JP2003304678A - 電圧駆動型素子の駆動装置 - Google Patents

電圧駆動型素子の駆動装置

Info

Publication number
JP2003304678A
JP2003304678A JP2002107841A JP2002107841A JP2003304678A JP 2003304678 A JP2003304678 A JP 2003304678A JP 2002107841 A JP2002107841 A JP 2002107841A JP 2002107841 A JP2002107841 A JP 2002107841A JP 2003304678 A JP2003304678 A JP 2003304678A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
gate
resistor
driven element
resistance value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002107841A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinori Sato
義則 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2002107841A priority Critical patent/JP2003304678A/ja
Publication of JP2003304678A publication Critical patent/JP2003304678A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】電圧駆動型素子のターンオフ時のターンオフ遅
延の増大を防ぐ。 【解決手段】電圧駆動型素子1のゲートと接続されて電
圧駆動型素子1のターンオフ時にゲート電荷を放電する
放電抵抗R2と、電圧駆動型素子1のゲート電圧が所定
の電圧より高いか否かを判定するコンパレータ7,8
と、電圧駆動型素子1のターンオフ開始から所定時間経
過後のゲート電圧がコンパレータ7,8により所定の電
圧より高いと判定されると、放電抵抗の抵抗値を小さく
する抵抗値低減手段4,5,R3,R4とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導性負荷に駆動
電流を供給するための電圧駆動型素子の駆動装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電流のスイッチング手段としてIGBT
やパワーMOSFET等の電圧駆動型素子を用いる場
合、ターンオフ時に発生するサージ電圧を抑制するため
に、電圧駆動型素子のゲート電荷を放電する際の抵抗を
大きくして、電流の遮断速度を緩やかにする方法が採用
されることがある。しかし、ターンオフ後も大きい抵抗
にてプルダウンしたままでは、ノイズによりゲート電圧
が上昇して誤ターンオンする可能性があるため、ターン
オフ終了後は低抵抗にてプルダウンする技術が知られて
いる。例えば、特開平11−262243号公報には、
ゲート電圧が所定電圧を下回った場合に、低抵抗にてゲ
ートをプルダウンする方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、IGB
T等の製品バラツキや温度変化に起因する特性変動によ
り、ターンオフ時間が長くなると、ゲート電圧が所定電
圧まで低下するのに時間がかかり、低抵抗にてプルダウ
ン動作を行うことができなくなることがある。この場
合、ノイズによりターンオンする誤動作が生じる等の問
題があった。
【0004】本発明の目的は、電圧駆動型素子のターン
オフ時のターンオフ遅延の増大を防ぐ電圧駆動型素子の
駆動装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】一実施の形態を示す図1
を参照して本発明を説明する。 (1)請求項1の発明は、電圧駆動型素子1のゲートと
接続されて、電圧駆動型素子1のターンオフ時にゲート
電荷を放電する放電抵抗R2と、電圧駆動型素子1のゲ
ート電圧が所定の電圧より高いか否かを判定する電圧判
