JP2003287861A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2003287861A
JP2003287861A JP2002092634A JP2002092634A JP2003287861A JP 2003287861 A JP2003287861 A JP 2003287861A JP 2002092634 A JP2002092634 A JP 2002092634A JP 2002092634 A JP2002092634 A JP 2002092634A JP 2003287861 A JP2003287861 A JP 2003287861A
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heating
photosensitive material
humidity
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JP2002092634A
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Kazuhiko Matsumoto
和彦 松本
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Fuji Photo Film Co Ltd
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03DAPPARATUS FOR PROCESSING EXPOSED PHOTOGRAPHIC MATERIALS; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03D13/00Processing apparatus or accessories therefor, not covered by groups G11B3/00 - G11B11/00
    • G03D13/002Heat development apparatus, e.g. Kalvar

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境に応じて自動的に処理条件を補正し、低
いカブリ、優れた階調再現性と安定性を有する画像形成
装置を提供する。 【解決手段】 熱現像装置12内の温湿度が下がり、温
度センサ28と湿度センサ30がその温湿度の低下を検
知すると、温度調節器42は最適温度を高く算出し直
し、ヒータ32を制御して、加熱装置26の温度が新た
に算出された最適温度となるまで自動的に加熱する。ま
た、熱現像装置12内の温湿度が上がり、温度センサ2
8と湿度センサ30がその温湿度の上昇を検知すると、
温度調節器42は最適温度を低く算出し直し、加熱装置
26の温度が新たに算出された最適温度まで下がるよう
に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置に係
り、特に、加熱部へ感光材料を搬送することにより熱現
像処理を行う画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開2000−171914号、200
1−356463号等には、露光された感光材料を熱現
像処理して、感光材料上に画像を形成し、感光材料上に
形成された画像を、スキャナーで読み取る画像形成装置
が提案されている。
【0003】上記画像形成装置の熱現像処理部には、熱
現像ドラム、熱板等で加熱部が構成されている。熱現像
ドラムと熱板にはヒータが収容されており、このヒータ
により加熱部内部が加熱されている。
【0004】以上の構成により、加熱部内へ搬送される
感光材料が所定時間(加熱部内を通過する時間)加熱さ
れ、すなわち、熱現像処理されることにより、感光材料
に露光された画像が形成される。ところで、画像形成装
置には、濃度の再現性と安定性、すなわち、同じ画像は
常に同じ濃度で感光材料に形成されることが要求され
る。感光材料に形成される画像の濃度は、熱現像処理に
おける加熱量(すなわち、加熱部内の加熱温度と加熱時
間)に依存する。したがって、画像形成装置では、およ
び加熱部内の加熱温度の制御を行っている。
