JP2003290222A - 超音波撮像装置及び超音波撮像方法 - Google Patents

超音波撮像装置及び超音波撮像方法

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JP2003290222A
JP2003290222A JP2002093958A JP2002093958A JP2003290222A JP 2003290222 A JP2003290222 A JP 2003290222A JP 2002093958 A JP2002093958 A JP 2002093958A JP 2002093958 A JP2002093958 A JP 2002093958A JP 2003290222 A JP2003290222 A JP 2003290222A
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ultrasonic
subject
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side signal
scanning direction
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JP2002093958A
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Tomoo Sato
智夫 佐藤
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被検体において観察すべき領域に造影剤が流
入する前に送信超音波ビームにより造影剤が破壊される
ことを容易に防止できる超音波撮像装置等を提供する。 【解決手段】 この超音波撮像装置は、複数の超音波ト
ランスデューサ14により超音波の送受信を行う超音波
用探触子13と、超音波用探触子に供給される複数の駆
動信号に遅延を与えて超音波ビームによって被検体を走
査させる送信側信号処理手段10〜12と、超音波エコ
ーの受信によって得られる複数の検出信号を処理して画
像情報を得る受信側信号処理手段15、16、18〜2
5と、受信側信号処理手段によって得られる画像情報に
基づいて被検体の画像を表示する表示手段26と、送信
側信号処理手段及び受信側信号処理手段を制御すると共
に、被検体の画像と共に超音波ビームの走査方向を表示
手段に表示させる制御手段10、17とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波を送受信す
ることにより被検体の超音波画像を得るために用いられ
る超音波撮像装置及び超音波撮像方法に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波診断装置や工業用の探傷装置等の
超音波撮像装置においては、通常、超音波の送受信機能
を有する複数の超音波トランスデューサを含む超音波用
探触子(プローブ)が用いられる。このような超音波用
探触子を用いて、複数の超音波トランスデューサから送
信される超音波を合波することにより形成される超音波
ビームによって被検体を走査することにより、被検体に
関する画像情報がサンプリングされる。また、その画像
情報に基づいて、被検体に含まれる2次元又は3次元の
領域における超音波画像が再現される。
【0003】ところで、超音波診断においては、造影剤
が用いられることがある。超音波は、音響インピーダン
スの異なる2つの物質の境界面で反射し、その差が大き
いほど、超音波の反射は強くなる。気体は、血液や生体
組織との音響インピーダンスの差が大きく、生体内で強
い超音波反射体となることから、気泡を含む造影剤が利
用されている。このような造影剤を強力な超音波により
壊し、その際に生じる高調波を検出することにより、超
音波画像を得ることができる。
【0004】気泡を生体内で一定時間安定に存在させる
ためには、気泡表面を殻や膜で覆うことにより気体の溶
解を遅らせたり、難溶性のガスを気泡に封じ込める等の
工夫が行われている。また、被検体において観察すべき
領域(癌のおそれがある臓器等)に造影剤が流入する前
に送信超音波ビームにより造影剤が破壊されることを防
ぐため、超音波ビームの走査方向を制御することも有効
である。
【0005】しかしながら、従来の超音波撮像装置にお
いては、超音波ビームによって被検体を走査する方向は
画面上に表示されない。また、超音波ビームによって被
検体を走査する方向を逆転するためには、超音波用探触
子を握り替えて180°回転させなければならず、一
度、診断を中断しなくてはならない。一般に、超音波診
断装置のマニュアル等には、超音波用探触子の向きと超
音波ビームの走査方向との関係が記載されておらず、ま
た、超音波用探触子を180°回転させると、表示画像
の左右の向きも反転するため、超音波用探触子の向きの
決定や表示画像の左右の判断はオペレータの経験に頼っ
ていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、上記の点に鑑
み、本発明の目的は、被検体において観察すべき領域に
造影剤が流入する前に送信超音波ビームにより造影剤が
破壊されることを容易に防止できる超音波撮像装置及び
超音波撮像方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、本発明の第1の観点に係る超音波撮像装置は、複数
の駆動信号に従って複数の超音波トランスデューサを動
作させることにより超音波ビームを被検体に送信すると
共に、被検体から反射される超音波エコーを受信する超
音波用探触子と、超音波用探触子に供給される複数の駆
動信号に遅延を与えることにより、超音波用探触子から
送信される超音波ビームによって被検体を走査させる送
信側信号処理手段と、超音波エコーの受信によって得ら
れる複数の検出信号を処理して画像情報を得る受信側信
号処理手段と、受信側信号処理手段によって得られる画
像情報に基づいて被検体の超音波画像を表示する表示手
段と、送信側信号処理手段及び受信側信号処理手段を制
御すると共に、被検体の超音波画像と共に超音波ビーム
の走査方向を表示手段に表示させる制御手段とを具備す
る。
【0008】また、本発明の第2の観点に係る超音波撮
像装置は、複数の駆動信号に従って複数の超音波トラン
スデューサを動作させることにより超音波ビームを被検
体に送信すると共に、被検体から反射される超音波エコ
ーを受信する超音波用探触子と、前記超音波用探触子に
供給される複数の駆動信号に遅延を与えることにより、
前記超音波用探触子から送信される超音波ビームによっ
て被検体を走査させる送信側信号処理手段と、超音波エ
コーの受信によって得られる複数の検出信号を処理して
画像情報を得る受信側信号処理手段と、前記受信側信号
処理手段によって得られる画像情報に基づいて被検体の
超音波画像を表示する表示手段と、前記超音波用探触子
から送信される超音波ビームの走査方向を選択するため
に用いられる走査方向選択部と、前記走査方向選択部を
用いて選択された走査方向に超音波ビームの走査を行う
ように前記送信側信号処理手段を制御する制御手段とを
具備する。ここで、制御手段が、超音波用探触子から送
信される超音波ビームの走査順序を乱数に従って定めて
も良いし、さらに、乱数をフレームによって変化させて
も良い。
【0009】さらに、本発明に係る超音波撮像方法は、
超音波用探触子を用いて超音波ビームによって被検体を
走査することにより画像情報を得る超音波撮像方法であ
って、超音波用探触子から送信される超音波ビームの走
査方向を選択するステップ(a)と、ステップ(a)に
おいて選択された走査方向に超音波ビームによって被検
体を走査するステップ(b)と、超音波エコーの受信に
よって得られる複数の検出信号を処理して画像情報を得
るステップ(c)と、ステップ(c)において得られる
画像情報に基づいて被検体の超音波画像を表示すると共
に超音波ビームの走査方向を表示するステップ(d)と
を具備する。
【0010】本発明の第1の観点によれば、被検体の超
音波画像と共に超音波ビームの走査方向が表示されるの
で、オペレータは、これを見ながら超音波用探触子の向
きを適切に調整することができる。また、本発明の第2
の観点によれば、オペレータは、超音波撮像装置のフロ
ントパネル等に設けられたスイッチ等の走査方向選択部
を用いて、容易に超音波ビームの走査方向を選択するこ
とができる。従って、被検体において観察すべき領域に
造影剤が流入する前に送信超音波ビームにより造影剤が
破壊されることを、容易に防止することが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態について説明する。なお、同一の構成要素には
同一の参照番号を付して、説明を省略する。図1は、本
発明の一実施形態に係る超音波撮像装置の主要構成を示
すブロック図である。この超音波撮像装置は、例えば、
生体の超音波診断に用いられる。図1に示すように、こ
の超音波撮像装置は、被検体に当接させて用いられる超
音波用探触子13を含んでいる。超音波用探触子13
は、超音波の送受信機能を有する複数の超音波トランス
デューサ14を有する。超音波トランスデューサ14と
しては、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等の
セラミック圧電材やPVDF(ポリフッ化ビニリデン)
等の高分子圧電材を材料とする圧電素子を用いることが
できる。
【0012】超音波の送信時において、送信遅延コント
ロール部11は、送信ビームフォーマ10が発生するデ
ータ及びアドレスに基づいて定められる遅延時間を有す
る複数の発火信号を複数のパルス発生回路(パルサ)1
2にそれぞれ供給する。複数のパルサ12は、供給され
た発火信号に応答して、複数の駆動信号を超音波用探触
子13に出力する。超音波用探触子13に含まれる複数