定手段7,8と、電圧駆動型素子1のターンオフ開始か
ら所定時間経過後のゲート電圧が電圧判定手段7,8に
より所定の電圧より高いと判定されると、放電抵抗の抵
抗値を小さくする抵抗値低減手段FF1、FF2、4、
5、R3、R4とを備えることにより、上記目的を達成
する。 (2)請求項2の発明は、請求項1の電圧駆動型素子の
駆動装置において、抵抗値低減手段FF1、FF2、
4、5、R3、R4は、放電抵抗R2と並列に接続され
た抵抗値低減用抵抗R3,R4と、抵抗値低減用抵抗R
3,R4を介してゲート電荷の放電を実行するかしない
かを切り替える切替手段FF1、FF2、4,5とを備
え、切替手段FF1、FF2、4,5は、電圧駆動型素
子1のターンオフ開始から所定時間経過後のゲート電圧
が電圧判定手段7,8により所定の電圧より高いと判定
されると、抵抗値低減用抵抗R3,R4も介してゲート
電荷を放電させることを特徴とする。 (3)請求項3の発明は、請求項1の電圧駆動型素子の
駆動装置において、抵抗値低減手段FF1、FF2、
4、5、R3、R4は、放電抵抗R2と並列に接続され
た第1の抵抗値低減用抵抗R3および第2の抵抗値低減
用抵抗R4と、第1の抵抗値低減用抵抗R3および第2
の抵抗値低減用抵抗R4を介してゲート電荷の放電を実
行するかしないかを切り替える切替手段FF1、FF
2、4,5とを備え、切替手段FF1、FF2、4,5
は、電圧駆動型素子1のターンオフ開始から第1の所定
時間経過後のゲート電圧が電圧判定手段7,8により第
1の所定の電圧より高いと判定されると、第1の抵抗値
低減用抵抗R3も介してゲート電荷を放電させ、電圧駆
動型素子1のターンオフ開始から第2の所定時間経過後
のゲート電圧が電圧判定手段7,8により第2の所定の
電圧より高いと判定されると、さらに第2の抵抗値低減
用抵抗R4も介してゲート電荷を放電させることを特徴
とする。
【0006】なお、上記課題を解決するための手段の項
では、本発明をわかりやすく説明するために実施の形態
の図1と対応づけたが、これにより本発明が実施の形態
に限定されるものではない。
【0007】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果を奏す
る。 (1)請求項1〜3の発明によれば、電圧駆動型素子の
ターンオフ時のターンオフ遅延の増大を抑制することが
できる。 (2)請求項2の発明によれば、所定時間経過後のゲー
ト電圧が所定の電圧より高い場合には、抵抗値低減用抵
抗も介してゲート電荷を放電させることにより、放電抵
抗の抵抗値を小さくするので、電圧駆動型素子が誤ター
ンオンするのを防ぐことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、電圧駆動型素子の1つで
あるIGBTを用いて負荷L1を駆動する駆動装置の一
実施の形態の構成を示す図である。負荷L1は、IGB
T1によって駆動される。IGBT1のゲートは、抵抗
R1と、抵抗R1と直列に接続されたNPNトランジス
タ2とを介して、駆動回路電源10と接続されている。
また、IGBT1のゲートは、抵抗R2と、抵抗R2と
直列に接続されたPNPトランジスタ3とを介して、グ
ランド(GND)接続されている。
【0009】トランジスタ2,3は、それぞれ駆動信号
Vinに基づいて、オン/オフする。駆動信号VinがH
(ハイ)レベルの間は、NPNトランジスタ2はオン状
態であり、PNPトランジスタ3はオフ状態となってい
る。この間は、駆動回路電源10の電圧は、抵抗R1を
介してIGBT1のゲートに印可されるので、IGBT
1がオンとなり、負荷L1には電流が流れる。一方、駆
動信号VinがHレベルからLレベルに遷移すると、NP
Nトランジスタ2はオフ、PNPトランジスタ3はオン
となって、IGBT1がターンオフする。
【0010】IGBTのゲートは、2つのコンパレータ
7,8とも接続されている。コンパレータ7は、駆動回
路電源10の電圧Vccを抵抗R5と抵抗R6+R7とで
分圧された電圧Vref1(=Vcc・(R6+R7)/(R
5+R6+R7))と、IGBT1のゲート電圧(ゲー
ト−エミッタ間電圧Vge)とを比較する。ゲート電圧V
geが比較電圧Vref1よりも小さければL(ロー)レベル
の信号を出力し、ゲート電圧Vgeが比較電圧Vref1より
