JP2003306662A - 漏油箇所補修用シーリング剤及び漏油箇所の補修工法 - Google Patents

漏油箇所補修用シーリング剤及び漏油箇所の補修工法

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JP2003306662A
JP2003306662A JP2002114830A JP2002114830A JP2003306662A JP 2003306662 A JP2003306662 A JP 2003306662A JP 2002114830 A JP2002114830 A JP 2002114830A JP 2002114830 A JP2002114830 A JP 2002114830A JP 2003306662 A JP2003306662 A JP 2003306662A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 漏油を長期に亘って止めることができる耐久
性に優れると共に保存安定性が高い漏油箇所補修用シー
リング剤を提供する。 【解決手段】 液状ポリサルファイド樹脂と無機質充填
剤を配合して調製される主剤と、金属酸化物から選ばれ
る硬化触媒と可塑剤と無機質充填剤を配合して調製され
る硬化剤とから成る。シーリング剤はポリサルファイド
樹脂を主体とするものであってゴム弾性を有しており、
耐久性が高い。また硬化触媒として使用する金属酸化物
は化学的に安定であって、保存安定性が高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変圧器など、油が
充填された機器の漏油箇所を補修するために用いられる
漏油箇所補修用シーリング剤に関するものであり、さら
にこのシーリング剤を用いて行なう漏油箇所の補修工法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】変電所や発電所に設置されている大型変
圧器は多くの部品をボルト・ナットなどで結合して組み
立てられており、本体の内部には磁心コイルを収納する
と共に絶縁油が充填されている。そして接合箇所にはパ
ッキングを挿入して漏油を防止することが行なわれてい
る。しかし、パッキングの不具合や弾力性の低下などパ
ッキングの劣化によって、漏油の発生を完全に防ぐこと
は困難であり、またこの他に、溶接箇所のピンホールの
発生や金属腐食などによっても漏油が発生することがあ
る。
【0003】このように漏油が発生した場合、あるいは
漏油の発生を未然に防ぐオーバーホールのために、変圧
器の運転を停止して分解することが行なわれるが、この
際には、油抜き、分解、パッキング交換、組み立て、絶
縁油の注入など多くの工数が必要であって1週間から1
0日程度の長期を要するものであり、またこの間、送電
を停止しなければならない。そこで変圧器を分解するこ
となく、漏油を止め、あるいは漏油を未然に防ぐため
に、変圧器の漏油箇所にシーリング剤を塗布して補修す
る工法が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そして上記のような漏
油箇所補修用のシーリング剤としては、特公平7−10
8970号公報や特許第2724121号公報などで提
供されているものがある。すなわちこれらの公報には、
エポキシ樹脂と、酸化アルミニウム粉末とからなるA液
と、液状ポリメルカプタンと、液状三級アミンとからな
るB液とを混合して得られるシーリング剤や、液状変性
エポキシ樹脂と、無機質充填剤と、珪酸アルミナートと
からなるC液と、ポリサルファイド樹脂と、エポキシ樹
脂硬化用液状変性ポリアミンと、無機質充填剤と、珪酸
アルミナートとからなるD液とを混合して得られるシー
リング剤が提供されている。
【0005】しかしこれらのシーリング剤はいずれもエ
ポキシ樹脂を主体とするものであり、シーリング剤を塗
布して硬化させた硬化物は、A液とB液を混合したもの
は「ガチガチ」に硬くなり、C液とD液を混合したもの
は常温ではよいが低温(−10℃)及び高温(60℃以
上)で弱い。このために、このシーリング剤の硬化物は
振動に対して弱く、磁心の振動などによって変圧器が振
動すると剥離が発生し易くなり、長期に亘って漏油を止
めることができず耐久性に問題を有するものであり、施
工保証期間は1年程度のものであった。特に低温(例え
ば−20℃)環境下で使用される場合には脆くなり、耐
久性がさらに低下するものであった。また、硬化剤であ
るB液やD液には、アミン類が配合されているので保存
安定性が乏しく、表面の空気酸化による変色や皮張りが
生じ易く、夏場では2ヶ月の保存が限度であるという問
題もあった。
