JP2003303428A - 制御装置および光ディスク装置 - Google Patents

制御装置および光ディスク装置

Info

Publication number
JP2003303428A
JP2003303428A JP2003023190A JP2003023190A JP2003303428A JP 2003303428 A JP2003303428 A JP 2003303428A JP 2003023190 A JP2003023190 A JP 2003023190A JP 2003023190 A JP2003023190 A JP 2003023190A JP 2003303428 A JP2003303428 A JP 2003303428A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
converging
value
address
offset
moving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003023190A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4060198B2 (ja
JP2003303428A5 (ja
Inventor
Katsuya Watanabe
克也 渡邊
Takeshi Okada
雄 岡田
Akihiro Hatsusegawa
明広 初瀬川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2003023190A priority Critical patent/JP4060198B2/ja
Publication of JP2003303428A publication Critical patent/JP2003303428A/ja
Publication of JP2003303428A5 publication Critical patent/JP2003303428A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4060198B2 publication Critical patent/JP4060198B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 位相差トラッキングエラー信号を使用せず、
位相差調整回路が無いような装置や、単純な分割の光検
出器を有するような光ピックアップであっても、レンズ
シフトをゼロにすることのできるトラッキング制御装置
および光ディスク装置を提供する。 【解決手段】 トラッキング制御装置は、信号処理部1
40、レンズ位置特性測定部162および最適レンズ位
置探索部164を備える。信号処理部140は、光ディ
スク110の第1のアドレスおよび第2のアドレスを取
得する。レンズ位置特性測定部162は、所定の距離間
隔で収束レンズ22の位置をアクチュエータ23により
移動させるためのオフセット設定値を逐次生成し、収束
レンズ22が移動したそれぞれの位置において、第1の
アドレスおよび第2のアドレスを共に取得した回数をカ
ウントする。最適レンズ位置探索部164は、アドレス
を取得した回数の最大値を探索し、取得回数が最大値と
なるときのオフセット設定値に基づいて、アクチュエー
タ23により収束レンズ22を移動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ等の光源を
用いて光学的に情報担体上に情報を記録し、また、情報
担体に記録された情報を信号に変換して再生を行う光学
式記録再生装置、あるいは、あらかじめ情報担体に記録
された情報を信号に変換して再生を行う光学式再生装置
などの光ディスク装置に関する。特に光ビームのスポッ
トが正しくトラック上を走査するように制御するための
制御装置および光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の光ディスク装置におけるトラッキ
ング制御装置の一例として、位相差トラッキングエラー
信号のオフセットがゼロとなるようにレンズシフトを補
正するものが知られている。
【0003】図28は、特許文献1に開示されているこ
の従来の光ディスク装置の構成を概略的に示すブロック
図である。図28に示す光ディスク装置において、光ピ
ックアップ20は、レーザ発光素子(図示せず)、収束
レンズ22、およびアクチュエータ23を有しており、
光ビーム21を光ディスク10上に収束して照射する。
光ピックアップ20は、さらに4つに分割された検出部
A〜Dを有する光検出器24を有しており、光ディスク
10の情報記録面において反射した反射ビーム21’を
光検出器24で検出する。光検出器24の各検出部A〜
Dの出力は、信号生成回路30に入力される。
【0004】信号生成回路30は、位相差調整回路31
a、31bを有しており、光検出器24より入力された
検出部A、Bの出力信号に対してディスクの円周方向
(タンジェンシャル)の位相差(タンジェンシャル位相
差と称す)を調整する。これにより、各検出部A〜Dの
出力間において生じる位相差に伴うオフセットを除去で
きる。加算回路32a、32bは、光検出器24の対角
上に位置する検出部の出力を加算した加算信号(A+
D)および加算信号(B+C)を生成し、位相差検出回
路33によりこれらの位相差を検出する。LPF34を
通して出力される位相差検出回路33の出力は位相差ト
ラッキングエラー信号(DPDTEと称す)となる。
【0005】デジタルシグナルプロセッサ(DSPと称
す)50はオフセット調整部52、トラッキング制御部
53、オフセット測定部61、レンズシフト補正部6
2、A/D変換器51およびD/A変換器54を含む。
【0006】A/D変換器51はDPDTEをデジタル
信号に変換する。オフセット調整部52DPDTEのデ
ジタル信号にトラッキング制御におけるオフセットを加
算する。また、トラッキング制御部53は、位相補償お
よび低域補償を行うフィルタ演算をDPDTEのデジタ
ル信号に施すことによってトラッキング駆動値を生成す
る。生成されたトラッキング駆動値は、D/A変換器5
4によって再びアナログ信号に変換され、トラッキング
駆動信号として駆動回路91に出力される。駆動回路9
1は、トラッキング駆動信号を電流増幅して光ピックア
ップに内蔵されたアクチュエータ23を駆動し、トラッ
キング制御を行う。
【0007】次に従来技術におけるレンズシフトの補正
方法について説明する。光ピックアップ20において、
収束レンズ22、光検出器24をはじめとする光学部品
の取り付け誤差や、装置を垂直に保持することによる収
束レンズの垂れ下がりや、レーザから発光したビームの
光軸倒れによって、収束レンズ22の中心が設定位置か
らずれることがある。この場合、反射ビームが光検出器
24の中心からずれて結像することがある。以下の説明
では、この状態をレンズシフトと称す。このレンズシフ
トは光ピックアップ内において生じる収束レンズ22の
位置あるいは光軸と光検出器24の中心とのずれであ
る。
【0008】図29(a)〜(c)は、トラッキング制
御を行っていない場合において種々のレンズシフト状態
にある光ピックアップから出力される位相差トラッキン
グエラー信号を示している。図29(a)および(c)
に示す信号には、レンズシフトによるタンジェンシャル
位相差が生じている。より具体的には、図29(a)お
よび(c)に示す信号は、トラック中心に対して、それ
ぞれディスクの内周側および外周側に300μmほど収
束レンズがシフトした場合に生じる。一方、図29
(b)に示す信号は、収束レンズのずれがない場合に得
られる。
【0009】図29の(a)および(c)のようにレン
ズシフトによるタンジェンシャル位相差がある場合、ト
ラッキング制御によって収束レンズをシフトさせると、
位相差トラッキングエラー信号の対称性が悪化し、オフ
セットが発生する。このDPDTEのオフセットと、レ
ンズシフトとの関係を図30に示す。図30において、
横軸は収束レンズの位置を示し、縦軸はDPDTEのオ
フセット値を示す。
【0010】図30に示すように、収束レンズの位置と
DPDTEのオフセット値とは、レンズ位置が最適なレ
ンズ位置付近において線形性の関係を示す。このDPD
TEのオフセットを検出し、DPDTEのオフセットが
0となるようにトラッキング駆動値にオフセットを印加
することによって、収束レンズ22の位置を移動させ、
レンズシフトを補正することができる。
【0011】次に図28を参照して、レンズシフトを補
正する手順を説明する。信号生成回路30の位相差調整
回路31a、31bの調整をずらし、タンジェンシャル
位相差が発生している状態にする。レンズシフトが発生
している場合には、DPDTEのオフセットが発生する
ので、オフセット測定部61でDPDTEのオフセット
を測定する。
【0012】レンズシフト補正部62はトラッキング制
御部の出力値にこのオフセットを印加する。駆動回路9
1はこのオフセットが印加されたトラッキング制御部の
出力値に基づいて収束レンズ22を移動させる。ここ
で、図30に示す線形性の関係を利用して、オフセット
測定部61で検出したDPDTEのオフセットがゼロと
なるように収束レンズ22を移動させれば、レンズシフ
トをゼロにすることができる。
【0013】
【特許文献1】特開2000−315327号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】例えばDVD−RAM
ディスクのように、トラックに対して内周および外周に
それぞれ1/2トラック分シフトして配置されたアドレ
スを再生する場合、偏心あるいは光軸倒れ等によってレ
ンズシフトが発生しているとアドレス部におけるRF信
号のバランスがくずれる。このため、アドレス部を検出
および分離するためのゲート信号が生成できなかった
り、アドレス部のRF信号振幅が小さくなることによ
り、SN比が悪くなり、アドレス情報が正しく再生でき
ないという問題が生じる。
【0015】これを上述の従来の光ディスク装置におけ
るレンズシフトの補正方法で解決するためには、図28
の信号生成回路で示すようなタンジェンシャル位相差の
調整機構(検出器)及び調整回路が必要となる。こた
め、光ディスク装置のコストダウンをはかったり、光ピ
ックアップを小型化するのが困難になるという課題が生
じる。
【0016】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、位相差トラッキングエラー信号を使用せず、位相
差調整回路が無いような装置や、単純な分割の光検出器
を有するような光ピックアップであっても、レンズシフ
トをゼロにすることのできるトラッキング制御装置およ
び光ディスク装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明のトラッキング制
御装置は、情報トラックに対して、おおよそ1/2トラ
ックずつ内周側および外周側にずらして配置した第1の
アドレスおよび第2のアドレスあるいは第1のアドレス
部および第2のアドレス部を有する情報担体に対し光学
的な記録および/または再生を行うために、前記情報担
体に向けて光ビームを収束して照射する収束手段と、前
記情報担体から得られる前記光ビームの反射光を検出す
る光検出手段と、前記収束手段を情報トラックを横切る
方向に移動させる移動手段とを備えた光学ヘッドを制御
する。
【0018】本発明のトラッキング制御装置は、前記光
検出手段の出力より前記情報担体に記録されているアド
レスを取得するアドレスリード手段と、前記アドレスリ
ード手段が第1のアドレスを取得したことを判定する第
1のアドレスリード判定手段と、前記アドレスリード手
段が第2のアドレスを取得したことを判定する第2のア
ドレスリード判定手段と、所定の距離間隔で前記収束手
段の位置を前記移動手段により移動させるためのオフセ
ット設定値を逐次生成し、前記収束手段が移動したそれ
ぞれの位置において、前記第1のアドレスリード判定手
段と前記第2のアドレスリード判定手段との判定結果が
共にアドレス取得したとする取得回数をカウントするレ
ンズ位置特性測定手段と、前記取得回数の最大値を探索
し、前記取得回数が最大値となるときのオフセット設定
値に基づいて、前記移動手段により前記収束手段を移動
させるレンズシフト調整手段とを備える。
【0019】また、本発明のトラッキング制御装置は、
前記光検出手段が分割し検出した各検出信号の差信号を
生成する差信号生成手段と、前記差信号生成手段の出力
を所定の第1のレベルと比較しゲートを生成する第1の
ゲート生成手段と、前記差信号生成手段の出力を所定の
第2のレベルと比較しゲートを生成する第2のゲート生
成手段と、所定の距離間隔で前記収束手段の位置を前記
移動手段により移動させるためのオフセット設定値を逐
次生成し、前記収束手段が移動したそれぞれ位置におい
て、前記第1のゲート生成手段が生成するゲートの数お
よび前記第2のゲート生成手段が生成するゲートの数に
基づく計測数を求めるレンズ位置特性測定手段と、前記
収束手段の前記光検出手段に対する位置ずれが最小なる
ときの前記計測数を探索し、探索した計測数に対応する
オフセット設定値に基づいて、前記移動手段により前記
収束手段を移動させるレンズシフト調整手段とを備え
る。
【0020】ある好ましい実施形態において、前記計測
数は、前記第1のゲート生成手段が生成するゲートの数
および前記第2のゲート生成手段が生成するゲートの数
の和であって、前記収束手段の前記光検出手段に対する
位置ずれが最小なるときの前記計測数はその最大値であ
る。
【0021】ある好ましい実施形態において、 前記計
測数は、前記第1のゲート生成手段が生成するゲートの
数および前記第2のゲート生成手段が生成するゲートの
数の差であって、前記収束手段の前記光検出手段に対す
る位置ずれが最小なるときの前記計測数はゼロまたはゼ
ロに最も近い値である。
【0022】また、本発明のトラッキング制御装置は、
前記光検出手段が分割し検出した各検出信号の差信号を
生成する差信号生成手段と、前記差信号生成手段の出力
の最大を検出するピーク検出手段と、前記差信号生成手
段の出力の最小を検出するボトム検出手段と、所定の距
離間隔で前記収束手段の位置を前記移動手段により移動
させるためのオフセット設定値を逐次生成し、前記収束
手段が移動したそれぞれ位置において、前記ピーク検出
手段の検出値および前記ボトム検出手段の検出値に基づ
く計算値を求めるレンズ位置特性測定手段と、前記収束
手段の前記光検出手段に対する位置ずれが最小なるとき
の前記計算値を探索し、探索した計算値に対応するオフ
セット設定値に基づいて、前記移動手段により前記収束
手段を移動させるレンズシフト調整手段とを備える。
【0023】ある好ましい実施形態において、前記ピー
ク検出手段の検出値および前記ボトム検出手段の検出値
をそれぞれTEmaxおよびTEminと表したとき、
前記計算値は、(TEmax+TEmin)/(TEm
ax−TEmin)であり、前記収束手段の前記光検出
手段に対する位置ずれが最小なるときの前記計算値はゼ
ロまたはゼロに最も近い値である。
【0024】また、本発明のトラッキング制御装置は、
前記光検出手段が分割し検出した各検出信号の差信号を
生成する差信号生成手段と、前記差信号生成手段の出力
より、前記第1のアドレス部の振幅を検出する第1のア
ドレス振幅検出手段と、前記差信号生成手段の出力よ
り、前記第2のアドレス部の振幅を検出する第2のアド
レス振幅検出手段と、所定の距離間隔で前記収束手段の
位置を前記移動手段により移動させるためのオフセット
設定値を逐次生成し、前記収束手段が移動したそれぞれ
の位置において、前記第1のアドレス振幅検出手段の出
力と前記第2のアドレス振幅検出手段の出力との出力差
を求めるレンズ位置特性測定手段と、前記出力差がゼロ
またはゼロに最も近い値を探索し、前記出力差がゼロま
たはゼロに最も近い値最大値となるときのオフセット設
定値に基づいて、前記移動手段により前記収束手段を移
動させるレンズシフト調整手段とを備える。
【0025】また、本発明のトラッキング制御装置は、
光ビームを照射したときの反射特性が異なる第1および
第2の領域を有する情報担体に対し光学的な記録および
