JP2003310417A - 押しピン式吊り下げ用具、及び、押しピン式吊り下げ用具の結束手段と分散手段を具備した器具。 - Google Patents

押しピン式吊り下げ用具、及び、押しピン式吊り下げ用具の結束手段と分散手段を具備した器具。

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JP2003310417A
JP2003310417A JP2002121572A JP2002121572A JP2003310417A JP 2003310417 A JP2003310417 A JP 2003310417A JP 2002121572 A JP2002121572 A JP 2002121572A JP 2002121572 A JP2002121572 A JP 2002121572A JP 2003310417 A JP2003310417 A JP 2003310417A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】柱や壁への固定手段が押しピンである押しピン
式吊り下げ用具の、吊り下げる力を強めると共に取り付
け取り外しを容易にした、単純な構造の押しピン式吊り
下げ用具を提供する。 【解決手段】吊り下げ部を有し、取り付け先への固定手
段が複数の押しピンである吊り下げ用具に於いて、押し
ピンの押し刺し及び抜き取り作業のそれぞれにおいて必
要な力を分散することの出来る分散手段を有し、使用時
には複数の押しピンの吊り下げる力を結束する結束手段
を有する押しピン式吊り下げ用具を供する。前記結束手
段を、押しピンが頭部で複数連結する、押しピン頭部が
嵌合し合う、複数の押しピンの頭部に掛着部が掛着する
こととし、分散手段を基盤が湾曲するか折り曲げ可能な
ものとする、押しピンを複数に分けて押し刺しする、押
しピンを抜き取るための抜き取り補助部を設けることと
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】柱や壁への固定手段が押しピ
ンである押しピン式吊り下げ用具の、物を吊り下げる力
を強めると共に、取り付け取り外しが容易に出来るよう
にした押しピン式吊り下げ用具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、壁や柱が変色したり痛むこと
を恐れ、木ねじや粘着物によって固定するタイプの吊り
下げ用具、及び、木ねじや粘着物によって壁や柱に取り
付けて使用する器具の使用を禁じているアパート等が多
い。傷跡が目立たないという理由で画鋲の使用のみがか
ろうじて許されているというケースも多く、住居者は大
変な不便を強いられてきた。柱などに取り付ける吊り下
げ用具が押しピンによって取り付けるタイプであった場
合、掛け得る重量には自ずと限度が生ずる。少しでも頑
丈な物にしようとしてピンを太めに製造した物もある
が、ピンが釘のようになって傷跡を大きくすると共に設
置にも大きな力が必要であり、容易には取り付けること
の出来ない物になってしまっている。
【0003】実開平7ー44483に示された考案では
複数個の針体を係設してなる針植込み型ピンフックを供
することにより上記課題の解決を図ろうとしているが、
ピンを太くする代わりにピンを複数に分割して細くして
も、ピンを取り付け対象物に刺すための力は軽減できな
い。一本のピンと、長さ及び体積の合計が等しい複数本
に分割されたピンでは、複数本に分けられた方が表面積
が増える。その分、押し刺し作業時あるいは抜き取り作
業時の摩擦抵抗が増え、そのために必要な力も大きなっ
て、作業を困難にする。
【0004】上記、課題を解決する発明として特開平1
1−76041がある。カバー部に立設した枠部の外面
に設けた押圧可能な凹陥部にピンの頭部を受けて押し込
み及び引き抜き用の手段として、独立したピンによりフ
ック部を備えた基部を固定する。前記、特開平11−7
6041に示された発明では固定手段が複数のピンであ
