JP2003291390A - 熱現像装置の濃度補正方法およびその熱現像装置 - Google Patents
熱現像装置の濃度補正方法およびその熱現像装置Info
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Abstract
いた場合であっても、視覚濃度と実質上それほど差のな
い濃度補正を行うことができる。 【解決手段】 熱現像感光材料又は感光感熱記録材料を
含む熱現像記録材料に対して光又は熱を与えて熱現像す
る熱現像装置であって、該熱現像装置が濃度補正条件を
設定するための濃度補正用チャートを出力し、この濃度
補正用チャートの画像濃度を該熱現像装置内蔵の濃度計
で単色光源を用いて測定し、この濃度測定値を使って前
記熱現像装置における画像記録の濃度補正条件を校正す
る濃度補正方法において、前記濃度補正用チャートで校
正した内蔵濃度計の低濃度〜中濃度部の測定値を使用し
かつ高濃度部の測定値は使用しないで、その部分には感
材の標準的な階調カーブを基にした前記高濃度部の濃度
値を外挿する。
Description
は感光感熱記録材料を含む熱現像記録材料に対してレー
ザ光等を露光する熱現像装置における画像記録に適用さ
れる濃度補正方法およびこの濃度補正方法を実施する熱
現像装置に関する。。
ペースの観点から処理廃液の減量が強く望まれている。
そこで、レーザー・イメージセッター又はレーザー・イ
メージャーにより効率的に露光させることができ、高解
像度及び鮮鋭さを有する鮮明な黒色画像を形成すること
ができる医療診断用及び写真技術用途の光感光性熱現像
写真材料に関する技術が必要とされている。これら光感
光性熱現像写真材料では、溶液系処理化学薬品の使用を
なくし、より簡単で環境を損なわない熱現像処理システ
ムを顧客に対して供給することができる。
あるが、医療用画像は微細な描写が要求されるため鮮鋭
性、粒状性に優れる高画質が必要である上、診断のし易
さの観点から冷黒調の画像が好まれる特徴がある。現
在、インクジェットプリンター、電子写真など顔料、染
料を利用した各種ハードコピーシステムが一般画像形成
システムとして流通しているが、医療用画像の出力シス
テムとしては満足できるものがない。
ないドライシステムによる記録装置が注目されている。
このような記録装置では、感光性及び感熱性記録材料
(感光感熱記録材料)や熱現像感光材料のフィルムが用
いられている。以下、この材料を「熱現像記録材料」又
は「熱現像感光材料」と言う。また、このドライシステ
ムによる記録装置では、露光部において熱現像記録材料
にレーザ光を照射(走査)して潜像を形成し、その後、
熱現像部において熱現像記録材料を加熱手段に接触させ
て熱現像を行い、その後、冷却し、画像が形成された熱
現像記録材料を装置外に排出している。このようなドラ
イシステムは、湿式処理に比べて廃液処理の問題を解消
することができる。
成システムが、例えば、米国特許3152904号、同
3457075号の各明細書およびB.シェリー(Shel
y) による「熱によって処理される銀システム(Thermall
y Processed Silver Systems)」(イメージング・プロ
セッシーズ・アンド・マテリアルズ(Imaging Processes
and Materials)Neblette 第8版、スタージ(Sturge)、
V.ウオールワース(Walworth)、A.シェップ(Shepp) 編
集、第2頁、1996年)に記載されている。特に、熱
現像記録材料は、一般に、触媒活性量の光触媒(例、ハ
ロゲン化銀)、還元剤、還元可能な銀塩(例、有機銀
塩)、必要により銀の色調を制御する色調剤を、バイン
ダーのマトリックス中に分散した感光性層を有してい
る。熱現像記録材料は、画像露光後、高温(例えば80
℃以上)に加熱し、ハロゲン化銀あるいは還元可能な銀
塩(酸化剤として機能する)と還元剤との間の酸化還元
反応により、黒色の銀画像を形成する。酸化還元反応
は、露光で発生したハロゲン化銀の潜像の触媒作用によ
り促進される。そのため、黒色の銀画像は、露光領域に
形成される。米国特許2910377号、特公昭43-4924号をは
じめとする多くの文献に開示され、そして熱現像記録材
料による医療用画像形成システムとして富士メディカル
ドライイメージャーFM−DP Lが発売された。
製造においては、溶剤塗布により製造する方法と、主バ
インダーとしてポリマー微粒子を水分散として含有する
塗布液を塗布・乾燥して製造する方法がある。後者の方
法は溶剤の回収等の工程が不要なため製造設備が簡単で
あり、かつ大量生産に有利である。
ータ供給源から記録する画像の画像データ(画像情報)
を受取り、この画像データに、鮮鋭度処理、シェーディ
ング補正等の各種の画像処理を施して、画像記録方法に
応じた画像データとし、これに応じて記録材料に画像記
録を行っている。ここで、画像記録装置では、診断用の
測定装置や画像読取装置等の各種の画像データ供給源か
ら受けた画像データに応じて、常に所定濃度の画像を出
力すること、例えば、画像データを10ビットのデジタ
ルデータとして受け取り、これに応じて画像記録を行う
装置において、300のデジタルデータが濃度(D)
1.2に対応する場合には、300のデジタルデータを
受けた場合には、常時、濃度1.2の画像を出力するこ
とが要求される。
また記録画像の濃度は装置の設置環境等にも左右される
ので、供給された画像データに応じてすべての装置が所
定濃度の画像を出力することは不可能である。そのた
め、通常の画像記録装置においては、各画像記録装置に
応じて、画像データに応じた所定濃度の画像を出力する
ための濃度補正条件が設定され、これに応じた画像デー
タの補正すなわち濃度補正(いわゆるキャリブレーショ
ン)を行って画像を出力している。また、画像記録装置
の状態は、記録を行うにしたがって、また、経時と共に
変動するので、長期に渡って常時所定濃度の画像を出力
することは困難である。例えば、レーザ記録装置であれ
ば、長期間記録を行うと光学系の汚れや摩耗・変化等が
発生し、また、環境(特に温度)も変化するので、同じ
画像データであっても、出力画像の濃度は経時と共に変
動してしまう。そのため、濃度補正条件は定期的に更新
する必要がある。
は、まず熱現像装置によって、各種の濃度の画像が記録
された濃度補正条件設定用の図5のような濃度補正用チ
ャート500を出力する。この濃度補正用チャート50
0は、たとえば図のように所定の単色で24点濃度パタ
ーンとする。すなわち、濃度0から23までの24パタ
ーンが印刷されたチャートが作成される。次に、この濃
度補正用チャート500に記録された各画像の濃度を熱
現像装置内蔵の濃度計で測定する。内蔵濃度計は図6に
600で示すもので、基本的には発光光源601と受光
量検出部602とから構成されている。
の発光光源であり、ここでは赤色LEDを用いている。
602は透過光量検出部であり、ここに内蔵した受光素
子602aにより濃度補正用チャート500からの透過
光500aの光量を検出して、その検出した透過光量に
対応する電気信号に変換し、その電気信号を記録制御装
置37(図2)に出力する。そこで、内蔵濃度計600
は濃度測定対象物である濃度補正用チャート500に所
定の発光光量の光601aを照射すると、透過光量検出
部602は濃度補正用チャート500から反射された透
過光500aを受光素子602aで受光し、受光量に応
じた出力信号(検出値)を記録制御装置37(図2)に
出力する。そして、記録制御装置37では受光信号を基
に濃度に換算する処理を行ない、熱現像装置が目的とし
た画像濃度(すなわち、画像データに応じた画像濃度)
と実際に内蔵濃度計600によって測定された画像濃度
とから補正カーブを作成する。
は、ウェットシステムにおいて銀塩を発色手段とする画
像を基準として作製されているので、感熱記録等の色素
発色の画像濃度を測定すると、安定して正確な測定を行
うことができないという問題があった。すなわち、現在
汎用されている内蔵濃度計では、一般に波長によって感
度が異なるのが通常であるが、ウェットシステムにおけ
る銀塩発色は、波長によらず吸収が一定なので、その画
像の濃度を測定した場合には、視覚濃度と一致した測定
結果が安定して得られるのに対して、色素発色は、波長
によって吸収が異なるため、その画像濃度を測定した際
には、視覚濃度と内蔵濃度計による測定結果とが異なっ
てしまう。例えば、視覚濃度が2.0のウェットシステ
ムにおける銀塩発色の画像とドライシステムの色素発色
の画像とを、同一の内蔵濃度計で測定すると、ウェット
システムの銀塩発色の画像濃度の測定結果は、視覚濃度
と同じ2.0となるのに対し、色素発色の画像濃度の測
定結果は1.8となる等、一般的に、測定結果が低くな
る。また、このような測定結果は、内蔵濃度計毎でも異
なる。
像記録においては、内蔵濃度計による濃度補正用チャー
トの濃度測定結果に応じて濃度補正条件を設定すると、
正確な濃度補正条件を設定することができず、例えば、
記録画像の濃度が全体的に濃くなってしまう等、画像供
給源から供給された画像データに応じた、適正で高画質
な画像記録を行うことができない。以上に述べた種々の
問題は、色素発色の記録材料を用いる画像記録の場合に
限らず、ドライシステム(乾式)における種々の記録材
料を用いる画像記録の場合に対しても同様に生じる。
7767号の濃度補正の発明はこれらの問題点を解決す
ることにあり、ドライシステムにおける発色によって濃
度を出す(画像を形成する)画像記録において濃度補正
条件の設定に用いられる内蔵濃度計の個体差によらず、
記録装置に応じた適正な濃度補正条件を設定することが
でき、好適な濃度補正を行って、画像供給原から供給さ
れた画像データに応じた高画質な画像を安定して記録す
ることを可能とするものであった。後述するがこれによ
れば、濃度が既知で、かつ視覚濃度と対応のとれた基準
チャートを用いて、濃度補正用の内蔵濃度計を校正する
ものである。しかしながら、この先行発明では感材の色
調は変化しないという前提条件での補正であった。とこ
ろが厳密には後述のように、感材の色調は経時変化して
いくものである。
る感材については後述するが、この種の感材は赤色透過
濃度のばらつきが高濃度側で顕著でありかつ不安定であ
るため、現在の内蔵濃度計では高濃度側の測定精度が非
常に悪くなる欠点があった。また、感材の色調変化は感
材の処方変更や感材の生経時変化などが原因で発生する
ものであるから、感材の色調が変化した場合、内蔵濃度
計の測定値の誤差が大きくなり視覚濃度のずれが大きく
なる欠点があった。それも特に、高濃度部分でのずれが
大きいことが判った。その理由は、単色光源(LEDま
たはレーザ)を使用した濃度計によれば、高濃度部分で
は、濃度計の受光部に入射する光量が小さくなるため濃
度計の測定計の測定誤差が大きくなるからと推察され
る。特に、マンモグラフィ(乳房撮影)等の高濃度部ま
で診断に使う画像の場合に、この測定誤差は大きな問題
となった。本発明はこれらの課題を解決するもので、赤
色透過濃度のばらつきが大きい感材を用いた場合や感材
の色調変化が生じた場合でも、視覚濃度と実質上それほ
ど差のない濃度補正を行うことが出来る濃度補正方法を
提供することにある。
に、本願請求項1記載の濃度補正方法の発明は、熱現像
感光材料又は感光感熱記録材料を含む熱現像記録材料に
対して光又は熱を与えて熱現像する熱現像装置であっ
て、該熱現像装置が濃度補正条件を設定するための濃度
補正用チャートを出力し、この濃度補正用チャートの画
像濃度を該熱現像装置内蔵の濃度計で単色光源を用いて
測定し、この濃度測定値を使って前記熱現像装置におけ
る画像記録の濃度補正条件を校正する濃度補正方法にお
いて、前記濃度補正用チャートで校正した内蔵濃度計の
低濃度〜中濃度部の測定値を使用しかつ高濃度部の測定
値は使用しないことを特徴とする。このようにすること
により、赤色透過濃度のばらつきが大きい感材を用いた
場合や感材の色調変化が生じた場合であっても、その部
分の高濃度データは使用しないので、視覚濃度とのずれ
が生じなくなる。請求項2記載の発明は、請求項1記載
の濃度補正方法において、感材の標準的な階調カーブを
基に前記高濃度部の濃度値を外挿することを特徴とす
る。このようにすることにより、高濃度部分において視
覚濃度と一致する補正がなされるので視覚濃度と実質上
それほど差のない濃度補正を行うことが出来る。請求項
3記載の発明は、請求項2記載の濃度補正方法におい
て、感材の標準的な階調カーブを基に外挿された前記高
濃度部の濃度値をユーザの選択により修正可能としたこ
とを特徴とする。このようにすることにより、ユーザが
独自の判断で高濃度部分を変更できるので、文字通りユ
ーザフレンドリーな濃度補正方法となる。請求項4記載
の熱現像装置の発明は、熱現像感光材料又は感光感熱記
録材料を含む熱現像記録材料に対して光又は熱を与えて
熱現像する熱現像装置であって、濃度補正用チャートを
出力する濃度補正用チャート出力手段と、前記濃度補正
用チャートの画像濃度を単色光源を用いて測定する内蔵
濃度計と、前記内蔵濃度計による前記濃度補正用チャー
トの濃度測定値および前記濃度補正用チャート出力手段
からの既知の画像濃度から前記内蔵濃度計による濃度測
定値を前記既知の画像濃度と一致するように校正する画
像濃度校正手段とを有する熱現像装置において、前記画
像濃度校正手段が濃度補正用チャートで校正した内蔵濃
度計の低濃度〜中濃度部の測定値を使用しかつ高濃度部
の測定値は使用しないようにしたことを特徴とする。こ
のようにすることにより、赤色透過濃度のばらつきが大
きい感材を用いた場合や感材の色調変化が生じた場合で
あっても、上述のとおり視覚濃度とのずれが生じなくな
る。請求項5記載の発明は、請求項4記載の熱現像装置
において、前記高濃度部については感材の標準的な階調
カーブを基に高濃度部の濃度値を外挿する高濃度部濃度
値外挿手段と、該高濃度部の濃度値をユーザの選択によ
り修正可能とする高濃度部濃度値修正手段を備えたこと
を特徴とする。このようにすることにより、ユーザが独
自の判断で高濃度部分を変更できるので、文字通りユー
ザフレンドリーな熱現像装置となる。その他考えられる
発明は、内蔵濃度計が備えている前記単色光源に代えて
白色ランプ等の白色光源を用いることである。このよう
にすることにより、本感材の赤色透過濃度のばらつきが
大きい欠点を白色光源からの多色を用いることにより克
服でき、感材の色調が変化しても濃度計の測定値が影響
を受けなくなる。また、白色光源と受光部の間に、視覚
と対応がとれる透過特性を持つ光学フィルタを挿入する
とよい。このようにすることにより、感材の色調が変化
しても視覚濃度に近い濃度値を得ることができ、また濃
度計の測定誤差が大きくても視覚濃度に近い濃度測定値
を得ることができる。さらに、内蔵濃度計の光源の輝度
を高めて高濃度部を強く照射することにより、測定ばら
つきを小さくすることができる。
記録装置及びレーザ記録方法の好適な実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。図1に、本発明に
係るレーザ記録装置100の搭載された熱現像記録装置
150の概略構成図を示す。熱現像記録装置150は、
湿式の現像処理を必要としない熱現像記録材料を用い、
レーザ光からなる光ビームによる走査露光によって熱現
像記録材料を露光して潜像を形成した後に、熱現像を行
って可視像を得、その後常温まで冷却する装置である。
従って、この熱現像記録装置150は、基本的に、熱現
像記録材料の搬送方向順に、熱現像記録材料供給部A
と、画像露光部(レーザ記録装置100に相当する)B
と、熱現像部Cと、冷却部Dとを備えており、また、各
部間の要所に設けられ熱現像記録材料を搬送するための
搬送手段と、各部を駆動し制御する電源/制御部Eを備
えている。この熱現像記録装置150では、最下段に電
源/制御部E、その上段に熱現像記録材料供給部A、更
にその上段に画像露光部Bと熱現像部Cと冷却部Dとを
配置した構成となっており、画像露光部Bと熱現像部C
とを隣接させた配置としている。この構成によれば、露
光工程と熱現像工程を短い搬送距離内で行うことがで
き、熱現像記録材料の搬送パス長を最短化し、1枚の出
力時間を短縮することができる。また、1枚の熱現像記
録材料に対して露光工程と熱現像工程との両工程を同時
に実施することが可能となる。
又は感光感熱記録材料を使用することができる。熱現像
感光材料は、光ビーム(例えば、レーザビーム)によっ
て画像を記録(露光)し、その後、熱現像して発色させ
る記録材料である。また、感光感熱記録材料は、光ビー
ムによって画像を記録し、その後、熱現像して発色させ
るか、あるいは、レーザビームのヒートモード(熱)に
よって画像を記録すると同時に発色させ、その後、光照
射で定着する記録材料である。なお、これら記録材料に
ついての詳細は後述することにする。
料を一枚ずつ取り出して、熱現像記録材料の搬送方向の
下流に位置する画像露光部Bに供給する部分であり、三
つの装填部10a,10b,10cと、各装填部にそれ
ぞれ配置される供給ローラ対13a,13b,13c
と、不図示の搬送ローラ及び搬送ガイドとを有して構成
される。また、三段構成となっている各装填部10a,
10b,10cの内部には、異なる熱現像記録材料(例
えば、B4サイズ、及び半切サイズなど)が収容された
マガジン15a,15b,15cが挿入され、各段に装
填されたサイズや向きの、いずれかを選択的に使用でき
るようにしている。
加工され、通常、100枚等の所定単位の積層体(束)
とされ、袋体や帯等で包装されてパッケージとされてい
る。パッケージはそれぞれマガジンに収容されて熱現像
記録材料供給部Aの各段に装填される。
から搬送されてきた熱現像記録材料に対して光ビームL
を主走査方向に走査露光し、また、主走査方向に略直交
する副走査方向(即ち、搬送方向)に搬送することで、
所望の画像を熱現像記録材料に記録して潜像を形成す
る。
料を搬送しながら昇温処理して、熱現像を行う。そし
て、冷却部Dにおいて現像処理後の熱現像記録材料を冷
却して、排出トレイ16に搬出する。
露光部Bについて具体的に説明する。図2にレーザ記録
装置100におけるシート状の熱現像記録材料を搬送す
るための副走査搬送部と、走査露光部の概略構成を示す
構成図を示した。レーザ記録装置100である記録部B
は、光ビーム走査露光によって熱現像記録材料を露光す
る部位であり、熱現像材料の搬送面からのばたつきを防
止しつつ搬送するばたつき防止機構を有した副走査搬送
部(副走査手段)17と、走査露光部(レーザ照射手
段)19とを備えている。走査露光部19は、別途用意
された画像データに従ってレーザの出力を制御しつつ、
このレーザを走査(主走査)させる。このとき熱現像記
録材料を副走査搬送部17によって副走査方向に移動さ
せる。
主走査ラインを挟んで、軸線がこの走査ラインに対して
略平行に配置された2本の駆動ローラ21,22と、こ
れら駆動ローラ21,22に対向して配置され、熱現像
記録材料3を支持するガイド板23を備えている。ガイ
ド板23は、各駆動ローラ21,22との間に挿入され
る熱現像記録材料3を、並設されたこれら駆動ローラ同