/または再生を行うために、前記情報担体に向けて光ビ
ームを収束して照射する収束手段と、前記情報担体から
得られる前記光ビームの反射光を分割して検出する光検
出手段と、前記収束手段を情報トラックを横切る方向に
移動させる移動手段とを備えた光学ヘッドを制御する。
トラッキング制御装置は、前記光検出手段が分割し検出
した各検出信号の差信号を生成する差信号生成手段と、
前記差信号の所定の期間における平均値を測定するオフ
セット測定手段と、所定の距離間隔で前記収束手段の位
置を前記移動手段により移動させるためのオフセット設
定値を逐次生成し、前記収束手段が移動したそれぞれの
位置における前記平均値を前記情報担体の第1の領域お
よび第2の領域について求めるレンズ位置特性測定手段
と、前記情報担体の第1の領域において得られた前記オ
フセット設定値と前記平均値との関係および第2の領域
において得られた前記オフセット設定値と前記平均値と
の関係から前記収束手段の前記光検出手段に対する位置
ずれが最小なるときの前記平均値を探索し、探索した平
均値に対応するオフセット設定値に基づいて、前記移動
手段により前記収束手段を移動させるレンズシフト調整
手段とを備える。
【0026】ある好ましい実施形態において、前記レン
ズ位置特性測定手段は、前記取得回数、前記計測数、前
記計算値、前記出力差または前記平均値を、前記情報担
体を1回転あるいはその整数倍回転させる間取得する。
【0027】ある好ましい実施形態において、トラッキ
ング制御装置は、前記光検出手段の出力よりトラックず
れを検出するトラッキングエラー信号生成手段と、前記
トラッキングエラー信号生成手段のオフセットを調整す
るオフセット調整手段とを更に備え、前記オフセット調
整手段によるオフセット調整を行った後に前記レンズ位
置特性測定手段を動作させる。
【0028】ある好ましい実施形態において、トラッキ
ング制御装置は、前記光検出手段の出力よりトラックず
れを検出するトラッキングエラー信号生成手段と、前記
トラッキングエラー信号生成手段のオフセットを調整す
るオフセット調整手段とを更に備え、前記オフセット調
整手段によるオフセット調整を行う前に前記レンズ位置
特性測定手段を動作させる。
【0029】ある好ましい実施形態において、トラッキ
ング制御装置は、前記光検出手段の出力よりトラックず
れを検出するトラッキングエラー信号生成手段と、前記
トラッキングエラー信号生成手段のオフセットを調整す
るオフセット調整手段とを更に備え、前記移動手段によ
る前記収束手段の移動量に応じて前記オフセット調整手
段を動作させる。
【0030】ある好ましい実施形態において、前記情報
担体は、凸部および凹部によって形成される情報トラッ
クを含み、前記レンズ位置特性測定手段は、前記情報ト
ラックの凸部および凹部のそれぞれに対して測定を行
い、測定結果に基づいて前記レンズシフト調整手段が前
記凸部および凹部に対してそれぞれ前記収束手段を移動
させる。
【0031】ある好ましい実施形態において、情報担体
の位置に応じて前記レンズ位置特性測定手段およびレン
ズシフト調整手段を動作させる。
【0032】ある好ましい実施形態において、前記レン
ズシフト調整手段は、前記取得回数、前記計測数、前記
計算値、前記出力差または前記平均値と前記オフセット
設定値との関係から近似関数を決定する近似関数決定手
段を含み、前記近似関数から前記収束手段の前記光検出
手段に対する位置ずれが最小なるときの前記オフセット
設定値を求める。
【0033】ある好ましい実施形態において、前記レン
ズシフト調整手段は、前記取得回数、前記計測数、前記
計算値、前記出力差または前記平均値がおおよそ一定と
なる範囲を求め、前記一定となる範囲の中心に対応する
オフセット設定値を前記光検出手段に対する位置ずれが
最小なるときの前記オフセット設定値とする。
【0034】ある好ましい実施形態において、前記レン
ズ位置特性測定手段は、前記情報担体の回転位相に応じ
て前記取得回数、前記計測数、前記計算値、前記出力差
または前記平均値を求める。
【0035】ある好ましい実施形態において、前記レン
ズシフト調整手段は、前記情報担体の回転位相に応じて
前記オフセット設定値を決定する。
【0036】ある好ましい実施形態において、トラッキ
ング制御装置は、前記第1のゲート生成手段および前記
第2のゲート生成手段は、前記第1のレベルおよび第2
のレベルと異なるレベルを用いてアドレスを検出する。
【0037】ある好ましい実施形態において、前記第1
のアドレス振幅検出手段および前記第2のアドレス振幅
検出手段は、前記情報担体の第1のアドレス部および第
2のアドレス部において振幅がおおよそ一定となる所定
の部位で振幅の検出を行う。
【0038】ある好ましい実施形態において、前記レン
ズシフト調整手段は、前記情報担体の第1の領域におい
て得られた前記オフセット設定値と前記平均値との関係
を示す第1の関数および第2の領域において得られた前
記オフセット設定値と前記平均値との関係を示す第2の
関数を求め、前記第1の関数および第2の関数の交点か
ら求めることのできるオフセット設定値に基づいて前記
移動手段により前記収束手段を移動させる。
【0039】本発明の光ディスク装置は、情報担体に向
けて光ビームを収束して照射する収束手段と、前記情報
担体から得られる前記光ビームの反射光を検出する光検
出手段と、前記収束手段を情報トラックを横切る方向に
移動させる移動手段とを備えた光学ヘッドと、上記いず
れかに規定されるトラッキング制御装置を備える。
【0040】本発明のトラッキング制御方法は、情報ト
ラックに対して、おおよそ1/2トラックずつ内周側お
よび外周側にずらして配置した第1のアドレスおよび第
2のアドレスまたは第1のアドレス部および第2のアド
レス部を有する情報担体に対し光学的な記録および/ま
たは再生を行うために、前記情報担体に向けて光ビーム
を収束して照射する収束手段と、前記情報担体から得ら
れる前記光ビームの反射光を検出する光検出手段と、前
記収束手段を情報トラックを横切る方向に移動させる移
動手段とを備えた光学ヘッドを制御する。
【0041】トラッキング制御方法は、所定の距離間隔
で前記収束手段の位置を前記移動手段により移動させる
ためのオフセット設定値を逐次生成し、前記収束手段が
移動したそれぞれの位置において、前記光検出手段の出
力より前記情報担体に記録されている前記第1のアドレ
スおよび前記第2のアドレスを取得した取得回数をカウ
ントするステップと、前記取得回数の最大値を探索し、
前記取得回数が最大値となるときのオフセット設定値に
基づいて、前記移動手段により前記収束手段を移動させ
るステップとを包含する。
【0042】また、本発明のトラッキング制御方法は、
前記光検出手段が分割して検出した各検出信号の差信号
を生成するステップと、前記差信号と第1および第2の
レベルと比較し、前記第1および第2のレベルより前記
差信号が大きいとき、第1および第2のゲートを生成す
るステップと、所定の距離間隔で前記収束手段の位置を
前記移動手段により移動させるためのオフセット設定値
を逐次生成し、前記収束手段が移動したそれぞれ位置に
おいて、生成した前記第1および第2のゲートの数に基
づく計測数を求めるステップと、前記収束手段の前記光
検出手段に対する位置ずれが最小なるときの前記計測数
を探索し、探索した計測数に対応するオフセット設定値
に基づいて、前記移動手段により前記収束手段を移動さ
せるステップとを包含する。
【0043】ある好ましい実施形態において、前記計測
数は、前記第1および第2のゲートの数の和であって、
前記移動ステップにおける前記収束手段の前記光検出手
段に対する位置ずれが最小なるときの計測数はその最大
値である。
【0044】ある好ましい実施形態において、前記計測
数は、前記第1および第2のゲートの数の差であって、
前記収束手段の前記光検出手段に対する位置ずれが最小
なるときの前記計測数はゼロまたはゼロに最も近い値で
ある。
【0045】また、本発明のトラッキング制御方法は、
前記光検出手段が分割して検出した各検出信号の差信号
を生成するステップと、前記差信号の最大値および最小
値を検出するステップと、所定の距離間隔で前記収束手
段の位置を前記移動手段により移動させるためのオフセ
ット設定値を逐次生成し、前記収束手段が移動したそれ
ぞれ位置において、前記最大値および最小値に基づく計
算値を求めるステップと、前記収束手段の前記光検出手
段に対する位置ずれが最小なるときの前記計算値を探索
し、探索した計算値に対応するオフセット設定値に基づ
いて、前記移動手段により前記収束手段を移動させるス
テップとを包含する。
【0046】ある好ましい実施形態において、前記最大
値および最小値をそれぞれTEmaxおよびTEmin
と表したとき、前記計算値は、(TEmax+TEmi
n)/(TEmax−TEmin)であり、前記収束手
段の前記光検出手段に対する位置ずれが最小なるときの
前記計算値はゼロまたはゼロに最も近い値である。
【0047】また、本発明のトラッキング制御方法は、
前記光検出手段が分割して検出した各検出信号の差信号
を生成するステップと、前記差信号の前記第1のアドレ
ス部および第2のアドレス部における振幅を検出するス
テップと、所定の距離間隔で前記収束手段の位置を前記
移動手段により移動させるためのオフセット設定値を逐
次生成し、前記収束手段が移動したそれぞれの位置にお
いて、前記差信号の第1のアドレス部における振幅と、
第2のアドレス部における振幅との振幅差を求めるステ
ップと、前記振幅差がゼロまたはゼロに最も近い値を探
索し、前記振幅差がゼロまたはゼロに最も近い値となる
ときのオフセット設定値に基づいて、前記移動手段によ
り前記収束手段を移動させるステップとを包含する。
【0048】また、本発明のトラッキング制御方法は、
光ビームを照射したときの反射特性が異なる第1および
第2の領域を有する情報担体に対し光学的な記録および
/または再生を行うために、前記情報担体に向けて光ビ
ームを収束して照射する収束手段と、前記情報担体から
得られる前記光ビームの反射光を分割して検出する光検
出手段と、前記収束手段を情報トラックを横切る方向に
移動させる移動手段とを備えた光学ヘッドを制御する。
トラッキング制御装置は、前記光検出手段が分割して検
出した各検出信号の差信号を生成するステップと、前記
差信号の所定の期間における平均値を測定するステップ
と、所定の距離間隔で前記収束手段の位置を前記移動手
段により移動させるためのオフセット設定値を逐次生成
し、前記収束手段が移動したそれぞれの位置における前
記平均値を前記情報担体の第1の領域および第2の領域
について求めるステップと、前記情報担体の第1の領域
において得られた前記オフセット設定値と前記平均値と
の関係、および、前記第2の領域において得られた前記
オフセット設定値と前記平均値との関係およびから、前
記収束手段の前記光検出手段に対する位置ずれが最小な
るときの前記平均値を探索し、探索した平均値に対応す
るオフセット設定値に基づいて、前記移動手段により前
記収束手段を移動させるステップとを包含する。
【0049】ある好ましい実施形態において、前記情報
担体の第1の領域において得られた前記オフセット設定
値と前記平均値との関係を示す第1の関数および第2の
領域において得られた前記オフセット設定値と前記平均
値との関係を示す第2の関数を求め、前記第1の関数お
よび第2の関数の交点から求めることのできるオフセッ
ト設定値に基づいて前記移動手段により前記収束手段を
移動させる。
【0050】上記いずれかに記載のトラッキング制御方
法に規定されている各ステップコンピュータに実行させ
るためのプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記
録媒体に記録されている。
【0051】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)図1は本実施
形態によるトラッキング制御装置およびこのトラッキン
グ制御装置を用いた光ディスク装置の構成を示すブロッ
ク図である。光ディスク装置11において、光ピックア
ップ120は、レーザ等の発光素子(不図示)、収束手
段である収束レンズ22、および移動手段であるアクチ
ュエータ23を有しており、収束レンズ22は光ビーム
21を情報担体である光ディスク110に向けて収束し
ながら照射する。光ディスク110は例えば情報トラッ
クに対して約1/2トラックずらして配置されており、
アドレス情報を含むアドレス部を有する。アクチュエー
タ23は情報トラックを横切るように収束レンズ22を
移動させる。
【0052】光ピックアップ120はさらに光ディスク
の直径方向に分割された検出部AおよびBを含む光検出
器124を有しており、光ディスク110の情報記録面
において反射した光ビーム21’を光検出手段である光
検出器124で検出する。光検出器124の検出部Aお
よびBの出力は、減算回路130に入力され、検出部A
で検出した光量に相当する信号Aから検出部Bで検出し
た光量に相当する信号Bを減じた信号、つまり、(A−
B)のRF差信号を生成する。RF差信号はローパスフ
ィルタ(LPF)131を通過し、トラッキングエラー
信号(以下TEと称す)としてトラッキング制御装置で
あるデジタルシグナルプロセッサ(DSP)150に入
力される。
【0053】DSP150は、信号処理部140、レン
ズ位置特性測定部162、メモリ163、最適レンズ位
置探索部164、レンズ位置設定部161、A/D変換
器51、オフセット調整部52、トラッキング制御部5
3およびD/A変換器54を含む。
【0054】A/D変換器51はTEをデジタル信号に
変換する。オフセット調整部52はデジタル信号に変換
されたTEにトラッキング制御における所定のオフセッ
トを加算し、トラッキング制御部53へ出力する。トラ
ッキング制御部53は、位相補償および低域補償を行う
フィルタ演算をデジタル信号に変換されたTEに施すこ
とによってトラッキング駆動値を生成する。生成された
トラッキング駆動値は、レンズ位置設定部161の出力
と加算され、D/A変換器54により再びアナログ信号
に変換される。D/A変換器54の出力は、トラッキン
グ駆動信号となり、駆動回路91へ出力される。
【0055】駆動回路91はトラッキング駆動信号を電
流増幅して光ピックアップ120に内蔵された移動手段
であるアクチュエータ23を駆動し、トラッキング制御
を行う。この時、DSP150のレンズ位置設定部16
1はトラッキング制御部53の出力であるトラッキング
駆動値に対してオフセットを加算し、収束レンズ22の
光検出器124に対する位置をずらすことができる。
【0056】また、減算回路130からRF差信号がD
SP150の信号処理部140へ入力される。この信号
処理部140によりアドレス情報を得ることができる。
図2は信号処理部140の詳細な構成を示すブロック図
である。信号処理部140において、ハイパスフィルタ
(HPF)141はRF差信号の直流成分を除去する。
直流成分が除去されたRF差信号は、2値化回路142
によって、適当なスライスレベルで2値化したデータに
変換される。2値化されたデータ信号はPLL回路14
3に入力され、2値化されたデータ信号に基づいて、デ
ータ抽出のための同期クロック信号が周波数および位相
制御される。PLL回路143の出力はアドレスリード
手段であるデコーダ144へ入力され、デコーダ144
は再生情報、即ちトラックあるいはセクタアドレスのコ
ードデータを出力する。
【0057】第1のアドレスリード判定手段および第2
のアドレスリード判定手段であるアドレスリード判定部
145は、デコーダ144の出力結果に基づき、正しく
アドレスがリードできたか否かを判定する。アドレスが
リードできたと判定した場合には、図1に示すように、
レンズ位置特性測定部162にアドレスがリードできた
ことを示すアドレスOK信号を出力する。
【0058】レンズ位置特性測定手段であるレンズ位置
特性測定部162は、所定の距離間隔で収束レンズ22
の位置を移動させるためのオフセットをレンズ位置設定
部161が逐次発生するよう、レンズ位置設定部161
にオフセット設定値を出力するとともに、そのオフセッ
ト設定値において受け取るアドレスOK信号の数をカウ
ントする。所定の距離間隔は必ずしも等間隔でなくても
よい。そして、オフセット設定値およびそのときのアド