【0006】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、漏油を長期に亘って止めることができる耐久性に
優れると共に保存安定性が高い漏油箇所補修用シーリン
グ剤を提供することを目的とするものであり、また補修
を容易に且つ確実に行なうことができる漏油箇所の補修
工法や、多量の漏油があっても容易に補修することがで
きる漏油箇所の補修工法を提供することを目的とするも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
漏油個所補修用シーリング剤は、液状ポリサルファイド
樹脂と無機質充填剤を配合して調製される主剤と、金属
酸化物から選ばれる硬化触媒と可塑剤と無機質充填剤を
配合して調製される硬化剤とから成ることを特徴とする
ものである。
【0008】本発明の請求項2に係る漏油個所の補修工
法は、液状ポリサルファイド樹脂と可塑剤を配合して調
製される主剤と、金属酸化物から選ばれる硬化触媒と可
塑剤と無機質充填剤を配合して調製される硬化剤とを混
合すると共に、これをシート状に成形して硬化させるこ
とによって補修用シートを作製し、上記請求項1に記載
の主剤と硬化剤とを混合して得られるシーリング剤を漏
油箇所に塗布した後、このシーリング剤の上に補修用シ
ートを被せて補修用シートの上からシーリング剤を押さ
え付け、しかる後にシーリング剤を硬化させることを特
徴とするものである。
【0009】また本発明の請求項3に係る漏油個所の補
修工法は、液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂と珪酸
アルミニウムと無機質充填剤を配合した主剤と、脂肪族
ポリアミド樹脂と珪酸アルミニウムと無機質充填剤を配
合した硬化剤とを混合して得られる速硬化性シーリング
剤を漏油箇所に塗布し、この速硬化性シーリング剤が硬
化した後、補修用シートの上から請求項1に記載の主剤
と硬化剤とを混合して得られるシーリング剤を塗布し
て、速硬化性シーリング剤の硬化物を被覆し、しかる後
にこのシーリング剤を硬化させることを特徴とするもの
である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0011】本発明の請求項1に係るシーリング剤は、
主剤と硬化剤とからなる二液性であり、主剤と硬化剤と
を混合して使用するようになっている。
【0012】主剤は、液状ポリサルファイド樹脂と無機
質充填剤とを主成分として調製されるものであり、これ
らの他に密着付与剤やその他の添加剤を配合することが
できる。
【0013】液状ポリサルファイド樹脂は両末端にメル
カプト基を有する液状ポリマーであり、HS(C24
CH2OC24SS)n24OCH2OC24SHのよ
うな化学構造式を持つものである。この液状ポリサルフ
ァイド樹脂としては市販されているものを用いることが
できるものであり、東レ株式会社から「チオコール」の
商品名で市販されているものを用いることができる。本
発明では「チオコール」のなかでも「LP−2」、「L
P−32」、「LP−12」、「LP−31」を用いる
のが好ましい。「LP−2」、「LP−32」は平均分
子量4000、粘度(25℃)375〜425Pois
e、流動温度7.2℃、比重1.29である。
【0014】無機充填剤は、シーリング剤の硬化物の物
性値を高め、さらにシーリング剤の粘度を高めてチクソ
トロピー性を付与し、シーリング剤を塗布する際にタレ
が生じ難くするために配合されるものである。無機充填
剤としては任意のものを用いることができるが、例えば
亜鉛華、酸化チタン、炭酸カルシウム、珪酸アルミニウ
ムなどを使用するのが好ましい。
【0015】また密着付与剤は下地の金属などに対する
シーリング剤の密着性を高めるために配合されるもので
ある。密着付与剤としては、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂や、レゾール型フェノール樹脂などを用いること
ができるが、この両者のなかでは、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂のほうが、使い易く安定性があるのでより
好ましい。さらに、他の添加剤としては、シランカップ
リング剤などのカップリング剤を用いることができる。
【0016】上記の各成分を均一に混合することによっ
て、ペースト状の主剤を調製することができるものであ
る。上記の各成分の好ましい配合量は使用雰囲気温度に
応じて変動するが、液状ポリサルファイド樹脂50〜6
0質量%、無機質充填剤30〜40質量%、密着付与剤
5〜10質量%、その他の添加剤2〜3質量%の範囲が
好ましい。
【0017】また、上記のシーリング剤において硬化剤
