JP2004174236A - 超音波撮像方法及び超音波撮像装置 - Google Patents

超音波撮像方法及び超音波撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 高ボリュームレートで画像情報を得ると共に、解像度を向上させることができる超音波撮像方法及び装置を提供する。
【解決手段】 この超音波撮像装置は、複数の超音波トランスデューサを含む超音波トランスデューサアレイと、複数の超音波トランスデューサに複数の駆動信号をそれぞれ供給するパルサと、隣接する2つの超音波ビームが互いに20°以上離れるように、所定の期間内に複数の方向に向けて複数の超音波ビームをそれぞれ送信するようにパルサを制御する発火タイミングコントローラと、複数の検出信号に対して所定の信号処理を施すレシーバと、超音波トランスデューサから送信される超音波ビームの数に応じて設けられ、レシーバによって処理された検出信号に基づいて、送信された複数の超音波ビームの各々について複数の受信焦点を形成するように位相整合を行う複数の位相整合演算部とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、超音波を用いて生体内臓器の診断や非破壊検査を行うための超音波撮像方法及び超音波撮像装置に関する。
一般的に、超音波診断装置や工業用の探傷装置等を含む超音波撮像装置においては、超音波の送受信機能を有する複数の超音波トランスデューサを含む超音波トランスデューサアレイが用いられる。超音波トランスデューサアレイを備える超音波撮像装置においては、複数の超音波を合波することにより形成された音線によって被検体を走査することにより、被検体に関する画像情報が得られる。そして、この画像情報に基づいて、被検体に関する2次元又は3次元画像が再現される。
このような超音波撮像装置において、超音波トランスデューサアレイを用いて超音波ビームを送受信する方法として、以下(1)、(2)に述べる方式が知られている。また、非特許文献1には、超音波ビームを設計することが記載されている。
(1)1方向超音波ビーム送信−超音波エコー分割受信方式
図14の(a)は、従来の方式による超音波ビームの送信状態の一例を説明するための模式図であり、図14の(b)は、同様に、超音波ビームの受信状態の一例を説明するための模式図である。この方式においては、送信部に接続された複数のパルサから供給される駆動信号に基づいて、超音波トランスデューサアレイ100に含まれている複数の超音波トランスデューサ101のそれぞれから、超音波パルスが間欠的に送信される。この超音波パルスは、図14の(a)に示すように、超音波トランスデューサアレイ100から被検体に向けて送信され、被検体内を伝播して超音波ビーム102を形成する。超音波ビーム102は、送信位置から近距離の領域においては進行するほど次第に狭くなっていき、焦点Fで最も狭くなり、その後は次第に広がっていく。この超音波ビームが被検体内に存在する反射体によって反射されて超音波エコーが発生し、図14の(b)に示すように、この超音波エコーが超音波トランスデューサアレイ100によって受信される。超音波トランスデューサアレイ100に含まれる複数の超音波トランスデューサ101から出力される検出信号は、受信部に接続されている複数の位相整合演算手段によって所定の遅延が与えられた後に加算され、受信した超音波ビームごとの検出信号が得られる。この例では、3つの受信超音波ビーム103、104及び105が示されている。
(2)多方向超音波ビーム送信−超音波エコー非分割受信方式
図15は、従来の方式による超音波ビームの送受信状態の他の例を説明するための模式図である。この方式においては、超音波トランスデューサアレイ100に複数種類の駆動信号が供給される。これより、複数組のパルサから、超音波トランスデューサアレイ100に含まれる複数の超音波トランスデューサ101に、同時に複数種類の駆動信号が供給される。例えば、図15に示すように、1組のエレメントにA系パルスとB系パルスの2組のタイミングパルスを印加して、超音波ビームAと超音波ビームBの両方を発生する。なお、A系パルスとB系パルスとが重なる場合には、共通パルスとなる。これらの超音波ビームA、Bは、被検体に向けて同時に複数の方向(例えば、2方向)に送信される。
このような超音波診断方法や超音波診断装置においては、近年、分解能をさらに向上させると共に、より高速に撮像を行うことによりリアルタイム性を向上させることが求められている。そのために、非特許文献2には、所定の期間内に送信される超音波ビームの本数を増やすことが記載されている。
しかしながら、これらの文献においては、マルチビームの送受信におけるクロストークの問題に関しては検討されておらず、クロストークの抑制に必要となる条件や手段についても開示されていない。さらに、送信ビームの数や受信焦点の数をパラメータとしてクロストーク量を定量的に把握するための考え方も述べられていない。
神田浩、他「デジタル超音波技術」,臨床放射線 臨時増刊号,金原出版株式会社,1998年,第43巻,第11号,pp.1248−1252 R.E.デビッドセン、他「リアルタイムボルメトリックイメージングに用いられる2次元ランダムアレイ(TWO-DIMENSIONAL RANDOM ARRAYS FOR REAL TIME VOLUMETRIC IMAGING)」,ウルトラソニック イメージング(ULTRASONIC IMAGING)16,1994年,pp.143−163
本発明は、上記のような事情を考慮してなされたものである。本発明の第1の目的は、高フレームレート又は高ボリュームレートの画像情報を得ることである。また、本発明の第2の目的は、超音波画像における解像度を向上させることである。
