JP2003305597A - プレス装置 - Google Patents

プレス装置

Info

Publication number
JP2003305597A
JP2003305597A JP2002105713A JP2002105713A JP2003305597A JP 2003305597 A JP2003305597 A JP 2003305597A JP 2002105713 A JP2002105713 A JP 2002105713A JP 2002105713 A JP2002105713 A JP 2002105713A JP 2003305597 A JP2003305597 A JP 2003305597A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tool
body frame
center line
reaction force
attached
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002105713A
Other languages
English (en)
Inventor
Takichi Nakano
太吉 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SOGO LEASE KK
Original Assignee
SOGO LEASE KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SOGO LEASE KK filed Critical SOGO LEASE KK
Priority to JP2002105713A priority Critical patent/JP2003305597A/ja
Publication of JP2003305597A publication Critical patent/JP2003305597A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 加熱およびハンマー打撃作業などが不要であ
り、車体フレームの角部や平面部の変形部分を的確に修
正することができ、プレス作業中の安定性、安全性にも
優れたプレス装置を提供することにある。 【解決手段】 プレス装置1は、側面形状がC形状の把
持部材2と、把持部材2の上方端部2aに取り付けられ
把持部材2の下方端部2b方向へ伸縮する押圧桿3aを
有する伸縮式加圧機3と、車体フレーム(溝形鋼材)9
の角部9a内面に当接可能であって押圧桿3aの伸縮方
向の中心線V上に位置する把持部材2の下方端部2bに
取り付けられた加圧具4などを備え、車体フレーム9の
角部9a外面に係合可能であって中心線Vを挟んで中心
線Vと直交方向Hに凹状変形部9bよりも広い間隔をお
いて配置された2つの係止具6を有する反力保持部材5
が押圧桿の先端部分に取り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交通事故などで損
傷した貨物自動車の修理工程において、車体フレームの
角部や平面部などの変形部分を加圧修正する際に使用す
るプレス装置に関する。
【0002】
【従来の技術】貨物自動車を構成する車体フレームは溝
形鋼材を縦横に組み合わせて梯子状に形成されている
が、貨物自動車が交通事故に遭遇すると、図7に示すよ
うに、車体フレーム90の角部90aに凹状変形部90
bが生じることがある。このような凹状変形部90bを
修理する場合、車体フレーム90を構成する溝形鋼材の
内側から凹状変形部90bに対し矢線91の方向の力を
加えて元の形状に修正する必要があるが、従来、図8
(a),(b)に示すような方法が採用されている。
【0003】図8(a)に示す修理方法においては、反
力を支える下方支持基盤93上に立設された油圧シリン
ダ94の伸縮桿94aに、片側に湾曲した形状のアダプ
タ92を取り付け、伸縮桿94aを上方に伸長させアダ
プタ92の先端部で凹状変形部90bを内側から突き上
げるように加圧するとともに、上方支持基盤95に反力
を取って垂下状に係止された油圧シリンダ96の伸縮桿
96aを下方に伸長させその先端押圧具97で凹状変形
部90bを外側から加圧することによって、凹状変形部
90bを元の形状に修正する。
