JP2003303398A - 交通信号制御装置 - Google Patents

交通信号制御装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】交通量の少ないほうの道路での恒常的な信号待
ちが発生しにくい交通信号制御パラメータを提供する。 【解決手段】信号の1サイクル時間の待ち台数を求める
とともに、信号の1サイクル経過時点以後の交差点への
流入台数がないものとして1サイクル経過時点以後にお
ける待ち台数を求め、これらの待ち台数によって発生す
る遅れ時間を含む交差点での総遅れDを求め、この総遅
れDが最小となるように青信号時間、赤信号時間の最適
化を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、信号制御の対象と
なる交差点の交通量を予測し、総遅れをが最小となるよ
うに信号制御パラメータを決定する交通信号制御に関す
るものである。ここで「総遅れ」とは所定期間(例えば
所定回数の信号サイクル)に交差点に流入した全車両の
遅れ時間の合計をいい、「遅れ時間」とは、車両が赤信
号や信号待ち車両の影響を受けないで走行したと仮定し
た場合の旅行時間と、赤信号や信号待ち車両の影響を受
けて走行した旅行時間との差をいう。「信号制御パラメ
ータ」とは、1信号サイクル内で設定される青信号時
間、赤信号時間のことをいう。
【0002】
【従来の技術】従来の交通信号制御処理を説明する。交
差点の平面図を図6に示す。交差点21は通常4本の流
入道路を持つが、そのうちの1本の流入道路22に注目
する。時刻tにおいて交差点に流入した台数を流入台数
IN(t)、停止線から発進した台数を発進台数OUT
(t)、待ち台数をQ(t)とする。
【0003】図7は、これらの関係をグラフ化した図で
ある。流入台数IN(t)は常時発生し、発進台数OUT
(t)は青信号時間にのみ発生する。待ち台数Q(t)は、流
入台数IN(t)から発進台数OUT(t)を引いたものであ
る。この交差点での総遅れDは、図7でハッチングを施
した部分の面積にあたる。総遅れDの単位は「台数・時
間」である。図8は、待ち台数Q(t)だけを取り出した
グラフである。待ち台数Q(t)は赤信号時間では単調に
増加し、青信号時間では単調に減少している。
【0004】流入台数IN(t)を予測するには、図6
で、流入道路22の上流に存在する車両感知器2を利用
する。車両感知器2と停止線との距離をd、車両の平均
速度をVとすると、車両感知器2で計測した交通量(単
位時間あたりの通過台数)は、時間Ts(Ts=d/V)
後に、交差点21に流入する交通量となると考えられ
る。この交通量を時間積分すれば、時間Ts後の流入台
数IN(t)を知ることができる。
【0005】発進台数OUT(t)は、次のようにして求
める。停止線の上流に十分な待ち台数がある場合に、青
信号において発進することのできる単位時間あたりの流
出台数(飽和交通量という)を定数として設定する。こ
の飽和交通量は、通常2秒に1台くらいである。この飽
和交通量は赤信号時間では0とする。飽和交通量を時間
積分したもの飽和発進台数X(t)という。流入台数IN
(t)と待ち台数Q(t)の和を計算し、この和と、飽和発進
台数X(t)とを比較し、少ないほうを、発進台数OUT
(t)とする。
【0006】 OUT(t)=min{IN(t)+Q(t),X(t)} (1) 次に、予測された流入台数IN(t)に基づいて、待ち台
数Q(t)を予測する。以下、単位時間をΔtとし、時刻
tから時刻t+Δtまでの流入台数をΔIN(t)、時刻
tから時刻t+Δtまでの発進台数をΔOUT(t)と書
く。時刻t+Δtに予測される待ち台数Q(t+Δt)
は、 Q(t+Δt)=Q(t)+ΔIN(t)−ΔOUT(t) (2) で計算できる。この式は、流入台数IN(t)が分かれ
ば、待ち台数Q(t)を予測できることを示している。
【0007】いままでの議論は1本の流入道路に注目し
た結果であったが、実際には、交差点への流入道路は4
本ある。そこで、全流入道路についての合計の待ち台数
Q(t)を求める必要がある。各流入道路を添え字jで表
すと、全流入道路についての合計の待ち台数Q(t)は、 Q(t)=ΣQj(t) (3) で求められる。
【0008】次に、総遅れDを予測する。総遅れDは、
前記(3)式に基づいて計算された待ち台数Q(t)を、現
