JP2003310294A - カプサイシン類の配糖体製造方法およびカプサイシン類配糖体組成物 - Google Patents

カプサイシン類の配糖体製造方法およびカプサイシン類配糖体組成物

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JP2003310294A
JP2003310294A JP2002121168A JP2002121168A JP2003310294A JP 2003310294 A JP2003310294 A JP 2003310294A JP 2002121168 A JP2002121168 A JP 2002121168A JP 2002121168 A JP2002121168 A JP 2002121168A JP 2003310294 A JP2003310294 A JP 2003310294A
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capsaicin
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Houman Nishimura
峯満 西村
Hiroki Hamada
博喜 浜田
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Sunny Health Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造工程の食品安全が確保できるようなカプ
サイシン類配糖体の製造方法、およびカプサイシン類の
安全な使用形態を提供する。 【解決手段】 カプサイシン類の配糖体を生化学的に製
造する方法である。カプサイシン類としては、例えば、
カプサイシン、8−ノルジヒドロカプサイシンなどが考
えられる。カプサイシンをヨウシュヤマゴボウなどの植
物の茎の培養細胞により、カプサイシン―β―D−グル
コピラノシドに配糖化する。また、8−ノルジヒドロカ
プサイシンは、上記植物培養細胞により、8−ノルジヒ
ドロカプサイシン―β―D−グルコピラノシドに配糖化
することができる。また、CGTaseなどの酵素を用
いて、カプサイシン、8−ノルジヒドロカプサイシンな
どのカプサイシン類を、配糖化することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、唐がらしなどの辛
味成分であるカプサイシン類のその薬理作用を維持しつ
つ辛味を抑制する配糖体技術に関する。
【0002】
【従来の技術】唐がらしの辛味成分であるカプサイシン
( Capsaicin )、ジヒドロカプサイシン( Dihydrocap
saicin )は、体熱産生、脂質代謝亢進作用、食欲増進
作用、抗酸化作用、抗菌作用、鎮痛作用、発汗作用など
の種々の薬理作用を有する物質として広く知られてい
る。かかる物質を内服薬、食品、健康食品などの有効成
分として使用することが考えられている。
【0003】しかし、かかる物質は強い辛味を有するた
め、かかる辛味を抑制しなければ有効成分として十分に
使用することはできない。そのため、かかる辛味を抑制
する手段として、その配糖化が考えられた。かかるカプ
サイシンあるいはジヒドロカプサイシンの配糖体につい
ては、幾つかの製造方法が提案されている。
【0004】特許第3156240号では、カプサイシ
ノイド配糖体の種々の合成法が提案されている。例え
ば、その合成法の一つとして、グリコシド合成法に従っ
て、カプサイシノイドをハロゲン化グリコシル誘導体な
どの糖供与体と反応させる合成法が提案されている。ま
た、銀塩あるいは水銀塩存在下、ハロゲン化グリコシル
誘導体とアルコール類とを反応させる合成法も開示され
ている。
【0005】あるいは、カプサイシノイドとアセチル化
糖を塩化スズの存在下、ジクロロメタンなどの有機溶媒
中で反応させて得られるアセチル化糖の配糖体を、さら
に脱アセチル化してカプサイシノイドの配糖体を合成す
る方法も開示されている。
【0006】特開平7−82289号公報には、カプサ
イシン配糖体あるいはジヒドロカプサイシン配糖体を、
コーヒー培養細胞、クチナシ培養細胞、タバコ培養細胞
などの植物培養細胞で製造することが提案されている。
【0007】さらには、微生物、植物、動物組織など多
くの生体中にその存在が確認される補酵素としてのUD
P−グルコースと、グルコーストランスフェラーゼが共
存すれば、上記植物培養細胞を用いることなくカプサイ
シン、ジヒドロカプサイシンの配糖体を製造できること
も開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、カプサイ
シン、ジヒドロカプサイシンを含めたカプサイシン類の
配糖体の製造方法については、種々の方法が提案されて
いる。しかし、本発明者は、かかる製造方法について、
その工程をユーザーサイドの側から、その安全性が分か
りやすいという観点に立って、再度見直す必要があるの
