JP2003289231A - 薄膜ノイズフィルタおよびその製造方法 - Google Patents

薄膜ノイズフィルタおよびその製造方法

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JP2003289231A JP2002091162A JP2002091162A JP2003289231A JP 2003289231 A JP2003289231 A JP 2003289231A JP 2002091162 A JP2002091162 A JP 2002091162A JP 2002091162 A JP2002091162 A JP 2002091162A JP 2003289231 A JP2003289231 A JP 2003289231A
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noise filter
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Akihiko Komatsu
昭彦 小松
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品の組立が不要で、小型化が可能な薄膜ノ
イズフィルタを提供するとともに、このような薄膜ノイ
ズフィルタの製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明の薄膜ノイズフィルタ10aは、
非磁性基板10上に形成された下部磁性膜12と、下部
磁性膜12上に形成された下部絶縁膜13と、下部絶縁
膜13上に形成された薄膜コイル14と、薄膜コイル1
4上に形成された上部絶縁膜15と、上部絶縁膜15上
に形成された上部磁性膜16とを備えている。そして、
薄膜コイル14に電極パッド14a,14bを配置し、
かつ下部磁性膜12と上部磁性膜16とを導電接続して
薄膜コイル14を狭持する磁気コアを形成するように
し、インダクタおよびキャパシタからなるフィルタを形
成するようにしている。これにより、薄膜コイル14に
入力された信号に付与された低周波ノイズまたは高周波
ノイズが遮断できるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光通信装置など
に使用する高出力の光半導体素子(例えば、半導体レー
ザ)と光ファイバとの結合器である光半導体モジュール
等に用いられる薄膜ノイズフィルタおよびその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インターネットの急速な発展に伴
って、大容量のデータ(情報)を高速に伝送する必要性
が益々増大している。そこで、既に敷設されている光フ
ァイバー網を使用してデータ(情報)を伝送すると、デ
ータ(情報)の高速伝送が可能になることから、ここ数
年において、光ファイバー網の利用が急激に増加するよ
うになった。
【0003】この場合、1本の光ファイバに異なる波長
の光を通してチャネルを多重化する、いわゆるWDM
(Wavelength Division Multiplexing:波長分割多重)
あるいはDWDM(Dense Wavelength Division Multip
lexing:高密度波長分割多重)等の広帯域の光ネットワ
ーク技術を利用することにより、大容量のデータを双方
向で高速伝送することが可能になる。なお、WDMにお
いては、現在は、1波長当たり2.5ギガビット/秒の
伝送速度を持つチャネルを4チャネル多重化して、合計
10ギガビット/秒の伝送技術が開発されている。一
方、DWDMにおいては、ギガビットからテラビットの
超大容量のデータ伝送が可能になる。
【0004】ここで、光ファイバ中を転送するデータ
(情報)は、レーザー光を変調した信号であり、これは
光半導体モジュールと呼ばれる半導体レーザー等を収容
した電子装置から発信される。また、光ファイバを用い
てデータ(情報)を伝送する中間地点で信号強度を増幅
する、いわゆる光アンプにもこの光半導体モジュールが
用いられている。この半導体モジュール内に配置される
半導体レーザーに信号が入力する信号ラインにおいて
は、外来ノイズを遮断するためのノイズフィルタが半導
体レーザーの手前(前段)に挿入されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した信
号ラインに挿入されるノイズフィルタは、広帯域におい
