JP2003288554A - 非接触icカードリーダ装置 - Google Patents

非接触icカードリーダ装置

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JP2003288554A
JP2003288554A JP2002089695A JP2002089695A JP2003288554A JP 2003288554 A JP2003288554 A JP 2003288554A JP 2002089695 A JP2002089695 A JP 2002089695A JP 2002089695 A JP2002089695 A JP 2002089695A JP 2003288554 A JP2003288554 A JP 2003288554A
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card
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JP2002089695A
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Masashi Kimura
誠志 木村
Koichi Furumura
高一 古村
Koji Akita
幸司 秋田
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Anritsu Corp
Original Assignee
Anritsu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ICカードにおける送信データ信号を常に正
しく再生する。 【解決手段】 装着されたICカード11から電波出力
された、送信データ信号を搬送波に重畳させた信号を受
信するアンテナ13と、アンテナで受信した信号を整流
する整流回路22と、整流回路から出力された整流信号
を包絡線検波する検波回路23と、検波回路から出力さ
れた検波信号をA/D変換するA/D変換器25と、A
/D変換された検波信号の波形を記憶する波形メモリ2
7と、波形メモリに記憶された検波信号の波形から当該
検波信号を2値化するためのしきい値を統計的に算出す
るしきい値算出手段32、33と、算出されたしきい値
で波形メモリに記憶された検波信号の波形を2値化し
て、前記ICカードの送信データ信号に対応するデジタ
ルの受信データ信号として出力する2値化手段34、3
5とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、装着されたICカ
ードからこのICカードに記憶されたデータを非接触で
読取る非接触ICカードリーダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ICカードに記憶された情報(データ)
を非接触で読取る非接触ICカードリーダ装置は、例え
ば、図6に示すように構成されている。ICカード1に
は、アンテナと、各種のデジタル情報を記憶する記憶素
子とこの記憶素子に対して情報の読み書きを実施する制
御部及び送受信回路を含むICチップとが埋込まれてい
る。そして、このICカード1の制御部は、非接触IC
カードリーダ装置側から、アンテナを介して情報(デー
タ)の読取指令を受信すると、記憶素子からデータを読
出して図7に示す送信データ信号aを作成して送受信回
路へ送る。送受信回路は高周波の搬送波信号をこの送信
データ信号aで振幅変調して送信信号bとして、アンテ
ナを介して電波放出する。なお、図7においては、送信
データ信号aに含まれるパルスパターンが送信すべき情
報を示している。
【0003】ICカード1から電波出力された図7に示
す送信信号bは、非接触ICカードリーダ装置側に設置
されたアンテナ2で受信されて、受信信号cとして検波
回路3へ送出される。検波回路3は、入力された受信信
号cを包絡線検波して、検波信号dとして次の増幅器4
へ送出する。増幅器4は入力された検波信号dを増幅し
て、新たな検波信号eとして比較回路5の(+)端子へ
入力する。この比較回路5の(―)端子には、2個の固
定抵抗6a、6cと1個の可変抵抗6bとからなるしき
い値設定回路6で設定された直流のしきい値電圧fが印
加されている。比較回路5は(+)端子へ印加されてい
る検波信号eと(―)端子へ印加されているしきい値電
圧fの大小を比較して、その比較結果をICカード1の
送信データ信号aに対応する受信データ信号gとして外
部へ出力する。
【0004】このような構成の非接触ICカードリーダ
装置の製造工場において、この非接触ICカードリーダ
装置の工場出荷に先立って、しきい値設定回路6の可変
抵抗6bを調整して、図8(a)に示すように、しきい