るため、全体をコンパクトでスマートな形状に形成可能
であるが、一般的な押しピンと比較して構造が複雑とな
り、ピンの押し込みあるいは引き抜きの作業も複雑とな
る。簡単な構造で取り付け取り外しの作業が単純で簡便
な、押しピン式吊り下げ用具が望まれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】柱や壁への固定手段が
押しピンである押しピン式吊り下げ用具の吊り下げる力
を強めると共に、取り付け取り外しが容易である単純な
構造の押しピン式吊り下げ用具を提供すること。
【0006】
【課題を解決するための手段】複数の押しピンによる設
置個所への固定手段と、複数の押しピンの吊り下げる力
を一つに結束する結束手段と、取り付け作業及び取り外
し作業に必要な力を分散させて行うことの出来る分散手
段、及び、結束部の下方にものを掛けて吊り下げること
の出来る吊り下げ部を有することを特徴とする、押しピ
ン式吊り下げ用具を供する。
【0007】前記結束手段および分散手段を、押しピン
の頭部に設けた手前方向に曲折可能な接続部によって押
しピンと押しピンが複数連結した基盤を有することと
し、複数の押しピンが連結することにより吊り下げる力
を結束し、前記基盤を折り曲げながら取り付け取り外し
の作業を行うことにより、作業に必要な力を分散させる
ことを特徴とする押しピン式吊り下げ用具を供する。
【0008】前記結束手段および分散手段を、押しピン
と押しピンが頭部で複数連結してなる手前方向に湾曲可
能な基盤を有することとし、複数の押しピンが連結する
ことにより吊り下げる力を結束し、前記基盤を湾曲させ
ながら取り付け取り外しを行うことにより、作業に必要
な力を分散させることを特徴とする押しピン式吊り下げ
用具を供する。
【0009】前記湾曲可能な基盤が周縁に於いて複数に
分割された板状体であり、分割された板状体に針を植え
て押しピンとし、複数の押しピンが連結することにより
吊り下げる力を結束し、前記基盤を湾曲させながら取り
付け取り外しを行うことにより、作業に必要な力を分散
させることを特徴とする押しピン式吊り下げ用具を供す
る。
【0010】前記結束手段を、押しピンに設けた頭部の
嵌合部によって、押しピンと押しピンが嵌合し合い複数
連結して基盤を形成し、吊り下げる力を一つに結束する
と共に、分散手段を上記嵌合部に於いて基盤を押しピン
ごとに分割し、分割された押しピンの一つずつに対して
取り付け作業及び取り外し作業を行って、取り付け作業
及び取り外し作業に必要な力を押しピンの一つずつに分
散させることを特徴とする押しピン式吊り下げ用具を供
する。
【0011】前記結束手段を、複数の掛着部が結束部に
よって連結された基盤を有し、設置個所に押し刺された
複数の押しピンに、前記掛着部が同時に掛着することと
し、前記分散手段を複数の押しピンを分離可能に押し刺
して、押しピンの一つずつに対して取り付け作業及び取
り外し作業を行い、取り付け作業及び取り外し作業に必
要な力を押しピンの一つずつに分散させることを特徴と
する押しピン式吊り下げ用具を供する。
【0012】前記基盤が枠状体であり、枠内部に複数の
押しピンを配し、設置個所に集合して押し刺された複数
の押しピンに前記枠状体が掛着することを前記結束手段
とし、前記分散手段を複数の押しピンを分離可能に押し
刺して、押しピンの一つずつに対して取り付け作業及び
取り外し作業を行い、取り付け作業及び取り外し作業に
必要な力を押しピンの一つずつに分散させることを特徴
とする押しピン式吊り下げ用具を供する。
【0013】前記結束手段を、吊り下げ部を有する一つ
の基盤に複数の押しピンを押し刺して吊り下げる力を結
束させることとし、前記分散手段を押しピンを抜き取る
ための抜き取り補助部を基盤上に設け、抜き取り補助部
を引っ張ることで取り外し作業に必要な力を押しピンの
一つずつに分散させることを特徴とする押しピン式吊り
下げ用具を供する。
【0014】複数の押しピンによる設置個所への固定手
段と、複数の押しピンの吊り下げる力を一つに結束する
