JP2003289059A - 処理装置 - Google Patents

処理装置

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JP2003289059A
JP2003289059A JP2003071525A JP2003071525A JP2003289059A JP 2003289059 A JP2003289059 A JP 2003289059A JP 2003071525 A JP2003071525 A JP 2003071525A JP 2003071525 A JP2003071525 A JP 2003071525A JP 2003289059 A JP2003289059 A JP 2003289059A
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cleaning
supercritical fluid
circulation path
cleaned
tank
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Shigeru Ueno
茂 上野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】短時間に被洗浄物質の洗浄を行え、かつ、被洗
浄物質の表面に付着したパーティクルまで除去すること
ができる洗浄装置を提供する。 【構成】洗浄槽1に循環経路7が接続されている。循環
経路7には循環機2が設置されている。循環機2は、被
洗浄物質4の洗浄中に、洗浄媒質である超臨界流体を循
環させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置及び液晶デ
ィスプレイ等の微細加工部品を超臨界流体で洗浄する洗
浄装置に関し、特に、洗浄を短時間で行うことのできる
洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の洗浄装置で、最も一般的に使用さ
れてきた洗浄装置は、洗浄媒質として純水・水・有機溶
剤・酸・アルカリ水溶液などの溶媒を利用する湿式洗浄
装置である。湿式洗浄装置では、液体の分散力を向上さ
せるために、超音波やシャワー等の物理力を水やアルコ
ール等の液体による洗浄力に加えて洗浄を行っている
が、液体自身の洗浄力が劣っているために、十分に被洗
浄物質の洗浄を行うことができない。また、被洗浄物質
を均一に洗浄することも困難である。更に、洗浄後の乾
燥工程において、シミ・腐食等の問題が発生して、十分
な乾燥性が得られないこともある。そのため、洗浄槽を
多数使用する(多数回洗浄+多数回すすぎ)などして洗
浄レベルの向上を図っている。また、莫大な費用を投資
して、乾燥炉(乾燥工程)を追加することも行われてい
る。
【0003】上記湿式洗浄の欠点を克服する洗浄装置と
して、昨今、超臨界流体を利用する洗浄装置が注目され
ている。超臨界流体とは、物質固有の臨界温度及び臨界
圧力を越えた領域にある流体を指す。この超臨界流体
は、気体と液体の中間の粘度・拡散係数・密度・溶解力
をもっている。また、元来、気体を圧縮して使用するた
め、圧力を通常圧に戻すと気体として振る舞う。
【0004】このような性質を有する超臨界流体を洗浄
媒体として利用することは、従来から行われていた湿式
洗浄に比べて、微細化に対応し易い・被洗浄物質の形状
にとらわれない・乾燥工程が不要・素早い処理が可能・
廃液処理が不要・添加溶剤を加えること等で溶解力を自
由にコントロールできる・装置本体の小型化が可能など
の多くの利点を有する。
【0005】超臨界流体の洗浄媒質として主に使用され
る材料は、二酸化炭素、亜硫酸ガス、亜酸化窒素、エタ
ン、プロパン、フロンガス等である。図5に二酸化炭素
の温度・圧力・状態相関図を示す。二酸化炭素は、温度
31.06℃以上、圧力74.8atom以上の条件で
超臨界二酸化炭素となる。
【0006】図6は、従来の超臨界流体を用いた洗浄装
置を示す構成図である。この洗浄装置では、洗浄物質と
して二酸化炭素を使用しており、洗浄室1、汚染物質分
離室16、液化二酸化炭素タンク15、冷却器14、加
熱器13、昇圧ポンプP1で構成されている。上記各部
の間には、バルブVー2,Vー5,Vー6、調圧バルブ
CV1、逆止弁C1が配置されている。液化二酸化炭素
タンク15より供給された液化二酸化炭素は冷却器14
で冷却された後、昇圧ポンプP1で臨界圧力以上に昇圧