レスOK信号の数をメモリ163に出力する。メモリ1
63はオフセット設定値およびアドレスOK信号の数を
逐次記憶する。レンズ位置設定部161は、レンズ位置
特性測定部162から受け取るオフセット設定値に基づ
いて、逐次オフセットを発生し、オフセットをトラッキ
ング制御部53の出力であるトラッキング駆動値に加え
る。
【0059】レンズシフト調整手段である最適レンズ位
置探索部164は以下において詳述するように、アドレ
スOK信号の数の最大値を求め、そのときのオフセット
設定値を最適レンズ位置を与えるオフセット設定値とし
て、レンズ位置設定部161に出力する。レンズ位置設
定部161は、最適レンズ位置を与えるオフセット設定
値に基づいて、オフセットを生成し、トラッキング駆動
値に加える。これにより、レンズシフトをゼロに設定で
きる。
【0060】図3は情報担体である光ディスク110の
物理的な構造を説明するための模式図である。光ディス
ク110において、たとえば、情報記録面に対して凸部
によって形成されるトラックT1と凹部によって形成さ
れるトラックT2とが交互に配置されている。トラック
T1およびT2には、濃淡のマーク等によってユーザデ
ータなどの情報が記録される。第1のアドレス部A1
は、トラックT1に対して、ディスクの内周側にトラッ
クの約1/2本分シフトした位置に記録され、第2のア
ドレス部A2は、トラックT1に対して、ディスクの外
周側にトラックの約1/2本シフトした位置に記録され
ている。
【0061】図4は図3に示した光ディスク110のア
ドレス部を再生した場合のRF差信号の出力波形の一例
である。図4の(a)はレンズシフトがない場合、
(b)は内周側にレンズシフトしている場合の波形であ
る。図4(b)のように内周側にレンズシフトしている
場合には、2つのアドレス部の波形が非対称となり、外
周側のアドレス部は十分なRF信号振幅を得られず、ア
ドレスを再生できなくなる。
【0062】図2に示すアドレスリード判定部145
は、第1のアドレス部A1および第2のアドレス部A2
の両方の再生でエラーがない場合にアドレスがリードで
きたと判定して、アドレスOK信号を生成し、レンズ位
置特性測定部162へ出力する。図4から明らかなよう
に、レンズシフトが発生している場合には、アドレスO
K信号の出力される頻度が低くなる。したがって、レン
ズ位置特性測定部162がカウントするアドレスOK信
号の数は、レンズシフトが大きい場合よりもレンズシフ
トが小さい場合の方が大きくなることを利用してレンズ
シフトを検出することができる。
【0063】レンズ位置特性測定部162が設定したオ
フセット設定値にとアドレスOK信号の数との関係を図
5に示す。図5において、横軸はオフセット設定値を示
し、縦軸はアドレスOK信号の数を示す。オフセット設
定値に基づき、レンズ位置設定部161がオフセットを
発生し、トラッキング駆動値に加算されるので、横軸は
相対的なレンズ位置も示していることになる。図5に示
す特性において、アドレスOK信号が最大となる点Aは
レンズシフトがない最適レンズ位置である。最適レンズ
位置探索部164はメモリ163に保存されたアドレス
OK信号の数の最大値を求め、そのときのオフセット設
定値を最適レンズ位置としてレンズ位置設定部161に
出力する。レンズ位置設定部161は、受け取ったオフ
セット設定値に基づいてオフセットを生成し、トラッキ
ング駆動値にオフセットを重畳する。オフセットが加算
されたトラッキング駆動信号が駆動回路91から出力さ
れ、これにより、レンズシフトが補正され、アドレス部
におけるRF差信号は、常に図4(a)に示すような対
称性のよい良好な波形となる。つまり、良好なトラッキ
ング信号、RF信号を得ることができ、信頼性の高い光
ディスク装置を提供することが可能となる。
【0064】なお本実施形態において、光検出器124
は2分割された検出領域を備えていた。しかし、例えば
従来例の図28に示したような4分割の光検出器24を
用い、検出部Aおよび検出部Cの出力を加算した信号、
ならびに、検出部Bおよび検出部Dの出力を加算した信
号を用いて処理を行うことによって、同様の効果が得ら
れる。
【0065】上述したように本発明によれば、情報担体
に設けられた第1のアドレスおよび第2のアドレスを再
生したときに得られる信号をもとに、光検出器に対する
収束レンズのレンズシフトを補正する。特に、本実施形
態では、第1のアドレスおよび第2のアドレスは、情報
トラックに対して、おおよそ1/2トラックずつ内周側
および外周側にずらして配置されているので、両方のア
ドレスが正しく再生できているとき、レンズシフトがゼ
ロまたは小さい値になることを利用する。
【0066】具体的には、収束レンズの位置を変化させ
ためオフセット設定値を逐次発生させ、光検出器に対す
る収束レンズの位置を変化させる。そして、それぞれの
位置において、第1のアドレスおよび第2のアドレスが
正しく再生できた回数を求める。その回数が最も多くな
るときのオフセット設定値を用いて、収束レンズを移動
させれば、レンズシフトをゼロまたは最小となるよう補
正することができる。
【0067】これにより、位相差トラッキングエラー信
号を使用しない、位相差調整回路が無いような装置や、
単純な分割の光検出器を有するような光ピックアップに
おいて、光学部品の取り付け誤差や垂直設置に伴う初期
の対物レンズ移動による光軸倒れが発生しても、良好な
トラッキング信号およびRF信号を得ることができる。
【0068】(第2の実施形態)図6は本実施形態によ
るトラッキング制御装置およびこのトラッキング制御装
置を用いた光ディスク装置の構成を示すブロック図であ
る。光ディスク装置12において、第1の実施形態の光
ディスク装置11と同じ構成要素には同じ参照符号を付
している。
【0069】光ピックアップ120は、レーザ等の発光
素子(不図示)、収束手段である収束レンズ22、およ
び移動手段であるアクチュエータ23を有しており、収
束レンズ22は光ビーム21を情報担体である光ディス
ク110に向けて収束しながら照射する。
【0070】光ピックアップ120はさらに光ディスク
の直径方向に分割された検出部AおよびBを含む光検出
器124を有しており、光ディスク110の情報記録面
において反射した光ビーム21’を光検出手段である光
検出器124で検出する。光検出器124の検出部Aお
よびBの出力は、減算回路130に入力され、検出部A
で検出した光量に相当する信号Aから検出部Bで検出し
た光量に相当する信号Bを減じた信号、つまり、(A−
B)のRF差信号を生成する。RF差信号はローパスフ
ィルタ(LPF)131を通過し、トラッキングエラー
信号(以下TEと称す)としてトラッキング制御装置で
あるデジタルシグナルプロセッサ(DSP)250に入
力される。
【0071】DSP250は、アドレスゲート部24
0、レンズ位置特性測定部262、メモリ163、最適
レンズ位置探索部264、レンズ位置設定部161、A
/D変換器51、オフセット調整部52、トラッキング
制御部53およびD/A変換器54を含む。
【0072】A/D変換器51はTEをデジタル信号に
変換する。オフセット調整部52はデジタル信号に変換
されたTEに所定のオフセットを加算し、トラッキング
制御部53へ出力する。トラッキング制御部53は、た
とえば、位相補償および低域補償を行うフィルタ演算を
デジタル信号に変換されたTEに施すことによってトラ
ッキング駆動値を生成する。生成されたトラッキング駆
動値は、レンズ位置設定部161の出力と加算され、D
/A変換器54により再びアナログ信号に変換される。
D/A変換器54の出力は、トラッキング駆動信号とな
り、駆動回路91へ出力される。
【0073】駆動回路91はトラッキング駆動信号を電
流増幅して光ピックアップ120に内蔵された移動手段
であるアクチュエータ23を駆動し、トラッキング制御
を行う。この時、DSP250のレンズ位置設定部16
1はトラッキング制御部53の出力であるトラッキング
駆動値に対してオフセットを加算し、収束レンズ22の
光検出器124に対する位置をずらすことができる。
【0074】また、LPF131からの出力であるTE
は、アドレスゲート部240へ入力される。アドレスゲ
ート部240は、TEに基づいてゲート信号を生成しそ
の数をカウントする。
【0075】図7はアドレスゲート部240のより具体
的な構成を示すブロック図である。アドレスゲート部2
40は、第1のゲート生成手段であるコンパレータ24
1aおよび第2のゲート生成手段であるコンパレータ2
41bを備える。コンパレータ241a、241bは、
TEが所定のレベルを超えた場合に、出力信号をそれぞ
れOR回路242へ出力する。OR回路242は、コン
パレータ241aまたはコンパレータ241bから信号
を受け取ったとき出力信号を生成する。カウント手段で
あるゲートカウント部243はOR回路242の出力回
数をカウントし、カウント数をレンズ位置特性測定手段
であるレンズ位置特性測定部262に出力する。
【0076】レンズ位置特性測定部262は、所定の時
間間隔および所定の距離間隔で収束レンズ22の位置を
移動させるためのオフセットをレンズ位置設定部161
が逐次発生するよう、レンズ位置設定部161にオフセ
ット設定値を出力するとともに、そのオフセット設定値
においてアドレスゲート部240から受け取るカウント
数を数える。所定の距離間隔は必ずしも等間隔でなくて
もよい。そして、オフセット設定値およびそのときのカ
ウント数をメモリ163に出力する。メモリ163はオ
フセット設定値およびカウント数を逐次記憶する。レン
ズ位置設定部261は、レンズ位置特性測定部162か
ら受け取るオフセット設定値に基づいて、逐次オフセッ
トを発生し、オフセットをトラッキング制御部53の出
力であるトラッキング駆動値に加える。
【0077】レンズシフト調整手段である最適レンズ位
置探索部264は以下において詳述するように、カウン
ト数の最大値を求め、そのときのオフセット設定値を最
適レンズ位置を与えるオフセット設定値として、レンズ
位置設定部161に出力する。レンズ位置設定部161
は、最適レンズ位置を与えるオフセット設定値に基づい
て、オフセットを生成し、トラッキング駆動値に加え
る。これにより、レンズシフトをゼロに設定できる。
【0078】図8(a)および(b)は、アドレスゲー
ト部240における各部の信号の波形を示している。図
8(a)に示すように、アドレスゲート部240にレン
ズシフトがない場合のTEが入力されると、コンパレー
タ241a、241bに設定されたコンパレータレベル
a、bをTEのアドレス部が超えるため、コンパレータ
241a、241bからそれぞれ外周ゲート信号および
内周ゲート信号が出力される。この場合、OR回路24
2は、外周ゲート信号および内周ゲート信号を数え、カ
ウント数2を出力する。
【0079】一方、図8(b)に示すように、内周側に
レンズシフトが生じた場合のTEが入力される場合、コ
ンパレータ241aのaをTEのアドレス部は超えな
い。このため、外周ゲート信号は生成されず、内周ゲー
ト信号のみが、コンパレータ241bから生成される。
この場合には、OR回路242は、カウント数1を出力
する。
【0080】図8では1つのアドレス部しか示していな
いが、レンズ位置特性測定部262は、あるオフセット
設定値において複数のアドレス部を受け取るように、オ
フセット設定値を発生させる時間間隔を設定する。した
がって、レンズシフトが生じている場合には、生成した
ゲート信号のカウント数も小さくなる。
【0081】レンズ位置特性測定部262が設定したオ
フセット設定値に基づくレンズの位置と生成したゲート
のカウント数との関係を図9に示す。図9において、横
軸は収束レンズの位置を示し、縦軸はゲートのカウント
数を示す。オフセット設定値に基づき、レンズ位置設定
部161がオフセットを発生し、トラッキング駆動値に
加算されるので、横軸は相対的なレンズ位置も示してい
ることになる。図9に示す特性において、カウント数が
最大となる点Aはレンズシフトがない最適レンズ位置で
ある。最適レンズ位置探索部264はメモリ163に保
存されたカウント数の最大値を求め、そのときのオフセ
ット設定値を最適レンズ位置としてレンズ位置設定部1
61に出力する。レンズ位置設定部161は、受け取っ
たオフセット設定値に基づいてオフセットを生成し、ト
ラッキング駆動値にオフセットを重畳する。オフセット
が加算されたトラッキング駆動信号が駆動回路91から
出力され、これにより、レンズシフトが補正され、アド
レス部におけるRF差信号は、常に図4(a)に示すよ
うな対称性のよい良好な波形となる。つまり、良好なト
ラッキング信号、RF信号を得ることができ、信頼性の
高い光ディスク装置を提供することが可能となる。
【0082】上述したように本発明によれば、情報担体
に設けられた第1のアドレスおよび第2のアドレスを再
生したときに得られる信号をもとに、光検出器に対する
収束レンズのレンズシフトを補正する。特に、本実施形
態では、光ディスクの直径方向に分割して検出した各信
号の差信号を、第1および第2のレベルと比較し、それ
ぞれのレベルを差信号が超えた回数をカウントする。第
1のアドレスおよび第2のアドレスは、情報トラックに
対して、おおよそ1/2トラックずつ内周側および外周
側にずらして配置されているので、第1のレベルを超え
た回数と第2のレベルを超えたときの回数との和が最大
となるとき、レンズシフトがゼロまたは小さい値になる
ことを利用する。
【0083】具体的には、収束レンズの位置を変化させ
ためオフセット設定値を逐次発生させ、光検出器に対す
る収束レンズの位置を変化させる。そして、それぞれの
位置において、第1のレベルを超えた回数と第2のレベ
ルを超えたときの回数との和を求める。その回数が最も
多くなるときのオフセット設定値を用いて、収束レンズ
を移動させれば、レンズシフトをゼロまたは最小となる
よう補正することができる。
【0084】これにより、位相差トラッキングエラー信
号を使用しない、位相差調整回路が無いような装置や、
単純な分割の光検出器を有するような光ピックアップに
おいて、光学部品の取り付け誤差や垂直設置に伴う初期
の対物レンズ移動による光軸倒れが発生しても、良好な
トラッキング信号およびRF信号を得ることができる。
【0085】(第3の実施形態)図10は本実施形態に
よるトラッキング制御装置およびこのトラッキング制御
装置を用いた光ディスク装置の構成を示すブロック図で
ある。光ディスク装置13において、第1の実施形態の
光ディスク装置11と同じ構成要素には同じ参照符号を
付している。
【0086】光ピックアップ120は、レーザ等の発光
素子(不図示)、収束手段である収束レンズ22、およ
び移動手段であるアクチュエータ23を有しており、収
束レンズ22は光ビーム21を情報担体である光ディス
ク110に向けて収束しながら照射する。
【0087】光ピックアップ120はさらに光ディスク
の直径方向に分割された検出部AおよびBを含む光検出
器124を有しており、光ディスク110の情報記録面
において反射した光ビーム21’を光検出手段である光
検出器124で検出する。光検出器124の検出部Aお
よびBの出力は、減算回路130に入力され、検出部A
で検出した光量に相当する信号Aから検出部Bで検出し
た光量に相当する信号Bを減じた信号、つまり、(A−
B)のRF差信号を生成する。RF差信号はローパスフ
ィルタ(LPF)131を通過し、トラッキングエラー
信号(以下TEと称す)としてトラッキング制御装置で
あるデジタルシグナルプロセッサ(DSP)350に入
力される。
【0088】DSP350は、アドレスゲート部34
0、レンズ位置特性測定部362、メモリ163、最適
レンズ位置探索部364、レンズ位置設定部161、A
/D変換器51、オフセット調整部52、トラッキング
制御部53およびD/A変換器54を含む。
【0089】A/D変換器51はTEをデジタル信号に
変換する。オフセット調整部52はデジタル信号に変換
されたTEに所定のオフセットを加算し、トラッキング
制御部53へ出力する。トラッキング制御部53は、た
とえば、位相補償および低域補償を行うフィルタ演算を
デジタル信号に変換されたTEに施すことによってトラ
ッキング駆動値を生成する。生成されたトラッキング駆
動値は、レンズ位置設定部161の出力と加算され、D