結束手段と、取り付け作業及び取り外し作業に必要な力
を分散させて行うことの出来る分散手段、及び、結束部
の下方に壁や柱に取り付けて使用する様々な器具を取り
付けてなる押しピン式吊り下げ用具の結束手段と分散手
段を具備した器具を供する。
【0015】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態について図を用
いて説明する。図1は実施例1の一部断面を含む斜視図
である。複数個の分散する固定部1のそれぞれから下方
に伸びた紐状体2が結束部3によって結束され、結束部
3の下方に吊り下げ部4が下垂する。取り付け手段は壁
や柱等の取り付け対象物に固定部1をあてがい、その上
から押しピン5を押し刺すこととする。結束手段を、押
しピン5のそれぞれが有する吊り下げる力を、ひも状体
2を通し結束部3に伝えて結束することとする。
【0016】取り付け時に於ける分散手段は、押しピン
の一つごとに押し刺すことであり、取り外し時の分散手
段は、紐状体2を一本ずつ引っ張ることにより、抜き取
り作業に必要な力を押しピン5の一つごとに分散するも
のとする。紐状体2それぞれの長さを変えておくと、吊
り下げ部4あるいは結束部3を握って手前方向に引っ張
ることにより、抜き取るための力は紐状体2の短いもの
から順にそれぞれの押しピン5に伝えられ、次々と押し
ピン5を抜くことが出来る。つまり、抜き取り作業に必
要な力を押しピン5の一本ごとに分散できる。
【0017】固定部1には段差6を設けることにより、
吊り下げ部4にかかる力を押しピン5の針7で受け止め
るのではなく、頭部8の側面で受け止められるようにす
る。本実施例の変形として、固定部1を筒状にして押し
ピン5の頭部8に嵌合するか、掛着することが可能であ
る。紐状体2を帯状のものに置き換えることや、柔軟な
板に切れ込みを入れて手のひら状とし、指先に当たる部
分を固定部1として押しピン5を押し刺しても同様の効
果を得ることが出来る。
【0018】図2は、押しピンB5bが、頭部8に設け
た手前方向に曲折可能な接続部9によって複数個連結す
ることにより、基盤10を形成した実施例2の一部断面
を含む斜視図であり、その内、A図は表側から見た斜視
図である。接続部9で区切られた一つずつの押しピンB
5bは頭部8と針7より構成される。押しピンB5bが
連結し、手前方向に向かって曲折することが本実施例の
条件であり、平面的な形状は問わない。基盤10の下方
に結束部B3b及び吊り下げ部4が下垂して形成され
る。本実施例では頭部8の断面が台形をなしているが、
半円形や蒲鉾型など、頭部8を押し易く、接続部9の曲
折を妨げないものであれば形状を問わない。
【0019】図Bは実施例2を裏側から見た斜視図であ
る。基盤10の裏面11は平坦であり、針7がやや下方
に向かって突出している。取り付け手段は押しピンB5
bを押し刺すことであり、最初に最下部の押しピン5X
を取り付け場所に押し刺して設置し、順次隣接する次の
押しピンB5bを設置する。壁や柱に向かって針7の先
端を突き刺し、頭部8を押して押しピンB5bを取り付
け対象物に押し刺す。分散手段は接続部9に於いて基盤
10が折れ曲がることによって、押し刺し、及び取り外
しの作業が押しピン5Bごとに分散して出来ることであ
り、押し込み中である押しピンB5bの一つ上に位置す
る押しピンB5bは接続部9で折れ曲がり、押し刺すた
めの力を受けない。
【0020】残りの押しピンB5bは押し込み中の押し
ピンB5bが十分押し込まれた後に押し刺す作業の対象
とされる。針7が僅かに下方を向いていることにより、
押しピンB5bを押し刺す作業が、接続部9を軸にして
弧を描く運動であることに対応でき、無理なくピンを押
し刺すことが出来る。針7が長い直線である場合には、
針7の形状と押し込まれた針7の軌跡が一致せずに無理
が生じるため、針7を弧型に合わせて形成する必要があ
る。
【0021】頭部8に配する針7の数は1本が望ましい
が、針7の長さが短い場合や針と針が離れている場合、
又は、針の太さが極めて細い場合等の条件下では、2本
