JP2003289219A - パッチアンテナ - Google Patents

パッチアンテナ

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JP2003289219A JP2002093191A JP2002093191A JP2003289219A JP 2003289219 A JP2003289219 A JP 2003289219A JP 2002093191 A JP2002093191 A JP 2002093191A JP 2002093191 A JP2002093191 A JP 2002093191A JP 2003289219 A JP2003289219 A JP 2003289219A
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剛 古野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 給電ピンと放射電極および樹脂製の基板との
固着部分において、安定した高い固着強度を有するパッ
チアンテナを提供することである。 【解決手段】 一方の面に放射電極2が、他方の面に接
地導体3がそれぞれ形成され、さらに前記一方の面から
他方の面に向かって貫通する貫通孔7を有する誘電体セ
ラミック基板1を備え、前記貫通孔7に挿入された給電
ピン6の一端が前記放射電極2に半田のリフローにて接
合されたものであって、前記給電ピン6は、銅以外の成
分を5.5重量%以上含有する銅合金からなる母材10
の表面にニッケルめっき層11および半田めっき層12
がこの順で形成されたものであり、この給電ピン6を前
記放射電極2に半田のリフローにて接合した後のニッケ
ルめっき層11の厚みが0.3μm以上のパッチアンテ
ナ9である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信分野、特に衛
星を利用した移動体通信分野に用いられるパッチアンテ
ナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、移動体通信の発達に伴い、グロー
バルポジショニングシステム(GlobalPositioning Syst
em)を利用した様々なシステムが提唱されている。中で
も位置情報機能を搭載した通信情報端末が広く使われる
ようになり、その受信用パッチアンテナの需要数量も莫
大な増加が見込まれている。
【0003】図1および2に示すように、受信用のパッ
チアンテナ9は、一方の面に放射電極2が、他方の面に
接地導体3がそれぞれ形成された、貫通孔7を有する誘
電体セラミック基板1を備え、前記貫通孔7に挿入され
た給電ピン6の一端が前記放射電極2に半田5により接
合され、他端が接地導体3側に導出され樹脂製の基板1
5に半田8により接合されている。
【0004】セラミック基板1は、粉末原料を粉末プレ
ス成形により成形し、これを所定の温度で焼成すること
により得られる。放射電極2および接地導体3は、銀ペ
ースト等の導電性ペーストをセラミック基板1のそれぞ
れの面にスクリーン印刷し、これを所定の温度で焼き付
けることにより得られる。得られた放射電極2上の所定
の位置には半田5がスクリーン印刷され、その後所定の
温度でリフローすることにより給電ピン6の一端が半田
5により放射電極2上に固定される。一方、給電ピン6
の他端は、半田ゴテ等を使用して半田8により基板15
に固定される。
【0005】図3は給電ピン6を示す断面図である。こ
の給電ピン6は母材10の表面にニッケルめっき層11
および半田めっき層12が形成されたものである。母材
10は銅合金を切削加工等により所定の形状に加工した
ものである。また、ニッケルめっき層11および半田め
っき層12はそれぞれ無電解ニッケルめっきおよび電解
半田めっき等により形成されている。
【0006】ここで、半田めっき層12は、給電ピン6
を半田5および半田8により固定する際に半田の濡れ性
を向上させるために設けられている。また、ニッケルめ
っき層11は、母材10の成分である銅と半田めっき層
12中に含まれる錫との間で金属間化合物が生成するの
を防止するために設けられている。すなわち、母材10
の表面に直接半田めっき層12を形成すると、母材10
中の銅が半田めっき層12中に拡散し、銅と錫との間に
金属間化合物が生成しやすくなる。一般に、金属間化合
物が生成すると、放射電極2や基板15に対する給電ピ
ン6の固着強度が低下するという問題が生じやすくな
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、ニッ
ケルめっき層11は上記した銅の半田めっき層12への
拡散を防止して給電ピン6の固着強度が低下するのを防
止している。ところが、実際の製造工程では、給電ピン
6にニッケルめっき層11が設けられていても、しばし
ば固着強度の低下が発生することがあり、固着強度の安
定性が問題となっていた。
【0008】したがって、本発明の目的は、特に給電ピ
ンと放射電極および樹脂製の基板との固着部分におい