上記課題を解決するため、本発明の1つの観点に係る超音波撮像方法は、被検体内の測定対象に向けて超音波ビームを送信し、該測定対象から反射される超音波エコーを受信して処理することにより、該測定対象に関する画像情報を得る超音波撮像方法であって、隣接する2つの超音波ビームが互いに20°以上離れるように、所定の期間内に複数の方向に向けて複数の超音波ビームをそれぞれ送信するステップ(a)と、送信された複数の超音波ビームの各々について複数の受信焦点を形成するように、超音波エコーを検出して得られる複数の検出信号を処理するステップ(b)とを具備する。
また、本発明の1つの観点に係る超音波撮像装置は、被検体内の測定対象に向けて超音波ビームを送信し、該測定対象から反射される超音波エコーを受信して処理することにより、該測定対象に関する画像情報を得る超音波撮像装置であって、駆動信号に従って超音波を送信すると共に、超音波を受信して検出信号を出力する複数の超音波トランスデューサを含む超音波トランスデューサアレイと、複数の超音波トランスデューサに複数の駆動信号をそれぞれ供給する送信側信号処理手段と、隣接する2つの超音波ビームが互いに20°以上離れるように、所定の期間内に複数の方向に向けて複数の超音波ビームをそれぞれ送信するように送信側信号処理手段を制御する制御手段と、複数の超音波トランスデューサからそれぞれ出力される複数の検出信号に対して所定の信号処理を施す受信側信号処理手段と、超音波トランスデューサアレイから送信される超音波ビームの数に応じて設けられ、受信側信号処理手段によって処理された検出信号に基づいて、送信された複数の超音波ビームの各々について複数の受信焦点を形成するように位相整合を行う複数の位相整合手段とを具備する。
本発明によれば、複雑なマルチビームの送受信における基本課題であるクロストーク量をシミュレーションにより定量的に求めることが可能となった。これにより、クロストーク量を抑えながら、単位時間当たりの超音波ビームの送受信回数を増加させて、高フレームレート又は高ボリュームレートの超音波撮像を行うことができる。あるいは、超音波画像における解像度を向上させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態に係る超音波撮像装置の構成を示すブロック図である。この超音波撮像装置は、例えば、人体等の診察用の超音波診断装置や工業用の探傷装置として用いられる。
図1に示すように、この超音波撮像装置は、被検体に当接させて用いられる超音波トランスデューサアレイ10を有している。図1に示す超音波トランスデューサアレイ10は、超音波の送受信機能を有する複数個(N×N=N個)の超音波トランスデューサ11を含む、いわゆる2次元トランスデューサアレイである。超音波トランスデューサアレイ10においては、複数の超音波トランスデューサ11が、例えば、N行N列の2次元マトリックスに配列されている。
超音波トランスデューサ11としては、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)やPVDF(polyvinyl difluoride)を材料とする圧電素子が用いられる。圧電素子は、電圧を印加されることより伸縮し、超音波を発生する。また、反対に、圧電素子は、超音波を印加されることにより伸縮し、電気信号(検出信号)を発生する。
あるいは、このような圧電素子を超音波の送信素子として用い、微細な光ファイバーの先端にそれぞれ形成されたファブリーペロー共振器(FPRと略称)又はファイバーブラッググレーティング等を超音波の受信素子として用い、これらを組み合わせて超音波トランスデューサアレイ10を構成しても良い。
個の超音波トランスデューサ11には、N個のパルサ12、及び、N個のレシーバ14がそれぞれ接続されている。
各パルサ12は、後述するシステム制御部20に内蔵されている発火タイミングコントローラ25の出力信号に基づいて励振して、超音波トランスデューサアレイ10の対応する超音波トランスデューサ11に駆動信号を出力する。各超音波トランスデューサ11は、パルサ12から入力された駆動信号に基づいて超音波パルスを被検体に送信し、被検体から反射された超音波パルスを受信して検出信号を出力する。これらのパルサは、高い繰り返し周期(例えば、3MHz〜10MHz)で連続的に駆動信号を出力できる高速パルサである。
各レシーバ14は、プリアンプ15、TGC(time gain compensation)増幅器16及びA/D変換器17を備えている。各超音波トランスデューサ11から出力された検出信号は、対応するレシーバ14に含まれるプリアンプ15及びTGC増幅器16においてアナログ処理を施される。このアナログ処理により、これらの検出信号のレベルが、A/D変換器17の入力信号レベルに整合される。TGC増幅器16から出力されたアナログ信号は、A/D変換器17によってそれぞれディジタル信号(データ)に変換される。
システム制御部20は、メモリ21と、複数の位相整合演算部22a〜22dと、表示画像演算部23と、発火タイミングコントローラ25とを含んでおり、超音波撮像装置のシステム全体を制御している。
発火タイミングコントローラ25には、各パルサ12が接続されている。発火タイミングコントローラ25は、各パルサ12を励振するための信号を出力する。本実施形態においては、発火タイミングコントローラ25は、電子回路によって構成されているが、パターンジェネレータ等によって構成されても良い。発火タイミングコントローラ25の制御により、超音波トランスデューサアレイ10から複数方向に向けて超音波ビームを送信するための送信フォーカス処理が可能となる。
複数のレシーバ14の出力には、メモリ21が接続されている。メモリ21は、各レシーバ14のA/D変換器17から出力された検出データを一時的に記憶する。
位相整合演算部22a〜22dは、メモリ21に記憶されている検出データの位相を整合するために演算処理を行う。位相整合演算部22a〜22dは、超音波トランスデューサアレイ10から所定の期間内に(同時又はほぼ同時に)並列に送信される超音波ビーム(送信ビーム)の本数に応じて設けられている。ここで、所定の期間とは、具体的には、複数の超音波トランスデューサ11から送信される超音波によって送信ビームを形成するための送信フォーカス処理において用いられるディレイ時間の数倍程度の期間をいう。