値電圧fが増幅された検波信号eの正弦波状の信号波形
のほぼ中間位置に位置するように調整する。その結果、
比較回路5から出力される受信データ信号gは、ICカ
ード1の送信データ信号aに正確に対応するパルス状の
2値化信号となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図6に
示す非接触ICカードリーダ装置においてもまだ解消す
べき次のような課題があった。
【0006】すなわち、たとえ、工場出荷時に、しきい
値設定回路6を調整して、しきい値電圧fが増幅された
検波信号eの正弦波状の信号波形のほぼ中間位置に位置
するように設定したとしても、この非接触ICカードリ
ーダ装置が設置された環境に応じて、増幅された検波信
号eの電圧が変化する。特に、環境の温度が変化する
と、増幅された検波信号eの電圧は著しく変化する傾向
にある。さらに、環境の温度が変化すると、増幅器4の
増幅率も変化する。
【0007】その結果、しきい値電圧fが増幅された検
波信号eの正弦波状の信号波形のほぼ中間位置から大き
く外れる場合がある。図8(b)は、増幅器4の増幅率
が大きくなり、しきい値電圧fが検波信号eの正弦波状
の信号波形の中間位置から下方に大きく外れた場合を示
す図である。この場合、増幅された検波信号eはしきい
値電圧fまで下がらないので、受信データ信号gは、I
Cカード1における送信データ信号aを正しく再生でき
ない。
【0008】図8(c)は、増幅器4の増幅率が小さく
なり、しきい値電圧fが検波信号eの正弦波状の信号波
形の中間位置から上方に大きく外れた場合を示す図であ
る。この場合、増幅された検波信号eはしきい値電圧f
まで上がらないので、受信データ信号gはICカード1
における送信データ信号aを正しく再生できない。
【0009】また、温度や湿度等の環境変化のみなら
ず、増幅器4やしきい値設定回路6を構成する各素子の
経時変化に起因して、増幅器4の増幅率やしきい値電圧
fが変化する場合もある。
【0010】なお、この非接触ICカードリーダ装置が
組込まれた情報処理装置の管理者が頻繁にしきい値設定
回路6のしきい値電圧fを調整することも理論的には可
能であるが、実用的でない。
【0011】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、たとえ、温度、湿度等の環境が変化した
り、素子の経時変化が生じたとしても、ICカードにお
ける送信データ信号を常に正しく再生できる非接触IC
カードリーダ装置を提供すること目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解消するため
に、本発明の非接触ICカードリーダ装置においては、
装着されたICカードから電波出力された、送信データ
信号を搬送波に重畳させた信号を受信するアンテナと、
アンテナで受信した信号を整流する整流回路と、整流回
路から出力された整流信号を包絡線検波する検波回路
と、検波回路から出力された検波信号をA/D変換する
A/D変換器と、A/D変換器でA/D変換された検波
信号の波形を記憶する波形メモリと、波形メモリに記憶
された検波信号の波形から当該検波信号を2値化するた
めのしきい値を統計的に算出するしきい値算出手段と、
しきい値算出手段で算出されたしきい値で波形メモリに
記憶された検波信号の波形を2値化して、ICカードの
送信データ信号に対応するデジタルの受信データ信号と
して出力する2値化手段とを備えている。
【0013】このように構成された非接触ICカードリ
ーダ装置においては、ICカードから電波出力された信
号は送信データ信号を搬送波に重畳した信号波形を有す
る。したがって、非接触ICカードリーダ装置側のアン
テナで受信されたICカードからの信号を整流回路で整
流し、さらに検波回路で包絡線検波した検波信号には、
搬送波の信号成分は含まれずに、ICカードの送信デー
タ信号の各波形に対応する波形成分及び直流成分が含ま
れる。
【0014】このような波形成分及び直流成分が含まれ
る検波信号はA/D変換器でA/D変換されて波形メモ
リに記憶される。そして、この波形メモリに記憶された
検波信号の波形から当該検波信号を2値化するためのし
きい値を統計的に算出される。そして、この算出された
しきい値を用いて、波形メモリに記憶された検波信号が
2値化される。
【0015】この統計的に算出されるしきい値は、当
然、検波信号の信号レベルが変動すると、この変動に応
じて変化するので、このしきい値の検波信号における波
形を横切る位置はほぼ一定である。したがって、たと
え、この非接触ICカードリーダ装置が設置された環境
の温度が変動したとしても、しきい値と波形との相対位
置関係は変化しないので、2値化して得られたデジタル