程度の複数にすることも可能である。結束手段は押しピ
ンB5b接続部9によって連結していることであり、押
しピンB5bがすべて押し込まれて設置が完了した段階
では、使用されている複数の押しピンB5bのそれぞれ
が持っている吊り下げる力が、上部より順に次々と結束
され、最終的には結束部B3bにおいて一つに結束され
る。
【0022】図3は実施例3を側面から見た断面図であ
る。基盤B10bは柔軟な素材12によって形成され、
押しピンC5cが複数連続したものであって、裏面11
には針7が複数、突出している。結束手段は押しピンC
5cが複数連結していることであり、吊り下げる力は上
部の押しピンC5cより順に次々と結束され、最終的に
は結束部C3cにおいて一つに結束される。裏面11は
引っ張り強度の高い補強材13によって補強され、前面
14は溝15が刻まれるか凹凸を有し、手前方向に湾曲
することを容易にしている。
【0023】柔軟な素材12が極めて柔軟性に富んでい
る場合には溝15を必要とせず、柔軟な素材12の引っ
張り強度が高い場合には補強材13を必要とせずに溝1
5の彫り込みを深くする必要が生じる。本実施例のよう
に基盤が角をなして折れ曲がるのではなく、基盤B10
b全体が湾曲する場合であっても実施例2とほぼ同様の
結果が得られる。この場合、基盤B10bの湾曲の程度
にもよるが、押しピンC5cを押し刺す作業及び抜き取
る作業において、必要な力を完全には針7の一本ずつに
分散することができず、二本の針7を交互に少しずつ押
し刺すという作業が必要になる。
【0024】抜き取る作業に当たっては基盤B10bの
上部に設けたつまみ部16に指をかけて引っ張ることに
より、容易に抜き取ることが出来る。抜き取りに必要な
力は基盤の局部に分散され、針7が上部から順に抜き取
られる。実施例2に於いてもつまみ部16を設置するこ
とが可能で、その場合、同様の効果が得られる。基盤B
10bを複数個並べて設置し、下部に於いて結合させ、
設置した基盤B10bの数とは異なる数の吊り下げ部4
を形成することが可能である。同様にこのことが実施例
2に於いて可能である。
【0025】図4は実施例4の一部断面を含む斜視図で
ある。実施例4は実施例1と実施例3の特性を併せ持つ
ものであり、実施例1に於ける紐状体2は加飾された板
状体17に替わり、固定部1及び押しピン5は、前記板
状体17の先端部とそこに植えられた針7によって形成
される押しピンD5dに置き換えられる。板状体17は
実施例3に於ける柔軟な素材12によって形成され、中
央で連結し基盤C10cを形成する。押しピンD5dの
吊り下げる力は板状体17の中央で結束され、板中央が
結束部D3dとなる。押しピンD5dを抜き取る作業は
板状体17の裏に指を入れ一枚ごとにめくるように抜き
取り、押しピンD5dの一つごとに分散して行う。板状
体7は様々に加飾することが可能であり、幾何学模様な
どと共に花びらや木の葉、あるいは蛸の足等自然物を模
した加飾も可能である。
【0026】図5は、実施例5を裏側から見た斜視図で
ある。複数の押しピンE5eの頭部8が頭部8に並設さ
れた嵌合部18で他の押しピンの頭部8と嵌合し、次々
と連結することを結束手段とし、連結することで基盤D
10dを形成する。それぞれの押しピンE5eが持つ吊
り下げる力は押しピンE5eの上部より順に次々と結束
され、最終的には結束部E3eにおいて一つに結束され
る。最下部の押し押しピン5Xには吊り下げ部4が下垂
して形成される。取り付け作業は、最下部の押し押しピ
ン5Xを取り付け対象物に押しさして、後に、次々と上
方に向かって残りの押し押しピンE5eを押し刺しなが
ら連結していくため、作業が容易である。取り付け作業
時時及び取り外し作業時には、その作業が押し押しピン
E5eの一つごとに分散して行われる。
【0027】図6は、実施例6の斜視図である。結束部
F3fは基盤E10e中央を縦断して下垂する棒あるい
は板状であって、結束部F3fより複数の掛着部19が
横方向に突出して基盤E10eを形成する。設置個所に
