のものどちらを用いてもよい。糸としては、
太さ0.01〜1.0mmのものが好適であり、糸の長
さとしては、100〜1500mmのものが好適であ
る。
【0017】本体部2は、図4に示すように、その基端
に設けられた本体部ハブ26を備え、ハブ26は、押子
6a,6bの基端部を収納する通路を備えている。ハブ
26は、操作用のフランジ部26aを備えている。押子
6a,6bは、図3および図4に示すように、シャフト
21の収納部内を後端側に延び、シャフト21の後端よ
り突出し、ハブ26の通路内を延びており、さらに、押
子6a,6bの後端は、1つの押子操作部61に固定さ
れている。押子操作部61は、本体部ハブ26の通路内
を摺動可能なものとなっている。このため、押子操作部
61を前方に押すことにより、押子は先端側に移動し、
針を本体部より押し出すことが可能となっている。な
お、押子操作部は、上記のように1つのものではなく、
押子6a,6bの個々に設けてもよい。また、押子は、
付勢部材により針の非突出方向に付勢されていることが
好ましい。具体的には、本体部ハブ26の通路内に収納
された弾性部材27により、押子操作部61は、後方に
付勢されている。弾性部材27としては、図示するよう
なコイルバネ部材が好ましい。弾性部材は、押子操作部
61のフランジ部61aと本体部ハブ26間に設けられ
ていてもよい。
【0018】また、押子6a,6bの先端は、図5に示
すように、針4a,4bを先端側に押圧するための先端
部を備えている。具体的には、押子6a,6bの先端部
は、テーパー部となっており、針4a,4bの後端部内
に侵入可能となっている。しかし、押子は針を押圧する
のみであり、両者は係合するものではない。このため、
押子を後方に移動させれば、押子は針より離脱する。押
子6a、6bとしては、太さ0.1〜2.0mmのもの
が好適であり、長さとしては、30〜600mmのもの
が好適である。また、押子6a,6bとしては、中実の
もの中空のものいずれでもよい。また、押子6a,6b
の形成材料としては、ステンレス鋼、Ni−Ti合金、
Cu−Zn合金、Ni−Al合金、タングステン、タン
グステン合金、チタン、チタン合金、コバルト合金、タ
ンタル等の各種金属や、ポリアミド、ポリイミド、超高
分子量ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素系樹脂等
の比較的高剛性の高分子材料、あるいは、これらを適宜
組み合わせたものが挙げられる。また、押子6a,6b
の側面に滑性を増加させる低摩擦性樹脂を被覆してもよ
い。低摩擦性樹脂としては、上述したものが使用でき
る。
【0019】針収納部3aを備える先端回動部3は、図
2に示すように、シャフト21のシャフト先端部21b
に回動可能に軸支されている。そして、生体内組織縫合
装置1は、回動部3を本体部2のほぼ中心軸上にある状
態(図2に示す状態)から90度以下の所定角度内での
回動を許容する回動角度規制機能を備えている。回動角
度規制機能は、60度以下の所定角度内での回動を許容
することが好ましい。このような回動角度規制機能を備
えることにより、針4a、4bの受入が確実に行われ
る。この実施例では、先端回動部3は、図2および図6
に示すように、上方の全てあるいは一部分、および前方
が開口した所定長を有する篭状のものである。回動部3
は、平坦に形成された側面を有し、後端側がシャフト先
端部21b,21b間に配置されている。回動部3は、
シャフト先端部21bに固定された軸28により軸支さ
れている。回動部3は、側面に設けられ、シャフト先端
部21bに形成されたルーズ孔24a内を移動可能なピ
ン24を備えている。ルーズ孔24aは、軸28を中心
とする所定長を有する円弧状の孔である。このため、回
動部3は、軸28に対するルーズ孔24aの形成角度内
での回動が可能となっている。また、回動部の後端部の
内部底面は、針を誘導するための傾斜面となっている。
回動部3の内部は、軸方向に延びる空洞状になってお
り、針を収納するための収納部3aを形成している。な
お、ルーズ孔24aは回動部側に設けられていてもよ
く、その場合ピン24はシャフト先端部21bに備えら
れる。
【0020】先端回動部3は、幅が0.5〜9.0mm
のものが好適であり、高さが0.8〜10.0mmのも
のが好適であり、長さが、2.0〜60.0mmのもの
が好適である。また、回動部の形成材料としては、ステ
ンレス鋼、Ni−Ti合金、Cu−Zn合金、Ni−A
l合金、タングステン、タングステン合金、チタン、チ
タン合金、コバルト合金、タンタル等の各種金属や、ポ
リアミド、ポリイミド、超高分子量ポリエチレン、ポリ
プロピレン、フッ素系樹脂等の比較的高剛性の高分子材
料、あるいは、これらを適宜組み合わせたものが挙げら
れる。
【0021】そして、この実施例の生体内組織縫合装置
1では、回動部3の先端にチューブ7が設けられてい
る。チューブ7は、先端開口7aと側面開口7bを備え
る。このチューブ7は、ガイドワイヤを挿通させるため
のものである。チューブ7としては、長さが10〜60
0mmであることが好ましい。また、チューブ7の外径
としては、1.0〜10.0mmであることが好まし
い。また、チューブの形成材料としては、上述したシャ
フト21にて説明したものが使用できる。
【0022】さらに、この実施例の生体内組織縫合装置
1は、図1および図13に示すように、本体部2内を延
び一端が生体内組織内に挿入可能な先端側部位において
開口し、他端が本体部2の基端側にて開口する液体充填
用ルーメン25と、ルーメン25に接続された三方活栓
11と、三方活栓11の1つのポートに取り付けられた
拍動確認用部材13と、三方活栓11の他のポートによ
り形成される液体充填用ポート16を備えることが好ま
しい。三方活栓11はルーメン25を一方のポートおよ
び他方のポートに対して選択的に連通させるための操作
部14を備えている。三方活栓11は、接続チューブ1
5により本体部2に接続されている。拍動確認用部材1
3は、三方活栓内部11の内部に充填された液体に付加
される圧力により変化する液面を外部より視認できるも
のが用いられる。なお、拍動確認用部材13としては、
三方活栓内部11の内部に充填された液体に付加される
圧力変化により変形する圧力感受性膜を備えるものであ
ってもよい。充填用液体としては、生理食塩水などの生
理的等調液が好適である。
【0023】次に、本発明の生体内組織縫合装置1の作
用を図7ないし図14を用いて説明する。最初に、図1
3に示すように、三方活栓11の液体充填用ポート16
に生理食塩水などの充填用液体を収納した液体注入器具
18を取り付け、着脱可能となっている拍動確認用部材
13を取り外した状態で、液体充填用ポート16と液体
充填用ルーメン25とを連通させ、液体注入器具18の
プランジャーを押し、液体をルーメン25内に充填す
る。そして、拍動確認用部材取付ポートに拍動確認用部
材13を取り付け、操作部14を切り替え、拍動確認用
部材取付ポートと液体充填用ルーメン25とを連通させ
る。このように液体をルーメン内に充填させることによ
り、三方活栓から血液が外部に露出されることを防止で
き、かつ、ルーメン25および三方活栓に血液が充填さ
れないので血液が無駄に廃棄されることを防止できる。
【0024】次に、生体内に挿入されている治療もしく
は診断で使用し、先端が生体内組織膜に形成された穴を
介して生体内組織内に到達しているイントロデューサシ
ース(図示せず)にガイドワイヤー(図示せず)を挿入
し、イントロデューサシースを抜去する。そして、生体
内組織縫合装置1の先端にあるチューブ7の先端開口7
aよりチューブ7内にガイドワイヤーを通し、さらにガ
イドワイヤーを側口7bより延出させる。生体内にチュ
ーブ7を側口7bまで挿入した後、ガイドワイヤーを引
き抜き、図7に示すように、生体内組織縫合装置1をパ
ンクチャーサイト(穴を有する生体内組織)に、拍動確
認用部材13(言い換えれば、拍動インジケーターキャ
ップ)中の充填液体と空気界面の拍動が現れるまで、言
い換えれば、本体部のルーメン25の先端開口が血管に
到達するまで、生体内組織縫合装置をパンクチャーサイ
トを通して血管内に挿入する。この状態が、図8に示す
状態である。破線8は生体内組織膜である血管壁を示し
ている。この状態では、回動部3および本体部2のシャ
フト先端部21bおよびシャフト本体部21aの先端
が、血管内に位置する。そして、回動部3は、図8に示
すように回動し、回動部3の中心軸に対して、本体部2