の超音波トランスデューサ14は、対応するパルサ12
から出力された駆動信号に基づいて超音波パルスを発生
する。
【0013】これらの超音波トランスデューサ14によ
って発生された超音波パルスは合波され、超音波ビーム
となって被検体に送信される。また、これらの超音波ト
ランスデューサ14は、被検体から反射された超音波エ
コーを受信して、複数の検出信号を出力する。なお、複
数の超音波パルスの合波により、異なる方向に延びる超
音波ビームを短い時間内に次々と形成する必要がある。
このため、パルサ12としては、高い繰り返し周期で駆
動信号を出力できる高速パルサが好ましい。
【0014】本実施形態においては、超音波用探触子1
3から送信される超音波ビームの走査方向をオペレータ
が選択するために用いられる走査方向選択部27が設け
られている。走査方向選択部27は、例えば、超音波撮
像装置のフロントパネルに設けられたスイッチや超音波
用探触子と一体化して設けられたスイッチによって構成
されたり、画像表示部26の画面上に表示されるアイコ
ンをキーボードやマウスを用いて選択可能とすることに
よって構成される。
【0015】システム制御部17は、走査方向選択部2
7を用いて選択された走査方向に超音波ビームの走査を
行うように、送信ビームフォーマ10及び送信遅延コン
トロール部11を制御することができる。この制御によ
り駆動信号の遅延時間が定められ、その差に対応した位
相差を有する超音波パルスが、複数の超音波トランスデ
ューサ14によって発生される。その結果、これらの超
音波パルスの合波によって形成される超音波ビームによ
って、所望の方向に又は所望の順序で、被検体を走査す
ることが可能となる。
【0016】一方、超音波の受信時において、複数の超
音波トランスデューサ14から出力された検出信号は、
それぞれに対応する複数の前置増幅器15によって増幅
された後、受信遅延コントロール部16に入力される。
受信遅延コントロール部16は、システム制御部17の
制御の下で、増幅された検出信号に所望の遅延を与えて
加算する。これにより、超音波用探触子13に含まれる
一連の超音波トランスデューサ14を用いて得られた複
数の検出信号における位相の整合が行われる。
【0017】受信遅延コントロール部16の出力信号
は、Log圧縮回路18によって対数圧縮され、さら
に、STC(Sensitivity Time gain Control:感度時
間利得制御)回路19によって、深部検出における検出
信号の減衰の補正が行われる。また、検波回路20によ
って、検出波形の検波が行われる。検波回路20から出
力された検出信号は、ADC(Analog to Digital Conv
erter:アナログ/ディジタル変換回路)21において
ディジタル信号に変換され、メモリ22に一旦記憶され
る。
【0018】さらに、DSC(Digital Scan Converto
r:ディジタルスキャンコンバータ)24において走査
フォーマットの変換を行うことにより、超音波ビームの
走査空間の画像データが物理空間の画像データに変換さ
れる。なお、3次元画像の表示を行う場合には、メモリ
22とDSC24との間に3次元画像構成部23を組み
込んでも良い。3次元画像構成部23は、メモリ22に
蓄積された複数枚の断層データから、ある体積について
のデータであるボクセルデータ(voxel データ)を生成
する。
【0019】DSC24によって走査フォーマットが変
換された画像データは、DAC(Digital to Analog Co
nverter:ディジタル/アナログ変換回路)25におい
てアナログ信号に変換され、画像表示部26に表示され
る。システム制御部17は、被検体の超音波画像と共
に、超音波ビームの走査方向を画像表示部26の画面上
に表示させる。オペレータは、これを見ながら、超音波
用探触子13の向きを適切に調整したり、走査方向選択
部27を用いて超音波ビームの走査方向を選択すること
が可能となる。
【0020】次に、超音波ビームによって被検体を走査
する1つの方法として、被検体に含まれる扇状の2次元
領域を角度方向に走査する所謂セクタ走査について説明
する。図2は、順方向のセクタ走査を説明するための図
である。
【0021】超音波用探触子13に含まれる複数の超音
波トランスデューサ14から被検体に送信された複数の
超音波が合波されることにより、図2の(a)に示すよ
うに、送信点30から深さ方向に延びる超音波ビーム3
1が形成される。このような超音波ビーム31により、
被検体に含まれる扇状の2次元領域33が、反時計回り
に一定の角度間隔で走査される。図2においては、1フ
レーム中の送信回数i=1〜N(Nは2以上の自然数)
に対応するN本の超音波ビームを示している。
【0022】被検体をセクタ走査する場合には、図2の
(b)に示すように、各々の超音波ビーム31に沿って
等間隔に分布する複数のサンプリング点32において反
射された超音波エコーが順に受信される。即ち、1本の
