JP2003306558A - 光学フィルムとその製造方法、および光学素子、画像表示装置 - Google Patents

光学フィルムとその製造方法、および光学素子、画像表示装置

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JP2003306558A JP2002256886A JP2002256886A JP2003306558A JP 2003306558 A JP2003306558 A JP 2003306558A JP 2002256886 A JP2002256886 A JP 2002256886A JP 2002256886 A JP2002256886 A JP 2002256886A JP 2003306558 A JP2003306558 A JP 2003306558A
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Yukie Sakamoto
亨枝 坂本
Shu Mochizuki
周 望月
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Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリアリールエーテルケトンからなる耐熱性
に優れかつ均一性が高く、負複屈折値を有する光学フィ
ルムとその製造方法を提供する。また、液晶ディスプレ
イの複屈折性を補償できる結果、色味や視野角特性が良
好で、しかも製造が容易な光学素子、画像表示装置を提
供する。 【解決手段】 ポリアリールエーテルケトンを含み、負
複屈折値が0.001〜0.6の範囲である負複屈折値
を有する光学フィルム。この光学フィルムは、ポリアリ
ールエーテルケトン含有溶液を基板上に塗布した後、そ
の塗布膜を乾燥させることにより製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種光学フィルムと
して好適な、光学的に負の一軸性を示す光学フィルムと
その製造方法、およびこの光学フィルムを備えた光学素
子、画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】STN(Super Twisted Nematic)−L
CD(Liquid Crystal Display)、TFT(Thin Film
Transistor)−LCD等に代表される液晶表示素子は、
薄型、軽量、低電圧駆動、低消費電力等の特徴を有する
が故に、ブラウン管に代わる高性能のディスプレイとし
て、携帯用テレビ、デジタルカメラ、液晶付きビデオカ
メラなどの携帯用電子機器やノート型パソコン、液晶モ
ニターなどに広く使われている。これら液晶表示素子の
多くは、液晶セルの複屈折性に起因する表示の着色や、
コントラストの低下の問題、あるいは視野角特性の問題
を改善するため、ポリマー材料や液晶材料からなる複屈
折性の光学フィルムを備えている。
【0003】現在製造あるいは開発されている複屈折性
光学フィルムは、一軸性の屈折率構造を有するものがあ
り、この種の光学フィルムは、光学軸がフィルム面内に
あるものとフィルム法線方向にあるものに分類され、さ
らに軸性が正のものと負のものとに分類される。光学軸
がフィルム面内にあるものとしては、STN−LCDに
用いられている色補償用の光学フィルムが一般的な例と
して挙げられる。色補償用の光学フィルムは、ポリマー
フィルムを延伸処理する方法で通常製造され、このもの
は光学的に正の一軸性を示すフィルムとして知られてい
る。また、フィルム法線方向にあるものの例としては、
HarrisらやEzzellらの光学的に負の一軸性を示す(「負
複屈折値を有する」とも言う。)ポリイミドからなる光
学フィルムが挙げられる。このフィルムは、ポリマー溶
液を適当な基板に塗布して乾燥させ、ポリマーを面配向
させて製造されている。こうして製造されるフィルム
は、TFT−LCDの視野角改良用の光学フィルムとし
て使用することができる(例えば、特許文献1〜4参
照。)。しかし、彼らは、ポリエーテルケトンが同様な
性質を示すことに関しては言及していない。
【0004】また、光学的に負の一軸性フィルムとして
ポリエーテルケトンその他のプラスチックフィルムも開
示されているが(例えば、特許文献5参照。)、ポリエ
ーテルケトンが特に優れているとの記載は無く、また製
膜後に延伸することが好ましいと述べられており、本発
明のフィルムとは本質的に異なるものである。
【0005】また、フッ素化アリールポリエーテルケト
ンは、優れた電気的特性および耐熱性双方を有する低誘
電性樹脂組成物であることが開示されているが(例え
ば、特許文献6参照。)、光学特性に関する記載はな
い。
【0006】
【特許文献1】米国特許第5,344,916号明細書
【特許文献2】米国特許第5,480,964号明細書
【特許文献3】米国特許第5,580950号明細書
【特許文献4】米国特許第6,238,753号明細書
【特許文献5】特開2000-190385号公報
【特許文献6】特開2001-49110号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記解決課
題に鑑みてなされたもので、ポリアリールエーテルケト
ンからなる耐熱性に優れかつ均一性が高く、負複屈折値
を有する光学フィルムを提供することを目的とする。ま
た、本発明は、屈折率分布の制御が容易で均一性が高
く、0.001〜0.6の負複屈折値を有するポリアリ
ールエーテルケトンからなる光学フィルムを製造する方
法を提供することを目的とする。本発明はさらに、液晶
ディスプレイの複屈折性を補償できる結果、色味や視野
角特性が良好で、しかも製造が容易な光学素子、ならび
にこれらを用いた液晶表示装置、有機EL表示装置等の
画像表示装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の光学フィルムは、ポリアリールエーテルケ
トンを含む光学フィルムであって、負複屈折値を有する
ことを特徴とする。前記光学フィルムにおいては、負複
屈折値が0.001〜0.6の範囲であることが好まし
い。
【0009】また、本発明の光学フィルムにおいては、
ポリアリールエーテルケトンが、主鎖の繰り返し構造単
位中に少なくとも一つのフッ素原子を有するフッ素化ポ
リアリールエーテルケトンであることを特徴とする。
【0010】また、本発明の光学フィルムにおいては、
ポリアリールエーテルケトンが一般式(1)の繰り返し
構造単位を有することを特徴とする。
【0011】
【化10】 (式中、Fはフッ素原子であり、Aはハロゲン原子、低
級アルキル基又は低級アルコキシ基であり、xおよびy
は0〜4の整数であり、mは0又は1である。また、n
