JP2003288056A - カラー表示装置およびカラー表示補正方法 - Google Patents

カラー表示装置およびカラー表示補正方法

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JP2003288056A
JP2003288056A JP2002089876A JP2002089876A JP2003288056A JP 2003288056 A JP2003288056 A JP 2003288056A JP 2002089876 A JP2002089876 A JP 2002089876A JP 2002089876 A JP2002089876 A JP 2002089876A JP 2003288056 A JP2003288056 A JP 2003288056A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加法混色による計算値と実測値とを一致させ
てカラー液晶パネルの表示特性を高精度に補正する。 【解決手段】 RGBの各3原色の3刺激値階調特性を
合成し、無彩色の3刺激値階調特性と、合成された3刺
激値階調特性との比を補正係数として、各3原色の3刺
激値階調特性のそれぞれを補正して、補正された各3原
色の3刺激値階調特性から3色を合成した色度を算出し
た場合に、算出された色度と目標色度との差が最小値と
なるように、各カラー信号をそれぞれ補正する。また、
ルックアップテーブル3a〜3cを用いて、カラー液晶
パネル2に入力されるRGBの各カラー信号を、無彩色
が入力階調レベルに関わらず一定の色度となるように補
正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばカラーノー
トブック型パーソナルコンピュータのカラーディスプレ
イなどの各種画面の色再現性を向上させるために、各カ
ラーディスプレイの非線形表示特性を考慮してカラー信
号を補正するカラー液晶表示装置などのカラー表示装置
およびカラー表示補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カラー表示装置において、カラー
表示パネルに表示される画像は、微小な多数の3原色画
素R(赤)、G(緑)、B(青)から構成されており、外部か
らカラー表示パネルにカラー信号を入力して各3原色画
素からの色を加法混色の原理に従って合成することによ
って、多様な色を表現してカラー画像を表示している。
人間の視覚は、これらの微小な3原色画素の色が空間的
に合成された色として認知されている。
【0003】加法混色の原理については、例えば、大田
登氏の“色再現工学の基礎”、p.66-69(コロナ社、19
97)などに記載されており、この加法混色の原理をほぼ
完全に適用することができるカラー表示装置としてはC
RT(Cathode Ray Tube)が挙げられる。
【0004】以下に、カラー表示装置において、加法混
色により色の合成値を計算する方法について詳細に説明
する。
【0005】3原色画素であるRGBの各画素部に対し
て個別に入力カラー信号を与えた場合、各画素から出力
されるRGBの3原色を合成して人間の目に知覚される
3刺激値階調特性(XWs(N)、YWs(N)、ZWs(N))は、
各色画素からの出力(3刺激値:X,Y,Z)から計算
され、 XWs(N)=XR(N)+XG(N)+XB(N)Ws(N)=YR(N)+YG(N)+YB(N)Ws(N)=ZR(N)+ZG(N)+ZB(N) のように表される。
【0006】上記各式において、Nは入力信号の階調値
であり、例えば入力信号が8ビットデータの場合には0
〜255の整数値である。また、R(N)はRの画素に
階調値Nの赤色信号を入力した場合、G(N)はGの画
素に階調値Nの緑色信号を入力した場合、B(N)はB
の画素に階調値Nの青色信号を入力した場合をそれぞれ
示しており、Ws(N)は階調値Nにおける各画素の特
性値を合成計算した白色信号を入力する場合を示してい
る。
【0007】なお、この3刺激値階調特性は、カラー表
示装置への入力信号(階調値)に対して表示パネルから
得られる3刺激値(X,Y,Z)を表し、例えば刺激値
Yの階調特性(輝度階調特性)は、表示パネルのガンマ
(入力信号-発光)特性を示している。
【0008】このように、カラー表示パネルにおいて、
各3原色の色度点は、その色の画素部に入力されるカラ
ー信号の階調値(入力階調値N)によって変化するの
で、加法混色の原理に従って任意の色度を求めるために
は、各色の画素部に入力されるカラー信号(階調値N)
に対する3刺激値階調特性(XN、YN、ZN)を加算す
ることになる。
【0009】従来のカラー表示装置においては、あくま
で、このような加法混色の原理が成立するものとして、
カラー表示特性の補正が行われており、例えば、カラー
液晶パネルの青色偏移特性を補正するために、入力され
る青色信号の階調レベルのみを他のカラー信号(緑色信
号や赤色信号)の階調レベルよりも低くするという補正
方法が用いられている。
【0010】また、カラー液晶パネルの青色偏移特性を
補正するためのルックアップテーブル(色補正用の比較
表、Look−Up−Table:以下、LUTと称す
る)を用いて、青色信号のみが補正されている。例え
ば、本願出願人は、特開2001-42833号公報において、カ
ラー液晶パネルの青色偏移特性を補正するため、主とし
て青色信号に対してのみ補正用LUTを用いて補正を行
うカラー表示装置を提案している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、加法混
色の結果と、RGBの各画素部に入力される信号レベル
とを対応させて考えると、両者は単純に比例しているわ
けではなく、カラー表示装置によっては、この加法混色
の原理を完全に適用することができないものもある。例
えば、カラー液晶表示装置は、加法混色の原理にある程
度従うカラー表示装置であるが、この加法混色の原理を