ではないかと考えた。
【0009】近年、種々の化学物質の人体に及ぼす影響
が懸念される中、医薬品、食品、健康食品など普段から
口にする物に含まれる化学物質に、大きな不安を抱く者
も決して少なくない。
【0010】そこで、本発明者は、かかる現状に鑑み、
かかる不安を抱えるユーザーサイドに立脚した観点か
ら、ユーザーにその安全性の納得が得られ易い製造方法
を別途開発することが必要と考えた。医薬品や健康食品
を使用するユーザーサイドからは、その製法上の安全性
が確認し易い、あるいは納得し易いことがその購買意欲
を促進する重要なファクターであり、本発明者は、これ
からの製品開発に当たっては、かかる点に着目した技術
開発が必要と考えた。
【0011】併せて、製造コストを抑えて、ユーザーへ
の低価格な製品提供ができるように、極力収率のよい製
造方法であることも必要である。
【0012】一方、本発明者は、カプサイシン類の配糖
体は、摂取された体内で酵素反応によりカプサイシン類
に分解される場合があることに気付いた。カプサイシン
はそれ自体強い炎症作用を示すため、体内でカプサイシ
ン類が生成するとこれに基づく炎症が発生する場合も十
分に想定される。炎症を誘因しないカプサイシン類の配
糖体の使用方法の技術も開発する必要がある。
【0013】本発明は、カプサイシン類の配糖体の製造
方法において、製造工程の食品安全が確保できるような
製造方法を提供することを目的とする。
【0014】本発明は、カプサイシン類の配糖体を安全
に使用できるようにすることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のカプサイシン類
の配糖体の製造方法では、化学式が、
【0016】
【化4】
【0017】で、RがC7〜C12のアルキル基あるいは
アルケニル基である物質の配糖体を、ベタレイン含有植
物の培養細胞により製造することを特徴とする。
【0018】なお、本発明では、上記化学式で示される
物質を、カプサイシン、ジヒドロカプサイシンをも含め
てカプサイシン類と呼んでいる。
【0019】かかる製造方法においては、前記ベタレイ
ン含有植物として、ベタシアニン含有植物を使用しても
よい。さらには、ベタシアニン含有植物としては、ベタ
ニン含有植物を使用してもよい。
【0020】また、以上の構成のカプサイシン類の配糖
体製造方法においては、前記培養細胞としては、ザクロ
ソウ科、ツルムラサキ科、スベリヒユ科、ヒユ科、アカ
ザ科、サボテン科、オシロイバナ科、ヤマゴボウ科、ツ
ルナ科、ティディエラ科、ステグノスペルマ科のいずれ
かに属する植物の培養細胞を使用してもよい。特に、ヨ
ウシュヤマゴボウの培養細胞を使用してもよい。
【0021】本発明のカプサイシン類の配糖体の製造方
法では、化学式が、
【0022】
【化5】
【0023】で、RがC7〜C12のアルキル基あるいは
アルケニル基である物質に、酵素を作用させて、その配
糖体を製造することを特徴とする。
【0024】かかる製造方法では、前記酵素としては、
糖転移酵素あるいは糖加水分解酵素を使用することがで
きる。例えば、天野製薬からコンチザイム(商品名)と
して市販されているCGTaseを使用することができ
る。
【0025】以上の本発明に係るカプサイシン類の配糖
体製造方法では、前記化学式で示される物質としては、
例えば、カプサイシン、8−ノルジヒドロカプサイシン
( 8-Nordihydrocapsaicin )が挙げられる。また、かか
る物質の配糖体としては、例えば、カプサイシン−β−
D−グルコピラノシド( Capsaicin-β-D-glucopyranos
ide )、8−ノルジヒドロカプサイシン−β−D−グル
コピラノシド( 8-Nordihydrocapsaicin-β-D-glucopyr
anoside )が挙げられる。
【0026】本発明のカプサイシン類配糖体組成物は、
化学式
【0027】
【化6】
【0028】で、RがC7〜C12のアルキル基あるいは
アルケニル基である物質の配糖体と、粘膜保護剤とを有
することを特徴とする。
【0029】かかるカプサイシン類配糖体組成物は、医
薬品用、食品用、健康食品用、化粧品などの医薬部外品
用、食品添加物用、飼料用として使用することができ
る。使用に際しては、液剤、散剤、顆粒剤、ゲル状物、
錠剤、カプセル剤のいずれかの形態で提供してもよい。
さらには、カプサイシン類の配糖体は、本発明の前記構
成のカプサイシン類配糖体製造方法により製造してもよ
い。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて詳細に説明する。本発明は、図1の化学式
で示されるカプサイシン類に属する物質の生化学的製造
方法である。一つは、培養細胞を利用した生化学的製造
方法であり、もう一つは酵素を利用して生化学的製造方
法である。
【0031】以下の説明では、カプサイシン類として、
図2(A)に示すカプサイシン、図2(B)に示す8−
ノルジヒドロカプサイシンを例に挙げて説明する。