士間の外側で該駆動ローラ周面の一部に沿って撓ませる
スロープ部25,26と、駆動ローラ同士間で熱現像記
録材料の撓みによる弾性反発力を当接して受け止める略
水平な面からなる押し当て部29が設けられている。
界部分で屈曲して接続された傾斜面であり、このスロー
プ部25と押し当て部29との交差角度φは、0゜〜4
5゜の範囲に設定されている。そして、搬送下流側のス
ロープ部26についても同様に形成され、押し当て部2
9に対して上記交差角度φの傾斜面が設けられている。
なお、0゜より大きな交差角度φで屈曲させた傾斜面は
少なくとも搬送方向上流側に設けてあればよい。
駆動手段の駆動力を、歯車やベルト等の伝達手段を介し
て受け、図2の時計回り方向へ回転するようになってい
る。なお、この駆動ローラ21と同一構成の駆動ローラ
22を、スロープ部26と押し当て部29との境界位置
に、熱現像記録材料3の排出用として設けている。
ると、駆動ローラ21は押し当て部29とスロープ部2
5との境界部分である屈曲部31に対向配置されてい
る。この駆動ローラ21のガイド板23に対する配置位
置は、図3に模式的に一部拡大して示す側面図に見られ
るように、ガイド板23の屈曲部(角度変更点)31を
通り、ガイド板の内角(180゜−φ)を2等分する直
線Mと、駆動ローラ21の外周が接する範囲であること
が好ましい。なお、駆動ローラ21の直径とガイド板2
3の長さの関係については別段制約はない。
ド板23との間で所定の隙間Gが形成されるように配置
されている。この隙間Gは、熱現像記録材料3の肉厚寸
法tに対して同一乃至10倍の厚さ(t≦G≦10t)
とすることが好ましい。
ロープ部25の先端から熱現像記録材料3が進入する
と、ガイド板23と駆動ローラ21との間に熱現像記録
材料3の先端が入り込む。このとき、ガイド板23の押
し当て部29とスロープ部25とが所定の角度φで屈曲
されているため、熱現像記録材料3がスロープ部25か
ら押し当て部29に移るときに撓み、この撓みにより熱
現像記録材料自身に弾性反発力が発生する。この弾性反
発力により、熱現像記録材料3と駆動ローラ21との間
に所定の摩擦力が生じ、駆動ローラ21から熱現像記録
材料3へ確実に搬送駆動力が伝達され、熱現像記録材料
3が搬送される。
駆動ローラ21との間に入り込む際、時計回りに駆動さ
れる駆動ローラ21とガイド板23との隙間Gが、熱現
像記録材料3の肉厚寸法t〜10tに設定されているた
めに、外乱による駆動ローラ21の振動等が熱現像記録
材料3の搬送に影響を及ぼすことがなくなる。即ち、上
記外乱が生じた場合は、熱現像記録材料3の弾性力(肉
厚方向の変位)により吸収されるため、搬送に影響が及
ぶことはない。
2により、ガイド板23からの熱現像記録材料3の排出
時においても、熱現像記録材料3の屈曲による弾性反発
力により駆動ローラ22との間で所定の摩擦力が生じ、
確実に搬送されるようになる。また、押し当て部29に
おいては、熱現像記録材料3の弾性反発力によって熱現
像記録材料3が押し当て部29に押し付けられて、熱現
像記録材料3の搬送面からのばたつき、即ち、上下方向
のばたつきが抑制される。この駆動ローラ同士間の熱現
像記録材料3に向けてレーザ光を照射することで、露光
位置ずれのない良好な記録が行えることになる。
に、画像信号に応じて変調したレーザ光Lを主走査方向
に偏向して、所定の記録位置Xに入射するものであっ
て、熱現像記録材料の分光感度特性に応じた狭帯波長域
のレーザ光(波長350nm〜900nm)を出射する
レーザ光源35と、レーザ光源35を駆動する記録制御
装置37と、シリンドリカルレンズ39と、光偏光器で
あるポリゴンミラー41と、fθレンズ43と、立ち下
げ用のシリンドリカルミラー45とを備えている。な
お、走査露光部19には、これ以外にもレーザ光源35
から出射された光ビームを成形するコリメータレンズや
ビームエキスパンダ、面倒れ補正光学系、光路調整用ミ
ラー等、公知の光ビーム走査露光装置に配置される各種
光学系部材が必要に応じて配置される。なお、レーザ光
の熱現像記録材料3上における記録ビーム径は、φ50
〜φ200μmに設定している。特に副走査方向の記録
ビーム径は、干渉領域を縮小するため小さい方が好まし
い。
よって画像記録を行う。記録制御装置37は、記録画像
に応じてレーザ光源35をパルス幅変調して駆動し、記
録画像に応じてパルス幅変調された光ビームを出射させ
る。レーザ光源35から出射されたレーザ光Lは、ポリ
ゴンミラー41によって主走査方向に偏向され、fθレ
ンズ43によって記録位置Xで結像するように調光さ
れ、シリンドリカルミラー45によって光路を選択され
て記録位置Xに、所定の入射角度θiで入射される。即
ち、熱現像記録材料3の法線方向と副走査方向(搬送方
向)に平行な面内で、熱現像記録材料3の法線から副走
査方向へ4゜〜15゜の傾斜を有する入射角度θiで、
熱現像記録材料3に向けてレーザ光Lを照射する。
像部Cは、熱処理を適用されるタイプの被熱処理熱現像
記録材料を加熱するものであり、構成としては、図1に
示すように、熱現像記録材料3を処理するのに必要な温
度となる加熱体としての熱現像記録材料の移送方向に並
ぶ複数のプレートヒータ51a,51b,51cを湾曲
させ、かつ、これらのプレートヒータ51a,51b,
51cを一連の円弧状配置としている。
b,51cを含む熱現像部Cの構成としては、図示され
るように、各プレートヒータに凹面を設け、熱現像記録
材料3をこのプレートヒータの凹面に対して接触させつ
つ滑らせて、相対的に移動させる。このときの熱現像記
録材料3の移送手段として、供給ローラ53と、各プレ
ートヒータから熱現像記録材料3への伝熱用でもある複
数の押さえローラ55とを配設している。押さえローラ
55はドラム52の周面に当接して、ドラム52の回転
に従動して回転駆動される。これらの押さえローラ55
としては、金属ローラ、樹脂ローラ、ゴムローラ等が利
用できる。この構成により、搬送される熱現像記録材料
3がプレートヒータ51a,51b,51cに押し付け
られつつ搬送されるので、熱現像記録材料3の座屈を防
止することができる。そして、熱現像部C内における熱
現像記録材料3の搬送路の終端には、熱現像記録材料を
移送する排出ローラ57が配設されている。
例であり、他の平坦なプレートヒータや加熱ドラムを用
いてエンドレスベルトと剥離爪とを備える構成のもので
あってもよい。
記録材料3は、冷却部Dによってシワが発生しないよう
に、かつ湾曲ぐせが付かないように注意しながら冷却さ
れる。冷却部Cから排出された熱現像記録材料3は搬送
路途中に設けられた冷却ローラ対59によりガイドプレ
ート61内に案内され、さらに、排出ローラ対63から
排出トレイ16に排出される。
ーラ対59が熱現像記録材料3の搬送経路に所望の一定
曲率Rを与えるように配置されている。これは、熱現像
記録材料3がその材料のガラス転移点以下に冷却される
まで一定の曲率Rにより搬送されるということであり、
このように意図的に熱現像記録材料に曲率を付けること
で、ガラス転移点以下に冷却される前に余計なカールが
つかなくなり、ガラス転移点以下となれば、新たなカー
ルが付くこともなく、カール量がばらつかない。また、
冷却ローラ自体及び冷却部20の内部雰囲気を温度調節
している。このような温度調節は、熱処理装置の立ち上
げ直後と十分にランニングを行った後との状態をなるべ
く同様なものにし、濃度変動を小さくすることができ
る。
に関しては、詳しくは、例えば、国際公開番号WO95
/31754号の公報、国際公開番号WO95/309
34号公報に記載されているので、必要に応じて適宜参
照されたい。
の濃度補正の発明による濃度計の測定値の補正条件設定
は、以下のようにして行われる。図2の80が画像処理
装置、86が濃度補正部、88が画像処理部、90が測
定値補正部、98が入力手段である。まず、行う画像記
録と同色素で発色した濃度が既知でかつ視覚濃度と対応
の取れた濃度計補正用の基準チャートが記録されている
シートを準備しておき、サービスマン(オペレータ)
が、レーザ記録装置100を濃度計測定値の補正条件設
定を行う状態(測定値補正の条件設定モード)とし、次
いで、濃度補正条件の設定に使用する濃度計で前述の基
準チャートの各画像濃度を測定し、測定結果と基準チャ
ートの画像濃度とを入力手段98によって入力する。な
お、この入力手段98および条件設定モードへの指示手
段は、レーザ記録装置100の操作パネル等とすればよ
い。また、濃度補正条件における濃度補正用チャートの
濃度測定結果も、この入力手段98から入力される。濃
度測定結果および基準チャートの画像濃度は測定値補正
部90に送られる。測定値補正部90は濃度測定結果お
よび基準チャートの画像濃度から、濃度計による濃度測
定結果と、基準チャートの画像濃度とが一致するような
濃度計測定値の補正条件を設定し、補正関数やテーブル
等としてメモリ手段88に記憶する。本発明にかかるレ
ーザ記録装置100においては、前述の濃度補正条件の
設定において、設定のために入力手段98から入力れた
濃度補正用チャートの濃度測定結果を、設定された濃度
計測定値の補正条件に応じて測定値補正部90において
補正し、この補正値を用いて濃度補正部86において濃
度補正条件を設定する。従って、先行発明によれば、色
素発色による画像記録において、濃度計の個体差によら
ず、記録装置に応じた適正な濃度補正条件を設定するこ
とができ、画像データに応じた濃度の高画質な画像を安
定して出力することができる。
ED(中心波長660nm)であり、用いられる感材の
濃度は赤色の透過濃度を測定して求めている。しかしな
がら感材は、赤色透過濃度の高濃度側においてばらつき
が大きく、かつ不安定であるため、現状の内蔵濃度計で
は高濃度側の測定精度が非常に悪くなった。そこで本発
明の第1の実施の形態では、つぎのようにしている。高
濃度側では内蔵濃度計の測定値が信用できないため、濃
度補正計算では高濃度側の測定値は使用しないようにす
るものである。すなわち内蔵濃度計が測定したセンシト
データ(24点濃度測定パターン)の高濃度側データを
削除する。ただし単純にデータを削除してしまっただけ
では、濃度補正計算を正常に行うことができないため、
削除したデータを次の手法により別のデータで置き換え
る。本手法は本感材では赤色透過濃度のばらつきは大き
いが、視覚濃度との対応が取れた標準的な感材の階調カ
ーブ(ビジュアル濃度)のばらつきは小さいということ
に着目し、これに基づき内蔵濃度計の高濃度側の測定値
(例えば濃度2.0以上)を標準的な感材の階調カーブ
で置き換える、というものである。
ャートである。図7において、第1ステップで、内蔵濃
度計で測定値した階調カーブと標準的な感材の階調カー
ブを比較し、しきい値Dthのポイントでの感度差Δl
og(E)を求める。第2ステップで、標準的な感材の
階調カーブについて、しきい値Dth以上の領域のデー
タを感度差Δlog(E)分シフトし、内蔵濃度計で測
定した階調カーブに合わせる。第3ステップで、内蔵濃
度計で測定値した階調カーブについて、しきい値Dth
以上の領域のデータを標準的な感材の階調カーブのデー
タで置き換える。第4ステップで、次の考え方に従って
濃度補正計算を行う。
で、(a)は図6の内蔵温度計600の測定した濃度測
定値表、(b)はビジュアル濃度値表(パラメータ)、
(c)は本発明の具体例1により作成された濃度値表で
ある。また、表中のDiは内蔵濃度計測定値、xi、X
Viは24点画像データ、yiは24点階調出力デー
タ、DVはビジュアル濃度値である。図8(a)の濃度
測定値において、今、ビジュアル濃度しきい値Dth=
200(パラメータ)とする。そうすると、濃度しきい
値Dth=200を超えない最大濃度測定値は DRmax=181、 xRmax=204 となる。一方、図8(b)のビジュアル濃度値におい
て、濃度しきい値Dth=200を超えない最大濃度測
定値は DV=180→XVmax=148である。そ
こで、図8(b)に存在しないビジュアル濃度値DV=
181のXVmaxを次の濃度値との補間により求める
と、DV=181→XVmax=149(2次Bスプラ
イン補間で求めた148と174の間の値)となる。 なぜなら、i=15; i<24:i++ XVi=XVi×(xRmax/XVmax) このようにして、内蔵濃度計測定値のDth以上のデー
タをビジュアル濃度データで置き換える。すなわち、
(D16,x16,y16)=(181,204,81
6)までは内蔵濃度計測定値を残し、Dth以上のデー
タはビジュアル濃度値の(DV15,XV15,XV1
5×4)=(202,236,956)以上のデータで
置換する。このようにして得られた濃度値表が図8
(c)である。また、図8(c)では、データの数が2
個増えて26個になったため、(D23,x23)と
(D25,x25)の2点を通る直線の式から(D,1
023)となるDを求め、(D23,x23,y23)
を(D,1023,1023×4)で置き換えることで
必ず最終点だけを近似して求め24個の点列を求めた。
図9はこのようにして求められた24番目のデータを置
換した表を示している。図9(c)は置換前の表であ
り、図9(d)は置換後の表である。同図によれば、2
4番目のデータが上記手法によって変更されているのが
理解できる。
光エネルギ対濃度値の線図である。同図において、縦軸
が濃度値(×100)、横軸が露光エネルギーxをLo
g(x)で示している。点線が内蔵濃度計による測定
値、一点鎖線がビジュアル濃度値、実線が変更後の線図
である。濃度値200にビジュアル濃度しきい値Dth
をおき、それ以下は内蔵濃度計による測定値を使い、そ
れを超えるとビジュアル濃度値を使う。その場合、ビジ
ュアル濃度線図から矢印に示す方向に感度差Δlog
(E)分シフトする。
で、(a)は図6の内蔵温度計600の測定した濃度測
定値表、(b)はビジュアル濃度値表(パラメータ)、
(c)は本発明の具体例2により作成された濃度値表で
ある。また、表中のDiは内蔵濃度計測定値、xi、X
Viは24点画像データ、yiは24点階調出力デー
タ、DViはビジュアル濃度値である。 ビジュアル濃度しきい値Dth=200(パラメータ) DRmax=192 xRmax=107 DV=192→XVmax=162 (2次Bスプライ
ン補間で求めた148と174の間の値) 理由:i=15:i<24:i++> XVi=XVi×(xRmax/XVmax) 内蔵濃度計測定値のDth以上のデータをビジュアル濃
度データで置き換える。(D12,x12,y12)=
(192,107,428)までは内蔵濃度計測定値を
残す。Dth以上のデータはビジュアル濃度値の(DV
15,XV15,XV15×4)=(202,115,
460)以上のデータで置換する。データの数は2個減
って22個になったが、残りの2個には(DV21,X
V21,XV21×4)と同じデータを入れた。このよ
うにして得られた濃度値表が図11(c)である。
ギ対濃度値の線図である。同図において、縦軸が濃度値
(×100)、横軸が露光エネルギーxをLog(x)
で示している。点線が内蔵濃度計による測定値、一点鎖
線がビジュアル濃度値、実線が変更後の線図である。濃
度値200にビジュアル濃度しきい値Dthをおき、そ
れ以下は内蔵濃度計による測定値を使い、それを超える
とビジュアル濃度値を使う。その場合、ビジュアル濃度
線図から矢印に示す方向に感度差Δlog(E)分シフ
トする。
は、感材の製造ロットばらつきやタイプ変更により、感
材の肩階調が大きく変動した場合は高濃度部の濃度値も
変動するため、ユーザがユーティリティ内に入って濃度
補正を行うときに、入力キーの選択によって基準感材の
肩階調の濃度値を+4〜ー3の範囲でアップ又はダウン
させるようにすると便利である。特にこの補正機能は経
験あるユーザには有効である。図13はこの手法で肩階
調をアップ又はダウンさせた露光エネルギ(横軸)対濃
度値(縦軸)の線図である。同図において、点線が肩階
調アップ、一点鎖線が肩階調ダウン、実線が基準感材で
ある。しきい値濃度2.0を超える部分について、濃度
値を+4〜−3の範囲で手動により選択できる。例えば
濃度値を基準感材よりも+4アップさせると、点線の線
図が得られる。また、濃度値を基準感材よりも−3ダウ
ンさせると、一点鎖線の線図が得られる。なお、濃度値
を+4〜−3の範囲で選択するようにした理由は、調整
のきざみの数を多くすると、1つあたりの濃度変化が小
さくなりすぎるので調整がやりにくくなるが、+4〜−
3で濃度は約+0.4〜−0.3変化するようにしてあ
り、この方がユーザにとって使いやすいと考えたからで
ある。
について説明する。 (有機銀塩の説明)本実施形態に用いることのできる有
機銀塩は、光に対して比較的安定であるが、露光された
感光性ハロゲン化銀及び還元剤の存在下で、80℃或いは
それ以上に加熱された場合に銀イオン供給体として機能
し、銀画像を形成せしめる銀塩である。有機銀塩は還元
剤により還元されうる銀イオンを供給できる任意の有機
物質であってよい。このような非感光性の有機銀塩につ
いては、特開平10-62899号の段落番号0048〜004
9、欧州特許公開第0803764A1号の第18ページ第24
行〜第19ページ第37行、欧州特許公開第0962812A1
号、特開平11-349591号、特開2000-7683号、同2000-727
11号等に記載されている。有機酸の銀塩、特に(炭素数
が10〜30、好ましくは15〜28の)長鎖脂肪族カルボン酸
の銀塩が好ましい。脂肪酸銀塩の好ましい例としては、
リグノセリン酸、ベヘン酸銀、アラキジン酸銀、ステア
リン酸銀、オレイン酸銀、ラウリン酸銀、カプロン酸
銀、ミリスチン酸銀、パルミチン酸銀、エルカ酸および
これらの混合物などを含む。本実施形態においては、こ
れら脂肪酸銀の中でも、ベヘン酸銀含有率が好ましくは
50モル%以上、より好ましくは85モル%以上、さら
に好ましくは95モル%以上の脂肪酸銀を用いることが
好ましい。
の形状としては特に制限はなく、針状、棒状、平板状、
りん片状いずれでもよい。本実施形態においてはりん片
状の有機銀塩が好ましい。また、長軸と単軸の長さの比
が5以下の短針状、直方体、立方体またはジャガイモ状
の不定形粒子も好ましく用いられる。これらの有機銀粒
子は長軸と単軸の長さの比が5以上の長針状粒子に比べ
て熱現像時のカブリが少ないという特徴を有している。
特に、長軸と単軸の比が3以下の粒子は塗布膜の機械的
安定性が向上し好ましい。本明細書において、りん片状
の有機銀塩とは、次のようにして定義する。有機酸銀塩
を電子顕微鏡で観察し、有機酸銀塩粒子の形状を直方体
と近似し、この直方体の辺を一番短かい方からa、b、
cとした(cはbと同じであってもよい。)とき、短い
方の数値a、bで計算し、次のようにしてxを求める。 x=b/a
xを求め、その平均値x(平均)としたとき、x(平
均)≧1.5の関係を満たすものをりん片状とする。好ま
しくは30≧x(平均)≧1.5、より好ましくは20≧x
(平均)≧2.0である。因みに針状とは1≦x(平均)
<1.5である。
する面を主平面とした平板状粒子の厚さとみることがで
きる。aの平均は0.01μm 以上0.23μm が好ましく0.