【0004】図8(b)に示す修理方法は、図8(a)
に示す修理方法と原理的には同様であり、左側支持基盤
98に基端部を固定した油圧シリンダ94のアダプタ9
2の先端部で凹状変形部90bを内側から加圧するとと
もに、右側支持基盤99に基端部を固定した油圧シリン
ダ96の先端押圧具97で凹状変形部90bを外側から
加圧することによって凹状変形部90bを元の形状に修
正する。
【0005】そのほか、車体フレーム90の凹状変形部
90bを加熱して常温時よりも軟化させ、その状態でフ
レーム内側から凹状変形部90bをハンマーなどで打撃
することによって元の形状に修正するという方法も採用
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】車体フレーム90の角
部90aは他の平面部分に比べ硬い部分であるため、図
8(a),(b)に示す修理方法においては、油圧シリ
ンダ94,96によって凹状変形部90bに極めて大き
な圧力を加える必要がある。このため、加圧作業中、ア
ダプタ92が取り付けられた油圧シリンダ94に大きな
偏荷重が加わるため、油圧シリンダ94やアダプタ92
などが破損することがある。また、油圧シリンダ94,
96の加圧方向が同一直線上になく互いに変位した状態
にあるため、加圧作業中に全体的な撓みが生じて車体フ
レーム90がずれたり、外れたりすることがある。
【0007】一方、車体フレーム90の凹状変形部90
bを加熱してハンマーなどで打撃する修理方法の場合、
加熱によって金属組織が変化することが多いため、材料
本来の靭性が失われ、車体フレーム90の強度低下を招
くおそれがある。
【0008】本発明が解決しようとする課題は、加熱お
よびハンマー打撃作業などが不要であり、車体フレーム
角部や平面部などの変形部分を的確に修正することがで
き、プレス作業中の安定性、安全性にも優れたプレス装
置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のプレス装置は、
側面形状がC形状の把持部材と、前記把持部材の一方の
端部に取り付けられ前記把持部材の他端部方向へ伸縮す
る押圧桿を有する伸縮式加圧機と、被加圧物裏面に当接
可能であって前記押圧桿の伸縮方向の中心線上に位置す
る前記把持部材の他端部に取り付けられた加圧具とを備
え、被加圧物表面に係合可能であって前記中心線を挟ん
で前記中心線と直交方向に間隔をおいて配置された2つ
の係止具を有する反力保持部材を前記押圧桿に取り付け
たことを特徴とする。ここで、被加圧物の裏面、表面と
は、被加圧物の一つの面と、当該面の180度反対側に
位置する面とをいい、例えば、被加圧物が溝形鋼材であ
る場合、溝形鋼材の角部の内面、外面あるいは溝形鋼材
の平面部の裏面、表面をいう。
【0010】このような構成とすることにより、修理対
象である車体フレーム(溝形鋼材)の変形部分の角部内
面側に加圧具を配置し、その角部外面側の前記変形部分
を挟む位置に2つの係止具を配置し、把持部材と車体フ
レームとが直交姿勢を保つようにして伸縮式加圧機の押
圧桿を伸長させると、2つの係止具が車体フレームの変
形していない角部外面に係合するとともに反力保持部材
で反力をとった状態で加圧具が角部内面の変形部分を加
圧変形させることができるので、加熱およびハンマー打
撃作業などを用いることなく、変形部分を元の形状に修
正することができる。
【0011】加圧具は押圧桿の伸縮方向の中心線上に位
置し、2つの係止具は前記中心線を挟んで前記中心線と
直交方向に間隔をおいて配置されているため、加圧作業
中、加圧具および2つの係止具は車体フレームの角部の
長手方向に沿って並んだ状態となり、加圧具が角部内面
側から変形部分を加圧するとともに2つの係止具が変形
部分を挟んで角部外面側の2個所を押圧保持していると
き、加圧具の加圧方向と2つの係止具の押圧保持方向と
は加圧方向が180度逆で前記角部を縦断する略同一平
面上に位置する状態となる。
【0012】これにより、加圧具と2つの係止具とは、
変形部分を間にし、車体フレームの角部を縦断する略同
一平面上において変形部分およびそれを挟んだ変形部分
近傍の3点を加圧している状態となるため、加圧力によ
って装置に偏荷重が加わったり、車体フレームがずれた
りすることがなく、変形部分を的確に修正することがで
き、作業中の安定性、安全性にも優れている。なお、加
