JP2003293291A - 塗工紙 - Google Patents

塗工紙

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JP2003293291A
JP2003293291A JP2002093877A JP2002093877A JP2003293291A JP 2003293291 A JP2003293291 A JP 2003293291A JP 2002093877 A JP2002093877 A JP 2002093877A JP 2002093877 A JP2002093877 A JP 2002093877A JP 2003293291 A JP2003293291 A JP 2003293291A
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JP2002093877A
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Yorihiro Masumoto
頼宏 桝本
Kazuhiro Nojima
一博 野島
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い白色度及び表面隠蔽効果を有し、印刷工
程での断紙や剛度の低下がなく、印刷時に顔料が脱落す
ることがない、印刷時のインキ乾燥性に優れるなど印刷
適性に優れ、しかも印刷光沢にも優れる塗工紙を提供す
る。 【解決手段】 原紙上に、ハンタイトおよびハイドロマ
グネサイトの少なくとも1種を含有する顔料および接着
剤を主成分とする塗被層を設けてなる塗工紙は、高い白
色度及び表面隠蔽効果を有し、印刷適性に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塗工紙に関し、特に
表面隠蔽性が高く、かつ印刷乾燥性(インキ乾燥性)、
印刷光沢度等の印刷適性や後加工適性に優れる塗工紙に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に塗工紙又は塗工板紙は、印刷後に
おける印刷画像の見栄えの向上あるいは、ショースルー
やストライクスルーと言った不透明度及び印刷後不透明
度の向上、さらには表面の白色度むらを目立たなくする
表面隠蔽性の向上対策として、白色度が高く、かつ不透
明度向上効果の高い水性塗被組成物を紙の表面に塗被し
ている。
【0003】近年では紙ゴミ増加等の環境問題や省資源
の観点から、原紙中に古紙パルプを配合する傾向が強
く、原紙中に占める古紙パルプの配合率も年々増加して
いる。しかし、脱墨処理を施した古紙パルプの配合率が
増加すると、原紙の白色度が低下するばかりでなく、脱
墨処理で完全に取り除くことができなかった、所謂、残
カーボンやインキが付着したままの繊維等の影響で、原
紙表面の白色度むら、即ち原紙のくすみが顕著になるた
めに、原紙上には白色度および隠蔽性のより一層高い塗
被層を設けることが求められる。また、原紙が多層抄き
で抄造された板紙では、地合むらに起因する塗工むらを
生じやすく、このため古紙パルプが配合されていない板
紙であっても表面の白色度むらを生じ易い。さらに、板
紙では、中層や裏層に脱墨古紙パルプや未脱墨古紙パル
プを使用する場合が多く、特に未脱墨古紙パルプを使用
した場合には、表面での白色度むらが大きくなるため
に、表面に塗被する水性塗被組成物の塗工量を多くした
り、隠蔽効果の高い顔料を多量に配合している。
【0004】上記白色度や不透明度の問題に対処する方
法として、二酸化チタン、カオリン、炭酸カルシウム、
ホワイトカーボン、サチンホワイト等の無機顔料やプラ
スチックピグメント等の有機顔料を、パルプを主体とす
る紙料に添加して抄紙する内添による方法や、あるいは
上記二酸化チタンやプラスチックピグメント等の顔料を
接着剤等と共に原紙上に塗被する外添塗布法、さらに
は、上記の内添法と外添塗布法とを併用する方法が取ら
れる。例えば特開平3−59194号公報には、原紙に
使用した高歩留まりパルプの欠点である褪色性改善を目
的に、塗被層の顔料として特定粒度分布のルチル型二酸
化チタンを使用する方法が、特開平4−146297号
