JP2003300946A - 光学活性3−アジドカルボン酸エステルの製造方法 - Google Patents
光学活性3−アジドカルボン酸エステルの製造方法Info
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Abstract
性3−アジドカルボン酸エステル及び光学活性3−アミ
ノカルボン酸エステルを高収率で高光学純度で、効率よ
く製造する方法の提供。 【解決手段】 光学活性3−ハロゲノカルボン酸エステ
ルを、水又は水と水溶性有機溶媒の混合液からなる水性
溶媒中でアジド塩と反応させて光学活性3−アジドカル
ボン酸エステルを製造する方法、該光学活性3−アジド
カルボン酸エステルを水素化触媒の存在下に水素化して
光学活性3−アミノカルボン酸エステルを製造する方
法、光学活性3−アジドカルボン酸エステルの製造時に
分離回収した水性相に含まれる未反応のアジド塩を水性
相のままで光学活性3−ハロゲノカルボン酸エステルの
製造に再利用する方法。
Description
剤中間体、液晶材料などとして有用な光学活性3−アジ
ドカルボン酸エステルおよび光学活性3−アミノカルボ
ン酸エステルの製造方法に関する。
薬品、農薬、甘味剤、液晶材料などとして利用されてい
る。光学活性化合物の製造に当たっては、種々の方法が
検討されており、例えば、特殊な触媒の開発、不要な異
性体の分離や処分などの検討が行われている。そのよう
な光学活性化合物に属するものとして、カルボン酸のβ
位がアジド化された光学活性3−アジドカルボン酸誘導
体およびそれを水素化した光学活性3−アミノカルボン
酸エステルが知られている。光学活性3−アジドカルボ
ン酸エステルの製法としては、従来、光学活性3−ヒド
ロキシブタン酸メチルエステルをピリジン中でp−トル
エンスルホニルクロリドと反応させて光学活性3−(p
−トルエンスルホニルオキシ)ブタン酸メチルエステル
を製造した後、その光学活性3−(p−トルエンスルホ
ニルオキシ)ブタン酸メチルエステルにアジ化ナトリウ
ムを反応させて、光学活性3−アジドブタン酸メチルエ
ステルを製造する方法が知られている[“Tetrahedron
Lett.”,28,3103(1987)および「次世代
化学プロセス技術開発 多相系触媒反応プロセス技術の
開発 平成12年度成果報告」33〜45頁(財団法人
化学技術戦略推進機構)(平成13年6月発行)]。そ
して、前記“Tetrahedron Lett.”,28,3103
(1987)には、前記方法で製造した光学活性3−ア
ジドブタン酸メチルエステルを水素化して光学活性3−
アミノブタン酸メチルエステルを製造する方法が記載さ
れている。
は、光学活性3−アジドブタン酸メチルエステルの原料
として用いられる光学活性3−(p−トルエンスルホニ
ルオキシ)ブタン酸メチルエステルの製造に際して、光
学活性3−ヒドロキシブタン酸メチルエステルとp−ト
ルエンスルホニルクロリドとの反応を過剰のピリジンの
存在下に行う必要があり、しかもアジド化で副生したp
−トルエンスルホン酸ナトリウムを廃物として処理する
必要があるなどの問題がある。
多相系触媒反応プロセス技術の開発 平成12年度成
果報告」には、前記方法を行うに当たって、光学活性3
−(p−トルエンスルホニルオキシ)ブタン酸メチルエ
ステルとアジ化ナトリウムとの反応を、(a)N,N−
ジメチルホルムアミド中、(b)水−トルエン系中、ま
たは(c)水−ポリエチレングリコール(相間移動触媒
相)−トルエン系中でそれぞれ行うことが記載されてい
る。しかしながら、前記(a)による場合は、溶媒とし
て用いられるN,N−ジメチルホルムアミドの沸点が高
く、そのため生成した光学活性3−アジドカルボン酸エ
ステルからN,N−ジメチルホルムアミドを分離しにく
いという問題がある。しかも、アジ化ナトリウムがN,
N−ジメチルホルムアミド溶媒中に溶解しないために固
体状態で光学活性3−(p−トルエンスルホニルオキ
シ)ブタン酸メチルエステルと反応させなければなら
ず、反応が円滑に進行しにくいという問題がある。ま
た、前記(b)による場合は、光学活性3−(p−トル
エンスルホニルオキシ)ブタン酸メチルエステルのアジ
ド化物への変換率が低く、しかも得られる光学活性3−
アジドブタン酸メチルエステルの光学純度の点で十分で
はない。また、前記(c)による場合は、水およびトル
エンと共にポリエチレングリコール(相間移動触媒相)
を用いることによって、前記(b)の場合よりも変換率
は向上するが、得られる光学活性3−アジドブタン酸メ
チルエステルの光学純度がやはり十分に高いものではな
い。
β位ではなくα位がヒドロキシル化された光学活性α−
ヒドロキシカルボン酸エステル(光学活性2−ヒドロキ
シカルボン酸エステル)を用い、そのヒドロキシ基をp
−トルエンスルホニルオキシ基に変換した後にアジ化ナ
トリウムと反応させてα−アジドカルボン酸エステル
[具体的には(R)−エチル−2−アジドプロピオネー
ト]を製造する方法が記載されている。しかしながら、
この方法による場合も、アジド化で副生するp−トルエ
ンスルホン酸ナトリウムを廃物として処理する必要があ
り、しかも光学純度の高いα−アジドカルボン酸エステ
ルが得られるという保証がない。
すべき廃物が少なく、しかも目的とする光学活性3−ア
ジドカルボン酸エステルおよび光学活性3−アミノカル
ボン酸エステルを、高い収率で且つ高い光学純度で、効
率よく製造することのできる方法を提供することであ
る。
的を達成すべく鋭意研究を行ってきた。その結果、光学
活性3−アジドカルボン酸エステルを製造するに当たっ
て、原料化合物として、光学活性3−(p−トルエンス
ルホニルオキシ)カルボン酸エステルを用いる代わり
に、光学活性3−ハロゲノカルボン酸エステルを用いて
アジド塩(アジ化ナトリウムなど)によりアジド化し、
その際に光学活性3−ハロゲノカルボン酸エステルとア
ジド塩との反応を水中で行うと、上記した従来技術にお
けるようなp−トルエンスルホン酸ナトリウムの副生の
問題がなくなり、しかも目的とする光学活性3−アジド
カルボン酸エステルが高い収率および高い光学純度で得
られることを見出した。さらに、本発明者らは、光学活
性3−ハロゲノカルボン酸エステルとアジド塩との前記
反応を水と水溶性有機溶媒との混合液よりなる水性溶媒
中で行った場合にも、上記した従来技術におけるような
p−トルエンスルホン酸ナトリウムの副生の問題がなく
なり、しかも目的とする光学活性3−アジドカルボン酸
エステルが高い収率および高い光学純度で得られること
を見出した。また、本発明者らは、光学活性3−ハロゲ
ノカルボン酸エステルとアジド塩を水または水と水溶性
有機溶媒との混合液よりなる水性溶媒中で反応させて光
学活性3−アジドカルボン酸エステルを製造する上記し
た方法に続いて、それにより得られた光学活性3−アジ
ドカルボン酸エステルを水素化することで、光学活性3
−アミノカルボン酸エステルがやはり高収率で且つ高光
学純度で得られることを見出した。
ゲノカルボン酸エステルとアジド塩との反応を水または
水と水溶性有機溶媒との混合液からなる水性溶媒中で行
う本発明者らの見出した前記方法による場合は、生成し
た光学活性3−アジドカルボン酸エステルを含む混合物
から、未反応のアジド塩が前記水性溶媒中に溶解した水
性相として容易に且つ効率よく分離回収できること、し
かも分離回収したアジド塩を含む水性相は、光学活性3
−アジドカルボン酸エステルを製造するための光学活性
3−ハロゲノカルボン酸エステルのアジド化反応に有効
に再利用でき、しかもそのような再利用を行った場合に
も、光学活性3−アジドカルボン酸エステルが高収率で
且つ高光学純度で得られることを見出し、それらの種々
の知見に基づいて本発明を完成した。
置換アルキル基、アラルキル基または置換アラルキル基
を示し、R2は低級アルキル基を示し、*は不斉炭素で
あることを示す。)で表される光学活性3−ハロゲノカ
ルボン酸エステルを、水または水と水溶性有機溶媒の混
合液からなる水性溶媒中で、一般式:MN3(式中Mは
アルカリ金属を示す)で表されるアジド塩と反応させる
ことを特徴とする下記の一般式(II);
光学活性3−アジドカルボン酸エステルの製造方法であ
る。
(I);
置換アルキル基、アラルキル基または置換アラルキル基
を示し、R2は低級アルキル基を示し、*は不斉炭素で