【0005】また、感光材料に形成される画像の濃度
は、感光材料の性質上、画像形成装置が置かれた環境
(温度や湿度)にも依存する。すなわち、温度や湿度
(以下、まとめて「温湿度」という)が変化すると、熱
現像処理における加熱量が前述の制御により所定値とな
っていても、感光材料に形成された画像にカブリと階調
変化が生じてしまう。
【0006】従来は、この温湿度の変化によるカブリと
階調の変化を防止するために、画像形成装置の立ち上げ
時にテスト感光材料で熱現像処理を行い、結果を測色し
て温湿度に異常がないかを確認後、熱現像処理を行って
いた。(基準ストリップス処理) 具体的には、加熱部内部の温度制御を行っている状態
で、予め基準パターンを露光したテストカラー感光材料
を熱現像処理して画像を形成する。テスト感光材料に形
成されたテスト画像を測色計により測色し、測色結果と
オリジナルのテスト画像とを比較して濃度のずれのない
ことを確認していた。
【0007】ここで、カブリと階調変化が一定値以上大
きく問題となった場合は、画像形成装置が置かれた環境
を調整し、すなわち、画像形成装置が置かれた部屋の空
調を手動で調整し、再度、テスト感光材料を熱現像処理
して、カブリと階調変化を確認後、実際の感光材料を熱
現像処理していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際の
感光材料で熱現像処理を始めた後に、画像形成装置の環
境(温湿度)が変化すると、形成される画像の濃度がず
れてきてしまうため、環境が変化しないように、大掛か
りな空調設備が必要であった。
【0009】また、処理される感光材料の履歴によって
は、感光材料中の含水率が変化している場合があり、か
かる感光材料内の含水率は、短時間では処理を行う環境
での平衡含水率と一致しないため、画像の階調、カブリ
が大きく変化する場合があり、処理のトラブルとなる。
【0010】本発明は、上記事実を考慮し、設置環境、
あるいは、感光材料の履歴・状態に応じて自動的に処理
条件を補正し、低いカブリ、優れた階調再現性と安定性
を有する画像形成装置を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、支持体上に少なくとも、ハロゲン化銀粒子と現像主
薬又はその前駆体を内蔵した撮影済の感光材料を、加熱
部へ搬送することにより熱現像処理を行い、画像を形成
する画像形成装置において、前記装置内の温度を検知す
る装置温度検知手段と、前記装置内の湿度を検知する装
置湿度検知手段と、前記加熱部内を加熱する加熱手段
と、前記加熱部内で前記感光材料を搬送する搬送手段
と、前記温度検知手段、及び前記湿度検知手段により検
知された温度と湿度に基づき、前記加熱部内の加熱温度
の最適値、加熱時間の最適値を算出する第1演算手段
と、少なくとも一方の前記最適値となるように、前記加
熱手段による加熱温度及び/又は前記搬送手段による感
光材料の搬送速度を制御する第1制御手段と、を有する
ことを特徴としている。
【0012】請求項1に記載の発明によれば、装置温度
検知手段が装置内の温度を検知し、装置湿度検知手段
が、装置内の湿度を検知する。この装置内の温度と湿度
は、感光材料に形成される画像のカブリと階調に影響を
与える。
【0013】また、感光材料上に形成される画像のカブ
リと階調は、加熱部内の加熱温度、および加熱時間にも
依存している。すなわち、加熱部内の加熱温度、および
加熱時間は感光材料に形成される画像のカブリと階調の
パラメータである。
【0014】そこで、第1演算手段が、検知された温度
と湿度に基づき、加熱部内の加熱温度の最適値、加熱時
間の最適値を算出する。そして、第1制御手段が、少な
くとも1つの最適値となるように、加熱手段による加熱
温度又は搬送手段による感光材料の搬送速度を制御す
る。
【0015】これにより、画像のカブリと階調に影響す
る加熱部内の加熱温度、および加熱時間の少なくとも1
つの最適値が、画像形成装置内の温度と湿度の変化に対
応して、感光材料に形成される画像に生じるカブリと階
調のそれぞれの「ずれ」を相殺するように求められる。
【0016】したがって、画像形成装置内の温度・湿度
の変化に伴って、加熱部内の加熱温度、および加熱時間
のうちの少なくとも1つが調整されるので、温度・湿度