公報には、比較的軽量な(例えば米坪80g/m
下)多層塗工紙の下塗り塗被層と上塗り塗被層に二酸化
チタンを特定量配合する方法が、さらに、特開平5−2
63394号公報には、澱粉と共重合ラテックスを含有
したバインダーとプラスチックピグメントやバインダー
ピグメント等の特定有機顔料を特定量含有させた水性組
成物を塗布する方法等が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】内添法や外添塗布法に
使用される填料(顔料)の中で、二酸化チタンやプラス
チックピグメントは、白色度及び不透明度の改善効果が
他の顔料に比べて大きく、白色度及び不透明度の改善に
対し最も効果のある顔料として知られている。しかしな
がら、上述のような無機や有機の顔料を内添すると紙力
が低下し、製紙工程や印刷工程での断紙トラブルや紙厚
や剛度(紙腰)が低下するなどの問題を生じる恐れがあ
る。また、二酸化チタンやプラスチックピグメントを含
んだ水性塗被組成物を塗被した塗被紙の表面にオフセッ
ト印刷をする場合、二酸化チタンやプラスチックピグメ
ントの平均粒子径は紙塗被用に使用される他の顔料に比
べて非常に小さかったり、あるいは接着剤と混合した
時、顔料の接着能力が乏しいために、印刷時に顔料が塗
被紙表面から脱落し易く、ブランケットパイリング等の
印刷トラブルの原因となる。上記印刷強度の改善策とし
て接着剤の量を多くすると、白色度や不透明度等の光学
特性が低下したり、あるいは印刷時のインキの乾燥性
(インキセット)が低下するといった別の不具合を生
じ、白色度及び不透明度の向上、さらには印刷強度を効
果的にバランスさせることになると、未だに満足すべき
結果を得るまでには至っていない。
【0006】本発明の課題は、高い白色度及び表面隠蔽
効果を有し、印刷工程での断紙や剛度の低下がなくて印
刷作業性や後加工適性が良好で、しかも印刷時に顔料が
脱落することがなく、印刷光沢やインキ乾燥性に優れる
など印刷適性にも優れた塗工紙を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、原紙上に、顔
料および接着剤を主成分とする塗被層を設けてなる塗工
紙において、該顔料としてハンタイトおよびハイドロマ
グネサイトの少なくとも1種を含有せしめたことを特徴
とする塗工紙に係る。本発明において塗工紙は塗工板紙
をも含むものとする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明者等は、白色度及び表面隠
蔽効果が高く、かつ印刷適性に優れる塗工紙又は塗工板
紙を得るべく鋭意研究を重ねた。その結果、塗被層中に
ハンタイト及びハイドロマグネサイトの少なくとも1種
を含有せしめることによって、白色度及び不透明度が高
く、未脱墨古紙パルプのような古紙パルプが配合された
原紙を用いても白色度むらを生じず、かつインキ乾燥
性、印刷光沢度、印刷強度等の印刷適性に優れた効果を
発揮することを見出した。
【0009】本発明における原紙には、原料パルプとし
て化学パルプ(NBKP、LBKP等)、機械パルプ
(GP、CGP、RGP、PGW、TMP等)、古紙パ
ルプ(脱墨古紙パルプ、未脱墨古紙パルプ)等を単独ま
たは任意の比率で混合して使用される。そして、これら
のパルプを配合した紙料には、ホワイトカーボン、クレ
ー、無定形シリカ、タルク、酸化チタン、炭酸カルシウ
ム、サチンホワイト等の填料が添加されて抄紙される。
また、かかる紙料には、必要に応じて紙力増強剤、歩留
まり向上剤、強化ロジンサイズ剤やエマルジョンサイズ
剤等のサイズ剤、硫酸バンドやカチオン澱粉等の定着
剤、耐水化剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、着色染料等
の一般に公知公用の抄紙用薬品が適宜添加され、公知の
抄紙機によって単層あるいは多層抄きで抄造される。本
発明において原紙の坪量としては、特に限定されるもの
ではないが、30〜430g/mの範囲が好ましい。
【0010】本発明で使用する原紙には、晒化学パルプ
のみで抄造した紙、機械パルプや古紙パルプを配合した
紙、晒化学パルプのみ或いは白色度の高い脱墨古紙パル
プのみで多層抄きした板紙のほか、表層は晒化学パルプ