押し刺された複数の押しピンF5fに掛着部19が掛着
して押しピンF5fのそれぞれが持つ吊り下げる力を受
け止め、連結した結束部F3fが複数の押しピンF5f
の吊り下げる力を結束することを結束手段とし、最終的
には結束部F3fの下部に於いて一つに結束する。結束
部F3fの下方には吊り下げ部4が下垂して形成され
る。
【0028】設置に当たっては、先ず、基盤E10eの
上部、横方向の中央に配した位置決め用の針7bを設置
個所に押し刺して位置を決め、次いで押しピンF5fの
頭部8と掛着部19の位置を合わせ、押しピンF5fを
次々に押し刺す。掛着部19は簡単に押しピンF5fの
頭部8からはずれ、押しピンF5fはそれぞれが離れた
位置に設置できることから、取り付け作業及び取り外し
作業が容易であり、その作業が押しピンF5fの一つご
とに分散して行われる。
【0029】図7は、実施例7の一部断面を含む斜視図
である。実施例7は実施例6を変形したものであり、枠
状体20の内部に複数の押しピンG5gを配し、設置個
所に集合して押し刺された複数の押しピンG5gに前記
枠状体20が掛着することを前記結束手段としている。
枠状体20の縦枠20bは結束部G3gを兼ね、縦枠2
0bには横桟状の突起物21を形成して掛着部B19b
とすることによって基盤F10fを形成する。それぞれ
の押しピンG5gが持つ吊り下げる力は掛着部B19b
に伝えられ、結束部G3gである枠状体20に於いて結
束される。
【0030】掛着部B19bを省略することが可能であ
り、その場合、押しピンG5gは集合して下部の押しピ
ンG5gが上部の押しピンG5gを次々に支え、枠状体
20によって結束され、最終的にはその最下部で一つに
結束される。枠状体20を押しピン5が嵌合可能な孔の
開いた板に置き換えることが可能であり、本実施例及び
実施例5の変形となる。
【0031】図8は、実施例8の斜視図であり、複数の
押しピンH5hを押し刺すことの出来る基盤G10g
に、押しピンH5hを抜き取るための抜き取り補助部2
2を設ける。基盤G10gには押しピンH5hの頭部8
が嵌合できる有底の穴23が複数開けられ、頭部8と嵌
合させることにより、頭部8の側面で基盤G10gを受
け止めて押しピンH5hの吊り下げる力を結束し、最終
的に結束部H3hで一つに結束される。基盤の10gの
取り外し作業は、抜き取り補助部22を引き上げて押し
ピンH5hを抜き取ることによって行う。分散手段であ
る、抜き取り補助部22を引き上げて押しピンH5hを
抜き取る作業は、抜き取り補助部22を引き上げること
により、引き上げる力が端から順に押しピンH5hの一
つずつに対して働くことで、取り外しに必要な力を分散
する。
【0032】抜き取り補助部22は基盤G10gに設け
た格納用の溝24に格納されており、格納用の溝24は
有底の穴23を串刺しするように配される。格納用の溝
24は有底の穴23の底部よりも深い位置に形成し、抜
き取り補助部22を格納したときに浮き上がって押しピ
ンH5hの頭部8と有底の穴23の底とが密着すること
を妨げることのないようにする。有底の穴23を設けな
いことも可能であり、その場合には格納用の溝24も設
ける必要がなく、抜き取り補助部22を帯あるいはリボ
ン状に形成して、基盤G10gと押しピンH5hの頭部
5との間に配する。
【0033】図9は実施例9の斜視図であり、実施例7
の吊り下げ部4を変形して吊り下げ部B4bとし、ハン
ガー25を取り付けたものであり、基盤F10fを拡幅
し、押しピン5gを縦二列に配し、数を2倍に増やすこ
とによって、全体としての物を吊り下げる力を強めてい
る。取り付ける器具の重量に応じ、押しピン5gの数を
調整することが可能である。結束部3gの下方に吊り下
げ部B4bを形成し、ハンガー25を取り付けてある。
基盤F10fは基盤10や基盤B10b、基盤C10
c、基盤D10d、基盤E10e及び基盤G10gに置
き換えが可能であり、ハンガー25はズボン吊り、整理
箱、レターラック、新聞入れ、鏡、歯ブラシセットなど
壁や柱に取り付けて使用する様々な器具に置き換えが可
