JP2003295687A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2003295687A
JP2003295687A JP2002101999A JP2002101999A JP2003295687A JP 2003295687 A JP2003295687 A JP 2003295687A JP 2002101999 A JP2002101999 A JP 2002101999A JP 2002101999 A JP2002101999 A JP 2002101999A JP 2003295687 A JP2003295687 A JP 2003295687A
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fixing
temperature
recording material
image forming
forming apparatus
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JP2002101999A
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Masato Yoshioka
真人 吉岡
Masahide Hirai
政秀 平井
Toru Saito
齋藤  亨
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 グロスやOHTの透過性の向上を目的とし
て、定着器2度通しを行う場合、2度目の通紙は、印字
面を加圧ローラ側に向けるので、加圧ローラ汚れがある
と、印字面を汚損したり巻き付きジャムを起こす恐れが
ある。こうした問題を解決することを目的とする。 【解決手段】 1度目の定着動作の後、加熱空回転を行
い、その後ヒータの発熱を止め、冷却空回転を行う。こ
れによって汚れトナーは加圧ローラから加熱回転体側に
移行する。2度目の通紙が行われると、移行した汚れト
ナーは、紙裏に吐き出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複写機・レーザープ
リンタ・ファクシミリ等、電子写真プロセスを用いる画
像形成装置の定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機・プリンタ・ファクシミリ
等の電子写真方式の画像形成装置における定着装置とし
て、フィルム加熱方式の定着装置が提案され、実用化さ
れている(例えば、特開昭63−313182号公報・
特開平1−263679号公報・特開平2−15787
8号公報・特開平4−44075〜44083号公報・
特開平4−204980〜204984号公報等)。
【0003】この加熱装置は、加熱回転体としての耐熱
性・薄肉のフィルム材に、弾性層を持つ加圧ローラを圧
接させ定着ニップを構成し、この定着ニップに未定着ト
ナー像を担持した記録材を通紙し、圧接及び加熱により
定着動作を行う構成である。なお、フィルム材に内蔵さ
れる加熱体は、定着ニップ内にて内面からフィルム材に
密着している。
【0004】このようなフィルム加熱定着装置は、加熱
体として、昇温の速い低熱容量のもの、例えば、絶縁性
・良熱伝導性のセラミック基材と、この基材の表面に設
けられた通電により発熱する抵抗発熱層を基本構成体と
する、いわゆるセラミックヒータを用い、またフィルム
材として薄膜で低熱容量のものを用いるので、短時間に
定着ニップ内の温度を上昇させることが出来きる。その
ため、画像形成装置の電源投入時や作像動作開始時のス
タートアップ加熱や、非動作時のスタンバイ加熱などが
不要であり、作像動作のクイックスタートや省電力化を
図ることが可能となる。
【0005】ところで、フィルム加熱定着装置に用いら
れるフィルム材は、薄膜でありながら加圧力・摺動トル
クに耐え、かつ耐熱性を必要とされることから、薄膜の
金属スリーブやPI材のスリーブを用いることが多い。
