JP2003306915A - 洗浄車両による道床面などの機械式洗浄方法 - Google Patents

洗浄車両による道床面などの機械式洗浄方法

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JP2003306915A JP2002111302A JP2002111302A JP2003306915A JP 2003306915 A JP2003306915 A JP 2003306915A JP 2002111302 A JP2002111302 A JP 2002111302A JP 2002111302 A JP2002111302 A JP 2002111302A JP 2003306915 A JP2003306915 A JP 2003306915A
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宗博 中島
Toshiji Masaki
烝司 正木
Norihiko Ogasawara
規彦 小笠原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軌道用車両が走行する軌道面内の道床、およ
び道路や地下鉄などのトンネル内の側壁面や天井面など
を同時に圧力水ジェットなどで安全に効率よく無公害に
洗浄する、洗浄車両による道床面などの機械式洗浄方法
を提供する。 【解決手段】 洗浄車両のシャシーから下向きに突き出
させた少なくとも1個のブラストノズルを所定大きさの
半径で旋回又は往復回転させつつ水溶性の洗浄剤又は剥
離剤を混入させた高圧水ジェットを噴射させて道床面を
ショットブラスト効果を伴って洗浄、清掃する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主として軌道用
車両が走行する軌道面内の道床、および道路や地下鉄な
どのトンネル内の側壁面や天井面などを同時に圧力水ジ
ェットなどで安全に効率よく無公害に洗浄する、洗浄車
両による道床面などの機械式洗浄方法の技術分野に属す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、軌道用車両が走行する軌道面内の
道床は、軌道用車両が走行中に落とす油脂分など、およ
びブレーキをかけたりした際に車輪とブレーキシュー、
或いは車輪とレールがこすれて発生する金属粉の酸化な
どによって黒く汚れ、駅構内などにおいては見た目が悪
くなることが関係者の悩みの種であるが、好適な清掃、
洗浄の方法、手段が見つからず困っている。
【0003】同様な問題は、道路や地下鉄のトンネル内
壁面が煤けて汚れる事例にも見られるが、格別の対策を
打ち出せないままである。
【0004】道路や地下鉄のトンネル内は、車両が頻繁
に通行して、洗浄に必要で安全な作業スペースと十分な
作業時間を確保できないことも、適切な対策を打ち出せ
ない原因になっている。
【0005】従来、軌道用車両が走行する軌道面内の道
床を清掃する技術としては、例えば特開平7−1270
27号公報に記載された「道床清掃装置」の発明、或い
は特開平8−338012号公報に記載された「鉄道線
路清掃用機械装置」の発明などが散見される程度であ
る。いずれも軌道上を走行する清掃車両による形式であ
り、清掃用ブラシを回転させて、あるいはブラシの回転
に洗浄水の噴射を組み合わせて洗浄、清掃する構成であ
る。
【0006】なお、しつこい汚れの洗浄、清掃の手段と
して、水溶性の重炭酸ナトリウムを硬い微粒状粉末とし
て用い、これを噴射することにより所謂ショットブラス
ト効果で洗浄、清掃の効果を上げることも、例えば特公
平6−69668号(特許第1943329号)、或い
は特開平8−168729号公報などに記載されて公知
に属する。
【0007】
【本発明が解決しようとする課題】従来公知の上述した
清掃機械は、主に清掃用ブラシを回転させて清掃する構
成であるから、清掃作業時には猛烈にほこりや水しぶき
を巻き上げ、或いは小石などを跳ね飛ばす等して作業場
周辺の環境を悪化させる。したがって、人が多い駅構内
やその近くでは使用できないし、現場の作業員の安全性
と健康上にも甚だ宜しくない。そして、巻き上げたほこ
りが完全に沈静化し、或いは跳ね飛ばした小石などを元
に戻す後処理を終えるまでの間は、再使用の原状復帰が