あることを示す。)で表される光学活性3−ハロゲノカ
ルボン酸エステルを、水または水と水溶性有機溶媒の混
合液からなる水性溶媒中で、一般式:MN3(式中Mは
アルカリ金属を示す)で表されるアジド塩と反応させ
て、下記の一般式(II);
光学活性3−アジドカルボン酸エステルを製造し、次い
で水素化触媒の存在下に該光学活性3−アジドカルボン
酸エステルを水素化することを特徴とする、下記の一般
式(III);
光学活性3−アミノカルボン酸エステルの製造方法であ
る。
が、多価アルコールである前記(1)または(2)の製
造方法である。
で表される光学活性3−アジドカルボン酸エステルの製
造に用いたアジド塩を、生成した光学活性3−アジドカ
ルボン酸エステルを含む反応混合物から回収する前記
(1)〜(3)のいずれかの製造方法;(5) 一般式
(II)で表される光学活性3−アジドカルボン酸エステ
ルの製造に用いたアジド塩を、生成した光学活性3−ア
ジドカルボン酸エステルを含む反応混合物から回収し、
一般式(I)で表される光学活性3−ハロゲノカルボン
酸エステルとの反応に再利用する前記(1)〜(4)の
いずれかの製造方法;および(6) アジド塩を、水性
溶媒と共に水性相として回収する前記(4)または(5)の
製造方法;である。
する。本発明の製造方法で原料化合物として用いる上記
の一般式(I)で表される光学活性3−ハロゲノカルボ
ン酸エステル[以下これを「光学活性3−ハロゲノカル
ボン酸エステル(I)」ということがある]において、
R1はアルキル基、置換アルキル基、アラルキル基また
は置換アラルキル基であり、R2は低級アルキル基であ
る。
ル基は直鎖状、分岐状または環状アルキル基のいずれで
もよく、例えば炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、分
岐状アルキル基または環状アルキル基を挙げることがで
きる。R1がアルキル基である場合の具体例としては、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、2−プロピル
基、n−ブチル基、2−ブチル基、t−ブチル基、n−
ペンチル基、2−ペンチル基、t−ペンチル基、n−ヘ
キシル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、t−ヘキ
シル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル
基、ノニル基、デシル基、シクロプロピル基、シクロヘ
キシル基などを挙げることができる。
は、上記したアルキル基の水素原子の少なくとも1個が
置換基で置換されたアルキル基が挙げられ、その場合の
置換基の例としてはアルコキシ基などを挙げることがで
きる。置換基をなす前記アルコキシ基は、直鎖状アルコ
キシ基または分岐状アルコキシ基のいずれでもよく、例
えば炭素数1〜10の直鎖状アルコキシ基または分岐状
アルコキシ基を挙げることができる。R1が置換アルキ
ル基である場合の具体例としては、メトキシ基、エトキ
シ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、
ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ
基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、2−プロポキシ
基、t−ブトキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基など
のアルコキシ基で置換された炭素数1〜10の直鎖状ア
ルキル基または分岐状アルキル基を挙げることができ
る。
基、エチル基、n−プロピル基、2−プロピル基、n−
ブチル基、2−ブチル基、t−ブチル基などの炭素数1
〜4の低級アルキル基中の少なくとも1個の水素原子が
アリール基で置換されたアラルキル基を挙げることがで
きる。その際に置換基をなす前記アリール基としては、
フェニル基、ナフチル基などの炭素数6〜14のアリー
ル基が挙げられる。R 1がアラルキル基である場合の具
体例としては、例えばベンジル基、フェネチル基、3−
フェニルプロピル基、4−フェニルブチル基などを挙げ
ることができる。
記したアラルキル基中のアリール基の少なくとも1個の
水素原子が置換基で置換された基が挙げられる。その際
の置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−
プロピル基、2−プロピル基、n−ブチル基、2−ブチ
ル基、t−ブチル基などの直鎖状または分岐状の炭素数
1〜4のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポ
キシ基、ブトキシ基、2−プロポキシ基などの直鎖状ま
たは分岐状の炭素数1〜4のアルコキシ基、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原
子などが挙げられる。R1が置換アラルキル基である場
合の具体例としては、メチルベンジル基、メチルフェネ
チル基、メトキシベンジル基、メトキシフェネチル基、
クロロベンジル基、クロロフェネチル基などが挙げられ
る。
でも分岐状でもよく、例えば炭素数1〜4のアルキル基
が挙げられ、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、2−プロピル基、n−ブチル基、2−ブチル
基、t−ブチル基などを挙げることができる。
(I)において、Xで示されるハロゲン原子としては、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙
げられる。そのうちでも、Xが塩素原子である光学活性
3−クロロカルボン酸エステルは、アジ化ナトリウムな
どのアジド塩との反応性に優れていて、目的とする上記
の一般式(II)で表される光学活性3−アジドカルボン
酸エステル[以下これを「光学活性3−アジドカルボン
酸エステル(II)」ということがある]を高収率で得る
ことができ、しかも安価であることから好ましく用いら
れる。
ゲノカルボン酸エステル(I)の具体例としては、3−
クロロブタン酸、3−クロロペンタン酸、3−クロロ−
4−メチルペンタン酸、3−クロロ−4,4−ジメチル
ペンタン酸、3−クロロへキサン酸、3−クロロ−4−
メチルへキサン酸、3−クロロ−5−メチルへキサン
酸、3−クロロ−5,5−ジメチルへキサン酸、3−ク
ロロ−4,4,5−トリメチルへキサン酸、3−クロロ
ヘプタン酸、3−クロロ−4−メチルヘプタン酸、3−
クロロ−6−メチルヘプタン酸、3−クロロ−6,6−
ジメチルヘプタン酸、3−クロロオクタン酸、3−クロ
ロ−7−メチルオクタン酸、3−クロロノナン酸、3−
クロロ−8−メチルノナン酸、3−クロロデカン酸、3
−クロロ−9−メチルデカン酸、3−クロロウンデカン
酸、3−クロロ−10−メチルウンデカン酸、3−クロ
ロ−11−メチルドデカン酸、3−クロロ−12−メチ
ルトリデカン酸、3−クロロ−4−フェニルブタン酸、
3−クロロ−5−フェニルペンタン酸、3−クロロ−6
−フェニルヘキサン酸、3−クロロ−7−フェニルヘプ
タン酸、3−クロロ−4−(p−メチルフェニル)ブタ
ン酸、3−クロロ−5−(p−メチルフェニル)ペンタ
ン酸、3−クロロ−4−(p−メトキシフェニル)ブタ
ン酸、3−クロロ−5−(p−メトキシフェニル)ペン
タン酸、3−クロロ−4−(p−クロロフェニル)ブタ
ン酸、3−クロロ−5−(p−クロロフェニル)ペンタ
ン酸、3−ブロモブタン酸、3−ブロモペンタン酸、3
−ブロモ−4−メチルペンタン酸、3−ブロモ−4,4
−ジメチルペンタン酸、3−ブロモへキサン酸、3−ブ
ロモ−4−メチルへキサン酸、3−ブロモ−5−メチル
へキサン酸、3−ブロモ−5,5−ジメチルへキサン
酸、3−ブロモ−4,4,5−トリメチルへキサン酸、
3−ブロモヘプタン酸、3−ブロモ−4−メチルヘプタ
ン酸、3−ブロモ−6−メチルヘプタン酸、3−ブロモ
−6,6−ジメチルヘプタン酸、3−ブロモオクタン
酸、3−ブロモ−7−メチルオクタン酸、3−ブロモノ
ナン酸、3−ブロモ−8−メチルノナン酸、3−ブロモ
デカン酸、3−ブロモ−9−メチルデカン酸、3−ブロ
モウンデカン酸、3−ブロモ−10−メチルウンデカン
