JP2003289977A - 椅 子 - Google Patents
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- JP2003289977A JP2003289977A JP2002094850A JP2002094850A JP2003289977A JP 2003289977 A JP2003289977 A JP 2003289977A JP 2002094850 A JP2002094850 A JP 2002094850A JP 2002094850 A JP2002094850 A JP 2002094850A JP 2003289977 A JP2003289977 A JP 2003289977A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- backrest
- spring
- reaction force
- chair
- tilting
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- Pending
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- Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)
- Chairs Characterized By Structure (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】反力機構を覆うカバー部材に関する意匠自由度
を高める事を目的としている。 【解決手段】背凭れ3を傾動させる背凭れ傾動機構と、
この背凭れ3を起立姿勢に傾動させる傾動力を付与する
反力機構5とを具備し、この反力機構5が背凭れ3の前
後傾に伴って追従する椅子Iであって、前記反力機構5
を隠蔽する反力機構カバー部材7を設け、この反力機構
カバー部材7と背凭れ3とを相対的に回動可能に構成し
た。
を高める事を目的としている。 【解決手段】背凭れ3を傾動させる背凭れ傾動機構と、
この背凭れ3を起立姿勢に傾動させる傾動力を付与する
反力機構5とを具備し、この反力機構5が背凭れ3の前
後傾に伴って追従する椅子Iであって、前記反力機構5
を隠蔽する反力機構カバー部材7を設け、この反力機構
カバー部材7と背凭れ3とを相対的に回動可能に構成し
た。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、背凭れを傾動させ
ることができる傾動機構を有した椅子に関する。
ることができる傾動機構を有した椅子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、背座シンクロチルトや背のみのチ
ルトなどを含め種々の背凭れチルト機構を有した椅子が
開発されているが、代表的には、脚等を取り付けるベー
ス部材と、このベース部材に基端部を回動可能に支持さ
せた背凭れアームを具備した上で、背座シンクロチルト
の場合は、前記ベース部材に前端部をスライドかつ回転
可能に支持させ、後端部を背凭れアームの基端部近傍に
回転可能に支持させた座と、座の下部に傾動に伴って相
対距離の変化する2点間に介在するように接続されたバ
ネを有し、背のみのチルトの場合は、背凭れアームの基
端部近傍で座の下部や、背凭れアームの基端部と背凭れ
の間かつ座の後方下部で、背凭れの傾動に伴って相対距
離の変化する2点間に介在するように接続されたバネを
有したものが知られている。そしてこれらの椅子は、背
凭れアームに固定した背凭れを後傾させた場合にも、バ
ネが背凭れ又は座を起立姿勢に傾動させる傾動力を付与
することで常に起立姿勢に戻るように構成して反力機構
としての機能を具備している。
ルトなどを含め種々の背凭れチルト機構を有した椅子が
開発されているが、代表的には、脚等を取り付けるベー
ス部材と、このベース部材に基端部を回動可能に支持さ
せた背凭れアームを具備した上で、背座シンクロチルト
の場合は、前記ベース部材に前端部をスライドかつ回転
可能に支持させ、後端部を背凭れアームの基端部近傍に
回転可能に支持させた座と、座の下部に傾動に伴って相
対距離の変化する2点間に介在するように接続されたバ
ネを有し、背のみのチルトの場合は、背凭れアームの基
端部近傍で座の下部や、背凭れアームの基端部と背凭れ
の間かつ座の後方下部で、背凭れの傾動に伴って相対距
離の変化する2点間に介在するように接続されたバネを
有したものが知られている。そしてこれらの椅子は、背
凭れアームに固定した背凭れを後傾させた場合にも、バ
ネが背凭れ又は座を起立姿勢に傾動させる傾動力を付与
することで常に起立姿勢に戻るように構成して反力機構
としての機能を具備している。
【0003】一方、このような椅子は、外観を向上させ
るために背凭れや反力機構を隠蔽するカバー部材を設け
ている。通常、背凭れ後部と反力機構、または座の底部
と反力機構とを一体のカバー部材により覆い、このカバ
ー部材に開口部を設けて前記反力機構を構成するバネの
反力を調整するための操作部を突出させている。
るために背凭れや反力機構を隠蔽するカバー部材を設け
ている。通常、背凭れ後部と反力機構、または座の底部
と反力機構とを一体のカバー部材により覆い、このカバ
ー部材に開口部を設けて前記反力機構を構成するバネの
反力を調整するための操作部を突出させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、背凭
れにかかる反力方向を背凭れの後傾に準じて変化させて
椅子の座り心地を向上させることが考えられている。具
体的には、前記反力機構が、背もたれの前後傾に伴って
傾動すると共に、背凭れに対する反力のかかる方向を変
化させる構成、例えば、背もたれに対して相対的な位置
関係を変化させる構成とする事が考えられてきている。
れにかかる反力方向を背凭れの後傾に準じて変化させて
椅子の座り心地を向上させることが考えられている。具
体的には、前記反力機構が、背もたれの前後傾に伴って
傾動すると共に、背凭れに対する反力のかかる方向を変
化させる構成、例えば、背もたれに対して相対的な位置
関係を変化させる構成とする事が考えられてきている。
【0005】しかし、このような椅子において、前述の
通り外観を向上させるためのカバー部材を設け、椅子の
いかなる姿勢においても完全に反力機構を隠蔽しようと
考えると、その反力機構の動き代分を考慮した大きなカ
バー部材を設けなければならず、意匠設計の自由度を損
なう要因となってしまう。
通り外観を向上させるためのカバー部材を設け、椅子の
いかなる姿勢においても完全に反力機構を隠蔽しようと
考えると、その反力機構の動き代分を考慮した大きなカ
バー部材を設けなければならず、意匠設計の自由度を損
なう要因となってしまう。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明に係る椅子は、背凭れを傾動させる背凭
れ傾動機構と、この背凭れを起立姿勢に傾動させる傾動
力を付与する反力機構とを具備し、この反力機構が背凭
れの前後傾に伴って追従する椅子において、前記反力機
構を隠蔽する反力機構カバー部材を設け、この反力機構
カバー部材と前記背凭れとを相対的に回動可能に構成し
たことを特徴とする。
ために、本発明に係る椅子は、背凭れを傾動させる背凭
れ傾動機構と、この背凭れを起立姿勢に傾動させる傾動
力を付与する反力機構とを具備し、この反力機構が背凭
れの前後傾に伴って追従する椅子において、前記反力機
構を隠蔽する反力機構カバー部材を設け、この反力機構
カバー部材と前記背凭れとを相対的に回動可能に構成し
たことを特徴とする。
【0007】これにより、反力機構と背凭れとの相対位
置関係を変化させるような構成とした場合においても、
反力機構を覆うカバー部材を必要最小限のサイズに構成
することが可能となり、スリムな外観を実現できると共
に、カバー部材に関する意匠の自由度を高めることがで
きる。
置関係を変化させるような構成とした場合においても、
反力機構を覆うカバー部材を必要最小限のサイズに構成
することが可能となり、スリムな外観を実現できると共
に、カバー部材に関する意匠の自由度を高めることがで
きる。
【0008】更に、前記反力機構を、この背凭れを起立
姿勢に傾動させる傾動力を付勢する弾性付勢部材と、こ
の弾性付勢部材の上部を受ける上受け部材と、この弾性
付勢部材の下部を受ける下受け部材とから構成し、この
上受け部材に反力機構カバー部材を取り付けることが考
えられる。
姿勢に傾動させる傾動力を付勢する弾性付勢部材と、こ
の弾性付勢部材の上部を受ける上受け部材と、この弾性
付勢部材の下部を受ける下受け部材とから構成し、この
