JP2003301483A - 河川での取水方法並びに取水システム - Google Patents

河川での取水方法並びに取水システム

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JP2003301483A
JP2003301483A JP2002108128A JP2002108128A JP2003301483A JP 2003301483 A JP2003301483 A JP 2003301483A JP 2002108128 A JP2002108128 A JP 2002108128A JP 2002108128 A JP2002108128 A JP 2002108128A JP 2003301483 A JP2003301483 A JP 2003301483A
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river
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gravel
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JP2002108128A
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Shiro Kimura
志朗 木村
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RITA SOGO KIKAKU KK
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RITA SOGO KIKAKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 河川の河床以深に取水構造物を構築する
ことにより、河川の流れを分断したり魚の遡上を阻害す
るなど、従来の取水手法における問題点を悉く解決する
ことができる取水方法と取水システムを提供する。 【解決手段】 外面を開口した中空ブロックbの内部に
礫sを充填した透水性ブロック4を河川Riの河床以深で
あって当該河川Riの横断方向に敷設かつ積層して埋設す
ることにより形成される水透過性の礫床Sfを、該礫床Sf
の上面がこの河川Riの河床1に露出する程度にして設置
すると共に、前記礫床Sfの側端を前記河川Riの高水敷2
などの地中に設置した受水槽6の取水開口部に接続する
ことにより、前記河川Riの表面水Sw並びに伏流水Uwを前
記礫床Sfを通して取水する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は河川に堰を設置する
ことなく、当該河川の伏流水及び表面水を取水する方
法、並びに、取水システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、河川から取水するには、河川の横
断方向に取水のための堰を築造してその河川を締切り、
河川の水位を上昇させてそこから取水することが主要な
手法であった。
【0003】しかし、従来手法では、河川を横断する形
で堰などの構造物を築造して河川の流れを上,下流で分
断しているため、魚類等の遡上が阻害されたり、河川内
での生態系を堰の上,下流で分断したり、或は、土砂の
堆積や、上昇水位にある水が堰を超えて下流側へ落下す
る際の落下エネルギにより河床が洗掘されるなど、種々
の問題を惹起している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来の河川からの取水手法の問題点に鑑み、河川の河
床以深に取水構造物を構築することにより、河川の流れ
を分断したり魚の遡上を阻害するなど、従来の取水手法
における問題点を悉く解決することができる取水方法と
取水システムを提供することを、その課題とするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
を目的としてなされた本発明取水方法の構成は、外面を
開口した中空ブロックの内部に礫を充填した透水性ブロ
ックを河川の河床以深であって当該河川の横断方向に敷
設かつ積層して埋設することにより形成される水透過性
の礫床を、該礫床の上面がこの河川の河床に露出する程
度にして設置すると共に、前記礫床の側端を前記河川の
高水敷などの地中に設置した受水槽の取水開口部に接続
することにより、前記河川の表面水並びに伏流水を前記
礫床を通して取水することを特徴とするものである。
【0006】上記取水方法を採用した本発明による河川
の水の取水システムの構成は、外面を開口した中空ブロ
ックの内部に礫を充填した透水性ブロックを河川の河床
以深であって当該河川の横断方向に敷設かつ積層して埋
設することにより形成される水透過性の礫床を、該礫床
の上面がこの河川の河床に露出する程度にして設置する
と共に、前記礫床の側端を前記河川の高水敷などの地中
に設置した受水槽の取水開口部に接続した取水構造を配
設する一方、前記取水計画点における高水敷などの地中
に貯水槽を配設し、前記受水槽と貯水槽とを導水管で接
続することにより、前記受水槽の水を貯水槽に導入して
該貯水槽から取水樋管などにより取水計画点で取水する
ことを特徴とするものである。
【0007】上記の本発明システムにおいては、受水槽
からも直接に水を必要とする場所、即ち、取水計画点へ
取水管や導水管などを用いて取水するようにしてもよ
い。なお、導水管や取水管の水流は水頭差を利用した自
然通水が望ましいが、所要箇所にポンプなどを挿入して
目的地へ送水するようにすることもできる。
【0008】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態例につい
て、図を参照しつつ説明する。図1は本発明取水方法の
一形態を説明するため、河川の横断方向から見た本発明
取水構造の断面図、図2は図1の取水構造の平断面図、
図3は図2のA−A線断面図、図4は従来の堰式取水方
法の例を説明するための縦断面図である。
【0009】図1〜図3において、1は表面水Swが下流
に向けて流れている河川Riの河床、2はその河川の高水
敷、3は堤防である。従来の河川Riからの取水は、図6
に例示するように、河川Riの横断方向に堰用の横工Csを
築造し、該横工Csに開閉式の水門又は倒伏式ゲートGw
(図6の例)を設けた堰を設置することにより、水門又
は倒伏式ゲートGwを閉じて流れる表面水Swを水門又は倒
伏式ゲートGwの上流側でせき止め、そこで取水してい
た。しかし、このような堰式の取水手法では、河川が
上,下流で分断されることにより、様々な問題があるこ
とは、先に指摘した通りである。
【0010】そこで、本発明では、河床1の地盤中に、
内部が中空の立方体又は直方体状をなし、外面が開口し
た中空ブロックbであって、その中空部内を礫sで充填
した水透過性のブロック4の多数を、当該河川Riを横断
する方向に適宜幅で敷設し、かつ、これを河床1とほぼ
同面となる位置まで積層することにより、水透過性の礫
床Sf(以下、透過礫床Sfという)を形成する。この透過
礫床Sfの河川の上下方向での断面は、図3に例示するよ
うに、河床1の地中に、河川Riの横断方向で横工5を設
け、その背後(上流側)に敷設,積層される透水性ブロ
ック4を支持するようにしている。また、透水性のブロ
ック4は、横工5の下側及び前面側にも敷設し、伏流水
Uwが上,下流で遮断されることがないようにしている。
【0011】上記の中空ブロックbは、コンクリート
製,金属製,プラスチック製,陶製のいずれでもよく、
また、ブロックbの大きさも、河川の規模により一辺50
〜60cm程度〜一辺150cm程度の立方体状、或は、直方体
状、若しくは、その他の形状(例えば、球体状や錐体
状)でよく、ブロックbの内部の空隙率も50〜80%程度
が望ましいが、必ずしもこれらの数値のものに限られる
ものではない。より好ましい中空ブロックbとしては、
本出願人が特許を取得している特許第2942746号
の明細書に開示された中空ブロックである。即ち、その
ブロックは、各外面に立方体の一辺の長さの60〜80%の
円形開口が形成され、かつ、内部が前記各開口に略同径
で通じることにより空隙率が約50〜80%の中空の立方体
状をなすコンクリートブロックである。
【0012】河床1の面を含みその面より下方の地中
に、上記形態で透過礫床Sfが形成されると、当該河川Ri
の表面水Swは無論のこと、河床1の下を流れる伏流水Uw
も、透過礫床Sfを通過することが可能になるので、本発
明は、前記礫床Sfを透過する水Uw,Swを取水用の水に利
用しようとするものである。ここで、本発明の礫床Sf
は、その上面が河床1と略同面に設置されることによ
り、各透水性ブロック4の目詰り等の除去を始めとしブ
ロック4の交換などのメンテナンス工事が施工し易くな
る。なお、本発明においては、前記礫床Sfの上に、通常
の礫床を薄く形成することもできる。
【0013】本発明では、上記透過礫床Sfにおいて、そ
の側端部に対し河川Riの岸に近い部分に、受水槽6を前
記透過礫床Sfの側端部に直結した形となるように築造設
置することにより、堰を使用しない取水構造を形成し
た。ここで、受水槽6は、概ね地下埋設型のコンクリー
ト製水槽形態のもので足りるが、その側面が開口部6aに
形成されていて、その開口部6aが前記透過礫床Sfの側端
面に直接接続された形態となるように設置される。この
構成により、前記礫床Sfを通る水はその側端面から受水
槽6に流入してこの槽6に貯る。なお、透過礫床Sfの受
水槽6に接続される側端部(図1の右側)は、透水性ブ
ロック4を階段状をなすように形成している。その理由
は、礫床Sfの側端部での崩壊を防ぐと共に、水の流出面
積を大きくするためである。また、受水槽6は、それ自
体を、前記ブロック4を積んで形成することもできる。
この場合、槽6の外壁面となる各ブロック4の外面の開
口は、セメントモルタルなどにより塞ぐ。
【0014】本発明における上記の透水性ブロック4を
主体に形成された透過礫床Sfと受水槽6による取水構造
は、その河川Riにおける取水計画点よりも上流側に構
築,設置し、受水槽6に貯った水の水頭によって下流側
の取水計画点に設けた貯水槽(図示せず)に導水管7を
介して送り込むようにしている。貯水槽に受水槽6から
送り込まれて貯まる水は、取水用の樋管(図示せず)な
どにより、所要の場所へ導入する。貯水槽の水の導出に
ポンプ等の動力を利用するかどうかは、任意である。ま
た、受水槽6から直接取水管8により取水することも任
意に可能である(図2参照)。
【0015】
【発明の効果】本発明は以上の通りであって、従来の河
川水の取水法に比べ次のような独自の諸効果が得られ
る。 (1) 取水用の透過礫床は、河床にその上面が臨むが大半
は地中に埋設形態で配置されるため、河川を上,下流で
分断せず、生態系の連続性が維持できる。 (2) 堰による水の滞留方式ではないから表面水は常時流
れており、従って、水質が悪化することはない。 (3) 伏流水を取水できるので渇水期や降雨期関係なく、
年間を通じて安定した取水が可能である。 (4) 透過礫床を構成する透水性ブロックは、その中空部
に充填された礫間に微生物の着生を促進するから、その
微生物を中心にした新たな生態系の生棲空間が創成され
る。 (5) 透過礫床を受水槽に直結した構造であるから、洪水
時においても、それによる土石が受水槽や貯水槽に流入
することがなく、安定した品質の取水が可能である。 (6) 河床下に設置した透過礫床は、容積,重量ともに大
きいので、河床変動を抑制するための固定点としても機
能する。また、透過礫床の上面河床面と略同面となるよ
うに設置されるので、透過礫床のメンテナンスを行い易
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明取水方法の一形態を説明するため、河川
の横断方向から見た本発明取水構造の断面図。
【図2】図1の取水構造の平断面図。
【図3】図2のA−A線断面図。
【図4】従来の堰式取水方法の例を説明するための縦断
面図。
【符号の説明】
Ri 河川 Sw 表面水 Uw 伏流水 1 河床 2 高水敷 3 堤防 Sf 透過礫床 4 透水性ブロック b 中空ブロック s 礫 5 横工 6 受水槽 7 導水管 8 取水管

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外面を開口した中空ブロックの内部に礫
    を充填した透水性ブロックを河川の河床以深であって当
    該河川の横断方向に敷設かつ積層して埋設することによ
    り形成される水透過性の礫床を、該礫床の上面がこの河
    川の河床に露出する程度にして設置すると共に、前記礫
    床の側端を前記河川の高水敷などの地中に設置した受水
    槽の取水開口部に接続することにより、前記河川の表面
    水並びに伏流水を前記礫床を通して取水することを特徴
    とする取水方法。
  2. 【請求項2】 ブロックは、コンクリート製,金属製,
    プラスチック製,陶製のいずれかである請求項1の取水
    方法。
  3. 【請求項3】 河川における取水計画点より上流に、外
    面を開口した中空ブロックの内部に礫を充填した透水性
    ブロックを河川の河床以深であって当該河川の横断方向
    に敷設かつ積層して埋設することにより形成される水透
    過性の礫床を、該礫床の上面がこの河川の河床に露出す
    る程度にして設置すると共に、前記礫床の側端を前記河
    川の高水敷などの地中に設置した受水槽の取水開口部に
    接続した取水構造を配設し、前記受水槽から導水管など
    により取水計画点に水を導くことを特徴とする取水シス
    テム。
  4. 【請求項4】 河川における取水計画点より上流に、外
    面を開口した中空ブロックの内部に礫を充填した透水性
    ブロックを河川の河床以深であって当該河川の横断方向
    に敷設かつ積層して埋設することにより形成される水透
    過性の礫床を、該礫床の上面がこの河川の河床に露出す
    る程度にして設置すると共に、前記礫床の側端を前記河
    川の高水敷などの地中に設置した受水槽の取水開口部に
    接続した取水構造を配設する一方、前記取水計画点にお
    ける高水敷などの地中に貯水槽を配設し、前記受水槽と
    貯水槽とを導水管で接続することにより、前記受水槽の
    水を貯水槽に導入して該貯水槽から取水樋管などにより
    取水計画点で取水することを特徴とする取水システム。
  5. 【請求項5】 受水槽から導水管などにより取水計画点
    で取水する請求項4の取水システム。
  6. 【請求項6】 ブロックは、コンクリート製,金属製,
    プラスチック製,陶製のいずれかである請求項3〜5の
    いずれかの取水システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103195132A (zh) * 2013-03-25 2013-07-10 四川大学 填埋式渗流取水装置
CN114561992A (zh) * 2022-03-31 2022-05-31 中电建十一局工程有限公司 一种山区营地取水方法

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