JP2003310581A - フィルタを備えた穿刺装置および皮膚吸引装置 - Google Patents

フィルタを備えた穿刺装置および皮膚吸引装置

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JP2003310581A
JP2003310581A JP2002126258A JP2002126258A JP2003310581A JP 2003310581 A JP2003310581 A JP 2003310581A JP 2002126258 A JP2002126258 A JP 2002126258A JP 2002126258 A JP2002126258 A JP 2002126258A JP 2003310581 A JP2003310581 A JP 2003310581A
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housing
filter
plunger
axial direction
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Masahiko Fukuzawa
眞彦 福沢
Yoshiharu Uehata
義治 上畑
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塵や埃などの異物の侵入による操作性の悪化
やポンプ性能の低下を抑制し、装置寿命を長く確保す
る。 【解決手段】 ハウジング2内に設けられた穿刺機構部
4と、穿刺対象部位と接触する中空の押圧部22と、ハ
ウジング2内の気体を排出するための排気口30aを有
し、かつ押圧部22の内部に負圧を作用させることが可
能なポンプ作用部3と、を備えた穿刺装置A1におい
て、押圧部22の内部と排気口30aとの間を連通する
流路内に、フィルタ6を配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、負圧を発生させ
るためのポンプ作用部を備えた穿刺装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の穿刺装置の一例としては、特開
平11−9577号公報に所載のものがある。この公報
に記載の穿刺装置は、本願の図11に示すように、略円
筒状のハウジング90内に、ランセットLを保持するラ
ンセットホルダ92が設けられた構造を有している。ハ
ウジング90の一端部には、逆止弁91を備えた筒状の
プランジャ93が嵌合している。
【0003】この穿刺装置では、プランジャ93を矢印
Na方向に押圧操作すると、ランセットホルダ92がハ
ウジング90内の所定箇所にラッチされている状態が強
制的に解除されることとなって、このランセットホルダ
92はバネ95の弾発力によってハウジング90の先端
開口部90aに向けて前進するようになっている。図面
には表れていないが、ハウジング90の先端は皮膚に押
し当てられているために、上記したランセットホルダ9
2の前進動作により、皮膚にはランセットLの先端が突
き刺さる。ランセットホルダ92が前進した後には、ラ
ンセットホルダ92は、戻しバネ94の弾発力によって
後退するようになっている。また、プランジャ93は、
バネ96の弾発力によって元の位置に復帰する。
【0004】逆止弁91は、プランジャ93の前進時に
は開になるとともに、プランジャ93の後退時には閉に
なるように構成されている。したがって、プランジャ9
3の前進時には、空間部97の空気が排出されて空間部
97の体積が減少する。その一方、プランジャ93の後
退時には、空間部97の体積が増加するため、ハウジン
グ90内には負圧が生じる。また、部材98a,98b
が元の位置に復帰する動作によってもハウジング90内
に負圧を生じさせることができる。そのため、穿刺時に
ハウジング90の先端が皮膚に押し当てられたままであ
ると、その皮膚には上記負圧が作用し、ランセットLが
穿刺された部分からの出血が促進される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような穿刺装置に
おいては、プランジャ93などの移動に応じて適切に負