結果的にフィルム材はある程度剛直なものとなるので、
記録材表面の凹凸に対する追従性が悪くなり、未定着ト
ナー像に対する微小な接触ムラが起き、均一な定着面を
作ることが出来ない。
【0006】そのためカラーLBPのベタ画像等に求め
られる光沢性や、カラーOHT像の透過性などの面で
は、不利である。フィルム材表面に弾性層を設け、これ
ら問題の解決を図る提案もあるが、こうした構成では、
クイックスタート・省電力といった本来の特徴が損なわ
れてしまう。
【0007】このような問題点を勘案して、本出願人
は、一度定着終了(1次定着)した記録材を記録材搬送
手段により、表裏反転させ再定着(2次定着)する方法
を提案している。すなわち一度定着させたトナー画像
を、加圧ローラ側に向け再加熱すると、弾性層を持つ加
圧ローラは記録材表面に密着するので、その状態で加熱
されることにより1次定着にて発生した定着ムラが解消
され、光沢性や透過性のよい画像を得ることが出来る
(以下この手段をグロスモードと呼ぶ)。なお2次定着
時には、1次定着時に比べ、トナー像が加熱体から離れ
溶融し難くなるので、記録材通紙速度を遅くする、加熱
体の温調温度を高くする等といった手段による補正が必
要となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらグロスモ
ードは、トナー印字面を加圧ローラ側に向け、且つ少な
くとも印字トナーが溶融するまで加熱するので、加圧ロ
ーラ表面にトナー汚れがあると、印字トナーと汚れトナ
ーが溶着してしまい、画像汚損・画像剥がれや加圧ロー
ラ巻きつきを起こしてしまう。通常の両面印字時は、画
像2面目の未定着トナーを溶融する程度の定着性で設計
されるので、このような問題は起きないが、グロスモー
ドは、画像1面目の定着トナーを溶融させることを目的
としているので、上記問題が発生しやすい。
【0009】本来、加圧ローラのトナー汚れは発生しな
いことが望ましいが、微妙な定着過多・定着不良や静電
オフセットによるトナー汚れは、通常僅かながらも常時
発生しており、ほとんどの場合は、巻き付きジャムのよ
うな深刻な問題となる前に、目視では目立たないレベル
の範囲で紙裏に排出されている。ところがグロスモード
は、上述のような条件にあるので、僅かなトナー汚れで
も、画像汚損・画像剥がれや加圧ローラ巻きつきを生じ
るという問題がある。本発明は以上のような問題を解決
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】.像担持体に形成され
たトナー像を記録材上に転写し定着する画像形成装置で
あって、この画像形成装置に備えられ、上記定着工程を
行う定着装置は、温度制御手段により制御され通電発熱
する加熱体と、該加熱体の温度を検知する温度検知手段
と、前記加熱体を内蔵した加熱回転体と、弾性層を備え
る加圧ローラから成り、前記加熱回転体に前記加圧ロー
ラを圧接させて定着ニップ部を構成し、未定着トナー像
を担持した記録材を上記定着ニップ部にて狭持搬送しつ
つ加熱し、記録材上にトナー像を定着させる構成であ
り、またこの画像形成装置は、トナー像を定着させた記
録材を、表裏反転させ再度定着装置に通紙するモードを
持つとき、画像形成装置は、上記モードが選択される
と、定着装置に対する記録材の初回通紙の後、上記加熱
体は、定着ニップ内がトナー溶融温度以上になるよう温
度制御手段により制御され、またその状態で定着装置は
任意の時間空回転を行い、更にその後、加熱体に対する
通電を停止させた状態で、任意の時間定着装置が空回転
を行ったのち、記録材の定着装置に対する再通紙を行
う。
【0011】.の画像形成装置装置において、上記
モード前に行われる定着装置空回転時間は、記録材の定
着装置初回通紙時の制御温度に基づいて決定される。
【0012】.の画像形成装置装置において、記録
材の定着装置初回通紙時終了直後に、加熱体に対する通
電を停止し、そのとき温度検知手段に検知される温度降
下分に応じて、上記モード前に行われる定着装置空回転
時間が、決定される。