圧具としては、溝形鋼材の角部内面に近似した曲率の突
条を有するものが望ましく、係止具は溝形鋼材の角部外
面に近似した曲率の凹部を有するものが望ましい。
【0013】一方、修理対象である車体フレーム(溝形
鋼材)の平面部に変形部分がある場合、平面部の裏面側
に加圧具を配置し、その平面部の表面側の前記変形部分
を挟む位置に2つの係止具を配置し、把持部材と車体フ
レームとが直交姿勢を保つようにして伸縮式加圧機の押
圧桿を伸長させると、2つの係止具が車体フレームの変
形していない平面部表面に係合するとともに反力保持部
材で反力をとった状態で加圧具が平面部裏面の変形部分
を加圧変形させることができるので、前記角部修正の場
合と同様、加熱およびハンマー打撃作業などを用いるこ
となく、変形部分を元の形状に修正することができる。
この場合、加圧具としては、溝形鋼材の平面部裏面に密
着可能な平面部を有するものが望ましく、係止具は溝形
鋼材の平面部表面に密着可能な平面部を有するものが望
ましい。
【0014】ここで、2つの係止具を加圧桿の伸縮方向
の中心線と直交方向に移動可能とすれば、2つの係止具
の配置間隔を変更することが可能となるので、車体フレ
ーム角部の変形部分を挟んで2つの係止具を配置する場
合、変形部分の大小に適した間隔に2つの係止具を設定
することが可能となり、変形状況への対応性、作業性が
向上する。
【0015】また、把持部材に取り付けている反力保持
部材および加圧具をそれぞれ前記中心線を中心に把持部
材に対し回動可能とすれば、反力保持部材に設けられた
2つの係止具および加圧具を車体フレームの角部に当接
させた状態にあるとき、前記中心線を中心に把持部材を
回動させることが可能となるので、車体フレームの変形
状態や作業スペースの広狭などに応じて把持部材の姿勢
を変えることができるので、作業状況への適応性、作業
性が高まる。
【0016】一方、伸縮式加圧機および加圧具を把持部
材に着脱可能とし、反力保持部材を伸縮式加圧機の押圧
桿に着脱可能とすることにより、不使用時は分解可能と
なるため、搬送スペースおよび収納スペースの削減を図
ることができ、サイズや形状の異なる伸縮式加圧機、加
圧具、反力保持部材などを予め用意しておけば、車体フ
レームのサイズや変形状況に応じて、これらの構成部材
を選択的に取り付けて作業を行うことも可能となる。
【0017】さらに、前記反力保持部材として多角柱部
材を押圧桿の伸縮方向の中心線と直交方向に配置し、前
記係止具として多角柱部材が嵌合状態で貫通可能な多角
孔と溝形鋼材の角部外面が嵌入可能な凹部とを有する2
つの係止具をその多角孔を介して多角柱部材に環装した
構造とすることが望ましい。このような構造とすること
により、2つの係止具は多角柱部材の長手方向に沿って
移動させることで両者の間隔を調節することが可能であ
り、車体フレーム(溝形鋼材)の角部外面を係止具の凹
部に嵌入させることで確実な係合状態が得られ、2つの
係止具は多角柱部材を中心に回動することなく反力を確
実に保持できるので、作業中の安定性、安全性が高く、
変形部分を的確に修正することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態である
プレス装置を示す斜視図、図2は図1に示すプレス装置
の分解斜視図である。
【0019】図1,図2に示すように、本実施形態のプ
レス装置1は、側面形状がC形状をした把持部材2の上
方端部2aに伸縮式加圧機3が取り付けられ、把持部材
2の下方端部2bに加圧具4が取り付けられている。伸
縮式加圧機3は把持部材2の下方端部2b方向へ伸縮す
る押圧桿3aを有し、押圧桿3aの先端に反力保持部材
5が取り付けられ、反力保持部材5には、厚板形状をし
た2つの係止具6が反力保持部材5の長手方向に移動可
能に取り付けられている。
【0020】伸縮式加圧機3は外部から供給されるオイ
ルによって押圧桿3aが伸縮する油圧シリンダであり、
その基端部側の外周面に油圧供給口3bが設けられてい
る。伸縮式加圧機3は、その先端部側の外周面に設けら
れた雄ねじ部3cを、把持部材2の上方端部2aに開設
された雌ねじ部2cに螺着することによって把持部材2
の上方端部2aに固定される。伸縮式加圧機3の押圧桿
3aの先端部には、短管形状の連結具7を介して反力保
持部材5が取り付けられているが、これらは、押圧桿3