本実施形態においては、超音波ビームを4本並列に送信するので、4つの位相整合演算部22a〜22dを設けているが、並列に送信される超音波ビームの本数に応じて位相整合演算部の数を増減しても良い。位相整合演算部22a〜22dの各系統は、シフトレジスタ遅延線やディジタル微小遅延器、若しくはソフトウエア、又は、これらの組み合わせによって構成されている。なお、位相整合演算部22a〜22dは、図1においては各々の送信ビームについて1個のブロックで示されているが、各々の送信ビームについての受信焦点の数に応じて複数の系統を備えている。
位相整合演算部22aによる受信ビームフォーミングは次のようにして行われる。位相整合演算部22aの各系統は、各超音波トランスデューサ11から出力される検出信号に基づいて得られた検出データに所定の遅延を与える。これにより、超音波トランスデューサアレイ10に含まれる一連の超音波トランスデューサ11を用いて得られた複数の検出データの位相が整合される。さらに、位相整合演算部22aは、これらの検出データをディジタル加算する。このように、複数の系統を有する位相整合演算部22aを用いることにより、複数の送信ビームに対する受信フォーカス処理を同時に達成することができる。
位相整合演算部22b〜22dも、位相整合演算部22aと同様に位相整合を行う。
表示画像演算部23は、位相整合演算部22a〜22dから出力されたデータに対して、検出波形の検波や、画像データへの変換や、所定の画像処理を施し、さらに、走査フォーマットの変換を行う。これにより、音線データ空間の画像データが物理空間の画像データに変換される。さらに、表示画像演算部23は、複数枚の断層データから、ある体積についてのデータであるボクセルデータ(voxel data)を生成し、3次元画像の表示を行うための演算を行う。
表示画像演算部23は、モニタ30に接続されている。モニタ30は、表示画像演算部23で走査フォーマットが変換された画像データを、D/A変換によってアナログ信号に変換し、これらの信号に基づいて画像を表示する。
次に、本実施形態に係る超音波撮像方法について説明する。
図2に示すように、被検体内の撮像領域は、1つの走査方向について角度θ、即ち、θ×θで見込まれる領域として規定される。本実施形態においては、θ=45°〜90°としている。また、図3は、撮像領域に向けて送信及び受信された超音波ビームの焦点における断面(焦点面)FFを示している。
本実施形態においては、被検体内の撮像領域に向けて、複数の超音波ビーム(送信ビーム)TB1〜TB4を並行して送信し、送信ビームTB1〜TB4に対応する超音波エコーをそれぞれ受信する際に受信フォーカス処理を行うことにより、複数の受信ビームRB1〜RB16として分割受信している。以下において、複数の超音波ビームを並行して送信することを、マルチビーム送信という。
本実施形態において、このように超音波ビームの送受信を行う理由について、以下に説明する。
例えば、θ=60°の場合に、緻密な超音波画像を得るために必要とされる1つの走査方向におけるサンプリングの角度間隔Δθを0.7°とすると、撮像領域全体を走査するために送受信される超音波ビームの本数は、次式により求められる。
(ビームの全本数)=(θ/Δθ)×(θ/Δθ)
=(60/0.7)×(60/0.7)≒7346本 …(1)
また、リアルタイムに超音波画像を得るために、ボリュームレートVOL=30vol/secで画像データを取得する場合には、1ボリュームあたりに要するデータ取得時間は、1/30≒33×10−3秒となる。例えば、被検体内の深度DOB=15cmに位置する臓器等を撮像する場合に、超音波が被検体内を伝搬する距離は往復30cmとなるので、超音波の音速をVUS=1540m/secとすると、超音波を送信してから受信するまでの時間は次式のようになる。
0.3/1540=1.948×10−4秒 …(2)
このとき、超音波ビームを1本ずつ送受信して被検体内を走査するものとすると、1ボリュームあたりのデータ取得時間内に超音波ビームを往復させることができる回数Tは、次式により求められる。
T=(33×10−3)/(1.948×10−4)≒169回 …(3)
撮像領域全体を走査するために、169回で7346本の超音波ビームの送受信を行うためには、1回あたりに送受信される超音波ビームの本数は次のようになる。
7346/169≒43 …(4)
即ち、被検体内の撮像領域に向けて1回につき43本の超音波ビームを並行して送受信し、これを169回繰り返すことにより、1ボリュームあたりのデータ取得時間内に、撮像領域全体に関する画像データを収集できることになる。
同様にして、θ=90°の場合には、撮像領域全体を走査するために送受信される超音波ビームの本数は、(90/0.7)×(90/0.7)≒16530本となる。この場合には、超音波ビームを1回につき16530/169≒97本送受信し、これを169回繰り返せば良いことになる。
さらに、θ=45°の場合には、撮像領域全体を走査するために送受信される超音波ビームの本数は、(45/0.7)×(45/0.7)≒4133本となる。この場合には、超音波ビームを1回につき4133/169≒24本送受信し、これを169回繰り返せば良いことになる。
しかしながら、例えば、60°×60°程度の撮像領域に向けて43本の超音波ビームを並行して送信すると、隣接する超音波ビームの間隔が狭くなり、クロストークが生じる原因になってしまう。そこで、本実施形態においては、複数の領域に関する画像データを並行して得るために、複数の超音波ビームをマルチビーム送信すると共に、各々の送信ビームに対応する超音波エコーに対して複数の受信焦点を形成するように受信フォーカス処理を行うことにより、1本の超音波エコーを複数の受信ビームとして分割受信している。そのために、1回のマルチビーム送信によって送信可能な超音波ビームの本数の範囲と、超音波エコーを分割受信することができる本数の範囲について検討を行った。