は、金属酸化物から選ばれる硬化触媒と、可塑剤と、無
機質充填剤を配合して調製されるものである。
【0018】金属酸化物としては、二酸化マンガンや二
酸化鉛を用いることができる。これらの二酸化マンガン
や二酸化鉛としては活性化されたものを用いるのが良
く、二酸化マンガンとしては日本化学産業(株)製の
「チオリドS」を、二酸化鉛としては同社製の「チオリ
ドA」を用いるのが好ましい。二酸化鉛のほうが反応が
速く触媒効果が高いが、耐候性は二酸化マンガンを用い
るほうが高く得ることができる。例えば硬化触媒として
二酸化鉛を使用した場合、2HS−R−SH+PbO2
→HS−R−SS−R−SH+PbO+H2O2HS−
R−SH+PbO→HS−R−SPbS−R−SH+H
2Oの高分子架橋反応で、液状ポリサルファイド樹脂を
硬化させることができる。
【0019】可塑剤はシーリング剤をペースト状乃至ク
リーム状に調製し、またシーリング剤の硬化物に柔軟性
を付与するために配合されるものであり、例えば塩素化
パラフィンを用いることができる。
【0020】また充填剤はシーリング剤の粘度を高めて
チクソトロピー性を付与し、シーリング剤を塗布する際
にタレが生じ難くするために配合されるものであり、特
に限定されるものではないが、カーボンブラックを用い
ることができる。カーボンブラックは吸油量が多くチク
ソトロピー性を良好に得ることができるために特に好ま
しい。
【0021】上記の各成分を均一に混合することによっ
て、ペースト状乃至クリーム状の硬化剤を調製すること
ができるものである。上記の各成分の好ましい配合量は
使用雰囲気温度に応じて変動するが、金属酸化物40〜
50質量%、可塑剤40〜50質量%、無機質充填剤5
〜10質量%の範囲が好ましい。ここで、この硬化剤に
おいて硬化触媒成分は金属酸化物であり、従来のアミン
類を硬化触媒成分として用いる場合のように硬化剤に空
気酸化による変色や皮張りが生じるようなことがなくな
る。従ってこの硬化剤は保存安定性に優れているもので
あり、1年以上保存しても内容の変化は殆どない。
【0022】そして上記の主剤と硬化剤を混合すること
によって、請求項1に係るシーリング剤を得ることがで
きるものである。主剤と硬化剤の配合比率は、主剤:硬
化剤=10:1〜5:1の質量比が好ましい。
【0023】このようにして得られるシーリング剤を変
圧器など油が充填された機器の漏油箇所に塗布し、硬化
させることによって、漏油箇所の補修を行なうことがで
きるものであり、また漏油の予防を行なうことができる
ものである。
【0024】次に、このようにして得られるシーリング
剤を用いて、変圧器など油が充填された機器の漏油箇所
の補修を行なう、請求項2に係る漏油箇所の補修工法に
ついて説明する。
【0025】請求項2に係る補修工法では補修用シート
を用いるので、予めこの補修用シートを作製しておく。
補修用シートは、液状の主剤と硬化剤とを混合し、この
混合物をシート状に成形して硬化させることによって、
得ることができるものである。
【0026】この主剤としては、液状ポリサルファイド
樹脂と可塑剤とを配合して調製されるものであり、液状
ポリサルファイド樹脂としては既述のシーリング剤の主
剤に用いたものと同じものを用いることができる。可塑
剤は成形時の流動性を高め、補修用シートの硬度を柔ら
かく調整するために配合されるものであり、可塑剤とし
ては塩素化パラフィンなどを用いることができる。液状
ポリサルファイド樹脂と可塑剤を混合することによって
液状の主剤を調製することができるものであり、これら
の各成分の配合量は、液状ポリサルファイド樹脂85〜
90質量%、可塑剤10〜15質量%の範囲が好まし
い。
【0027】また硬化剤としては、既述のシーリング剤
の硬化剤をそのまま用いることができる。そして主剤と
硬化剤を10:1〜10:1.5の質量比で混合し、こ
れを平らな面の上に流してシート状に成形し、これを硬
化させることによって、補修用シートを作製することが
できるものである。この補修用シートは柔軟性を有して
いるものであり、厚みは補修箇所の形状などに応じて任
意に設定することができるが、2〜5mm程度が好まし
い。また液状ポリサルファイド樹脂として「チオコール
LP−32」と「チオコールLP−2」を用いる場合と
で、補修用シートの柔軟さが異なり、ボルト・ナット回
りなど小さな直径の補修箇所に巻き付けて用いる補修用
シートは、柔軟性がより高くなる「チオコールLP−3
2」で作製したものがよい。逆に大きな直径の補修箇所
に用いる補修用シートは、「チオコールLP−2」で作
製したものがよい。
【0028】次に、請求項2に係る補修工法を図1に基
づいて説明する。図1は、図3のヒートサイクル試験用
の圧力容器Aの一部を示すものであり、圧力容器Aは下
