JP2003300011A - 管内ライニング方法 - Google Patents

管内ライニング方法

Info

Publication number
JP2003300011A
JP2003300011A JP2002103866A JP2002103866A JP2003300011A JP 2003300011 A JP2003300011 A JP 2003300011A JP 2002103866 A JP2002103866 A JP 2002103866A JP 2002103866 A JP2002103866 A JP 2002103866A JP 2003300011 A JP2003300011 A JP 2003300011A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
paint
drainage
lining
coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002103866A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4203556B2 (ja
Inventor
Yoshio Ishida
良夫 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON REFORM KK
Original Assignee
NIPPON REFORM KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON REFORM KK filed Critical NIPPON REFORM KK
Priority to JP2002103866A priority Critical patent/JP4203556B2/ja
Publication of JP2003300011A publication Critical patent/JP2003300011A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4203556B2 publication Critical patent/JP4203556B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Protection Of Pipes Against Damage, Friction, And Corrosion (AREA)
  • Pipe Accessories (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】複雑な構造の配管に対しても比較的短時間で管
内壁全体に塗り残しのない防錆塗料の塗膜を形成できる
管内ライニング工法を提供する。 【解決手段】ガラスフレークが添加された塗料を使用
し、かつこの塗料主剤、硬化剤及び硬化促進剤を温度条
件に応じて適切な比率で配合して、ライニング施工を施
すべき管11a...の一端から所定部分までを一施工
区域とする。この一施工区域について塗料を管内を流れ
る空気流によって送ることによる管内壁を塗装する工程
を少なくとも2回実行する。このようにして、管内壁に
対する塗り残しの防止と、ピンホールの発生の低減が実
現され、腐食等に対して有効なライニング皮膜が形成さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、建造物中
などに配管された管のライニング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】集合住宅等の複数層の建造物では、排水
管等について所定の時期に管更生工事を実施する必要が
ある。このような建造物では、例えば、この建造物の垂
直方向に設置された排水竪主管と、この排水竪主管に向
けて各階の水廻り設備からの排水が流れる専有枝管とを
備えている。
【0003】このような専有枝管としては、通常は亜鉛
メッキ鋼管や鋳鉄管が用いられることが多く、これらは
時間の経過とともに内壁が腐食し、一般的には20〜3
0年で穴が開いて使用できなくなる。
【0004】そこで、そのような事態に至る以前に、排
水管等の更生工事を実施することで、長期間の使用に対
処している。このような配管の更生工事では、排水管塗
等の内面に発生した錆、付着した堆積物等を除去し、管
内壁を平滑にするための研磨作業と、研磨した管内壁に
防錆塗料を塗布するライニング作業を実施するのが一般
的である。
【0005】この工事では専有枝管については、例え
ば、バキューム法によるビニルエステル樹脂塗料を用い
たライニング、もしくはエポキシ樹脂塗料を用いた気流
法ライニング等の方法による防錆塗料の塗布が行われ
る。これらの方法では、排水管等が使用できなくなる時
間をできる限り短縮するために、管内部に対する塗料の
塗布は一回のみである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、排水竪主管に
比べて集合住宅の専有枝管部等に設置される専有枝管等
に着目すると、これらは、一般的に管径は小さいもの
の、形状や管径等について様々な種類の管が使用されて
いることが多く、これらを接続するための継ぎ手も多く
設置されているので構造が複雑である。
【0007】したがって、上記のような一回塗りによっ
て、管内壁に塗り残しのない塗布をすることは実際には
困難である。
【0008】一方、漏れのない塗布をするために複数回
にわたる防錆塗料の塗布をしようとすれば、当然ながら
工期が長期化する。このような工期の延長に伴って、排
水管が使用できない時間が長くなれば、集合住宅等では
住民の生活に大きな影響を及ぼす。そこで、これらの事
情から一回塗りで作業を終了させることもやむを得ない
のが現状であった。
【0009】このような場合は、比較的短い周期で配管
の更生工事を実施する必要があり、状況によっては、管
の補修や取り替えの必要が生じる場合もある。
【0010】本発明はかかる問題点を解決するためにな