の受信データ信号は、正確にICカードにおける送信デ
ータ信号に対応する。すなわち、ICカードにおける送
信データ信号が正確に再生可能となる。
【0016】また、別の発明は、上述した発明の非接触
ICカードリーダ装置においては、ICカードにおける
送信データ信号は複数のパルス波形を含む。そして、2
値化手段から出力された2値化されたデジタルの受信デ
ータ信号に含まれる各パルス波形のパルス幅を算出し、
この算出された各パルス幅に基づいて受信データ信号か
ら雑音に起因するパルス波形を除去する波形修正手段を
有する。
【0017】このように構成された非接触ICカードリ
ーダ装置において、例えば、ICカードと非接触ICカ
ードリーダ装置側との間の信号の電波による送受信の過
程で発生する雑音が検波信号に含まれる場合、2値化さ
れたデジタルの受信データ信号に元の送信データ信号の
パルス波形のパルス幅と大きく離れたパルス幅のパルス
波形が発生するので、このようなパルス波形を雑音とし
て除去する。したがって、得られたデジタルの受信デー
タ信号の信頼性と精度とをさらに向上できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を用いて説明する。図1は本発明の実施形態に係る非接
触ICカードリーダ装置の概略構成を示すブロック図で
ある。この実施形態の非接触ICカードリーダ装置は、
ICカードに記憶された情報(データ)を読取る機能の
みならず、ICカードに対して各種情報(データ)を書
込む機能をも有している。
【0019】図1において、この実施形態の非接触IC
カードリーダ装置は、この非接触ICカードリーダ装置
全体の動作を制御するコンピュータからなる制御部12
と、ICカード11に対してアンテナ13を介して各種
情報(データ)を書込んだり読取指令を送信する書込部
14と、ICカード11からアンテナ13を介して各種
情報(データ)を読取る読取部15とで構成されてい
る。なお、アンテナ13は送受信共用のアンテナであ
る。すなわち、制御部12の制御に基づいて送信と受信
とは異なる時間帯で実施される。
【0020】ICカード11は、図6に示した従来のI
Cカード1と同一構成を有している。すなわち、このI
Cカード11内には、アンテナと、各種のデジタル情報
を記憶する記憶素子とこの記憶素子に対して情報の読み
書きを実施する制御部及び送受信回路等を含むICチッ
プとが埋込まれている。
【0021】そして、このICカード11の制御部は、
非接触ICカードリーダ装置側から、アンテナ13を介
して情報(データ)の読取指令を受信すると、記憶素子
から情報(データ)を読出して図2に示す基準パルス幅
Toを有した複数のパルス波形30を含む送信データ信
号aを作成して送受信回路へ送る。送受信回路は高周波
の搬送波信号をこの送信データ信号aで振幅変調して送
信信号bとして、アンテナを介して電波放出する。な
お、図2においては、送信データ信号aに含まれるパル
ス波形30のパターンが送信すべき情報を示している。
【0022】先ず、制御部12がこのICカード11に
対して各種情報(データ)を書込む場合を説明する。制
御部12は、ICカード11に書込むべきデジタルデー
タを書込部14のエンコーダ16へ送出する。エンコー
ダ16は、デジタルデータをシリアルのパルス波形か連
続するアナログの書込データ信号に変換する。エンコー
ダ16から出力されたアナログの書込データ信号は信号
変調器17へ入力される。信号変調器17は、搬送波発
生回路18から送信された高周波の搬送波信号を書込デ
ータ信号で振幅変調して、書込信号として次の増幅器1
9へ送信する。増幅器19で信号増幅された書込信号
は、フィルタ20で雑音成分が除去されたのちに共振器
21で、搬送波の周波数で共振されて、大きな電力を有
する書込信号としてアンテナ13へ印加される。その結
果、アンテナ13から書込信号が電波放出される。
【0023】この非接触ICカードリーダ装置内に装着
されたICカード11の送受信回路は、ICカード11
内に埋込まれたアンテナで書込信号を受信すると、受信
した書込信号を元の書込データ信号に復調して制御部へ
送出する。制御部は書込データ信号のデータを記憶素子
に書込む。
【0024】次に、制御部12がICカード11に記憶
されている各種情報(データ)を読取る場合を説明す
る。制御部12は、書込部14及びアンテナ13を介し
て、ICカード11に対して、記憶素子に記憶された情
報(データ)の読取指令を送出する。なお、制御部12
は、同時に読取部15に対しても読取指令を送出する。
すると、前述したように、ICカード11から図2に示
す送信信号bが電波出力される。
【0025】非接触ICカードリーダ装置側のアンテナ
13は、この電波出力された送信信号bを受信して受信
信号cとして読取部15のダイオードからなる整流回路
