JP2003300182A - スパイラルマニピュレータ - Google Patents

スパイラルマニピュレータ

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JP2003300182A
JP2003300182A JP2002142211A JP2002142211A JP2003300182A JP 2003300182 A JP2003300182 A JP 2003300182A JP 2002142211 A JP2002142211 A JP 2002142211A JP 2002142211 A JP2002142211 A JP 2002142211A JP 2003300182 A JP2003300182 A JP 2003300182A
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motor speed
speed reducer
spiral
motor
reducer
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JP2002142211A
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Takayuki Tanaka
崇幸 田中
Takeshi Ichiyanagi
健 一柳
Isao Kikuchi
功 菊池
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Kikuchi Seisakusho Co Ltd
Original Assignee
Kikuchi Seisakusho Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広い動作範囲を有するとともに、低姿勢で収
納できるハンドリング用スパイラルマニピュレータを提
供する。 【解決手段】 基盤7下に回転軸を直交して取り付ける
第1モータ減速機10と、該回転軸に直交して接続され
るアーム片1と、アーム片1の他端下面に第1モータ減
速機10の軸心と直交し、かつアームの旋回方向に回転
軸を向けて設置された第2モータ減速機11と、第2モ
ータ減速機の回転軸に同軸的に順次モータ減速機12、
13を介して直列接続され、曲り半径が順に小さくなる
半円形状曲り管2、3、4と、最終の曲り管4の他端か
ら回転軸を突出させ、該回転軸にテレビジョンカメラ5
等を取り付けるモータ減速機14とを備えるスパイラル
マニピュレータであって、曲り管2、3、4が収納され
平面的に並ぶときにスパイラルを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、センサや器具のハ
ンドリングを行う多関節アーム式のマニピュレータに係
り、特にアームを伸ばしたときに動作範囲が広く、かつ
折りたたんだときにアームの高さが低くなり、したがっ
て高さ方向に小さいスペースに収納するのに好適なスパ
イラルマニピュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、議論のあり方を見直すことが問わ
れており、従来のように1人の人間が一方的に情報を伝
達する1:N型の会議より、複数の人間が様々な意見を
述べ相互の会話により結論を導いていく創造型の会議方
法へ移行する傾向がある。このような議論のため会議場
または展示会場など人間の多く集まる場所の天井や壁に
カメラ、マイクロフォン等の情報収集機器を設置し、様
々な情報を収集、発信し議論を活発に、かつ円滑に進行
させようという構想がある。
【0003】上記のように情報収集機器を設置する場
合、その情報機器が対象へ十分に近づくことができ、そ
して情報機器を移動するときには十分小さく収納するこ
とができる機構を備えることが望ましい。特に天井に設
置するときなど天井高さが制限される場合、その天井側
の空間を有効利用するために、吊り下げ機構は長いリー