/A変換器54により再びアナログ信号に変換される。
D/A変換器54の出力は、トラッキング駆動信号とな
り、駆動回路91へ出力される。
【0090】駆動回路91はトラッキング駆動信号を電
流増幅して光ピックアップ120に内蔵された移動手段
であるアクチュエータ23を駆動し、トラッキング制御
を行う。この時、DSP350のレンズ位置設定部16
1はトラッキング制御部53の出力であるトラッキング
駆動値に対してオフセットを加算し、収束レンズ22の
光検出器124に対する位置をずらすことができる。
【0091】また、LPF131からの出力であるTE
は、アドレスゲート部340へ入力される。アドレスゲ
ート部340は、TEに基づいてゲート信号を生成しそ
の数をカウントする。
【0092】図11はアドレスゲート部340のより具
体的な構成を示すブロック図である。アドレスゲート部
340は、第1のゲート生成手段であるコンパレータ3
41aおよび第2のゲート生成手段であるコンパレータ
341bと、カウント手段であるゲートカウント部34
2a、342bとを備える。
【0093】コンパレータ341a、341bは、それ
ぞれTEを受け取り、TEが所定のコンパレータレベル
を超えたときにゲート信号をゲートカウント部342
a、342bを出力する。ゲートカウント部342a、
342bはゲート信号の数をカウントし、その数をそれ
ぞれレンズ位置特性測定手段であるレンズ位置特性測定
部362へ出力する。
【0094】レンズ位置特性測定部362は、所定の時
間間隔および所定の距離間隔で収束レンズ22の位置を
移動させるためのオフセットをレンズ位置設定部161
が逐次発生するよう、レンズ位置設定部161にオフセ
ット設定値を出力するとともに、そのオフセット設定値
においてアドレスゲート部340のゲートカウント部3
42a、342bから受け取るカウント数の差を求め
る。所定の距離間隔は必ずしも等間隔でなくてもよい。
そして、オフセット設定値およびそのときのカウント数
の差をメモリ163に出力する。メモリ163はオフセ
ット設定値およびカウント数の差を逐次記憶する。レン
ズ位置設定部161は、レンズ位置特性測定部362か
ら受け取るオフセット設定値に基づいて、逐次オフセッ
トを発生し、オフセットをトラッキング制御部53の出
力であるトラッキング駆動値に加える。
【0095】レンズシフト調整手段である最適レンズ位
置探索部364は以下において詳述するように、カウン
ト数の差がゼロまたはゼロに最も近い値となるときのオ
フセット設定値を最適レンズ位置を与えるオフセット設
定値として、レンズ位置設定部161に出力する。レン
ズ位置設定部161は、最適レンズ位置を与えるオフセ
ット設定値に基づいて、オフセットを生成し、トラッキ
ング駆動値に加える。これにより、レンズシフトをゼロ
に設定できる。
【0096】図8(a)に示すように、アドレスゲート
部340にレンズシフトがない場合のTEが入力される
と、コンパレータ341a、341bに設定されたコン
パレータレベルa、bをTEのアドレス部が超えるた
め、コンパレータ341a、341bからそれぞれ外周
ゲート信号および内周ゲート信号が出力される。この場
合、ゲートカウント部342a、342bから出力され
るゲート信号のカウント数はそれぞれ1となり、カウン
ト数の差はゼロとなる。
【0097】一方、図8(b)に示すように、内周側に
レンズシフトが生じた場合のTEが入力される場合、コ
ンパレータ341aのコンパレータレベルaをTEのア
ドレス部は超えない。このため、外周ゲート信号は生成
されず、内周ゲート信号のみが、コンパレータ341b
から生成される。この場合には、ゲートカウント部34
2a、342bから出力されるゲート信号のカウント数
は1およびゼロとなり、カウント数の差は1となる。
【0098】第2の実施形態と同様、複数のアドレス部
をアドレスゲート部340が受け取るように、オフセッ
ト設定値を発生させる時間間隔を設定することによっ
て、より正確なカウント数の差とオフセット設定値に基
づくレンズの位置との関係が求められる。
【0099】レンズ位置特性測定部362が設定したオ
フセット設定値に基づくレンズの位置とカウント数の差
との関係を図12に示す。図12において、横軸は収束
レンズの位置を示し、縦軸はゲートのカウント数の差を
示す。オフセット設定値に基づき、レンズ位置設定部1
61がオフセットを発生し、トラッキング駆動値に加算
されるので、横軸は相対的なレンズ位置も示しているこ
とになる。図12に示す特性において、カウント数の差
がゼロとなる点Aはレンズシフトがない最適レンズ位置
である。最適レンズ位置探索部364はメモリ163に
保存されたカウント数の差がゼロまたはゼロに最も近い
値を探索し、そのときのオフセット設定値を最適レンズ
位置としてレンズ位置設定部161に出力する。レンズ
位置設定部161は、受け取ったオフセット設定値に基
づいてオフセットを生成し、トラッキング駆動値にオフ
セットを重畳する。オフセットが加算されたトラッキン
グ駆動信号が駆動回路91から出力され、これにより、
レンズシフトが補正され、アドレス部におけるRF差信
号は、常に図4(a)に示すような対称性のよい良好な
波形となる。つまり、良好なトラッキング信号、RF信
号を得ることができ、信頼性の高い光ディスク装置を提
供することが可能となる。
【0100】上述したように本発明によれば、情報担体
に設けられた第1のアドレスおよび第2のアドレスを再
生したときに得られる信号をもとに、光検出器に対する
収束レンズのレンズシフトを補正する。特に、本実施形
態では、光ディスクの直径方向に分割して検出した各信
号の差信号の第1のアドレス部および第2のアドレス部
分において、第1および第2のレベルと比較し、それぞ
れのレベルを差信号が超えた回数をカウントする。第1
のアドレスおよび第2のアドレスは、情報トラックに対
して、おおよそ1/2トラックずつ内周側および外周側
にずらして配置されているので、第1のレベルを超えた
回数と第2のレベルを超えたときの回数との差がゼロま
たはゼロにもっとも近い値となるとき、レンズシフトが
ゼロまたは小さい値になることを利用する。
【0101】具体的には、収束レンズの位置を変化させ
ためオフセット設定値を逐次発生させ、光検出器に対す
る収束レンズの位置を変化させる。そして、それぞれの
位置において、第1のレベルを超えた回数と第2のレベ
ルを超えたときの回数との差を求める。その回数がゼロ
またはゼロに最も近い値となるときのオフセット設定値
を用いて、収束レンズを移動させれば、レンズシフトを
ゼロまたは最小となるよう補正することができる。
【0102】これにより、位相差トラッキングエラー信
号を使用しない、位相差調整回路が無いような装置や、
単純な分割の光検出器を有するような光ピックアップに
おいて、光学部品の取り付け誤差や垂直設置に伴う初期
の対物レンズ移動による光軸倒れが発生しても、良好な
トラッキング信号およびRF信号を得ることができる。
【0103】(第4の実施形態)図13は本実施形態に
よるトラッキング制御装置およびこのトラッキング制御
装置を用いた光ディスク装置の構成を示すブロック図で
ある。光ディスク装置14において、第1の実施形態の
光ディスク装置11と同じ構成要素には同じ参照符号を
付している。
【0104】光ピックアップ120は、レーザ等の発光
素子(不図示)、収束手段である収束レンズ22、およ
び移動手段であるアクチュエータ23を有しており、収
束レンズ22は光ビーム21を情報担体である光ディス
ク110に向けて収束しながら照射する。
【0105】光ピックアップ120はさらに光ディスク
の直径方向に分割された検出部AおよびBを含む光検出
器124を有しており、光ディスク110の情報記録面
において反射した光ビーム21’を光検出手段である光
検出器124で検出する。光検出器124の検出部Aお
よびBの出力は、減算回路130に入力され、検出部A
で検出した光量に相当する信号Aから検出部Bで検出し
た光量に相当する信号Bを減じた信号、つまり、(A−
B)のRF差信号を生成する。RF差信号はローパスフ
ィルタ(LPF)131を通過し、トラッキングエラー
信号(以下TEと称す)としてトラッキング制御装置で
あるデジタルシグナルプロセッサ(DSP)450に入
力される。
【0106】DSP450は、対称性検出部440、レ
ンズ位置特性測定部462、メモリ163、最適レンズ
位置探索部464、レンズ位置設定部161、A/D変
換器51、オフセット調整部52、トラッキング制御部
53およびD/A変換器54を含む。
【0107】A/D変換器51はTEをデジタル信号に
変換する。オフセット調整部52はデジタル信号に変換
されたTEに所定のオフセットを加算し、トラッキング
制御部53へ出力する。トラッキング制御部53は、た
とえば、位相補償および低域補償を行うフィルタ演算を
デジタル信号に変換されたTEに施すことによってトラ
ッキング駆動値を生成する。生成されたトラッキング駆
動値は、レンズ位置設定部161の出力と加算され、D
/A変換器54により再びアナログ信号に変換される。
D/A変換器54の出力は、トラッキング駆動信号とな
り、駆動回路91へ出力される。
【0108】駆動回路91はトラッキング駆動信号を電
流増幅して光ピックアップ120に内蔵された移動手段
であるアクチュエータ23を駆動し、トラッキング制御
を行う。この時、DSP450のレンズ位置設定部16
1はトラッキング制御部53の出力であるトラッキング
駆動値に対してオフセットを加算し、収束レンズ22の
光検出器124に対する位置をずらすことができる。
【0109】また、LPF131からの出力であるTE
は、対称性検出部440へ入力される。対称性検出部4
40は、TEのアドレス部の対称性を検出する。
【0110】図14は対称性検出部440のより具体的
な構成を示すブロック図である。対称性検出部440
は、ピーク検出手段であるピーク検出回路441および
ボトム検出手段であるボトム検出回路442を含む。ピ
ーク検出回路441は、アドレス部におけるTEの最大
値TEmaxをホールドする。また、ボトム検出回路4
42はアドレス部におけるTEの最小値TEminをホ
ールドする。対称性検出部440は、TEmaxおよび
TEminをレンズ位置検出手段であるレンズ位置特性
測定部462へ出力する。
【0111】レンズ位置特性測定部462は、所定の距
離間隔で収束レンズ22の位置を移動させるためのオフ
セットをレンズ位置設定部161が逐次発生するよう、
レンズ位置設定部161にオフセット設定値を出力す
る。所定の距離間隔は必ずしも等間隔でなくてもよい。
また、そのオフセット設定値においてTE対称性(TE
max+TEmin)/(TEmax−TEmin)を
計算する。そして、オフセット設定値およびそのときの
TE対称性をメモリ163に出力する。メモリ163は
オフセット設定値およびTE対称性を逐次記憶する。レ
ンズ位置設定部161は、レンズ位置特性測定部462
から受け取るオフセット設定値に基づいて、逐次オフセ
ットを発生し、オフセットをトラッキング制御部53の
出力であるトラッキング駆動値に加える。
【0112】レンズシフト調整手段である最適レンズ位
置探索部464は以下において詳述するように、TE対
称性がゼロまたはゼロに最も近い値となるときのオフセ
ット設定値を最適レンズ位置を与えるオフセット設定値
として、レンズ位置設定部161に出力する。レンズ位
置設定部161は、最適レンズ位置を与えるオフセット
設定値に基づいて、オフセットを生成し、トラッキング
駆動値に加える。これにより、レンズシフトをゼロに設
定できる。
【0113】図15(a)および(b)は、アドレスゲ
ート部440に入力されるTEのアドレス部における波
形を拡大して模式的に示している。
【0114】図15(a)に示すように、レンズシフト
がない場合のアドレス部におけるTEの波形は、ゼロに
対して対称となる。このため、ピーク検出回路441の
出力TEmaxとボトム検出回路442の出力TEmi
nとから計算されるTE対称性(TEmax+TEmi
n)/(TEmax−TEmin)は、ゼロまたはゼロ
に近い値となる。
【0115】一方、図15(b)に示すように、内周側
にレンズシフトが生じている場合のアドレス部における
TEの波形はゼロに対して非対称となる。このため、ピ
ーク検出回路441の出力TEmaxとボトム検出回路
442の出力TEminとから計算されるTE対称性
(TEmax+TEmin)/(TEmax−TEmi
n)は、負の値となる。
【0116】レンズ位置特性測定部462が設定したオ
フセット設定値に基づくレンズの位置とTE対称性との
関係を図16に示す。図16において、横軸は収束レン
ズの位置を示し、縦軸はTE対称性を示す。オフセット
設定値に基づき、レンズ位置設定部161がオフセット
を発生し、トラッキング駆動値に加算されるので、横軸
は相対的なレンズ位置も示していることになる。図16
に示す特性において、TE対称性がゼロとなる点Aはレ
ンズシフトがない最適レンズ位置である。最適レンズ位
置探索部464はメモリ163に保存されたTE対称性
がゼロまたはゼロに最も近い値(たとえば最もゼロに近
い値、あるいは、ゼロに近い閾値を設定し、この閾値よ
りもゼロに近い値など)を探索し、そのときのオフセッ
ト設定値を最適レンズ位置としてレンズ位置設定部16
1に出力する。レンズ位置設定部161は、受け取った
オフセット設定値に基づいてオフセットを生成し、トラ
ッキング駆動値にオフセットを重畳する。オフセットが
加算されたトラッキング駆動信号が駆動回路91から出
力され、これにより、レンズシフトが補正され、アドレ
ス部におけるRF差信号は、常に図4(a)に示すよう
な対称性のよい良好な波形となる。つまり、良好なトラ
ッキング信号、RF信号を得ることができ、信頼性の高
い光ディスク装置を提供することが可能となる。
【0117】上述したように本発明によれば、情報担体
に設けられた第1のアドレスおよび第2のアドレスを再
生したときに得られる信号をもとに、光検出器に対する
収束レンズのレンズシフトを補正する。特に、本実施形
態では、光ディスクの直径方向に分割して検出した各信
号の差信号の第1のアドレスおよび第2のアドレスにお
ける最大値と最小値とを求める。第1のアドレスおよび
第2のアドレスは、情報トラックに対して、おおよそ1
/2トラックずつ内周側および外周側にずらして配置さ
れているので、(最大値+最小値)/(最大値−最小
値)がゼロまたはゼロに最も近い値となるとき、レンズ
シフトがゼロまたは小さい値になることを利用する。
【0118】具体的には、収束レンズの位置を変化させ
ためオフセット設定値を逐次発生させ、光検出器に対す
る収束レンズの位置を変化させる。そして、それぞれの
位置において、(最大値+最小値)/(最大値−最小
値)を求める。その値がゼロまたはゼロに最も近い値と
なるときのオフセット設定値を用いて、収束レンズを移
動させれば、レンズシフトをゼロまたは最小となるよう
補正することができる。
【0119】これにより、位相差トラッキングエラー信
号を使用しない、位相差調整回路が無いような装置や、
単純な分割の光検出器を有するような光ピックアップに
おいて、光学部品の取り付け誤差や垂直設置に伴う初期
の対物レンズ移動による光軸倒れが発生しても、良好な
トラッキング信号およびRF信号を得ることができる。
【0120】(第5の実施形態)図17は本実施形態に
よるトラッキング制御装置およびこのトラッキング制御
装置を用いた光ディスク装置の構成を示すブロック図で
ある。光ディスク装置15において、第1の実施形態の
光ディスク装置11と同じ構成要素には同じ参照符号を
付している。
【0121】光ピックアップ120は、レーザ等の発光
素子(不図示)、収束手段である収束レンズ22、およ
び移動手段であるアクチュエータ23を有しており、収
束レンズ22は光ビーム21を情報担体である光ディス
ク110に向けて収束しながら照射する。
【0122】光ピックアップ120はさらに光ディスク
の直径方向に分割された検出部AおよびBを含む光検出
器124を有しており、光ディスク110の情報記録面
において反射した光ビーム21’を光検出手段である光
検出器124で検出する。光検出器124の検出部Aお
よびBの出力は、減算回路230に入力され、検出部A