上受け部材に反力機構カバー部材を取り付けることが考
えられる。
【0009】このような構成とすることで、弾性付勢部
材の付勢力により常に反力の作用方向と直交する上受け
部材に反力機構カバー装置を取り付けることにより、反
力機構の動きに伴ってこの反力機構カバー部材を動かす
ことができるため、余分な動き代などを設けることなく
反力機構カバー部材を最小限に小さく設計することがで
きる。
材の付勢力により常に反力の作用方向と直交する上受け
部材に反力機構カバー装置を取り付けることにより、反
力機構の動きに伴ってこの反力機構カバー部材を動かす
ことができるため、余分な動き代などを設けることなく
反力機構カバー部材を最小限に小さく設計することがで
きる。
【0010】加えて、上受け部材を背凭れに対して回動
可能に取り付けたことで、簡単に上受け部材に取り付け
た反力機構カバー部材を背凭れに対して回動可能とし、
反力機構の動きに追従させることができる。
可能に取り付けたことで、簡単に上受け部材に取り付け
た反力機構カバー部材を背凭れに対して回動可能とし、
反力機構の動きに追従させることができる。
【0011】また、背凭れが後傾するに従って、背凭れ
上で反力が作用している部分が回動しようとする接線方
向に対して相対的に、反力が作用する方向が徐々に変化
していく反力機構である場合には、本発明の構成は特に
効果的に作用する。
上で反力が作用している部分が回動しようとする接線方
向に対して相対的に、反力が作用する方向が徐々に変化
していく反力機構である場合には、本発明の構成は特に
効果的に作用する。
【0012】具体的な実施の態様としては、脚の上部に
取付けられていて上側に座を有するベース部材と、この
ベース部材に対して相対的に回動可能に配置されており
一方のバネ受け部を含む背凭れアームと、一端側がベー
ス部材に連結され背凭れアームをこえた他端側に他方の
バネ受け部を有するバネ力伝達部材と、一方のバネ受け
部と他方のバネ受け部の間に配置されたコイルスプリン
グを有し、背凭れアームの後傾時にコイルスプリングを
圧縮する構成であることが望ましい。
取付けられていて上側に座を有するベース部材と、この
ベース部材に対して相対的に回動可能に配置されており
一方のバネ受け部を含む背凭れアームと、一端側がベー
ス部材に連結され背凭れアームをこえた他端側に他方の
バネ受け部を有するバネ力伝達部材と、一方のバネ受け
部と他方のバネ受け部の間に配置されたコイルスプリン
グを有し、背凭れアームの後傾時にコイルスプリングを
圧縮する構成であることが望ましい。
【0013】更に、反力機構のバネ力伝達部材がコイル
スプリングの内側を貫通するように配置することが考え
られる。
スプリングの内側を貫通するように配置することが考え
られる。
【0014】こうすることでスペースを有効に活用で
き、更にコンパクトな設計が可能である。また、こうす
ることで、背凭れを後傾させていったときに、コイルス
プリングの方向が変化できる範囲は、バネ力伝達部材が
コイルスプリングの内径に収まる範囲に限定される反
面、コイルスプリングに外力など予想外の力が働いた場
合にもバネ受けからコイルスプリングが外れるなどのト
ラブルを防ぐことができる。
き、更にコンパクトな設計が可能である。また、こうす
ることで、背凭れを後傾させていったときに、コイルス
プリングの方向が変化できる範囲は、バネ力伝達部材が
コイルスプリングの内径に収まる範囲に限定される反
面、コイルスプリングに外力など予想外の力が働いた場
合にもバネ受けからコイルスプリングが外れるなどのト
ラブルを防ぐことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。
いて図面を参照して説明する。
【0016】本実施形態に係る椅子Iは、図1に側面
図、図2に背面図を示すように、キャスタCを有する脚
羽根11及び脚支柱12からなる脚1と、この脚1に支
持され座2を上部に有する支持体4と、この支持体4の
後方から起立する背凭れ3とを具備するもので、背凭れ
3を後傾させたときに座2は連動して動かない背のみの
傾動機構であるチルト機構を有する。
図、図2に背面図を示すように、キャスタCを有する脚
羽根11及び脚支柱12からなる脚1と、この脚1に支
持され座2を上部に有する支持体4と、この支持体4の
後方から起立する背凭れ3とを具備するもので、背凭れ
3を後傾させたときに座2は連動して動かない背のみの
傾動機構であるチルト機構を有する。
【0017】具体的な構造と部品構成について図3、図
4を参照して説明する。
4を参照して説明する。
【0018】すなわち、この椅子Iは、座2及び背凭れ
3全体を昇降させるために前記脚支柱12の内部に配置
されたガススプリングGSの上部に、ベース部材21を
その上部に有するガススプリング受け41を取付け、背
凭れアーム31の前端部近傍を前記ガススプリング受け
41に背凭れアーム回転軸32をもって回動可能に取り
付けている。また、前記背凭れアーム31は、その前部
がベース部材21の下方に位置するように配置され、座
2の後端部より後方で上方に曲がって、その上部で背凭
れ3を保持しており、背凭れアーム31には、ベース部
材21の後端部近傍下方に該当する位置にバネ圧縮作用
点33がくるように、バネ圧縮作用点33を有するバネ
受けブラケット34を一体に取り付けてある。
3全体を昇降させるために前記脚支柱12の内部に配置
されたガススプリングGSの上部に、ベース部材21を
その上部に有するガススプリング受け41を取付け、背
凭れアーム31の前端部近傍を前記ガススプリング受け
41に背凭れアーム回転軸32をもって回動可能に取り
付けている。また、前記背凭れアーム31は、その前部
がベース部材21の下方に位置するように配置され、座
2の後端部より後方で上方に曲がって、その上部で背凭
れ3を保持しており、背凭れアーム31には、ベース部
材21の後端部近傍下方に該当する位置にバネ圧縮作用
点33がくるように、バネ圧縮作用点33を有するバネ
受けブラケット34を一体に取り付けてある。
【0019】前記バネ圧縮作用点33は、椅子Iの左右
方向の回転軸受を形成しており、ここに上バネ受け部材
51を椅子Iの前後方向に首振り可能に、バネ受け面が
下に向くように取り付けてある。また、前記上バネ受け
部材51の上面部には、バネ力伝達部材53を貫通しな
がら前後方向に移動可能なように、前後方向の長穴が設
けてある。
方向の回転軸受を形成しており、ここに上バネ受け部材
51を椅子Iの前後方向に首振り可能に、バネ受け面が
下に向くように取り付けてある。また、前記上バネ受け
部材51の上面部には、バネ力伝達部材53を貫通しな
がら前後方向に移動可能なように、前後方向の長穴が設
けてある。
【0020】次に、背凭れ3を起立姿勢に傾動させる傾
動力を付与する反力機構5について説明すると、コイル
スプリングSPをその上部を受ける上バネ受け部材51
のバネ受け面と、その下部を受ける下バネ受け部材52
のバネ受け面で挟まれるように配置し、ベース部材21
の後端部近傍に、下端部にはネジが形成してあるバネ力
伝達部材53を下向きに、上バネ受け部材51、コイル
スプリングSP、下バネ受け部材52を貫通するよう
に、またベース部材21に対して首振り、回転共に不可
能なように取付け、バネ力伝達部材53の下端部に操作
部SSをねじ込んで固定している。そして、操作部SS
のねじ込み加減によってコイルスプリングSPの初期圧
縮量を変化させ、背凭れ3の全般的な反力を調整できる
ように構成している。ここで下バネ受け部材52は、バ
ネ力伝達部材53を貫通させながら、操作部SSに首振
り可能なように、底面中心部の窪み部522と操作部S
S上に配置した首振り用部材54の先端R部542が係
わるようになっており、その窪みの中央にバネ力伝達部
材貫通孔521が有る。
動力を付与する反力機構5について説明すると、コイル
スプリングSPをその上部を受ける上バネ受け部材51
のバネ受け面と、その下部を受ける下バネ受け部材52
のバネ受け面で挟まれるように配置し、ベース部材21
の後端部近傍に、下端部にはネジが形成してあるバネ力
伝達部材53を下向きに、上バネ受け部材51、コイル
スプリングSP、下バネ受け部材52を貫通するよう
に、またベース部材21に対して首振り、回転共に不可
能なように取付け、バネ力伝達部材53の下端部に操作
部SSをねじ込んで固定している。そして、操作部SS
のねじ込み加減によってコイルスプリングSPの初期圧
縮量を変化させ、背凭れ3の全般的な反力を調整できる
ように構成している。ここで下バネ受け部材52は、バ
ネ力伝達部材53を貫通させながら、操作部SSに首振
り可能なように、底面中心部の窪み部522と操作部S
S上に配置した首振り用部材54の先端R部542が係
わるようになっており、その窪みの中央にバネ力伝達部