チを有し、かつ上下方向に小さく低姿勢で収納される機
構が適している。本発明のスパイラルマニピュレータは
まず上記のような情報収集機器の吊り下げ機構への適用
を図るものである。
【0004】従来から、ハンドリング用マニピュレータ
として用いられる典型的なものに多関節ロボットがあ
る。各種の多関節ロボットは産業用として、組み立て、
塗装、溶接、ハンドリング、搬送のために用いられてい
る。
【0005】図10に示す一例の多関節ロボットは、基
盤上に固定された柱上のアーム片41と、それに順次接
続する複数のアーム片42、43、44、45と、隣り
合う2つのアーム片を接続するため、それらの関節部内
に設けた各モータ減速機とから構成されている。アーム
片41〜43は順次直交して回転するように接続し、ア
ーム片43と44は互いに平行な面内で回転運動するよ
うに接続し、アーム片44と45は直交して回転運動す
るように接続している。各モータ減速機の回転軸ないし
回転はθ〜θにより示されている。
【0006】この例の多関節ロボットは、アーム片41
〜45からなるアーム機構により大きな自由度を有して
いるが、大きな動作範囲を得るためには機構全体を大き
くしなければならず、この場合、アームを折りたたんで
もかなりの高さがあり、上記のように天井に吊り下げて
用いるのに不向きである。従来、長いリーチを持ち、か
つ低姿勢で収納することに配慮した機構は見当たらな
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように多関節型
のハンドリング用マニピュレータとして、低姿勢で収納
することに配慮したものは見当たらない。本発明の課題
は、リーチが長くて大きな動作範囲を有するとともに低
姿勢で収納できるセンシング、ハンドリング用マニピュ
レータを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1のスパイラルマニピュレータは、基盤
前面に回転軸を直交して取り付ける第1モータ減速機
と、この第1モータ減速機の回転軸に一端を接続しこの
回転軸に直交する方向に延びるアーム片と、アーム片の
他端前面に第1モータ減速機の軸心と直交し、かつアー
ム片の旋回方向に回転軸を向けて設置された第2モータ
減速機と、この第2モータ減速機の回転軸に同軸的に順
次それぞれモータ減速機を介して直列接続しスパイラル
を形成するよう曲り半径が順に小さくなる各種の半円形
状曲り管と、これら各種の曲り管のうち最終の曲り管の
他端から回転軸を突出させたこの回転軸に、センサを取
り付けるモータ減速機とを備えるスパイラルマニピュレ
ータであって、第1モータ減速機と第2モータ減速機そ
れぞれの軸心間距離を、第2モータ減速機に直接接続す
る曲り管の曲り半径と同一とし、各種の曲り管は平面的
に並ぶときにスパイラルを形成することを特徴とする。
【0009】第1のスパイラルマニピュレータの作用に
ついて説明する。このスパイラルマニピュレータの収納
時は、曲り半径が順に小さくなる各種の曲り管がアーム
片の前に平面的に並んでスパイラルを形成している。収
納状態から、第1モータ減速機を角度θ回転させると
アーム片は第1モータ減速機の軸心回りにθ回転し、
そしてアーム片に接続する各種の曲り管からなるスパイ
ラルアームは、スパイラルの中心と第1モータ減速機の
軸心を一致させて回転する。第2モータ減速機を角度θ
回転させると、第2モータ減速機の回転軸に接続する
第1の曲り管が第2モータ減速機の軸心回りにθ回転
し、アーム片に対してθ傾く。第3モータ減速機を角
度θ回転させると、第3モータ減速機に接続する第2
の曲り管が第3モータ減速機の軸心回りにθ回転し、
第1の曲り管に対してθ傾く。以下、i番目のモータ
減速機を角度θ回転させるとi番目のモータ減速機に
接続する(i−1)番目の曲り管が、i番目のモータ減
速機の軸心回りにθ回転し(i−2)番目の曲り管に
対してθ傾く。この結果、最終の曲り管の他端は、θ