で検出した光量に相当する信号Aから検出部Bで検出し
た光量に相当する信号Bを減じた信号、つまり、(A−
B)のRF差信号を生成する。RF差信号はローパスフ
ィルタ(LPF)131を通過し、トラッキングエラー
信号(以下TEと称す)としてトラッキング制御装置で
あるデジタルシグナルプロセッサ(DSP)550に入
力される。
【0123】DSP550は、振幅検出部540、レン
ズ位置特性測定部562、メモリ163、最適レンズ位
置探索部564、レンズ位置設定部161、A/D変換
器51、オフセット調整部52、トラッキング制御部5
3およびD/A変換器54を含む。
【0124】A/D変換器51はTEをデジタル信号に
変換する。オフセット調整部52はデジタル信号に変換
されたTEに所定のオフセットを加算し、トラッキング
制御部53へ出力する。トラッキング制御部53は、た
とえば、位相補償および低域補償を行うフィルタ演算を
デジタル信号に変換されたTEに施すことによってトラ
ッキング駆動値を生成する。生成されたトラッキング駆
動値は、レンズ位置設定部161の出力と加算され、D
/A変換器54により再びアナログ信号に変換される。
D/A変換器54の出力は、トラッキング駆動信号とな
り、駆動回路91へ出力される。
【0125】駆動回路91はトラッキング駆動信号を電
流増幅して光ピックアップ120に内蔵された移動手段
であるアクチュエータ23を駆動し、トラッキング制御
を行う。この時、DSP550のレンズ位置設定部16
1はトラッキング制御部53の出力であるトラッキング
駆動値に対してオフセットを加算し、収束レンズ22の
光検出器124に対する位置をずらすことができる。
【0126】また、減算回路230からの出力であるR
F差信号は第1のアドレス振幅検出手段および第2のア
ドレス振幅検出手段である振幅検出部540へ入力され
る。振幅検出部540は、RF差信号のアドレス部にお
ける振幅を検出する。
【0127】図18は振幅検出部540のより具体的な
構成を示すブロック図である。振幅検出部540は、H
PF(ハイパスフィルタ)541、ピーク検出回路54
2、ボトム検出回路543および減算回路544を備え
る。
【0128】振幅検出部540に入力されたRF差信号
は、HPF541を通過することによりその直流成分が
除去される。直流成分が除去されたRF信号は、ピーク
検出回路542およびボトム検出回路543に並列に入
力される。ピーク検出回路542、ボトム検出回路54
3は、直流成分が除去されたRF信号の最大値および最
小値をそれぞれホールドして、その値を減算回路544
へ出力する。減算回路544は最大値および最小値の差
を求め、その値をRF信号振幅としてレンズ位置特性測
定手段であるレンズ位置特性測定部562へ出力する。
【0129】レンズ位置特性測定部562は、所定の距
離間隔で収束レンズ22の位置を移動させるためのオフ
セットをレンズ位置設定部161が逐次発生するよう、
レンズ位置設定部161にオフセット設定値を出力す
る。所定の距離間隔は必ずしも等間隔でなくてもよい。
また、トラックに対して内周側に位置する第1のアドレ
ス部A1および外周側に位置する第2のアドレス部A2
(図3)におけるRF信号振幅の差を求める。そして、
オフセット設定値およびそのときのRF信号振幅の差を
メモリ163に出力する。メモリ163はオフセット設
定値およびRF信号振幅の差を逐次記憶する。レンズ位
置設定部161は、レンズ位置特性測定部562から受
け取るオフセット設定値に基づいて、逐次オフセットを
発生し、オフセットをトラッキング制御部53の出力で
あるトラッキング駆動値に加える。
【0130】レンズシフト調整手段である最適レンズ位
置探索部564は以下において詳述するように、RF信
号振幅の差がゼロまたはゼロに最も近い値となるときの
オフセット設定値を最適レンズ位置を与えるオフセット
設定値として、レンズ位置設定部161に出力する。レ
ンズ位置設定部161は、最適レンズ位置を与えるオフ
セット設定値に基づいて、オフセットを生成し、トラッ
キング駆動値に加える。これにより、レンズシフトをゼ
ロに設定できる。
【0131】図3に示す構造の光ディスク110のアド
レス部を再生した場合、RF差信号は図19(a)およ
び(b)に示すような波形になる。図19(a)に示す
ように、振幅検出部540にレンズシフトがない場合の
RF差信号が入力されると、第1のアドレス部A1にお
けるRF信号振幅a1と、第2のアドレス部A2におけ
るRF信号振幅a2とはほぼ等しくなる。このため、2
つの部分のRF信号振幅の差はほぼゼロとなる。
【0132】一方、図19(b)に示すように、内周側
にレンズシフトが生じた場合のTEが入力される場合、
第1のアドレス部A1におけるRF信号振幅a1よりも
第2のアドレス部A2におけるRF信号振幅a2のほう
が大きくなる。このため、2つの部分のRF信号振幅の
差(a1−a2)は負の値となる。
【0133】レンズ位置特性測定部562が設定したオ
フセット設定値に基づくレンズの位置とRF信号振幅の
差との関係を図20に示す。図20において、横軸は収
束レンズの位置を示し、縦軸はRF信号振幅の差を示
す。オフセット設定値に基づき、レンズ位置設定部16
1がオフセットを発生し、トラッキング駆動値に加算さ
れるので、横軸は相対的なレンズ位置も示していること
になる。図20に示す特性において、RF信号振幅の差
がゼロとなる点Aはレンズシフトがない最適レンズ位置
である。最適レンズ位置探索部564はメモリ163に
保存されたRF信号振幅の差がゼロまたはゼロに最も近
い値を探索し、そのときのオフセット設定値を最適レン
ズ位置としてレンズ位置設定部161に出力する。レン
ズ位置設定部161は、受け取ったオフセット設定値に
基づいてオフセットを生成し、トラッキング駆動値にオ
フセットを重畳する。オフセットが加算されたトラッキ
ング駆動信号が駆動回路91から出力され、これによ
り、レンズシフトが補正され、アドレス部におけるRF
差信号は、常に図4(a)に示すような対称性のよい良
好な波形となる。つまり、良好なトラッキング信号、R
F信号を得ることができ、信頼性の高い光ディスク装置
を提供することが可能となる。
【0134】上述したように本発明によれば、情報担体
に設けられた第1のアドレスおよび第2のアドレスを再
生したときに得られる信号をもとに、光検出器に対する
収束レンズのレンズシフトを補正する。特に、本実施形
態では、光ディスクの直径方向に分割して検出した各信
号の差信号の第1のアドレスおよび第2のアドレスにお
ける振幅値を求める。第1のアドレスおよび第2のアド
レスは、情報トラックに対して、おおよそ1/2トラッ
クずつ内周側および外周側にずらして配置されているの
で、振幅値の差がゼロまたはゼロに最も近い値となると
き、レンズシフトがゼロまたは小さい値になることを利
用する。
【0135】具体的には、収束レンズの位置を変化させ
ためオフセット設定値を逐次発生させ、光検出器に対す
る収束レンズの位置を変化させる。そして、それぞれの
位置において、振幅値の差を求める。その値がゼロまた
はゼロに最も近い値となるときのオフセット設定値を用
いて、収束レンズを移動させれば、レンズシフトをゼロ
または最小となるよう補正することができる。
【0136】これにより、位相差トラッキングエラー信
号を使用しない、位相差調整回路が無いような装置や、
単純な分割の光検出器を有するような光ピックアップに
おいて、光学部品の取り付け誤差や垂直設置に伴う初期
の対物レンズ移動による光軸倒れが発生しても、良好な
トラッキング信号およびRF信号を得ることができる。
【0137】(第6の実施形態)図21は本実施形態に
よるトラッキング制御装置およびこのトラッキング制御
装置を用いた光ディスク装置の構成を示すブロック図で
ある。光ディスク装置16において、第1の実施形態の
光ディスク装置11と同じ構成要素には同じ参照符号を
付している。
【0138】光ピックアップ120は、レーザ等の発光
素子(不図示)、収束手段である収束レンズ22、およ
び移動手段であるアクチュエータ23を有しており、収
束レンズ22は光ビーム21を情報担体である光ディス
ク110に向けて収束しながら照射する。
【0139】光ピックアップ120はさらに光ディスク
の直径方向に分割された検出部AおよびBを含む光検出
器124を有しており、光ディスク110の情報記録面
において反射した光ビーム21’を光検出手段である光
検出器124で検出する。光検出器124の検出部Aお
よびBの出力は、減算回路230に入力され、検出部A
で検出した光量に相当する信号Aから検出部Bで検出し
た光量に相当する信号Bを減じた信号、つまり、(A−
B)のRF差信号を生成する。RF差信号はローパスフ
ィルタ(LPF)131を通過し、トラッキングエラー
信号(以下TEと称す)としてトラッキング制御装置で
あるデジタルシグナルプロセッサ(DSP)650に入
力される。
【0140】DSP650は、オフセット測定部54
0、レンズ位置特性測定部662、メモリ163、最適
レンズ位置探索部664、レンズ位置設定部161、A
/D変換器51、オフセット調整部52、トラッキング
制御部53およびD/A変換器54を含む。
【0141】A/D変換器51はTEをデジタル信号に
変換する。オフセット調整部52はデジタル信号に変換
されたTEに所定のオフセットを加算し、トラッキング
制御部53へ出力する。トラッキング制御部53は、た
とえば、位相補償および低域補償を行うフィルタ演算を
デジタル信号に変換されたTEに施すことによってトラ
ッキング駆動値を生成する。生成されたトラッキング駆
動値は、レンズ位置設定部161の出力と加算され、D
/A変換器54により再びアナログ信号に変換される。
D/A変換器54の出力は、トラッキング駆動信号とな
り、駆動回路91へ出力される。
【0142】駆動回路91はトラッキング駆動信号を電
流増幅して光ピックアップ120に内蔵された移動手段
であるアクチュエータ23を駆動し、トラッキング制御
を行う。この時、DSP650のレンズ位置設定部16
1はトラッキング制御部53の出力であるトラッキング
駆動値に対してオフセットを加算し、収束レンズ22の
光検出器124に対する位置をずらすことができる。
【0143】また、A/D変換器51により、デジタル
信号に変換されたTEは、オフセット測定部640へ入
力される。オフセット測定部640は、TEの平均値
(オフセット)を求め、その値をレンズ位置特性測定部
662へ出力する。平均値は、レンズ位置特性測定部6
62から受け取る情報に基づいてリセットされる。つま
り、レンズ位置特性測定部662はオフセット測定部6
40が平均値を求めるべき所定の期間を指令する。ある
いは、オフセット測定部640自体がTEの平均値を求
めるための所定の期間を定めてもよい。
【0144】レンズ位置特性測定部662は、所定の距
離間隔で収束レンズ22の位置を移動させるためのオフ
セットをレンズ位置設定部161が逐次発生するよう、
レンズ位置設定部161にオフセット設定値を出力す
る。所定の距離間隔は必ずしも等間隔でなくてもよい。
また、そのオフセット設定値において所定の期間にわた
るTEの平均値を求めるよう、オフセット測定部640
に信号を出力し、オフセット測定部640から、そのオ
フセット設定値におけるTEの平均値を受け取る。オフ
セット測定部640自体がTEの平均値を求めるための
所定の期間を定める場合には、TEの平均値をレンズ位
置特性測定部662が受け取るたびに、新たなオフセッ
ト設定値を発生するようにしてもよい。レンズ位置特性
測定部662は、オフセット設定値およびそのときのT
Eの平均値をメモリ163に出力する。メモリ163は
オフセット設定値およびRF信号振幅の差を逐次記憶す
る。レンズ位置設定部161は、レンズ位置特性測定部
662から受け取るオフセット設定値に基づいて、逐次
オフセットを発生し、オフセットをトラッキング制御部
53の出力であるトラッキング駆動値に加える。
【0145】光ディスク装置16は、この手順を光ディ
スク610の性質の異なる領域Aおよび領域Bに対して
行う。そして、レンズシフト調整手段である最適レンズ
位置探索部664は以下において詳述するように、領域
Aにおけるオフセット設定値とTEの平均値との関係を
示す曲線と、領域Bにおけるオフセット設定値とTEの
平均値との関係を示す曲線との交点を求め、この交点に
おけるオフセット設定値を最適レンズ位置を与えるオフ
セット設定値として、レンズ位置設定部161に出力す
る。レンズ位置設定部161は、最適レンズ位置を与え
るオフセット設定値に基づいて、オフセットを生成し、
トラッキング駆動値に加える。これにより、レンズシフ
トをゼロに設定できる。
【0146】図22に示すように、光ディスク610は
領域Aおよび領域Bを含む。領域Aはピットによるトラ
ックで構成され、領域Bのトラックは凹凸形状の案内溝
で構成されている。これら2つの領域においては、溝深
さあるいはトラックピッチが異なるため、光ビーム21
に対する反射特性が異なり、TE変調率も異なる。この
ため、発生するオフセットとレンズ位置との特性、すな
わち、レンズ位置に対するTEのオフセットの感度が異
なる。
【0147】一般に、TEのオフセットにはレンズシフ
トによるオフセットの他に、光検出器124や減算回路
230などによるより生じる回路上のオフセットが重畳
している。これらのオフセットを分離することは困難で
あるため、TEのオフセットからレンズシフトがない最
適レンズ位置を探索できない。しかし、異なる特性を有
する2つの領域A、Bにおいて、それぞれオフセット設
定値とTEの平均値との関係を求めると、2つの関係を
示す曲線は1点で交わる。この点では、領域A、Bのレ
ンズ位置に対するTEのオフセットの感度が異なってい
ても、レンズシフトが発生していないため、オフセット
設定値とTEのオフセットとの組み合わせは一致する。
【0148】図23は、領域Aおよび領域Bにおける、
レンズ位置特性測定部662が設定したオフセット設定
値に基づくレンズの位置とTEの平均値(オフセット)
との関係を示す。図23において、横軸は、収束レンズ
の位置を示し、縦軸はTEの平均値を示している。オフ
セット設定値に基づき、レンズ位置設定部161がオフ
セットを発生し、トラッキング駆動値に加算されるの
で、横軸は相対的なレンズ位置も示していることにな
る。
【0149】領域Aおよび領域Bの特性曲線の交点Aで
は、上述した理由から、レンズシフトは発生しておら
ず、光検出器124の検出差や回路上のオフセットのみ
を含んでいる。したがって、交点Aにおけるレンズ位置
は、レンズシフトがない最適レンズ位置である。最適レ
ンズ位置探索部664は上述の手順を実行する。つま
り、メモリ163に記憶されたデータから、領域Aにお
けるオフセット設定値とTEの平均値との関係を示す曲
線と、領域Bにおけるオフセット設定値とTEの平均値
との関係を示す曲線との交点を求め、この交点における
オフセット設定値を最適レンズ位置を与えるオフセット
設定値として、レンズ位置設定部161に出力する。レ
ンズ位置設定部161は、受け取ったオフセット設定値
に基づいてオフセットを生成し、トラッキング駆動値に
オフセットを重畳する。オフセットが加算されたトラッ
キング駆動信号が駆動回路91から出力され、これによ
り、レンズシフトが補正され、アドレス部におけるRF
差信号は、常に図4(a)に示すような対称性のよい良
好な波形となる。つまり、良好なトラッキング信号、R
F信号を得ることができ、信頼性の高い光ディスク装置
を提供することが可能となる。
【0150】また、上述の説明から明らかなように、図
23における点AでのTE平均値は、レンズシフト以外
の要因によるオフセットを示している。したがって、点
AでのTE平均値を矢印660で示すようにオフセット
調整部52へ入力し、レンズシフト以外の要因によるT
Eのオフセットを除去することも可能である。これによ
って、レンズシフトの調整およびTEのオフセットの調
整を同時に行うこともできる。
【0151】上述したように本発明によれば、情報担体
に設けられた、光ビームを照射したときの反射特性が異
なる第1および第2の領域を再生したときに得られる信
号をもとに、光検出器に対する収束レンズのレンズシフ
トを補正する。特に、本実施形態では、光ディスクの直
