JP2003300291A - ポリプロピレン系樹脂積層発泡シート、その製造方法、およびその成形体 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂積層発泡シート、その製造方法、およびその成形体

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JP2003300291A
JP2003300291A JP2002107114A JP2002107114A JP2003300291A JP 2003300291 A JP2003300291 A JP 2003300291A JP 2002107114 A JP2002107114 A JP 2002107114A JP 2002107114 A JP2002107114 A JP 2002107114A JP 2003300291 A JP2003300291 A JP 2003300291A
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resin
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Tatsuro Fushimi
達郎 伏見
Tomoya Noma
智也 野間
Kenji Mogami
健二 最上
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形加熱時にフィルム層の膨れが発生せず、
かつ、軽量性・意匠性・リサイクル性に優れた成形体を
得ることができるポリプロピレン系樹脂積層発泡シート
を提供する。 【解決手段】 ポリプロピレン系樹脂発泡シートにポリ
プロピレン系樹脂層、印刷層からなるポリプロピレン系
樹脂印刷フィルムを印刷層が内側(発泡シート面側)に
なるように熱ラミネーション法によって積層した積層発
泡シートであって、フィルムと発泡シートとの剥離強度
が1.5N/25mm以上であることを特徴とするポリ
プロピレン系樹脂積層発泡シート、その製造方法、およ
びそれを加熱成形して得られる成形体。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、意匠性・軽量性・
リサイクル性に優れたポリプロピレン系樹脂積層発泡シ
ートに関する。更に本発明は、該ポリプロピレン系樹脂
積層発泡シートの製造方法および該発泡シートを加熱成
形して得られる成形体に関する。
【従来の技術】熱可塑性樹脂からなる発泡シートは、一
般に軽量で、断熱性や外部応力への緩衝性が良好であ
り、また真空成形などの加熱二次成形により容易に成形
体を得ることができるので、ポリスチレン系樹脂やポリ
エチレン系樹脂を中心に、緩衝材や食品容器、断熱材、
自動車用部材などの用途で幅広く利用されている。その
中で、ポリプロピレン系樹脂を基材樹脂とする発泡シー
トは、その基材樹脂の特性から、耐熱性、耐油性に優れ
るものである。しかし、従来のポリスチレン系樹脂発泡
シートに比べると、気泡が粗い等外観が劣るものであ
り、また剛性にも劣る。そこで、ポリプロピレン系樹脂
発泡シートに非発泡樹脂層やフィルム層を積層したポリ
プロピレン系樹脂積層発泡体が開示されており、それら
の中において、積層方法として、熱ラミネーション法、
押出ラミネーション法、接着剤を介して積層する方法、
共押出法による積層法が挙げられている。押出ラミネー
ション法においては、非発泡樹脂層の厚みを薄くするこ
とが困難である。これは押し出された非発泡樹脂層の厚
みを薄くすると非発泡樹脂層の熱量が小さくなり、熱に
よる融着力が低下し、十分な接着力が得られないためで
ある。その結果、非発泡樹脂層が厚くなり、得られる積
層体は軽量性に劣る場合がある。また、接着剤を介して
積層する方法においては、十分な接着力が得られるもの
の接着剤層の材料費の増加によるコストアップとなると
同時に軽量性の問題がある。また、発泡層・非発泡層と
異なる樹脂層を持つことより、リサイクル性の問題があ
る。共押出においては、金型内において発泡層と非発泡
層を積層するため、非発泡層の熱によって発泡層の気泡
の破泡が生じ、所望の性状の発泡層を得ることが困難で
ある。一方、発泡シートは成形して、主に食品容器とし
て用いられるが、これら食品容器の最終使用形態(成形
後、食品が充填され店頭に陳列される)において、その
容器の外観・意匠性が重要視されることから、印刷が施
された積層発泡体が市場より要求されている。先に述べ
たポリスチレン系樹脂発泡シートにおいては、印刷を施
したフィルムを積層し、加熱成形した意匠性にすぐれた
ポリスチレン系樹脂積層発泡体が広く用いられている。
ポリプロピレン系樹脂積層発泡体においては印刷が施さ
れた積層発泡シートを押出ラミネーション法にて得る方
法が開示されている(特開2001−310429)。
その方法は印刷層を持つポリプロピレン系樹脂印刷フィ