〜θそれぞれ対応する前方および横方向移動のトー
タル位置に移動する。最終の曲り管の、他端のモータ減
速機の回転により、センサをその対象物に指向させる。
ここではモータ減速機の作動順番を規定されない。
【0010】また、本発明の第2のスパイラルマニピュ
レータは、第1のスパイラルマニピュレータではアーム
片により第2モータ減速機を第1モータ減速機の回転軸
に直交する方向に離れた位置に設置したのに対して、第
2モータ減速機を、取り付け金具を介して第1モータ減
速機の前に設置したものであり、その他の曲り管および
センサを備える点で、第1のスパイラルマニピュレータ
と同一構成である。
【0011】第2のスパイラルマニピュレータの作用に
ついて説明する。このスパイラルマニピュレータの収納
時は、曲り半径が順に小さくなる各種の曲り管が第1モ
ータ減速機の前に平面的に並んでスパイラルを形成して
いる。収納状態から、第1モータ減速機を角度θ回転
させると、第2モータ減速機は第1モータ減速機の軸心
回りにθ回転し、第2モータ減速機に接続する各種の
曲り管からなるスパイラルアームは、それ全体が遊星の
ように第1モータ減速機の軸心を中心に旋回する。第2
モータ減速機以下のモータ減速機と第1の曲り管以下の
曲り管の作用は、第1のスパイラルマニピュレータと同
一であるので省略する。
【0012】なお、第1および第2のスパイラルマニピ
ュレータにおいて、各モータ減速機はサーボモータと歯
車減速機とを組み合わせた一体型で、回転数、回転速度
計測用のエンコーダを備えるものが好ましい。それぞれ
のスパイラルマニピュレータ制御装置としては、第1モ
ータ減速機の所定の部位に設定した原点からセンサの測
定対象点までの位置、到達時間を入力し、それぞれのモ
ータ減速機の回転角、回転速度を運動学解析により求め
てモータ減速機を駆動する装置を設けることが好まし
い。また、半円形状曲り管に代えて、半長円形状曲り
管、あるいはコ形状曲り管、曲り管の断面が三角形また
は四角形などの多角形の曲り管を用いてもよく、ここで
曲り管の管端における管軸間距離をスパンと称するとし
て、各種の半長円形状曲り管、あるいはコ形状曲り管、
曲り管の断面が三角形または四角形などの多角形の曲り
管はスパンが順に小さくなり、そして平面的に並ぶとき
にスパイラルを形成する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態1とな
るスパイラルマニピュレータについて図面を用いて説明
する。図1はスパイラルマニピュレータの全体構成図
で、図1(a)に正面図を、図1(b)に側面図を示
す。図2はスパイラルマニピュレータの収納時の形状を
示す図で、図2(a)に正面図を、図2(b)にA−A
矢視図を示す。図3はスパイラルマニピュレータの構成
要素であるアーム片の形状を示す図で、図3(a)に正
面図を、図3(b)に平面図を示す。図4はそれぞれ構
成要素である第1モータ減速機とアーム片との接続部を
示す図、図5はそれぞれ構成要素である第2モータ減速
機と第1の曲り間との接続部を示す図、図6はそれぞれ
構成要素である第1(第2)の曲り管と第3(第4)モ
ータ減速機、第2(第3)の曲り管との接続部を示す
図、図7は第3の曲り管とスパイラルマニピュレータ先
端部に設置する第5モータ減速機、センサ等のエンドエ
フェクタの取り付け金具との接続部を示す図である。
【0014】図1に示すように、実施の形態1のスパイ
ラルマニピュレータ30Aは、基盤7下面に回転軸を直
交して取り付けられる第1モータ減速機10と、第1モ
ータ減速機10の回転軸部に一端を接続し該回転軸に直
交する方向に延びる板状のアーム片1と、アーム片1の
他端に第1モータ減速機10と直交する方向に、かつア
ーム片1の旋回方向に回転軸を向けて設置された第2モ
ータ減速機11と、第2モータ減速機11の回転軸部に
同軸的に一端部を接続した半円形状の第1の曲り管2
と、第1の曲り管2の他端部に同軸的に設置された第3
モータ減速機12と、第3モータ減速機12の回転軸部