まず、1回のマルチビーム送信によって送信可能な超音波ビームの本数について検討する。この場合には、隣接する超音波ビームの間隔が狭いとサイドローブの影響が大きくなり、画像データの信頼性が低下することが問題となる。そこで、画質に影響しない程度にサイドローブの影響を抑制するための条件について説明する。なお、「サイドローブの影響」とは、第1の送信ビームに隣接する第2の送信ビームが送信方向の反射体から反射されることにより生じた超音波エコーが、第1の送信ビームによる超音波エコーに加わることをいう。
図4に示すように、θ×θで表される撮像領域に複数の超音波ビームを同時に送信する場合に、隣接する送信ビームの間隔とサイドローブ信号の強度との関係を、シミュレーションによって求めた。図5に、そのシミュレーション結果を示す。なお、「サイドローブ信号の強度」とは、第1の送信ビームに隣接する第2の送信ビームが送信方向の反射体から反射されることにより生じて第1の送信ビームによる超音波エコーに加わる超音波エコーの強度のことをいう。図4及び図5において、ΔθTBは、隣接する送信ビームの間隔を示し、ISL(ΔθTB)は、サイドローブ信号の強度を示している。
また、図5に示す曲線は、シミュレーション結果に基づいて回帰分析を行うことにより求められた近似式を表している。即ち、サイドローブ信号の強度ISL(ΔθTB)は、次式によって表される。
SL(ΔθTB)=0.2/(ΔθTB+1)+0.8/(ΔθTB +1)
…(5)
図5に示すように、隣接する送信ビームの間隔が22°より大きくなると、サイドローブ信号の強度は0.01以下になり、さらに、送信ビームの間隔が30°以上になると、サイドローブ信号の強度はごく僅かになることがわかる。サイドローブ信号の強度がISL(ΔθTB)≦0.01であれば、サイドローブが超音波画像に及ぼす影響を無視することができる。
このようなシミュレーション結果に基づいて、隣接する送信ビームの間隔を20°以上にするという条件を設定する。また、撮像領域の1方向についてnt個の領域に分割し、各領域に1本ずつ超音波ビームを送信するものとすると、ΔθTB=θ/ntと表される。これらにより、次の条件式が求められる。
θ/nt≧20° …(6)
式(6)を変形すると、次式が得られる。
nt≦θ/20°=0.05・θ …(7)
式(7)に、θ=45°、60°、85°、90°をそれぞれ代入すると、撮像領域の1方向について、送信ビーム数の上限は次のようになる。
θ=45°の場合、nt≦2.25 …(8a)
θ=60°の場合、nt≦3.00 …(8b)
θ=85°の場合、nt≦4.25 …(8c)
θ=90°の場合、nt≦4.50 …(8d)
図6は、式(6)に基づいて作成された、θ=45°、60°、90°の場合における送信ビーム数ntとサイドローブ信号の強度ISL(nt,θ)との関係を示す。式(8a)〜(8d)と、図6とにより、送信ビームの本数は、θ=45°の場合にはnt=1〜2本、θ=60°の場合にはnt=2〜3本、θ=90°の場合にはnt=3〜4本とすることが望ましいことがわかる。例えば、θ=60°の場合に、nt=2本のときサイドローブ信号の強度は、ISL(nt,θ)=ISL(2,60)=7.3×10−3となり、サイドローブの影響をほとんど無視することができる。
従って、θ×θで表される撮像領域全体については、送信ビーム数をnt以下にすれば良い。例えば、θ=60°の場合には、撮像領域全体をnt=4個の領域に分割し、それぞれの領域に向けて1本ずつ、計nt本の超音波ビームでマルチビーム送信し、隣接する送信ビームの間隔を保ったまま撮像領域を走査すれば良い。
なお、マルチビーム送信される超音波ビームの本数を増やすために、送信ビームの径を細くすることも考えられる。しかしながら、径の細い超音波ビームを形成するためには、超音波を発生する超音波トランスデューサアレイの開口を大きくしなければならない。そのためには、超音波トランスデューサアレイの外形を大きくせざるを得ないので、超音波トランスデューサアレイの操作性が低下すると共に、構造が複雑になるので望ましくない。特に、心臓等を撮像する際に肋骨間に押しつけるようにして用いられる超音波トランスデューサアレイには適していない。
次に、受信した超音波エコーを、位相整合等の演算処理によって複数の受信ビームとして分割受信する方法について検討する。この場合に、分割受信可能な受信ビームの本数は、送信される超音波ビームの時間的送信間隔と、演算処理に要する時間とを考慮して決定しなくてはならない。即ち、先に受信された超音波エコーの演算処理は、次に送信された超音波ビームに対応する超音波エコーが受信されるまでの間に終了されていなくてはならないことが前提とされる。
超音波エコーの処理時間は、次式のように概算することができる。
(処理時間)=(クロック数)×(ステップ数)×(データ数)…(9)
ここで、ステップ数は、一般的には、読出し、加算、書込みの3ステップである。また、データ数は、(素子数)×(検出タイミング数)で表される。この検出タイミング数とは、単位時間に超音波エコーの検出信号を取り込む回数のことであり、距離分解能を意味する。例えば、検出タイミング数を2倍にすると、検出信号を取り込む時間間隔は1/2になる。即ち、被検体の深さ方向に関する画像データを取得する距離間隔を1/2にすることになり、それは距離分解能を2倍に向上させることを意味する。
式(9)より、それぞれの素子において受信された信号を100MHzのクロック信号でシリアル処理する場合に、処理時間は次のようになる。
(1×10−8)×3×(3000×512)=0.046秒
一方、それぞれの素子において受信された信号を100MHzのクロック信号でパラレル処理する場合には、処理時間は次のようになる。
(1×10−8)×3×512=15.4×10−6秒 …(10)
式(2)及び(10)より、超音波ビームが被検体の深さ15cmの領域を1往復する間に、繰り返し演算処理することができる回数は、次のようになる。
(1.948×10−4)/(15.4×10−6)≒13回 …(11)