面が開口する圧力タンク1と、圧力タンク1の下面の開
口に取り付けられる底板2とで形成されている。圧力タ
ンク1の下端の外周の全周にフランジ3が張り出して設
けてあり、このフランジ3の下面に底板2の外周のフラ
ンジ4の上面を重ね、底板2のフランジ4から圧力タン
ク1のフランジ3にボルト5を通してナット6を螺合す
ることによって、圧力タンク1に底板2を取り付けるよ
うにしてある。また圧力タンク1の上端には配管7が分
岐管部8によって接続してあり、配管7の一方の端部に
圧力ゲージ9を取り付けると共に他方の端部に蓋板10
が取り付けてある。さらに配管6の分岐管部8の両側位
置にそれぞれバルブ11,12が設けてある。そして圧
力タンク1内には油が充填してある。
【0029】この圧力容器Aにおいて、漏油が発生し易
い箇所は、フランジ3,4の接合面の外周と、ボルト4
及びナット5を通して螺合したフランジ3の上面及びフ
ランジ4の下面である。そこでこれらの箇所からの漏油
を止め、あるいはこれらの箇所からの漏油を未然に防ぐ
ために、補修を行なうにあたっては、まず補修箇所のケ
レン、清掃を行ない、請求項1に係る主剤と硬化剤を良
く混合して得られるシーリング剤13を、フランジ3,
4の外周面と、ボルト4の外周面やナット5の外周面に
塗布する。シーリング剤13の塗布は指先を使ってよく
すり込むようにしておこなうのがよい。シーリング剤1
3の塗布厚みは、漏油の量や補修の部位などによって異
なるが2〜3mm程度に設定するのが好ましい。シーリ
ング剤13は高粘度であってチクソトロピー性を有して
おり、タレ流れるようなことがなく、補修箇所にシーリ
ング剤13を塗布することによって、補修箇所をシーリ
ング剤13で容易に覆うことができるものである。
【0030】上記のようにシーリング剤13を塗布した
直後、シーリング剤13の硬化が進行しないうちに、図
1(a)に示すように、シーリング剤13の外側に補修
用シート14を巻いて被せる。シーリング剤13は表面
に粘着性を有しているが、シーリング剤13の表面に柔
軟性を有する補修用シート14を被せることによって、
補修用シート14の上からシーリング剤13を押さえ付
けることができる。このように補修用シート14の上か
らシーリング剤13を押さえ付けることによって、補修
箇所の奥にまでシーリング剤13を押し込んで充填する
ことができるものであり、またシーリング剤13内の空
気を押出して、シーリング剤13の内部に空洞や気泡が
生じたりすることを防ぐことができるものである。この
とき、ボルト4やナット5のように外径が小さい部分に
塗布したシーリング剤13に巻き付けた補修用シート1
4については、その外周を指先で良く押して内部に空気
が残らないように根元の部分から圧締するのがよい。ま
たフランジ3,4の外周のように外径が大きい部分など
に塗布したシーリング剤13に被せた補修用シート14
については、ローラーなどを用いて押えるようにする
と、シーリング剤13の内部の空気を効率良く押出すこ
とができる。いずれの場合も、シーリング剤13が補修
用シート14からはみ出るまで押え付けるようにするの
がよい。
【0031】ここで、補修用シート14はポリサルファ
イド樹脂を主体とするので、ゴム弾性を有する柔軟なシ
ートであり、シーリング剤13を塗布した部分に巻き付
けたりする作業を容易に行なうことができるものであ
り、またポリサルファイド樹脂は耐油性が高いので、補
修用シート14の油に対する耐久性を高く得ることがで
きるものである。
【0032】そして、夏場では20分程、冬場では40
分程放置すると、シーリング剤13は表面の粘着性がな
くなる程度に指触硬化が開始するので、補修用シート1
4からはみ出した部分のシーリング剤13の外形を整え
る。この後、夏場で1時間程、冬場で2時間程経過する
と、硬化がほぼ完了するので、指触で硬化を確認した
後、漏油が止まっていることを確認する。
【0033】ここで、漏油が止まっていることの確認は
浸透探傷剤(例えばコーザイ社製「ミクロチェック現像
液」)を用いて行なうことができる。この浸透探傷剤
は、白色粉末を溶剤に懸濁させたものであり、補修箇所
のシーリング剤13の硬化物13aの表面にスプレーし
て使用するものである。そしてスプレーした箇所におい
て漏油が止まっていて油と接触しないときには白色に粉
末が乾燥するが、スプレーした箇所の漏油が止まってい
ず油と接触する部分では白色に乾燥しないので、漏油が
止まっているかどうかの確認をすることができるもので
ある。このとき、漏油が止まっていない場合には、漏油
の止まっていない箇所にシーリング剤13をさらに塗布
して硬化させ、漏油が完全に止まったことを確認するま
で繰り返して行なう。
【0034】上記のようにして漏油が止まったことを確