【0032】(実施の形態1)本実施の形態では、培養
細胞を利用して細胞内でカプサイシン類の配糖体を製造
させ、それを抽出することによりその配糖体を得る生化
学的製造方法について説明する。
【0033】使用する培養細胞としては、カプサイシン
類を摂取して、その配糖化を促進することができる細胞
であれば使用することができる。培養細胞を培地に移し
て、培養促進が図れる条件下で培養を行い、カプサイシ
ン類を投与する。投与後、さらに培養を行い、その後、
培地部と細胞部とに分けて、細胞部からカプサイシン類
の配糖体を抽出すればよい。
【0034】かかる製造方法で使用できる培養細胞とし
ては、例えば、広くは植物色素であるベタレインを含有
する植物の培養細胞が好ましい。ベタレインを含有する
植物のうちでも、ベタシアニンを含有する植物がより好
ましい。さらには、ベタシアニンを含有する植物のうち
でも、ベタニンを含有する植物の培養細胞を使用するこ
とがさらに好ましい。
【0035】上記範疇に入る植物の培養細胞としては、
より詳細には、ザクロソウ科、ツルムラサキ科、スベリ
ヒユ科、ヒユ科、アカザ科、サボテン科、オシロイバナ
科、ヤマゴボウ科、ツルナ科、ティディエラ科、ステグ
ノスペルマ科のいずれかに属する植物の培養細胞を使用
すればよい。具体的には、以下の実施例でも説明するよ
うに、例えば、ヨウシュヤマゴボウの培養細胞などを挙
げることができる。
【0036】以下、ヨウシュヤマゴボウの培養細胞を利
用してカプサイシン類の配糖体を生化学的製造する方法
について、その詳細を実施例に基づき説明する。
【0037】(実施例1)本発明者は、長年、植物色素
の研究を行うなか、ベタレインを含む植物における培養
細胞が、カプサイシンの配糖体の製造を、前記従来例の
植物培養細胞における場合よりも高収率で行うことを見
出した。その作用機序については、まだその詳細は分か
っていない。
【0038】本実施例では、カプサイシンの配糖体の製
造方法においてその高収率性が確認されたヨウシュヤマ
ゴボウ(学名:Pytolacca Americana )を一例として説
明する。本実施例では、ヨウシュヤマゴボウの茎から採
取した培養細胞を使用した。
【0039】しかし、培養細胞として使用するに際して
は、本実施例では、茎を使用したが、葉、根のいずれの
部分から採取した細胞でも使用することができる。
【0040】ヨウシュヤマゴボウの培養細胞は、前記従
来のコーヒー培養細胞、クチナシ培養細胞、タバコ培養
細胞の使用に比べて、収率の点で格段に優れている。
【0041】実験では、300mlの三角フラスコに液
体培地を100ml入れ、ヨウシュヤマゴボウの茎から
採取、培養したヨウシュヤマゴボウ培養細胞を20g移
植した。
【0042】移植後、2000ルックス程度の明条件
で、25℃、3日間培養を行った。その後、1mlのエ
タノールに溶かした図2(A)に示す化学式で示される
カプサイシン10mgを、フラスコ内に投与した。
【0043】投与後、さらに2000ルックス程度の条
件下で3日間培養を行い、培地部と細胞部とに分けた。
【0044】細胞部は、エタノールで静置抽出し、その
後、エタノール層を減圧濃縮した。濃縮物は、水−酢酸
エチルで分配抽出し、得られた酢酸エチル層を減圧濃縮
した。かかる濃縮物をサンプルとして、HPLC(高速
液体クロマトグラム)分析を行った。
【0045】その結果、カプサイシンとは異なる位置に
変換物と思われるピークが観察された。そこで、別途合
成したカプサイシンの配糖体であるカプサイシン―β―
D−グルコピラノシドを加えて、Co−HPLC分析を
行った。分析結果から、変換物に相当するピーク面積の
増大が観察された。そこで、かかる変換物は、カプサイ
シン―β―D−グルコピラノシドと予測された。
【0046】HPLC(高速液体クロマトグラム)によ
り変換物と考えられる画分を単離精製し、その質量分
析、NMR分析を行い、変換物がカプサイシン―β−D
−グルコピラノシドであることを確認した。
【0047】図3には、カプサイシンと、上記変換物で
あるカプサイシン―β−D−グルコピラノシドのHPL
C上のピークを示す。HPLCの実験条件は、Cres
tpak C18Sをカラムとして使用し、流速1.0
ml/minに設定した。移動相としては、CH3CN
/H2O=35/65を使用し、カラム温度は40℃に
設定した。吸光度は、278nmで測定した。
【0048】図4には、カプサイシンと、カプサイシン
―β―D−グルコピラノシドとにおけるCD3OD中で
測定した13C−NMR分析の化学シフトの結果を示し
た。図5(A)にはカプサイシンの、図5(B)にはカ
プサイシン―β―D−グルコピラノシドのそれぞれのカ
ーボン位置を、図4のカーボン位置と対応させて示し
た。
【0049】図4の化学シフトからは、図5(B)に示
す不整炭素(アノメリックカーボン)に相当する10
2.7ppmの化学シフトが観察される。併せて、糖を
構成する炭素に相当する化学シフトも観察されることか
ら、単糖配糖体であることが確認される。