に同軸的に一端部を接続し、曲り半径が第1の曲り管2
より小さい半円形状の第2の曲り管3と、第2の曲り管
3の他端部に同軸的に設置された第4モータ減速機13
と、第4モータ減速機13の回転軸部に同軸的に一端部
を接続し、曲り半径が第2の曲り管3より小さい半円形
状の第3の曲り管4と、第3の曲り管4の他端部に同軸
的に設置された第5モータ減速機14と、第5モータ減
速機14の回転軸部に取り付けられたエンドエフェクタ
となるテレビジョンカメラ5およびマイクロフォン6と
から構成されている。
【0015】第1、第2および第3の曲り管2、3、4
は、図2に示すように同一径の管から構成され、かつ順
次曲り半径がρ、ρ、ρと小さくなる相似形に形
成されている。そしてこれら曲り管を連続的に接続した
とき第1モータ減速機10の軸心を中心とするスパイラ
ル形成する。すなわち第1、および第2、第3の曲り管
2、3、4はスパイラルアームを形成する。そのため、
第1の曲り管2の内側曲り半径(ρ−D/2)は第2
の曲り管3の外側曲り半径(ρ+D/2)より大き
く、また第2の曲り管3の内側曲り半径(ρ−D/
2)は第3の曲り管4の外側曲り半径(ρ+D/2)
より大きくする。ここで、Dは第1〜第3の曲り管2〜
4の、管断面の直径である。
【0016】基盤7に設置される第1モータ減速機10
は図4に示すように、サーボモータ15と歯車減速機1
6を一体的にケース17に組み込んで構成されており、
そして歯車減速機16の回転軸部16aがケース17前
面から突出している。なおサーボモータ15はエンコー
ダおよびブレーキを有したものである。第1モータ減速
機10は、取り付け用筒18内に収納されて、この取り
付け用筒18前端とケース17の前部外周に形成された
フランジ17aの後面が接するようにボルト締めされ
る。そして取り付け用筒18は、その後部に形成された
フランジ18aにより基盤7にボルト締めされる。な
お、第2〜第5モータ減速機11〜14は第1モータ減
速機10と同一構成である。
【0017】アーム片1は、図3に示すように、板から
構成され、その一端に第1モータ減速機10の回転軸部
を接続するための取り付け穴1aを、他端にはアーム片
1の板下面に板状の取り付け金具19が接続され、該取
り付け金具19には第2モータ減速機11を取り付ける
ための取り付け穴19aが形成されている。ここで第1
モータ減速機10の軸心とアーム片1の他端に設置する
第2モータ減速機11の軸心との間隔は、第1の曲り管
2の曲り半径と同一としている。これにより、スパイラ
ルマニピュレータの収納時に、第1モータ減速機10の
軸心が第1、第2、第3の曲り管2、3、4が形成する
スパイラルの中心を通ることになる。
【0018】図5にアーム片1と第1の曲り管2とを接
続する関節部の構造を示す。第2モータ減速機11の本
体(サーボモータ15、歯車減速機16およびケース1
7の部分を本体とする)はアーム片1他端の取り付け金
具19に設けた穴19aに第2モータ減速機11が設置
され、そのフランジ17aを介してアーム片1にボルト
により結合されている。そして第2モータ減速機11の
回転軸部16aには第1の曲り管2の一端が接続されて
いる。回転軸部16aはその先端部を第1の曲り管2の
内径に設けたフランジ2aと容易にボルトにより結合で
きる。なお、回転軸部16aと第1の曲り管2のフラン
ジ2aは、図5に示すように、両者の面を締め付けるよ
うにボルトで結合してもよいが、第1の曲り管2の外周
から回転軸部16a外周面にボルトを通して結合しても
よい。
【0019】図6に第1の曲り管2と第2の曲り管3と
を接続する関節部の構造を示す。第1の曲り管2の他端
内に第3モータ減速機12の本体を設置し、該モータ減
速機12のフランジ17aと第1の曲り管2の他端内径
に設けたフランジ2bとをボルトにより結合し、さらに
第3モータ減速機12の回転軸部16aと第2の曲り管
3と第3の曲り管4とを接続する関節部は、図6に示す