材貫通孔521が有る。
【0021】図5を参照して本チルト機構の主要部品を
詳述すると、脚羽根11中央部の孔にテーパー嵌合され
ているガススプリングGSの上部に、鋼板の曲げと溶接
で作られたガススプリング受け41がテーパー嵌合され
ており、ガススプリング受け41は、その上部に設けた
4つの位置決め突起412をベース部材21の4つの位
置決め孔211に嵌めあわされて、一体になるように溶
接してある。
詳述すると、脚羽根11中央部の孔にテーパー嵌合され
ているガススプリングGSの上部に、鋼板の曲げと溶接
で作られたガススプリング受け41がテーパー嵌合され
ており、ガススプリング受け41は、その上部に設けた
4つの位置決め突起412をベース部材21の4つの位
置決め孔211に嵌めあわされて、一体になるように溶
接してある。
【0022】背凭れアーム31は、略L型に曲げた丸パ
イプを2本平行に並べ、上端近傍には背凭れ取付けブラ
ケット35が2本の丸パイプにまたがるように溶接され
ており、中間部にはバネ受けブラケット34が2本の丸
パイプにまたがるように溶接されているものであって、
その下側先端部近傍に設けた背凭れアーム回転軸取付孔
311が、ガススプリング受け41に設けた背凭れアー
ム回転軸取付孔413の位置に隣り合うように、ガスス
プリング受け41の左右両外側に配置され、背凭れアー
ム回転軸32を2つの部材の取付孔311,413を貫
通するように取付けて、その両端部をEリングなどで、
抜け落ちないように止めている。この構成によって、背
凭れアーム31は背凭れアーム回転軸32を中心に、ガ
ススプリング受け41及びベース部材21に対して回動
可能となっており、ガススプリング受け41の後部に鋼
板を上向きに曲げて構成した、後傾ストッパ414に当
たるまで後傾可能になっている。
イプを2本平行に並べ、上端近傍には背凭れ取付けブラ
ケット35が2本の丸パイプにまたがるように溶接され
ており、中間部にはバネ受けブラケット34が2本の丸
パイプにまたがるように溶接されているものであって、
その下側先端部近傍に設けた背凭れアーム回転軸取付孔
311が、ガススプリング受け41に設けた背凭れアー
ム回転軸取付孔413の位置に隣り合うように、ガスス
プリング受け41の左右両外側に配置され、背凭れアー
ム回転軸32を2つの部材の取付孔311,413を貫
通するように取付けて、その両端部をEリングなどで、
抜け落ちないように止めている。この構成によって、背
凭れアーム31は背凭れアーム回転軸32を中心に、ガ
ススプリング受け41及びベース部材21に対して回動
可能となっており、ガススプリング受け41の後部に鋼
板を上向きに曲げて構成した、後傾ストッパ414に当
たるまで後傾可能になっている。
【0023】バネ受けブラケット34は、鋼板の4辺を
曲げたもので、下向きに曲げた左右辺の略中央部に半円
形の切欠きを設け、そこには図示しない樹脂製の軸受け
部材がはめ込んである。ここがコイルスプリングSPか
ら背凭れアーム31を起立姿勢に回動させる反力を受け
る、バネ圧縮作用点33である。またバネ受けブラケッ
ト34の中央部には、後述する上バネ受け部材51との
干渉を回避するための円形開口部が設けられている。背
凭れアーム31は前記2本の略L型丸パイプと背凭れ取
付けブラケット35とバネ受けブラケット34が一体と
なることで、背凭れ3を保持するために必要な強度、剛
性を確保している。
曲げたもので、下向きに曲げた左右辺の略中央部に半円
形の切欠きを設け、そこには図示しない樹脂製の軸受け
部材がはめ込んである。ここがコイルスプリングSPか
ら背凭れアーム31を起立姿勢に回動させる反力を受け
る、バネ圧縮作用点33である。またバネ受けブラケッ
ト34の中央部には、後述する上バネ受け部材51との
干渉を回避するための円形開口部が設けられている。背
凭れアーム31は前記2本の略L型丸パイプと背凭れ取
付けブラケット35とバネ受けブラケット34が一体と
なることで、背凭れ3を保持するために必要な強度、剛
性を確保している。
【0024】上バネ受け部材51は、鋼板を、上面の周
囲に下向きの壁面を有する略円形皿形状に絞り加工した
もので、この形状によって後述するコイルスプリングS
Pを安定して保持することができる。また、壁面の左右
両側に上向き円柱面を有するバネ受け首振り軸512
を、上バネ受け部材51の絞り加工時に同時に成形して
いる。上バネ受け部材51は、その中央部を上下方向
に、後述するバネ力伝達部材53が貫通するため、バネ
受け首振り軸512を連続した一本の軸とすることがで
きず、その中央部で軸の左右を分断する必要が有るが、
コイルスプリングSPの反力を受けられる強度が要求さ
れるため、このように一体絞り加工で作成されている。
またこの上面には、バネ力伝達部材53を貫通させるた
めの椅子I前後方向に向いたバネ力伝達部材貫通長孔5
11が形成されている。
囲に下向きの壁面を有する略円形皿形状に絞り加工した
もので、この形状によって後述するコイルスプリングS
Pを安定して保持することができる。また、壁面の左右
両側に上向き円柱面を有するバネ受け首振り軸512
を、上バネ受け部材51の絞り加工時に同時に成形して
いる。上バネ受け部材51は、その中央部を上下方向
に、後述するバネ力伝達部材53が貫通するため、バネ
受け首振り軸512を連続した一本の軸とすることがで
きず、その中央部で軸の左右を分断する必要が有るが、
コイルスプリングSPの反力を受けられる強度が要求さ
れるため、このように一体絞り加工で作成されている。
またこの上面には、バネ力伝達部材53を貫通させるた
めの椅子I前後方向に向いたバネ力伝達部材貫通長孔5
11が形成されている。
【0025】この上バネ受け部材51は、バネ受け首振
り軸512を、背凭れアーム31のバネ圧縮作用点33
に回転可能に配置される。
り軸512を、背凭れアーム31のバネ圧縮作用点33
に回転可能に配置される。
【0026】下バネ受け部材52は、鋼板を、底面の周
囲に上向きの壁面を有する略円形皿形状に絞り加工した
もので、この形状によって後述するコイルスプリングS
Pを安定して保持することができる。また、後述する首
振り用部材54を介して、バネ力伝達部材53に対して
首振り回動可能なように、底面が上向きに突出した横向
き半円柱形状の窪み部522が形成され、その中央部に
バネ力伝達部材53を貫通させるためのバネ力伝達部材
貫通孔521が形成されている。
囲に上向きの壁面を有する略円形皿形状に絞り加工した
もので、この形状によって後述するコイルスプリングS
Pを安定して保持することができる。また、後述する首
振り用部材54を介して、バネ力伝達部材53に対して
首振り回動可能なように、底面が上向きに突出した横向
き半円柱形状の窪み部522が形成され、その中央部に
バネ力伝達部材53を貫通させるためのバネ力伝達部材
貫通孔521が形成されている。
【0027】コイルスプリングSPは、前記上バネ受け
部材51と下バネ受け部材52に挟まれるように配置さ
れる。
部材51と下バネ受け部材52に挟まれるように配置さ
れる。
【0028】首振り用部材54は、下バネ受け部材52
を、後述する操作部SSをねじ込むことでコイルスプリ
ングSPを圧縮しながら、バネ力伝達部材53に対して
首振り回動可能に保持するためのもので、上向き鋭角に
曲げた鋼板の先端R部542の中央にバネ力伝達部材貫
通孔541を設け、その下部に肉厚円筒部を有してい
る。首振り用部材54は、先端R部542が下バネ受け
部材52の窪み部522に下面側から接触し、ここに下
バネ受け部材52の仮想的な首振り軸線55を形成する
ように配置される。
を、後述する操作部SSをねじ込むことでコイルスプリ
ングSPを圧縮しながら、バネ力伝達部材53に対して
首振り回動可能に保持するためのもので、上向き鋭角に
曲げた鋼板の先端R部542の中央にバネ力伝達部材貫
通孔541を設け、その下部に肉厚円筒部を有してい
る。首振り用部材54は、先端R部542が下バネ受け
部材52の窪み部522に下面側から接触し、ここに下
バネ受け部材52の仮想的な首振り軸線55を形成する
ように配置される。
【0029】操作部SSは、外形略円盤形状で中央部の
厚み方向に、バネ力伝達部材53の先端ねじ部532に
ねじ込まれる雌ねじが形成されている。
厚み方向に、バネ力伝達部材53の先端ねじ部532に
ねじ込まれる雌ねじが形成されている。
【0030】バネ力伝達部材53は、半球型上端部の下
面に四角柱型の回転止め部531を有し、その下面中央
部から下向きに円柱型の軸部が伸びており、軸部の下端
部近傍には、ねじである先端ねじ部532が形成されて
いる。一方、ベース部材21後端部近傍のバネ力伝達部
材取付孔212は、四角柱状の凹陥部の底面中央部に円
形孔を有することで、バネ力伝達部材53の回転止め部