1μm 以上0.20μm 以下がより好ましい。c/bの平
均は好ましくは1以上6以下、より好ましくは1.05以上
4以下、さらに好ましくは1.1以上3以下、特に好まし
くは1.1以上2以下である。
ことが好ましい。単分散とは短軸、長軸それぞれの長さ
の標準偏差を短軸、長軸それぞれで割った値の100分率
が好ましくは100%以下、より好ましくは80%以下、更に
好ましくは50%以下である。有機銀塩の形状の測定方法
としては有機銀塩分散物の透過型電子顕微鏡像より求め
ることができる。単分散性を測定する別の方法として、
有機銀塩の体積加重平均直径の標準偏差を求める方法が
あり、体積加重平均直径で割った値の百分率(変動係数)
が好ましくは100%以下、より好ましくは80%以下、更に
好ましくは50%以下である。測定方法としては例えば液
中に分散した有機銀塩にレーザー光を照射し、その散乱
光のゆらぎの時間変化に対する自己相関関数を求めるこ
とにより得られた粒子サイズ(体積加重平均直径)から求
めることができる。
びその分散法は、公知の方法等を適用することができ
る。例えば上記の特開平10-62899号、欧州特許公開第08
03763A1、欧州特許公開第0962812A1号、特開平11-34959
1号、特開2000-7683号、同2000-72711号、特願平11-348
228〜30号、同11-203413号、特願2000-90093号、同2000
-195621号、同2000-191226号、同2000-213813号、同200
0-214155号、同2000-191226号等を参考にすることがで
きる。
共存させると、カブリが上昇し、感度が著しく低下する
ため、分散時には感光性銀塩を実質的に含まないことが
より好ましい。本実施形態では、分散される水分散液中
での感光性銀塩量は、その液中の有機酸銀塩1molに対
し1mol%以下であることが好ましく、より好ましくは0.
1mol%以下であり、さらに好ましいのは積極的な感光性
銀塩の添加を行わないものである。
光性銀塩水分散液を混合して感光材料を製造することが
可能であるが、有機銀塩と感光性銀塩の混合比率は目的
に応じて選べるが、有機銀塩に対する感光性銀塩の割合
は1〜30モル%の範囲が好ましく、更に2〜20モル%、特に
3〜15モル%の範囲が好ましい。混合する際に2種以上の
有機銀塩水分散液と2種以上の感光性銀塩水分散液を混
合することは、写真特性の調節のために好ましく用いら
れる方法である。
きるが、ハロゲン化銀も含めた全塗布銀量として0.1〜
5.0g/m2が好ましく、より好ましくは0.3〜3.0g/m2、さ
らに好ましくは0.5〜2.0g/m2である。特に、画像保存性
を向上させるためには、全塗布銀量が1.8g/m2以下、よ
り好ましくは1.6g/m2であることが好ましい。本実施形
態の好ましい還元剤を使用すれば、このような低銀量に
おいても十分な画像濃度を得ることが可能である。
材料には有機銀塩のための還元剤である熱現像剤を含む
ことが好ましい。有機銀塩のための還元剤は、銀イオン
を金属銀に還元する任意の物質(好ましくは有機物質)で
あってよい。このような還元剤の例は、特開平11-65021
号の段落番号0043〜0045や、欧州特許公開第08
03764A1号の第7ページ第34行〜第18ページ第12
行に記載されている。本実施形態において、還元剤とし
てはフェノール性水酸基のオルト位に置換基を有するい
わゆるヒンダードフェノール系還元剤あるいはビスフェ
ノール系還元剤が好ましく、下記一般式(R)で表され
る化合物がより好ましい。 一般式(R)
1'は各々独立に炭素数1〜20のアルキル基を表す。R12
およびR12'は各々独立に水素原子またはベンゼン環に
置換可能な置換基を表す。Lは-S-基または-CHR13-基
を表す。R13は水素原子または炭素数1〜20のアルキル
基を表す。X1およびX1'は各々独立に水素原子または
ベンゼン環に置換可能な基を表す。)
11およびR11'は各々独立に置換または無置換の炭素数
1〜20のアルキル基であり、アルキル基の置換基は特に
限定されることはないが、好ましくは、アリール基、ヒ
ドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキ
ルチオ基、アリールチオ基、アシルアミノ基、スルホン
アミド基、スルホニル基、ホスホリル基、アシル基、カ
ルバモイル基、エステル基、ウレイド基、ウレタン基、
ハロゲン原子等があげられる。
たはベンゼン環に置換可能な置換基であり、X1および
X1'も各々独立に水素原子またはベンゼン環に置換可能
な基を表す。それぞれベンゼン環に置換可能な基として
は、好ましくはアルキル基、アリール基、ハロゲン原
子、アルコキシ基、アシルアミノ基があげられる。
す。R13は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基
を表し、アルキル基は置換基を有していてもよい。R13
の無置換のアルキル基の具体例はメチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基、ヘプチル基、ウンデシル基、イ
ソプロピル基、1−エチルペンチル基、2,4,4−ト
リメチルペンチル基などがあげられる。アルキル基の置
換基の例はR11の置換基と同様の基があげられる。
3〜15の2級または3級のアルキル基であり、具体的
にはイソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、t
−アミル基、t−オクチル基、シクロヘキシル基、シク
ロペンチル基、1−メチルシクロヘキシル基、1−メチ
ルシクロプロピル基などがあげられる。R11およびR1
1'としてより好ましくは炭素数4〜12の3級アルキル
基で、その中でもt−ブチル基、t−アミル基、1−メ
チルシクロヘキシル基が更に好ましく、t−ブチル基が
最も好ましい。
1〜20のアルキル基であり、具体的にはメチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、t−ブ
チル基、t−アミル基、シクロヘキシル基、1−メチル
シクロヘキシル基、ベンジル基、メトキシメチル基、メ
トキシエチル基などがあげられる。より好ましくはメチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、t−ブ
チル基である。X1およびX1'は、好ましくは水素原
子、ハロゲン原子、アルキル基で、より好ましくは水素
原子である。
として好ましくは水素原子または炭素数1〜15のアル
キル基であり、アルキル基としてはメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、2,4,4−トリメ
チルペンチル基が好ましい。R13として特に好ましいの
は水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基またはイ
ソプロピル基である。
12'は好ましくは炭素数2〜5のアルキル基であり、エ
チル基、プロピル基がより好ましく、エチル基が最も好
ましい。R13が炭素数1〜8の1級または2級のアルキ
ル基である場合、R12およびR12'はメチル基が好まし
い。R13の炭素数1〜8の1級または2級のアルキル基
としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基がより好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基
が更に好ましい。R11、R11'、R12およびR12'がい
ずれもメチル基である場合には、R13は2級のアルキル
基であることが好ましい。この場合R13の2級アルキル
基としてはイソプロピル基、イソブチル基、1−エチル
ペンチル基が好ましく、イソプロピル基がより好まし
い。上記還元剤はR11、R11'、R12、R12'およびR
13の組み合わせにより、熱現像性、現像銀色調などが異
なる。2種以上の還元剤を組み合わせることでこれらを
調整することができるため、目的によっては2種以上を
組み合わせて使用することが好ましい。
る化合物をはじめとする本実施形態の還元剤の具体例を
示すが、本実施形態はこれらに限定されるものではな
い。
〜3.0g/m2であることが好ましく、より好ましくは0.2
〜1.5g/m2で、さらに好ましくは0.3〜1.0g/m2であ
る。画像形成層を有する面の銀1モルに対しては5〜50%
モル含まれることが好ましく、より好ましくは8〜30モ
ル%であり、10〜20モル%で含まれることがさらに好まし
い。還元剤は画像形成層に含有させることが好ましい。
粒子分散物形態など、いかなる方法で塗布液に含有せし
め、感光材料に含有させてもよい。よく知られている乳
化分散法としては、ジブチルフタレート、トリクレジル
フォスフェート、グリセリルトリアセテートあるいはジ
エチルフタレートなどのオイル、酢酸エチルやシクロヘ
キサノンなどの補助溶媒を用いて溶解し、機械的に乳化
分散物を作製する方法が挙げられる。
の粉末を水等の適当な溶媒中にボールミル、コロイドミ
ル、振動ボールミル、サンドミル、ジェットミル、ロー
ラーミルあるいは超音波によって分散し、固体分散物を
作成する方法が挙げられる。尚、その際に保護コロイド
(例えば、ポリビニルアルコール)、界面活性剤(例え
ばトリイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム
(3つのイソプロピル基の置換位置が異なるものの混合
物)などのアニオン性界面活性剤)を用いてもよい。上
記ミル類では分散媒体としてジルコニア等のビーズが使
われるのが普通であり、これらのビーズから溶出するZ
r等が分散物中に混入することがある。分散条件にもよ
るが通常は1ppm〜1000ppmの範囲である。感材中のZr
の含有量が銀1g当たり0.5mg以下であれば実用上差し
支えない。水分散物には防腐剤(例えばベンゾイソチア
ゾリノンナトリウム塩)を含有させることが好ましい。
本実施形態においては還元剤は固体分散物として使用す
ることが好ましい。
感光材料では、現像促進剤として特開2000-267222号明
細書や特開2000-330234号明細書等に記載の一般式
(A)で表されるスルホンアミドフェノール系の化合
物、特開平2001-92075記載の一般式(II)で表されるヒ
ンダードフェノール系の化合物、特開平10-62895号明細
書や特開平11-15116号明細書等に記載の一般式(I)、
特願2001-074278号明細書に記載の一般式(1)で表さ
れるヒドラジン系の化合物、特願2000-76240号明細書に
記載されている一般式(2)で表されるフェノール系ま
たはナフトール系の化合物が好ましく用いられる。これ
らの現像促進剤は還元剤に対して0.1〜20モル%の
範囲で使用され、好ましくは0.5〜10モル%の範囲
で、より好ましくは1〜5モル%の範囲である。感材へ
の導入方法は還元剤同様の方法があげられるが、特に固
体分散物または乳化分散物として添加することが好まし
い。乳化分散物として添加する場合、常温で固体である
高沸点溶剤と低沸点の補助溶剤を使用して分散した乳化
分散物として添加するか、もしくは高沸点溶剤を使用し
ない所謂オイルレス乳化分散物として添加することが好
ましい。上記現像促進剤の中でも、特願2001-074278号
明細書に記載の一般式(1)で表されるヒドラジン系の
化合物および特願2000-76240号明細書に記載されている
一般式(2)で表されるフェノール系またはナフトール
系の化合物が特に好ましい。以下、現像促進剤の好まし
い具体例を挙げる。本実施形態はこれらに限定されるも
のではない。
族性の水酸基(−OH)を有する場合、特に前述のビス
フェノール類の場合には、これらの基と水素結合を形成
することが可能な基を有する非還元性の化合物を併用す
ることが好ましい。水酸基またはアミノ基と水素結合を
形成する基としては、ホスホリル基、スルホキシド基、
スルホニル基、カルボニル基、アミド基、エステル基、
ウレタン基、ウレイド基、3級アミノ基、含窒素芳香族
基などが挙げられる。その中でも好ましいのはホスホリ
ル基、スルホキシド基、アミド基(但し、>N−H基を
持たず、>N−Ra(RaはH以外の置換基)のようにブ
ロックされている。)、ウレタン基(但し、>N−H基
を持たず、>N−Ra(RaはH以外の置換基)のように
ブロックされている。)、ウレイド基(但し、>N−H
基を持たず、>N−Ra(RaはH以外の置換基)のよう
にブロックされている。)を有する化合物である。特に
好ましい水素結合性の化合物は下記一般式(D)で表さ
れる化合物である。 一般式(D)
々独立にアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリ
ールオキシ基、アミノ基またはヘテロ環基を表し、これ
らの基は無置換であっても置換基を有していてもよい。
R21ないしR23が置換基を有する場合の置換基としては
ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ
基、アミノ基、アシル基、アシルアミノ基、アルキルチ
オ基、アリールチオ基、スルホンアミド基、アシルオキ
シ基、オキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファ
モイル基、スルホニル基、ホスホリル基などがあげら
れ、置換基として好ましいのはアルキル基またはアリー
ル基でたとえばメチル基、エチル基、イソプロピル基、
t−ブチル基、t−オクチル基、フェニル基、4−アル
コキシフェニル基、4−アシルオキシフェニル基などが
あげられる。R21ないしR23のアルキル基としては具体
的にはメチル基、エチル基、ブチル基、オクチル基、ド
デシル基、イソプロピル基、t−ブチル基、t−アミル
基、t−オクチル基、シクロヘキシル基、1−メチルシ
クロヘキシル基、ベンジル基、フェネチル基、2−フェ
ノキシプロピル基などがあげられる。アリール基として
はフェニル基、クレジル基、キシリル基、ナフチル基、
4−t−ブチルフェニル基、4−t−オクチルフェニル
基、4−アニシジル基、3,5−ジクロロフェニル基な
どが挙げられる。アルコキシ基としてはメトキシ基、エ
トキシ基、ブトキシ基、オクチルオキシ基、2−エチル
ヘキシルオキシ基、3,5,5−トリメチルヘキシルオ
キシ基、ドデシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、
4−メチルシクロヘキシルオキシ基、ベンジルオキシ基
等が挙げられる。アリールオキシ基としてはフェノキシ
基、クレジルオキシ基、イソプロピルフェノキシ基、4
−t−ブチルフェノキシ基、ナフトキシ基、ビフェニル
オキシ基等が挙げられる。アミノ基としてはジメチルア
ミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジオク
チルアミノ基、N−メチル−N−ヘキシルアミノ基、ジ
シクロヘキシルアミノ基、ジフェニルアミノ基、N−メ
チル−N−フェニルアミノ基等が挙げられる。
ール基、アルコキシ基、アリールオキシ基が好ましい。
本実施形態の効果の点ではR21ないしR23のうち少なく
とも一つ以上がアルキル基またはアリール基であること
が好ましく、二つ以上がアルキル基またはアリール基で
あることがより好ましい。また、安価に入手する事がで
きるという点ではR21ないしR23が同一の基である場合
が好ましい。以下に本実施形態における一般式(D)の
化合物をはじめとする水素結合性化合物の具体例を示す
が、本実施形態はこれらに限定されるものではない。
州特許1096310号明細書、特願2000-270498号、同2001-1
24796号に記載のものがあげられる。本実施形態の一般
式(D)の化合物は、還元剤と同様に溶液形態、乳化分
散形態、固体分散微粒子分散物形態で塗布液に含有せし
め、感光材料中で使用することができるが、固体分散物
として使用することが好ましい。本実施形態の化合物
は、溶液状態でフェノール性水酸基、アミノ基を有する
化合物と水素結合性の錯体を形成しており、還元剤と本
実施形態の一般式(D)の化合物との組み合わせによっ
ては錯体として結晶状態で単離することができる。この
ようにして単離した結晶粉体を固体分散微粒子分散物と
して使用することは安定した性能を得る上で特に好まし
い。また、還元剤と本実施形態の一般式(D)の化合物
を粉体で混合し、適当な分散剤を使って、サンドグライ
ンダーミル等で分散時に錯形成させる方法も好ましく用
いることができる。本実施形態の一般式(D)の化合物
は還元剤に対して、1〜200モル%の範囲で使用する
ことが好ましく、より好ましくは10〜150モル%の
範囲で、さらに好ましくは20〜100モル%の範囲で
ある。
られる感光性ハロゲン化銀は、ハロゲン組成として特に
制限はなく、塩化銀、塩臭化銀、臭化銀、ヨウ臭化銀、
ヨウ塩臭化銀、ヨウ化銀を用いることができる。その中
でも臭化銀およびヨウ臭化銀が好ましい。粒子内におけ
るハロゲン組成の分布は均一であってもよく、ハロゲン
組成がステップ状に変化したものでもよく、或いは連続
的に変化したものでもよい。また、コア/シェル構造を
有するハロゲン化銀粒子を好ましく用いることができ
る。構造として好ましいものは2〜5重構造であり、より
好ましくは2〜4重構造のコア/シェル粒子を用いること
ができる。また塩化銀、臭化銀または塩臭化銀粒子の表
面に臭化銀やヨウ化銀を局在させる技術も好ましく用い
ることができる。
はよく知られており、例えば、リサーチディスクロージ
ャー1978年6月の第17029号、および米国特許第3,700,45
8号に記載されている方法を用いることができるが、具
体的にはゼラチンあるいは他のポリマー溶液中に銀供給
化合物及びハロゲン供給化合物を添加することにより感
光性ハロゲン化銀を調製し、その後で有機銀塩と混合す
る方法を用いる。また、特開平11-119374号公報の段落
番号0217〜0224に記載されている方法、特願平
11-98708号、特開2000-347335号記載の方法も好まし
い。
形成後の白濁を低く抑える目的のために小さいことが好
ましく具体的には0.20μm以下、より好ましくは0.01μ
m以上0.15μm以下、更に好ましくは0.02μm以上0.12
μm以下がよい。ここでいう粒子サイズとは、ハロゲン
化銀粒子の投影面積(平板粒子の場合は主平面の投影面
積)と同面積の円像に換算したときの直径をいう。
八面体、平板状粒子、球状粒子、棒状粒子、ジャガイモ
状粒子等を挙げることができるが、本実施形態において
は特に立方体状粒子が好ましい。ハロゲン化銀粒子のコ
ーナーが丸まった粒子も好ましく用いることができる。
感光性ハロゲン化銀粒子の外表面の面指数(ミラー指
数)については特に制限はないが、分光増感色素が吸着
した場合の分光増感効率が高い[100]面の占める割合が
高いことが好ましい。その割合としては50%以上が好ま
しく、65%以上がより好ましく、80%以上が更に好まし
い。ミラー指数[100]面の比率は増感色素の吸着におけ
