JP2003291755A - 衝突エネルギー吸収要素 - Google Patents

衝突エネルギー吸収要素

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JP2003291755A
JP2003291755A JP2002154558A JP2002154558A JP2003291755A JP 2003291755 A JP2003291755 A JP 2003291755A JP 2002154558 A JP2002154558 A JP 2002154558A JP 2002154558 A JP2002154558 A JP 2002154558A JP 2003291755 A JP2003291755 A JP 2003291755A
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アロイシウス・パウルス・マリア・ヘレナ・レオナルダス・ヤンセン
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、改良された衝突エネルギー
吸収要素を提供することである。 【解決手段】 車両に使用するための衝突エネルギー吸
収要素は、箱形ビームの形状を有し、少なくとも2つの
異なったビーム部分1,2から構成される。この要素
が、横断面において、高強度の支持部分1と、より低強
度の吸収部分2とを備える。高強度の支持部分が車両の
ボデーに取り付けられるように構成され、また、より低
強度の吸収部分が、車両から向きが逸れるように位置決
めされる。箱形ビームの形状の要素は、チューブのハイ
ドロフォーミングにより作成し、そのチューブは、一緒
に溶接される少なくとも2つの異なるシート部品のブラ
ンクで形成し、それらが支持部分1と衝突吸収部分2と
を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビーム形状を有
し、少なくとも2つの異なったビーム部分で形成され
る、車両に使用するための衝突エネルギー吸収要素に関
する。
【0002】
【従来の技術】このような衝突エネルギー吸収要素の一
例は、乗用車向けのバンパである。従来のバンパは、ボ
ックスビーム形状の鋼、または開断面の鋼から作られ、
前記鋼は低速度の衝突エネルギーを吸収するように構成
された衝突ボックスを介して車のボデーに結合されてい
る。このような衝突ボックスの欠点は、それらが前面衝
撃の衝突(frontal impact crash)を吸収するように良
好に設計されているが、斜めの前面衝撃の衝突中には座
屈または屈曲しやすい点である。さらに、これらの別個
の衝突ボックスは、コストの上昇を導く。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、改良
された衝突エネルギー吸収要素を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明による衝突エネル
ギー吸収要素は、横断面に、高強度の支持部分とより低
強度の吸収部分とを備え、高強度の前記支持部分が車両
のボデーに取り付けられるように形成され、また、より
低強度の前記吸収部分が、車両に対して反対方向に位置
決めされることを特徴とする。
【0005】この方法により、要素の衝突吸収部分が要
素の後部から要素の前部に移る。このことによって、バ
ンパの後部がより長い時間そのままとなり、それにより
構造体の完全性を維持するので、より高剛性の構造が得
られる。次いで、吸収および変形部分が要素内で一体化
され、それにより生産コストが低減される。
【0006】本発明の有利な態様において、支持部分
は、要素を車両に取り付けるための一体化された取付け
部材を有している。これにより、より少ない部品数、し
たがってより少ない生産コストが導かれる。
【0007】衝突エネルギー吸収要素をバンパとして組
み立てる場合、取付け部材は、ボデーの長手方向部材に
取り付けるように形成されることが好ましい。
【0008】本態様において、バンパの剛性を有する支
持部分を介してバンパを長手方向部材に直接剛に固定
し、これにより別個のボデークロスメンバの必要性がな
くなる。このことによって、コストおよび重量が低減さ
れるだけでなく、車両ボデーの開放された前部を介して
エンジン室、またはベイ内にエンジンが移動される車両
のエンジンのいわゆる「ウォーク・イン・フロントエン
ド」組立て(“walk infrontend”assembly)を行う可
能性がもたらされる。エンジンを取り付けた後で、フロ
ント・バンパをボデーに取り付け、エンジン室を閉じ
る。
【0009】支持部分の剛性を増すため、支持部分は補
強スエージ、リブ、および/またはくぼみを含んでもよ
い。一方、吸収部分が、吸収部分の制御された変形を始
めるコンボリューション(convolution)といった、一
体化された変形構成を含む場合に、吸収における挙動お