22へ送出する。整流回路22は、入力された受信信号
cを図2に示すように半波整流して、整流信号hとして
次の検波回路23へ送出する。検波回路23は、入力さ
れた整流信号hを包絡線検波して、検波信号iとして次
の増幅器24へ送出する。
【0026】前述したように、受信信号cは基準パルス
幅Toを有した複数のパルス波形30を有する送信デー
タ信号aで振幅変調されているので、この受信信号cの
整流信号hを包絡線検波すると、この検波信号iには、
図2に示すように、直流成分と、送信データ信号aの各
パルス波形30に対応する複数の波形29が含まれる。
【0027】増幅器24は、入力された複数の波形29
を含む検波信号iを増幅して新たな検波信号jとしてA
/D変換器25へ印加する。A/D変換器25は、入力
されたアナログの検波信号jを一定のサンプリング周波
数でサンプリングして、デジタルの検波信号kに変換し
て、内部に波形メモリ27が形成された読取データ処理
部26へ印加する。なお、この検波信号jをサンプリン
グするサンプリング周波数は、検波信号iに含まれる各
波形29を10〜15等分する周波数に設定されてい
る。
【0028】読取データ処理部26は、例えば、小型の
マイクロプロセッサで構成されており、制御部12から
の情報(データ)の読取指令に基づいて、A/D変換器
25でA/D変換されたデジタルの検波信号kを取込ん
で、各種データ処理を実施して、最終的に読取データを
得て、制御部12に応答する。
【0029】図3は、読取データ処理部26の概略構成
を示すブロック図である。この読取データ処理部26内
には、A/D変換器25でA/D変換されたデジタルの
検波信号kの波形データを取込むデータ取込部31、取
込まれた検波信号kの波形データを記憶する波形メモリ
27、検波信号kの波形データを統計処理する統計処理
部32、統計処理された検波信号kの平均値m、標準偏
差σ、しきい値Thを記憶する統計メモリ33が設けら
れている。
【0030】さらに、この読取データ処理部26内に
は、波形メモリ27に記憶された検波信号kを2値化す
る2値化処理部34、2値化処理されたデータよりデジ
タルの受信データ信号nを作成する受信データ信号作成
部35、作成された受信データ信号nの各パルス波形4
0を検証する波形検証部36、この検証結果に基づいて
受信データ信号nの各波形40を修正する波形修正部3
7、波形修正された受信データ信号oから読取データを
算出する読取データ算出部38、算出された読取データ
を制御部12へ送出する読取データ送出部39等が形成
されている。
【0031】図4は、上記小型のマイクロプロセッサで
構成された読取データ処理部26の詳細動作を示す流れ
図である。
【0032】制御部12からデータの読取指令が入力す
ると(ステップS1)、データ取込部31が起動して、
A//D変換器25から出力されたデジタルの検波信号
kの所定時間に対応する数のサンプリングデータDを取
込んで波形メモリ27へ書込む(S2)。具体的には、
この所定時間は、図5に示すように、送信データ信号a
の連続した一群のパルス波形30に対応する一群の波形
29が含まれる時間長に設定されている。
【0033】次に、統計処理部32が起動して、波形メ
モリ27に記憶された連続した一群のパルス波形29が
含まれるデジタルの検波信号kの各サンプリングデータ
Dの平均値m、標準偏差σを算出する(S3)。
【0034】この平均値m、標準偏差σを用いて、デジ
タルの検波信号kを2値化するためのしきい値(しきい
値電圧)Thを下式を用いて算出して、統計メモリ33
へ一時記憶する(S4)。
【0035】Th=m+α・σ なお、αは予め設定された係数である。このように、平
均値mと標準偏差σとを用いてしきい値Thを算出すれ
ば、たとえ、デジタルの検波信号kに含まれる直流成分
が変動したり、このデジタルの検波信号kに含まれる各
波形29の振幅が変動したとしても、しきい値Thを各
波形29のほぼ中心位置に位置させることが可能であ
る。なお、係数αを調整することにより、波形29内の
しきい値Thの位置を微調整することが可能である。
【0036】次に、2値化処理部34が起動して、先に
算出したしきい値Thを用いて、波形メモリ27に記憶
されたデジタルの検波信号kの各サンプリングデータD
を2値化する(S5)。そして、2値化された検波信号
から図2、図5に示すデジタルの受信データ信号nを作
成する(S6)。
【0037】次に、波形検証部36及び波形修正部37
が起動して、作成したデジタルの受信データ信号nに含
まれる各パルス波形40のパルス幅Tを算出する(S
7)。この算出された各パルス幅Tが、ICカード11
の送信データ信号aの基準パルス幅T0に基づいて予め
定められた最大パルス幅Tmaxを越えたパルス波形40