完全に適用することはできず、RGBの各画素部に個別
にカラー信号を入力したときの特性値を加法混色の原理
に従って合成することにより求められた3刺激値階調特
性(XWs(N)、YWs(N)、ZWs(N))の計算値は、入力信
号として無彩色(RGBの各画素に対して同じ階調値N
のカラー信号を同時に入力)を与えたときに計測される
3刺激値階調特性(XW(N)、YW(N)、ZW(N))の実測値
とは異なったものとなっている。
【0012】ここで、XW(N)は階調値Nのカラー信号を
RGBの各画素部に同時入力した場合の刺激値Xの値、
W(N)は階調値Nのカラー信号をRGBの各画素部に同
時入力した場合の刺激値Yの値、ZW(N)は階調値Nのカ
ラー信号をRGBの各画素部に同時入力した場合の刺激
値Zの値を示す。また、無彩色とは、いわゆる白〜灰色
〜黒であり、入力信号がRGBとも同じである場合に表
示される色のことを示す。
【0013】このように、加法混色の原理を完全に適用
することができず、RGBの各画素部に個別にカラー信
号を入力したときの特性値を加法混色の原理に従って合
成した3刺激値階調特性(XWs(N)、YWs(N)
Ws(N))の計算値と、入力信号として無彩色(RGB
の各画素に対して同じ階調値Nのカラー信号を同時に入
力)を与えたときに計測される3刺激値階調特性(X
W(N)、YW(N)、ZW(N))の実測値とが一致しないという
現象は、特に、カラー液晶パネルのように、光源とカラ
ーフイルターとによって光が分離されて出力されるカラ
ー表示パネルにおいて顕著に現れる。
【0014】以下に、従来のカラー液晶パネルにおい
て、加法混色の原理を完全に適用することができない加
法則の不一致についてさらに詳しく説明する。
【0015】図10は、従来のカラー液晶パネルにおけ
る無彩色の3刺激値階調特性(X,Y,Z)を示す図で
ある。ここで、横軸の入力階調値は8ビットのデジタル
値(0〜255の整数値)を示し、縦軸は輝度(cd/
2)を示している。
【0016】図10に示すように、カラー液晶パネルに
おいて、入力信号として無彩色(RGBの各画素部に対
して同じ階調値Nのカラー信号を同時に入力)を与えた
ときに計測される輝度階調特性YW(N)(黒四角印で示す
曲線:計測値)と、RGBの各画素部に個別にカラー信
号を入力したときの特性値を加法混色の原理に従って合
成して得られる輝度階調特性YWs(N)=XR(N)+YG(N)
+ZB(N) (白抜き四角印で示す曲線(合成値))とは
輝度が異なったものとなっている。
【0017】また、図10における輝度階調特性の等価
ガンマ値についても、計測値では2.15、合成値では
2.81であり、異なったものとなっている。同様に、
他の刺激値X,Zについても、計測値と合成値とでは階
調特性に不一致が見られる。
【0018】例えば、図10において、入力カラー信号
(赤、緑、青)として、R(255、0、0)、G(0、255、
0)、B(0、0、255)を与えたときの3刺激値階調特性を
加算して得られる輝度階調特性YWs(255)は329cd
/m2であるが、入力信号として白(255、255、255)を
与えたときに計測して得られる輝度階調特性YW(255)
348cd/m2であり、合成値(加法混色による合成
値)と計測値(実測値)とは一致していない。これによ
って、加法混色の原理が成立していないことが判る。
【0019】図11は、従来のカラー液晶パネルにおい
て、入力信号の階調を変化させたときの無彩色の色度
(x、y)の変化を示す図である。ここで、横軸は色度
x、縦軸は色度yを示している。図11では、入力カラ
ー信号として最大の階調値(白)が与えられている点
(図11の右上方向)から、階調値が全体の約1/4程
度の低階調レベルの領域まで、階調値が低くなるに従っ
て、表示色が青方向にシフトしており、カラー液晶パネ
ルの青色偏移特性が示されている。
【0020】図11に示すように、入力信号として無彩
色(RGBの各画素に対して同じ階調値Nのカラー信号
を同時に入力)を与えたときに計測される輝度階調特性
W( N)(黒四角印で示す曲線:計測値)は、RGBの各
画素部に個別にカラー信号を入力したときの特性値を加
法混色の原理に従って合成して得られる輝度階調特性Y
Ws(N)=XR(N)+YG(N)+ZB(N)) (白抜き四角印で示
す曲線(合成値))と一致していない。
【0021】例えば、図11において、入力カラー信号
(赤、緑、青)として、R(255、0、0)、G(0、255、
0)、B(0、0、255)を与えたときの3刺激値階調特性を
加算して得られる色度点(x=0.2768、y=0.2925)、
相関色温度は10192度であるが、入力信号として白
(255、255、255)を与えたときに計測して得られる色
度点は(x=0.282、y=0.298)、相関色温度は937
2度であり、合成値(加法混色による計算値)と計測値
(実測値)とは一致していない。これによって、加法混
色の原理が成立していないことが判る。
【0022】上述したように、従来のカラー表示装置に
おいては、加法混色の原理が成立するものとして、入力
される青色信号の階調レベルのみを他のカラー信号(緑
色信号や赤色信号)の階調レベルよりも低くして、青色
偏移特性を補正する方法が用いられていた。このため、
加法混色の原理を完全に適用することができないカラー
液晶表示装置などでは、補正の精度が低く、充分な補正
を行うことができなかった。
【0023】また、従来においては、カラー液晶パネル
の青色偏移特性を補正するために、LUT(ルックアッ
プテーブル)を用いて青色信号のみが補正されていた。
しかしながら、このように青色信号に対してのみ補正を
行う方法では、補正後の色度点を一点に集めることがで
きず、入力階調レベルによって無彩色の表示色に色ずれ
が生じていた。
【0024】本発明は、上記従来の問題を解決するもの
で、加法混色による計算値と実測値とを一致させてカラ
ー液晶パネルの表示特性を高精度に補正することができ
るカラー表示装置およびカラー表示補正方法を提供する