能である。
【0034】
【発明の効果】本発明は複数の押しピンによる設置個所
への固定手段と、複数の押しピンの吊り下げる力を一つ
に結束する結束手段と、取り付け作業及び取り外し作業
に必要な力を分散させて行うことの出来る分散手段、及
び、結束部の下方にものを掛けて吊り下げることの出来
る吊り下げ部を有することを特徴とする、押しピン式吊
り下げ用具であるため次の効果を奏する。
【0035】取り付け手段が押しピン式であって、前記
分散手段を有することにより、取り付け取り外しの作業
が極めて容易であり、前記結束手段を有することによ
り、取り付け手段が押しピンであるにも関わらず、大き
な吊り下げる力を発揮する。取り付け手段が押しピン式
であることから、取り外した後の傷も小さく目立たな
い。
【0036】前記結束手段および分散手段を、押しピン
の頭部に設けた手前方向に曲折可能な接続部によって押
しピンと押しピンが複数連結した基盤を有することと
し、複数の押しピンが連結することにより吊り下げる力
を結束し、前記基盤を折り曲げながら取り付け取り外し
の作業を行うことにより、作業に必要な力を分散させる
ことを特徴とする押しピン式吊り下げ用具であるため次
の効果を奏する。
【0037】押しピンを押し刺す作業及び取り外す作業
を、連続的に行うことが出来、極めて簡便に取り扱うこ
とが出来る。前記基盤が連続した押しピンであるため、
コンパクトでスマートな形状に形成可能である。
【0038】前記結束手段および分散手段を、押しピン
と押しピンが頭部で複数連結してなる手前方向に湾曲可
能な基盤を有することとし、複数の押しピンが連結する
ことにより吊り下げる力を結束し、前記基盤を湾曲させ
ながら取り付け取り外しを行うことにより、作業に必要
な力を分散させることを特徴とする押しピン式吊り下げ
用具であるため次の効果を奏する。
【0039】押しピンを押し刺す作業及び取り外す作業
が簡単であることから、極めて簡便に取り扱うことが出
来る。前記基盤が連続した押しピンであるため、コンパ
クトでスマートな形状に形成可能である。
【0040】前記湾曲可能な基盤が周縁に於いて複数に
分割された板状体であり、分割された板状体に針を植え
て押しピンとし、複数の押しピンが連結することにより
吊り下げる力を結束し、前記基盤を湾曲させながら取り
付け取り外しを行うことにより、作業に必要な力を分散
させることを特徴とする押しピン式吊り下げ用具である
ため次の効果を奏する。
【0041】押しピンを押し刺す作業及び抜き取る作業
が簡単であることから、取り付け取り外しの作業が容易
であり、極めて簡便に取り扱うことが出来る。様々な形
状に形成可能であり、加飾効果を得やすい。
【0042】前記結束手段を、押しピンに設けた頭部の
嵌合部によって、押しピンと押しピンが嵌合し合い複数
連結して基盤を形成し、吊り下げる力を一つに結束する
と共に、分散手段を上記嵌合部に於いて基盤を押しピン
ごとに分割し、分割された押しピンの一つずつに対して
取り付け作業及び取り外し作業を行って、取り付け作業
及び取り外し作業に必要な力を押しピンの一つずつに分
散させることを特徴とする押しピン式吊り下げ用具であ
るため次の効果を奏する。
【0043】押しピンを押し刺す作業及び抜き取る作業
が簡単であることから、取り付け取り外しの作業が容易
であり、極めて簡便に取り扱うことが出来る。
【0044】前記結束手段を、複数の掛着部が結束部に
よって連結された基盤を有し、設置個所に押し刺された
複数の押しピンに、前記掛着部が同時に掛着することと
し、前記分散手段を複数の押しピンを分離可能に押し刺
して、押しピンの一つずつに対して取り付け作業及び取
り外し作業を行い、取り付け作業及び取り外し作業に必
要な力を押しピンの一つずつに分散させることを特徴と
する押しピン式吊り下げ用具であるため次の効果を奏す
る。
【0045】押しピンを押し刺す作業及び抜き取る作業
が簡単であることから、取り付け取り外しの作業が容易
であり、極めて簡便に取り扱うことが出来る。
【0046】前記基盤が枠状体であり、枠内部に複数の