が存在するか否かを調べる(S8)。
【0038】最大パルス幅Tmaxを越えたパルス波形4
0が存在すれば、このパルス波形40は、正しい基準パ
ルス幅T0を有したパルス波形40と、雑音に起因する
パルス波形40とが合成されたパルス波形であり、修復
不能と判断して、今回の受信データ信号nを破棄する
(S9)。
【0039】最大パルス幅Tmaxを越えたパルス波形4
0が存在しないと、先に算出された各パルス幅Tが、I
Cカード11の送信データ信号aの基準パルス幅T0に
基づいて予め定められた最小パルス幅Tmin未満である
パルス波形40が存在するか否かを調べる(S10)。
【0040】最小パルス幅Tmin未満であるパルス波形
40が存在すれば、このパルス波形40のパルス幅Tと
隣接するパルス波形40のパルス幅Tを加算したパルス
幅Taを算出する(S11)。そして、この加算したパ
ルス幅Taが、前述した最大パルス幅Tmaxと最小パルス
幅Tminとの間に入っておれば(S12)、 Tmax<Ta<Tmin この隣接した2つのパルス波形40は、図5に示すよう
に、元々一つのパルス波形40が雑音に起因して、2つ
のパルス波形40に分割されたと判断して、この隣接す
る2つのパルス波形40を一つのパルス波形40に合成
する(S13)。
【0041】加算したパルス幅Taが、前述した最大パ
ルス幅Tmaxと最小パルス幅Tminとの間に入っていなけ
れば、この最小パルス幅Tmin未満であるパルス波形4
0は、雑音に起因するパルス波形40であると判断し
て、このパルス波形40を算出されたデジタルの受信デ
ータ信号n上から削除する(S14)。
【0042】このように、最小パルス幅Tmin未満であ
るパルス波形40を、隣接する他のパルス波形40と合
成、又は単独で消去することによって、デジタルの受信
データ信号nは修正後の新たなデジタルの受信データ信
号oになる。なお、最小パルス幅Tmin未満であるパル
ス波形40がない受信データ信号nはそのまま受信デー
タ信号oとなる。
【0043】次に、読取データ算出部38が起動して、
修正後の雑音に起因するパルス波形40を含まない正し
いシリアルの受信データ信号oからデジタルの読取デー
タを算出する(S15)。読取データ送出部39は、算
出した読取データを制御部12へ送出する(S16)。
【0044】このように構成された非接触ICカードリ
ーダ装置においては、波形成分及び直流成分が含まれる
増幅後の検波信号jはA/D変換器25でA/D変換さ
れてデジタルの検波信号kとして、読取データ処理部2
6内の波形メモリ27に記憶される。そして、この波形
メモリ27に記憶された検波信号kを構成するサンプリ
ングデータの平均値m、標準偏差σ等の統計データを用
いて、当該検波信号kを2値化するためのしきい値Th
が算出される。そして、このしきい値Thを用いて、検
波信号kが2値化され、2値化データを用いてデジタル
の複数のパルス波形40を含む受信データ信号nが作成
される。
【0045】この統計的に算出されるしきい値Thは、
当然、検波信号kの信号レベルが変動すると、この変動
に応じて変化するので、このしきい値Thの検波信号k
(j)における波形29を横切る位置はほぼ一定であ
る。
【0046】したがって、たとえ、この非接触ICカー
ドリーダ装置が設置された環境の温度が変動したとして
も、しきい値Thと波形29の相対位置関係は変化しな
いので、2値化して得られたデジタルの受信データ信号
nの各パルス波形40は、正確にICカード11におけ
る送信データ信号aの各パルス波形30に対応する。す
なわち、ICカード11の記憶素子に記憶された情報
(データ)が制御部12において正確に読取ることが可
能である。
【0047】さらに、読取データ処理部26内では、得
られたデジタルの複数のパルス波形40を含む受信デー
タ信号nが正常であるか否かを検証している。そして、
例えば、図5に示すように、ICカード11と非接触I
Cカードリーダ装置側との間の信号の電波による送受信
の過程で発生する雑音が検波信号j(k)の波形29部
分や波形29部分以外の位置に含まれる場合がある。
【0048】この場合、2値化されたデジタルの受信デ
ータ信号nに元の送信データ信号aのパルス波形30の
基準パルス幅T0と大きく離れたパルス幅Tのパルス波
形40が発生するので、このようなパルス波形40を、
雑音として除去するか、又は、隣接するパルス波形40
と合成している。したがって、この修正で得られた最終
的なデジタルの受信データ信号oの信頼性と精度とをさ
らに向上できる。
【0049】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れるものではない。実施形態装置においては、しきい値
Thを平均値mと標準偏差σとで求めたが、しきい値T
