JP2003301095A - 生分解性ポリエステル組成物、それからなるフィルム及び積層体 - Google Patents

生分解性ポリエステル組成物、それからなるフィルム及び積層体

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JP2003301095A JP2002108363A JP2002108363A JP2003301095A JP 2003301095 A JP2003301095 A JP 2003301095A JP 2002108363 A JP2002108363 A JP 2002108363A JP 2002108363 A JP2002108363 A JP 2002108363A JP 2003301095 A JP2003301095 A JP 2003301095A
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polylactic acid
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biodegradable
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Junichi Narita
淳一 成田
Toru Sawai
透 澤井
Kazumichi Takeishi
一路 武石
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Tohcello Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】生分解性を備え、且つ透明性、耐低温熱融着性
及び優れた破断エネルギーを有するフィルム等を得るに
好適な脂肪族ポリエステル組成物を提供する。 【解決手段】脂肪族系ポリエステル(A):99〜40
重量%及びD−乳酸を7〜30重量%含むポリ乳酸共重
合体(B):1〜60重量%とからなることを特徴とす
る生分解性ポリエステル組成物、好ましくは、脂肪族系
ポリエステル(A)がポリラクトンである生分解性ポリ
エステル組成物に関し、更には前記ポリ乳酸共重合体
(B)が、示差走査熱量計(DSC)によるガラス転移
温度が58℃未満である生分解性ポリエステル組成物か
ら得られる生分解性ポリエステルフィルム及びかかる生
分解性ポリエステルフィルムを基材の少なくとも片面に
積層した積層体に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生分解性を備え、且つ
透明性、耐低温熱融着性及び優れた破断エネルギーを有
するフィルム等を得るに好適な脂肪族ポリエステル組成
物、それから得られるフィルム及び積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】生分解性ポリマーの代表例であるポリ乳
酸は透明性に優れ、高剛性であるが低靱性であり、一
方、脂肪族系ポリエステルの一つであるポリカプロラク
トンは高靱性、高生分解性で且つ低融点を有する。かか
る両者の欠点を解消する目的、あるいは両者の特徴を活
かす目的でポリ乳酸と脂肪族系ポリエステルであるポリ
カプロラクトン及び/又はグリコールと脂肪族ジカルボ
ン酸との共重合体エステルとの組成物が提案されている
(特開平9−169896号公報、特開平10−120
889号公報)。しかしながら、脂肪族系ポリエステル
にポリ乳酸を添加した場合、ポリ乳酸の添加量が少量で
は、柔軟性(靭性)が改良されるものの透明性は低下
し、一方、ポリ乳酸の量を増やすと透明性は優れるが、
柔軟性が低下する虞があることが分かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、生分解性ポリマー本来の特徴である生分解性、透明
性を損なわずに柔軟性を付与する方法について種々検討
した結果、ポリカプロラクトンに代表される脂肪族系ポ
リエステルに、特定量のD−乳酸を含むポリ乳酸共重合
体を添加することにより透明性、耐低温熱融着性が改良
され、しかも優れた破断エネルギーを有するフィルムが
得られることが分かり本発明に到達した。
【0004】
【課題を解決するための手段】
【発明の概要】本発明は、脂肪族系ポリエステル
(A):99〜40重量%及びD−乳酸を7〜30重量
%含むポリ乳酸共重合体(B):1〜60重量%とから
なることを特徴とする生分解性ポリエステル組成物に関
する。又、本発明の好ましい態様は、脂肪族系ポリエス
テル(A)がポリラクトンである生分解性ポリエステル
組成物に関し、更には前記ポリ乳酸共重合体(B)が、