も大きければHレベルの信号を出力する。
【0011】コンパレータ7の出力はフリップフロップ
FF1に入力される。フリップフロップFF1の出力
は、Nチャネル型MOSFET4のゲートと接続されて
おり、フリップフロップFF1の出力がHレベルになっ
たときに、MOSFET4がオンする。これにより、M
OSFET4とIGBT1のゲートとの間に接続されて
いる抵抗R3が導通するので、抵抗R3を用いてIGB
T1のゲートをプルダウンすることができる。
【0012】コンパレータ8は、駆動回路電源10の電
圧Vccを抵抗R5+R6と抵抗R7とで分圧された電圧
Vref2(=Vcc・R7/(R5+R6+R7))と、I
GBT1のゲート電圧とを比較する。電圧比較による信
号の出力動作は、コンパレータ7と同様である。コンパ
レータ8の出力はフリップフロップFF2に入力され
る。フリップフロップFF2の出力は、Nチャネル型M
OSFET5のゲートと接続されており、フリップフロ
ップFF2の出力がHレベルになったときに、MOSF
ET5がオンする。これにより、MOSFET5とIG
BT1のゲートとの間に接続されている抵抗R4を用い
てIGBT1のゲートをプルダウンする。
【0013】なお、比較電圧Vref1およびVref2は、I
GBT1のターンオフ特性に基づいて予め定めておく。
後述するように、比較電圧Vref1は、IGBT1のター
ンオフ開始から遅延時間t1経過後のゲート電圧Vgeと
比較する際に用いられるので、遅延時間t1とともに、
IGBT1のターンオフ特性に基づいて定めておく。同
様に、比較電圧Vref2は、IGBT1のターンオフ開始
から遅延時間t2経過後のゲート電圧Vgeと比較する際
に用いられるので、遅延時間t2とともに、IGBT1
のターンオフ特性に基づいて定めておく。但し、比較電
圧Vref1およびVref2は、抵抗R5〜R7の抵抗値に基
づいて定まるので、比較電圧Vref1,Vref2を定めてお
くということは、抵抗R5〜R7の抵抗値を定めておく
ことに他ならない。
【0014】フリップフロップFF1は、駆動信号Vin
を遅延回路11にて時間t1だけ遅延させた信号の立ち
下がり時に、入力信号を出力信号として保持する。すな
わち、駆動信号VinがHレベルからLレベルに遷移して
時間t1経過した時に、コンパレータ7から入力された
信号を出力信号として保持する。同様に、フリップフロ
ップFF2は、駆動信号Vinを遅延回路12にて時間t
2だけ遅延させた信号の立ち下がり時に、入力信号を出
力信号として保持する。
【0015】駆動信号Vinを遅延回路13にて時間t3
だけ遅延させた信号は、NOTゲート14にて反転され
た後、Nチャネル型MOSFET6のゲートに入力され
る。遅延回路13の出力がLレベルになると、MOSF
ET6がオンとなり、IGBT1のゲートはグランドと
短絡される。3つの遅延回路11,12,13にて遅延
させる遅延時間t1,t2,t3の間には、t1<t2
<t3の関係があり、それぞれの値は、IGBT1のタ
ーンオフ特性に基づいて予め定めておく。遅延回路13
では、出力がHレベルからLレベルに遷移する時にのみ
遅延時間t3が付与され、出力がLレベルからHレベル
に遷移する時には信号の遅延は生じないものとする。
【0016】図1に示す回路において、MOSFET
4,5,6がオフの時に、駆動信号VinをHレベルから
Lレベルに遷移させると、NPNトランジスタ2がオフ
すると同時に、PNPトランジスタ3がオンする。これ
により、IGBT1のゲート電荷は、抵抗R2を介して
放電されて、IGBT1のターンオフが開始する。この
後、ターンオフ開始から遅延時間t1およびt2経過後
のゲート電圧Vgeの値に基づいて、MOSFET4およ
び5がそれぞれオンする。例えば、MOSFET4がオ
ンすると抵抗R3が導通するので、IGBT1のゲート
電荷は抵抗R2と抵抗R3を介して放電される。IGB
T1のターンオフ時の動作特性を図2および図3を用い
て後述する。
【0017】−正常時の動作特性− 図2は、駆動信号VinをHレベルからLレベルに遷移さ
せて、IGBT1をターンオフさせた時の通常の動作時
の各電流、電圧波形を示す図である。図中、Ic,Vc
e,Vgeはそれぞれ、IGBT1のコレクタに流れ込む