531を嵌合して、後述する操作部SSをねじ込む際
に、一体に回転しないように保持できるようになってお
り、前記円形孔周囲の下面側に下方に伸びる円筒形状を
有することで、バネ力伝達部材53の首振りを防止でき
るようになっている。
面に四角柱型の回転止め部531を有し、その下面中央
部から下向きに円柱型の軸部が伸びており、軸部の下端
部近傍には、ねじである先端ねじ部532が形成されて
いる。一方、ベース部材21後端部近傍のバネ力伝達部
材取付孔212は、四角柱状の凹陥部の底面中央部に円
形孔を有することで、バネ力伝達部材53の回転止め部
531を嵌合して、後述する操作部SSをねじ込む際
に、一体に回転しないように保持できるようになってお
り、前記円形孔周囲の下面側に下方に伸びる円筒形状を
有することで、バネ力伝達部材53の首振りを防止でき
るようになっている。
【0031】このベース部材21のバネ力伝達部材取付
孔212に、上方からバネ力伝達部材53を貫通させ、
回転しないように配置すると同時に、このバネ力伝達部
材53に下方から、上バネ受け部材51のバネ力伝達部
材貫通長孔511、コイルスプリングSP、下バネ受け
部材52のバネ力伝達部材貫通孔521、首振り用部材
54のバネ力伝達部材貫通孔541を貫通させ、先端ね
じ部532に操作部SSをねじ込むことで、バネ力伝達
部材53が貫通している全ての部材を固定している。ま
た、操作部SSのねじ込み量を加減することで、コイル
スプリングSPの初期圧縮量を変化させ、背凭れ3の全
般的な反力を調整するようになっている。
孔212に、上方からバネ力伝達部材53を貫通させ、
回転しないように配置すると同時に、このバネ力伝達部
材53に下方から、上バネ受け部材51のバネ力伝達部
材貫通長孔511、コイルスプリングSP、下バネ受け
部材52のバネ力伝達部材貫通孔521、首振り用部材
54のバネ力伝達部材貫通孔541を貫通させ、先端ね
じ部532に操作部SSをねじ込むことで、バネ力伝達
部材53が貫通している全ての部材を固定している。ま
た、操作部SSのねじ込み量を加減することで、コイル
スプリングSPの初期圧縮量を変化させ、背凭れ3の全
般的な反力を調整するようになっている。
【0032】以上の構成において、本発明の実施の形態
においては、樹脂等により形成される背凭れの後部を隠
蔽する背凭れカバー部材6と、前記反力機構を隠蔽する
反力機構カバー部材7と、更に座2の底部を隠蔽する座
カバー部材8とを設けて椅子Iの外観を良くしている。
においては、樹脂等により形成される背凭れの後部を隠
蔽する背凭れカバー部材6と、前記反力機構を隠蔽する
反力機構カバー部材7と、更に座2の底部を隠蔽する座
カバー部材8とを設けて椅子Iの外観を良くしている。
【0033】背凭れカバー部材6は、図6乃至8に示す
ように、前記背凭れアーム31の上方部を隠蔽するもの
であり、その上方部61は、背凭れ3の形状に合わせて
側面視くの字形状に屈曲すると共に、下方部62は、後
述する反力カバー部材7を突出させる開口部を有する底
壁621を具備している。この背凭れカバー部材6は、
着座者の背中当たり面を有するクッション部材37の裏
面に取り付けられたインナーシェル38に対して、図示
しない爪など介して凹凸係合させることにより背凭れ3
後方へと取り付けられる。
ように、前記背凭れアーム31の上方部を隠蔽するもの
であり、その上方部61は、背凭れ3の形状に合わせて
側面視くの字形状に屈曲すると共に、下方部62は、後
述する反力カバー部材7を突出させる開口部を有する底
壁621を具備している。この背凭れカバー部材6は、
着座者の背中当たり面を有するクッション部材37の裏
面に取り付けられたインナーシェル38に対して、図示
しない爪など介して凹凸係合させることにより背凭れ3
後方へと取り付けられる。
【0034】反力機構カバー部材7は、図5乃至図8に
示すように、前記背凭れカバー部材6及び後述する座カ
バー8との間にこれらのカバー部材とは別体に構成さ
れ、前記上バネ受け部材51に取り付けられて反力機構
5を覆うものであり、具体的には、背凭れア−ム31の
一部をその左右両外側にわたってカバ−すると共に、反
力機構5の上方部である上バネ受け部材51をカバーす
る上方カバー部71と、この上方カバー部71と一体に
形成され、前記コイルスプリングSP、下バネ受け部材
52の周壁面を覆う下カバー部72とから構成されてい
る。ここで、背凭れア−ム31が最も直立した状態で
は、操作部SSが反力機構カバー部材7の下部から下方
に露出しており、操作可能となっている。
示すように、前記背凭れカバー部材6及び後述する座カ
バー8との間にこれらのカバー部材とは別体に構成さ
れ、前記上バネ受け部材51に取り付けられて反力機構
5を覆うものであり、具体的には、背凭れア−ム31の
一部をその左右両外側にわたってカバ−すると共に、反
力機構5の上方部である上バネ受け部材51をカバーす
る上方カバー部71と、この上方カバー部71と一体に
形成され、前記コイルスプリングSP、下バネ受け部材
52の周壁面を覆う下カバー部72とから構成されてい
る。ここで、背凭れア−ム31が最も直立した状態で
は、操作部SSが反力機構カバー部材7の下部から下方
に露出しており、操作可能となっている。
【0035】上方カバー部71は、左右側壁711、7
12及び底壁713を有し、前後及び上向きに開口した
略コ字形状を形成するものである。この底壁713に
は、前方寄りに前記コイルスプリングSPを通すことが
できる大きさの円形孔714を設けると共に、この円形
孔714の後部に後述する上バネ受け部材51の取付孔
513に対応する取付孔715を設けている。また、こ
の後部底壁713は、椅子Iの起立姿勢において前記背
凭れカバー部材6の突片621に当接する長さ及び角度
を有している。
12及び底壁713を有し、前後及び上向きに開口した
略コ字形状を形成するものである。この底壁713に
は、前方寄りに前記コイルスプリングSPを通すことが
できる大きさの円形孔714を設けると共に、この円形
孔714の後部に後述する上バネ受け部材51の取付孔
513に対応する取付孔715を設けている。また、こ
の後部底壁713は、椅子Iの起立姿勢において前記背
凭れカバー部材6の突片621に当接する長さ及び角度
を有している。
【0036】一方、この反力機構カバー部材7を取り付
ける上バネ受け部材51について説明すると、この上バ
ネ受け部材51は、コイルスプリングSPの上面をコイ
ルスプリングSPの伸縮方向、つまり反力の作用方向と
直交する面で受けるバネ受け面514を有し、このバネ
受け面514の周囲に下向きの側壁515を有する略円
形皿形状に絞り加工したものである。更に、この側壁5
15から連続して前記バネ受け面514と平行な面、つ
まり反力の作用方向と直交する面を有する鍔部513を
形成し、この鍔部513に反力機構取付部である取付孔
513aを設けている。また、この側壁515の両側部
には、バネ受け首振り軸512を形成され、この上バネ
受け部材51は、背凭れ3に対して相対的に回動可能つ
まり、背凭れアーム31のバネ圧縮作用点33に対して
回動可能に配置される。具体的には、このバネ受け首振
り軸512を、背凭れアーム31の前方に伸びた先端部
近傍が左右に分かれたその間に配置させて上バネ受け部
材51を上バネ受け部材首振り軸512で回動可能に保
持している。また、反力機構カバー部材7は、この上バ
ネ受け部材51にのみ固定されているため、上バネ受け
部材51と同様に背凭れ3に対して相対的に回動可能に
設けられることとなる。
ける上バネ受け部材51について説明すると、この上バ
ネ受け部材51は、コイルスプリングSPの上面をコイ
ルスプリングSPの伸縮方向、つまり反力の作用方向と
直交する面で受けるバネ受け面514を有し、このバネ
受け面514の周囲に下向きの側壁515を有する略円
形皿形状に絞り加工したものである。更に、この側壁5
15から連続して前記バネ受け面514と平行な面、つ
まり反力の作用方向と直交する面を有する鍔部513を
形成し、この鍔部513に反力機構取付部である取付孔
513aを設けている。また、この側壁515の両側部
には、バネ受け首振り軸512を形成され、この上バネ
受け部材51は、背凭れ3に対して相対的に回動可能つ
まり、背凭れアーム31のバネ圧縮作用点33に対して
回動可能に配置される。具体的には、このバネ受け首振
り軸512を、背凭れアーム31の前方に伸びた先端部
近傍が左右に分かれたその間に配置させて上バネ受け部
材51を上バネ受け部材首振り軸512で回動可能に保
持している。また、反力機構カバー部材7は、この上バ
ネ受け部材51にのみ固定されているため、上バネ受け
部材51と同様に背凭れ3に対して相対的に回動可能に
設けられることとなる。
【0037】下方カバー部72は、前記上方カバー部7