て、安定した高い固着強度を得ることができるパッチア
ンテナを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】従来のパッチアンテナに
おいて、上記のように固着強度が低下する原因として
は、以下のように考えられる。すなわち、図1,2に示
すようなパッチアンテナにおいて、半田5をリフローす
る際にはセラミック基板1を半田5が溶融する温度まで
加熱しなければならない。このとき、セラミック基板1
の比熱は銅合金等で形成されている給電ピン6の比熱に
比べて大きいため、セラミック基板1は給電ピン6より
も温度が上昇しにくい。したがって、半田5が溶融する
温度までセラミック基板1が加熱されたときには、給電
ピン6の温度はセラミック基板1よりも高い温度まで上
昇していることになる。半田めっき層12の半田には半
田5よりも融点の高いものが使用されているが、上記の
ように給電ピン6の温度が高温になるので、半田めっき
層12の温度は半田めっき層12の融点付近若しくは融
点以上になってしまう。このとき、半田5をリフローす
るためのリフロー炉内に温度ばらつきがあると、リフロ
ー温度がさらに高温になる場合がある。ニッケルめっき
層は、高温になるに従って半田めっき層中の錫と反応し
金属間化合物を生成しやすくなる。この金属間化合物が
生成するにつれてニッケルめっき層の厚みは次第に減少
し、母材と半田めっき層とを遮蔽する機能が低下してし
まう。これにより、母材の成分である銅と半田めっき層
中に含まれる錫との間で金属間化合物が生成しやすくな
るので、放射電極や基板に対する給電ピンの固着強度が
低下すると推測される。
【0010】そこで、本発明者らは鋭意検討を重ねた結
果、銅以外の成分を5.5重量%以上含有する銅合金を
給電ピンの母材として用い、しかもリフロー後の給電ピ
ンのニッケルめっき層の厚みが0.3μm以上であると
きは、たとえリフロー炉内の温度にばらつきがあって
も、放射電極および樹脂製の基板に対する給電ピンの固
着強度が低下するのを防止でき、安定した固着強度が得
られるという新たな事実を見出し、本発明を完成するに
至った。
【0011】すなわち、本発明にかかるパッチアンテナ
は、一方の面に放射電極が、他方の面に接地導体がそれ
ぞれ形成され、さらに前記一方の面から他方の面に向か
って貫通する貫通孔を有する誘電体セラミック基板を備
え、前記貫通孔に挿入された給電ピンの一端が前記放射
電極に半田のリフローにて接合されたものであって、前
記給電ピンは、銅以外の成分を5.5重量%以上含有す
る銅合金からなる母材の表面にニッケルめっき層および
半田めっき層がこの順で形成されたものであり、この給
電ピンを前記放射電極に半田のリフローにて接合した後
のニッケルめっき層の厚みが0.3μm以上であること
を特徴とする。
【0012】また、銅以外の成分を0.1重量%以上含
有する銅合金を給電ピンの母材として用いる場合であっ
ても、リフロー後の給電ピンのニッケルめっき層の厚み
が1.8μm以上であれば、上記と同様に、放射電極お
よび樹脂製の基板に対する給電ピンの固着強度が低下す
るのを防止でき、安定した固着強度を得ることができ
る。
【0013】すなわち、本発明のパッチアンテナは、一
方の面に放射電極が、他方の面に接地導体がそれぞれ形
成され、さらに前記一方の面から他方の面に向かって貫
通する貫通孔を有する誘電体セラミック基板を備え、前
記貫通孔に挿入された給電ピンの一端が前記放射電極に
半田のリフローにて接合されたものであって、前記給電
ピンは、銅以外の成分を0.1重量%以上含有する銅合
金からなる母材の表面にニッケルめっき層および半田め
っき層がこの順で形成されたものであり、この給電ピン
を前記放射電極に半田のリフローにて接合した後のニッ
ケルめっき層の厚みが1.8μm以上であることを特徴
とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して詳細に説明する。なお、この実施形態のパッ
チアンテナは、前記した図1〜3のパッチアンテナ9と
同じ構造を有しているので、各構成部材には図1〜3と
同じ符号を付して説明する。
【0015】本実施形態の給電ピン6は、銅以外の成分
を5.5重量%以上、好ましくは5.5重量%以上50
重量%以下含有する銅合金からなる母材10にニッケル
めっき層11および半田めっき層12が形成されたもの
である。銅以外の成分の含有量が5.5重量%未満とな
ると、母材10の成分である銅と半田めっき層12中に
含まれる錫との間で金属間化合物が生成しやすくなるの
で、放射電極2や基板15に対する給電ピン6の固着強
度が低下する場合がある。一方、当該含有量が50重量
%を超えると、ニッケルめっき工程で、銅以外の成分の
めっき液中への溶出が多くなるので、ニッケルめっき層
11の組成ばらつきが発生するおそれがある。前記銅合
金としてはリン青銅や快削性リン青銅等が挙げられる。
銅以外の成分としては、例えばPb、Sn、Zn、P等
が挙げられる。
【0016】また、給電ピン6のニッケルめっき層11
の厚みがリフロー後に0.3μm以上、好ましくは0.
5μm以上であることが必要である。このニッケルめっ
き層11の厚みが0.3μm未満となると、母材10の
成分である銅と半田めっき層12中に含まれる錫との間
で金属間化合物が生成しやすくなるので、放射電極2や
基板15に対する給電ピン6の固着強度が低下するおそ
れがある。一方、ニッケルめっき層11の厚みの上限に
ついては特に限定されないが、コスト面を考慮すると5
μm以下とするのが好ましい。
【0017】後述する実施例に示すように、半田5をリ
フローすることによって、リフロー前と比較してニッケ
ルめっき層11の厚みが減少することがわかっている。
このため、リフロー後のニッケルめっき層11の厚みを
0.3μm以上とするには、リフロー前のニッケルめっ
き層11の厚みを、リフロー時のセラミック基板1の表
面の最高温度に応じて以下のように設定することが重要
である。すなわち、リフロー時のセラミック基板1表面
の最高温度が240℃程度以下の場合には、リフロー前
のニッケルめっき層11の厚みを1μm以上に設定し、
前記最高温度が240〜290℃程度の場合には、リフ
ロー前のニッケルめっき層11の厚みを2μm以上に設
定しておけばよい。ニッケルめっき層11の厚みは、め
っき時間を変化させることにより調節することができ
る。
【0018】セラミック基板1の材料としては、Ba−
Nd−Ca−Ti系誘電体セラミック(比誘電率80〜
120)、Nd−Al−Ca−Ti系誘電体セラミック
(比誘電率43〜46)、La−Al−Sr−Ti系誘
電体セラミック(比誘電率38〜41)、Ba−Ti系
誘電体セラミック(比誘電率34〜36)、Ba−Mg
−W系誘電体セラミック(比誘電率20〜22)、Mg
−Ca−Ti系誘電体セラミック(比誘電率19〜2
1)、アルミナセラミック(比誘電率9〜10)、コー
ジライトセラミック(比誘電率4〜6)などを使用する
ことができる。
【0019】放射電極2および接地導体3の材料として
はAg、Ag−Ptなどの導電性材料を使用することが
できる。
【0020】半田5および半田8の材料としては、共晶
半田(Sn:Pb=63:37)、Sn:Pb:Ag=
62:36:2などを使用することができる。
【0021】給電ピン6の半田めっき層12の材料とし
ては、半田5より融点が高いものを選定すればよい。具
体的には、例えば、半田5が共晶半田の場合は、半田め
っき層12の材料としてSn:Pb=90:10などを
使用することができる。
【0022】上記のような給電ピン6を用いることによ
って、銅と錫との金属間化合物の生成を原因とする放射
電極2や基板15に対する給電ピン6の固着強度の低下
を抑制し、安定した高い固着強度を有するパッチアンテ
ナ9を得ることができる。
【0023】なお、上記実施形態では、銅以外の成分を
5.5重量%以上含有する銅合金を給電ピンの母材とし
て用い、リフロー後の給電ピンのニッケルめっき層の厚
みが0.3μm以上である場合について説明したが、銅
以外の成分を0.1重量%以上含有する銅合金を給電ピ
ンの母材として用いる場合であっても、リフロー後の給
電ピンのニッケルめっき層の厚みが1.8μm以上であ
れば、上記実施形態と同様に、放射電極および樹脂製の
基板に対する給電ピンの固着強度が低下するのを防止で
き、安定した固着強度を得ることができる。このとき、
リフロー後のニッケルめっき層の厚みを1.8μm以上
とするには、リフロー時のセラミック基板表面の最高温
度が220℃程度以下の場合には、リフロー前のニッケ
ルめっき層の厚みを2μm以上に設定し、前記最高温度
が220〜290℃程度の場合には、リフロー前のニッ
ケルめっき層の厚みを3μm以上に設定しておけばよ
い。
【0024】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものでは
ない。
【0025】<パッチアンテナ9の作製>まず、Mg−
Ca−Ti系材料(比誘電率約20)からなる粉末原料
を粉末プレス成形により成形し、これを大気中において
約1300℃で焼成することにより、図4(a)および図
4(b)に示すような縦25mm×横25mm×厚み4m
mのセラミック基板1を得た。
【0026】次に、セラミック基板1の一方の面に放射
電極2用の銀ペーストを、他方の面に接地導体3用の銀
ペーストをそれぞれスクリーン印刷し、これを大気中に
おいて約850℃で焼き付けることにより、縦20mm
×横20mm×厚み15μmの放射電極2および縦24
mm×横24mm×厚み15μmの接地導体3をそれぞ
れ形成した。放射電極2および接地導体3はいずれもセ
ラミック基板1の中央付近に形成した。
【0027】次に、給電ピン6の母材10として銅合金
を使用し、この母材10の表面に無電解ニッケルめっき
によりニッケルめっき層11を形成し、さらに電解半田
めっきにより半田めっき層12を形成して給電ピン6を
作製した。半田めっき層12の厚み(リフロー前の厚
み)は9μmに設定した。
【0028】さらに、放射電極2の表面に半田5をスク
リーン印刷した後、上記の給電ピン6をセラミック基板
1の貫通孔7に挿入しリフローを行った。
【0029】最後に、図4(b)に示すように、接地導体
3の中央付近に基板15’を配置し、半田ゴテを使用し
て半田8で給電ピン6を基板15’に固定した。固着強
度の測定を行うために、基板15’としては10mm×
10mm×厚み1mmのサイズで、その表面に共晶半田
めっき層を形成したものを使用した。また、半田8には
共晶半田を使用した。このようにしてパッチアンテナサ
ンプルを得た。
【0030】<評価試験1>上記作製手順でパッチアン
テナサンプルを作製するにあたり、リフロー前のニッケ
ルめっき層11の厚みおよびリフロー温度をそれぞれ表
1に示す厚みおよび温度に設定して各パッチアンテナサ
ンプルを作製し、リフロー後のニッケルめっき層11の
厚みを測定することによって、リフロー前後でニッケル
めっき層11の厚みがどのように変化するかを調べた。
ここで、リフロー温度とは、セラミック基板1表面に熱
電対を装着し、リフロー炉内に挿入して測定したときの
最高温度をいう。
【0031】リフロー後のニッケルめっき層11の厚み
は、給電ピン6の断面を鏡面研磨した後、光学顕微鏡を
用いて1000倍に拡大してクロスセクション分析を行
い、得られた画像の色調の違いからニッケルめっき層1
1の厚みを読みとることによって測定した。なお、この
ニッケルめっき層11の厚みは、給電ピン6の端部(半
田8で基板15’と固定された側の端部)から軸方向に
1mm離れた位置のめっき層について測定した。測定結
果を表1および図5に示す。表1は、リフロー温度の違
いによるリフロー後のニッケルめっき層11の厚みを示
したもので、図5はそれをグラフに示したものである。
表1および図5の数値は各サンプル5個ずつ(n=5)
の平均値である。
【0032】
【表1】
【0033】表1および図5から、リフロー温度が高く
なるにつれて、リフロー後のニッケルめっき層11の厚
みの減少量が大きくなっていることがわかる。
【0034】<評価試験2>上記作製手順でパッチアン
テナサンプルを作製するにあたり、母材10として銅以
外の成分の含有量が異なる3種類の銅合金を使用した。
これらの各銅合金を備えたパッチアンテナサンプルにお
けるリフロー後のニッケルめっき層11の厚みが、0,
0.5μm,1μm,1.5μm,2μm,2.5μm
および3μmとなるようにパッチアンテナサンプルをそ
れぞれ作製した。リフロー後のニッケルめっき層11の
厚みは、リフロー前のニッケルめっき層11の厚みおよ
びリフロー温度を変えることによって調節した。得られ
た各パッチアンテナサンプルを用いて、銅合金中の銅以
外の成分の含有量および基板15’に対する給電ピン6
の固着強度をそれぞれ測定した。
【0035】I.銅合金中における銅以外の成分の含有
量の測定 銅合金中の銅以外の成分の含有量はICP(高周波誘導
結合プラズマ)分析により定量した。測定の結果、母材
10として使用した3種類の銅合金中における銅以外の
成分の含有量は、それぞれ0.1重量%,5.5重量%
および11.0重量%であった。
【0036】II.固着強度の測定 基板15’に対する給電ピン6の固着強度は、図4(b)
に示すように、基板15’の側面で角から約1mmの部
分を加圧し、この加圧に対して供給ピン6の固着が維持
される最大強度を測定し、これを固着強度とした。測定
結果を表2および図6に示す。表2は、銅合金中の銅以
外の成分の含有量の違いによるリフロー後のニッケルめ
っき層11の厚みと固着強度との関係を示したもので、
図6はそれをグラフに示したものである。表2および図
6の数値は各サンプル5個ずつ(n=5)の平均値であ
る。
【0037】
【表2】
【0038】表2および図6から、給電ピン6の母材1
0として銅以外の成分が5.5重量%以上含有する銅合
金を使用し、かつリフロー後のニッケルめっき層11の
厚みが0.5μm以上であるときには安定して高い固着
強度が得られていることがわかる。なお、パッチアンテ
ナに必要な固着強度は1kg以上であるとされている。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、給電ピン
と放射電極および樹脂製の基板との固着部分において、
安定した高い固着強度を有するパッチアンテナを得るこ
とができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】通常のパッチアンテナを示す斜視図である。
【図2】図1に示すパッチアンテナの断面図である。
【図3】通常のパッチアンテナに使用される給電ピンを
示す断面図である。
【図4】(a)および(b)は、実施例で作製したパッチアン
テナの表面および裏面をそれぞれ示す斜視図である。
【図5】リフロー温度の違いによるリフロー後のニッケ
ルめっき層の厚みを示すグラフである。
【図6】リフロー後のニッケルめっき層の厚みと固着強
度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1:セラミック基板 2:放射電極 3:接地導体 5:半田 6:給電ピン 7:貫通孔 8:半田 9:パッチアンテナ 10:母材 11:ニッケルめっき層 12:半田めっき層 13:給電ピン 14:パッチアンテナ 15:基板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方の面に放射電極が、他方の面に接地導
    体がそれぞれ形成され、さらに前記一方の面から他方の
    面に向かって貫通する貫通孔を有する誘電体セラミック
    基板を備え、前記貫通孔に挿入された給電ピンの一端が
    前記放射電極に半田のリフローにて接合されたパッチア
    ンテナであって、前記給電ピンは、銅以外の成分を5.
    5重量%以上含有する銅合金からなる母材の表面にニッ
    ケルめっき層および半田めっき層がこの順で形成された
    ものであり、この給電ピンを前記放射電極に半田のリフ
    ローにて接合した後のニッケルめっき層の厚みが0.3
    μm以上であることを特徴とするパッチアンテナ。
  2. 【請求項2】一方の面に放射電極が、他方の面に接地導
    体がそれぞれ形成され、さらに前記一方の面から他方の
    面に向かって貫通する貫通孔を有する誘電体セラミック
    基板を備え、前記貫通孔に挿入された給電ピンの一端が
    前記放射電極に半田のリフローにて接合されたパッチア
    ンテナであって、前記給電ピンは、銅以外の成分を0.
    1重量%以上含有する銅合金からなる母材の表面にニッ
    ケルめっき層および半田めっき層がこの順で形成された
    ものであり、この給電ピンを前記放射電極に半田のリフ
    ローにて接合した後のニッケルめっき層の厚みが1.8
    μm以上であることを特徴とするパッチアンテナ。
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