ことを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明のカラー表示装置
は、3原色に対応する複数の画素部が配列された表示パ
ネルと、3原色の各カラー信号をそれぞれ補正して該表
示パネルに供給する信号補正部とを有し、この信号補正
部は、無彩色の3刺激値階調特性の測定値と、3原色の
各3刺激値階調特性の測定値を合成した合成3刺激値階
調特性との比を補正係数として、3原色の各3刺激値階
調特性の測定値のそれぞれを補正し、補正された3原色
の各3刺激値階調特性から3原色を合成した色度を算出
した場合に、算出された色度と目標色度との差が最小と
なるように3原色の各カラー信号を補正するものであ
り、そのことにより上記目的が達成される。
【0026】また、好ましくは、本発明のカラー表示装
置における信号補正部は、少なくとも入力階調レベルの
高領域および中領域において、無彩色が、その入力階調
レベルに関わらず一定の色度となるように3原色の各カ
ラー信号を補正する。
【0027】さらに、好ましくは、本発明のカラー表示
装置における信号補正部は、3原色の各カラー信号毎に
設けられた補正用ルックアップテーブルを用いて3原色
の各カラー信号を補正する。
【0028】さらに、好ましくは、本発明のカラー表示
装置における信号補正部は、無彩色の目標色度が無彩色
の最大階調値における色度点として、3原色の各カラー
信号を補正する。
【0029】さらに、好ましくは、本発明のカラー表示
装置における信号補正部は、無彩色の目標色度が無彩色
の最大階調値における色度点と異なる色度点として、3
原色の各カラー信号を補正する。
【0030】さらに、好ましくは、本発明のカラー表示
装置における信号補正部は、無彩色の目標色度が黒体放
射軌跡の近傍点として3原色の各カラー信号を補正す
る。
【0031】さらに、好ましくは、本発明のカラー表示
装置における信号補正部の出力レベルの最大値が3原色
の各カラー信号毎に異なっている。
【0032】さらに、好ましくは、本発明のカラー表示
装置における信号補正部からの青色信号の出力レベルが
緑色信号および赤色信号の各出力レベルよりも低くなる
ように3原色の各カラー信号を補正する。
【0033】さらに、好ましくは、本発明のカラー表示
装置における信号補正部は、緑色信号の階調レベルを基
準として、赤色信号および青色信号を補正する。
【0034】さらに、好ましくは、本発明のカラー表示
装置における表示パネルは、無彩色出力時のガンマ特性
が2.0以上2.4以下の範囲とされている。
【0035】また、本発明のカラー表示補正方法は、3
原色のうちの第1原色の3刺激値階調特性の測定値、第
2原色の3刺激値階調特性の測定値、および第3原色の
3刺激値階調特性の測定値を合成するステップと、合成
された3刺激値階調特性に対する無彩色の3刺激値階調
特性の測定値の比を補正係数として、3原色の各3刺激
値階調特性の測定値をそれぞれ補正するステップと、補
正された3原色の各3刺激値階調特性から3原色を合成
した色度を算出した場合に、算出された色度と目標色度
との差が最小値となるように3原色の各カラー信号をそ
れぞれ補正するステップとを含むものであり、そのこと
により上記目的が達成される。
【0036】上記構成により、以下に、本発明の作用に
ついて説明する。
【0037】本発明にあっては、3原色(RGB)のそ
れぞれの3刺激値階調特性の測定値を合成し、無彩色の
3刺激値階調特性の測定値と、合成された3刺激値階調
特性との比を補正係数として、各色の3刺激値階調特性
の測定値のそれぞれを補正し、補正された各色の3刺激
値階調特性から3色を合成した任意の色度を算出するこ
とができる。この方法によれば、無彩色の色度の計算値
(加法混色による合成値)と実測値とを一致させること
ができるので、例えばカラー液晶パネルにおける青色偏
移特性を補正するために、カラー信号の補正を行う際
に、補正の精度を向上させることが可能となる。
【0038】補正された各色の3刺激値階調特性から3
色を合成した色度を算出した場合に、無彩色が入力階調
レベルに関わらず、ほぼ一定の色度となるように、3原
色の各カラー信号を補正することによって、無彩色を表
示する際に基準色からの色ずれを防ぐことができる。な
お、入力階調レベルが低い領域(例えば全階調の約1/
4以下)では、液晶パネルの光漏れや光分散などによっ
て目標色度に集中させることができない。このため、少
なくとも入力階調レベルが高い領域および中程度の領域
において、算出された色度と目標色度との差が最小値に
なるように、カラー信号を補正することが可能となる。
【0039】各カラー信号毎に、予め補正用データを計
算して補正用ルックアップテーブル(Look−Up−
Table:色補正用の比較表)に設定しておくことに
よって、表示パネルに供給される3原色の各カラー信号
に対する補正処理をさらに容易に行うことが可能とな
る。
【0040】無彩色の目標色度は、例えば無彩色の最大
階調値における色度点としてもよく、それ以外の色度点
としてもよい。目標色度を無彩色の最大階調値以外の色
度点とした場合には、各カラー信号で出力レベルの最大
値は異なったものになる。また、無彩色の目標色度を、
黒体放射軌跡の近傍の点とすることによって、無彩色に
着色(緑色やマゼンタ色等の色味)が生じることを防ぐ
ことができる。
【0041】青色信号の出力レベルを、緑色信号および
赤色信号の各出力レベルよりも低く設定することによっ
て、カラー液晶パネルなどにおける青色偏移特性を補正
することが可能となる。この場合、青色信号、緑色信号
および赤色信号のそれぞれを補正することができるが、
緑色信号の階調レベルを基準として赤色信号および青色
信号を補正することによって、カラー液晶パネルにおい
てガンマ値の補正による表示特性の変動を抑制すること
が可能となる。また、青色信号に加えて、赤色信号を補
正することによって、無彩色の色度を目標色度に集中さ
せることができ、無彩色の表示色の変化を防ぐことが可
能となる。
【0042】カラー液晶パネルにおいて、無彩色出力時
のガンマ特性を2.0以上2.4以下の範囲に設定する