のシャフト21は所定角度斜めになっている。生体内組
織縫合装置のパンクチャーサイトへの挿入は、拍動確認
用部材により拍動が確認されたところからさらに30m
m程度進める。次に、拍動確認用部材により拍動が確認
されなくなるまで、生体内組織縫合装置を手前に引く。
そして、本体部2と回動部3がルーズ孔24aにより規
制される最大角度を保つように、本体部側を起こす。
【0025】次に、図9に示すように、押子操作部61
を先端側(矢印方向)に押し、針4a、4bを本体部2
のシャフト本体部21aの先端側側面より斜めに突出さ
せて、血管壁8を貫通させる。これにより、針4a,4
bに連結されていた糸5a,5bも血管壁8を貫通す
る。そして、押子操作部61をさらに押し込むと、図1
0に示すように、押子6a,6bも血管壁8を貫通し、
針4a,4bは、回動部3の収納部3a内に到達する。
押子操作部61をさらに押し込む(具体的には、最大限
押し込み可能なところまで)と、針4a,4bは、回動
部3の収納部3a内に収納される。そして、押子操作部
61の押し込みを終了すると、図11に示すように、押
子操作部61は、付勢部材27により後方に付勢されて
いるため、非押し込み状態位置まで復帰し、押子6a,
6bは本体部内に収納される。
【0026】この生体内組織縫合装置では、血管壁8の
若干外側に位置する針4a,4bを、血管壁8の若干内
側に位置する回動部3の収納部3a内に収納されるよう
に押子6a,6bを先端側に押し込むというストローク
の短い操作により、針4a、4bによる血管壁の穿刺お
よびその穿刺部への糸の挿通という作業が行えるので、
縫合作業が全体として容易なものとなる。再び、拍動確
認用部材13により拍動が確認されるまで、生体内組織
縫合装置1を生体内に挿入し、確認された後、図12に
示すように、生体内組織縫合装置1を約180度回転さ
せて、縫合装置1の全体が直線状態となるようにし、こ
の状態としたまま装置1をパンクチャーサイトから引き
抜き、回動部3が皮膚の上に現れ、2本の糸5a,5b
が目視で確認されたところで止める。続いて、回動部3
の収納部3a内に収納されている2本の糸5a,5bを
カットし、1本目の糸へ2本目の糸を結び、結び目を作
る。そして、2本の糸を引っ張りつつ、縫合装置1を完
全に生体より抜去する。さらに、2本の糸を十分引っ張
った後、1本目の糸に沿わして、2本目の糸で作った結
び目を図14に示すような押込用器具19で血管穿刺孔
まで進める。押込用器具19を取り去り、2本の糸を皮
膚の出来るだけ近いところで切断し、縫合を終了する。
図14の埋込用器具19硬質のプラスチックにより形成
され、先端開口19aと側面開口19bを備え、糸が通
過可能なように先端開口と側面開口は連通している。埋
込用器具の先端部19cの外径は、1.0〜5.0mm
のものが好ましく、先端部19cの長さは、10.0〜
100.0mmのものが好ましい。
【0027】次に、本発明の生体内組織縫合装置の他の
実施例について説明する。図15は、本発明の他の実施
例の生体内組織縫合装置100の外観図である。図16
は、図15に示した生体内組織縫合装置100の先端部
分の拡大断面図である。図17は、図15に示した生体
内組織縫合装置100の基端部分の拡大断面図である。
図18は、図15に示した生体内組織縫合装置100の
本体部の針部材およびアンカー部材およびアンカー用押
子の先端部分の拡大断面図である。この実施例の生体内
組織縫合装置100は、生体内組織膜に形成された経皮
的に貫通した穴を縫合するための生体内組織縫合装置で
ある。縫合装置100は、穴より生体内組織内に挿入可
能であり、かつ回動可能な先端回動部103を備える所
定長を有する本体部102を備える。本体部102は、
アンカー部材104a,104bと、アンカー部材10
4a,104bに接合された糸105a,105bと、
アンカー部材104a,104bを先端側内部に収納
し、かつ本体部102内に収納された針部材107a,
107bと、針部材107a,107bを本体部103
の先端回動部103よりも基端側の側面より先端回動部
103側に突出させるための針部材押出用操作部172
と、アンカー部材104a,104bを針部材107
a,107bの先端より突出させて先端回動部103内
に押し込むためのアンカー用押子106a,106bを
備え、先端回動部103は、生体内組織内に配置された
状態にて、アンカー用押子106a,106bにより押
し込まれたアンカー部材104a,104bを受け入れ
るアンカー受入部103a,103bを備えている。
【0028】この実施例の生体内組織縫合装置100
は、図15に示すように、生体内組織内に挿入可能な所
定長を有する長尺状の本体部102を備える。本体部1
02は、生体内組織内に挿入可能であり、かつ本体部1
02に軸支され、生体内組織内にて回動可能な先端回動
部103を備える。本体部102の後端部には、操作部
109が設けられている。また、この実施例の生体内組
織縫合装置100では、先端回動部103および本体部
の先端部121bを同時に収納可能でありかつ、本体部
後端側に移動可能な筒状シース110を利用する。筒状
シース110としてはカテーテル手術に利用したイント
ロデューサシースをそのまま流用することができる。
【0029】この実施例の生体内組織縫合装置100
は、2つのアンカー部材104a,104bと、アンカ
ー部材104a,104bに接合された糸105a,1
05bと、それぞれのアンカー部材104a,104b
を収納するための収納部を先端側に備えた2つの針部材
107a,107bと、2つの針部材107a,107
bを本体部102の先端側の側面より先端回動部103
側に突出させるための針部材押出用操作部172と、2
つのアンカー部材104a,104bを針部材107
a,107bの先端より突出させて回動部内に押し込む
ためのアンカー用押子106a,106bを備えてい
る。なお、生体内組織縫合装置としては、このように複
数本の針部材およびアンカー部材を備えることが好まし
いが、1本のみの針部材を備えるものであってもよい。
そして、後述する先端回動部103は、生体内組織内に
配置された状態にて、押子106a,106bにより押
し込まれた2本のアンカー部材104a,104bを受
け入れるアンカー受入部103a、103bを備えてい
る。アンカー受入部103a,103bは受け入れたア
ンカー部材を保持できることが好ましい。
【0030】具体的には、本体部102は、図18に示
すように、側面に形成された2本の軸方向に延びる収納
部122a,122bを有するシャフト121と、シャ
フト121の基端に設けられた本体部ハブ(シャフトハ
ブ)126を備える。シャフト121は、図16に示す
ように、収納部122a,122bが形成されたシャフ
ト本体部121aと、このシャフト本体部121aの先
端より先端側に延び、先端回動部103を軸支するため
のシャフト先端部121bを備えている。収納部122
a,122bとしては、図18に示すような、溝である
ことが好ましい。なお、収納部122a、122bは、
溝ではなく、シャフト121の先端側側面にて開口する
ルーメンであってもよい。さらに、シャフト121は、
内部に形成された軸方向に延びるルーメン125を備え
ている。
【0031】シャフト121としては、長さが30〜7
00mm、外径が1.0〜10.0mmであることが好
ましい。また、シャフトの形成材料としては、上述した
シャフト21において説明したものが使用できる。シャ
フト121には、収納部122a,122b内に針部材
107a,107bが収納されている。さらに、針部材
107a,107bの基端部には、この針部材を本体部
より突出させるための針部材操作部172が設けられて
いる。針部材107a,107bは、図18に示すよう
に、先端に形成された生体内膜穿刺用の刃面と、先端部
内部に設けられたアンカー収納部を備えている。この実
施例では、針部材107a,107bは、中空状のもの
が用いられている。さらに、針部材の先端には、アンカ
ー部材104a,104bに固定された糸を外部に延出
させるためのスリットが設けられている。針部材107
a,107bの外径としては、0.1〜1.0mm程度
が好適である。また、針部材の長さとしては、30〜8
00mm程度が好適である。また、針部材107a,1
07bの形成材料としては、ステンレス鋼、Ni−Ti
合金、Cu−Zn合金、Ni−Al合金、タングステ
ン、タングステン合金、チタン、チタン合金、コバルト
合金、タンタル等の各種金属や、ポリアミド、ポリイミ