る[111]面と[100]面との吸着依存性を利用したT.Tani;
J.Imaging Sci.,29、165(1985年)に記載の方法により求
めることができる。
を粒子最表面に存在させたハロゲン化銀粒子が好まし
い。六シアノ金属錯体としては、[Fe(CN)6]4-、[Fe(CN)
6]3-、[Ru(CN)6]4-、[Os(CN)6]4-、[Co(CN)6]3-、[Rh(C
N)6]3-、[Ir (CN)6]3-、[Cr(CN)6]3-、[Re(CN)6]3-など
が挙げられる。本実施形態においては六シアノFe錯体が
好ましい。
形で存在するので対陽イオンは重要ではないが、水と混
和しやすく、ハロゲン化銀乳剤の沈澱操作に適合してい
るナトリウムイオン、カリウムイオン、ルビジウムイオ
ン、セシウムイオンおよびリチウムイオン等のアルカリ
金属イオン、アンモニウムイオン、アルキルアンモニウ
ムイオン(例えばテトラメチルアンモニウムイオン、テ
トラエチルアンモニウムイオン、テトラプロピルアンモ
ニウムイオン、テトラ(n-ブチル)アンモニウムイオ
ン)を用いることが好ましい。
うる適当な有機溶媒(例えば、アルコール類、エーテル
類、グリコール類、ケトン類、エステル類、アミド類
等)との混合溶媒やゼラチンと混和して添加することが
できる。
たり1×10-5モル以上1×10-2モル以下が好ましく、
より好ましくは1×10-4モル以上1×10-3モル以下で
ある。
面に存在させるには、六シアノ金属錯体を、粒子形成に
使用する硝酸銀水溶液を添加終了した後、硫黄増感、セ
レン増感およびテルル増感のカルコゲン増感や金増感等
の貴金属増感を行う化学増感工程の前までの仕込工程終
了前、水洗工程中、分散工程中、または化学増感工程前
に直接添加する。ハロゲン化銀微粒子を成長させないた
めには、粒子形成後速やかに六シアノ金属錯体を添加す
ることが好ましく、仕込工程終了前に添加することが好
ましい。
をするために添加する硝酸銀の総量の96質量%を添加
した後から開始してもよく、98質量%添加した後から
開始するのがより好ましく、99質量%添加した後が特
に好ましい。
する直前の硝酸銀水溶液を添加した後に添加すると、ハ
ロゲン化銀粒子最表面に吸着することができ、そのほと
んどが粒子表面の銀イオンと難溶性の塩を形成する。こ
の六シアノ鉄(II)の銀塩は、AgIよりも難溶性の塩で
あるため、微粒子による再溶解を防ぐことができ、粒子
サイズが小さいハロゲン化銀微粒子を製造することが可
能となった。
周期律表(第1〜18族までを示す)の第8族〜第10族の
金属または金属錯体を含有することができる。周期律表
の第8族〜第10族の金属または金属錯体の中心金属とし
て好ましくは、ロジウム、ルテニウム、イリジウムであ
る。これら金属錯体は1種類でもよいし、同種金属及び
異種金属の錯体を2種以上併用してもよい。好ましい含
有率は銀1モルに対し1×10-9モルから1×10-3モルの範
囲が好ましい。これらの重金属や金属錯体及びそれらの
添加法については特開平7-225449号、特開平11-65021号
段落番号0018〜0024、特開平11-119374号段落番号0227
〜0240に記載されている。
銀粒子に含有することのできる金属原子(例えば[Fe(C
N)6]4-)、ハロゲン化銀乳剤の脱塩法や化学増感法につ
いては特開平11-84574号段落番号0046〜0050、特開平11
-65021号段落番号0025〜0031、特開平11-119374号段落
番号0242〜0250に記載されている。
剤に含有されるゼラチンとしては、種々のゼラチンが使
用することができる。感光性ハロゲン化銀乳剤の有機銀
塩含有塗布液中での分散状態を良好に維持することが必
要であり、分子量は、10,000〜1,000,000のゼラチンを
使用することが好ましい。また、ゼラチンの置換基をフ
タル化処理することも好ましい。これらのゼラチンは粒
子形成時あるいは脱塩処理後の分散時に使用してもよい
が、粒子形成時に使用することが好ましい。
ハロゲン化銀粒子に吸着した際、所望の波長領域でハロ
ゲン化銀粒子を分光増感できるもので、露光光源の分光
特性に適した分光感度を有する増感色素を有利に選択す
ることができる。増感色素及び添加法については、特開
平11-65021号の段落番号0103〜0109、特開平10-186572
号一般式(II)で表される化合物、特開平11-119374号の
一般式(I) で表される色素及び段落番号0106、米国特許
第5,510,236号、同第3,871,887号実施例5に記載の色
素、特開平2-96131号、特開昭59-48753号に開示されて
いる色素、欧州特許公開第0803764A1号の第19ページ第3
8行〜第20ページ第35行、特願2000-86865号、特願2000-
102560号、特願2000-205399号等に記載されている。こ
れらの増感色素は単独で用いてもよく、2種以上組合せ
て用いてもよい。本実施形態において増感色素をハロゲ
ン化銀乳剤中に添加する時期は、脱塩工程後、塗布まで
の時期が好ましく、より好ましくは脱塩後から化学熟成
が終了する前までの時期である。本実施形態における増
感色素の添加量は、感度やカブリの性能に合わせて所望
の量にすることができるが、感光性層のハロゲン化銀1
モル当たり10-6〜1モルが好ましく、さらに好ましくは
10-4〜10-1モルである。
め、強色増感剤を用いることができる。本実施形態に用
いる強色増感剤としては、欧州特許公開第587,338号、
米国特許第3,877,943号、同第4,873,184号、特開平5-34
1432号、同11-109547号、同10-111543号等に記載の化合
物が挙げられる。
子は、硫黄増感法、セレン増感法もしくはテルル増感法
にて化学増感されていることが好ましい。硫黄増感法、
セレン増感法、テルル増感法に好ましく用いられる化合
物としては公知の化合物、例えば、特開平7-128768号等
に記載の化合物等を使用することができる。特に本実施
形態においてはテルル増感が好ましく、特開平11-65021
号段落番号0030に記載の文献に記載の化合物、特開
平5-313284号中の一般式(II),(III),(IV)で示され
る化合物がより好ましい。
子は、上記カルコゲン増感と組み合わせて、あるいは単
独で金増感法にて化学増感されていることが好ましい。
金増感剤としては、金の価数が+1価または+3価が好ま
しく、金増感剤としては通常用いられる金化合物が好ま
しい。代表的な例としては塩化金酸、臭化金酸、カリウ
ムクロロオーレート、カリウムブロロオーレート、オー
リックトリクロライド、カリウムオーリックチオシアネ
ート、カリウムヨードオーレート、テトラシアノオーリ
ックアシド、アンモニウムオーロチオシアネート、ピリ
ジルトリクロロゴールドなどが好ましい。また、米国特
許第5858637号、特願2001−79450号に
記載の金増感剤も好ましく用いられる。
成後で塗布前であればいかなる時期でも可能であり、脱
塩後、(1)分光増感前、(2)分光増感と同時、(3)分光増
感後、(4)塗布直前等があり得る。本実施形態で用いら
れる硫黄、セレンおよびテルル増感剤の使用量は、使用
するハロゲン化銀粒子、化学熟成条件等によって変わる
が、ハロゲン化銀1モル当たり10-8〜10-2モル、好
ましくは10-7〜10-3モル程度を用いる。金増感剤の
添加量は種々の条件により異なるが、目安としてはハロ
ゲン化銀1モル当たり10−7モルから10-3モル、より好ま
しくは10-6モル〜5×10-4モルである。本実施形態にお
ける化学増感の条件としては特に制限はないが、pHと
しては5〜8、pAgとしては6〜11、温度としては
40〜95℃程度である。本実施形態で用いるハロゲン
化銀乳剤には、欧州特許公開第293,917号公報に示され
る方法により、チオスルホン酸化合物を添加してもよ
い。
子は、還元剤を用いることが好ましい。還元増感法の具
体的な化合物としてはアスコルビン酸、二酸化チオ尿素
が好ましく、その他に塩化第一スズ、アミノイミノメタ
ンスルフィン酸、ヒドラジン誘導体、ボラン化合物、シ
ラン化合物、ポリアミン化合物等を用いることが好まし
い。還元増感剤の添加は、結晶成長から塗布直前の調製
工程までの感光乳剤製造工程のどの過程でも良い。ま
た、乳剤のpHを7以上またはpAgを8.3以下に保
持して熟成することにより還元増感することが好まし
く、粒子形成中に銀イオンのシングルアディション部分
を導入することにより還元増感することも好ましい。
剤は、1光子で2電子を発生させる化合物としてFED
増感剤(Fragmentable electron
donating sensitaizer)を含有す
ることが好ましい。FED増感剤としては、米国特許第
5747235号、同5747236、同605426
0号、同5994051号、特願2001−86161
号に記載の化合物が好ましい。FED増感剤の添加する
工程としては結晶成長から塗布直前の調製工程までの感
光乳剤製造工程のどの過程でも好ましい。添加量として
は、種々の条件により異なるが、目安としてはハロゲン
化銀1モル当たり10−7モルから10-1モル、より好ましく
は10-6モル〜5×10-2モルである。
性ハロゲン化銀乳剤は、一種だけでもよいし、二種以上
(例えば、平均粒子サイズの異なるもの、ハロゲン組成
の異なるもの、晶癖の異なるもの、化学増感の条件の異
なるもの)併用してもよい。感度の異なる感光性ハロゲ
ン化銀を複数種用いることで階調を調節することができ
る。これらに関する技術としては特開昭57-119341号、
同53-106125号、同47-3929号、同48-55730号、同46-518
7号、同50-73627号、同57-150841号などが挙げられる。
感度差としてはそれぞれの乳剤で0.2logE以上の差を持
たせることが好ましい。
2当たりの塗布銀量で示して、0.03〜0.6g/m2であること
が好ましく、0.05〜0.4g/m2であることがさらに好まし
く、0.07〜0.3g/m2であることが最も好ましく、有機銀
塩1モルに対しては、感光性ハロゲン化銀は0.01モル以
上0.5モル以下が好ましく、より好ましくは0.02モル以
上0.3モル以下、さらに好ましくは0.03モル以上0.2モル
以下である。
銀塩の混合方法及び混合条件については、それぞれ調製
終了したハロゲン化銀粒子と有機銀塩を高速撹拌機やボ
ールミル、サンドミル、コロイドミル、振動ミル、ホモ
ジナイザー等で混合する方法や、あるいは有機銀塩の調
製中のいずれかのタイミングで調製終了した感光性ハロ
ゲン化銀を混合して有機銀塩を調製する方法等がある
が、本実施形態の効果が十分に現れる限りにおいては特
に制限はない。また、混合する際に2種以上の有機銀塩
水分散液と2種以上の感光性銀塩水分散液を混合するこ
とは、写真特性の調節のために好ましい方法である。
布液中への好ましい添加時期は、塗布する180分前から
直前、好ましくは60分前から10秒前であるが、混合方法
及び混合条件については本実施形態の効果が十分に現れ
る限りにおいては特に制限はない。具体的な混合方法と
しては添加流量とコーターへの送液量から計算した平均
滞留時間を所望の時間となるようにしたタンクでの混合
する方法やN.Harnby、M.F.Edwards、A.W.Nienow著、高
橋幸司訳"液体混合技術"(日刊工業新聞社刊、1989年)の
第8章等に記載されているスタチックミキサーなどを使
用する方法がある。
塩含有層のバインダーはいかなるポリマーを使用しても
よく、好適なバインダーは透明又は半透明で、一般に無
色であり、天然樹脂やポリマー及びコポリマー、合成樹
脂やポリマー及びコポリマー、その他フィルムを形成す
る媒体、例えば、ゼラチン類、ゴム類、ポリ(ビニルア
ルコール)類、ヒドロキシエチルセルロース類、セルロ
ースアセテート類、セルロースアセテートブチレート
類、ポリ(ビニルピロリドン)類、カゼイン、デンプ
ン、ポリ(アクリル酸)類、ポリ(メチルメタクリル
酸)類、ポリ(塩化ビニル)類、ポリ(メタクリル酸)
類、スチレン−無水マレイン酸共重合体類、スチレン−
アクリロニトリル共重合体類、スチレン−ブタジエン共
重合体類、ポリ(ビニルアセタール)類(例えば、ポリ
(ビニルホルマール)及びポリ(ビニルブチラー
ル))、ポリ(エステル)類、ポリ(ウレタン)類、フ
ェノキシ樹脂、ポリ(塩化ビニリデン)類、ポリ(エポ
キシド)類、ポリ(カーボネート)類、ポリ(酢酸ビニ
ル)類、ポリ(オレフィン)類、セルロースエステル
類、ポリ(アミド)類がある。バインダーは水又は有機
溶媒またはエマルションから被覆形成してもよい。
併用できるバインダーのガラス転移温度は10℃以上8
0℃以下である(以下、高Tgバインダーということあ
り)ことが好ましく、15℃〜70℃であることがより
好ましく、20℃以上65℃以下であることが更に好ま
しい。
算した。 1/Tg=Σ(Xi/Tgi) ここでは、ポリマーはi=1からnまでのn個のモノマー
成分が共重合しているとする。Xiはi番目のモノマーの
重量分率(ΣXi=1)、 Tgiはi番目のモノマーの単独重
合体のガラス転移温度(絶対温度)である。ただしΣは
i=1からnまでの和をとる。尚、各モノマーの単独重合
体ガラス転移温度の値(Tgi)はPolymer Handbook(3rd
Edition)(J.Brandrup, E.H.Immergut著(Wiley-Intersci
ence、1989))の値を採用した。
しても良い。また、ガラス転移温度が20℃以上のもの
とガラス転移温度が20℃未満のものを組み合わせて用
いてもよい。Tgの異なるポリマーを2種以上ブレンド
して使用する場合には、その重量平均Tgが上記の範囲
にはいることが好ましい。
溶媒の30質量%以上が水である塗布液を用いて塗布、乾
燥して被膜を形成させることが好ましい。本実施形態に
おいては、有機銀塩含有層が溶媒の30質量%以上が水で
ある塗布液を用いて塗布し、乾燥して形成される場合
に、さらに有機銀塩含有層のバインダーが水系溶媒(水
溶媒)に可溶または分散可能である場合に、特に25℃60%
RHでの平衡含水率が2質量%以下のポリマーのラテック
スからなる場合に性能が向上する。最も好ましい形態
は、イオン伝導度が2.5mS/cm以下になるように調製され
たものであり、このような調製法としてポリマー合成後
分離機能膜を用いて精製処理する方法が挙げられる。
可能である水系溶媒とは、水または水に70質量%以下の
水混和性の有機溶媒を混合したものである。水混和性の
有機溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチル
アルコール、プロピルアルコール等のアルコール系、メ
チルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ
等のセロソルブ系、酢酸エチル、ジメチルホルミアミド
などを挙げることができる。
ず、いわゆる分散状態で存在している系の場合にも、こ
こでは水系溶媒という言葉を使用する。
は、25℃60%RHの雰囲気下で調湿平衡にあるポリマーの
重量W1と25℃で絶乾状態にあるポリマーの重量W0を用い
て以下のように表すことができる。 25℃60%RHにおける平衡含水率=[(W1-W0)/W0]×100(質量
%)
高分子工学講座14、高分子材料試験法(高分子学会編、
地人書館)を参考にすることができる。
%RHにおける平衡含水率は2質量%以下であることが好ま
しいが、より好ましくは0.01質量%以上1.5質量%以
下、さらに好ましくは0.02質量%以上1質量%以下が望
ましい。
なポリマーが特に好ましい。分散状態の例としては、水
不溶な疎水性ポリマーの微粒子が分散しているラテック
スやポリマー分子が分子状態またはミセルを形成して分
散しているものなどいずれでもよいが、ラッテクス分散
した粒子がより好ましい。分散粒子の平均粒径は1〜50
000nm、好ましくは5〜1000nmの範囲で、より好ましく
は10〜500nmの範囲、さらに好ましくは50〜200nmの範囲
である。分散粒子の粒径分布に関しては特に制限は無
く、広い粒径分布を持つものでも単分散の粒径分布を持
つものでもよい。単分散の粒径分布を持つものを2種以
上混合して使用することも塗布液の物性を制御する上で
好ましい使用法である。
ポリマーの好ましい態様としては、アクリル系ポリマ
ー、ポリ(エステル)類、ゴム類(例えばSBR樹脂)、ポ
リ(ウレタン)類、ポリ(塩化ビニル)類、ポリ(酢酸
ビニル)類、ポリ(塩化ビニリデン)類、ポリ(オレフ
ィン)類等の疎水性ポリマーを好ましく用いることがで
きる。これらポリマーとしては直鎖のポリマーでも枝分
かれしたポリマーでもまた架橋されたポリマーでもよい
し、単一のモノマーが重合したいわゆるホモポリマーで
もよいし、2種類以上のモノマーが重合したコポリマー
でもよい。コポリマーの場合はランダムコポリマーで
も、ブロックコポリマーでもよい。これらポリマーの分
子量は数平均分子量で5000〜1000000、好ましくは10000
〜200000がよい。分子量が小さすぎるものは乳剤層の力
学強度が不十分であり、大きすぎるものは成膜性が悪く
好ましくない。また、架橋性のポリマーラッテクスは特
に好ましく使用される。
ラテックスの具体例としては以下のものを挙げることが
できる。以下では原料モノマーを用いて表し、括弧内の
数値は質量%、分子量は数平均分子量である。多官能モ
ノマーを使用した場合は架橋構造を作るため分子量の概
念が適用できないので架橋性と記載し、分子量の記載を
省略した。Tgはガラス転移温度を表す。
ス(分子量37000、Tg61℃) P-2;-MMA(70)-2EHA(20)-St(5)-AA(5)-のラテックス(分
子量40000、Tg59℃) P-3;-St(50)-Bu(47)-MAA(3)-のラテックス(架橋性、Tg-
17℃) P-4;-St(68)-Bu(29)-AA(3)-のラテックス(架橋性、Tg17
℃) P-5;-St(71)-Bu(26)-AA(3)-のラテックス(架橋性,Tg24
℃) P-6;-St(70)-Bu(27)-IA(3)-のラテックス(架橋性) P-7;-St(75)-Bu(24)-AA(1)-のラテックス(架橋性、Tg29
℃) P-8;-St(60)-Bu(35)-DVB(3)-MAA(2)-のラテックス(架橋
性) P-9;-St(70)-Bu(25)-DVB(2)-AA(3)-のラテックス(架橋
性) P-10;-VC(50)-MMA(20)-EA(20)-AN(5)-AA(5)-のラテック
ス(分子量80000) P-11;-VDC(85)-MMA(5)-EA(5)-MAA(5)-のラテックス(分
子量67000) P-12;-Et(90)-MAA(10)-のラテックス(分子量12000) P-13;-St(70)-2EHA(27)-AA(3)のラテックス(分子量130
000、Tg43℃) P-14;-MMA(63)-EA(35)- AA(2)のラテックス(分子量330
00、Tg47℃) P-15;-St(70.5)-Bu(26.5)-AA(3)-のラテックス(架橋性,
Tg23℃) P-16;-St(69.5)-Bu(27.5)-AA(3)-のラテックス(架橋性,