圧を発生させるために、ハウジング90に対するプラン
ジャ93の相対動をスムーズに行えるようにするととも
に空間部97の気密性を確保する必要がある。たとえ
ば、プランジャ93の先端部にOリング99を外嵌する
とともに、プランジャ93の先端部をハウジング90の
内面に密着動させる必要がある。その一方、皮膚に対す
る穿刺を可能とするために、ハウジングの先端部には開
口部90aが設けられている。
【0006】そのため、穿刺装置(ハウジング90)の
内部には、開口部90aを介して塵や埃などの異物が侵
入しやすい。その上、侵入した異物が負圧発生動作時の
空気の流れにより、逆止弁91やOリング99の周りに
まで達してしまうことがある。逆止弁91の近傍に異物
が存在すれば、逆止弁91を完全に閉めきれない結果、
皮膚に対して所望通りに負圧を作用させられなくなる。
Oリング99を含めたプランジャ93の先端部とハウジ
ング90の内面との間に異物が介在すれば、隙間が発生
して空間部97内の気密性が確保できなくなったり、ハ
ウジング90の内面に対するプランジャ93の密着動を
スムーズに行えなくなるばかりか、プランジャ93の先
端部とハウジング90の内面との間が異常磨耗してしま
うことがある。このような事態が発生すれば、プランジ
ャ93の操作性の悪化や装置寿命の短命化を引き起こす
ばかりか、空気漏れによるポンプ性能の低下に起因した
採血不良を招くことにもなりかねない。
【0007】本願発明は、このような事情のもとに考え
出されたものであって、塵や埃などの異物の侵入による
操作性の悪化やポンプ性能の低下を抑制し、装置寿命を
長く確保することを課題としている。
【0008】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0009】すなわち、本願発明により提供されるフィ
ルタを備えた穿刺装置は、ハウジング内に設けられた穿
刺機構部と、穿刺対象部位と接触する中空の押圧部と、
ハウジング内の気体を排出するための排気口を有し、か
つ上記押圧部の内部に負圧を作用させることが可能なポ
ンプ作用部と、を備えた穿刺装置であって、上記押圧部
の内部と上記排気口との間を連通する流路内に、フィル
タを配置したことを特徴としている。
【0010】ポンプ作用部は、電動式として構成しても
よいし、手動式として構成してもよい。手動式のポンプ
作用部としては、たとえば、シリンダと、このシリンダ
とともに圧力室を構成するとともに、シリンダに対して
相対動して圧力室の容積を変化させるプランジャと、を
有する構成が挙げられる。
【0011】一方、穿刺機構部としては、たとえばハウ
ジングの軸方向に当該ハウジングに対して相対動可能で
あり、かつ押圧部側に向けて穿刺要素(たとえば針状部
材)を上記軸方向に移動させるための可動体を有する構
成が挙げられる。これに対してポンプ作用部は、たとえ
ば穿刺機構部に対して、上記軸方向とは交差する方向
(ハウジングの軸との同軸上を避けた場所)に並んで配
置される。典型的には、ポンプ作用部においては、プラ
ンジャがシリンダに対して上記軸方向に相対動可能とさ
れる。もちろん、シリンダに対するプランジャの相対移
動は、上記軸方向と直交する方向であってもよく、その
他の方向とすることもできる。
【0012】このような穿刺機構部とポンプ作用部との
組み合わせにおいては、フィルタは、たとえば押圧部の
内部と圧力室の内部とを連通させるための連通路に配置
される。より好ましくは、圧力室の内部に連通する貫通
孔を有するものとしてプランジャを構成し、この貫通孔
内にフィルタが配置される。
【0013】ポンプ作用部は、穿刺機構部に対して押圧
部から離れた側において上記軸方向に並んで配置しても
よい。この場合には、たとえばプランジャがシリンダに
対して上記軸方向に相対動可能とされる。
【0014】フィルタとしては、たとえば多孔質体、不
織布、フェルト、織物、編物、紙またはトウ(合成繊維
のフィラメントの束)が用いられるが、これらのうち、
多孔質体および不織布が好ましく使用される。多孔質体
としては、樹脂やゴムの発泡体(たとえば発泡性ポリウ
レタン、発泡性ポリエチレン、発泡性ポリスチレン、発
泡性ポリプロピレン)の他、いわゆるメンブレンフィル
タや焼結体を例示することができる。本願発明で使用で