認した後、図1(b)に示すように、請求項1に係る主
剤と硬化剤を混合して得られるシーリング剤13を、上
記のシーリング剤13の硬化物13a及び上記の補修用
シート14の全体を覆うように塗布する。この塗布した
シーリング剤13の表面の粘着性がなくなる程度に指触
硬化が開始するまで放置した後、水をつけた指先やロー
ラーで押さえて外形を整え、表面に凹凸や角張った部分
ができないようにする。そしてさらに放置して指触で硬
化を確認したのち、必要に応じて、このシーリング剤1
3の硬化物13bの表面に塗装を施して、補修施工を完
了するものである。この上側に塗布したシーリング剤1
3の厚みは5〜10mm程度が好ましく、このようにシ
ーリング剤13の硬化物13,13bを二層に形成する
ことによって、二重に漏油防止を行なうことができるも
のである。ここで、請求項1に係るシーリング剤13は
ポリサルファイド樹脂を主体とするので、耐油性が高
く、補修箇所の下地の金属に対する密着性も高く、漏油
を止める効果を高く得ることができるものである。また
シーリング剤13の硬化物13a,13bはポリサルフ
ァイド樹脂を主体とするのでゴム弾性を有しており、補
修箇所が振動しても振動を吸収して、補修箇所から剥離
するようなことはなく、耐久性高く漏油防止を行なうこ
とができるものである。
【0035】以上の請求項2に係る補修工法は、漏油箇
所からの漏油量が、毎秒1滴、0.5cc/分程度であ
れば、問題なく漏油を止める補修を行なうことができる
が、漏油量が毎秒2滴、1cc/分程度を超えて多いと
きには、請求項1に係るシーリング剤のみを用いた請求
項2に係る補修工法では、漏油を止めることは難しい。
そこでこのように漏油量が多い場合の、漏油箇所の補修
工法は、請求項3に係る工法で行なうようにしてある。
【0036】請求項3に係る工法では速硬化性シーリン
グ剤を用いる。この速硬化性シーリング剤は、主剤と硬
化剤とからなる二液性であり、主剤と硬化剤とを混合し
て使用するようになっている。
【0037】主剤は、液状ビスフェノールA型エポキシ
樹脂と、珪酸アルミニウムと、無機質充填剤とを配合し
て調製されるものであり、無機質充填剤としては炭酸カ
ルシウムや酸化チタンなどを用いることができる。これ
らの各成分を配合して均一に混合することによって、ペ
ースト状の主剤を得ることができるものであり、各成分
の配合量は、液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂55
〜60質量%、珪酸アルミニウム3〜5質量%、無機質
充填剤40〜45質量%の範囲が好ましい。
【0038】また硬化剤は、脂肪族ポリアミド樹脂と、
珪酸アルミニウムと、無機質充填剤を配合して調製され
るものである。脂肪族ポリアミドとしては、エポキシ樹
脂硬化用に用いられるものであれば、特に制限されるこ
となく使用することができる。また無機質充填剤として
は炭酸カルシウムや酸化チタンなどを用いることができ
る。これらの各成分を配合して均一に混合することによ
って、ペースト状の硬化剤を得ることができるものであ
り、各成分の配合量は、脂肪族ポリアミド樹脂45〜5
0質量%、珪酸アルミニウム3〜5質量%、無機質充填
剤45〜50質量%の範囲が好ましい。
【0039】この主剤と硬化剤を混合することによって
速硬化性シーリング剤を得ることができるものであり、
主剤と硬化剤の混合比率は2:1の質量比に設定するの
が好ましい。
【0040】そして例えば図2(a)のように、この速
硬化性シーリング剤15を漏油箇所に塗布する。このと
き、速硬化性シーリング剤15を漏油箇所に指先ですり
込み、速硬化性シーリング剤15が硬化するまで例えば
アセトンなどの有機溶剤をしみ込ませた布で押し続け
て、漏油を止めるようにするのが好ましい。この速硬化
性シーリング剤15は、油面に対する親油性が強く、発
熱反応による速硬化性で夏期では3〜4分で硬化し、冬
期の0℃程度の雰囲気でも10分程度で硬化する。従っ
て、漏油量の多い箇所でも短時間で硬化して容易に漏油
を止めることができるものである。
【0041】このように漏油箇所に速硬化性シーリング
剤15を塗布して硬化させた後、漏油が止まっているか
どうかを確認する。漏油が止まっていることの確認は、
既述のように浸透探傷剤を用いて行なうことができる。
漏油が止まっていないときには、速硬化性シーリング剤
15を塗布して硬化させる作業を繰り返して行ない、一
時的にでもよいから完全に漏油を止める。
【0042】漏油が激しいときには、漏油箇所に速硬化
性シーリング剤15を塗布した後、その上に図2(a)
に示すように補修用シート14を巻いたりして被せ、補
修用シート14の上から速硬化性シーリング剤15を押
さえ付けるようにするのがよい。漏油箇所を速硬化性シ
ーリング剤15と補修用シート14で二重に覆って漏油
を確実に止めることが可能になるものである。
【0043】速硬化性シーリング剤15はその速硬化性
によって漏油を一時的に止める効果は高いが、速硬化性
シーリング剤15はエポキシ樹脂を主体とするので、そ
の硬化物15aは硬度が高い「ガチガチ」のものであ
り、漏油箇所が振動すると漏油箇所の下地から剥離する
おそれがある。そこで速硬化性シーリング剤15を塗布
して漏油を止めた後、速硬化性シーリング剤15の硬化
物15aを覆うように請求項1に係るシーリング剤13
を塗布し、既述と同様にして硬化させる。このシーリン
グ剤13はポリサルファイド樹脂を主体とするので、シ
ーリング剤13の硬化物13aはゴム弾性を有してお
り、補修箇所が振動しても振動を吸収して、補修箇所か
ら剥離するようなことはないものであり、速硬化性シー
リング剤15の硬化物15aから漏油が起こっても、シ
ーリング剤13の硬化物13aで漏油を遮断し、長期に
亘って漏油を防止する補修を行なうことができるもので
ある。
【0044】上記のように、請求項1〜請求項3の発明
による工法によって、いかなる漏油にも対応することが
できるものであり、従来のシーリング工法は寒冷地では
不可とされていたが、寒冷地に対応しても本発明の工法
で漏油を行なうことができ、その意義は非常に大きいも
のである。
【0045】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0046】(実施例1)次の配合でシーリング剤の主
剤を調製した。 ・液状ポリサルファイド樹脂(東レ社製「チオコールLP−32」) …55質量部 ・密着性付与剤 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭電化(株)製「EP−4100」) …5質量部 ・無機質充填剤 亜鉛華 …3質量部 酸化チタン …10質量部 炭酸カルシウム …25質量部 珪酸アルミニウム …1質量部 ・その他の添加剤 シランカップリング剤 …1質量部 また次の配合でシーリング剤の硬化剤を調製した。 ・金属酸化物 二酸化マンガン(日本化学社製「チオリドS」) …18質量部 二酸化鉛(日本化学社製「チオリドA」) …25質量部 ・可塑剤 塩素化パラフィン((株)東ソー製「トヨパラックス40」) …43質量部 ・無機質充填剤 カーボンブラック …14質量部 上記の主剤と可塑剤の一般的性状を[表1]に示す。ま
た主剤と可塑剤を2:1の質量比で混合して得たシーリ
ング剤の可使時間、表面に粘着性がなくなる指触硬化時
間、硬化時間、硬化物(厚み6.2〜6.5mm)の硬
度を測定し、結果を[表1]に示す。
【0047】
【表1】
【0048】また上記のシーリング剤の硬化物のシート
について、耐電圧特性をJIS C3005に準拠して
測定した。結果を[表2]に示す。
【0049】
【表2】
【0050】さらに、上記のシーリング剤の硬化物につ
いて、耐薬品性の試験をJIS K6858に準拠して
行なった。結果を[表3]に示す。
【0051】
【表3】
【0052】さらに、上記のシーリング剤の凝集エネル
ギーを評価するために、シーリング剤を厚み1mmの冷
間圧延鋼鈑の表面に厚み2mm及び厚み3mmに塗布し
て硬化させ、測定温度−20℃〜80℃で引張剪断強さ
及び剥離接着強さを測定した。引張剪断強さの測定は、
JIS K 6850に準じて、オーバーラップ25×
12.5mm、クロスヘッドスピード5mm/minの
条件で行ない、N=6の平均値を求めた。また剥離接着
強さの測定は、JIS K 6854に準じて、オーバ
ーラップ25×100mm、クロスヘッドスピード10
0mm/minの条件で行ない、N=6の平均値を求め
た。そしてこれらの測定は、ヒートサイクル前の試料と
ヒートサイクル後の試料についてそれぞれ行なった。ヒ
ートサイクルは、試料をJISトランス2号油に浸漬し
た状態で、これを−20℃で3時間、室温で30分、8
0℃で3時間、室温で30分放置することを1サイクル
として行ない、10サイクル繰り返し処理したものをヒ
ートサイクル後の試料とした。測定結果を表4に示す。
【0053】
【表4】
【0054】そしてさらに、上記のシーリング剤の硬化
物をJISトランス2号油に1000時間浸漬し、この
絶縁油をガスクロマトグラフィーで測定したところ、溶
出物は検出されず、シーリング剤の硬化物は絶縁油中に
溶出しないことが確認された。
【0055】次に、補修用シートを作製した。補修用シ
ートは、液状ポリサルファイド樹脂(東レ社製「チオコ
ールLP−32」)75質量部に可塑剤として塩素化パ
ラフィン((株)東ソー製「トヨパラックス40」)1
5質量部を配合して調製した主剤に、上記のシーリング
剤用の硬化剤を15質量部混合し、これを離型性のある
平板の上に流して硬化させることによって作製した。
【0056】そして、上記のシーリング剤と補修用シー
トを用い、図3のヒートサイクル試験用の圧力容器Aを
利用して漏油を補修する性能の確認試験を行なった。
【0057】すなわち、既述の図1(a)のように、圧
力容器Aのフランジ3,4の外周面と、ボルト4の外周
面やナット5の外周面にシーリング剤13を塗布し、さ
らにこの上に補修用シート14を被せて押さえ付け、シ
ーリング剤13を硬化させた。次に、このシーリング剤
13の硬化物13a及び補修用シート14を覆って、図
1(b)に示すようにさらにシーリング剤13を塗布
し、硬化させた。このようにして、圧力容器Aの漏油が
発生し易い箇所に漏油止めの補修をした。
【0058】そして蓋板10を外して配管6を通して圧
力タンク1内に変圧器用絶縁油(JISトランス2号
油)を300cc入れ、さらに窒素ガスを大気圧プラス
0.05MPaの圧力になるように圧力タンク1内に封
入し、バルブ11,12と閉じると共に蓋板10を取り
付けて、これを試験体とした。
【0059】この試験体について、ヒートサイクル試験
を大阪府立産業技術総合研究所で、田葉井試験機によっ
て行なった。ヒートサイクル試験は、試験体を−20℃
で3時間、室温で30分、80℃で3時間、室温で30
分放置することを1サイクルとして行ない、10サイク
ル繰り返して行なった。その結果、10サイクルのヒー
トサイクル試験の後も、油漏れは全く見られなかった。
このヒートサイクル試験において、1サイクルは1年と
見込まれているので、10年間以上、漏油を防止できる
という結果が得られたといえる。
【0060】比較のために、特公平7−108970号
公報及び特許第272412号公報に記載の従来のエポ
キシ樹脂系シーラントを使用して、漏油を行なった圧力
容器Aについて、同様にヒートサイクル試験を行なった
ところ、1サイクル目の初めの−20℃、3時間の際
に、塗布部分にクラックを生じ、漏油が発生するもので
あった。
【0061】(実施例2)次の配合で速硬化性シーリン
グ剤の主剤を調製した。 ・液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭電化(株)製「EP−4100」) …60質量部 ・珪酸アルミニウム …4質量部 ・無機質充填剤 炭酸カルシウム …26質量部 酸化チタン …10質量部 また次の配合で速硬化性シーリング剤の硬化剤を調製し
た。 ・脂肪族ポリアミド(エー・シー・アール(株)製「ACR、H−3258」: アミン価340KOH/g) …50質量部 ・珪酸アルミニウム …5質量部 ・無機質充填剤 炭酸カルシウム …45質量部 上記の主剤と可塑剤を2:1の質量比で混合することに
よって、速硬化性シーリング剤を得ることができるもの
である。
【0062】ここで、この速硬化性シーリング剤の凝集
エネルギーを評価するために、速硬化性シーリング剤を
厚み1mmの冷間圧延鋼鈑の表面に厚み2mm及び厚み
3mmに塗布して硬化させ、測定温度20℃で引張剪断
強さ及び剥離接着強さを測定した。引張剪断強さ及び剥
離接着強さは実施例1と同様にして行ない、また実施例
1と同様にヒートサイクル前の試料とヒートサイクル後
の試料についてそれぞれ行なった。測定結果を表5に示
す。
【0063】
【表5】
【0064】そしてこの速硬化性シーリング剤と、実施
例1の補修用シート及びシーリング剤を用い、図3のヒ
ートサイクル試験用の圧力容器Aを利用して漏油を補修
する性能の確認試験を行なった。
【0065】すなわち、既述の図2(a)のように、圧
力容器Aのフランジ3,4の外周面と、ボルト4の外周
面やナット5の外周面に速硬化性シーリング剤15を塗
布し、さらにこの上に補修用シート14を被せて押さえ
付け、速硬化性シーリング剤15を硬化させた。次に、
この速硬化性シーリング剤15の硬化物15a及び補修
用シート14を覆って、図2(b)に示すようにさらに
シーリング剤13を塗布し、硬化させた。このようにし
て、圧力容器Aの漏油が発生し易い箇所に漏油止めの補
修をした。
【0066】あとはこの圧力容器Aについて、実施例1
と同様に絶縁油を入れ、ヒートサイクル試験を行なっ
た。結果は、10サイクルのヒートサイクル試験の後
も、油漏れは全く見られなかった。
【0067】
【発明の効果】上記のように本発明は、本発明の請求項
1に係る漏油個所補修用シーリング剤は、液状ポリサル
ファイド樹脂と無機質充填剤を配合して調製される主剤
と、金属酸化物から選ばれる硬化触媒と可塑剤と無機質
充填剤を配合して調製される硬化剤とから成るものであ
り、シーリング剤はポリサルファイド樹脂を主体とする