1に設けた円形孔714の外周部から下方、つまり、反
力の作用方向に向かって形成した底面を有しない円筒側
壁である。この円筒は下方に行くに従って漸次その直径
を狭くしている。
1に設けた円形孔714の外周部から下方、つまり、反
力の作用方向に向かって形成した底面を有しない円筒側
壁である。この円筒は下方に行くに従って漸次その直径
を狭くしている。
【0038】座カバー部材8は、樹脂にて形成され座2
の底部及びガススプリング受け41等を隠蔽するもので
あり、図示しない爪等により座2の底部に対して凹凸係
合して取り付けている。
の底部及びガススプリング受け41等を隠蔽するもので
あり、図示しない爪等により座2の底部に対して凹凸係
合して取り付けている。
【0039】次ぎに、上記の構成による動作について以
下に具体的に説明する。
下に具体的に説明する。
【0040】図3は、背凭れ3が最も起立した姿勢を示
したものであり、この時バネ圧縮作用点33は、背凭れ
アーム回転軸32に対してほぼ水平後方位置かつ下バネ
受け部材52の首振り軸線55のほぼ中央真上にある。
また、コイルスプリングSPは、少なくとも背凭れアー
ム31を起立位置に保持できるバネ反力を発生する程度
には圧縮された状態であり、この時、バネ力の方向、す
なわちコイルスプリングSPの中央を通った上下の長さ
方向は、バネ圧縮作用点33がコイルスプリングSPの
反力によって回動しようとする接線方向、すなわち背凭
れアーム回転軸32の軸心とバネ圧縮作用点33を結ん
だ直線に対して、バネ圧縮作用点33を起点に垂直上向
き方向に向いており、この2つの方向はほぼ一致する。
したものであり、この時バネ圧縮作用点33は、背凭れ
アーム回転軸32に対してほぼ水平後方位置かつ下バネ
受け部材52の首振り軸線55のほぼ中央真上にある。
また、コイルスプリングSPは、少なくとも背凭れアー
ム31を起立位置に保持できるバネ反力を発生する程度
には圧縮された状態であり、この時、バネ力の方向、す
なわちコイルスプリングSPの中央を通った上下の長さ
方向は、バネ圧縮作用点33がコイルスプリングSPの
反力によって回動しようとする接線方向、すなわち背凭
れアーム回転軸32の軸心とバネ圧縮作用点33を結ん
だ直線に対して、バネ圧縮作用点33を起点に垂直上向
き方向に向いており、この2つの方向はほぼ一致する。
【0041】よって、背凭れ直立姿勢近傍では、コイル
スプリングSPの反力のほぼ全てが背凭れ3を起立姿勢
に戻そうとする力になっている。但し、この時のコイル
スプリングSPの圧縮量は少ないので、反力は小さい。
スプリングSPの反力のほぼ全てが背凭れ3を起立姿勢
に戻そうとする力になっている。但し、この時のコイル
スプリングSPの圧縮量は少ないので、反力は小さい。
【0042】ここから背凭れアーム31を後傾させてい
くと、バネ圧縮作用点33は背凭れアーム回転軸32を
中心に下前方に向かって回動していくが、下バネ受け部
材52の首振り軸線55は、前述したように、背凭れの
後傾に伴って移動しない構造になっている。またバネ圧
縮作用点33がコイルスプリングSPの反力によって回
動しようとする接線方向は椅子Iの後方に向けて傾いて
いくため、コイルスプリングSPの反力の方向に対して
前記バネ圧縮作用点33の回動接線方向はずれていくこ
とになる。
くと、バネ圧縮作用点33は背凭れアーム回転軸32を
中心に下前方に向かって回動していくが、下バネ受け部
材52の首振り軸線55は、前述したように、背凭れの
後傾に伴って移動しない構造になっている。またバネ圧
縮作用点33がコイルスプリングSPの反力によって回
動しようとする接線方向は椅子Iの後方に向けて傾いて
いくため、コイルスプリングSPの反力の方向に対して
前記バネ圧縮作用点33の回動接線方向はずれていくこ
とになる。
【0043】図4は、背凭れ3を大きく後傾させた姿勢
を示したものであり、この時バネ圧縮作用点33は、背
凭れアーム回転軸32に対してほぼ下後方位置かつ下バ
ネ受け部材52の首振り軸線55の前上方にある。この
時、バネ力の方向、すなわちコイルスプリングSPの中
央を通った上下の長さ方向は、バネ圧縮作用点33がコ
イルスプリングSPの反力によって回動しようとする接
線方向、すなわち背凭れアーム回転軸32の軸心とバネ
圧縮作用点33を結んだ直線に対して、バネ圧縮作用点
33を起点に垂直上向き方向に向いており、この2つの
方向は大きくずれている。
を示したものであり、この時バネ圧縮作用点33は、背
凭れアーム回転軸32に対してほぼ下後方位置かつ下バ
ネ受け部材52の首振り軸線55の前上方にある。この
時、バネ力の方向、すなわちコイルスプリングSPの中
央を通った上下の長さ方向は、バネ圧縮作用点33がコ
イルスプリングSPの反力によって回動しようとする接
線方向、すなわち背凭れアーム回転軸32の軸心とバネ
圧縮作用点33を結んだ直線に対して、バネ圧縮作用点
33を起点に垂直上向き方向に向いており、この2つの
方向は大きくずれている。
【0044】よって、この時大きく圧縮されたコイルス
プリングSPの全反力F1に対して、背凭れアーム31
を起立姿勢に戻す方向に作用する反力成分Fyは小さく
なる。なお、コイルスプリングSPの全反力F1、バネ
圧縮作用点33に作用する力の成分Fx、Fyの大きさと
方向は、概念的に表わしたものである。
プリングSPの全反力F1に対して、背凭れアーム31
を起立姿勢に戻す方向に作用する反力成分Fyは小さく
なる。なお、コイルスプリングSPの全反力F1、バネ
圧縮作用点33に作用する力の成分Fx、Fyの大きさと
方向は、概念的に表わしたものである。
【0045】また、起立姿勢から後傾させていくと、反
力Fyは、その大きさ自体は増加していくが、次第に増
加割合は小さくなっていき、増加割合がゼロになる時が
くる。ここで反力Fyは最大値であり、ここからさらに
後傾させていくと、反力Fyが今度は減少していく方向
に転じ、背凭れアーム回転軸32、バネ圧縮作用点3
3、下バネ受け部材の首振り軸線55が一直線上に並ん
だとき反力Fyは再度ゼロになる。これよりもさらに後
傾させると、背凭れアーム31は起立姿勢に戻らなくな
る。
力Fyは、その大きさ自体は増加していくが、次第に増
加割合は小さくなっていき、増加割合がゼロになる時が
くる。ここで反力Fyは最大値であり、ここからさらに
後傾させていくと、反力Fyが今度は減少していく方向
に転じ、背凭れアーム回転軸32、バネ圧縮作用点3
3、下バネ受け部材の首振り軸線55が一直線上に並ん
だとき反力Fyは再度ゼロになる。これよりもさらに後
傾させると、背凭れアーム31は起立姿勢に戻らなくな
る。
【0046】背凭れアーム31の後傾は、少なくとも、
反力Fyが再度ゼロになる以前に停止させる必要があ
る。実用的には、反力Fyが最大値と再度ゼロの間の適
切なところで背凭れアーム31の後傾を停止させること
が好ましい。場合によっては、反力Fyが最大値になる
以前で背凭れアーム31の後傾を停止させることも好ま
しい。本実施の形態では、後傾ストッパ414を用いて
後傾を停止させている。また、背凭れアーム31の後傾
に伴ってコイルスプリングSPは椅子Iの前方に向かっ
て傾いていくが、反力機構カバー部材7は上バネ受け部
材51に固定されていて、コイルスプリングSPと同様
に傾いていくため、反力機構カバー部材7の円筒部は、
上バネ受け部材51、コイルスプリングSP、下バネ受
け部材52の実質的な外形だけをカバーできる大きさで
良く、コンパクトな設計にすることができる。
反力Fyが再度ゼロになる以前に停止させる必要があ
る。実用的には、反力Fyが最大値と再度ゼロの間の適
切なところで背凭れアーム31の後傾を停止させること
が好ましい。場合によっては、反力Fyが最大値になる
以前で背凭れアーム31の後傾を停止させることも好ま
しい。本実施の形態では、後傾ストッパ414を用いて
後傾を停止させている。また、背凭れアーム31の後傾
に伴ってコイルスプリングSPは椅子Iの前方に向かっ
て傾いていくが、反力機構カバー部材7は上バネ受け部
材51に固定されていて、コイルスプリングSPと同様
に傾いていくため、反力機構カバー部材7の円筒部は、
上バネ受け部材51、コイルスプリングSP、下バネ受
け部材52の実質的な外形だけをカバーできる大きさで
良く、コンパクトな設計にすることができる。
【0047】以上の構成により、前記反力機構5を隠蔽
する反力機構カバー部材6を設け、この反力機構カバー
部材6と前記背凭れ3とを相対的に回動可能に構成して
いるため、前述のように反力機構5と背凭れ3との相対
位置関係を変化させるような構成とした場合において
も、反力機構5を覆うカバー部材6を必要最小限のサイ
ズに構成することが可能となり、スリムな外観を実現で
きると共に、カバー部材に関する意匠の自由度を高める
ことができる。
