JP2003292326A - ガラス素子の成形方法および装置 - Google Patents
ガラス素子の成形方法および装置Info
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- Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
Abstract
タイムの短縮が可能なガラス素子の成形方法を提供す
る。 【解決手段】 成形室内の一対の成形型間にガラス素材
を配置し、前記成形型およびガラス素材を加熱してガラ
ス素材をプレスすることによるガラス素子の成形方法で
あって、成形室内を真空排気する際にスローブレイクす
ることを特徴とするガラス素子の成形方法。
Description
方法および装置に関するものである。
ガラス素子の製造方法としては、研削・研磨により製造
されるものと、リヒートプレスにより製造されるものの
二種類に大別される。
面を形成する方法が、光学ガラス素子の製造方法として
多く用いられている。しかし研削・研磨による曲面形成
には十数工程が必要であるうえに、作業者に有害なガラ
ス研削粉が多量に発生する問題点がある。さらに研削・
研磨では、付加価値の高い非球面形状の光学面を持つガ
ラスレンズを同じ精度で大量に製作することが難しいと
いう問題点もある。
ガラスを一度冷却して製作したガラス素材を加熱し、プ
レスすることにより成形型の形状をガラス素材に転写
し、ガラスレンズなどのガラス素子を成形する方法であ
る。そのため、曲面形成に必要な工程はプレス成形の一
工程のみであるという利点がある。また成形型を一度製
作すれば、成形型の精度に準じた成形品をいくつも製作
することも可能であるという利点もある。
雰囲気は不活性雰囲気もしくは真空雰囲気であることが
望ましい。
ガラス素子は非常に注目されている。中でも、熱膨張が
少ない、不純物が少ない、紫外線透過率が良い等の理由
から、石英ガラス素子が注目されている。そのためガラ
ス素子は、マイクロレンズアレイ等形状の複雑なもの、
また、大きさも超小型のものから大型のものまで各種必
要となってくる。
を置き、型の酸化を防止する目的で型およびガラス素材
を含む成形室内を不活性ガス雰囲気もしくは真空雰囲気
にしたうえで、高周波加熱装置や赤外線ランプ等により
加熱し、ガラス素材を型によりプレスした後、成形品を
冷却して取り出す方法が取られる。
形温度が高くても約700℃であったが、石英ガラスの
場合には成形温度は約1400℃と高い。このような成
形温度の高いガラス素材を成形する際、成形室内の酸素
と成形型とが反応して、成形型が酸化することが問題と
なっている。成形型の酸化防止のために成形室内を真空
雰囲気にする際、圧力が低くなるに連れて成形型および
ガラス素材とその周囲には断熱層ができるため、成形型
およびガラス素材の加熱速度が低下し、サイクルタイム
が長くなる。
気、不活性ガス等のガス雰囲気があれば、ガラス素材や
型へのガス雰囲気からの伝熱がある。ガス雰囲気は対流
により均熱化されるため、ガラス素材や型のまわりに均
等に熱を伝えることができる。
と、ランプからのふく射のみで温度が上昇することにな
る。ふく射による加熱では、ガラス素材は透明なためラ
ンプからの赤外線は透過し、ガラス素材自身は温度が上
がらず、加熱された成形型からの伝熱で温度が上昇する
ことになる。
は、成形型と接する面積がわずかであり、そこからのみ
の伝熱のため、ガラス素材は温度差が大きくなる。また
型の外側からランプ加熱をしているため、型によってラ
ンプの光の影になる場所もあり、ふく射のみの加熱では
温度差がつきやすくなる。
には、不活性ガスで成形室内をパージして空気を排気
し、不活性ガスを成形室内に充満させる方法もあるが、
型の細かい部分に空気が残り、型の酸化は防止できな
い。また、型が雰囲気中にある場合は型からガラス素材
への転写性が悪くなる。そのため、不活性ガスを成形室
内に充満させるよりも、成形室内を低圧にした方が、型
の酸化の防止と転写性の向上に効果があるので、成形室
内を低圧にする方法がよく用いられる。
性が異なる。常圧で温度制御を行なって安定に設定温度
を保っていても、真空排気を行なうと温度が乱れ、温度
が安定するのに時間がかかる。時には温度のハンチング
が収まらない場合もある。温度が安定しないと、高品質
な成形品を得ることが難しい。特にハンチングが大きく
て温度が上がりすぎてしまうと、ガラス素材が熱分解を
生じ、透明度は落ち、成形品の光学部品としての利用は
難しくなる。
気が乱れて温度変動が起きやすいだけでなく、雰囲気の
乱れが大きい場合に成形型上のガラス素材が移動して、
正確な成形品が得られなくなる。
型の酸化を防止するとともに、サイクルタイムの短縮が
可能なガラス素子の成形方法および装置を提供すること
である。また本発明の目的は、成形室内を真空排気する
際の温度変動を抑え、成形型上のガラス素材の移動を防
ぐことが可能なガラス素子の成形方法および装置を提供
することである。