酸、3−ブロモ−11−メチルドデカン酸、3−ブロモ
−12−メチルトリデカン酸、3−ブロモ−4−フェニ
ルブタン酸、3−ブロモ−5−フェニルペンタン酸、3
−ブロモ−6−フェニルヘキサン酸、3−ブロモ−7−
フェニルヘプタン酸、3−ブロモ−4−(p−メチルフ
ェニル)ブタン酸、3−ブロモ−5−(p−メチルフェ
ニル)ペンタン酸、3−ブロモ−4−(p−メトキシフ
ェニル)ブタン酸、3−ブロモ−5−(p−メトキシフ
ェニル)ペンタン酸、3−ブロモ−4−(p−クロロフ
ェニル)ブタン酸、3−ブロモ−5−(p−クロロフェ
ニル)ペンタン酸などのカルボン酸のメチルエステル、
エチルエステル、n−プロピルエステル、2−プロピル
エステル、n−ブチルエステル、2−ブチルエステル、
t−ブチルエステルなどを挙げることができる。
ボン酸エステル(I)には、(3S)体と(3R)体と
があり、ラセミ体になっていない限りは、(3S)体ま
たは(3R)体のいずれを用いてもよい。原料化合物で
ある光学活性3−ハロゲノカルボン酸エステル(I)と
して(3R)体を用いると、アジド塩との反応によって
得られる光学活性3−アジドカルボン酸エステルは(3
S)体である。また、原料化合物である光学活性3−ハ
ロゲノカルボン酸エステル(I)として(3S)体を用
いると、アジド塩との反応によって得られる光学活性3
−アジドカルボン酸エステルは(3R)体である。
3−ハロゲノカルボン酸エステル(I)は、公知の化合
物であり、例えば、J.Org.Chem.,55,564
(1990)、特開昭63−222148号公報(特に
実施例4)などに記載されている従来既知の方法で製造
することができる。さらに、原料化合物である光学活性
3−ハロゲノカルボン酸エステル(I)は、本発明者ら
による先の出願(特願2002−65728号)の明細
書に記載した方法で製造することができる。より具体的
には、本発明者らによる前記特願2002−65728
号の方法は、下記の一般式(IV);
光学活性3−ヒドロキシカルボン酸エステルと、ハロゲ
ン化チオニルを、塩基性物質の存在下に有機溶媒中で反
応させて光学活性3−ハロゲノカルボン酸エステル
(I)を製造する方法である。本発明者らによるこの方
法による場合は、原料化合物である光学活性3−ハロゲ
ノカルボン酸エステル(I)を、高収率かつ高光学純度
で円滑に製造することができる。
3で表されるアジド塩において、Mで表されるアルカリ
金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビ
ジウム、セシウムなどが挙げられる。そのため、光学活
性3−ハロゲノカルボン酸エステル(I)と反応させる
アジド塩としては、アジ化リチウム、アジ化ナトリウ
ム、アジ化カリウム、アジ化ルビジウム、アジ化セシウ
ムなどのアジ化塩などを挙げることができ、そのうちで
もアジ化ナトリウムが、光学活性3−ハロゲノカルボン
酸エステル(I)と反応性に優れ、安価であるなどの点
から好ましく用いられる。
ノカルボン酸エステル(I)1モルに対して、通常1〜
20モル比であることが好ましく、3〜15モルである
ことがより好ましい。アジド塩の使用量が、光学活性3
−ハロゲノカルボン酸エステル(I)1モルに対して、
1モル未満であると目的化合物である光学活性3−アジ
ドカルボン酸エステル(II)が円滑に得られにくくな
り、一方20モルを超すと、アジド塩を回収しない場合
に作業上が好ましくない。
ン酸エステル(I)とアジド塩との反応を、水または水
と水溶性有機溶媒の混合液からなる水性溶媒中で行う。
光学活性3−ハロゲノカルボン酸エステル(I)とアジ
ド塩の反応を水または水と水溶性有機溶媒の混合液から
なる水性溶媒中で行う本発明の方法によって、目的とす
る光学活性3−アジドカルボン酸エステル(II)を従来
よりも格段に高い収率および高い光学純度で得ることが
できる。本発明において、光学活性3−ハロゲノカルボ
ン酸エステル(I)とアジド塩の反応を、水性溶媒とし
て水を単独で用いて行った場合には、特に光学純度の点
で優れた効果が得られ、また水と水溶性有機溶媒の混合
液を用いた場合には、特に反応速度の点で優れた効果が
得られる。光学活性3−ハロゲノカルボン酸エステル
(I)とアジド塩の反応を水中または水と水溶性有機溶
媒の混合液中で行わずに、例えば、非水溶性有機溶媒を
用いて行ったり、水を含有しない水溶性有機溶媒のみを
用いて行ったり、または水と非水溶性有機溶媒との混合
溶媒を用いて行うと、目的とする光学活性3−アジドカ
ルボン酸エステル(II)の収率が低くなったり、得られ
る光学活性3−アジドカルボン酸エステル(II)の光学
純度が低いものとなり、本発明の目的を達成することが
できない。
液を用いる場合は、通常の水溶性有機溶媒を用いること
ができ、具体例としては、アセトン、メチルエチルケト
ンなどのケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、
ジオキソランなどの環状エーテル類;メタノール、エタ
ノール、n−プロパノール、イソプロパノール、エチレ
ングリコールモノエチルエーテルなどのアルコール類;
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−
プロパンジオール、グリセリン、ジエチレングリコール
などの多価アルコール類;アセトニトリル;N−メチル
ピロリドンなどを挙げることができ、これらの1種また
は2種以上を水と組み合わせて用いることができる。そ
のうちでも、水と併用する水溶性有機溶媒としては、分
子量が200以下の多価アルコール、例えば、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,2−プロパン
ジオール、ジエチレングリコールなどが好ましく用いら
れる。水性溶媒として水と水溶性有機溶媒の混合液を用
いる場合は、アジド塩の溶解度などの点から、両者の混
合割合が、容量比で、水:水溶性有機溶媒=20:80
〜80:20であることが好ましく、40:60〜6
0:40であることがより好ましく、45:55〜5
5:45であることがさらに好ましい。
3−アジドカルボン酸エステル(II)の収率、工業的な
効率などを考慮すると、光学活性3−ハロゲノカルボン
酸エステル(I)100gに対して、500〜5000
ml程度であることが好ましく、800〜3500ml
程度であることより好ましい。
らなる水性溶媒中での光学活性3−ハロゲノカルボン酸
エステル(I)とアジド塩との反応は、反応を円滑に進
行させて、目的とする光学活性3−アジドカルボン酸エ
ステル(II)を高い収率で得るために、通常20〜12
0℃、特に50〜110℃の温度で行うことが好まし
い。上記の反応に当たっては、必要に応じて、光学活性
3−ハロゲノカルボン酸エステル(I)とアジド塩を冷
却下で混合した後に、反応温度に加熱して反応させても
よい。反応時間は、使用する原料などにより異なり得る
が、通常1〜50時間、好ましくは2〜30時間の範囲
から適宜選択される。
光学活性3−アジドカルボン酸エステル(II)の回収方
法、精製方法などは特に制限されず、通常行われている
のと同様の操作を採用して行うことができる。何ら限定
されるものではないが、例えば、反応終了後に、反応混
合物(反応系)に非水溶性有機溶媒(例えばペンタン、
ヘキサン、ヘプタン、ヘプタン、デカンなどの脂肪族炭
化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭
化水素、酢酸エチルなどのエステル類、ジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類、ジクロ
ロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、四塩化炭素
などのハロゲン化炭化水素など)を加えると、反応混合
物に含まれている光学活性3−アジドカルボン酸エステ
ル(II)は非水溶性有機溶媒中に抽出されて移行し、そ
れと同時に水性相と非水溶性有機溶媒相に相分離するの
で、その分離した非水溶性有機溶媒相を回収する方法な
どを挙げることができる。その際に、回収した有機溶媒
は、作業性などの観点から、そのまま次の反応、例えば
光学活性3−アミノカルボン酸エステルの製造に用いる
ことが好ましい。
生成した光学活性3−アジドカルボン酸エステル(II)
