JP2003304032A - 面発光レーザ素子 - Google Patents

面発光レーザ素子

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JP2003304032A JP2002104393A JP2002104393A JP2003304032A JP 2003304032 A JP2003304032 A JP 2003304032A JP 2002104393 A JP2002104393 A JP 2002104393A JP 2002104393 A JP2002104393 A JP 2002104393A JP 2003304032 A JP2003304032 A JP 2003304032A
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威 濱
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反射率や温度特性を向上させた面発光レーザ
素子を提供すること。 【解決手段】 n型Al0.2Ga0.8Asで形成されたn
型高屈折率領域41と、第1のn型AlAs層51、n
型Al0.9Ga0.1As層52、第2のn型AlAs層5
3の3つの層で形成されたn型低屈折率領域42とを交
互に積層して下部半導体多層膜反射鏡12を構成する。
また、p型Al0.2Ga0.8Asで形成されたp型高屈折
率領域45と、第1のp型AlAs層56、p型Al
0.9Ga0.1As層57、第2のp型AlAs層58の3
つの層で形成されたp型低屈折率領域46とを交互に積
層して上部半導体多層膜反射鏡16を構成する。特に、
第1のn型AlAs層51、第2のn型AlAs層5
3、第1のp型AlAs層56および第2のp型AlA
s層58の厚みを5nm程度とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体多層膜反射
鏡内にAlAs層を含ませた面発光レーザ素子に関し、
特に、下部半導体多層膜反射鏡と上部半導体多層膜反射
鏡の両方にAlAs層が含まれている面発光レーザ素子
に関する。
【0002】
【従来の技術】垂直共振器型面発光レーザ(VCSE
L:Vertical Cavity Surface EmittingLaser。以下、
単に面発光レーザ素子と称する。)は、その名の示す通
り、光の共振する方向が基板面に対して垂直であり、光
インターコネクションを初め、通信用光源として、ま
た、その他の様々なアプリケーション用デバイスとして
注目されている。
【0003】その理由として面発光レーザ素子は、従来
の端面発光型レーザ素子と比較して、素子の2次元配列
を容易に形成できること、ミラーを設けるために劈開す
る必要がないのでウエハレベルでテストできること、活
性層のボリュームが格段に小さいので極低閾値で発振で
きるため消費電力が小さいこと等の利点を有しているこ
と等が挙げられる。
【0004】図7は、従来の面発光レーザ素子の斜視断
面図である。また、図8は、後述する下部半導体多層膜
反射鏡と上部半導体多層膜反射鏡の構造を説明するため
の説明図である。なお、図8において、図7と共通する
部分には同一の符号を付している。図7に示す面発光レ
ーザ素子100を作製するには、まず、n型GaAs基
板11上に、MOCVD法(有機金属化学気相成長法)
により、下部半導体多層膜反射鏡(下部DBRミラー)
112を形成する。ここで、下部半導体多層膜反射鏡1
12は、図8に示すように、それぞれの厚さがλ/4n
(λは発振波長、nは屈折率)であるn型高屈折率領域
141とn型低屈折率領域142との積層構造を1ペア
として、それを例えば35ペア分積層している。なお、
n型高屈折率領域141は、例えばn型Al0.2Ga0.8
Asで形成し、n型低屈折率領域142は、例えばn型
Al0.9Ga0.1Asで形成する。
【0005】そして、その下部半導体多層膜反射鏡11
2上に、上下をクラッド層31および33で挟まれた量
子井戸活性層32を形成し、これらからなる活性領域1
3の上に、後の工程において電流狭窄領域を形成するた
めのAlzGa1-zAs(0.95≦z≦1)層15を形
成する。通常、電流狭窄層としてはAlAsを用いるこ
とが多い。さらに、このAlzGa1-zAs(0.95≦
z≦1)層15の上に、上部半導体多層膜反射鏡116
(上部DBRミラー)を形成する。ここで、上部半導体
多層膜反射鏡116は、図8に示すように、それぞれの
厚さがλ/4n(λは発振波長、nは屈折率)であるp
型高屈折率領域145とp型低屈折率領域146との積
層構造を1ペアとして、それを例えば25ペア分積層し
ている。なお、p型高屈折率領域145は、例えばp型
Al0.2Ga0.8Asで形成し、p型低屈折率領域146
は、例えばp型Al0.9Ga0.1Asで形成する。また、
上部半導体多層膜反射鏡116上に、p型GaAsコン
タクト層17を形成する。
【0006】次に、フォトリソグラフィ工程およびエッ
チング工程(ドライエッチングまたはウェットエッチン
グ)を経て、上部半導体多層膜反射鏡116とAlAs