在時刻以後の、所定期間(例えば所定回数の信号サイク
ル)にわたって時間積分すれば求められる。 D=∫Q(t)dt (4) 従来、この予測される総遅れDを最小にするような「信
号制御パラメータ」を求めることにより、交通信号の制
御を行っていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】待ち台数Q(t)を所定
期間にわたって時間積分する際に、どの程度の長さにわ
たって時間積分するか(つまり、流入台数IN(t)をど
の程度先まで予測するか)が問題になる。流入台数IN
(t)の予測精度は、将来になるほど悪くなると考えられ
る。そこで、従来では1信号サイクルでのみ予測するこ
ととしている。
【0010】すなわち、「総遅れ」とは1信号サイクル
で交差点に流入した車両の遅れ時間と定義し、現在時刻
から1信号サイクル先までの総遅れDを予測し、この総
遅れDを最小にするように、「信号制御パラメータ」を
決定していた。1信号サイクルの経過以後は、流入台数
IN(t)が予測できないので、待ち台数Q(t)も求まらな
い。したがって、1信号サイクル先以後の総遅れDを加
味することはしていない。
【0011】ところが、前記の「総遅れ」の定義では、
1信号サイクル経過時点で、まだ交差点に残されている
かもしれない待ち台数Q(t)を考慮していない。このた
め、次のような問題が発生する。交差点への流入道路の
うち、交通量の最も多い道路を「主道路」、それを横切
る道路を「従道路」という。前記従来の技術の考え方で
は、交通量の多い主道路の青信号時間を延ばせば延ばす
ほど、総遅れDは小さくなるので、主道路の青信号時間
が長く設定される傾向にあった。特に、主道路と従道路
とで交通量の差が顕著な交差点では、従道路の青信号時
間が非常に短くなる。
【0012】このため、従道路で恒常的に待ち台数が発
生し、何サイクルも信号を待つ車両が現れる。そこで、
本発明は、まだ交差点に残されるかもしれない待ち台数
によって発生する総遅れDを評価することにより、従道
路で待ち台数が恒常的に発生しにくい交通信号制御装置
を実現することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の交通信号制御装
置は、現在時刻から一定時間先までに交差点に流入する
流入台数を予測し、現在時刻の待ち台数と、予測された
流入台数とに基づいて、現在時刻から一定時間先までの
交差点での待ち台数を求める第1の待ち台数算出手段
と、前記一定時間の経過時点以後の流入台数がないもの
とし、前記一定時間の経過時点以後における待ち台数を
求める第2の待ち台数算出手段と、前記第1の待ち台数
算出手段により求められた現在時刻から前記一定時間の
経過時点までの待ち台数と、前記第2の待ち台数算出手
段により求められた前記一定時間の経過時点以後の待ち
台数とに基づいて交差点での総遅れDを求め、この総遅
れDが最小となるように信号制御パラメータの最適化を
行う評価手段とを備えるものである(請求項1)。
【0014】本発明では、流入台数を予測する時間を
「一定時間」としている。この一定時間は、[従来の技
術]で説明したとおり1信号サイクルとしてもよい(請
求項2)。第1の待ち台数算出手段は、現在時刻から一
定時間先までの予測に基づいて交差点での各道路の待ち
台数を求める。第2の待ち台数算出手段は、前記一定時
間の経過時点以後の流入台数がないとして、前記一定時
間の経過時点以後の、各道路の待ち台数を求める。
【0015】そして、評価手段は、第1の待ち台数算出
手段及び第2の待ち台数算出手段によりそれぞれ求めら
れた、交差点に流入する全道路についての待ち台数に基
づいて、交差点での総遅れDを求め、この総遅れDが最
小となるように信号制御パラメータの最適化を行う。こ
のようなプロセスにより、一定時間の経過時点で、まだ
交差点に残されているかもしれない待ち台数によって発
生する総遅れDを評価することができる。したがって、
主道路と従道路とで交通量の差が顕著な交差点であって
も、従道路の青信号時間が非常に短くなることはなくな
り、従道路で恒常的に待ち台数が発生することは少なく
なる。
【0016】前記第2の待ち台数算出手段は、前記一定
時間の経過時点以後における待ち台数を定数として確定
するものであり、前記評価手段は、一定時間の経過時点
以後の待ち台数に基づいて交差点での総遅れDを求める
場合に、総遅れDの算出期間を、前記一定時間の経過時