を非水溶性有機溶媒中に抽出移行させて非水溶性有機溶
媒相として分離回収する上記した操作において、非水溶
性有機溶媒相を分離した後の水性相には未反応のアジド
塩が残存している。未反応のアジド塩を含有する水性相
は、光学活性3−ハロゲノカルボン酸エステル(I)と
の反応に再利用することが、原料化合物の有効利用、コ
スト削減などの点から好ましい。未反応のアジド塩を含
有する水性相は、水性相のままで再利用することが、手
間およびコストがかからず、作業性が向上するなどの点
で好ましい。また、水性相中には、光学活性3−ハロゲ
ノカルボン酸エステル(I)とアジド塩との反応で生成
したハロゲン化ナトリウムなどのアルカリ金属ハロゲン
塩も含まれる。水性相中に含まれるアジド塩を再利用す
る場合は、水性相からハロゲン化ナトリウムなどのアル
カリ金属ハロゲン塩を除去せずに水性相をそのまま再利
用しても、または水性相からハロゲン塩を除去してから
再利用してもよい。水性相からのハロゲン塩の除去は、
濾過などにより行うことができる。水性相に残留してい
るアジド塩を光学活性3−ハロゲノカルボン酸エステル
(I)との反応に再利用して光学活性3−アジドカルボ
ン酸エステル(II)を製造するに当たっては、水性相に
含まれるアジド塩(残留アジド塩)の量に応じて、反応
系に添加する新たなアジド塩の量を調節すればよい。未
反応のアジド塩を含有する水性相を、水性相からアルカ
リ金属ハロゲン塩を除去することなく、そのまま光学活
性3−アジドカルボン酸エステル(II)の製造に再利用
した場合にも、光学活性3−アジドカルボン酸エステル
(II)を高収率および高光学純度で得ることができる。
−ハロゲノカルボン酸エステル(I)の種類に対応し
て、種々の光学活性3−アジドカルボン酸エステル(I
I)を製造することができる。本発明の製造方法により
得られる光学活性3−アジドカルボン酸エステル(II)
の具体例としては、3−アジドブタン酸、3−アジドペ
ンタン酸、3−アジド−4−メチルペンタン酸、3−ア
ジド−4,4−ジメチルペンタン酸、3−アジドへキサ
ン酸、3−アジド−4−メチルへキサン酸、3−アジド
−5−メチルへキサン酸、3−アジド−5,5−ジメチ
ルへキサン酸、3−アジド−4,4,5−トリメチルへ
キサン酸、3−アジドヘプタン酸、3−アジド−4−メ
チルヘプタン酸、3−アジド−6−メチルヘプタン酸、
3−アジド−6,6−ジメチルヘプタン酸、3−アジド
オクタン酸、3−アジド−7−メチルオクタン酸、3−
アジドノナン酸、3−アジド−8−メチルノナン酸、3
−アジドデカン酸、3−アジド−9−メチルデカン酸、
3−アジドウンデカン酸、3−アジド−10−メチルウ
ンデカン酸、3−アジド−11−メチルドデカン酸、3
−アジド−12−メチルトリデカン酸、3−アジド−4
−フェニルブタン酸、3−アジド−5−フェニルペンタ
ン酸、3−アジド−6−フェニルヘキサン酸、3−アジ
ド−7−フェニルヘプタン酸、3−アジド−4−(p−
メチルフェニル)ブタン酸、3−アジド−5−(p−メ
チルフェニル)ペンタン酸、3−アジド−4−(p−メ
トキシフェニル)ブタン酸、3−アジド−5−(p−メ
トキシフェニル)ペンタン酸、3−アジド−4−(p−
クロロフェニル)ブタン酸、3−アジド−5−(p−ク
ロロフェニル)ペンタン酸などのカルボン酸のメチルエ
ステル、エチルエステル、n−プロピルエステル、2−
プロピルエステル、n−ブチルエステル、2−ブチルエ
ステル、t−ブチルエステルなどを挙げることができ
る。
−アジドカルボン酸エステル(II)は、(3S)体また
は(3R)体のいずれかの光学活性体をなしている。前
記したように、原料化合物として、(3R)体の光学活
性3−ハロゲノカルボン酸エステル(I)を用いた場合
には(3S)体の光学活性3−アジドカルボン酸エステ
ル(II)が得られ、(3S)体の光学活性3−ハロゲノ
カルボン酸エステル(I)を用いた場合には(3R)体
の光学活性3−アジドカルボン酸エステル(II)が得ら
れる。
ルボン酸エステル(II)は、そのままで、または他の化
合物を製造する際の中間体として有効に使用することが
できる。特に、上記により得られる光学活性3−アジド
カルボン酸エステル(II)は、水素化触媒の存在下に水
素化することによって、上記の一般式(III)で表され
る光学活性3−アミノカルボン酸エステル[以下「光学
活性3−アミノカルボン酸エステル(III)」というこ
とがある]にすることができ、それによって高光学純度
の光学活性3−アミノカルボン酸エステル(III)を高
い収率で得ることができる。
−アジドカルボン酸エステル(II)の水素化反応に従来
から用いられている水素化触媒のいずれもが使用でき、
例えば、パラジウム−カーボン、パラジウム黒、酸化白
金、ロジウム−カーボンなどを挙げることができる。水
素化触媒の使用量は、光学活性3−アジドカルボン酸エ
ステル(II)1gに対して、通常1/5000〜1/5
gであることが好ましく、1/2000〜1/10gで
あることがより好ましい。水素化触媒の使用量が、光学
活性3−アジドカルボン酸エステル(II)1gに対し
て、1/5000g未満であると、光学活性3−アミノ
カルボン酸エステル(III)が円滑に得られにくくな
り、一方1/5gを超すと、コストがかかり、環境への
負担がかかる。
(II)の水素化反応は、水素化反応を円滑に進行させる
ために非水溶性有機溶媒中で行うと、光学活性3−アジ
ドカルボン酸エステルを抽出する際に使用する非水溶性
有機溶媒をそのまま反応溶媒として使用でき、作業性が
向上するので好ましい。その際の非水溶性有機溶媒とし
ては、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、デカンな
どの脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンな
どの芳香族炭化水素、酢酸エチルなどのエステル類、ジ
エチルエーテル、ジイソプロピルエーテルなどのエーテ
ル類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタ
ン、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素などの1種ま
たは2種以上を用いることができる。非水溶性有機溶媒
の使用量は、光学活性3−アジドカルボン酸エステル
(II)100gに対して、10〜10000ml程度で
あることが好ましく、50〜5000ml程度であるこ
とがより好ましい。
(III)の製造を製造するための水素化反応は、光学活
性3−ハロゲノカルボン酸エステル(I)とアジド塩と
の反応により生成した光学活性3−アジドカルボン酸エ
ステル(II)は、光学活性3−アジドカルボン酸エステ
ル(II)を含有する反応混合物を非水溶性有機溶媒を用
いて抽出処理して得られる光学活性3−アジドカルボン
酸エステル(II)を含有する非水溶性有機溶媒相をその
まま用いて行うことが好ましい。光学活性3−アジドカ
ルボン酸エステル(II)を含む非水溶性有機溶媒相をそ
のまま用いて水素化反応を行う場合は、反応混合物から
光学活性3−アジドカルボン酸エステル(II)を抽出す
るのに使用した非水溶性有機溶媒中でそのまま水素化反
応を行うことができる。
(II)の水素化反応は、反応を円滑に進行させて、光学
活性3−アミノカルボン酸エステル(III)を高い収率
および高い光学純度で得るために、通常0〜40℃、特
に5〜35℃の温度で行うことが好ましい。反応時間
は、通常30分〜30時間、好ましくは1〜25時間の
範囲から適宜選択される。
ン酸エステル(III)を反応混合物(反応系、反応生成
物)から回収する方法、回収した光学活性3−アミノカ
ルボン酸エステル(III)を精製する方法などは特に制
限されず、通常行われているのと同様の操作を採用して
行うことができる。
3−アミノカルボン酸エステル(III)の具体例として
は、3−アミノブタン酸、3−アミノペンタン酸、3−
アミノ−4−メチルペンタン酸、3−アミノ−4,4−
ジメチルペンタン酸、3−アミノへキサン酸、3−アミ
ノ−4−メチルへキサン酸、3−アミノ−5−メチルへ
キサン酸、3−アミノ−5,5−ジメチルへキサン酸、
3−アミノ−4,4,5−トリメチルへキサン酸、3−
アミノヘプタン酸、3−アミノ−4−メチルヘプタン