できないという問題もあり、その分だけ清掃の所要時間
が長引くという問題も大きい。また、ブラシを回転させ
る関係上、道床が粒径の小さい採石を敷き詰めて構成さ
れている場合には使用が難しい。主にコンクリート製の
道床(コンクリート直結軌道、スラブ軌道)にしか適用
できないという問題もある。
【0008】その上、道路や地下鉄のようにトンネル構
造になっている場合、煤けて汚れたトンネル内壁面の清
掃の必要性が大であるけれども、従来公知の上記清掃機
械の構成と機能では、トンネル内壁面の清掃を行うこと
はできない。
【0009】本発明の目的は、回転ブラシなどは一切使
用せず、基本的に高圧水ジェットによる洗浄を行う構成
であり、特に油脂分や金属粉などの酸化によって黒く汚
れた道床面のしつこい汚れの洗浄、剥離に効果を発揮し
事後は水に溶けて後処理を必要とせず、人体に安全で無
公害である水溶性の洗浄剤又は剥離剤を高圧水ジェット
に混入し、所謂ショットブラスト効果で効率よく綺麗に
清掃する、洗浄車両による道床面などの機械式洗浄方法
を提供することである。
【0010】本発明の次の目的は、道床面のみならず、
道路や地下鉄におけるトンネルの内壁面の清掃、並びに
軌道(レール)の下部や架線の下部、さらには道床の中
央溝、側溝なども並行して洗浄、清掃することができ
る、洗浄車両による道床面などの機械式洗浄方法を提供
することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記従来技術の課題を解
決するための手段として、請求項1記載の発明に係る洗
浄車両による道床面などの機械式洗浄方法は、洗浄に必
要な水および洗浄剤又は剥離剤その他の洗浄材料と洗浄
機材類、動力装置などを全て搭載した洗浄車両を走行さ
せつつ道床面などを洗浄、清掃する方法であって、洗浄
車両のシャシーから下向きに突き出させた少なくとも1
個のブラストノズルを所定大きさの半径で旋回又は往復
回転させつつ水溶性の洗浄剤又は剥離剤を混入させた高
圧水ジェットを噴射させて道床面をショットブラスト効
果を伴って洗浄、清掃することを特徴とする。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1に記載し
た洗浄車両による道床面などの機械式洗浄方法におい
て、水溶性の洗浄剤又は剥離剤は、粒径が200マイク
ロメートル程度、モース硬度が2.5程度の重炭酸ナト
リウムであり、圧縮空気によりブラストノズルの近傍位
置にて高圧水ジェットへ混入させることを特徴とする。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1又は2に
記載した洗浄車両による道床面などの機械式洗浄方法に
おいて、洗浄車両は、同車両の走行方向とほぼ直角な垂
直面に沿って横向きに配置し上下方向へ一定の角度で往
復回転してトンネル側壁面などを洗浄する側面用ブラス
トノズル、および車両の走行方向に対してほぼ直角な垂
直面に沿って上向きに配置し左右方向へ一定の角度で往
復回転してトンネル天井面などを洗浄する天井用ブラス
トノズルも備え、洗浄車両の走行と共にトンネルなどの
側壁面および天井面などを並行して洗浄、清掃すること
を特徴とする。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項3に記載し
た洗浄車両による道床面などの機械式洗浄方法におい
て、側面用ブラストノズル、および天井用ブラストノズ
ルはそれぞれ、洗浄車両に装備した側壁等の検出センサ
ー、および天井等の検出センサーの検出信号に基づいて
洗浄動作させることを特徴とする。
【0015】請求項5記載の発明は、請求項1〜4のい
ずれか一に記載した洗浄車両による道床面などの機械式
洗浄方法において、洗浄車両は更に、道床面洗浄用ブラ
ストノズルの洗浄幅を拡幅する下向きの道床面洗浄拡幅
用ブラストノズル、および軌道下部洗浄用ブラストノズ
ル、架線洗浄用ブラストノズル、更に道床の中央溝およ
び側溝洗浄用ブラストノズルをそれぞれ備えており、車
両の走行と共に道床面の外方部分、軌道下部、架線部
分、道床の中央溝および側溝等も並行して洗浄、清掃す
ることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施形態】以下に、本発明の洗浄方法の実施形