のみ或いは白色度の高い脱墨古紙パルプのみを含む層、
中層および裏層の少なくとも1層は未脱墨古紙パルプを
含む層、中層および裏層の残りの層は脱墨古紙パルプを
含む層として多層抄きで抄造した板紙、表層は晒化学パ
ルプのみを含む層、中層以下は脱墨古紙パルプのみを含
む層として多層抄きで抄造した板紙などが包含される。
これらの原紙のうちでも、少なくとも1層の古紙パルプ
を含む層を有する原紙であって、古紙パルプを含む層
が、脱墨古紙パルプまたは未脱墨古紙パルプを、その層
を構成するパルプ成分に対して20〜100重量%含む
ものを用いた場合に、特に本発明の効果が顕著に発揮さ
れるため好ましく用いられる。また、原紙が多層抄きで
抄造された板紙であって、原紙の中層および裏層の少な
くとも1層が、新聞古紙、雑誌古紙および段ボール古紙
から選ばれる少なくとも1種を原料とする未脱墨古紙パ
ルプを含むものである場合も同様に好ましく用いられ
る。
【0011】本発明で使用するハンタイト(Huntite)
は鉱物学上の組成式ではMgCa(CO)で表され
る薄膜の板状鉱物であり、ハイドロマグネサイト(Hyd
romagnesite)は組成式Mg(OH)(CO)・3
O)で表される薄膜の板状鉱物である。これらハン
タイトおよびハイドロマグネサイトは天然にはこれらの
混合物として産出され、通常、マグネサイト(Magnesi
te、MgCO)、方解石(Calcite、CaCO)、
あられ石(Aragonite、CaCO)等の不純物を含
む。そして、原石を粉砕した後、風簸あるいは水簸によ
って分級されたものが市販されている。本発明におい
て、ハンタイトやハイドロマグネサイトの使用によって
白色度及び表面隠蔽性が向上する理由の詳細は不明であ
るが、以下のように推察される。即ち、ハンタイトおよ
びハイドロマグネサイトはアスペクト比の高い板状構造
を有しており、これらを塗被層に含有せしめると、多孔
性の塗被層が形成されるために塗被層での光散乱性が増
し、白色度、不透明度が向上し、さらに、インキ乾燥性
も向上するものと推定される。
【0012】ここで、ハンタイトおよびハイドロマグネ
サイトの平均粒子径は特に限定されるものでなく、得ら
れる塗被紙の表面平滑性やインキ乾燥性の改善効果を阻
害しない範囲で適宜選択されるが、通常の塗工紙又は塗
工板紙に供する顔料としては、表面平滑性や光沢度等の
観点から、平均粒子径が0.2〜2μm程度、特には0.
2〜1μm程度、更には0.3〜0.6μm程度のものが
好ましい。ここで上記平均粒子径はセディグラフ510
0(Micromeritics社製)により測定した。また、本発
明は、高い白色度、及び優れた表面隠蔽効果と、優れた
印刷適性を発揮することから、特に、原紙中に古紙パル
プを含んだ塗工紙又は、中層や裏層に未脱墨古紙パルプ
を使用した塗工板紙に供した場合、より優れた効果を発
揮するものである。本発明において、上記ハンタイト及
びハイドロマグネサイトは、その合計量で全顔料のうち
5〜25重量%の範囲で使用するのが好ましい。因み
に、ハンタイト及びハイドロマグネサイトの使用割合が
5重量%未満では、表面隠蔽効果などの所望する改良効
果が十分に発揮されず、一方、25重量%を越えると、
表面強度が低下する虞があり、またコスト的に高くなる
ので好ましくない。
【0013】本発明において、塗被層を構成する顔料成
分のうちハンタイト及びハイドロマグネサイト以外の顔
料としては、例えばカオリン、焼成クレー、炭酸カルシ
ウム、硫酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アル
ミニウム、二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、珪
酸カルシウム、タルク、クロライト、無定形シリカ、サ
チンホワイト、マイカ、珪藻土、プラスチックピグメン
ト、尿素樹脂等の塗被紙製造分野で公知の顔料から1種
以上を適宜選択して使用できる。
【0014】上記顔料とともに、塗被層のもう一つの主
成分を成す接着剤としては、例えば酸化澱粉、エステル
化澱粉、エーテル化澱粉、酵素変性澱粉、カゼイン、大