酸、3−アミノ−6−メチルヘプタン酸、3−アミノ−
6,6−ジメチルヘプタン酸、3−アミノオクタン酸、
3−アミノ−7−メチルオクタン酸、3−アミノノナン
酸、3−アミノ−8−メチルノナン酸、3−アミノデカ
ン酸、3−アミノ−9−メチルデカン酸、3−アミノウ
ンデカン酸、3−アミノ−10−メチルウンデカン酸、
3−アミノ−11−メチルドデカン酸、3−アミノ−1
2−メチルトリデカン酸、3−アミノ−4−フェニルブ
タン酸、3−アミノ−5−フェニルペンタン酸、3−ア
ミノ−6−フェニルヘキサン酸、3−アミノ−7−フェ
ニルヘプタン酸、3−アミノ−4−(p−メチルフェニ
ル)ブタン酸、3−アミノ−5−(p−メチルフェニ
ル)ペンタン酸、3−アミノ−4−(p−メトキシフェ
ニル)ブタン酸、3−アミノ−5−(p−メトキシフェ
ニル)ペンタン酸、3−アミノ−4−(p−クロロフェ
ニル)ブタン酸、3−アミノ−5−(p−クロロフェニ
ル)ペンタン酸などのカルボン酸のメチルエステル、エ
チルエステル、n−プロピルエステル、2−プロピルエ
ステル、n−ブチルエステル、2−ブチルエステル、t
−ブチルエステルなどを挙げることができる。
(III)のアミノ基は、安定性にやや欠けるるので、保
護基で保護しておくことが好ましい。保護基としては、
「PROTECTIVE GROUPS IN ORG
ANIC SYNTHESIS Second Edi
tion(JOHN WILEY & SONS,IN
C.)」にアミノ保護基として記載されているものを挙
げることができる。代表的には、アセチル基、ベンゾイ
ル基などのアシル型保護基、ベンジルオキシカルボニル
基、t−ブチルオキシカルボニル基などのウレタン型保
護基などである。
って、光学活性3−アミノカルボン酸エステル(III)
または光学活性3−アミノカルボン酸エステル(III)
のアミノ基が保護基で保護された化合物を、簡単な操作
で、ラセミ化を生ずることなく、高い収率および高い光
学純度で円滑に得ることができる。
について具体的に説明するが、本発明は以下の例によっ
て何ら限定されるものではない。以下の実施例および比
較例において、反応の変換率、生成化合物の旋光度
([α]D 20)、核磁気共鳴(1H−NMR)、質量スペ
クトル(MS)、化学純度および光学純度は以下のよう
にして測定した。
ィー(GC)(Agilent Technologi
es社製「6890A」)を使用して、ピーク面積比か
ら反応の変換率を求めた。
([α]D 20):日本分光株式会社製「DIP−36
0」を使用して測定した。
(1H−NMR):BRUKER社製の核磁気共鳴測定
装置「DRX−500」(500MHz)を使用して、
生成化合物の1H−NMRの測定を行った。
S):株式会社日立製作所製「M2000A」を使用し
て、生成化合物の質量スペクトル(MS)を測定した。
トグラフィー(GL SCIENCE社製「TC−WA
X」)を使用して、測定時の初期温度100℃〜150
℃、昇温速度3℃/min、注入口の温度220℃、検
出器の温度250℃の条件下に測定を行って、生成化合
物の化学純度(%)を測定した。
ロゲノカルボン酸エステル)および実施例1〜8の生成
物(光学活性3−アジドカルボン酸エステル)について
は、ガスクロマトグラフィー(ASTEC社製「CHI
RAL DEXB−TA」)を使用して、90℃の一定
温度で、注入口の温度200℃、検出器の温度200℃
の条件下に測定を行って、生成化合物の光学純度(%)
を測定した。 (ii) 以下の実施例9〜11の生成物(光学活性3−
アセチルアミノカルボン酸エステル)については、ガス
クロマトグラフィー(CHROMPACK社製「Chr
asil−Dex CB」)を使用して、115℃の一
定温度で、注入口の温度220℃、検出器の温度250
℃の条件下に測定を行って、生成化合物の光学純度
(%)を測定した。
メチルの製造] (1) (3R)−ヒドロキシブタン酸メチル132.
55g(1.122mol)(光学純度99.5%e
e)、ジイソプロピルエーテル265mlおよびトリエ
チルアミン7.8ml(0.056mol)を混合し、
次いでそれにより得られた混合溶液を−15℃に冷却し
た後、塩化チオニル405ml(0.561mol)を
滴下した。滴下終了後、液温を室温まで上げ、塩化チオ
ニル40.5ml(0.561mol)を更に滴下し
た。滴下終了後、7時間かけて75℃まで徐々に加熱し
た後、75℃で10分間反応させた(反応の変換率10
0%)。 (2) 上記(1)の反応終了後、反応液を10℃以下
に冷却し、水80mlを加えて有機相と水性相に分液
し、回収した有機相を5%炭酸水素ナトリウム水溶液1
60mlおよび飽和食塩水160mlで順次洗浄した。
溶媒を留去後、減圧蒸留により精製し、目的とする(3
S)−クロロブタン酸メチル131.9g(収率86.
1%)を得た。得られた(3S)−クロロブタン酸メチ
ルの光学純度は98.6%ee、沸点は70〜72℃/
4666Pa(35mmHg)、化学純度は99.1%
であった。 (3) また、上記(2)で得られた(3S)−クロロ
ブタン酸メチルの旋光度([α]D 20)、1H−NMRお
よびMSの測定結果は、次のとおりであった。 ・[α]D 20=+35.0°(c=1.01,CHC
l3) ・[α]D 20=+41.47°(c=1.01,CH3O
H) ・1H−NMR(CDCl3):δ=1.56(3H,d,
J=6.6Hz),2.74(2H,dd,J=6.
5,16.1Hz),3.71(3H,s),4.3−
4.5(1H,m) ・MS:m/z 137(M++1)
酸メチルの製造] (1) (3R)−ヒドロキシペンタン酸メチル14
1.85g(1.073mol)(光学純度99.4%
ee)、ジイソプロピルエーテル284mlおよびトリ
エチルアミン7.5ml(0.054mol)を混合
し、次いでこれにより得られた混合溶液を−15℃に冷
却した後、塩化チオニル38.7ml(0.537mo
l)を滴下した。滴下終了後、液温を室温まで上げ、塩
化チオニル38.7ml(0.537mol)を更に滴
下した。滴下終了後、6時間かけて75℃付近まで徐々
に加熱した後、75℃で30分間反応させた。 (2) 上記(1)の反応終了後、10℃以下に冷却
し、水80mlを加えて有機相と水性相に分液し、回収
した有機相を5%炭酸水素ナトリウム水溶液160ml
および飽和食塩水160mlで順次洗浄した。溶媒を留
去後、減圧蒸留により精製して、目的とする(3S)−
クロロペンタン酸メチル122.97g(収率76.0
%)を得た。得られた(3S)−クロロペンタン酸メチ
ルの光学純度は99.2%ee、沸点は69−70℃/
2400Pa(18mmHg)、化学純度は98.9%
であった。 (3) また、上記(2)で得られた(3S)−クロロ
ペンタン酸メチルの旋光度([α]D 20)、1H−NMR
およびMSの測定結果は、次のとおりであった。 ・[α]D 20=+18.3°(c=1.01,CHC
l3) ・1H−NMR(CDCl3):δ=1.04(3H,t,
J=7.3Hz),1.6−1.9(2H,m),2.7
4(2H,d,J=6.6Hz),3.71(3H,
s),4.1−4.3(1H,m) ・MS:m/z 151(M++1)
チルヘキサン酸メチルの製造] (1) (3R)−ヒドロキシ−5−メチルヘキサン酸
メチル140.00g(0.874mol)(光学純度
99.6%ee)、ジイソプロピルエーテル280ml
およびトリエチルアミン6.1ml(0.044mo
l)を混合し、次いでこれにより得られた混合溶液を−
15℃に冷却した後、塩化チオニル31.5ml(0.
437mol)を滴下した。滴下終了後、液温を室温ま
で上げ、塩化チオニル31.5ml(0.437mo
l)を更に滴下した。滴下終了後、7時間かけて75℃
付近まで徐々に加熱した後、75℃で10分間反応させ
た。 (2) 上記(1)の反応終了後、液温を10℃以下に
冷却し、水80mlを加えて有機相と水性相に分液し、
回収した有機相を5%炭酸水素ナトリウム水溶液160
mlおよび飽和食塩水160mlで順次洗浄した。溶媒
を留去後、減圧蒸留により精製して、目的とする(3
S)−クロロ−5−メチルヘキサン酸メチル108.8
6g(収率69.8%)を得た。得られた(3S)−ク
ロロ−5−メチルヘキサン酸メチルの光学純度は99.