され、更に、加熱器13により臨界温度以上に加熱され
て超臨界二酸化炭素となる。そして、洗浄室1に供給さ
れ、被洗浄物質4の洗浄が行われる。洗浄後、超臨界二
酸化炭素は汚染物質分離室16へ送られ、超臨界二酸化
炭素中に溶けこんだ汚染物質の分離が行われる。このと
き、超臨界二酸化炭素は気体となって大気中に放出され
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】湿式洗浄の場合、洗浄
媒質として使用する各種洗浄液体の粘度が高く拡散係数
が低いために、被洗浄物質に細孔や細く深いめくら穴等
の複雑・微細な形状がある場合には、その細部までの精
密洗浄にかなりのタクトタイムを要する。また、洗浄液
体の洗浄力が弱く、超音波やシャワー等の物理力を加え
ても、十分に清浄に洗浄することができない。更に、洗
浄槽・すすぎ槽を複数槽使用しても、装置全体が大型化
するばかりで、結果的には高い洗浄レベルを得ることは
難しい。また、廃液処理設備が必要であり、これに要す
る費用も莫大となる。
【0008】超臨界流体を利用した洗浄装置では、上記
したように、その洗浄力は非常に高いものとなる。しか
しながら、この洗浄装置では、超臨界流体中に被洗浄物
質を長時間(30分程度)浸清して洗浄を行うため、タ
クトタイムが長くなるという問題がある。また、被洗浄
物質表面に付着した細かい汚れ成分(パーティクル)ま
で除去することは困難であった。
【0009】本発明は上記問題を解決するためになされ
たものであり、短時間に、被洗浄物質表面に付着したパ
ーティクルまで除去することのできる洗浄装置を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の超臨界流体を利用した洗浄装置は、処理槽
内に導入された超臨界流体により被処理物質を超臨界流
体処理する処理装置において、循環経路と、当該循環経
路上に設けられる循環手段とを有し、前記循環経路は上
記処理槽上に設けられた開口部に接続され、前記循環手
段は上記循環経路によって前記処理槽と接続されている
ことを特徴とする。
【0011】また、上記循環手段はポンプや圧縮機等で
構成されるものであり、このポンプや圧縮機等は、一次
側と二次側の圧力に差が生じないものであることを特徴
とする。
【0012】また、上記循環経路中には減圧弁が設けら
れていることを特徴とする。
【0013】また、超臨界流体が接触する配管・バルブ
等の内表面に特殊電解研磨処理が施されていることを特
徴とする。
【0014】また、上記循環経路中には安全弁が設けら
れていることを特徴とする。
【0015】また、超臨界流体生成部から上記処理槽へ
とつながる経路中には当該処理槽へ超臨界流体を導入す
るのに利用されるバルブを有し、上記循環経路中におけ
る超臨界流体循環時には当該バルブは閉じられているこ
とを特徴とする。
【0016】また、上記処理槽と上記循環経路とは、当
該処理槽上の、ある面部において接続されており、当該
処理槽の被処理物出し入れ用の蓋部は上記面部とは異な
る面部に設けられており、かつ、循環経路の循環方向と
対向する面とは異なる面部に設けられていることを特徴
とする。
【0017】
【作用】本発明の洗浄装置では、超臨界流体を循環させ
ながら、被洗浄物質の洗浄を行う。このため、被洗浄物
質に物理力が加わり、汚れ等が分離・分散され易くな
り、短時間での洗浄が可能となる。更に、被洗浄物質の
表面に付着した細かい汚れ(パーティクル)を除去する
ことが可能となる。
【0018】また、循環経路を使って、超臨界流体を循
環させるため、洗浄槽内での超臨界流体の流れを層流と
することができ、被洗浄物質を均一に洗浄することが可
能となる。
【0019】また、一般的に超臨界流体を利用した洗浄
では、湿式洗浄と異なり、超臨界流体の圧力の変動によ
り洗浄力等の洗浄条件が変化するが、洗浄中において洗
浄槽内の圧力を略一定に保つことにより、被洗浄物質の
洗浄を安定して行うことができる。
【0020】更に、洗浄中に超臨界流体を濾過すれば、
被洗浄物質の洗浄レベルをより一層高めることができ
る。湿式洗浄では溶媒の粘度が高いため、濾過を行う
と、濾過器による圧力損失が大きくなってしまうが、超
臨界流体を利用した洗浄では、超臨界流体の粘度が低い
ため、圧力損失が小さく、パーティクルのような小さな
汚れを除去するための濾過器の使用も可能となる。
【0021】また、洗浄槽内において超臨界流体を均一