豆蛋白、合成蛋白、カルボキシメチルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール等の水
溶性接着剤や、スチレン−ブタジエン系ラテックス、ア
クリル系ラテックス、アクリル−ブタジエン系ラテック
ス、アクリロニトリル−ブタジエン系ラテックス、酢酸
ビニル系ラテックス、水性ウレタン樹脂、メラミン樹脂
等の水分散性接着剤を例示することができ、これらは特
に限定されるものではない。本発明において、上記接着
剤は、全顔料100重量部に対して10〜100重量部
使用するのが好ましい。さらに、塗被層を形成するため
の組成物中には、上記の顔料や接着剤の他に、必要に応
じて、例えば分散剤、粘度調整剤、消泡剤、着色剤、蛍
光染料、耐水化剤、離型剤、潤滑剤、凝固剤、帯電防止
剤、防腐剤等の各種助剤を適宜用いることができる。
【0015】また、原紙へ所要の塗被組成物を塗被する
に先立って、予め原紙上に澱粉等の天然接着剤やポリビ
ニルアルコール、ポリアクリルアマイド等の合成接着剤
を用いて表面サイズ処理を施したり、顔料と接着剤を主
成分とした水性組成物をロールコータやブレードコータ
で予備塗工、乾燥して得られる原紙を使用することもで
きる。さらには、塗被前の原紙をキャレンダー処理して
平滑化しておくことも、均一な塗被層を得る上で好まし
いものである。
【0016】原紙に塗被組成物を塗被、乾燥するに際
し、使用される塗工装置としては特に限定されるもので
はなく、例えば各種のブレードコータ、エアナイフコー
タ、ロールコータ、バーコータ、カーテンコータ、ダイ
スロットコータ、サイズプレスコータ等、通常塗被紙の
製造分野で使用される塗工装置を使用して、少なくとも
片面に塗被される。なお、塗被量は得られる塗工紙の白
紙品質、印刷品質および塗工適性を考慮すると、片面当
り3〜40g/m程度、特に3〜30g/m程度が
好ましい。また、原紙上に塗被した塗被組成物を乾燥す
る方法としては、従来から公知公用の熱風乾燥、ガスヒ
ーター乾燥、高周波乾燥、電機ヒーター乾燥、赤外線ヒ
ーター乾燥、レーザー乾燥、電子線乾燥等の各種加熱乾
燥方式が適宜採用される。かくして得られた塗工紙は必
要に応じて、オンあるいはオフ仕様のスーパーキャレン
ダー、ソフトキャレンダー、グロスキャレンダー、マッ
トキャレンダー、粗面化キャレンダー等で適宜加圧、平
滑化処理を施すこともできる。
【0017】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。勿論、本発明は、それらに限定されるものではな
い。なお、特に断らない限り、例中の部および%は、そ
れぞれ重量部および重量%を示し、重量部は固形分換算
重量部を示す。
【0018】実施例1 LBKP70部、NBKP30部の割合で配合したパル
プスラリーに、炭酸カルシウム10部、アルキルケテン
ダイマー系内添サイズ剤0.02部、歩留まり向上剤と
してポリアクリルアマイド0.03部、硫酸バンド0.4
部を順次添加し紙料を調製した。この紙料を長網抄紙機
を用いて抄紙し、次いで、熱水で加熱溶解した固形分濃
度5%の酸化澱粉(商品名;エースA、王子コーンスタ
ーチ社)からなるサイズプレス液を、両面の塗布量が乾
燥重量で2g/mとなるようにサイズプレス装置で塗
布、乾燥して坪量が50g/mの原紙を得た。カオリ
ン(商品名;ウルトラホワイト90、エンゲルハード
社)50部、重質炭酸カルシウム(商品名;ハイドロカ
ーブ90、備北粉化工業社)20部、軽質炭酸カルシウ
ム(商品名;ブリリアントS15、白石工業社)22
部、ハンタイトを90%以上含む平均粒子径が0.4μ
mの天然鉱物(商品名;ネラカーブHH、Incemi
n AG社)8部からなる顔料成分に、分散剤としてポ
リアクリル酸ソーダ(商品名;アロンA−6330、東
亜合成社)を顔料100部当り0.2部加え、コーレス
分散機を用いて顔料スラリーを調製した。この顔料スラ
リーに接着剤として、熱水で加熱溶解した固形分濃度2
0%の酸化澱粉(商品名;エースA、前出)3部、スチ
レン−ブタジエン共重合ラテックス(商品名;061
3、JSR社)12部を加えて、固形分濃度64%の水
性塗被組成物を調製した。得られた水性塗被組成物を、
上記の原紙上に片面当りの乾燥重量が12g/m とな
るように、セラミック被覆されたべベルブレードを備え