即ち、受信された超音波エコーの受信焦点を形成するための演算を、13回行うことができる。
この場合において、検出信号の処理系の並列化をさらに進めることにより、超音波ビームが被検体内を1往復する間に演算処理する回数、即ち、分割受信できる受信ビームの本数を増やすことは可能である。しかしながら、高速に並列演算処理するラインを増やすことは、装置のコスト増加につながるので、リアルタイム性とコストとのバランスを考慮すると、分割受信することができる受信ビームの本数は、16本程度に留めることが望ましい。
一方、分割受信することができる受信ビームの本数は、送信ビームの径との関係からも制約を受ける。
ここで、図7を参照すると、図7は、1本の送信ビームTBに対応する超音波エコーを複数の受信ビームRBとして分割受信する場合に、焦点面FFにおける複数の受信焦点の配置を示している。1本の送信ビームに対して、1つの走査方向における受信ビームの本数をnrとし、全受信ビームの本数をnrで表す。図7の場合には、nr=4であり、nr=16である。図7においては、受信焦点が正方格子状に配列されているが、図8及び図9に示すように、受信焦点が正方格子状に配列されていなくても良い。図8の場合には、nr=7であり、図9の場合には、nr=14である。
図7に示すように、送信すべき超音波ビームTBの径φTBは、各受信ビームφRBの径及び間隔に基づいて、次のように求められる。
送信ビーム径φTB≒受信ビーム径φRB
+受信ビーム間隔L×(1方向における受信ビーム数nr−1)…(12)
ここで、本実施形態においては、受信ビーム間のクロストークを軽減するために、受信ビーム径φRBを、(音圧のピークの半値)−6dBにおける値に設定している。また、受信ビーム間隔Lとは、隣接する2つの受信ビームの中心間の距離のことである。例えば、径3.5°の受信ビームが、ビーム間隔0.94°ごとに、4×4に配列されているものとして分割受信する場合に、1辺の送信ビーム径は、次のようになる。
φTB=3.5+0.94×(4−1)≒6.3°
分割受信する受信ビームの本数を増やすためには、受信ビームの径を一定にして、送信ビームの径を大きくすることが考えられる。しかしながら、送信ビームの径を大きくすると、1本の送信ビームにおいて強度のバラツキが大きくなると共に、ハーモニック測定やドップラー測定のように、原理的に高い音圧を必要とする超音波撮像、又は、細部について詳細な画像情報を得る場合の超音波撮像に用いることが困難になる。また、送信ビームの径を大きくすると、通常の撮像においても受信ビームのレベルが低下するという問題も生じてしまう。これは、次のような理由による。
超音波トランスデューサアレイの径φSと送信ビームの径φTBとは逆比例の関係にある。ここで、Aは、超音波の波長によって規定される定数である。
φTB ∝ A/φS …(13)
これより、nr=4の場合には、次の関係が導かれる。ここで、φS(nr)は、送信ビーム径φTB(nr)を送信する際に使用される超音波トランスデューサアレイの径を示しており、φS(4)は、送信ビーム径φTB(4)を送信する際に使用される超音波トランスデューサアレイの径を示している。
φTB(nr)/φTB(4)=φS(4)/φS(nr)
従って、送信ビームのエネルギーITB(nr)は、次のように求められる。ここで、Iは定数である。
TB(nr)=I×φS(nr)/φS(4)
=I×φTB(4)/φTB(nr)
これより、送信ビームのエネルギー密度σTB(nr)は、次のように表される。
σTB(nr)=ITB(nr)/φTB(nr) …(14)
図10は、式(14)に基づいて作成された受信ビームの本数と送信ビームのエネルギー密度との関係を示している。図10に示すように、受信ビームの本数を増やすほど、送信ビームのエネルギー密度は低下している。即ち、受信ビームの本数に合わせて送信ビームの径を大きくするためには、超音波ビームを形成する超音波トランスデューサアレイの開口を小さくする必要があるので、使用される超音波トランスデューサの数が減る。従って、送信ビーム全体の出力が低下して、送信ビームのエネルギー密度が低くなるので、分割受信されたそれぞれの受信ビームのレベルも落ちてしまう。以上より、1本の送信ビームに対応する超音波エコーを分割受信する場合には、受信ビームの本数を16本以下、即ち、nr=2〜4とすることが望ましい。
一方、分割受信する受信ビームの本数を増やすために、送信ビームの径を一定にして、受信ビームの径を細くすることも考えられる。しかしながら、受信焦点の径を小さくするためには、より広い開口から得られた検出信号が必要になるので、超音波トランスデューサアレイの外形を大きくしなければならない。すると、超音波トランスデューサアレイの操作性が低下すると共に構造が複雑になってしまうので、適当ではない。
以上検討した結果、本実施形態においては、撮像領域を複数の領域に分割し、それぞれの領域に向けて、隣接した送信ビームの間隔を20°以上離してマルチビーム送信すると共に、受信した超音波エコーを演算処理により16本以下の受信ビームとして分割受信している。
次に、1回のマルチビーム送信及び超音波エコーの分割受信によって取得される画像データ数SLN(θ,nr)を求める。
LN(θ,nr)={trunc(nt(θ))・nr} …(15)
又は、
LN(θ,nr)={trunc(nt(θ))}・nr …(16)
ここで、trunc(x)は、xの小数点以下を切り捨てて整数化することを意味する。また、nt(θ)は、式(7)によって求められる値である。
図11及び図12は、撮像領域の範囲θと、1回のマルチビーム送信及び超音波エコーの分割受信によって取得される画像データ数との関係を示している。図11は、式(15)に基づいて作成されたものであり、図12は、式(16)に基づいて作成されたものである。