電流、コレクタ−エミッタ間電圧、ゲート−エミッタ間
電圧を示している。
【0018】駆動信号VinがHレベルの間は、NPNト
ランジスタ2はオンとなっており、抵抗R1を介して駆
動回路電源10の電圧VccをIGBT1のゲートに印加
することにより、IGBT1をオンさせている。これに
より、負荷L1に電流Icを流している。
【0019】この状態から駆動信号VinをLレベルに遷
移させると、NPNトランジスタ2がオフすると同時
に、オフされていたPNPトランジスタ3がオンとな
り、抵抗R2を介してIGBT1のゲート容量から電荷
の放電を開始する。ゲート容量から電荷の放電が開始さ
れると、ゲート−エミッタ間電圧Vgeが低下すると共
に、IGBT1がターンオフを開始する。ゲート−コレ
クタ間容量による帰還効果により、ゲート−エミッタ間
電圧Vgeの低下は一旦停止するが、コレクタ−エミッタ
間電圧Vceの上昇に伴って再び低下し始めて、コレクタ
電流Icが遮断される。
【0020】駆動信号VinがHレベルからLレベルに遷
移してから、遅延回路11の遅延動作による遅延時間t
1経過後に、フリップフロップFF1のクロックが入力
される。IGBT1のターンオフ特性が正常な場合に
は、図2に示すように、電圧Vge<Vref1の関係が成り
立つので、コンパレータ7からはLレベルの信号が出力
される。従って、フリップフロップFF1の出力はLレ
ベルのままであり、MOSFET4はオフ状態が保たれ
る。同様に、遅延回路12にて遅延時間t2経過した後
にフリップフロップFF2のクロックが入力されるが、
電圧Vge<Vref2の関係が成り立つので、フリップフロ
ップFF2の出力もLレベルのままであり、MOSFE
T5はオフ状態が保たれる。
【0021】その後、遅延回路13の遅延動作による遅
延時間t3経過後に、MOSFET6がオンとなり、I
GBT1のゲートはグランドと短絡される。これによ
り、ノイズに起因するIGBT1の誤ターンオン動作を
防ぐことができる。
【0022】−ターンオフ遅延が大きい場合の動作特性
− 図3は、IGBT1の製品バラツキや温度特性により、
ターンオフ遅延が大きい場合の各電流、電圧波形を示す
図である。駆動信号VinがHレベルからLレベルに遷移
すると、NPNトランジスタ2がオフすると同時に、オ
フされていたPNPトランジスタ3がオンとなり、抵抗
R2を介してIGBT1のゲート容量から電荷の放電を
開始する。ここでは、IGBT1の製品バラツキや温度
特性により、IGBT1のターンオフ特性が変動し、タ
ーンオフ時のゲート−エミッタ間電圧Vgeの低下が極端
に遅くなっている場合について説明する。
【0023】遅延回路11の遅延動作による遅延時間t
1経過時点において、図3に示すように、電圧Vge>V
ref1の関係が成り立っているので、フリップフロップF
F1の出力はHレベルとなる。これにより、MOSFE
T4がオンするので、MOSFET4と接続されている
抵抗R3が通電する。従って、IGBT1のゲート電荷
は、抵抗R2と抵抗R3との並列抵抗を介して放電が行
われる。この抵抗R2と抵抗R3とからなる並列抵抗
は、抵抗R2よりも抵抗値が小さいため、ゲート電圧V
geの低下速度は速くなる。
【0024】同様に、遅延回路12の遅延動作による遅
延時間t2経過時点において、図3に示すように、電圧
Vge>Vref2の関係が成り立っているので、フリップフ
ロップFF2の出力はHレベルとなる。これにより、M
OSFET5がオンするので、MOSFET5と接続さ
れている抵抗R4が通電する。従って、IGBT1のゲ
ート電荷は、抵抗R2と抵抗R3と抵抗R4との並列抵
抗を介して放電が行われる。この場合、ゲート電荷を放
電させるための抵抗R2,R3,R4の抵抗値は、抵抗
R4が通電する前の抵抗値と比べてさらに小さくなるの
で、電圧vgeの低下速度はさらに速くなる。
【0025】その後、遅延回路13における遅延時間t
3経過後に、MOSFET6がオンとなり、IGBT1
のゲートはグランドと短絡される。これにより、ノイズ
に起因するIGBT1の誤ターンオン動作を防ぐことが
できる。遅延時間t3経過前には、MOSFET4およ
びMOSFET5をオンさせて、ゲート電荷の放電抵抗
の抵抗値を小さくすることにより、ゲート−エミッタ間