Tg20.5℃)
MMA;メチルメタクリレート,EA;エチルアクリレー
ト、MAA;メタクリル酸,2EHA;2-エチルヘキシルアク
リレート,St;スチレン,Bu;ブタジエン,AA;アクリ
ル酸,DVB;ジビニルベンゼン,VC;塩化ビニル,AN;
アクリロニトリル,VDC;塩化ビニリデン,Et;エチレ
ン,IA;イタコン酸。
もされていて、以下のようなポリマーが利用できる。ア
クリル系ポリマーの例としては、セビアンA-4635,471
8,4601(以上ダイセル化学工業(株)製)、Nipol Lx811、8
14、821、820、857(以上日本ゼオン(株)製)など、ポリ
(エステル)類の例としては、FINETEX ES650、611、67
5、850(以上大日本インキ化学(株)製)、WD-size、WMS
(以上イーストマンケミカル製)など、ポリ(ウレタン)
類の例としては、HYDRAN AP10、20、30、40(以上大日本
インキ化学(株)製)など、ゴム類の例としては、LACSTAR
7310K、3307B、4700H、7132C(以 上大日本インキ化学
(株)製)、Nipol Lx416、410、438C、2507(以上日本ゼオン
(株)製)など、ポリ(塩化ビニル)類の例としては、G35
1、G576(以上日本ゼオン(株)製)など、ポリ(塩化ビニリ
デン)類の例としては、L502、L513(以上旭化成工業(株)
製)など、ポリ(オレフィン)類の例としては、ケミパ
ールS120、SA100(以上三井石油化学(株)製)などを挙げ
ることができる。
てもよいし、必要に応じて2種以上ブレンドしてもよ
い。
られるポリマーラテックスとしては、特に、スチレン-ブ
タジエン共重合体のラテックスが好ましい。スチレン-
ブタジエン共重合体におけるスチレンのモノマー単位と
ブタジエンのモノマー単位との重量比は40:60〜95:5で
あることが好ましい。また、スチレンのモノマー単位と
ブタジエンのモノマー単位との共重合体に占める割合は
60〜99質量%であることが好ましい。また、本実施形態
のポリマーラッテクスはアクリル酸またはメタクリル酸
をスチレンとブタジエンの和に対して1〜6質量%含有
することが好ましく、より好ましくは2〜5質量%含有
する。本実施形態のポリマーラテックスはアクリル酸を
含有することが好ましい。
ン-ブタジエン酸共重合体のラテックスとしては、前記
のP-3〜P-8,15、市販品であるLACSTAR-3307B、7132C、N
ipolLx416等が挙げられる。
は必要に応じてゼラチン、ポリビニルアルコール、メチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボ
キシメチルセルロースなどの親水性ポリマーを添加して
もよい。これらの親水性ポリマーの添加量は有機銀塩含
有層の全バインダーの30質量%以下、より好ましくは20
質量%以下が好ましい。
形成層)は、ポリマーラテックスを用いて形成されたも
のが好ましい。有機銀塩含有層のバインダーの量は、全
バインダー/有機銀塩の重量比が1/10〜10/1、より好ま
しくは1/3〜5/1の範囲、さらに好ましくは1/1〜3/1の範
囲である。
常、感光性銀塩である感光性ハロゲン化銀が含有された
感光性層(乳剤層)でもあり、このような場合の、全バイ
ンダー/ハロゲン化銀の重量比は400〜5、より好ましく
は200〜10の範囲である。
は好ましくは0.2〜30g/m2、より好ましくは1〜15g/m2、
さらに好ましくは2〜10g/m2の範囲である。本実施形態
の画像形成層には架橋のための架橋剤、塗布性改良のた
めの界面活性剤などを添加してもよい。 (好ましい塗布液の溶媒)
有層塗布液の溶媒(ここでは簡単のため、溶媒と分散媒
をあわせて溶媒と表す。)は、水を30質量%以上含む水
系溶媒が好ましい。水以外の成分としてはメチルアルコ
ール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、メ
チルセロソルブ、エチルセロソルブ、ジメチルホルムア
ミド、酢酸エチルなど任意の水混和性有機溶媒を用いて
よい。塗布液の溶媒の水含有率は50質量%以上、より好
ましくは70質量%以上が好ましい。好ましい溶媒組成の
例を挙げると、水の他、水/メチルアルコール=90/10、
水/メチルアルコール=70/30、水/メチルアルコール/ジ
メチルホルムアミド=80/15/5、水/メチルアルコール/エ
チルセロソルブ=85/10/5、水/メチルアルコール/イソプ
ロピルアルコール=85/10/5などがある(数値は質量
%)。
ることのできるカブリ防止剤、安定剤および安定剤前駆
体は特開平10-62899号の段落番号0070、欧州特許公
開第0803764A1号の第20頁第57行〜第21頁第7行に記載
の特許のもの、特開平9-281637号、同9-329864号記載の
化合物、米国特許6,083,681号、同6,083,681号、欧州特
許1048975号に記載の化合物が挙げられる。また、本実
施形態に好ましく用いられるカブリ防止剤は有機ハロゲ
ン化物であり、これらについては、特開平11-65021号の
段落番号0111〜0112に記載の特許に開示されているもの
が挙げられる。特に特開2000-284399号の式(P)で表され
る有機ハロゲン化合物、特開平10-339934号の一般式(I
I)で表される有機ポリハロゲン化合物、特開2001-31644
号および特開2001-33911号に記載の有機ポリハロゲン化
合物が好ましい。
施形態で好ましい有機ポリハロゲン化合物について具体
的に説明する。本実施形態の好ましいポリハロゲン化合
物は下記一般式(H)で表される化合物である。 一般式(H) Q−(Y)n−C(Z1)(Z2)X 一般式(H)において、Qはアルキル基、アリール基ま
たはヘテロ環基を表し、Yは2価の連結基を表し、nは
0または1を表し、Z1およびZ2はハロゲン原子を表
し、Xは水素原子または電子吸引性基を表す。一般式
(H)においてQは好ましくはアリール基またはヘテロ
環基である。一般式(H)において、Qがヘテロ環基で
ある場合、窒素原子を1ないし2含有する含窒素ヘテロ
環基が好ましく、2−ピリジル基、2−キノリル基が特
に好ましい。一般式(H)において、Qがアリール基で
ある場合、Qは好ましくはハメットの置換基定数σpが
正の値をとる電子吸引性基で置換されたフェニル基を表
す。ハメットの置換基定数に関しては、Journal of Med
icinal Chemistry,1973,Vol.16,No.11,1207-1216 等を
参考にすることができる。このような電子吸引性基とし
ては、例えばハロゲン原子(フッ素原子(σp値:0.
06)、塩素原子(σp値:0.23)、臭素原子(σ
p値:0.23)、ヨウ素原子(σp値:0.1
8))、トリハロメチル基(トリブロモメチル(σp
値:0.29)、トリクロロメチル(σp値:0.3
3)、トリフルオロメチル(σp値:0.54))、シ
アノ基(σp値:0.66)、ニトロ基(σp値:0.
78)、脂肪族・アリールもしくは複素環スルホニル基
(例えば、メタンスルホニル(σp値:0.72))、
脂肪族・アリールもしくは複素環アシル基(例えば、ア
セチル(σp値:0.50)、ベンゾイル(σp値:
0.43))、アルキニル基(例えば、C≡CH(σp
値:0.23))、脂肪族・アリールもしくは複素環オ
キシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル(σp
値:0.45)、フェノキシカルボニル(σp値:0.
44))、カルバモイル基(σp値:0.36)、スル
ファモイル基(σp値:0.57)、スルホキシド基、
ヘテロ環基、ホスホリル基等があげられる。σp値とし
ては好ましくは0.2〜2.0の範囲で、より好ましく
は0.4から1.0の範囲である。電子吸引性基として
特に好ましいのは、カルバモイル基、アルコキシカルボ
ニル基、アルキルスルホニル基、アルキルホスホリル基
で、なかでもカルバモイル基が最も好ましい。Xは、好
ましくは電子吸引性基であり、より好ましくはハロゲン
原子、脂肪族・アリールもしくは複素環スルホニル基、
脂肪族・アリールもしくは複素環アシル基、脂肪族・ア
リールもしくは複素環オキシカルボニル基、カルバモイ
ル基、スルファモイル基であり、特に好ましくはハロゲ
ン原子である。ハロゲン原子の中でも、好ましくは塩素
原子、臭素原子、ヨウ素原子であり、更に好ましくは塩
素原子、臭素原子であり、特に好ましくは臭素原子であ
る。Yは好ましくは−C(=O)−、−SO−または−
SO2 −を表し、より好ましくは−C(=O)−、−S
O2 −であり、特に好ましくは−SO2 −である。n
は、0または1を表し、好ましくは1である。
の具体例を示す。
物は画像形成層の非感光性銀塩1モルあたり、10-4〜
1モルの範囲で使用することが好ましく、より好ましく
は10-3〜0.5モルの範囲で、さらに好ましくは1×
10-2〜0.2モルの範囲で使用することが好まし
い。本実施形態において、カブリ防止剤を感光材料に含
有せしめる方法としては、前記還元剤の含有方法に記載
の方法が挙げられ、有機ポリハロゲン化合物についても
固体微粒子分散物で添加することが好ましい。
防止剤としては特開平11-65021号段落番号0113の水銀(I
I)塩、同号段落番号0114の安息香酸類、特開2000-20664
2号のサリチル酸誘導体、特開2000-221634号の式(S)で
表されるホルマリンスカベンジャー化合物、特開平11-3
52624号の請求項9に係るトリアジン化合物、特開平6-1
1791号の一般式(III)で表される化合物、4-ヒドロキシ-
6-メチル-1,3,3a,7-テトラザインデン等が挙げられる。
リ防止を目的としてアゾリウム塩を含有しても良い。ア
ゾリウム塩としては、特開昭59-193447号記載の一般式
(XI)で表される化合物、特公昭55-12581号記載の化合
物、特開昭60-153039号記載の一般式(II)で表される化
合物が挙げられる。アゾリウム塩は感光材料のいかなる
部位に添加しても良いが、添加層としては感光性層を有
する面の層に添加することが好ましく、有機銀塩含有層
に添加することがさらに好ましい。アゾリウム塩の添加
時期としては塗布液調製のいかなる工程で行っても良
く、有機銀塩含有層に添加する場合は有機銀塩調製時か
ら塗布液調製時のいかなる工程でも良いが有機銀塩調製
後から塗布直前が好ましい。アゾリウム塩の添加法とし
ては粉末、溶液、微粒子分散物などいかなる方法で行っ
ても良い。また、増感色素、還元剤、色調剤など他の添
加物と混合した溶液として添加しても良い。本実施形態
においてアゾリウム塩の添加量としてはいかなる量でも
良いが、銀1モル当たり1×10-6モル以上2モル以下が好
ましく、1×10-3モル以上0.5モル以下がさらに好まし
い。
せ現像を制御するため、分光増感効率を向上させるた
め、現像前後の保存性を向上させるためなどにメルカプ
ト化合物、ジスルフィド化合物、チオン化合物を含有さ
せることができ、特開平10-62899号の段落番号0067〜00
69、特開平10-186572号の一般式(I)で表される化合物及
びその具体例として段落番号0033〜0052、欧州特許公開
第0803764A1号の第20ページ第36〜56行に記載さ
れている。その中でも特開平9-297367号、特開平9-3048
75号、特開2001-100358号、特願2001-104213号、特願20
01-104214等に記載されているメルカプト置換複素芳香
族化合物が好ましい。
材料では色調剤の添加が好ましく、色調剤については、
特開平10-62899号の段落番号0054〜0055、欧州特許公開
第0803764A1号の第21ページ第23〜48行、特開2000-35
6317号や特願2000-187298号に記載されており、特に、
フタラジノン類(フタラジノン、フタラジノン誘導体も
しくは金属塩;例えば4-(1-ナフチル)フタラジノン、6-
クロロフタラジノン、5,7-ジメトキシフタラジノンおよ
び2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン);フタラジノ
ン類とフタル酸類(例えば、フタル酸、4-メチルフタル
酸、4-ニトロフタル酸、フタル酸二アンモニウム、フタ
ル酸ナトリウム、フタル酸カリウムおよびテトラクロロ
無水フタル酸)との組合せ;フタラジン類(フタラジ
ン、フタラジン誘導体もしくは金属塩;例えば4-(1-ナ
フチル)フタラジン、6-イソプロピルフタラジン、6-t-
ブチルフラタジン、6-クロロフタラジン、5,7-ジメトキ
シフタラジンおよび2,3-ジヒドロフタラジン);フタラ
ジン類とフタル酸類との組合せが好ましく、特にフタラ
ジン類とフタル酸類の組合せが好ましい。そのなかでも
特に好ましい組み合わせは6-イソプロピルフタラジンと
フタル酸または4メチルフタル酸との組み合わせであ
る。
に用いることのできる可塑剤および潤滑剤については特
開平11-65021号段落番号0117、超硬調画像形成のための
超硬調化剤やその添加方法や量については、同号段落番
号0118、特開平11-223898号段落番号0136〜0193、特開
平2000-284399号の式(H)、式(1)〜(3)、式(A)、(B)の化
合物、特願平11-91652号記載の一般式(I)〜(V)の化
合物(具体的化合物:化21〜化24)、硬調化促進剤につ
いては特開平11-65021号段落番号0102、特開平11-22389
8号段落番号0194〜0195に記載されている。
いるには、感光性ハロゲン化銀を含有する画像形成層を
有する側に銀1モル当たり5ミリモル以下、さらには1
ミリモル以下で含有することが好ましい。
を用いる場合には五酸化二リンが水和してできる酸また
はその塩を併用して用いることが好ましい。五酸化二リ
ンが水和してできる酸またはその塩としては、メタリン
酸(塩)、ピロリン酸(塩)、オルトリン酸(塩)、三
リン酸(塩)、四リン酸(塩)、ヘキサメタリン酸
(塩)などを挙げることができる。特に好ましく用いら
れる五酸化二リンが水和してできる酸またはその塩とし
ては、オルトリン酸(塩)、ヘキサメタリン酸(塩)を
挙げることができる。具体的な塩としてはオルトリン酸
ナトリウム、オルトリン酸二水素ナトリウム、ヘキサメ
タリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸アンモニウムな
どがある。五酸化二リンが水和してできる酸またはその
塩の使用量(感光材料1m2あたりの塗布量)は感度や
カブリなどの性能に合わせて所望の量でよいが、0.1
〜500mg/m2が好ましく、0.5〜100mg/m2がより好ま
しい。
像感光材料は画像形成層の付着防止などの目的で表面保
護層を設けることができる。表面保護層は単層でもよい
し、複数層であってもよい。表面保護層については、特
開平11-65021号段落番号0119〜0120、特願2000-171936
号に記載されている。本実施形態の表面保護層のバイン
ダーとしてはゼラチンが好ましいがポリビニルアルコー
ル(PVA)を用いる若しくは併用することも好まし
い。ゼラチンとしてはイナートゼラチン(例えば新田ゼ
ラチン750)、フタル化ゼラチン(例えば新田ゼラチン8
01)など使用することができる。PVAとしては、特開
2000-171936号の段落番号0009〜0020に記載のものがあ
げられ、完全けん化物のPVA−105、部分けん化物
のPVA−205,PVA−335、変性ポリビニルア
ルコールのMP−203(以上、クラレ(株)製の商品
名)などが好ましく挙げられる。保護層(1層当たり)
のポリビニルアルコール塗布量(支持体1m2当たり)と
しては0.3〜4.0g/m2が好ましく、0.3〜2.0g/m2がより好
ましい。
施形態の熱現像感光材料を用いる場合には、表面保護層
やバック層にポリマーラテックスを用いることが好まし
い。このようなポリマーラテックスについては「合成樹
脂エマルジョン(奥田平、稲垣寛編集、高分子刊行会発
行(1978))」、「合成ラテックスの応用(杉村孝
明、片岡靖男、鈴木聡一、笠原啓司編集、高分子刊行会
発行(1993))」、「合成ラテックスの化学(室井
宗一著、高分子刊行会発行(1970))」などにも記
載され、具体的にはメチルメタクリレート(33.5質量%)
/エチルアクリレート(50質量%)/メタクリル酸(16.5質
量%)コポリマーのラテックス、メチルメタクリレート(4
7.5質量%)/ブタジエン(47.5質量%)/イタコン酸(5質量
%)コポリマーのラテックス、エチルアクリレート/メタ
クリル酸のコポリマーのラテックス、メチルメタクリレ
ート(58.9質量%)/2−エチルヘキシルアクリレート(2
5.4質量%)/スチレン(8.6質量%)/2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート(5.1質量%)/アクリル酸(2.0質量%)コ
ポリマーのラテックス、メチルメタクリレート(64.0質
量%)/スチレン(9.0質量%) /ブチルアクリレート(20.0
質量%)/2−ヒドロキシエチルメタクリレート(5.0質量
%)/アクリル酸(2.0質量%)コポリマーのラテックスなど
が挙げられる。さらに、表面保護層用のバインダーとし
て、特願平11-6872号明細書のポリマーラテックスの組
み合わせ、特願平11-143058号明細書の段落番号0021〜0
025に記載の技術、特願平11-6872号明細書の段落番号00
27〜0028に記載の技術、特願平10-199626号明細書の段
落番号0023〜0041に記載の技術を適用してもよい。表面
保護層のポリマーラテックスの比率は全バインダーの10
質量%以上90質量%以下が好ましく、特に20質量%以上
80質量%以下が好ましい。表面保護層(1層当たり)の
全バインダー(水溶性ポリマー及びラテックスポリマー
を含む)塗布量(支持体1m2当たり)としては0.3〜5.0
g/m2が好ましく、0.3〜2.0g/m2がより好ましい。
は30℃以上65℃以下がよく、さらに好ましい温度は35℃
以上60℃未満、より好ましい温度は35℃以上55℃以下で
ある。また、ポリマーラテックス添加直後の画像形成層
塗布液の温度が30℃以上65℃以下で維持されることが好
ましい。
またはそれ以上の層で構成される。一層で構成する場合
は有機銀塩、感光性ハロゲン化銀、還元剤およびバイン
ダーよりなり、必要により色調剤、被覆助剤および他の
補助剤などの所望による追加の材料を含む。二層以上で
構成する場合は、第1画像形成層(通常は支持体に隣接し
た層)中に有機銀塩および感光性ハロゲン化銀を含み、
第2画像形成層または両層中にいくつかの他の成分を含
まなければならない。多色感光性熱現像写真材料の構成
は、各色についてこれらの二層の組合せを含んでよく、
また、米国特許第4,708,928号に記載されているように
単一層内に全ての成分を含んでいてもよい。多染料多色
感光性熱現像写真材料の場合、各乳剤層は、一般に、米
国特許第4,460,681号に記載されているように、各感光