てノイズを遮断し、かつ信号周波数付近での減衰を防ぐ
ために、チップインダクタと空心コイルを組み合わせた
ノイズフィルタが使用されている。これにより、チップ
インダクタにより低周波数側のノイズを遮断し、空心コ
イルで高周波数側のノイズを遮断するようにしていた。
【0006】しかしながら、チップインダクタや空心コ
イルを小型化するには限界があるため、これらのチップ
インダクタや空心コイルを用いたノイズフィルタを小型
化するには限界があった。このため、実際に使用される
ノイズフィルタのサイズは、5mm(長さ)×1mm
(幅)×1.5mm(厚さ)となって、このようなノイ
ズフィルタを用いた光半導体モジュールの小型化の妨げ
になっていた。
【0007】また、チップインダクタや空心コイルなど
の部品を組み合わせてノイズフィルタを作製するため、
ノイズフィルタの組み立て工程が必要であって、この種
のノイズフィルタが高価になるという問題も生じた。そ
こで、本発明は上記の問題点を解消するためになされた
ものであって、部品の組立が不要で、小型化が可能な薄
膜ノイズフィルタを提供するとともに、このような薄膜
ノイズフィルタの製造方法を提供することを目的とする
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の薄膜ノイズフィルタは、非磁性基板上に形
成された下部磁性膜と、この下部磁性膜上に形成された
下部絶縁膜と、この下部絶縁膜上に形成された薄膜コイ
ルと、この薄膜コイル上に形成された上部絶縁膜と、こ
の上部絶縁膜上に形成された上部磁性膜とを備えるとと
もに、薄膜コイルに電極パッドを配置し、かつ下部磁性
膜と上部磁性膜とを導電接続して薄膜コイルを狭持する
磁気コアを形成することにより、インダクタおよびキャ
パシタからなるフィルタを形成するようにしている。
【0009】このように、薄膜コイルが下部磁性膜と上
部磁性膜からなる磁気コアで挟まれていると、薄膜コイ
ルのインダクタンス(L)はL=μn2S/l(ただ
し、μは磁性膜の透磁率を、nは薄膜コイルのターン数
を、Sは磁気コアの断面積を、lは磁気コアの磁路長を
それぞれ表す)により求めることができ、そのインピー
ダンス(Z)はZ=jωLにより求めることができる。
そして、薄膜コイルに電極パッドを配置することによ
り、インダクタおよびキャパシタからなるフィルタを形
成されるので、薄膜コイルに入力された信号に付与され
た低周波ノイズまたは高周波ノイズが遮断できるように
なる。
【0010】この場合、透磁率μが一定の磁性体を用い
た場合は、薄膜コイルに入力された信号の周波数が高く
なるに伴ってインピーダンスが高くなる。しかしなが
ら、周波数が高くなるに伴って透磁率μが低下する特性
を有する磁性体を用いた場合には、低周波の場合はコイ
ルのインピーダンスが低く、周波数が高くなるに伴って
インピーダンスが高くなるが、ある周波数になると、透
磁率が低下してインピーダンスが低くなる。これによ
り、バンドパスフィルタが構成できるようになり、この
薄膜コイルに入力された信号に付与された低周波ノイズ
および高周波ノイズを遮断できるようになる。そして、
このような周波数特性を有する磁性体としてはニッケル
と鉄からなる合金が望ましい。
【0011】また、本発明の薄膜ノイズフィルタの製造
法は、非磁性基板上に下部磁性膜を形成する下部磁性膜
形成工程と、下部磁性膜上に下部絶縁膜を形成する下部
絶縁膜形成工程と、下部絶縁膜上に薄膜コイルを形成す
る薄膜コイル形成工程と、薄膜コイル上に上部絶縁膜を
形成する上部絶縁膜形成工程と、上部絶縁膜上に上部磁
性膜を形成する上部磁性膜形成工程とを備えるととも
に、薄膜コイル形成時に電極パッドを形成するように
し、かつ上部磁性膜形成時に当該上部磁性膜と下部磁性
膜とを導電接続するようにしている。このような各工程
を備えることにより、薄膜コイルが下部磁性膜と上部磁
性膜からなる磁気コアで挟まれた薄膜ノイズフィルタを
形成することが可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の薄膜ノイズフィ
ルタの実施形態を図1〜図10に基づいて説明する。な
お、図1は本発明の薄膜ノイズフィルタを模式的に示す
図であり、図1(a)は斜視図であり、図1(b)は図
1(a)のA−A断面を拡大して示す断面図である。ま
た、図2〜図8は図1の薄膜ノイズフィルタの製造工程
を模式的に示す斜視図であり、図2は第1工程を示す図