構造と同じであって、第2の曲り管3の他端内に第4モ
ータ減速機13の本体を設置し、該モータ減速機13の
フランジ17aと第2の曲り管3の他端内径に設けたフ
ランジ3bとをボルトにより結合し、さらに第4モータ
減速機13の回転軸部16aと第3の曲り管4一端の内
径に設けたフランジ4aとをボルトにより結合したもの
である。
【0020】図7に第3の曲り管4先端にエンドエフェ
クタとしてテレビジョンカメラ5、マイクロフォン6を
取り付ける関節部の構造を示す。この関節部は第3の曲
り管4の他端内に第5モータ減速機14の本体を設置
し、該モータ減速機のフランジ17aと第3の曲り管4
の他端内に設けたフランジ4bとをボルトにより結合
し、さらに第5モータ減速機14の回転部16aにエン
ドエフェクタを搭載する取り付け金具20をボルトによ
り結合したものである。取り付け金具20は、1辺を第
5モータ減速機14の回転部16aにボルトで結合し、
テレビジョンカメラ5、マイクロフォン6を搭載し、バ
ンドあるいはボルトなどの適当な手段により固定する。
なお取付金具20はエンドエフェクタを搭載し、それら
の位置を固定するものであればよい。
【0021】図8により、モータ減速機10〜14を構
成する歯車減速機16として、ハーモニックドライブ
(ハーモニックドライブシステム社製)の機構を説明す
る。ハーモニックドライブ21は、原理的に、サーボモ
ータの回転軸を軸心穴22aに接続される楕円形状カム
22と、該カム22の外周に、その周に沿って配置され
たベアリング23を介して楕円形状に取り付けられた外
歯24aを有する金属弾性体のフレックスプライン24
と、フレックスプライン24の一部の外歯すなわち楕円
長軸の頂点部の外歯とかみ合う内歯25aを有する円筒
状で剛体であるサーキュラスプライン25から構成され
る。フレックスプライン24の歯数:Zf、サーキュラ
スプライン25の歯数:Zcとすると、減速比iは(Z
c−Zf)/Zcとなる。ハーモニックドライブはコン
パクトで大きな減速比を得られるという特徴がある。こ
こでは、ハーモニックドライブの中心に位置する楕円形
状カム22が入力軸であり、外周に位置するサーキュラ
スプライン25が出力軸となる。
【0022】次に上記スパイラルマニピュレータの動作
について説明する。スパイラルマニピュレータは、図2
に示すような収納時の初期状態から下方に延びて、図1
に示すようにスパイラルマニピュレータ先端に取り付け
たカメラ5がその対象物を真横(初期状態と同じく第1
モータ減速機10の軸心に直交する方向)から撮影する
伸長時の状態に動作するものとする。マニピュレータの
位置原点は基盤7下面と第1モータ減速機10の軸心と
が直交する点とする。
【0023】第1モータ減速機10を回転角0からθ1
まで回転させると、アーム片1の他端に設けた第2モー
タ減速機11は第1モータ減速機10の軸心回りにθ
だけ旋回する。第1モータ減速機10は、原点から右横
方向にはρ(図1(b)参照)、下方向には原点から
第2モータ減速機11までの間隔aだけ離れた位置にあ
る。ここでは、図1に示すスパイラルマニピュレータは
1モータ減速機10を回転角θだけ回転した状態にあ
るとみなして以降の動作説明を行う。このときアーム片
1および第1、第2、第3の曲り管2、3、4の各関節
の基準点は一平面内に位置する、あるいは一平面内で移
動する。
【0024】第2モータ減速機11を0からθまで回
転させると、第1の曲り管の他端に設けた第3モータ
減速機12は、第2モータ減速機11の軸心回りにθ
だけ旋回し、それにより第2モータ減速機11から左方
向に2ρ・cosθ、下方に2ρ・sinθ
け離れた位置に移動する。第3モータ減速機12を0か
らθまで回転させると、第2の曲り管3の他端に設け
た第4モータ減速機13は、第3モータ減速機の12の
軸心回りにθだけ旋回し、それにより第3モータ減速
機12から右方向に2ρ・cos(θ−θ)、下
方に2ρ・sin(θ−θ)だけ離れた位置に移
動する。第4モータ減速機13を0からθまで回転さ