きる焼結体としては、樹脂粉末を焼結したもの、セラミ
ック粉末を焼結したもの、あるいは金属粉末を焼結した
ものが挙げられる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態を、図面を参照して具体的に説明する。
【0016】図1ないし図5には、本願発明の第1の実
施の形態に係るフィルタを備えたポンプ式穿刺装置の全
体および要部の断面を示した。
【0017】図1に示したように、穿刺装置A1は、ケ
ーシング1内に、このケーシング1と相対動するハウジ
ング2およびこのハウジング2の内部21を減圧するた
めのポンプ作用部3を収容したものである。
【0018】ハウジング2は、先端部に開口22aを有
する押圧部22を備えているとともに、その内部21に
ポンプ作用部3に横並びして穿刺機構部4が設けられて
いる。穿刺機構部4は、ランセットホルダ40および係
合片42を有しており、これらによって収容空間41が
形成されている。図1および図2に示したように、ラン
セットホルダ40は、その先端部にランセット46を保
持することができるように構成されており、その矢印N
1方向への移動によりランセット46を同方向に移動さ
せるためのものである。なお、ランセット46は、穿刺
針45Aおよびランセット本体45Bを備えている。係
合片42は、ハウジング2に固定化されており、収容空
間41内には係合片42に固定された状態でコイルバネ
43,44が直列に配置されている。
【0019】ランセットホルダ40が係合片42に係合
された状態では、コイルバネ43が圧縮状態とされてい
る。したがって、ランセットホルダ40の係合状態を解
除すれば、コイルバネ43の弾発力によってランセット
ホルダ40が先端側(矢印N1方向)に移動させられ
る。ランセットホルダ40の係合状態の解除は、操作ボ
タン5を押圧することにより行われる。
【0020】操作ボタン5は、ハウジング2の筒状部2
0Cを覆うようにして操作用ケーシング1にスライド可
能に嵌入されている。この操作キャップ5は、固定部5
0に対して、突出部51を有するラッチ解除用作用部5
2を保持したものである。固定部50とラッチ解除用作
用部52との間には、Oリング53が配置されている。
これにより、ハウジング2の内部21の気密性を確保し
つつ、操作キャップ5がハウジング2(筒状部20C)
に対して矢印N1,N2方向に相対動する。操作キャッ
プ5の内部には、筒状部20Cを外套するようにしてコ
イルバネ54が配置されている。このコイルバネ54の
下端は、筒状部20Cの段部20cに係止されている。
このため、矢印N1方向に操作キャップ5を押圧すれ
ば、コイルバネ54を圧縮しつつ、操作キャップ5が下
動する。このとき、操作キャップ5が所定距離下動すれ
ば、ラッチ解除用作用部52の突出部51がランセット
ホルダ40と係合片42との係合部分に作用して、ラン
セットホルダ40のラッチ状態が解除される。一方、操
作キャップ5への押圧力を解除すれば、コイルバネ54
の弾発力によって、操作キャップ5が矢印N2方向に移
動し、元の位置に復帰する。
【0021】これに対して、コイルバネ44は、図2か
ら予想されるように、ランセットホルダ40が先端側
(矢印N1方向)に向けて一定以上の距離を移動した場
合に圧縮し、その弾発力によってランセットホルダ40
を後端側(矢印N2方向)に戻す役割を有している。
【0022】図3(a)および図3(b)に示したよう
に、操作キャップ5の内側には、空気流通用の凹部55
が設けられている。図3(a)に示したように、操作キ
ャップ5がラッチ解除位置よりも上方に位置する場合に
は、Oリング53が凹部55よりも上方に位置する。一
方、図3(b)に示したように、操作キャップ5がラッ
チ解除位置よりも若干下方に位置する場合には、Oリン
グ53が凹部55に対応する部位に位置する。このた
め、ラッチ解除位置からさらに下方に操作キャップ5を
矢印N1方向に移動させれば、凹部55を介して外部の
空気がハウジング2内に流入する。これにより、ハウジ
ング2(押圧部22)の内部21の負圧を解除すること
ができる。
【0023】図1に示したように、ポンプ作用部3は、
シリンダ30およびこのシリンダ30内を移動可能なプ