層15とクラッド層33と量子井戸活性層32とクラッ
ド層31と下部半導体多層膜反射鏡112の一部とから
なる積層構造の外縁部を除去し、これにより例えば直径
30μmの円形のメサポストを形成する。
【0007】次に、水蒸気雰囲気中にて、約400℃の
温度で酸化処理を行ない、AlzGa1-zAs(0.95
≦z≦1)層15をメサポストの側壁から選択的に酸化
させ、Al酸化層14を形成する。例えばメサポストの
直径が30μmであって、Al酸化層14が10μmの
帯幅を有するリング形状である場合には、中心のAlz
Ga1-zAs(0.95≦z≦1)層15の面積、すな
わち電流注入されるアパーチャの面積は約80μm
2(直径10μm)になる。
【0008】そして、上記したメサポストの上面および
側面と露出した下部半導体多層膜反射鏡112の上面
に、保護膜として機能するシリコン窒化膜19を形成
し、続いて、ポリイミド22によって、シリコン窒化膜
19が形成されたメサポストの周囲を埋め込む。そし
て、メサポストの上面に形成されたシリコン窒化膜19
を、直径30μmの円形状に除去して露出したp型Ga
Asコンタクト層17上に、内径20μm、外径30μ
mのリング状のp型電極18を形成する。n型GaAs
基板11の裏面には、基板の厚さを例えば200μm厚
に研磨した後、n型電極21を形成する。また、ポリイ
ミド22上にはワイヤをボンディングする電極パッド2
0を、上記したp型電極18に接触するように形成す
る。
【0009】以上に説明した面発光レーザ素子の構造に
おいて、特に、量子井戸活性層32の中央部分上に、周
囲のAl酸化層14よりも抵抗値の低いAlzGa1-z
s(0.95≦z≦1)層15が配置されることで、活
性領域13の狭い部分にのみ集中して電流を流すことが
可能となっている点が特徴的である。このような構造を
酸化狭窄型面発光レーザと呼んでおり、これにより、レ
ーザ発振閾値などのレーザ特性を大幅に向上させてい
る。
【0010】また、面発光レーザ素子では、上記した電
流狭窄構造も重要であるが、発振波長の選択や熱伝導率
の向上などの観点から、活性領域13を上下に挟む下部
半導体多層膜反射鏡112と上部半導体多層膜反射鏡1
16の構造も非常に重要である。下部半導体多層膜反射
鏡112および上部半導体多層膜反射鏡116におい
て、高屈折率領域と低屈折率領域との間のAl組成の差
が大きくなるほど屈折率差が大きくなり、良好な反射率
が得られることが知られている。また、熱伝導率もAl
組成差が大きいものほど大きくなることが知られている
(Afromowitz M A等 Journal of Applied Physics 44,
pp1292,(1973))。反射率が大きいと、半導体多層膜反
射鏡のペア数を少なくでき、エピタキシャル成長の時間
が短縮できる。また、熱伝導は、図9に示すように、5
0℃の動作環境で、電流−光出力特性が飽和に近づき、
70℃の動作環境では、電流−光出力特性が約8.5m
Wで飽和し、注入電流を増加しても光出力は増大しな
い。逆にいえば、熱伝導が大きいと、光出力の熱飽和特
性が良好で、高温の動作環境でも高出力で安定して動作
する面発光レーザ素子を作製することができる。
【0011】ところが、Al酸化層14を形成するため
にAlzGa1-zAs(0.95≦z≦1)が用いられて
いることからもわかるように、大きな屈折率差と高熱伝
導性を得るために、下部半導体多層膜反射鏡および/ま
たは上部半導体多層膜反射鏡の低屈折率領域であるAl
yGa1-yAs層(x<y<1)の組成yを1に近づける
と、当該低屈折率領域が容易に酸化される状態を作り出
すことにもなる。特に、上部半導体多層膜反射鏡116
中において組成yをあまり大きくしてしまうと、Al酸
化層14を得るために水蒸気雰囲気中で酸化処理を行な
うと、AlzGa1-zAs(0.95≦z≦1)層15と
一緒に上部半導体多層膜反射鏡116の低屈折率領域で
あるAlyGa1-yAs層(x<y<1)が酸化してしま
うことがある。下部半導体多層膜反射鏡112または上
部半導体多層膜反射鏡116内に必要以上に酸化膜が形
成されると、発振閾値が上がったり、転位が多く発生す
るなど、特性が悪化してしまう。すなわち、反射率や温
度特性の向上と、閾値の低下や転位不良の低減とはトレ
ードオフの関係になってしまい、双方を満足させること
は難しい。そのため、下部半導体多層膜反射鏡112ま
たは上部半導体多層膜反射鏡116を構成する各ペアの
うち、低屈折率側層には、通常、AlyGa1-yAs
(0.7≦y≦0.95)が用いられる。また、電流狭
窄層であるAlzGa1-ZAs(0.95≦z≦1)層1
5は、通常AlAsが用いられる。そして、yの値はz
の値より0.1以上小さくすることが多い。
【0012】その一方で、上記した酸化の問題を回避し
つつ、AlAs層を下部半導体多層膜反射鏡に含めた面
発光レーザ素子が提案されている。例えば、特願200
0−361317に開示の「面発光半導体レーザ素子」
は、下部半導体多層膜反射鏡のうち、メサポスト形成の
ためにエッチングされていない部分、すなわち側壁が酸
化されない部分をAlAsミラー層としたことを特徴と