超音波ビームの走査において、その超音波ビーム上にあ
る複数のサンプリング点に関するそれぞれの画像情報
が、一定の時間おきにサンプリングされる。
【0023】このため、図2の(c)に示すように、1
本の超音波ビームの走査のために、一定の繰り返し時間
PRT(Pulse Repetition Time)が必要である。さら
に、複数の超音波ビームの走査に必要な繰り返し時間P
RTの合計が、2次元領域全体の走査に必要な撮像時間
を構成する。1回の繰り返し時間PRTにおいて、パル
ス送信時間帯TP内に1本の超音波ビームを形成するた
めに、複数の超音波トランスデューサから被検体に超音
波が送信される。そして、図2の(c)における複数の
白丸が示す時間において、超音波ビームに沿って分布し
た複数のサンプリング点から反射される超音波が受信さ
れ、これに基づいてそれぞれのサンプリング点に関する
画像情報がサンプリングされる。
【0024】次に、超音波ビームを偏向させる原理につ
いて説明する。図3は、超音波ビームの偏向(ビームス
テアリング)法の原理を示す図である。図3に示すよう
に、複数の超音波トランスデューサ14の内で、超音波
用探触子13の一端に位置する超音波トランスデューサ
ch1から最初に超音波パルスを放射する。その後、あ
る時間だけ経過した後に、超音波トランスデューサch
2から超音波パルスを放射する。同様にして、超音波ト
ランスデューサch3〜chM(Mは2以上の自然数)
から超音波パルスを放射する。その結果、放射された超
音波パルスの合波による超音波ビームは、探触子の正面
よりも図中左側に偏向する。このように、複数の超音波
トランスデューサから超音波パルスを放射する際の遅延
時間は、超音波ビームの所望の偏向角によって定められ
る。ここで、チャンネル間の遅延時間の差を調整するこ
とにより、超音波ビームの偏向角を変化させることがで
きる。
【0025】図4の(a)は、順方向のセクタ走査にお
いて、各々のパルス送信時間帯TP内に、複数の超音波
トランデューサが超音波パルスを放射するタイミングを
示す図である。
【0026】図4の(a)に示すように、第1回目の超
音波ビーム送信(i=1)においては、超音波トランス
デューサch1が最初に超音波パルスを放射し、ある時
間ごとに超音波トランスデューサch2〜chMが超音
波パルスを放射する。1フレームの前半において、チャ
ンネル間の時間差は次第に減少して行く。
【0027】1フレームの後半においては、超音波トラ
ンスデューサの駆動順序が逆転して、超音波トランスデ
ューサchMが最初に超音波パルスを放射し、ある時間
ごとに超音波トランスデューサch(M−1)〜ch1
が超音波パルスを放射する。チャンネル間の時間差は、
次第に増加して行く。第N回目の超音波ビーム送信(i
=N)において、超音波トランスデューサch1が超音
波パルスを放射すると、1フレーム分の超音波ビームの
送信が終了し、また、次のフレームのために同様の動作
を繰り返す。
【0028】順方向のセクタ走査においては、画面上で
左から右に向けて被検体が走査される。従って、図4の
(b)に示すように、画面上には、左から右に向けて被
検体を走査したことを示す右向きの矢印が表示される。
【0029】このように、それぞれの超音波トランスデ
ューサの駆動における遅延時間は、超音波ビームの偏向
方向を反映する1フレーム中の送信回数iと、超音波ト
ランスデューサのチャンネル番号chとの組合せ(i,
ch)によって決まる。従って、図1に示す送信ビーム
フォーマ10は、1フレーム中における送信回数i及び
超音波トランスデューサのチャンネル番号chをアドレ
スとして、それぞれの超音波トランスデューサを駆動す
るために用いる遅延時間τ(i,ch)を、送信遅延コ
ントロール部11の遅延時間格納メモリ1に格納してお
く。超音波ビームの送信時において、これらの遅延時間
τ(i,ch)は、送信ビームフォーマ10から供給さ
れるアドレスに基づいて読み出される。
【0030】後で説明するランダムなセクタ走査を行う
場合には、システム制御部17又は送信ビームフォーマ
10が、擬似ランダム関数を用いて、超音波ビームの走
査順序を乱数に従って定める。この乱数は、複数のフレ
ームについて同じものを用いても良いし、フレームによ
って変化させても良い。乱数をフレームによって変化さ
せることは、擬似ランダム関数の初期値をフレームによ
って変更することによって実現できる。
【0031】さらに、送信遅延コントロール部11は、
ラッチ回路及びディジタルコンパレータ2と、カウンタ
3とを含んでいる。カウンタ3は、各フレームの初期に
おいてリセット信号によってリセットされた後、システ
ム制御部17から供給される送信マスタークロック信号
をカウントする。ラッチ回路及びディジタルコンパレー
タ2は、遅延時間格納メモリ1から読み出されたデータ
とカウンタ3が出力するカウント値とが一致すると、パ
ルサ12に発火信号を出力する。これにより、遅延時間