であり、図3は第2工程を示す図であり、図4は第3工
程を示す図であり、図5は第4工程を示す図であり、図
6は第5工程を示す図であり、図7は第6工程を示す図
であり、図8は第7工程を示す図である。また、図9は
本発明の薄膜ノイズフィルタの等価回路を示す図であ
り、図10は本発明の薄膜ノイズフィルタの周波数特性
を示す図である。
【0013】1.薄膜ノイズフィルタの構造 本発明の薄膜ノイズフィルタ10aは、図1に示すよう
に、非磁性材料であるアルミナ(Al23)、ガラス、
ポリイミド樹脂等からなる基板10と、この基板10の
裏面に形成された金、銀、白金、アルミニウム、銅等の
メタライズ層11と、この基板10の表面に形成された
磁性体材料(高周波になるにつれて透磁率が低くなる磁
性体材料、例えば、ニッケル−鉄合金(81Ni−19
Fe:パーマロイ)、フェライト等)からなる下部磁性
膜12とを備えている。この下部磁性膜12の上部に
は、二酸化珪素(SiO2)などからなる下部絶縁膜1
3を備えており、この下部絶縁膜13には透孔13a,
13b,13bが形成されている。そして、これらの透
孔13a,13b,13b内には、後述する上部磁性膜
16と同様な磁性体材料(上部磁性膜16を形成する際
のメッキ金属:ニッケル−鉄合金)16aが充填されて
いる。
【0014】なお、この下部絶縁膜13の上部には、線
幅が25μmで、線間隔が10μmで、透孔13a,1
3b,13bに重ならないように10ターンだけ渦巻状
に巻回された銅、金、銀、白金、アルミニウム等の金
属、あるいはこれらの金属の合金等からなる薄膜コイル
14を備えている。この薄膜コイル14の両側には、接
続端子となる電極パッド14a,14bが配設されてい
る。そして、この薄膜コイル14の上部には、フォトレ
ジスト(例えば、ノボラック樹脂、ポリイミド樹脂等が
好ましい)が塗布されて上部絶縁膜15が形成されてい
る。この場合、この上部絶縁膜15にも、下部絶縁膜1
3に形成された透孔13aに連通する透孔15aが形成
されている。さらに、この上部絶縁膜15の上に下部磁
性膜12と同様な磁性体材料からなる上部磁性膜16が
形成されている。
【0015】この上部磁性膜16は膜厚が20μmにな
るように形成されている。そして、この上部磁性膜16
は透孔15aおよび透孔13a,13b,13b内に充
填された磁性体材料(上部磁性膜16を形成する際のメ
ッキ金属:ニッケル−鉄合金)16aにより下部磁性膜
12と導電接続されている。これにより、下部磁性膜1
2と上部磁性膜16とが接続一体化されて磁気コアが形
成され、これらの磁性膜12,16で形成される磁気コ
アの間に薄膜コイル14が狭持されることとなる。な
お、電極パッド14a,14bの上には金メッキが施さ
れている。
【0016】2.製造工程 ついで、上述したような構造の薄膜ノイズフィルタの製
造工程の一例を、図2〜図8に模式的に示す工程図に基
づいて、以下に説明する。まず、図2に示すように、厚
みが0.635mmのアルミナ(Al23)基板を用意
した後、このアルミナ基板10の裏面の全面に金メッキ
を施して、金のメタライズ層11を形成した。なお、ア
ルミナ基板に代えて、ガラスあるいはポリイミド樹脂等
からなる基板を用いるようにしてもよい。また、金メッ
キに代えて、銀、白金、アルミニウム、銅等の金属のメ
ッキを施すようにしてもよい。
【0017】ついで、裏面に金等のメタライズ層11が
形成されたアルミナ基板10の表面(メタライズ層11
が形成されていない面)に、図3に示すように、高周波
になるに伴って透磁率が低くなる磁性体材料(例えば、
ニッケル−鉄合金(81Ni−19Fe:パーマロ
イ)、フェライトなど)の膜厚が20μmになるまでメ
ッキを施して下部磁性膜12を形成した。この下部磁性
膜12を形成するに際しては、アルミナ基板10上に多
数の薄膜ノイズフィルタが形成できるように、下部磁性
膜12はアルミナ基板10の表面に多数に区画して形成
するようにしている。
【0018】ついで、このようにして形成された下部磁
性膜12の上にフォトレジストを塗布して、透孔パター
ンに露光、現像した。この後、二酸化珪素(SiO2
などからなる絶縁層13をスパッタにより成膜した後、
レジストを除去した。これにより、図4に示すように、
下部磁性膜12の上に下部絶縁膜13が形成される。同
時に、この下部絶縁膜13の一部に透孔13a,13
b,13bが形成されることとなる。ついで、この下部
絶縁膜13の上にフォトレジストを塗布して、所定の電