している。また、他の例としては、米国特許54081
05号に開示の「Optoelectronics Semiconductor Devi
ce with Mesa」は、下部半導体多層膜反射鏡全体をAl
Asミラー層とし、かつ下部半導体多層膜をエッチング
しないことを特徴としている。さらに、他の例として、
特開平10−125999号公報に開示の「面発光半導
体レーザ素子およびその製造方法」は、少なくともいず
れかの半導体多層膜反射鏡をAlAsミラーとし、該A
lAsミラーの周囲に保護膜を作成した後に、酸化した
い場所のみをエッチングによって露出させ酸化させるこ
とを特徴としている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
願2000−361317に開示の「面発光半導体レー
ザ素子」は、温度特性が不十分であったり、AlAsミ
ラー層までエッチングしてしまわないように精度よくエ
ッチングしなければならないなどの問題を有している。
また、前記米国特許5408105号に開示の「Optoel
ectronics Semiconductor Device with Mesa」でも、エ
ッチング精度を極めて厳しくしなければならないという
問題を有している。
【0014】加えて、前記特開平10−125999号
公報に開示の「面発光半導体レーザ素子およびその製造
方法」では、エッチングを2回行なわなければならず、
保護膜の作成や除去等、非常に工程が複雑になるという
問題を有している。また、エッチングの精度も極めて厳
しく、工業化する上では非常に困難であるという問題も
有している。
【0015】本発明は上記に鑑みてなされたものであっ
て、従来のようにAlの組成の差で酸化速度を制御する
のではなく、半導体多層膜反射鏡内のAlAs層の膜厚
制御によって、容易に酸化しないAlAs層を半導体多
層膜反射鏡の内部に存在させることによって、容易に酸
化しないAlAs層を半導体多層膜反射鏡の内部に存在
させることによって、従来よりも反射率や温度特性を向
上させた面発光レーザ素子を提供することを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1にかかる面発光レーザ素子は、半導体基板
上に、高屈折率領域と低屈折率領域との対を1ペアとし
て複数のペアから構成される下部半導体多層膜反射鏡
と、前記下部半導体多層膜反射鏡の上方に配置されると
ともに上下をクラッド層で挟まれた活性層と、周縁部に
酸化領域を有したAlzGa1-zAs(0.95≦z≦
1)電流狭窄層と、高屈折率領域と低屈折率領域との対
を1ペアとして複数のペアから構成される上部半導体多
層膜反射鏡と、を備えた面発光レーザ素子において、前
記下部半導体多層膜反射鏡および/または前記上部半導
体多層膜反射鏡の低屈折率領域が、前記電流狭窄層より
も厚みの小さいAlAs層を含んでいることを特徴とし
ている。
【0017】この発明によれば、容易に酸化されない薄
い厚みのAlAs層を、下部半導体多層膜反射鏡および
/または上部半導体多層膜反射鏡の低屈折率領域に含ま
せているので、AlAs層が有する低屈折率と高熱伝導
性という特性を半導体多層膜反射鏡に取り入れることが
できる。
【0018】また、請求項2にかかる面発光レーザ素子
は、上記発明において、前記下部半導体多層膜反射鏡
が、基板側の第1の半導体多層膜部分と活性層側の第2
の半導体多層膜部分とによって構成され、前記第1の半
導体多層膜部分の低屈折率領域は、任意の厚さのAlA
s層を含み、前記第2の半導体多層膜部分の低屈折率領
域は、前記電流狭窄層よりも厚みの小さいAlAs層を
含んでいることを特徴としている。
【0019】また、請求項3にかかる面発光レーザ素子
は、上記発明において、前記AlAs層が一つの低屈折
率領域に複数層含まれていることを特徴としている。
【0020】また、請求項4にかかる面発光レーザ素子
は、上記発明において、前記上部半導体多層膜反射鏡内
または前記第2の半導体多層膜部分に含まれるAlAs
層の一層当たりの厚さが10nm以下であることを特徴
としている。
【0021】また、請求項5にかかる面発光レーザ素子
は、上記発明において、前記下部半導体多層膜反射鏡お
よび/または前記上部半導体多層膜反射鏡の高屈折率領
域が、AlxGa1-xAs(0≦x<1)層を含んでお
り、前記下部半導体多層膜反射鏡および/または前記上
部半導体多層膜反射鏡の低屈折率領域は、AlyGa1-y
As(x<y<1)層を含んでいることを特徴としてい
る。
【0022】また、請求項6にかかる面発光レーザ素子
は、上記発明において、前記下部半導体多層膜反射鏡お
よび/または前記上部半導体多層膜反射鏡が、前記Al
yGa1-yAs(x<y<1)層と前記AlxGa1-xAs
(0≦x<1)層に挟まれ、Al組成iがyからxまで
緩やかに傾斜するAliGa1-iAs傾斜組成層を含んで
いることを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明にかかる面発光レ
ーザ素子の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明す
