JP2003297355A - 炭素材用原料およびそれを用いたケイ素含有炭素材 - Google Patents
炭素材用原料およびそれを用いたケイ素含有炭素材Info
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Abstract
用原料、ケイ素含有炭素材、二次電池負極材およびリチ
ウム二次電池を提供すること。 【解決手段】 本発明の炭素材用原料は、比表面積50
〜1000m2/gである炭素材およびケイ素含有炭素前
駆体を含むものであり、前記炭素材は比表面積80〜7
00m2/gであることが好ましく、前記ケイ素含有炭
素前駆体は、ケイ素粉末とピッチとの混合物から構成さ
れるものが好ましい。また、本発明のケイ素含有炭素材
は前記炭素材用原料を炭素化処理したものであり、二次
電池負極材は前記ケイ素含有炭素材を含むものであり、
リチウム二次電池は前記二次電池負極材を用いたもので
ある。
Description
イ素含有炭素材およびそれを用いた二次電池負極材、リ
チウム二次電池に関する。
などのポータブル機器の普及に伴い、移動用電源として
小型高容量の二次電池に対する需要が高まり、リチウム
二次電池の使用が拡大されてきた。上記に示したリチウ
ム二次電池の負極材用炭素材としては、特開平5−74
457号公報記載の黒鉛を使用しているものが挙げられ
る。黒鉛は、サイクル性が非常によいことが特長である
が、理論充放電容量が372mAh/gであるため、こ
れ以上の充放電容量は望めないという欠点がある。ま
た、黒鉛材料以外では、特開平5−28996号公報、
特開平7−73868号公報等に示されるピッチコーク
スを使用した負極材が挙げられる。この材料は易黒鉛化
炭素材であるが、焼成温度が2000℃を超える領域で
は黒鉛化が進行する。黒鉛になってしまうと充放電容量
が決定されてしまう。また黒鉛化される前の温度域(1
000〜1800℃)においては充放電容量の高い炭素
材が得られている。しかしながら、サイクル性が乏し
く、ピッチコークスは不純物を多く含んでおり、電池特
性に悪影響を及ぼす。
度の低温で処理された炭素負極は、次世代の高容量型炭
素負極の有力候補の一つである。充電容量で850mA
h/gと、重量あたりの容量で黒鉛をこえる。また、低
温処理であるため、エネルギーメリットも高い。しかし
ながら、電位が高く、充放電での電位のヒステリシスが
大きいのが難点である。炭素以外のリチウムイオン負極
材として注目されているのが、例えば特開平5−166
536号公報に示される金属酸化物含有炭素材、及び特
開平6−290782号公報に示される窒素含有炭素材
である。しかしながら、これらの炭素材では充放電容量
800mAh/gと非常に大容量ではあるが、瞬間放電
量が非常に高いことからその制御が困難であるとされて
いる。
ョン能が非常に高い材料としてケイ素元素があり、それ
を用いたケイ素含有炭素材として、特開平05−144
74公報,特開平7−315822公報,再表98/0
24135公報,特開平08−231273公報等があ
る。これらにおいて、有機ケイ素化合物、無機ケイ素化
合物を使用している場合、ケイ素と結合している有機又
は無機元素の影響を受けケイ素元素が持っている充放電
容量が十分に活かされていない。また、ケイ素元素を使
用している場合でも、易黒鉛化炭素前駆体,難黒鉛化炭
素前駆体又は炭素材にケイ素元素を混合し炭化処理して
いる。この場合、ケイ素の炭素材への分散性は良い。し
かし、炭素材表面へのケイ素元素の露出により充放電容
量は高いが、充放電効率が低い。あるいは、ケイ素元素
の炭素材表面への露出は少ない場合でも、ケイ素元素へ
のリチウムイオンのインターカレーションによるケイ素
元素の膨張による炭素材の破損を押える事が困難で、充
放電効率を低下させる傾向にある。
放電容量を発揮することができる炭素材用原料、ケイ素
含有炭素材、二次電池負極材およびリチウム二次電池を
提供することである。
(1)〜(9)の本発明により達成される。 (1)比表面積50〜1000m2/gである炭素材とケ
イ素含有炭素前駆体とを含むことを特徴とする炭素材用