ことによって、インターネットなどによって配信される
画像データに対しても、充分な表示特性を得ることが可
能となる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のカラー表示装置
の実施形態を、カラー液晶パネルを持つカラー液晶表示
装置に適用した場合について図面を参照しながら説明す
る。なお、本発明は、カラー液晶パネルの他、カラープ
ラズマパネルやカラーEL(Electro Lumi
nescence;エレクトロルミネセンス)パネルな
ど、カラー信号の補正が必要とされるカラー表示パネル
持つカラー表示装置であれば、カラー液晶パネルと同様
に適用することが可能とである。
【0044】図1は、本発明のカラー液晶表示装置の一
実施形態における要部構成を示すブロック図である。
【0045】図1において、カラー液晶表示装置1は、
3原色(RGB)に対応する複数の画素部がマトリクス
状に配列された表示パネルとしてのカラー液晶パネル2
と、その前段部として、3原色の各カラー信号を補正し
てカラー液晶パネル2に供給する信号補正部3とを有し
ている。
【0046】信号補正部3は、赤色信号用ルックアップ
テーブル部(LUT−R;赤色信号用LUT)3a、緑
色信号用ルックアップテーブル部(LUT−G;緑色信
号用LUT)3bおよび青色信号用ルックアップテーブ
ル部(LUT−B;青色信号用LUT)3cを有し、カ
ラー液晶パネル2に入力される赤色入力信号(R)、緑
色入力信号(G)および青色入力信号(B)はそれぞ
れ、赤色信号用LUT3a、緑色信号用LUT3bおよ
び青色信号用LUT3cをそれぞれ経由して、各種画面
の色再現性向上のために非線形表示特性を考慮して所定
の補正が為された後にカラー液晶パネル2に供給され
る。即ち、LUT3a〜3cはそれぞれ、本発明の特徴
構成およびその具体例1〜4として詳細に後述するが、
無彩色の3刺激値階調特性の測定値と、3原色の各3刺
激値階調特性の測定値を合成した合成3刺激値階調特性
との比を補正係数として、3原色の各3刺激値階調特性
の測定値のそれぞれを補正し、補正された3原色の各3
刺激値階調特性から3色を合成した色度を算出した場合
に、算出された色度と目標色度との差が最小値になるよ
うに3原色の各カラー信号をそれぞれ補正する。さら
に、LUT3a〜3cには、カラー液晶パネル2の青色
偏移特性を補正するために、RGBの各カラー信号に対
応して独立して制御されており、カラー液晶パネル2に
入力される入力階調レベルが低い領域(全階調の約1/
4以下)を除く、入力階調レベルが高い領域および中程
度の領域において、無彩色の色度点を一点に集中させる
ことができるように、予め補正用のデータが設定されて
いる。これによって、入力階調レベルによって無彩色の
表示色に変化が生じることを防ぐことができる。
【0047】なお、図1では、模式的に機能ユニット
(ハード構成)としてブロック化して示しているが、こ
れに限らず、カラー信号を補正する処理は、ソフトウェ
ア構成(CPUと制御プログラムが記憶された記憶部と
で構成)にて行うことも可能である。
【0048】ここで、本発明の特徴構成としての加法混
色計算方法について、以下、詳細に説明する。
【0049】カラー液晶表示装置1において、無彩色の
3刺激値階調特性の測定値が(XW( N)、YW(N)
W(N))、赤色原色の3刺激値階調特性の測定値が(X
R(N)、YR( N)、ZR(N))、緑色原色の3刺激値階調特性
の測定値(XG(N)、YG(N)、ZG(N))、青原色の3刺激
値階調特性の測定値が(XB(N)、YB(N)、ZB(N))であ
る場合に、3原色を合成した3刺激値階調特性(X
Ws(N)、YWs(N)、ZWs(N))は、 XWs(N)=XR(N)+XG(N)+XB(N)Ws(N)=YR(N)+YG(N)+YB(N)Ws(N)=ZR(N)+ZG(N)+ZB(N) として求めることができる。
【0050】このとき、無彩色の3刺激値階調特性の測
定値(XW(N)、YW(N)、ZW(N))と、求められた3原色
を合成した3刺激値階調特性(XWs(N)、YWs(N)、Z
Ws(N))との比 CX=XW(N)/XWs(N)Y=YW(N)/YWs(N)Z=ZW(N)/ZWs(N) を、各色の3刺激値階調特性の測定値を補正するための
補正係数として用いることができる。
【0051】図2は、本発明における3刺激値(X、
Y、Z)に対する補正係数の一例を示す図である。図2
では、図10に示す入力信号として無彩色(RGBの各
画素部に対して同じ階調値Nのカラー信号を同時に入
力)を与えたときに計測される3刺激値階調特性(計測
値)と、RGBの各画素に個別にカラー信号を入力した
ときの特性値を加法混色の原理に従って合成して得られ
る3刺激値階調特性(合成値)とを一致させるための補
正係数曲線を示している。
【0052】図2において、横軸の入力階調値は8ビッ
トのデジタル値(0〜255の整数値)を示し、縦軸は
補正係数値を示している。また、菱形印で示す曲線は刺
激値X、四角印で示す曲線は刺激値Y、三角印で示す曲
線は刺激値Zに対する補正係数の曲線をそれぞれ示して
いる。
【0053】この補正係数値(CX、CY、CZ)を用い
て、赤色原色の3刺激値階調特性(XR(N)、YR(N)、Z
R(N))を、 X’R(N)=CX×XR(N) Y’R(N)=CY×YR(N) Z’R(N)=CZ×ZR(N) と補正し、緑色原色の3刺激値階調特性(XG(N)、Y
G(N)、ZG(N))を、 X’G(N)=CX×XG(N) Y’G(N)=CY×YG(N) Z’G(N)=CZ×ZG(N) と補正し、青色原色の3刺激値階調特性(XB(N)、Y
B(N)、ZB(N))を、 X’B(N)=CX×XB(N) Y’B(N)=CY×YB(N) Z’B(N)=CZ×ZB(N) と補正して、任意の色度を計算するための加法混色計算
を行うことが可能となる。
【0054】このようにして、補正された3刺激値階調
特性を用いて加法混色計算を行うことにより、RGBの