a先端の雄ねじ部3dに連結具7の雌ねじ部7aを螺着
し、反力保持部材5に突設された連結部5aを連結具7
の連結孔7bに挿入して固定ねじ7cを締め付けること
によって固定されている。
【0021】反力保持部材5は正四角柱形状であり、係
止具6にはそれぞれ反力保持部材5が長手方向に嵌合状
態で貫通可能な正四角形状の環装孔6aが開設され、そ
の外周には係合用凹部6bと、環装孔6aの内周面へ出
没する固定ねじ6cが設けられている。2つの係止具6
は、その環装孔6aに反力保持部材5が貫通した状態で
反力保持部材5に環装され、この状態で固定ねじ6cを
締め付けることによって、反力保持部材5に固定され
る。
【0022】加圧具4は、雄ねじ部8aを有するカップ
形状の連結具8を介して把持部材2の下方端部2bに取
り付けられているが、これらは、下方端部2bに開設さ
れた連結孔2dに連結具8の雄ねじ部8aを挿通させ固
定ナット8bを雄ねじ部8aに螺着させ、加圧具4の下
部に突設された連結部4aを連結具8の連結孔8cに差
し込み、固定ねじ8dを締め付けることによって固定さ
れている。
【0023】プレス装置1において、把持部材2の上方
端部2aの伸縮式加圧機3の押圧桿3aは把持部材2の
下方端部2b方向へ伸縮するが、この押圧桿3aの伸縮
方向の中心線V上に加圧具4が配置されており、中心線
Vを挟んで当該中心線Vと直交方向Hに所定間隔をおい
て2つの係止具6が配置されている。加圧具4の上端に
は、後述する車体フレーム(溝形鋼材)の角部内面に当
接可能な突条4bが設けられ、係止具6の連結用凹部6
bは車体フレームの角部外面に密着状に係合可能な形状
に形成されている。
【0024】反力保持部材5は、連結具7の固定ねじ7
cを少し緩めれば連結具7から離脱することなく連結部
5a(中心線V)を中心に回動可能であり、固定ねじ7
cを締め付ければ回動範囲内の任意の位置で固定され、
2つの係止具は固定ねじ6cを緩めれば反力保持部材5
の長手方向にそれぞれ移動可能であり、固定ねじ6cを
締め付ければ移動範囲内の任意の位置で固定される。加
圧具4は、連結具8の固定ねじ8dを緩めれば連結具8
から離脱することなく連結部4a(中心線V)を中心に
回動可能であり、固定ねじ8dを締め付ければ回動範囲
内の任意の位置で固定される。
【0025】ここで、図3〜図5を参照して、プレス装
置1を用いて行う車体フレーム修理作業について説明す
る。図3に示すように、修理対象である車体フレーム
(溝形鋼材)9の角部9aに凹状変形部9bがある場
合、プレス装置1の把持部材2の下方端部2bに位置す
る加圧具4を凹状変形部9bの角部9a内面側に配置
し、その角部9a外面側において凹状変形部9bを挟む
位置に2つの係止具6を配置し、平面視状態で把持部材
2と車体フレーム9とが直交姿勢を保つようにして伸縮
式加圧機3の押圧桿3aを伸長させると、図4および図
5(a)に示すように、2つの係止具6の係合用凹部6
bが車体フレーム9の変形していない角部9aの外面に
それぞれ密着状に係合するとともに、反力保持部材5で
反力をとった状態で加圧具4の突条4bが凹状変形部9
bを角部9a内面側から加圧して外面側へ変形させてい
くので、適切な位置まで押圧桿3aを伸長させれば、加
熱およびハンマー打撃作業などを用いることなく、凹状
変形部9bを元の角部9aの形状に修正することができ
る。
【0026】この場合、加圧具4は押圧桿3aの伸縮方
向の中心線V上に位置し、2つの係止具6は中心線Vを
挟んで中心線Vと直交方向に凹状変形部9aよりも広い
間隔をおいて配置されているため、加圧作業中、加圧具
4および2つの係止具6は車体フレーム9の角部9aの
長手方向に沿って並んだ状態となり、図4で示したよう
に、加圧具4が角部9a内面側から凹状変形部9bを加
圧するとともに2つの係止具6が凹状変形部9bを挟ん
で角部9a外面側の2個所を押圧保持しているとき、加
圧具4の加圧方向と2つの係止具6の押圧保持方向とは
加圧方向が180度逆で角部9aを縦断する略同一平面
上、すなわち中心線Vを含む略同一平面上に位置する状
態となる。
【0027】これにより、加圧作業中の加圧具4と2つ
の係止具6とは、凹状変形部9aを間にして、車体フレ
ーム9の角部9aを縦断する略同一平面上において凹状
変形部9bおよび凹状変形部9bを挟んだ角部9a外面
側の2箇所の合計3点を加圧している状態となるため、