極パターンおよびコイルパターンに露光、現像した後、
銅メッキを施した。なお、銅メッキに代えて、金、銀、
白金、アルミニウム等の金属メッキ、あるいはこれらの
金属の合金メッキを施すようにしてもよい。なお、図4
においては、3つの透孔13a,13b,13bを示し
ているが、透孔の数はこれに限定されるものではなく、
少なくとも2個の透孔を設けて、後に下部磁性膜12と
上部磁性膜16が導電接続されて磁気コアが形成される
ようになればよい。
【0019】ついで、レジストを除去することにより、
図5に示すように、電極パッド14a,14bおよび薄
膜コイル14が形成されることとなる。この場合、薄膜
コイル14は、線幅が25μmで、線間隔が10μm
で、透孔13a,13b,13bに重ならないように、
10ターンとなるように渦巻状に巻回して形成されてい
る。この後、この薄膜コイル14の上にフォトレジスト
(例えば、ノボラック樹脂、ポリイミド樹脂等が好まし
い)を塗布し、所定形状に露光、現像して、図6に示す
ように、厚みが3μmの上部絶縁膜15と、この上部絶
縁膜15の一部に透孔15aを形成した。なお、この透
孔15aは下部絶縁膜13に形成された透孔13aに対
応する位置に形成されていて、これらの透孔15a、透
孔13aは連通することとなる。
【0020】ついで、下部絶縁膜13および上部絶縁膜
15の上にフォトレジストを塗布して、所定のパターン
に露光、現像した。これにより、上部絶縁膜15の上に
上部磁性膜16を形成するためのパターンおよび薄膜コ
イル14と電極パッド14bとを接続するためのパター
ンが形成されることとなる。この後、下部磁性膜12と
同様な磁性体材料(高周波になるつれて透磁率が低くな
る、ニッケル−鉄合金(81Ni−19Fe:パーマロ
イ)など)の膜厚が20μmになるまでメッキを施し
て、図7に示すような上部磁性膜16を形成した。
【0021】このとき、この上部磁性膜16を形成する
際のメッキ金属(例えば、ニッケル−鉄合金(81Ni
−19Fe:パーマロイ)、フェライトなど)16aが
透孔15a内およびこれに連通する透孔13a内、並び
に透孔13b,13b内に充填される。これにより、下
部磁性膜12と上部磁性膜16とが導電接続されて磁気
コアが形成され、これらの膜12,16で構成される磁
気コアの間に薄膜コイル14が狭持されることとなる。
また、上部磁性膜16を形成する際のメッキ金属16a
が薄膜コイル14と電極パッド14bとを接続するため
のパターンにメッキされて導電線16bが形成されるこ
ととなる。
【0022】ついで、これらの上にフォトレジストを塗
布して、所定の電極パターンに露光、現像した後、電極
パッド14a,14bの上に金メッキを施した。この
後、アルミナ基板10に形成された区画(例えば、長さ
3mm、幅1mm)に沿って切断することにより、図8
に示すように、厚みが約0.7mmの薄膜ノイズフィル
タ10aが形成されることとなる。
【0023】このようにして作製された薄膜ノイズフィ
ルタ10aは、図9の等価回路に示すように、電極パッ
ド14aとメタライズ層11との間にコンデンサC1が
形成され、電極パッド14bとメタライズ層11との間
にコンデンサC2が形成され、これらのコンデンサC
1,C2間にコイル14が形成されて、π型L−C回路
からなるフィルターが形成されることとなる。そして、
電極パッド14aに信号が入力されると、電極パッド1
4bからは、図10に示すような信号が出力されること
となる。
【0024】
【発明の効果】上述したように、本発明においては、薄
膜コイル14が下部磁性膜12と上部磁性膜16からな
る磁気コアで挟まれているので、薄膜コイル14のイン
ダクタンス(L)はL=μn2S/l(ただし、μは磁
性膜の透磁率を、nは薄膜コイルのターン数を、Sは磁
気コアの断面積を、lは磁気コアの磁路長をそれぞれ表
す)により求めることができ、そのインピーダンス
(Z)はZ=jωLにより求めることができる。そし
て、薄膜コイル14に電極パッド14a,14bを配置
することにより、インダクタおよびキャパシタからなる
フィルタが形成される。これにより、薄膜コイル14に
入力された信号に付与された低周波ノイズまたは高周波
ノイズが遮断できるようになる。
【0025】この場合、透磁率μが一定の磁性体を用い
た場合は、薄膜コイルに入力された信号の周波数が高く
なるに伴ってインピーダンスが高くなる。しかしなが
ら、周波数が高くなるに伴って透磁率μが低下する特性