ド、超高分子量ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素
系樹脂等の比較的高剛性の高分子材料、あるいは、これ
らを適宜組み合わせたものが挙げられる。また、針部材
107a,107bの側面に滑性を増加させる低摩擦性
樹脂を被覆してもよい。低摩擦性樹脂としては、上述し
たものが使用できる。なお、針部材としては、上述のよ
うに、先端部にアンカー部材を収納可能であり、かつ基
端部に針部材操作部が設けられていればよく、上述のよ
うに全体が中空状となっているものに限定されるもので
はない。例えば、先端部(好ましくは、操作時に本体部
から突出する部分)のみが中空針状となっており、その
後端に中実の棒状部材を取り付けたものであってもよ
い。この場合、アンカー用押子は、針部材の棒状部材と
並列に配置されかつ先端が針部材の中空状先端部内に侵
入するものとなる。
【0032】そして、この生体内組織縫合装置100
は、アンカー部材104a,104bおよびこのアンカ
ー部材104a,104bを押し出すためのアンカー部
材用押子106a,106bを備えている。また、アン
カー部材104a,104bには、糸105a,105
bの先端が固定されており、糸105a,105bは、
収納部内を延び、シャフトの基端部分にて収納部より露
出しシャフトの外周に巻き付けられているか、一部がシ
ャフト内部に収納されている(図示せず)。また、針部
材の外面には、この糸を収納するための溝が形成されて
いることが好ましい。
【0033】収納部122a,122bは、シャフト2
1の側面に形成され、針部材を収納するために軸方向に
延びている。収納部122a,122bは先端部に針部
材107a,107bを本体部102の側面より斜め前
方に突出させるための誘導部123a,123bを備え
ている。誘導部123a,123bは、収納部122
a,122bの先端内面をシャフト121の側面に向か
う傾斜面とすることにより形成されている。誘導部12
3a,123bの先端とシャフト本体部121aの先端
間の距離は3.0〜60.0mmであることが好まし
い。さらに、図18に示すように、第2の収納部122
bの誘導部123bは、第1の収納部122aの誘導部
123aより、針部材を若干本体部の基端側に突出させ
るように若干基端側に位置している。つまり、第2の誘
導部123bの先端は、第1の誘導部123aの先端よ
り、本体部102の基端側に位置している。このような
構成は、通常斜め(例えば30°〜60°)に形成され
る経皮的に貫通した穴を介して血管を縫合するのに適し
ている。
【0034】アンカー部材104a,104bは、図1
8に示すように、棒状体、あるいは中空体でありその外
面、あるいは内面に糸105a,105bが固定されて
いる。アンカー部材104a,104bの外径として
は、0.05〜0.9mm程度が好適である。また、ア
ンカー部材104a,104bの長さとしては、5.0
〜50.0mm程度が好適である。また、アンカー部材
104a,104bの形成材料としては、弾性金属もし
くは可撓性樹脂が好ましい。弾性金属としては、超弾性
合金が好ましい。超弾性合金とは一般に形状記憶合金と
いわれ、少なくとも生体温度(37℃付近)で弾性を示
すものである。特に好ましくは49〜53原子%Niの
TiNi合金である。また、Ti−Niの合金の一部を
0.01〜10.0%で置換したTi−Ni−X合金
(X=Co、Fe、Mn、Cr、V、Al、Nb、W、
Bなど)とすること、またはTi−Ni−X合金の一部
を0.01〜30.0%の原子で置換したTi−Ni−
X合金(X=Cu、Pb、Zr)とすることにより冷却
加工率または/および最終熱処理の条件を選択すること
により適時変えることができる。さらにTi−Ni−X
合金を用いて冷間加工率および/または最終処理を選択
することにより機械的特性を適時変えることができる。
あるいは太さの異なる部分を設けることにより柔軟性を
付与してもよい。また、可撓性樹脂としては、例えば、
ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィンお
よびオレフィン系エラストマー(例えば、ポリエチレン
エラストマー、ポリプロピレンエラストマー)、ポリエ
チレンテレフタレートなどのポリエステル、軟質ポリ塩
化ビニル、ポリウレタンおよびウレタン系エラストマ
ー、ポリアミドおよびアミド系エラストマー(例えば、
ポリアミドエラストマー)、ポリテトラフルオロエチレ
ンおよびフッ素樹脂エラストマー、ポリイミド、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、シリコーンゴム等の高分子材
料が使用できる。そして、アンカー部材104a,10
4bの側面もしくは外面に滑性を増加させる低摩擦性樹
脂を被覆してもよい。低摩擦性樹脂としては、上述した
ものが使用できる。
【0035】糸105a,105bは、上述したように
先端がアンカー部材104a,104bに固定されてお
り、図18に示すように、針部材107a,107bの
側面に沿って収納部122a、122b内を後方に延
び、シャフト121の後端部分において収納部より外方
に出てシャフトの外周に巻き付けられているか、一部が
シャフト内部に収納されている(図示せず)。糸として
は、公知の縫合糸を用いることができる。縫合糸として
は、生体吸収性のものでも生体非吸収性のものどちらを
用いてもよい。糸としては、太さ0.01〜0.9mm
のものが好適であり、糸の長さとしては、100〜20
00mmのものが好適である。
【0036】本体部102は、図15および図17に示
すように、その基端に設けられた本体部ハブ126を備
え、ハブ126は、針部材107a,107bの基端部
を収納する通路を備えている。ハブ126は、操作用の
フランジ部126aを備えている。針部材107a,1
07bは、図17および図18に示すように、シャフト
121の収納部内を後端側に延び、シャフト121の後
端より突出し、ハブ126の通路内を延びており、さら
に、針部材107a,107bの後端は、1つの針部材
操作部172に固定されている。針部材操作部172
は、本体部ハブ126の通路内を摺動可能なものとなっ
ている。このため、針部材操作部172を前方に押すこ
とにより、針部材107a,107bは先端側に移動
し、針部材の先端部を本体部より押し出すことが可能と
なっている。なお、針部材操作部は、上記のように1つ
のものではなく、針部材107a,107bの個々に設
けてもよい。また、針部材107a,107bは、付勢
部材により針部材の非突出方向に付勢されていることが
好ましい。具体的には、本体部ハブ126の通路内に収
納された弾性部材127により、針部材操作部172
は、後方に付勢されている。弾性部材127としては、
図示するようなコイルバネ部材が好ましい。弾性部材
は、針部材操作部172のフランジ部172aと本体部
ハブ126間に設けられていてもよい。
【0037】針部材操作部172は、図17に示すよう
に、押子106a,106bの基端部を収納する通路を
備えている。押子106a,106bは、図17に示す
ように、シャフト121の収納部内(具体的には、針部
材内部)を後端側に延び、上記針部材操作部172の通
路内において針部材の後端より突出し、通路内を延びる
とともに、その後端は1つの押子操作部161に固定さ
れている。押子操作部161は、針部材操作部172の
通路内を摺動可能なものとなっている。このため、押子
操作部161を前方に押すことにより、押子は先端側に
移動し、アンカー部材を針部材より押し出すことが可能
となっている。なお、押子操作部は、上記のように1つ
のものではなく、押子106a,106bの個々に設け
てもよい。また、押子は、付勢部材により針の非突出方
向に付勢されていることが好ましい。具体的には、針部
材操作部172の通路内に収納された弾性部材173に
より、押子操作部161は、後方に付勢されている。弾
性部材173としては、図示するようなコイルバネ部材
が好ましい。弾性部材は、押子操作部161のフランジ
部161aと針部材操作部172間に設けられていても
よい。
【0038】また、押子106a,106bの先端は、
図18に示すように、アンカー部材104a,104b
を先端側に押圧するための先端部を備えている。具体的
には、押子106a,106bの先端部は、テーパー部
となっており、アンカー部材104a,104bの後端