たブレードコータで両面塗被、乾燥して塗工紙を得た。
次いで、得られた塗工紙を、金属ロールと硬質プラスチ
ックロールよりなるソフトニップキャレンダーに片面が
1回ずつ金属ロールに接するように通紙して塗工紙を仕
上げた。
【0019】実施例2 LBKP95部、NBKP5部の割合で配合したパルプ
スラリーを調製し、米坪80g/mのシート4層を長
網と丸網を備えたコンビネーション型抄紙機を用いて抄
造し抄合せ、次いで、熱水で加熱溶解した固形分濃度4
%の酸化澱粉(商品名;エースA、前出)のサイズプレ
ス液を、両面の塗布量が乾燥重量で1.5g/mとな
るようにサイズプレス装置で塗布、乾燥して原紙を得
た。カオリン(商品名;ウルトラホワイト90、前出)
50部、軽質炭酸カルシウム(商品名;ブリリアントS
15、前出)35部、ハンタイトを90%以上含む平均
粒子径が0.4μmの天然鉱物(商品名;ネラカーブH
H、前出)15部からなる顔料成分に、分散剤としてポ
リアクリル酸ソーダ(商品名;アロンA−6330、前
出)を顔料100部当り0.2部加え、コーレス分散機
を用いて顔料スラリーを調製した。この顔料スラリーに
接着剤として、熱水で加熱溶解した固形分濃度20%の
酸化澱粉(商品名;エースA、前出)2部、スチレン−
ブタジエン共重合ラテックス(商品名;B1926、旭
化成社)18部を加えて、固形分濃度64%の水性塗被
組成物を調製した。得られた水性塗被組成物を、上記の
原紙上に片面当りの乾燥重量が20g/m となるよう
に、ベントブレードを備えたブレードコータで片面に塗
被、乾燥して塗工板紙を得た。次いで、得られた塗工板
紙を、金属ロールと硬質プラスチックロールよりなるソ
フトニップキャレンダーに塗工面が金属ロールに接する
ように通紙して塗工板紙を仕上げた。
【0020】実施例3 LBKP80部とNBKP20部からなる米坪35g/
の表層、脱墨新聞古紙パルプ100部からなる米坪
30g/mの表下層、雑誌古紙パルプ(未脱墨)10
0部からなる米坪250g/mの中層、雑誌古紙パル
プ(未脱墨)50部、新聞古紙パルプ(未脱墨)30部
および段ボール古紙パルプ(未脱墨)20部からなる米
坪35g/mの裏層を、長網と丸網を備えたコンビネ
ーション型抄紙機を用いて抄造し抄合せ、次いで、熱水
で加熱溶解した固形分濃度4%の酸化澱粉(商品名;エ
ースA、前出)からなるサイズプレス液を、両面の塗布
量が乾燥重量で1.5g/mとなるようにサイズプレ
ス装置で塗布、乾燥して原紙を得た。得られた原紙を用
いた以外は実施例2と同様にして塗工板紙を得た。
【0021】実施例4 実施例1の水性塗被組成物において、ハンタイトを90
%以上含む平均粒子径0.4μmの天然鉱物(商品名;
ネラカーブHH、前出)の代わりに、ハンタイト約50
%とハイドロマグネサイト約50%を含む平均粒子径が
0.6μmの天然鉱物(商品名;ネラカーブFF、In
cemin AG社)を使用した以外は実施例1と同様
にして水性塗被組成物を調製した。実施例3において、
上記水性塗被組成物を用いた以外は同様にして塗工板紙
を得た。
【0022】実施例5 実施例3の水性塗被組成物において、ハンタイトを90
%以上含む平均粒子径0.4μmの天然鉱物(商品名;
ネラカーブHH、前出)の代わりに、ハンタイト約50
%とハイドロマグネサイト約50%を含む平均粒子径が
0.6μmの天然鉱物(商品名;ネラカーブFF、前
出)を使用した以外は、実施例3と同様にして塗工板紙
を得た。
【0023】比較例1 実施例1において、水性塗被組成物中のハンタイトを9
0%以上含む平均粒子径0.4μmの天然鉱物の代わり
に、ルチル型二酸化チタン(商品名;CR−50、石原
産業社)を使用した以外は実施例1と同様にして塗工紙
を得た。
【0024】比較例2 実施例3において、水性塗被組成物中のハンタイトを9
0%以上含む平均粒子径0.4μmの天然鉱物の代わり
に、ルチル型二酸化チタン(商品名;CR−50、前
出)を用いた以外は実施例3と同様にして塗工板紙を得
た。
【0025】比較例3 実施例3において、水性塗被組成物中のハンタイトを9
0%以上含む平均粒子径0.4μmの天然鉱物の代わり
に、ルチル型二酸化チタン(商品名;CR−50、前