径方向に分割して検出した各信号の差信号の第1の領域
および第2領域における平均値を求める。第1および第
2の領域は反射特性が互いに異なるため、レンズシフト
の差信号に対する影響の程度は異なるが、レンズシフト
がゼロとなる場合には、レンズシフトの差信号に対する
影響がなくなるため、第1の領域および第2領域におけ
る差信号の平均値は一致することを利用する。
【0152】具体的には、収束レンズの位置を変化させ
ためオフセット設定値を逐次発生させ、光検出器に対す
る収束レンズの位置を変化させる。そして、それぞれの
位置において、光ディスクの直径方向に分割して検出し
た各信号の差信号の第1の領域および第2領域における
平均値を求める。オフセット設定値とそのときの差信号
の平均値との関係を第1の領域および第2の領域につい
て求め、その交点を与えるオフセット設定値を用いて、
収束レンズを移動させれば、レンズシフトをゼロまたは
最小となるよう補正することができる。
【0153】これにより、位相差トラッキングエラー信
号を使用しない、位相差調整回路が無いような装置や、
単純な分割の光検出器を有するような光ピックアップに
おいて、光学部品の取り付け誤差や垂直設置に伴う初期
の対物レンズ移動による光軸倒れが発生しても、良好な
トラッキング信号およびRF信号を得ることができる。
【0154】なお、上記各実施形態において、最適レン
ズ位置を探索し設定する前においては、レンズシフトが
原因でTEにオフセットが発生し、トラッキング制御が
不安定となりことがある。このため、最適レンズ位置を
探索するためのレンズ位置特性の測定などにおいてトラ
ッキング制御が外れてしまう場合がある。このような場
合には、最適レンズ位置を探索する前に、オフセット調
整部52によりTEのオフセットを除去することで、レ
ンズ位置特性の測定において安定したトラッキング制御
を実現し、信頼性の高いトラッキング装置を構成でき
る。
【0155】また、最適レンズ位置を探索し設定した後
は、レンズ位置を調整したことによってTEのオフセッ
トが変化し、トラッキング制御が不安定となる場合があ
る。このような場合には、最適レンズ位置の設定による
レンズ位置変化に伴って生じるTEのオフセットを、最
適レンズ位置を探索し設定した後にオフセット調整部5
2により除去することによって、安定したトラッキング
制御を実現し、信頼性の高いトラッキング装置を構成で
きる。
【0156】このように、最適レンズ位置を探索し設定
する前にトラッキングエラー信号のオフセットを除去す
れば、トラッキングエラー信号のオフセットによるトラ
ック位置のずれの影響を受けずにレンズシフトを補正す
ることができる。また、最適レンズ位置を探索し設定し
た後にトラッキング制御のオフセットを除去すれば、レ
ンズシフトにより生じるオフセットも含めたトラッキン
グエラー信号のオフセットを除去できる。これにより、
レンズシフトおよびトラックの位置ずれを補正した高精
度のトラッキング制御を実現することができる。最適レ
ンズ位置の探索の前にトラッキングエラー信号のオフセ
ットを除去するのか、最適レンズ位置の探索の後にトラ
ッキングエラー信号のオフセットを除去するのか、ある
いは、最適レンズ位置の探索の前および後にトラッキン
グエラー信号のオフセットを除去するのかは、トラッキ
ング装置に求められる精度などに応じて決定すればよ
い。
【0157】なお、レンズ位置特性を測定する際、レン
ズ位置の変化に伴ってTEにオフセットが発生し、トラ
ッキング制御目標がずれてしまうことから、トラックの
位置ずれの影響を受けたレンズ位置特性を測定してしま
い、最適レンズ位置の探索結果にずれが生じる可能性が
ある。この場合には、このトラックの位置ずれの影響を
なくすために、あらかじめレンズ位置の変化に伴うTE
のオフセット特性を測定しておく。そして、レンズ位置
特性を測定する際のレンズ位置の変化に応じて、事前に
測定したTEのオフセット特性に基づいてTEのオフセ
ット調整を行う。これにより、レンズ位置特性の測定に
おいてTEのオフセットによる影響をなくし、最適レン
ズ位置の探索精度を高めることができる。
【0158】また、メモリ131に保存されたオフセッ
ト設定値およびそのときのアドレスOK信号の数などレ
ンズ位置特性測定部が求めるレンズ位置検出信号をそれ
ぞれxおよびyとし、これらの関係を関数y=f(x)
に近似して、最適レンズ位置の探索精度を高めることが
できる。近似した関数の係数の決定には、たとえば、最
小二乗法を用いる。第3、第4および第5の実施形態で
説明したように、オフセット設定値とそのときのレンズ
位置特性測定部が求めるレンズ位置検出信号とが線形関
係にある場合には、オフセット設定値とそのときのレン
ズ位置検出信号を二組以上求め、これらの関係を1次関
数y=ax+bで近似することが好ましい。図24は、
これらの関係を1次関数で近似した例を示している。図
24において横軸は、オフセット設定値x、縦軸がレン
ズ位置検出信号yである。オフセット設定値に基づき、
レンズ位置設定部161がオフセットを発生し、トラッ
キング駆動値に加算されるので、横軸は相対的なレンズ
位置も示していることになる。図24のA〜Eの測定点
から最小二乗法により係数およびbを決定することによ
り、近似された1次関数y=ax+bが求まる。この近
似関数を用いれば、レンズ位置検出信号yが0となるx
は、−b/aとなる。したがって、この値を、オフセッ
ト設定値とすることで、レンズ位置検出信号の測定誤差
による影響を抑え、最適レンズ位置の探索精度を高めら
れる。
【0159】また、第1および第2の実施形態のよう
に、レンズ位置の特性において最大または最小の探索す
る場合には、オフセット設定値とそのときのレンズ位置
検出信号との関係を2次関数y=ax2+bx+cによ
って近似することが好ましい。図25はレンズ位置の特
性を2次関数で近似した例を示している。図25におい
て横軸は、オフセット設定値x、縦軸がレンズ位置検出
信号yである。オフセット設定値に基づき、レンズ位置
設定部161がオフセットを発生し、トラッキング駆動
値に加算されるので、横軸は相対的なレンズ位置も示し
ていることになる。図25のA〜Eの測定点から最小二
乗法により係数a、bおよびcを決定することにより、
近似された二次関数y=ax2+bx+cが求まる。こ
の二次関数において、レンズ位置検出信号yが最大とな
るxは、b/2aとなる。したがって、この値を、オフ
セット設定値とすることで、レンズ位置検出信号の測定
誤差による影響を抑え、最適レンズ位置の探索精度を高
められる。
【0160】特にこれらの近似関数を用いた最適レンズ
位置の探索では、実際に、レンズ位置検出信号yがゼロ
あるいは最大となるオフセット設定値xを求めていなく
ても、近似関数から、レンズ位置検出信号yがゼロある
いは最大となるオフセット設定値xを推定できる。この
ため、レンズ位置特性測定部において、設定するオフセ
ット設定値の間隔が小さくない場合でも、正確に最適レ
ンズ位置を設定できる。また、探索のためのオフセット
設定値xの数を少なくすることもできるので、探索時間
を短縮することもできる。
【0161】なお、上記実施形態において、光ディスク
の偏芯が少なく、偏芯によるレンズシフトの影響が少な
い場合には、図26に示すように、オフセット設定値と
レンズ位置検出信号の関係を示すレンズ位置の特性にお
いて、レンズ位置検出信号が最大(あるいは最小)とな
る近傍の変化が緩やかになる場合がある。この場合、お
およそ最大(または最小)となる範囲は図26中、Aで
示される範囲となる。しかし、範囲Aの端の方では、オ
フセット値の微小変化に対して、レンズ位置検出信号が
大きく変化しうる。つまり、範囲Aの端点A3あるいは
端点A4のオフセット値を最適レンズ位置を与えるもの
として選択した場合には、レンズ位置のずれによるマー
ジンが狭くなる。
【0162】したがって、このような場合には、測定結
果からおおよそ最大となる範囲Aを求め、範囲Aの中心
を最適レンズ位置を与えるオフセット値として選択する
ことにより、レンズ位置ずれのマージンを広くし、安定
したトラッキング制御ができる。
【0163】また、トラッキング制御をおこなう際、デ
ィスクに偏芯があるためにディスクの回転位相に応じて
レンズシフト状態が変化する場合がある。この時、最適
レンズ位置の探索結果はレンズ位置特性の測定における
ディスクの回転位相に依存してしまう。これを防ぐため
に、ディスクを1回転あるいはその整数倍回転させる間
においてレンズ位置特性の測定を行い、偏芯による影響
を平均化させることが好ましい。あるいは、所定の回転
位相の範囲ごとにレンズ位置特性を測定し、回転位相に
応じた最適レンズ位置を求めて設定してもよい。このよ
うな方法により、ディスクの偏芯によるレンズシフトが
あっても安定したトラッキング制御ができる。
【0164】なお、光ディスクのトラックの凹部と凸部
の両方に情報を記録または再生する場合には、凹凸によ
るレンズ位置特性の変化を吸収するために、凸部におけ
るレンズ位置特性と、凹部におけるレンズ位置特性とを
別々に測定し、凹凸部別々に最適レンズ位置を設定する
ことで、トラックの凹凸形状の影響を受けないトラッキ
ング制御装置を構成することができる。
【0165】また、光ディスクの反りにより、径位置に
よってチルト状態が変化する場合がある。光ディスクと
光ビームの光軸とにチルトが発生すると、光ビームの反
射光が光検出器に対してずれ、レンズシフトの特性に影
響を与える。このような場合には、光ディスクの内周お
よび外周の位置でレンズシフトを調整した結果を線形補
間し、径位置に応じた最適レンズ位置を設定すること
で、チルト変化の影響を受けない安定したトラッキング
制御ができる。
【0166】一般に光ディスク装置では、ディスクの偏
芯などによるレンズシフトがあってもアドレスを検出で
きるように、アドレスゲート部のコンパレータの所定レ
ベルは、ディスクの偏芯によるレンズシフトが最大とな
る時のレンズ位置でもゲートが生成できる程度に低く設
定される。しかし、第2および第3の実施形態におい
て、アドレスゲート部の所定レベルが低い場合、小さな
レンズ位置のずれによる微妙な波形の変化を検出でき
ず、波形が正常ではないにもかかわらずアドレスゲート
信号が生成されてしまう。たとえば、図27(a)に示
すように、コンパレータのレベルa、bが低い場合、R
F差信号のアドレス部における波形が非対称となってい
るにもかかわらず、コンパレータレベルa、bを超える
ため、2つのゲート信号が生成されてしまう。
【0167】このため、第2および第3の実施形態で
は、アドレスを検出するためのコンパレータレベルとは
異なるコンパレータレベルを設定して、レンズ位置特性
を測定することが好ましい。たとえば、図27(b)に
示すように、レンズ位置特性を測定する場合には、レン
ズ位置のずれが無い時のRF差信号の波形においてゲー
トが生成できる程度 にコンパレータのレベルa、bを
高くする。このようにすることによって、レンズ位置の
小さいずれによる微妙な波形の変化も検出することがで
き、最適レンズ位置の検出精度を高め、信頼性の高いト
ラッキング制御ができる。
【0168】上記第5の実施形態において、アドレス部
のRF差信号の振幅を検出する場合、アドレス部に記録
されているアドレス情報に応じてRF信号の振幅が変化
し、最適レンズ位置の検出誤差の原因となることがあ
る。したがって、光ディスクのアドレス部が、アドレス
情報とPLL引き込み用の所定パターンの繰り返し信号
とで構成されている場合、所定パターンの繰り返し部分
でRF差信号の振幅測定を行うことが好ましく、このよ
うにすることによって、最適レンズ位置の検出精度を高
め、信頼性の高いトラッキング制御ができる。
【0169】なお、上記第1から第6の実施形態では特
に図示していないが、第1から第6の実施形態で説明し
たトラッキング制御を行う手順は、電子部品等を用いた
回路によりハードウエア的に実現してよいし、マイクロ
コンピュータや光ディスク装置のホストコンピュータに
よって実行してもよい。マイクロコンピュータやホスト
によって実行する場合には、上記手順を実行するための
コンピュータに読み取り可能なプログラム(ファームウ
ェア)がEEPROMやRAMなどの情報記録媒体等に
格納される。
【0170】
【発明の効果】本発明によれば、位相差トラッキングエ
ラー信号を使用しない、位相差調整回路が無いような装
置や、単純な分割の光検出器を有するような光ピックア
ップにおいて、光学部品の取り付け誤差や垂直設置に伴
う初期の対物レンズ移動による光軸倒れが発生しても、
良好なトラッキング信号およびRF信号を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ディスク装置の第1の実施形態を示
すブロック図である。
【図2】図1に示す信号処理部の構成を示すブロック図
である。
【図3】光ディスクの構造を示す図である。
【図4】(a)および(b)は、図3に示す光ディスの
アドレス部を再生した場合のRF差信号の出力波形の一
例である。
【図5】アドレスOK信号の数とオフセット設定値との
関係を示す図である。
【図6】本発明の光ディスク装置の第2の実施形態を示
すブロック図である。
【図7】図6に示すアドレスゲート部の構成を示すブロ
ック図である。
【図8】(a)および(b)は、アドレスゲート部に入
力されるRF差信号の波形を示す図である。
【図9】ゲートカウント数とオフセット設定値との関係
を示す図である。
【図10】本発明の光ディスク装置の第3の実施形態を
示すブロック図である。
【図11】図10に示すアドレスゲート部の構成を示す
ブロック図である。
【図12】ゲートカウント数の差とオフセット設定値と
の関係を示す図である。
【図13】本発明の光ディスク装置の第4の実施形態を
示すブロック図である。
【図14】図13に示す対称性検出部の構成を示すブロ
ック図である。
【図15】(a)および(b)は、対称性検出部に入力
されるアドレス部のTEの波形を示す図である。
【図16】TEの対称性とオフセット設定値との関係を
示す図である。
【図17】本発明の光ディスク装置の第5の実施形態を
示すブロック図である。
【図18】図17に示す振幅検出部の構成を示すブロッ
ク図である。
【図19】(a)および(b)は、振幅検出部に入力さ
れるアドレス部のRF差信号の波形を示す図である。
【図20】RF差信号の振幅とオフセット設定値との関
係を示す図である。
【図21】本発明の光ディスク装置の第6の実施形態を
示すブロック図である。
【図22】特性の異なる2つの領域を有する光ディスク
を模式的に示す図である。
【図23】TEのオフセットとオフセット設定値との関
係を示す図である。
【図24】レンズ位置検出信号とオフセット設定値との
関係を示す図である。
【図25】レンズ位置検出信号とオフセット設定値との
関係を示す図である。
【図26】レンズ位置検出信号とオフセット設定値との
関係を示す図である。
【図27】(a)および(b)は、RF差信号の波形を
示す図である。
【図28】従来の光ディスク装置の構成を示すブロック
図である。
【図29】(a)から(c)は、位相差トラッキングエ
ラー信号の波形を示す図である。
【図30】位相差トラッキングエラー信号のレンズシフ
ト特性を示す図である。
【符号の説明】
21 光ビーム 22 収束レンズ 23 アクチュエータ 51 A/D変換器 52 オフセット調整部 53 トラッキング制御部 54 D/A変換器 91 トラッキング駆動回路 110 光ディスク 120 光ピックアップ 124 受光素子 130 減算回路 131 ローパスフィルタ(LPF) 140 信号処理部 150 デジタルシグナルプロセッサ(DSP) 161 レンズ位置設定部 162 レンズ位置特性測定部 163 メモリ 164 最適レンズ位置探索部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 初瀬川 明広 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D090 AA01 CC14 DD01 FF02 GG05 GG28 5D118 AA03 AA06 AA07 AA18 AA26 BA01 BB02 BC09 BC12 CA08 CA22 CC12 CD03 CD07 CD11 CF03 DA26