部内に侵入可能となっている。しかし、押子はアンカー
部材を押圧するのみであり、両者は係合するものではな
い。このため、押子を後方に移動させれば、アンカー部
材は押子より離脱する。押子106a,106bとして
は、太さ0.05〜0.9mmのものが好適であり、長
さとしては、30〜800mmのものが好適である。ま
た、押子106a,106bとしては、中実のもの中空
のものいずれでもよい。また、押子106a,106b
の形成材料としては、上述した押子6a,6bにおいて
説明したものが使用できる。また、押子106a,10
6bの側面に滑性を増加させる低摩擦性樹脂を被覆して
もよい。低摩擦性樹脂としては、上述したものが使用で
きる。
【0039】アンカー収納部103a、103bを備え
る先端回動部103は、図16に示すように、シャフト
121のシャフト先端部121bに回動可能に軸支され
ている。この実施例の生体内組織縫合装置100では、
本体部102は、先端回動部103を軸支するための軸
支用ピン124を備え、先端回動部103は、軸支用ピ
ン124を受け入れるための側面開口103cを備えて
いる。側面開口103cは、軸支用ピン124のスライ
ドを可能とする軸方向に延びる長口に形成されている。
さらに、生体内組織縫合装置100は、本体部102内
を延び一端が先端回動部103に固定された回動部牽引
用部材を備えている。具体的には、回動部牽引用部材と
して、回動部牽引用ワイヤ131を備えている。回動部
牽引用ワイヤ131の他端部には、ワイヤ操作部132
を備えている。牽引用ワイヤ131は、シャフト本体部
121a内に形成されたルーメン(図示せず)を貫通
し、一端が先端回動部3のほぼ中央の上端に固定され、
他端部は、シャフト本体部121aの後端部の側面より
突出し、ハブ126内に設けられた通路128内を通
り、操作部132に固定されている。ワイヤ操作部13
2は、本体部ハブ126の側面に形成された長口内をス
ライド可能なものとなっている。そして、この牽引用ワ
イヤ131を後端側に引くこと、言い換えれば、ワイヤ
操作部132を基端側に移動させることにより、先端回
動部103は、図20に示す状態から、図21に示す状
態に後方に移動する。このように、先端回動部103を
本体部102の先端部121bに対してスライド可能な
ものとすることにより、回動部を軸支する本体部の先端
部(言い換えれば、シャフト121の先端部121b)
を短くすることができ、このため、縫合作業時における
針部材の先端と回動部間の距離を短くでき、縫合ストロ
ークをより短いものとすることができる。
【0040】先端回動部103は、図16に示すよう
に、上端にて開口したアンカー収納部103aと、同様
に上端にて開口したアンカー収納部103bを備えてい
る。アンカー収納部103a,103bは、上方から斜
め先端側に延び、かつ屈曲して先端側に向かう先端にて
閉塞したルーメンとなっている。アンカー収納部103
a,103bの上端開口部付近は他のルーメン部分より
大きく形成されており、上述した針部材107a,10
7bの先端を収納可能となっている。アンカー収納部1
03a,103bの上端開口部は、針部材107a,1
07bの先端を誘導する誘導部を形成している。そし
て、アンカー収納部103a,103bの屈曲部もしく
は屈曲部より前方に延びるルーメン部分において、アン
カー部材104a,104bが収納されるとともに、ア
ンカー部材104a,104bの抜けを防止している。
なお、この実施例では、アンカー収納部103bの先端
はアンカー収納部103aと連通している。しかし、ア
ンカー収納部103bは、終端しアンカー収納部103
aと連通しないものであってもよい。
【0041】先端回動部103は、幅が0.5〜9.0
mmのものが好適であり、高さが0.8〜10.0mm
のものが好適であり、長さが、2.0〜60.0mmの
ものが好適であり、また、アンカー収納部103a,1
03bの軸方向に平行に延びる部分の内径は、アンカー
部材の外径より、0.05〜5.0mm程度大きいもの
が好適である。また、先端回動部の形成材料としては、
ステンレス鋼、Ni−Ti合金、Cu−Zn合金、Ni
−Al合金、タングステン、タングステン合金、チタ
ン、チタン合金、コバルト合金、タンタル等の各種金属
や、ポリアミド、ポリイミド、超高分子量ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、フッ素系樹脂等の比較的高剛性の
高分子材料、あるいは、これらを適宜組み合わせたもの
が挙げられる。また、先端回動部103の先端に、上述
した実施例の生体内組織縫合装置1と同様に、チューブ
を設けてもよい。チューブとしては、上述したチューブ
7において説明したものを用いることができる。
【0042】さらに、この実施例の生体内組織縫合装置
100においても、図15および図13に示すように、
本体部102内を延び一端が生体内組織内に挿入可能な
先端側部位において開口し、他端が本体部102の基端
側にて開口する液体充填用ルーメン125と、ルーメン
125に接続された三方活栓11と、三方活栓11の1
つのポートに取り付けられた拍動確認用部材13と、三
方活栓11の他のポートにより形成される液体充填用ポ
ート16を備え、三方活栓11はルーメン125を一方
のポートおよび他方のポートに対して選択的に連通させ
るための操作部14を備えている。三方活栓は接続チュ
ーブ15により本体部102に接続されている。拍動確
認用部材13は、三方活栓内部11の内部に充填された
液体に付加される圧力により変形する液面を外部より視
認できる透明なものとなっている。なお、拍動確認用部
材13としては、三方活栓内部11の内部に充填された
液体に付加される圧力変化により変形する圧力感受性膜
を備えるものであってもよい。充填用液体としては、生
理食塩水などの生理的等調液が好適である。
【0043】また、筒状シース110は、図19に示す
ように、短い筒状部111と筒状部111の基端に固定
されたシースハブ112を備えている。シースハブ11
2には、生体内組織縫合装置の本体部の外面にほぼ液密
状態にて接触するリング状部材113と、シースハブ1
12内と連通しかつ図15に示すものと同様に、シース
内と連通するチューブに接続された三方活栓131を備
えている。筒状シース110はカテーテル手術に利用し
たイントロデューサシースを流用することができる。た
だし、手術に利用されたシースが長さや径などの問題で
流用に適さないときは、新規のシースと交換することで
対応する。
【0044】先端回動部としては上述したようなスライ
ド可能なものが好ましいが、この実施例のように針部材
と、アンカー部材とアンカー部材用押子を備えるタイプ
の生体内組織縫合装置においても、図27および図28
に示すように、上述した生体内組織縫合装置1における
先端回動部3と同様のものを用いるものであってもよ
い。この実施例の生体内組織縫合装置120では、上述
した先端回動部3と同様に、先端回動部3を本体部10
2のほぼ中心軸上にある状態から90度以下の所定角度
内での回動を許容する回動角度規制機能を備えている。
回動角度規制機能は、60度以下の所定角度内での回動
を許容することが好ましい。このような回動角度規制機
能を備えることにより、針部材107a、107b、お
よびアンカー部材104a、104bの受入が確実に行
われる。先端回動部3は、図27および図28に示すよ
うに、上方および前方が開口した所定長を有する篭状の
ものである。先端回動部3は、平坦に形成された側面を
有し、後端側がシャフト先端部121b,121b間に
配置されている。先端回動部3は、シャフト先端部12
1bに固定された軸28により軸支されている。回動部
3は、側面に設けられ、シャフト先端部121bに形成
されたルーズ孔24a内を移動可能なピン24を備えて
いる。ルーズ孔24aは、軸28を中心とする所定長を
有する円弧状の孔である。このため、先端回動部3は、
軸28に対するルーズ孔24aの形成角度内での回動が
可能となっている。また、先端回動部の後端部の内部底
面は、アンカー部材104a,104bを誘導するため
の傾斜面となっている。先端回動部3の内部は、軸方向
に延びる空洞状になっており、アンカー部材を収納する
ための収納部3aを形成している。なお、ルーズ孔24
aは回動部に設けられていてもよく、その場合はピン2
4はシャフト先端部21bに備えられている。
【0045】先端回動部3は、幅として0.5〜9.0
mmのものが好適である。高さとして、0.8〜10.