されたもので、複雑な構造の配管に対しても比較的短時
間で管内壁全体に漏れのない防錆塗料の塗膜を形成でき
る管内ライニング工法を提供することを技術的課題とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
達成するために以下のような構成とした。すなわち、管
内壁に防錆塗料を塗布する管のライニング施工におい
て、ガラスフレークが添加された塗料を使用し、かつこ
の塗料に硬化剤と硬化促進剤を温度条件に応じて適切な
比率で配合して、ライニング施工を施すべき管の一部ま
たは全部を一施工区域とし、この一施工区域に塗料を前
記管内を流れる空気流とともに送ることで管内を塗装す
る工程を、少なくとも二回実行することを特徴とする。
【0012】前記塗料として、例えば、ガラスフレーク
を含有するビニルエステル樹脂塗料を使用することがで
きる。このようなガラスフレークが添加された塗料を用
いることで、耐食性、耐久性に優れた塗膜を管内に容易
に形成することが可能となる。
【0013】硬化剤としては、例えば、過酸化物(キュ
メンハドロパーオキサイドとターシャリーブチルパーベ
ンゾエートの混合物など)が好適である。、また、硬化
促進剤としては、例えば、コバルト化合物(ナフテン酸
コバルトなど)を使用することができる。
【0014】本発明では、温度条件等に応じて、前記塗
料の主剤に硬化剤と硬化促進剤の適量を添加した塗料を
使用することが可能である。
【0015】なお、管内の一回目の塗装である一次ライ
ニングによって塗布された塗料の塗膜の指触硬化後に、
引き続き二回目の塗装である二次ライニングを実施する
ようにすることが好ましい。すなわち、ガラスフレーク
入りの塗料を用いた上に、少なくとも二回の塗料の塗布
をすることで、管内壁に対する塗り残しの防止と、ピン
ホールの発生の低減が実現され、管内に腐食等に対して
きわめて有効なライニング皮膜を形成できる更生工事を
実施することができる。
【0016】また、硬化促進剤を温度条件に応じて適切
な比率で塗料に配合することで、塗料の硬化時間を調整
することが可能となる。このように、一次ライニングが
終了した後、短時間で塗料が半硬化に至るように調整す
ることで、長時間の養生をすることなく、続けて管内の
二回目の塗装である二次ライニングを実施することがで
きる。
【0017】なお、二次ライニングでは、管内部に一次
ライニングと同一の方向から空気を流して塗装を行う
が、条件によっては逆の方向から空気流を流して、塗料
を送るようにして実施することも可能である。
【0018】このような複数回のライニングによって、
塗膜が管内壁全体にむらなく形成され、しかもこのライ
ニングを短時間のうちに行うことができる。
【0019】また、前記管は、例えば、多層階の建造物
における排水管であって、垂直方向に設けた竪主管から
各階で水平方向に分岐して配管された専有枝管とを含
み、この専有枝管から前記竪主管までを一施工区域とす
ることができる。
【0020】通常、集合住宅ではいわゆる専有部分に専
有枝管が設けられるので、これらの専有枝管が存在する
範囲を一施工区域とすることになる。ここで専有枝管と
は、主管から枝分かれしているものを広く含み、必ずし
も集合住宅の専有部分に設置された枝管に限られるもの
ではない。
【0021】なお、温度条件に応じた量の硬化剤と硬化
促進剤を塗料に混合することで、塗料を乾燥させ硬化さ
せるための前記空気流は、常温空気の送風で足るように
なる。しがたって、空気の加熱のためのヒータ設備が不
要である。そのため設備の簡略化が可能であり、施工時
間も短くなる。
【0022】本発明によれば、少なくとも二回の塗料の
塗布によって、複雑な構造の配管に対しても管内壁全体
に漏れのない塗料の塗膜が形成される。
【0023】また、硬化促進剤の添加によって比較的短
時間で塗料が硬化するので、硬化剤と硬化促進剤の添加
量を温度条件等に基づいて変化させることで、ほぼ所望
の時間で塗料が半硬化に至るように調整できる。したが
って、複数回の塗料の塗布を実施しても施工時間が長期
化しないように容易に調整することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0025】ここでの本発明の実施形態は、多層階の建
造物に設けられた排水竪主管に接続されている排水専有
枝管にライニングを施し、これを更生させる場合であ
る。図1には、例えば、集合住宅において垂直方向に設
置された排水竪主管10と、これに接続されるように各
階毎に水平方向に設けられた排水専有枝管11a、11
b、11c、及び11dの概略が示されている。
【0026】図1において、A,B,Cは排水専有枝管
11aの排水口をそれぞれ示し、例えば、Aは台所排水
口、Bは浴室排水口、Cは洗面所排水口とすることがで
きる。また、これらの排水専有枝管11a、11b、1
1c、及び11dと排水竪主管10とは、それぞれ接続
部12a、12b、12c、及び12dにおいて接続さ
れている。
【0027】このような既設の排水専有枝管11a、1
1b、11c、及び11dの内壁面を更生する場合に
は、最初に、これらの内壁面に付着している錆や汚れを
除去するために研磨が行われる。この研磨を、図1に示
すように最上階の排水専有枝管11aの更生工事をする
場合として説明すれば、例えば、次のような手順によっ
て実施される。
【0028】先ず、排水口A、B、Cから空気を流して
排水専有枝管11a...内を乾燥させる。なお、排水
専有枝管11a...内の汚れが激しい場合は、各排水
専有枝管11a...を高圧ジェット水で、管内を乾燥
させる前に粗洗浄することが望ましい。
【0029】次に、排水竪主管10の最上部に連通する
開口13、及びこの排水竪主管10に接続されている更
生対象以外の各排水専有枝管11b、11c、11
d、....の排水口を適当な手段により塞ぐ。そし
て、更生を行う排水専有枝管11aのA−D区間の排水
口Aは、ホース16を介して空気圧縮機14に接続され
ている空気分配器25の一端に接続される。同時に、中
間に研磨剤投入機15を介在させたホース22の他端
