JP2003291836A - パワーステアリング装置 - Google Patents
パワーステアリング装置Info
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Abstract
の負担を軽減すると共に、運転者に操舵違和感をもたら
すことのないパワーステアリング装置を提供する。 【解決手段】運転者の運転操作に伴う車両の運転状態を
検出する運転状態検出手段と、この運転状態検出手段に
よる検出情報に応じて車両が車庫入れ中であることを判
定する車庫入れ判定手段と、この車庫入れ判定手段によ
り車両が車庫入れ中であると判定したときには操舵補助
力を増加させ、車庫入れ中でないと判定したときには、
操舵補助力を減少させる操舵補助力制御手段とを備え
る。
Description
補助力を発生させて運転者の操舵操作を支援するに好適
なパワーステアリング装置に関する。
ホイールに加わる操舵反力を軽減させ、運転者の操舵操
作を支援する装置としてパワーステアリング装置があ
る。この装置は、エンジンの回転速度または車速に応じ
て操舵補助力の特性(アシスト特性)を変更して、低速
走行時またはエンジンの回転速度が低いときは軽い操舵
力で、逆に高速走行時またはエンジンの回転速度が高い
ときは、操舵補助力を低減または与えないように構成し
て操舵操作に違和感を生じないようにしている。
れ操作などの低速運転時に操舵反力による運転者の負担
を軽減する目的でパワーステアリング装置の操舵補助力
を強めると、例えば信号待ち等で停止した後、発進を行
うとき、操舵反力が軽くなりすぎるという問題があっ
た。しかも上述したように低速時の操舵補助力を大きく
設定すると通常走行時における操舵力との差が大きくな
り、運転者に違和感を与えるという懸念もある。
たもので、その目的は車庫入れ操作時の操舵反力による
運転者の負担を軽減すると共に、運転者の操舵感に違和
感をもたらすことのないパワーステアリング装置を提供
することにある。
ため、本発明に係るパワーステアリング装置は、操舵操
作時に操舵補助力を発生させて運転者の操舵操作を支援
するパワーステアリング装置であって、運転者の運転操
作に伴う車両の運転状態を検出する運転状態検出手段
と、この運転状態検出手段による検出情報に応じて前記
車両が車庫入れ中であることを判定する車庫入れ判定手
段と、この車庫入れ判定手段により前記車両が車庫入れ
中であると判定したときには前記操舵補助力を増加さ
せ、車庫入れ中でないと判定したときには、前記操舵補
助力を減少させる操舵補助力制御手段とを備えている。
尚、ここでは据え切りや縦列駐車または切り返しや車庫
入れ操作時など、車速が低速で、かつ、大きな操舵操作
を繰り返して行う運転操作のことを車庫入れと定義す
る。
助力を徐々に可変するものとして構成される。好ましく
は、前記車庫入れ判定手段は、前記運転操作検出手段が
運転者による所定値以上の操舵入力トルクが所定車速以
下で所定時間以上継続した場合に車庫入れ動作中と判定
するものとして構成される。
転操作検出手段が運転者による所定値以上の操舵角が所
定車速以下で所定時間以上継続した場合に車庫入れ動作
中と判定するものとして構成される。また、前記車庫入
れ判定手段は、前記運転操作検出手段が運転者による所
定値以上の操舵角速度が所定車速以下で所定時間以上継
続した場合に車庫入れ動作中と判定するものとして構成
される。
転操作検出手段が後退運転中であることを検出した場合
に車庫入れ動作中と判定するものとして構成される。好
ましくは、前記パワーステアリング装置は、電動モータ
により操舵補助力を発生させる電動パワーステアリング
装置であって、前記運転操作検出手段が所定値以上の前
記電動モータを駆動する電流の値が所定車速以下で所定
時間以上継続した場合に車庫入れ動作中と判定するもの
として構成される。
実施形態に係るパワーステアリング装置について電動モ
ータを駆動源とする所謂電動パワーステアリング装置を
例に説明する。図1はこの実施形態に係るパワーステア
リング装置の要部概略構成を示す図である。
テアリングシャフト1を介して伝達されるステアリング
ホイール2の回転(操舵)を、操舵輪(図示せず)の向
きを変化させる為のロッド(リンケージ)3の軸方向へ
の変位に変換するギヤボックス4に、操舵補助力を生起
する電動モータ5を組み込んで構成される。尚、前記ス
テアリングシャフト1には操舵角を検出する為のステア
リング角センサ(図示せず)が設けられ、また前記ギヤ
ボックス4には操舵トルクを検出する為のトルクセンサ
6が設けられる。更にこのパワーステアリング装置は、
