JP2003296948A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JP2003296948A
JP2003296948A JP2003078163A JP2003078163A JP2003296948A JP 2003296948 A JP2003296948 A JP 2003296948A JP 2003078163 A JP2003078163 A JP 2003078163A JP 2003078163 A JP2003078163 A JP 2003078163A JP 2003296948 A JP2003296948 A JP 2003296948A
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JP
Japan
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optical
spot position
spot
optical disc
control
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Application number
JP2003078163A
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English (en)
Inventor
Yasuto Soma
康人 相馬
Akira Matsubara
彰 松原
Kazuhiko Kono
和彦 甲野
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対物レンズが自重によりトラッキング方向に
変位している場合、トラッキング制御がはずれることが
あったが、これを解決することを目的とする。 【解決手段】 スポット位置検出器108は受光素子1
05上の光スポットの位置を示すスポット位置信号を生
成し、トラバースループフィルタ111とスポット位置
ループフィルタ109に供給する。コントローラ115
はトラバースループフィルタ111の出力をトラバース
モータ113に供給する前に、スポット位置ループフィ
ルタ109の出力をトラッキングアクチュエータ104
に供給し、光スポットをあらかじめ受光素子105の中
心付近に移動させ、トラバース制御開始時のスポット位
置信号の値を小さくした状態で、トラバース制御を開始
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクに対し
て光スポットを照射することにより情報を記録あるいは
再生する光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、CD(Compact Dis
c)やMD(Mini Disc)等のように、光ディ
スクに対して光スポットを照射することにより、情報の
記録あるいは再生を行う光ディスク装置が開発されてい
る。光ディスクは情報を記録/再生するトラックを有
し、光ディスク装置は、光スポットをトラックに追従さ
せて情報の記録/再生を行う。トラックは、径方向に数
μmの間隔(CDやMDでは、1.6μm)で同心円状あ
るいは螺旋状に配置されており、光ディスク装置では、
この微細なトラックを追従するために、光スポットを高
速、かつ高精度に光ディスクの径方向に移動させる光ス
ポット移動手段を備えている。光スポット移動手段とし
ては、例えば、光スポットを収束させる対物レンズを径
方向に移動させるトラッキングアクチュエータや、対物
レンズに入る光の角度を変えるガルバノミラーなどが挙
げられる。しかし、これらの光スポット移動手段のみで
は、トラッキングアクチュエータや、対物レンズの大き
さ等により光スポットの移動範囲が限定され、それにと
もない移動範囲が狭いため、対物レンズを内蔵した光ヘ
ッドそのものを径方向に移動させるトラバース移動手段
を備えるのが通例となっている。一般に光スポット移動
手段を用い光スポットをトラックに追従させる制御をト
ラッキング制御、トラバース移動手段を用いて光ヘッド
を光スポットの移動に追従させる制御をトラバース制御
と呼んでいる。
【0003】また、従来のトラバース制御では、対物レ
ンズ位置と光ヘッドの中心との差を誤差信号として生成
し、この誤差信号を用いて制御を行う。この誤差信号
は、トラッキングアクチュエータに供給されるトラッキ
ング駆動信号の低域成分を使用する方法が広く採用され
ている。トラッキング駆動信号の低域成分は、対物レン
ズの重さと重力が釣り合っている位置を基準としたトラ
ッキング制御実施による対物レンズの変位を示し、トラ
ッキングアクチュエータの可動方向が水平方向である場
合、対物レンズと光ヘッドの中心との相対位置に対応し
た信号となる。なぜなら、この場合、重力による、トラ
ッキングアクチュエータの可動方向に対するトラッキン
グアクチュエータの動作中心からの対物レンズの変位は
ほぼ0であるためである。ただし、装置の姿勢をトラッ
キングアクチュエータの可動方向が垂直方向になるよう
に設置した場合、即ち、光ディスク装置をいわゆる縦置
きにした場合、対物レンズが自身の重みにより下側に変
位する、いわゆる自重たれが発生する。この自重たれに
より変位した位置が対物レンズの重さと重力が釣り合っ
ている位置になり、ここを中心にトラバース制御が実施
される。そのため上記従来の光ディスク装置では、上記
自重たれが発生すると、その分だけトラッキングアクチ
ュエータの可動範囲が狭くなるため、トラッキング制御
の追従特性が劣化してしまうという問題があった。
【0004】このような問題を解決する光ディスク装置
として、特開平9−223320号公報に開示されてい
るものがある。該公報で開示されている光ディスク装置
は、光ヘッド内の受光素子と光スポットの相対的変位を
示すスポット位置信号を生成するスポット位置信号生成
手段を備え、スポット位置信号をトラバース制御の誤差
信号として用いるという構成を有している。この構成に
より、この光ディスク装置のトラバース制御はスポット
位置信号が零になる点を制御目標とし、結果的に光スポ
ットが受光素子の中心に位置するように光ヘッドを移動
させるという動作をする。光ヘッドを構成する際に、受
光素子の中心とトラッキングアクチュエータの動作中心
は一致するようにあらかじめ配置されているため、常に
対物レンズがトラッキングアクチュエータの動作中心付
近で動作することとなり、トラッキング制御の追従性の
劣化を防止していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成の光ディスク装置では、トラバース制御手段の
動作開始時の動作の安定性に課題があった。図14に自
重たれが発生している場合の従来の光ディスク装置にお
けるスポット位置信号とトラバース駆動信号の波形図を
示す。図14において、トラバース制御手段の動作開始
時1301は、対物レンズが自重たれによって変位した
状態であり、スポット位置信号は大きな値Aを持ってい
る。このような状態でスポット位置信号をトラバース制
御手段の入力としてトラバース制御を開始すると、トラ
バースモータに印加される駆動信号1302が大振幅か
つ振動的になり、最悪の場合、トラバースモータによる
光ヘッドを移動する時に、トラッキング制御が外れるこ
とがあった。これは、偏心に追従しないようにトラバー
ス制御の帯域が、通常数Hz以下に制限されているこ
と、また、トラバースモータの慣性が大きく、動きにく
く止めにくいこと、などによる。
【0006】本発明はかかる問題点に鑑み、光ディスク
装置の姿勢の変動などにより対物レンズの自重たれが発
生した場合においても、スポット位置信号によるトラバ
ース制御手段の動作を可能とする光ディスク装置を提供
することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明(請求項1)は、光ディスクに対して光スポ