0mmのものが好適である。長さとしては、2.0〜6
0.0mmのものが好適である。また、先端回動部の形
成材料としては、上述したものが使用できる。そして、
先端回動部3の先端にチューブ7が設けられている。チ
ューブ7は、先端開口7aと側面開口7bを備える。チ
ューブ7としては、長さ10〜600mmであることが
好ましい。チューブ外径としては、1.0〜10.0m
mであることが好ましい。また、チューブの形成材料と
しては、上述したシャフト21にて説明したものが使用
できる。
【0046】また、上述した生体内組織縫合装置1のよ
うな針および針を押し出すための押子を備えるタイプの
ものにおいても、先端回動部は、上述した実施例の生体
内組織縫合装置100のように、スライド可能なもので
あってもよい。具体的には、図29および図30に示す
ように、先端回動部103は、シャフト21のシャフト
先端部21bに回動可能に軸支されている。本体部は、
先端回動部103を軸支するための軸支用ピン124を
備え、先端回動部103は、軸支用ピン124を受け入
れるための側面開口103cを備えている。側面開口1
03cは、軸支用ピン124のスライドを可能とする軸
方向に延びる長口に形成されている。さらに、生体内組
織縫合装置130は、本体部内を延び一端が先端回動部
103に固定された回動部牽引用部材を備える。具体的
には、回動部牽引用部材は、回動部牽引用ワイヤ131
を備えている。回動部牽引用ワイヤ131の他端部に
は、ワイヤ操作部132を備えている。牽引用ワイヤ1
32は、シャフト本体部21a内に形成されたルーメン
(図示せず)を貫通し、一端が回動部103のほぼ中央
の上端に固定され、他端部は、シャフト本体部21aの
後端部の側面より突出し、ハブ26内に設けられた通路
(図示せず)内を通り、操作部132に固定されてい
る。ワイヤ操作部132は、本体部ハブ26の側面に形
成された長口内をスライド可能なものとなっている。そ
して、この牽引用ワイヤ131を後端側に引くこと、言
い換えれば、ワイヤ操作部132を基端側に移動させる
ことにより、回動部103は、後方に移動する。このよ
うに、回動部103を本体部の先端部に対してスライド
可能なものとすることにより、回動部を軸支する本体部
の先端部(言い換えれば、シャフト21の先端部21
b)を短くすることができ、このため、縫合作業時にお
ける針部材の先端と回動部間の距離を短くでき、縫合ス
トロークをより短いものとすることができる。
【0047】次に、本発明の生体内組織縫合装置100
の作用を図19ないし図26を用いて説明する。最初
に、上述した実施例の生体内組織縫合装置1と同様に、
三方活栓11を操作し液体を液体充填用ルーメン25内
に充填する。そして、操作部14を切り替え、拍動確認
用部材取付ポートと液体充填用ルーメン25とを連通さ
せる。次に、生体内に挿入されている治療もしくは診断
で使用し、先端が生体内組織膜に形成された穴を介して
生体内組織内に到達しているイントロデューサシース1
10の中へ体内組織縫合装置100を挿入していくと、
回動部103の先端から本体部102のシャフト本体部
121aの先端部分までを収納した図19に示す状態と
なり、さらに進めると血管内に縫合装置100が挿入さ
れる。次にシース110を装置100の後端側に移動さ
せる。この状態が、図20に示す状態である。破線8は
生体内組織膜である血管壁を示している。この状態で
は、血管内に、回動部103および本体部102のシャ
フト先端部121bおよびシャフト本体部121aの先
端が血管内に位置するものとなっている。そして、回動
部103は、図20に示すように回動し、回動部103
の中心軸に対して、本体部102のシャフト121は所
定角度斜めになっている。この時拍動確認用部材により
拍動が確認される。次に、拍動確認用部材により拍動が
確認されなくなるまで、生体内組織縫合装置を手前に引
く。その後、牽引用ワイヤ操作部を後方に引き、回動部
103を図20の矢印方向に移動させる。これにより、
図21に示す状態となる。
【0048】そして、図22に示すように、針部材操作
部172および押子操作部161を先端側(矢印方向)
に押し、針部材104a、104bを本体部102のシ
ャフト本体部121aの先端側側面より斜めに突出させ
て、血管壁を貫通させる。これにより、アンカー部材1
04a,104bおよびそれに連結されていた糸105
a,105bも血管壁を通過する。そして、押子操作部
161をさらに押し込むと、図23に示すように、押子
106a,106bの先端が針部材の先端より突出し、
アンカー部材104a,104bは、回動部103の収
納部103a、103b内に到達する。押子操作部16
1をさらに押し込む(具体的には、最大限押し込み可能
なところまで)と、アンカー部材104a,104b
は、回動部103の収納部103a,103b内に収納
される。そして、針部材操作部172および押子操作部
161の押し込みを終了すると、図24および図25に
示すように、針部材操作部および押子操作部は、それぞ
れ付勢部材により後方に付勢されているため、非押し込
み状態位置まで復帰し、押子は本体部内に収納される。
【0049】この生体内組織縫合装置では、血管壁8の
若干外側に位置するアンカー部材104a,104b
を、血管壁8の若干内側に位置する回動部103の収納
部103a内に収納されるように操作部を先端側に押し
込むというストロークの短い操作により、針部材による
血管壁の穿刺およびその穿刺部への糸の挿通という作業
が行えるので、縫合作業が全体として容易なものとな
る。そして、牽引用ワイヤによる牽引を終了し、装置1
00をパンクチャーサイトから引き抜き、回動部103
が皮膚の上に現れ、2本の糸105a,105bが目視
で確認されたところで止める。続いて、回動部103の
収納部内に収納されている2本の糸105a,105b
をカットし、1本目の糸へ2本目の糸を結び、結び目を
作る。そして、2本の糸を引っ張りつつ、縫合装置1を
完全に生体より抜去する。さらに、2本の糸を十分引っ
張った後、1本目の糸に沿わして、2本目の糸で作った
結び目を図14に示すような押込用器具19で血管穿刺
孔まで進める。押込用器具19を取り去り、2本の糸を
皮膚の出来るだけ近いところで切断し、縫合を終了す
る。
【0050】上述した実施例の生体内組織縫合装置10
0,130のような装置の先端部が、先端回動部により
構成されるタイプの装置において、図31に示す生体内
組織縫合装置200のように導入用ワイヤー250を設
けてもよい。導入用ワイヤー250は、先端回動部20
3の内部に形成されたルーメン210内を延び、先端部
が先端回動部より突出している。また、導入用ワイヤー
250は、先端回動部に固定されることなく、本体部に
その基端側が固定されている。ワイヤー250は、先端
回動部203とは固定されておらず、先端回動部203
の回動やスライドを阻害しない。具体的には、先端回動
部203は、一端がその先端にて開口し、他端が先端回
動部203の中央部付近の側面にて開口するルーメン2
10を備えている。導入用ワイヤー250は、先端回動
部3の内部に形成されたルーメン210内を貫通し、先
端部は、回動部203の先端開口より突出し、他端側
は、回動部203の側面開口より突出し、シャフト本体
の先端側部分221に固定されている。シャフト本体の
先端側部分には、誘導用ワイヤー固定用の溝もしくはル
ーメンが形成されており、この溝もしくはルーメンにワ
イヤーの基端部が収納され、固定されている。ワイヤー
250とシャフト本体先端側221との固定は、導入用
ワイヤー固定用の溝もしくはルーメンに、接着剤、熱融
着、機械的な嵌合などを用いることにより行われる。