る。なお、この実施の形態によりこの発明が限定される
ものではない。
【0024】(実施の形態1)まず、実施の形態1にか
かる面発光レーザ素子について説明する。実施の形態1
にかかる面発光レーザ素子は、上部半導体多層膜反射鏡
および下部半導体多層膜反射鏡内に、酸化されにくい薄
い膜厚のAlAs層を含ませることで、従来よりも反射
率や温度特性を向上させたことを特徴としている。
【0025】まず、AlAs層の厚みと酸化レートとの
関係について説明する。AlAsの酸化の容易さは、文
献IEEE Journal of Selected topics in Quantum Elect
ronics Vol3,3,June 1997 p916のFig8(b)に示す
ように、膜厚が増加するに従って急激に増加することが
知られている。発明者らは、このAlAsの膜厚と酸化
レートとの関係についてさらに詳しく実験した結果、エ
ピタキシャル成長の条件や酸化条件によって酸化レート
は様々に変わるが、膜厚10nm以下であるとほぼ安定
してほとんど酸化されないことを見出した。すなわち、
半導体多層膜反射鏡内に、膜厚10nm以下のAlAs
層を含ませることで、高反射率と良好な温度特性を有
し、かつ従来と同じ簡便な工程での作製が可能な面発光
レーザ素子を提供することができるという知見を得るに
至った。
【0026】図1は、実施の形態1にかかる面発光レー
ザ素子の斜視断面図である。また、図2は、実施の形態
1にかかる面発光レーザ素子の下部半導体多層膜反射鏡
と上部半導体多層膜反射鏡の構造を説明するための説明
図である。なお、図1において、図7と共通する部分に
は同一の符号を付し、図2において、図1と共通する部
分には同一の符号を付している。
【0027】図1に示す面発光レーザ素子10におい
て、図7に示した従来の面発光レーザ素子と異なるの
は、下部半導体多層膜反射鏡12と上部半導体多層膜反
射鏡16の各層構造である。よって、その大きな違い
は、図2において説明される。図1に示す面発光レーザ
素子10を作製するには、まず、n型GaAs基板11
上に、MOCVD法により、下部半導体多層膜反射鏡
(下部DBRミラー)12を形成する。ここで、下部半
導体多層膜反射鏡12は、図2に示すように、それぞれ
の厚さがλ/4n(λは発振波長、nは屈折率)である
n型高屈折率領域41とn型低屈折率領域42との積層
構造を1ペアとして、それを35ペア分積層した層であ
る。
【0028】なお、n型高屈折率領域41は、従来通り
にn型Al0.2Ga0.8Asで形成するが、n型低屈折率
領域42は、第1のn型AlAs層51、n型Al0.9
Ga0 .1As層52、第2のn型AlAs層53の3つ
の層で構成される。特に、第1のn型AlAs層51お
よび第2のn型AlAs層53の厚みは、それぞれ5n
m程度であり、n型Al0.9Ga0.1As層52の厚み
は、λ/4nから第1のn型AlAs層51および第2
のn型AlAs層53の厚みの総計を減算した値であ
る。
【0029】そして、その下部半導体多層膜反射鏡12
上に、上下をクラッド層31および33で挟まれた量子
井戸活性層32を形成し、これらの層からなる活性領域
13の上に、後の工程において電流狭窄領域を形成する
ためのAlzGa1-zAs(0.95≦z≦1)層15を
形成する。また、さらに、このAlzGa1-zAs(0.
95≦z≦1)層15の上に、上部半導体多層膜反射鏡
16(上部DBRミラー)を形成する。ここで、上部半
導体多層膜反射鏡16は、図2に示すように、それぞれ
の厚さがλ/4n(λは発振波長、nは屈折率)である
p型高屈折率領域45とp型低屈折率領域46との積層
構造を1ペアとして、それを25ペア分積層した層であ
る。
【0030】なお、p型高屈折率領域45は、従来通り
にp型Al0.2Ga0.8Asで形成するが、p型低屈折率
領域46は、上記したn型低屈折率領域42と同様に、
第1のp型AlAs層56、p型Al0.9Ga0.1As層
57、第2のp型AlAs層58の3つの層で構成され
る。特に、第1のp型AlAs層56および第2のp型
AlAs層58の厚みは、それぞれ5nm程度であり、
p型Al0.9Ga0.1As層57の厚みは、λ/4nから
第1のp型AlAs層56および第2のp型AlAs層
58の厚みの総計を減算した値である。また、上部半導
体多層膜反射鏡16上に、p型GaAsコンタクト層1
7を形成する。
【0031】次に、フォトリソグラフィ工程およびエッ
チング工程(ドライエッチングまたはウェットエッチン
グ)を経て、上部半導体多層膜反射鏡16とAlzGa
1-zAs(0.95≦z≦1)層15とクラッド層33
と量子井戸活性層32とクラッド層31と下部半導体多
層膜反射鏡12の一部とからなる積層構造の外縁部を除
去し、これにより例えば直径30μmの円形のメサポス
トを形成する。
【0032】次に、水蒸気雰囲気中にて、例えば410
℃で20分間の酸化処理を行ない、AlzGa1-zAs
(0.95≦z≦1)層15をメサポストの側壁から選
択的に約10μm酸化させ、Al酸化層14を形成す
る。例えばAl酸化層14が10μmの帯幅を有するリ
ング形状である場合、中心のAlzGa1-zAs(0.9