せると、第3の曲り管4の他端に設けた第5モータ減速
機14は、第4モータ減速機13の軸心回りにθだけ
旋回し、それにより第4モータ減速機13から左方向に
2ρ・cos(θ−(θ−θ))、下方に2ρ
・sin(θ−(θ−θ))だけ離れた位置に
移動する。
【0025】第5モータ減速機14によりテレビジョン
カメラ5を水平方向(第1モータ減速機10の軸心に直
交する方向)に向けるには、θ=θ−θ+θ
けテレビジョンカメラ5を回転させる。第5モータ減速
機14からテレビジョンカメラ5の対象物Tまでの距離
は、テレビジョンカメラ5の取り付け金具20およびテ
レビジョンカメラの焦点距離などにより決められる固定
値bとなり、対象物Tは第5モータモータ減速機14か
ら左方向にbだけ離れた位置となる。第5モータ減速機
14と対象物Tとの上下方向の位置関係は、テレビジョ
ンカメラ5の光軸を第5モータ減速機14の軸心と同レ
ベルにすることにより、両者間距離を0とする。
【0026】上記の位置関係からスパイラルマニピュレ
ータの原点とスパイラルマニピュレータ先端に設けたテ
レビジョンカメラ5の対象物Tとの位置関係は、原点か
ら対象物の横方向の距離L、上下方向の距離Hとすると
次式のように表せる。 L=ρ−2ρ・cosθ+2ρ・cos(θ−θ)−2ρ・co s(θ−(θ−θ))−b ・・・・・(1) H=a+2ρ・sinθ+2ρ・sin(θ−θ)+2ρ・sin (θ−(θ−θ)) ・・・・・(2) 上記動作の説明において、テレビジョンカメラ5により
対象物Tを水平方向よりθcだけ見下ろす場合には、θ
=θ−θ+θ−θcとなり、原点から対象物の
横方向の距離Lc、上下方向の距離Hcとすると次式の
ように表される。 Lc=ρ−2ρ・cosθ+2ρ・cos(θ−θ) −2ρ・cos(θ−(θ−θ)−θc)−b・cosθc ・・・・・(1) Hc=a+2ρ・sinθ+2ρ・sin(θ−θ) +2ρ・sin(θ−(θ−θ)−θc)+b・sinθc ・・・・・(2)
【0027】スパイラルアームのリーチは第1、第2、
第3の曲り管それぞれのスパン(直径)の合計長さ(2
ρ+2ρ+2ρ)となる。したがって、スパイラ
ルマニピュレータの動作範囲は、アーム片1の旋回によ
り第2モータ減速機が描く円上からスパイラルアームが
そのリーチで回転する範囲となる。また、曲り管からな
るアーム要素の数は図1に示すように3本に限らず、2
本ないし、4本以上としてもよく、用途に応じて適当な
本数を選択すればよい。アーム要素の形状は半円形に限
らず、半長円形、コ形、あるいは平行な2線分の一端を
一端側に膨らむ円弧でつなぐような曲線状のものでもよ
い。なお、減速動力伝達装置は、ハーモニックドライブ
に限らず、例えば、モータ軸に接続する小歯車とそれと
かみ合う大歯車の1組と、該大歯車の回転軸に接続する
別の小歯車とそれにかみ合う別の大歯車の、別の1組と
を組み合わせた2段減速装置等を用いてもよい。
【0028】次に本発明の実施の形態2となるスパイラ
ルマニピュレータについて、図9を参照して説明する。
前述の第1のスパイラルマニピュレータでは、アーム片
1により第2モータ減速機を第1モータ減速機の回転軸
に直交する方向に離して設置してあるのに対し、実施の
形態2のスパイラルマニピュレータは、第2モータ減速
機を取り付け金具を介して第1モータ減速機の直下に設
置したものであり、その他の曲り管およびセンサを備え
る点で第1のスパイラルマニピュレータと同一構成であ
る。
【0029】実施の形態2のスパイラルマニピュレータ
30Bは、基盤7下面に回転軸を直交して取り付けられ
る第1モータ減速機10と、第1モータ減速機10の回
転軸部に取り付け金具を介して、該回転軸部と直交しか
つ該回転軸部の回転方向に回転軸を向けて第1モータ減
速機10直下に設置された第2モータ減速機11と、第
2モータ減速機11の回転軸部に同軸的に一端部を接続
した半円形状の第1の曲り管2と、第1の曲り管2の他
端部に同軸的に設置された第3モータ減速機12と、第