する反力機構カバー部材6を設け、この反力機構カバー
部材6と前記背凭れ3とを相対的に回動可能に構成して
いるため、前述のように反力機構5と背凭れ3との相対
位置関係を変化させるような構成とした場合において
も、反力機構5を覆うカバー部材6を必要最小限のサイ
ズに構成することが可能となり、スリムな外観を実現で
きると共に、カバー部材に関する意匠の自由度を高める
ことができる。
【0048】更に、コイルスプリングSPの付勢力によ
り常に反力の作用方向と直交する上バネ受け部材51に
反力機構カバー装置7を取り付けることにより、反力機
構5の動きに伴ってこの反力機構カバー部材7を動かす
ことができるため、余分な動き代などを設けることなく
反力機構カバー部材7を最小限に小さく設計することが
できる。
り常に反力の作用方向と直交する上バネ受け部材51に
反力機構カバー装置7を取り付けることにより、反力機
構5の動きに伴ってこの反力機構カバー部材7を動かす
ことができるため、余分な動き代などを設けることなく
反力機構カバー部材7を最小限に小さく設計することが
できる。
【0049】加えて、上バネ受け部材51を背凭れ3に
対して回動可能に取り付けたことで、簡単に上バネ受け
部材51に取り付けた反力機構カバー部材7を背凭れ3
に対して回動可能とし、反力機構5の動きに追従させる
ことができる。
対して回動可能に取り付けたことで、簡単に上バネ受け
部材51に取り付けた反力機構カバー部材7を背凭れ3
に対して回動可能とし、反力機構5の動きに追従させる
ことができる。
【0050】また、背凭れ3が後傾するに従って、背凭
れ3上で反力が作用している部分が回動しようとする接
線方向に対して相対的に、反力が作用する方向が徐々に
変化していく反力機構5としていることで、特に効果的
に作用する。
れ3上で反力が作用している部分が回動しようとする接
線方向に対して相対的に、反力が作用する方向が徐々に
変化していく反力機構5としていることで、特に効果的
に作用する。
【0051】更に、反力機構5のバネ力伝達部材53が
コイルスプリングSPの内側を貫通するように配置する
ことでスペースを有効に活用でき、更にコンパクトな設
計が可能である。また、こうすることで、背凭れを後傾
させていったときに、コイルスプリングSPの方向が変
化できる範囲は、バネ力伝達部材53がコイルスプリン
グSPの内径に収まる範囲に限定される反面、コイルス
プリングSPに外力など予想外の力が働いた場合にもバ
ネ受けからコイルスプリングSPが外れるなどのトラブ
ルを防ぐことができる。
コイルスプリングSPの内側を貫通するように配置する
ことでスペースを有効に活用でき、更にコンパクトな設
計が可能である。また、こうすることで、背凭れを後傾
させていったときに、コイルスプリングSPの方向が変
化できる範囲は、バネ力伝達部材53がコイルスプリン
グSPの内径に収まる範囲に限定される反面、コイルス
プリングSPに外力など予想外の力が働いた場合にもバ
ネ受けからコイルスプリングSPが外れるなどのトラブ
ルを防ぐことができる。
【0052】加えて、背凭れアーム回転軸32、バネ圧
縮作用点33、下バネ受け部材の首振り軸線55の位置
関係の設定を変えれば、背凭れアーム31が後傾してい
く過程でコイルスプリングSPが背凭れアーム31を起
立姿勢に戻そうとする反力の変化をさまざまに設定する
ことができる。
縮作用点33、下バネ受け部材の首振り軸線55の位置
関係の設定を変えれば、背凭れアーム31が後傾してい
く過程でコイルスプリングSPが背凭れアーム31を起
立姿勢に戻そうとする反力の変化をさまざまに設定する
ことができる。
【0053】背凭れが最も起立した姿勢の時、背凭れア
ーム回転軸32の軸心位置に対してバネ圧縮作用点33
が椅子Iの後方側で同高さ以下にあり、バネ圧縮作用点
33の真下に下バネ受け部材52の首振り軸線55があ
れば、背凭れを大きく後傾させていったときの反力の増
加程度をあまり大きくしないようにできることは前記説
明より明らかであるが、たとえば、バネ圧縮作用点33
の初期位置を、下バネ受け部材52の首振り軸線55の
真上より後方にすれば、背凭れアーム31が後傾してい
く過程で、バネ圧縮作用点33が下バネ受け部材52の
首振り軸線55の真上まで回動してくる間は、コイルス
プリングSPは圧縮されながら方向も背凭れアーム31
を有効に回動させる方向に一致してくるため、背凭れ反
力は急激に強くなってくるが、この点を過ぎると背凭れ
反力の増加程度は緩やかになってくる。
ーム回転軸32の軸心位置に対してバネ圧縮作用点33
が椅子Iの後方側で同高さ以下にあり、バネ圧縮作用点
33の真下に下バネ受け部材52の首振り軸線55があ
れば、背凭れを大きく後傾させていったときの反力の増
加程度をあまり大きくしないようにできることは前記説
明より明らかであるが、たとえば、バネ圧縮作用点33
の初期位置を、下バネ受け部材52の首振り軸線55の
真上より後方にすれば、背凭れアーム31が後傾してい
く過程で、バネ圧縮作用点33が下バネ受け部材52の
首振り軸線55の真上まで回動してくる間は、コイルス
プリングSPは圧縮されながら方向も背凭れアーム31
を有効に回動させる方向に一致してくるため、背凭れ反
力は急激に強くなってくるが、この点を過ぎると背凭れ
反力の増加程度は緩やかになってくる。
【0054】これらは、下バネ受け部材52の首振り軸
線55がベース部材21のバネ力伝達部材取付孔212
に対して、首振り不能に接続されていることによって、
簡単な構造で実現されているが、背凭れ反力の変化程度
をより顕著にしたいならば、背凭れアーム31が後傾し
ていく過程で、下バネ受け部材52の首振り軸線55の
位置を固定しておくのではなく、積極的に椅子I後方に
向けて移動させることも考えられる。たとえば、ベース
部材21にバネ力伝達部材53を、背凭れアーム31が
後傾するに従って、図5において反時計方向に回動する
ように関連付けて接続すればよい。一例としては、背凭
れアーム回転軸32を背凭れアーム31と一体となって
回転するようにし、背凭れアーム回転軸32の長さ方向
中央部に歯車を一体として回転するように設け、またバ
ネ力伝達部材53の上端部に椅子Iの左右方向を回転軸
とする歯車を一体に設け、これをベース部材21の後端
部近傍に回転可能に取付け、この2つの歯車間に回転力
を伝達できるように、ベース部材21にいくつかの歯車
を配置する。
線55がベース部材21のバネ力伝達部材取付孔212
に対して、首振り不能に接続されていることによって、
簡単な構造で実現されているが、背凭れ反力の変化程度
をより顕著にしたいならば、背凭れアーム31が後傾し
ていく過程で、下バネ受け部材52の首振り軸線55の
位置を固定しておくのではなく、積極的に椅子I後方に
向けて移動させることも考えられる。たとえば、ベース
部材21にバネ力伝達部材53を、背凭れアーム31が
後傾するに従って、図5において反時計方向に回動する
ように関連付けて接続すればよい。一例としては、背凭
れアーム回転軸32を背凭れアーム31と一体となって
回転するようにし、背凭れアーム回転軸32の長さ方向
中央部に歯車を一体として回転するように設け、またバ
ネ力伝達部材53の上端部に椅子Iの左右方向を回転軸
とする歯車を一体に設け、これをベース部材21の後端
部近傍に回転可能に取付け、この2つの歯車間に回転力
を伝達できるように、ベース部材21にいくつかの歯車
を配置する。
【0055】または、バネ力伝達部材53の上端よりや
や下方をベース部材21の後端部近傍に椅子Iの前後方
向に回転可能に取付け、背凭れアーム31が起立位置に
おいて、背凭れアーム回転軸32の長さ方向中央部を下
方に偏芯するクランク形状としたうえで背凭れアーム3
1と一体となって回転するようにし、バネ力伝達部材5
3の上端と背凭れアーム回転軸32のクランク部を直線
状のリンク部材で接続する等して、背凭れアーム31と
バネ力伝達部材53を連動して回動させることが考えら
れる。
や下方をベース部材21の後端部近傍に椅子Iの前後方
向に回転可能に取付け、背凭れアーム31が起立位置に
おいて、背凭れアーム回転軸32の長さ方向中央部を下
方に偏芯するクランク形状としたうえで背凭れアーム3
1と一体となって回転するようにし、バネ力伝達部材5
3の上端と背凭れアーム回転軸32のクランク部を直線
状のリンク部材で接続する等して、背凭れアーム31と
バネ力伝達部材53を連動して回動させることが考えら
れる。
【0056】また、バネ圧縮作用点33と下バネ受け部
材52の首振り軸線55を結んだコイルスプリングSP
の反力の方向と、バネ圧縮作用点33が背凭れアーム回
転軸32の周りに回動しようとする方向のずれが小さな
設計であれば、背凭れアーム31、バネ力伝達部材53
に一体または固定でもよいが、前記方向のずれを大きく