が、排水口Aに挿入される。他の排水口B、Cにも、空
気分配器25とホース23,24がそれぞれ接続され
る。このとき、全ての排水口にホースを接続することな
く、これらの排水口をプラグ止めしてもよい。
【0030】さらに、排水竪主管10の上部圧力を検出
するための圧力計27を、空気分配器25の近傍に設置
する。
【0031】その後、空気圧縮機14を稼働させると、
研磨材投入機15において研磨材である銅カラミ、もし
くは銅カラミと珪砂を混合したものが、圧縮空気ととも
に排水専有枝管11aのA−D区間内に送り込まれる。
この場合に、排水専有枝管11aの管径を50Aとする
と、管内に送入される圧縮空気の圧力は、管内での流速
が100m/sec.に相当する風量になるように、空気流
量計26で空気流量を見ながら、空気分配器25の分配
弁の開度を調整する。このとき、排水口B、Cに接続さ
れる空気分配器25の分配弁を僅かに開いて空気を流
し、研磨材が排水口B、Cに逆流することが好ましい
が、これをプラグ止めしてもよい。
【0032】一方、排水竪主管10の下部末端には、吸
引装置17から集塵機18及び研磨材セパレータ19を
介して延びるホース20が接続され、排水竪主管10内
の空気が吸引されようになっている。このとき、排水竪
主管の管径を65A、排水専有枝管A−D区間の長さを
8mとすると、吸引装置17による吸引力をマイナス1
8KPaに調整し、排水専有枝管主管10と排水専有枝
管11aの接続点12aでの管内圧力がほぼ大気圧か、
それよりも低くなるようにする。そして、排水竪主管1
0内の圧力を、圧力計27で確認する。
【0033】排水竪主管10の管径は、通常、排水専有
枝管11a、11b、11c、...の管径よりも大き
いので、これらの排水専有枝管11a、11b、11
c、...の研磨空気量に対して排水竪主管10での圧
力損失は少ない。したがって、吸引装置17の吸引能力
はマイナス20KPa程度であればよい。
【0034】以上のように、5階の部分における排水専
有枝管11aと排水竪主管10との接続点12a以外の
同様な接続点12b、12c、12d...では、管内
圧力が大気圧かそれ以下となるので、各階の専有枝管部
分に配管された排水専有枝管11b、11c、....
の各排水口から加圧空気が噴出するようなことはない。
【0035】他の排水専有枝管11a、11b、11
c、...の更生のためにこれらの内部を研磨する場合
には、上記と同一の手順で研磨が実施される。その際、
排水専有枝管の内面から剥がれた付着物や研磨材は、排
水竪主管10の末端に接続されたホース20を介して、
研磨材セパレータ19に吸い込まれ、ここで吸引された
研磨材等と空気が分離され、研磨材は集塵機18に捕捉
される。また、空気は吸引装置17から排気される。
【0036】その結果、各階専有枝管部分に配管された
排水専有枝管の排水口から加圧空気を噴出させることな
く、排水専有枝管11aの内壁面が塗装に適する程度ま
で研磨される。 なお、この排水専有枝管11aに接続
されている他の分岐管(B−D区間、C−D区間)につ
いても同様に洗浄及び研磨を実施することができる。ま
た、他の排水専有枝管11b、11c、...について
も同様に洗浄及び研磨を実施することができる。
【0037】上記のように洗浄、研磨された排水専有枝
管11a、11b、11c、...の内面は、その後に
塗装される。
【0038】この塗装作業は、本発明にかかる方法に基
づいて実施される。
【0039】すなわち、排水専有枝管11aのA−D区
間を一施工区域として塗装する場合は、排水口Aから加
圧空気に乗せてガラスフレーク入りの塗料を、適切な空
気風量で管内に送り込む。
【0040】また同時に、排水竪主管10の末端から吸
引装置17により、排水専有枝管11aと排水竪主管1
0との接続点12aでの管内圧力がほぼ大気圧若しくは
これ以下になるように吸引する。
【0041】ここでは、ガラスフレークが添加された塗
料としてビニルエステル樹脂塗料を使用する。この塗料
には、硬化剤及び硬化促進剤が添加される。この塗料の
一例の性状を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】また、硬化剤と硬化促進剤は、温度条件に
応じて適切な比率で塗料(主剤)に添加されている。こ
の硬化剤及び硬化促進剤の添加比率と気温の関係を表2
に示す。
【0044】
【表2】
【0045】表2の添加比率は、最も適切と思われるも
のを掲げたものであり、可能な範囲で適宜これを変更す
ることは差し支えない。
【0046】具体的な塗装作業では、図2に示されるよ
うに、排水竪主管10の最上部に連通する開口13、及
びこの排水竪主管10に接続されている更生対象以外の
各排水専有枝管11b、11c、11d、....の排
水口を、適当な手段により塞ぐ。
【0047】次いで、更生する排水専有枝管11aのA
−D区間の排水口Aに塗料供給器21を取り付け、この
塗料供給器21には、空気圧縮機14にホース16を介
して繋がれた空気分配器25と接続されるように、ホー
ス22の他端が挿入される。
【0048】その後、空気圧縮機14を運転すると、加
圧空気と共に塗料が排水口Aから送り込まれる。この場
合の排水専有枝管11aに対する塗料注入量及び空気流
量の一例を表3に示す。ここでは管径がそれぞれ異なる
例について示している。
【0049】
【表3】
【0050】ここでは、施工対象管の長さが1〜2m程
度のように短い場合には、空気流量は40〜50m/se
c.に変更することが好ましい。
【0051】また、塗料注入量は、表3中の数値に塗料
注入管に残存するロス分を加えて算出するのが好まし
い。
【0052】このような塗装の際には、排水竪主管10
の末端に接続されたホース20を介して吸引装置17に
よりマイナス10KPaの吸引力で管内を吸引する。そ
の際、排水竪主管10の末端に接続されたホース20を
介して、塗料セパレータ9に吸い込まれ、ここで吸引さ
れた塗料と空気が分離され、塗料は集塵機18に捕捉さ
れ、空気は吸引装置17から排気される。