ランジャ31を有している。これらによって圧力室32
が形成されている。
【0024】シリンダ30は、ケーシング1に一体化さ
れているとともに、排気口30aを有している。この排
気口30aには、圧力室32の容積が減少するときに開
く逆止弁34が配置されている。
【0025】一方、プランジャ31は、その先端部にO
リング31Aが外嵌されており、シリンダ30の内面に
密着して相対動するように構成されている。このプラン
ジャ31は、貫通孔31Bを有しているとともに、ハウ
ジング2に一体化されている。貫通孔31Bは、連絡路
60とともに、圧力室32の内部とハウジング2の内部
21とを連通するためのものである。貫通孔31Bの一
端部は吸気口31aを構成しているとともに、この吸気
口31aには、圧力室32の容積が増加するときに開く
逆止弁35が設けられている。
【0026】貫通孔31Bの他端部には、フィルタ6が
嵌合されている。このフィルタ6は、空気中に含まれる
塵や埃などの異物を除去して、ハウジング2の内部21
の空気のみを選択的に通過させるためのものである。
【0027】フィルタ6としては、たとえば多孔質体、
不織布、フェルト、織物、編物、紙またはトウ(合成繊
維のフィラメントの束)が用いられるが、これらのう
ち、多孔質体および不織布が好ましく使用される。多孔
質体としては、樹脂やゴムの発泡体(たとえば発泡性ポ
リウレタン、発泡性ポリエチレン、発泡性ポリスチレ
ン、発泡性ポリプロピレン)の他、いわゆるメンブレン
フィルタや焼結体を例示することができる。本願発明で
使用できる焼結体としては、樹脂粉末を焼結したもの、
セラミック粉末を焼結したもの、あるいは金属粉末を焼
結したものが挙げられる。
【0028】シリンダ30およびプランジャ31は、コ
イルバネ33により外套されている。コイルバネ33の
一端はケーシング1に掛止されており、その他端はハウ
ジング2に掛止されている。
【0029】図4に示したように、ケーシング1をハウ
ジング2に対して矢印N1方向に相対動(下動)させれ
ば、コイルバネ33が圧縮する一方で、逆止弁35が開
いてハウジング2内の気体が連絡路60および貫通孔3
1Bを介して圧力室32内に流入する。これにより、圧
力室32の容積が増大するとともにハウジング2内が減
圧される。
【0030】一方、図5に示したように、圧縮したコイ
ルバネ33が伸長することによって、ケーシング1がハ
ウジング2に対して矢印N2方向に相対動(上動)すれ
ば、逆止弁34が開いて圧力室32内の気体が外部に排
出され、圧力室32の容積が減少する。
【0031】穿刺装置A1では、貫通孔31Bにフィル
タ6が配置されているため、ハウジング2の内部21の
空気は、フィルタ6を通過してから圧力室32に流入す
る。そのため、ハウジング2の内部21に塵や埃などの
異物が侵入していたとしても、異物が圧力室32に侵入
するのをフィルタ6によって阻止し、異物が逆止弁3
4,35やOリング31Aの周りにまで達してしまうこ
とを抑制することができる。その結果、逆止弁34,3
5による吸気口31aや排気口30aの閉鎖状態を適切
に維持できるようになって、負圧の発生を適切に行える
ようになる。Oリング31Aを含めたプランジャ31の
先端部とシリンダ30の内面との間に異物が介在するの
を抑制して、圧力室32の気密性を良好に確保すること
ができるようになる。また、Oリング31Aの周りに異
物が存在しないこととなる結果、シリンダ30の内面に
対するプランジャ31の密着動をスムーズに行えるよう
になり、プランジャ31の先端部とハウジング30の内
面との間の異常磨耗を抑制することができる。したがっ
て、本実施の形態の穿刺装置A1では、プランジャ31
の操作性の悪化や装置寿命の短命化を抑制し、さらには
空気漏れによるポンプ性能の低下を抑制して採血不良を
回避することができるようになる。
【0032】次に、本願発明の第2の実施の形態に係る
穿刺装置を、図6ないし図8を参照して説明する。これ
らの図においては、先に説明した穿刺装置A1と同一ま
たは同種の部材または要素については、同一の符号を付
してあり、それらのものについての重複説明は省略する
ものとする。
【0033】この穿刺装置A2では、ハウジング2C内
に、操作用ケーシング1Cの操作によって動作するポン