押しピンを配し、設置個所に集合して押し刺された複数
の押しピンに前記枠状体が掛着することを前記結束手段
とし、前記分散手段を複数の押しピンを分離可能に押し
刺して、押しピンの一つずつに対して取り付け作業及び
取り外し作業を行い、取り付け作業及び取り外し作業に
必要な力を押しピンの一つずつに分散させることを特徴
とする押しピン式吊り下げ用具であるため次の効果を奏
する。
【0047】押しピンを押し刺す作業及び抜き取る作業
が簡単であることから、取り付け取り外しの作業が容易
であり、極めて簡便に取り扱うことが出来る。
【0048】前記結束手段を、吊り下げ部を有する一つ
の基盤に複数の押しピンを押し刺して吊り下げる力を結
束させることとし、前記分散手段を押しピンを抜き取る
ための抜き取り補助部を基盤上に設け、抜き取り補助部
を引っ張ることで取り外し作業に必要な力を押しピンの
一つずつに分散させることを特徴とする押しピン式吊り
下げ用具であるため次の効果を奏する。
【0049】抜き取り補助部を有することから押しピン
を抜き取る作業が特に簡単であり、一枚の基盤に複数の
押しピンを押し刺して取り付けるため、取り付け取り外
しの作業が容易であり、極めて簡便に取り扱うことが出
来る。
【0050】複数の押しピンによる設置個所への固定手
段と、複数の押しピンの吊り下げる力を一つに結束する
結束手段と、取り付け作業及び取り外し作業に必要な力
を分散させて行うことの出来る分散手段、及び、結束部
の下方に壁や柱に取り付けて使用する様々な器具を取り
付けてなる、押しピン式吊り下げ用具の結束手段と分散
手段を具備した器具であるため次の効果を奏する。
【0051】物品の壁や柱への取り付けが、押しピン以
外の取り付け手段を禁じられたアパート等に於いて、重
量の大きい物品でも取り付け可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の一部断面を含む斜視図である。
【図2】実施例2の斜視図である。図Aは表側から見た
一部断面を含む実施例2の斜視図、図Bは裏側から見た
実施例2の斜視図である。
【図3】実施例3を側面から見た断面図である。
【図4】実施例4の一部断面を含む斜視図である。
【図5】実施例5を裏側から見た斜視図である。
【図6】実施例6の斜視図である。
【図7】実施例7の一部断面を含む斜視図である。
【図8】実施例8の一部断面を含む斜視図である。
【図9】実施例9の斜視図である。
【符号の説明】
1 固定部 2 紐状体 3 結束部 3b 結束部B 3c 結束部C 3d 結束部D 3e 結束部E 3f 結束部F 3g 結束部G 3h 結束部H 4 吊り下げ部 4b 吊り下げ部B 5 押しピン 5b 押しピンB 5c 押しピンC 5d 押しピンD 5e 押しピンE 5f 押しピンF 5g 押しピンG 5h 押しピンH 5X 最下部の押しピン 6 段差 7 針 7b 位置決め用の針 8 頭部 9 接続部 10 基盤 10b 基盤B 10c 基盤C 10d 基盤D 10e 基盤E 10f 基盤F 10g 基盤G 11 裏面 12 柔軟な素材 13 補強材 14 前面 15 溝 16 つまみ部 17 板状体 18 嵌合部 19 掛着部 19b 掛着部B 20 枠状体 20b 縦枠 21 突起物 22 抜き取り補助部 23 有底の穴 24 格納用の溝 25 ハンガー

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の押しピンによる設置個所への固定
    手段と、複数の押しピンの吊り下げる力を一つに結束す
    る結束手段と、取り付け作業及び取り外し作業に必要な
    力を分散させて行うことの出来る分散手段、及び、結束
    部の下方にものを掛けて吊り下げることの出来る吊り下
    げ部を有することを特徴とする、押しピン式吊り下げ用
    具。
  2. 【請求項2】 前記結束手段および分散手段を、押しピ
    ンの頭部に設けた手前方向に曲折可能な接続部によって