3色を合成した無彩色の色度(計算値)は、 XS(N)=X’R(N)+X’G(N)+X’B(N)=CX×(XR(N)+XG(N)+XB(N) =CX×XWs(N)=XW(N)S(N)=Y’R(N)+Y’G(N)+Y’B(N)=CY×(YR(N)+YG(N)+YB(N) =CY×YWs(N)=YW(N)S(N)=Z’R(N)+Z’G(N)+Z’B(N)=CZ×(ZR(N)+ZG(N)+ZB(N) =CZ×ZWs(N)=ZW(N) となり、計算値(合成値)と計測した無彩色の色度(実
測値)とを一致させることができる。
【0055】このようにして、3原色の3刺激値階調特
性の測定値を補正して得られる補正3刺激値階調特性
は、加法混色の計算値が実測値と一致するため、任意の
色度を計算する際に用いることができる。
【0056】例えば、図11に示すカラー液晶パネルの
青色偏移特性を補正するためには、3原色の補正3刺激
値階調特性を用いて3色の加法混色計算を行い、3色合
成の色度(xS(N)、yS(N)) xS(N)=XS(N)/(XS(N)+YS(N)+ZS(N)) yS(N)=YS(N)/(XS(N)+YS(N)+ZS(N)) Nは階調数を計算する。このとき、所定の目標色度(x
T、yT)とした場合に、(xS(N)−xT)2+(yS(N)
yT)2が最小値となるように3原色RGBの値(カラー
信号)を計算する。このようにして得られるRGBの値
の組み合わせをカラー液晶パネル2に入力することによ
り、カラー液晶パネル2の青色偏移特性を補正すること
が可能となる。 (具体例1)本発明のカラー表示装置1の具体例1であ
るカラー表示装置11によって、青色偏移特性を補正す
る方法について説明する。
【0057】図3は、図1のカラー表示装置11のLU
T31a〜31cを経由して液晶パネル2に入力される
カラー信号の階調を変化させたときの無彩色の色度
(x、y)の変化を示す図(菱形印で示す)であり、横
軸は色度x、縦軸は色度yを示している。
【0058】図3では、低入力階調レベル(全階調の約
1/4以下)を除いて、無彩色の色度点を、最大輝度の
色度点を目標色度(xT、yT)として、一点に集中さ
せる場合である。
【0059】このような補正データを設定したLUT3
1a〜31cを作成するために、カラー表示装置11で
は、上述した3原色の補正3刺激値階調特性を用いて3
色の加法混色計算を行い、3色合成の色度(xS(N)、y
S(N))および目標色度(xT、yT)に対して、各成分
毎の差を2乗した値の和、即ち(xS(N)−xT)2+(y
S(N)−yT)2が最小値となるように、緑色信号の階調レ
ベルを基準として、青色信号および赤色信号の階調値N
を変化させている。このように、カラー信号の緑色信号
の階調レベルを基準とすることにより、カラー液晶パネ
ル2においてガンマ値の補正による表示特性の変動を抑
えることができる。
【0060】図4は、本具体例1における赤色信号用L
UT31a、緑色信号用LUT31bおよび青色信号用
LUT31cにおける入出力データの関係を示す図であ
り、横軸は、外部から各色信号用LUT31a〜31c
に入力される各カラー信号の階調値(0〜255の階調
値を0〜1で示している)を示し、縦軸は、各色信号用
LUT31a〜31cから出力されてカラー液晶パネル
2に供給される各カラー信号の階調値(0〜255の階
調値を0〜1で示している)を示している。
【0061】本具体例1では、目標色度が最大輝度の色
度であり、青色信号用LUT31c(三角印で示す曲
線)は、緑色信号用LUT31b(四角印で示す曲線)
よりも出力レベルが低い値となっており、無彩色の色度
を最大輝度色度点(目標色度点)に集中させて、カラー
液晶パネル2の青色偏移を補正することができる。
【0062】なお、赤色信号用LUT31a(菱形印で
示す曲線)により、無彩色の色度を目標色度に集中させ
ることが可能となっている。低階調入力レベル(全階調
の約1/4以下)では、カラー液晶パネル2が全暗の状
態でも光漏れが生じること、および液晶材料の光分散が
生じることなどによって、青色信号用LUT31c、赤
色信号LUT31aによるカラー信号の補正によって無
彩色の色度点を目標色度に集中させることは容易ではな
い。また、階調特性の測定精度が不十分であること、補
間計算精度が悪いことなどによっても、実測値(計測
値)と計算値(加法混色による合成値)とがずれること
がある。
【0063】図3には、比較のために、青色信号のLU
Tを用いて青色カラー信号のみを補正した従来例(四角
印で示す)を、同時に示している。この場合には、無彩
色の色度点を一点に集中させることはできているが、本
具体例1に比べて黒体放射軌跡から離れており、補正精
度が悪くなっている。 (具体例2)本発明のカラー表示装置1の具体例2であ
るカラー表示装置12によって、青色偏移特性を補正す
る方法について説明する。
【0064】図5は、図1のカラー表示装置12のLU
T32a〜32cを経由して液晶パネル2に入力される
各カラー信号の階調を変化させたときの無彩色の色度
(x、y)の変化を示す図(菱形印で示す)であり、横
軸は色度x、縦軸は色度yを示している。
【0065】本具体例2では、低入力階調レベル(全階
調の約1/4以下)を除いて、無彩色の色度点を、黒体
放射軌跡(実線で示す)上において、最大輝度色度点の
相関色温度(9372度)より色温度を低く設定した点
(6500度:xT=0.3128、yT=0.3292)を目標色
度として、一点に集中させる場合である。
【0066】目標色度は、白色の標準とされる黒体放射
軌跡の近傍に選定することが望ましい。この軌跡から外
れると、白の色味が緑色またはマゼンタ色となり、好ま
しくないからである。目標色度を黒体放射軌跡上の一点
に設定することにより、低入力階調レベルを除いて、入
力階調レベルによらず、無彩色の色度点を黒体放射軌跡
の近傍に集中させることができる。
【0067】このような補正用データが設定されたLU
T32a〜32cを作成するために、本具体例2では、
上述した3原色の補正3刺激値階調特性を用いて3色の
