JP2003296937A - 光ディスク記録方法、光ディスク記録装置 - Google Patents

光ディスク記録方法、光ディスク記録装置

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JP2003296937A
JP2003296937A JP2002093098A JP2002093098A JP2003296937A JP 2003296937 A JP2003296937 A JP 2003296937A JP 2002093098 A JP2002093098 A JP 2002093098A JP 2002093098 A JP2002093098 A JP 2002093098A JP 2003296937 A JP2003296937 A JP 2003296937A
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Kazuya Mushikabe
和也 虫壁
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光ディスクの記録面に螺旋状の記録トラックが
形成され、データを記録可能な記録型光ディスクにデー
タを記録する際に、光ディスク全体のデータを簡単にコ
ピーされないコピープロテクションを、一般のユーザが
容易に施すことができる光ディスク記録方法、及び光デ
ィスク記録装置を提供する。 【解決手段】データを記録可能な光ディスクにおいて、
情報が記録された領域の一部にサーボシステムが追従不
能な領域を設ける。光ディスク再生装置でこの光ディス
クを再生する時には、この領域がトラップの役目を果た
し、領域を丸ごとコピーしようとすると、トラップによ
ってエラーを引き起こしてコピー不能となる。上記の追
従不能な領域は、記録レート、記録状態を変えて作成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光ディスクの記
録面に螺旋状の記録トラックが形成され、データを記録
可能な光ディスクの不正なコピー防止技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大容量のデータが記録された再生
型光ディスク、大容量のデータを記録可能な記録型光デ
ィスク、光ディスク記録再生装置、データ記録用ソフト
ウェア、コンピュータなどの低価格化が進み、オーディ
オ(音楽)データ、コンピュータ用データ、画像デー
タ、動画データなど様々なデータの記録、再生、及びバ
ックアップ用の記録媒体(メディア)として、光ディス
クが普及してきている。
【0003】また、光ディスクの普及に伴い、再生型光
ディスクのコンテンツを記録型光ディスクへ不正にコピ
ーされることが多くなってきた。そのため、CD−RO
MやDVD−ROMなどの再生型光ディスクには、記録
データの不正なコピーを防止するために、コピープロテ
クションが施されたものが増えてきている。さらに、近
時、コピープロテクションを施された音楽CD(CD−
DA)が市販されるようになってきた。
【0004】また、記録型光ディスクの普及に伴い、一
般のユーザレベルでもデータを記録した記録型光ディス
クの不正なコピーを防止したいという要望が、徐々に高
まってきている。
【0005】光ディスク記録再生装置において光ディス
ク全体をコピーする際には、通常、光ディスクコピープ
ログラムを用いて、コピー元の光ディスク全体のイメー
ジデータをホストコンピュータなどに作成しておき、こ
のイメージデータをコピー先の光ディスクに記録する。
そのため、再生型光ディスクでの一般的なコピープロテ
クションの実現方法は、以下の通りである。すなわち、
光ディスク再生装置において読み込み可能な領域と、読
み込み不能な領域と、を光ディスクに設けておき、必要
なデータは読み込み可能な領域に記録し、読み込み不能
な領域を通常の再生時には問題の無い場所に設ける。こ
れにより、この光ディスクを光ディスク再生装置で再生
する場合、読み込み可能な領域のみを再生するので、特
に問題は無い。一方、光ディスク全体をコピーする場
合、光ディスク記録再生装置は、光ディスク全体をスキ
ャンするので、読み込み不能な領域が障害となって読み
込みエラーを起こしてコピーを中止する。よって、光デ
ィスク全体をコピーすることができない。但し、前記の
方法では、ファイル単位でのコピーは可能である。その
ため、ファイル単位でコピーを防止する場合、読み込み
可能な領域にチェックプログラムを配置して、そのプロ
グラムが読み込み不能な領域の有無確認を行うという方
法がとられる場合もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記のように、一般の
ユーザからは、データを記録した記録型光ディスクの不
正なコピーの防止を望む声が出てきているが、従来、C
D−RやCD−RWなどの記録型光ディスクに、一般の
ユーザが手軽にコピープロテクションを施す方法及び光
ディスク記録装置が無かった。すなわち、従来の光ディ
スク記録装置では、記録型光ディスクにデータを記録す
る場合、光ディスク再生装置で読み込みできるように記
録するが、読み込み不能な領域を光ディスクに設けるこ
とができなかった。
【0007】一方、再生型光ディスクや記録型光ディス
クのマスタディスクに対してコピープロテクションを施
す方法及び光ディスク記録装置はあった。例えば、再生
型光ディスクのマスタディスクに、同心円トラップエリ
アや無限軌道トラップエリア、不連続トラップエリアな
どを設ける方法が提案されている。また、記録型光ディ
スクのマスタディスクにおいて、他の領域とは異なるウ
ォブル周期となるように、グルーブを形成する方法が提
案されている。
【0008】しかしながら、上記のようなマスタディス
クに対してコピープロテクションを施す方法を、CD−
RやCD−RWなどの記録型光ディスクに適用すること
は困難である。すなわち、一般的な記録型光ディスクに
は、一本のトラックが螺旋状に光ディスク全体に亘って
予め形成されている。また、このトラック(グルーブ)
は、所定の周期で蛇行(ウォブル:wobble)するように
形成されて、その位置における絶対時間情報などが記録
されている。この記録情報は、ATIP(Absolute tim
e in pregroove)と呼ばれる。また、ATIPは、光デ
ィスクを回転駆動するための回転制御信号や記録線速度
信号、光ディスクの種類、その光ディスクに推奨される
書き込みパワーなどの情報を含んでいる。よって、記録
型光ディスクは、このような構成であるため、前記の従
来技術のように、記録トラックを途中で分断したり、ウ
ォブルの周期を変更したりすることができない。
【0009】そこで、本発明は、上記の問題を解決する
ために、CD−RやCD−RWのような光ディスクの記
録面に螺旋状の記録トラックが形成され、データを記録
可能な記録型光ディスクにデータを記録する際に、光デ
ィスク全体のデータを簡単にコピーされないコピープロ
テクションを、一般のユーザが容易に施すことができる
光ディスク記録方法、及び光ディスク記録装置を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するための手段として、以下の構成を備えてい
る。
【0011】(1)光ディスクの記録面に形成された螺
旋状の記録トラックに情報を記録する方法であって、特
定領域に記録する情報を、光ディスク再生装置のサーボ
システムが追従不能となるように記録することを特徴と
する。
【0012】この構成においては、光ディスク再生装置
が光ディスクの特定領域に対して、光ディスク再生装置
のサーボシステムが追従不能となるように情報を記録す
る。したがって、特定領域再生時に光ディスク再生装置
のサーボシステムが追従不能となるため、光ディスク全
体をコピーする際には、光ディスクの全域を再生するた
めデータの読み出しができなくなるので、光ディスク全
体のコピーを防止することが可能となる。なお、本発明
で再生とは、音楽データを記録された光ディスクのデー
タを読み出すこと、及びコンピュータ用データが記録さ
れた光ディスクのデータを読み出すことを言う。
【0013】(2)前記特定領域に記録する情報のファ
イル情報を前記光ディスクに記録しないことを特徴とす
る。
【0014】この構成においては、光ディスクの特定領
域に記録する情報のファイル情報を前記光ディスクに記
録しない。したがって、この方法で記録した光ディスク
を光ディスク再生装置で再生した場合には、特定領域に
記録する情報は再生されることが無く、光ディスク全体
の情報を複写する時のみ再生されるので、トラップとし
て作用させることが可能となる。
【0015】(3)前記記録トラックには、予め回転制
御信号又は記録線速度信号が記録されており、前記回転
制御信号又は前記記録線速度信号に対して相対的に一定
な記録レートで情報記録を行うとともに、前記特定領域
に対して、前記一定な記録レートと異なり、光ディスク
再生装置のサーボシステムが追従不能な記録レートで情
報を記録することを特徴とする。
【0016】この構成においては、螺旋状の記録トラッ
クが形成された光ディスクの記録面の特定領域に記録す
る情報を、光ディスク再生装置のサーボシステムが追従
不能な記録レートで記録する。したがって、従来、一般
のユーザは、予め回転制御信号又は記録線速度信号が記
録された光ディスクであるCD−RやCD−RWなどに
対して、光ディスク再生装置のサーボシステムが追従不
能となる記録はできなかったが、本発明により、これを
実現することが可能となる。よって、一般のユーザが、
容易にCD−RやCD−RWに対して、コピープロテク
ションを施すことができる。
【0017】また、光ディスク再生装置のサーボシステ
ムが追従不能な記録レートで記録するための具体的な実
現方法には、記録する情報のエンコード速度を変更する
方法や、情報記録時に光ディスクの回転速度を変更する
方法がある。
【0018】(4)前記記録トラックには、予め回転制
御信号又は記録線速度信号が記録されており、前記回転
制御信号又は前記記録線速度信号に対して相対的に一定
な記録状態で情報記録を行うとともに、前記特定領域に
対して、前記一定な記録状態と異なり、光ディスク再生
装置のサーボシステムが追従不能な状態で情報を記録す
ることを特徴とする。
【0019】この構成においては、光ディスクの記録面
に形成された螺旋状の記録トラックの特定領域に記録す
る情報を、光ディスク再生装置のサーボシステムが追従
不能な記録状態で記録する。したがって、(3)と同様
の効果を得ることができる。
【0020】また、光ディスク再生装置のサーボシステ
ムが追従不能な記録状態になるように記録する方法に
は、光ディスクへ照射する光ビームの記録パワーを変更
する方法がある。
【0021】(5)前記特定領域に記録する情報は、情
報として意味のないダミーデータであることを特徴とす
る。
【0022】この構成においては、光ディスク再生装置
のサーボシステムが追従可能な領域に本来のデータを記
録し、追従不能となる特定領域には、情報として意味の
ないダミーデータを記録する。したがって、本来必要な
データは、光ディスク再生装置のサーボシステムが追従
可能となるように記録されるので、必要なデータの欠損
が発生しない。
【0023】(6)光ディスクの記録面に形成された螺
旋状の記録トラックに情報を記録する方法であって、特
定領域に対して、光ディスク再生装置のサーボシステム
が追従不能な長さの未記録区間を設けることを特徴とす
る。
【0024】この構成においては、光ディスクの記録面
に形成された螺旋状の記録トラックに記録する情報の一
部に、光ディスク再生装置のサーボシステムが追従不能
な長さの未記録区間を有する情報を記録することを特徴
とする。したがって、(3)と同様の効果を得ることが
できる。
【0025】(7)光ディスクの記録面に形成された螺
旋状の記録トラックに音楽情報を記録する方法であっ
て、光ディスクに2つのセッションを設けて、第1セッ
ションにCD−DAフォーマットの音楽情報を記録し、
第2セッションを前記特定領域とし、この特定領域に対
して、光ディスク再生装置のサーボシステムが追従不能
となるように情報を記録することを特徴とする。
【0026】この構成においては、光ディスクの記録面
に形成された螺旋状の記録トラックに音楽情報を記録す
る場合、第1セッションに音楽情報を記録し、第2セッ
ションに、光ディスク再生装置のサーボシステムが追従
不能となるように情報を記録する。したがって、音楽情
報を記録する場合にも、光ディスク全体のコピーを防ぐ
コピープロテクションを確実に施すことが可能となる。
【0027】(8)記録面に螺旋状の記録トラックが形
成された光ディスクを回転駆動する回転部と、前記光デ
ィスクの記録トラックに光ビームを照射して情報を記録
する記録部と、情報をエンコードして前記記録部に供給
するエンコーダと、前記回転部を所定の回転速度に、前
記記録部を所定の記録パワーに、前記エンコーダを所定
のエンコード速度に、それぞれ制御して前記情報を前記
記録トラックに記録させる制御部であって、前記回転部
の回転速度、前記記録部の記録パワー、前記エンコーダ
のエンコード速度のうち1つ又は複数を制御することに
より、特定領域に対し、光ディスク再生装置のサーボシ
ステムが追従不能となるように前記記録部に情報を記録
させる制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0028】この構成においては、光ディスク記録装置
は、記録トラックに記録させる情報のうち一部の情報の
記録時に、回転部の回転速度、記録部の記録パワー、エ
ンコーダのエンコード速度のうち1つ又は複数を光ディ
スク再生装置のサーボシステムが追従不能となるように
制御する。したがって、従来は、予め回転制御信号又は
記録線速度信号が記録された光ディスクであるCD−R
やCD−RWに対して、記録レートなどのパラメータを
変更した記録はできなかったが、本発明により、一般の
ユーザが容易に記録レートを変更してデータの記録を行
うことが可能となる。よって、一般のユーザがCD−R
やCD−RWに対して、コピープロテクションを施すこ
とが可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態に係る
光ディスク記録装置について説明する。図1は、本発明
の実施形態に係る光ディスク記録装置の構成を示したブ
ロック図である。
【0030】図1に示したように、光ディスク記録装置
1は、データを記録する対象である螺旋状の記録トラッ
クが形成された記録型光ディスクである光ディスク10
にデータを記録するための機構として、スピンドルモー
タ11、フィードモータ12、ガイドレール13、光ピ
ックアップ14、RFアンプ15、再生信号復調回路1
6、フォーカスサーボ回路17、トラッキングサーボ回
路18、FM変調回路19、バイフェーズ復調回路2
0、スピンドルモータサーボ回路21、PLL回路2
2、エンコーダ回路23、レーザパワー制御回路(AL
PC)24、記憶回路25、及び制御手段である制御回
路(マイコン)26を備えている。
【0031】スピンドルモータ11は、記録型光ディス
ク10(例えば、CD−RやCD−RW)を回転駆動す
るモータである。また、スピンドルモータ11の回転軸
先端部には、光ディスク10を保持(チャッキング)す
るためのターンテーブルなどからなる図外の光ディスク
保持機構を備えている。
【0032】フィードモータ12は、ピックアップ14
を光ディスク10の記録面に対向した状態で、光ディス
ク10の半径方向にトレースさせる。
【0033】ガイドレール13は、光ピックアップ14
を保持して、フィードモータ12が光ピックアップ14
をスムーズにトレースできるように補助する。
【0034】光ピックアップ14は、光ディスク10へ
照射する光ビームとしてレーザ光を照射するレーザダイ
オード、レンズ及びミラーなどの光学系、戻り光(反射
光)受光素子、並びにフォーカスサーボ機構及びトラッ
キングサーボ機構などを備えている。また、光ピックア
ップ14は、データ記録時及びデータ再生時に、光ディ
スク10に対してレーザ光を照射して、光ディスク10
からの戻り光を受光して受光信号であるEFM(Eight
to Fourteen Modulation)変調されたRF信号をRFア
ンプ15に出力する。さらに、光ピックアップ14は、
フォーカスエラー信号、及びトラッキングエラー信号を
RFアンプ15へ出力する。
【0035】RFアンプ15は、光ピックアップ14か
ら供給されるEFM変調されたRF信号を増幅させて、
増幅後のRF信号(メイン信号)を再生信号復調回路1
6へ出力する。また、光ピックアップ14から出力され
たフォーカスエラー信号を増幅させて、フォーカスサー
ボ回路17へ出力する。さらに、光ピックアップ14か
ら出力されたトラッキングエラー信号を増幅させて、ト
ラッキングサーボ回路18及びFM復調回路19へ出力
する。
【0036】再生信号復調回路16は、RFアンプ15
から出力されたRF信号をEFM復調して、データを図
外のホストコンピュータへ出力する。また、データのサ
ブコード情報を制御回路26へ出力する。
【0037】フォーカスサーボ回路17は、RFアンプ
15から出力されたフォーカスエラー信号に基づいて、
光ピックアップ14のフォーカスサーボ機構を制御す
る。
【0038】トラッキングサーボ回路18は、RFアン
プ15から出力されたトラッキングエラー信号に基づい
て、光ピックアップ14のトラッキングサーボ機構、及
びフィードモータ12の光ピックアップ14の送り量を
制御する。
【0039】FM復調回路19は、RFアンプ15から
出力されたトラッキングエラー信号をFM復調して、バ
イフェーズ復調回路20へ出力する。
【0040】バイフェーズ復調回路20は、FM復調回
路19から出力された信号を、バイフェーズ復調して、
スピンドルモータサーボ回路21及びPLL回路22へ
出力する。また、ATIP情報を制御回路26へ出力す
る。
【0041】スピンドルモータサーボ回路21は、制御
回路26から出力された回転数速度制御信号と、バイフ
ェーズ復調回路25から出力されたバイフェーズクロッ
ク信号と、に基づいて、スピンドルモータ11の回転を
制御する。
【0042】PLL回路22は、バイフェーズ復調回路
20から出力されたバイフェーズクロック信号と、制御
回路26から出力されたエンコーディングスピード制御
信号と、の位相を比較し、双方の差に応じたエンコーダ
クロック信号をエンコーダ23へ出力する。
【0043】エンコーダ23は、PLL回路22から出
力されたエンコードクロック信号に基づいて、図外のホ
ストコンピュータから出力されたデータをEFM変調
し、レーザパワー制御回路24に出力する。
【0044】レーザパワー制御回路24は、エンコーダ
23から出力されたデータ信号に応じたパワーのレーザ
光を光ピックアップ14のレーザダイオードが照射する
ように制御する。具体的には、レーザパワー制御回路2
4は、光ピックアップ14のモニタダイオードから出力
される電流値と、制御回路26から供給される最適なレ
ーザパワーの目標値を示す情報と、に基づいて、最適な
レーザパワーのレーザ光が光ピックアップ14から照射
されるように制御する。
【0045】記憶回路25は、実験などを行って予め求
めたデータや、光ディスク記録装置1のファームウェア
などを記憶しておくためのものである。
【0046】制御回路26は、CPU、ROM、及びR
AM等から構成されており、ROMに格納されたプログ
ラムに従って、光ディスク記録装置1の各部を制御す
る。また、制御回路26は、上述したようにデータの本
記録に先立ち、光ディスク記録装置1にセットされた光
ディスク10の所定の領域に対し、テスト記録を行うよ
うに装置の各部を制御する。
【0047】本発明の光ディスク記録装置1では、記録
時には光ディスク10を角速度一定で駆動する方式であ
るCAV(Constant Angular Velocity)方式と、光デ
ィスク10を線速度一定にして駆動する方式であるCL
V(Constant Linear Velocity)方式と、を切り替えて
行うことができるようになっている。そのため、スピン
ドルモータサーボ回路21は、制御回路26から供給さ
れる回転速度制御信号に応じてCAV方式とCLV方式
とを切り替える。また、CAV方式とCLV方式とにお
いて、高速に記録を行うために、スピンドルモータ11
の回転速度を上げたり、エンコーダ23のデータをエン
コードする速度を変化させて、所定の倍速で情報を記録
することができるようになっている。ここで、スピンド
ルモータサーボ回路21によるCAV制御では、図外の
周波数発生器によって検出されるスピンドルモータ11
の回転数が、設定された回転数と一致するように制御さ
れる。また、スピンドルモータサーボ回路21によるC
LV制御では、RFアンプ15から出力されたEFM変
調された信号のウォブル信号が設定された線速度倍率に
なるようにスピンドルモータ11が制御される。
【0048】上記のような構成の光ディスク記録装置1
は、記録型光ディスクにデータを記録する際に、光ディ
スク再生装置でデータを再生する際にサーボシステムが
追従不能となるようにデータを記録する領域(特定領
域)を設ける。このサーボシステムが追従不能な特定領
域は、この光ディスクを光ディスク再生装置で再生した
時に、再生しない領域に作成する。または、光ディスク
再生装置で再生した時に、再生できないようにしてデー
タを記録する。したがって、光ディスク記録装置でこの
光ディスクを再生する際には、問題は発生しない。しか
し、この光ディスク全体をコピーする時には、サーボシ
ステムが追従不能な領域がトラップの役目を果たし、光
ディスクのデータをコピー中に読み込みエラーが発生す
る。よって、光ディスク全体のコピーを不能にすること
ができる。
【0049】また、光ディスク記録装置1では、光ディ
スク再生装置のサーボシステムが追従不能な特定領域を
作成する方法として、次の2つの方法を実施可能であ
る。すなわち、光ディスク記録装置1では、記録レート
を変更する方法と、記録状態を変更する方法と、が実施
可能である。
【0050】まず、記録レートを変更する方法について
説明する。図2は、光ディスクに記録したピット及びラ
ンドのイメージ図である。光ディスク記録装置1は、サ
ーボシステムが追従不能な領域を記録型光ディスクに作
成する際には、データの記録線速度をレッドブックで規
定された線速度である1.2〜1.4(m/s)から外
れた線速度(記録レート)でデータの記録を行う。一
方、光ディスク再生装置は、上記の線速度の規格値に対
して、ある程度外れた値でも再生できるように、一般的
にマージンが設けられている。しかし、レッドブックに
規定された線速度から外れるほど、光ディスク再生装置
のサーボシステムが追従して、データを正常に読み取れ
る可能性は低くなる。そこで、光ディスク記録装置1で
は、例えばレッドブックに規定された線速度の2倍の線
速度や、半分の線速度に設定する。このような線速度で
記録したピット及びランドは、図2(A)に示した通常
記録のピット及びランドに対して、通常の2倍の線速度
では、図2(B)に示したように密な状態となる。ま
た、通常の半分の線速度では、図2(C)に示したよう
にピット及びランドは疎な状態となる。
【0051】光ディスク記録装置1の具体的な記録レー
ト変更方法は、以下の通りである。オレンジブックで
は、光ディスクにデータを記録する場合、ディスクの記
録トラックに記録されたATIP(タイムコード)を、
リファレンスとして用いることが決まっている。そのた
め、基本的に線速度は光ディスクによって一意に決ま
る。しかし、本発明の光ディスク記録装置1は、光ディ
スクのATIPの時間情報リファレンスとして直接使用
せずに、自分自身で時間情報を管理して、情報を記録す
る際の線速度を変更する。例えば、光ディスク記録装置
1は、図外のタイマーで計時を行って時間経過を管理し
ながら、データの記録速度を管理する。すなわち、この
タイマに同期させながらエンコーダ23やスピンドルモ
ータサーボ21を制御することによって、線速度(記録
レート)を自由な値に設定することができる。
【0052】次に、記録状態を変更する方法について説
明する。光ディスク記録装置1は、光ディスク再生装置
のサーボシステムが追従不能な領域を記録型光ディスク
に作成する際には、最適な再生記録品位が得られる記録
パワーから外れた値のレーザ光を光ディスクに照射す
る。例えば、最適な記録パワーが5.0mWの場合に、
最適な記録パワーよりも大きな記録パワーである6.0
mWや、最適な記録パワーよりも小さな記録パワーであ
る4.0mWの様な値にする。このような記録パワーで
記録したピット及びランドは、図2(A)に示した通常
記録のピットに対して、通常の記録パワーよりも大パワ
ーの場合は図2(D)に示したように、ピットが連なっ
たような状態になる。また、通常の記録パワーよりも小
パワーの場合は図2(E)に示したように、ピットがあ
まり形成されない状態になる。
【0053】また、光ディスク記録装置1が記録状態を
変更する方法としては、記録する情報の一部に、光ディ
スク再生装置のサーボシステムが追従不能な長さの未記
録区間を有する情報を記録するようにしても良い。通
常、光ディスク再生装置は、光ディスクに多少の傷やデ
ータの欠損があっても再生できるように、エラー訂正機
能を備えている。しかし、光ディスクの傷やデータの欠
損が大きいためにエラー訂正機能で訂正できない場合、
光ディスク再生装置のサーボシステムは追従できなくな
り、データを正常に読み取れなくなる。そこで、光ディ
スク記録装置1では、図2(F)に示したように、光デ
ィスク再生装置のサーボシステムが追従不能となる長さ
の未記録区間を設けるようにすると良い。
【0054】なお、上記の記録レートを変更する各方法
と、記録状態を変更する各方法と、は個別に実施しても
良いし、同時に複数を実施しても良い。また、光ディス
ク再生装置のサーボシステムが追従不能となるような領
域に記録するデータは、情報として意味のないダミーデ
ータが好適である。
【0055】次に、本発明の光ディスク記録装置1で、
コンピュータ用データを記録する場合と、音楽データを
記録する場合と、について説明する。まず、光ディスク
へのデータ書き込み方式について説明する。光ディスク
へのデータ書き込み方式は、ディスクアットワンス(Di
sc at once:以下、DAOと称する。)と、インクリメ
ンタルライト(Incremental write)と、の2種類に大
別される。また、インクリメンタルライトには、トラッ
クアットワンス(Track at once:以下、TAOと称す
る。)、セッションアットワンス(Session at once:
以下、SAOと称する。)、及びパケットライト(Pack
etwrite)の3種類の方法がある。
【0056】DAOは、リードイン、データ、リードア
ウトの順で、つまり、CD全体を最初から一度に書き込
む方式である。なお、この方式では、一旦データを書き
込むと、以後データの追記を行うことができない。
【0057】TAOは、トラック単位で書き込みを行う
方式である。実際の書き込みは、データ、リードイン、
リードアウトの順で行われる。この方式では、1トラッ
クずつ書き込みを行っていき、すべてのトラックの書き
込みが終了してからクローズセッションを行うことがで
きる。
【0058】SAOは、セッション単位で書き込みを行
う方式である。この方式を用いると、複数のセッション
を1枚の光ディスクに記録でき、マルチセッションCD
を作成することができる。なお、SAOにおいて、各セ
ッションはDAOで記録する。
【0059】パケットライトは、ファイル単位(パケッ
ト単位)での追記を可能としたコンピュータ用データ専
用の書き込み方式である。
【0060】一般的に、コンピュータ用データを記録す
る場合には、上記の各方法を用いることができる。ま
た、音楽データを記録する場合には、DAO、TAO、
又はSAO(CDエクストラを含む)を用いることがで
きる。なお、CDエクストラは、第1セッションに音楽
データを記録し、第2セッションにコンピュータ用デー
タを記録する。
【0061】[TAO(コンピュータ用データ)]本発
明の光ディスク記録装置1では、TAO方式でコンピュ
ータ用データを記録する場合、データの記録単位である
トラック毎に書き継ぎが発生するため、特定のトラック
において、光ディスク再生装置のサーボシステムが追従
不能となるようにデータを記録する。
【0062】TAO方式において、コンピュータ用デー
タをISO9660形式で記録する場合、ダミーデータ
を記録する際に、記録するデータの名前などの情報を記
録する領域であるPVD(Primary Volume Descriptor:
主ボリューム記述子)、パステーブル及びディレクトリ
に記録したダミーデータのファイル情報を記録しないよ
うにする。また、HFS(Hierarchical File System)
など他の方式でコンピュータ用データを記録する場合も
同様に、記録するデータの名前やアドレスなどのファイ
ル情報を記録する領域に、記録したダミーデータのファ
イル情報を記録しないようにする。これにより、この方
式で記録した光ディスクを、光ディスク再生装置で再生
した場合に、ダミーデータは再生されることが無く、光
ディスク全体をコピーする時のみトラップとして作用す
る。
【0063】次に、光ディスク記録装置1において、T
AOで光ディスクにデータを記録する場合の記録動作に
ついて説明する。図3は、TAOにおける記録トラック
の概念図である。図4は、TAO方式を説明するための
フローチャートである。以下の説明では、特定のトラッ
クにおいて線速度を変更して記録する場合について説明
する。ここで、以降の実施例では、レッドブックに規定
された1.2〜1.4(m/s)のいずれかの線速度A
(m/s)、レッドブックの規定外で、光ディスク再生
装置のサーボシステムが追従できない線速度B(m/
s)とする。また、以下のフローチャートにおいて、光
ディスク記録装置1では、データの記録準備はできてい
るものとする。
【0064】光ディスク記録装置1の制御回路26は、
光ディスク記録装置1が接続されたホストコンピュータ
からデータを記録するように指示を受けると、ホストコ
ンピュータから送られてきたデータの記録を開始する。
すなわち、エンコーダ23でエンコードしたデータに応
じたレーザ光を光ピックアップ14から光ディスク14
の記録面に照射して、予め設定したエンコード速度でデ
ータをエンコードするようにエンコーダ23を制御し
て、線速度A(m/s)でデータの記録を行う(s
1)。制御回路26は、記録データが終了か否かを判定
する(s2)。s2において記録データが終了でなけれ
ば、次に、制御回路26は、ホストコンピュータから記
録する情報のエンコード速度の変更指示があるか否か判
定する(s3)。制御回路26は、変更指示が無い場
合、そのままのエンコード速度でデータをエンコードし
てデータ記録を続けさせる(s4)。一方、制御回路2
6は、エンコード速度の変更指示があった場合は、デー
タの記録を一旦中止させて(s5)、エンコーダ23の
エンコード速度を変更させる(s6)。そして、ダミー
データを線速度B(m/s)で記録させる(s1)。制
御回路26は、記録データが終了か否かを判定し(s
2)、記録データが終了でなければ、ホストコンピュー
タから記録する情報のエンコード速度の変更指示がある
か否かを判定する(s3)。制御回路26は、変更指示
が無い場合、そのままのエンコード速度でデータをエン
コードさせて、データ記録を線速度B(m/s)で続け
させる(s4)。一方、制御回路26は、エンコード速
度の変更指示があった場合、データの記録を一旦中止さ
せて(s5)、エンコーダ23のエンコード速度を変更
させる(s6)。続いて、ダミーデータを線速度A(m
/s)で記録させる(s1)。また、制御回路26は、
記録データが終了か否かを判定する(s2)。制御回路
26は、記録データが終了した場合、データの記録処理
を終了する。
【0065】光ディスク記録装置1は、TAOでデータ
を記録する場合、例えば図3に示したようにトラック
(N−1)のデータ記録終了までは、線速度A(m/
s)でデータを記録し、トラックNは開始から終了まで
線速度B(m/s)でデータを記録する。そして、トラ
ック(N+1)以降は再度A(m/s)でデータを記録
する。
【0066】なお、トラックNに記録するダミーデータ
は、1ファイルとし、また、制御回路26は、記録した
ダミーデータのファイル情報を前記のPVDなどに記録
しないようにすると良い。
【0067】[パケットライト(コンピュータ用デー
タ)]本発明の光ディスク記録装置1では、パケットラ
イト方式でコンピュータ用データを記録する場合、デー
タの記録単位であるパケット毎に書き継ぎが発生するた
め、特定のパケットにおいて、光ディスク再生装置のサ
ーボシステムが追従不能となるようにデータを記録す
る。
【0068】パケットライト方式において、コンピュー
タ用データはUDF(Universal Disk Format)で記録
されるが、ダミーデータを記録する際に、ファイル情報
を記録する領域であるAVDP(Anchor Volume Descri
ptor Pointer)、VDS(Volume Descriptor Sequenc
e)、FSD(File Set Descriptor)、FE(File Ent
ry)、ICB(Information Control Block)、FID
(File Identifier Descriptor)にダミーデータを記録
したファイル情報などを記録しないようにする。これに
より、この方式で記録した光ディスクを、光ディスク再
生装置で再生した場合に、ダミーデータは再生されるこ
とが無く、光ディスク全体をコピーする時のみトラップ
として作用する。
【0069】次に、パケットライトで光ディスクにデー
タを記録する場合について説明する。図5は、パケット
ライトにおける記録トラックの概念図である。この場
合、パケットとパケットの間にはランイン(Run-in)、
ランアウト(Run-out)、及びリンクセクタが存在し、
パケット毎に書き継ぎが発生する。また、特定のパケッ
トNにおいて、線速度を変更してデータを記録する場合
について説明する。図5に示した実施例では、光ディス
ク記録装置1の制御回路26は、パケット(N−1)の
データ記録終了までは、スピンドルモータ11やエンコ
ーダ23を制御して線速度A(m/s)で光ピックアッ
プ14がデータを記録するように制御する。また、制御
回路26は、パケットNの開始から終了までは、線速度
B(m/s)でデータを記録するように上記各部を制御
する。そして、制御回路26は、パケット(N+1)以
降はA(m/s)でデータを記録するように上記各部を
制御する。
【0070】ここで、パケットNは正常読み込みが保証
されない領域(特定領域)となるため、パケットNに記
録するデータにはダミーデータを用い、ファイル名が前
記のFIDなどに記録されないようにする。
【0071】光ディスク記録装置1がパケットライト方
式でデータを記録する場合の動作は、前記のTAO方式
と同様となるため、説明を省略する。
【0072】[DAO、SAO(コンピュータ用デー
タ)]次に、本発明の光ディスク記録装置1では、DA
O方式及びSAO方式でコンピュータ用データを記録す
る場合について説明する。DAO方式及びSAO方式で
コンピュータ用データを記録する場合、通常書き継ぎは
発生しない。しかし、本発明の光ディスク記録装置1
は、ダミーデータを記録するために、データの記録中に
任意のファイルの境界で、意図的に記録を一時停止す
る。そして、光ディスク記録装置1は、線速度を変更し
て記録を再開し、光ディスク再生装置のサーボシステム
が追従不能となるようにダミーデータを記録する。ま
た、光ディスク記録装置1は、ダミーデータの記録が完
了すると、記録を一時停止して、線速度を元に戻して光
ディスクに記録すべきデータを記録する。
【0073】このとき、光ディスク記録装置1は、バッ
ファアンダーラン防止技術を応用してデータの書き継ぎ
を行い、必要なデータとダミーデータとを連続的に記録
する。ここで、バッファアンダーラン防止技術ついて説
明する。バッファアンダーランエラーは、ホストコンピ
ュータからのデータ転送速度が光ディスク記録装置の書
き込み速度を下回り、書き込むデータを一時的に溜めて
おくバッファに、記録するデータが無くなってしまった
場合に発生する。この場合、光ディスクへのデータ記録
を失敗に終わる。そのため、光ディスク記録装置では、
バッファアンダーランエラーを防止するために、バッフ
ァに一時的に溜めている記録データ量を監視して、記録
データが少なくなると記録動作を一時停止し、十分なデ
ータが溜まったところで記録動作を再開し、停止前に記
録したデータと略連続的にデータを記録する。
【0074】レッドブックでは、光ディスク製造時に気
泡などの混入が発生することを想定して、気泡の大きさ
を100μm以下としており、ピットの間隔が100μ
m以下であれば、データの読み出しは保証されている。
よって、光ディスク記録装置では、データ記録を再開す
る時には、書き込み済みのデータの終端を探して、10
0μm以下の間隔で、次のデータを記録する。
【0075】本発明では、バッファの残量に関わらず、
線速度を変化させたいポイントで前記バッファアンダー
ラン防止技術を用いて記録を一時停止させ、上記に示す
通りピットの間隔100μm以下で書き継ぐことによ
り、リンクセクタなしで必要なデータとダミーデータと
の連続的な記録を実現する。
【0076】次に、DAOで光ディスクにデータを記録
する場合について説明する。図6は、DAOにおける記
録トラックの概念図である。光ディスク記録装置1は、
DAOでデータを記録する場合、ダミーデータを記録す
るために書き継ぎを行う。図6の場合、光ディスク記録
装置1の制御回路26は、ファイル(N−1)のデータ
記録終了までは、スピンドルモータ11やエンコーダ2
3を制御して、線速度A(m/s)で光ピックアップ1
4がデータを記録するように制御する。また、制御回路
26は、ファイルNの開始から終了まで線速度B(m/
s)でデータを記録するように、上記各部を制御する。
そして、制御回路26は、ファイル(N+1)以降は、
A(m/s)でデータを記録するように上記各部を制御
する。
【0077】ここで、パケットNは正常読み込みが保証
されない領域となるため、パケットNに記録するデータ
はダミーデータを用いると良い。
【0078】光ディスク記録装置1がDAO方式でデー
タを記録する場合の動作は、前記のTAO方式と同様と
なるため、説明を省略する。
【0079】次に、SAOで光ディスクにデータを記録
する場合について説明する。図7は、SAOにおける記
録トラックの概念図である。この場合、DAO方式で複
数のセッションにデータを記録するのと同様となる。そ
のため、光ディスク記録装置1の制御回路26は、ある
セッションにおいて、データ記録中に任意の場所でデー
タ記録を中断させて、例えば、線速度を変更させて記録
を再開する。そして、光ディスク再生装置のサーボシス
テムが追従不能となる記録領域を設けて、ある長さのデ
ータを記録完了したところで再び意図的に記録を中断さ
せて、再度元の線速度で記録を再開する。例えば、前記
のDAO方式と同様に、あるファイルNにダミーデータ
を記録すると良い。
【0080】なお、ISO9660形式などでデータを
記録する場合、ダミーデータを記録する際に、パステー
ブルやディレクトリなどの記録するデータの名前などの
情報を記録する領域に、ダミーデータを記録したファイ
ル情報を記録しないようにする。これにより、記録した
光ディスクを、光ディスク再生装置で再生した場合に、
ダミーデータは再生されることが無く、光ディスク全体
をコピーする時のみトラップとして作用する。
【0081】光ディスク記録装置1がDAO方式でデー
タを記録する場合の動作は、前記のTAO方式と同様と
なるため、説明を省略する。
【0082】[音楽データ]次に、音楽データを光ディ
スクに記録する場合について説明する。音楽データを光
ディスクに記録する場合、光ディスク再生装置のサーボ
システムが追従不能な記録領域を音楽データとともに記
録すると、この追従不能な記録領域に記録した音楽デー
タ(ダミーデータ)に関する情報がTOC(Table Of C
ontents)に記録される。そのため、ダミーデータを光
ディスク再生装置で再生することが可能となり、光ディ
スク再生装置に悪影響を及ぼしてしまう。そこで、音楽
データを光ディスクに記録する際に、サーボシステムが
追従不能な記録領域を設ける場合は、マルチセッション
ディスクの一種であるCDエクストラ方式にして、第1
セッションにCD−DAフォーマットで音楽データを記
録し、第2セッションに光ディスク再生装置のサーボシ
ステムが追従不能な記録領域(特定領域)を設けてダミ
ーデータなどを記録すると良い。音楽CD専用の再生装
置は、マルチセッションをサポートしないので、第1セ
ッションに記録したCD−DAフォーマットの音楽デー
タは再生するが、第2セッションを再生することは無
い。また、第2セッションにはコンピュータ用データを
記録するが、再生装置のサーボシステムが追従不能な記
録領域として例えばダミーデータを記録してあるが、こ
のデータ名についてはパステーブル及びディレクトリな
どの記録するデータの名前などの情報を記録する領域に
記録しないようにする。よって、光ディスク再生装置で
は再生されることが無い。しかしながら、光ディスク全
体をコピーする場合は、光ディスク全体をスキャンして
データを読み出すため、第2セッションに設けたサーボ
システムが追従不能な記録領域が再生できないためエラ
ー終了する。よって、光ディスク全体のコピーを防止す
ることができる。
【0083】次に、CD−DAフォーマットで音楽デー
タを光ディスクに記録する場合について図4及び図8に
基づいて説明する。図8は、CDエクストラにおける記
録トラックの概念図である。
【0084】光ディスク記録装置1の制御回路26は、
光ディスク記録装置1が接続されたホストコンピュータ
からデータを記録するように指示を受けると、ホストコ
ンピュータから送られてきた音楽データを第1セッショ
ンにCD−DAフォーマットで記録開始する。すなわ
ち、制御回路26は、エンコーダ23がエンコードした
データに応じたレーザ光を、光ピックアップ14が光デ
ィスク14の記録面に対して照射するように制御する。
この時、制御回路26は、予め設定したエンコード速度
で音楽データをエンコードするようにエンコーダ23を
制御して、線速度A(m/s)で音楽データの記録を光
ピックアップ14に行わせる(s1)。制御回路26
は、記録データが終了か否かを判定する(s2)。s2
において記録データが終了でなければ、次に、制御回路
26は、ホストコンピュータから記録する情報のエンコ
ード速度の変更指示があるか否か判定する(s3)。変
更指示が無い場合は、エンコーダ23にそのままのエン
コード速度でデータをエンコードさせて、光ピックアッ
プ14に音楽データの記録を続けさせる(s4)。記録
データが終了か否かを判定して(s2)、記録データが
終了でなく、記録する音楽データが終了したために、ホ
ストコンピュータからエンコード速度の変更指示があっ
た場合(s3)、制御回路26は、第1セッションを閉
じてデータの記録を一旦中止させる(s5)。そして、
制御回路26は、エンコーダ23のエンコード速度を変
更させて(s6)、光ピックアップ14が第2セッショ
ンにダミーデータを線速度B(m/s)で記録するよう
に制御する(s1)。制御回路26は、記録データが終
了か否かを判定し(s2)、記録データが終了でなけれ
ば、ホストコンピュータから記録する情報のエンコード
速度の変更指示があるか否かを判定する(s3)。変更
指示が無い場合は、エンコーダ23にそのままのエンコ
ード速度でデータをエンコードさせて、光ピックアップ
14にデータ記録を線速度B(m/s)で続けさせる
(s4)。一方、エンコード速度の変更指示があった場
合は、データの記録を一旦中止して(s5)、エンコー
ダ23のエンコード速度を変更する(s6)。そして、
制御回路26は、リードアウト用のデータを線速度A
(m/s)で記録する(s1)。続いて、制御回路26
は、記録データが終了か否かを判定する(s2)。制御
回路26は、記録データが終了した場合には、データの
記録処理を終了する。
【0085】
【発明の効果】本発明によれば、特定領域再生時に光デ
ィスク再生装置のサーボシステムが追従不能となるた
め、光ディスク全体をコピーする際には、光ディスクの
全域を再生するためデータの読み出しができなくなるの
で、光ディスク全体のコピーを防止することができる。
【0086】また、光ディスクの特定領域に記録する情
報のファイル情報を前記光ディスクに記録しないので、
この方法で記録した光ディスクを光ディスク再生装置で
再生した場合には、特定領域に記録する情報は再生され
ることが無く、光ディスク全体の情報を複写する時のみ
再生されるので、トラップとして作用させることができ
る。
【0087】さらに、従来、一般のユーザは、予め回転
制御信号又は記録線速度信号が記録された光ディスクで
あるCD−RやCD−RWなどに対して、光ディスク再
生装置のサーボシステムが追従不能となる記録はできな
かったが、本発明により、これを実現することで、一般
のユーザが、容易にCD−RやCD−RWに対して、コ
ピープロテクションを施すことができる。
【0088】加えて、本来必要なデータは、光ディスク
再生装置のサーボシステムが追従可能となるように記録
されるので、必要なデータの欠損が発生しない。
【0089】また、音楽情報を記録する場合にも、確実
にコピープロテクションを施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る光ディスク記録装置の
構成を示したブロック図である。
【図2】光ディスクに記録したピット及びランドのイメ
ージ図である。
【図3】TAOにおける記録トラックの概念図である。
【図4】TAO方式を説明するためのフローチャートで
ある。
【図5】パケットライトにおける記録トラックの概念図
である。
【図6】DAOにおける記録トラックの概念図である。
【図7】SAOにおける記録トラックの概念図である。
【図8】CDエクストラにおける記録トラックの概念図
である。
【符号の説明】
1−光ディスク記録装置 14−光ピックアップ 23−エンコーダ 26−制御回路

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスクの記録面に形成された螺旋状
    の記録トラックに情報を記録する方法であって、 特定領域に記録する情報を、光ディスク再生装置のサー
    ボシステムが追従不能となるように記録することを特徴
    とする光ディスク記録方法。
  2. 【請求項2】 前記特定領域に記録する情報のファイル
    情報を前記光ディスクに記録しないことを特徴とする請
    求項1に記載の光ディスク記録方法。
  3. 【請求項3】 前記記録トラックには、予め回転制御信
    号又は記録線速度信号が記録されており、前記回転制御
    信号又は前記記録線速度信号に対して相対的に一定な記
    録レートで情報記録を行うとともに、 前記特定領域に対して、前記一定な記録レートと異な
    り、光ディスク再生装置のサーボシステムが追従不能な
    記録レートで情報を記録することを特徴とする請求項1
    に記載の光ディスク記録方法。
  4. 【請求項4】 記録する情報のエンコード速度を変更し
    て、前記サーボシステムが追従不能な記録レートで情報
    を記録することを特徴とする請求項3に記載の光ディス
    ク記録方法。
  5. 【請求項5】 情報記録時に光ディスクの回転速度を変
    更して、前記サーボシステムが追従不能な記録レートで
    情報を記録することを特徴とする請求項3又は4に記載
    の光ディスク記録方法。
  6. 【請求項6】 前記記録トラックには、予め回転制御信
    号又は記録線速度信号が記録されており、前記回転制御
    信号又は前記記録線速度信号に対して相対的に一定な記
    録状態で情報記録を行うとともに、 前記特定領域に対して、前記一定な記録状態と異なり、
    光ディスク再生装置のサーボシステムが追従不能な状態
    で情報を記録することを特徴とする請求項1に記載の光
    ディスク記録方法。
  7. 【請求項7】 前記特定領域に対して、前記光ディス
    クへ照射する光ビームの記録パワーを変更して、前記サ
    ーボシステムが追従不能な状態になるように情報を記録
    することを特徴とする請求項6に記載の光ディスク記録
    方法。
  8. 【請求項8】 前記特定領域に記録する情報は、情報と
    して意味のないダミーデータであることを特徴とする請
    求項1乃至7のいずれかに記載の光ディスク記録方法。
  9. 【請求項9】 光ディスクの記録面に形成された螺旋状
    の記録トラックに情報を記録する方法であって、 特定領域に対して、光ディスク再生装置のサーボシステ
    ムが追従不能な長さの未記録区間を有する情報を記録す
    ることを特徴とする光ディスク記録方法。
  10. 【請求項10】 光ディスクの記録面に形成された螺旋
    状の記録トラックに音楽情報を記録する方法であって、 光ディスクに2つのセッションを設けて、第1セッショ
    ンにCD−DAフォーマットの音楽情報を記録し、第2
    セッションを前記特定領域とし、この特定領域に対して
    記録する情報を、光ディスク再生装置のサーボシステム
    が追従不能となるように情報を記録することを特徴とす
    る請求項1乃至9のいずれかに記載の光ディスク記録方
    法。
  11. 【請求項11】 記録面に螺旋状の記録トラックが形成
    された光ディスクを回転駆動する回転部と、 前記光ディスクの記録トラックに光ビームを照射して情
    報を記録する記録部と、 情報をエンコードして前記記録部に供給するエンコーダ
    と、 前記回転部を所定の回転速度に、前記記録部を所定の記
    録パワーに、前記エンコーダを所定のエンコード速度
    に、それぞれ制御して前記情報を前記記録トラックに記
    録させる制御部であって、 前記回転部の回転速度、前記記録部の記録パワー、前記
    エンコーダのエンコード速度のうち1つ又は複数を制御
    することにより、特定領域に対し、光ディスク再生装置
    のサーボシステムが追従不能となるよう前記記録部に情
    報を記録させる制御部と、を備えたことを特徴とする光
    ディスク記録装置。
  12. 【請求項12】 前記制御部は、前記特定領域に記録す
    る情報を情報として意味のないダミーデータとすること
    を特徴とする請求項11に記載の光ディスク記録装置。
  13. 【請求項13】 前記制御部は、前記特定領域に記録す
    る情報を、光ディスク再生装置のサーボシステムが追従
    不能な長さの未記録区間を含む情報とすることを特徴と
    する請求項11に記載の光ディスク記録装置。
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JP2008159117A (ja) * 2006-12-21 2008-07-10 Victor Co Of Japan Ltd データ記録媒体

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