一方、式(1)〜(4)より、30vol/secで撮像領域全体に関する画像データを取得するためには、体積データを1回取得する時間内に(θ/Δθ)/169本の超音波ビームを往復させることが必要であった。ここで、θは、1つの走査方向における撮像領域の角度であり、Δθは、1つの走査方向におけるサンプリングの角度間隔であり、(θ/Δθ)は、撮像領域全体を走査するために必要とされる超音波ビーム数を表している。そのため、式(15)より、1回のマルチビーム送信及び超音波エコーの分割受信によって取得される画像データ数は、次の条件を満たすことが必要になる。
LN(θ,nr)≧(θ/Δθ)/169 …(17)
図11及び図12より明らかなように、nr=4の場合には、ほとんどの場合に式(17)は満たされている。従って、例えば、θ=60°の場合には、図3に示すように、撮像領域をnt=4個の領域に向けてマルチビーム送信し、送信ビームに対応する超音波エコーをそれぞれnr=16本の受信ビームとして分割受信すれば良い。それにより、1回の超音波ビームの送受信によって4×16=64本の超音波ビームを送受信したのと同じ量の画像データを取得することができる。
次に、本実施形態に係る超音波撮像装置の動作について、図1、図3、及び図13を参照しながら説明する。
まず、図1に示す超音波トランスデューサアレイ10から異なる方向に向けて複数の超音波ビームを所定の期間内に送信する。即ち、図1に示すシステム制御部20の発火タイミングコントローラ25の制御に基づいて、複数のパルサ12から超音波トランスデューサアレイ10に含まれる複数の超音波トランスデューサ11に、高い繰り返し周期(例えば、3MHz〜10MHz)で連続的に駆動信号が出力される。その際に、N個の超音波トランスデューサ11の全てから超音波パルスを送信してもよいし、これらN個のうちのいくつかに限定して超音波パルスを送信してもよい。また、N個の超音波トランスデューサを4領域に分割し、それぞれの領域に含まれる複数の超音波トランスデューサから送信される超音波パルスによって、それぞれの領域から1本ずつ超音波ビームを形成するようにしても良い。いずれにしても、超音波トランスデューサアレイから被検体内の測定対象に向けて、4本のビームが送信される。
このように、超音波トランスデューサアレイから送信された超音波パルスは、図3に示すように、4本の送信ビームTB1〜TB4を形成する。ここで、図13の(a)は、マルチビーム送信される4本のビームの内の2本の送信ビームTB1及びTB2を示している。送信ビームTB1及びTB2は、送信位置に近い領域においては進行するほど次第に狭くなっていき、焦点面FFで最も狭くなり、その後は次第に広がっていく。そのため、操作者は、超音波ビームの焦点Fが被検体内の測定対象に当たるように、超音波トランスデューサアレイ10を適宜操作することが望ましい。
超音波トランスデューサアレイ10から同時に、又は、ほぼ同時に4つの方向に送信された超音波ビームTB1〜TB4は、被検体内の測定対象によって反射され、超音波トランスデューサアレイ10に超音波エコーが受信される。超音波トランスデューサアレイ10に含まれる複数の超音波トランスデューサ11は、受信された超音波エコーに基づいて、検出信号をそれぞれ出力する。
次に、超音波トランスデューサアレイ10に受信された超音波エコーに対して、受信フォーカス処理を行う。即ち、複数の超音波トランスデューサ11によって出力されたそれぞれの検出信号は、対応するレシーバ14にそれぞれ入力される。レシーバ14において、それぞれの検出信号は、プリアンプ15及びTGC増幅器16においてアナログ処理を施され、A/D変換器17の入力信号レベルに整合される。次に、TGC増幅器16から出力されたアナログ信号は、A/D変換器17によってディジタル信号に変換され、メモリ21で一旦記憶された後、複数の位相整合演算部22に並列に入力される。
次に、位相整合演算部22a〜22dは、超音波エコーに基づいて得られた一連の検出データに基づいて受信ビームフォーミングを行う。即ち、位相整合演算部22aは、メモリ21に記憶されている一連の検出データをそれぞれ用いて、送信ビームTB1にそれぞれ対応して受信された超音波エコーがそれぞれ16個の受信焦点を形成するように、一連の検出データに受信焦点の数に対応した複数組の遅延を与える。さらに、位相整合演算部22aは、これらの複数組の遅延が与えられたデータを、それぞれディジタル加算する。これにより、図13の(b)に示すように、送信超音波ビームTB1に対応する超音波エコーから、1つの方向について4本の受信ビームRB1〜RB4が得られる。同様に、位相整合演算部22b〜22dは、送信ビームTB2〜TB4に対応して受信された超音波エコーがそれぞれ16個の受信焦点を形成するように、受信ビームフォーミングを行う。これにより、図3に示すように、それぞれの超音波エコーから、16個の受信ビームRB1〜RB16が得られる。
さらに、隣接する送信ビームとの間隔を保ちながら4本の送信ビーム用いて各領域内を走査し、マルチビーム送信、及び、超音波エコーの分割受信を繰り返す。
このように位相整合演算部22a〜22dにおいて受信ビームフォーミングを施された検出データは、表示画像演算部23において検出波形の検波や、画像データへの変換や、所定の画像処理を施され、さらに、画像データの走査フォーマットが変換される。これにより、音線データ空間の画像データが物理空間の画像データに変換される。さらに、表示画像演算部23は、複数枚の断層データから、ある体積についてのデータであるボクセルデータ(voxel data)を生成し、3次元画像の表示を行う演算も行う。表示画像演算部23の演算処理結果は、モニタ30でアナログ信号に変換した後に画像表示される。
本実施形態においては、主に、θ=60°で表される撮像領域について超音波撮像する場合について説明したが、より狭い範囲、又は、より広い範囲について同様に超音波撮像することも可能である。例えば、撮像領域が、θ=45°〜60°で表される範囲である場合には撮像領域を2〜4領域に、θ=60°〜90°で表される範囲である場合には撮像領域を4〜9領域に分割し、それぞれの領域に向けて超音波ビームをマルチビーム送信し、受信されたそれぞれの超音波エコーについて、受信フォーカス処理により、16本以下の受信ビームとして分割受信すれば良い。