態を、同方法を実施する洗浄車両の構成と共に説明す
る。
【0017】図1〜図5は、本発明に係る道床面などの
機械式洗浄方法を実施する洗浄車両を、レール1の上を
自力走行する軌道式車両として構成した実施形態で示し
ている。この洗浄車両は、走行駆動手段を有し、自力走
行して洗浄、清掃の作業を進める構成であるが、作業現
場までは図示を省略したモーターカー等により高速で牽
引する。
【0018】この洗浄車両は、レール1の上を走行する
軌道車輪2を備えたシャシー3の上に、洗浄、清掃の作
業に必要な水および洗浄剤又は剥離剤その他の洗浄材料
と洗浄機材類、動力装置などを全て搭載しており、無人
で自力走行しつつ道床面などの洗浄、清掃作業を進めら
れるように構成されている。
【0019】なお、図3〜図5には、前記軌道車輪2と
共通な車軸にフリーの軌道車輪2’を併記しているが、
これは狭軌道のみならず、広軌道にもそのまま適用可能
に構成したことを示している。
【0020】前記シャシー3の上には、2時間の作業を
目安に、洗浄用として例えば17.5キロリットル程度
に多量の水を収容し搭載する前後2基の水タンク4、4
のほか、水溶性の洗浄剤又は剥離剤の一例として、粒径
が200マイクロメートル程度で、モース硬度2.5程
度の微粒状重炭酸ナトリウムを約200リットル収容す
る大きさのホッパー5が設置されている。また、動力源
としてのディーゼルエンジン7と、これによって駆動さ
れる発電機28とプランジャポンプ8、そして、電動式
のコンプレッサ9などが、防塵、防水用並びに静音化の
カバーケース10に覆われた形に設置されている。シャ
シー3の前後に配置された2個の水タンク4、4は、各
々に収容した水を共通に使用できるように、複数本の連
通管11で相互に接続されている。
【0021】洗浄車両のシャシー3の前端部分には、道
床面を洗浄、清掃するブラストノズル12、12が、下
向きに突き出す配置で横並びに2基設置されている。こ
のブラストノズル12は、図1と図6が分かりやすいよ
うに、下向きにYの字形状に二股に分かれた形態であ
り、その中央上部の回転軸部12aが、制御盤13の前
面に沿って垂直方向へ昇降可能に支持されたスイベルジ
ョイント機構部14を利用して回転自在に支持されてい
る。
【0022】二股に分かれた2個のブラストノズル12
d、12dは、その回転中心Oからの半径RとLに大小
差があり、内外二重の同心円を描いて回転する。したが
って、各ノズル12dが噴射する高圧水ジェットは一部
重複して洗浄面を形成し、確実に強力な洗浄、清掃の効
果を実現するように構成されている。一例として前記半
径Rは650mm、Lは500mmであり、差寸の約150
mm幅で高圧水ジェットが共通面を重複して噴射するよう
に構成されている。
【0023】したがって、1基の二股状ブラストノズル
12が1回転する間に、洗浄車両が150mm前進(又は
後退)する条件で運転すれば、道床面は洗浄車両の走行
方向に最大1300mmの洗浄幅で洗浄、清掃を前後2回
にわたり重複して確実に行うことになる。また、図2に
示したよう横並びに設置した2基の二股状ブラストノズ
ル12、12によれば、最大2600mmの洗浄幅(横
幅)で道床面の洗浄、清掃作業を連続的に行えるのであ
る。
【0024】一例の運転条件として、二股状ブラストノ
ズル12の回転速度は10〜30rpm、洗浄車両の走
行速度は毎時100m(毎分当たり1.67m)として
使用される。
【0025】道床面を洗浄、清掃する上記二股状ブラス
トノズル12の構成、作用の原理を、図6に例示した。
【0026】即ち、上記したディーゼルエンジン7で駆
動するプランジャポンプ8が水タンク4から洗浄用の水
を吸い込み、コントローラ15で設定した圧力と流量で
吐き出し、スイベルジョイント機構部14を通じて水管
12bへ高圧水を供給する。一例として、前記の水圧は
17〜20Mpa、流量は毎分当たり40〜45リット
ル程度である。一方、発電機28の発電力で駆動される
電動式コンプレッサ9で発生した高圧空気は、やはりコ
ントローラ16で設定した圧力と流量で送り出され(圧
力は8〜10Mpa、流量は毎分当たり80リットル程
度)、途中の重炭酸ナトリウムを収容したホッパー5の
出口に設けられた分配器17を通過させることにより、
同分配器17で設定した量の重炭酸ナトリウムを吸い込