伸縮式加圧機3の加圧力によってプレス装置1に偏荷重
が加わったり、車体フレーム9がずれたりすることがな
く、凹状変形部9bを的確に修正することができ、作業
中の安定性、安全性も優れている。
【0028】なお、加圧具4の突条9bの先端部分は、
車体フレーム(溝形鋼材)9の角部9a内面に近似した
曲率を有しているため、凹状変形部9bを高精度で元の
角部9aに修正することができ、係止具6の係合用凹部
6bは車体フレーム9の角部9a外面に近似した曲率で
あるため、角部9a外面に密着した状態で確実に保持す
ることができ、修正作業中の反力で角部9aを損傷、変
形させることもない。
【0029】前述したように、2つの係止具6は、加圧
桿3aの伸縮方向の中心線Vと直交方向すなわち反力保
持部材5の長手方向に沿ってそれぞれ移動可能であるた
め、凹状変形部9bの大きさに応じてその配置間隔を変
更することができる。すなわち、図5(b)に示すよう
に、車体フレーム9の角部9aに凹状変形部9bより大
きな凹状変形部9cがある場合は2つの係止具6の間隔
を広げて配置することができ、図5(c)に示すよう
に、凹状変形部9bより小さな凹状変形部9dがある場
合は2つの係止具6の間隔を狭めて配置することができ
るので、変形状況への対応性に優れ、加圧修正中の作業
性も良好である。
【0030】また、把持部材2に取り付けている反力保
持部材5および加圧具4はそれぞれ中心線Vを中心に把
持部材2に対し回動可能であるため、図4で示したよう
に、反力保持部材5に設けられた2つの係止具6および
加圧具4が車体フレーム9の角部9aなどに当接状態に
あるときでも、中心線Vを中心に把持部材2全体を回動
させることができるので、車体フレーム9の変形状態や
作業スペースの広狭などに応じて把持部材2の姿勢を変
えることができ、作業状況への適応性、作業性に優れて
いる。
【0031】プレス装置1においては、伸縮式加圧機3
および加圧具4は把持部材2に着脱可能であり、反力保
持部材5は伸縮式加圧機3の押圧桿3aに着脱可能であ
り、係止具6は反力保持部材5に着脱可能であるため、
不使用時は分解可能であり、搬送スペースおよび収納ス
ペースの削減を図ることができ、サイズや形状の異なる
伸縮式加圧機、加圧具、反力保持部材などを予め用意し
ておけば、車体フレームのサイズや変形状況に応じて、
これらの構成部材を選択的に取り付けて修正作業を行う
ことも可能である。
【0032】また、本実施形態では、2つの係止具6は
それぞれ環装孔6aを介して反力保持部材5に嵌合状態
で環装されており、環装孔6aと反力保持部材5の横断
面形状とは略同一形状であるため、2つの係止具6は反
力保持部材6を中心に回動することなく反力を確実に保
持できるので、作業中の安定性、安全性が高く、変形部
分を的確に修正することができる。
【0033】次に、図2および図6を参照して、プレス
装置1を用いたその他の修正作業について説明する。前
述したように、プレス装置1は車体フレームの角部に生
じた凹部変形部の修正作業を行うのに適した装置である
が、これらの用途に限定するものではなく、例えば、図
6に示すように、プレス装置1を用いて車体フレーム1
0(溝形鋼材)のウェブ10aやフランジ10b,10
cなどの平面部の修正作業を行うことも可能である。
【0034】図6(a),(b)に示す修正作業を行う
場合、図2に示すように、把持部材2の下方端部2bに
固定された連結具8に、突条4bを有する加圧具4の代
わりに、平面加圧部11aおよび連結部11bなどを有
する加圧具11を取り付け、係止具6を図2で示す状態
より90度回転させた姿勢で反力保持部材5に取り付け
ることにより、係止具6の平坦外周面6dが押圧桿3a
の伸長方向を向いた状態とする。
【0035】車体フレーム10の上フランジ10bを修
正する場合、図6(a)に示すように、プレス装置1の
伸縮式加圧機3を上にし、把持部材2の下方端部2bの
加圧具11を車体フレーム10の内側に配置し、上フラ
ンジ10b面に対し押圧桿3aの伸縮方向の中心線Vが
垂直をなすように保ちながら、伸縮式加圧機3の押圧桿
3aを伸長させると、加圧具11の平面加圧部11aと
2つの係止具6の平坦外周面6dとが図5で示した状態
と似た状態で上フランジ10bを3点加圧するので、変
形部分を的確に修正することができる。
【0036】車体フレーム10の下フランジ10cを修