【0013】
【発明の実施の形態】(実施例1)図1に、本発明に係
るフルカラー画像形成装置の一例を示す。なお、本発明
の画像形成装置の画像形成工程は、以下の形態に限定さ
れるものでなく、電子写真方式の画像形成装置であれ
は、どのような形態であっても適用できる。
【0014】以下、図1に沿って説明する。アルミシリ
ンダの外周面に有機感光体(OPC)またはA−Si、
CdS、Seなどからなる光導電体を塗布して構成され
る像担持体(電子写真感光体)としての感光ドラム1
が、不図示の駆動手段によって図示矢印方向に駆動さ
れ、ローラ帯電器2により所定の電位に均一に帯電され
る。
【0015】次いで、露光装置3によりイエローYの画
像模様に従った信号による光が感光ドラム1に走査さ
れ、感光ドラム1上に静電潜像が形成される。さらに、
感光ドラム1が矢印方向に進むと支持体5に支持された
現像装置4a、4b、4c、4dのうち、イエロー現像
剤が入った現像装置4aが感光ドラム1に対向するよう
に支持体5が回転し、感光ドラム1上の静電潜像はこの
選択された現像装置4aによって現像剤可視像として現
像される。次いで現像剤可視像は中間転写体6の転写ベ
ルト61上に転写される。
【0016】中間転写体6は、EPDM、NBR、ウレ
タン、シリコーンゴムなどのゴムからなる転写ベルト6
1が、駆動ローラ62、従動ローラ63、テンションロ
ーラ64の3本のローラ上に張架された構成を備えてい
る。駆動ローラ62が不図示のモータにより図中矢印の
方向に回転することにより、転写ベルト61は図中矢印
の方向に駆動される。
【0017】軸上に導電性スポンジ層を設けた1次転写
ローラ65が転写ベルト61を介して感光ドラム1に接
している。1次転写ローラ65には不図示の高圧電源か
らバイアスが印加され、感光ドラム1上の現像剤可視像
は転写ベルト61上に転写される。その後、感光ドラム
1上の転写残現像剤は公知のブレード手段を有するクリ
ーニング装置7により清掃される。以上の工程をさらに
マゼンタ色M、シアン色C、黒色Bkについて行なうこ
とによって転写ベルト61上には複数色の現像剤可視像
が形成される。
【0018】4色の現像剤可視像が転写ベルト61上に
転写されると、転写ベルト61の移動と同期をとった記
録紙Pが給紙ローラ8によって給紙され、搬送ガイド1
2に沿って2次転写部に導かれる。1次転写ローラ65
と同様な構成からなる2次転写ローラ66は、記録紙P
を介して転写ベルト61に当接し、不図示の高圧電源か
らバイアスが印加され、転写ベルト61上の4色現像剤
可視像は、記録紙P上に一括転写される。4色現像剤可
視像が転写された記録紙Pは、搬送ガイド12に支持さ
れながら定着装置11まで搬送され、定着装置によっ
て、4色現像剤可視像が記録材Pに溶融固着されてカラ
ー画像が得られる。
【0019】転写ベルト61上の転写残現像剤は接離可
能なファーブラシ、ウエブなどのクリーニング装置67
によって清掃される。
【0020】画像形成の終了した記録材Pは、片面印字
の場合は、そのまま排紙ガイド13に沿って排紙ローラ
15により装置外(K2方向)に排紙される。両面印字
やグロスモードが選択された場合には、記録材Pが定着
装置11から排出され排紙ローラ15ニップに突入する
と、排紙ローラ15は、CPUにより不図示の駆動手段
が制御され回転方向が反転する。それにより記録材Pは
逆方向に搬送され、排紙ローラ15の反転に連動するフ
ラップ10により、反転搬送路13に導入(K3方向)
される。そして再び給紙ローラ8によって給紙され、画
像形成動作が行われる。
【0021】次に、図2に本発明に係る定着装置11の
一例について詳述する。なお、同図は、記録材Pの搬送
方向(矢印K方向)に沿った縦断面図である。
【0022】同図に示す定着装置11は、トナーを加熱
する加熱体としてのセラミックヒータ(以下「ヒータ」
という)20と、このヒータ20を内包する定着フィル
ム(定着回転体)25・定着フィルム25に当接された
別の定着回転体としての加圧ローラ26、そしてヒータ