んで搬送し、やはりスイベルジョイント機構部14を通
じてエアホース12eへ供給する。そして、前記水管1
2bの先端ノズル12dの近傍に設けられた混合器12
cにおいて重炭酸ナトリウムが高圧空気と共に強制的に
高圧水中へ混合される。その結果、硬い微粒状の重炭酸
ナトリウム混じりの高圧水ジェットを噴射して、所謂シ
ョットブラスト効果を伴った洗浄、清掃の効果を発揮す
るのである(請求項2記載の発明)。
【0027】その洗浄能力については、建機車両の泥落
としやグリース落とし、頑固な油汚れの厨房機器や厨房
床の洗浄、或いはコンクリート壁面のペイント落としや
落書き消し、車両のエンジンルームの汚れ落としなどに
優れた効果のあることが既に実証されている。よって、
本発明が目的とする軌道車両が落とした油脂分や金属粉
などの酸化によって黒く汚れた程度の道床面の洗浄、清
掃に効果の有ることは明白である。また、前記の仕様条
件で、毎分当たり3.6平方メートルの洗浄能力を発揮
することが確認されている。
【0028】したがって、上記構成の洗浄車両を走行さ
せつつ、シャシー3から下向きに突き出させた2基のブ
ラストノズル12、12を運転し、水溶性の洗浄剤又は
剥離剤を混入させた高圧水ジェットを噴射させることに
より、道床面をショットブラスト効果を伴ってきれい
に、しかも機械的に高効率に洗浄、清掃することができ
るのである(請求項1記載の発明)。
【0029】しかも、前記の硬い微粒状の重炭酸ナトリ
ウムは、使用後には時間の経過と共に水に溶けて消失す
るのであり、その水はPHが8.0〜8.5程度の弱ア
ルカリ性であるから、廃水基準をクリヤーしており、後
処理の必要は全くなく、公害問題を生ずる懸念の無いも
のである。
【0030】一例として2基のブラストノズル12、1
2から噴き出す高圧水ジェットの圧力は17〜20Mp
a、総流量は40〜45リットル/毎分、使用する微粒
状の重炭酸ナトリウムの消費量は毎分当たり0.5〜1
kg程度であり、毎分当たりの洗浄面積は3.6平方メー
トルである。
【0031】上記したディーゼルエンジン7で駆動する
発電機28の発電能力は18KVA程度であり、発電し
た電力により、洗浄車両に搭載した全ての電動モータの
駆動電源、および制御装置の電源が与えられる。例えば
図1に示すように、軌道車輪2は走行用モータ20で駆
動され当該洗浄車両を自力走行させる。
【0032】上記した2基のブラストノズル12、12
はそれぞれ、スイベルジョイント機構部14がジャッキ
21により上下方向へ昇降可能に設置されている。そし
て、具体的に図示することを省略したセンサーが、道床
面に前記2基のブラストノズル12、12の進行および
作動状態に支障をきたす障害物の有無を検出するように
設置されている。前記のセンサーが障害物などを検出す
ると、直ちに前記ジャッキ21が作動して、2基のブラ
ストノズル12、12を急速に引き上げて障害物を避け
る。
【0033】次に、図1および図2に示したように、前
記2基のブラストノズル12、12より少し後方のサイ
ド位置(図2は片サイドであるが、両サイドの場合もあ
る)に、やはり水溶性の洗浄剤又は剥離剤として硬い微
粒状の重炭酸ナトリウムを混合した高圧水ジェットを下
向きに噴射して道床面の更に外側部分を同時に並行して
洗浄、清掃する拡幅用ブラストノズル22が設置されて
いる(請求項5記載の発明)。前記の拡幅用ブラストノ
ズル22は、シャシー3の側面にジャッキ24で昇降可
能に設置したスイベルジョイント機構部23により約9
0°の範囲で往復回転(旋回)が可能に設置されてい
る。
【0034】図示した拡幅用ブラストノズル22は、形
状こそクランク形の片腕式であるが、構造原理は上記図
6のブラストノズル12と同じく、硬い微粒状の重炭酸
ナトリウムを混合した高圧水ジェットを噴射して道床面
をショットブラスト効果で洗浄、清掃する構成である。
この拡幅用ブラストノズル22は、一例として旋回半径
を500mmの大きさで製作されている。
【0035】したがって、前記2基のブラストノズル1
2、12と共に、当該拡幅用ブラストノズル22を片側
1基加担させることにより、洗浄車両の前進走行と共に
道床面は約3100mmの横幅にわたり洗浄、清掃するこ
とが可能となる。
【0036】更に、洗浄車両におけるシャシー3の中央
部位、更に詳しくは上記ディーゼルエンジン7や発電機