を有する磁性体(例えば、ニッケル−鉄合金(81Ni
−19Fe:パーマロイ)、フェライトなど)を用いて
いるので、低周波の場合はインピーダンスが低く、周波
数が高くなるに伴ってインピーダンスが高くなるが、あ
る周波数になると、透磁率が低下してインピーダンスが
低くなる。これにより、バンドパスフィルタが構成でき
るようになり、この薄膜コイル14に入力された信号に
付与された低周波ノイズおよび高周波ノイズを遮断でき
るようになる。
【0026】なお、上述した実施の形態においては、薄
膜コイル材料として銅を用いる例について説明したが、
薄膜コイル材料としては、銅以外に、金、銀、白金、ア
ルミニウム等の金属、またはこれらの金属を主成分とす
る合金を用いてもよい。また、上述した実施の形態にお
いては、磁性膜材料としてパーマロイ(81Ni−19
Fe)等のニッケル−鉄合金を用いる例について説明し
たが、磁性膜材料としてはパーマロイ以外のニッケル−
鉄合金、あるいはフェライト等を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の薄膜ノイズフィルタを模式的に示す
図であり、図1(a)は斜視図であり、図1(b)は図
1(a)のA−A断面を拡大して示す断面図である。
【図2】 本発明の薄膜ノイズフィルタを製造するため
の第1工程を示す図である。
【図3】 本発明の薄膜ノイズフィルタを製造するため
の第2工程を示す図である。
【図4】 本発明の薄膜ノイズフィルタを製造するため
の第3工程を示す図である。
【図5】 本発明の薄膜ノイズフィルタを製造するため
の第4工程を示す図である。
【図6】 本発明の薄膜ノイズフィルタを製造するため
の第5工程を示す図である。
【図7】 本発明の薄膜ノイズフィルタを製造するため
の第6工程を示す図である。
【図8】 本発明の薄膜ノイズフィルタを製造するため
の第7工程を示す図である。
【図9】 本発明の薄膜ノイズフィルタの等価回路を示
す図である。
【図10】 本発明の薄膜ノイズフィルタの周波数特性
を示す図である。
【符号の説明】
10a…薄膜ノイズフィルタ、10…アルミナ基板、1
1…メタライズ層、12…下部磁性膜、13…下部絶縁
膜、13a…透孔、14…薄膜コイル、14a…電極パ
ッド、14b…電極パッド、15…上部絶縁膜、16…
上部磁性膜、C1,C2…コンデンサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性基板上に形成された薄膜ノイズフ
    ィルタであって、 前記非磁性基板上に形成された下部磁性膜と、 前記下部磁性膜上に形成された下部絶縁膜と、 前記下部絶縁膜上に形成された薄膜コイルと、 前記薄膜コイル上に形成された上部絶縁膜と、 前記上部絶縁膜上に形成された上部磁性膜とを備えると
    ともに、 前記薄膜コイルに電極パッドを配置し、かつ前記下部磁
    性膜と前記上部磁性膜とを導電接続して前記薄膜コイル
    を狭持する磁気コアを形成することにより、インダクタ
    およびキャパシタからなるフィルタを形成するようにし
    たことを特徴とする薄膜ノイズフィルタ。
  2. 【請求項2】 前記下部磁性膜および前記上部磁性膜は
    前記薄膜コイルに入力された信号の周波数が高くなるに
    伴って透磁率が低下する特性を有する磁性体材料により
    形成されていることを特徴とする請求項1に記載の薄膜
    ノイズフィルタ。
  3. 【請求項3】 前記磁性体材料はニッケルと鉄の合金で
    あることを特徴とする請求項2に記載の薄膜ノイズフィ
    ルタ。
  4. 【請求項4】 非磁性基板上に形成する薄膜ノイズフィ
    ルタの製造方法であって、 前記非磁性基板上に下部磁性膜を形成する下部磁性膜形
    成工程と、 前記下部磁性膜上に下部絶縁膜を形成する下部絶縁膜形
    成工程と、 前記下部絶縁膜上に薄膜コイルを形成する薄膜コイル形
    成工程と、 前記薄膜コイル上に上部絶縁膜を形成する上部絶縁膜形
    成工程と、 前記上部絶縁膜上に上部磁性膜を形成する上部磁性膜形
    成工程とを備えるとともに、 前記薄膜コイル形成時に電極パッドを形成するように
    し、かつ前記上部磁性膜形成時に当該上部磁性膜と前記
    下部磁性膜とを導電接続するようにしたことを特徴とす
    る薄膜ノイズフィルタの製造方法。
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