電圧Vgeの低下速度を調整しているので、遅延時間t3
経過後には、IGBT1のターンオフ動作は終了してい
る。
【0026】なお、図3では、MOSFET4およびM
OSFET5が共にオンとなる場合について説明した
が、ゲート電圧Vgeの低下状態によっては、MOSFE
T4およびMOSFET5のうちのいずれか一方のみが
オンとなる可能性もある。このような場合においても、
所定時間t1またはt2経過後にゲート電圧Vgeが比較
電圧Vref1またはVref2以下に低下していなければ、I
GBT1のターンオフ動作の途中でゲート電荷の放電抵
抗を小さくするので、ゲート電圧Vgeの低下速度を速め
ることができる。
【0027】本実施の形態における電圧駆動型素子の駆
動装置によれば、駆動信号Vinに基づいてIGBT1の
ターンオフ動作を開始してから、遅延時間t1経過後に
ゲート電圧Vgeと第1の比較電圧Vref1とを比較し、V
ge>Vref1であればMOSFET4をオンさせることに
より、IGBT1のゲート電荷を放電させるための抵抗
の抵抗値を小さくする。さらに、遅延時間t2経過後に
ゲート電圧Vgeと第2の比較電圧Vref2とを比較し、V
ge>Vref2であればMOSFET5をオンさせることに
より、IGBT1のゲート電荷の放電抵抗の抵抗値をさ
らに小さくする。これにより、ターンオフ開始時には放
電抵抗の抵抗値を大きくしてターンオフ時に発生するサ
ージ電圧の発生を抑制することができ、かつ、ターンオ
フ終了後の誤ターンオン動作を防ぐことができる。
【0028】上述した方法とは別に、ターンオフ開始時
から所定時間経過後に、ゲート電荷を放電させるための
抵抗の抵抗値を小さくする方法も考えられるが、この方
法では、IGBT1のターンオフ特性が変動することに
よってターンオフ遅延が大きくなると、抵抗値を小さく
する際にターンオフ動作が終了していない可能性もあ
り、次のような問題が生じる。すなわち、ターンオフ動
作が終了していないにも関わらず、放電抵抗を小さくす
ることによってIGBT1のゲート電荷を放電するた
め、電流の遮断が急峻となり、発生するサージ電圧が大
きくなる。
【0029】また、特開平11−262243号公報に
開示されている方法、すなわち、ゲート電圧Vgeが所定
の電圧以下になったことを検知して、MOSFET6を
オンさせる方法では、ゲート電圧Vgeが所定電圧を上回
る状態が継続している間は、ゲート電圧Vgeの低下速度
を抑制することができないため、IGBT1のターンオ
フ遅延の増大を抑えることはできない。この点、本実施
の形態の電圧駆動型素子の駆動装置によれば、ゲート電
圧Vgeに基づいて段階的に放電抵抗を小さくしていくの
で、サージ電圧が発生するのを抑制しつつ、IGBT1
のターンオフ遅延の増大を抑えることができる。
【0030】本発明は、上述した一実施の形態に限定さ
れることはない。例えば、IGBT1のゲート電荷を放
電させるための抵抗を段階的に小さくしていくために、
抵抗R3とR4の2つの抵抗を設けたが、放電抵抗を低
減させるための抵抗を1つ、または3つ以上とすること
もできる。また、抵抗R3およびR4を設けずに、放電
抵抗R2を可変抵抗として段階的に抵抗値を小さくして
いくこともできる。さらに、電圧駆動型素子としてIG
BTを用いた例について説明したが、MOSFET等の
他の電圧駆動型素子を用いることもできる。
【0031】特許請求の範囲の構成要素と一実施の形態
の構成要素との対応関係は次の通りである。すなわち、
IGBT1が電圧駆動型素子を、抵抗R2が放電抵抗
を、コンパレータ7,8が電圧判定手段を、フリップフ
ロップFF1,FF2、MOSFET4,5および抵抗
R3,R4が抵抗値低減手段を、抵抗R3が抵抗値低減
用抵抗および第1の抵抗値低減用抵抗を、抵抗R4が抵
抗値低減用抵抗および第2の抵抗値低減用抵抗を、フリ
ップフロップFF1,FF2、MOSFET4,5が切
替手段をそれぞれ構成する。なお、本発明の特徴的な機
能を損なわない限り、各構成要素は上記構成に限定され
るものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態における電圧駆動型素子の駆動装
置の構成を示す図
【図2】IGBTのターンオフ特性が正常時の動作特性
を示す図