加法混色計算を行い、3色合成の色度(xS(N)
S(N))および目標色度(xT、yT)に対して、各成
分毎の差を2乗した値の和、即ち(xS(N)−xT)2+(y
S(N)−yT)2が最小値となるように、緑色信号の階調レ
ベルを基準として、青色信号および赤色信号の階調値N
を変化させている。このように、緑色信号の階調レベル
を基準とすることにより、カラー液晶パネル2において
ガンマ値の補正による表示特性の変動を抑えることがで
きる。
【0068】図6は、本具体例2における赤色信号用L
UT32a、緑色信号用LUT32bおよび青色信号用
LUT32cにおける入出力データの関係を示すグラフ
であり、横軸は、外部から各色信号用LUT32a〜3
2cに入力される各カラー信号の階調値(0〜255の
階調値を0〜1で示している)を示し、縦軸は、各色信
号用LUT32a〜32cから出力されてカラー液晶パ
ネル2に供給される各カラー信号の階調値(0〜255
の階調値を0〜1で示している)を示している。
【0069】本具体例2では、目標色度が最大輝度色度
点の相関色温度より色温度を低く設定した点の色度(6
500度:xT=0.3128、yT=0.3292)であり、LU
T32a〜32cの補正用データの最大値は各カラー信
号毎に異なっている。目標色温度を低く設定したため、
赤色信号用LUT32a(菱形印で示す曲線)の出力レ
ベルが最大となり、緑色信号用LUT32b(四角印で
示す曲線)、青色信号用LUT32c(三角印で示す曲
線)の順に、出力レベルが低い値となっている。これに
よって、無彩色の色度を黒体放射軌跡上の一点に集中さ
せて、カラー液晶パネル2の青色偏移を補正することが
できる。
【0070】図5には、比較のために、青色信号のLU
Tを用いて青色カラー信号のみを補正した従来例(四角
印で示す)を、同時に示している。この場合には、無彩
色の色度点を一点に集中させることができておらず、入
力階調レベルによって、無彩色の表示色が変化すること
になる。また、本具体例2に比べて黒体放射軌跡から離
れた位置に色度点が移動しており、従来例では無彩色に
色味が生じることになる。 (実施形態3)本発明のカラー表示装置1の具体例3で
あるカラー表示装置13によって、青色偏移特性を補正
する方法について説明する。
【0071】図7は、図1のカラー表示装置13のLU
T33a〜33cを経由してカラー液晶パネル2に入力
される各カラー信号の階調を変化させたときの無彩色の
色度(x、y)の変化を示す図(菱形印で示す)であ
り、横軸は色度x、縦軸は色度yを示している。
【0072】本具体例3では、低入力階調レベル(全階
調の約1/4以下)を除いて、無彩色の色度点を、黒体
放射軌跡(実線で示す)上において、最大輝度色度点の
相関色温度(6730度)より色温度を高く設定した点
(10000度:xT=0.2788、yT=0.2920)を目標
色度として、一点に集中させる場合である。
【0073】目標色度は、白色の標準とされる黒体放射
軌跡の近傍に選定することが望ましい。この軌跡から外
れると、白の色味が緑色またはマゼンタ色となり、好ま
しくないからである。目標色度を黒体放射軌跡上の一点
に設定することにより、低入力階調レベルを除いて、入
力階調レベルによらず、無彩色の色度点を黒体放射軌跡
の近傍に集中させることができる。
【0074】このような補正用データが設定されたLU
T33a〜33cを作成するために、本具体例3では、
上述した3原色の補正3刺激値階調特性を用いて3色の
加法混色計算を行い、3色合成の色度(xS(N)
S(N))および目標色度(xT、yT)に対して、各成
分毎の差を2乗した値の和、即ち(xS(N)−xT)2+(y
S(N)−yT)2が最小値となるように、緑色信号の階調レ
ベルを基準として、青色信号および赤色信号の階調値N
を変化させている。このように、緑色信号の階調レベル
を基準とすることにより、カラー液晶パネル2において
ガンマ値の補正による表示特性の変動を抑えることがで
きる。
【0075】図8は、本具体例3における赤色信号用L
UT33a、緑色信号用LUT33bおよび青色信号用
LUT33cにおける入出力データの関係を示す図であ
り、横軸は、外部から各色信号用LUT33a〜33c
に入力される各カラー信号の階調値(0〜255の階調
値を0〜1で示している)を示し、縦軸は、各色信号用
LUT33a〜33cから出力されてカラー液晶パネル
2に供給される各カラー信号の階調値(0〜255の階
調値を0〜1で示している)を示している。
【0076】本具体例3では、目標色度が最大輝度色度
点の相関色温度より色温度を高く設定した点の色度(1
0000度:xT=0.2788、yT=0.2920)であり、各
LUT33a〜33cの補正用データの最大値は各カラ
ー信号毎に異なっている。目標色温度を高く設定したた
め、入力階調レベルの高い領域において、青色信号用L
UT33c(三角印で示す曲線)の出力レベルが高くな
り、赤色信号用LUT33a(菱形印で示す曲線)の出
力レベルが低くなっているが、入力階調レベルが中程度
の領域では、青色信号用LUT33cの出力レベルが最
も低い値となっている。これによって、無彩色の色度を
黒体放射軌跡上の一点に集中させて、カラー液晶パネル
2の青色偏移を補正することができる。
【0077】図7には、比較のために、青色信号のLU
Tを用いて青色カラー信号のみを補正した従来例(四角
印で示す)を、同時に示している。この場合には、無彩
色の色度点を一点に集中させることができておらず、入
力階調レベルによって、無彩色の表示色が変化すること
になる。また、本具体例3に比べて黒体放射軌跡から離
れた位置に色度点が移動しており、無彩色に色味が生じ
ることになる。 (具体例4)通常のカラー液晶パネルにおけるガンマ特
性(入力信号レベル−発光特性)は、S字曲線や折れ線
などとなっており、基準のガンマ値2.2とはなってい
ない。
【0078】そこで、本具体例4では、カラー液晶パネ
ル2のガンマ曲線とガンマ値2.2の曲線との比を用い
て、カラー液晶パネル2のガンマ曲線をガンマ値が2.