20の温度を制御する温度制御手段27・記録材Pの搬
送を制御する回転制御手段28とを主要構成部材として
構成されている。
【0023】ヒータ20は、アルミナ等の耐熱性の基材
20a上に例えば印刷によって抵抗体パターン20bを
形成し、その表面をガラス層20cで被覆したものであ
り、記録材Pの搬送方向(矢印K方向)に直角な左右方
向に長く、すなわち、記録材Pの幅よりも長く形成され
ている。ヒータ20は、装置本体Mに取り付けられたヒ
ータホルダ22によって支持されている。ヒータホルダ
22は、耐熱樹脂によって半円状に形成された部材であ
り、定着フィルム25の回転をガイドするガイド部材と
しても作用する。
【0024】定着フィルム25は、ポリイミド等の耐熱
樹脂を円筒状に形成したものであり、上述のヒータ20
及びヒータホルダ22を包んでいる。定着フィルム25
は、後述の加圧ローラ26によってヒータ20に押し付
けられており、これにより定着フィルム25の裏面がヒ
ータ20の下面に当接されるようになっている。定着フ
ィルム25は、加圧ローラ26の矢印R26方向の回転
により記録材Pが矢印K方向に搬送されるのに伴って矢
印R25方向に回転されるように構成されている。な
お、定着フィルム25の左右の両端部は、ヒータホルダ
22のガイド部(不図示)によって規制されており、ヒ
ータ20の長手方向に はずれないようになっている。
また、定着フィルム25の内面には、ヒータ20やヒー
タホルダ22との間の摺動抵抗を低減させるためにグリ
ースが塗布されている。
【0025】加圧ローラ26は、アルミ材・SUS材と
いった金属材料からなる芯金26aの上に、弾性を有す
る耐熱性のシリコーンゴム等による弾性層26bを有
し、更に必要に応じて、離型性の高い表面層を設けてい
る。
【0026】加圧ローラは外周面により下方から定着フ
ィルム25をヒータ20に押し付けて、定着フィルム2
5との間に定着ニップ部Nを構成している。この定着ニ
ップ部Nにおける加圧ローラ26の回転方向についての
幅(ニップ幅)をaとすると、このニップ幅aは、記録
材P上のトナーを好適に加熱・加圧することができる程
度に設定されている。
【0027】回転制御手段28は、加圧ローラ26を回
転駆動するモータ29と、モータ29の回転を制御する
CPU30とを有する。
【0028】温度制御手段27は、ヒータ20の裏面に
取り付けられたサーミスタ(温度検知素子)21と、サ
ーミスタ21が検出する温度に基づいてトライアック2
4を制御し、ヒータ20に対する通電を制御するCPU
23とを有する。
【0029】次に本発明の特徴であるところの、グロス
モードに関わる定着装置の制御について、図3に基づき
ながら説明する。図3は本実施例おける画像形成装置
の、ヒータの温度制御図である。
【0030】画像形成装置に接続するホストコンピュー
タまたは、画像形成装置に対する直接入力にてグロスモ
ードが選択されると、まず、記録材Pに対して通常通り
の画像形成が行われる(1次定着)。記録材Pは、定着
ニップから排出されると、前述のように反転搬送路14
に導入される。
【0031】定着装置11はそのまま空回転を続け、温
度制御手段27により、記録材排出後ヒータ20に対す
る温度制御を変更し、付着が予測される加圧ローラ26
上の汚れトナーの溶融を行う。このときのヒータ20の
温調温度は、少なくとも定着ニップN内の温度がトナー
溶融点温度以上になるよう設定し、任意の時間空回転を
行う。これにより、加圧ローラ26面に付着した汚れト
ナーが溶融される。
【0032】加圧ローラ26昇温後、ヒータ20に対す
る通電を停止し温調OFFの状態で空回転を行い、定着
装置の冷却を行う。[従来の技術]で述べたように、フ
ィルム加熱定着装置の加熱回転体側は、熱容量の小さい
部品で構成されているので、上記冷却空回転による温度
低下が早い。
【0033】一方で、加圧ローラ26はシリコーンゴム
などの弾性ゴム層を持つため熱容量が大きく、冷却空回
転による温度低下が遅い。従って、冷却空回転によって