の変化により生じるカブリと階調のそれぞれの「ずれ」
を補正することができる。
【0017】請求項2に記載の発明は、支持体上に少な
くとも、ハロゲン化銀粒子と現像主薬又はその前駆体を
内蔵した撮影済の感光材料を、加熱部を搬送することに
より熱現像処理を行い、画像を形成する画像形成装置に
おいて、 前記感光材料が装填される感光材料装填部
と、前記感光材料装填部に装填された前記感光材料の温
度を検知する感光材料温度検知手段と、前記感光材料装
填部に装填された前記感光材料の含水率を検知する含水
率検知手段と、前記加熱部内を加熱する加熱手段と、前
記加熱部内で前記感光材料を搬送する搬送手段と、前記
感光材料温度検知手段及び前記含水率検知手段により検
知された温度と含水率に基づき、前記加熱部内の加熱温
度の最適値、加熱時間の最適値を算出する第2演算手段
と、少なくとも一方の前記最適値となるように、前記加
熱手段による加熱温度及び/又は前記搬送手段による感
光材料の搬送速度を制御する第2制御手段と、を有する
ことを特徴としている。
【0018】請求項2に記載の発明によれば、感光材料
温度検知手段が感光材料装填部に装填された感光材料の
温度を検知し、含水率検知手段が感光材料装填部に装填
された感光材料の含水率を検知する。感光材料の温度と
含水率は、感光材料に形成される画像のカブリと階調に
影響を与える。
【0019】また、感光材料上に形成される画像のカブ
リと階調は、加熱部内の加熱温度、および加熱時間にも
依存している。すなわち、加熱部内の加熱温度、および
加熱時間は感光材料に形成される画像のカブリと階調の
パラメータである。
【0020】そこで、第2演算手段が、検知された感光
材料の温度と含水率に基づき、加熱部内の加熱温度の最
適値、加熱時間の最適値を算出する。そして、第2制御
手段が、少なくとも1つの最適値となるように、加熱手
段による加熱温度又は搬送手段による感光材料の搬送速
度を制御する。
【0021】これにより、画像のカブリと階調に影響す
る加熱部内の加熱温度、および加熱時間の少なくとも1
つの最適値が、感光材料の温度と含水率の変化に対応し
て、感光材料に形成される画像に生じるカブリと階調の
それぞれの「ずれ」を相殺するように求められる。
【0022】したがって、感光材料の温度と含水率変化
に伴って、加熱部内の加熱温度、および加熱時間のうち
の少なくとも1つが調整されるので、感光材料の温度と
含水率の変化により生じるカブリと階調のそれぞれの
「ずれ」を補正することができる。
【0023】さらに、詳細に説明すると、請求項1に記
載の発明では、第1演算手段によって、装置内の温度又
は湿度により感光材料に形成される画像の濃度に与える
変化を相殺するように、加熱温度の最適値、加熱時間の
最適値が算出される。
【0024】すわなち、感光材料に形成される画像のカ
ブリと階調変化と装置内の温度又は湿度の相関関係は、
予め測定して求めておくことができるため、この相関関
係から加熱温度の最適値、加熱時間の最適値を算出す
る。
【0025】また、請求項2に記載の発明では、第2演
算手段によって、感光材料の温度又は含水率により感光
材料に形成される画像の濃度に与える変化を相殺するよ
うに、加熱温度の最適値、加熱時間の最適値が算出され
る。
【0026】すわなち、感光材料に形成される画像のカ
ブリと階調変化と感光材料の温度又は含水率の相関関係
は、予め測定して求めておくことができるため、この相
関関係から加熱温度の最適値、加熱時間の最適値を算出
する。
【0027】本発明の好ましい実施態様を以下に挙げる
が、これらに限定されるものではない。 (1)該感光材料が、支持体上に更に該現像主薬の酸化
体と反応して色素を形成するカプラーを内蔵することを
特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装
置。 (2)前記加熱部内の温度を検知する加熱部温度検知手
段を備え、前記第1制御手段及び第2制御手段が、前記
加熱部温度検知手段で検知された温度に基づいて加熱温
度が最適値となるように前記加熱手段の出力制御を行う
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形
成装置。 (3)該感光材料が支持体上に更に該現像主薬の酸化体