ットを照射することにより情報を記録あるいは再生する
光ディスク装置において、光ディスクに照射する光スポ
ットを、光ディスクの径方向に移動させる第1の移動手
段と、前記光スポットを前記光ディスク上に集光する集
光手段を有する光ヘッドと、前記光ヘッド上での光ヘッ
ドの中心と前記光スポットとの、光ディスクの径方向の
位置の差を示すスポット位置信号を生成するスポット位
置検出手段と、前記スポット位置信号にスポット位置ル
ープフィルタによる第1の処理を施し、前記第1の移動
手段に出力する第1の制御手段と、前記光ヘッドを光デ
ィスクの径方向に移動させる第2の移動手段と、前記ス
ポット位置信号にトラバースループフィルタによる第2
の処理を施し、前記第2の移動手段に出力する第2の制
御手段と、上記スポット位置信号を入力し、該スポット
位置信号が所定値以下になったことを示す第1の信号を
出力するスポット位置信号監視手段と、前記第1の信号
を入力した場合に前記第1の制御手段を動作させ、該第
1の制御手段を動作させた後もしくは同時に前記第2の
制御手段を動作させるシステム動作制御手段と、を備え
たことを特徴とする光ディスク装置である。請求項1記
載の発明によれば、トラバース制御実施に先立つスポッ
ト位置制御の実行時間を最適、最短にすることができ、
特に、持ち運び可能な光ディスク装置において、実用
上、非常に有効な光ディスク装置が得られる。
【0008】また、本発明(請求項2)は、光ディスク
に対して光スポットを照射することにより情報を記録あ
るいは再生する光ディスク装置において、光ディスクに
照射する光スポットを、光ディスクの径方向に移動させ
る第1の移動手段と、前記光スポットを前記光ディスク
上に集光する集光手段を有する光ヘッドと、前記光ヘッ
ド上での光ヘッドの中心と前記光スポットとの、光ディ
スクの径方向の位置の差を示すスポット位置信号を生成
するスポット位置検出手段と、上記スポット位置信号を
入力とし、該スポット位置信号を補正する補正信号を生
成する補正信号生成手段と、前記スポット位置信号から
上記補正信号を減算する減算手段と、前記光ヘッドを光
ディスクの径方向に移動させる第2の移動手段と、前記
減算手段の出力にトラバースループフィルタによる処理
を施し、前記第2の移動手段に出力する第2の制御手段
と、を備えたことを特徴とする光ディスク装置である。
請求項2記載の発明によれば、スポット位置制御を用い
ることなく簡単な構成で、トラバース制御の安定化を図
ることができ、特に、持ち運び可能な光ディスク装置に
おいて、実用上、非常に有効な光ディスク装置が得られ
る。
【0009】また、本発明(請求項3)は、光ディスク
に対して光スポットを照射することにより情報を記録あ
るいは再生する光ディスク装置において、光ディスクに
照射する光スポットを、光ディスクの径方向に移動させ
る第1の移動手段と、光スポットを光ディスク上に集光
する集光手段を有する光ヘッドと、前記光ヘッド上での
光ヘッドの中心と前記光スポットとの、光ディスクの径
方向の位置の差を示すスポット位置信号を生成するスポ
ット位置検出手段と、前記光ヘッドを光ディスクの径方
向に移動させる第2の移動手段と、前記スポット位置信
号にトラバースループフィルタによる処理を施し、前記
第2の移動手段に出力する第2の制御手段と、前記第2
の制御手段の動作開始時に、前記第2の制御手段を用い
た制御の係数を通常動作時より小さくする係数器と、を
備えたことを特徴とする光ディスク装置である。請求項
3記載の発明によれば、スポット位置制御を用いること
なく簡単な構成で、トラバース制御の安定化を図ること
ができ、特に、持ち運び可能な光ディスク装置におい
て、実用上、非常に有効な光ディスク装置が得られる。
【0010】また、本発明(請求項4)は、請求項1に
記載の光ディスク装置において、前記第1の制御手段が
行う第1の処理は、位相遅れ補償であるものとしたもの
である。請求項4記載の発明によれば、スポット位置信
号に対して行うべき第1の処理を、位相遅れ処理、即ち
低域補償処理のみとしたので、スポット位置フィルタの
構成を簡単なものとすることが可能となり、その構成簡
単なスポット位置フィルタを用いて、対物レンズの自重
たれが生じている場合においてもスポット位置信号を用
いたトラバース制御を安定に実施することができ、ある
いは、トラバース制御実施に先立つスポット位置制御の
実行時間を最適、最短にすることができ、特に、持ち運
び可能な光ディスク装置において、実用上、非常に有効
な光ディスク装置が得られる。
【0011】また、本発明(請求項5)は、請求項4記
載の光ディスク装置において、前記第1の制御手段が行
う第1の処理は、前記位相遅れ補償処理に加え、前記第
1の移動手段の一次共振周波数での開ループゲインを低
くする補償をさらに有するものとしたものである。請求
項5記載の発明によれば、スポット位置信号に対して行
うべき第1の処理として、位相遅れ補償処理の他に、光
スポットを移動する第1の移動手段の一次共振周波数で
の開ループゲインを低くする補償をさらに行うようにし
たので、仮りに、共振点での開ループゲインが0dBを
超える場合があったとしても、位相余裕を確保すること
ができ、スポット位置制御が安定となる。
【0012】さらに、本発明(請求項6)は、請求項1
に記載の光ディスク装置において、前記第1の制御手段
が行う第1の処理は、位相進み補償および位相遅れ補償
であり、かつ、前記位相進み補償は、前記第1の移動手
段の一次共振周波数より低い周波数から行うようにした
ものである。請求項6記載の発明によれば、スポット位
置信号に対して行うべき第1の処理として、位相進み補
償及び位相遅れ補償、即ち位相補償及び低域補償の両者
を行うようにしたので、感度を大きくできないスポット
位置信号に合わせて低い帯域でスポット位置制御にサー
ボをかける際の発振を抑えることができ、その安定なス
ポット位置制御によって、対物レンズの自重たれが生じ
ている場合においてもスポット位置信号を用いたトラバ
ース制御を安定に実施することができ、あるいは、トラ
バース制御実施に先立つスポット位置制御の実行時間を
最適、最短にすることができ、特に、持ち運び可能な光
ディスク装置において、実用上、非常に有効な光ディス
ク装置が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。 実施の形態1.以下、本発明の実施の形態1について、
図1、図2、図3、および図15を参照しながら説明す
る。本実施の形態1は、請求項4,5,6に対応するも
のであり、事前にスポット位置制御を実施することによ
り、対物レンズの光ディスクの径方向に自重たれが発生
した場合でも、トラバース制御を実施することを可能に
したものである。
【0014】図1は、本発明の実施の形態1による光デ
ィスク装置のブロック図、図2は、本発明の実施の形態
1における動作波形図、図3は、本発明の実施の形態1
におけるコントローラ116が行う処理のフローチャー
トである。図1において、100は機構部を示す。この
機構部100において、101は情報を記録あるいは再
生する、同心円状あるいは螺旋状のトラックを有する光
ディスク、102は光ヘッドであり、光スポットを光デ
ィスク101上に集光する集光手段としての対物レンズ
103と、対物レンズ103を光ディスク101の径方
向に移動させる,第1の移動手段としてのトラッキング
アクチュエータ104、および、光ディスク101から
の反射光を電気信号に変換する受光素子105を内蔵す
る。106は後述するスイッチ回路114の出力に従っ
て光ヘッド102を光ディスクの径方向に移動させる,
第2の移動手段としてのトラバースモータである。
【0015】また、107は制御部を示す。この制御部
107において、108は受光素子105の出力から光
ディスク101上のトラックと光スポットの位置ずれを
示すトラッキング誤差信号を生成するトラッキング誤差