は重合度を表し、R1は一般式(2)で表される基であ
る。)
【化11】 (式中、Fはフッ素原子であり、A'はハロゲン原子、
低級アルキル基又は低級アルコキシ基であり、zおよび
x'は0〜4の整数であり、pは0又は1であり、R2
2価の芳香族基である。)
【0012】また、本発明の光学フィルムにおいては、
ポリアリールエーテルケトンが一般式(3)の繰り返し
構造単位を有することを特徴とする。
【0013】
【化12】 (式中、Fはフッ素原子であり、xは0〜4の整数であ
り、mは0又は1である。また、nは重合度を表し、R
1は前記式(1)と同様である。)
【0014】また、本発明の光学フィルムにおいては、
ポリアリールエーテルケトンが一般式(1)又は一般式
(3)の繰り返し構造単位を有する場合、R1が一般式
(4)で表される基であってもよい。
【0015】
【化13】 (式中、Fはフッ素原子であり、zは0〜4の整数であ
り、pは0又は1である。R2は2価の芳香族基であ
る。)
【0016】前記本発明の光学フィルムにおいては、一
般式(2)および一般式(4)において、2価の芳香族
基(R2)が一般式(5)からなる群から選ばれる少な
くとも1種の基であることが好ましい。
【0017】
【化14】 (式中、Bは、ハロゲン原子、水素原子、炭素数1〜4
の低級アルキル基または炭素数1〜4の低級アルコキシ
基である。)
【0018】また、本発明の光学フィルムにおいては、
ポリアリールエーテルケトンの具体例として、一般式
(6)、(7)、(8)または(9)の繰り返し構造単
位を有するものであってもよい。
【0019】
【化15】
【0020】
【化16】
【0021】
【化17】
【0022】
【化18】
【0023】次に、本発明の光学フィルムの製造方法
は、ポリアリールエーテルケトン含有溶液を基板上に塗
布した後、その塗布膜を乾燥させることを特徴とする。
【0024】さらに、本発明の視角補償部材は、前記い
ずれかに記載の光学フィルムからなることを特徴とす
る。
【0025】また、本発明の光学素子は、光学フィルム
の片面または両面に、前記いずれかに記載の光学フィル
ムを積層したことを特徴とする。
【0026】また、本発明の画像表示装置は、前記いず
れかに記載の光学フィルム、前記視角補償部材または前
記光学素子を備えていることを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の光学フィルムは、ポリア
リールエーテルケトンを含む光学フィルムであって、光
学軸をフィルム法線方向に有する負の一軸性フィルムで
ある。光学軸をフィルム法線方向に有する負の一軸性フ
ィルムとは、光学軸がz軸方向にあるフィルムで、主屈
折率nxおよびnyがほぼ同一であり、且つnzがn
x、nyよりも小さい関係を満たすフィルムである(ネ
ガティブCフィルムとも呼ばれる)。
【0028】本発明においては、nx、nyおよびnz
は、それぞれx方向、y方向およびz方向の3方向の主
屈折率を意味し、x方向とy方向とは互いに直交するフ
ィルム面内方向、z方向はフィルム膜厚方向とするもの
である。主屈折率nx、nyおよびnzの値は、用いる
ポリアリールエーテルケトンの構造や、フィルム膜厚お
よびフィルム製造条件に依存してほぼ決まってくる値で
ある。従って、それら材料や膜厚、製造条件を調節する
ことにより、光学的に主要なパラメータである厚み方向
のリターデーション値(厚み方向の屈折率と面内方向の
屈折率との差(Δn)すなわちnx−nz(またはny
−nz)と、膜厚dの積で得られる値)を、適宜制御す
ることができる。本発明の光学フィルムは、負複屈折値
Δn、すなわちnx−nz(またはny−nz)の値
が、0.001〜0.6、好ましくは0.002〜0.
6、さらに好ましくは0.004〜0.6の範囲である
ことが望ましい。該屈折率差を0.001以上とするこ
とにより、厚み方向のリターデーション値を所望値とす
るために、フィルムの膜厚を厚くする必要がなくなるた
め、例えば、液晶表示素子等へ付設する際にフィルムの
厚みが問題にならなくなる。一方、屈折率差を0.6以
下とすることにより、所望とするリターデーション値を
得るためのフィルム膜厚の制御が容易となる。
【0029】本発明の光学フィルムでは、厚み方向のリ
ターデーション値、すなわち、Δn×d(膜厚)で与え
られる値は特に限定されるものではないが、通常10n
m以上2000nm以下、好ましくは30nm以上10
00nm以下、さらに好ましくは30nm以上500n
m以下であることが望ましい。10nm未満の場合に
は、光学フィルムとしての機能が不十分となりやすい。
また、2000nmを越える光学フィルムの製造は不可
能でないが、塗布膜の作成時およびその乾燥時にムラが
発生しやすく、これに原因してフィルムの厚み方向のリ
ターデーション値が不均一になりやすいからである。本
発明の光学フィルムの膜厚は、0.1μm以上500μ
m以下、好ましくは0.3μm以上200μm以下、さ
らに好ましくは0.5μm以上100μm以下であるこ
とが望ましい。フィルム膜厚が0.1μm未満の場合に
は、フィルムの複屈折値(nx−nz)にもよるが、概
してリターデーション値が小さくなるため、光学フィル
ムとしての機能が不十分となりやすく、また、膜厚が5
00μmを越えるフィルムの場合は、膜厚が不均一にな
りやすいからである。
【0030】上記の如き光学パラメーターを有する本発
明の光学フィルムは、ポリアリールエーテルケトンから
形成される。ポリアリールエーテルケトンは、透明で、
ガラス転移温度が高いために耐熱性の高い光学フィルム
を得ることが可能である。本発明でいうポリアリールエ
ーテルケトンとは、繰り返し単位中にエーテル基(−O
−)とケトン基(−C(=O)−)を有し、それらがア
リール基で連結されているものを言い、一般式(1)で
表される。
【0031】
【化19】 (式中、Fはフッ素原子であり、Aはハロゲン原子、低
級アルキル基又は低級アルコキシ基であり、xおよびy
は0〜4の整数であり、mは0又は1である。また、n
は重合度を表し、R1は一般式(2)で表される基であ
る。)
【化20】 (式中、Fはフッ素原子であり、A'はハロゲン原子、
低級アルキル基又は低級アルコキシ基であり、zおよび
x'は0〜4の整数であり、pは0又は1であり、R2
2価の芳香族基である。)
【0032】なかでも、一般式(1)において、好まし
くはy=0のものであり、より好ましくはy=0かつ
x'=0のものである。これらのポリアリールエーテル
ケトンは下記一般式(3)の繰り返し構造単位を有し、
1が下記一般式(4)で表される基である。
【0033】
【化21】 (式中、Fはフッ素原子であり、xは0〜4の整数であ
り、mは0又は1である。また、nは重合度を表し、R
1は前記式(1)と同様である。)
【0034】
【化22】 (式中、Fはフッ素原子であり、zは0〜4の整数であ