τ(i,ch)に対応した位相差を有する超音波パルス
を複数の超音波トランスデューサから被検体に送信し、
これらの超音波パルスの合波によって形成される超音波
ビームを所望の方向に偏向することができる。
【0032】次に、逆方向のセクタ走査について、図5
を参照しながら説明する。図5の(a)は、逆方向のセ
クタ走査における動作を説明するための図である。図5
の(a)に示すように、逆方向のセクタ走査において
は、被検体に含まれる扇状の2次元領域33が、時計回
りに所定の角度間隔で走査される。図5の(a)におい
ては、1フレーム中の送信回数i=1〜Nに対応するN
本の超音波ビームを示している。
【0033】図5の(b)に示すように、第1回目の超
音波ビーム送信(i=1)においては、超音波トランス
デューサchMが最初に超音波パルスを放射し、ある時
間ごとに超音波トランスデューサch(M−1)〜ch
1が超音波パルスを放射する。1フレームの前半におい
て、チャンネル間の時間差は次第に減少して行く。
【0034】1フレームの後半においては、超音波トラ
ンスデューサの駆動順序が逆転して、超音波トランスデ
ューサch1が最初に超音波パルスを放射し、ある時間
ごとに超音波トランスデューサch2〜chMが超音波
パルスを放射する。チャンネル間の時間差は、次第に増
加して行く。第N回目の超音波ビーム送信(i=N)に
おいて、超音波トランスデューサchMが超音波パルス
を放射すると、1フレーム分の超音波ビームの送信が終
了し、また、次のフレームのために同様の動作を繰り返
す。
【0035】逆方向のセクタ走査においては、画面上で
右から左に向けて被検体が走査される。従って、図5の
(c)に示すように、画面上には、右から左に向けて被
検体を走査したことを示す左向きの矢印が表示される。
【0036】このように、本実施形態においては、超音
波ビームの走査方向を逆転できるので、超音波用探触子
の物理的な向きが画面上で一定となるように、システム
制御部17が受信系の信号処理回路を制御している。オ
ペレータは、この表示画面を見ることにより、超音波ビ
ームの走査方向が造影剤の流入方向に対して適切である
か否かを判断し、必要な場合には超音波ビームの走査方
向を逆転させる。これにより、観察すべき領域に造影剤
が流入する前に送信超音波ビームにより造影剤が破壊さ
れることを、容易に防止することができる。
【0037】次に、ランダム単純繰り返しのセクタ走査
について説明する。図6は、ランダム単純繰り返しのセ
クタ走査における動作を説明するための図である。図6
の(a)に示すように、ランダムなセクタ走査において
は、被検体に含まれる扇状の2次元領域33が、ランダ
ムな角度θで走査される。図6の(a)においては、1
フレーム中の送信回数i=1〜Nに対応するN本の超音
波ビームを示している。
【0038】このセクタ走査においては、乱数に従って
ランダムな角度θで2次元領域33を走査するため、図
6の(b)に示すように、1フレーム中の送信回数iと
超音波パルス放射の遅延時間との関係もランダムとな
る。このようにして1フレーム分の超音波ビームの送信
が終了し、また、次のフレームのために同様の動作を繰
り返す。ここでは、複数のフレームについて同じ乱数を
用いているので、同じディレイパターンが続くことにな
る。画面上には、図6の(c)に示すように、同じラン
ダム走査を複数のフレーム間で繰り返すことを示す「R
ep−Ran」(Repeat Random)という文字が表示さ
れる。
【0039】次に、ランダムなセクタ走査について説明
する。図7は、ランダムなセクタ走査における動作を説
明するための図である。このセクタ走査においては、乱
数に従って、図6の(a)と同様なセクタ走査を行う。
ただし、図7の(a)に示すように、フレームによって
乱数を変化させているため、フレームごとに異なるディ
レイパターンが用いられる。画面上には、図7の(b)
に示すように、複数のフレーム間においてもランダムな
走査を行ったことを示す「Ran」(Random)という文
字が表示される。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
被検体において観察すべき領域に造影剤が流入する前に
送信超音波ビームにより造影剤が破壊されることを、容
易に防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る超音波撮像装置の主
要構成を示すブロック図である。
【図2】順方向のセクタ走査を説明するための図であ
る。
【図3】超音波ビームの偏向の原理を示す図である。
【図4】(a)は、順方向のセクタ走査における超音波
パルスの放射タイミングを示す図であり、(b)は、順
方向のセクタ走査における表示画面を示す図である。
【図5】逆方向のセクタ走査における動作を説明するた
めの図である。
【図6】ランダム単純繰り返しのセクタ走査における動
作を説明するための図である。
【図7】ランダムなセクタ走査における動作を説明する