【0051】導入用ワイヤー250の寸法としては、長
さ10〜600mm、外径1.0〜10.0mmである
ことが好ましい。また、ワイヤーの線材の材料として
は、ステンレス鋼、Ni−Ti合金、Cu−Zn合金、
Ni−Al合金、タングステン、タングステン合金、チ
タン、チタン合金、コバルト合金、タンタル等の各種金
属の単独の線材か、あるいは線材の表面に、ポリプロピ
レン、ポリエチレンなどのポリオレフィンおよびオレフ
ィン系エラストマー(例えば、ポリエチレンエラストマ
ー、ポリプロピレンエラストマー)、ポリエチレンテレ
フタレートなどのポリエステル、軟質ポリ塩化ビニル、
ポリウレタンおよびウレタン系エラストマー、ポリアミ
ドおよびアミド系エラストマー(例えば、ポリアミドエ
ラストマー)、ポリテトラフルオロエチレンおよびフッ
素樹脂エラストマー、ポリイミド、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、シリコーンゴム等の高分子材料を被覆した
ものが使用される。さらに、外面の滑性を増加させる為
にシリコンや各種親水性樹脂をコーティングしても良
い。
【0052】次に、本実施例の生体内組織縫合装置20
0の作用について説明する。なお、基本的な動作は生体
内組織縫合装置100と同じである。生体内への挿入の
際に、ワイヤー250の先導により装置200の挿入を
容易にするもので、生体に対してより安全性が高いもの
となっている。そして、図32に示すように、回動部牽
引用ワイヤ131を引くと、回動部203のみが後端方
向に移動し、誘導用ワイヤー250は移動しない。この
ため、回動部203のスライドがよりスムーズに行える
ものである。さらに、針部材による血管壁の穿刺及びそ
の穿刺部への糸の挿通という作業の後、装置200の生
体からの抜去時に、ワイヤー250の先端部分だけを血
管内に残した状態にした場合、皮膚の上で1本目の糸と
2本目の糸を結び、ワイヤー250の先端部分を留置し
たまま結び目を押込用器具19で血管穿刺孔まで進め、
血液の漏れが発生しないかを確認できれば、縫合が確実
に行われたことを確認した後に、装置全体を抜去するこ
とができる。装置全体を抜去後、更に結び目の押し込み
を少し追加することで、縫合が完了する。ワイヤー先端
部分を残した状態で縫合が確実に行われたか確認可能で
あるということは、縫合操作に安心感を与えることがで
きる。なぜならば、もし縫合が不確実で血液の漏れが見
られたならば、直ちに、針4a,4bもしくはアンカー
部材104a,104bを取り除き、予備の針4a,4
b(糸5a,5bを備える)もしくは予備にアンカー部
材104a,104b(糸105a,105bを備え
る)を再度装置にセットし、装置を再度生体内に挿入さ
せれば、縫合操作をやり直すことができるからである。
【0053】また、上述した実施例の生体内組織縫合装
置1,120のような装置の先端部が、チューブにより
構成されるタイプの装置において、図33および図34
に示す生体内組織縫合装置300のように、チューブ3
07を連結ワイヤー350により本体部と接続してもよ
い。また、上述した生体内組織縫合装置100,130
のような先端回動部がスライドするタイプの装置におい
て、図33および図34に示す生体内組織縫合装置30
0のように、チューブ307を連結ワイヤー350によ
り本体部と接続してもよい。特に、図33および図34
に示す実施例では、上述した生体内組織縫合装置10
0,130のような先端回動部がスライドするタイプの
ものとなっている。
【0054】連結ワイヤー350は、先端回動部303
の内部に形成されたルーメン310内を延び、先端部が
先端回動部303より突出している。また、連結ワイヤ
ー350は、先端回動部303に固定されることなく、
本体部にその基端側が固定されている。ワイヤー350
は、先端回動部303とは固定されておらず、先端回動
部303の回動やスライドを阻害しない。さらに、チュ
ーブ307は、その基端内部に先端回動部303の先端
部を摺動可能に収納している。つまり、先端回動部30
3は、チューブ307に固定されていない。連結ワイヤ
ーの先端部は、チューブ307内に侵入し、固定されて
いる。
【0055】具体的には、先端回動部303は、一端が
その先端にて開口し、他端が先端回動部303の中央部
付近の側面にて開口するルーメン310を備えている。
連結ワイヤー350は、先端回動部303の内部に形成
されたルーメン310内を貫通し、先端部は、回動部3
03の先端開口より突出し、チューブ307内に侵入
し、固定部308により固定されている。連結ワイヤー
350の他端側は、回動部303の側面開口より突出
し、シャフト本体の先端側部分321に固定されてい
る。シャフト本体の先端側部分には、連結ワイヤー固定
用の溝もしくはルーメンが形成されており、この溝もし
くはルーメンにワイヤーの基端部が収納され、固定され
ている。ワイヤー350とシャフト本体先端側321と
の固定は、導入用ワイヤー固定用の溝もしくはルーメン
に、接着剤、熱融着、機械的な嵌合などを用いることに
より行われる。
【0056】チューブ307は、先端開口、側面開口3
09および回動先端部収納部を備える。このチューブ3
07は、ガイドワイヤを挿通させるためのものである。
チューブ307としては、長さが10〜600mmであ
ることが好ましい。また、チューブ307の外径として
は、1.0〜10.0mmであることが好ましい。ま
た、チューブの形成材料としては、上述したシャフト2
1にて説明したものが使用でき、特に、可撓性を有する
材料が好ましい。導入用ワイヤー350の寸法として
は、長さ10〜200mm、外径1.0〜10.0mm
であることが好ましい。また、ワイヤーの線材の材料と
しては、上述したワイヤー250において説明したもの
が使用できる。さらに、外面の滑性を増加させる為にシ
リコンや各種親水性樹脂をコーティングしても良い。
【0057】そして、この実施例の生体内組織縫合装置
300においてもチューブ307は、上述した縫合装置
1に記載のチューブ7と同様に、ガイドワイヤールーメ
ンとしての機能を果たすものである。この縫合装置30
0は、ガイドワイヤーを介した縫合装置300の挿入が
可能であると同時に、先端回動部303とチューブ30
7が接合されていない為、図34に示すように、回動部
牽引用ワイヤ131を引くと、回動部303のみが後端
方向に移動し、チューブ307は移動しない。このた
め、回動部303のスライドがよりスムーズに行えるも
のである。
【0058】
【発明の効果】本発明の生体内組織縫合装置は、生体内
組織膜に形成された経皮的に貫通した穴を縫合するため
の生体内組織縫合装置であって、該縫合装置は、前記穴
より前記生体内組織内に挿入可能であり、かつ回動可能
な先端回動部を備える所定長を有する本体部を備え、該
本体部は、該本体部の前記先端回動部よりも基端側とな
る部位の内部に収納された少なくとも1本の針と、該針
に接合された糸と、該針を該本体部の側面より突出させ
て前記先端回動部内に押し込むための押子を備え、前記
先端回動部は、前記生体内組織内に配置された状態に
て、前記押子により押し込まれた前記針を受け入れる針
受入部を備えている。
【0059】この生体内組織縫合装置では、生体内組織
膜(例えば血管壁)の若干外側に位置する針を、生体内
組織膜(例えば血管壁)の若干内側に位置する先端回動
部の収納部内に収納されるように押子を先端側に押し込
むというストロークの短い操作により、針による生体内
組織膜の穿刺およびその穿刺部への糸の挿通という作業
が行えるので、生体内組織の縫合作業が容易であり、か
つ確実に生体内組織に形成された穴を縫合することがで
きる。また、前記押子を後方に付勢する付勢部材を設け
ることにより、押子の押圧終了後に押子を引き戻す作業
を行う必要がなく、縫合作業が容易となる。また、前記
本体部は、2本の針と、該各針に接合された糸と、該各
針を該本体部の先端側の側面より突出させて前記先端回
動部側に押し込むための2本の押子を備え、前記先端回
動部は、前記生体内組織内に配置された状態にて、前記
押子により押し込まれた前記2本の針を受け入れる針受
入部を備えているものとすることにより、確実に生体内
膜組織に形成された穴を縫合することができる。
【0060】また、前記生体内組織縫合装置は、前記本
体部内を延び一端が生体内組織内に挿入可能な先端側部
位において開口し、他端が前記本体部の基端側にて開口
する液体充填用ルーメンと、該ルーメンに接続された三
方活栓と、該三方活栓の1つのポートに取り付けられた
拍動確認用部材と、前記三方活栓の他のポートにより形
成される液体充填用ポートを備え、前記三方活栓は、前
記ルーメンを一方のポートおよび他方のポートに対して
選択的に連通させるための操作部を備えているものとす
ることにより、直接血液を装置内に流入させることなく
血管内への本体部の到達を確認できる。
【0061】また、前記本体部は、前記先端回動部を軸
支するための軸支用ピンを備え、前記先端回動部は、該
軸支用ピンを受け入れるための側面開口を備え、かつ、
該側面開口は、前記軸支用ピンのスライドを可能とする
軸方向に延びる長口に形成されており、さらに、前記生
体内組織縫合装置は、前記本体部内を延び一端が前記先
端回動部に固定された回動部牽引用部材を備えるものと
することにより、先端回動部は本体部の先端部に対して
スライド可能となし、先端回動部を軸支する本体部の先
端部を短くすることができ、このため、縫合作業時にお
ける針部材の先端と先端回動部間の距離が短くなり、縫
合のための作業ストロークをより短いものとすることが
できる。
【0062】また、本発明の生体内組織縫合装置は、生
体内組織膜に形成された経皮的に貫通した穴を縫合する
ための生体内組織縫合装置であって、該縫合装置は、前
記穴より前記生体内組織内に挿入可能であり、かつ回動
可能な先端先端回動部を備える所定長を有する本体部を
備え、前記本体部は、アンカー部材と、該アンカー部材
に接合された糸と、前記アンカー部材を先端側内部に収
納し、かつ前記本体部内に収納された針部材と、該針部
材を該本体部の前記先端回動部よりも基端側の側面より
前記先端回動部側に突出させるための針部材押出用操作
部と、前記アンカー部材を前記針部材の先端より突出さ
せて前記先端回動部内に押し込むためのアンカー用押子
を備え、前記先端回動部は、前記生体内組織内に配置さ
れた状態にて、前記アンカー用押子により押し込まれた
前記アンカー部材を受け入れるアンカー受入部を備える
ものである。
【0063】この生体内組織縫合装置では、生体内組織
膜(例えば血管壁)の若干外側に位置するアンカー部材
を、生体内組織膜(例えば血管壁)の若干内側に位置す
る先端回動部の収納部内に収納されるように操作部を先
端側に押し込むというストロークの短い操作により、針
部材による血管壁の穿刺およびその穿刺部への糸の挿通
という作業が行えるので、生体内組織の縫合作業が容易
であり、かつ確実に生体内組織に形成された穴を縫合す
ることができる。また、前記生体内組織縫合装置は、前
記針部材押出用操作部もしくは針部材を後方に付勢する
付勢部材を設けることにより、操作部の押圧終了後に操
作部を引き戻す作業を行う必要がなく、縫合作業が容易
となる。また、前記生体内組織縫合装置は、前記アンカ
ー用押子を後方に付勢する付勢部材を備えることによ
り、押子の押圧終了後に押子を引き戻す作業を行う必要
がなく、縫合作業が容易となる。
【0064】また、前記本体部は、2つのアンカー部材
と、該各アンカー部材に接合された糸と、それぞれのア
ンカー部材を収納するための収納部を先端側に備えた2
つの針部材と、該2つの針部材を該本体部の先端側の側
面より前記先端回動部側に突出させるための針部材押出
用操作部と、前記2つのアンカー部材を前記針部材の先
端より突出させて前記先端回動部内に押し込むためのア
ンカー用押子を備え、前記先端回動部は、前記先端回動
部は、前記生体内組織内に配置された状態にて、前記ア
ンカー用押子により押し込まれた前記2つのアンカー部
材を受け入れるアンカー受入部を備えているものとする
ことにより、確実に生体内膜組織に形成された穴を縫合
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の生体内組織縫合装置の一実施
例の外観図である。
【図2】図2は、図1に示した生体内組織縫合装置の先
端部分の拡大断面図である。
【図3】図3は、図1に示した生体内組織縫合装置の本
体部の先端部分の拡大断面図である。
【図4】図4は、図1に示した生体内組織縫合装置の基
端部分の拡大断面図である。
【図5】図5は、図1に示した生体内組織縫合装置の本
体部の針および押子先端部分の拡大断面図である。
【図6】図6は、図1に示した生体内組織縫合装置の本
体部の先端部分の拡大平面図である。
【図7】図7は、本発明の生体内組織縫合装置の作用を
説明するための説明図である。
【図8】図8は、本発明の生体内組織縫合装置の作用を
説明するための説明図である。
【図9】図9は、本発明の生体内組織縫合装置の作用を
説明するための説明図である。
【図10】図10は、本発明の生体内組織縫合装置の作
用を説明するための説明図である。
【図11】図11は、本発明の生体内組織縫合装置の作
用を説明するための説明図である。
【図12】図12は、本発明の生体内組織縫合装置の作
用を説明するための説明図である。
【図13】図13は、本発明の生体内組織縫合装置に設
けられる圧力検知機能を説明するための説明図である。
【図14】図14は、本発明の生体内組織縫合装置によ
る縫合後、縫合糸を生体内に押し込むための押込用器具
の外観図である。
【図15】図15は、本発明の生体内組織縫合装置の他
の実施例の外観図である。
【図16】図16は、図15に示した生体内組織縫合装
置の先端部分の拡大断面図である。
【図17】図17は、図15に示した生体内組織縫合装
置の基端部分の拡大断面図である。
【図18】図18は、図15に示した生体内組織縫合装
置の本体部の針部材およびアンカー部材およびアンカー
用押子の先端部分の拡大断面図である。
【図19】図19は、本発明の生体内組織縫合装置の作
用を説明するための説明図である。
【図20】図20は、本発明の生体内組織縫合装置の作
用を説明するための説明図である。
【図21】図21は、本発明の生体内組織縫合装置の作
用を説明するための説明図である。
【図22】図22は、本発明の生体内組織縫合装置の作
用を説明するための説明図である。
【図23】図23は、本発明の生体内組織縫合装置の作
用を説明するための説明図である。
【図24】図24は、本発明の生体内組織縫合装置の作
用を説明するための説明図である。
【図25】図25は、本発明の生体内組織縫合装置の作
用を説明するための説明図である。
【図26】図26は、本発明の生体内組織縫合装置の作
用を説明するための説明図である。
【図27】図27は、本発明の他の生体内組織縫合装置
を説明するための説明図である。
【図28】図28は、図17に示した本発明の生体内組
織縫合装置の作用を説明するための説明図である。
【図29】図29は、本発明の他の生体内組織縫合装置
を説明するための説明図である。
【図30】図30は、図29に示した本発明の生体内組
織縫合装置の作用を説明するための説明図である。
【図31】図31は、本発明の生体内組織縫合装置の他