【0050】さらに、プロトンNMRでは、図4の下欄
に示すように、アノメリックプロトンが4.85pp
m、ダブレットで結合定数が7.6Hzであることか
ら、カプサイシン―β―D−グルコピラノシドであるこ
とが確認できる。
【0051】このようにして、上記実験を通して、カプ
サイシンの配糖体を、ヨウシュヤマゴボウである植物培
養細胞により生化学的に製造可能であることが分かっ
た。
【0052】かかる方法は、ヨウシュヤマゴボウなどの
植物培養細胞を利用して、細胞内での生化学的反応を利
用して合成しているため、純化学的に合成するプロセス
に比べて副反応などに伴う化学的危険を回避することが
でき、その製造工程上の安全性が確保できる。
【0053】上記実験では、カプサイシンからカプサイ
シン―β―D−グルコピラノシドを生化学的に合成した
が、本発明者は、8−ノルジヒドロカプサイシンに対し
ても同様の実験を行った。その結果、図6のHPLC分
析結果に示すように、8−ノルジヒドロカプサイシンの
配糖体である8−ノルジヒドロカプサイシン―β―D−
グルコピラノシドを得ることができた。HPLCの分析
条件は、前記図3に示すカプサイシンのHPLC分析の
場合と同様である。
【0054】図7には、8−ノルジヒドロカプサイシン
と、得られた8−ノルジヒドロカプサイシン―β―D−
グルコピラノシドとにおけるCD3OD中で測定した13
C−NMR分析の化学シフトの結果を示した。図8
(A)には8−ノルジヒドロカプサイシンの、図8
(B)には8−ノルジヒドロカプサイシン―β―D−グ
ルコピラノシドのそれぞれのカーボン位置を、図7のカ
ーボン位置と対応させて示した。
【0055】上記ヨウシュヤマゴボウの培養細胞を用い
た上記生化学的合成では、その収率は、カプサイシンか
らカプサイシン―β―D−グルコピラノシドへの場合に
は49.6%、8−ノルジヒドロカプサイシンから8−
ノルジヒドロカプサイシン―β―D−グルコピラノシド
への場合には46.6%であった。
【0056】(実施の形態2)前記実施の形態では、培
養細胞を利用して細胞内でカプサイシン類の配糖体を製
造させ、それを抽出することによりその配糖体を得る生
化学的製造方法について説明したが、本実施の形態で説
明するカプサイシン類の生化学的製造方法は、酵素を使
用する方法である。
【0057】使用する酵素としては、図1に示すカプサ
イシン類の化学構造式中、フェノール性水酸基部分に作
用してβ結合により、その配糖化を促進する酵素であれ
ば使用することができる。例えば、糖転移酵素などの転
移酵素、糖加水分解酵素などの加水分解酵素の使用が考
えられる。
【0058】かかる酵素反応は、基質特異性により極め
て選択的にその反応が速く進むため、その製造方法が確
立できれば産業的に極めて有意義な技術となる。
【0059】使用する酵素にとって酵素反応が進行し易
い温度、PH条件下で、デンプンなどの糖と、基質とし
てのカプサイシン類と、酵素とを加えることにより、酵
素により基質のカプサイシン類に糖を付けて、配糖化す
る。酵素反応終了後は、反応物から配糖体を抽出、分離
して精製すればよい。以下、その詳細を、実施例に基づ
き説明する。
【0060】(実施例2)本実施例では、商品名コンチ
ザイム(天野製薬製)として市販されているCGTas
eを酵素として使用した。
【0061】蒸留水または水100mlに、塩化カルシ
ウム100mgを溶解させる。さらに、かかる塩化カル
シウム溶液を、食品として安全に口にすることができる
クエン酸あるいは酢酸などを用いた緩衝液によりPHを
弱アルカリ〜弱酸性の範囲で調整した。
【0062】かかるPH調整後の塩化カルシウム溶液
に、可溶性デンプンを40g加え、加熱して溶解させ
る。溶解させたデンプン溶液を、300mlの培養フラ
スコに移す。培養フラスコ内には回転子を入れておく。
【0063】その後、培養フラスコを55℃の恒温槽内
に入れ、さらに基質としてカプサイシンを100mg加
え、予め室温に戻しておいたコンチザイム20mlを加
え、回転子で48時間連続攪拌する。反応収量後、反応
物のエタノール抽出を行う。
【0064】エタノール層を減圧濃縮し、得られたサン
プルをHPLC分析にかけた。その結果、変換物と思わ
れるピークが観察された。かかるピークは、前記実施例
1と同様に、予め合成しておいたカプサイシン―β―D
−グルコピラノシドを用いてCo−HPLC分析する
と、明瞭にピーク面積が高くなったため、カプサイシン
―β―D−グルコピラノシドと予想された。
【0065】かかるピークに対応する画分を採取して、
質量分析、NMR分析にかけることにより、得られた変
換物は、カプサイシン―β―D−グルコピラノシドであ
ることが確認された。このようにして、例えばCGTa
seなどの酵素を用いることにより、カプサイシンの配
糖化を簡単に行うことができることが分かった。
【0066】なお、本実施例で使用したCGTase
は、酪酸生成菌株として知られているバチルスマゼラン
ス( Bacillus macerans )由来のものを使用すること