【0053】このとき、排水口Aからの加圧空気圧力を
20KPaとすると、空気流量が7m3/min.で接
続点12aでの管内圧力は大気圧かそれ以下となる。ま
た、排水竪管10内の上部圧力を、圧力計27で計測
し、所定圧力に保持されていることを確認しながら作業
を実施する。このような条件で、管長に対して適合する
時間、所定量の塗料を空気流とともに送り、排水専有枝
管11aのA−D区間を塗装する。
【0054】また、他の階の専有枝管部分に配管された
排水専有枝管11b、11c、11d、....も同様
の方法で塗装することができる。この場合、各排水専有
枝管の一本ずつを排水竪主管10に近い管から分岐点ま
でを塗装し、最後に排水竪主管10との分岐点までを塗
装する。
【0055】図2の例では、排水専有枝管11b、11
c、11d、....の塗装において、これらの管の管
径よりも大きい排水竪主管10に向けて塗装するので、
排水専有枝管の空気流速は加圧力を調整することによっ
て、管径や管長の制限を受けることなく適正流量で塗装
することが可能である。
【0056】次に、表4に温度と塗装時間の関係を示
す。
【0057】
【表4】
【0058】通常は、表4に示す時間、管内に塗料を空
気流とともに送れば、適度な厚みの塗膜が管内壁に形成
され、塗装が終了する。
【0059】ここでは、このような塗装を一次ライニン
グとし、この一次ライニングの終了後は、即座に、各排
水口から空気を送り込み、管内の空気を置換することに
より管内壁の塗膜を硬化させる。この場合、適切な種類
と量の硬化剤と硬化促進剤の添加によって、所定の硬化
時間で塗料(ライニング材)が指触硬化する。この指触
硬化とは、指が塗膜に触れても指に塗料が動くことがな
い程度の硬化をいう。
【0060】一例を示すと、管径50Aで長さ5mの管
の場合、ライニング後の送風空気量は20L/分程度
で、塗料は充分に硬化する。すなわち、管内の空気が毎
分2回以上、置換される空気量が送られることで、所定
の硬化状態がとなる。
【0061】なお、温風を管内に送ることでより早く塗
料の硬化が進むので、施工時間の短縮の要請があれば、
事情によって温風を用いることを選択してもよい。
【0062】しかし、この場合は温風加熱のために空気
を暖めるヒータを使用しなければならず、現場の施工管
理上、できるだけヒータを用いずに室温の空気を送るこ
とで塗料を硬化させることが望ましい。本実施例の方法
によれば、通常は、硬化剤及び硬化促進剤の使用によ
り、室温の空気で充分に硬化時間が短縮される。特に夏
期は気温が高いので硬化が早く、ヒータを使用する必要
はない。
【0063】一方、冬期は、表2に示したように硬化剤
及び/または硬化促進剤の添加量を多くすることで硬化
時間を調整することができるが、それでも硬化時間のさ
らなる短縮が要求されるときは、例外的に温風による乾
燥を選択する。
【0064】次に、一次ライニングにより塗布された塗
料の塗膜の半硬化後に、引き続き2回目の塗装である二
次ライニングを実施する。一次ライニングの塗膜が指触
硬化状態であることを確認した後、上述した一次ライニ
ングと同様の方法で二次ライニングを実施する。この方
法は、一次ライニングと同様であるので説明を省略す
る。
【0065】また、二次ライニング後の塗料は、一次ラ
イニングと同様に室温空気を送ることで硬化させること
ができるが、状況によっては温風を送ることで硬化させ
ることを選択してもよい。
【0066】本実施例の方法によれば、同一日に一次ラ
ニングと二次ライニングの実施が可能であり、良好な塗
膜が形成される上に、施工による排水管使用の不可能な
時間が長期化しない利点がある。
【0067】このような一次ライニングと二次ライニン
グの実施によって、排水管の凹凸の激しい損傷の大きな
面が存在しても塗膜の厚みが平均化される。また、ピン
ホールを低減させ、良好なライニング塗膜を形成するこ
とができる。
【0068】以上は、排水専有枝管に対するライニング
を例に説明したが、本発明の方法は、排水竪主管のライ
ニングにも適用することができる。この場合の空気流量
は30m〜50m/min.が適切である。さらに、本発明
の方法は排水管に限られず、あらゆる配管内部のライニ
ングにも適用することが可能である。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、複雑な構造の配管に対
しても比較的短時間で管内壁全体に漏れのない防錆塗料
の塗膜を形成することができる。
【0070】また、硬化剤と硬化促進剤の使用によって
施工期間が短縮化されるので、配管の使用不可能な時間
が短くなり、施工による影響を少なくすることができ
る。
【0071】さらに、硬化剤及び/または硬化促進剤の
添加量を変えることで、施工時の温度変化に適応させて
塗料の硬化時間を所定時間内になるように調整すること
ができるから、温度条件によって施工時間が大きく変わ
ることが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である排水専有枝管の更生
方法により排水専有枝管内の研磨の実施状況を概略的に
示す図である。
【図2】本発明の一実施形態である排水専有枝管の更生
方法により排水専有枝管内の塗装の実施状況を概略的に
示す図である。
【符号の説明】
10 排水竪主管 11a、11b、11c、11d 排水専有枝管 12a、12b、12c、12d 排水竪主管と排水
専有枝管との接続点 14 空気圧縮機 15 研磨材投入機 16、20、22、23、24 ホース 17 吸引装置 18 集塵機 19 研磨剤セパレータ 21 塗料供給器 25 空気分配器 26 空気流量計 27 圧力計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H024 EA01 EC04 ED02 ED12 EE02 EE03 3H025 EA01 EB13 EB23 4D075 AE03 AG06 CA33 DA14 DA15 DA16 DB02 DB05 DC05 EA07 EA17 EB19 EC03 EC23