り、pは0又は1である。R2は2価の芳香族基であ
る。)
【0035】また、上記の一般式(2)および一般式
(4)において、2価の芳香族基(R 2)は、一般式
(5)からなる群から選ばれる少なくとも1種の基であ
ることが好ましい。
【0036】
【化23】 (式中、Bは、ハロゲン原子、水素原子、炭素数1〜4
の低級アルキル基または炭素数1〜4の低級アルコキシ
基である。)
【0037】このような好ましいポリアリールエーテル
ケトンの具体例としては、以下の一般式(6)、
(7)、(8)または(9)で表されるようなものが挙
げられる。
【0038】
【化24】
【0039】
【化25】
【0040】
【化26】
【0041】
【化27】
【0042】本発明の光学フィルムは、上記のポリアリ
ールエーテルケトン単独で構成されていても良いし、ポ
リアリールエーテルケトンの特性を失わない範囲で他の
樹脂、例えばポリエーテルスルホン、ポリエーテル、ポ
リイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリアミドイミ
ド、ポリエーテルイミド、ポリカルボジイミド、ポリオ
レフィン、組成の異なるポリエーテルケトンなどから選
ばれる樹脂を1種以上配合したブレンド物で構成されて
いても良いし、2種以上の繰り返し単位からなるポリア
リールエーテルケトン共重合体でも良い。
【0043】本発明の光学フィルムは、ポリアリールエ
ーテルケトンを溶剤に溶かした溶液を基板に塗布し、塗
膜を乾燥させることにより、製造することができる。ポ
リアリールエーテルケトンを溶解させる溶媒は、ポリア
リールエーテルケトンを溶解できるものであれば特に制
限はなく、例えば、クロロホルム、ジクロロメタン、四
塩化炭素、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、トリ
クロロエチレン、テトラクロロエチレン、クロロベンゼ
ン、オルソジクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素
類、フェノール、p−クロロフェノール、o−クロロフ
ェノール、m−クレゾール、o−クレゾール、p−クレ
ゾールなどのフェノール類、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、メトキシベンゼン、1,2−ジメトキシベンゼン
などの芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シク
ロペンタノン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロ
リドンなどのケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチルな
どのエステル系溶媒、t−ブチルアルコール、グリセリ
ン、エチレングリコール、トリエチレングリコール、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル、プロピレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、2−メチル−2,4−ペンタンジ
オールのようなアルコール系溶媒、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミドのようなアミド系溶媒、アセ
トニトリル、ブチロニトリルのようなニトリル系溶媒、
ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサンのようなエーテル系溶媒、あるいは二
硫化炭素、エチルセルソルブ、ブチルセルソルブなどを
単独あるいは混合して使用することが可能である。
【0044】溶夜中のポリアリールエーテルケトンの濃
度は、通常0.5重量%以上(以下単に「%」という)
50%以下、好ましくは1%以上40%以下、さらに好
ましくは2%以上30%以下である。ポリアリールエー
テルケトンの溶液には、本発明の効果を損なわない範囲
において、例えば界面活性剤、可塑剤、紫外線吸収剤、
酸化防止剤、染料、顔料、密着性向上剤、フィラー等の
各種添加剤を加えることもできる。
【0045】ポリアリールエーテルケトン含有溶液が塗
布される基板は、最終的に得られる光学フィルムが光学
的に負の一軸性を示すフィルムとなる基板であれば、特
に限定されない。ガラス基板、プラスチックフィルム等
のプラスチック基板、ステンレスベルトやステンレスド
ラム、銅箔等の金属基板等を用いることができる。中で
も、後に述べる偏光板との貼り合わせを考えると、プラ
スチック基板またはステンレスベルトやステンレスドラ
ムを用いることが望ましい。可能であれば、偏光板に直
接塗布しても良い。
【0046】プラスチックフィルムとしては、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチルペンチン−
1)などのポリオレフィン、ポリイミド、ポリアミドイ
ミド、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテル
エーテルケトン、ポリケトンサルファイド、ポリエーテ
ルスルホン、ポリスルホン、ポリフェニレンサルファイ
ド、ポリフェニレンオキサイド、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナ
フタレート、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリ
アリレート、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、ポ
リプロピレン、セルロース系プラスチックス、エポキシ
樹脂、フェノール樹脂等から形成されるフィルムを挙げ
ることができる。これらプラスチックフィルムは、光学
的に等方性であっても、異方性であっても差し支えな
い。基板に使用されるプラスチックフィルムの中でも耐
溶剤性や耐熱性の観点から、ポリプロピレン、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートの各フ
ィルムが望ましい。基板となるプラスチックフィルムの
厚みは、通常10μm以上、好ましくは20μm以上、
より好ましくは30μm以上である。10μmより薄い
場合は基板の強度が弱いために、製造時に切れてしまう
等の問題が発生するおそれがある。
【0047】基板上にポリアリールエーテルケトン溶液
を塗布する方法としては、当該分野で公知の手法を適宜
採用することができ、例えば、スピンコート法、ロール
コート法、プリント法、浸漬引き上げ法、カーテンコー
ト法、ワイヤーバーコート法、ドクターブレード法、ナ
イフコート法、タイコート法、グラビアコート法、マイ