点以後における赤信号期間としてもよい(請求項3)。
この構成によれば、評価手段は、確定された待ち台数が
赤信号期間だけ続くものとして、総遅れDを求める。し
たがって、待ち台数を、車両の発進によって消滅してい
くまで計算すると計算時間が長くなり、計算量が増加す
ることがあるのに対して、本発明では、計算量を制限す
ることができ、計算時間を短くできる。
【0017】前記第2の待ち台数算出手段は、前記一定
時間の経過時点が青信号である場合には、前記一定時間
の経過時点以後の流入台数を推定することにより、当該
青信号が終了する時点における待ち台数を算出して確定
し、前記一定時間の経過時点が赤信号である場合には、
その赤信号期間の初めに存在した待ち台数を採用するも
のであり、前記評価手段は、前記一定時間の経過時点が
青信号である場合には、当該青信号が終了する時点にお
ける待ち台数がその後現れる赤信号期間だけ続くものと
し、前記一定時間の経過時点が赤信号である場合には、
その赤信号期間の初めに存在した待ち台数が、一定時間
の経過時点以後、当該赤信号終了時まで続くものとし
て、交差点での総遅れDを求めるものであってもよい
(請求項4)。
【0018】この実施態様では、一定時間の経過時点が
青信号である場合には、一定時間の経過時点以後の流入
台数を推定し、この推定に基づいて、当該青信号が終了
する時点における待ち台数を算出し、確定する。前記一
定時間の経過時点が赤信号である場合には、その赤信号
期間の初めに存在した待ち台数を採用し、確定する。評
価手段は、このようにして求められた待ち台数が赤信号
期間だけ続くものとして、総遅れDを求める。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面を参照しながら詳細に説明する。 −交通信号制御装置の構成− 本発明の交通信号制御装置は、コンピュータなどを含む
処理装置と、記憶装置と、管轄道路の各交差点に設置さ
れた車両感知器からの信号を取り入れるためのインター
フェイスと、表示装置やキーボードなどの入出力装置を
備えている。
【0020】処理装置で行う各処理機能の全部又は一部
は、記憶装置に記録されたプログラムをコンピュータが
実行することにより実現される。 −交通信号制御(A)− 図1は、処理装置1の行う交通信号制御処理を説明する
ための機能ブロック図であり、図2は交通信号制御処理
のフローチャートである。処理装置1の交差点流入台数
予測部3は、道路の上流に設置された車両感知器2の検
知信号に基づいて、交差点流入交通量を予測し、それに
基づいて流入台数IN(t)を予測する(ステップS1)。
どれだけ先の時刻を予測するか(以下「予測時間」とい
う)は、上流道路の車両感知器2の設置位置から当該交
差点までの旅行時間に応じて決まる。本実施の形態で
は、前記旅行時間は、信号の1サイクル時間以上とれる
ものとする。そこで、本発明の実施の形態では、流入台
数IN(t)を、信号の1サイクル先まで予測するものと
する。
【0021】次に処理装置1の発進台数算出部4は、発
進台数OUT(t)を算出する(ステップS2)。そして待
ち台数算出部5は、流入台数IN(t)と発進台数OUT
(t)との差をとることにより、待ち台数Q(t)を算出する
(ステップS3)。これらの発進台数算出部4及び待ち台
数算出部5においては、本発明に従い、従来の処理に加
えて、次の処理を追加する。1サイクルより先の流入台
数IN(t)を0として、1サイクルより先の発進台数O
UT′(t)を計算する。1サイクルより先の発進台数O
UT′(t)は、 OUT′(t)=min{Q′(t),X(t)} (5) で求められる。ただしこの式で、待ち台数Q′(t)は、
1サイクル経過時点では、その時点の待ち台数Q(t)と
し、1サイクルよりも先の時点では、後の(6)式で求め
られる待ち台数Q′(t)を使う。
【0022】1サイクルよりも先の待ち台数Q′(t)
は、前記(2)式でΔIN(t)=0とおいて求められる。す
なわち、単位処理時間をΔtとし、時刻tから時刻t+
Δtまでの発進台数をΔOUT′(t)と書き、時刻tで
の待ち台数をQ′(t)と書くと、時刻t+Δtに予測さ
れる待ち台数Q′(t+Δt)は、 Q′(t+Δt)=Q′(t)−ΔOUT′(t) (6) となる。待ち台数Q′(t)は、この(6)式を用いて逐次
求めていくことができる。
【0023】待ち台数算出部5が算出する待ち台数は、