性層の間に官能性もしくは非官能性のバリアー層を使用
することにより、互いに区別されて保持される。
ザー露光時の干渉縞発生防止、イラジエーション防止の
観点から各種染料や顔料(例えばC.I.Pigment Blue 6
0、C.I.Pigment Blue 64、C.I.Pigment Blue 15:6)を
用いることができる。これらについてはWO98/36322号、
特開平10-268465号、同11-338098号等に詳細に記載され
ている。
アンチハレーション層を感光性層に対して光源から遠い
側に設けることができる。
て非感光性層を有する。非感光性層は、その配置から
(1)感光性層の上(支持体よりも遠い側)に設けられ
る保護層、(2)複数の感光性層の間や感光性層と保護
層の間に設けられる中間層、(3)感光性層と支持体と
の間に設けられる下塗り層、(4)感光性層の反対側に
設けられるバック層に分類できる。フィルター層は、
(1)または(2)の層として感光材料に設けられる。
アンチハレーション層は、(3)または(4)の層とし
て感光材料に設けられる。
-65021号段落番号0123〜0124、特開平11-223898号、同9
-230531号、同10-36695号、同10-104779号、同11-23145
7号、同11-352625号、同11-352626号等に記載されてい
る。アンチハレーション層には、露光波長に吸収を有す
るアンチハレーション染料を含有する。露光波長が赤外
域にある場合には赤外線吸収染料を用いればよく、その
場合には可視域に吸収を有しない染料が好ましい。可視
域に吸収を有する染料を用いてハレーション防止を行う
場合には、画像形成後には染料の色が実質的に残らない
ようにすることが好ましく、熱現像の熱により消色する
手段を用いることが好ましく、特に非感光性層に熱消色
染料と塩基プレカーサーとを添加してアンチハレーショ
ン層として機能させることが好ましい。これらの技術に
ついては特開平11-231457号等に記載されている。
定する。一般には、目的とする波長で測定したときの光
学濃度(吸光度)が0.1を越える量で使用する。光学濃
度は、0.15〜2であることが好ましく0.2〜1であるこ
とがより好ましい。このような光学濃度を得るための染
料の使用量は、一般に0.001〜1g/m2程度である。
像後の光学濃度を0.1以下に低下させることができ
る。二種類以上の消色染料を、熱消色型記録材料や熱現
像感光材料において併用してもよい。同様に、二種類以
上の塩基プレカーサーを併用してもよい。このような消
色染料と塩基プレカーサーを用いる熱消色においては、
特開平11-352626号に記載のような塩基プレカーサーと
混合すると融点を3℃(deg)以上降下させる物質(例
えば、ジフェニルスルホン、4-クロロフェニル(フェニ
ル)スルホン)、2-ナフチルベンゾエート等を併用する
ことが熱消色性等の点で好ましい。
時変化を改良する目的で300〜450nmに吸収極大を有する
着色剤を添加することができる。このような着色剤は、
特開昭62-210458号、同63-104046号、同63-103235号、
同63-208846号、同63-306436号、同63-314535号、特開
平01-61745号、特開平2001-100363などに記載されてい
る。このような着色剤は、通常、0.1mg/m2〜1g/m2の範
囲で添加され、添加する層としては感光性層の反対側に
設けられるバック層が好ましい。
持体の一方の側に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤を
含む感光性層を有し、他方の側にバック層を有する、い
わゆる片面感光材料であることが好ましい。
搬送性改良のためにマット剤を添加することが好まし
く、マット剤については、特開平11-65021号段落番号01
26〜0127に記載されている。マット剤は感光材料1m2当
たりの塗布量で示した場合、好ましくは1〜400mg/m2、
より好ましくは5〜300mg/m2である。本実施形態におい
てマット剤の形状は定型、不定形のいずれでもよいが好
ましくは定型で、球形が好ましく用いられる。平均粒径
は0.5〜10μmであることが好ましく、より好まし
くは1.0〜8.0μm、さらに好ましくは2.0〜
6.0μmの範囲である。また、サイズ分布の変動係数
としては50%以下であることが好ましく、より好まし
くは40%以下、さらに好ましくは、30%以下であ
る。ここで変動係数とは(粒径の標準偏差)/(粒径の
平均値)×100で表される値である。また、変動係数
が小さいマット剤で平均粒径の比が3より大きいものを
2種併用することも好ましい。また、乳剤面のマット度
は星屑故障が生じなければいかようでも良いが、ベック
平滑度が30秒以上2000秒以下が好ましく、特に40秒以上
1500秒以下が好ましい。ベック平滑度は、日本工業規格
(JIS)P8119「紙および板紙のベック試験器による
平滑度試験方法」およびTAPPI標準法T479により容易に
求めることができる。
してはベック平滑度が1200秒以下10秒以上が好ましく、
800秒以下20秒以上が好ましく、さらに好ましくは500秒
以下40秒以上である。
の最外表面層もしくは最外表面層として機能する層、あ
るいは外表面に近い層に含有されるのが好ましく、また
いわゆる保護層として作用する層に含有されることが好
ましい。
層については特開平11-65021号段落番号0128〜0130に記
載されている。
理前の膜面pHが7.0以下であることが好ましく、さ
らに好ましくは6.6以下である。その下限には特に制
限はないが、3程度である。最も好ましいpH範囲は4
〜6.2の範囲である。膜面pHの調節はフタル酸誘導
体などの有機酸や硫酸などの不揮発性の酸、アンモニア
などの揮発性の塩基を用いることが、膜面pHを低減さ
せるという観点から好ましい。特にアンモニアは揮発し
やすく、塗布する工程や熱現像される前に除去できるこ
とから低膜面pHを達成する上で好ましい。また、水酸
化ナトリウムや水酸化カリウム、水酸化リチウム等の不
揮発性の塩基とアンモニアを併用することも好ましく用
いられる。なお、膜面pHの測定方法は、特願平11-872
97号明細書の段落番号0123に記載されている。
など各層には硬膜剤を用いても良い。硬膜剤の例として
はT.H.James著"THE THEORY OF THE PHOTOGRAPHIC PROCE
SS FOURTH EDITION"(Macmillan Publishing Co., Inc.
刊、1977年刊)77頁から87頁に記載の各方法があり、ク
ロムみょうばん、2,4-ジクロロ-6-ヒドロキシ-s-トリア
ジンナトリウム塩、N,N-エチレンビス(ビニルスルホン
アセトアミド)、N,N-プロピレンビス(ビニルスルホン
アセトアミド)の他、同書78頁など記載の多価金属イオ
ン、米国特許4,281,060号、特開平6-208193号などのポ
リイソシアネート類、米国特許4,791,042号などのエポ
キシ化合物類、特開昭62-89048号などのビニルスルホン
系化合物類が好ましく用いられる。
保護層塗布液中への添加時期は、塗布する180分前から
直前、好ましくは60分前から10秒前であるが、混合方法
及び混合条件については本実施形態の効果が十分に現れ
る限りにおいては特に制限はない。具体的な混合方法と
しては添加流量とコーターへの送液量から計算した平均
滞留時間を所望の時間となるようにしたタンクでの混合
する方法やN.Harnby、M.F.Edwards、A.W.Nienow著、高
橋幸司訳"液体混合技術"(日刊工業新聞社刊、1989年)の
第8章等に記載されているスタチックミキサーなどを使
用する方法がある。
ては特開平11-65021号段落番号0132、溶剤については同
号段落番号0133、支持体については同号段落番号0134、
帯電防止又は導電層については同号段落番号0135、カラ
ー画像を得る方法については同号段落番号0136に、滑り
剤については特開平11-84573号段落番号0061〜0064や特
願平11-106881号段落番号0049〜0062記載されている。
電層を有することが好ましい。導電層の導電性材料は金
属酸化物中に酸素欠陥、異種金属原子を導入して導電性
を高めた金属酸化物が好ましく用いられる。金属酸化物
の例としてはZnO、TiO2、SnO2が好ましく、
ZnO2に対してはAl、Inの添加、SnO2に対し
てはSb、Nb、P、ハロゲン元素等の添加、TiO2
に対してはNb、Ta等の添加が好ましい。特にSbを
添加したSnO2が好ましい。異種原子の添加量は0.
01〜30mol%の範囲が好ましく、0.1から10
mol%の範囲がより好ましい。金属酸化物の形状は球
状、針状、板状いずれでもよいが、導電性付与の効果の
点で長軸/単軸比が2.0以上、好ましくは3.0〜50の針状
粒子がよい。金属酸化物の使用量は好ましくは1mg/m〜
1000mg/m2の範囲で、より好ましくは10mg/m〜500mg/m2
の範囲、さらに好ましくは20mg/m〜200mg/m2の範囲であ
る。本実施形態の導電層は乳剤面側、バック面側のいず
れに設置してもよいが、支持体とバック層との間に設置
することが好ましい。本実施形態の導電層の具体例は特
開平7-295146号、特開平11-223901号に記載されてい
る。
剤を使用することが好ましい。フッ素系界面活性剤の具
体例は特開平10-197985号、特開2000-19680号、特開200
0-214554号等に記載された化合物があげられる。また、
特開平9-281636号記載の高分子フッ素系界面活性剤も好
ましく用いられる。本実施形態の熱現像感光材料におい
ては特願2000-206560号、特願2001-203462号、特願2001
-242357号および特願2001-264110号記載のフッ素系界面
活性剤の使用が好ましい。特に特願2001-242357号およ
び特願2001-264110号記載のフッ素系界面活性剤は水系
の塗布液で塗布製造を行う場合、帯電調整能力、塗布面
状の安定性、スベリ性の点で好ましく、特願2001-26411
0号記載のフッ素系界面活性剤は帯電調整能力が高く使
用量が少なくてすむという点で最も好ましい。本実施形
態においてフッ素系界面活性剤は乳剤面、バック面のい
ずれにも使用することができ、両方の面に使用すること
が好ましい。また、前述の金属酸化物を含む導電層と組
み合わせて使用することが特に好ましい。この場合には
導電層を有する面のフッ素系界面活性剤の使用量を低減
もしくは除去しても十分な性能が得られる。フッ素系界
面活性剤の好ましい使用量は乳剤面、バック面それぞれ
に0.1mg/m2〜100mg/m2の範囲で、より好ましくは0.3m
g/m2〜30mg/m2の範囲、さらに好ましくは1mg/m2〜10
mg/m2の範囲である。特に特願2001-264110号記載のフ
ッ素系界面活性剤は効果が大きく、0.01〜10mg/m2の範
囲が好ましく、0.1〜5mg/m2の範囲がより好ましい。
存する内部歪みを緩和させ、熱現像処理中に発生する熱
収縮歪みをなくすために、130〜185℃の温度範囲
で熱処理を施したポリエステル、特にポリエチレンテレ
フタレートが好ましく用いられる。医療用の熱現像感光
材料の場合、透明支持体は青色染料(例えば、特開平8-
240877号実施例記載の染料-1)で着色されていてもよい
し、無着色でもよい。支持体には、特開平11-84574号の
水溶性ポリエステル、同10-186565号のスチレンブタジ
エン共重合体、特開2000-39684号や特願平11-106881号
段落番号0063〜0080の塩化ビニリデン共重合体などの下
塗り技術を適用することが好ましい。また、帯電防止層
若しくは下塗りについて特開昭56-143430号、同56-1434
31号、同58-62646号、同56-120519号、特開平11-84573
号の段落番号0040〜0051、米国特許第5,575,957号、特
開平11-223898号の段落番号0078〜0084に記載の技術を
適用することができる。
料のような他のシートを使用せずに、熱現像感光材料上
に画像を形成できる型)であることが好ましい。
剤、安定化剤、可塑剤、紫外線吸収剤あるいは被覆助剤
を添加してもよい。各種の添加剤は、感光性層あるいは
非感光性層のいずれかに添加する。それらについてWO98
/36322号、EP803764A1号、特開平10-186567号、同10-18
568号等を参考にすることができる。
なる方法で塗布されても良い。具体的には、エクストル
ージョンコーティング、スライドコーティング、カーテ
ンコーティング、浸漬コーティング、ナイフコーティン
グ、フローコーティング、または米国特許第2,681,294
号に記載の種類のホッパーを用いる押出コーティングを
含む種々のコーティング操作が用いられ、Stephen F.
Kistler、Petert M. Schweizer著"LIQUID FILM COATIN
G"(CHAPMAN & HALL社刊、1997年)399頁から536頁記載の
エクストルージョンコーティング、またはスライドコー
ティング好ましく用いられ、特に好ましくはスライドコ
ーティングが用いられる。スライドコーティングに使用
されるスライドコーターの形状の例は同書427頁のFigur
e 11b.1に ある。また、所望により同書399頁から536頁
記載の方法、米国特許第2,761,791 号および英国特許第
837,095号に記載の方法により2層またはそれ以上の層を
同時に被覆することができる。
は、いわゆるチキソトロピー流体であることが好まし
い。この技術については特開平11-52509号を参考にする
ことができる。本実施形態における有機銀塩含有層塗布
液は剪断速度0.1S-1における粘度は400mPa・s以上100,0
00 mPa・s以下が好ましく、さらに好ましくは500mPa・s
以上20,000 mPa・s以下である。また、剪断速度1000S-1
においては1mPa・s以上200 mPa・s以下が好ましく、さ
らに好ましくは5mPa・s以上80 mPa・s以下である。
のできる技術としては、EP803764A1号、EP883022A1号、
WO98/36322号、特開昭56-62648号、同58-62644号、特開
平9-43766、同9-281637、同9-297367号、同9-304869
号、同9-311405号、同9-329865号、同10-10669号、同10
-62899号、同10-69023号、同10-186568号、同10-90823
号、同10-171063号、同10-186565号、同10-186567号、
同10-186569号〜同10-186572号、同10-197974号、同10-
197982号、同10-197983号、同10-197985号〜同10-19798
7号、同10-207001号、同10-207004号、同10-221807号、
同10-282601号、同10-288823号、同10-288824号、同10-
307365号、同10-312038号、同10-339934号、同11-7100
号、同11-15105号、同11-24200号、同11-24201号、同11
-30832号、同11-84574号、同11-65021号、同11-109547
号、同11-125880号、同11-129629号、同11-133536号〜
同11-133539号、同11-133542号、同11-133543号、同11-
223898号、同11-352627号、同11-305377号、同11-30537
8号、同11-305384号、同11-305380号、同11-316435号、
同11-327076号、同11-338096号、同11-338098号、同11-
338099号、同11-343420号、特願2000-187298号、同2000
-10229号、同2000-47345号、同2000-206642号、同2000-
98530号、同2000-98531号、同2000-112059号、同2000-1
12060号、同2000-112104号、同2000-112064号、同2000-
171936号も挙げられる。
は生保存時の写真性能の変動を押さえるため、もしくは
カール、巻癖などを改良するために、酸素透過率および
/または水分透過率の低い包装材料で包装することが好
ましい。酸素透過率は25℃で50ml/atm・m2・day以下で
あることが好ましく、より好ましくは10ml/atm・m2・da
y以下、さらに好ましくは1.0ml/atm・m2・day以下であ
る。水分透過率は10g/atm・m2・day以下であることが好
ましく、より好ましくは5g/atm・m2・day以下、さらに
好ましくは1g/atm・m2・day以下である。該酸素透過率
および/または水分透過率の低い包装材料の具体例とし
ては、たとえば特開平8−254793号。特開200
0−206653号明細書に記載されている包装材料で
ある。 (熱現像の説明)本実施形態の熱現像感光材料はいかな
る方法で現像されても良いが、通常イメージワイズに露
光した熱現像感光材料を昇温して現像される。好ましい
現像温度としては80〜250 ℃であり、好ましくは100〜1
40℃、さらに好ましくは110〜130℃である。現像時間と
しては1〜60秒が好ましく、より好ましくは3〜30秒、さ
らに好ましくは5〜25秒、7〜15秒が特に好ましい。
プレート型ヒーターのいずれを使用してもよいが、プレ
ートヒーター方式がより好ましい。プレートヒーター方
式による熱現像方式とは特開平11-133572号に記載の方
法が好ましく、潜像を形成した熱現像感光材料を熱現像
部にて加熱手段に接触させることにより可視像を得る熱
現像装置であって、前記加熱手段がプレートヒータから
なり、かつ前記プレートヒータの一方の面に沿って複数
個の押えローラが対向配設され、前記押えローラと前記
プレートヒータとの間に前記熱現像感光材料を通過させ
て熱現像を行うことを特徴とする熱現像装置である。プ
レートヒータを2〜6段に分けて先端部については1〜
10℃程度温度を下げることが好ましい。例えば、独立に
温度制御できる4組のプレートヒータを使用し、それぞ
れ112℃、119℃、121℃、120℃になるよう
に制御する例が挙げられる。このような方法は特開昭54
-30032号にも記載されており、熱現像感光材料に含有し
ている水分や有機溶媒を系外に除外させることができ、
また、急激に熱現像感光材料が加熱されることでの熱現
像感光材料の支持体形状の変化を抑えることもできる。
光されても良いが、露光光源としてレーザー光が好まし
い。本実施形態によるレーザー光としては、ガスレーザ
ー(Ar+、He-Ne)、YAGレーザー、色素レーザー、半導体
レーザーなどが好ましい。また、半導体レーザーと第2
高調波発生素子などを用いることもできる。好ましくは
赤〜赤外発光のガス若しくは半導体レーザーである。
ザーイメージャーとしては富士メディカルドライレーザ
ーイメージャーFM−DP Lを挙げることができる。
FM−DP Lに関しては、Fuji Medical Review No.