プ作用部3Cと、操作キャップ5Cの操作によって動作
する穿刺機構部4Cと、設けられている。ポンプ作用部
3Cと穿刺機構部4Cとは、ハウジング2Cの軸方向に
並んで設けられている。ハウジング2Cは、3つのスリ
ーブ20CA〜20CCを連結した構成とされている。
スリーブ20CBの先端部は、開口22Caを有する押
圧部22Cを構成している。
【0034】図6に示したように、ポンプ作用部3C
は、圧力室32を形成するシリンダ30Cおよびプラン
ジャ31Cと、逆止弁34C,35Cとを備えている。
【0035】操作用ケーシング1Cは、ハウジング2C
に対してその軸長方向N1,N2方向に往復動可能に外
套されている。この操作用ケーシング1Cがハウジング
2Cに相対して押し下げられたときには、バネ34の弾
発力によって操作用ケーシング1Cが元の位置に復帰で
きるように構成されている。
【0036】シリンダ30Cは、ハウジング2Cの上部
(頭部)に一定のストロークの範囲内で往復動可能に嵌
入されている。このシリンダ30Cの上部には、押圧操
作用の操作キャップ5Cが外筒29Cの上端よりも上部
に突出するように装着されており、この操作キャップ5
Cが下方に押圧操作されると、このシリンダ30Cも下
降するように構成されている。シリンダ30Cの下方に
はバネ33Cが設けられており、シリンダ30Cは、そ
の下降後にはコイルバネ33Cの弾発力によって元の位
置に復帰できるように構成されている。
【0037】プランジャ31Cは、シリンダ30Cに往
復摺動可能に嵌入されている。図7によく表れているよ
うに、このプランジャ31Cには、操作用ケーシング1
Cの上部との連結が図られた一対のアーム37Cが連設
されている。したがって、このプランジャ31Cは、操
作用ケーシング1Cが矢印N1,N2方向に往復動され
ると、これに伴ってシリンダ30C内において往復動を
行うこととなる。
【0038】逆止弁34Cは、プランジャ31Cに形成
された排気口30Caに設けられている。この逆止弁3
4Cは、圧力室32からハウジング2Cの外部への空気
流通は許容するものの、外部から圧力室32内への空気
流通を阻止する。
【0039】ハウジング2C内には、圧力室32をハウ
ジング2Cの先端内部に連通させるための連通路が一連
に形成されている。より具体的には、図6に示したよう
に後述する第1および第2の押動体71A,71Bのそ
れぞれに設けられた貫通孔71a,71bと、ランセッ
トホルダ40Cの上部に設けられた複数のスリット72
と、ハウジング2Cの段部73とランセットホルダ40
Cとの間に設けられた隙間74とを介してハウジング2
Cの先端内部に連通している。
【0040】逆止弁35Cは、圧力室32の外部から圧
力室32内への空気流通は許容するものの、圧力室32
からその外部への空気流通を阻止するものである。
【0041】図8に良く表れているように、穿刺機構部
4Cは、ハウジング1Cを先端側に向けて移動させるた
めのものである。穿刺機構部4Cは、スリーブ70と、
このスリーブ70に往復動可能に嵌入された第1および
第2の押動体71A,71Bと、第1の押動体71Aの
中空状部分に設けられたフィルタ6を備えている。フィ
ルタ6は、第1の実施の形態において説明したのと同様
なものを用いることができる。スリーブ70は、ハウジ
ング2C内においてシリンダ30Cよりも下方に固定さ
れている。このスリーブ70の下部近傍には、ランセッ
トホルダ40Cの一対のラッチ用の係合爪42Cを係合
するための一対の孔部75が設けられている。ランセッ
トホルダ40Cの上部内には、上端が第2の押動体71
Bに当接するコイルバネ17aが設けられており、ラン
セットホルダ40Cは、コイルバネ17aを圧縮させた
状態で、各係合爪12Cと孔部75の係合作用によりス
リーブ70にラッチ可能である。
【0042】第1の押動体71Aは、シリンダ30Cの
底部に連結されていることによりシリンダ30Cに伴っ
て往復動可能である。この第1の押動体71Aの下部
は、スリーブ70内に嵌入している。第2の押動体71
Bの上部は、スリーブ70内に往復動可能に嵌入してお
り、コイルバネ17aの弾発力によって第1の押動体7
1Aの底面部に当接している。この第2の押動体71B