に流すための手段を設ければ、被洗浄物質をより精度良
く均一に洗浄することが可能となる。
【0022】
【実施例】図1は本発明の超臨界流体を利用した洗浄装
置の一例を示す概略構成図である。但し、この図では、
超臨界流体の生成部分は省略している。本装置は、洗浄
槽1、バルブV−1乃至V−4、循環機2等を備えてお
り、超臨界流体の圧力が非常に高いため、これらの部品
はすべて耐高圧用部品としている。また、安全弁SV−
1,SV−2も設置しておいた方がよい。
【0023】以下に、本装置での洗浄の手順について説
明する。
【0024】まず、洗浄槽1の上蓋3を開けて、被洗浄
物質4を洗浄槽1内に装填する。その後、上蓋3を閉め
て、洗浄槽1を密閉する。
【0025】次に、バルブV−1を開けて、開口9aか
ら超臨界流体を洗浄槽1内に導入する。そして、バルブ
V−3,V−4を開け、開口10a,10bから循環経
路7内に超臨界流体を供給する。
【0026】次に、バルブV−1を閉めて、循環機2を
作動させ、洗浄槽1内の超臨界流体を開口10bから循
環経路7内に引き込むとともに、循環経路7内の超臨界
流体を開口10aから洗浄槽1内に送出する。これによ
り、洗浄槽1内の超臨界流体の循環が実現できる。循環
スピード(一定時間内に循環経路7内を通過する超臨界
流体の量)はいくらでも構わないが、スピードが速いほ
ど、より短時間での洗浄が可能となる。但し、スピード
が速い場合には、被洗浄物質4を均一に洗浄することが
難しくなる。
【0027】洗浄が終了したら、循環機2を止め、バル
ブV−2を開けて、超臨界流体の排出を行う。
【0028】以上のように洗浄中に超臨界流体を循環さ
せることにより、被洗浄物質4の洗浄を短時間(従来の
洗浄レベルまでなら10分以下)で行うことができる。
更に、被洗浄物質4の表面に付着していたパーティクル
まで除去することが可能となる。
【0029】循環機2は、ポンプや圧縮機等で構成でき
る。但し、このポンプや圧縮機等は、一次側と二次側の
圧力に差が生じないものであることが望ましい。一次側
と2次側に圧力差が生じる場合には、図1に示すよう
に、減圧弁8を設置することが望ましい。このようにす
ることにより、洗浄槽1内の圧力を略一定に保つことが
でき、圧力変動に起因する超臨界流体の洗浄能力の変動
を抑制することができる。
【0030】本例では、循環経路7と洗浄槽1は2箇所
において接続されているが、更に多くの箇所で接続され
ていても構わない。また、接続する位置も図1に示した
位置に限るものではない。
【0031】図2は本発明の他の例を示す概略構成図で
ある。ここでは、循環経路7中に濾過フィルター5を設
置している。尚、循環機2には一次側と二次側の圧力に
差が生じないものを使用しており、これにより、洗浄槽
1内の圧力を略一定に保つことができる。
【0032】この装置では、濾過フィルター5により超
臨界流体に溶け込んだ汚染物質を除去することができる
ため、より一層、被洗浄物質4を清浄化することができ
る。
【0033】また、超臨界流体が接触する配管・バルブ
等の部品の内表面に特殊電界研磨処理等を施せば、内表
面での汚れ成分やパーティクルの滞留を防ぐことがで
き、更に被洗浄物質4を清浄化することが可能となる。
【0034】図3は本発明の更に他の例を示す概略構成
図である。ここでは、図2の洗浄装置に加え、洗浄槽1
の開口10a及び10bの部分に層流化ダクト6を設置
している。尚、循環機2には一次側と二次側の圧力に差
が生じないものを使用しており、これにより、洗浄槽1
内の圧力を略一定に保つことができる。
【0035】図4(a)は層流化ダクト6を示す構成図
である。図中(イ)はその側面図であり、(ロ)は上面
図である。層流化ダクト6には複数の穴(直径数ミリ程
度)が形成されており、その穴を通って、超臨界流体が
循環経路7から洗浄槽1へ流出入する。
【0036】層流化ダクト6の替わりにスノコを用いて
もよい。図4(b)はそのスノコ19を示す構成図であ
る。図において、(イ),(ロ)はそれぞれスノコ19
の側面図,上面図である。層流化ダクト6と同様に複数
の穴が形成されている。スノコ19を用いる場合には、
スノコ19が圧力により動くことのないように洗浄槽1
内に確実に固定しておかなければならない。
【0037】上記の層流化ダクト6あるいはスノコ19
の使用により、洗浄槽1内において均一な超臨界流体の
流れを確保でき、被洗浄物質4を均一に洗浄することが
可能となる。但し、洗浄槽1が大きく、層流化ダクト6