クログラビアコート法、オフセットグラビアコート法、
リップコート法、スプレーコート法等を採用することが
できる。これらの塗布方法によりポリアリールエーテル
ケトン溶液を、所望するフィルム膜厚となるように基板
上に塗布し、乾燥させることによって本発明の光学フィ
ルムを得ることができる。
【0048】乾燥温度は、ポリアリールエーテルケトン
や溶媒の種類等に応じて適宜選択され、一概に規定する
ことはできないが、通常40℃以上400℃以下、好ま
しくは50℃以上300℃以下、さらに好ましくは60
℃以上200℃以下である。塗膜の乾燥は、一定温度下
において行っても良いし、段階的に温度を上昇または下
降させながら行っても良い。乾燥時間も適宜選択される
ところではあるが、通常10秒以上30分以下、好まし
くは30秒以上25分以下、さらに好ましくは1分以上
20分以下である。
【0049】以上の工程により得られる本発明の光学フ
ィルムは、フィルム自体が自己支持性を有するものであ
れば基板から剥離し、そのまま光学フィルムとして各種
の用途に用いることができる。また自己支持性を持って
いない場合には、製造工程において用いた基板が透明で
あれば、その基板付きの光学フィルムとして使用するこ
とができる。また、フィルム製造時に使用した基板から
別の基板(以下、第2の基板という)にフィルムを転写
し、第2の基板付き光学フィルムとして使用することも
できる。フィルムの転写は、通常、基板上に形成されて
いる光学フィルムと第2の基板とを、接着剤又は粘着剤
を介して貼り合わせた後、フィルム製造時に用いた基板
をフィルム面から剥離除去する方法で行われる。
【0050】転写に用いられる第2の基板は、適度な平
面性を有するものであれば特に限定されないが、透明な
ガラスやプラスチックフィルム等が望ましい。透明プラ
スチックフィルムの例としては、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテル
スルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレー
ト、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レート、ポリオレフィン、トリアセチルセルロース、ノ
ルボルネン系樹脂、エポキシ樹脂等のフィルムを挙げる
ことができる。第2の基板は光学的に等方性であること
が好ましいが、光学フィルムの用途によっては、光学的
異方性を有する基板を第2の基板に用いることができ
る。このような光学的異方性を有する第2の基板の例と
しては、上記したプラスチックフィルムを延伸処理等し
て得られる位相差フィルムが挙げられる。また、液晶配
向が固定化された液晶フィルム、光散乱性を有する光散
乱フィルム、回折能を有する回折フィルムまたは偏光フ
ィルム等を第2の基板としても用いることもできる。
【0051】本発明の光学フィルムは、フィルム単独ま
たは必要に応じて他の光学フィルム、例えば、他の屈折
率構造を有する位相差フィルム、液晶フィルム、光散乱
フィルム、回折フィルム、偏光フィルム等と組合せた積
層体として、各種の光学用途、具体的には各種液晶表示
素子の光学補償部材として利用することができる。例え
ば、工業的に製造されているヨウ素系や染料系の偏光フ
ィルムと、本発明の光学フィルムとを組み合わせ、偏光
フィルムの片面または両面に光学フィルムを積層するこ
とにより、液晶表示素子の複屈折性を補償、調整する機
能を有する偏光板とすることができる。偏光フィルムの
片面に本発明の光学フィルムを積層する場合、偏光フィ
ルムの他方の面には通常の保護フィルムを積層すること
ができる。ここでいう液晶表示素子には、例えばSTN
(Super Twisted Nematic)セル、TN(Twisted Nemat
ic)セル、IPS(In-Plane Switching)セル、VA
(Vertical Alighned)セル、 OCB(Optically Alig
hned Birefringence)セル、HAN(Hybrid Alighned
Nematic)セル、ASM(Axially Symmetric Alighned
Microcell)セル、強誘電、反強誘電セルおよびこれら
に規則正しい配向分割を行ったもの、ランダムな配向分
割を行った物等の各種のセルが含まれる。本発明の光学
フィルムが組み込まれる液晶表示素子は、単純マトリッ
クス方式、TFT(Thin Film Transistor)電極やTF
D(Thin Film Diode)電極等を用いたアクティブマト
リックス方式、プラズマアドレス方式等のいずれの駆動
方式であってもよい。
【0052】本発明の光学素子は、例えば、他の屈折率
構造を有する位相差フィルム、液晶フィルム、光散乱フ
ィルム、回折フィルム、偏光フィルム等の光学フィルム
の片面または両面に、本発明の光学フィルムを積層した
ものからなる。したがって、かかる光学素子としては、
前記偏光板のほか、当該偏光板に他の光学層を積層した
ものであってもよい。その光学層については特に限定は
ないが、例えば反射板や半透過板、位相差板(1/2や
1/4等の波長板を含む)などの液晶表示装置の形成に
用いられることのある光学層を、1層または2層以上用
いることができる。特に、偏光板に更に反射板または半
透過反射板が積層されてなる反射型偏光板または半透過
型偏光板、偏光板に更に位相差板が積層されてなる楕円
偏光板または円偏光板、あるいは偏光板に更に輝度向上
フィルムが積層されてなる偏光板が好ましい。
【0053】さらに必要に応じて、耐擦傷性、耐久性、
耐候性、耐湿熱性、耐熱性、耐湿性、透湿性、帯電防止
性、導電性、層間の密着性向上、機械的強度向上等の各
種特性、機能等を付与するための処理、または機能層の
挿入、積層等を行うこともできる。
【0054】反射型偏光板は、偏光板に反射層を設けた
もので、視認側(表示側)からの入射光を反射させて表
示するタイプの液晶表示装置(反射型液晶表示装置)な
どを形成するためのものであり、バックライト等の光源
の内蔵を省略できて液晶表示装置の薄型化を図りやすい
などの利点を有する。反射型偏光板の形成は、偏光板の
片面に金属等からなる反射層を付設する方式など、適宜
な方式にて行うことができる。その具体例としては、必
要に応じマット処理した透明保護フィルムの片面に、ア
ルミニウム等の反射性金属からなる箔や蒸着膜を付設し
て反射層を形成したものなどが挙げられる。
【0055】反射板は前記偏光板の透明保護フィルムに
直接付設する方式に代えて、その透明保護フィルムに準
じた適宜なフィルムに反射層を設けてなる反射シートな
どとして用いることもできる。なお反射層は、通常、金
属からなるので、その反射面が透明保護フィルムや偏光
板等で被覆された状態の使用形態が、酸化による反射率
の低下防止、ひいては初期反射率の長期持続の点や、保
護層の別途付設の回避の点などから好ましい。
【0056】なお、半透過型偏光板は、上記において反
射層で光を反射し、かつ透過するハーフミラー等の半透
過型の反射層とすることにより得ることができる。半透
過型偏光板は、通常液晶セルの裏側に設けられ、液晶表
示装置などを比較的明るい雰囲気で使用する場合には、
視認側(表示側)からの入射光を反射させて画像を表示
し、比較的暗い雰囲気においては、半透過型偏光板のバ
ックサイドに内蔵されているバックライト等の内蔵光源
を使用して画像を表示するタイプの液晶表示装置などを
形成できる。すなわち、半透過型偏光板は、明るい雰囲
気下では、バックライト等の光源使用のエネルギーを節
約でき、比較的暗い雰囲気下においても内蔵光源を用い
て使用できるタイプの液晶表示装置などの形成に有用で
ある。
【0057】次に、前述した偏光板に、更に位相差板が
積層されてなる楕円偏光板又は円偏光板について説明す
る。
【0058】位相差板は、直線偏光を楕円偏光または円
偏光に変えたり、楕円偏光または円偏光を直線偏光に変
えたり、あるいは直線偏光の偏光方向を変える場合に用
いられる。特に、直線偏光を楕円偏光または円偏光に変
えたり、楕円偏光または円偏光を直線偏光に変える位相
差板としては、いわゆる1/4波長板(λ/4板とも言
う)が用いられる。1/2波長板(λ/2板とも言う)
は、通常、直線偏光の偏光方向を変える場合に用いられ
る。
【0059】楕円偏光板は、スーパーツイストネマチッ
ク(STN)型液晶表示装置の液晶層の複屈折によって
生じた着色(青又は黄)を補償(防止)して、前記着色
のない白黒表示にする場合などに有効に用いられる。さ
らに、三次元の屈折率を制御したものは、液晶表示装置
の画面を斜め方向から見た際に生じる着色も補償(防
止)することができるため好ましい。また、円偏光板
は、例えば画像がカラー表示になる反射型液晶表示装置
の画像の色調を整える場合などに有効に用いられ、ま
た、反射防止の機能も有する。
【0060】前記の位相差板としては、ポリカーボネー
ト、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリメチル
メタクリレート、ポリプロピレンやその他のポリオレフ
ィン、ポリアリレート、ポリアミド、ポリノルボルネン
等のポリマーからなるフィルムを延伸処理してなる複屈
折性フィルムや液晶ポリマーの配向フィルム、液晶ポリ
マーの配向層をフィルムにて支持したものなどが挙げら
れる。位相差板は、例えば各種波長板や液晶層の複屈折
による着色の補償や視野角拡大等の視角の補償を目的と
したものなど、使用目的に応じた位相差を有するもので
あってよく、2種以上の位相差板を積層して位相差等の
光学特性を制御したものなどであってもよい。
【0061】また上記の楕円偏光板や反射型楕円偏光板
は、偏光板または反射型偏光板と位相差板を適宜な組合
せで積層したものである。かかる楕円偏光板等は、(反
射型)偏光板と位相差板の組合せとなるようにそれらを
液晶表示装置の製造過程で順次別個に積層することによ
っても形成しうるが、前記の如く予め楕円偏光板等の光
学フィルムとしたものは、品質の安定性や積層作業性等
に優れて液晶表示装置などの製造効率を向上させうる利
点がある。
【0062】偏光板と輝度向上フィルムを貼り合せた偏
光板は、通常液晶セルの裏側サイドに設けられて使用さ
れる。輝度向上フィルムは、液晶表示装置などのバック
ライトや裏側からの反射などにより、自然光が入射する
と所定偏光軸の直線偏光または所定方向の円偏光を反射
し、他の光は透過する特性を示すもので、輝度向上フィ
ルムを偏光板と積層した偏光板は、バックライト等の光
源からの光を入射させて所定偏光状態の透過光を得ると
共に、前記所定偏光状態以外の光は透過せずに反射され
る。この輝度向上フィルム面で反射した光を、さらにそ
の後ろ側に設けられた反射層等を介し反転させて輝度向
上板に再入射させ、その一部又は全部を所定偏光状態の
光として透過させて、輝度向上フィルムを透過する光の
増量を図ると共に、偏光子に吸収されにくい偏光を供給
して、液晶画像表示等に利用しうる光量の増大を図るこ
とにより輝度を向上させうるものである。すなわち、輝
度向上フィルムを使用せずに、バックライトなどで液晶
セルの裏側から偏光子を通して光を入射した場合には、
偏光子の偏光軸に一致していない偏光方向を有する光は
ほとんど偏光子に吸収されてしまい、偏光子を透過して
こない。すなわち、用いた偏光子の特性によっても異な
るが、およそ50%の光が偏光子に吸収されてしまい、
その分、液晶画像表示等に利用しうる光量が減少し、画
像が暗くなる。輝度向上フィルムは、偏光子に吸収され
るような偏光方向を有する光を偏光子に入射させずに輝
度向上フィルムで一旦反射させ、更にその後ろ側に設け
られた反射層等を介して反転させて輝度向上板に再入射
させることを繰り返し、この両者間で反射、反転してい
る光の偏光方向が、偏光子を通過し得るような偏光方向
になった偏光のみを透過させ、偏光子に供給するので、
バックライトなどの光を効率的に液晶表示装置の画像の
表示に使用でき、画面を明るくすることができる。
【0063】前記の輝度向上フィルムとしては、例えば
誘電体の多層薄膜や屈折率異方性が相違する薄膜フィル
ムの多層積層体の如き、所定偏光軸の直線偏光を透過し
て他の光は反射する特性を示すもの、コレステリック液
晶ポリマーの配向フィルムやその配向液晶層をフィルム
基材上に支持したものの如き、左回りまたは右回りのい
ずれか一方の円偏光を反射して他の光は透過する特性を
示すものなどの適宜なものを用いうる。
【0064】従って、前記した所定偏光軸の直線偏光を
透過させるタイプの輝度向上フィルムでは、その透過光
をそのまま偏光板に偏光軸を揃えて入射させることによ
り、偏光板による吸収ロスを抑制しつつ効率よく透過さ
せることができる。一方、コレステリック液晶層の如く
円偏光を透過するタイプの輝度向上フィルムでは、その
まま偏光子に入射させることもできるが、吸収ロスを抑
制する点よりその円偏光を位相差板を介し直線偏光化し
て偏光板に入射させることが好ましい。なお、その位相
差板として1/4波長板を用いることにより、円偏光を
直線偏光に変換することができる。
【0065】可視光域等の広い波長範囲で1/4波長板
として機能する位相差板は、例えば波長550nmの光
等の単色光に対して1/4波長板として機能する位相差
層と他の位相差特性を示す位相差層(例えば1/2波長
板として機能する位相差層)とを重畳する方式などによ
り得ることができる。従って、偏光板と輝度向上フィル
ムの間に配置する位相差板は、1層又は2層以上の位相
差層からなるものであってもよい。なお、コレステリッ
ク液晶層についても、反射波長が相違するものの組合せ
にして、2層又は3層以上重畳した配置構造とすること