【図3】IGBTのターンオフ遅延が大きい場合の動作
特性を示す図
【符号の説明】
1…IGBT、2…NPNトランジスタ、3…PNPト
ランジスタ、4,5,6…MOSFET、7,8…コン
パレータ、10…駆動回路電源、11,12,13…遅
延回路、14…NOTゲート、L1…負荷、R1,R
2,R3,R4,R5,R6,R7…抵抗、D1…ダイ
オード、FF1,FF2…フリップフロップ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電圧駆動型素子のゲートと接続されて、前
    記電圧駆動型素子のターンオフ時にゲート電荷を放電す
    る放電抵抗と、 前記電圧駆動型素子のゲート電圧が所定の電圧より高い
    か否かを判定する電圧判定手段と、 前記電圧駆動型素子のターンオフ開始から所定時間経過
    後の前記ゲート電圧が前記電圧判定手段により前記所定
    の電圧より高いと判定されると、前記放電抵抗の抵抗値
    を小さくする抵抗値低減手段とを備えることを特徴とす
    る電圧駆動型素子の駆動装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の電圧駆動型素子の駆動装
    置において、 前記抵抗値低減手段は、前記放電抵抗と並列に接続され
    た抵抗値低減用抵抗と、前記抵抗値低減用抵抗を介して
    前記ゲート電荷の放電を実行するかしないかを切り替え
    る切替手段とを備え、 前記切替手段は、前記電圧駆動型素子のターンオフ開始
    から所定時間経過後の前記ゲート電圧が前記電圧判定手
    段により前記所定の電圧より高いと判定されると、前記
    抵抗値低減用抵抗も介して前記ゲート電荷を放電させる
    ことを特徴とする電圧駆動型素子の駆動装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の電圧駆動型素子の駆動装
    置において、 前記抵抗値低減手段は、前記放電抵抗と並列に接続され
    た第1の抵抗値低減用抵抗および第2の抵抗値低減用抵
    抗と、前記第1の抵抗値低減用抵抗および前記第2の抵
    抗値低減用抵抗を介して前記ゲート電荷の放電を実行す
    るかしないかを切り替える切替手段とを備え、 前記切替手段は、前記電圧駆動型素子のターンオフ開始
    から第1の所定時間経過後の前記ゲート電圧が前記電圧
    判定手段により第1の所定の電圧より高いと判定される
    と、前記第1の抵抗値低減用抵抗も介して前記ゲート電
    荷を放電させ、前記電圧駆動型素子のターンオフ開始か
    ら第2の所定時間経過後の前記ゲート電圧が前記電圧判
    定手段により第2の所定の電圧より高いと判定される
    と、さらに前記第2の抵抗値低減用抵抗も介して前記ゲ
    ート電荷を放電させることを特徴とする電圧駆動型素子
    の駆動装置。
JP2002107841A 2002-04-10 2002-04-10 電圧駆動型素子の駆動装置 Pending JP2003304678A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002107841A JP2003304678A (ja) 2002-04-10 2002-04-10 電圧駆動型素子の駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002107841A JP2003304678A (ja) 2002-04-10 2002-04-10 電圧駆動型素子の駆動装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003304678A true JP2003304678A (ja) 2003-10-24

Family

ID=29391763

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002107841A Pending JP2003304678A (ja) 2002-04-10 2002-04-10 電圧駆動型素子の駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003304678A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009055696A (ja) * 2007-08-27 2009-03-12 Fuji Electric Device Technology Co Ltd 半導体素子のゲート駆動回路およびゲート駆動方法