0%ee、沸点は44℃/73.3Pa(0.55mm
Hg)、化学純度は98.4%であった。 (3) また、上記(2)で得られた(3S)−クロロ
ヘキサン酸メチルの旋光度([α]D 20)、1H−NMR
およびMSの測定結果は、次のとおりであった。 ・[α]D 20=−18.8°(c=1.02,CHC
l3) ・1H−NMR(CDCl3):δ=0.92(3H,d,
J=6.6Hz),0.93(3H,d,J=6.6H
z),1.4−1.8(2H,m),1.8−2.0
(1H,m),2.73(2H,d,J=7.4Hz),
3.72(3H,s),4.25−4.41(1H,
m) ・MS:m/z 179(M++1)
酸メチルの製造] (1) (3R)−ヒドロキシヘプタン酸メチル14
0.85g(0.879mol)(光学純度99.6%
ee)、ジイソプロピルエーテル280mlおよびトリ
エチルアミン6.1ml(0.044mol)を混合
し、次いでこれにより得られた混合溶液を−15℃に冷
却した後、塩化チオニル31.7ml(0.440mo
l)を滴下した。滴下終了後、液温を室温まで上げ、塩
化チオニル31.7ml(0.440mol)を更に滴
下した。滴下終了後、7時間かけて75℃付近まで徐々
に加熱した後、75℃で10分間反応させた。 (2) 上記(1)の反応終了後、10℃以下に冷却し
水80mlを加えて有機相と水性相に分液し、回収した
有機相を5%炭酸水素ナトリウム水溶液160mlおよ
び飽和食塩水160mlで順次洗浄した。溶媒を留去
後、減圧蒸留により精製して、目的とする(3S)−ク
ロロヘプタン酸メチル123.02g(収率78.3
%)を得た。得られた(3S)−クロロヘプタン酸メチ
ルの光学純度は99.2%ee、化学純度は98.6
%、沸点は65℃/533.3Pa(4mmHg)であ
った。 (3) また、上記(2)で得られた(3S)−クロロ
ヘプタン酸メチルの旋光度([α]D 20)、1H−NMR
およびMSの測定結果は、次のとおりであった。 ・[α]D 20=−0.39°(c=1.02,CHC
l3) ・1H−NMR(CDCl3):δ=0.90(3H,t,
J=7.1Hz),1.2−1.5(4H,m),1.6
5−1.85(2H,m),2.74(2H,d,J=
7.0Hz),3.71(3H,s),4.2−4.4
(1H,m) ・MS:m/z 179(M++1)
酸メチルの製造] (1) (3R)−ヒドロキシオクタン酸メチル14
5.00g(0.832mol)(光学純度99.6%
ee)、ジイソプロピルエーテル290mlおよびトリ
エチルアミン5.8ml(0.042mol)を混合
し、次いでこれにより得られた混合溶液を−15℃に冷
却した後、塩化チオニル30.0ml(0.416mo
l)を滴下した。滴下終了後、液温を室温まで上げ、塩
化チオニル30.0ml(0.416mol)を更に滴
下した。滴下終了後、7時間かけて75℃付近まで徐々
に加熱した後、75℃で10分間反応させた。 (2) 上記(1)の反応終了後、10℃以下に冷却し
水80mlを加えて有機相と水性相に分液し、回収した
有機相を5%炭酸水素ナトリウム水溶液160mlおよ
び飽和食塩水160mlで順次洗浄した。溶媒を留去
後、減圧蒸留により精製して、目的とする(3S)−ク
ロロオクタン酸メチル126.34g(収率78.8
%)を得た。得られた(3S)−クロロオクタン酸メチ
ルの光学純度は99.0%ee、沸点は53−55℃/
41.3Pa(0.31mmHg)、化学純度は98.
1%であった。 (3) また、上記(2)で得られた(3S)−クロロ
オクタン酸メチルの旋光度([α]D 20)、1H−NMR
およびMSの測定結果は、次のとおりであった。 ・[α]D 20=−3.70°(c=1.00,CHC
l3) ・1H−NMR(CDCl3):δ=0.89(3H,t,
J=6.6Hz),1.2−1.6(6H,m),1.
65−1.8(2H,m),2.74(2H,d,J=
6.0Hz),3.71(3H,s),4.2−4.4
(1H,m) ・MS:m/z 193(M++1)
メチルの製造] 参考例1で得られた(3S)−クロロブタン酸メチル1
0.0g(0.0738mol)(光学純度98.6%
ee)、蒸留水200mlおよびアジ化ナトリウム4
8.0g(0.738mol)を混合し、94〜96℃
で3時間撹拌反応させた。3時間後、反応液をガスクロ
マトグラフィーで測定して変換率が>99%であること
を確認した後、反応液を室温まで冷却し、反応液にトル
エン30mlを加えて撹拌して生成物を抽出して水性相
とトルエン相に相分離させ、(3R)−アジドブタン酸
メチルを含有するトルエン相(トルエン溶液)を分離・
回収した。得られたトルエン溶液をガスクロマトグラフ
ィーで測定した結果、(3R)−アジドブタン酸メチル
の収率は65.3%、光学純度は98.0%eeであっ
た。
メチルの製造] 参考例1で得られた(3S)−クロロブタン酸メチル
0.50g(3.69mmol)、アジ化ナトリウム
0.262g(4.03mmol)およびN,N−ジメ
チルホルムアミド1.0mlを混合し、81℃で3時間
後撹拌反応させた。3時間後、反応液をガスクロマトグ
ラフィーで測定した結果、変換率は100%であった。
また、生成した(3R)−アジドブタン酸メチルの選択
率は87.7%、収率は75%であった。得られた(3
R)−アジドブタン酸メチルの光学純度は4.7%ee
であった。この比較例1の結果から、(3S)−クロロ
ブタン酸メチルとアジ化ナトリウムの反応を水または水
と水溶性有機溶媒との混合液中で行わずに、N,N−ジ
メチルホルムアミド中で行うと、(3R)−アジドブタ
ン酸メチルの光学純度が低いことがわかる。
メチルの製造] 参考例1で得られた(3S)−クロロブタン酸メチル
0.50g(3.35mmol)、アジ化ナトリウム
0.24g(3.69mmol)およびジメチルスルホ
キシド1.0mlを混合し、81℃で3時間撹拌反応さ
せた。3時間後、反応液をガスクロマトグラフィーで測
定した結果、変換率は100%であった。生成した(3
R)−アジドブタン酸メチルの選択率は40.6%であ
り、収率は36%であった。得られた(3R)−アジド
ブタン酸メチルの光学純度は5.1%eeであった。こ
の比較例2の結果から、(3S)−クロロブタン酸メチ
ルとアジ化ナトリウムの反応を水または水と水溶性有機
溶媒との混合液中で行わずに、ジメチルスルホキシド中
で行うと、(3R)−アジドブタン酸メチルの光学純度
が低く、しかも収率も低いことがわかる。
メチルの製造] 参考例1で得られた(3S)−クロロブタン酸メチル
0.50g(3.69mmol)、アジ化ナトリウム
0.262g(4.03mmol)、ポリエチレングリ
コール(#2000)0.5g、水0.5mlおよびト
ルエン1mlを混合し、81℃で3時間40分撹拌反応
させた。3時間40分後、反応液をガスクロマトグラフ
ィーで測定した結果、変換率は8.07%であった。生
成した(3R)−アジドブタン酸メチルの選択率は4
1.8%、収率は6.5%であった。得られた(3R)
−アジドブタン酸メチルの光学純度は96%eeであっ
た。この比較例3の結果から、(3S)−クロロブタン
酸メチルとアジ化ナトリウムの反応を水または水と水溶
性有機溶媒との混合液中で行わずに、ポリエチレングリ
コールを含有する水/トルエン混合液中で行うと、(3
R)−アジドブタン酸メチルの収率が低いことがわか
る。
メチルの製造] (1) 参考例1で得られた(3S)−クロロブタン酸
メチル20.0g(0.1477mol)(光学純度9
8.6%ee)、蒸留水200mlおよびアジ化ナトリ
ウム96g(1.477mol)を混合し、94〜96
℃で4時間30分撹拌反応させた。4時間30分後、反
応液をガスクロマトグラフィーで測定して反応の終了を
確認した後、室温まで冷却し、反応液にトルエン60m
lを加えて撹拌して生成物を抽出して水性相とトルエン
相に相分離させ、(3R)−アジドブタン酸メチルを含
有するトルエン溶液66.4mlを分離・回収した。そ
の際に、分液した水性相(未反応のアジ化ナトリウムを
含む水性相)は、以下の実施例3で再利用した。 (2) 上記(1)で得られたトルエン溶液をガスクロ
マトグラフィーで測定した結果、(3R)−アジドブタ
ン酸メチルの収率は61.9%であった。また、得られ
た(3R)−アジドブタン酸メチルの光学純度は97.