また、本実施形態においては、2次元トランスデューサアレイを用いているが、これ以外に、1次元、又は、1.5次元等のトランスデューサアレイを用いても良い。その場合においても、先に説明したものと同様に、撮像領域に応じて分割された複数の領域に向けて超音波ビームをマルチビーム送信し、受信されたそれぞれの超音波エコーを、受信フォーカス処理により、1つの走査方向について4本以下の受信ビームとして分割受信すれば良い。
以上説明したように、本発明によれば、複数の超音波ビームを同時に多方向に送信すると共に、それぞれの超音波ビームに対応して得られる複数の超音波エコーを複数の受信ビームとして分割受信するので、高フレームレート又は高ボリュームレートの超音波撮像を行うことができる。あるいは、超音波画像の解像度を向上させることができる。その際に、異なる方向に送信される複数の超音波ビームの間隔を20°以上、又は、撮像領域の大きさに応じて設定することにより、複数の超音波ビームの間で生じるクロストークが抑制されるので、良質な画像データを得ることができる。また、本発明によれば、撮像領域を走査する走査密度、フレームレート又はボリュームレート、被検体内において測定対象が存在する深さ、超音波ビームの速度等に応じて、送信される超音波ビームの数及び超音波エコーについて形成される受信焦点の数を設定するので、画質の高い画像データをリアルタイムに効率良く取得することができる。
本発明は、超音波を用いて生体内臓器の診断や非破壊検査を行うための超音波撮像方法及び超音波撮像装置において利用することが可能である。
本発明の一実施形態に係る超音波撮像装置の構成を示すブロック図である。 被検体内の撮像領域を示す図である。 送受信される超音波ビームの焦点面を示す図である。 θ×θで表される撮像領域において、隣接する複数の送信ビームの間隔ΔθTBを示す図である。 隣接する送信ビームの間隔とサイドローブ信号の強度との関係をシミュレーションによって求めた図である。 θ=45°、60°、90°の場合における送信ビームの本数とサイドローブ信号の強度との関係を示す図である。 超音波エコーを分割受信する場合における複数の受信焦点の正方格子状の配置を示す図である。 超音波エコーを分割受信する場合における複数の受信焦点の正方格子状でない配置を示す図である。 超音波エコーを分割受信する場合における複数の受信焦点の正方格子状でない他の配置を示す図である。 受信ビームの本数と送信ビームのエネルギー密度との関係を示す図である。 受信焦点の配置が正方格子状である場合において、撮像領域と1回の超音波ビームの送受信によって取得される画像データ数との関係を示す図である。 受信焦点の配置が正方格子状でない場合において、撮像領域と1回の超音波ビームの送受信によって取得される画像データ数との関係を示す図である。 図13の(a)は、図1に示す超音波トランスデューサから超音波ビームをマルチビーム送信する様子を示す図であり、図13の(b)は、超音波エコーを複数の受信ビームとして分割受信する方法を説明するための図である。 図14の(a)は、従来の方式による超音波ビームの送信形態の一例を説明するための模式図であり、図14の(b)は、従来の方式による超音波ビームの受信形態の一例を説明するための模式図である。 従来の方式による超音波ビームの送受信形態の他の例を説明するための模式図である。
符号の説明
10、100 超音波トランスデューサアレイ
11、101 超音波トランスデューサ
12 パルサ
14 レシーバ
15 プリアンプ
16 TGC増幅器
17 A/D変換器
20 システム制御部
21 メモリ
22a〜22d 位相整合演算部
23 表示画像演算部
25 発火タイミングコントローラ
30 モニタ
102、TB1〜TB4 送信ビーム(超音波ビーム)
103〜105、RB1〜RB16 受信ビーム
FF 焦点面

Claims (14)

  1. 被検体内の測定対象に向けて超音波ビームを送信し、該測定対象から反射される超音波エコーを受信して処理することにより、該測定対象に関する画像情報を得る超音波撮像方法であって、
    隣接する2つの超音波ビームが互いに20°以上離れるように、所定の期間内に複数の方向に向けて複数の超音波ビームをそれぞれ送信するステップ(a)と、
    送信された複数の超音波ビームの各々について複数の受信焦点を形成するように、超音波エコーを検出して得られる複数の検出信号を処理するステップ(b)と、
    を具備する超音波撮像方法。
  2. ステップ(b)が、送信された複数の超音波ビームの各々について16個以下の受信焦点を形成するように複数の検出信号を処理することを含む、請求項1記載の超音波撮像方法。
  3. 直交する2つの走査方向における撮像領域の角度がそれぞれ60°であり、
    ステップ(a)が、所定の期間内に4つの方向に向けて4つの超音波ビームをそれぞれ送信する、
    請求項1記載の超音波撮像方法。
  4. 被検体内の測定対象に向けて超音波ビームを送信し、該測定対象から反射される超音波エコーを受信して処理することにより、該測定対象に関する画像情報を得る超音波撮像方法であって、
    第1の走査方向について角度θで表される撮像領域に向けて、所定の期間内に第1の走査方向についてnt本の超音波ビームを送信するステップ(a)と、
    送信された超音波ビームの各々について、第1の走査方向についてnr個の受信焦点を形成するように、超音波エコーを検出して得られる複数の検出信号を処理するステップ(b)と、
    を具備し、nt及びnrが、条件式(nt×nr)≧(θ/Δθ)/Tを満たすように設定され、ここで、ntは、nt≦0.05・θを満たす整数であり、Δθは、第1の走査方向におけるサンプリングの角度間隔を表し、Tは、撮像領域について体積データを1回取得する時間内に超音波ビームを往復させる回数を表す、超音波撮像方法。