は、ランセットホルダ40Cの各係合爪42Cの上方に
位置する一対の突起72aを有している。各突起72a
および係合爪42Cには、互いに対応するテーパ面が形
成されており、各突起72aが図8に示す状態よりも下
方に下降すると、各突起72aを内側に変形させるよう
に押圧し、各突起42Cとスリーブ70との係合状態を
解除するようになっている。ランセットホルダ40C
は、コイルバネ17bによって外套されており、このコ
イルバネ17bの弾発力を利用して、穿刺後のランセッ
トホルダ40Cが矢印N2方向に移動させられる。
【0043】第1の押動体71Aにはゴム製などのOリ
ング76が装着されており、第1の押動体71Aとスリ
ーブ70の内周面との間の気密性が保持できるように構
成されている。ただし、スリーブ70の内周面には段差
部77が設けられており、操作キャップ5Cを押圧操作
することにより第1の押動体71Aを下降させていくと
きには、その操作に対する抵抗が変化するように構成さ
れている。より具体的には、スリーブ70の上部の内径
D1は、その下方の内径D2よりも僅かに大きくされて
いる。Oリング76が第1の押動体71Aに伴って下降
する場合、第2の押動体71Bが各係合爪42Cとスリ
ーブ70との係合状態を解除させたときには、Oリング
76が段差部77に丁度さしかかるように設定されてい
る。図8によく表れているように第1の押動体71A
は、Oリング76が内径D2の部分を通過し終えるまで
下降可能であるが、このような状態になると、第1の押
動体71Aとスリーブ70との嵌合部分における気密状
態が解消されるようになっている。
【0044】穿刺装置A2においても、押圧部22Cの
内部と圧力室32との間にフィルタ6が設けられている
ため、上述した本願発明の第1の実施の形態において説
明したのと同様の効果を享受できる。
【0045】本願発明は、第1および第2の実施の形態
とは異なる構成とされたポンプ作用部を有する穿刺装
置、たとえば図11を参照して説明した穿刺装置におい
ても適用可能である。この場合、フィルタ6は、たとえ
ば図9に示したように環状に形成されるとともに、部材
98aを外套するようにして配置される。なお、図9に
おいては、フィルタ6以外の要素については、図11の
各要素と同一であるため、フィルタ以外については図1
1と同一の符号を付してある。
【0046】もちろん、図示したいずれの穿刺装置A
1,A2(図9に示したものも含む)においても、フィ
ルタ6の配置箇所は図示した例には限定されず、変更可
能である。
【0047】本願発明は、第1および第2の実施の形態
として説明した穿刺機構以外の機構によって穿刺動作を
行うように構成された穿刺装置、たとえば図10(a)
〜図10(c)に示した穿刺機構を有する穿刺装置に対
しても適用可能である。 図10(a)には、穿刺針4
5Aをランセットホルダ40Dに一体化させた例を、図
10(b)および図10(c)には、ランセット46が
カバー(スリーブ)20EBに保持され、可動体として
のハンマー40Eの押圧力によってランセット46(穿
刺針45A)を前進させる構成を示した。なお、ハンマ
ー40Eの移動には、公知のラッチ機構が採用されてい
る。
【0048】ポンプ作用部としては、シリンダとプラン
ジャとを組み合わせたものに限らず、ダイヤフラム方式
やその他の方式のポンプ機構を採用することもでき、も
ちろん、電動式のポンプを採用することもできる。
【0049】以上においては、穿刺機能および吸引機能
の双方の機能を備えている穿刺装置に例にとって説明し
たが、ポンプ作用部にフィルタを設けるといった技術思
想は、穿刺装置に限らず、専ら皮膚の吸引のために使用
される皮膚吸引装置に対しても適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1の実施形態に係る穿刺装置の断
面図である。
【図2】図1に示した穿刺装置の穿刺機構部を説明する
ための要部断面図である。
【図3】操作キャップ周りの断面図である。
【図4】図1に示した穿刺装置での減圧動作を説明する
ための断面図である。
【図5】図1に示した穿刺装置での減圧動作を説明する
ための断面図である。
【図6】本願発明の第2の実施の形態に係る穿刺装置の
断面図である。