よび吸収容量が改良される。
【0010】衝突エネルギー吸収要素を構成する有利な
方法は、ハイドロフォーミングであり、ボックスビーム
形状の要素は、チューブのハイドロフォーミングにより
作成するのが好ましく、そのチューブは、互いに溶接さ
れる少なくとも2つの異なるシートパーツ(sheet part
s)のブランクで形成され、支持部分と衝突吸収部分と
を形成する。
【0011】この製造方法において、要素の複雑な形状
が可能であり、かつ多くの部品を一体化することがで
き、それによりさらにコストと重量が低減される。
【0012】以下、本発明によるバンパの例示的実施形
態を示す図面を参照して、本発明をさらに説明する。
【0013】
【発明の実施の形態】各図面は、本発明による衝突エネ
ルギー吸収要素の実施形態を示しており、前記要素は、
乗用車向けのフロント・バンパとして組み立てられる。
本発明はまた、乗用車および他の車両用のリア・バン
パ、および側部衝突エネルギー吸収要素といった、他の
要素において使用してもよいことを理解されたい。
【0014】図1〜図6に示すように、バンパは閉じた
形状またはボックスビーム形状を有し、両端が開いてい
る。バンパはわずかに湾曲し、2つの部分、すなわち後
部の高強度の支持部分1と、前部のより低強度の吸収部
分2とにより形成されている。それぞれ、支持部分1は
剛性のある部分であって、(超)高強度鋼といった高強
度材料から作られ、他方、吸収部分は好ましくはより低
い強度または降伏点を有する(好ましくは鋼の)材料か
ら作られている。
【0015】支持部分の目的は、低速度衝突における屈
曲を防止し、これにより車のパネルおよび長手方向部材
に対する損傷を防止することである。好ましくは、この
支持部分1は、一体化した補強スエージ3と、車の長手
方向部材にバンパ2を取り付けることができるようにす
る取付け部材または取付け面4とを有する。長手方向部
材にバンパを直接取り付けており、かつこの支持部分1
には剛性があるので、別個のクロスボデーメンバ(cros
s body member)を省くことが可能である。
【0016】バンパの吸収または変形部分2は、材料を
選択することにより、良好なエネルギー吸収特性を有す
る。吸収特性はさらに、バンパの上部側面および下部側
面上のコンボリューション(convolution)5、および
/または前部側面のコンボリューション6といった制御
された変形を誘導する構成により改良されている。
【0017】両部分1および2の壁厚と両部分の表面比
率、鋼の品質と幾何形状を変えることにより、機能的特
性および重量に関して要素を最適化することができる。
支持部分は、ビーム形状の要素の横断面の30〜50%
を占めることができるが、この数字もまた、両部分の形
状によって、要素の長手方向に沿って変えることができ
る。支持部分1用に可能な材料は、熱間圧延されたS5
00MC、または別法としてDP(二相)鋼S460M
C、S420MC、または冷間圧延されたH400LA
である。吸収部分2は、より高いn値を有するより低強
度の鋼、例えば、DC04となろう。徹底させるため
に、アルミニウム・シートも使用できることが注目され
る。
【0018】衝突エネルギー吸収要素を製造するための
好ましい方法は、少なくとも2つの異なったシートパー
ツのブランクから形成されるチューブを、ハイドロフォ
ーミングすることである。これらのシートパーツを、例
えばプラズマ溶接またはレーザ溶接により互いに溶接
し、最終的に要素の支持部分1と衝突吸収部分2とを形
成する。車のプラスチック・フォーム要素と外殻をバン
パ上にクリップ止めし、それらをバンパの溝内に位置決
めすることができる。
【0019】図7は、中心線の左および右における、バ
ンパの2つの異なった実施形態を、特にそれらの支持部
分1に関して示している。両実施形態はともに、ハイド
ロフォーミング後及び衝突中において、バンパの屈曲お
よび伸長を防止する、交差する凹所7を示している。中
心線の右側における実施形態はまた、長手方向の凹所8
をも含む。
【0020】図8はさらなる実施形態を示しており、吸
収部分2の形状が変更されている。部分1および2が、
吸収部分2の端部が支持部分1に対し角度をなすように
結合され、かつ衝突中、吸収部分が内側に変形するであ
ろうように曲線を描いて元に戻っている。
【0021】図9は、バンパを形成するチューブ10を
示している。シート11が、支持部分1を形成し、また
シート部品12から吸収部分2が得られる。シート部品
11、および、したがって支持部分1は、それぞれチュ
ーブ10、またはバンパの横断面の30〜50%を占め
るのが好ましい。
【0022】前述のことから、本発明が、軽い重量およ
び低コストで製造することができ、良好な衝突エネルギ
ー吸収特性を有して、車体の損傷を制限するクロスエネ
ルギー吸収要素(cross energy absorbing element)を
提供することが明らかになろう。この要素により、バン