5≦z≦1)層15の面積、すなわち電流注入されるア
パーチャの面積は約80μm2(直径10μm)にな
る。ここで特に、下部半導体多層膜反射鏡12の中の第
1のn型AlAs層51および第2のn型AlAs層5
3と上部半導体多層膜反射鏡16の中の、第1のp型A
lAs層56、p型Al0.9Ga0.1As層57、第2の
p型AlAs層58の酸化量は、周辺からわずか0.2
μmであった。
【0033】そして、上記したメサポストの上面および
側面と露出した下部半導体多層膜反射鏡112の上面
に、保護膜として機能するシリコン窒化膜19を形成
し、続いて、ポリイミド22によって、シリコン窒化膜
19が形成されたメサポストの周囲を埋め込む。そし
て、メサポストの上面に形成されたシリコン窒化膜19
を、直径30μmの円形状に除去し、これによって露出
したp型GaAsコンタクト層17上に、さらに内径2
0μm、外径30μmのリング状のp型電極18を形成
する。n型GaAs基板11の裏面には、基板の厚さを
例えば200μm厚に研磨した後、n型電極21を形成
する。また、ポリイミド21上にはワイヤをボンディン
グする電極パッド10を、上記したp型電極18に接触
するように形成する。
【0034】図3は、実施の形態1にかかる面発光レー
ザ素子の電流−光出力特性を示す図であり、特に図7に
示した従来の面発光レーザ素子と比較可能な条件の下で
測定された実験結果である。図3に示すように、実施の
形態1にかかる面発光レーザ素子は、従来の面発光レー
ザ素子と比較して、熱伝導が大きくなり光出力の熱飽和
特性が良好で、高温の動作環境でも高出力で安定して動
作することがわかる。なお、発明者らの他の実験によれ
ば、発振閾値も良好で、転位欠陥も見られなかった。
【0035】また、上述した説明では、n型低屈折率領
域42およびp型低屈折率領域46内にそれぞれ、Al
0.9Ga0.1As層を挟み込むように2つのAlAs層を
配置するとしたが、このAlAs層は、10nm以下の
厚みであれば、低屈折率領域内に一つだけ配置するよう
にしてもよい。図4は、その場合の半導体多層膜反射鏡
の1ペアの構造を示す図である。すなわち、p型低屈折
率領域46を、図4(a)に示すように、10nmの厚
みのp型AlAs層59とp型Al0.9Ga0.1As層5
7で構成し、n型低屈折率領域42を、図4(b)に示
すように、10nmの厚みのp型AlAs層54とn型
Al0.9Ga0.1As層52で構成することもできる。な
お、この場合のAlAs層は、製造工程の簡略化の観点
から、高屈折率領域に隣接する位置に形成されることが
好ましいが、低屈折率領域の中央部付近に配置してもよ
い。さらに、これらに限らず、AlAs層が10nm以
下の厚みを有するという条件を満たせば、同一の低屈折
率領域内に3つ以上のAlAs層を配置してもよい。ま
た、下部半導体多層膜反射鏡12と上部半導体多層膜反
射鏡16を構成するすべてのペアにAlAs層を含ませ
るのが好ましいが、一部であってもよい。
【0036】以上に説明したとおり、実施の形態1にか
かる面発光レーザ素子によれば、容易に酸化されない1
0nm以下の厚みのAlAs層を、活性領域13を挟ん
だ下部半導体多層膜反射鏡12と上部半導体多層膜反射
鏡16の両方に含ませているので、AlAs層が有する
低屈折率と高熱伝導性という特性を半導体多層膜反射鏡
に取り入れることができ、結果的に、反射率や温度特性
が向上して安定した高出力のレーザ発振が可能となる。
【0037】なお、効果は薄まるが、下部半導体多層膜
反射鏡12と上部半導体多層膜反射鏡16のいずれか一
方のみが、AlAs層を含んだペアで構成されるように
設計することもできる。
【0038】(実施の形態2)次に、実施の形態2にか
かる面発光レーザ素子について説明する。実施の形態2
にかかる面発光レーザ素子は、上部半導体多層膜反射鏡
および上部半導体多層膜反射鏡内に、酸化されにくい薄
い膜厚のAlAs層を含ませるとともに、AlAs層に
隣接する層として傾斜組成層を配置したことを特徴とし
ている。
【0039】図5は、実施の形態2にかかる面発光レー
ザ素子の斜視断面図である。また、図6は、実施の形態
2にかかる面発光レーザ素子の下部半導体多層膜反射鏡
と上部半導体多層膜反射鏡の構造を説明するための説明
図である。なお、図5において、図1と共通する部分に
は同一の符号を付し、図6において、図5と共通する部
分には同一の符号を付している。
【0040】図5に示す面発光レーザ素子において、図
1に示した実施の形態1にかかる面発光レーザ素子と異
なるのは、下部半導体多層膜反射鏡が第1の下部半導体
多層膜反射鏡61と第2の下部半導体多層膜反射鏡62
の2つの領域に分かれた点と、上部半導体多層膜反射鏡
63の層構造である。よって、その大きな違いは、図6
において説明される。図5に示す面発光レーザ素子60
を作製するには、まず、n型GaAs基板11上に、M
OCVD法により、第1の下部半導体多層膜反射鏡(下
部DBRミラー)61を形成する。
【0041】第1の下部半導体多層膜反射鏡61は、図
6に示すように、n型低屈折率領域とn型高屈折率領域
との積層からなる半導体層70を1ペアとして20ペア