定着装置の上下回転体の間で温度差が生じる。このよう
な状態において、本出願人の検討によれば、溶融したト
ナーは低温側に付着することがわかっている。これは液
状またはそれに近い状態にあったトナーが、低温の回転
体に接する面は凝固して粘性が増し、一方で高温の回転
体に接する面側は液状で粘性が低いままなので、粘性の
差が生じるためと考えられる。
【0034】本発明においては、こうした特性を利用
し、加圧ローラ26面上のトナー汚れをフィルム25側
に移行させることを特徴としている。
【0035】上記2種類の空回転が行われている間に、
記録材Pは2次定着を行うため、反転搬送路14により
表裏反転され定着装置11まで搬送される。そして記録
材Pの2次定着中に、フィルム25側に移行した汚れト
ナーは、記録材P裏面に排出される。記録材Pにトナー
が排出されるのは、加熱回転体との温度差と表面性の差
である。このとき記録材P裏面のトナー汚れが懸念され
るが、[発明が解決しようとする課題]に述べたよう
な、常時存在する通常の範囲内のトナー汚れであれば、
ほとんど目立つことはない。OHTの場合は、裏汚れが
印字面に影響する可能性があるが、透過して使用する特
性上、若干の裏汚れが存在しても大きな問題とならな
い。
【0036】加熱空回転中の温調温度は、低い温調温度
であると、定着ニップNを抜けた汚れトナーが固化して
しまうので、汚れトナーの溶融状態が保持できるよう、
弊害のない限り高い温調温度を設定することが望まし
い。本実施例は、ヒータ20の温調温度を200℃とし
た。
【0037】定着装置の空回転時間は、加圧ローラ26
の熱容量とヒータ20の温調温度、定着装置の空回転速
度によって決まるので、予め加熱空回転時の加圧ローラ
26の温度上昇を調べておき、それによって設定する。
本実施例ではφ13Al芯金上に、シリコーンゴム3.
5mm厚,ゴム長230mmの加圧ローラを用い、加圧
ローラ回転数85rpmとして、10秒間空回転を行っ
た。
【0038】冷却空回転時間は、加熱空回転中の上下回
転体の温度に係ってくるが、前述のように加熱回転体の
温度降下は早いので、10秒程度空回転を行えば、加圧
ローラ26上のトナーがフィルム25側に移行すること
が、本出願人の検討により判っている。
【0039】なお本実施例の画像形成装置は、上述のよ
うな定着装置11の制御を行うので、1次定着から2次
定着のまでの時間が長くなるという問題もあるが、記録
材Pが反転し再び定着装置に戻るまでに、画像形成装置
によって異なるが5〜15秒程度かかるので、大きな時
間損失にならない。
【0040】本実施例の画像形成装置を用い、0枚から
3000枚/10000枚/50000枚通紙耐久を行
った後、グロスモードを行った。また比較例1として、
本実施例のような制御を持たず、1次定着から2次定着
間に1次定着の温調を続ける画像形成装置(図4に温度
制御図を示す)と、比較例2として、1次定着から2次
定着間に温調を行わない画像形成装置(図5に温度制御
図を示す)も、同じく通紙耐久を行った後グロスモード
を行った。
【0041】なお3者とも1次定着は、定着装置のプロ
セススピード89.0mm/sec,ヒータの温調温度
160℃、2次定着は、定着装置のプロセススピード4
4.5mm/sec,ヒータの温調温度180℃とし
た。また通紙耐久には、CASCADE X−9000
紙(BOISE CASCADE社製)を用い、グロス
モードには、hp Laser Jet soft gloss paper紙(Hewle
tt Packard社製)を用いた。結果を下記表に記す。
【0042】
【表1】
【0043】上記のように本実施例の画像形成装置は、
50000枚通紙した場合には、紙裏に若干のトナー汚
れが発生したが、その他の問題の発生はなかった。一
方、比較例1の画像形成装置は、紙間で温調を続けるの
で、加圧ローラ上の汚れトナーは溶融されるが、冷却時
間がないのでフィルム側に移行できず、汚れや巻きジャ
ムが発生しやすい。また比較例2の画像形成装置は、汚