図示しない変速機の操作状態(シフト段)を検出するシ
フトポジションセンサ(図示せず)や、車速を検出する
車速センサ(図示せず)を備える。
現されるステアリング制御装置10は、上述した各種の
センサの出力(操舵角、操舵トルク、シフト段、車速)
に応じて車両の運転状態を検出する運転状態検出部11
と、この運転状態検出部11により検出される運転状態
に応じて、後述するように車庫入れ状態を判定する車庫
入れ判定部12と、この車庫入れ判定部12による判定
結果に応じて前記電動モータ5の作動を制御する操舵補
助力制御部13とを備える。
部11により検出された操舵角、操舵トルク、シフト
段、車速等から、車両が車庫入れ状態であるか否かを判
定している。そして操舵補助力制御部13は、上記車庫
入れ判定部12にて車庫入れ状態であると判定されたと
き、後述するように前記電動モータ5による運転補助力
の強さを徐々に可変するものとなっている。
制御装置10は、例えば図2に示すようなアルゴリズム
に従って操舵補助力に対する制御動作をする。この処理
手順について説明すると、先ず運転状態検出部11によ
り検出される変速機のシフト状態情報から車庫入れ判定
部12が後退状態にあるかを判定する(ステップS
1)。そして該車両が後退状態ではない場合、運転状態
検出部11により車速Vを検出する(ステップS2)。
この速度情報から車庫入れ判定部12は、車速Vが予め
設定された速度Vth、例えば5[km/h]よりも遅い
か否かを判定する(ステップS3)。そして、車速Vが
設定速度Vthよりも遅い場合には、更に操舵補助力源と
なる電動モータ5の駆動電流Iを運転状態検出部11に
より検出する(ステップS4)。この電流値から車庫入
れ判定部12は、駆動電流の絶対値|I|が予め設定さ
れた電流値Ith、例えば20[A]よりも大きいか否か
を判定する(ステップS5)。
動電流Iが、設定電流値Ith以下の場合、運転状態検出
部11により操舵トルクTを検出する(ステップS1
0)。そして操舵トルクTの値から、車庫入れ判定部1
2は、操舵トルクの絶対値|T|が予め設定されたトル
クTth、例えば3[N・m]よりも大きいか否かを判定
する(ステップS11)。更にステップS11で操舵ト
ルクの絶対値|T|の値が、設定トルクTth以下の場
合、運転状態検出部11によりハンドル角θを検出する
(ステップS12)。このハンドル角θの値から、車庫
入れ判定部12は、ハンドル角の絶対値|θ|が予め設
定されたハンドル角θth、例えば180[°]よりも大
きいか否かを判定する(ステップS13)。更にステッ
プS13でハンドル角の絶対値|θ|の値が、設定ハン
ドル角θth以下の場合、運転状態検出部11によりハン
ドル角速度Θ(=dθ/dt)を検出する(ステップS
15)。このハンドル角速度Θの値から、車庫入れ判定
部12は、ハンドル角速度の絶対値|Θ|が予め設定さ
れたハンドル角速度Θth(=dθth/dt)、例えば1
80[°/s]よりも大きいか否かを判定する(ステッ
プS16)。
5に流れる電流の絶対値|I|が一定電流値Ithより大
きい場合、またはステップS11において操舵トルクの
絶対値|T|が設定トルク値Tthより大きい場合、或い
はステップS13においてハンドル角の絶対値|θ|が
設定したハンドル角θthよりも大きい場合、或いはステ
ップS15においてハンドル角速度の絶対値|Θ|が設
定ハンドル角速度Θthより大きい場合のいずれか、また
はそれらを組み合わせた操舵状態にあり、かつ、車速が
設定速度Vth以下で予め定めた一定時間以上に亘り継続
しているか否かを車庫入れ判定部12が判定する(ステ
ップS6、S7)。そして、この操舵状態が一定時間、
例えば3[s]以上継続された場合、またはステップS
1で車両が後退状態にある場合、車庫入れ判定部12は
該車両が車庫入れ状態にあると判定し、操舵補助力を1
段階強めたアシスト特性に設定するよう操舵補助力制御
部13に指令を出す(ステップS8)。
作でない場合(ステップS3、S7、S13)、または
車庫入れが終了した場合(ステップS3、S7,S1
6)で、車庫入れ操作中で操舵補助力が増加しているか
否かを判定する(ステップS9)。そして、車庫入れ判
定部12が直前まで車庫入れ操作中で操作補助力が増加
していると判断した場合は、その操作補助力を1段階弱
めたアシスト特性に設定するよう操舵補助力制御部13
に指令を出す(ステップS14)。また、ステップS9
で操作補助力が増加していないと車庫入れ判定部12が
判定した場合は、そのままリターンして引き続き車両の
状態をモニタする。
したパワーステアリング装置は、車庫入れ操作時のよう
に操舵反力が大きいときはその操舵反力に対抗すべく電
動モータ5の駆動電流Iを増加させて大きな操舵補助力
が得られるように構成している。また、車庫入れ操作時
間が長くなるほど、操舵操作にかかる運転者の負担が増
加するため本発明のパワーステアリング装置は、電動モ
ータ5に流すアシスト電流Iを徐々に増加させ、操舵補
助力を強くするような特性を持たせている。具体的には
車両が車庫入れ状態にある場合、詳しくは後述するが、
例えば図3に示すように車庫入れ操作が一定時間以上継
続されるとき、入力トルクT(操舵力)に対するアシス
ト電流Iの特性をx1→x2→x3と変化させ、より軽
い操舵反力で操舵できるよう操舵操作の補助を行う。
舵補助力が増加した状態から従来のパワーステアリング
装置のような車速に応じたアシスト特性に急に復帰させ
ると、操舵トルクが急増するので運転者に操舵操作の違
和感を与えることになる。このような操作違和感をなく
すべく本装置では、入力トルクT(操舵力)に対するア
シスト電流Iの特性をx3→x2→x1と変化させ、徐
々に操舵反力を増加させ速度に応じたアシスト特性に戻
すように構成している。
例えば図3の実線で示すように入力トルクTに対するア
シスト特性(アシスト電流I)を車速に応じた特性に設
定している。すなわち、車速が遅い場合は電動モータ5
のアシスト電流Iが入力トルクTに対して大きくなるよ
うに設定し、操舵補助力を増加させ操舵反力を弱めるよ
うに設定している。逆に車速が速い場合は電動モータ5
のアシスト電流Iが入力トルクTに対して小さくなるよ
うに設定し、運転者に操舵違和感を与えないように構成
している。
は、車庫入れ操作時以外は従来のパワーステアリング装
置と同様の操舵補助力(アシスト力)を得てはいるが、
車庫入れ操作時は、操舵補助力を増加させて操舵反力が
小さくなるように構成している。即ち、そのアシスト特
性を図3の一点鎖線に示す如く設定し、従来のパワース
テアリング装置より小さな入力トルクで操舵補助力を発
生するようにしている。詳しくはアシスト特性がx1の
一点鎖線で表される場合、図3の実線が示す車速に応じ
たアシスト特性よりも小さな入力トルクであってもアシ
スト電流Iが流れ始め、操舵補助力が電動モータ5によ
って生起される。そして、入力トルクTの変化率に対し
てアシスト電流Iの増加率が従来の車速に応じた特性に
比べて大きくなるように設定されている。
は、x1の一点鎖線で示されるアシスト特性より小さな
入力トルクTでアシスト電流Iが流れ始めるとともに、
アシスト電流Iの増加率がx1に比べてより大きい急峻
な立ち上がり特性に設定されている。更にx3の一点鎖
線で表されるアシスト特性は、x2より小さな入力トル
クTでアシスト電流Iが流れ始めると共に、アシスト電
流Iの増加率がx2に比べて急峻に立ち上がる特性に設
定されている。このため、[x3>x2>x1]と入力
トルクTに対するアシスト電流Iの増加率が大きく、同
じ入力トルクTに対して、より大きなアシスト電流Iが
流れるように、かつ、小さな入力トルクであっても操舵
補助力が生起されるように設定されている。
本発明のパワーステアリング装置は、上述した判定手段
によって車庫入れ操作の継続時間が長くなるほど、電動
モータ5に流れる電流を増加させ、操舵補助力を除々に
強めることで操舵反力がより軽くなるようにすることが
でき運転者の負担を軽減することができる。一方、車庫
入れ操作が終了したときは、上述のようにその操舵補助
力を除々に弱めているので運転者に違和感を与えること
がない。
継続時間が短いときは車庫入れ状態ではないと判定する
ので、アシスト特性を従来のパワーステアリング装置と
同様な車速に応じた制御に設定すればよく、運転者に操
舵操作の違和感を与えることがない。したがって、例え
ば信号待ち等で停車後、右折または左折しながら発進す
るとき等の場合は、車庫入れ操舵のときのように操舵補
助力の増加がなく、車両を操舵する運転者に違和感を与
えない。
特性は理解を容易にするため、3段階の特性変化を示し
ているが、もちろんこの設定段数にとらわれることなく
アシスト特性を設定してよい。また、図3に例示した特
性ではアシスト電流が一定電流値を超えない特性となっ
ているが、これは電動モータ5の許容入力電流値により
制限されるためである。
アリング装置によれば、車両が据え切りや縦列駐車また
は切り返しや車庫入れ操作などの状態にあることを的確
に判断することができ、車両がこのような状態にあると
きはその操舵補助力を除々に強めることができる。この