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報トラックに対して、おおよそ1/2
    トラックずつ内周側および外周側にずらして配置した第
    1のアドレスおよび第2のアドレスを有する情報担体に
    対し光学的な記録および/または再生を行うために、前
    記情報担体に向けて光ビームを収束して照射する収束手
    段と、前記情報担体から得られる前記光ビームの反射光
    を検出する光検出手段と、前記収束手段を情報トラック
    を横切る方向に移動させる移動手段とを備えた光学ヘッ
    ドを制御するトラッキング制御装置であって、 前記光検出手段の出力より前記情報担体に記録されてい
    るアドレスを取得するアドレスリード手段と、 前記アドレスリード手段が第1のアドレスを取得したこ
    とを判定する第1のアドレスリード判定手段と、 前記アドレスリード手段が第2のアドレスを取得したこ
    とを判定する第2のアドレスリード判定手段と、 所定の距離間隔で前記収束手段の位置を前記移動手段に
    より移動させるためのオフセット設定値を逐次生成し、
    前記収束手段が移動したそれぞれの位置において、前記
    第1のアドレスリード判定手段と前記第2のアドレスリ
    ード判定手段との判定結果が共にアドレス取得したとす
    る取得回数をカウントするレンズ位置特性測定手段と、 前記取得回数の最大値を探索し、前記取得回数が最大値
    となるときのオフセット設定値に基づいて、前記移動手
    段により前記収束手段を移動させるレンズシフト調整手
    段と、を備えるトラッキング制御装置。
  2. 【請求項2】 情報トラックに対して、おおよそ1/2
    トラックずつ内周側および外周側にずらして配置した第
    1のアドレスおよび第2のアドレスを有する情報担体に
    対し光学的な記録および/または再生を行うために、前
    記情報担体に向けて光ビームを収束して照射する収束手
    段と、前記情報担体から得られる前記光ビームの反射光
    を分割して検出する光検出手段と、前記収束手段を情報
    トラックを横切る方向に移動させる移動手段とを備えた
    光学ヘッドを制御するトラッキング制御装置であって、 前記光検出手段が分割し検出した各検出信号の差信号を
    生成する差信号生成手段と、 前記差信号生成手段の出力を所定の第1のレベルと比較
    しゲートを生成する第1のゲート生成手段と、 前記差信号生成手段の出力を所定の第2のレベルと比較
    しゲートを生成する第2のゲート生成手段と、 所定の距離間隔で前記収束手段の位置を前記移動手段に
    より移動させるためのオフセット設定値を逐次生成し、
    前記収束手段が移動したそれぞれ位置において、前記第
    1のゲート生成手段が生成するゲートの数および前記第
    2のゲート生成手段が生成するゲートの数に基づく計測
    数を求めるレンズ位置特性測定手段と、 前記収束手段の前記光検出手段に対する位置ずれが最小
    なるときの前記計測数を探索し、探索した計測数に対応
    するオフセット設定値に基づいて、前記移動手段により
    前記収束手段を移動させるレンズシフト調整手段と、を
    備えるトラッキング制御装置。
  3. 【請求項3】 前記計測数は、前記第1のゲート生成手
    段が生成するゲートの数および前記第2のゲート生成手
    段が生成するゲートの数の和であって、前記収束手段の
    前記光検出手段に対する位置ずれが最小なるときの前記
    計測数はその最大値である請求項2に記載のトラッキン
    グ制御装置。
  4. 【請求項4】 前記計測数は、前記第1のゲート生成手
    段が生成するゲートの数および前記第2のゲート生成手
    段が生成するゲートの数の差であって、前記収束手段の
    前記光検出手段に対する位置ずれが最小なるときの前記
    計測数はゼロまたはゼロに最も近い値である請求項2に
    記載のトラッキング制御装置。
  5. 【請求項5】 情報トラックに対して、おおよそ1/2
    トラックずつ内周側および外周側にずらして配置した第
    1のアドレスおよび第2のアドレスを有する情報担体に
    対し光学的な記録および/または再生を行うために、前
    記情報担体に向けて光ビームを収束して照射する収束手
    段と、前記情報担体から得られる前記光ビームの反射光
    を分割して検出する光検出手段と、前記収束手段を情報
    トラックを横切る方向に移動させる移動手段とを備えた
    光学ヘッドを制御するトラッキング制御装置であって、 前記光検出手段が分割し検出した各検出信号の差信号を
    生成する差信号生成手段と、 前記差信号生成手段の出力の最大を検出するピーク検出
    手段と、 前記差信号生成手段の出力の最小を検出するボトム検出
    手段と、 所定の距離間隔で前記収束手段の位置を前記移動手段に
    より移動させるためのオフセット設定値を逐次生成し、
    前記収束手段が移動したそれぞれ位置において、前記ピ
    ーク検出手段の検出値および前記ボトム検出手段の検出
    値に基づく計算値を求めるレンズ位置特性測定手段と、 前記収束手段の前記光検出手段に対する位置ずれが最小
    なるときの前記計算値を探索し、探索した計算値に対応
    するオフセット設定値に基づいて、前記移動手段により
    前記収束手段を移動させるレンズシフト調整手段と、を
    備えるトラッキング制御装置。
  6. 【請求項6】 前記ピーク検出手段の検出値および前記
    ボトム検出手段の検出値をそれぞれTEmaxおよびT
    Eminと表したとき、前記計算値は、(TEmax+
    TEmin)/(TEmax−TEmin)であり、前
    記収束手段の前記光検出手段に対する位置ずれが最小な
    るときの前記計算値はゼロまたはゼロに最も近い値であ
    る請求項5に記載のトラッキング制御装置。
  7. 【請求項7】 情報トラックに対して、おおよそ1/2
    トラックずつ内周側および外周側にずらして配置した第
    1のアドレス部および第2のアドレス部を有する情報担
    体に対し光学的な記録および/または再生を行うため
    に、前記情報担体に向けて光ビームを収束して照射する
    収束手段と、前記情報担体から得られる前記光ビームの
    反射光を分割して検出する光検出手段と、前記収束手段
    を情報トラックを横切る方向に移動させる移動手段とを
    備えた光学ヘッドを制御するトラッキング制御装置であ
    って、 前記光検出手段が分割し検出した各検出信号の差信号を
    生成する差信号生成手段と、 前記差信号生成手段の出力より、前記第1のアドレス部
    の振幅を検出する第1のアドレス振幅検出手段と、 前記差信号生成手段の出力より、前記第2のアドレス部
    の振幅を検出する第2のアドレス振幅検出手段と、 所定の距離間隔で前記収束手段の位置を前記移動手段に
    より移動させるためのオフセット設定値を逐次生成し、
    前記収束手段が移動したそれぞれの位置において、前記
    第1のアドレス振幅検出手段の出力と前記第2のアドレ
    ス振幅検出手段の出力との出力差を求めるレンズ位置特
    性測定手段と、 前記出力差がゼロまたはゼロに最も近い値を探索し、前
    記出力差がゼロまたはゼロに最も近い値最大値となると
    きのオフセット設定値に基づいて、前記移動手段により
    前記収束手段を移動させるレンズシフト調整手段と、を
    備えるトラッキング制御装置。
  8. 【請求項8】 光ビームを照射したときの反射特性が異
    なる第1および第2の領域を有する情報担体に対し光学
    的な記録および/または再生を行うために、前記情報担
    体に向けて光ビームを収束して照射する収束手段と、前
    記情報担体から得られる前記光ビームの反射光を分割し
    て検出する光検出手段と、前記収束手段を情報トラック
    を横切る方向に移動させる移動手段とを備えた光学ヘッ
    ドを制御するトラッキング制御装置であって、 前記光検出手段が分割し検出した各検出信号の差信号を
    生成する差信号生成手段と、 前記差信号の所定の期間における平均値を測定するオフ
    セット測定手段と、 所定の距離間隔で前記収束手段の位置を前記移動手段に
    より移動させるためのオフセット設定値を逐次生成し、
    前記収束手段が移動したそれぞれの位置における前記平
    均値を前記情報担体の第1の領域および第2の領域につ
    いて求めるレンズ位置特性測定手段と、 前記情報担体の第1の領域において得られた前記オフセ
    ット設定値と前記平均値との関係および第2の領域にお
    いて得られた前記オフセット設定値と前記平均値との関
    係から前記収束手段の前記光検出手段に対する位置ずれ
    が最小なるときの前記平均値を探索し、探索した平均値
    に対応するオフセット設定値に基づいて、前記移動手段
    により前記収束手段を移動させるレンズシフト調整手段
    と、を備えるトラッキング制御装置。
  9. 【請求項9】 前記レンズ位置特性測定手段は、前記取
    得回数、前記計測数、前記計算値、前記出力差または前
    記平均値を、前記情報担体を1回転あるいはその整数倍
    回転させる間、取得する請求項1から8のいずれかに記
    載のトラッキング制御装置。
  10. 【請求項10】 前記光検出手段の出力よりトラックず
    れを検出するトラッキングエラー信号生成手段と、 前記トラッキングエラー信号生成手段のオフセットを調
    整するオフセット調整手段と、を更に備え、前記オフセ
    ット調整手段によるオフセット調整を行った後に前記レ
    ンズ位置特性測定手段を動作させる請求項1から8のい
    ずれかに記載のトラッキング制御装置。
  11. 【請求項11】 前記光検出手段の出力よりトラックず
    れを検出するトラッキングエラー信号生成手段と、 前記トラッキングエラー信号生成手段のオフセットを調
    整するオフセット調整手段と、を更に備え、前記オフセ
    ット調整手段によるオフセット調整を行う前に前記レン
    ズ位置特性測定手段を動作させる請求項1から8のいず
    れかに記載のトラッキング制御装置。
  12. 【請求項12】 前記光検出手段の出力よりトラックず
    れを検出するトラッキングエラー信号生成手段と、 前記トラッキングエラー信号生成手段のオフセットを調
    整するオフセット調整手段と、を更に備え、前記移動手
    段による前記収束手段の移動量に応じて前記オフセット
    調整手段を動作させる請求項1から8のいずれかに記載
    のトラッキング制御装置。
  13. 【請求項13】 前記情報担体は、凸部および凹部によ
    って形成される情報トラックを含み、前記レンズ位置特
    性測定手段は、前記情報トラックの凸部および凹部のそ
    れぞれに対して測定を行い、測定結果に基づいて前記レ
    ンズシフト調整手段が前記凸部および凹部に対してそれ
    ぞれ前記収束手段を移動させる請求項1から8のいずれ
    かに記載のトラッキング制御装置。
  14. 【請求項14】 情報担体の位置に応じて前記レンズ位
    置特性測定手段およびレンズシフト調整手段を動作させ
    る請求項1から8のいずれかに記載のトラッキング制御
    装置。
  15. 【請求項15】 前記レンズシフト調整手段は、前記取
    得回数、前記計測数、前記計算値、前記出力差または前
    記平均値と前記オフセット設定値との関係から近似関数
    を決定する近似関数決定手段を含み、前記近似関数から
    前記収束手段の前記光検出手段に対する位置ずれが最小
    なるときの前記オフセット設定値を求める請求項1から
    8のいずれかに記載のトラッキング制御装置。
  16. 【請求項16】 前記レンズシフト調整手段は、前記取
    得回数、前記計測数、前記計算値、前記出力差または前
    記平均値がおおよそ一定となる範囲を求め、前記一定と
    なる範囲の中心に対応するオフセット設定値を前記光検
    出手段に対する位置ずれが最小なるときの前記オフセッ
    ト設定値とする請求項1から8のいずれかに記載のトラ
    ッキング制御装置。
  17. 【請求項17】 前記レンズ位置特性測定手段は、前記
    情報担体の回転位相に応じて前記取得回数、前記計測
    数、前記計算値、前記出力差または前記平均値を求める
    請求項1から8のいずれかに記載のトラッキング制御装
    置。
  18. 【請求項18】 前記レンズシフト調整手段は、前記情
    報担体の回転位相に応じて前記オフセット設定値を決定
    する、請求項1から8のいずれかに記載のトラッキング
    制御装置。
  19. 【請求項19】 前記第1のゲート生成手段および前記
    第2のゲート生成手段は、前記第1のレベルおよび第2
    のレベルと異なるレベルを用いてアドレスを検出する請
    求項2から3のいずれかに記載のトラッキング制御装
    置。
  20. 【請求項20】 前記第1のアドレス振幅検出手段およ
    び前記第2のアドレス振幅検出手段は、前記情報担体の
    第1のアドレス部および第2のアドレス部において振幅
    がおおよそ一定となる所定の部位で振幅の検出を行う請
    求項7に記載のトラッキング制御装置。
  21. 【請求項21】 前記レンズシフト調整手段は、前記情
    報担体の第1の領域において得られた前記オフセット設
    定値と前記平均値との関係を示す第1の関数および第2
    の領域において得られた前記オフセット設定値と前記平
    均値との関係を示す第2の関数を求め、前記第1の関数
    および第2の関数の交点から求めることのできるオフセ
    ット設定値に基づいて前記移動手段により前記収束手段
    を移動させる請求項8に記載のトラッキング制御装置。
  22. 【請求項22】 情報担体に向けて光ビームを収束して
    照射する収束手段と、前記情報担体から得られる前記光
    ビームの反射光を検出する光検出手段と、前記収束手段
    を情報トラックを横切る方向に移動させる移動手段とを
    備えた光学ヘッドと、 請求項1から21のいずれかに規定されるトラッキング
    制御装置を備える光ディスク装置。
  23. 【請求項23】 情報トラックに対して、おおよそ1/
    2トラックずつ内周側および外周側にずらして配置した
    第1のアドレスおよび第2のアドレスを有する情報担体
    に対し光学的な記録および/または再生を行うために、
    前記情報担体に向けて光ビームを収束して照射する収束
    手段と、前記情報担体から得られる前記光ビームの反射
    光を検出する光検出手段と、前記収束手段を情報トラッ
    クを横切る方向に移動させる移動手段とを備えた光学ヘ
    ッドを制御するトラッキング制御方法であって、 所定の距離間隔で前記収束手段の位置を前記移動手段に
    より移動させるためのオフセット設定値を逐次生成し、
    前記収束手段が移動したそれぞれの位置において、前記
    光検出手段の出力より前記情報担体に記録されている前
    記第1のアドレスおよび前記第2のアドレスを取得した
    取得回数をカウントするステップと、 前記取得回数の最大値を探索し、前記取得回数が最大値
    となるときのオフセット設定値に基づいて、前記移動手
    段により前記収束手段を移動させるステップと、を包含
    するトラッキング制御方法。
  24. 【請求項24】 情報トラックに対して、おおよそ1/
    2トラックずつ内周側および外周側にずらして配置した
    第1のアドレスおよび第2のアドレスを有する情報担体
    に対し光学的な記録および/または再生を行うために、
    前記情報担体に向けて光ビームを収束して照射する収束
    手段と、前記情報担体から得られる前記光ビームの反射
    光を分割して検出する光検出手段と、前記収束手段を情
    報トラックを横切る方向に移動させる移動手段とを備え
    た光学ヘッドを制御するトラッキング制御方法であっ
    て、 前記光検出手段が分割して検出した各検出信号の差信号
    を生成するステップと、 前記差信号と第1および第2のレベルと比較し、前記第
    1および第2のレベルより前記差信号が大きいとき、第
    1および第2のゲートを生成するステップと、 所定の距離間隔で前記収束手段の位置を前記移動手段に
    より移動させるためのオフセット設定値を逐次生成し、
    前記収束手段が移動したそれぞれ位置において、生成し
    た前記第1および第2のゲートの数に基づく計測数を求
    めるステップと、 前記収束手段の前記光検出手段に対する位置ずれが最小
    なるときの前記計測数を探索し、探索した計測数に対応
    するオフセット設定値に基づいて、前記移動手段により
    前記収束手段を移動させるステップと、を包含するトラ
    ッキング制御方法。
  25. 【請求項25】 前記計測数は、前記第1および第2の
    ゲートの数の和であって、前記移動ステップにおける前
    記収束手段の前記光検出手段に対する位置ずれが最小な
    るときの計測数はその最大値である請求項24に記載の
    トラッキング制御方法。
  26. 【請求項26】 前記計測数は、前記第1および第2の
    ゲートの数の差であって、前記収束手段の前記光検出手
    段に対する位置ずれが最小なるときの前記計測数はゼロ
    またはゼロに最も近い値である請求項24に記載のトラ
    ッキング制御方法。
  27. 【請求項27】 情報トラックに対して、おおよそ1/
    2トラックずつ内周側および外周側にずらして配置した
    第1のアドレスおよび第2のアドレスを有する情報担体
    に対し光学的な記録および/または再生を行うために、
    前記情報担体に向けて光ビームを収束して照射する収束
    手段と、前記情報担体から得られる前記光ビームの反射
    光を分割して検出する光検出手段と、前記収束手段を情
    報トラックを横切る方向に移動させる移動手段とを備え
    た光学ヘッドを制御するトラッキング制御方法であっ
    て、 前記光検出手段が分割して検出した各検出信号の差信号
    を生成するステップと、前記差信号の最大値および最小
    値を検出するステップと、 所定の距離間隔で前記収束手段の位置を前記移動手段に
    より移動させるためのオフセット設定値を逐次生成し、
    前記収束手段が移動したそれぞれ位置において、前記最
    大値および最小値に基づく計算値を求めるステップと、 前記収束手段の前記光検出手段に対する位置ずれが最小
    なるときの前記計算値を探索し、探索した計算値に対応
    するオフセット設定値に基づいて、前記移動手段により
    前記収束手段を移動させるステップと、を包含するトラ
    ッキング制御方法。
  28. 【請求項28】 前記最大値および最小値をそれぞれT
    EmaxおよびTEminと表したとき、前記計算値
    は、(TEmax+TEmin)/(TEmax−TE
    min)であり、前記収束手段の前記光検出手段に対す
    る位置ずれが最小なるときの前記計算値はゼロまたはゼ
    ロに最も近い値である請求項27に記載のトラッキング
    制御方法。
  29. 【請求項29】 情報トラックに対して、おおよそ1/
    2トラックずつ内周側および外周側にずらして配置した
    第1のアドレス部および第2のアドレス部を有する情報
    担体に対し光学的な記録および/または再生を行うため
    に、前記情報担体に向けて光ビームを収束して照射する
    収束手段と、前記情報担体から得られる前記光ビームの
    反射光を分割して検出する光検出手段と、前記収束手段
    を情報トラックを横切る方向に移動させる移動手段とを
    備えた光学ヘッドを制御するトラッキング制御方法であ
    って、 前記光検出手段が分割して検出した各検出信号の差信号
    を生成するステップと、 前記差信号の前記第1のアドレス部および第2のアドレ
    ス部における振幅を検出するステップと、 所定の距離間隔で前記収束手段の位置を前記移動手段に
    より移動させるためのオフセット設定値を逐次生成し、
    前記収束手段が移動したそれぞれの位置において、前記
    差信号の第1のアドレス部における振幅と、第2のアド
    レス部における振幅との振幅差を求めるステップと、 前記振幅差がゼロまたはゼロに最も近い値を探索し、前
    記振幅差がゼロまたはゼロに最も近い値となるときのオ
    フセット設定値に基づいて、前記移動手段により前記収
    束手段を移動させるステップと、を包含するトラッキン
    グ制御方法。
  30. 【請求項30】 光ビームを照射したときの反射特性が
    異なる第1および第2の領域を有する情報担体に対し光
    学的な記録および/または再生を行うために、前記情報
    担体に向けて光ビームを収束して照射する収束手段と、
    前記情報担体から得られる前記光ビームの反射光を分割
    して検出する光検出手段と、前記収束手段を情報トラッ
    クを横切る方向に移動させる移動手段とを備えた光学ヘ
    ッドを制御するトラッキング制御方法であって、 前記光検出手段が分割して検出した各検出信号の差信号
    を生成するステップと、 前記差信号の所定の期間における平均値を測定するステ
    ップと、 所定の距離間隔で前記収束手段の位置を前記移動手段に
    より移動させるためのオフセット設定値を逐次生成し、
    前記収束手段が移動したそれぞれの位置における前記平
    均値を前記情報担体の第1の領域および第2の領域につ
    いて求めるステップと、 前記情報担体の第1の領域において得られた前記オフセ
    ット設定値と前記平均値との関係、および、前記第2の
    領域において得られた前記オフセット設定値と前記平均
    値との関係から、前記収束手段の前記光検出手段に対す
    る位置ずれが最小なるときの前記平均値を探索し、探索
    した平均値に対応するオフセット設定値に基づいて、前
    記移動手段により前記収束手段を移動させるステップ
    と、を包含するトラッキング制御方法。
  31. 【請求項31】 前記情報担体の第1の領域において得
    られた前記オフセット設定値と前記平均値との関係を示
    す第1の関数および第2の領域において得られた前記オ
    フセット設定値と前記平均値との関係を示す第2の関数
    を求め、前記第1の関数および第2の関数の交点から求
    めることのできるオフセット設定値に基づいて前記移動
    手段により前記収束手段を移動させる請求項30に記載
    のトラッキング制御方法。
  32. 【請求項32】 請求項23から31のいずれかに記載
    のトラッキング制御方法に規定されている各ステップを
    コンピュータに実行させるためのプログラム。
  33. 【請求項33】 請求項32に規定したプログラムを記
    録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
JP2003023190A 2002-02-05 2003-01-31 制御装置および光ディスク装置 Expired - Fee Related JP4060198B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003023190A JP4060198B2 (ja) 2002-02-05 2003-01-31 制御装置および光ディスク装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002-27832 2002-02-05
JP2002027832 2002-02-05
JP2003023190A JP4060198B2 (ja) 2002-02-05 2003-01-31 制御装置および光ディスク装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2003303428A true JP2003303428A (ja) 2003-10-24
JP2003303428A5 JP2003303428A5 (ja) 2005-12-02
JP4060198B2 JP4060198B2 (ja) 2008-03-12