3モータ減速機12の回転軸部に同軸的に一端部を接続
し、曲り半径が第1の曲り管2より小さい半円形状の第
2の曲り管3と、第2の曲り管3の他端部に同軸的に設
置された第4モータ減速機13と、第4モータ減速機1
3の回転軸部に同軸的に一端部を接続し、曲り半径が第
2の曲り管3より小さい半円形状の第3の曲り管4と、
第3の曲り管4の他端部に同軸的に設置された第5モー
タ減速機14と、第5モータ減速機14の回転軸部に取
り付けられた、エンドエフェクタとなるテレビジョンカ
メラ5およびマイクロフォン6とから構成されている。
【0030】実施の形態2のスパイラルマニピュレータ
30Bの動作は、実施の形態1のスパイラルマニピュレ
ータ30Aにおいて、アーム片1の旋回動作を除外した
もので、曲り管2〜4からなるスパイラルアームおよび
該アーム先端のテレビジョンカメラ5等の動作は実施の
形態1のものと同様である。ただし、収納状態で第1モ
ータ減速機を回転させたときに、実施の形態2のスパイ
ラルマニピュレータ30Bでは、図9に示すように第1
モータ減速機10の軸心回りにスパイラルアームが、第
1の曲り管2の曲り半径の2倍で旋回するのに対し、実
施の形態1のスパイラルマニピュレータ30Aでは、図
2に示すようにスパイラルアームはスパイラル軸心と第
1モータ減速機10の軸心が一致しており、第1の曲り
管の曲り半径をもって回転する。収納時に必要なスペー
スが実施の形態1のスパイラルマニピュレータ30Aの
ほうでは、実施の形態2のスパイラルマニピュレータ3
0Bより小さくなるという利点がある。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、スパイラルマニピュレ
ータは、主として曲り半径が順にちいさくなる各種曲り
管をモータ減速機を介して直列に接続して、各種曲り管
を平面的に並べたときにスパイラルを形成するよう構成
したことにより、スパイラルマニピュレータを収納する
とき、各種曲り管を平面的に並べることにより低姿勢で
収納することが可能であり、かつ伸長したときに各種曲
り管のスパン合計長の大きな動作範囲を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1であるスパイラルマニピ
ュレータの全体構成図である。
【図2】スパイラルマニピュレータの収納時の形状を示
す図である。
【図3】構成要素であるアーム片の形状を示す図であ
る。
【図4】スパイラルマニピュレータの構成要素である、
第1モータ減速機とアーム片との接続部を示す図であ
る。
【図5】構成要素である第2モータ減速機と第1の曲り
管との接続部を示す図である。
【図6】構成要素である第1(第2)の曲り管と第3
(第4)モータ減速機、第2(第3)の曲り管との接続
部を示す図である。
【図7】スパイラルマニピュレータ先端部に設置する第
5モータ減速機とエンドエフェクタの取り付け金具との
接続部を示す図である。
【図8】モータ減速機を構成する歯車減速機としてハー
モニックドライブを説明する図である。
【図9】本発明の実施の形態2となるスパイラルマニピ
ュレータの構成を示す図である。
【図10】従来技術として多関節ロボットを説明する図
である。
【符号の説明】
1 アーム片 1a 取り付け穴 2 第1の曲り管 2a フランジ 2b フランジ 3 第2の曲り管 3a フランジ 3b フランジ 4 第3の曲り管 4a フランジ 4b フランジ 5 テレビジョンカメラ 6 マイクロフォン 7 基盤 10 第1モータ減速機 11 第2モータ減速機 12 第3モータ減速機 13 第4モータ減速機 14 第5モータ減速機 15 サーボモータ 16 歯車減速機 16a 回転軸部 17 ケース 17a フランジ 18 取り付け用筒 18a フランジ 19 取り付け金具 19a 取り付け穴 20 取り付け金具 21 ハーモニックドライブ 22 楕円形状カム 23 ベアリング 24 フレックスプライン 25 サーキュラスプライン 30A 実施の形態1のスパイラルマニピュレータ 30B 実施の形態2のスパイラルマニピュレータ 41 アーム片 42 アーム片 43 アーム片 44 アーム片 45 アーム片