出)7.5部および中空プラスチックピグメント(商品
名;MH5055、日本ゼオン社)7.5部を使用した
以外は実施例3と同様にして塗工板紙を得た。
【0026】実施例および比較例で得た塗工紙または塗
工板紙について、下記に示す品質評価を行い、得られた
結果を表1に示した。 (表面隠蔽性)塗工紙表面の色むら(白色度むら)の程
度を目視により判定した。 <判定基準> ◎:色むらが全く認められず均一な表面である ○:色むらがほとんど認められない △:色むらが実用上問題となる程度に認められる ×:色むらがはっきり認められる
【0027】(インキ乾燥性)オフセット枚葉印刷機
(三菱ダイヤ4E−4、三菱重工業社製)を用い、塗工
面に連続印刷を行った印刷物2000枚を棒積みにした
状態で、恒温恒湿槽(23℃、50%RH)中で24時
間静置した後、裏面に転移したインキ汚れの程度を目視
により判定した。 <判定基準> ○:インキ汚れがほとんど認められない △:インキ汚れが実用上問題となる程度に認められる ×:インキ汚れがはっきり認められる
【0028】(ブランケットパイリング)オフセット枚
葉印刷機(三菱ダイヤ4E−4)を用い、塗工面に連続
5000部のカラー4色刷り印刷を行った後、ブランケ
ット非画線部での紙粉の堆積度合いを目視により判定し
た。 <判定基準> ○:紙粉の発生が認められない △:紙粉の発生が実用上問題となる程度に認められる ×:ブランケット上に紙粉が多く堆積している
【0029】(印刷光沢度)オフセット枚葉印刷機(三
菱ダイヤ4E−4)を用い、塗工面に紅1色のベタ印刷
を行い、インキ乾燥後、印刷面の75°光沢度をJIS
−8142に従い、光沢度計(村上色彩社)を用いて測
定した。
【0030】
【表1】
【0031】表1から明らかなように、本発明の実施例
に係る塗工紙および塗工板紙は、表面隠蔽性等の光学特
性に優れ、かつインキ乾燥性、印刷光沢度、ブランケッ
トパイリング等の印刷適性に優れる塗工紙であった。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、高い白色度及び表面隠
蔽効果を有し、印刷工程での断紙や剛度の低下がなく、
印刷時に顔料が脱落することがない、印刷時のインキ乾
燥性に優れるなど印刷適性に優れ、しかも印刷光沢にも
優れる塗工紙を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4L055 AA02 AA03 AC06 AC09 AG11 AG12 AG16 AG27 AG40 AG47 AG63 AG71 AG72 AG76 AG89 AG97 AG99 AH01 AH02 AH12 AH13 AH16 AH33 AH37 AJ01 AJ04 BE08 EA16 EA32 FA12 FA15 GA19

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原紙上に、顔料および接着剤を主成分と
    する塗被層を設けてなる塗工紙において、該顔料として
    ハンタイトおよびハイドロマグネサイトの少なくとも1
    種を含有せしめたことを特徴とする塗工紙。
  2. 【請求項2】 ハンタイトおよびハイドロマグネサイト
    の平均粒子径が0.2〜1μmである請求項1記載の塗
    工紙。
  3. 【請求項3】 原紙が多層抄きで抄造された板紙である
    請求項1または2に記載の塗工紙。
  4. 【請求項4】 原紙が脱墨古紙パルプまたは未脱墨古紙
    パルプを含む請求項1〜3項のいずれか1項に記載の塗
    工紙。
  5. 【請求項5】 原紙が多層抄きで抄造された板紙であ
    り、かつ原紙の中層および裏層の少なくとも1層が、新
    聞古紙、雑誌古紙および段ボール古紙から選ばれる少な
    くとも1種を原料とする未脱墨古紙パルプを含む請求項
    3または4項のいずれか1項に記載の塗工紙。
  6. 【請求項6】 原紙が脱墨古紙パルプまたは未脱墨古紙
    パルプを、その層を構成するパルプ成分に対して20〜
    100重量%含む請求項4または5項に記載の塗工紙。
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