れトナーを溶融出来ないので、フィルム側に移行させる
ことが出来ず、比較例1の場合よりは巻きつきにくいも
のの、汚れの発生は目立った。
【0044】(実施例2)実施例1において、定着装置
の空回転時間は、予め加熱空回転時の加圧ローラ26の
温度上昇を調べておき、それによって設定すると説明し
たが、こうした場合、加圧ローラ26温度が低いときを
想定した設定となるので、加圧ローラ26温度が高い場
合においては、空回転時間が不必要に長くなってしま
う。また実施例1に述べたように、1次定着と2次定着
間に制御を加えることにより、動作時間が長くなってし
まうので、可能な限りこうした空回転の時間を短縮する
ことが望まれる。
【0045】ところで、一般にフィルム加熱方式の画像
形成装置の温調制御方法は、制御手法にはさまざまな方
法があるものの、大枠としては定着装置の動作前や紙間
のヒータ20温度をサーミスタ21により検知し、それ
によって定着ニップ内温度を推測し、温調温度を決定す
る方法である。つまり温調温度は、そのときどきの定着
装置の昇温状態に合わせ、最適な温度が選択されている
ので、定着装置の昇温状態を示すものと考えてよい。そ
こで1次定着時の温調温度から、下記表のようなテーブ
ルを設定し、それに基づいて熱空回転時間を変更すれ
ば、例えば、定着装置が温まっている状態においては、
空回転時間を短くすることが出来、また実施例1と同様
の効果も得られる。ただし、最短時間でも加圧ローラ2
6、1週分以上は空回転する必要がある。
【0046】
【表2】
【0047】なお同様の制御により、加熱空回転中の温
調温度を変更することも可能であるが、空回転時間を短
くする面から、このときの温調温度は、前述のように可
能な限り高い温調を選択するほうが好ましい。
【0048】(実施例3)本実施例では、実施例2で述
べた加熱空回転時間の場合別けによる最適化を、更に進
めた方法を提案する。本実施例のヒータの温度制御図を
図6に示す。
【0049】まず、1次定着が終了した後、すぐには加
熱空回転に入らずに、後回転時のヒータ20に対する通
電が、強制的に遮断される。次にヒータ20への通電が
OFFされてから、任意の時間(t0)の間にヒータ2
0温度がどれだけ低下するか(ΔT)、サーミスタ21
によって検知する。このとき定着装置全体が十分に暖ま
っている状態ならばΔTは小さく、逆に定着装置全体が
冷えた状態ならばΔTは大きい。このΔTの計測から、
加熱空回転時間を表3のテーブルにより決定し、空回転
を始める。以降は実施例1と同様である。
【0050】加熱空回転を始める直前のヒータ20温度
から定着ニップN内の温度を推測するので、実施例2の
場合と異なり、通紙中の熱損失の影響を受けず、より正
確な空回転時間を設定することが出来る。またt0は
0.5sec程度あれば十分であり、回転時間の延長に
大きく影響しない。
【0051】
【表3】
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば光
沢性や透過性の向上を目的として、記録材を表裏反転さ
せて定着装置に再通紙し、表面の印字トナーを再加熱す
るとき、再通紙前に定着装置の加熱空回転と冷却空回転
を合わせて行って、加圧ローラ上の汚れトナーを加熱回
転体側に移行させる。これにより、再通紙による印字画
像の汚損や、記録材の加圧ローラ巻き付きなどを防止で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像形成装置の概念構成を示す
縦断面図
【図2】 本発明に係る定着装置の概念構成を示す縦断
面図
【図3】 実施例1の加熱体の温度制御図
【図4】 比較例1の加熱体の温度制御図
【図5】 比較例2の加熱体の温度制御図
【図6】 実施例2の加熱体の温度制御図
【符号の説明】