1サイクル経過前の待ち台数Q(t)と、その後に引き続
く1サイクルよりも先の待ち台数Q′(t)となる。交差
点に流入する道路は通常4本あるので、以上のステップ
S1からS3までの処理が他の道路について行われたか
どうかを判断し(ステップS4)、未処理であれば、他の
道路についてもステップS1からS3までの処理を行
う。すべての道路について処理が終われば、全流入道路
についての待ち台数Q(t),Q′(t)を求める。各流入道
路を添え字jで表すと、全流入道路についての合計の待
ち台数Q(t) ,Q′(t)は、 Q(t)=ΣQj(t) (7) Q′(t)=ΣQ′j(t) (8) で求められる。
【0024】図3は、主道路及び従道路について、1サ
イクル経過前の累積台数と、1サイクルよりも先の累積
台数の関係を示すグラフである。図4は流入台数IN
(t)から発進台数OUT(t)を引いた待ち台数Q(t)を示
すグラフである。1サイクル経過前は流入台数IN(t)
を予測しているが、1サイクルよりも先の流入台数IN
(t)は予測していないので、図4において、1サイクル
よりも先の待ち台数Q′(t)は、赤信号ではそのままの
値を保ち、青信号では単調に減少している。
【0025】総遅れ数算出部6は、次の式により、総遅
れDを計算する(ステップS6)。総遅れDは、図3又は
図4でハッチングを施した部分の面積にあたる。 D=∫Q(t)dt+∫Q′(t)dt (9) この(9)式で、信号制御パラメータ(青信号時間、赤信
号時間)は、まずデフォルト値を使う。右辺第1項の積
分範囲は、現時点から1サイクル経過までである。右辺
第2項の積分範囲は、Q(t)が0になるまで、つまり1
サイクル経過時点でまだ交差点に残されているかもしれ
ない待ち台数Q(t)が、全部さばけるまでの時間とす
る。
【0026】次に、総遅れDを最小にする信号制御パラ
メータを見つける。信号制御パラメータを変更して(ス
テップS7)、変更後のパラメータで総遅れDを計算す
る(ステップS8)。総遅れDが最小になるまで、前記処
理を繰り返し総遅れDが最小になれば、そのときの信号
制御パラメータを決定する(ステップS9,10)。 −交通信号制御(B)− 前記交通信号制御(A)では、(9)式の右辺第2項の積
分は、待ち台数Q(t)が0になるまで行っているので、
計算時間がかかる。信号制御パラメータは、原則として
1サイクル以内に決定する必要があるので、計算量は少
ないほうが好ましい。
【0027】そこで、総遅れDを、待ち台数Q(t)が0
になるまで計算するのでなく、当該赤信号期間が終了す
ると計算を打ち切ることが考えられる。図5は、交通信
号制御(B)の処理を説明するためのグラフであり、主
道路及び従道路について、1サイクル経過前の待ち台数
Q(t)と、1サイクルよりも先の確定した待ち台数Q1の
関係を示すグラフである。この交通信号制御(B)で
は、待ち台数算出部5は、1サイクルの経過時点が青信
号である場合には、図5(a)に示すように、1サイクル
以後の流入台数IN(t)を推定することにより、当該青
信号が終了する時点における待ち台数Q1を算出する。
この流入台数IN(t)の推定方法は任意であり、上流の
交通量計測により推定してもよく、1サイクル経過時点
までの流入台数の関数形をそのまま延長することにより
推定してもよい。1サイクルの経過時点が赤信号である
場合には、図5(b)に示すように、その赤信号期間の初
めに存在した待ち台数Q1を採用する。
【0028】総遅れ数算出部6は、1サイクルの経過時
点が青信号である場合には、当該青信号が終了する時点
における予測待ち台数Q1がその後現れる赤信号期間T1
だけ続くものとし、1サイクルの経過時点が赤信号であ
る場合には、その赤信号の初めに存在した待ち台数Q1
が、1サイクルの経過時点以後、当該赤信号終了時ま
で、期間T1続くものとして、交差点での総遅れDを求
める。 D=∫Q(t)dt+Q1・T1 (10) なお、右辺第1項の積分範囲は、現時点から1サイクル
経過までである。
【0029】総遅れ数算出部6は、この総遅れDが最小
となるように信号制御パラメータの最適化を行う。以上
で、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施
は、前記の形態に限定されるものではなく、本発明の範
囲内で種々の変更を施すことが可能である。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、信号制御
パラメータの最適なものに決定できるので、主道路と従
道路とで交通量の差が顕著な交差点であっても、従道路
の青信号時間が非常に短くなることはなくなり、従道路
で恒常的に待ち台数が発生することが少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】処理装置1の行う交通信号制御処理を説明する
ためのブロック図である。
【図2】交通信号制御処理のフローチャートである。
【図3】主道路及び従道路について、1サイクル経過前
の累積台数と、1サイクルよりも先の累積台数の関係を
示すグラフである。
【図4】主道路及び従道路について、1サイクル経過前
の待ち台数Q(t)と、1サイクルよりも先の待ち台数
Q′(t)の関係を示すグラフである。
【図5】主道路及び従道路について、1サイクル経過前
の待ち台数Q(t)と、1サイクルよりも先の確定した待
ち台数Q1の関係を示すグラフである。
【図6】交差点の平面図である。
【図7】流入台数IN(t)、発進台数OUT(t)、待ち台
数Q(t)の関係を示すグラフである。
【図8】待ち台数Q(t)の関数形を示すグラフである。
【符号の説明】
1 処理装置 2 車両感知器 3 交差点流入台数予測部 4 発進台数算出部 5 待ち台数算出部 6 総遅れ数算出部 7 信号制御パラメータ変更部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 雅文 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内 Fターム(参考) 5H180 AA01 EE02 JJ02 JJ15

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】現在時刻から一定時間先までに交差点に流
    入する流入台数を予測し、現在時刻の待ち台数と、予測
    された流入台数とに基づいて、現在時刻から一定時間先
    までの交差点での待ち台数を求める第1の待ち台数算出
    手段と、 前記一定時間の経過時点以後の流入台数がないものと
    し、前記一定時間の経過時点以後における待ち台数を求
    める第2の待ち台数算出手段と、 前記第1の待ち台数算出手段により求められた現在時刻
    から前記一定時間の経過時点までの待ち台数と、前記第
    2の待ち台数算出手段により求められた前記一定時間の
    経過時点以後の待ち台数とに基づいて交差点での総遅れ
    Dを求め、この総遅れDが最小となるように信号制御パ
    ラメータの最適化を行う評価手段とを備えることを特徴
    とする交通信号制御装置。
  2. 【請求項2】前記一定時間は信号の1サイクル時間であ
    る請求項1記載の交通信号制御装置。
  3. 【請求項3】前記第2の待ち台数算出手段は、前記一定
    時間の経過時点以後における待ち台数を定数として確定
    するものであり、 前記評価手段は、一定時間の経過時点以後の待ち台数に
    基づいて交差点での総遅れDを求める場合に、総遅れD
    の算出期間を、前記一定時間の経過時点以後における赤
    信号期間とすることを特徴とする請求項1記載の交通信
    号制御装置。
  4. 【請求項4】前記第2の待ち台数算出手段は、前記一定
    時間の経過時点が青信号である場合には、前記一定時間
    の経過時点以後の流入台数を推定することにより、当該
    青信号が終了する時点における待ち台数を算出して確定
    し、前記一定時間の経過時点が赤信号である場合には、
    その赤信号期間の初めに存在した待ち台数を採用して確
    定するものであり、 前記評価手段は、前記一定時間の経過時点が青信号であ
    る場合には、当該青信号が終了する時点における待ち台
    数がその後現れる赤信号期間だけ続くものとし、前記一
    定時間の経過時点が赤信号である場合には、その赤信号
    期間の初めに存在した待ち台数が、一定時間の経過時点
    以後、当該赤信号終了時まで続くものとして、交差点で
    の総遅れDを求めるものである請求項3記載の交通信号
    制御装置。
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