2となるように補正する場合について説明する。
【0079】図9は、具体例3において図8に示すLU
Tに対して、ガンマ値が2.2となるように補正を行っ
た場合のLUTの入出力特性を示す図であり、横軸は、
外部から各色信号用LUT34a〜34cに入力される
各カラー信号の階調値(0〜255の階調値を0〜1で
示している)を示し、縦軸は、各色信号用LUT34a
〜34cから出力されてカラー液晶パネル2に供給され
る各カラー信号の階調値(0〜255の階調値を0〜1
で示している)を示している。
【0080】本具体例4では、緑色信号用LUT34b
(四角印で示す曲線)の入出力特性が直線ではなく、カ
ラー液晶パネル2のガンマ曲線がガンマ値2.2となる
ような、曲線となっている。
【0081】なお、カラー液晶パネル2において、ガン
マ値が2.0以上2.4以下の範囲に設定されていれ
ば、インターネットなどを介して配信される基準の画像
データに対して、充分に良好な表示を行うことが可能で
ある。
【0082】以上により、上記実施形態の各具体例1〜
4によれば、RGBの各原色の3刺激値階調特性を合成
し、無彩色の3刺激値階調特性と、合成された3刺激値
階調特性との比を補正係数として、各色の3刺激値階調
特性のそれぞれを補正し、補正された各原色の3刺激値
階調特性に基づいて3原色を合成した色度を算出した場
合に、算出された色度と目標色度との差が最小値となる
ようにカラー信号を補正する。この場合にLUT(ルッ
クアップテーブル)3a〜3cを用いて、カラー液晶パ
ネル2に入力されるRGBの各カラー信号を、無彩色が
入力階調レベルに関わらず一定の色度となるように補正
する。このため、加法混色による計算値と実測値とを一
致させてカラー液晶パネル2の青色偏移特性を高精度に
補正することができる。
【0083】また、本発明のカラー液晶表示装置1によ
れば、カラー補正された無彩色に基準色からの色ずれが
生じないため、カラー補正された無彩色を輝度計で計測
することや、カラー液晶表示装置1に無彩色の輝度階調
パッチを表示させて目視確認することができる。
【0084】さらに、本発明によれば、例えばカラー液
晶パネル2における色バランスの歪を容易に補正するこ
とができるため、カラー液晶表示装置1において、カラ
ー液晶パネル2のユニットを交換する場合においても、
各々異なる色特性を有するカラー液晶パネル2の特性差
を容易に補正することができる。
【0085】さらに、本発明は、カラー液晶パネル2以
外の各種カラー表示パネルに対しても利用可能であり、
また、他の種類の表示パネルに交換する場合にも、各々
の表示パネルの特性に応じた測定データを用いて、本発
明のカラー表示補正方法によりLUTの補正用データを
作成したり、ソフトウェアによってカラー信号を補正す
ることができるため、様々な特性を有するカラー表示パ
ネル2に対して、広く活用することが可能である。
【0086】
【発明の効果】以上により、本発明によれば、3原色
(RGB)のそれぞれの3刺激値階調特性の測定値を合
成し、無彩色の3刺激値階調特性の測定値と、合成され
た3刺激値階調特性との比を補正係数として、各3原色
の3刺激値階調特性の測定値のそれぞれを補正し、補正
された各色の3刺激値階調特性に基づいて3原色を合成
した任意の色度を算出することによって、無彩色の色度
の計算値(加法混色による合成値)と実測値とを一致さ
せることができる。よって、例えばカラー液晶パネルに
おける青色偏移特性を補正するために、カラー信号の補
正を行う際にも、補正の精度を向上させることができ
る。
【0087】補正された各3原色の3刺激値階調特性か
ら3色を合成した色度を算出する場合に、無彩色が、入
力階調レベルに関わらず一定の色度となるように、カラ
ー信号を補正することによって、従来技術の補正方法に
おいて生じていたような無彩色を表示する際の基準色か
らの色ずれを防ぐことができる。また、入力階調レベル
が低い領域(例えば全階調の約1/4以下)では、液晶
パネルの光漏れや光分散などによって目標色度に集中さ
せることができないことがあるため、少なくとも入力階
調レベルが高い領域および中程度の領域において、算出
された色度と目標色度との差が最小値になるように、カ
ラー信号を補正することが好ましい。
【0088】補正された各色の3刺激値階調特性によっ
て色度を算出してカラー信号の補正を行うことにより、
基準色からの色ずれの少ないカラー表示が可能となる。
特に、各カラー信号毎に、予め補正用データを計算して
おき、補正用ルックアップテーブルを設けることによっ
て、補正処理をさらに容易に行うことができる。
【0089】無彩色の目標色度は、例えば無彩色の最大
階調値における色度点としてもよく、それ以外の色度点
としてもよい。目標色度を無彩色の最大階調値以外の色
度点とした場合には、各カラー信号で出力レベルの最大
値は異なったものになる。また、無彩色の目標色度を、
黒体放射軌跡の近傍の点とすることによって、無彩色が
着色(緑色やマゼンタ色等の色味)することを防ぐこと
ができる。
【0090】青色信号の出力レベルを、緑色信号および
赤色信号よりも低く設定することによって、カラー液晶
パネルなどにおける青色偏移特性を補正することができ
る。この場合、青色信号、緑色信号および赤色信号のそ
れぞれを補正することができるが、緑色信号の階調レベ
ルを基準として赤色信号および青色信号を補正すること
によって、カラー液晶パネルにおいてガンマ値の補正に
よる表示特性の変動を抑制することができる。また、青
色信号に加えて、赤色信号を補正することによって、無
彩色の色度を目標色度に集中させることができ、無彩色
の表示色の変化を防ぐことができる。従来の補正方法で
は無彩色の色度点を一点に集めることができず、無彩色
を表示する際に基準色からの色ずれが生じていたが、本
発明によれば、このような無彩色の色ずれは生じない。
【0091】カラー液晶パネルにおいて、無彩色出力時
のガンマ特性を2.0以上2.4以下の範囲に設定する
ことによって、インターネット等によって配信される画