ものであってゴム弾性を有しており、振動を吸収するこ
とによって補修箇所から剥離し難いものであって、耐久
性の高い漏油止めを行なうことができるものであり、ま
た硬化触媒として使用する金属酸化物は化学的に安定で
あって、保存安定性が高いものである。
【0068】本発明の請求項2に係る漏油個所の補修工
法は、液状ポリサルファイド樹脂と可塑剤を配合して調
製される主剤と、金属酸化物から選ばれる硬化触媒と可
塑剤と無機質充填剤を配合して調製される硬化剤とを混
合すると共に、これをシート状に成形して硬化させるこ
とによって補修用シートを作製し、上記請求項1に記載
の主剤と硬化剤とを混合して得られるシーリング剤を漏
油箇所に塗布した後、このシーリング剤の上に補修用シ
ートを被せて補修用シートの上からシーリング剤を押さ
え付け、しかる後にシーリング剤を硬化させるようにし
たので、補修用シートの上からシーリング剤を押さえ付
けることによって、補修箇所の奥にまでシーリング剤を
押し込んで充填することができると共に、シーリング剤
内の空気を押出して空洞や気泡が生じたりすることを防
ぐことができるものであり、漏油止めを確実に行なうこ
とができるものである。
【0069】また本発明の請求項3に係る漏油個所の補
修工法は、液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂と珪酸
アルミニウムと無機質充填剤を配合した主剤と、脂肪族
ポリアミド樹脂と珪酸アルミニウムと無機質充填剤を配
合した硬化剤とを混合して得られる速硬化性シーリング
剤を漏油箇所に塗布し、この速硬化性シーリング剤が硬
化した後、この上に請求項1に記載の主剤と硬化剤とを
混合して得られるシーリング剤を塗布して速硬化性シー
リング剤の硬化物を被覆し、しかる後にこのシーリング
剤を硬化させるようにしたので、速硬化性シーリング剤
は、発熱反応による速硬化性で漏油量の多い箇所でも短
時間で硬化し、容易に漏油を止めることができるもので
あり、またこの速硬化性シーリング剤の上に被覆される
請求項1のシーリング剤はポリサルファイド樹脂を主体
とするものであってゴム弾性を有しており、速硬化性シ
ーリング剤を保護して耐久性の高い漏油止めを行なうこ
とができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示すものであり、
(a),(b)はそれぞれ断面図である。
【図2】本発明の実施の形態の他の一例を示すものであ
り、(a),(b)はそれぞれ断面図である。
【図3】ヒートサイクル試験用の圧力容器を示すもので
あり、(a)は正面図、(b)は平面図である。
【符号の説明】
3 フランジ 4 フランジ 5 ボルト 6 ナット 13 シーリング剤 13a 硬化物 13b 硬化物 14 補修用シート 15 速硬化性シーリング剤 15a 硬化物

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液状ポリサルファイド樹脂と無機質充填
    剤を配合して調製される主剤と、金属酸化物から選ばれ
    る硬化触媒と可塑剤と無機質充填剤を配合して調製され
    る硬化剤とから成ることを特徴とする漏油箇所補修用シ
    ーリング剤。
  2. 【請求項2】 液状ポリサルファイド樹脂と可塑剤を配
    合して調製される主剤と、金属酸化物から選ばれる硬化
    触媒と可塑剤と無機質充填剤を配合して調製される硬化
    剤とを混合すると共に、これをシート状に成形して硬化
    させることによって補修用シートを作製し、請求項1に
    記載の主剤と硬化剤とを混合して得られるシーリング剤
    を漏油箇所に塗布した後、このシーリング剤の上に補修
    用シートを被せて補修用シートの上からシーリング剤を
    押さえ付け、しかる後にシーリング剤を硬化させること
    を特徴とする漏油箇所の補修工法。
  3. 【請求項3】 液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂と
    珪酸アルミニウムと無機質充填剤を配合した主剤と、脂
    肪族ポリアミド樹脂と珪酸アルミニウムと無機質充填剤
    を配合した硬化剤とを混合して得られる速硬化性シーリ
    ング剤を漏油箇所に塗布し、この速硬化性シーリング剤
    が硬化した後、この上に請求項1に記載の主剤と硬化剤
    とを混合して得られるシーリング剤を塗布して速硬化性
    シーリング剤の硬化物を被覆し、しかる後にこのシーリ
    ング剤を硬化させることを特徴とする漏油箇所の補修工
    法。
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