WO2011125945A1 (ja) * 2010-04-01 2011-10-13 日立オートモティブシステムズ株式会社 電力変換装置
CN102931821A (zh) * 2012-08-06 2013-02-13 江苏应能微电子有限公司 场效应管驱动电路
JP2021518061A (ja) * 2018-01-10 2021-07-29 テキサス インスツルメンツ インコーポレイテッド 低静止電流負荷スイッチ

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009055696A (ja) * 2007-08-27 2009-03-12 Fuji Electric Device Technology Co Ltd 半導体素子のゲート駆動回路およびゲート駆動方法
WO2011125945A1 (ja) * 2010-04-01 2011-10-13 日立オートモティブシステムズ株式会社 電力変換装置
JP5538523B2 (ja) * 2010-04-01 2014-07-02 日立オートモティブシステムズ株式会社 電力変換装置
CN102931821A (zh) * 2012-08-06 2013-02-13 江苏应能微电子有限公司 场效应管驱动电路
JP2021518061A (ja) * 2018-01-10 2021-07-29 テキサス インスツルメンツ インコーポレイテッド 低静止電流負荷スイッチ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100641862B1 (ko) 반도체장치
EP0329285B1 (en) Output buffer
JP7087373B2 (ja) 半導体素子の電流検出回路及び電流検出方法
JP6428939B2 (ja) 半導体装置
US7368952B2 (en) Output buffer circuit
US7705638B2 (en) Switching control circuit with reduced dead time
US9587616B2 (en) Internal combustion engine ignition device
JP7408934B2 (ja) 半導体素子の電流検出回路及び電流検出方法、並びに半導体モジュール
JP4161737B2 (ja) 半導体装置の駆動方法および装置
JP2006222593A (ja) 電圧駆動型半導体素子の駆動装置および方法
JPWO2015045534A1 (ja) 駆動回路および半導体装置
JP4991446B2 (ja) 電力変換装置
JP2008193717A (ja) 半導体装置の駆動方法および装置
CN107947774B (zh) 用于IGBT栅极驱动芯片的LDMOS电平移位dv/dt噪声抑制电路
JP2004260730A (ja) パルス発生回路及びそれを用いたハイサイドドライバ回路
US11711079B2 (en) Integrated bus interface fall and rise time accelerator method
JP2002369495A (ja) 電圧駆動型素子の駆動回路
JP2001145370A (ja) 駆動回路
US9912331B2 (en) Gate driver that drives with a sequence of gate resistances
JP5447575B2 (ja) 駆動装置
JP2007006254A (ja) 遅延回路
JP7346944B2 (ja) 半導体素子の電流検出回路及び電流検出方法、並びに半導体モジュール
JP2003304678A (ja) 電圧駆動型素子の駆動装置
JPH10304650A (ja) 電圧駆動形スイッチ素子のゲート駆動回路
JP4008612B2 (ja) スルーレートの限定されたノードを介してデジタル信号を伝搬する装置及び操作方法