ための図である。
【符号の説明】
1 遅延時間格納メモリ 2 ラッチ回路及びディジタルコンパレータ 3 カウンタ 10 送信ビームフォーマ 11 送信遅延コントロール部 12 パルサ 13 超音波用探触子 14 超音波トランスデューサ 15 増幅器 16 受信遅延コントロール部 17 システム制御部 18 Log圧縮回路 19 STC回路 20 検波回路 21 ADC 22 メモリ 23 3次元画像構成部 24 DSC 25 DAC 26 画像表示部 27 走査方向選択部 30 送信点 31 超音波ビーム 32 サンプリング点 33 2次元領域
フロントページの続き Fターム(参考) 4C301 AA02 BB02 BB23 EE07 EE20 GB02 HH11 HH12 HH32 HH36 HH38 HH51 JB03 JB04 JB06 JB13 JB29 JB50 KK16 KK40 LL04 LL05 LL20 4C601 BB05 BB06 BB07 BB23 EE04 EE30 GB01 GB03 HH14 HH16 HH31 JB01 JB02 JB03 JB04 JB05 JB11 JB13 JB19 JB21 JB34 JB45 JB55 JB60 JC25 JC40 KK21 KK50 LL01 LL02 LL05 LL40 5D019 AA06 BB02 BB04 BB18 FF04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の駆動信号に従って複数の超音波ト
    ランスデューサを動作させることにより超音波ビームを
    被検体に送信すると共に、被検体から反射される超音波
    エコーを受信する超音波用探触子と、 前記超音波用探触子に供給される複数の駆動信号に遅延
    を与えることにより、前記超音波用探触子から送信され
    る超音波ビームによって被検体を走査させる送信側信号
    処理手段と、 超音波エコーの受信によって得られる複数の検出信号を
    処理して画像情報を得る受信側信号処理手段と、 前記受信側信号処理手段によって得られる画像情報に基
    づいて被検体の超音波画像を表示する表示手段と、 前記送信側信号処理手段及び前記受信側信号処理手段を
    制御すると共に、被検体の超音波画像と共に超音波ビー
    ムの走査方向を前記表示手段に表示させる制御手段と、
    を具備する超音波撮像装置。
  2. 【請求項2】 複数の駆動信号に従って複数の超音波ト
    ランスデューサを動作させることにより超音波ビームを
    被検体に送信すると共に、被検体から反射される超音波
    エコーを受信する超音波用探触子と、 前記超音波用探触子に供給される複数の駆動信号に遅延
    を与えることにより、前記超音波用探触子から送信され
    る超音波ビームによって被検体を走査させる送信側信号
    処理手段と、 超音波エコーの受信によって得られる複数の検出信号を
    処理して画像情報を得る受信側信号処理手段と、 前記受信側信号処理手段によって得られる画像情報に基
    づいて被検体の超音波画像を表示する表示手段と、 前記超音波用探触子から送信される超音波ビームの走査
    方向を選択するために用いられる走査方向選択部と、 前記走査方向選択部を用いて選択された走査方向に超音
    波ビームの走査を行うように前記送信側信号処理手段を
    制御する制御手段と、を具備する超音波撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段が、前記超音波用探触子か
    ら送信される超音波ビームの走査方向を反転させること
    ができる、請求項2記載の超音波撮像装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段が、被検体の超音波画像と
    共に超音波ビームの走査方向を前記表示手段に表示させ
    る、請求項2又は3記載の超音波撮像装置。
  5. 【請求項5】 超音波用探触子を用いて超音波ビームに
    よって被検体を走査することにより画像情報を得る超音
    波撮像方法であって、 前記超音波用探触子から送信される超音波ビームの走査
    方向を選択するステップ(a)と、 ステップ(a)において選択された走査方向に超音波ビ
    ームによって被検体を走査するステップ(b)と、 超音波エコーの受信によって得られる複数の検出信号を
    処理して画像情報を得るステップ(c)と、 ステップ(c)において得られる画像情報に基づいて被
    検体の超音波画像を表示すると共に超音波ビームの走査
    方向を表示するステップ(d)と、を具備する超音波撮
    像方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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