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基盤前面に回転軸を直交して取り付ける第
    1モータ減速機と、該第1モータ減速機の回転軸に一端
    を接続し該回転軸に直交する方向に延びるアーム片と、
    該アーム片の他端前面に第1モータ減速機の軸心と直交
    し、かつアーム片の旋回方向に回転軸を向けて設置され
    た第2モータ減速機と、該第2モータ減速機の回転軸に
    同軸的に順次それぞれモータ減速機を介して直列接続
    し、スパイラルを形成するよう曲り半径が順に小さくな
    る各種の半円形状曲り管と、該各種の曲り管のうち、最
    終の曲り管の他端から回転軸を突出させ該回転軸にセン
    サを取り付けるモータ減速機とを備えるスパイラルマニ
    ピュレータであって、前記第1モータ減速機と前記第2
    モータ減速機それぞれの軸心間距離を、第2モータ減速
    機に直接接続する曲り管の曲り半径と同一とし、前記各
    種の曲り管は平面的に並ぶときにスパイラルを形成する
    ことを特徴とするスパイラルマニピュレータ。
  2. 【請求項2】基盤前面に回転軸を直交して取り付ける第
    1モータ減速機と、該第1モータ減速機の回転軸に取り
    付け金具を介して接続し、かつ該第1モータ減速機の軸
    心に直交して回転軸を向けて設置された第2モータ減速
    機と、該第2モータ減速機の回転軸に同軸的に順次それ
    ぞれモータ減速機を介して、直列接続しスパイラルを形
    成する曲り半径が順に小さくなる各種の半円形状曲り管
    と、該各種の曲り管のうち、最終の曲り管の他端から回
    転軸を突出させ該回転軸にセンサを取り付けるモータ減
    速機とを備えるスパイラルマニピュレータであって、前
    記第2モータ減速機は前記第1モータ減速機の前方に位
    置し、前記各種の曲り管は平面的に並ぶときにスパイラ
    ルを形成することを特徴とするスパイラルマニピュレー
    タ。
  3. 【請求項3】前記各モータ減速機はサーボモータと歯車
    減速機とを組み合わせた一体型であり、回転数、回転速
    度計測用のエンコーダを備えることを特徴とする請求項
    1または2に記載のスパイラルマニピュレータ。
  4. 【請求項4】前記半径が順に小さくなる各種の半円形状
    曲り管に代えて、各種の半長円形状曲り管、あるいは各
    種のコ形状曲り管、曲り管の断面が三角形または四角形
    などの多角形の曲り管を用い、前記曲り管の管端での管
    軸心間距離をスパンと表すものとして、前記各種の半長
    円形状曲り管および前記各種のコ形状曲り管は、スパン
    が順に小さくなり、そして平面に並ぶときにスパイラル
    を形成することを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載のスパイラルマニピュレータ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106078675A (zh) * 2015-04-28 2016-11-09 精工爱普生株式会社 机器人
JP2016203344A (ja) * 2015-04-28 2016-12-08 セイコーエプソン株式会社 ロボット
CN107053252A (zh) * 2015-10-30 2017-08-18 精工爱普生株式会社 机器人
JP2017185625A (ja) * 2017-07-13 2017-10-12 セイコーエプソン株式会社 ロボット

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