パへの牽引フックの取付けが可能になり、またこの要素
がフロント・ボデーのクロスメンバに対して冗長性を与
えている。
【0023】本発明は、本明細書において図面に示しか
つ前述した実施形態に限定されず、その実施形態は、添
付する特許請求範囲の範囲内で異なった方法に変更でき
る。例えば、3つ以上の部分を有するビームを作ること
も可能であり、また出発時のチューブの断面を、それら
部分の配分に関して、チューブの長手方向に沿って変化
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による衝突エネルギー吸収要素の、第
1実施形態の透視図である。
【図2】 図1によるダンパの、より大きいスケールに
よる平面図である。
【図3】 図1によるダンパの、より大きいスケールに
よる側面図である。
【図4】 図1によるダンパの、より大きいスケールに
よる背面図である。
【図5】 図2におけるIV−IV線視断面図である。
【図6】 図2におけるV−V線視断面図である。
【図7】 本発明による要素の、2つのさらなる実施形
態を示す、図1と同様の透視図である。
【図8】 本発明による要素の、さらなる実施形態の横
断面図である。
【図9】 図8の要素を形成するチューブの横断面図で
ある。
【符号の説明】
1 高強度の支持部分 2 より低強度の衝突吸収部分 3 補強スエージ 4 一体化された取付け部材 5 上部および下部側面のコンボリューション 6 前部側面のコンボリューション 7 横の凹部 8 長手方向の凹部 10 チューブ 11 シート部品 12 シート部品

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボックスビーム形状を有し、かつ少なく
    とも2つの異なるビーム部分(1、2)から構成され
    る、車両に使用するための衝突エネルギー吸収要素にお
    いて、横断面に、高強度の支持部分(1)とより低強度
    の吸収部分(2)とを備え、高強度の前記支持部分が車
    両のボデーに取り付けられるように形成され、より低強
    度の前記吸収部分が、車両に対して反対方向に位置決め
    されることを特徴とする要素。
  2. 【請求項2】 前記支持部分(1)が、車両に取り付け
    るために一体化された取付け部材(4)を有することを
    特徴とする請求項1記載の要素。
  3. 【請求項3】 前記取付け部材(4)が、ボデーの長手
    方向部材に取り付けるように形成され、バンパとして組
    み立てられることを特徴とする請求項1または2記載の
    要素。
  4. 【請求項4】 前記支持部分(1)が、補強スエージ
    (3)を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれ
    か一項記載の要素。
  5. 【請求項5】 前記吸収部分(2)が、コンボリューシ
    ョン(5、6)といった一体化変形構成を含むことを特
    徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の要素。
  6. 【請求項6】 前記支持部分(1)の材料が、前記吸収
    部分(2)の厚さを超える厚さを有し、かつ/または前
    記支持部分が、前記吸収部分より強度の高い材料で作ら
    れることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記
    載の要素。
  7. 【請求項7】 前記支持部分(1)が、ビーム形要素の
    断面の30〜50%を占めることを特徴とする請求項1
    から6のいずれか一項記載の要素。
  8. 【請求項8】 前記要素が、車、特に乗用車のためのバ
    ンパであることを特徴とする請求項1から7のいずれか
    一項記載の要素。
  9. 【請求項9】 前記ボックスビーム形状の要素が、互い
    に溶接されて支持部分(1)と衝突吸収部分(2)とを
    形成する少なくとも2つの異なるシート部品(11、1
    2)のブランクで形成されるチューブ(10)をハイド
    ロフォーミングによって作成されることを特徴とする請
    求項1から8のいずれか一項記載の要素。
  10. 【請求項10】 前記支持部分(1)が、高強度鋼で作
    られ、前記衝突吸収部分(2)がより低強度の高強度鋼
    で作られることを特徴とする請求項1から9のいずれか
    一項記載の要素。
JP2002154558A 2001-05-29 2002-05-28 衝突エネルギー吸収要素 Pending JP2003291755A (ja)

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EP1202024.4 2001-05-29
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