8,page 39〜55に記載されており、それらの技術は本実
施形態の熱現像感光材料のレーザーイメージャーとして
適用することは言うまでもない。また、DICOM規格に適
応したネットワークシステムとして富士メディカルシス
テムが提案した「AD network」の中でのレーザーイメー
ジャー用の熱現像感光材料としても適用することができ
る。
よる黒白画像を形成し、医療診断用の熱現像感光材料、
工業写真用熱現像感光材料、印刷用熱現像感光材料、C
OM用の熱現像感光材料として使用されることが好まし
い。
本実施形態はこれらに限定されるものではない。 実施例1
レングリコ−ルを用い、常法に従い固有粘度IV=0.66(フ
ェノ−ル/テトラクロルエタン=6/4(重量比)中25℃で
測定)のPETを得た。これをペレット化した後130℃で4
時間乾燥し、300℃で溶融後T型ダイから押し出して急冷
し、熱固定後の膜厚が175μmになるような厚みの未延
伸フィルムを作成した。
に縦延伸、ついでテンタ−で4.5倍に横延伸を実施し
た。この時の温度はそれぞれ、110℃、130℃であった。
この後、240℃で20秒間熱固定後これと同じ温度で横方
向に4%緩和した。この後テンタ−のチャック部をスリッ
トした後、両端にナ−ル加工を行い、4kg/cm2で巻き取
り、厚み175μmのロ−ルを得た。
テートコロナ処理機6KVAモデルを用い、支持体の両面を
室温下において20m/分で処理した。この時の電流、電圧
の読み取り値から、支持体には0.375kV・A・分/m2の処
理がなされていることがわかった。この時の処理周波数
は9.6kHz、電極と誘電体ロ−ルのギャップクリアランス
は1.6mmであった。
ンテレフタレート支持体の両面それぞれに、上記コロナ
放電処理を施した後、片面(感光性層面)に上記下塗り
塗布液処方をワイヤーバーでウエット塗布量が6.6ml/
m2(片面当たり)になるように塗布して180 ℃で5分間
乾燥し、ついでこの裏面(バック面)に上記下塗り塗布
液処方をワイヤーバーでウエット塗布量が5.7ml/m2に
なるように塗布して180 ℃で5分間乾燥し、更に裏面
(バック面)に上記下塗り塗布液処方をワイヤーバー
でウエット塗布量が7.7ml/m2になるように塗布して180
℃で6分間乾燥して下塗り支持体を作製した。
基プレカーサー化合物1を、 1.5kg、および界面活性
剤(商品名:デモールN、花王(株)製) 225g 、ジフ
ェニルスルホン 937.5g、パラヒドロキシ安息香酸ブチ
ルエステル(商品名メッキンス:上野製薬製)15gおよ
び蒸留水を加えて総量を 5.0kgに合わせて混合し、混
合液を横型サンドミル(UVM-2:アイメックス(株)
製)を用いてビーズ分散した。分散方法は、混合液をを
平均直径0.5mmのジルコニアビーズを充填したUVM-2にダ
イアフラムポンプで送液し、内圧50hPa以上の状態
で、所望の平均粒径が得られるまで分散した。分散物
は、分光吸収測定を行って該分散物の分光吸収における
450nmにおける吸光度と650nmにおける吸光度の比(D450
/D650)が2.2以上であるところまで分散した。得ら
れた分散物は、塩基プレカーサーの濃度で20重量%と
なるように蒸留水で希釈し、ごみ取りのためにろ過(平
均細孔径:3μmのポリプロピレン製フィルター)を行
って実用に供した。
染料化合物−1を6.0kgおよびp-ドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム3.0kg、花王(株)製界面活性剤デ
モールSNB 0.6kg、および消泡剤(商品名:サーフィ
ノール104E、日信化学(株)製) 0.15kg を蒸留
水 と混合して、総液量を60kgとした。混合液を横
型サンドミル(UVM-2:アイメックス(株)製)を用い
て、0.5mmのジルコニアビーズで分散した。分散物
は、分光吸収測定を行って該分散物の分光吸収における
650nmにおける吸光度と750nmにおける吸光度の比(D650
/D750)が5.0以上であるところまで分散した。得ら
れた分散物は、シアニン染料の濃度で 6質量%となる
ように蒸留水で希釈し、ごみ取りのためにフィルターろ
過(平均細孔径:1μm)を行って実用に供した。
チン30g、ポリアクリルアミド24.5g、1mol/lの苛
性2.2g、単分散ポリメチルメタクリレート微粒子(平
均粒子サイズ8μm、粒径標準偏差0.4)2.4g、ベンゾイ
ソチアゾリノン0.08g、上記染料固体微粒子分散液35.9
g、上記塩基プレカーサーの固体微粒子分散液(a)を74.2
g、ポリエチレンスルホン酸ナトリウム0.6g、青色染料
化合物−1を0.21g、黄色染料化合物−1を0.15g、ア
クリル酸/エチルアクリレート共重合ラテックス(共重
合比5/95)8.3gを混合し、水にて全体を818m
lとし、ハレーション防止層塗布液を調製した。
℃に保温し、ゼラチン40g、流動パラフィン乳化物を流
動パラフィンとして1.5g、ベンゾイソチアゾリノン35m
g、1mol/lの苛性6.8g、 t-オクチルフェノキシ
エトキシエタンスルホン酸ナトリウム0.5g、ポリスチ
レンスルホン酸ナトリウム0.27g、フッ素系界面活性剤
(F−1)2%水溶液を5.4ml、フッ素系界面活性剤(F
−2)2%水溶液を5.4ml、アクリル酸/エチルアクリレ
ート共重合体(共重合重量比5/95)6.0g、 N,N-エチレ
ンビス(ビニルスルホンアセトアミド) 2.0gを混合
し、水で1000mlとしてバック面保護層塗布液とし
た。
臭化カリウム溶液3.1mlを加え、さらに0.5mol/L濃度の
硫酸を3.5ml、フタル化ゼラチン31.7gを添加した液をス
テンレス製反応壺中で攪拌しながら、30℃に液温を保
ち、硝酸銀22.22gに蒸留水を加え95.4mlに希釈した溶液
Aと臭化カリウム15.3gとヨウ化カリウム0.8gを蒸留水
にて容量97.4mlに希釈した溶液Bを一定流量で45秒間か
けて全量添加した。その後、3.5質量%の過酸化水素水
溶液を10ml添加し、さらにベンゾイミダゾールの10質量
%水溶液を10.8ml添加した。さらに、硝酸銀51.86gに蒸
留水を加えて317.5mlに希釈した溶液Cと臭化カリウム4
4.2gとヨウ化カリウム2.2gを蒸留水にて容量400mlに希
釈した溶液Dを、溶液Cは一定流量で20分間かけて全量
添加し、溶液DはpAgを8.1に維持しながらコントロール
ドダブルジェット法で添加した。銀1モル当たり1×10-4
モルになるよう六塩化イリジウム(III)酸カリウム塩を
溶液Cおよび溶液Dを添加しはじめてから10分後に全量
添加した。また、溶液Cの添加終了の5秒後に六シアン
化鉄(II)カリウム水溶液を銀1モル当たり3×10-4モル全
量添加した。0.5mol/L濃度の硫酸を用いてpHを3.8に調
整し、攪拌を止め、沈降/脱塩/水洗工程をおこなった。
1mol/L濃度の水酸化ナトリウムを用いてpH5.9に調整
し、pAg8.0のハロゲン化銀分散物を作成した。
℃に維持して、0.34質量%の1,2-ベンゾイソチアゾリン
-3-オンのメタノール溶液を5ml加え、40分後に分光増感
色素Aと増感色素Bのモル比で1:1のメタノール溶液
を銀1モル当たり増感色素AとBの合計として1.2×10-3
モル加え、1分後に47℃に昇温した。昇温の20分後にベ
ンゼンチオスルホン酸ナトリウムをメタノール溶液で銀
1モルに対して7.6×10-5モル加え、さらに5分後にテル
ル増感剤Cをメタノール溶液で銀1モル当たり2.9×10-4
モル加えて91分間熟成した。N,N'-ジヒドロキシ-N"-ジ
エチルメラミンの0.8質量%メタノール溶液1.3mlを加
え、さらに4分後に、5-メチル-2-メルカプトベンゾイミ
ダゾールをメタノール溶液で銀1モル当たり4.8×10-3モ
ル及び1-フェニル-2-ヘプチル-5-メルカプト-1,3,4-ト
リアゾールをメタノール溶液で銀1モルに対して5.4×1
0-3モル添加して、ハロゲン化銀乳剤1を作成した。
平均球相当径0.042μm、球相当径の変動係数20%のヨウ
ドを均一に3.5モル%含むヨウ臭化銀粒子であった。粒
子サイズ等は、電子顕微鏡を用い1000個の粒子の平均か
ら求めた。この粒子の[100]面比率は、クベルカムンク
法を用いて80%と求められた。
銀乳剤1の調製において、粒子形成時の液温30℃を47℃
に変更し、溶液Bは臭化カリウム15.9gを蒸留水にて容
量97.4mlに希釈することに変更し、溶液Dは臭化カリウ
ム45.8gを蒸留水にて容量400mlに希釈することに変更
し、溶液Cの添加時間を30分にして、六シアノ鉄(II)カ
リウムを除去した以外は同様にして、ハロゲン化銀乳剤
2の調製を行った。ハロゲン化銀乳剤1と同様に沈殿/
脱塩/水洗/分散を行った。更に分光増感色素Aと分光
増感色素Bのモル比で1:1のメタノール溶液の添加量
を銀1モル当たり増感色素Aと増感色素Bの合計として
7.5×10-4モル、テルル増感剤Cの添加量を銀1モル当た
り1.1×10-4モル、1-フェニル-2-ヘプチル-5-メルカプ
ト-1,3,4-トリアゾールを銀1モルに対して3.3×10-3モ
ルに変えた以外は乳剤1と同様にして分光増感、化学増
感及び5-メチル-2-メルカプトベンゾイミダゾール、1-
フェニル-2-ヘプチル-5-メルカプト-1,3,4-トリアゾー
ルの添加を行い、ハロゲン化銀乳剤2を得た。ハロゲン
化銀乳剤2の乳剤粒子は、平均球相当径0.080μm、球
相当径の変動係数20%の純臭化銀立方体粒子であった。
銀乳剤1の調製において、粒子形成時の液温30℃を27℃
に変更する以外は同様にして、ハロゲン化銀乳剤3の調
製を行った。また、ハロゲン化銀乳剤1と同様に沈殿/
脱塩/水洗/分散を行った。分光増感色素Aと分光増感
色素Bのモル比で1:1を固体分散物(ゼラチン水溶液)
として添加量を銀1モル当たり増感色素Aと増感色素B
の合計として6×10-3モル、テルル増感剤Cの添加量を
銀1モル当たり5.2×10-4モルに変え、テルル増感剤の添
加3分後に臭化金酸を銀1モル当たり5×10-4モルとチ
オシアン酸カリウムを銀1モルあたり2×10−3モル
を添加したこと以外は乳剤1と同様にして、ハロゲン化
銀乳剤3を得た。ハロゲン化銀乳剤3の乳剤粒子は、平
均球相当径0.034μm、球相当径の変動係数20%のヨウド
を均一に3.5モル%含むヨウ臭化銀粒子であった。
銀乳剤1を70質量%、ハロゲン化銀乳剤2を15質量%、
ハロゲン化銀乳剤3を15質量%溶解し、ベンゾチアゾリ
ウムヨーダイドを1質量%水溶液にて銀1モル当たり7×
10-3モル添加した。さらに塗布液用混合乳剤1kgあた
りハロゲン化銀の含有量が銀として38.2gとなるように
加水した。
ベヘン酸(製品名Edenor C22-85R)87.6Kg、蒸留水423
L、5mol/L濃度のNaOH水溶液49.2L、t−ブチルアルコー
ル120Lを混合し、75℃にて1時間攪拌し反応させ、ベヘ
ン酸ナトリウム溶液Aを得た。別に、硝酸銀40.4kgの水
溶液206.2L(pH4.0)を用意し、10℃にて保温した。635
Lの蒸留水と30Lのt−ブチルアルコールを入れた反応容
器を30℃に保温し、十分に撹拌しながら先のベヘン酸ナ
トリウム溶液Aの全量と硝酸銀水溶液の全量を流量一定
でそれぞれ93分15秒と90分かけて添加した。このとき、
硝酸銀水溶液添加開始後11分間は硝酸銀水溶液のみが添
加されるようにし、そのあとベヘン酸ナトリウム溶液A
を添加開始し、硝酸銀水溶液の添加終了後14分15秒間は
ベヘン酸ナトリウム溶液Aのみが添加されるようにし
た。このとき、反応容器内の温度は30℃とし、液温度が
一定になるように外温コントロールした。また、ベヘン
酸ナトリウム溶液Aの添加系の配管は、2重管の外側に
温水を循環させる事により保温し、添加ノズル先端の出
口の液温度が75℃になるよう調製した。また、硝酸銀水
溶液の添加系の配管は、2重管の外側に冷水を循環させ
ることにより保温した。ベヘン酸ナトリウム溶液Aの添
加位置と硝酸銀水溶液の添加位置は撹拌軸を中心として
対称的な配置とし、また反応液に接触しないような高さ
に調製した。
そのままの温度で20分間撹拌放置し、30分かけて35℃に
昇温し、その後210分熟成を行った。熟成終了後直ち
に、遠心濾過で固形分を濾別し、固形分を濾過水の伝導
度が30μS/cmになるまで水洗した。こうして脂肪酸銀塩
を得た。得られた固形分は、乾燥させないでウエットケ
ーキとして保管した。
鏡撮影により評価したところ、平均値でa=0.14μm、b=
0.4μm、c=0.6μm、平均アスペクト比5.2、平均球相
当径0.52μm、球相当径の変動係数15%のりん片状の結
晶であった。(a,b,cは本文の規定)
対し、ポリビニルアルコール(商品名:PVA-217)19.3K
gおよび水を添加し、全体量を1000Kgとしてからディゾ
ルバー羽根でスラリー化し、更にパイプラインミキサー
(みづほ工業製:PM−10型)で予備分散した。
名:マイクロフルイダイザーM−610、マイクロフル
イデックス・インターナショナル・コーポレーション
製、Z型インタラクションチャンバー使用)の圧力を12
60kg/cm2に調節して、三回処理し、ベヘン酸銀分散物
を得た。冷却操作は蛇管式熱交換器をインタラクション
チャンバーの前後に各々装着し、冷媒の温度を調節する
ことで18℃の分散温度に設定した。
名Edenor C22-85R)100Kgを、1200Kgのイソプロピルア
ルコールにまぜ、50℃で溶解し、10μmのフィルターで
濾過した後、30℃まで、冷却し、再結晶を行った。再結
晶をする際の、冷却スピードは、3℃/時間にコントロー
ルした。得られた結晶を遠心濾過し、100Kgのイソプル
ピルアルコールでかけ洗いを実施した後、乾燥を行っ
た。得られた結晶をエステル化してGC-FID測定をしたと
ころ、ベヘン酸銀含有率は96%、それ以外にリグノセリ
ン酸が2%、アラキジン酸が2%含まれていた。 <脂肪酸銀分散物Bの調製>再結晶ベヘン酸88Kg、蒸留
水422L、5mol/L濃度のNaOH水溶液49.2L、t−ブチルア
ルコール120Lを混合し、75℃にて1時間攪拌し反応さ
せ、ベヘン酸ナトリウム溶液Bを得た。別に、硝酸銀40.
4kgの水溶液206.2L(pH4.0)を用意し、10℃にて保温し
た。635Lの蒸留水と30Lのt−ブチルアルコールを入れ
た反応容器を30℃に保温し、十分に撹拌しながら先のベ
ヘン酸ナトリウム溶液Bの全量と硝酸銀水溶液の全量を
流量一定でそれぞれ93分15秒と90分かけて添加した。こ
のとき、硝酸銀水溶液添加開始後11分間は硝酸銀水溶液
のみが添加されるようにし、そのあとベヘン酸ナトリウ
ム溶液Bを添加開始し、硝酸銀水溶液の添加終了後14分1
5秒間はベヘン酸ナトリウム溶液Bのみが添加されるよう
にした。このとき、反応容器内の温度は30℃とし、液温
度が一定になるように外温コントロールした。また、ベ
ヘン酸ナトリウム溶液Bの添加系の配管は、2重管の外
側に温水を循環させる事により保温し、添加ノズル先端
の出口の液温度が75℃になるよう調製した。また、硝酸
銀水溶液の添加系の配管は、2重管の外側に冷水を循環
させることにより保温した。ベヘン酸ナトリウム溶液B
の添加位置と硝酸銀水溶液の添加位置は撹拌軸を中心と
して対称的な配置とし、また反応液に接触しないような
高さに調製した。
そのままの温度で20分間撹拌放置し、30分かけて35℃に
昇温し、その後210分熟成を行った。熟成終了後直ち
に、遠心濾過で固形分を濾別し、固形分を濾過水の伝導
度が30μS/cmになるまで水洗した。こうして脂肪酸銀塩
を得た。得られた固形分は、乾燥させないでウエットケ
ーキとして保管した。
鏡撮影により評価したところ、平均値でa=0.21μm、b=
0.4μm、c=0.4μm、平均アスペクト比2.1、平均球相
当径0.51μm、球相当径の変動係数11%の結晶であっ
た。(a,b,cは本文の規定)
対し、ポリビニルアルコール(商品名:PVA-217)19.3K
gおよび水を添加し、全体量を1000Kgとしてからディゾ
ルバー羽根でスラリー化し、更にパイプラインミキサー
(みづほ工業製:PM−10型)で予備分散した。
名:マイクロフルイダイザーM−610、マイクロフル
イデックス・インターナショナル・コーポレーション
製、Z型インタラクションチャンバー使用)の圧力を11
50kg/cm2に調節して、三回処理し、ベヘン酸銀分散物
を得た。冷却操作は蛇管式熱交換器をインタラクション
チャンバーの前後に各々装着し、冷媒の温度を調節する
ことで18℃の分散温度に設定した。 (還元剤分散物の調製)
体―1(6,6'-ジ-t-ブチル-4,4'-ジメチル-2,2'-ブチリ
デンジフェノール)とトリフェニルホスフィンオキシド
の1:1錯体)10Kg、トリフェニルホスフィンオキシド
0.12Kgおよび変性ポリビニルアルコール(クラレ(株)
製、ポバールMP203)の10質量%水溶液16Kgに、水10Kg
を添加して、良く混合してスラリーとした。このスラリ
ーをダイアフラムポンプで送液し、平均直径0.5mmのジ
ルコニアビーズを充填した横型サンドミル(UVM−2:ア
イメックス(株)製)にて4時間30分分散したのち、ベ
ンゾイソチアゾリノンナトリウム塩0.2gと水を加えて還
元剤錯体の濃度が22質量%になるように調製し、還元剤
錯体―1分散物を得た。こうして得た還元剤錯体分散物
に含まれる還元剤錯体粒子はメジアン径0.45μm、最大
粒子径1.4μm以下であった。得られた還元剤錯体分散
物は孔径3.0μmのポリプロピレン製フィルターにてろ
過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。
(6,6'-ジ-t-ブチル-4,4'-ジメチル-2,2'-ブチリデンジ
フェノール)10Kgと変性ポリビニルアルコール(クラレ
(株)製、ポバールMP203)の10質量%水溶液16Kgに、水1
0Kgを添加して、良く混合してスラリーとした。このス
ラリーをダイアフラムポンプで送液し、平均直径0.5mm
のジルコニアビーズを充填した横型サンドミル(UVM−
2:アイメックス(株)製)にて3時間30分分散したの
ち、ベンゾイソチアゾリノンナトリウム塩0.2gと水を加
えて還元剤の濃度が25質量%になるように調製した。こ
の分散液を60℃で5時間加熱処理し、還元剤―2分散
物を得た。こうして得た還元剤分散物に含まれる還元剤
粒子はメジアン径0.40μm、最大粒子径1.5μm以下で
あった。得られた還元剤分散物は孔径3.0μmのポリプ
ロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物を
除去して収納した。
素結合性化合物−1(トリ(4−t−ブチルフェニル)
ホスフィンオキシド)10Kgと変性ポリビニルアルコール
(クラレ(株)製、ポバールMP203)の10質量%水溶液16K
gに、水10Kgを添加して、良く混合してスラリーとし
た。このスラリーをダイアフラムポンプで送液し、平均
直径0.5mmのジルコニアビーズを充填した横型サンドミ
ル(UVM−2:アイメックス(株)製)にて3時間30分分散
したのち、ベンゾイソチアゾリノンナトリウム塩0.2gと
水を加えて水素結合性化合物の濃度が25質量%になるよ
うに調製した。この分散液を80℃で1時間加温し、水
素結合性化合物―1分散物を得た。こうして得た水素結
合性化合物分散物に含まれる水素結合性化合物粒子はメ
ジアン径0.35μm、最大粒子径1.5μm以下であった。
得られた水素結合性化合物分散物は孔径3.0μmのポリ
プロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物
を除去して収納した。
剤−1を10Kgと変性ポリビニルアルコール(クラレ(株)
製、ポバールMP203)の10質量%水溶液20Kgに、水10Kg
を添加して、良く混合してスラリーとした。このスラリ
ーをダイアフラムポンプで送液し、平均直径0.5mmのジ
ルコニアビーズを充填した横型サンドミル(UVM−2:ア
イメックス(株)製)にて3時間30分分散したのち、ベ
ンゾイソチアゾリノンナトリウム塩0.2gと水を加えて現
像促進剤の濃度が20質量%になるように調製し、現像促
進剤−1分散物を得た。こうして得た現像促進剤分散物
に含まれる現像促進剤粒子はメジアン径0.48μm、最大
粒子径1.4μm以下であった。得られた現像促進剤分散
物は孔径3.0μmのポリプロピレン製フィルターにてろ
過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。
体分散物についても現像促進剤−1と同様の方法により
分散し、20質量%の分散液を得た。
ハロゲン化合物―1(トリブロモメタンスルホニルベン
ゼン)10Kgと変性ポリビニルアルコール(クラレ(株)製
ポバールMP203)の20質量%水溶液10Kgと、トリイソプ
ロピルナフタレンスルホン酸ナトリウムの20質量%水溶
液0.4Kgと、水14Kgを添加して、良く混合してスラリー
とした。このスラリーをダイアフラムポンプで送液し、
平均直径0.5mmのジルコニアビーズを充填した横型サン
ドミル(UVM−2:アイメックス(株)製)にて5時間分散
したのち、ベンゾイソチアゾリノンナトリウム塩0.2gと
水を加えて有機ポリハロゲン化合物の濃度が26質量%に
なるように調製し、有機ポリハロゲン化合物―1分散物
を得た。こうして得たポリハロゲン化合物分散物に含ま
れる有機ポリハロゲン化合物粒子はメジアン径0.41μ
m、最大粒子径2.0μm以下であった。得られた有機ポ
リハロゲン化合物分散物は孔径10.0μmのポリプロピレ
ン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去し
て収納した。
製》有機ポリハロゲン化合物―2(N−ブチル−3−ト
リブロモメタンスルホニルベンゾアミド)10Kgと変性ポ
リビニルアルコール(クラレ(株)製ポバールMP203)の1
0質量%水溶液20Kgと、トリイソプロピルナフタレンス
ルホン酸ナトリウムの20質量%水溶液0.4Kgを添加し
て、良く混合してスラリーとした。このスラリーをダイ
アフラムポンプで送液し、平均直径0.5mmのジルコニア
ビーズを充填した横型サンドミル(UVM−2:アイメック
ス(株)製)にて5時間分散したのち、ベンゾイソチアゾ
リノンナトリウム塩0.2gと水を加えて有機ポリハロゲン
化合物の濃度が30質量%になるように調製した。この
分散液を40℃で5時間加温し、有機ポリハロゲン化合
物―2分散物を得た。こうして得たポリハロゲン化合物
分散物に含まれる有機ポリハロゲン化合物粒子はメジア
ン径0.40μm、最大粒子径1.3μm以下であった。得ら
れた有機ポリハロゲン化合物分散物は孔径3.0μmのポ
リプロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異
物を除去して収納した。
のクラレ(株)製変性ポリビニルアルコールMP203を水1
74.57Kgに溶解し、次いでトリイソプロピルナフタレン
スルホン酸ナトリウムの20質量%水溶液3.15Kgとフタラ
ジン化合物―1(6-イソプロピルフタラジン)の70質量
%水溶液14.28Kgを添加し、フタラジン化合物―1の5質
量%溶液を調製した。
物―1(1−(3−スルホフェニル)−5−メルカプト
テトラゾールナトリウム塩)7gを水993gに溶解し、0.