の実施例を説明するための説明図である。
【図32】図32は、図31に示した実施例の生体内組
織縫合装置の作用を説明するための説明図である。
【図33】図33は、本発明の生体内組織縫合装置の他
の実施例を説明するための説明図である。
【図34】図34は、図33に示した実施例の生体内組
織縫合装置の作用を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 生体内組織縫合装置 2 本体部 3 先端回動部 4(4a,4b) 針 5(5a,5b) 糸 6(6a,6b) 押子 7 チューブ 8 生体内組織膜(血管壁) 21 シャフト

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体内組織膜に形成された経皮的に貫通
    した穴を縫合するための生体内組織縫合装置であって、
    該縫合装置は、前記穴より前記生体内組織内に挿入可能
    であり、かつ回動可能な先端回動部を備える所定長を有
    する本体部を備え、該本体部は、該本体部の前記先端回
    動部よりも基端側となる部位の内部に収納された少なく
    とも1本の針と、該針に接合された糸と、該針を該本体
    部の側面より突出させて前記先端回動部内に押し込むた
    めの押子を備え、前記先端回動部は、前記生体内組織内
    に配置された状態にて、前記押子により押し込まれた前
    記針を受け入れる針受入部を備えることを特徴とする生
    体内組織縫合装置。
  2. 【請求項2】 前記生体内組織縫合装置は、前記先端回
    動部を前記本体部のほぼ中心軸上にある状態から90度
    以下の所定角度内での回動を許容する回動角度規制機能
    を備えている請求項1に記載の生体内組織縫合装置。
  3. 【請求項3】 前記本体部は、前記先端回動部を軸支す
    るための軸支用ピンを備え、前記先端回動部は、該軸支
    用ピンを受け入れるための側面開口を備え、かつ、該側
    面開口は、前記軸支用ピンのスライドを可能とする軸方
    向に延びる長口に形成されており、さらに、前記生体内
    組織縫合装置は、前記本体部内を延び一端が前記先端回
    動部に固定された回動部牽引用部材を備えている請求項
    1に記載の生体内組織縫合装置。
  4. 【請求項4】 前記生体内組織縫合装置は、前記押子を
    後方に付勢する付勢部材を備えている請求項1ないし3
    のいずれかに記載の生体内組織縫合装置。
  5. 【請求項5】 前記本体部は、該本体部の先端側内部に
    収納された2本の針と、該各針に接合された糸と、該各
    針を該本体部の先端側の側面より突出させて前記先端回
    動部側に押し込むための2本の押子を備え、前記先端回
    動部は、前記生体内組織内に配置された状態にて、前記
    押子により押し込まれた前記2本の針を受け入れる針受
    入部を備えている請求項1ないし4のいずれかに記載の
    生体内組織縫合装置。
  6. 【請求項6】 生体内組織膜に形成された経皮的に貫通
    した穴を縫合するための生体内組織縫合装置であって、
    該縫合装置は、前記穴より前記生体内組織内に挿入可能
    であり、かつ回動可能な先端回動部を備える所定長を有
    する本体部を備え、前記本体部は、アンカー部材と、該
    アンカー部材に接合された糸と、前記アンカー部材を先
    端側内部に収納し、かつ前記本体部内に収納された針部
    材と、該針部材を該本体部の前記先端回動部よりも基端
    側の側面より前記先端回動部側に突出させるための針部
    材押出用操作部と、前記アンカー部材を前記針部材の先
    端より突出させて前記先端回動部内に押し込むためのア
    ンカー用押子を備え、前記先端回動部は、前記生体内組
    織内に配置された状態にて、前記アンカー用押子により
    押し込まれた前記アンカー部材を受け入れるアンカー受
    入部を備えることを特徴とする生体内組織縫合装置。
  7. 【請求項7】 前記本体部は、前記先端回動部を軸支す
    るための軸支用ピンを備え、前記先端回動部は、該軸支
    用ピンを受け入れるための側面開口を備え、かつ、該側
    面開口は、前記軸支用ピンのスライドを可能とする軸方
    向に延びる長口に形成されており、さらに、前記生体内
    組織縫合装置は、前記本体部内を延び一端が前記先端回
    動部に固定された回動部牽引用部材を備えている請求項
    6に記載の生体内組織縫合装置。
  8. 【請求項8】 前記生体内組織縫合装置は、前記先端回
    動部を前記本体部のほぼ中心軸上にある状態から90度
    以下の所定角度内での回動を許容する回動角度規制機能
    を備えている請求項6に記載の生体内組織縫合装置。
  9. 【請求項9】 前記生体内組織縫合装置は、前記針部材
    押出用操作部もしくは針部材を後方に付勢する付勢部材
    を備えている請求項6ないし8のいずれかに記載の生体
    内組織縫合装置。
  10. 【請求項10】 前記生体内組織縫合装置は、前記アン
    カー用押子を後方に付勢する付勢部材を備えている請求
    項6ないし9のいずれかに記載の生体内組織縫合装置。
  11. 【請求項11】 前記本体部は、2つのアンカー部材
    と、該各アンカー部材に接合された糸と、それぞれのア
    ンカー部材を先端側内部に収納し、かつ前記本体部内に
    収納された2つの針部材と、該2つの針部材を該本体部
    の先端側の側面より前記先端回動部側に突出させるため
    の針部材押出用操作部と、前記2つのアンカー部材を前
    記針部材の先端より突出させて前記先端回動部内に押し
    込むためのアンカー用押子を備え、前記先端回動部は、
    前記生体内組織内に配置された状態にて、前記アンカー
    用押子により押し込まれた前記2つのアンカー部材を受
    け入れるアンカー受入部を備えている請求項6ないし1
    0のいずれかに記載の生体内組織縫合装置。
  12. 【請求項12】 前記生体内組織縫合装置は、前記本体
    部内を延び一端が生体内組織内に挿入可能な先端側部位
    において開口し、他端が前記本体部の基端側にて開口す
    る液体充填用ルーメンと、該ルーメンに接続された三方
    活栓と、該三方活栓の1つのポートに取り付けられた拍
    動確認用部材と、前記三方活栓の他のポートにより形成
    される液体充填用ポートを備え、前記三方活栓は、前記
    ルーメンを一方のポートおよび他方のポートに対して選
    択的に連通させるための操作部を備えている請求項1な
    いし11のいずれかに記載の生体内組織縫合装置。
  13. 【請求項13】 前記生体内組織縫合装置は、前記先端
    回動部の内部を延び、先端部が先端回動部より突出し、
    かつ、先端回動部に固定されることなく、本体部にその
    基端側が固定された導入用ワイヤーを備えている請求項
    1ないし12のいずれかに記載の生体内組織縫合装置。
  14. 【請求項14】 前記生体内組織縫合装置は、前記先端
    回動部の先端部を摺動可能に収納するチューブと、該先
    端回動部に固定されることなく、先端側が前記チューブ
    に固定され基端側が前記本体部に固定された連結ワイヤ
    を備えている請求項1ないし12のいずれかに記載の生
    体内組織縫合装置。
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