    押しピンと押しピンが複数連結した基盤を有することと
    し、複数の押しピンが連結することにより吊り下げる力
    を結束し、前記基盤を折り曲げながら取り付け取り外し
    の作業を行うことにより、作業に必要な力を分散させる
    ことを特徴とする、請求項1に記載した押しピン式吊り
    下げ用具。
  3. 【請求項3】 前記結束手段および分散手段を、押しピ
    ンと押しピンが頭部で複数連結してなる手前方向に湾曲
    可能な基盤を有することとし、複数の押しピンが連結す
    ることにより吊り下げる力を結束し、前記基盤を湾曲さ
    せながら取り付け取り外しを行うことにより、作業に必
    要な力を分散させることを特徴とする請求項1に記載し
    た押しピン式吊り下げ用具。
  4. 【請求項4】 前記湾曲可能な基盤が周縁に於いて複数
    に分割された板状体であり、分割された板状体に針を植
    えて押しピンとし、複数の押しピンが連結することによ
    り吊り下げる力を結束し、前記基盤を湾曲させながら取
    り付け取り外しを行うことにより、作業に必要な力を分
    散させることを特徴とする請求項3に記載した押しピン
    式吊り下げ用具。
  5. 【請求項5】 前記結束手段を、押しピンに設けた頭部
    の嵌合部によって、押しピンと押しピンが嵌合し合い複
    数連結して基盤を形成し、吊り下げる力を一つに結束す
    ると共に、分散手段を上記嵌合部に於いて基盤を押しピ
    ンごとに分割し、分割された押しピンの一つずつに対し
    て取り付け作業及び取り外し作業を行って、取り付け作
    業及び取り外し作業に必要な力を押しピンの一つずつに
    分散させることを特徴とする請求項1に記載した押しピ
    ン式吊り下げ用具。
  6. 【請求項6】 前記結束手段を、複数の掛着部が結束部
    によって連結された基盤を有し、設置個所に押し刺され
    た複数の押しピンに、前記掛着部が同時に掛着すること
    とし、前記分散手段を複数の押しピンを分離可能に押し
    刺して、押しピンの一つずつに対して取り付け作業及び
    取り外し作業を行い、取り付け作業及び取り外し作業に
    必要な力を押しピンの一つずつに分散させることを特徴
    とする請求項1に記載した押しピン式吊り下げ用具。
  7. 【請求項7】 前記基盤が枠状体であり、枠内部に複数
    の押しピンを配し、設置個所に集合して押し刺された複
    数の押しピンに前記枠状体が掛着することを前記結束手
    段とし、前記分散手段を複数の押しピンを分離可能に押
    し刺して、押しピンの一つずつに対して取り付け作業及
    び取り外し作業を行い、取り付け作業及び取り外し作業
    に必要な力を押しピンの一つずつに分散させることを特
    徴とする請求項7に記載した押しピン式吊り下げ用具。
  8. 【請求項8】 前記結束手段を、吊り下げ部を有する一
    つの基盤に複数の押しピンを押し刺して吊り下げる力を
    結束させることとし、前記分散手段を押しピンを抜き取
    るための抜き取り補助部を基盤上に設け、抜き取り補助
    部を引っ張ることで取り外し作業に必要な力を押しピン
    の一つずつに分散させることを特徴とする請求項1に記
    載した押しピン式吊り下げ用具。
  9. 【請求項9】 複数の押しピンによる設置個所への固定
    手段と、複数の押しピンの吊り下げる力を一つに結束す
    る結束手段と、取り付け作業及び取り外し作業に必要な
    力を分散させて行うことの出来る分散手段、及び、結束
    部の下方に壁や柱に取り付けて使用する様々な器具を取
    り付けてなる押しピンを取り付け手段とする請求項1.
    2.3.4.5.6.7及び8に記載した押しピン式吊
    り下げ用具の結束手段と分散手段を具備した器具。
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