【図7】図6のVII−VII線に沿う断面図である。
【図8】図7の要部拡大図である。
【図9】本願発明に係る穿刺装置の他の例を示す断面図
である。
【図10】穿刺機構部の他の例を示す要部断面図であ
る。
【図11】従来の穿刺装置を示す断面図である。
【符号の説明】
A1,A2 穿刺装置 2,2C ハウジング 22,22C 押圧部 3,3C ポンプ作用部 30,30C シリンダ 31,31C プランジャ 31B 貫通孔(プランジャの) 32 圧力室 40,40C,40D ランセットホルダ(可動体) 40E ハンマー(可動体) 4,4C 穿刺機構部 45B 穿刺針(穿刺要素) 6 フィルタ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内に設けられた穿刺機構部
    と、穿刺対象部位と接触する中空の押圧部と、ハウジン
    グ内の気体を排出するための排気口を有し、かつ上記押
    圧部の内部に負圧を作用させることが可能なポンプ作用
    部と、を備えた穿刺装置であって、 上記押圧部の内部と上記排気口との間を連通する流路内
    に、フィルタを配置したことを特徴とする、フィルタを
    備えた穿刺装置。
  2. 【請求項2】 上記ポンプ作用部は、シリンダと、この
    シリンダとともに圧力室を構成するとともに、上記シリ
    ンダに対して相対動して上記圧力室の容積を変化させる
    プランジャと、を有している、請求項1に記載のフィル
    タを備えた穿刺装置。
  3. 【請求項3】 上記穿刺機構部は、上記ハウジングの軸
    方向に当該ハウジングに対して相対動可能であり、かつ
    上記押圧部側に向けて穿刺要素を上記軸方向に移動させ
    るための可動体を有しており、 上記ポンプ作用部は、上記穿刺機構部に対して、上記軸
    方向とは交差する方向に並んで配置されているととも
    に、上記プランジャが上記シリンダに対して上記軸方向
    に相対動可能とされている、請求項2に記載のフィルタ
    を備えた穿刺装置。
  4. 【請求項4】 上記押圧部の内部と上記圧力室の内部と
    を連通させるための連通路に上記フィルタが配置されて
    いる、請求項3に記載のフィルタを備えた穿刺装置。
  5. 【請求項5】 上記プランジャは、上記圧力室の内部に
    連通する貫通孔を有しており、この貫通孔内に上記フィ
    ルタが配置されている、請求項4に記載のフィルタを備
    えた穿刺装置。
  6. 【請求項6】 上記穿刺機構部は、上記ハウジングの軸
    方向に当該ハウジングに対して相対動可能であり、かつ
    上記押圧部側に向けて穿刺要素を上記軸方向に移動させ
    るための可動体を有しており、 上記ポンプ作用部は、上記穿刺機構部に対して上記押圧
    部から離れた側において上記軸方向に並んで配置されて
    いるとともに、上記プランジャが上記シリンダに対して
    上記軸方向に相対動可能とされている、請求項2に記載
    のフィルタを備えた穿刺装置。
  7. 【請求項7】 上記フィルタは、多孔質体、不織布、フ
    ェルト、織物、編物、紙またはトウにより構成されてい
    る、請求項1ないし6のいずれかに記載のフィルタを備
    えた穿刺装置。
  8. 【請求項8】 穿刺対象部位と接触する中空の押圧部
    と、上記押圧部の内部の気体を排出するための排気口を
    有し、かつ上記押圧部の内部に負圧を作用させることが
    可能なポンプ作用部と、を備えた皮膚吸引装置であっ
    て、 上記押圧部の内部と上記排気口との間を連通する流路内
    に、フィルタを配置したことを特徴とする、フィルタを
    備えた皮膚吸引装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8231547B2 (en) 2005-03-03 2012-07-31 Roche Diagnostics Operations, Inc. Puncturing system for withdrawing a body fluid

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