内の一対の成形型間にガラス素材を配置し、前記成形型
およびガラス素材を加熱してガラス素材をプレスするこ
とによるガラス素子の成形方法であって、成形室内を真
空排気する際にスローブレイクすることを特徴とするガ
ラス素子の成形方法が提供される。
て真空排気速度のコントロールを行なうことを指す。
る際、成形室内の温度を検出しながらバルブをコントロ
ールすることによってスローブレイクすることが好まし
い。
気する際、成形室内の圧力を検出しながらバルブをコン
トロールすることによって、スローブレイクすることが
好ましい。
気する際、排気路に抵抗体を設けることによって、スロ
ーブレイクすることが好ましい。
記成形型およびガラス素材を加熱する手段と、加熱され
たガラス素材をプレスしてガラス素子を成形する手段
と、前記成形型の周囲を気密に取り込む成形室と、この
成形室内を真空排気する真空排気手段とを備えたガラス
素子の成形装置であって、成形室の排気路に抵抗体を備
えることを特徴とするガラス素子の成形装置が提供され
る。
バルブ、ゲートバルブ、邪魔板、口径を絞った管、孔の
空いた板、多孔質体から選択されることが好ましい。
型の温度上昇に伴う成形型の酸化を防ぐために、例え
ば、成形室内の温度および/または圧力を検出しながら
バルブまたは抵抗体を制御して、スローブレイクを行な
う。このようにして成形室内の圧力を調整することで、
成形型の酸化を防ぐとともに、サイクルタイムの短縮を
可能にすることができる。
と酸素濃度の関係が大きな影響を及ぼすため、本発明で
は、成形室内および成形型の温度が上昇するに連れて、
成形室内の圧力を低くして成形室内の酸素濃度を適切な
値まで下げ、成形型の酸化を防止する。
御で行ない、排気中に圧力の設定値を徐々に変更しても
良い。こうすることで、成形室内の圧力が徐々に変化す
るため、成形室内の温度変動が抑えられ、成形型上のガ
ラス素材の移動も防止できる。
または圧力に基づいたフィードバック制御で行ない、排
気中に圧力の設定値を徐々に変更しても良い。例えば成
形室内の温度を検出し、ハンチングが生じるかまたは設
定値からの乖離が大きくなった場合は、圧力設定値の変
化速度を小さくして温度変動を抑える。ハンチングの判
定は例えば、温度と温度設定値との差の絶対値の移動平
均で判断する。
を、成形室内の温度および/または圧力を検出しなが
ら、真空排気口に設けた抵抗体(バタフライバルブ、ゲ
ートバルブ、邪魔板、口径を絞った管、孔の空いた板、
多孔質体など)を用いて、スローブレイクしながら調節
しても良い。このように成形室から排気を行なう排気路
に設けた抵抗体により、成形室内の圧力が一気に低下す
ることを避け、圧力を徐々に変化させる。こうして成形
室内の圧力変化を小さくできるので、成形室内の温度変
動が抑えられ、成形型上のガラス素材の移動も防止でき
る。
素子の成形装置の一例を示す概略断面図である。この装
置はフレーム1の上部から固定軸2が下方に向かって伸
びている。その下端にはセラミック製の断熱筒3が取り
付けられ、この断熱筒3には上型組み立て4が図示しな
いボルト等により取り付けられている。上型組み立て4
は、金属製またはセラミック・カーボン製のダイプレー
ト5と、セラミックや超硬合金などで作られた上型6
と、この上型6をダイプレート5に取り付けるとともに
型の一部を形成する固定ダイ7とからなっている。断熱
筒3は、窒化珪素または炭化珪素などの耐熱材料および
高強度材料であるセラミックス材料からなる。
駆動源とし、サーボモータ8aの回転運動を直線運動推
力に変換するスクリュージャッキ等の駆動装置8が設け
られている。駆動装置8には、荷重検出装置8bを介し
て移動軸9が取り付けられている。移動軸9は、制御装
置29に入力されたプログラムにより、速度、位置およ
びトルク制御可能に上下動し、固定軸2と対向して上方
に向かって伸びている。移動軸9の上端には、断熱筒3
と同様の断熱筒10が取り付けられている。断熱筒10
に取り付けられた下型組み立て11は、ダイプレート1
2、下型13および移動ダイ14からなっている。断熱
筒10は、窒化珪素または炭化珪素などの耐熱材料およ
び高強度材料であるセラミックス材料からなる。
て上下動するブラケット15が、移動可能に結合されて
いる。ブラケット15には、対をなす型組み立て4、1
1の周囲を囲むフランジ付石英透明ガラス管16が取り
付けられている。ブラケット15には、この石英ガラス
管16とともに、石英ガラス管16の周囲を囲む外筒1
8とが取り付けられている。外筒18にはランプユニッ
ト19が取り付けられている。ランプユニット19は、
赤外線ランプ20とその後方に配置された反射ミラー2
1とを備え、型組み立て4、11を加熱するようになっ
ている。さらに反射ミラー21を冷却するための図示し
ない水冷パイプが設けられている。
は、ブラケット15に嵌め込まれたO−リングに気密当
接し、石英ガラス管16の下端はプレート1bのO−リ
ングに気密当接している。また移動軸9は、移動軸9が