検出回路、109はトラッキング誤差信号を入力し、位
相補償処理を施し出力するトラッキングループフィル
タ、110は受光素子105の出力から受光素子105
上の光ヘッドの中心と光スポットとの位置の差を示すス
ポット位置信号を生成する,スポット位置検出手段とし
てのスポット位置検出回路、111はスポット位置信号
を入力し、位相補償処理を施し出力するスポット位置ル
ープフィルタ、112は後述するコントローラ116か
らの指示に従いトラッキングループフィルタ109の出
力とスポット位置ループフィルタ111の出力のいずれ
か一方を選択しトラッキングアクチュエータ104に供
給する選択回路、113はスポット位置信号を入力しこ
れに対し位相補償処理を行い出力するトラバースループ
フィルタ、114はトラバースループフィルタ113の
出力を後述するコントローラ116の指示に従ってON
/OFFするスイッチ回路、116はスポット位置検出
回路110の検出結果を入力とし、この検出結果に基づ
いて、選択回路112とスイッチ回路114を制御する
コントローラである。このコントローラ116は選択回
路112とともに第1の制御手段を構成する。また、こ
のコントローラ116はスイッチ回路114とともに第
2の制御手段を構成する。さらに、このコントローラ1
16は第1の制御手段を動作させた後、第2の制御手段
を動作させるシステム動作制御手段を構成する。
【0016】次に、以上の構成になる、本実施の形態1
による光ディスク装置の動作について説明する。対物レ
ンズ103が光ディスクの径方向に重力を受けている場
合、対物レンズ103は自重たれにより変位している。
スポット位置検出回路110は、光スポットの受光素子
105の中心からのずれ量に従ってスポット位置信号を
生成し出力する。初期の何も制御がかかっていない時点
(図2の21参照)では、スポット位置信号は値A(A
≠0)のオフセットを持つ。本実施の形態1の光ディス
ク装置は、下記の手順により、スポット位置信号の値を
略0にするよう、対物レンズ103の位置を制御する。
【0017】即ち、コントローラ116は、スイッチ回
路114を開き、トラバースモータ106の駆動を停止
した状態で、選択回路112をスポット位置ループフィ
ルタ111側に倒し、スポット位置ループフィルタ11
1の出力をトラッキングアクチュエータ104に供給す
る(図3のステップS301参照)。スポット位置ルー
プフィルタ111には前述のスポット位置信号が入って
おり、スポット位置ループフィルタ111は、スポット
位置信号が略0になるよう、言い換えれば、光スポット
が受光素子105の中心に位置するよう、トラッキング
アクチュエータ104を介して対物レンズ103の位置
を制御する。以下、この新たに実施する制御をスポット
位置制御と呼ぶ。自重たれによる対物レンズ103の変
位量は、対物レンズ103を支えている弾性支持体の硬
さ、および対物レンズ103の重さによって決まり、ま
た、決まった変位量に対するスポット位置制御を開始し
てからスポット位置信号が略0になるまでの時間は、ト
ラッキングアクチュエータ104、スポット位置検出回
路110、スポット位置ループフィルタ111からなる
サーボループの特性によって決まり、あらかじめ算出し
ておくことが可能である。コントローラ116は、あら
かじめ算出されたスポット位置信号が略0になるまでの
時間(図2の22参照)だけ待ち(図3のステップS3
02参照)、選択回路112をトラッキングループフィ
ルタ109側に切り替え、スイッチ回路114を閉じる
(図3のステップS303参照)。選択回路112がト
ラッキングループフィルタ109側に切り替わると、ト
ラッキング誤差検出回路108により検出されるトラッ
キング誤差信号がトラッキングループフィルタ109で
位相補償処理された信号がトラッキングアクチュエータ
104に供給され、光スポットは対物レンズ103を通
して光ディスク上のトラックを追従するように制御され
る。スイッチ回路114を閉じると、トラバースモータ
106にはトラバースループフィルタ113によって位
相補償されたスポット位置信号が供給され、光ヘッド1
02は、スポット位置信号が略0になる位置に移動され
る。トラバース制御開始時(図2の23参照)では、先
に行ったスポット位置制御によりスポット位置信号が略
0になっているため、従来例で示したようなトラバース
駆動信号の振動的な挙動がなくなり、光スポットが受光
素子105の中心付近(≒光ヘッド102の中心付近)
に位置することを制御目標としたトラバース制御を安定
に起動することができる。
【0018】スポット位置ループフィルタ111につい
て、さらに詳細に説明する。本実施の形態1におけるス
ポット位置制御は、トラッキングアクチュエータ10
4,スポット位置検出回路110、スポット位置ループ
フィルタ111,選択回路112からなる制御ループに
より実現されている。この制御系は閉ループフィードバ
ック制御系になる。スポット位置ループフィルタ111
以外の部分のゲイン特性を模式的に示すと、図15
(a)のようになる。即ち、一次共振周波数f0を境
に、それより低い周波数では周波数特性を持たず、それ
より高い周波数では−40dB/decでゲインが小さ
くなる特性である。図15(a)に示す特性は、例えば
対物レンズ103をバネなどの弾性支持体で支える構成
の制御対象で見られるもので、このような制御対象に対
して制御を実施する場合、位相遅れ補償に加え、微分操
作による位相補償である位相進み補償を実施することが
有効である。即ち、図15(b)に示すように、20d
B/dec(位相進み補償)と−20dB/dec(位
相遅れ補償)の特性をスポット位置ループフィルタ11
1に持たせ、全体の開ループ特性(図15(c)参照)
においてゲイン交点周波数fc付近の傾きが−20dB
/decとなるようにすることにより、制御系を安定に
することができる。
【0019】図15(b)に示す特性は、制御対象物が
同じトラッキングアクチュエータ104であることか
ら、トラッキングループフィルタ109に求められる特
性とほぼ同様である。このため、スポット位置ループフ
ィルタ111とトラッキングループフィルタ109を排
他的に用いることにより、両ループフィルタを共通化す
ることができるという利点が生じる。
【0020】図16はこのように構成した場合の本実施
の形態1による光ディスク装置の構成を示す。図16に
おいて、100〜108、110、113、114は、
図1において説明した同一符号のものと対応するもので
ある。120は後述するコントローラ116からの指示
に従いトラッキング誤差検出回路108の出力とスポッ
ト位置検出回路110の出力のいずれか一方を選択して
位相補償ループフィルタ121に供給する選択回路、1
21はV字状のゲイン特性を有し、選択回路120によ
り選択されたトラッキング誤差信号またはスポット位置
信号に対し、低域側では位相遅れ補償を行い高域側では
位相進み補償を行う位相補償ループフィルタ、116は
スポット位置検出回路110の検出結果を入力とし、こ
の検出結果に基づいて、選択回路120とスイッチ回路
114を制御するコントローラである。このコントロー
ラ116は選択回路120とともに第1の制御手段を構
成する。また、このコントローラ116は選択回路12
0とともに第2の制御手段を構成する。さらに、このコ
ントローラ116は第1の制御手段を動作させた後、第
2の制御手段を動作させるシステム動作制御手段を構成
する。
【0021】この図16の構成によれば、位相補償ルー
プフィルタ116として、図15(b)の,スポット位
置ループフィルタ111と同様のゲイン特性を有するも
のを設け、選択回路120が、当初はスポット位置信号
を位相補償ループフィルタ116に入力し、スポット位
置制御がほぼ完了した状態で位相補償ループフィルタ1
16の入力をトラッキング誤差信号に切り替えるよう
に、コントローラ116が制御を実施することにより、
図1のスポット位置ループフィルタ111とトラッキン
グループフィルタ119を共通化しているものである。
【0022】これに対し、スポット位置信号とトラッキ
ング誤差信号の感度が極端に違う場合、スポット位置ル
ープフィルタ111とトラッキングループフィルタ10
9の特性を変える必要が出てくる。CDやMDでは、ト
ラックピッチが1.6μmであるのに対し、対物レンズ
103の可動範囲は数百μmであり、信号振幅が同じ場
合、スポット位置信号の感度はトラッキング誤差信号の
百分の1未満になる。図15(c)に示す開ループ特性
をトラッキング制御ループとスポット位置制御ループの
両方で実現しようとすると、スポット位置ループフィル
タ111のゲインをトラック位置ループフィルタ109
の百倍以上にする必要があり、これは現実的ではない。
そこでこのような場合、ゲイン交点周波数fcを一次共
振周波数f0より低くし、スポット位置ループフィルタ
を図17(b)に示すような特性にすることが有効であ
る。この場合、全体の開ループ特性は図17(c)に示
すようになり、ゲイン交点付近のゲイン特性を−20d
B/decにすることができる。例えば、据え置き型の
光ディスク装置では、自重たれの方向が一定であるた
め、スポット位置制御の制御帯域を高くする必要がな
く、特に有効である。そしてこの方法は、−20dB/
decの単純なフィルタによって簡単に実現することが
できるという特長をもつ。
【0023】ところで、−20dB/decのフィルタ
を用いてスポット位置ループフィルタ111を構成する
場合、一次共振周波数f0、いわゆる共振点におけるゲ
インに注意する必要がある。共振点でのゲインが大きい
場合、図18(c)に示すように、ゲイン交点周波数f
cより高い周波数にてゲインが0dBを超える部分が発
生し、スポット位置制御は不安定になる。この不具合を
解決するためには、図18(d)に示すように、スポッ
ト位置ループフィルタ111に高域でのゲインを落とす
特性を持たせることが有効である。これにより、図18
(e)に示すように共振点での開ループゲインが0dB
を超えることを防ぐことができ、スポット位置制御が安
定となる。
【0024】図17を用いて説明したような位相進み補
償を用いて、感度が低いスポット位置信号を用いてスポ
ット位置制御を実施する場合、図19(d)に示すよう
に、一次共振周波数f0より低い周波数から位相進み補
償をかけることが有効である。このようにすることによ
り、仮え、共振点での開ループゲインが0dBを超えた
としても、位相余裕を確保することができ、スポット位
置制御は安定となる。
【0025】この点について、図面を用いて詳細に説明
する。図20(a)はスポット位置制御ループフィルタ
111を除いた開ループゲイン特性、図20(b)はス
ポット位置ループフィルタ111のゲイン特性、図20
(c)はスポット位置制御ループ全体の開ループゲイン
特性、図20(d)はスポット位置制御ループにおい
て、スポット位置ループフィルタ111を除いた開ルー
プ位相特性とスポット位置ループフィルタの位相特性、
図20(e)はスポット位置制御ループ全体の位相特性
である。図中、f0は一次共振周波数、fBは位相進み
補償を開始する周波数、181はスポット位置ループフ
ィルタ111を除いた開ループ位相特性、182はスポ
ット位置ループフィルタの位相特性、183はスポット
位置制御の位相余裕である。
【0026】スポット位置ループフィルタ111を除く
部分の位相特性181は、一次共振周波数f0より低い
帯域では0度であり、一次共振周波数f0で約−90度
の点を通り、急激に−180度まで変化する。これに対
し、スポット位置ループフィルタ111の位相特性18
2は、位相進み補償開始周波数fBにてほぼ0度、それ
より十分周波数が低い帯域では−90度、十分高い帯域
では+90度という特性を示す。ループ全体の位相特性
はこれらを足し合わせたものとなり、図20(e)に示
す特性となる。即ち、位相が急激に−180度(すなわ
ち、位相余裕が0)へと変化する一次共振周波数f0付
近より低い帯域から位相進み補償を行うことにより、位
相余裕183を確保することができ、スポット位置制御
を安定にすることができる。
【0027】この方法は、スポット位置ループフィルタ
111の構成が若干複雑になるが、共振点での開ループ
ゲイン、具体的にはトラッキングアクチュエータ104
の一次共振周波数f0でのゲインのばらつきに強く、ま
た、ゲイン交点周波数fcを、位相進み補償しないもの
に比べて高くできるため、応答を早くすることができる
という特長を持つ。一般に、一次共振周波数f0でのト
ラッキングアクチュエータ104のゲインは、対物レン
ズ103の重さやこれを支えているバネの堅さ、バネを
光ヘッド102に固定する際の接着剤の堅さなどによっ
てばらつくため、ばらつきの範囲を小さくすることが難
しい。このため、ばらつきを吸収できる本方式は実用上
有効である。また、スポット位置ループフィルタ111
にタップを切り替える等、位相進み補償を開始する周波
数を切り替える仕組みを設けることにより、スポット位
置ループフィルタ111をトラッキングループフィルタ
109と共用化でき、この場合、スポット位置ループフ
ィルタ111の構成の複雑さはもはや問題とはならなく
なる。
【0028】ここで、選択回路112のトラッキングル
ープフィルタ109側への切替は、スイッチ回路114
が閉じる前または同時に完了していることが望ましい。
トラッキングループフィルタ109の出力は、前述のよ
うに光スポットの位置を光ディスク101上のトラック
に固定する働きをもつ。しかし、この制御が動作してい
ない状態でスイッチ回路114を閉じたとすると、スポ
ット位置信号に応じて光ヘッド102が移動されるが、
この時に受光素子105とトラッキングアクチュエータ
104、対物レンズ103も一緒に移動してしまうた
め、スポット位置信号が小さくなることはなく、光ヘッ
ド102は、機械的に動ける限界まで動き続けてしまう
おそれがある。しかるに、上記のように、光スポットが
トラックに対して固定されているため、スポット位置信
号を用いたトラバース制御が可能となる。
【0029】以上のように、本発明の実施の形態1によ
れば、スポット位置制御を実施し、対物レンズ103の
ディスクの径方向に生じた自重たれを補正した後に、ト
ラバース制御を実施することにより、装置の姿勢によっ
て自重たれが存在する場合においても、安定に、スポッ
ト位置信号を用いたトラバース制御を実施することがで
きる。
【0030】実施の形態2.次に、本発明の実施の形態
2について、図4、図5、および図6を用いて説明す
る。本実施の形態2は、請求項1,4,5に対応するも
のである。前述の実施の形態1においては、スポット位
置制御開始からトラバース制御開始までの時間をあらか
じめ算出した固定時間(図2の22参照)としたが、対
物レンズ103を支えている弾性支持体の硬さや、トラ
ッキングアクチュエータ104の入力信号に対する感度
などは、ばらつきがあるのが普通であり、全ての条件で
安定に動作させるためには、最悪条件に合わせた長めに
余裕を持った時間設定が必要となる。
【0031】これに対し、本実施の形態2では、図4に
おいて、監視回路115を設けることによって、トラバ
ース制御起動時の発振が起こらないぎりぎりの最短時間
の間、スポット位置ループフィルタ111を動作させて
全体の制御時間を最適化することを可能にするものであ
る。
【0032】図4は、本発明の実施の形態2による光デ
ィスク装置のブロック図である。図5は、本発明の実施
の形態2での動作波形図である。図6は、本発明の実施
の形態2でのコントローラ116が行う処理のフローチ
ャートである。
【0033】図4において、100は機構部を示す。こ
の機構部100において、101は情報を記録あるいは
再生する、同心円状あるいは螺旋状のトラックを有する
光ディスク、102は光ヘッドであり、光スポットを光
ディスク101上に集光する集光手段としての対物レン