正する場合は、図6(b)に示すように、プレス装置1
の伸縮式加圧機3を下にし、他の部分を図6(a)と上
下逆に配置した後、伸縮式加圧機3の押圧桿3aを伸長
させれば、前述と同様、フランジ10cの変形部分を的
確に修正することができる。
【0037】一方、車体フレーム10のウェブ10aを
修正する場合、図6(c)に示すように、係止具6を図
2で示す状態より180度回転させた姿勢で反力保持部
材5に取り付け、係止具6の平坦外周面6eが押圧桿3
aの伸長方向を向いた状態とする。そして、プレス装置
1の伸縮式加圧機3を横倒し状態とし、係止具6を車体
フレーム10の内側に配置するとともに、把持部材2の
下方端部2bの加圧具11を車体フレーム10の外側に
配置し、ウェブ10a面に対し押圧桿3aの伸縮方向の
中心線Vが垂直をなすように保ちながら、伸縮式加圧機
3の押圧桿3aを伸長させると、加圧具11の平面加圧
部11aと2つの係止具6の平坦外周面6eとがウェブ
10aを3点加圧するので、変形部分を的確に修正する
ことができる。
【0038】このように、加圧具4の代わりに加圧具1
1を取り付けたり、反力指示部材5に対する係止具6の
取り付け姿勢を変更したりすることにより、車体フレー
ム10の上下フランジ10b,10cやウェブ10aな
どの平面部分に生じた変形部の修正も可能であるため、
汎用性にも優れている。
【0039】
【発明の効果】本発明により、以下の効果を奏する。
【0040】(1)側面形状がC形状をした把持部材
と、把持部材の一方の端部に取り付けられた伸縮式加圧
機と、把持部材の他端部に取り付けられ被加圧物裏面に
当接可能な加圧具とを備え、被加圧物表面に係合可能な
2つの係止具を有する反力保持部材を伸縮式加圧機の押
圧桿に取り付けたことにより、加圧具と2つの係止具と
で車体フレームの角部や平面部などの変形部分を3点加
圧状態で修復することが可能となるので、加熱およびハ
ンマー打撃などを行うことなく、変形部分を的確に修正
することができるようになり、作業中の安定性、安全性
も優れている。
【0041】(2)2つの係止具を加圧桿の伸縮方向の
中心線と直交方向に移動可能とすることにより、2つの
係止具の間隔を変更可能となるので、変形部分の大小に
適した間隔に2つの係止具を配置することが可能とな
り、変形状況への対応性、作業性が向上する。
【0042】(3)反力保持部材および加圧具をそれぞ
れ押圧桿の伸縮方向の中心線を中心に把持部材に対して
回動可能とすれば、2つの係止具および加圧具が車体フ
レーム角部に当接状態であっても前記中心線を中心に把
持部材を回動可能となるので、車体フレームの変形状態
や作業スペースの広狭などに応じて把持部材の姿勢を変
えることができ、作業状況への適応性、作業性が高ま
る。
【0043】(4)伸縮式加圧機および加圧具を把持部
材に着脱可能とし、反力保持部材を伸縮式加圧機の押圧
桿に着脱可能とすることにより、不使用時は分解可能と
なるため、搬送スペースおよび収納スペースの削減を図
ることができ、サイズや形状の異なる伸縮式加圧機、加
圧具、反力部材を予め用意しておけば、車体フレームの
サイズや変形状況に応じて、これらの構成部材を選択的
に取り付けて作業を行うことも可能となる。
【0044】(5)前記反力保持部材として多角柱部材
を押圧桿の伸縮方向の中心線と直交方向に配置し、前記
係止具として多角柱部材が貫通可能な多角孔と溝形鋼材
の角部外面が嵌入可能な凹部とを有する2つの係止板を
その多角孔を介して多角柱部材に環装した構造とするこ
とにより、2つの係止板の間隔を調節することで角部外
面に対する確実な係合状態が得られ、2つの係止板は多
角柱部材を中心に回動することなく反力を確実に保持で
きるので、作業中の安定性、安全性が高く、変形部分を
的確に修正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態であるプレス装置を示す
斜視図である。
【図2】 図1に示すプレス装置の分解斜視図である。
【図3】 図1に示すプレス装置を車体フレームに装着
する状態を示す側面図である。
【図4】 図1に示すプレス装置を車体フレームに装着
した状態を示す一部切欠側面図である。
【図5】 図1に示すプレス装置を用いた車体フレーム
修正作業を示す説明図である。
【図6】 図1に示すプレス装置を用いたその他の車体
フレーム修正作業を示す側面図である。
【図7】 (a)は車体フレームの変形状態を示す部分
斜視図、(b)は前記(a)におけるA−A線断面図で
ある。
【図8】 従来の車体フレーム修正作業を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 プレス装置 2 把持部材 2a 上方端部 2b 下方端部 2c,7a 雌ねじ部 3 伸縮式加圧機 3a 押圧桿 3b 油圧供給口 3c,3d,8a 雄ねじ部 4,11 加圧具 4a,5a,11b 連結部 4b 突条 5 反力保持部材 6 係止具 6a 環装孔 6b 係合用凹部 6c,7c,8d 固定ねじ 6d,6e 平坦外周面 7,8 連結具 8b 固定ナット 8c 連結穴 9,10 車体フレーム 9a 角部 9b 凹状変形部 11a 平面加圧部 10a ウェブ 10b 上フランジ 10c 下フランジ V 中心線 H 中心線と直交方向

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側面形状がC形状の把持部材と、前記把
    持部材の一方の端部に取り付けられ前記把持部材の他端
    部方向へ伸縮する押圧桿を有する伸縮式加圧機と、被加
    圧物裏面に当接可能であって前記押圧桿の伸縮方向の中
    心線上に位置する前記把持部材の他端部に取り付けられ
    た加圧具とを備え、被加圧物表面に係合可能であって前
    記中心線を挟んで前記中心線と直交方向に間隔をおいて
    配置された2つの係止具を有する反力保持部材を前記押
    圧桿に取り付けたことを特徴とするプレス装置。
  2. 【請求項2】 2つの前記係止具が前記中心線と直交方
    向に移動可能である請求項1記載のプレス装置。
  3. 【請求項3】 前記反力保持部材および前記加圧具をそ
    れぞれ前記中心線を中心に前記把持部材に対し回動可能
    とした請求項1または2記載のプレス装置。
  4. 【請求項4】 前記伸縮式加圧機および前記加圧具が前
    記把持部材に着脱可能であり、前記反力保持部材が前記
    伸縮式加圧機の押圧桿に着脱可能である請求項1〜3の
    いずれかに記載のプレス装置。
  5. 【請求項5】 前記反力保持部材として多角柱部材を前
    記中心線と直交方向に配置し、前記係止具として前記多
    角柱部材が貫通可能な多角孔と溝形鋼材の角部外面が嵌
    入可能な凹部とを有する係止板を前記多角孔を介して前
    記多角柱部材に環装した請求項1〜4のいずれかに記載
    のプレス装置。
JP2002105713A 2002-04-08 2002-04-08 プレス装置 Pending JP2003305597A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002105713A JP2003305597A (ja) 2002-04-08 2002-04-08 プレス装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002105713A JP2003305597A (ja) 2002-04-08 2002-04-08 プレス装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003305597A true JP2003305597A (ja) 2003-10-28

Family

ID=29390292

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002105713A Pending JP2003305597A (ja) 2002-04-08 2002-04-08 プレス装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003305597A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007136473A (ja) * 2005-11-15 2007-06-07 Jfe Metal Products & Engineering Inc 可搬式エンボス加工機
KR100828675B1 (ko) 2006-07-24 2008-05-09 현대자동차주식회사 차량용 덴트 툴
CN104438467A (zh) * 2014-09-15 2015-03-25 湖北三江航天万山特种车辆有限公司 一种非承载式车架侧弯校形工装及校形方法
DE102013104133B4 (de) 2012-12-28 2018-07-12 Hyundai Motor Company Korrekturvorrichtung eines Rahmens für ein Fahrzeug
CN112742904A (zh) * 2020-12-29 2021-05-04 郑州铁总智能科技有限公司 一种手持式货车车门门框压形机
CN112839752A (zh) * 2018-09-04 2021-05-25 Tox机械工程股份有限公司 工具支架和用于冷接合的装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007136473A (ja) * 2005-11-15 2007-06-07 Jfe Metal Products & Engineering Inc 可搬式エンボス加工機
KR100828675B1 (ko) 2006-07-24 2008-05-09 현대자동차주식회사 차량용 덴트 툴
DE102013104133B4 (de) 2012-12-28 2018-07-12 Hyundai Motor Company Korrekturvorrichtung eines Rahmens für ein Fahrzeug
CN104438467A (zh) * 2014-09-15 2015-03-25 湖北三江航天万山特种车辆有限公司 一种非承载式车架侧弯校形工装及校形方法
CN104438467B (zh) * 2014-09-15 2016-08-31 湖北三江航天万山特种车辆有限公司 一种非承载式车架侧弯校形工装及校形方法
CN112839752A (zh) * 2018-09-04 2021-05-25 Tox机械工程股份有限公司 工具支架和用于冷接合的装置
CN112839752B (zh) * 2018-09-04 2023-09-19 Tox机械工程股份有限公司 工具支架和用于冷接合的装置
CN112742904A (zh) * 2020-12-29 2021-05-04 郑州铁总智能科技有限公司 一种手持式货车车门门框压形机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5860315A (en) Device for securing tools
JP2606853Y2 (ja) 油圧パンチャ−
JP4231053B2 (ja) H型鉄骨の上フランジ接続用スプライス板の組み付け用治具及びこれを用いた組み付け方法
US6817603B2 (en) Clamping tool
JP2003305597A (ja) プレス装置
CN205826434U (zh) 一种用于异种钢焊接件弯曲试验装置
JP6250745B1 (ja) パイプ用孔あけ装置
JP2003082860A (ja) 目違い矯正装置
JPS6058415B2 (ja) 突合せ溶接継手の型曲げ方法及び装置
JP3619170B2 (ja) 鉄骨建入直し調整治具
JP3883850B2 (ja) 締め付け力設定用治具と、その設定方法
CN109713995B (zh) 一种支撑工装和具有其的工装组件
KR101599016B1 (ko) 판재 고정용 가변식 측면 클램프
CN211387450U (zh) 工件组件夹持工装及核燃料组件上管座焊接设备
CN218362714U (zh) 一种带有移动平台的激光打标机
US20230219178A1 (en) Clamping device for longitudinal-seam-welded pipe elements
JPH09156078A (ja) 印刷機の版万力装置
JPH0720227U (ja) 大型フランジ用面合わせ治具
KR200255330Y1 (ko) 교차되는 봉체를 결합하기 위한 클램프 구조
JPH0243635Y2 (ja)
KR100396935B1 (ko) 바이스 장치
JPS6334767Y2 (ja)
KR200240178Y1 (ko) 바이스 장치
JP3088685B2 (ja) クランプ体及びクランプ装置
JPH07112342A (ja) パレットと治具の締結構造