JP2003307503A - 蛍光x線管球保護装置 - Google Patents

蛍光x線管球保護装置

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JP2003307503A
JP2003307503A JP2002111502A JP2002111502A JP2003307503A JP 2003307503 A JP2003307503 A JP 2003307503A JP 2002111502 A JP2002111502 A JP 2002111502A JP 2002111502 A JP2002111502 A JP 2002111502A JP 2003307503 A JP2003307503 A JP 2003307503A
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JP
Japan
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ray
ray tube
tube
fluorescent
protective film
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Application number
JP2002111502A
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English (en)
Inventor
Kazumichi Yonesato
法道 米里
Kazushi Ochi
一志 越智
Ryoichi Tsukahara
涼一 塚原
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下面照射型蛍光X線分析装置において、腐食
性の強い試料がX線管球上に落下しても、高価なX線管
球の腐食などによる損傷を防ぐことができる保護装置を
提供する。 【解決手段】 下面照射型蛍光X線分析装置に用いるX
線管球1に、そのX線透過窓を覆うように、ベリリウ
ム、窒化ホウ素、又はグラファイトからなるX線透過保
護膜5を備えた保護カバー4を配置する。下面照射型蛍
光X線分析装置に付設されたチューブフィルターにX線
透過保護膜を備え、これをX線管球上に移動配置して用
いることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下面照射型蛍光X
線分析装置に使用するX線管球の保護に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】蛍光X線分析装置には、X線を試料の上
側から照射して測定を行う上面照射型と、試料の下側か
ら照射して測定を行う下面照射型とがある。特に液体試
料の測定には、X線の照射により発生した気泡などの影
響を受けにくく、精度よく測定することが可能な下面照
射型が一般的に用いられている。
【0003】下面照射型蛍光X線分析装置で液体試料を
測定する場合、径がわずかに異なる2つのプラスチック
製円柱枠の間に有機ポリマー膜の周囲を挟み、底部側に
張りわたすことで試料カップを作製し、この試料カップ
中に液体試料を入れて測定する。尚、有機ポリマー膜と
しては、不純物が含まれず、X線の吸収が小さく、且つ
丈夫なポリプロピレン等からなる薄い膜が一般に使用さ
れている。
【0004】この試料カップに用いられるポリプロピレ
ン等の有機ポリマー膜は、厚さが10マイクロメートル
以下と非常に薄いものである。そのため、試料カップの
作製は極めて難しく面倒であり、その作製の際に膜に弛
みや傷が生じやすいが、そのような膜をそのまま用いて
測定せざるを得ない場合も少なくない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】下面照射型蛍光X線分
析装置で試料を測定する際に、試料カップの有機ポリマ
ー膜に弛みや傷が生じたまま使用したり、弛みや傷のな
い場合でも長時間X線を照射し続けたりすると、試料カ
ップから液体試料が漏れたり、有機ポリマー膜が破れる
ことがある。その場合、試料カップ直下のX線管球や、
装置内部に試料が落下し、X線管球や装置を損傷すると
いう問題があった。
【0006】即ち、図3に示すように、X線管球1は、
そのX線管球本体2の先端にX線透過窓3を備え、X線
透過窓3には外気を遮断して管球内部を真空に保つため
にベリリウム等の軽元素の薄膜が張ってある。このX線
透過窓3に腐食性の強い液体試料、若しくは固体試料が
落下すると、腐食されて真空度が低下したり、直ちに使
用不可能となる場合がある。しかも、X線管球1は非常
に高価であるため、このような事故による交換をなくす
ことが望まれていた。
【0007】本発明は、このような従来の事情に鑑み、
下面照射型蛍光X線分析装置で腐食性の強い液体試料又
は固定試料を測定する際に、万一試料カップから試料が
X線管球上に落下しても、高価なX線管球の損傷を防ぐ
ことができる保護装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明が提供する下面照射型蛍光X線分析装置に用
いるX線管球の保護装置は、X線管球のX線透過窓を覆
うように配置された、ベリリウム、窒化ホウ素、又はグ
ラファイトからなるX線透過保護膜を備えることを特徴
とする。
【0009】上記本発明による蛍光X線管球保護装置に
おいて、その一つの形態は、前記X線透過保護膜を有す
る保護カバーを備え、該保護カバーをX線管球本体に装
着固定して用いることを特徴とする。また、他の一つ
は、前記X線透過保護膜をフィルターの1つとして有す
るチューブフィルターを備え、該X線透過保護膜をX線
管球上に移動配置して用いることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の蛍光X線管球保護装置
は、板状に形成したX線透過保護膜を、下面照射型蛍光
X線分析装置のX線管球の上方に配置してX線透過窓を
覆うことにより、腐食性の強い試料の落下からX線管球
を守り、その腐食などによる損傷を防ぐものである。
【0011】X線透過保護膜の材質としては、1)その
材質自体のX線吸収が少ないこと、2)試料に対して耐
食性があること、3)不純物が含まれないこと、4)耐
熱性があること、5)機械的強度に優れていること、な
どが必要である。特に、X線透過保護膜がX線管球から
のX線を吸収すると、試料から発生する蛍光X線の感度
低下を引き起こすので好ましくない。
【0012】また、不純物量が多いと、不純物由来の蛍
光X線が薄膜から発生し、測定値に影響を与える可能性
があるので、できるだけ高純度なものを使用することが
好ましい。更に、X線管球の先端部はX線の照射により
高温となるために、耐熱性と機械的強度を持つ材質の薄
膜を使用する必要がある。
【0013】本発明の蛍光X線管球保護装置に用いるX
線透過保護膜には、上記の点を考慮し、特にX線吸収の
少ない原子番号の小さな元素(軽元素)であって、厚さ
の薄い膜状に形成できる材質として、ベリリウム、窒化
ホウ素、グラファイトのいずれかを用いる。
【0014】これらのかなでは、グラファイトが最も好
ましい。グラファイトのシートは鋏などで容易に切断し
て成形でき、柔軟性があるため熱膨張と熱収縮の繰り返
しによっても破損することがない。一方、ベリリウムは
X線吸収が少ないものの、腐食性の強い試料に対する耐
食性が十分ではなく、特にX線照射により熱が発生する
X線管球先端部の高温条件下では腐蝕されやすい。ま
た、窒化ホウ素については、耐食性は高いものの、硬く
て脆いため、熱膨張と熱収縮の繰り返しにより破損する
可能性がある。
【0015】このように、耐食性の強い高純度のグラフ
ァイトシート等からなるX線透過保護膜でX線管球先端
部のX線透過窓を覆うことによって、腐食性の強い液体
又は固体の試料が落下した場合でも、試料がX線透過窓
に触れることを防ぎ、その腐食を防止することができ
る。また、試料で汚れたX線透過保護膜は、超音波洗浄
などで洗浄すれば、容易に再使用することができる。
【0016】更に、高純度の軽元素からなるX線透過保
護膜はX線吸収が少なく、且つ不純物の影響を受けるこ
とが少ないため、測定対象元素の測定感度を損ねること
がない。しかも、X線の連続照射により発生した熱など
により破損することがなく、長期間使用可能である。
【0017】本発明の蛍光X線管球保護装置の具体的な
形態としては、図1に示すように、上記グラファイトシ
ート等からなるX線透過保護膜5を備えた保護カバー4
を作製し、この保護カバー4をX線透過保護膜5がX線
透過窓を覆うようにX線管球本体2の先端部に装着し、
ネジ6等で固定して用いる。
【0018】また、他の形態としては、図2に示すよう
に、蛍光X線分析装置に付設されているチューブフィル
ター7に、フィルターの1つとしてX線透過保護膜5を
挿着しておき、このチューブフィルター7を回転移動さ
せることにより、X線透過保護膜5をX線管球1のX線
透過窓3の上に移動配置して使用する。
【0019】尚、チューブフィルターは、例えば真鍮製
の枠にアルミニウム、真鍮、鉛などのフィルターを取り
付けたものであり、管球由来のX線が測定に影響を与え
ることを防ぐ目的で、測定対象元素に応じて特定のフィ
ルターを選択的にX線透過窓上に移動させて使用するも
のである。よって、アルミニウム等の特定のフィルター
を使用して測定しない時には、本発明によるグラファイ
トシート等のX線透過保護膜5をX線透過窓3上に移動
させて、測定することができる。
【0020】
【実施例】まず、グラファイトシート、窒化ホウ素膜、
及びベリリウム膜について、それぞれの膜厚を100μ
m、200μm、100μmとして耐食試験を実施し
た。即ち、これらの膜上に塩素ガスを多量に含む腐食性
の強い液体試料を滴下し、常温で15分間放置したとこ
ろ、ベリリウム膜が若干腐食されたものの、いずれも激
しく侵されることはなかった。
【0021】しかし、同じグラファイトシート、窒化ホ
ウ素膜、及びベリリウム膜をホットプレート上で260
℃に加熱しながら、同じ腐食性の強い液体試料を滴下
し、15分間加熱し続けたところ、ベリリウム膜は激し
く腐食されたが、他は殆ど腐食されなかった。
【0022】次に、グラファイトシートについて測定対
象元素の感度低下を調べた。即ち、膜厚100μmのグ
ラファイトシートからなるX線透過保護膜をX線管球先
端部のX線透過窓上にセットして、各種の測定対象元素
を含有するガラスビードを用いて感度を測定し、その結
果をX線透過保護膜がない場合と対比して、下記表1に
示した。
【0023】
【表1】
【0024】表1の結果から、原子量が塩素以下の軽元
素でX線強度が半減するが、それ以外の測定対象元素に
ついては大きな問題はないことが分った。よって、非鉄
金属製錬工程においては通常低濃度で管理する必要があ
る元素、特にV、Mn以降の大きな原子量をもつ元素の
分析に好適であることが分った。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、下面照射型蛍光X線分
析装置において、測定対象元素の分析に影響を及ぼすこ
とがなく、腐食性の強い試料が落下した場合でも、高価
なX線管球を保護して腐食などの損傷から守ることがで
きる。また、試料落下後の再立ち上げにかかる工数を削
減することができ、操業に及ぼす影響を最小限に食い止
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のX線透過保護膜を備える保護カバーを
装着したX線管球を示す概略の側面図である。
【図2】本発明のX線透過保護膜を備えるチューブフィ
ルターを配置したX線管球を示す概略の側面図である。
【図3】X線管球を示す概略の側面図である。
【符号の説明】
1 X線管球 2 X線管球本体 3 X線透過窓 4 保護カバー 5 X線透過保護膜 7 チューブフィルター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塚原 涼一 愛媛県新居浜市西原町3−5−3 住友金 属鉱山株式会社別子事業所内 Fターム(参考) 2G001 AA01 BA04 CA01 EA06 EA09 KA01 LA02 MA02 NA04 NA10 NA15 NA16 NA17 SA13 SA30

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下面照射型蛍光X線分析装置に用いるX
    線管球の保護装置であって、X線管球のX線透過窓を覆
    うように配置された、ベリリウム、窒化ホウ素、又はグ
    ラファイトからなるX線透過保護膜を備えることを特徴
    とする蛍光X線管球保護装置。
  2. 【請求項2】 前記X線透過保護膜を有する保護カバー
    を備え、該保護カバーをX線管球本体に装着固定して用
    いることを特徴とする、請求項1に記載の蛍光X線管球
    保護装置。
  3. 【請求項3】 前記X線透過保護膜をフィルターの1つ
    として有するチューブフィルターを備え、該X線透過保
    護膜をX線管球上に移動配置して用いることを特徴とす
    る、請求項1に記載の蛍光X線管球保護装置。
JP2002111502A 2002-04-15 2002-04-15 蛍光x線管球保護装置 Pending JP2003307503A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012215483A (ja) * 2011-04-01 2012-11-08 Shimadzu Corp 蛍光x線分析装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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