により、可視光領域等の広い波長範囲で円偏光を反射す
るものを得ることができ、それに基づいて広い波長範囲
の透過円偏光を得ることができる。
【0066】また、偏光板は、偏光板と2層又は3層以
上の光学層とを積層したものからなっていてもよい。従
って、上記の反射型偏光板や半透過型偏光板と位相差板
を組合せた反射型楕円偏光板や半透過型楕円偏光板など
であってもよい。
【0067】前記光学フィルムへの視角補償部材の積
層、さらには偏光板への各種光学層の積層は、液晶表示
装置等の製造過程で順次別個に積層する方式にても行う
ことができるが、これらを予め積層したものは、品質の
安定性や組立作業性等に優れていて液晶表示装置などの
製造効率を向上させることができる利点がある。なお、
積層には、粘着層等の適宜な接着手段を用いうる。前記
の偏光板やその他の光学フィルムの接着に際し、それら
の光学軸は目的とする位相差特性などに応じて適宜な配
置角度とすることができる。
【0068】前述した偏光板や、偏光板を少なくとも1
層積層されている光学フィルム等の光学素子の少なくと
も片面には、前記光拡散性シートが設けられているが、
光拡散性シートが設けられていない面には、液晶セル等
の他部材と接着するための粘着層を設けることもでき
る。粘着層を形成する粘着剤は特に制限されないが、例
えばアクリル系重合体、シリコーン系ポリマー、ポリエ
ステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエーテル、フ
ッ素やゴムなどのポリマーをベースポリマーとするもの
を適宜に選択して用いることができる。特に、アクリル
系粘着剤の如く光学的透明性に優れ、適度な濡れ性と凝
集性と接着性の粘着特性を示して、耐光性や耐熱性など
に優れるものが好ましく用いうる。
【0069】また上記に加えて、吸湿による発泡現象や
剥がれ現象の防止、熱膨張差等による光学特性の低下や
液晶セルの反り防止、ひいては高品質で耐久性に優れる
液晶表示装置の形成性などの点より、吸湿率が低くて耐
熱性に優れる粘着層が好ましい。
【0070】粘着層は、例えば天然物や合成物の樹脂
類、特に、粘着性付与樹脂や、ガラス繊維、ガラスビー
ズ、金属粉、その他の無機粉末等からなる充填剤や顔
料、着色剤、酸化防止剤などの粘着層に添加されること
のある添加剤を含有していてもよい。また微粒子を含有
して光拡散性を示す粘着層などであってもよい。
【0071】偏光板、光学フィルム等の光学素子への粘
着層の付設は、適宜な方式で行いうる。その例として
は、例えばトルエンや酢酸エチル等の適宜な溶剤の単独
物または混合物からなる溶媒に、ベースポリマーまたは
その組成物を溶解または分散させた10〜40質量%程
度の粘着剤溶液を調製し、それを流延方式や塗工方式等
の適宜な展開方式で光学素子上に直接付設する方式、あ
るいは前記に準じセパレータ上に粘着層を形成してそれ
を光学素子上に移着する方式などがあげられる。粘着層
は、各層で異なる組成または種類等のものの重畳層とし
て設けることもできる。粘着層の厚さは、使用目的や接
着力などに応じて適宜に決定でき、一般には1〜500
μmであり、5〜200μmが好ましく、特に10〜1
00μmが好ましい。
【0072】粘着層の露出面に対しては、実用に供する
までの間、その汚染防止等を目的にセパレータが仮着さ
れてカバーされる。これにより、通例の取扱状態で粘着
層に接触することを防止できる。セパレータとしては、
上記厚さ条件を除き、例えばプラスチックフィルム、ゴ
ムシート、紙、布、不織布、ネット、発泡シートや金属
箔、それらのラミネート体等の適宜な薄葉体を、必要に
応じシリコーン系や長鎖アルキル系、フッ素系や硫化モ
リブデン等の適宜な剥離剤でコート処理したものなど
の、従来に準じた適宜なものを用いうる。
【0073】なお本発明において、上記した光学素子を
形成する偏光フィルムや透明保護フィルムや光学層等、
また粘着層などの各層は、例えばサリチル酸エステル系
化合物やベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール
系化合物やシアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩
系化合物等の紫外線吸収剤で処理する方式などの方式に
より紫外線吸収能を持たせたものなどであってもよい。
【0074】本発明の視角補償部材を設けた光学素子
は、液晶表示装置等の各種装置の形成などに好ましく用
いることができる。液晶表示装置の形成は、従来に準じ
て行いうる。すなわち液晶表示装置は一般に、液晶セル
と光学素子、および必要に応じての照明システム等の構
成部品を適宜に組立てて駆動回路を組込むことなどによ
り形成されるが、本発明においては本発明による光学フ
ィルムや光学素子を用いる点を除いて特に限定はなく、
従来に準じうる。液晶セルについても、例えばTN型や
STN型、π型などの任意なタイプのものを用いうる。
【0075】液晶セルの片側または両側に前記光学素子
を配置した液晶表示装置や、照明システムにバックライ
トあるいは反射板を用いたものなどの適宜な液晶表示装
置を形成することができる。その場合、本発明による光
学素子は液晶セルの片側または両側に配置することがで
きる。両側に光学素子を設ける場合、それらは同じもの
であってもよいし、異なるものであってもよい。更に、
液晶表示装置の形成に際しては、例えば拡散板、アンチ
グレア層、反射防止膜、保護版、プリズムアレイシー
ト、レンズアレイシート、光拡散板、バックライトなど
の適宜な部品を適宜な位置に1層又は2層以上配置する
ことができる。
【0076】また、本発明の光学フィルム、視角補償部
材および光学素子は、有機エレクトロルミネセンス装置
にも、液晶表示装置と同様にして、用いることができ
る。
【0077】一般に、有機エレクトロルミネッセンス
(有機EL)装置は、透明基板上に透明電極と有機発光
層と金属電極とを順に積層して発光体(有機EL発光
体)を形成している。ここで、有機発光層は、種々の有
機薄膜の積層体であり、例えばトリフェニルアミン誘導
体等からなる正孔注入層と、アントラセン等の蛍光性の
有機固体からなる発光層との積層体や、あるいはこのよ
うな発光層とペリレン誘導体等からなる電子注入層の積
層体や、またあるいはこれらの正孔注入層、発光層、お
よび電子注入層の積層体等、種々の組み合わせをもった
構成が知られている。
【0078】有機EL装置は、透明電極と金属電極とに
電圧を印加することによって、有機発光層に正孔と電子
とが注入され、これら正孔と電子との再結合によって生
じるエネルギーが蛍光物質を励起し、励起された蛍光物
質が基底状態に戻るときに光を放射する、という原理で
発光する。途中の再結合というメカニズムは、一般のダ
イオードと同様であり、このことからも予想できるよう
に、電流と発光強度は印加電圧に対して整流性を伴う強