Family

ID=29404823

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003023190A Expired - Fee Related JP4060198B2 (ja) 2002-02-05 2003-01-31 制御装置および光ディスク装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4060198B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006048875A (ja) * 2004-08-09 2006-02-16 Victor Co Of Japan Ltd 光情報記録再生装置
JPWO2006106651A1 (ja) * 2005-03-31 2008-09-11 パイオニア株式会社 情報再生装置、情報再生方法、情報再生プログラムおよび情報再生プログラムを記録した記録媒体

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006048875A (ja) * 2004-08-09 2006-02-16 Victor Co Of Japan Ltd 光情報記録再生装置
JPWO2006106651A1 (ja) * 2005-03-31 2008-09-11 パイオニア株式会社 情報再生装置、情報再生方法、情報再生プログラムおよび情報再生プログラムを記録した記録媒体

Also Published As

Publication number Publication date
JP4060198B2 (ja) 2008-03-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3544847B2 (ja) 光学的情報再生方法および装置
US7944784B2 (en) Land/groove track and pickup head movement direction detection
EP0392561A2 (en) Optical disk drive
JP4074063B2 (ja) 光情報記録方法および装置並びに光情報記録制御プログラムを記録した記録媒体
US7257052B2 (en) Control apparatus and optical disk apparatus
US7391684B2 (en) Optical disk recording/reproducing apparatus
US20060140089A1 (en) Optical disk apparatus and method of tilt control
US7274631B2 (en) Optical-disc driving apparatus, optical-disc driving method, storage medium, and program
KR100465568B1 (ko) 오프셋 측정 방법
JP2003303428A (ja) 制御装置および光ディスク装置
JP4476225B2 (ja) 光ディスク装置、トラッキング制御方法、及び集積回路
JP2000315327A (ja) 光ディスク装置
JP3576137B2 (ja) 光ディスク装置、光ディスク装置のサーボ調整方法、光ディスクのサーボ調整プログラム、及び光ディスクのサーボ調整プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
US6285636B1 (en) Optical disc apparatus with lens position detection and control
JP3580721B2 (ja) トラッキング調整装置
US7995430B2 (en) Optical disk device and control method for the same
JP4153117B2 (ja) トラッキングエラー信号検出回路
JP2000030260A (ja) 光ディスク装置
JP4339814B2 (ja) 光ディスク装置、ループゲイン設定方法およびループゲイン設定プログラム
US7826322B2 (en) Tracking error control apparatus, tracking error control circuit, optical disk apparatus and tracking error control method
US20090175140A1 (en) Optical disc apparatus
US20060280104A1 (en) Demodulation of a focusing error signal during a focus search for a lens focusing control in an optical disc system
JP4396707B2 (ja) 光ディスク装置
JP2008034012A (ja) チルト量調整方法、光ピックアップ調整機構及び光ディスク装置
US20090274018A1 (en) Recording device and radial offset calibration method

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050930

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050930

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070913

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20070925

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071029

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20071127

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20071219

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101228

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101228

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111228

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111228

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121228

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121228

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131228

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees