JP2003304914A - 傘骨の修理方法及びそれに使用する器具 - Google Patents

傘骨の修理方法及びそれに使用する器具

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Abstract

(57)【要約】 【目的】傘骨の修理作業を容易にするための方法とそれ
に使用する器具を提供する。 【構成】本発明による傘骨の修理方法は、(a)傘をや
やすぼめた位置で仮固定する工程、(b)金属板の上端
に突起部分を有する断面U字型の金属板からなる補強金
具を折れた傘骨にあてがう工程、(c)2本の脚部とこ
の脚部を繋ぐ円弧部分を有するかしめ具であって、前記
脚部に設けられた相互に向き合った切り欠きを有するも
のを前記補強金具に当てて、前記切り欠きにより、前記
突起部分をかしめる工程、を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は傘骨の修理方法及び
それに使用する器具に関する。
【0002】
【従来の技術】傘骨(親骨又は受骨)が折れたとき、折
れた箇所の骨を包んで補強する金具が市販されている。
外観は添付図面の図2の符号11で示すような形状のも
ので、U字型の金属板の上端に4箇所程度突起部分12
がある。修理するときは、傘骨をU字型の溝に中に置
き、この突起部分12をペンチで締め上げることによ
り、傘骨をしっかりと包み込んでいる。なお、図2は本
発明の修理方法を示す実施例であるが、補強金具11自
体は公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この修理作業は、傘を
広げた状態で行うことになるが、完全に広げた状態では
傘骨と傘布が密着するため補強金具11を設定するだけ
でも一苦労である。さらに補強金具の小さな上端突起1
2をペンチでつまむのは相当に手慣れた人でなければ難
しい。
【0004】本発明は、この修理作業を容易にするため
の方法とそれに使用する器具を提供しようとするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による傘骨の修理
方法(請求項1)は、(a)傘をややすぼめた位置で仮
固定する工程、(b)金属板の上端に突起部分を有する
断面U字型の金属板からなる補強金具を折れた傘骨にあ
てがう工程、(c)2本の脚部とこの脚部を繋ぐ円弧部
分を有するかしめ具であって、前記脚部に設けられた相
互に向き合った切り欠きを有するものを前記補強金具に
当てて、前記切り欠きにより、前記突起部分をかしめる
工程、を有することを特徴とする。
【0006】本発明で使用する器具(請求項3)は、傘
をややすぼめた位置で仮固定する工程で使用する仮固定
具であって、両端にフックを有する紐からなり、中棒と
受け骨の間を連結することを特徴とする。
【0007】本発明で使用する別の器具(請求項5)
は、補強家具をかしめる工程で使用するかしめ具であっ
て、2本の脚部とこの脚部を繋ぐ円弧部分を有し、前記
脚部には相互に向き合った切り欠きが設けられているこ
とを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の態様】前記方法において、請求項1の第
1工程には請求項3の仮固定具を使用することが好まし
い。紐の部分が弾力性のあるゴム糸のようなものであれ
ば、傘の大きさに関係なく、紐の長さの自動調節が可能
である。また、弾力性のない紐であっても、調節スライ
ドのような長さ調節具を取り付ければ同じ目的を達せら
れる。さらに、器具を使用せず指で押さえているだけで
もよい。要するに請求項5のかしめ具が挿入できる程度
の隙間ができればよいのである。
【0009】
【実施例】以下、添付の図面に基づき、本発明の実施例
を説明する。
【0010】図1は、本発明による傘骨修理方法の第1
工程を示す斜視図である。この工程では、まず、いった
ん傘1を広げ、その後、ややすぼめた位置で傘を仮固定
する。本発明によるこの仮固定方法は、両端にフック
2,3を有する紐4からなる仮固定具5で中棒6と受け
骨7,17の間を連結することを特徴とする。折畳み傘
以外の最近の傘はバネ8の力を利用した自動開傘機能が
あるが、この紐4がバネ8の力と打ち消しあって傘は中
途半端な位置で仮固定される。なお、自動開傘機能のつ
いていない傘の場合でも、傘を図1のように逆さにして
作業をすれば重力により傘が開こうとするのでこの仮固
定具は使用可能である。
【0011】この位置では、親骨9と傘布10の間が密
着せず指が楽に入れられる程度の隙間ができる。そこ
で、第2工程として、折れた傘骨に断面U字型の金属板
からなる補強金具11をあてがう。従来技術の箇所で記
したように、この補強金具11は、金属板の上端に4箇
所程度突起部分12がある。傘骨にあてがうときにはこ
の突起部分12が傘内部を向くようにする。
【0012】修理の第3工程は突起部分の締め上げであ
る。この作業には、図2,3に示すような本発明のかし
め具13を使用する。図3(a)はかしめ具の自然状態
を示し、(b)は変形させた状態を示す。このかしめ具
は、全体が合成樹脂により一体成形され、図3(a)に
示すように、2本の脚部14,14とこの脚部を繋ぐ円
弧部分15を有する。さらに、この2本の脚部には相互
に向き合った切り欠き16,16が設けられていて、図
3(b)の変形状態では切り欠き同士が接触して孔を形
成する。なお、図3(b)の状態では円弧部分15が変
形することにより、図3(a)の状態に戻ろうとする復
元力が生じる。なお、符号17は位置決め用のノッチで
ある。
【0013】補強金具の突起部分を締め上げるとき、図
2に示すように、このかしめ具13を補強金具11にあ
て、前記切り欠き16に突起部分12を有する補強金具
11をはめる。その後、2本の脚部の上下から指で力を
加えて図3(b)の状態とする。切り欠き16同士が接
触するときには、補強金具11もその突起部分12も十
分にかしめられ、傘骨は補強金具11によりしっかりと
包み込まれる。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、特別な訓練を必要とせ
ず、誰でも簡単に傘骨の修理が可能となる。
【0015】特に、本発明第1工程で使用する仮固定具
を使用すれば、ややすぼめた位置で傘を仮固定すること
ができるので、修理作業が容易になる。
【0016】また、本発明第3工程で使用するかしめ具
を使用すれば、大きなペンチを使用するときと異なり、
補強金具のかしめ作業が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による傘骨修理方法の第1工程を示す斜
視図である。
【図2】本発明による傘骨修理方法の第3工程を示す斜
視図である。
【図3】(a)はかしめ具の自然状態を示し、(b)は
変形させた状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 傘 2,3 フック 4 紐 5 仮固定具 6 中棒 7 骨 8 バネ 9 親骨 10 傘布 11 補強金具 12 突起部分 13 かしめ具 15 円弧部分 16 切り欠き

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)傘をややすぼめた位置で仮固定する
    第1工程、(b)金属板の上端に突起部分(12)を有
    する断面U字型の金属板からなる補強金具(11)を折
    れた傘骨にあてがう第2工程、(c)2本の脚部(1
    4)とこの脚部を繋ぐ円弧部分(15)を有するかしめ
    具(13)であって、前記脚部に設けられた相互に向き
    合った切り欠き(16)を有するものを前記補強金具
    (11)に当てて、前記切り欠き(16)により、前記
    突起部分をかしめる第3工程、を有することを特徴とす
    る傘骨の修理方法。
  2. 【請求項2】前記第1工程が、両端にフック(2,3)
    を有する紐(4)で、中棒(6)と受け骨(7又は1
    7)の間を連結することからなる請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】請求項1の第1工程で使用する仮固定具
    (5)であって、両端にフック(2,3)を有する紐
    (4)からなり、中棒(6)と受け骨(7又は17)の
    間を連結することを特徴とする仮固定具。
  4. 【請求項4】紐(4)の長さが調節可能である請求項3
    記載の仮固定具。
  5. 【請求項5】請求項1の第3工程で使用するかしめ具
    (13)であって、2本の脚部(14)とこの脚部を繋
    ぐ円弧部分(15)を有し、前記脚部には相互に向き合
    った切り欠き(16)が設けられていることを特徴とす
    るかしめ具。
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