する場合、上・下バネ受け部材51・52自体が首を振
って、方向の変化するコイルスプリングSPに追従する
必要がある。こうすることで、コイルスプリングSP自
体が曲がったり、上・下バネ受け部材51・52に余計
な方向の力が加わることが防げるため、スムーズな動作
及び製品寿命の延長につながる。
材52の首振り軸線55を結んだコイルスプリングSP
の反力の方向と、バネ圧縮作用点33が背凭れアーム回
転軸32の周りに回動しようとする方向のずれが小さな
設計であれば、背凭れアーム31、バネ力伝達部材53
に一体または固定でもよいが、前記方向のずれを大きく
する場合、上・下バネ受け部材51・52自体が首を振
って、方向の変化するコイルスプリングSPに追従する
必要がある。こうすることで、コイルスプリングSP自
体が曲がったり、上・下バネ受け部材51・52に余計
な方向の力が加わることが防げるため、スムーズな動作
及び製品寿命の延長につながる。
【0057】また、バネ力伝達部材53は、上バネ受け
部材51のバネ力伝達部材貫通長孔511、コイルスプ
リングSP、下バネ受け部材52のバネ力伝達部材貫通
孔521、首振り用部材54のバネ力伝達部材貫通孔5
41、操作部SSを貫通して配置されており、これによ
って、スペースの有効活用によるコンパクトなシステム
となり、また、予想外の力が働いた場合にも上・下バネ
受け部材51・52からコイルスプリングSPが外れる
などのトラブルを防止できる構造となっている。しか
し、背凭れアーム31を後傾させていったときに、コイ
ルスプリングSPの方向が変化できる範囲は、バネ力伝
達部材53がコイルスプリングSPの内径に収まる範囲
に限定されるため、前記のように、バネ圧縮作用点33
と下バネ受け部材52の首振り軸線55を結んだコイル
スプリングSPの反力の方向と、バネ圧縮作用点33が
背凭れアーム回転軸32の周りに回動しようとする方向
のずれを大きく設計する場合、不利である。
部材51のバネ力伝達部材貫通長孔511、コイルスプ
リングSP、下バネ受け部材52のバネ力伝達部材貫通
孔521、首振り用部材54のバネ力伝達部材貫通孔5
41、操作部SSを貫通して配置されており、これによ
って、スペースの有効活用によるコンパクトなシステム
となり、また、予想外の力が働いた場合にも上・下バネ
受け部材51・52からコイルスプリングSPが外れる
などのトラブルを防止できる構造となっている。しか
し、背凭れアーム31を後傾させていったときに、コイ
ルスプリングSPの方向が変化できる範囲は、バネ力伝
達部材53がコイルスプリングSPの内径に収まる範囲
に限定されるため、前記のように、バネ圧縮作用点33
と下バネ受け部材52の首振り軸線55を結んだコイル
スプリングSPの反力の方向と、バネ圧縮作用点33が
背凭れアーム回転軸32の周りに回動しようとする方向
のずれを大きく設計する場合、不利である。
【0058】このときは、バネ力伝達部材をコイルスプ
リングSPの左右の外側に配置し、その下端に下バネ受
け部材52を保持する構造にすることが考えられる。こ
うすることで、背凭れアーム31を後傾させていったと
きの、バネ力伝達部材とコイルスプリングSPの干渉を
防ぐことができ、前記方向のずれを大きく設計すること
が可能となる。
リングSPの左右の外側に配置し、その下端に下バネ受
け部材52を保持する構造にすることが考えられる。こ
うすることで、背凭れアーム31を後傾させていったと
きの、バネ力伝達部材とコイルスプリングSPの干渉を
防ぐことができ、前記方向のずれを大きく設計すること
が可能となる。
【0059】さらに、ベース部材21および座2と、背
凭れアーム31の連動機構を設置しない場合、ベース部
材21および座2は、背凭れアーム31の後傾動作に連
動して動かず、また、背凭れアーム回転軸32より後方
に前記反力機構5を配置することで、椅子I全体のシス
テムを背凭れのみのチルト機構として、シンプルかつ安
価でありながら、後傾時の座り心地を大きく向上させる
ことができるが、本発明はこれに限らず、背座の動作を
連動させた背座シンクロチルト機構に適用させたり、座
の前方に前記反力機構5を配置することもできる。
凭れアーム31の連動機構を設置しない場合、ベース部
材21および座2は、背凭れアーム31の後傾動作に連
動して動かず、また、背凭れアーム回転軸32より後方
に前記反力機構5を配置することで、椅子I全体のシス
テムを背凭れのみのチルト機構として、シンプルかつ安
価でありながら、後傾時の座り心地を大きく向上させる
ことができるが、本発明はこれに限らず、背座の動作を
連動させた背座シンクロチルト機構に適用させたり、座
の前方に前記反力機構5を配置することもできる。
【0060】以下、図9を参照して説明する。ここで、
図1から図5に対応する部材については、同一の名称、
符号を付けている。
図1から図5に対応する部材については、同一の名称、
符号を付けている。
【0061】背凭れアーム31は、下方に略90度曲が
った頂点部分を、ベース部材21の後部上面側に、背凭
れアーム回転軸32によって回動可能に保持されてい
る。背凭れアーム31は、前方に伸びた先端部近傍が左
右に分かれ、その間に上バネ受け部材51を上バネ受け
部材首振り軸512で回動可能に保持している。この上
にコイルスプリングSPが配置され、その上に下バネ受
け部材52が配置されている。
った頂点部分を、ベース部材21の後部上面側に、背凭
れアーム回転軸32によって回動可能に保持されてい
る。背凭れアーム31は、前方に伸びた先端部近傍が左
右に分かれ、その間に上バネ受け部材51を上バネ受け
部材首振り軸512で回動可能に保持している。この上
にコイルスプリングSPが配置され、その上に下バネ受
け部材52が配置されている。
【0062】バネ力伝達部材53は、下バネ受け部材5
2、コイルスプリングSP、上バネ受け部材51、ベー
ス部材21を貫通し、ベース部材21に対しては回転及
び首振りしないように配置され、上端部近傍で下バネ受
け部材52を下バネ受け部材首振り軸線55によって首
振り可能に保持し、ベース部材21の下方で操作部SS
をねじ込むことによってコイルスプリングSPの初期圧
縮量を調整できるようにしている。
2、コイルスプリングSP、上バネ受け部材51、ベー
ス部材21を貫通し、ベース部材21に対しては回転及
び首振りしないように配置され、上端部近傍で下バネ受
け部材52を下バネ受け部材首振り軸線55によって首
振り可能に保持し、ベース部材21の下方で操作部SS
をねじ込むことによってコイルスプリングSPの初期圧
縮量を調整できるようにしている。
【0063】この構造の場合は、背凭れアーム31が背
凭れアーム回転軸32を中心に後傾回動すると、背凭れ
アーム31の前端部が上バネ受け部材51を上方に押し
上げ、バネ力伝達部材53の上端部に保持されている下
バネ受け部材52との間でコイルスプリングSPを圧縮
することになる。
凭れアーム回転軸32を中心に後傾回動すると、背凭れ
アーム31の前端部が上バネ受け部材51を上方に押し
上げ、バネ力伝達部材53の上端部に保持されている下
バネ受け部材52との間でコイルスプリングSPを圧縮
することになる。
【0064】この構造でも、背凭れアーム31の後傾時
に、コイルスプリングSPの反力の方向に対してバネ圧
縮作用点33の回動接線方向がずれていき、本発明の所
望の効果が得られる。
に、コイルスプリングSPの反力の方向に対してバネ圧
縮作用点33の回動接線方向がずれていき、本発明の所
望の効果が得られる。
【0065】図10には背座シンクロチルトシステムに
この反力機構5を適用した例を作動概念図で示す。
この反力機構5を適用した例を作動概念図で示す。
【0066】ここに示す反力機構5は、前記図3、図4
と基本的に同じであり、バネ力伝達部材53をコイルス
プリングSPを貫通させず、その左右両側に配置したも
のである。こうすれば、背凭れを後傾させていったとき
に、コイルスプリングの方向が変化できる範囲は、バネ
力伝達部材がコイルスプリングの内径に収まる範囲に限
定されることがない。
と基本的に同じであり、バネ力伝達部材53をコイルス
プリングSPを貫通させず、その左右両側に配置したも
のである。こうすれば、背凭れを後傾させていったとき
に、コイルスプリングの方向が変化できる範囲は、バネ
力伝達部材がコイルスプリングの内径に収まる範囲に限
定されることがない。
【0067】また、背座シンクロ機構は、ベース部材2
1の上方に、前部をベース部材21に対してスライド可
能に取付け、背凭れアーム31前部を背凭れアーム回転
軸部分から略直角上方に伸ばした先端部に、ベース部材
21の後部を回動可能に連結して、背凭れアーム31の
後傾と連動するようにしている一般的な構造である。本
発明の反力機構に、座を連動するように連結するだけで