示差走査熱量計(DSC)によるガラス転移温度が58
℃未満である生分解性ポリエステル組成物に関する。
【0005】更に、本発明は、脂肪族系ポリエステル
(A):99〜40重量%及びD−乳酸を7〜30重量
%含むポリ乳酸共重合体(B):1〜60重量%とから
なる生分解性ポリエステル組成物(C)から得られる生
分解性ポリエステルフィルム及びかかる生分解性ポリエ
ステルフィルムを基材の少なくとも片面に積層した積層
体に関する。
【0006】
【発明の具体的な説明】脂肪族系ポリエステル(A) 本発明の生分解性ポリエステル組成物(C)を構成する
脂肪族系ポリエステル(A)は、脂肪族ジオールと脂肪
族ジカルボン酸を縮合重合して得られる脂肪族ポリエス
テル(A−1)及びポリラクトン系脂肪族ポリエステル
(A−2)等が挙げられる。
【0007】脂肪族ジオールと脂肪族ジカルボン酸を縮
合して得られる脂肪族ポリエステル(A−1)として
は、脂肪族ジオールとしてエチレングリコール、1,4
−ブタンジオールおよび1,4−シクロヘキサンジメタ
ノール等が挙げられ、脂肪族ジカルボン酸としてコハク
酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸およびドデカ
ン二酸等が代表的に挙げられる。又、かかる脂肪族ポリ
エステル(A−1)は、脂肪族ジオール及び脂肪族ジカ
ルボン酸に加えε−カプロラクトン等のラクトンあるい
は脂肪族ヒドロキシカルボン酸を共重合させておいても
よい。脂肪族ポリエステルは、これらの中からそれぞれ
1種類以上選んで縮合重合し、あるいは必要に応じてイ
ソシアネート化合物等の鎖延長剤を使用して分子量を増
大させて所望の分子量のポリマーを得ることができる。
かかる脂肪族ポリエステル(A−1)の数平均分子量M
nは通常10,000〜300,000の範囲、好まし
くは、40,000〜200,000の範囲にある。
【0008】ポリラクトン系脂肪族ポリエステル(A−
2)としては、ε−カプロラクトン、δ−バレロラクト
ン、β−メチル−δ−バレロラクトン等のラクトンの1
種類若しくは2種以上を重合して得られるポリラクトン
及びラクトンと他の脂肪族ヒドロキシカルボン酸とのコ
ポリマーが例示できる。かかるポリラクトン系脂肪族ポ
リエステル(A−2)の数平均分子量Mnは通常30,
000〜300,000の範囲、好ましくは、40,0
00〜200,000の範囲にある。 かかるポリラク
トン系脂肪族ポリエステル(A−2)の具体例として
は、例えば、ε−カプロラクトンの開環重合によって得
られたもの、6−ヒドロキシカプロン酸の脱水重縮合に
よって得られたもの、あるいは両者を重合させて得られ
るポリε−カプロラクトン、ポリδ−バレロラクトン等
が挙げられる。又、ラクトンと共重合される他の脂肪族
ヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、グリコ
ライド、乳酸、ラクタイド、各種ヒドロキシ酪酸、各種
ヒドロキシ吉草酸、各種ヒドロキシカプロン酸またはそ
れらの環状無水物等が挙げられる。
【0009】これら脂肪族系ポリエステル(A)として
は、ポリラクトン系脂肪族ポリエステル(A−2)、中
でも、ポリε−カプロラクトンが柔軟性の向上等の改良
効果に優れるので好ましい。
【0010】ポリ乳酸共重合体(B) 本発明の生分解性ポリエステル組成物(C)を構成する
ポリ乳酸共重合体(B)は、D−乳酸を7〜30重量
%、好ましくは8〜25重量%含むD−乳酸とL−乳酸
の共重合体である。D−乳酸の含有量が7重量%未満の
ポリ乳酸は、前記脂肪族ポリエステル(A)に添加して
もかかる生分解性ポリエステル組成物から得られるフィ
ルムの柔軟性が改良されない虞がある。ポリ乳酸共重合
体(B)は、好ましくはガラス転移点温度(Tg)が5
8℃未満、更に好ましくは、57.5〜50℃の範囲に
ある。なお、ポリ乳酸共重合体におけるD−乳酸含有量
は、クロムバック社製ガスクロマトグラフCP CYC
LODEX B 236Mを用いて測定した値である。
【0011】なお、本発明におけるポリ乳酸共重合体
(B)のガラス転移温度(Tg)は、JIS K712
1―1987に準拠し、示差走査型熱量計(セイコー電
子工業社製 DSC220)を用い、約5mmgの試料
を、DSC装置内で10℃から加熱速度、毎分10℃で
190℃まで昇温した後、190℃に10分間保ち、そ
の後10℃まで冷却速度、毎分10℃で冷却して熱処理
を行った後、加熱速度毎分10℃で190℃まで昇温し
て得たDSC曲線から求めた値である。又、かかるポリ
乳酸共重合体(B)には、少量の共重合体成分として他
のヒドロキシカルボン酸単位を含んでいてもよい。かか
る共重合体成分としては、例えば3−ヒドロキシブチレ
ート、カプロラクトン、グリコール酸などを挙げること
ができる。
【0012】ポリ乳酸共重合体(B)の分子量増大を目
的として少量の鎖延長剤、例えば、ジイソシアネート化
合物、エポキシ化合物、酸無水物などを使用できる。ポ
リ乳酸共重合体(B)の重量平均分子量は通常6万〜1
00万の範囲にある。
【0013】生分解性ポリエステル組成物(C) 本発明の生分解性ポリエステル組成物(C)は、前記脂
肪族系ポリエステル(A)及びポリ乳酸共重合体(B)
を夫々、(A):(B)=99〜40重量%:1〜60
重量%、好ましくは(A):(B)=95〜50重量
%:5〜50重量%から構成される。各成分を上記範囲
にすることで、かかる生分解性ポリエステル組成物
(C)から得られるフィルムが透明性、柔軟性、衝撃強
度に優れるという特性を有する。ポリ乳酸共重合体
(B)の占める割合が1重量%未満、すなわち脂肪族系
ポリエステル(A)の占める割合が99重量%を越えた
場合は、得られるフィルムの透明性、アンチブロッキン
グ性、剛性等が充分ではなく、一方、ポリ乳酸共重合体
(B)の占める割合が60重量%を越えた場合、すなわ
ち脂肪族系ポリエステル(A)の占める割合が40重量
%未満ではフィルムの伸び、衝撃強度、柔軟性等が低下
する虞がある。
【0014】本発明の生分解性ポリエステル組成物
(C)は、脂肪族系ポリエステル(A)及びポリ乳酸共
重合体(B)を夫々上記範囲でヘンシェルミキサー、V
−ブレンダー、リボンブレンダー、タンブラーミキサー
等で混合する方法、混合後更に単軸押出機、多軸押出
機、バンバリーミキサー等で溶融混練する方法等により
得られる。本発明の生分解性ポリエステル組成物(C)
には、脂肪族系ポリエステル(A)及びポリ乳酸共重合
体(B)を夫々別個に、あるいは組成物(C)を製造す
る際に、本発明の目的を損なわない範囲で、通常用いら
れる酸化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤、防曇剤、粘
着付与剤等の添加剤を必要に応じて配合することができ
る。
【0015】生分解性ポリエステルフィルム 本発明の生分解性ポリエステルフィルムは、脂肪族系ポ
リエステル(A):99〜40重量%及びD−乳酸を7
〜30重量%含むポリ乳酸共重合体(B):1〜60重
量%とからなる生分解性ポリエステル組成物(C)から
得られる生分解性ポリエステルフィルムである。かかる
に生分解性ポリエステルフィルムは種々公知の方法で製
造できる。例えば、脂肪族系ポリエステル(A)及びポ
リ乳酸共重合体(B)を所定の量で混合した後、直接フ
ィルム成形機に投入してT−ダイ、環状ダイ等を用いて
フィルム等にする方法、予め脂肪族系ポリエステル
(A)及びポリ乳酸共重合体(B)を所定の量で混合し
て押出機等で溶融混練して生分解性ポリエステル組成物
(C)を得た後、T−ダイ、環状ダイ等を用いてフィル
ム等成形する方法あるいはプレス成形する方法が例示で
きる。フィルムは単層でも用いられるが、後述の基材と
の積層フィルム等を得る場合には、熱融着層となる脂肪
族ポリエステル組成物(C)と基材とを多層ダイを用い
て共押出しフィルム等としても良い。又、予め得られた
基材に生分解性ポリエステル組成物(C)を押出しラミ
ネートして積層フィルム等としても良いし、あるいは夫
々別個に得たフィルム等を貼り合せて積層フィルム等と
しても良い。又、蓋材として用いる場合は、前記製法で
得た熱融着層を備えた単層あるいは積層フィルム若しく
はシートをそのまま蓋材として用いても良いし、印刷し
て用いても良い。更に印刷されたあるいはされていない
紙、アルミ箔等と貼り合せて蓋材にしても良い。又、用
途によっては予め容器形状に合わせてカットして蓋材に
しても良い。
【0016】基材 本発明の生分解性ポリエステル組成物(C)からなる生
分解性ポリエステルフィルムと積層される基材は、通
常、包装材料として使用されている種々材料、例えば、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン及びポリメ
チルペンテン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフ
タレート及びポリカーボネート等のポリエステル、ナイ
ロン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコ
ール共重合体、ポリメチルメタクリレート、エチレン・
酢酸ビニル共重合体等、ポリ乳酸、脂肪族ポリエステル
等の生分解性ポリマー、熱可塑性ポリウレタン等の熱可
塑性樹脂、あるいは熱硬化性ポリウレタン、フェノール
樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル
樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ケイ素
樹脂、ポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂等から得られる
フィルム、シート、カップ、トレー状物、あるいはその
発泡体、ガラス、金属、アルミニューム箔、紙等が挙げ
られる。かかる熱可塑性樹脂からなるフィルムは無延伸
であっても一軸あるいは二軸延伸フィルムであっても良
い。勿論、基材は1層でも2層以上としても良い。
【0017】積層体 本発明の積層体は、上記組成の生分解性ポリエステルフ
ィルムと上記基材とから構成される。かかる積層体は種
々公知の方法、例えば生分解性ポリエステル組成物
(C)と基材とを多層ダイを用いて共押出しフィルム等
としても良い。又、予め得られた基材に生分解性ポリエ
ステル組成物(C)を押出しラミネートして積層体とし
ても良いし、あるいは夫々別個に得たフィルム等を貼り
合せて積層体としても良い。又、生分解性ポリマーある
いは紙等の基材からなる積層体は、それ自体生分解性を
有することは言うまでもない。本発明における積層体
は、フィルム、シートに限らずシートを熱成形してなる
トレー、カップあるいはボトル等用途に応じて様様な形
状をとり得る。
【0018】
【発明の効果】本発明の生分解性ポリエステル組成物
(C)から得られるフィルムは単体で包装に用いても生
分解性を備え、且つ透明性、耐低温熱融着性及び優れた
破断エネルギーを有するフィルムであるので、包装用材
料としてばかりでなく、あらゆるフィルム分野に好適に
使用し得る。又、かかるフィルムは各種基材に積層する
ことにより、積層フィルムとしても種々の用途に使用し
得る。
【0019】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限りこれらの実
施例に制約されるものではない。
【0020】実施例及び比較例で使用した原料は次の通
りである。 (1)ポリ乳酸共重合体(PLAC−1):D−乳酸含
有量:1.9重量%、比重:1.3、Tg:59.8
℃、MFR(190℃、荷重2160g):6.7g/
10分 (2)ポリ乳酸共重合体(PLAC−2):D−乳酸含
有量:5.5重量%、比重:1.3、Tg:58.9
℃、MFR(190℃、荷重2160g):2.2g/
10分 (3)ポリ乳酸共重合体(PLAC−3):D−乳酸含
有量:11重量%、比重:1.3、Tg:56.9℃、
MFR(190℃、荷重2160g):2.6g/10
分 (4)ポリ乳酸共重合体(PLAC−4):D−乳酸含
有量:18重量%、比重:1.3、Tg:54.4℃、
MFR(190℃、荷重2160g):6.9g/10
分 (5)脂肪族ポリエステル(ポリε−カプロラクトン:
PCL):ダイセル化学 商品名セルグリーンPH7
比重:1.14、ビカット軟化点:55℃、MFR(1
90℃、荷重2160g):1.7g/10分
【0021】実施例1 <組成物の製造> PLAC−3:PCLを30:70(重量%)の比で計
量し、40mmφの1軸押出機を用いて180℃で溶融
混練して組成物−1を得た。 <フィルムの製造>組成物−1を先端にT−ダイを具備
した40mmφの1軸押出機を用い成形温度180℃で
押出し30μmの無延伸フィルム−1を得た。 <積層フィルムの製造>PLAC−1からなる延伸倍率
3.0×3.0、厚さ25μmの二軸延伸フィルムにウ
レタン系接着剤(武田薬品工業製:商品名タケラックA
968(20%)+同A8(20%)+酢酸エチル(6
0%))を用い、前記無延伸フィルム−1をドライラミ
ネートして厚さ57〜58μmの積層フィルム−1を得
た。 <熱融着性の測定>上記積層フィルム−1の無延伸フィ
ルム面を重ね合せて、テスター産業株式会社製TP−7
01−B HEATSEALTESTERを用いて、所
定の温度で、シール面厚1kg/cm2、時間1秒の条
件下で熱融着した。尚、加熱は上側のみとした。次い
で、熱融着した積層フィルムをオリエンテック社製、テ
ンシロン万能試験機 RTC―1225を用いて幅15
mmの熱融着したサンプルを300mm/分の引張り速
度で剥離し、その最大強度を熱融着強度とした。 <フィルム強度の測定>上記無延伸フィルム−1から、
縦方向(MD)及び横方向(TD)、夫々、幅15m
m、長さ110mmのサンプルを切出し、オリエンテッ
ク社製、テンシロン万能試験機 RTC―1225を用
いて、チャック間距離50mm、引張り速度300mm
/分で降伏点応力、降伏点伸度、破断点応力及び破断点
伸度を測定した。また得られた応力(縦軸)―歪(横
軸)曲線から、応力−歪曲線と横軸で囲まれた面積を測
定し、破断エネルギー(mJ)とした。なお、面積の測
定は、チャート紙の応力−歪曲線と横軸で囲まれた面積
の重量を測定して求めた。 <ヘイズの測定>上記無延伸フィルム−1の透明性(ヘ
イズ)は、日本電色工業社製 ヘイズメーター300A
を用いて測定した。結果を表1に示す。
【0022】実施例2 実施例1で用いた組成物―1に代えて、PLAC−4:
PCLとの混合比を30:70(重量%)の比で溶融混
練した組成物を用いる以外は実施例1と同様に行った。
結果を表1に示す。
【0023】比較例1 実施例1で用いた組成物―1に代えて、PLAC−1:
PCLとの混合比を30:70(重量%)の比で溶融混
練した組成物を用いる以外は実施例1と同様に行った。
結果を表1に示す。
【0024】比較例2 実施例1で用いた組成物―1に代えて、PLAC−2:
PCLとの混合比を30:70(重量%)の比で溶融混
練した組成物を用いる以外は実施例1と同様に行った。
結果を表1に示す。
【0025】比較例3 実施例1で用いた組成物―1に代えて、PLAC−1:
PCLとの混合比を20:80(重量%)の比で溶融混
練した組成物を用いる以外は実施例1と同様に行った。
結果を表1に示す。
【0026】参考例 実施例1で用いた組成物―1に代えて、PLAC−1を
単独で用いる以外は実施例1と同様に行った。結果を表
1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】表1から明らかなように、D−乳酸含有量
11重量%のポリ乳酸共重合体を用いた組成物(実施例
1)及びD−乳酸含有量18重量%のポリ乳酸共重合体
を用いた組成物(実施例2)から得られたフィルムは、
何れも破断エネルギーがMDで1500mJ以上、TD
で3000mJと大きく、ヘイズ(透明性)も参考例で
あるPCL(ポリε−カプロラクトン)単体フィルムよ
り大きく改良されている。又、熱融着性も、PCL(ポ
リε−カプロラクトン)単体フィルムが、65℃で強く
融着するのに対し、D−乳酸含有量が11重量%以上の
ポリ乳酸共重合体を用いて得られたフィルムは、65℃
での熱融着性が改良されていることも明らかである。そ
れに対し、D−乳酸含有量1.9重量%のポリ乳酸共重
合体を用いた組成物(比較例1)及びD−乳酸含有量
5.5重量%のポリ乳酸共重合体を用いた組成物(比較
例2)から得られたフィルムは、何れもMDの破断エネ
ルギーが200mJ以下で、脆弱なフィルムとなること
が明らかである。一方、D−乳酸含有量1.9重量%の
ポリ乳酸共重合体の配合量を20重量%と減らした組成
物(比較例3)から得られるフィルムは、破断エネルギ
ーは左程低下しないものの、透明性(ヘイズ)及び熱融
着性が改良されないことが分かった。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA43 AA44 AF14 AF15 AF21 AF30 AF52 AF59 AH04 AH05 BB06 BC01 4J002 CF03W CF18X CF19W GF00 GG00 4J200 AA04 AA06 AA19 AA28 BA01 BA10 BA14 BA17 CA01 CA02 CA03 CA04 CA05 DA17 EA04 EA07 EA11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脂肪族系ポリエステル(A):99〜40
    重量%及びD−乳酸を7〜30重量%含むポリ乳酸共重
    合体(B):1〜60重量%とからなることを特徴とす
    る生分解性ポリエステル組成物。
  2. 【請求項2】脂肪族系ポリエステル(A)がポリラクト
    ンである請求項1記載の生分解性ポリエステル組成物。
  3. 【請求項3】ポリ乳酸共重合体(B)が、ガラス転移温
    度が58℃未満である請求項1記載の生分解性ポリエス
    テル組成物。
  4. 【請求項4】脂肪族系ポリエステル(A):99〜40
    重量%及びD−乳酸を7〜30重量%含むポリ乳酸共重
    合体(B):1〜60重量%とからなる生分解性ポリエ
    ステル組成物(C)から得られる生分解性ポリエステル
    フィルム。
  5. 【請求項5】基材層の少なくとも片面に請求項4記載の
    生分解性フィルムが積層されてなる積層体。
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