貫通している中間プレート1aのO−リングに気密当接
している。これらの結果、型組み立て4、11の周囲に
は、大気から遮断される成形室17が形成されている。
には、型組み立て4、11を冷却し成形室17内を不活
性ガス雰囲気にするための第1のガス供給路22、23
と、石英ガラス管16、型組み立て4、11の外周を冷
却するための第2のガス供給路24、25とが設けられ
ている。これらのガス供給路は、図示しない流量コント
ロール計を介して、不活性ガスを所定流量で成形室17
へ供給するようになっている。成形室17へ供給された
不活性ガスは、ガス排気バルブ31を備えたガス排出路
26から排気される。
けられている。真空排気口27は、真空計33、真空バ
ルブ30、真空排気装置32を備えた真空排気系に接続
している。また真空排気口27には、必要に応じて、真
空排気速度を制御してスローブレイクするためのバタフ
ライバルブおよび多孔質材料などの抵抗体40が配置さ
れている。真空排気装置32は、成形室内を10-6to
rr以下の高真空度に維持するメカニカルポンプ、ロー
タリーポンプ、ターボ分子ポンプ、拡散ポンプ、ゲッタ
ポンプ、スパッタイオンポンプおよびクライオポンプか
ら選択された一種または二種以上である。真空計33に
より成形室17内の圧力を検出し、この検出信号に基づ
いて、制御装置29で真空排気装置32を制御して所望
の高真空度となるようにしている。また制御装置29
は、成形型の温度検出用熱電対28(図では下型組み立
て11の温度検出用)からの温度検出信号に基づいて、
赤外線ランプ20を制御する。さらに制御装置29は、
真空計33からの圧力検出信号および/または温度検出
用熱電対28からの温度検出信号に基づいて、真空バル
ブ30および/または抵抗体40を制御して、スローブ
レイクを実現する。なお図中、34はガラス素材、35
は上型ガス流路、36は下型ガス流路である。
は、所望の形状を具備した上下型6、13間にガラス素
材34を配置し、プレス成形により所望の厚さおよび形
状をガラス素材34に転写し、所望のガラス素子を成形
する。
形温度が約1400℃と高いガラス素材を成形する際で
も、成形室内の圧力を管理しながら真空排気するため、
成形型の酸化を防止するとともに、効率良く成形型およ
びガラス素材を加熱することができる。また本発明によ
れば、成形室内を真空排気する際の温度変動を抑え、成
形型上のガラス素材の移動を防ぐことができる。
断面図。
Claims (7)
- 【請求項1】 成形室内の一対の成形型間にガラス素材
を配置し、前記成形型およびガラス素材を加熱してガラ
ス素材をプレスすることによるガラス素子の成形方法で
あって、 成形室内を真空排気する際にスローブレイクすることを
特徴とするガラス素子の成形方法。 - 【請求項2】 成形室内を真空排気する際、成形室内の
温度を検出しながらバルブをコントロールすることによ
って、スローブレイクすることを特徴とする請求項1記
載のガラス素子成形方法。 - 【請求項3】 成形室内を真空排気する際、成形室内の
圧力を検出しながらバルブをコントロールすることによ
って、スローブレイクすることを特徴とする請求項1に
記載のガラス素子成形方法。 - 【請求項4】 成形室内を真空排気する際、排気路に抵
抗体を設けることによって、スローブレイクすることを
特徴とする請求項1に記載のガラス素子成形方法。 - 【請求項5】 抵抗体が、バタフライバルブ、ゲートバ
ルブ、邪魔板、口径を絞った管、孔の空いた板、多孔質
体から選択されることを特徴とする請求項4に記載のガ
ラス素子の成形方法。 - 【請求項6】 一対の成形型と、前記成形型およびガラ
ス素材を加熱する手段と、加熱されたガラス素材をプレ
スしてガラス素子を成形する手段と、前記成形型の周囲
を気密に取り込む成形室と、この成形室内を真空排気す
る真空排気手段とを備えたガラス素子の成形装置であっ
て、 成形室の排気路に抵抗体を備えることを特徴とするガラ
ス素子の成形装置。 - 【請求項7】 抵抗体が、バタフライバルブ、ゲートバ
ルブ、邪魔板、口径を絞った管、孔の空いた板、多孔質
体から選択されることを特徴とする請求項6に記載のガ
ラス素子の成形装置。
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Cited By (2)
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JP2009179530A (ja) * | 2008-01-31 | 2009-08-13 | Ohara Inc | 加熱装置及びガラス製造方法 |
-
2002
- 2002-03-29 JP JP2002097524A patent/JP2003292326A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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