ルムとポリプロピレン系樹脂発泡シートの間に押出ラミ
ネーション法によりポリプロピレン系樹脂フィルム層を
設けた積層シートである。その方法においては、印刷が
施された積層発泡シートが得られるが、非発泡樹脂層が
2層になることより、軽量性・コストに劣る。また、軽
量性を保持するため、押出ラミネーションによるフィル
ム層を薄くすると前述した様に、接着力に劣る場合があ
る。一方、印刷層を持つポリプロピレン系樹脂印刷フィ
ルム層を印刷層が内側(発泡シート側)になるように、
熱ラミネーション法によってポリプロピレン系樹脂発泡
シートに積層する方法がある。その方法においては、得
られた積層発泡シートの成形加熱時に印刷層と発泡シー
トの接着力が弱い部分のフィルムが剥がれて膨らむ問題
がある。これは、接着が弱い部分のフィルムと発泡シー
トの間の空気が、熱により膨張し、その結果フィルムが
剥がれることによるものである。また、印刷層を外側に
して積層すると光沢がなく外観に劣るものとなる。上記
の様な理由により、意匠性・軽量性・リサイクル性を兼
ね備えたポリプロピレン系樹脂積層発泡シートを得るこ
とは困難であった。
【発明が解決しようとする課題】本発明は、成形加熱時
にフィルム層の膨れが発生せず、かつ、軽量性・意匠性
・リサイクル性に優れた成形体を得ることができるポリ
プロピレン系樹脂積層発泡シートを提供することを目的
とする。
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリプロ
ピレン系樹脂発泡シートに印刷層を持つポリプロピレン
系樹脂印刷フィルムを印刷層を内側(発泡シート側)に
なるようにして熱ラミネーション法により積層する際
に、種々の方法を用いてフィルム層と発泡シートの剥離
強度を特定の値以上にすることにより、成形加熱時にフ
ィルム層の膨れが発生しないポリプロピレン系樹脂積層
発泡シートが得られること、その結果、意匠性・軽量性
・リサイクル性に優れたポリプロピレン系樹脂積層発泡
体が得られることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。すなわち、本発明は、 ポリプロピレン系樹脂発泡シートにポリプロピレン系
樹脂層、印刷層からなるポリプロピレン系樹脂印刷フィ
ルムを印刷層が内側(発泡シート面側)になるように熱
ラミネーション法によって積層したポリプロピレン系樹
脂積層発泡シートであって、フィルムと発泡シートとの
剥離強度が1.5N/25mm以上であることを特徴と
するポリプロピレン系樹脂積層発泡シート(請求項
1)、 ポリプロピレン系樹脂層の厚みが15〜100μmで
あることを特徴とする請求項1記載のポリプロピレン系
樹脂積層発泡シート(請求項2)、 ポリプロピレン系樹脂発泡シートが、密度0.1〜
0.5g/ cc、厚み1〜5mm、厚み方向のセル数
5個以上で、独立気泡率が60%以上であることを特徴
とする請求項1または2記載のポリプロピレン系樹脂積
層発泡シート(請求項3)、 ポリプロピレン系樹脂発泡シートの基材樹脂であるポ
リプロピレン系樹脂が、ポリプロピレン系樹脂とイソプ
レン、ラジカル開始剤を溶融混練して得られる改質ポリ
プロピレン系樹脂であることを特徴とする請求項1,2
または3記載のポリプロピレン系樹脂積層発泡シート
(請求項4)、 ポリプロピレン系樹脂発泡シートにポリプロピレン系
樹脂層、印刷層からなる印刷フィルムを印刷層が内側
(発泡シート面)になるように熱ラミネーション法にて
積層する際に、熱ロールにて圧着する直前における発泡
シートの積層面の温度を40〜80℃になるように加熱
することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のポ
リプロピレン系樹脂積層発泡シートの製造方法(請求項
5)、 ポリプロピレン系樹脂発泡シートにポリプロピレン系
樹脂層、印刷層からなる印刷フィルムを印刷層が内側
(発泡シート面)になるように熱ラミネーションにて積
層する際に、坪量が1〜5g/m2となるようにアンカ
ーコート剤を印刷層面に塗布した後、積層することを特
徴とする請求項1〜4の何れかに記載のポリプロピレン
系樹脂積層発泡シートの製造方法(請求項6)、および 請求項1〜4の何れかに記載のポリプロピレン系樹脂
積層発泡シートを加熱成形して得られる成形体に関す
る。
【発明の実施の形態】本発明の発泡シート製造に用いら
れる基材樹脂のポリプロピレン系樹脂としては、線状の
ポリプロピレン系樹脂(以下、このポリプロピレン系樹
脂のことを「原料ポリプロピレン系樹脂」ということも
ある)に電子線を照射して長鎖分岐を導入したもの(例
えばサンアロマー社製HMS−PP)や原料ポリプロピ
レン系樹脂とイソプレン単量体とラジカル重合開始剤と
を溶融混練してえられる改質ポリプロピレン樹脂が発泡
性に優れるという点から好ましい。特に原料ポリプロピ
レン系樹脂とイソプレン単量体とラジカル重合開始剤と
を溶融混練してえられる改質ポリプロピレン樹脂が製造
が容易である点において好ましい。前記原料ポリプロピ
レン系樹脂としては、プロピレンの単独重合体、プロピ
レンとほかの単量体とのブロック共重合体、またはプロ
ピレンとほかの単量体とのランダム共重合体などの結晶
性の重合体があげられ、剛性が高く、安価であるという
点からは前記ポリプロピレン単独重合体が好ましく、剛
性および耐衝撃性がともに高いという点からは前記プロ
ピレンとほかの単量体とのブロック共重合体であること
が好ましい。前記原料ポリプロピレン系樹脂がプロピレ
ンとほかの単量体とのブロック共重合体またはプロピレ
ンとほかの単量体とのランダム共重合体である場合、ポ
リプロピレン系樹脂の特徴である高結晶性、高い剛性お
よび良好な耐薬品性を保持する点から、含有されるプロ
ピレン単量体成分が全体の75重量%以上であることが
好ましく、全体の90重量%以上であることがさらに好
ましい。前記原料ポリプロピレン系樹脂において、プロ
ピレンと共重合しうるほかの単量体としては、エチレ
ン、α−オレフィン、環状オレフィン、ジエン系単量体
およびビニル単量体よりなる単量体の群から選ばれた1
種または2種以上の単量体があげられる。これらの単量
体のうち、エチレンまたはブテン−1が安価である点等
から好ましい。前記原料ポリプロピレン系樹脂の分子量
(重量平均分子量)は工業的に入手しやすいという点か
ら、5万〜200万の範囲内にあることが好ましく、安
価であるという点から、10万〜100万の範囲内にあ
ることがさらに好ましい。前記原料ポリプロピレン系樹
脂には、必要に応じて、他の樹脂またはゴムを本発明の
効果を損なわない範囲内で添加してもよい。原料ポリプ
ロピレン系樹脂に対する、これらの他の樹脂またはゴム
の添加量は、この樹脂の種類またはゴムの種類により異
なり、前述のように本発明の効果を損なわない範囲内に
あればよいものであるが、通常、25重量%程度以下で
あることが好ましい。改質ポリプロピレン系樹脂は、ポ
リプロピレン系樹脂とイソプレン単量体とこのイソプレ
ン単量体に共重合可能な他のビニル単量体とラジカル重
合開始剤とを溶融混練することにより製造されてもよ
い。イソプレン単量体とこのイソプレン単量体に共重合
可能な他のビニル単量体とを併用する場合、イソプレン
単量体に共重合可能な他のビニル単量体の添加量が、イ
ソプレン単量体100重量部に対して、100重量部以
下であることが好ましく、平均して75重量部以下であ
ることがさらに好ましい。イソプレン単量体に共重合可
能なほかのビニル単量体の添加量が前記の範囲を超える
と、得られる改質ポリプロピレン系樹脂の粘度が著しく
低下し、発泡性が低下する場合がある。前記溶融混練さ
れるイソプレン単量体の添加量は、原料ポリプロピレン
系樹脂100重量部に対して、0.1〜20重量部であ
ることが好ましく、0.3〜10重量部であることがさ
らに好ましい。前記イソプレン単量体の量が前記の範囲
より少ない場合、改質ポリプロピレン系樹脂の発泡性が
低下する場合があり、一方前記の範囲を超える場合は、
ポリプロピレン系樹脂の特徴である耐熱性や剛性などを
損なう場合がある。前記ラジカル重合開始剤としては、
一般に過酸化物またはアゾ化合物などがあげられる。前
記ラジカル重合開始剤としては、ケトンパーオキサイ
ド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジ
アルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パ
ーオキシジカーボネート、パーオキシエステルなどの有
機過酸化物の1種または2種以上があげられる。これら
のうち、とくに水素引き抜き能が高いものが好ましい。
前記ラジカル重合開始剤の添加量は、改質ポリプロピレ
ン系樹脂の発泡性が良好で、かつ経済的な観点から、原
料ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、0.1
〜10重量部の範囲内にあることが好ましく、0.2〜
5重量部の範囲内にあることが更に好ましい。さらに、
前記原料ポリプロピレン系樹脂には必要に応じて、酸化
防止剤、金属不活性剤、燐系加工安定剤、紫外線吸収
剤、紫外線安定剤、蛍光増白剤、金属石鹸、制酸吸着剤
などの安定剤、または架橋剤、連鎖移動剤、造核剤、滑
剤、可塑剤、充填材、強化材、顔料、染料、難燃剤、帯
電防止剤などの添加剤を本発明の効果を損なわない範囲
内で添加してもよい。これらの原料ポリプロピレン系樹
脂、イソプレン単量体、ラジカル重合開始剤およびその
ほか添加される材料の混合や溶融混練の順序および方法
はとくに制限されるものではなく、たとえば原料ポリプ
ロピレン系樹脂、イソプレン単量体、ラジカル重合開始
剤および必要に応じて添加されるそのほかの添加材料を
混合したのち溶融混練してもよいし、原料ポリプロピレ
ン系樹脂、ラジカル重合開始剤および必要に応じて添加
されるそのほかの添加材料を溶融混練した後にイソプレ
ン単量体を溶融混練してもよいし、前記手法により改質
ポリプロピレン系樹脂を得た後に、必要に応じて添加さ
れる添加剤や他の樹脂と溶融混練しても良いし、さらに
原料ポリプロピレンの一部を改質してマスターバッチと
した後に残余の原料ポリプロピレン系樹脂と溶融混練し
ても良い。溶融混練時の加熱温度は、樹脂の種類などに
より異なるが、通常、130〜400℃であることが、
原料ポリプロピレン系樹脂が充分に溶融し、かつ熱分解
せず、充分な発泡性をうることができるという点で好ま
しい。また溶融混練の時間(ラジカル重合開始剤および
イソプレン単量体を混合してからの時間)は、一般に3
0秒間〜60分間である。また、前記の溶融混練の装置
としては、コニーダー、バンバリーミキサー、ブラベン
ダー、単軸押出機、2軸押出機などの混練機、2軸表面
更新機、2軸多円板装置などの横型攪拌機またはダブル
ヘリカルリボン攪拌機などの縦型攪拌機など高分子材料
を適宜の温度に加熱しえ、適宜の剪断応力を与えながら
混練しうる装置があげられる。これらのうち、とくに単
軸または2軸押出機が生産性の点から好ましい。また、
各々の材料を充分に均一に混合するために、前記溶融混
練を複数回繰返してもよい。前述のようにして、本発明
における改質ポリプロピレン系樹脂組成物を得ることが
できる。また、本発明におけるポリプロピレン系樹脂か
らなる発泡シートは、例えば、押出機内でポリプロピレ
ン系樹脂と発泡剤を溶融混練後、押出機内において発泡
温度に調節し、環状のリップを有するサーキュラーダイ
スを用い、そのダイスのリップから大気圧中に押し出し
て円筒状の発泡体を得、次いでその円筒状発泡体を引き
取りながら、冷却筒(マンドレル)による成形加工によ
って、延伸・冷却後、切り開いて、シート状にする方法
によって容易に製造される。また、ポリプロピレン系樹
脂組成物の製造と連続して押出発泡を行っても良い。前
記発泡剤としてはブタン、プロパンなどの脂肪族炭化水
素類、シクロブタン、シクロペンタンなどの脂環式炭化
水素類、クロロジフルオロエタン、テトラフルオロエタ
ンなどのハロゲン化炭化水素類、二酸化炭素、窒素など
の無機ガス、水などが挙げられる。また、それらの1種
または2種以上を組み合わせて用いても良い。前記の発
泡剤の添加量(混練量)は発泡剤の種類および目標発泡
倍率により異なるが、ポリプロピレン系樹脂組成物10
0重量部に対して、0.5〜10重量部の範囲内にある
ことが好ましい。また、発泡シートの気泡径を適宜の大
きさにコントロールするために、必要に応じて、重炭酸
ソーダ−クエン酸またはタルクなどの造核剤を併用して
もよい。必要に応じて用いられる該造核剤の添加量は、
通常、ポリプロピレン系樹脂組成物100重量部に対し
て、0.01〜3重量部であることが好ましい。また、
発泡シートの製造において、ポリプロピレンの発泡性を
損なわない範囲で、熱可塑性樹脂を混合しても良い。ま
た、本発明におけるポリプロピレン系樹脂からなる発泡
シートは、所望の気泡構造を得る目的で、例えば、押出
発泡した後に空気の吹き付けなどにより冷却を促進した
り、マンドレルへの引き取り時に延伸してもよい。本発
明のポリプロピレン系樹脂積層発泡シートにおけるポリ
プロピレン系樹脂層の基材樹脂として用いられるポリプ
ロピレン系樹脂としては、前記のポリプロピレン系樹脂
を用いることができる。その中で、従来から用いられて
いる一般のポリプロピレン系樹脂がコスト・加工性の面
において好ましい。このポリプロピレン系樹脂はプロピ
レンの単独重合体、プロピレンとほかの単量体とのブロ
ック共重合体またはプロピレンとほかの単量体とのラン
ダム共重合体などの結晶性の重合体があげられる。ま
た、それらは1種または2種以上組み合わせて使用する
ことができる。本発明のポリプロピレン系樹脂層には必
要に応じて、酸化防止剤、金属不活性剤、燐系加工安定
剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、蛍光増白剤、金属石
鹸、制酸吸着剤などの安定剤、または架橋剤、連鎖移動
剤、造核剤、滑剤、可塑剤、充填材、強化材、顔料、染
料、難燃剤、帯電防止剤などの添加剤を添加してもよ
い。また、本発明に用いられるポリプロピレン系樹脂印
刷フィルムの製造方法は特に限定はないが、一般的に使
用されているCPP(無延伸ポリプロピレンフィルム)
やOPP(二軸延伸ポリプロピレンフィルム)を使用す
る事ができる。本発明のポリプロピレン系樹脂積層発泡
シートはポリプロピレン系樹脂発泡シートとポリプロピ
レン系樹脂印刷フィルムの剥離強度が1.5N/25m
m以上であることを特徴とする。剥離強度が1.5N/
25mmより小さい場合は得られた積層発泡シートの成
形加熱時に、フィルム層の膨らみが生じ、良好な成型体
が得られない場合がある。本発明のポリプロピレン系樹
脂積層発泡シートのポリプロピレン系樹脂発泡シートと
ポリプロピレン系樹脂印刷フィルム層の剥離強度を1.
5N/25mm以上にする方法として、熱ラミネーショ
ン法にて積層する際に、熱ロールにて圧着する直前の発
泡シート積層面の表面温度を40〜80℃になるように
加熱する方法が上げられる。これは、表面を加熱し発泡
シートの接着面の温度を上げることにより、熱融着力が
高まることによる。40℃より低い場合、剥離強度にお
とる場合がある。80℃より高い場合は、熱ロールでの
圧着時にフィルムが熱ロールに融着し、フィルムが破れ
る場合がある。発泡シート表面温度の調整は、熱ロール
による加熱、ヒーターによる加熱、熱風による加熱等の
方法が挙げられる。また、本発明のポリプロピレン系樹
脂積層発泡シートのポリプロピレン系樹脂発泡シートと
ポリプロピレン系樹脂印刷フィルムの剥離強度を1.5
N/25mm以上にする方法として、ポリプロピレン系
樹脂発泡シートにポリプロピレン系樹脂層、印刷層を熱
ラミネーションにて積層する際に、坪量が1〜5g/m
2となるようにアンカーコート剤を印刷層面に塗布した
後、積層する方法が挙げられる。本発明に用いられるア
ンカーコート剤としては、一般に使用されているポリプ
ロピレン系樹脂の印刷性・接着性改良に用いられるアン
カーコート剤(例えば、サカタインクス社製XGL−1
200)や接着剤・プライマー処理剤を用いることがで
きる。その中で、坪量を小さく塗布するという点より、
塗布し易い溶剤系、水性系のものが好ましい。溶剤系、
水性系であることより、塗布・乾燥により、溶剤や水を
揮発させ、所望の坪量の塗布が容易に行える。塗布され
るアンカーコート剤の坪量は1〜5g/m2が好まし
く、更に1.5〜4g/m2が好ましい。1g/m2より
小さい場合には接着性に劣る場合があり、5g/m2
り大きい場合には、アンカーコート剤に使用されている
溶剤や水の揮発に時間がかかり、製造コストに劣る場合
がある。また、坪量が上記の範囲にある限り、合成樹脂
の接着に用いられるホットメルト接着剤をアンカーコー
ト剤として用いてもよい。アンカーコート剤の坪量は、
フィルムにアンカーコート剤を塗布・乾燥した後の坪量
を言う。坪量の調整は溶剤・水中のアンカーコート剤の
含有量および塗布量によって調整できる。また、アンカ
ーコート剤の塗布方法は特に限定されない。本発明のポ
リプロピレン系樹脂積層発泡シートは印刷層を持つ事を
特徴とする。印刷は樹脂、溶剤、顔料を混合したものを
主成分とするインクによって印刷される。印刷インク用
樹脂としては、塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合物、ゴ
ムの塩素化物、PPの塩素化物、アクリル酸およびその
誘導体の重合物、ダイマー酸とポリアミンとの縮合物、
ポリエステルまたはポリエーテルとジイソシアネートの
重合物、セルソースの硝酸エステル化合物等が挙げられ
る。また、それらの樹脂を1種または2種以上混合して
用いてもよい。特にポリプロピレン系樹脂との接着性の
点から塩素化ポリプロピレンが好ましい。また、印刷イ
ンクには必要に応じて、アンカーコート剤、帯電防止
剤、安定剤、酸化防止剤、分散剤等を添加してもよい。
但し、印刷層は本発明の目的を達成できるものであれば
良く上記のものに限定されない。本発明の印刷層はグラ
ビア印刷等の公知の方法によって形成される。印刷の模
様は特に限定はなく、その印刷層が内面(ポリプロピレ
ン系樹脂層の発泡層側)に配置されることにより、光沢
を持つ、意匠性に優れる積層発泡シートおよび積層発泡
体が得られる。本発明のポリプロピレン系樹脂積層発泡
シートは、発泡シートにポリプロピレン系樹脂層、印刷
層、を積層した積層フィルムを印刷層が内側(発泡シー
ト側)になるように重ねて繰り出し、温度調整された熱
ロールにて挟むと同時に圧着する事によって製造され
る。かかる工程によれば、目的とするポリプロピレン系
樹脂積層発泡シートが容易に製造する事ができる。上記
工程の具体的な一例を図1に基づいて説明する。図1に
おいて、1:発泡シート、2:積層フィルム、3:ロー
ル、4:熱ロール、5:ニップロール、6:冷却ロー
ル、7:ポリプロピレン系樹脂積層発泡シート、8:予
備加熱ロール、9:非接触式温度センサーを示す。ま
ず、発泡シート1が予備加熱ロール8に導入され、積層
フィルム2を積層する面を加熱する。その後、熱ロール
4とニップロール5の間に導入される。その直前に非接
触温度センサー9が設置されており、積層面の発泡シー
ト表面温度を測定できる。発泡シート1が熱ロール4に
導入されると同時に別途積層フィルム2を印刷層が発泡
シート側になるようにロール3を介して、発泡シート1
と熱ロール4の間に供給される。熱ロール4とニップロ
ール5の間に供給された積層フィルム2と発泡シート1
は、熱と圧力により圧着される。次いで、圧着された積
層フィルム2と発泡シート1は冷却ロールにて冷却さ
れ、ポリプロピレン系樹脂積層発泡シート7が得られ
る。本発明のポリプロピレン系樹脂樹脂フィルムは厚み
は15〜100μmが好ましい。100μmを越える場
合は、剛性にすぐれるものの軽量性に劣る。15μmよ
り小さい場合、得られる積層発泡シートの加熱成形時の
延伸によりフィルム層が破ける場合が多くみられ、成形
性に劣る。本発明におけるポリプロピレン系樹脂組成物
からなる発泡シートの密度は0.1〜0.5g/ cc
好ましくは0.13〜0.5g/ ccであることが好
ましい。0.1g/ccより小さい場合には、剛性に劣
り、0.5g/ ccより大きい場合には断熱性に劣
る。本発明のポリプロピレン系樹脂発泡シートにおいて
は、独立気泡率は60%以上、好ましくは70%以上さ
らに80%以上が好ましい。60%より小さい場合に
は、加熱して得られる成形容器の剛性に劣る場合があ
る。本発明のポリプロピレン系樹脂フィルムは、本発明
の効果を損なわない範囲において2層または3層以上の
積層体であっても良い。本発明におけるポリプロピレン
系樹脂からなる発泡シートの厚さは、1〜5mmであ
り、より好ましくは1〜3mmである。1mmより小さ
くなると断熱性、剛性、緩衝性に劣り、5mmより大き
くなると成形性に劣る。セル数は5個以上、好ましくは
7個以上、さらに16個以上が好ましい。5個より小さ
くなると、断熱性、表面性に劣る。本発明におけるポリ
プロピレン系樹脂積層発泡シートは、プラグ成形や真空
成形、圧空成形など加熱成形性に優れることから、厚み
ムラの少ない、外観美麗な成形体を得ることができる。
加熱成形の例としては、プラグ成形、マッチド・モール
ド成形、ストレート成形、ドレープ成形、プラグアシス
ト成形、プラグアシス・トリバースドロー成形、エアス
リップ成形、スナップバック成形、リバースドロー成
形、フリードローイング成形、プラグ・アンド・リッジ
成形、リッジ成形などの方法があげられる。このように
して得られた本発明の容器は、印刷が施されていること
より意匠性に優れ、積層フィルムの基材樹脂が発泡シー
トの基材樹脂と同種であることよりリサイクル性に優れ
る。また、非発泡層であるポリプロピレン系樹脂層の厚
みを特定することにより、発泡シートの特徴である軽量
性を損なわない、耐熱性、断熱性、成形性に優れたポリ
プロピレン系樹脂積層発泡シートを得ることができる。
【実施例】つぎに本発明を実施例に基づき詳細に説明す
るが、本発明はかかる実施例に限定されるものではな
い。 (発泡シートの密度の測定) JIS−K6767に準
じ測定した。 (発泡シートの独立気泡率の測定) ASTM D28
56に記載の方法に準じエアピクノメータにより測定し
た。 (発泡シートの厚み測定) 発泡シートの幅方向に30
mm間隔で測定点を設け、各測定点の厚みを厚みゲージ
(teclock社製厚みゲージ)を用いて測定した
後、各点の測定値の平均を発泡シートの厚みとした。 (発泡シートの厚み方向のセル数測定) 発泡シートの
幅方向に等間隔に10点の測定点を設け、測定点におけ
る厚み方向のセル数をルーペ(peacock社製po
cket・micro×10)を用いて測定した。その
後、各点の測定値の平均を厚み方向のセル数とした。 (積層発泡シートの剥離強度) 得られた積層発泡シー
トのフィルムと発泡層の剥離強度の測定をJIS Z0
230に準拠して測定した。測定は積層発泡シートから
巾25mmの試験片を切り出し、剥離速度100mm/
minで180°剥離を行った。 (積層発泡シートの接着性評価) 得られた積層発泡シ
ートを540×540mm角に切り出し、内寸500×
500mmの枠に固定した後、雰囲気温度200℃に温
度調節した加熱炉に30秒挿入した後、取り出した。得
られた加熱後の積層発泡シートのフィルム層を観察し、
以下の基準に従い評価を行った。 ○:フィルム層の膨れが認められない。 ×:フィルム層の膨れが認められる。 (積層発泡シートの成形体評価) 得られた積層発泡シ
ートを540×540mm角に切り出し、内寸500×
500mmの枠に固定した後、雰囲気温度200℃に温
度調節した加熱炉に導き30秒間加熱した。加熱直後、
60℃に温度調節された金型にて、ポリプロピレン系樹
脂層が容器内側になるように成形し、成形容器(口径1
50mm×底径120mm×深さ20mm)を得た。以
下に実施例、比較例に用いた発泡シートの製造方法、熱
ラミネーション法、押出ラミネーション法、を示す。 (発泡シートAの製造方法) プロピレン単独重合体
(グランドポリマー社製J103)100重量部、ラジ
カル重合開始剤( t−ブチルパーオキシイソプロピル
モノカーボネート)を0.3重量部をリボンブレンダー
で攪拌混合した配合物を計量フィーダで二軸押出機に供
給し、液添ポンプを用いて押出機途中からイソプレンを
0.5重量部供給し、前記二軸押出機中で溶融混練し、
溶融押出することにより、改質ポリプロピレン系樹脂組
成物のペレットを得た。前記二軸押出機は、同方向二軸
タイプであり、スクリュー径が44mmφであり、最大ス
クリュー有効長(L/D)が38であった。この二軸押
出機のシリンダー部の設定温度を、イソプレン単量体圧
入までは180℃、イソプレン圧入以降は200℃と
し、スクリュー回転速度を150rpmに設定した。前
記改質ポリプロピレン系樹脂組成物100重量部、ブレ
ンドオイル0.05重量部、気泡核形成剤(永和工業社
製セルボンSC/K)0.5重量部を、リボンブレンダ
ーで撹拌混合した配合物を65−90mmφタンデム型
押出機に供給し、200℃に設定した第1段押出機(6
5mmφ)中にて溶融させたのち、発泡剤としてイソブ
タン(イソブタン成分85重量%の混合ブタン)を前記
改質ポリプロピレン系樹脂組成物100重量部に対し
1.5重量部圧入混合し、163℃(ダイスの樹脂流入
部に設置した温度センサーによって測定)に設定した第
2段押出機(90mmφ)中で冷却し、サーキュラーダ
イ(75mmφ)より大気圧下に吐出し、外径200m
m、本体長さ80mmの冷却筒にて成形しながら4.6
m/minで引き取りつつ延伸・冷却し円筒型発泡体を
得、これをカッターで切り開くことにより635mm幅
の発泡シートを得た。得られた発泡シートは、密度0.
182g/cc、独立気泡率69%、平均厚み1.8m
m、坪量280g/m2、セル数7.4個/厚みであっ
た。 (発泡シートBの製造方法) ポリプロピレン系樹脂
(サンアロマー社製PF−814)100重量部、ブレ
ンドオイル0.05重量部、気泡核形成剤(永和工業社
製セルボンSC/K)0.5重量部を、リボンブレンダ
ーで撹拌混合した配合物を65−90mmφタンデム型
押出機に供給し、200℃に設定した第1段押出機(6
5mmφ)中にて溶融させたのち、発泡剤としてイソブ
タン(イソブタン成分85重量%の混合ブタン)を前記
改質ポリプロピレン系樹脂組成物100重量部に対し
1.2重量部圧入混合し、165℃に設定した第2段押
出機(90mmφ)中で冷却し、サーキュラーダイ(7
5mmφ)より大気圧下に吐出し、外径200mm、本
体長さ80mmの冷却筒にて成形しながら4.2m/m
inで引き取りつつ延伸・冷却し円筒型発泡体を得、こ
れをカッターで切り開くことにより635mm幅の発泡
シートを得た。得られた発泡シートは、密度0.147
g/cc、独立気泡率82%、平均厚み2.0mm、坪
量275g/m2、セル数9個/厚みであった。 (熱ラミネーション法) 発泡シートを速度12m/m
inにて繰り出し、30〜180℃に温調された予備加
熱ロールを通した後、200℃に温調した熱ロールに積
層フィルムを重ねて供給し、30℃に温調したロールに
て冷却、巻取り、積層発泡シートを得た。その際、フィ
ルムは印刷層が内側になるように積層した。 (押出ラミネーション法) 発泡シート1を速度15m
/minにて繰り出し、45℃に温調した冷却ロール1
1に通す。同時に別方向より、ポリプロピレン系樹脂印
刷フィルムを印刷層が内側になるように、発泡シート1
と冷却ロール11の間に供給する。別途、押出機に設置
したTダイ12より、所望の厚みになるようにグランド
ポリマー社:F109Dを樹脂温度230℃で、発泡シ
ートとフィルムの間に押出す。発泡シート/押出樹脂層
/積層フィルムの順に積層された直後に冷却ロール11
を通し、冷却固化後、巻き取ることによって、押出ラミ
ネ−ション法によるポリプロピレン系樹脂積層発泡シー
ト13を得た。図2に押出ラミネーション法の簡単な工
程図を示す。 (ポリプロピレン系樹脂印刷フィルム:C) 厚み25
μmの無延伸フィルムにグラビア方法により、印刷を施
しポリプロピレン系樹脂印刷フィルムとした。(アンカ
ーコート剤塗布したポリプロピレン系フィルム:D)サ
カタインクス社XGL−1200を坪量が2.2g/m
2となるようにポリプロピレン系樹脂印刷フィルムの印
刷層の上に塗布後、乾燥しアンカーコート剤を塗布した
ポリプロピレン系フィルムを得た。 (実施例1)発泡シートAに熱ラミネーション法により
ポリプロピレン系樹脂印刷フィルム:Cを積層し、積層
発泡シートを得た。その際、予備加熱ロール温度は13
0℃に温調した。 (実施例2)予備加熱ロール温度を90℃とする以外は
実施例1と同様の方法にて積層発泡シートを得た。 (実施例3)ポリプロピレン系樹脂印刷フィルムをD、
予備加熱ロール温度を35℃にする以外は実施例1と同
様の方法にて積層発泡シートを得た。 (実施例4)発泡シートをBにする以外は実施例1と同
様の方法にて積層発泡シートを得た。 (比較例1)予備加熱ロール温度を35℃とする以外は
実施例1と同様の方法にて積層発泡シートを得た。 (比較例2)押出ラミネーション法により押出ラミネー
ト樹脂層の厚みが50μmとなるように発泡シートA/
押出ラミネートポリプロピレン系樹脂層/ポリプロピレ
ン系フィルムCを積層した。得られた積層シートは非発
泡層が容易に剥がれることより、剥離強度の測定は不可
能であった。 (比較例3)押出ラミネート樹脂層の厚みが100μm
となるようにする以外は比較例2と同様の方法にて積層
発泡シートを得た。 (比較例4)予備加熱ロール温度を150℃とする以外
は実施例1と同様の方法にて積層発泡シートを得た。得
られた積層発泡シートは積層フィルムの破れが認めら
れ、剥離強度の測定が不可能であった。 実施例、比較例における積層発泡シートの評価結果を表
1に示す。熱ラミ時のシート表面温度の調整、アンカー
コート剤の塗布等の方法にて剥離強度を上げることによ
り、成形加熱時のフィルムの膨らみが無くなり、良好な
成形体が得られることが判る。また、押出ラミネーショ
ンによる積層方法においては、非発泡層の厚みの合計が
125μm(印刷層の厚みは含まない)となり、軽量性
に劣るものとなる事が判る。
【表1】
【発明の効果】本発明のポリプロピレン系樹脂積層発泡
シートは、フィルムと発泡シートとの剥離強度を1.5
N/25mm以上にすることにより、加熱成型時のフィ
ルム層を膨れが発生せず、良好な成型体を得ることがで
きる。本発明のポリプロピレン系樹脂積層発泡体は印刷
層が設けられていることより、消費者の美感に訴えるこ
とにより、高級・清潔な印象を与える事となる。また、
発泡層および非発泡層が同種の樹脂であるポリプロピレ
ン系樹脂を基材樹脂とする事より、リサイクルに際し剥
離・分別の工程を必要とせず、容易にリサイクルが行え
るものである。本発明のポリプロピレン系樹脂積層発泡
シートは、基材樹脂をポリプロピレン系樹脂とすること
より、耐熱性・耐油性に優れるものであり、また、発泡
層を設けることにより、断熱性・軽量性に優れるもので
ある。上記のことより、本発明のポリプロピレン系樹脂
積層発泡体は、外観が美麗で耐熱性・耐油性・軽量性・
断熱性に優れることより、電子レンジを用いて調理した
り、再加熱する電子レンジ加熱用食品容器として好適で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱ラミネーション法の一例を示す図で
ある。
【図2】押出ラミネーション法の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 発泡シート 2 積層フィルム 3 ロール 4 熱ロール 5 ニップロール 6 冷却ロール 7 ポリプロピレン系樹脂積層発泡シート 8 予備加熱ロール 9 非接触式温度センサー 10 押出樹脂 11 冷却ロール 12 Tダイ 13 積層発泡シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK01A AK01B AK07A AK07B AK28A BA03 BA07 BA10A BA10B DJ01A DJ02A EH23 EH232 EH46 EH461 EJ42 EJ421 GB16 GB32 HB31C JA13A JJ02 JK06 JL03 JL08A JL16 YY00A

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリプロピレン系樹脂発泡シートにポリ
    プロピレン系樹脂層、印刷層からなるポリプロピレン系
    樹脂印刷フィルムを印刷層が内側(発泡シート面側)に
    なるように熱ラミネーション法によって積層したポリプ
    ロピレン系樹脂積層発泡シートであって、フィルムと発
    泡シートとの剥離強度が1.5N/25mm以上である
    ことを特徴とするポリプロピレン系樹脂積層発泡シー
    ト。
  2. 【請求項2】 ポリプロピレン系樹脂層の厚みが15〜
    100μmであることを特徴とする請求項1記載のポリ
    プロピレン系樹脂積層発泡シート。
  3. 【請求項3】 ポリプロピレン系樹脂発泡シートが、密
    度0.1〜0.5g/ cc、厚み1〜5mm、厚み方
    向のセル数5個以上で、独立気泡率が60%以上である
    ことを特徴とする請求項1または2記載のポリプロピレ
    ン系樹脂積層発泡シート
  4. 【請求項4】 ポリプロピレン系樹脂発泡シートの基材
    樹脂であるポリプロピレン系樹脂が、ポリプロピレン系
    樹脂とイソプレン、ラジカル開始剤を溶融混練して得ら
    れる改質ポリプロピレン系樹脂であることを特徴とする
    請求項1,2または3記載のポリプロピレン系樹脂積層
    発泡シート。
  5. 【請求項5】 ポリプロピレン系樹脂発泡シートにポリ
    プロピレン系樹脂層、印刷層からなる印刷フィルムを印
    刷層が内側(発泡シート面)になるように熱ラミネーシ
    ョン法にて積層する際に、熱ロールにて圧着する直前に
    おける発泡シートの積層面の温度を40〜80℃になる
    ように加熱することを特徴とする請求項1〜4の何れか
    に記載のポリプロピレン系樹脂積層発泡シートの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 ポリプロピレン系樹脂発泡シートにポリ
    プロピレン系樹脂層、印刷層からなるフィルムを印刷層
    が内側(発泡シート面)になるように熱ラミネーション
    にて積層する際に、坪量が1〜5g/m2となるように
    アンカーコート剤を印刷層面に塗布した後、積層するこ
    とを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のポリプロ
    ピレン系樹脂積層発泡シートの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4の何れかに記載のポリプロ
    ピレン系樹脂積層発泡シートを加熱成形して得られる成
    形体。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006218817A (ja) * 2005-02-14 2006-08-24 Kaneka Corp ポリプロピレン系樹脂積層発泡シートおよびその成形体
JP2006248187A (ja) * 2005-03-14 2006-09-21 Kaneka Corp ポリプロピレン系樹脂積層発泡シート、その製造方法及びその成形体
US7673564B2 (en) 2004-12-30 2010-03-09 Cryovac, Inc. Method of making a lined tray
JP2010162761A (ja) * 2009-01-15 2010-07-29 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd 食品容器用発泡ポリプロピレンシートおよびその製造方法

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