7質量%の水溶液とした。
ルカプト化合物―2(1−(3−メチルウレイド)−5
−メルカプトテトラゾールナトリウム塩)20gを水980
gに溶解し、2.0質量%の水溶液とした。
ue 60を64gと花王(株)製デモールNを6.4gに水250gを添
加し良く混合してスラリーとした。平均直径0.5mmのジ
ルコニアビーズ800gを用意してスラリーと一緒にベッ
セルに入れ、分散機(1/4Gサンドグラインダーミル:
アイメックス(株)製)にて25時間分散し、顔料−1分
散物を得た。こうして得た顔料分散物に含まれる顔料粒
子は平均粒径0.21μmであった。
のSBRラテックスは以下により調整した。重合開始剤
として過硫酸アンモニウム、乳化剤としてアニオン界面
活性剤を使用し、スチレン70.0質量、ブタジエン2
7.0質量およびアクリル酸3.0質量を乳化重合させ
た後、80℃で8時間エージングを行った。その後40
℃まで冷却し、アンモニア水によりpH7.0とし、さら
に三洋化成(株)製サンデットBLを0.22%になるよう
に添加した。次に5%水酸化ナトリウム水溶液を添加し
pH8.3とし、さらにアンモニア水によりpH8.4になる
ように調整した。このとき使用したNa+イオンとNH4+イ
オンのモル比は1:2.3であった。さらに、この液1
Kg対してベンゾイソチアゾリンノンナトリウム塩7%
水溶液を0.15ml添加しSBRラテックス液を調製した。
(3.0)-のラテックス) Tg22℃ 平均粒径0.1μm、濃度43質量%、25℃60%RHにおける平
衡含水率0.6質量%、イオン伝導度4.2mS/cm(イオン伝導
度の測定は東亜電波工業(株)製伝導度計CM-30S使用し、
ラテックス原液(43質量%)を25℃にて測定)、pH8.4 Tgの異なるSBRラテックスはスチレン、ブタジエン
の比率を適宜変更し、同様の方法により調整できる。
上記で得た脂肪酸銀分散物1000g、水276ml、顔料−1分
散物33g、有機ポリハロゲン化合物−1分散物21g、有機
ポリハロゲン化合物−2分散物58g、フタラジン化合物
―1溶液173g、SBRラテックス(Tg:22℃)液1082g、還元
剤錯体−1分散物299g、現像促進剤−1分散物5.7g、メ
ルカプト化合物−1水溶液9ml、メルカプト化合物−2
水溶液27mlを順次添加し、塗布直前にハロゲン化銀混合
乳剤A117gを添加して良く混合した乳剤層塗布液をその
ままコーティングダイへ送液し、塗布した。
粘度計で測定して、40℃(No.1ローター、60rpm)で2
5[mPa・s]であった。レオメトリックスファーイースト
株式会社製RFSフルードスペクトロメーターを使用し
た25℃での塗布液の粘度は剪断速度が0.1、1、10、10
0、1000[1/秒]においてそれぞれ230、60、46、24、18[m
Pa・s]であった。
0.38mgであった。
上記で得た脂肪酸銀分散物1000g、水276ml、顔料−1分
散物35g、有機ポリハロゲン化合物−1分散物32g、有機
ポリハロゲン化合物−2分散物46g、フタラジン化合物
―1溶液173g、SBRラテックス(Tg:20℃)液1082g、還元
剤−2分散物153g、水素結合性化合物−1分散物55g、
現像促進剤−1分散物4.8g、現像促進剤−2分散物5.2
g、色調調整剤−1分散物2.1g、メルカプト化合物−2
水溶液8mlを順次添加し、塗布直前にハロゲン化銀混合
乳剤A140gを添加して良く混合した乳剤層塗布液をその
ままコーティングダイへ送液し、塗布した。上記乳剤層
塗布液の粘度は東京計器のB型粘度計で測定して、40℃
(No.1ローター、60rpm)で40[mPa・s]であった。レ
オメトリックスファーイースト株式会社製RFSフルー
ドスペクトロメーターを使用した25℃での塗布液の粘度
は剪断速度が0.1、1、10、100、1000[1/秒]においてそ
れぞれ530、144、96、51、28[mPa・s]であった。
0.25mgであった。
アルコールPVA-205(クラレ(株)製)1000g、顔料の5質量
%分散物272g、メチルメタクリレート/スチレン/ブチル
アクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート/アクリ
ル酸共重合体(共重合重量比64/9/20/5/2)ラテックス19
質量%液4200mlにエアロゾールOT(アメリカンサイアナ
ミド社製)の5質量%水溶液を27ml、フタル酸二アンモニ
ウム塩の20質量%水溶液を135ml、総量10000gになるよ
うに水を加え、pHが7.5になるようにNaOHで調整して中
間層塗布液とし、9.1ml/m2になるようにコーティングダ
イへ送液した。塗布液の粘度はB型粘度計40℃(No.1ロ
ーター、60rpm)で58[mPa・s]であった。
ートゼラチン64gを水に溶解し、メチルメタクリレート
/スチレン/ブチルアクリレート/ヒドロキシエチルメタ
クリレート/アクリル酸共重合体(共重合重量比64/9/20
/5/2)ラテックス19.0質量%液112g、フタル酸の15質量
%メタノール溶液を30ml、4−メチルフタル酸の10質量
%水溶液23ml、0.5mol/L濃度の硫酸を28ml、エアロゾー
ルOT(アメリカンサイアナミド社製)の5質量%水溶液を5
ml、フェノキシエタノール0.5g、ベンゾイソチアゾリノ
ン0.1gを加え、総量750gになるように水を加えて塗布液
とし、4質量%のクロムみょうばん26mlを塗布直前にス
タチックミキサーで混合したものを18.6ml/m2になるよ
うにコーティングダイへ送液した。塗布液の粘度はB型
粘度計40℃(No.1ローター、60rpm)で20[mPa・s]で
あった。
ートゼラチン80gを水に溶解し、メチルメタクリレート
/スチレン/ブチルアクリレート/ヒドロキシエチルメタ
クリレート/アクリル酸共重合体(共重合重量比64/9/20
/5/2)ラテックス27.5質量%液102g、フッ素系界面活性
剤(F−1)の2質量%溶液を5.4ml、フッ素系界面活性
剤(F−2)の2質量%水溶液を5.4ml、エアロゾールOT
(アメリカンサイアナミド社製)の5質量%溶液を23ml、
ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒径0.7μm)4
g、ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒径4.5μ
m)21g、4-メチルフタル酸1.6g、フタル酸4.8g、0.5mo
l/L濃度の硫酸44ml、ベンゾイソチアゾリノン10mgに総
量650gとなるよう水を添加して、4質量%のクロムみょ
うばんと0.67質量%のフタル酸を含有する水溶液445ml
を塗布直前にスタチックミキサーで混合したものを表面
保護層塗布液とし、8.3ml/m2になるようにコーティング
ダイへ送液した。塗布液の粘度はB型粘度計40℃(No.1
ローター,60rpm)で19[mPa・s]であった。
支持体のバック面側に、アンチハレーション層塗布液を
ゼラチン塗布量が0.44g/m2となるように、また
バック面保護層塗布液をゼラチン塗布量が1.7g/m2とな
るように同時重層塗布し、乾燥し、バック層を作成し
た。
層、中間層、保護層第1層、保護層第2層の順番でスラ
イドビード塗布方式にて同時重層塗布し、熱現像感光材
料の試料を作成した。このとき、乳剤層と中間層は31℃
に、保護層第一層は36℃に、保護層第二層は37℃に温度
調整した。乳剤層の各化合物の塗布量(g/m2)は以下の
通りである。
はスピード160m/minで行い、コーティングダイ先端と支
持体との間隙を0.10〜0.30mmとし、減圧室の圧力を大気
圧に対して196〜882Pa低く設定した。支持体は塗布前に
イオン風にて除電した。引き続くチリングゾーンにて、
乾球温度10〜20℃の風にて塗布液を冷却した後、無接触
型搬送して、つるまき式無接触型乾燥装置にて、乾球温
度23〜45℃、湿球温度15〜21℃の乾燥風で乾燥させた。
乾燥後、25℃で湿度40〜60%RHで調湿した後、膜面を70
〜90℃になるように加熱した。加熱後、膜面を25℃まで
冷却した。
ック平滑度で感光性層面側が550秒、バック面が130秒で
あった。また、感光層面側の膜面のpHを測定したところ
6.0であった。
材料−1に対して、乳剤層塗布液−1を乳剤層塗布液−
2に変更し、さらにハレーション防止層から黄色染料化
合物−1を除き、バック面保護層および乳剤面保護層の
フッ素系界面活性剤をF−1およびF−2からそれぞれ
F−3およびF−4に変更した他は熱現像感光材料−1
と同様にして熱現像感光材料−2を作製した。このとき
の乳剤層の各化合物の塗布量(g/m2)は以下の通りであ
る。
の化学構造を示す。
ズに切断し、25℃50%の環境下で以下の包装材料に
包装し、2週間常温下で保管した後、以下の評価を行っ
た。 (包装材料)PET 10μ/PE 12μ/アルミ箔9μ/Ny 15μ/
カーボン3%を含むポリエチレン50μ酸素透過率:0.02ml
/atm・m2・25℃・day、水分透過率:0.10g/atm・m2・25
℃・day
ージャーFM−DP L(最大60mW(IIIB)出力の660nm半
導体レーザー搭載)にて露光・熱現像(112℃−119℃−
121℃−121℃に設定した4枚のパネルヒータで熱現像感
光材料−1は合計24秒、熱現像感光材料−2は合計1
4秒)し、得られた画像の評価を内蔵濃度計により行っ
た。
AL Em.No.51151(有効期限2003年1
2月)を用いても、上記同様の性状・効果が得られるこ
とが確認できている。
方法は、熱現像感光材料又は感光感熱記録材料を含む熱
現像記録材料に対して光又は熱を与えて熱現像する熱現
像装置であって、該熱現像装置が濃度補正条件を設定す
るための濃度補正用チャートを出力し、この濃度補正用
チャートの画像濃度を該熱現像装置内蔵の濃度計で単色
光源を用いて測定し、この濃度測定値を使って前記熱現
像装置における画像記録の濃度補正条件を校正する濃度
補正方法において、前記濃度補正用チャートで校正した
内蔵濃度計の低濃度〜中濃度部の測定値を使用しかつ高
濃度部の測定値は使用しないことを特徴とするもので、
このようにすることにより、赤色透過濃度のばらつきが
大きい感材を用いた場合や感材の色調変化が生じた場合
であっても、その部分の高濃度データは使用しないの
で、視覚濃度とのずれが生じなくなる。また、感材の標
準的な階調カーブを基に前記高濃度部の濃度値を外挿す
ることを特徴とするもので、このようにすることによ
り、高濃度部分において視覚濃度と一致する補正がなさ
れるので視覚濃度と実質上それほど差のない濃度補正を
行うことが出来る。さらに、感材の標準的な階調カーブ
を基に外挿された前記高濃度部の濃度値をユーザの選択
により修正可能としたことを特徴とするもので、このよ
うにすることにより、ユーザが独自の判断で高濃度部分
を変更できるので、文字通りユーザフレンドリーな濃度
補正方法となる。
像記録装置の概略構成図である。
材料を搬送するための搬送部と、走査露光部の概略構成
を示す構成図である。
的に一部拡大して示す側面図である。
ートの1例を示す図である。
である。
ートである。
内蔵温度計の測定した濃度測定値表、(b)はビジュア
ル濃度値表(パラメータ)、(c)は本発明の具体例1
により作成された濃度値表である。
換した表を示すもので、図9(c)は置換前の表であ
り、図9(d)は置換後の表である。
対濃度値の線図である。
は内蔵温度計の測定した濃度測定値表、(b)はビジュ
アル濃度値表(パラメータ)、(c)は本発明の具体例
2により作成された濃度値表である。
の線図である。
調をアップ又はダウンさせた露光エネルギ(横軸)対濃
度値(縦軸)の線図である。
手段) 19 走査露光部(レーザ照射手段) 21,22 駆動ローラ 23 ガイド板 25,26 スロープ部 29 押し当て部 35 レーザ光源 37 記録制御装置 41 ポリゴンミラー 43 fθレンズ 45 シリンドリカルミラー 80 画像処理装置 86 濃度補正部 88 画像処理部 90 測定値補正部 98 入力手段 100 レーザ記録装置 150 熱現像記録装置 500 濃度補正用チャート 600 内蔵濃度計 601 発光光源(半導体レーザまたは赤外LED) 601a 発光 602 透過光量検出部 602a 内蔵受光素子
Claims (5)
- 【請求項1】 熱現像感光材料又は感光感熱記録材料を
含む熱現像記録材料に対して光又は熱を与えて熱現像す
る熱現像装置であって、該熱現像装置が濃度補正条件を
設定するための濃度補正用チャートを出力し、この濃度
補正用チャートの画像濃度を該熱現像装置内蔵の濃度計
で単色光源を用いて測定し、この濃度測定値を使って前
記熱現像装置における画像記録の濃度補正条件を校正す
る濃度補正方法において、 前記濃度補正用チャートで校正した内蔵濃度計の低濃度
〜中濃度部の測定値を使用しかつ高濃度部の測定値は使
用しないことを特徴とする濃度補正方法。 - 【請求項2】 感材の標準的な階調カーブを基に前記高
濃度部の濃度値を外挿することを特徴とする請求項1記
載の濃度補正方法。 - 【請求項3】 感材の標準的な階調カーブを基に外挿さ
れた前記高濃度部の濃度値をユーザの選択により修正可
能としたことを特徴とする請求項2記載の濃度補正方
法。 - 【請求項4】 熱現像感光材料又は感光感熱記録材料を
含む熱現像記録材料に対して光又は熱を与えて熱現像す
る熱現像装置であって、濃度補正用チャートを出力する
濃度補正用チャート出力手段と、前記濃度補正用チャー
トの画像濃度を単色光源を用いて測定する内蔵濃度計
と、前記内蔵濃度計による前記濃度補正用チャートの濃
度測定値および前記濃度補正用チャート出力手段からの
既知の画像濃度から前記内蔵濃度計による濃度測定値を
前記既知の画像濃度と一致するように校正する画像濃度
校正手段とを有する熱現像装置において、 前記画像濃度校正手段が濃度補正用チャートで校正した
内蔵濃度計の低濃度〜中濃度部の測定値を使用しかつ高
濃度部の測定値は使用しないようにしたことを特徴とす
る熱現像装置。 - 【請求項5】前記高濃度部については感材の標準的な階
調カーブを基に高濃度部の濃度値を外挿する高濃度部濃
度値外挿手段と、該高濃度部の濃度値をユーザの選択に
より修正可能とする高濃度部濃度値修正手段を備えたこ
とを特徴とする請求項4記載の熱現像装置。
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