  5. 被検体内の測定対象に向けて超音波ビームを送信し、該測定対象から反射される超音波エコーを受信して処理することにより、該測定対象に関する画像情報を得る超音波撮像方法であって、
    直交する2つの走査方向について、それぞれ角度θ及びθで表される撮像領域に向けて、所定の期間内にnt本の超音波ビームを送信するステップ(a)と、
    送信された超音波ビームの各々についてnr個の受信焦点を形成するように、超音波エコーを検出して得られる複数の検出信号を処理するステップ(b)と、
    を具備し、nt及びnrが、条件式nt×nr≧(θ/Δθ)・(θ/Δθ)/Tを満たすように設定され、ここで、ntは、nt≦(0.05・θ)・(0.05・θ)を満たす整数であり、Δθは、1つの走査方向におけるサンプリングの角度間隔を表し、Tは、撮像領域について体積データを1回取得する時間内に超音波ビームを往復させる回数を表す、超音波撮像方法。
  6. θ=60°、nt=2、nr=4である、請求項4記載の超音波撮像方法。
  7. θ=θ=60°、nt=4、nr=16である、請求項5記載の超音波撮像方法。
  8. 被検体内の測定対象に向けて超音波ビームを送信し、該測定対象から反射される超音波エコーを受信して処理することにより、該測定対象に関する画像情報を得る超音波撮像装置であって、
    駆動信号に従って超音波を送信すると共に、超音波を受信して検出信号を出力する複数の超音波トランスデューサを含む超音波トランスデューサアレイと、
    前記複数の超音波トランスデューサに複数の駆動信号をそれぞれ供給する送信側信号処理手段と、
    隣接する2つの超音波ビームが互いに20°以上離れるように、所定の期間内に複数の方向に向けて複数の超音波ビームをそれぞれ送信するように前記送信側信号処理手段を制御する制御手段と、
    前記複数の超音波トランスデューサからそれぞれ出力される複数の検出信号に対して所定の信号処理を施す受信側信号処理手段と、
    前記超音波トランスデューサアレイから送信される超音波ビームの数に応じて設けられ、前記受信側信号処理手段によって処理された検出信号に基づいて、送信された複数の超音波ビームの各々について複数の受信焦点を形成するように位相整合を行う複数の位相整合手段と、
    を具備する超音波撮像装置。
  9. 前記位相整合手段が、送信された複数の超音波ビームの各々について16個以下の受信焦点を形成するように位相整合を行う、請求項8記載の超音波撮像装置。
  10. 直交する2つの走査方向における撮像領域の角度がそれぞれ60°であり、
    前記制御手段が、所定の期間内に4つの方向に向けて4つの超音波ビームをそれぞれ送信するように前記送信側信号処理手段を制御する、
    請求項8記載の超音波撮像装置。
  11. 被検体内の測定対象に向けて超音波ビームを送信し、該測定対象から反射される超音波エコーを受信して処理することにより、該測定対象に関する画像情報を得る超音波撮像装置であって、
    駆動信号に従って超音波を送信すると共に、超音波を受信して検出信号を出力する複数の超音波トランスデューサを含む超音波トランスデューサアレイと、
    前記複数の超音波トランスデューサに複数の駆動信号をそれぞれ供給する送信側信号処理手段と、
    第1の走査方向について角度θで表される撮像領域に向けて、所定の期間内に第1の走査方向についてnt本の超音波ビームを送信するように前記送信側信号処理手段を制御する制御手段と、
    前記複数の超音波トランスデューサからそれぞれ出力される複数の検出信号に対して所定の信号処理を施す受信側信号処理手段と、
    前記受信側信号処理手段によって処理された検出信号に基づいて、送信された超音波ビームの各々について、第1の走査方向についてnr個の受信焦点を形成するように位相整合を行う複数の位相整合手段と、
    を具備し、前記制御手段が、条件式(nt×nr)≧(θ/Δθ)/Tを満たすようにnt及びnrを設定し、ここで、ntは、nt≦0.05・θを満たす整数であり、Δθは、第1の走査方向におけるサンプリングの角度間隔を表し、Tは、撮像領域について体積データを1回取得する時間内に超音波ビームを往復させる回数を表す、超音波撮像装置。
  12. 被検体内の測定対象に向けて超音波ビームを送信し、該測定対象から反射される超音波エコーを受信して処理することにより、該測定対象に関する画像情報を得る超音波撮像装置であって、
    駆動信号に従って超音波を発生すると共に、超音波を受信して検出信号を出力する複数の超音波トランスデューサを含む超音波トランスデューサアレイと、
    前記複数の超音波トランスデューサに複数の駆動信号をそれぞれ供給する送信側信号処理手段と、
    直交する2つの走査方向について、それぞれ角度θ及びθで表される撮像領域に向けて、所定の期間内にnt本の超音波ビームを送信するように前記送信側信号処理手段を制御する制御手段と、
    前記複数の超音波トランスデューサからそれぞれ出力される複数の検出信号に対して所定の信号処理を施す受信側信号処理手段と、
    前記受信側信号処理手段によって処理された検出信号に基づいて、送信された超音波ビームの各々についてnr個の受信焦点を形成するように位相整合を行う複数の位相整合手段と、
    を具備し、前記制御手段が、条件式nt×nr≧(θ/Δθ)・(θ/Δθ)/Tを満たすようにnt及びnrを設定し、ここで、ntは、nt≦(0.05・θ)・(0.05・θ)を満たす整数であり、Δθは、1つの走査方向におけるサンプリングの角度間隔を表し、Tは、撮像領域について体積データを1回取得する時間内に超音波ビームを往復させる回数を表す、超音波撮像装置。
  13. θ=60°、nt=2、nr=4である、請求項11記載の超音波撮像装置。
  14. θ=θ=60°、nt=4、nr=16である、請求項12記載の超音波撮像装置。
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