あるいはスノコ19を大きく形成しなければならない場
合には、超臨界流体が流出入する開口10a,10bか
ら離れた部分ほど、層流化ダクト6あるいはスノコ19
に形成する穴を大きくする等して、洗浄槽1内における
超臨界流体の流れを均一に保つ必要がある。また、超臨
界流体の流入側と流出側に配置する二つの層流化ダクト
6あるいはスノコ19の穴の位置を合わせておけば、よ
り均一に超臨界流体を流すことができる。
【0038】尚、層流化ダクト6やスノコ19の穴の形
状や大きさ等は、洗浄槽1中の超臨界流体の流れが均一
になるのであれば、どのようなものでもよいことは言う
までもない。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明の洗浄装置では、
超臨界流体を循環させながら洗浄を行うため、被洗浄物
質の洗浄に要する時間を短縮することができると同時
に、被洗浄物質の表面に付着する細かい汚れ成分(パー
ティクル)等を除去することが可能となる。
【0040】また、洗浄中において、洗浄槽内の圧力を
略一定に保つことにより、被洗浄物質の洗浄を安定して
行うことができる。
【0041】更に、超臨界流体を濾過することにより、
より一層、被洗浄物質を清浄化することができる。
【0042】また、超臨界流体を洗浄槽内で均一に流す
ことにより、被洗浄物質を高精度に均一に洗浄すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の洗浄装置の一例を示す概略構成図であ
る。
【図2】本発明の洗浄装置の他の例を示す概略構成図で
ある。
【図3】本発明の洗浄装置更に他の例を示す概略構成図
である。
【図4】層流化ダクト及びスノコを示す構成図である。
【図5】超臨界二酸化炭素の温度・圧力・状態相関図で
ある。
【図6】従来の洗浄装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1 洗浄室 2 循環機 4 被洗浄物質 5 濾過フィルター 6 層流化ダクト 7 循環経路 8 減圧弁 9 スノコ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】処理槽内に導入された超臨界流体により被
    処理物質を超臨界流体処理する処理装置において、 循環経路と、 当該循環経路上に設けられる循環手段とを有し、 前記循環経路は上記処理槽上に設けられた開口部に接続
    され、 前記循環手段は上記循環経路によって前記処理槽と接続
    されていることを特徴とする処理装置。
  2. 【請求項2】上記循環手段はポンプや圧縮機等で構成さ
    れるものであり、このポンプや圧縮機等は、一次側と二
    次側の圧力に差が生じないものであることを特徴とする
    請求項1記載の処理装置。
  3. 【請求項3】上記循環経路中には減圧弁が設けられてい
    ることを特徴とする請求項1記載の処理装置。
  4. 【請求項4】超臨界流体が接触する配管・バルブ等の内
    表面に特殊電解研磨処理が施されていることを特徴とす
    る請求項1記載の処理装置。
  5. 【請求項5】上記循環経路中には安全弁が設けられてい
    ることを特徴とする請求項1記載の処理装置。
  6. 【請求項6】超臨界流体生成部から上記処理槽へとつな
    がる経路中には当該処理槽へ超臨界流体を導入するのに
    利用されるバルブを有し、上記循環経路中における超臨
    界流体循環時には当該バルブは閉じられていることを特
    徴とする請求項1記載の処理装置。
  7. 【請求項7】上記処理槽と上記循環経路とは、当該処理
    槽上の、ある面部において接続されており、当該処理槽
    の被処理物出し入れ用の蓋部は上記面部とは異なる面部
    に設けられており、かつ、循環経路の循環方向と対向す
    る面とは異なる面部に設けられていることを特徴とする
    請求項1記載の処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012221986A (ja) * 2011-04-04 2012-11-12 Toshiba Corp 半導体基板の超臨界乾燥方法及び装置
KR20130025138A (ko) * 2011-09-01 2013-03-11 세메스 주식회사 기판 처리 장치

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