分積層している。第1の傾斜組成層71は、Al組成が
20%から100%へと緩やかに増加するn型Ali
1-iAs(i=0.2→1.0)で形成される。その
膜厚は通常10〜30nmであり、本実施の形態2では
20nmである。また、n型低屈折率領域72はn型A
lAsで形成される。
【0042】また、第2の傾斜組成層73は、Al組成
が100%から20%へと緩やかに減少するn型Alj
Ga1-jAs(j=1.0→0.2)で形成される。な
お、第2の傾斜組成層73の厚さは、上記した第1の傾
斜組成層71と同じである。また、n型高屈折率領域7
4はn型Al0.2Ga0.8Asで形成される。n型低屈折
率領域(n型AlAs)72の厚さはλ/4nから第1
の傾斜組成層71の半分の厚みを減算し、さらに第2の
傾斜組成層73の半分の厚みを減算した値になる。よっ
て例えば第1の傾斜組成層71の厚みが20nm、第2
の傾斜組成層73の厚みが20nmの場合、n型低屈折
率領域(n型AlAs)72の厚さは、(λ/4n−1
0−10)nmとなる。また高屈折率領域74の厚みも
同様に計算し、この場合は、(λ/4n−10−10)
nmとなる。なお、本実施の形態におけるn型低屈折率
領域(n型AlAs)72は後の工程でもエッチングに
よって露出することはないため、厚さは10nm以上に
なってもかまわない。ここで上記した第1の傾斜組成層
71や第2の傾斜組成層73のような傾斜組成層は、電
気抵抗を下げる効果が得られる構造として公知である。
【0043】一方、第2の下部半導体多層膜反射鏡62
は、図6に示すように、n型低屈折率領域とn型高屈折
率領域との積層からなる半導体層80を1ペアとして1
5ペア分積層した層である。第1の傾斜組成層81は、
Al組成が20%から100%へと緩やかに増加するn
型AliGa1-iAs(i=0.2→1.0)で形成され
る。また、上記n型低屈性率領域は、第1のn型AlA
s層82とn型Al0. 9Ga0.1As層83と第2のn型
AlAs層84の3層で構成される。なお、第1のn型
AlAs層82および第2のn型AlAs層84の厚さ
は実施の形態1で説明したように10nm以下とする必
要があり、ここでは、それぞれ5nmとする。
【0044】第2の傾斜組成層85は、Al組成が10
0%から20%へと緩やかに減少するn型AljGa1-j
As(j=1.0→0.2)で形成される。なお、第2
の傾斜組成層85の厚さは、上記した第1の傾斜組成層
81と同じである。またn型低屈折率領域86はn型A
0.2Ga0.8As層で形成される。n型Al0.9Ga0 .1
As83の厚さは、λ/4nから第1の傾斜組成層81
の半分の厚みを減算し、さらに第1のAlAs層82の
厚みを減算し、さらに第2のAlAs層84の厚みを減
算し、さらに第2の傾斜組成層85の厚みを減算した値
となる。この場合は、(λ/4n−10−5−5−1
0)nmとなる。また、n型低屈折率領域(AlAs)
86の厚さはλ/4nから第1の傾斜組成層81の半分
の厚みを減算し、さらに第2の傾斜組成層85の半分の
厚みを減算した値になる。
【0045】次に、上記した第2の下部半導体多層膜反
射鏡62上に、上下をクラッド層31および33で挟ま
れた量子井戸活性層32を形成し、これらの層からなる
活性層13の上に、後の工程において電流狭窄領域を形
成するためのAlzGa1-zAs(0.95≦z≦1)層
15を形成する。また、さらに、このAlzGa1-zAs
(0.95≦z≦1)層15の上に、上部半導体多層膜
反射鏡63(上部DBRミラー)を形成する。
【0046】上部半導体多層膜反射鏡63は、図6に示
すように、p型低屈折率領域とp型高屈折率領域との積
層からなる半導体層90を1ペアとして15ペア分積層
した層である。第1の傾斜組成層91は、Al組成が2
0%から100%へと緩やかに増加するp型AliGa
1-iAs(i=0.2→1.0)で形成される。また、
上記p型低屈性率領域は、第1のp型AlAs層92と
p型Al0.9Ga0.1As層93と第2のp型AlAs層
94の3層で構成される。なお、第1のp型AlAs層
92および第2のp型AlAs層94の厚さは実施の形
態1で説明したように10nm以下とする必要があり、
ここでは、それぞれ5nmとする。
【0047】第2の傾斜組成層95は、Al組成が10
0%から20%へと緩やかに減少するp型AljGa1-j
As(j=1.0→0.2)で形成される。なお、第2
の傾斜組成層95の厚さは、上記した第1の傾斜組成層
91と同じである。また低屈折率領域96はp型Al
0.2Ga0.8As層で形成される。p型Al0.9Ga0.1
s93の厚さは、λ/4nから傾斜組成層91の半分の
厚みを減算し、さらにAlAs層92の厚みを減算し、
さらに第2のp型AlAs層94の厚みを減算し、さら
に傾斜組成層95の厚みを減算した値となる。この場合
は、(λ/4n−10−5−5−10)nmとなる。ま
た、p型AlAs96の厚さはλ/4nから傾斜組成層
91の半分の厚みを減算し、さらに傾斜組成層95の半
分の厚みを減算した値になる。上部半導体多層膜反射鏡
63は、図6に示すように、それぞれの厚さがλ/4n
(λは発振波長、nは屈折率)であるp型低屈折率領域
とp型高屈折率領域との積層からなる半導体層90を1
ペアとして25ペア分積層した層である。半導体層90
のうち、上記p型低屈性率層は、第1の傾斜組成層91
と第1のp型AlAs層92とp型Al0.9Ga0.1As
層93と第2のp型AlAs層94の4層で構成され
る。ここで特に、第1の傾斜組成層91は、Al組成が
20%から100%へと緩やかに増加するp型Ali
1-iAs(i=0.2→1.0)で形成される。な
お、第1のp型AlAs層92および第2のp型AlA
s層94の厚さは実施の形態1で説明したように10n
m以下とする必要があり、ここでは、それぞれ5nmと
する。よって、例えば第1の傾斜組成層91の厚さを2
0nmとした場合、p型Al0.9Ga0.1As層93の厚
さは、λ/4nから30nmを減算した値となる。
【0048】そして、この上部半導体多層膜反射鏡63
上に、p型GaAsコンタクト層17を形成する。次
に、フォトリソグラフィ工程およびエッチング工程(ド
ライエッチングまたはウェットエッチング)を経て、上
部半導体多層膜反射鏡63とAlzGa1-zAs(0.9
5≦z≦1)層15とクラッド層33と量子井戸活性層
32とクラッド層31と下部半導体多層膜反射鏡62の
一部とからなる積層構造の外縁部を除去し、これにより
例えば直径30nmの円形のメサポストを形成する。
【0049】次に、水蒸気雰囲気中にて、例えば410
℃で20分間の酸化処理を行ない、AlzGa1-zAs
(0.95≦z≦1)層15をメサポストの側壁から選
択的に約10μm酸化させ、Al酸化層14を形成す
る。例えばAl酸化層14が10μmの帯幅を有するリ
ング形状である場合、中心のAlzGa1-zAs(0.9
5≦z≦1)層15の面積、すなわち電流注入されるア
パーチャの面積は約80μm2(直径10μm)にな
る。
【0050】そして、上記したメサポストの上面および
側面と露出した下部半導体多層膜反射鏡112の上面
に、保護膜として機能するシリコン窒化膜19を形成
し、続いて、ポリイミド22によって、シリコン窒化膜
19が形成されたメサポストの周囲を埋め込む。そし
て、メサポストの上面に形成されたシリコン窒化膜19
を、直径30μmの円形状に除去し、これによって露出
したp型GaAsコンタクト層17上に、さらに内径2
0μm、外径30μmのリング状のp型電極18を形成
する。n型GaAs基板11の裏面には、基板の厚さを
例えば200μm厚に研磨した後、n型電極21を形成
する。また、ポリイミド21上にはワイヤをボンディン
グする電極パッド10を、上記したp型電極18に接触
するように形成する。
【0051】以上に説明したとおり、実施の形態2にか
かる面発光レーザ素子によれば、容易に酸化されない1
0nm以下の厚みのAlAs層を、第2の下部半導体多
層膜反射鏡62と上部半導体多層膜反射鏡63のそれぞ
れに含ませているので、実施の形態1と同様な効果を享
受することができるとともに、傾斜組成層の導入によっ
て、半導体多層膜反射鏡の電気抵抗をより低下させ、一
層の高出力化が可能となる。
【0052】なお、以上に説明した実施の形態1および
2では、MOCVD法で各層を作成するとしたが、MB
E法などで作成してもかまわない。また、n型GaAs
基板11上に各層を形成して面発光レーザ素子を得ると
したが、n型GaAs基板11に換えてp型GaAs基
板を用いることもできる。この場合、下部半導体多層膜
反射鏡はp型、上部半導体多層膜反射鏡はn型のものを
用い、電極材料もそれに対応することになる。さらに、
上述した面発光レーザ素子は、発振波長を限定するもの
ではなく、例えば700nm〜1600nm帯、具体的
には780nm、850nm、980nm、1300n
m、1550nmなどの波長を発振する構造に適用する
ことができる。
【0053】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明にかかる
面発光レーザ素子によれば、下部半導体多層膜反射鏡お
よび/または上部半導体多層膜反射鏡の低屈折率領域に
含ませているので、AlAs層が有する低屈折率と高熱
伝導性という特性を半導体多層膜反射鏡に取り入れるこ
とができ、結果的に、反射率や温度特性が向上して安定
した高出力のレーザ発振が可能となるという効果を奏す
る。
【0054】また、本発明にかかる面発光レーザ素子に
よれば、低屈折領域のAlyGa1-yAs(x<y<1)
層と高屈折領域のAlxGa1-xAs(0≦x<1)層と
の間に傾斜組成層が配置されるので、半導体多層膜反射
鏡の電気抵抗をより低下させ、一層の高出力化が可能と
なるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1にかかる面発光レーザ素子の斜視
断面図である。
【図2】実施の形態1にかかる面発光レーザ素子の下部
半導体多層膜反射鏡と上部半導体多層膜反射鏡の構造を
説明するための説明図である。
【図3】実施の形態1にかかる面発光レーザ素子の電流
−光出力特性を示す図である。
【図4】実施の形態1にかかる面発光レーザ素子におい
て、AlAs層の他の配置例での半導体多層膜反射鏡の
1ペアの構造を示す図である。
【図5】実施の形態2にかかる面発光レーザ素子の斜視
断面図である。
【図6】実施の形態2にかかる面発光レーザ素子の下部
半導体多層膜反射鏡と上部半導体多層膜反射鏡の構造を
説明するための説明図である。
【図7】従来の面発光レーザ素子の斜視断面図である。
【図8】従来の面発光レーザ素子の下部半導体多層膜反
射鏡と上部半導体多層膜反射鏡の構造を説明するための
説明図である。
【図9】従来の面発光レーザ素子の電流−光出力特性を
示す図である。
【符号の説明】
10,100 面発光レーザ素子 11 n型GaAs基板 12 下部半導体多層膜反射鏡 13 活性領域 14 Al酸化層 15 AlzGa1-zAs(0.95≦z≦1)層 16 上部半導体多層膜反射鏡 17 p型GaAsコンタクト層 18 p型電極 19 シリコン窒化膜 20 電極パッド 21 n型電極 22 ポリイミド 31,33 クラッド層 32 量子井戸活性層 12,112 下部半導体多層膜反射鏡 16,63,116 上部半導体多層膜反射鏡 41,141 n型高屈折率領域 42,142 n型低屈折率領域 45,145 p型高屈折率領域 46,146 p型低屈折率領域 51,82 第1のn型AlAs層 52,83 n型Al0.9Ga0.1As層 53,84 第2のn型AlAs層 54 n型AlAs層 56,92 第1のp型AlAs層 57,93 p型Al0.9Ga0.1As層 58,94 第2のp型AlAs層 59 p型AlAs層 61 第1の下部半導体多層膜反射鏡 62 第2の下部半導体多層膜反射鏡 70,80,90 半導体層 71,81,91 第1の傾斜組成層 72,74,78 n型低屈折率領域 73,85,95 第2の傾斜組成層 96 p型Al0.2Ga0.8As層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩井 則広 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 Fターム(参考) 5F073 AA65 AA74 AA89 AB17 CA05 DA21 DA27 DA35

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に、高屈折率領域と低屈折
    率領域との対を1ペアとして複数のペアから構成される
    下部半導体多層膜反射鏡と、前記下部半導体多層膜反射
    鏡の上方に配置されるとともに上下をクラッド層で挟ま
    れた活性層と、周縁部に酸化領域を有したAlzGa1-z
    As(0.95≦z≦1)電流狭窄層と、高屈折率領域
    と低屈折率領域との対を1ペアとして複数のペアから構
    成される上部半導体多層膜反射鏡と、を備えた面発光レ
    ーザ素子において、 前記下部半導体多層膜反射鏡および/または前記上部半
    導体多層膜反射鏡の低屈折率領域は、前記電流狭窄層よ
    りも厚みの小さいAlAs層を含んでいることを特徴と
    する面発光レーザ素子。
  2. 【請求項2】 前記下部半導体多層膜反射鏡は、基板側
    の第1の半導体多層膜部分と活性層側の第2の半導体多
    層膜部分とによって構成され、 前記第1の半導体多層膜部分の低屈折率領域は、任意の
    厚さのAlAs層を含み、 前記第2の半導体多層膜部分の低屈折率領域は、前記電
    流狭窄層よりも厚みの小さいAlAs層を含んでいるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の面発光レーザ素子。
  3. 【請求項3】 前記AlAs層は、一つの低屈折率領域
    に複数層含まれていることを特徴とする請求項1または
    2に記載の面発光レーザ素子。
  4. 【請求項4】 前記上部半導体多層膜反射鏡内または前
    記第2の半導体多層膜部分に含まれるAlAs層は、一
    層当たりの厚さが10nm以下であることを特徴とする
    請求項1または2に記載の面発光レーザ素子。
  5. 【請求項5】 前記下部半導体多層膜反射鏡および/ま
    たは前記上部半導体多層膜反射鏡の高屈折率領域は、A
    xGa1-xAs(0≦x<1)層を含んでおり、 前記下部半導体多層膜反射鏡および/または前記上部半
    導体多層膜反射鏡の低屈折率領域は、AlyGa1-yAs
    (x<y<1)層を含んでいることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれか一つに記載の面発光レーザ素子。
  6. 【請求項6】 前記下部半導体多層膜反射鏡および/ま
    たは前記上部半導体多層膜反射鏡は、前記AlyGa1-y
    As(x<y<1)層と前記AlxGa1-xAs(0≦x
    <1)層に挟まれ、Al組成iがyからxまで緩やかに
    傾斜するAl iGa1-iAs傾斜組成層を含んでいること
    を特徴とする請求項5に記載の面発光レーザ素子。
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