像データに対して、充分な表示特性を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラー液晶表示装置の実施形態におけ
る要部構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の加法混色計算方法における3刺激値
(X、Y、Z)に対する補正係数の一例を示す図であ
る。
【図3】本発明の具体例1において、カラー液晶パネル
に入力されるカラー信号の階調を変化させたときの無彩
色の色度(x、y)の変化を従来例と比較して示す図で
ある。
【図4】本発明の具体例1におけるLUTの入出力特性
を示す図である。
【図5】本発明の具体例2において、カラー液晶パネル
に入力されるカラー信号の階調を変化させたときの無彩
色の色度(x、y)の変化を従来例と比較して示す図で
ある。
【図6】本発明の具体例2におけるLUTの入出力特性
を示す図である。
【図7】本発明の具体例3において、カラー液晶パネル
に入力されるカラー信号の階調を変化させたときの無彩
色色度(x、y)の変化を従来例と比較して示す図であ
る。
【図8】本発明の具体例3におけるLUTの入出力特性
を示す図である。
【図9】本発明の具体例4におけるLUTの入出力特性
を示す図である。
【図10】従来のカラー液晶パネルにおける無彩色の3
刺激値階調特性(X,Y,Z)の加法混色計算による合
成値と計測値との不一致を説明するための図である。
【図11】従来のカラー液晶パネルにおいて、入力信号
の階調を変化させたときの無彩色の色度(x、y)の変
化を示す図である。
【符号の説明】
1 カラー液晶表示装置 2,21,22,23,24 カラー液晶パネル 3 信号補正部 3a,31a,32a,33a,34a 赤色信号用
ルックアップテーブル 3b,31b,32b,33b,34b 緑色信号用
ルックアップテーブル 3c,31c,32c,33c,34c 青色信号用
ルックアップテーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H093 NA51 NA61 NC03 ND17 5C006 AA22 AF13 AF46 AF85 BB11 BF01 GA03 5C066 AA03 CA08 CA17 EA13 GA01 HA03 KE09 KM11 KM13 5C080 AA10 BB05 CC03 EE30 FF09 GG12 JJ02 JJ05

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3原色に対応する複数の画素部が配列さ
    れた表示パネルと、3原色の各カラー信号をそれぞれ補
    正して該表示パネルに供給する信号補正部とを有し、 該信号補正部は、無彩色の3刺激値階調特性の測定値
    と、3原色の各3刺激値階調特性の測定値を合成した合
    成3刺激値階調特性との比を補正係数として、3原色の
    各3刺激値階調特性の測定値のそれぞれを補正し、補正
    された3原色の各3刺激値階調特性から3原色を合成し
    た色度を算出した場合に、算出された色度と目標色度と
    の差が最小となるように3原色の各カラー信号を補正す
    るカラー表示装置。
  2. 【請求項2】 前記信号補正部は、少なくとも入力階調
    レベルの高領域および中領域において、無彩色が、その
    入力階調レベルに関わらず一定の色度となるように3原
    色の各カラー信号を補正する請求項1記載のカラー表示
    装置。
  3. 【請求項3】 前記信号補正部は、3原色の各カラー信
    号毎に設けられた補正用ルックアップテーブルを用いて
    該3原色の各カラー信号を補正する請求項1または2記
    載のカラー表示装置。
  4. 【請求項4】 前記信号補正部は、無彩色の目標色度が
    無彩色の最大階調値における色度点として、3原色の各
    カラー信号を補正する請求項1〜3の何れかに記載のカ
    ラー表示装置。
  5. 【請求項5】 前記信号補正部は、無彩色の目標色度が
    無彩色の最大階調値における色度点と異なる色度点とし
    て、3原色の各カラー信号を補正する請求項1〜3の何
    れかに記載のカラー表示装置。
  6. 【請求項6】 前記信号補正部は、無彩色の目標色度が
    黒体放射軌跡の近傍点として、3原色の各カラー信号を
    補正する請求項5記載のカラー表示装置。
  7. 【請求項7】 前記信号補正部の出力レベルの最大値が
    3原色の各カラー信号毎に異なっている請求項5または
    6記載のカラー表示装置。
  8. 【請求項8】 前記信号補正部からの青色信号の出力レ
    ベルが緑色信号および赤色信号の各出力レベルよりも低
    くなるように3原色の各カラー信号を補正する請求項1
    〜7の何れかに記載のカラー表示装置。
  9. 【請求項9】 前記信号補正部は、緑色信号の階調レベ
    ルを基準として、赤色信号および青色信号を補正する請
    求項1〜8の何れかに記載のカラー表示装置。
  10. 【請求項10】 前記表示パネルは、無彩色出力時のガ
    ンマ特性が2.0以上2.4以下の範囲とされている請
    求項1記載のカラー表示装置。
  11. 【請求項11】 3原色のうちの第1原色の3刺激値階
    調特性の測定値、第2原色の3刺激値階調特性の測定
    値、および第3原色の3刺激値階調特性の測定値を合成
    するステップと、合成された3刺激値階調特性に対する
    無彩色の3刺激値階調特性の測定値の比を補正係数とし
    て、3原色の各3刺激値階調特性の測定値をそれぞれ補
    正するステップと、補正された3原色の各3刺激値階調
    特性から3原色を合成した色度を算出した場合に、算出
    された色度と目標色度との差が最小値となるように、3
    原色の各カラー信号をそれぞれ補正するステップとを含
    むカラー表示補正方法。
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