と反応して色素を形成するカプラーを内蔵することを特
徴とする前記(2)に記載の画像形成装置。
【0028】また、請求項2に記載の発明によれば、加
熱部内は加熱手段により加熱され、加熱部温度検知手段
によりその温度は検知される。第1制御手段及び第2制
御手段は、加熱部温度検知手段により検知された温度に
基づいて、加熱手段の出力を制御し、加熱部内が最適温
度になるように温度制御する。
【0029】すなわち、この加熱部温度検知手段は、装
置温度検知手段や感光材料温度検知手段とは別個に設け
られる。「例えば、感光材料の加熱処理中に、熱が感光
材料に移動することにより、加熱部の温度が下がった場
合に、この加熱部温度検知手段が検知する。第1制御手
段及び第2制御手段は、これを受けて元の最適温度に戻
すように出力を上げて制御する。
【0030】
【発明の実施の形態】図1には、第1実施形態に係る画
像形成装置10が示されている。この画像形成装置10
は、熱現像装置12、画像読み取り装置14、及びこれ
らをつなぐフェース部16から構成されている。
【0031】熱現像装置12の感光材料装填部18に
は、巻取軸20に巻き取られた撮影済の感光材料22を
収納したパトローネ24を装填するようになっている。
感光材料装填部18に装填されたパトローネ24から
は、図示しない搬送ローラによって感光材料22が引き
出され、後述する加熱装置26へ搬送される。
【0032】なお、感光材料22は、例えばカラーネガ
フィルムであり、ベースフィルム上に少なくとも、ハロ
ゲン化銀粒子と現像主薬又はその前駆体と該現像主薬と
反応して色素を形成するカプラーを内蔵しており、温度
と湿度により感度が変化する性質を持っている。
【0033】感光材料装填部18の下流側には、熱現像
装置12内の温度を測定する温度センサ28と相対湿度
(以下、単に「湿度」という)を測定する湿度センサ3
0とが取付けられている。この温度センサ28および湿
度センサ30により熱現像装置12内の温度と湿度(以
下、まとめて「温湿度」という)が常に監視され、検知
された温湿度は、温度調節器42へ出力される。
【0034】感光材料22の搬送方向下流側には、加熱
装置26が配置されている。加熱装置26のハウジング
の中にヒータ32が対面するように収容されており、こ
のヒータ32の間に感光材料22が搬送されることで、
熱現像処理され、画像が形成される。また、加熱装置2
6の内部には、温度センサ36が取付けられている。こ
の温度センサ36で検知された温度は、温度調節器42
へ出力される。
【0035】さらに、加熱装置26へ感光材料22を搬
送する搬送ロール34は回転速度が制御された駆動モー
タ38から駆動力が伝達され、感光材料22を指示した
速度で挟持搬送する。
【0036】一方、熱現像装置12と画像読み取り装置
14の間には、フェース部16が備えられている。フェ
ース部16にはソレノイドによって作動する分岐ガイド
(図示省略)が配設されている。分岐ガイドは、水平状
態と垂直状態とに切り換えられるようになっており、垂
直状態に切り換えられると、搬送ローラ40の間に感光
材料22を弛ませ、ループを形成することができる。
【0037】これにより、熱現像装置12の処理速度と
画像読み取り装置14との処理速度の差を吸収して、安
定した状態で感光材料22に形成された画像を読み取る
ことができる。
【0038】画像読み取り装置14は、感光材料22に
形成された画像の濃度を測定し、画像データを出力す
る。画像読み取り装置14によって画像データ読み取り
が行われた感光材料22は、画像形成装置10の外部へ
排出される。なお、温度センサ28および湿度センサ3
0の代わりに、感光材料装填部18の内部に温度セン
サ、湿度センサを設置しても良い。
【0039】次に、加熱装置26について具体的に説明
する。
【0040】図1に示すように、加熱装置26の内部の
幅方向中央には、温度を測定する温度センサ36が取付
けられている。なお、この温度センサ36は、熱電対や
サーミスタなど温度を測定するものであればその種類は
特に限定しない。温度センサは、二つ以上でも良く、違
う種類でも良いが、同じ種類のものを複数個用い、複数
のヒータを制御しても良い。
【0041】加熱装置26の内部に設けられたヒータ3
2は200Vの交流電圧を供給する交流電源44と接続