により、製造工程上の食品安全性の配慮を行っている。
CGTaseにも幾つか種類があるが、上記の如く、菌
由来酵素の食品製造工程での使用安全性が確保できる菌
類由来のものを使用することが必要である。
【0067】上記実験では、カプサイシンからカプサイ
シン―β―D−グルコピラノシドを生化学的に酵素反応
を利用して合成したが、8−ノルジヒドロカプサイシン
を基質として使用し、その他の条件をカプサイシンの場
合と同様にして実験を行った。その結果、8−ノルジヒ
ドロカプサイシンの配糖体である8−ノルジヒドロカプ
サイシン―β―D−グルコピラノシドを得ることができ
た。
【0068】このようにして、上記実験を通して、カプ
サイシンや8−ノルジヒドロカプサイシンの配糖体を、
CGTaseなどの酵素を用いて、基質特異的に生化学
的に製造できることが分かった。
【0069】かかる方法は、酵素の基質特異性を利用し
た生化学的合成であるため、純化学的合成プロセスに比
べて副反応などに伴う化学的危険を回避することがで
き、その製造工程上の安全性が確保できる。
【0070】また、本実施例で詳細に説明したCGTa
seを用いた本発明の酵素法は、前記特開平7−822
89号公報に記載の植物培養細胞を用いることなくUD
P−グルコースと、グルコーストランスフェラーゼとの
共存に基づく生化学的製法とは質的に全く異なり、補酵
素のUDP−グルコース(ウリジン二リン酸−グルコー
ス)の存在を必要としない。
【0071】カプサイシン類の配糖体製造を量産規模で
考える場合には、UDP−グルコースは高価であるため
その使用は難しく、かかるUDP−グルコースを用いな
いCGTaseを用いる酵素法が有効である。併せて、
収率も60%と本発明の方が優れている。
【0072】また、上記説明では、CGTaseによ
り、カプサイシンの単糖配糖化の場合について説明した
が、2以上の糖による配糖体化も可能である。例えば、
カプサイシンあるいは8−ノルジヒドロカプサイシンの
オリゴ糖配糖体化も可能である。
【0073】上記実施例1、2では、カプサイシン、8
−ノルジヒドロカプサイシンの場合を例に挙げて説明し
たが、図1に示すカプサイシン類に属する他のものにつ
いても同様の配糖体化が、植物培養細胞などの培養細
胞、CGTaseなどの酵素により行える。
【0074】また、このようにして培養細胞法、あるい
は、酵素法により製造されたカプサイシン―β―D−グ
ルコピラノシド、8−ノルジヒドロカプサイシン―β―
D−グルコピラノシドの辛味度は、カプサイシンの有す
る辛味度より格段に低減されていることが確認された。
【0075】例えば、カプサイシン―β―D−グルコピ
ラノシドのアルコール溶液を、カバーガラスに1滴滴下
し、アルコールを蒸発させた後、舌で検知できる最小量
を求めることにより、相対辛味度を測定することができ
る。カプサイシンの辛味度を1とすると、カプサイシン
―β―D−グルコピラノシドは0であり、8−ノルジヒ
ドロカプサイシン―β―D−グルコピラノシドは10-6
であった。なお、糖を2個以上配糖させた場合には、カ
プサイシン、8−ノルジヒドロカプサイシンのいずれの
場合も、辛味は検出されなかった。
【0076】また、本発明に係る培養細胞法、あるい
は、酵素法により製造されたカプサイシン―β―D−グ
ルコピラノシド、8−ノルジヒドロカプサイシン―β―
D−グルコピラノシドの薬理効果について以下検証し
た。
【0077】以下の検証は、血清脂質、血清コレステロ
ールについて行った。実験は、購入後同じ粉末飼料で3
日間同一条件で予備飼育したラットを3群に分け、それ
ぞれを対照群、トウガラシ群、カプサイシノイド配糖体
群とした。
【0078】対照群には、図9に示す組成の飼料を投与
した。トウガラシ群には、トウガラシ粉末10%をデン
プン粒子中に入れ込んだものを図9に示す組成の飼料に
添加して投与した。添加分は、コーンスターチで調整し
て全量を100%とした。また、トウガラシ粉末の添加
量は、予備実験で摂取可能な最大量と決定した。
【0079】一方、カプサイシノイド配糖体群には、飼
料としてカプサイシノイド配糖体を上記トウガラシ群の
場合と同じ要領で投与した。
【0080】対照群、トウガラシ群の飼料摂取量は同量
となるように設定した。但し、水の摂取は自由に任せ
た。また、トウガラシ粉末に含有されているカプサイシ
ン、ジヒドロカプサイシンは、HPLC法では、0.0
37%であった。
【0081】上記3群のラットの飼育は、各群個別ケー
ジで、室温22±1℃、相対湿度60±5%、採光時間
12時間/日の条件下で4週間飼育した。飼育期間中、
毎日、投与量から残量を差し引いて飼料摂取量を決め
た。
【0082】上記3群のラットは、上記飼育期間終了
後、14時間絶食させ、エーテル麻酔下で解剖採血し
た。併せて、肝臓、腹腔脂肪を摘出して重量測定を行っ
た。血清は、総コレステロール量、高密度コレステロー
ル量、低密度コレステロール量、トリグリセリド量の測
定に用いた。
【0083】肝臓は、総脂質、コレステロール、トリグ
リセリド、および脂肪酸合成酵素活性、アセチルCoA
カルボキシラーゼ活性、肝トリグリセリドリパーゼ活性
の測定に用いた。また、解剖前3日間採取した糞は、コ
レステロール排泄量の測定に用いた。
【0084】以上の結果から、得られた血清コレステロ
ール量(M±SEとして)の上記3群の状況を、図10
に棒グラフで示す。図中、対照群は1、トウガラシ群は
2、カプサイシノイド配糖体群は3としてそれぞれ示し
た。
【0085】図10(A)は総コレステロール量(mg
/dl)を、(B)は高密度コレステロール量(mg/
dl)、(C)は低密度コレステロール量(mg/d
l)をそれぞれ示している。図10からは、カプサイシ
ノイド配糖体群3では、全体的傾向として、総コレステ
ロール量、高密度コレステロール量、低密度コレステロ
ール量の全てにおいて、対照群1より少ないことが確認
される。
【0086】さらに、低密度コレステロール量を除い
て、他のコレステロール量はトウガラシ群2よりも少な
いことが分かる。低密度コレステロール量は、トウガラ
シ群2とほぼ同量であった。
【0087】このことから、カプサイシノイド配糖体の
摂取は、ラット実験ではあるが、トウガラシ摂取の場合
よりも血清コレステロールの減少に効果があるものと考
えられる。
【0088】前記説明の本発明に係る細胞培養法、酵素
法で製造されたカプサイシン―β―D−グルコピラノシ
ド、8−ノルジヒドロカプサイシン―β―D−グルコピ
ラノシドも、当然にカプサイシノイド配糖体に属するも
ので、上記血清コレステロールの低減効果を有してい
る。
【0089】カプサイシン、8−ノルジヒドロカプサイ
シンは、その辛味が強く、日常的に摂取し続けるのは難
しいが、その配糖体であれば、前述の如く辛味はカプサ
イシンに比べて殆どなく量的にもカプサイシンより多く
摂取することができる。また、日常的な摂取にも辛味に
よる困難はない。
【0090】次に、血清脂質量(M±SEとして)の上
記3群の状況を、図11に棒グラフとして示す。図中、
対照群は1、トウガラシ群は2、カプサイシノイド配糖
体群は3としてそれぞれ示す。図11(A)にはトリグ
リセリド量(mg/dl)、(B)にはチオバルビツー
ル酸反応物(mmol/ml)をそれぞれ示した。
【0091】トリグリセリド量は、対照群1、トウガラ
シ群2よりもカプシノイド配糖体群3が、格段に小さ
く、かかる結果は、カプシノイド配糖体の摂取が、血液
中の脂質の低下に有効であること示している。
【0092】一方、チオバルビツール酸反応物の量は、
対照群1、トウガラシ群2よりも格段に多く、かかる結
果ら、カプサイシノイド配糖体の摂取は、抗酸化に有効
であることも確認できる。
【0093】図12には、対照群と、カプサイシノイド
配糖体群のうち、0.003%カプサイシノイド配糖体
を摂取させた群と、0.03%カプサイシノイド配糖体
を摂取させた群との間での、肝リパーゼ放出試験の結果
を示した。図12からは、カプサイシノイド配糖体の摂
取が、脂肪燃焼に有効であることが分かる。
【0094】次に、カプサイシン類の辛味抑制あるいは
無辛味化をその配糖体化で促進したカプサイシノイド配
糖体を有効成分として使用する場合について以下説明す
る。
【0095】カプサイシノイド配糖体は、辛味が十分に
抑制されているため、その摂取は容易となるが、反面、
摂取されたカプサイシノイド配糖体は、消化酵素のグル
コシダーゼなどにより加水分解されてカプサイシンとな
る場合も考えられる。かかる体内でのカプサイシンの再
生は、カプサイシン接触部位の炎症誘因となる場合も想
定される。
【0096】そこで、かかるカプサイシノイド配糖体を
有効成分とする医薬用、食品用、健康食品用の組成物に
は、併せて、粘膜保護剤を併用させておけば、上記カプ
サイシン再生由来の体内炎症を有効に防止できる。
【0097】粘膜保護剤の量は、カプサイシノイド配糖
体の体内でのカプサイシン類の予測再生率に基づき適宜
調節すればよい。かかる粘膜保護剤の併用は、カプサイ
シン類を動物用飼料に混ぜる場合、化粧品等の医薬部外
品に使用する場合にも考慮して構わない。
【0098】また、カプサイシノイド配糖体の上記体内
でのカプサイシンの再生に関しては、カプサイシノイド
配糖体を有効性分として有する組成物を、放出制御型剤
形にすることにより、体内でのカプサイシンの再生に由
来する炎症の抑制を行うこともできる。かかる放出制御
型剤形と粘膜保護剤との併用、あるいは、いずれか一方
を採用することで、カプサイシノイド配糖体摂取に基づ
く上記炎症の防止を有効に図ることができる。
【0099】上記カプサイシン類配糖体組成物は、医薬
品、食品、健康食品、化粧品などの医薬部外品、食品添
加物、飼料など種々の用途に使用することができる。ま
た、かかる組成物は、その形態として、粉状、液状、顆
粒状などの種々の形態での提供が考えられる。さらに
は、かかる形態の組成物を、液剤、散剤、顆粒剤、ゲル
状物、錠剤、カプセル剤のいずれかの形態で提供するよ
うにしても構わない。
【0100】本発明は、上記実施の形態に限定されるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲で必要に応じて
変更してもよい。
【0101】
【発明の効果】本発明のカプサイシン類の配糖体の製造
方法では、従来のコーヒー培養細胞、クチナシ培養細
胞、タバコ培養細胞の場合に比べて、高収率でカプサイ
シン類の配糖体化を進めることができる。
【0102】本発明のカプサイシン類の配糖体の製造方
法は、CGTaseなどの酵素反応を利用して、カプサ
イシン類の配糖体を生化学的に行うことができる。
【0103】本発明のカプサイシン類配糖体組成物で
は、粘膜保護剤が含まれているため、カプサイシン類の
配糖体が体内に摂取された後、生化学的反応によりカプ
サイシン類の再生が行われても、その再生に基づく粘膜
炎症を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カプサイシン類の化学構造式を示す図である。
【図2】(A)は、カプサイシン類の一例としてカプサ
イシンの化学構造式を示す図であり、(B)は8−ノル
ジヒドロカプサイシンの化学構造式を示す図である。
【図3】カプサイシンと、その配糖体であるカプサイシ
ン―β―D−グルコピラノシドのHPLC分析結果を示
す図である。
【図4】カプサイシン、カプサイシン―β―D−グルコ
ピラノシドにおける13C−NMRの化学シフトを示す図
である。
【図5】(A)は、図4に示す化学シフトのカーボン位
置を明示したカプサイシンの化学構造式を示す図であ
り、(B)はカプサイシン―β―D−グルコピラノシド
のカーボン位置を明示した化学構造式を示す図である。
【図6】8−ノルジヒドロカプサイシンと、その配糖体
である8−ノルジヒドロカプサイシン―β―D−グルコ
ピラノシドのHPLC分析結果を示す図である。
【図7】8−ノルジヒドロカプサイシン、8−ノルジヒ
ドロカプサイシン―β―D−グルコピラノシドにおける
13C−NMRの化学シフトを示す図である。
【図8】(A)は、図7に示す化学シフトのカーボン位
置を明示した8−ノルジヒドロカプサイシンの化学構造
式を示す図であり、(B)は8−ノルジヒドロカプサイ
シン―β―D−グルコピラノシドカのカーボン位置を明
示した化学構造式を示す図である。
【図9】カプサイシノイド配糖体の摂取効果を検証する
ために行ったラット実験におけるその対照群に投与した
飼料組成を表形式にして示す図である。
【図10】対照群、トウガラシ群、カプサイシノイド配
糖体群に分けたラット実験における血清コレステロール
量を示す図で、(A)は総コレステロール量について、
(B)は高密度コレステロール量について、(C)は低
密度コレステロール量について、それぞれ棒グラフ形式
にして示す図である。
【図11】対照群、トウガラシ群、カプサイシノイド配
糖体群に分けたラット実験における血清脂質量を示す図
で、(A)はトリグリセリド量について、(B)はチオ
バルビツール酸反応物について、それぞれ棒グラフ形式
にして示す図である。
【図12】肝リパーゼ放出試験の結果を表形式にして示
す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 9/14 A61K 9/14 9/16 9/16 9/20 9/20 9/48 9/48 31/7028 31/7028 A61P 1/14 A61P 1/14 3/00 3/00 25/02 25/02 25/04 25/04 39/06 39/06 //(C12P 19/44 C12R 1:91 C12R 1:91) Fターム(参考) 4B018 LE01 LE02 LE03 LE04 LE05 MD27 MD42 MD48 ME06 ME09 MF01 MF13 4B064 AF41 BH04 CA11 CA21 CC03 CD21 DA10 4C076 AA09 AA11 AA30 AA31 AA36 AA53 CC01 CC21 CC32 4C083 AD392 BB60 EE10 4C086 AA02 EA08 MA01 MA05 MA17 MA28 MA35 MA37 MA41 MA43 NA06 ZA08 ZA30 ZA66 ZB35 ZC33 ZC41

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学式が、 【化1】 で、RがC7〜C12のアルキル基あるいはアルケニル基
    である物質の配糖体を、ベタレイン含有植物の培養細胞
    により製造することを特徴とするカプサイシン類の配糖
    体製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のカプサイシン類の配糖体
    製造方法において、前記ベタレイン含有植物とは、ベタ
    シアニン含有植物であることを特徴とするカプサイシン
    類の配糖体製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のカプサイシン類の配糖体
    製造方法において、 前記ベタシアニン含有植物は、ベタニン含有植物である
    ことを特徴とするカプサイシン類の配糖体製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    のカプサイシン類の配糖体製造方法において、 前記培養細胞は、ザクロソウ科、ツルムラサキ科、スベ
    リヒユ科、ヒユ科、アカザ科、サボテン科、オシロイバ
    ナ科、ヤマゴボウ科、ツルナ科、ティディエラ科、ステ
    グノスペルマ科のいずれかに属する植物の培養細胞であ
    ることを特徴とするカプサイシン類の配糖体製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項に記載
    のカプサイシン類の配糖体製造方法において、 前記培養細胞は、ヨウシュヤマゴボウの培養細胞である
    ことを特徴とするカプサイシン類の配糖体製造方法。
  6. 【請求項6】 化学式が、 【化2】 で、RがC7〜C12のアルキル基あるいはアルケニル基
    である物質に、酵素を作用させて、その配糖体を製造す
    ることを特徴とするカプサイシン類の配糖体製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のカプサイシン類の配糖体
    製造方法において、 前記酵素は、糖転移酵素あるいは糖加水分解酵素である
    ことを特徴とするカプサイシン類の配糖体製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項6または7記載のカプサイシン類
    の配糖体製造方法において、 前記酵素は、CGTaseであることを特徴とするカプ
    サイシン類の配糖体製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれか1項に記載
    のカプサイシン類の配糖体製造方法において、 前記物質は、カプサイシンであることを特徴とするカプ
    サイシン類の配糖体製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項9記載のカプサイシン類の配糖
    体製造方法において、 前記配糖体は、カプサイシン−β−D−グルコピラノシ
    ドであることを特徴とするカプサイシン類の配糖体製造
    方法。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし8のいずれか1項に記
    載のカプサイシン類の配糖体製造方法において、 前記物質は、8−ノルジヒドロカプサイシンであること
    を特徴とするカプサイシン類の配糖体製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項11記載のカプサイシン類の配
    糖体製造方法において、 前記配糖体は、8−ノルジヒドロカプサイシン−β−D
    −グルコピラノシドであることを特徴とするカプサイシ
    ン類の配糖体製造方法。
  13. 【請求項13】 化学式 【化3】 で、RがC7〜C12のアルキル基あるいはアルケニル基
    である物質の配糖体と、粘膜保護剤とを有することを特
    徴とするカプサイシン類配糖体組成物。
  14. 【請求項14】 請求項13記載のカプサイシン類配糖
    体組成物において、 前記カプサイシン類配糖体組成物は、医薬品、食品、健
    康食品、化粧品などの医薬部外品、食品添加物、飼料に
    使用されていることを特徴とするカプサイシン類配糖体
    組成物。
  15. 【請求項15】 請求項13または14記載のカプサイ
    シン類配糖体組成物において、 前記カプサイシン類配糖体組成物は、液剤、散剤、顆粒
    剤、ゲル状物、錠剤、カプセル剤のいずれかの形態で提
    供されることを特徴とするカプサイシン類配糖体組成
    物。
  16. 【請求項16】 請求項13ないし15のいずれか1項
    に記載のカプサイシン類配糖体組成物において、 前記配糖体は、請求項1ないし12のいずれか1項に記
    載のカプサイシン類配糖体製造方法により製造されるこ
    とを特徴とするカプサイシン類配糖体組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007215506A (ja) * 2006-02-17 2007-08-30 Ucc Ueshima Coffee Co Ltd 桂皮酸配糖体の製造方法
JP2019528685A (ja) * 2016-07-19 2019-10-17 コナジェン・インコーポレイテッドConagen Inc. 特定の天然カプサイシノイドの微生物生成のための方法

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