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】管内壁に防錆塗料を塗布する管のライニン
    グ施工において、ガラスフレークが添加された塗料を使
    用し、かつこの塗料に硬化剤と硬化促進剤を温度条件に
    応じて適切な比率で配合して、ライニング施工を施すべ
    き管の一部または全部を一施工区域とし、この一施工区
    域に塗料を管内を流れる空気流とともに送ることで管内
    を塗装する工程を、少なくとも二回実行することを特徴
    とする管内ライニング方法。
  2. 【請求項2】前記管は、多層階の建造物における排水管
    であって、垂直方向に沿って設けた竪主管と、各階で水
    平方向に沿って前記竪主管から分岐して配管された専有
    枝管とを含み、この専有枝管から前記竪主管までを一施
    工区域とすることを特徴とする請求項1に記載の管内ラ
    イニング方法。
  3. 【請求項3】前記塗料は、ガラスフレークを含有するビ
    ニルエステル樹脂塗料であり、管内の一回目の塗装であ
    る一次ライニングにより塗布された塗料の塗膜の半硬化
    後に、引き続き管内の二回目の塗装である二次ライニン
    グを実施することを特徴とする請求項1または2に記載
    の管内ライニング方法。
  4. 【請求項4】前記管内を塗装する各工程の終了後、管内
    に常温空気または温風を送ることで塗膜の硬化を促進さ
    せることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載
    の管内ライニング方法。
JP2002103866A 2002-04-05 2002-04-05 管内ライニング方法 Expired - Lifetime JP4203556B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002103866A JP4203556B2 (ja) 2002-04-05 2002-04-05 管内ライニング方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002103866A JP4203556B2 (ja) 2002-04-05 2002-04-05 管内ライニング方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003300011A true JP2003300011A (ja) 2003-10-21
JP4203556B2 JP4203556B2 (ja) 2009-01-07

Family

ID=29389436

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002103866A Expired - Lifetime JP4203556B2 (ja) 2002-04-05 2002-04-05 管内ライニング方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4203556B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100393829C (zh) * 2006-06-01 2008-06-11 江苏兰陵化工集团有限公司 湿法烟气脱硫设备防腐的乙烯基酯树脂玻璃鳞片涂料
KR102374714B1 (ko) * 2021-04-26 2022-03-15 평원개발(주) 관로 보수 라이닝체 및 관로 보수 공법
JP7207668B2 (ja) 2020-10-01 2023-01-18 株式会社タイコー 給湯用銅管更生方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100393829C (zh) * 2006-06-01 2008-06-11 江苏兰陵化工集团有限公司 湿法烟气脱硫设备防腐的乙烯基酯树脂玻璃鳞片涂料
JP7207668B2 (ja) 2020-10-01 2023-01-18 株式会社タイコー 給湯用銅管更生方法
KR102374714B1 (ko) * 2021-04-26 2022-03-15 평원개발(주) 관로 보수 라이닝체 및 관로 보수 공법

Also Published As

Publication number Publication date
JP4203556B2 (ja) 2009-01-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10076770B2 (en) Processes for coating the interior surfaces of nonmetal materials
CA2674439C (en) Methods and systems for coating and sealing inside piping systems
US9555453B2 (en) Methods and systems for abrasive cleaning and barrier coating/sealing of pipes
JP2003300011A (ja) 管内ライニング方法
EP2214869A1 (en) Methods and systems for abrasive cleaning and barrier coating/sealing of pipes
JP4295893B2 (ja) 排水枝管の更生方法
JP2003293413A (ja) 排水管の更生方法
US20110048322A1 (en) Methods and Systems for Abrasive Cleaning and Barrier Coating/Sealing of Pipes
JP2889525B2 (ja) パイプ内面のライニング方法
JP4108668B2 (ja) 配管内面塗膜の硬化促進方法
JP4053808B2 (ja) 排水枝管の更生方法
JP2008142591A (ja) 配管のライニング方法
JP3294216B2 (ja) パイプ内面のライニング方法
JPH0233904Y2 (ja)
JP3225026B2 (ja) パイプ内面のライニング方法
JP2003290716A (ja) 配管のライニング方法
JP2000279882A (ja) パイプ内面のライニング方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040915

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061026

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070522

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070703

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080805

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20080904

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080904

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080904

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111024

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4203556

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121024

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121024

Year of fee payment: 4

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121024

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131024

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131024

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term