ズ103と、対物レンズ103を光ディスクの径方向に
移動させる,第1の移動手段としてのトラッキングアク
チュエータ104、および、光ディスク101からの反
射光を電気信号に変換する受光素子105を内蔵する。
106は後述するスイッチ回路114の出力に従って光
ヘッド102を光ディスクの径方向に移動させる,第2
の移動手段としてのトラバースモータである。
【0034】また、107は制御部を示す。この制御部
107において、108は受光素子105の出力から光
ディスク101上のトラックと光スポットとの位置ずれ
を示すトラッキング誤差信号を生成するトラッキング誤
差検出回路、109はトラッキング誤差信号を入力し、
位相補償処理を施し出力するトラッキングループフィル
タ、110は受光素子105の出力から受光素子105
上の光ヘッドの中心と光スポットとの位置の差を示すス
ポット位置信号を生成する,スポット位置検出手段とし
てのスポット位置検出回路、111はスポット位置信号
を入力し、位相補償処理を施し出力するスポット位置ル
ープフィルタ、112は後述するコントローラ116か
らの指示に従いトラッキングループフィルタ109の出
力とスポット位置ループフィルタ111の出力のいずれ
か一方を選択しトラッキングアクチュエータ104に供
給する選択回路、113はスポット位置信号を入力し位
相補償処理を行い出力するトラバースループフィルタ、
114はトラバースループフィルタ113の出力を後述
するコントローラ116の指示に従ってON/OFFす
るスイッチ回路、115はスポット位置信号の大きさを
判断する,スポット位置信号監視手段としての監視回
路、116は監視回路115の監視結果を入力とし、こ
の監視結果に基づいて選択回路112とスイッチ回路1
14を制御するコントローラである。このコントローラ
116は選択回路112とともに第1の制御手段を構成
する。また、このコントローラ116はスイッチ回路1
14とともに第2の制御手段を構成する。さらに、この
コントローラ116は監視回路115からのスポット位
置制御が静定した旨の信号を入力した場合に第1の制御
手段を動作させ、この第1の制御手段を動作させた後も
しくは同時に、第2の制御手段を動作させるシステム動
作制御手段を構成する。
【0035】次に、以上の構成になる、本実施の形態2
による光ディスク装置の動作について説明する。対物レ
ンズ103が光ディスク101の径方向に重力を受けて
いる場合、対物レンズ103は自重たれにより変位して
いる。スポット位置検出回路110は、光スポットの受
光素子105の中心からのずれ量に従ってスポット位置
信号を生成し出力する。初期の何も制御がかかっていな
い時点(図5の41参照)では、スポット位置信号は値
A(A≠0)のオフセットを持つ。コントローラ116
は、スイッチ回路114を開くことによりトラバースモ
ータ106の駆動を停止し、スポット位置信号の値を略
0にするために、選択回路112をスポット位置ループ
フィルタ111側に倒し、スポット位置制御を実施する
(図6のステップS501参照)。ついで、コントロー
ラ116は監視回路115の入力を受け付ける(図6の
ステップS502参照)。監視回路115は、スポット
位置信号の値が予め設定された所定の範囲(図5の42
参照)に入ったか否かを監視し、所定の範囲に入ったこ
とをもってスポット位置制御が静定したと判断する。コ
ントローラ116は、監視回路115の出力がスポット
位置制御の静定を示していているかどうかを判断する
(図6のステップS503参照)。静定を示すと判断し
た場合は、選択回路112をトラッキングループフィル
タ109側に倒すとともにスイッチ回路114を閉じる
(図5の44、および図6のステップS504参照)。
この時点では、スポット位置信号の値が十分小さいた
め、トラバース制御は振動的になることなく実施され
る。また、スポット位置制御の実行時間(図5の44参
照)は、監視回路115を用いない場合より短くするこ
とが出来る。コントローラ116は、スポット位置制御
が静定していないと判断した場合、引き続き監視回路1
15の出力を受け付け、静定したかどうかを判断する。
【0036】監視回路115がスポット位置制御の静定
の判断に用いる,スポット位置信号との比較値は、トラ
バースモータ106の動作単位以下に設定することが望
ましい。トラバースモータ106をブラシ付きモータで
構成した場合、トラバースモータ106の動作は、いわ
ゆるコギング単位を単位とする場合が多い。たとえば光
ヘッド102が1コギングあたり40μm移動するよう
な構成にした場合、スポット位置信号が±40μm相当
以内に入ったときに、スポット位置制御が静定したとす
れば、これは後に行うトラバース制御において、誤差が
略0であることと同等であり、トラバース制御の暴れを
防ぐことが出来る。
【0037】以上のように、本発明の実施の形態2によ
れば、前述の実施の形態1に加えて、装置内に監視回路
115を設け、スポット位置信号と予め設定された所定
の範囲とを比較することにより、スポット位置制御を安
定して確実に行うことができ、またトラバース制御を実
施する毎に、スポット位置制御実施の時間(図5の44
参照)を最適、最短な時間にすることができ、光ディス
ク装置の動作の安定化、高速化を図ることができる。
【0038】なお、本実施の形態2では、監視回路11
5はスポット位置信号が所定の範囲(図5の42参照)
に入ったことによって、スポット位置制御が静定した、
と判断したが、所定の範囲内におさまっている時間が所
定期間以上であることを検出する方法、また所定期間内
でのスポット位置信号の平均値が所定値以下であること
を検出する方法、など、実質的に、スポット位置信号の
大きさが小さくなったことを検出して、スポット位置制
御の静定を判断するのであれば、どのような方法を用い
てもよい。
【0039】実施の形態3.次に、本発明の実施の形態
3について、図7、図8、図9、図10を用いて説明す
る。本実施の形態3は、請求項2に対応するものであ
り、トラバースループフィルタに入力するスポット位置
信号の大きさを初期状態においても制限することによ
り、トラバース制御の安定化を図ったものである。
【0040】図7は、本発明の実施の形態3による光デ
ィスク装置のブロック図、図8は、本発明の実施の形態
3における動作波形図、図9は、コントローラ604が
行う処理のフローチャート、図10は、本発明の実施の
形態3における補正信号の波形図である。
【0041】図7において、100〜114は、図1に
おいて説明した同符号のものと対応する。601はトラ
バースループフィルタ113に入力されるスポット位置
信号(以下、“補正後スポット位置信号”と称す)を補
正する補正信号を生成する,補正信号生成手段としての
補正信号生成回路、602はスポット位置検出回路11
0が出力するスポット位置信号(以下、“補正前スポッ
ト位置信号”と称す)から補正信号を減算する減算手段
としての減算器、603は後述するコントローラ604
の指示に従い、トラッキングアクチュエータ104に対
する信号の供給をON/OFFする第2のスイッチ回
路、604は、スイッチ回路114、第2のスイッチ回
路603、補正信号生成回路601を制御するコントロ
ーラである。このコントローラ604はスイッチ回路1
14とともに、第2の制御手段を構成する。この第2の
制御手段は減算器602の出力にトラバースループフィ
ルタ113による処理を施し、スイッチ回路114を介
して第2の移動手段としてのトラバースモータ106に
出力する。
【0042】次に、以上の構成になる、本実施の形態3
による光ディスク装置の動作について説明する。対物レ
ンズ103が光ディスク101の径方向に重力を受けて
いる場合、対物レンズ103は自重により変位し、スポ
ット位置信号は図8の71に示すように所定の値A(A
≠0)のオフセットを持っている。コントローラ604
は、トラバース制御の実施に先立ち、補正信号生成回路
601に対して、現時点でのスポット位置信号の値を記
憶させ、その値を補正信号として出力させる(図8の7
2および図9のステップS801参照)。減算器602
はスポット位置検出回路110が出力する補正前スポッ
ト位置信号から補正信号を減算する。このため、減算器
602の出力である補正後スポット位置信号は略0とな
る(図8の73参照)。ついでコントローラ604は、
第2のスイッチ回路603を閉じることによりトラッキ
ングループフィルタ109の出力をトラッキングアクチ
ュエータ104に供給し、光ディスク101上のトラッ
クに光スポットを追従させ、更にスイッチ回路114を
閉じることにより、トラバースループフィルタ113の
出力をトラバースモータ106に供給することにより、
光スポットが光ヘッド102の中心付近に位置するよう
に光ヘッド102を移動させる(図9のステップS80
2参照)。ただし、この時点でトラバースループフィル
タ113の入力である,補正後スポット位置信号は略0
であるため、トラバースループフィルタ113の出力も
略0となり、結果的にトラバースモータ106はほとん
ど動作しない。
【0043】次にコントローラ604は補正信号生成回
路601に対して、補正信号を徐々に0に近づけるよう
指示し(図9のステップS803参照)、補正信号生成
回路601による補正信号変更完了を待つ(図9のステ
ップS804参照)。補正信号が変化すると、補正前ス
ポット位置信号との間に差が生じる。この差である補正
後スポット位置信号を0にするようにトラバースループ
フィルタ113およびトラバースモータ106は動作す
るため、補正前のスポット位置信号は補正信号とほぼ同
じ波形となって推移する(図8の74参照)。補正信号
生成回路601は出力する補正信号が0になると、補正
信号を0に保持し(図8の75参照)、コントローラ6
04に対して補正信号変更完了を通知する。コントロー
ラ604は補正信号変更完了の通知を受けると、トラバ
ース制御の起動を完了する。
【0044】補正信号によるスポット位置信号の変化の
させ方は、所定の時定数を持って直線的に変化させても
良いし(図10の91参照)、正弦波状に変化させても
よい(図10の92参照)が、後者の方がスポット位置
制御がなめらかに追従できるため望ましい。さらに、補
正信号の変化速度は、トラバース制御の制御帯域以下に
することが望ましい。これにより、スポット位置信号の
変化にトラバース制御が安定に追従することができる。
【0045】以上説明したように、本発明の実施の形態
3によれば、トラバース制御開始時点でのスポット位置
信号を記憶し、これを補正信号としてスポット位置信号
から減算して、その差をトラバースループフィルタ11
3に供給することにより、常にトラバースループフィル
タ113の入力を小さい値に保ち、初期の誤差信号が大
きいことによるトラバース制御の不安定化を防ぐことが
できる。
【0046】なお、上記実施の形態3においては、減算
器602を用いて補正信号を減算したが、補正信号を極
性反転して保持し、加算器を用いて補正前スポット位置
信号から減算するなど、実質的に補正前スポット位置信
号から補正信号を減算する構成であれば、いかなる構成
のものを用いてもよい。
【0047】実施の形態4.次に本発明の実施の形態4
について図11、図12、図13を用いて説明する。
【0048】本実施の形態4は、請求項3に対応するも
のであり、トラバース制御開始時にトラバース制御のル
ープゲインを下げておき、その後所望のゲインになるよ
うにゲインを変化させることにより、トラバース制御の
起動時の動作の安定化を図ったものである。
【0049】図11は、本発明の実施の形態4による光
ディスク装置のブロック、図12は、本発明の実施の形
態4における動作波形図、図13は、コントローラ10
02が行う処理のフローチャートである。図11におい
て、100〜114は、図1において説明した同一符号
のものと対応する。また、603は図7において説明し
た同一符号のものと対応するものである。1001はト
ラバースループフィルタ113の出力を係数倍して出力
する係数器、1002はスイッチ回路114と係数器1
001および第2のスイッチ回路603を制御するコン
トローラである。このコントローラ1002は係数器1
001およびスイッチ回路114とともに第2の制御手
段を構成する。この第2の制御手段はスポット位置信号
にトラバースフィルタ113による処理を施し、第2の
移動手段としてのトラバースモータ106に出力すると
ともに、動作開始時に、係数器1001の係数を通常動
作時より小さくなるように制御する。
【0050】以下、本実施の形態4による光ディスク装
置の動作を説明する。対物レンズ103に対して光ディ
スク101の径方向に重力がかかると、対物レンズ10
3は自重により光ヘッド102の中心から変位し、これ
に従ってスポット位置信号が値Aのオフセットを持つ
(図12の1101参照)。コントローラ1002は、
スイッチ回路114および第2のスイッチ回路603を
開き、トラッキングアクチュエータ104およびトラバ
ースモータ106に対する駆動を停止する(図13の1
201参照)。次に、係数器1001の係数をB倍(0
<B<1)、たとえば0.1倍に設定する(図12の1
102、図13のステップS1202参照)。ついで、
スイッチ回路114と第2のスイッチ回路603を閉
じ、トラッキングループフィルタ109の出力をトラッ
キングアクチュエータ104に供給し、係数器1001
により係数倍したトラバースループフィルタ113の出
力をトラバースモータ106に供給することにより、ト
ラッキング制御およびトラバース制御を実施する(図1
3のステップS1203参照)。この場合、トラバース
ループフィルタ113に入力するスポット位置信号は値
Aのままであるが、係数器1001に値Bが設定されて
いるため、係数器1001がない場合に比べて、トラバ
ースモータ106に供給される電圧は小さくなり、トラ
バースモータ106による光ヘッド102の動作はゆっ
くりしたものになる。コントローラ1002は時間の経
過とともに係数器1001の係数を1に近づけてゆく
(図12の1103、図13のステップS1204参
照)。このように、はじめスポット位置信号が大きい状
態では係数器1001の係数を小さく設定し、時間の経
過と共に係数を大きくすることによって、なめらかに光
ヘッド102を動かすことが可能となる。コントローラ
1002は係数が1になったことを判断し、係数を1に
した状態で、トラバース制御の立ち上げ処理を完了する
(図13のステップS1205参照)。
【0051】以上説明したように、本発明の実施の形態
4によれば、係数器1001を備え、トラバース制御開
始時は係数器の係数を小さくすることでトラバース制御
のループゲインを下げ、徐々に上記係数を大きくし所望
のゲインにすることにより、上記実施の形態1及び2に
おける、スポット位置信号によりトラッキング制御を行
う新たな制御系を設けることなく、係数器を用いる簡単
な構成で、トラバース制御起動時の動作の安定化を図る
ことが出来る。
【0052】また、本発明の実施の形態4では、トラバ
ースループフィルタ113の後段に係数器1001を配
置したが、スポット位置検出回路110とトラバースル
ープフィルタ113の間、または、スイッチ回路114
とトラバースモータ106の間に配置する、もしくは、
トラバースループフィルタ113のゲインを変更する、
など、トラバース制御を形成しているサーボループのル
ープゲインを変更するものであれば、どのような形態の
ものを用いてもよい。
【0053】また、本発明の実施の形態4では、係数器
1001の係数を直線的に変化させる例について述べた
が、本発明の実施の形態3における補正信号と同様に、
この係数の変化のさせ方は、正弦波状に変化させるな
ど、はじめは小さく、最後にトラバース制御ループとし
て所望のゲインになるように設定するものであれば、ど
のような方法で変化の仕方を設定しても良い。なお、こ
れまでの説明では、スポット位置信号を光ヘッド102
内の受光素子105の出力から生成するようにしたが、
たとえば、レンズの位置を検出するレンズ位置センサを
受光素子とは別に設け、レンズの位置をもってスポット
位置とするようにしてもよい。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明に係る光ディスク装置によれば、光ディスクに対して
光スポットを照射することにより情報を記録あるいは再
生する光ディスク装置において、光ディスクに照射する
光スポットを、光ディスクの径方向に移動させる第1の
移動手段と、前記光スポットを前記光ディスク上に集光
する集光手段を有する光ヘッドと、前記光ヘッド上での
光ヘッドの中心と前記光スポットとの、光ディスクの径
方向の位置の差を示すスポット位置信号を生成するスポ
ット位置検出手段と、前記スポット位置信号にスポット
位置ループフィルタによる第1の処理を施し、前記第1
の移動手段に出力する第1の制御手段と、前記光ヘッド
を光ディスクの径方向に移動させる第2の移動手段と、
前記スポット位置信号にトラバースループフィルタによ
る第2の処理を施し、前記第2の移動手段に出力する第
2の制御手段と、上記スポット位置信号を入力し、該ス
ポット位置信号が所定値以下になったことを示す第1の
信号を出力するスポット位置信号監視手段と、前記第1
の信号を入力した場合に前記第1の制御手段を動作さ
せ、該第1の制御手段を動作させた後もしくは同時に、
前記第2の制御手段を動作させるシステム動作制御手段
と、を備えるようにしたので、トラバース制御の実施に
先立つスポット位置制御の実行時間を最適、最短にする
ことができ、特に、持ち運び可能な光ディスク装置にお
いて、実用上非常に有用な効果が得られる。
【0055】また、請求項2記載の発明に係る光ディス
ク装置によれば、光ディスクに対して光スポットを照射
することにより情報を記録あるいは再生する光ディスク
装置において、光ディスクに照射する光スポットを、光
ディスクの径方向に移動させる第1の移動手段と、 前
記光スポットを前記光ディスク上に集光する集光手段を
有する光ヘッドと、前記光ヘッド上での光ヘッドの中心
と前記光スポットとの、光ディスクの径方向の位置の差
を示すスポット位置信号を生成するスポット位置検出手
段と、上記スポット位置信号を入力とし、該スポット位
置信号を補正する補正信号を生成する補正信号生成手段
と、前記スポット位置信号から上記補正信号を減算する
減算手段と、前記光ヘッドを光ディスクの径方向に移動
させる第2の移動手段と、前記減算手段の出力にトラバ
ースループフィルタによる処理を施し、前記第2の移動
手段に出力する第2の制御手段と、を備えるようにした
ので、スポット位置制御を用いることなく簡単な構成で
トラバース制御の安定化を図ることができ、特に、持ち
運び可能な光ディスク装置において、実用上非常に有用
な効果が得られる。
【0056】また、請求項3記載の発明に係る光ディス
ク装置によれば、光ディスクに対して光スポットを照射
することにより情報を記録あるいは再生する光ディスク
装置において、光ディスクに照射する光スポットを、光
ディスクの径方向に移動させる第1の移動手段と、光ス
ポットを光ディスク上に集光する集光手段を有する光ヘ
ッドと、前記光ヘッド上での光ヘッドの中心と前記光ス
ポットとの、光ディスクの径方向の位置の差を示すスポ
ット位置信号を生成するスポット位置検出手段と、前記
光ヘッドを光ディスクの径方向に移動させる第2の移動
手段と、前記スポット位置信号にトラバースループフィ
ルタによる処理を施し、前記第2の移動手段に出力する
第2の制御手段と、前記第2の制御手段の動作開始時
に、前記第2の制御手段を用いた制御の係数を通常動作
時より小さくする係数器と、を備えるようにしたので、
スポット位置制御を用いることなく簡単な構成でトラバ
ース制御の安定化を図ることができ、特に、持ち運び可
能な光ディスク装置において、実用上非常に有用な効果
が得られる。
【0057】また、請求項4記載の発明に係る光ディス
ク装置によれば、請求項1に記載の光ディスク装置にお
いて、前記第1の制御手段が行う第1の処理は、位相遅
れ補償であるものとしたので、スポット位置フィルタの
構成を簡単なものとすることが可能となり、その構成簡
単なスポット位置フィルタを用いて、対物レンズの自重
たれが生じている場合においてもスポット位置信号を用
いたトラバース制御を安定に実施することができ、ある
いは、トラバース制御実施に先立つスポット位置制御の
実行時間を最適、最短にすることができ、特に、持ち運
び可能な光ディスク装置において、実用上、非常に有用
な効果が得られる。
【0058】また、本発明(請求項5)に係る光ディス
ク装置によれば、請求項4記載の光ディスク装置におい
て、前記第1の制御手段が行う第1の処理は、前記位相
遅れ補償処理に加え、前記第1の移動手段の一次共振周
波数での開ループゲインを低くする補償をさらに有する
ものとしたので、仮りに、共振点での開ループゲインが
0dBを超える場合があったとしても、位相余裕を確保
することができ、スポット位置制御を安定に実施するこ
とができ、特に、持ち運び可能な光ディスク装置におい
て、実用上、非常に有用な効果が得られる。
【0059】さらに、本発明(請求項6)によれば、請
求項1に記載の光ディスク装置において、前記第1の制
御手段が行う第1の処理は、位相進み補償および位相遅
れ補償であり、かつ、前記位相進み補償は、前記第1の
移動手段の一次共振周波数より低い周波数から行うよう
にしたので、感度を大きくできないスポット位置信号に
合わせて低い帯域でスポット位置制御にサーボをかける
際の発振を抑えることができ、その安定なスポット位置
制御によって、対物レンズの自重たれが生じている場合
においてもスポット位置信号を用いたトラバース制御を
安定に実施することができ、あるいは、トラバース制御
実施に先立つスポット位置制御の実行時間を最適、最短
にすることができ、特に、持ち運び可能な光ディスク装
置において、実用上、非常に有用な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による光ディスク装
置のブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における動作波形図
である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるコントロー
ラ116が行う処理のフローチャートを示す図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態による光ディスク装
置のブロック図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態における動作波形図
である。
【図6】本発明の第2の実施の形態におけるコントロー
ラ116が行う処理のフローチャートを示す図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態による光ディスク装
置のブロック図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態における動作波形図
である。
【図9】本発明の第3の実施の形態におけるコントロー
ラ604が行う処理のフローチャートを示す図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態における補正信号
の波形図である。
【図11】本発明の第4の実施の形態における光ディス
ク装置のブロック図である。
【図12】本発明の第4の実施の形態における動作波形
図である。
【図13】本発明の第4の実施の形態におけるコントロ
ーラ1002が行う処理のフローチャートを示す図であ
る。
【図14】従来の光ディスク装置における動作波形図で
ある。
【図15】スポット位置制御のループ特性を示す図であ
り、図15(a)はスポット位置ループフィルタを除い
た開ループゲイン特性を示す図、図15(b)はスポッ
ト位置ループフィルタのゲイン特性を示す図、図15
(c)はスポット位置制御全体の開ループ特性を示す図
である。
【図16】本発明の第1の実施の形態の他の例による光
ディスク装置のブロック図である。
【図17】スポット位置制御のループ特性を示す図であ
り、図17(a)はスポット位置ループフィルタを除い
た開ループゲイン特性を示す図、図17(b)はスポッ
ト位置ループフィルタのゲイン特性を示す図、図17
(c)はスポット位置制御全体の開ループ特性を示す図
である。
【図18】スポット位置制御のループ特性を示す図であ
り、図18(a)はスポット位置ループフィルタを除い
た開ループゲイン特性を示す図、図18(b)はスポッ
ト位置ループフィルタのゲイン特性を示す図、図18
(c)はスポット位置制御全体の開ループ特性を示す
図、図18(d)は変更したスポット位置ループフィル
タのゲイン特性を示す図、図18(e)は変更後のスポ
ット位置制御全体の開ループ特性を示す図である。
【図19】スポット位置制御のループ特性を示す図であ
り、図19(a)はスポット位置ループフィルタを除い
た開ループゲイン特性を示す図、図19(b)はスポッ
ト位置ループフィルタのゲイン特性を示す図、図19
(c)はスポット位置制御全体の開ループ特性を示す
図、図19(d)はスポット位置ループフィルタのゲイ
ン特性を示す図、図19(e)はスポット位置制御全体
の開ループ特性を示す図である。
【図20】スポット位置制御のループ特性を示す図であ
り、図20(a)はスポット位置制御ループフィルタ1
11を除いた開ループゲイン特性を示す図、図20
(b)はスポット位置ループフィルタ111のゲイン特
性を示す図、図20(c)はスポット位置制御ループ全
体の開ループゲイン特性を示す図、図20(d)はスポ
ット位置制御ループにおいて、スポット位置ループフィ
ルタ111を除いた開ループ位相特性とスポット位置ル
ープフィルタの位相特性を示す図、図20(e)はスポ
ット位置制御ループ全体の位相特性を示す図である。
【符号の説明】
101 光ディスク 102 光ヘッド 103 対物レンズ 104 トラッキングアクチュエータ 105 受光素子 106 トラバースモータ 108 トラッキング誤差検出回路 109 トラッキングループフィルタ 110 スポット位置検出回路 111 スポット位置ループフィルタ 112 選択回路 113 トラバースループフィルタ 114 スイッチ回路 115 監視回路 116 コントローラ 120 選択回路 121 位相補償ループフィルタ 601 補正信号生成回路 602 減算器 603 第2のスイッチ回路 1001 係数器 1002 コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 甲野 和彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D117 AA02 BB05 EE22 FF24 FX01 5D118 AA13 AA24 BA01 CA05 CA14 CB05 CD03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスクに対して光スポットを照射す
    ることにより情報を記録あるいは再生する光ディスク装
    置において、 光ディスクに照射する光スポットを、光ディスクの径方
    向に移動させる第1の移動手段と、 前記光スポットを前記光ディスク上に集光する集光手段
    を有する光ヘッドと、 前記光ヘッド上での光ヘッドの中心と前記光スポットと
    の、光ディスクの径方向の位置の差を示すスポット位置
    信号を生成するスポット位置検出手段と、 前記スポット位置信号にスポット位置ループフィルタに
    よる第1の処理を施し、前記第1の移動手段に出力する
    第1の制御手段と、 前記光ヘッドを光ディスクの径方向に移動させる第2の
    移動手段と、 前記スポット位置信号にトラバースループフィルタによ
    る第2の処理を施し、前記第2の移動手段に出力する第
    2の制御手段と、 上記スポット位置信号を入力し、該スポット位置信号が
    所定値以下になったことを示す第1の信号を出力するス
    ポット位置信号監視手段と、 前記第1の信号を入力した場合に前記第1の制御手段を
    動作させ、該第1の制御手段を動作させた後もしくは同
    時に、前記第2の制御手段を動作させるシステム動作制
    御手段と、 を備えたことを特徴とする光ディスク装置。
  2. 【請求項2】 光ディスクに対して光スポットを照射す
    ることにより情報を記録あるいは再生する光ディスク装
    置において、 光ディスクに照射する光スポットを、光ディスクの径方
    向に移動させる第1の移動手段と、 前記光スポットを前記光ディスク上に集光する集光手段
    を有する光ヘッドと、 前記光ヘッド上での光ヘッドの中心と前記光スポットと
    の、光ディスクの径方向の位置の差を示すスポット位置
    信号を生成するスポット位置検出手段と、 上記スポット位置信号を入力とし、該スポット位置信号
    を補正する補正信号を生成する補正信号生成手段と、 前記スポット位置信号から上記補正信号を減算する減算
    手段と、 前記光ヘッドを光ディスクの径方向に移動させる第2の
    移動手段と、 前記減算手段の出力にトラバースループフィルタによる
    処理を施し、前記第2の移動手段に出力する第2の制御
    手段と、 を備えたことを特徴とする光ディスク装置。
  3. 【請求項3】 光ディスクに対して光スポットを照射す
    ることにより情報を記録あるいは再生する光ディスク装
    置において、 光ディスクに照射する光スポットを、光ディスクの径方
    向に移動させる第1の移動手段と、 光スポットを光ディスク上に集光する集光手段を有する
    光ヘッドと、 前記光ヘッド上での光ヘッドの中心と前記光スポットと
    の、光ディスクの径方向の位置の差を示すスポット位置
    信号を生成するスポット位置検出手段と、 前記光ヘッドを光ディスクの径方向に移動させる第2の
    移動手段と、 前記スポット位置信号にトラバースループフィルタによ
    る処理を施し、前記第2の移動手段に出力する第2の制
    御手段と、 前記第2の制御手段の動作開始時に、前記第2の制御手
    段を用いた制御の係数を通常動作時より小さくする係数
    器と、 を備えたことを特徴とする光ディスク装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の光ディスク装置におい
    て、 前記第1の制御手段が行う第1の処理は、位相遅れ補償
    であることを特徴とする光ディスク装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の光ディスク装置におい
    て、 前記第1の制御手段が行う第1の処理は、前記位相遅れ
    補償処理に加え、前記第1の移動手段の一次共振周波数
    での開ループゲインを低くする補償をさらに有すること
    を特徴とする光ディスク装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の光ディスク装置におい
    て、 前記第1の制御手段が行う第1の処理は、位相進み補償
    および位相遅れ補償であり、 かつ、前記位相進み補償は、前記第1の移動手段の一次
    共振周波数より低い周波数から行うことを特徴とする光
    ディスク装置。
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