実現可能であり、この場合も、本発明の効果が得られる
ことがわかる。
1の上方に、前部をベース部材21に対してスライド可
能に取付け、背凭れアーム31前部を背凭れアーム回転
軸部分から略直角上方に伸ばした先端部に、ベース部材
21の後部を回動可能に連結して、背凭れアーム31の
後傾と連動するようにしている一般的な構造である。本
発明の反力機構に、座を連動するように連結するだけで
実現可能であり、この場合も、本発明の効果が得られる
ことがわかる。
【0068】本発明は、以上に示した以外にも、種々変
形が可能である。
形が可能である。
【0069】
【発明の効果】以上に詳述した本発明の椅子は、背凭れ
を傾動させる背凭れ傾動機構と、この背凭れを起立姿勢
に傾動させる傾動力を付与する反力機構とを具備し、こ
の反力機構が背凭れの前後傾に伴って追従する椅子にお
いて、前記反力機構を隠蔽する反力機構カバー部材を設
け、この反力機構カバー部材と前記背凭れとを相対的に
回動可能に構成したことを特徴とする。
を傾動させる背凭れ傾動機構と、この背凭れを起立姿勢
に傾動させる傾動力を付与する反力機構とを具備し、こ
の反力機構が背凭れの前後傾に伴って追従する椅子にお
いて、前記反力機構を隠蔽する反力機構カバー部材を設
け、この反力機構カバー部材と前記背凭れとを相対的に
回動可能に構成したことを特徴とする。
【0070】これにより、反力機構と背凭れとの相対位
置関係を変化させるような構成とした場合においても、
反力機構を覆うカバー部材を必要最小限のサイズに構成
することが可能となり、スリムな外観を実現できると共
に、カバー部材に関する意匠の自由度を高めることがで
きる。
置関係を変化させるような構成とした場合においても、
反力機構を覆うカバー部材を必要最小限のサイズに構成
することが可能となり、スリムな外観を実現できると共
に、カバー部材に関する意匠の自由度を高めることがで
きる。
【図1】この出願に係る発明である椅子Iの主要な外観
側面を示す図。
側面を示す図。
【図2】この出願に係る発明である椅子Iの主要な外観
背面を示す図。
背面を示す図。
【図3】この出願に係る発明である椅子Iの背凭れが起
立姿勢にあるときの主要部品の配置図。
立姿勢にあるときの主要部品の配置図。
【図4】この出願に係る発明である椅子Iの背凭れが後
傾姿勢にあるときの主要部品の配置図。
傾姿勢にあるときの主要部品の配置図。
【図5】この出願に係る発明である椅子Iの主要部品の
構成図。
構成図。
【図6】この出願に係る発明である椅子Iの背凭れが起
立姿勢にあるときの主要部品の拡大配置図。
立姿勢にあるときの主要部品の拡大配置図。
【図7】この出願に係る発明である椅子Iの背凭れが後
傾姿勢にあるときの主要部品の拡大配置図。
傾姿勢にあるときの主要部品の拡大配置図。
【図8】この出願に係る発明である椅子Iの背凭れが起
立姿勢及び後傾姿勢にあるときの主要部品の拡大配置
図。
立姿勢及び後傾姿勢にあるときの主要部品の拡大配置
図。
【図9】この出願に係る発明である椅子Iの反力機構が
座の前部にある実施形態を示す図。
座の前部にある実施形態を示す図。
【図10】この出願に係る発明である椅子Iの反力機構
を背座シンクロチルトシステムに適用した例を示す図。
を背座シンクロチルトシステムに適用した例を示す図。
1・・・脚
2・・・座
3・・・ 背凭れ
5・・・反力機構
7・・・反力機構カバー部材
21・・・ベース部材
31・・・背凭れアーム
51・・・上受け部材(上バネ受け部材)
52・・・下受け部材(下バネ受け部材)
53・・・バネ力伝達部材
I・・・椅子
SP・・・弾性付勢部材(コイルスプリング)
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 3B084 GA02
3B091 AA04 AB02 AC05
Claims (6)
- 【請求項1】背凭れを傾動させる背凭れ傾動機構と、こ
の背凭れを起立姿勢に傾動させる傾動力を付与する反力
機構とを具備し、この反力機構が背凭れの前後傾に伴っ
て追従する椅子において、前記反力機構を隠蔽する反力
機構カバー部材を設け、この反力機構カバー部材と前記
背凭れとを相対的に回動可能に構成したことを特徴とす
る椅子。 - 【請求項2】前記反力機構を、この背凭れを起立姿勢に
傾動させる傾動力を付勢する弾性付勢部材と、この弾性
付勢部材の上部を受ける上受け部材と、この弾性付勢部
材の下部を受ける下受け部材とから構成し、この上受け
部材に反力機構カバー部材を取り付けたことを特徴とす
る請求項1記載の椅子。 - 【請求項3】上受け部材を背凭れに対して回動可能に取
り付けたことを特徴とする請求項2記載の椅子。 - 【請求項4】背凭れが後傾するに従って、背凭れ上で反
力が作用している部分が回動しようとする接線方向に対
して相対的に、反力が作用する方向が徐々に変化してい
く反力機構であることを特徴とする請求項1乃至3記載
の椅子。 - 【請求項5】脚の上部に取付けられていて上側に座を有
するベース部材と、このベース部材に対して相対的に回
動可能に配置されており一方のバネ受け部を含む背凭れ
アームと、一端側がベース部材に連結され背凭れアーム
をこえた他端側に他方のバネ受け部を有するバネ力伝達
部材と、一方のバネ受け部と他方のバネ受け部の間に配
置されたコイルスプリングを有し、背凭れアームの後傾
時にコイルスプリングを圧縮する構成であることを特徴
とする請求項1乃至4記載の椅子。 - 【請求項6】反力機構のバネ力伝達部材がコイルスプリ
ングの内側を貫通するように配置されているものである
ことを特徴とする請求項5記載の椅子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002094850A JP2003289977A (ja) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | 椅 子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002094850A JP2003289977A (ja) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | 椅 子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003289977A true JP2003289977A (ja) | 2003-10-14 |
Family
ID=29238629
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002094850A Pending JP2003289977A (ja) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | 椅 子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003289977A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006198063A (ja) * | 2005-01-19 | 2006-08-03 | Okamura Corp | 椅子の背もたれ取付装置 |
JP2015077338A (ja) * | 2013-10-18 | 2015-04-23 | 株式会社岡村製作所 | 椅子 |
-
2002
- 2002-03-29 JP JP2002094850A patent/JP2003289977A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006198063A (ja) * | 2005-01-19 | 2006-08-03 | Okamura Corp | 椅子の背もたれ取付装置 |
JP2015077338A (ja) * | 2013-10-18 | 2015-04-23 | 株式会社岡村製作所 | 椅子 |
WO2015056716A1 (ja) * | 2013-10-18 | 2015-04-23 | 株式会社岡村製作所 | 椅子 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20050203 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080125 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080205 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20080617 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |