JP2003289185A - ケース又はケース用外装部品及びそれらの製造方法 - Google Patents

ケース又はケース用外装部品及びそれらの製造方法

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JP2003289185A
JP2003289185A JP2002090583A JP2002090583A JP2003289185A JP 2003289185 A JP2003289185 A JP 2003289185A JP 2002090583 A JP2002090583 A JP 2002090583A JP 2002090583 A JP2002090583 A JP 2002090583A JP 2003289185 A JP2003289185 A JP 2003289185A
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film plate
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JP2002090583A
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Osamu Nomura
修 野村
Kozo Morita
幸三 森田
Tatsuya Okamura
達也 岡村
Yasuo Kojima
康雄 小島
Kimitane Kimura
公胤 木村
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Teikoku Tsushin Kogyo Co Ltd
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Teikoku Tsushin Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微細な形状、多彩な色彩からなる装飾性に富
んだ表示層を容易に生産性良く形成してなるケース又は
ケース用外装部品及びそれらの製造方法を提供する。 【解決手段】 機器の外面を構成するケースの一部に取
り付けられる表示板(ケース用外装品)10である。表
示板10は、モールド樹脂製の本体部30の表裏面に、
可撓性を有する樹脂フイルムからなる第一のフイルム板
20と第二のフイルム板40を覆うように取り付けて構
成される。第一のフイルム板20と本体部30と第二の
フイルム板40は何れも透明であり、第一のフイルム板
20と第二のフイルム板40に装飾層21,41を形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種機器、特に各
種電子機器の外面を構成するケース又はケースの一部を
構成するケース用外装部品及びそれらの製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、各種電子機器の外面を構成するケ
ースは、モールド樹脂を成形することによって製造され
ている。またケース表面に取り付けられる各種表示板
(例えば銘板)等のケースの一部を構成するケース用外
装部品も、モールド樹脂を成形することによって製造さ
れている。そしてケースの装飾性の向上や夜間における
操作性の向上等の目的で、前記モールド樹脂を透明な材
料で構成し、その表面又は裏面に図形等からなる表示層
を形成し、これをさらにその下側に設置した照明手段に
よって照らし出し、前記表示層を浮き上がらせることが
行われている。
【0003】しかしながら上記従来のケース又はケース
用外装品の装飾構造の場合、以下のような問題点があっ
た。 モールド樹脂製のケース又はケース用外装品に表示層
を形成する場合、表示層は成形したケース又はケース用
外装品の単品1つずつに形成していかなければならない
ので、大量生産時の生産性が悪い。
【0004】モールド樹脂へ表示層を形成するには塗
装等の手段を用いることとなるが、塗装による表示層で
は微細で多彩な色彩からなる装飾性に富んだ表示層の形
成は困難である。
【0005】ケース又はケース用外装品が湾曲してい
て、その湾曲している部分に表示層を形成するような場
合は、表示層の形成が容易ではなく、コストアップを招
く。
【0006】高級感を出すため、透明なケース又はケ
ース用外装品の裏面に文字等を印刷して立体感を出す場
合がある。この場合、裏面が凹凸の時、その表示がしに
くい欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の点に鑑
みてなされたものでありその目的は、微細な形状、多彩
な色彩からなる装飾性に富んだ表示層を生産性良く形成
でき、またケース又はケース用外装品が湾曲していても
表示層の形成が容易に行え、さらに背景用のベタ印刷の
上に文字・図形・模様等を浮き上がるように表示してな
る表示層を容易に形成できるケース又はケース用外装部
品及びそれらの製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め本発明は、機器の外面を構成するケース又は前記ケー
スの一部に取り付けられるケース用外装品において、前
記ケース又はケース用外装品は、モールド樹脂材から成
る本体部の表裏面に、可撓性を有する樹脂フイルムから
なる第一のフイルム板と第二のフイルム板を取り付けて
構成していることを特徴とする。
【0009】また本発明は、前記第一のフイルム板をケ
ースの表面形状に形成すると共に前記第二のフイルム板
をケースの裏面形状に形成し、これら第一,第二フイル
ム板間にはモールド樹脂材から成る本体部を形成して構
成していることを特徴とする。
【0010】また本発明は、前記第一のフイルム板と本
体部は何れも透明であり、且つ、前記第一のフイルム板
及び/又は第二のフイルム板に装飾層を形成したことを
特徴とする。
【0011】また本発明は、装飾層が前記第一のフイル
ム板に設けられており、且つこの装飾層内には装飾層を
設けないで本体部の内部が透けて見える本体部露出部分
が設けられていることを特徴とする。
【0012】また本発明は、前記第二のフイルム板にも
装飾層が設けられていることを特徴とする。
【0013】また本発明にかかるケース又はケース用外
装品の製造方法は、ケース又はケース用外装品の表面形
状を成形する表面形状形成面を有する第一金型と、ケー
ス又はケース用外装品の裏面形状を成形する裏面形状形
成面を有する第二金型の間に、可撓性を有する樹脂フイ
ルムからなる第一,第二のフイルム板を重ねて挟持し、
前記第一金型に設けた表面形状形成面と第二金型に設け
た裏面形状形成面によって形成されるキャビティー内の
前記第一,第二のフイルム板の間に溶融モールド樹脂を
注入することでキャビティー内を溶融モールド樹脂で満
たし、溶融モールド樹脂が固化した後に第一,第二金型
を取り外すことによってケース又はケース用外装品を取
り出すことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。 〔第一実施形態〕図1は本発明の第一実施形態にかかる
ケース用外装品(以下「表示板」という)10を示す図
であり、図1(a)は平面図、図1(b)は図1(a)
のA−A概略断面図、図1(c)は図1(a)のB−B
概略断面図である。同図に示すようにこの表示板10
は、第一のフイルム板20を上方向に湾曲して形成した
湾曲部23内にモールド樹脂材から成る本体部30を成
形し、さらに本体部30の下面側にも第二のフイルム板
40を配置して構成されている。言い換えれば表示板1
0は、モールド樹脂製の本体部30の上下面(表裏面)
に第一のフイルム板20と第二のフイルム板40を覆う
ように取り付けて構成されている。そして第一のフイル
ム板20と第二のフイルム板40にはそれぞれ装飾層
(例えば印刷層又は蒸着層等)21,41が設けられて
いる。またこの表示板10は全体として湾曲しており、
三次元形状となっている。以下各構成部品について説明
する。
【0015】第一のフイルム板20は可撓性を有する熱
可塑性樹脂の透明(半透明を含む)な樹脂フイルムで構
成されており、この実施形態ではポリエチレンテレフタ
レートフイルム(PETフイルム)が使用されている。
もちろん他の各種素材からなる樹脂フイルムを使用して
も良い。そして第一のフイルム板20の本体部30を覆
う部分に本体部30の上面形状と同形状の湾曲部23を
設け、湾曲部23の下面に装飾層21を形成している。
この装飾層21はこの実施形態においてはアルミニウム
等の蒸着層であり、その内部には装飾層21を設けない
ことによってその下側の本体部30を露出させる本体部
露出部分22を形成している。本体部露出部分22は矩
形状であるが、その形状に種々の変更が可能であること
は言うまでもない。
【0016】装飾層21は金属色調であり、且つ鏡面感
のある材料で構成され、この実施形態ではアルミニウム
(銀色)を蒸着している。もちろん他の各種材料、例え
ばニッケル、チタン、クロム等を蒸着してもよい。この
装飾層21は真空蒸着、イオンプレーティング法、スパ
ッタリング法等によって形成される。この実施形態では
装飾層21は可視光線を透過させない状態で形成されて
いる(もちろん可視光線を透過させる状態で蒸着などし
ても良い)。また装飾層21は必ずしも蒸着層によって
構成する必要はなく、蒸着以外の各種方法、例えばスク
リーン印刷、オフセット印刷等の各種印刷方法によって
形成しても良い。さらに装飾層21は金属色調の色彩以
外の各種色彩によって構成しても良い。装飾層21の下
面側には実際には接着材層が設けられているが図面では
その記載を省略している。
【0017】なお第一のフイルム板20の湾曲部23の
外周からは全周にわたってつば部24が突出しており、
その所定位置には外方に向かって直線状に延びて上方向
に湾曲する樹脂注入用湾曲部25が形成されている。樹
脂注入用湾曲部25は第二のフイルム板40との間にモ
ールド樹脂注入用の通路を形成する。
【0018】本体部30は熱可塑性の透明(半透明を含
む)な材料で構成されており、この実施形態ではポリカ
ーボネート樹脂を使用している。もちろん他の各種モー
ルド用樹脂を用いてもよい。なお本体部30の一角部か
らは、前記樹脂注入用湾曲部25内を満たす舌片状の突
出部33が突出している。
【0019】第二のフイルム板40は可撓性を有する熱
可塑性樹脂の透明(半透明を含む)な樹脂フイルムで構
成されており、この実施形態ではポリカーボネートフイ
ルムが使用されている。もちろん他の各種素材からなる
樹脂フイルムを使用しても良い。そして第二のフイルム
板40の本体部30を当接する部分(具体的には本体部
30の下面全体部分)の内の所定部分に、装飾層41を
形成している。この実施形態にかかる装飾層41は文字
・図形・模様等であるが、ベタ印刷(面状にされる印
刷、光を通す色彩・厚みでも良いし、通さない色彩・厚
みでも良い)であっても良い。装飾層41は各種印刷方
法によって形成しているが、装飾層21のように蒸着層
によって構成しても良い。装飾層21,41の印刷方法
としては、フレキソ印刷、オフセット印刷、グラビア印
刷、レーザプリンタによる印刷、インクジェットプリン
タによる印刷、熱転写プリンタによる印刷、スクリーン
印刷等、種々の印刷方法を用いることができる。何れの
方法を用いたとしても、装飾層21,41の形成はフイ
ルム板に対して行うので、大きな寸法のフイルム板に対
して同時に多数の装飾層21,41を容易に形成するこ
とができるばかりか、多色による印刷で精度良く、極め
て高品質に形成できる。
【0020】以上のようにして構成された表示板10は
装飾層21と装飾層41が離れており、これをその上側
から見たとき、本体部30上面の周囲は装飾層21によ
って装飾され、同時に装飾層21内の本体部露出部分2
2においては本体部30が露出してその下面の装飾層4
1が透明な本体部30を通して立体的に透けて見え、デ
ザイン上の美観が向上する。
【0021】またこの表示板10の下側に発光ダイオー
ド等の発光手段を配置することで、透明な第二のフイル
ム板40と本体部30と第一のフイルム板20とを透し
て第一のフイルム板20の本体部露出部分22を表示板
10の表面に明るく照らし出すことができ、その際装飾
層41の文字・図形・記号等が本体部30の下面から浮
き上がって見えて立体感・高級感が生じ、さらなるデザ
イン上の美観が向上する。
【0022】図2は前記表示板10のケース80への取
り付け方法を示す斜視図であり、図3は表示板10をケ
ース80に取り付けた状態を示す要部拡大断面図であ
る。図2,図3に示すように表示板10は、ビデオ機器
等のケース80に設けた挿入口81にその裏面側から挿
入し、つば部24の上面を接着材83によってケース8
0の裏面に接着することで固定されている。なお接着材
83を用いず、表示板10をその後側から押える押え部
材をケース80の裏面に取り付けることで表示板10を
固定しても良い。なお図2に示すケース80はビデオカ
メラ用の外装ケースであり、表示板10を挿入する挿入
口81の他に、押釦スイッチ用のキートップを挿入する
挿入口87や、液晶表示パネルを収納する開口部89が
設けられている。
【0023】なおこの実施形態ではケース80への表示
板10の取付方法としてつば部24を用いたが、つば部
24がなくても、ケース80の表面に直接表示板10の
底面を接着材等で接着する等、他の種々の取付方法で表
示板10をケース80に固定しても良い。
【0024】次にこの表示板10の製造方法を説明す
る。図4は表示板10の製造方法を示す図である。まず
図4(a−1)に示すように第一のフイルム板20全体
にアルミニウムからなる蒸着層を蒸着したフイルム板を
用意し、この蒸着層をエッチングすることにより、その
下面に蒸着層からなる装飾層21(内部に本体部露出部
分22を有する)を設けた第一のフイルム板20を製造
する。そしてこの第一のフイルム板20の下面の後の工
程で湾曲部23となる部分全体に図示しない接着材層を
印刷によって形成する。
【0025】次に図4(b−1)に示すように第一のフ
イルム板20の本体部30を設けようとする部分を金型
を用いて絞り加工することで上方向に凸となるように湾
曲させて湾曲部23を形成する(プレフォーミング)。
湾曲部23の形状は本体部30の上面形状と略同一にす
る(必ずしも同一でなくても良く、例えば下記する第一
金型100の凹状の表面形状形成面101の深さ寸法の
半分程度の高さにしても良い)。
【0026】一方図4(a−2)に示すように第二のフ
イルム板40を用意してその下面に例えば文字・図形・
記号・模様等からなる装飾層41を印刷し、次に第二の
フイルム板40の所定位置に貫通孔45を設け、さらに
第二のフイルム板40の本体部30の下面が当接する部
分を金型を用いて絞り加工することで図4(b−2)に
示すように本体部30の下面と同一形状のなだらかな湾
極面を形成する。
【0027】次に図4(c)に示すように前記絞り加工
した第一,第二フイルム板20,40を重ね合わせた上
で、これらを第一,第二金型100,150間に挟持す
る。ここで第一金型100には第一のフイルム板20の
湾曲部23を収納する形状、即ち本体部30の上部の形
状と同形状の表面形状形成面101が設けられている。
また第二金型150には本体部30の下部の形状と同形
状の裏面形状形成面151と、第二のフイルム板40の
貫通孔45に接続するピンゲート153とが設けられて
いる。
【0028】そしてピンゲート153から溶融した樹脂
を圧入して第一,第二金型100,150の表面形状形
成面101と裏面形状形成面151とによって形成され
るキャビティーC1内を熱可塑性の溶融モールド樹脂で
図4(d)に示すように満たし、溶融モールド樹脂が固
化した後に第一,第二金型100,150を取り外し、
さらに第一,第二のフイルム板20,40のつば部24
となる部分の外周をカットすれば、図1に示す表示板1
0が完成する。
【0029】なおこの実施形態においては第一のフイル
ム板20と本体部30とは第一のフイルム板20の下面
に形成した図示しない接着材層によって接着され、第二
のフイルム板と本体部30間は材質を何れもポリカーボ
ネート製としているので接着材がなくても溶融樹脂の熱
と圧力で直接接着できる。なお第一のフイルム板20と
本体部30の材質を同じにすれば、即ち例えば両者何れ
もポリカーボネート製にすれば、接着層がなくても溶融
樹脂の熱と圧力によって第一のフイルム板20と本体部
30の直接接触する部分が強固に接着できる。さらに本
体部30を構成する溶融樹脂中に接着材を混合しておけ
ば、例え第一のフイルム板20と本体部30と第二のフ
イルム板40間の材質が異なっていても接着材なしで直
接接着できる。
【0030】なお表示板10の製造方法は種々の変形が
可能であり、例えば上記実施形態では図4(b−1)に
示すように本体部30を成形する前の第一のフイルム板
20をプレフォーミングしたが、プレフォーミング工程
を省略して、図4(a−1)に示す平板状の第一のフイ
ルム板20と図4(a−2)に示す平板状の第二のフイ
ルム板40を直接図5に示すように第一,第二金型10
0,150によって挟持して第1,第2のフイルム板2
0,40間に溶融樹脂を圧入することで第一のフイルム
板20を表面形状形成面101まで引き伸ばして湾曲部
23を形成すると同時に第二のフイルム板40を裏面形
状形成面151に密着するように湾曲させ、これによっ
て図4(d)に示すようにしてもよい。また第一のフイ
ルム板20と第二のフイルム板40の何れか一方のみの
プレフォーミングを省略しても良い。
【0031】なおこの実施形態では湾曲部23の下面に
蒸着層による装飾層21を設けたが、さらにその下側に
本体部露出部分22を覆うように透光性の装飾層を設
け、これによって本体部露出部分22が所定の色彩にな
るようにしても良い。
【0032】またこの実施形態では装飾層21と装飾層
41をそれぞれ第一,第二のフイルム板20,40の下
面側に設けたが、それぞれ第一,第二のフイルム板2
0,40の上面側に設けてもよい。但し第一のフイルム
板20においては下面(本体部30側の面)に装飾層2
1を形成した方が、装飾層21の磨耗による剥がれが確
実に防止され、好適である。また装飾層21,41の何
れか一方、又は両者を省略しても良い。
【0033】上記実施形態では本体部30と第一,第二
のフイルム板20,40との固定を接着材や直接熱融着
によって行っているが、第一のフイルム板20や第二の
フイルム板40に孔を開け、この孔を介して本体部30
となるモールド樹脂をフイルム板の反対面側に至らしめ
てこの反対面側に至ったモールド樹脂と本体部30とに
よって第一のフイルム板20や第二のフイルム板40を
挟持することで機械的に固定するように構成しても良
い。
【0034】上記実施形態では第二金型150側にピン
ゲート153を設けて第二のフイルム板40に設けた貫
通孔45からキャビティーC1内に溶融樹脂を注入する
ように構成したが、図6に示すように第一金型100側
にピンゲート103を設けて第一のフイルム板20に設
けた貫通孔27からキャビティーC1内に溶融樹脂を注
入するように構成しても良い。貫通孔27の部分は最終
的にカットされるので、完成品は図1の表示板10と同
じである。
【0035】〔第二実施形態〕図7は本発明の第二実施
形態にかかる表示板10−2の概略断面図である。この
表示板10−2において前記図1に示す表示板10と相
違する点は、第2のフイルム板40中の、前記第1のフ
イルム板20の装飾層21の真下の位置にピンゲートを
接続するための貫通孔45を設けた点である。このよう
に構成すれば、貫通孔45は装飾層21の真下にあるの
で表示板10−2の上側からはほとんど見えず問題な
く、且つ図1に示す突出部33、樹脂注入用湾曲部25
は不要になる。
【0036】〔第三実施形態〕図8は本発明の第三実施
形態にかかるケース110を示す図であり、図8(a)
は斜視図、図8(b)は図8(a)のC−C概略断面図
である。なお図示の都合上、図8(b)に示すケース1
10の断面の厚みは実際のものよりかなり厚く記載して
いる。同図に示すようにケース110は携帯電話用のケ
ースであり、略矩形状で下面が開放された容器形状に形
成されており、その内部には、液晶表示部材を配置する
ための開口111と、押釦用のキートップを挿入するた
めの多数の開口113とが設けられている。そしてこの
ケース110においても、モールド樹脂製の本体部13
0の上下面(表裏面)に第一のフイルム板120と第二
のフイルム板140を覆うように取り付けて構成されて
いる。そして例えば第一のフイルム板120の下面に装
飾層(印刷層)121が設けられ、第二のフイルム板4
0の下面に背景となるベタ印刷層からなる装飾層(印刷
層)141が設けられている。もちろん装飾層121,
141は種々の変形が可能であることは前記各実施形態
と同様である。このケース110は全体として湾曲して
おり、三次元形状となっている。
【0037】第一のフイルム板120は可撓性を有する
熱可塑性樹脂の透明(半透明を含む)な樹脂フイルムで
構成されており、この実施形態ではPETフイルムが使
用されている。もちろん他の各種素材からなる樹脂フイ
ルムを使用しても良い。そして第一のフイルム板120
を本体部130の上面を覆う形状に湾曲させ、その所定
部分に装飾層121を印刷(蒸着等でも良い)してい
る。装飾層121の下面側の本体部130に対向する面
には接着材層が設けられている。
【0038】本体部130は熱可塑性樹脂の透明(半透
明を含む)な材料で構成され、この実施形態ではポリカ
ーボネート樹脂を使用している。もちろん他の各種モー
ルド用樹脂を用いてもよい。
【0039】第二のフイルム板140は可撓性を有する
熱可塑性樹脂の透明(半透明を含む)な樹脂フイルムで
構成されており、この実施形態ではポリカーボネートフ
イルムが使用されている。もちろん他の各種素材からな
る樹脂フイルムを使用しても良い。そして第二のフイル
ム板140を本体部130の下面を覆う形状に湾曲さ
せ、その下面に装飾層141を印刷(蒸着等でも良い)
している。この実施形態にかかる装飾層141はベタ印
刷(単一色で第2のフイルム板140の下面に面状にさ
れる印刷、光を通す色彩・厚みでも良いし、通さない色
彩・厚みでも良い)であるが、文字・図形・模様等であ
っても良い。
【0040】以上のようにして構成されたケース110
は透明な本体部130を挟んで第一のフイルム板120
に設けた装飾層121と第二のフイルム板140に設け
た装飾層141とが離れており、これをその上側から見
たとき、本体部130を通して両装飾層121,141
が立体感を持って表示され、デザイン上の美観が向上す
る。特にケース110の下側に発光ダイオード等の発光
手段を配置してケース110を裏面側から照らし出す
と、さらなるデザイン上の美観を向上できる。
【0041】また例えば第一のフイルム板120に設け
る装飾層をベタ印刷としてその所定部分に本体部130
の内部が透けて見える本体部露出部分を形成し、第二の
フイルム板140の前記本体部露出部分に対向する部分
に文字・図形・記号・模様等やベタ印刷を印刷形成すれ
ば、また異なった感じの高級感ある装飾となる。上記し
た以外でも装飾層121,141を各種変更することに
よって種々の組み合わせの高級感あるデザインが実現で
きる。
【0042】次にケース110を製造するには、まず図
9(a)に示すように、所望の装飾層121を形成し且
つ金型を用いて絞り加工することで本体部130の上面
形状と略一致するように湾曲変形(プレフォーミング)
させた第一のフイルム板120と、所望の装飾層141
を形成し且つ金型を用いて絞り加工することで本体部1
30の下面形状と略一致するように湾曲変形(プレフォ
ーミング)させた第二のフイルム板140とを重ね合わ
せる。このとき図8に示す開口111,113となる部
分は、第一,第二のフイルム板120,140が直接当
接している。第2のフイルム板140の所定位置には貫
通孔245が設けられている。
【0043】そして重ね合わせた第一,第二のフイルム
板120,140を図9(b)に示すように第一,第二
金型200,250間に挟持する。ここで第一金型20
0にはケース110の上部の形状と同形状の表面形状形
成面201が設けられ、第二金型250にはケース11
0の下部の形状と同形状の裏面形状形成面251が設け
られ、また第二金型250には第二のフイルム板140
に設けた貫通孔245に接続するピンゲート253が設
けられている。
【0044】そしてピンゲート253から溶融した樹脂
を圧入して第一,第二金型200,250の表面形状形
成面201と裏面形状形成面251によって形成される
キャビティーC2内を溶融モールド樹脂で満たし、溶融
モールド樹脂が固化した後に第一,第二金型200,2
50を取り外し、さらに第一,第二のフイルム板12
0,140が直接接合している外周部分と内部の部分と
をカットすれば、図8に示す、開口111,113を有
するケース110が完成する。
【0045】なおケース110の製造方法は種々の変形
が可能であり、例えば上記実施形態では図9(a)に示
すように本体部130を成形する前の第一のフイルム板
120と第二のフイルム板140をプレフォーミングし
たが、プレフォーミング工程を省略して、装飾層121
を形成した平板状の第一のフイルム板120と装飾層1
41を形成した平板状の第二のフイルム板140を図9
(b)に示す第一,第二金型200,250によって挟
持して第1,第2のフイルム板120,140間に溶融
樹脂を圧入することで第一,第二のフイルム板120,
140を第一,第二金型200,250の表面形状形成
面201と裏面形状形成面251に密着するように変形
させてケース110を形成しても良い。
【0046】以上本発明の実施形態を説明したが、本発
明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求
の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範
囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書
及び図面に記載がない何れの形状や構造や材質であって
も、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技
術的思想の範囲内である。例えば上記実施形態ではケー
ス用外装部品として表示板10を示したが、他の各種ケ
ース用外装部品に本発明を用いても良い。また図2に示
すケース80に本発明を適用しても良い。
【0047】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば以下のような優れた効果を有する。 フイルム上に装飾層を形成できるので、大きな一枚の
フイルム上に多数の装飾層を同時に印刷することがで
き、モールド樹脂製のケース又はケース用外装品に直接
装飾層を形成する場合に比べて大量生産時の生産性が各
段に向上する。
【0048】フイルム上に装飾層を形成できるので、
微細で多彩な色彩からなる装飾性に富んだ装飾層を容易
に生産性良く形成できる。
【0049】装飾層を形成したフイルム板を本体部の
面を覆うように湾曲して取り付けることができるので、
例えケース又はケース用外装品の湾曲している部分に装
飾層を設ける場合でも装飾層の形成が容易に行える。
【0050】第2のフイルム板に形成した装飾層の上
に第1のフイルム板に形成した装飾層を浮き上がるよう
に立体的に表示することが容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態にかかる表示板(ケース
用外装品)10を示す図であり、図1(a)は平面図、
図1(b)は図1(a)のA−A概略断面図、図1
(c)は図1(a)のB−B概略断面図である。
【図2】表示板10のケース80への取付方法を示す斜
視図である。
【図3】表示板10をケース80に取り付けた状態を示
す要部拡大断面図である。
【図4】表示板10の製造方法を示す図である。
【図5】表示板10の他の製造方法を示す図である。
【図6】表示板10の他の製造方法を示す図である。
【図7】本発明の第二実施形態にかかる表示板10−2
を示す概略断面図である。
【図8】本発明の第三実施形態にかかるケース110を
示す図であり、図8(a)は斜視図、図8(b)は図8
(a)のC−C概略断面図である。
【図9】図9(a),図9(b)はケース110の製造
方法を示す図である。
【符号の説明】
10 表示板(ケース用外装品) 20 第一のフイルム板 21 装飾層 22 本体部露出部分 23 湾曲部 24 つば部 30 本体部 40 第二のフイルム板 41 装飾層 45 貫通孔 C1 キャビティー 80 ケース 81 挿入口 83 接着材 100 第一金型 101 表面形状形成面 150 第二金型 151 裏面形状形成面 153 ピンゲート 10−2 表示板 110 ケース 111,113 開口 120 第一のフイルム板 121 装飾層(印刷層) 130 本体部 140 第二のフイルム板 141 装飾層 200 第一金型 201 表面形状形成面 245 貫通孔 250 第二金型 251 裏面形状形成面 253 ピンゲート C2 キャビティー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡村 達也 神奈川県川崎市中原区苅宿335番地 帝国 通信工業株式会社内 (72)発明者 小島 康雄 神奈川県川崎市中原区苅宿335番地 帝国 通信工業株式会社内 (72)発明者 木村 公胤 神奈川県川崎市中原区苅宿335番地 帝国 通信工業株式会社内 Fターム(参考) 4E360 AB02 ED07 EE03 EE12 EE13 EE15 GA51 4F206 AA28 AD08 AD35 AG03 AH42 JA07 JB13 JB20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機器の外面を構成するケース又は前記ケ
    ースの一部に取り付けられるケース用外装品において、 前記ケース又はケース用外装品は、モールド樹脂材から
    成る本体部の表裏面に、可撓性を有する樹脂フイルムか
    らなる第一のフイルム板と第二のフイルム板を取り付け
    て構成していることを特徴とするケース又はケース用外
    装品。
  2. 【請求項2】 前記第一のフイルム板をケースの表面形
    状に形成すると共に前記第二のフイルム板をケースの裏
    面形状に形成し、これら第一,第二フイルム板間にはモ
    ールド樹脂材から成る本体部を形成して構成しているこ
    とを特徴とする請求項1記載のケース又はケース用外装
    品。
  3. 【請求項3】 前記第一のフイルム板と本体部は何れも
    透明であり、且つ、前記第一のフイルム板及び/又は第
    二のフイルム板に装飾層を形成したことを特徴とする請
    求項1記載のケース又はケース用外装品。
  4. 【請求項4】 装飾層は前記第一のフイルム板に設けら
    れており、且つこの装飾層内には装飾層を設けないで本
    体部の内部が透けて見える本体部露出部分が設けられて
    いることを特徴とする請求項3記載のケース又はケース
    用外装品。
  5. 【請求項5】 前記第二のフイルム板にも装飾層が設け
    られていることを特徴とする請求項4記載のケース又は
    ケース用外装品。
  6. 【請求項6】 ケース又はケース用外装品の表面形状を
    成形する表面形状形成面を有する第一金型と、ケース又
    はケース用外装品の裏面形状を成形する裏面形状形成面
    を有する第二金型の間に、可撓性を有する樹脂フイルム
    からなる第一,第二のフイルム板を重ねて挟持し、前記
    第一金型に設けた表面形状形成面と第二金型に設けた裏
    面形状形成面によって形成されるキャビティー内の前記
    第一,第二のフイルム板の間に溶融モールド樹脂を注入
    することでキャビティー内を溶融モールド樹脂で満た
    し、溶融モールド樹脂が固化した後に第一,第二金型を
    取り外すことによってケース又はケース用外装品を取り
    出すことを特徴とするケース又はケース用外装品の製造
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012138594A (ja) * 2012-02-16 2012-07-19 Alps Electric Co Ltd 電子機器用外観ケース
JP2018089819A (ja) * 2016-11-30 2018-06-14 株式会社吉野工業所 加飾成形品
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