1・・・・感光ドラム 2・・・・ローラ帯電器 3・・・・露光装置 4a・・・・現像装置(イエロートナー) 4b・・・・現像装置(マゼンタトナー) 4c・・・・現像装置(シアントナー) 4d・・・・現像装置(ブラックトナー) 5・・・・現像装置支持体 6・・・・中間転写体 61・・・・転写ベルト 62・・・・駆動ローラ 63・・・・従動ローラ 64・・・・テンションローラ 65・・・・1次転写ローラ 66・・・・2次転写ローラ 7・・・・クリーニング装置 8・・・・給紙ローラ 10・・・・搬送分離フラップ 11・・・・定着装置 12・・・・搬送ガイド 13・・・・排紙ガイド 14・・・・反転搬送路 15・・・・排紙ローラ 20・・・・加熱体(セラミックヒータ) 21・・・・温度検知素子(サーミスタ) 22・・・・ヒータホルダ 23・・・・CPU 24・・・・トライアック 25・・・・加熱回転体(定着フィルム) 26・・・・定着回転体(加圧ローラ) 26a・・・・芯金 26b・・・・弾性層 27・・・・温度制御手段 28・・・・回転制御手段 29・・・・モータ 30・・・・CPU 31・・・・導電ゴム輪 32・・・・高圧電源 N・・・・定着ニップ部 P・・・・記録材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 齋藤 亨 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H027 DA12 DA33 DA35 DC05 DE07 DE09 EA12 EB06 EC09 ED16 ED25 EE07 EE08 EF10 EF12 FA30 FB19 2H033 AA10 AA46 BA29 BA30 BE03 CA05 CA07 CA22 CA32 CA37 CA40 CA48

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】像担持体に形成されたトナー像を記録材上
    に転写し定着する画像形成装置であって、 該画像形成装置に備えられ、上記定着工程を行う定着装
    置は、温度制御手段により制御され通電発熱する加熱体
    と、該加熱体の温度を検知する温度検知手段と、前記加
    熱体を内蔵した加熱回転体と、弾性層を備える加圧ロー
    ラから成り、前記加熱回転体に前記加圧ローラを圧接さ
    せて定着ニップ部を構成し、未定着トナー像を担持した
    記録材を上記定着ニップ部にて狭持搬送しつつ加熱し、
    記録材上にトナー像を定着させる構成であり、 また該画像形成装置は、トナー像を定着させた記録材
    を、表裏反転させ再度定着装置に通紙するモードを持つ
    とき、 上記モードが選択されると、定着装置に対する記録材の
    初回通紙の後、上記加熱体は、定着ニップ内がトナー溶
    融温度以上になるよう温度制御手段により制御され、ま
    たその状態で定着装置は任意の時間空回転を行い、更に
    その後、加熱体に対する通電を停止させた状態で、任意
    の時間定着装置が空回転を行ったのち、記録材の定着装
    置に対する再通紙が行われることを特徴とする画像形成
    装置。
  2. 【請求項2】請求項1の画像形成装置装置において、上
    記モード前に行われる定着装置空回転時間は、記録材の
    定着装置初回通紙時の制御温度に基づいて決定されるこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】請求項1の画像形成装置装置において、記
    録材の定着装置初回通紙時終了直後に、加熱体に対する
    通電を停止し、そのとき温度検知手段に検知される温度
    降下分に応じて、上記モード前に行われる定着装置空回
    転時間が、決定されることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8428478B2 (en) 2009-12-01 2013-04-23 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus

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