8%eeであった。
メチルの製造:未反応のアジ化ナトリウムを含有する水
性相の再利用] (1) 参考例1で得られた(3S)−クロロブタン酸
メチル20.0g(0.1477mol)(光学純度9
8.6%ee)、実施例2の(1)で分液した未反応の
アジ化ナトリウムを含有する水性相全量(245ml)
および新たなアジ化ナトリウム9.6g(0.1477
mol)を混合し、94〜96℃で6時間撹拌反応させ
た。6時間後、反応液をガスクロマトグラフィーで測定
した結果、変換率は98.8%であった。反応終了後、
反応液を室温まで冷却し、反応液にトルエン60mlを
加えて撹拌して生成物を抽出して水性相とトルエン相に
相分離させ、(3R)−アジドブタン酸メチルを含有す
るトルエン溶液67.36gを分離・回収した。その際
に、分液した水性相(未反応のアジ化ナトリウムを含む
水溶液250mlは、以下の実施例4で再利用した。 (2) 上記(1)で得られたトルエン溶液をガスクロ
マトグラフィーで測定した結果、(3R)−アジドブタ
ン酸メチルの収率は64.6%であった。また、得られ
た(3R)−アジドブタン酸メチルの光学純度は97.
8%eeであった。
メチルの製造:未反応のアジ化ナトリウムを含有する水
性相の再利用] (1) 参考例1で得られた(3S)−クロロブタン酸
メチル20g(0.1477mol)(光学純度98.
6%ee)、実施例3の(1)で分液した未反応のアジ
化ナトリウムを含有する水性相全量(250ml)およ
び新たなアジ化ナトリウム9.6g(0.1477mo
l)を混合し、94〜96℃で6時間撹拌反応させた。
6時間後、反応液をガスクロマトグラフィーで測定した
結果、変換率は98.0%であった。反応終了後、反応
液を室温まで冷却し、反応液にトルエン60mlを加え
て撹拌して生成物を抽出して水性相とトルエン相に相分
離させ、(3R)−アジドブタン酸メチルを含有するト
ルエン溶液67.1gを分離・回収した。その際に、分
液した水性相(未反応のアジ化ナトリウムを含む水性相
255mlは、以下の(2)で再利用した。ここで得ら
れた前記トルエン溶液をガスクロマトグラフィーで測定
した結果、(3R)−アジドブタン酸メチルの収率は6
2.5%であった。また、得られた(3R)−アジドブ
タン酸メチルの光学純度は96.2%eeであった。
ロロブタン酸メチル20g(0.1477mol)(光
学純度98.6%ee)、上記(1)で分液した未反応
のアジ化ナトリウムを含有する水性相全量(255m
l)および新たなアジ化ナトリウム9.6g(0.14
77mol)を混合し、94〜96℃で6時間40分撹
拌反応させた。6時間40分後、反応液をガスクロマト
グラフィーで測定した結果、変換率は98.1%であっ
た。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、反応液にト
ルエン60mlを加えて撹拌して生成物を抽出して水性
相とトルエン相に相分離させ、(3R)−アジドブタン
酸メチルを含有するトルエン溶液66.0gを分離・回
収した。その際に、分液した水性相(未反応のアジ化ナ
トリウムを含む水性相260mlは、以下の(3)で再
利用した。ここで得られた前記トルエン溶液をガスクロ
マトグラフィーで測定した結果、(3R)−アジドブタ
ン酸メチルの収率は57.7%であった。また、得られ
た(3R)−アジドブタン酸メチルの光学純度は95.
2%eeであった。
ロロブタン酸メチル20g(0.1477mol)(光
学純度98.6%ee)、上記(2)で分液した未反応
のアジ化ナトリウムを含有する水性相全量(260m
l)および新たなアジ化ナトリウム9.6g(0.14
77mol)を混合し、94〜96℃で7時間撹拌反応
させた。7時間後、反応液をガスクロマトグラフィーで
測定した結果、変換率は98.0%であった。反応終了
後、反応液を室温まで冷却し、反応液にトルエン60m
lを加えて撹拌して生成物を抽出して水性相とトルエン
相に相分離させ、(3R)−アジドブタン酸メチルを含
有するトルエン溶液64.8gを分離・回収した。これ
により得られた前記トルエン溶液をガスクロマトグラフ
ィーで測定した結果、(3R)−アジドブタン酸メチル
の収率は52.8%であった。また、得られた(3R)
−アジドブタン酸メチルの光学純度は94.1%eeで
あった。
酸メチルの製造] 参考例2で得られた(3S)−クロロペンタン酸メチル
1.00g(6.64mmol)(光学純度99.2%
ee)、アジ化ナトリウム4.32g(66.4mmo
l)および蒸留水20mlを混合し、94〜96℃で9
時間撹拌反応させた。23時間後、反応液をガスクロマ
トグラフィーで測定した結果、変換率は100%であっ
た。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、反応液にヘ
プタン5mlを加えて撹拌して生成物を抽出して水性相
とヘプタン相に相分離させ、(3R)−アジドペンタン
酸メチルを含有するヘプタン溶液5.1gを分離・回収
した。これにより得られたヘプタン溶液をガスクロマト
グラフィーで測定した結果、(3R)−アジドペンタン
酸メチルの収率は68.3%であった。また、得られた
(3R)−アジドペンタン酸メチルの光学純度は99.
2%eeであった。
チルヘキサン酸メチルの製造] 参考例3で得られた(3S)−クロロ−5−メチルヘキ
サン酸メチル1.00g(5.60mmol)(光学純
度99.0%ee)、アジ化ナトリウム3.64g(5
6.0mmol)および蒸留水20mlを混合し、94
〜96℃で23時間撹拌反応させた。23時間後、反応
液をガスクロマトグラフィーで測定した結果、変換率は
69.4%であった。反応終了後、反応液を室温まで冷
却し、反応液にヘプタン5mlを加えて撹拌して生成物
を抽出して水性相とヘプタン相に相分離させ、(3R)
−アジド−5−メチルヘキサン酸メチルを含有するヘプ
タン溶液5.1gを分離・回収した。これにより得られ
たヘプタン溶液をガスクロマトグラフィーで測定した結
果、得られた(3R)−アジド−5−メチルヘキサン酸
メチルの光学純度は99.0%eeであった。
酸メチルの製造] 参考例4で得られた(3S)−クロロヘプタン酸メチル
1.00g(5.60mmol)(光学純度99.2%
ee)、アジ化ナトリウム3.64g(56.0mmo
l)、ジエチレングリコール10mlおよび蒸留水10
mlを混合し、94〜96℃で9時間撹拌反応させた。
9時間後、反応液をガスクロマトグラフィーで測定した
結果、変換率は97.6%であった。反応終了後、反応
液を室温まで冷却し、反応液にトルエン5mlを加えて
撹拌して生成物を抽出して水性相とトルエン相に相分離
させ、(3R)−アジドヘプタン酸メチルを含有するト
ルエン溶液5.2gを分離・回収した。これにより得ら
れたトルエン溶液をガスクロマトグラフィーで測定した
結果、得られた(3R)−アジドヘプタン酸メチルの光
学純度は95.4%eeであった。
酸メチルの製造] 参考例5で得られた(3S)−クロロオクタン酸メチル
1.00g(5.19mmol)(光学純度99.0%
ee)、アジ化ナトリウム3.37g(51.9mmo
l)、ジエチレングリコール10mlおよび蒸留水10
mlを混合し、94〜96℃で23時間撹拌反応させ
た。23時間後、反応液をガスクロマトグラフィーで測
定した結果、変換率は100.0%であった。反応終了
後、反応液を室温まで冷却し、反応液にトルエン5ml
を加えて撹拌して生成物を抽出して水性相とトルエン相
に相分離させ、(3R)−アジドオクタン酸メチルを含
有するトルエン溶液5.3gを分離・回収した。これに
より得られたトルエン溶液をガスクロマトグラフィーで
測定した結果、得られた(3R)−アジドオクタン酸メ
チルの光学純度は91.9%eeであった。
メチルの製造とアミノ基の保護] (1) 実施例3で得られた(3R)−アジドブタン酸
メチル(光学純度97.8%ee)のトルエン溶液6
7.1gに0.21gの5%Pd−C(パラジウム−カ
ーボン触媒)を加え、120mlのSUSオートクレー
ヴを用いて室温で圧力2MPaの水素ガスを通し、24
時間加圧水素化反応させた。24時間後、反応液をガス
クロマトグラフィーで測定した結果、(3R)−アミノ
ブタン酸メチルの生成を確認し、(3R)−アジドブタ
ン酸メチルの量が痕跡であることを確認した。 (2) 反応終了後、反応液を濾過し、濾液に無水酢酸
18.09g(0.177mol)を加えて、室温で4
時間撹拌してアセチル化反応させた。反応終了後、トル
エンを減圧下で回収した後、減圧蒸留して、アミノ基が
アセチル基により保護された(3R)−アセチルアミノ
ブタン酸メチル[(3R)−アセトアミドブタン酸メチ
ル]13.8g(収率58.6%)を得た。得られた
(3R)−アセチルアミノブタン酸メチルの光学純度は
98.1%ee、化学純度は99.6%、沸点は79℃
/21.4Pa(0.16mmHg)であった。 (3) また、上記(2)で得られた(3R)−アセチ
ルアミノブタン酸メチルの旋光度([α]D 20)、1H−
NMRおよびMSの測定結果は、次のとおりであった。 ・[α]D 20=┼25.43°(c=1.03,CH3O
H) ・1H−NMR(CDCl3):δ=1.23(3H,d,
J=6.8)、1.96(3H,s)、2.53(2
H,dd,J=2.1,5.3)、3.7(3H,
s)、4.53(1H,m)、6.15(1H,d) ・MS:m/z 159(M++1)
酸メチルの製造とアミノ基の保護] (1) 参考例2で得られた(3S)−クロロペンタン
酸メチル10.00g(0.0660mol)(99.