い非線形性を示す。
【0079】有機EL装置においては、有機発光層での
発光を取り出すために、少なくとも一方の電極が透明で
なくてはならず、通常酸化インジウムスズ(ITO)な
どの透明導電体で形成した透明電極を陽極として用いて
いる。一方、電子注入を容易にして発光効率を上げるに
は、陰極に仕事関数の小さな物質を用いることが重要
で、通常Mg−Ag、Al−Liなどの金属電極を用い
ている。
【0080】このような構成の有機EL装置において、
有機発光層は、厚さ10nm程度ときわめて薄い膜で形
成されている。このため、有機発光層も透明電極と同
様、光をほぼ完全に透過する。その結果、非発光時に透
明基板の表面から入射し、透明電極と有機発光層とを透
過して金属電極で反射した光が、再び透明基板の表面側
へと出るため、外部から視認したとき、有機EL装置の
表示面が鏡面のように見える。
【0081】電圧の印加によって発光する有機発光層の
表面側に透明電極を備えるとともに、有機発光層の裏面
側に金属電極を備えてなる有機EL発光体を含む有機E
L装置において、透明電極の表面側に偏光板を設けると
ともに、これら透明電極と偏光板との間に位相板を設け
ることができる。
【0082】位相板および偏光板は、外部から入射して
金属電極で反射してきた光を偏光させる作用を有するた
め、その偏光作用によって金属電極の鏡面を外部から視
認させないという効果がある。特に、位相板を1/4波
長板で構成し、かつ偏光板と位相板との偏光方向のなす
角をπ/4に調整すれば、金属電極の鏡面を完全に遮蔽
することができる。
【0083】すなわち、この有機EL装置に入射する外
部光は、偏光板により直線偏光成分のみが透過する。こ
の直線偏光は位相板により一般に楕円偏光となるが、と
くに位相板が1/4波長板でしかも偏光板と位相板との
偏光方向のなす角がπ/4のときには円偏光となる。
【0084】この円偏光は、透明基板、透明電極、有機
薄膜を透過し、金属電極で反射して、再び有機薄膜、透
明電極、透明基板を透過して、位相板に再び直線偏光と
なる。そして、この直線偏光は、偏光板の偏光方向と直
交しているので、偏光板を透過できない。その結果、金
属電極の鏡面を完全に遮蔽することができる。
【0085】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例になんら限定されるものではな
い。また、特に言及しない限り、「%」は「重量%」を
意味する。なお、実施例で用いた各分析法は以下の通り
である。
【0086】(屈折率測定)王子計測器製の自動複屈折
率計(KOBRA 21ADH)を用いて、590nm
における屈折率を測定した。
【0087】(膜厚測定)アンリツ製デジタルマイクロ
メーターK−351C型を使用して測定した。
【0088】(ガラス転移温度(Tg))セイコーイン
スツルメント株式会社製DSC5200を用い、JIS
−K7121に従って測定した。
【0089】(実施例1)イソプロピルアルコールに、
前述の構造式(6)で示されるポリアリールエーテルケ
トンA(株式会社日本触媒製)の5%トルエン溶液を添
加し、ポリエーテルケトンAを再沈澱させた。再沈澱し
て得られたポリアリールエーテルケトンAをトルエンに
溶解させ、10%となるようにポリマー溶液を調製し
た。このポリマー溶液をガラス板上にスピンコート法で
塗布し、100℃で15分間乾燥することで、ガラス基
板上にフィルムを作製した。このフィルムの膜厚dおよ
び面内、厚み方向の屈折率(nx,ny,nz)を測定
し、複屈折値Δn、厚み方向のリターデーション値(Δ
n・d)を算出したところ、表1に示すように光学軸を
フィルム法線方向に有する光学的に負の一軸性を示すフ
ィルムとなっていることが分かった。また、このフィル
ムのTgは187℃であり、さらにこのフィルムを60
℃で168時間熱処理を行っても屈折率は変化せず、極
めて高い耐熱性を有することが分かった。
【0090】なお、屈折率の測定はガラス板に積層した
状態で行った(ガラス板の屈折率による影響なし)。ま
た、Tgの測定はガラス板から剥離して行った。
【0091】(実施例2)前述の構造式(7)で示され
るポリアリールエーテルケトンB(株式会社日本触媒
製)をトルエンに溶解させ、10%となるようポリマー
溶液を調製した。このポリマー溶液をガラス板上にスピ
ンコート法で塗布し、100℃で15分間乾燥すること
で、ガラス基板上にフィルムを作製した。このフィルム
の膜厚dおよび面内、厚み方向の屈折率(nx,ny,
nz)を測定し、複屈折値Δn、厚み方向のリターデー
ション値(Δn・d)を算出したところ、表1に示すよ
うに光学軸をフィルム法線方向に有する光学的に負の一
軸性を示すフィルムとなっていることが分かった。ま
た、このフィルムのTgは240℃であり、さらにこの
フィルムを60℃で168時間熱処理を行っても屈折率
は変化せず、極めて高い耐熱性を有することが分かっ
た。
【0092】なお、屈折率の測定はガラス板に積層した
状態で行い、Tgの測定はガラス板から剥離して行っ
た。
【0093】(実施例3)前述の構造式(8)で示され
るポリアリールエーテルケトンC(株式会社日本触媒
製)をトルエンに溶解させ、10%となるようポリマー
溶液を調製した。このポリマー溶液をガラス板上にスピ
ンコート法で塗布し、100℃で15分間乾燥すること
で、ガラス基板上にフィルムを作製した。このフィルム
の膜厚d及び面内、厚み方向の屈折率(nx,ny,n
z)を測定し、複屈折値Δn、厚み方向のリターデーシ
ョン値(Δn・d)を算出したところ、表1に示したよ
うに光学軸をフィルム法線方向に有する光学的に負の一
軸性を示すフィルムとなっていることが分かった。ま
た、このフィルムのTgは182℃で、極めて高い耐熱
性を有することが分かった。
【0094】(実施例4)前述の構造式(9)で示され
るポリアリールエーテルケトンD(株式会社日本触媒
製)をトルエンに溶解させ、10%となるようポリマー
溶液を調製した。このポリマー溶液をガラス板上にスピ
ンコート法で塗布し、100℃で15分間乾燥すること
で、ガラス基板上にフィルムを作製した。このフィルム
の膜厚d及び面内、厚み方向の屈折率(nx,ny,n
z)を測定し、複屈折値Δn、厚み方向のリターデーシ
ョン値(Δn・d)を算出したところ、表1に示したよ
うに光学軸をフィルム法線方向に有する光学的に負の一
軸性を示すフィルムとなっていることが分かった。ま
た、このフィルムのTgは180℃で、極めて高い耐熱
性を有することが分かった。
【0095】 (表1) 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 nx 1.55307 1.55176 1.60960 1.61343 ny 1.55295 1.55152 1.60948 1.61327 nz 1.53198 1.53472 1.59742 1.59129 △n 0.0210 0.0169 0.0121 0.0221 膜厚d(μm) 3.3 2.0 7.0 5.2△n・d 68.4 33.7 85.3 115.1