原料。 (2)前記炭素材は、比表面積80〜700m2/gで
ある前記(1)に記載の炭素材用原料。 (3)前記炭素材は、黒鉛である前記(1)又は(2)
に記載の炭素材用原料。 (4)前記炭素材は、前記炭素材用原料全体に対して4
0〜80重量%である前記(1)ないし(3)のいずれ
かに記載の炭素材用原料。 (5)前記ケイ素含有炭素前駆体は、ケイ素粉末とピッ
チとの混合物から構成される前記(1)ないし(4)の
いずれかに記載の炭素材用原料。 (6)前記ケイ素粉末は、前記ケイ素含有炭素前駆体全
体の10〜60重量%である前記(5)に記載の炭素材
用原料。 (7)前記(1)ないし(6)のいずれかに記載の炭素
材用原料を炭化処理してなるケイ素含有炭素材。 (8)前記(7)に記載のケイ素含有炭素材を含有する
二次電池負極材。 (9)前記(8)に記載の二次電池負極材を用いたリチ
ウム二次電池。
イ素含有炭素材、二次電池負極材およびリチウム二次電
池について、詳細に説明する。本発明の炭素材用原料
(以下、炭素材用原料(c)という)は、比表面積が5
0〜1000m2/gである炭素材(以下、炭素材(a)
という)及びケイ素含有炭素前駆体(以下、ケイ素含有
炭素前駆体(b)という)を含むものである。また、本
発明のケイ素含有炭素材(以下、ケイ素含有炭素材
(d)という)は前記炭素材用原料(c)を炭素化処理
したものであり、二次電池負極材は前記ケイ素含有炭素
材(d)を含むものであり、リチウム二次電池は前記二
次電池負極材を用いたものである。
m2/gである炭素材(a)としては、例えば、モノマー
から細孔形成制御にて前記比表面積を有するフェノール
樹脂、メラミン樹脂、ポリイミド樹脂、ピッチ樹脂等を
炭化した炭素材、炭化処理条件等で細孔を制御すること
で比表面積を得た炭素材、水蒸気や薬品等で炭素材を賦
活し前記比表面積を有する炭素材、または機械的粉砕に
て前記比表面積を有する炭素材等が挙げられる。これら
の中でも上記法により得られた黒鉛が好ましい。これに
より二次電池に用いた場合に高充放電効率を発揮させる
ことができる。炭素材(a)の比表面積が50m2/g未
満であると炭素材(a)をケイ素含有炭素前駆体(b)
で覆う範囲が多くなるため充放電効率が低くなり、10
00m2/gを越えると炭素材(a)とケイ素含有炭素前
駆体(b)の密着性が低下するようになり放電容量保持
率が十分に発揮することができないようになる。前記炭
素材(a)の比表面積は50〜1000m2/gである
が、特に80〜700m2/gが好ましい。前記比表面
積が前記範囲内であると、炭素材(a)の特性を損なう
ことなく、比表面積を高くしている細孔にケイ素含有炭
素前駆体(b)が浸入し炭化処理後、炭素質の楔が生成
し、炭素材(a)を完全にケイ素含有炭素前駆体(b)
で包まなくとも密着性が向上し、二次電池に用いた場合
に高充放電容量を維持したまま、高放電容量保持率を発
揮することができる。
に限定されないが、炭素材用原料(c)の40〜80重
量%で有ることが好ましく、特に50〜70重量%が好
ましい。前記炭素材(a)が前記範囲内であると上記効
果に加え、二次電池に用いた場合充放電効率を向上させ
ることができる。炭素材(a)の割合が前記下限値未満
ではケイ素含有炭素前駆体(b)で覆われる量が多くな
るため、充放電効率は低くなる傾向にあり、前記上限値
を越えると放電容量の低下とともに密着性が低くなる傾
向のため放電容量保持率が低下するようになる。
(b)としては、例えば、シロキサン,シラザン等の有
機ケイ素化合物、有機ケイ素化合物と石油ピッチ,石炭
ピッチ等の易黒鉛化炭素前駆体、又はかかる易黒鉛化炭
素前駆体とフェノール樹脂,フラン樹脂,エポキシ樹脂
等の難黒鉛化炭素前駆体との混合物、又はケイ素、又は
ケイ素酸化物,ケイ素炭化物等の無機ケイ素化合物と前
記易黒鉛化炭素前駆体又は難黒鉛化炭素前駆体との混合
物等が挙げられる。これらの中でも、特に限定されない
が、ケイ素粉末と易黒鉛化炭素前駆体又は難黒鉛化炭素
前駆体との混合物が好ましい。これにより、二次電池に
用いた場合に高充放電容量を発揮することができる。さ
らには、前記ケイ素含有炭素前駆体(b)は、ケイ素粉
末とピッチとの混合物であることが好ましい。これによ
り酸素含有量が少なく、炭素化率を上げることができる
ので、上記の効果に加え、二次電池に用いた場合に放電
容量保持率を向上することができる。また、前記ケイ素
粉末の配合量は、ケイ素含有炭素前駆体(b)中10〜
60重量%が好ましく、特に20〜50重量%が好まし
い。前記ケイ素粉末が前記範囲内であると、ケイ素の特
性を損なうことなく二次電池に用いた場合に高充放電容
量を発揮することができる。ケイ素粉末の配合量が前記
下限値未満では放電容量が低くなりやすく、前記上限値
を越えると充放電効率および放電容量保持率が低下しや
すい。
されないが、炭素材用原料の20〜60重量%で有るこ
とが好ましく、特に30〜50重量%が好ましい。前記
ケイ素含有炭素前駆体(b)が前記範囲内であると上記
効果に加え、二次電池に用いた場合に放電容量保持率を
向上することができる。ケイ素含有炭素前駆体(b)の
割合が前記下限値未満では放電容量低下とともに密着性
が向上せず放電容量保持率が低くなりやすく、前記上限
値を越えると充放電効率および放電容量保持率が低くな
りやすい。
/gである炭素材(a)及びケイ素含有炭素前駆体
(b)を含む炭素材用原料(c)を炭化処理して得られ
るケイ素含有炭素材(d)である。炭化処理は特に限定
されないが、例えば、前記炭素材(a)とケイ素含有炭
素前駆体(b)を粉砕混合または溶融混合または溶液混
合した後、窒素雰囲気下で50〜200℃/時間で昇温
し、400〜600℃で1〜5時間保持し冷却後、通常
100μm以下まで粉砕する。粉砕処理品を更に窒素雰
囲気下で10〜150℃/時間で昇温し800〜120
0℃にて1〜10時間保持し室温まで冷却し、前記ケイ
素含有炭素材を得ることができる。前記ケイ素含有炭素
材(d)は、特に限定されないが、平均粒径1〜50μ
mが好ましく、特に5〜30μmが好ましい。ケイ素含
有炭素材(d)の粒径が前記範囲内であると、負極材作
製時の取り扱い性が良く、また、作製後の負極材塗布面
が平滑となる。ケイ素含有炭素材(d)の粒径が前記下
限値未満では粉体の粉舞が発生するとともに負極材作製
の作業性が低下しやすく、前記上限値を越えると負極材
塗布面が凹凸となりやすい。
(d)を含む二次電池負極材である。本発明の二次電池
負極材は、例えば、前記ケイ素含有炭素材(d)100
重量部に対しポリエチレン,ポリプロピレン等を含むフ
ッ素系高分子、ブチルゴム,ブタジエンゴム等のゴム状
高分子等の有機高分子結着剤1〜30重量部及び適量の
N−メチル−2−ピロリドン,ジメチルホルムアミド等
の粘度調整用溶剤を添加して混練し、ペースト状にした
混合物を圧縮成形,ロール成形等によりシート状、ペレ
ット状等に成形して得ることができる。また、粘度調整
用溶剤にてスラリー状にした混合物を銅箔、ニッケル箔
等の集電体に塗布成形して得ることもできる。
チウム二次電池である。本発明のリチウム二次電池に前
記二次電池用負極材を適用する場合、例えば、前記二次
電池用負極材はセパレータを介して正極材と対向して配
置され、電解液を用いリチウム二次電池が得られる。正
極材としては特に限定されないが、リチウムコバルト酸
化物、リチウムニッケル酸化物,リチウムマンガン酸化
物等の複合酸化物やポリアニリン,ポリピロール等の導
電性高分子等を用いることができる。セパレータとして
は特に限定されないが、ポリエチレン,ポリプロピレン
等の微多孔質フィルム、不織布等を用いることができ
る。電解液としては特に限定されないが、非水系溶媒に
電解質となるリチウム塩を溶解したものを用いる。電解
質としてはLiClO4,LiPF6等のリチウム金属
塩、テトラアルキルアンモニウム塩等を用いることがで
きる。非水系溶媒としては、プロピレンカーボネート、
エチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン等の環状エ
ステル類、ジエチルカーボネート等の鎖状エステル類、
ジメトキシエタン等のエーテル類等の混合物等を用いる
ことができる。また、上記塩類をポリエチレンオキサイ
ド、ポリアクリロニトリル等に混合された固体電解質を
用いることもできる。
に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
> 比表面積50〜1000m2/gの炭素材(a)の作製 平均粒径70μmに粉砕された黒鉛200重量部をロー
ターリーキルン式乾燥炉に入れ450℃で5時間1L/
minの空気を通気させながら酸化処理を行った。その
後、室温まで冷却し振動ボールミルを用い45μm以下
まで粉砕し比表面積240m2/gの炭素材A1を得
た。 ケイ素含有炭素前駆体(b)の作製 軟化点120℃のピッチ500重量部を1Lのフラスコ
入れ、180〜240℃でピッチを溶解した。溶解した
ピッチにケイ素粉末150重量部を徐々に逐添し、添加
終了後、更に1時間攪拌した後、室温まで冷却し、粗砕
しケイ素含有炭素前駆体を得た。 炭素材用原料(c)の調製 上記にて得られた炭素材A1を全体の60重量%使用
し、前記ケイ素含有炭素前駆体を全体の40重量%使用
し、3つ口フラスコを用いて1時間溶融混合し、釜出し
後室温まで冷却し衝撃式粉砕機によりスクリーン1mm
φで100μm以下に粉砕した。 ケイ素含有炭素材(d)の製造 上記粉砕品を窒素雰囲気下で100℃/時間で550℃
まで昇温して1.5時間保持した。その後、冷却して振
動ボールミルを用いて45μm以下まで粉砕した。上記
粉砕品を100℃/時間で1000℃まで昇温して3時
間保持した。その後、冷却して45μm篩で篩い、ケイ
素含有炭素材を得た。
> 実施例1で得た前記炭素材A1の使用量を全体の80重
量%とし、前記ケイ素含有炭素前駆体の使用量を全体の
20重量%とした以外は、実施例1と同様にしてケイ素
含有炭素材を得た。
> 実施例1で得た前記炭素材A1の使用量を全体の40重
量%とし、前記ケイ素含有炭素前駆体の使用量を全体の
60重量%とした以外は実施例1と同様にしてケイ素含
有炭素材を得た。
> 平均粒径100μmの球状フェノール樹脂(住友ベーク
ライト製PR−ACS−3)を用い酸化処理し得られた
比表面積610m2/gを有する炭素材A2を用いた以
外は、実施例1と同様にしてケイ素含有炭素材を得た。
入れ、180〜240℃でピッチを溶解した。溶解した
ピッチにケイ素粉末150重量部を徐々に逐添し、添加
終了後、更に1時間攪拌した後、室温まで冷却し、粗砕
しケイ素含有炭素前駆体を得た。得られた炭素前駆体を
窒素雰囲気下100℃/時間で500℃まで昇温し5時
間その温度で保持した。その後、冷却して振動ボールミ
ルを用いて45μm以下まで粉砕した。粉砕品を100
℃/時間で1000℃まで昇温して3時間保持した。そ
の後、冷却して45μm篩で篩い、ケイ素含有炭素材を
得た。
ターリーキルン式乾燥炉に入れ450℃で5時間1L/
minの空気を通気させながら酸化処理を行った。その
後、室温まで冷却し振動ボールミルを用い45μm以下
まで粉砕し比表面積240m2/gの炭素材を得た。得
られた炭素材60重量%、軟化点120℃のピッチ40
重量%を3つ口フラスコに入れ1時間溶融混合し、釜出
し後室温まで冷却し衝撃式粉砕機によりスクリーン1m
mφで100μm以下に粉砕した。粉砕品を窒素雰囲気
下で100℃/時間で550℃まで昇温して1.5時間
保持した。その後、冷却して振動ボールミルを用いて4
5μm以下まで粉砕した。上記粉砕品を100℃/時間
で1000℃まで昇温して3時間保持した。その後、冷
却して45μm篩で篩い、ケイ素を含まない炭素材を得
た。
ロビーズ(川崎製鉄(株)製「KMFC」、比表面積2m
2/g)のみを用いた。
または炭素材に、これらに対して結合剤としてポリフッ
化ビニリデン10重量%、アセチレンブラック3重量%
を添加し、希釈溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン
を適量加え混合し、スラリー状の負極混合物を調製し
た。調製した負極スラリー状混合物を10μmの銅箔の
両面に塗布し、その後、110℃で1時間真空乾燥し
た。真空乾燥後、ロールプレスによって電極を加圧成形
した。これを幅40mmで長さ290mmの大きさに切
り出し負極を作製した。但し、負極両端10mmの部分
は銅箔が露出しており、この一方に負極タブを圧着し
た。 正極は正極活物質としてLiCoO2300重量部、
アセチレンブラック15重量部、ポリフッ化ビニリデン
15重量部を配合し、希釈溶媒としてN−メチル−2−
ピロリドンを適量加え混合し、スラリー状の正極混合物
を調製した。調製した正極スラリー状混合物を25μm
のアルミ箔の両面に塗布し、その後、110℃で1時間
真空乾燥した。真空乾燥後、ロールプレスによって電極
を加圧成形した。これを幅40mmで長さ280mmの
大きさに切り出し正極を作製した。但し、正極両端10
mmの部分はアルミ箔が露出しており、この一方に正極
タブを圧着した。 前記正極、セパレータ(ポリプロピレン製多孔質フィ
ルム:幅45mm、厚さ25μm)、前記負極、セパレ
ータ、前記正極…の順で前記負極が外側になるよう渦巻
き状に捲回して電極を作製した。作製した電極を単三型
の電池缶に挿入し負極タブを缶底と溶接した。電解液と
して体積比が1:1のエチレンカーボネートとジエチレ
ンカーボネートの混合液に6フッ化リン酸リチウムを1
モル/リットル溶解させたものを電池缶に注入した後、
正極タブを正極蓋に溶接し、正極蓋をかしめて二次電池
を作製した。
結果を表1に示す。なお、比表面積は、炭素材製造後に
ユアサアイオニクス社製NOVA1200を用いて、窒
素ガスBET3点法で測定した。2.5V放電容量、初
回充放電効率および放電容量保持率については、二次電
池製造後に測定した。充電条件は、電流25mA/gの
低電流で1mVになるまで保持し、その後、1.25m
Ah/g以下に電流が減衰するまでとした。また、放電
条件のカットオフ電位は2.5Vとした。放電容量保持
率は初回放電容量に対する300サイクル後の放電容量
の保持率とした。
られたケイ素含有炭素材(d)は、比表面積50〜10
00m2/gの炭素材(a)とケイ素含有炭素前駆体
(b)を使用しているため充放電容量及び放電容量保持
率に優れる。特に実施例1〜3においては、前記炭素材
(a)の原料として黒鉛を使用していることから充放電
効率にも優れていた。比較例1はケイ素含有炭素材のみ
のため、充放電効率および放電容量保持率が不十分であ
った。比較例2,3は、ケイ素を含まない炭素材あるい
は黒鉛のみのため、放電容量が低下していた。
である炭素材(a)とケイ素含有炭素前駆体(b)とを
含むことを特徴とする炭素材用原料(c)は、これを炭
化処理して得られた炭素材を二次電池負極材に用いたと
き高充放電容量を発揮することができる。また、炭素材
(a)の原料として黒鉛を使用し、ケイ素含有炭素前駆
体(b)としてケイ素粉末とピッチとの混合物を使用
し、これらを混合した炭素材用原料(c)は、特に二次
電池の充放電効率を維持し、充放電容量,放電容量保持
率を向上させることができる。
Claims (9)
- 【請求項1】 比表面積50〜1000m2/gである炭
素材とケイ素含有炭素前駆体とを含むことを特徴とする
炭素材用原料。 - 【請求項2】 前記炭素材は、比表面積80〜700m
2/gである請求項1に記載の炭素材用原料。 - 【請求項3】 前記炭素材は、黒鉛である請求項1又は
2に記載の炭素材用原料。 - 【請求項4】 前記炭素材は、前記炭素材用原料全体に
対して40〜80重量%である請求項1ないし3のいず
れかに記載の炭素材用原料。 - 【請求項5】 前記ケイ素含有炭素前駆体は、ケイ素粉
末とピッチとの混合物から構成される請求項1ないし4
のいずれかに記載の炭素材用原料。 - 【請求項6】 前記ケイ素粉末は、前記ケイ素含有炭素
前駆体全体の10〜60重量%である請求項5に記載の
炭素材用原料。 - 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の炭
素材用原料を炭化処理してなるケイ素含有炭素材。 - 【請求項8】 請求項7に記載のケイ素含有炭素材を含
有する二次電池負極材。 - 【請求項9】 請求項8に記載の二次電池負極材を用い
たリチウム二次電池。
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