hを平均値mに設定することも可能である。さらに、し
きい値Thを平均値mに定数Kを加算した値に設定する
ことも可能である。
【0050】さらに、読取部15の読取データ処理部2
6を、非接触ICカードリーダ装置全体の動作を制御す
る制御部12内に組込むことも可能である。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の非接触I
Cカードリーダ装置においては、ICカードからの受信
信号を整流して検波して、その検波信号波形を一旦波形
メモリに記憶し、この波形メモリに記憶された波形から
しきい値を算出し、このしきい値で、検波信号を2値化
して受信データ信号を得ている。
【0052】したがって、たとえ温度、湿度等の環境が
変化したり、素子の経時変化が生じたとしても、ICカ
ードにおける送信データ信号を常に正しく再生できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わる非接触ICカード
リーダ装置の概略構成を示すブロック図
【図2】同実施形態の非接触ICカードリーダ装置にお
ける全体動作を示すタイムチャート
【図3】同実施形態の非接触ICカードリーダ装置にお
ける要部の詳細ブロック図
【図4】同実施形態の非接触ICカードリーダ装置にお
ける要部の詳細動作を示す流れ図
【図5】同実施形態の非接触ICカードリーダ装置にお
ける要部の詳細動作を示すタイムチャート
【図6】従来の非接触ICカードリーダ装置の概略構成
を示すブロック図
【図7】同従来の非接触ICカードリーダ装置における
全体動作を示すタイムチャート
【図8】同従来の非接触ICカードリーダ装置の問題点
を説明するためのタイムチャート
【符号の説明】
11…ICカード 12…制御部 13…アンテナ 14…書込部 15…読取部 16…エンコーダ 17…信号変調器 18…搬送波発生回路 19,24…増幅器 20…フィルタ 21…共振器 22…整流回路 23…検波回路 25…A/D変換器 26…読取データ処理部 27…波形メモリ 32…統計処理部 34…2値化処理部 35…受信データ信号作成部 37…波形修正部 29…波形 30、40…パルス波形
フロントページの続き (72)発明者 秋田 幸司 東京都港区南麻布五丁目10番27号 アンリ ツ株式会社内 Fターム(参考) 2C005 MA24 NA06 SA02 TA22 5B058 CA17 CA23 KA08 KA29 KA40

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装着されたICカードから電波出力され
    た、送信データ信号を搬送波に重畳させた信号を受信す
    るアンテナ(13)と、 このアンテナで受信した信号を整流する整流回路(2
    2)と、 この整流回路から出力された整流信号を包絡線検波する
    検波回路(23)と、 この検波回路から出力された検波信号をA/D変換する
    A/D変換器(25)と、 このA/D変換器でA/D変換された検波信号の波形を
    記憶する波形メモリ(27)と、 この波形メモリに記憶された検波信号の波形から当該検
    波信号を2値化するためのしきい値を統計的に算出する
    しきい値算出手段(32、33)と、 このしきい値算出手段で算出されたしきい値で前記波形
    メモリに記憶された検波信号の波形を2値化して、前記
    ICカードの送信データ信号に対応するデジタルの受信
    データ信号として出力する2値化手段(34、35)と
    を備えたことを特徴とする非接触ICカードリーダ装
    置。
  2. 【請求項2】 前記送信データ信号は複数のパルス波形
    (30)を含み、 前記2値化手段から出力された2値化されたデジタルの
    受信データ信号に含まれる各パルス波形(40)のパル
    ス幅を算出し、この算出された各パルス幅に基づいて前
    記受信データ信号から雑音に起因するパルス波形を除去
    する波形修正手段(36、37)を有することを特徴と
    する請求項1記載の非接触ICカードリーダ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008125077A (ja) * 2006-11-08 2008-05-29 Ncr Corp 無線周波数識別システム
JP2008125076A (ja) * 2006-11-08 2008-05-29 Ncr Corp 無線周波数識別システム
JP2009253913A (ja) * 2008-04-10 2009-10-29 Hitachi Ltd 受信装置、リーダライタ及びrfidシステム

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