2%ee)、水200mlおよびアジ化ナトリウム4
3.17g(0.6640mol)を混合し、97℃で
9時間撹拌反応させた。9時間後、反応液を室温まで冷
却し、ヘプタン10mlで2回抽出した。 (2) 上記(1)抽出したヘプタン溶液を一緒にし
て、100mlオートクレーブに移し、104.4mg
の5%Pd−Cを加え、圧力1.5MPaの水素ガスを
通し、室温で15時間撹拌して水素化反応させた。反応
液をろ過し、ろ液に無水酢酸7.12g(0.0697
mol)を加えて、2.5時間撹拌反応させた。2.5
時間後、溶媒(ヘプタン)を留去し、減圧蒸留して(3
R)−アセチルアミノペンタン酸メチル6.51g(収
率56.6%)を得た。得られた(3R)−アセチルア
ミノペンタン酸メチルの光学純度は98.5%ee、化
学純度は100%、沸点は85℃/14.7Pa(0.
11mmHg)、融点は49.0−50.3℃であっ
た。 (3) また、上記(2)で得られた(3R)−アセチ
ルアミノペンタン酸メチルの旋光度([α]D 20)、1H
−NMRおよびMSの測定結果は、次のとおりであっ
た。 ・[α]D 20=+58.5°(c=1.00,CHC
l3) ・1H−NMR(200MHz,CDCl3) δ=0.
91(3H,t,J=7.4Hz),1.5−1.7
(2H,m),1.97(3H,s),2.54(2
H,dd,J=1.7,5.1),3.68(3H,
s),4.1−4.3(1H,m),6.00(1H,
brs) ・MS:m/z 174(M++1)
酸メチルの製造とアミノ基の保護] (1) 参考例3で得られた(3S)−クロロヘプタン
酸メチル10.00g(0.0560mol)(99.
2%ee)、水100ml、ジエチレングリコール10
0mlおよびアジ化ナトリウム43.17g(0.66
40mol)を混合し、97℃で23時間撹拌反応させ
た。23時間後、反応液を室温まで冷却し、ヘプタン1
0mlで2回抽出した。 (2) 上記(1)抽出したヘプタン溶液を一緒にし
て、100mlオートクレーブに移し、103.7mg
の5%Pd−Cを加え、圧力1.5MPaの水素ガスを
通し、室温で15時間撹拌反応させた。15時間後、反
応液を濾過し、濾液に無水酢酸6.00g(0.058
8mol)を加え、2.5時間撹拌反応させた。2.5
時間後、溶媒を留去し、減圧蒸留して(3R)−アセチ
ルアミノヘプタン酸メチル3.34g(収率29.6
%)を得た。得られた(3R)−アセチルアミノヘプタ
ン酸メチルの光学純度は95.0%ee、化学純度は9
7.0%、沸点は100℃/12.0Pa(0.09m
mHg)、融点は49.2℃であった。 (3) また、上記(2)で得られた(3R)−アセチ
ルアミノヘプタン酸メチルの旋光度([α]D 20)、1H
−NMRおよびMSの測定結果は、次のとおりであっ
た。 ・[α]D 20=+30.7°(c=1.00,CHC
l3) ・1H−NMR(200MHz,CDCl3) δ=0.
87(3H,t,J=6.8Hz),1.2−1.4
(4H,m),1.4−1.6(2H,m),1.96
(3H,s),2.52(2H,dd,J=3.1,
5.1),3.67(3H,s),4.1−4.3(1
H,m),6.03(1H,d,J=8.2) ・MS:m/z 202(M++1)
生ずることなく、所望の光学活性3−アジドカルボン酸
エステル(II)および光学活性3−アミノカルボン酸エ
ステル(III)を、高い収率で且つ高い光学純度で円滑
に製造することができる。本発明の方法による場合は、
未反応のアジド塩を、アジ化反応に用いる水または水と
親水性有機溶媒との混合液からなる水性溶媒中に溶解し
た状態で水性相として反応混合物から分離回収すること
ができ、しかも未反応のアジド塩は前記水性相のまま
で、原料化合物である光学活性3−ハロゲノカルボン酸
エステル(I)との反応に繰り返し再利用することがで
きるため、未反応のアジ化ナトリウムを分解処理する必
要がなく作業性に優れており、しかも反応試薬の有効利
用およびコストの削減などの点でも極めて優れている。
本発明の方法により得られる、光学活性3−アジドカル
ボン酸エステル(II)および光学活性3−アミノカルボ
ン酸エステル(III)は、医薬中間体、液晶材料などと
して極めて有用である。
Claims (6)
- 【請求項1】 下記の一般式(I); 【化1】 (式中、Xはハロゲン原子を示し、R1はアルキル基、
置換アルキル基、アラルキル基または置換アラルキル基
を示し、R2は低級アルキル基を示し、*は不斉炭素で
あることを示す。)で表される光学活性3−ハロゲノカ
ルボン酸エステルを、水または水と水溶性有機溶媒の混
合液からなる水性溶媒中で、一般式:MN3(式中Mは
アルカリ金属を示す)で表されるアジド塩と反応させる
ことを特徴とする下記の一般式(II); 【化2】 (式中、R1、R2および*は前記と同じ。)で表される
光学活性3−アジドカルボン酸エステルの製造方法。 - 【請求項2】 下記の一般式(I); 【化3】 (式中、Xはハロゲン原子を示し、R1はアルキル基、
置換アルキル基、アラルキル基または置換アラルキル基
を示し、R2は低級アルキル基を示し、*は不斉炭素で
あることを示す。)で表される光学活性3−ハロゲノカ
ルボン酸エステルを、水または水と水溶性有機溶媒の混
合液からなる水性溶媒中で、一般式:MN3(式中Mは
アルカリ金属を示す)で表されるアジド塩と反応させ
て、下記の一般式(II); 【化4】 (式中、R1、R2および*は前記と同じ。)で表される
光学活性3−アジドカルボン酸エステルを製造し、次い
で水素化触媒の存在下に該光学活性3−アジドカルボン
酸エステルを水素化することを特徴とする、下記の一般
式(III); 【化5】 (式中、R1、R2および*は前記と同じ。)で表される
光学活性3−アミノカルボン酸エステルの製造方法。 - 【請求項3】 水溶性有機溶媒が、多価アルコールであ
る請求項1または2に記載の製造方法。 - 【請求項4】 一般式(II)で表される光学活性3−ア
ジドカルボン酸エステルの製造に用いたアジド塩を、生
成した光学活性3−アジドカルボン酸エステルを含む反
応混合物から回収する、請求項1〜3のいずれか1項に
記載の製造方法。 - 【請求項5】 一般式(II)で表される光学活性3−ア
ジドカルボン酸エステルの製造に用いたアジド塩を、生
成した光学活性3−アジドカルボン酸エステルを含む反
応混合物から回収し、一般式(I)で表される光学活性
3−ハロゲノカルボン酸エステルとの反応に再利用する
請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。 - 【請求項6】 アジド塩を、水性溶媒と共に水性相とし
て回収する請求項4または5に記載の製造方法。
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JP2016017038A (ja) * | 2014-07-04 | 2016-02-01 | 富士フイルムファインケミカルズ株式会社 | アジドアミン誘導体の製造方法 |
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2002
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