28その他を収納した防塵、防水用のカバーケース10
の前面位置に、図5に概略構成を示したように、当該洗
浄車両の走行方向とほぼ直角な垂直面に沿って横向きに
配置し上下方向へ約110°の角度αで往復回転してト
ンネル30などの側壁面30aを洗浄する側壁用ブラス
トノズル31、31が、前記のカバーケース10の中に
設置された駆動部34から前方へ水平に突き出されたス
イベルジョイント機構部32を介して、まるで車両のワ
イパーのように往復回転する構成で左右に2基設置され
ている。
【0037】また、洗浄車両におけるシャシー3の後端
位置にも、図3に示したようにシャシー3上に設置され
た駆動部40から水平後ろ向きに突き出されたスイベル
ジョイント機構部41により、当該洗浄車両の走行方向
に対してほぼ直角な垂直面に沿って上向きに配置され、
左右方向へ約105°の角度βで往復回転して天井面3
0bなどを洗浄する天井用ブラストノズル42が設置さ
れている。
【0038】したがって、この洗浄車両の前進走行に伴
い、上記道床面用のブラストノズル12と同時に、2基
の側壁用ブラストノズル31、31および天井用ブラス
トノズル42を運転することにより、道床面の洗浄、清
掃と共に、トンネル30の側面30aおよび天井面30
bなども一気に洗浄、清掃することができるのである
(請求項3記載の発明)。
【0039】これら側壁用ブラストノズル31、31お
よび天井用ブラストノズル42はそれぞれ、トンネル内
面のあまりしつこくない汚れ落としを考慮して、基本的
に高圧水ジェットのみで洗浄、清掃の効果をあらしめる
ように構成されている。しかし、必要があれば、洗浄
剤、剥離材として上述した硬い微粒状の重炭酸ナトリウ
ムその他を混入させてショットブラスト効果を伴った洗
浄を実施することも行われる。
【0040】なお、上記の側面用ブラストノズル31、
および天井用ブラストノズル42はそれぞれ、トンネル
30などの存在(有無)や形状などを事前に確認して運
転する必要の為、具体的に図示することまでは省略した
が、洗浄車両に側壁30a等の検出センサー、および天
井30b等の検出センサーをそれぞれ設備し、そうした
各センサーの検出信号に基づいて洗浄動作を自動制御す
ることになる(請求項4記載の発明)。
【0041】洗浄車両は更に、上記した各ノズルの他、
図4に示している通り、軌道(レール)下部洗浄用ブラ
ストノズル50、あるいは図3に示したように架線下部
洗浄用ブラストノズル51、更に道床の中央溝60およ
び側溝61の洗浄用ブラストノズル52、53をそれぞ
れ備えてた構成で実施される。
【0042】したがって、洗浄車両の走行と共に前記の
各ブラストノズル50、51、52、53を運転するこ
とにより、道床面の外、軌道下部、架線部分、あるいは
道床の中央溝60および側溝61等も同時に並行して洗
浄、清掃することができるのである(請求項5記載の発
明)。
【0043】なお、上記の各ブラストノズル50、5
1、52、53は、基本的には高圧水ジェットのみを噴
出して洗浄、清掃の効果を得る構成とされている。
【0044】なお、図中の符号70は、暗いトンネル
内、或いは夜間の清掃作業の照明用として用意した照明
器具である。
【0045】上記構成の洗浄車両は無人で走行し、且つ
各ブラストノズルの運転も遠隔操縦で行われ、もって作
業員の健康管理、労働条件、環境保全に実効有るものと
して構成し使用される。
【0046】
【本発明が奏する効果】請求項1〜5に記載した発明に
係る洗浄車両による道床面などの機械式洗浄方法によれ
ば、回転ブラシなどは一切使用せず、基本的に高圧水ジ
ェットによる洗浄を行うから、道床面が粒径の小さい採
石などで構成されていても、無理なく高効率に洗浄、清
掃の効果が得られる。
【0047】特に油脂分や金属粉などの酸化によって黒
く汚れた道床面のしつこい汚れは、その洗浄、剥離の効
果を促進して事後は水に溶けて後処理を必要とせず、人
体に安全で無公害である水溶性の洗浄剤又は剥離剤を高
圧水ジェットに混入し、所謂ショットブラスト効果で効
率よく綺麗に清掃するから、駅構内等でも作業場環境を
悪化させることなく実施できる。
【0048】また、本発明の方法によれば、道床面のみ
ならず、道路や地下鉄におけるトンネルの内壁面の清
掃、並びに軌道(レール)の下部や架線の下部、さらに
は道床の中央溝、側溝なども並行して洗浄、清掃するこ
とができて、洗浄車両による機械式洗浄方法の実効をあ
らしめるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る機械式洗浄方法を実施する洗浄車
両の側面図である。
【図2】同洗浄車両の平面図である。
【図3】図1の右側面図(洗浄車両の後面図)である。
【図4】図1の左側面図(洗浄車両の前面図)である。
【図5】図1のV−V線矢視図である。
【図6】水溶性の洗浄剤又は剥離剤を高圧水ジェットで
噴射するブラストノズルの構成説明図である。
【符号の説明】
1 レール 3 シャシー 7 ディーゼルエンジン 8 プランジャポンプ 12 ブラストノズル 22 道床面洗浄拡幅用ブラストノズル 30 トンネル 30a トンネル側面 30b トンネル天井面 31 側壁用ブラストノズル 42 天井用ブラストノズル 50 軌道下部洗浄用ブラストノズル 51 架線洗浄用ブラストノズル 52 中央溝洗浄用ブラストノズル 53 側溝洗浄用ブラストノズル 60 中央溝 61 側溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 宗博 東京都台東区東上野3丁目19番6号 帝都 高速度交通営団内 (72)発明者 正木 烝司 東京都中央区京橋2丁目4番12号 株式会 社泰正内 (72)発明者 小笠原 規彦 東京都中央区京橋2丁目4番12号 株式会 社泰正内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】洗浄に必要な水および洗浄剤又は剥離剤そ
    の他の洗浄材料と洗浄機材類、動力装置などを全て搭載
    した洗浄車両を走行させつつ道床面などを洗浄、清掃す
    る方法であって、洗浄車両のシャシーから下向きに突き
    出させた少なくとも1個のブラストノズルを所定大きさ
    の半径で旋回又は往復回転させつつ水溶性の洗浄剤又は
    剥離剤を混入させた高圧水ジェットを噴射させて道床面
    をショットブラスト効果を伴って洗浄、清掃することを
    特徴とする、洗浄車両による道床面などの機械式洗浄方
    法。
  2. 【請求項2】水溶性の洗浄剤又は剥離剤は、粒径が20
    0マイクロメートル程度、モース硬度が2.5程度の重
    炭酸ナトリウムであり、圧縮空気によりブラストノズル
    の近傍位置にて高圧水ジェットへ混入させることを特徴
    とする、請求項1に記載した洗浄車両による道床面など
    の機械式洗浄方法。
  3. 【請求項3】洗浄車両は、同車両の走行方向とほぼ直角
    な垂直面に沿って横向きに配置し上下方向へ一定の角度
    で往復回転してトンネル側壁面などを洗浄する側面用ブ
    ラストノズル、および車両の走行方向に対してほぼ直角
    な垂直面に沿って上向きに配置し左右方向へ一定の角度
    で往復回転してトンネル天井面などを洗浄する天井用ブ
    ラストノズルも備え、洗浄車両の走行と共にトンネルな
    どの側壁面および天井面などを並行して洗浄、清掃する
    ことを特徴とする、請求項1又は2に記載した洗浄車両
    による道床面などの機械式洗浄方法。
  4. 【請求項4】側面用ブラストノズル、および天井用ブラ
    ストノズルはそれぞれ、洗浄車両に装備した側壁等の検
    出センサー、および天井等の検出センサーの検出信号に
    基づいて洗浄動作させることを特徴とする、請求項3に
    記載した洗浄車両による道床面などの機械式洗浄方法。
  5. 【請求項5】洗浄車両は更に、道床面洗浄用ブラストノ
    ズルの洗浄幅を拡幅する下向きの道床面洗浄拡幅用ブラ
    ストノズル、および軌道下部洗浄用ブラストノズル、架
    線洗浄用ブラストノズル、更に道床の中央溝および側溝
    洗浄用ブラストノズルをそれぞれ備えており、車両の走
    行と共に道床面の外方部分、軌道下部、架線部分、道床
    の中央溝および側溝等も並行して洗浄、清掃することを
    特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載した洗浄
    車両による道床面などの機械式洗浄方法。
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