【0096】(実施例5)基板に厚さ75μmのポリエ
チレンテレフタレート(PET)フィルムを用いた以外
は、実施例1と同様の手法で、PET基板上にポリアリ
ールエーテルケトンAのフィルムを作製した。PET基
板上のフィルムを、アクリル系接着剤にて厚さ80μm
の光学的に等方なトリアセチルセルロース(TAC)フ
ィルムと貼り合わせた後、PET基板を取り去ること
で、ポリアリールエーテルケトンA、接着層、TAC層
からなる積層体を作成することができた。
【0097】(実施例6)基板に厚さ75μmのポリエ
チレンテレフタレート(PET)フィルムを用いた以外
は、実施例2と同様の手法で、PET基板上にポリアリ
ールエーテルケトンBのフィルムを作製した。PET基
板上のフィルムを、アクリル系接着剤にて厚さ80μm
の光学的に等方なトリアセチルセルロース(TAC)フ
ィルムと貼り合わせた後、PET基板を取り去ること
で、ポリアリールエーテルケトンB、接着層、TAC層
からなる積層体を作成することができた。
【0098】
【発明の効果】本発明の光学フィルムは、ポリアリール
エーテルケトンを含んで成り、光学軸をフィルム法線方
向に有する光学的に負の一軸性を示す光学フィルムであ
るので、視角補償部材、位相差フィルムなど、各種光学
用途への応用展開が可能であり、工業的に極めて有用で
ある。また、本発明の光学フィルムの製造法によれば、
製造、屈折率分布の制御が容易で、耐熱性に優れ、均一
性の高いフィルムを製造することができる。またさら
に、本発明の光学素子は、前記光学フィルムを積層して
いるため、液晶セルの複屈折性が補償され、これを搭載
した画像表示装置の性能を高めることが可能となるとと
もに、容易に製造しうる利点がある。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H049 BA06 BA42 BB42 BB62 BC03 BC22 2H091 FA07X FA07Z FA11X FA26X FA26Z FA29X FA29Z FA31Z FA37X FA41Z FC29 GA01 GA13 HA09 HA10 HA12 KA01 KA02 KA04 LA30 4F071 AA51 AF31Y BC01 4J005 AA24 AB00

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアリールエーテルケトンを含む光学
    フィルムであって、負複屈折値を有することを特徴とす
    る光学フィルム。
  2. 【請求項2】 負複屈折値が、0.001〜0.6の範
    囲である、請求項1に記載の光学フィルム。
  3. 【請求項3】 ポリアリールエーテルケトンが、主鎖の
    繰り返し構造単位中に少なくとも一つのフッ素原子を有
    するフッ素化ポリアリールエーテルケトンである、請求
    項1又は2に記載の光学フィルム。
  4. 【請求項4】 ポリアリールエーテルケトンが、一般式
    (1)の繰り返し構造単位を有する、請求項1〜3のい
    ずれかに記載の光学フィルム。 【化1】 (式中、Fはフッ素原子であり、Aはハロゲン原子、低
    級アルキル基又は低級アルコキシ基であり、xおよびy
    は0〜4の整数であり、mは0又は1である。また、n
    は重合度を表し、R1は一般式(2)で表される基であ
    る。) 【化2】 (式中、Fはフッ素原子であり、A'はハロゲン原子、
    低級アルキル基又は低級アルコキシ基であり、zおよび
    x'は0〜4の整数であり、pは0又は1であり、R2
    2価の芳香族基である。)
  5. 【請求項5】 ポリアリールエーテルケトンが、一般式
    (3)の繰り返し構造単位を有する、請求項1〜3のい
    ずれかに記載の光学フィルム。 【化3】 (式中、Fはフッ素原子であり、xは0〜4の整数であ
    り、mは0又は1である。また、nは重合度を表し、R
    1は前記式(1)と同様である。)
  6. 【請求項6】 一般式(1)又は一般式(3)におい
    て、R1が、一般式(4)で表される基である、請求項
    4または5に記載の光学フィルム。 【化4】 (式中、Fはフッ素原子であり、zは0〜4の整数であ
    り、pは0又は1である。R2は2価の芳香族基であ
    る。)
  7. 【請求項7】 一般式(2)および一般式(4)におい
    て、2価の芳香族基(R2)が、一般式(5)からなる
    群から選ばれる少なくとも1種の基である、請求項4〜
    6のいずれかに記載の光学フィルム。 【化5】 (式中、Bは、ハロゲン原子、水素原子、炭素数1〜4
    の低級アルキル基または炭素数1〜4の低級アルコキシ
    基である。)
  8. 【請求項8】 ポリアリールエーテルケトンが、一般式
    (6)の繰り返し構造単位を有する、請求項1または2
    に記載の光学フィルム。 【化6】
  9. 【請求項9】 ポリアリールエーテルケトンが、一般式
    (7)の繰り返し構造単位を有する、請求項1または2
    に記載の光学フィルム。 【化7】
  10. 【請求項10】 ポリアリールエーテルケトンが、一般
    式(8)の繰り返し構造単位を有する、請求項1または
    2に記載の光学フィルム。 【化8】
  11. 【請求項11】 ポリアリールエーテルケトンが、一般
    式(9)の繰り返し構造単位を有する、請求項1または
    2に記載の光学フィルム。 【化9】
  12. 【請求項12】 ポリアリールエーテルケトン含有溶液
    を基板上に塗布した後、その塗布膜を乾燥させることを
    特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の光学フィ
    ルムの製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜11のいずれかに記載の光
    学フィルムからなることを特徴とする視角補償部材。
  14. 【請求項14】 光学フィルムの片面または両面に、請
    求項1〜11のいずれかに記載の光学フィルムを積層し
    たことを特徴とする光学素子。
  15. 【請求項15】 請求項1〜11のいずれかに記載の光
    学フィルム、請求項13記載の視角補償部材または請求
    項14記載の光学素子を備えていることを特徴とする画
    像表示装置。
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