ため、極めて軽い操舵反力特性が得られるので運転者の
操作負担を軽減することができる。また、前述した状態
から復帰したとき、操舵補助力を徐々に弱めて通常の車
速に応じたアシスト特性に戻るので、運転者に違和感を
与えることのない操舵性を維持することが可能となる。
るものではない。例えば、操舵補助力を発生する駆動源
をエンジンの回転によって駆動される油ポンプの油圧を
用いる油圧式パワーステアリング装置であっても、上述
した判定手順に基づき、例えば弁開度を変化させてアシ
スト特性を可変するように構成すれば同様の効果を得る
ことができる。同様に電動モータで油ポンプを駆動する
構成をなす油圧式パワーステアリング装置であっても上
述した手段を用いればよい。
アリング装置に補助的に操舵力を生起する電動モータを
付与した構成とし、この電動モータに上述した判定手順
によって操舵補助力を発生させれば車両が車庫入れ状態
にあるときは、極めて軽い操舵反力特性を得ることがで
き、運転者の操舵に係る負担を軽減することができる。
ヤで構成されたものであっても、上述した補助特性が得
られるようにステアバイワイヤの制御特性(伝達係数)
を変化させればよい。尚、上述した実施例では車両の状
態を(1)後退、(2)電動モータの電流、(3)操舵
トルク、(4)ハンドル角、(5)ハンドル角速度の順
番で判定していたが、その順番を入れ替えたり、その一
部を適宜組み合わせたりして構成してもよい。このよう
に本発明はその主旨を逸脱しない範囲で種々変型して実
施することができる。
アリング装置によれば、車両が据え切りや縦列駐車また
は切り返しや車庫入れ操作などの運転操作のときに操舵
反力を極めて軽減することができるので運転者の操作負
担を軽減することができる。また、前述した車庫入れ操
作等の状態から復帰したとき、操舵補助力を徐々に弱め
て通常の車速に応じたアシスト特性に戻るので、その操
舵反力が軽すぎることなく運転者の操舵操作に違和感を
生じることがない等の実用上多大なる効果が奏せられ
る。
装置の概略構成を示す図。
装置の制御動作を示す流れ図。
示す図。
Claims (7)
- 【請求項1】 操舵操作時に操舵補助力を発生させて運
転者の操舵操作を支援するパワーステアリング装置であ
って、 運転者の運転操作に伴う車両の運転状態を検出する運転
状態検出手段と、 この運転状態検出手段による検出情報に応じて前記車両
が車庫入れ中であることを判定する車庫入れ判定手段
と、 この車庫入れ判定手段により前記車両が車庫入れ中であ
ると判定したときには前記操舵補助力を通常時より増加
させる操舵補助力制御手段とを具備したことを特徴とす
るパワーステアリング装置。 - 【請求項2】 前記操舵補助力制御手段は、操舵補助力
を徐々に可変するものである請求項1に記載のパワース
テアリング装置。 - 【請求項3】 前記車庫入れ判定手段は、前記運転操作
検出手段が運転者による所定値以上の操舵入力トルクが
所定車速以下で所定時間以上継続した場合に車庫入れ動
作中と判定するものである請求項1乃至2に記載のパワ
ーステアリング装置。 - 【請求項4】 前記車庫入れ判定手段は、前記運転操作
検出手段が運転者による所定値以上の操舵角が所定車速
以下で所定時間以上継続した場合に車庫入れ動作中と判
定するものである請求項1乃至3に記載のパワーステア
リング装置。 - 【請求項5】 前記車庫入れ判定手段は、前記運転操作
検出手段が運転者による所定値以上の操舵角速度が所定
車速以下で所定時間以上継続した場合に車庫入れ動作中
と判定するものである請求項1乃至4に記載のパワース
テアリング装置。 - 【請求項6】 前記車庫入れ判定手段は、前記運転操作
検出手段が後退運転中であることを検出した場合に車庫
入れ動作中と判定するものである請求項1乃至5に記載
のパワーステアリング装置。 - 【請求項7】 前記パワーステアリング装置は、電動モ
ータにより操舵補助力を発生させる電動パワーステアリ
ング装置であって、 前記運転操作検出手段が所定値以上の前記電動モータを
駆動する電流の値が所定車速以下で所定時間以上継続し
た場合に車庫入れ動作中と判定するものである請求項1
乃至6に記載のパワーステアリング装置。
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- 2002-03-29 JP JP2002097116A patent/JP3891275B2/ja not_active Expired - Fee Related
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