されている。すなわち、ヒータ32は交流電源44から
電力を供給されることで、感光材料22を加熱する。こ
のヒータ32と交流電源44の間には、SSR(Solid-
State Relay)46が設置されており、SSR46もま
た温度調節器42に接続されている。
【0042】このSSR46は、温度調節器42から所
定の信号が入力されている間だけ導通状態になり、ヒー
タ32に電力を供給する。すなわち、温度調節器42に
よりSSR46の導通状態と非導通状態を切り替えるこ
とで、ヒータ32のON/OFFを切り替えることがで
きる。また、この導通状態と非導通状態の切り替えを非
常に短時間(交流電源の周期レベル)の間で行うことに
より、ヒータ32に供給する電力を変化させることもで
きる。これにより、加熱装置26の加熱温度が制御され
る。
【0043】次に、温度調節器42について説明する。
【0044】図2に示すように、温度調節器42は内部
にマイコン48を内蔵しており、このマイコン48はI
/Oポート50、CPU52、RAM54、ROM56
を備えている。これらI/Oポート50、CPU52、
RAM54、ROM56はそれぞれバス58により接続
されている。
【0045】I/Oポート50の入力側には、温度セン
サ28、湿度センサ30、及び温度センサ36が接続さ
れている。これにより、温度調節器42には、温度セン
サ36により測定された加熱装置26の内部の温度と、
温度センサ28および湿度センサ30により測定された
熱現像装置12の内部の温度と湿度が入力され、RAM
54に随時記憶される。また、I/Oポート50の出力
側には、SSR46が接続されている。
【0046】さらに、ROM56には、感光材料22が
置かれている環境(温湿度)、或は感光材料自体の温度
または含水率と、正確に濃度を再現するための加熱装置
26の加熱温度と加熱時間(以下、「最適温度、最適時
間」という)の相関関数が記憶されている。
【0047】この相関関数は、温湿度、あるいは感光材
料の温度又は含水率と熱現像処理により形成される画像
のカブリと階調の関係と、加熱装置26の加熱温度又は
加熱時間と熱現像処理により形成される画像のカブリと
階調の関係と、を予め計測して求めることで算出されて
いる。
【0048】たとえば、一定条件下で露光された感光材
料を、画像形成装置がおかれた環境(温湿度)で平衡状
態になるまで放置した後、一定の加熱量で熱現像処理を
行い、温湿度と、カブリ、階調の関係を確認する実験を
行う。この実験結果に基づき、温湿度の変化により、一
定条件下で露光された感光材料の画像濃度がどのように
変動するか関係を求めることができる。
【0049】一方、画像濃度は、加熱量(加熱温度×加
熱時間)によっても変化するので、温湿度の変化を打ち
消す方向へ加熱量を変化させれば、温湿度の変化に依存
せずに、一定条件下で露光された感光材料から一定の画
像濃度を得ることができる。
【0050】なお、カブリは感光材料の未露光部の濃
度、階調は露光量に対応した画像濃度の変化量を表す言
葉であり、画像濃度とは、未露光部の濃度と露光量に対
応した画像濃度変化量の総称である。
【0051】また、本形態で制御しているのは、結果と
しての加熱量であって、具体的には、加熱温度又は加熱
時間で画像濃度を制御している。これは、理論的には加
熱量で制御することもできるが、感光材料、或いは、加
熱装置の特性、例えば、熱の拡散速度、加熱装置内の温
度分布等の影響もあるので、加熱量で制御しても同じ結
果とならない場合があるからである。そこで、本形態で
は、常に一定の結果を得るために、加熱温度又は加熱時
間を個別に制御している。
【0052】ここで、上述した相関関数を具体的に説明
するために、図3に予め計測して求められている温湿度
と熱現像処理により形成される画像の濃度の関係を、縦
軸に形成される画像の濃度、横軸に温湿度を取って示
す。横軸のMMは標準的な画像処理装置設置環境の温度
と湿度、LLは低温低湿、HHは高温高湿を示してい
る。
【0053】通常、温度が高いほど高湿となりやすく、
温度が低いほど低湿になりやすい。ここで、LLは15
℃30%RH(相対湿度:relative humi
dity)、MMは25℃50%RH、HHは30℃8
0%RHである。
【0054】本発明で用いられる熱現像感光材料では、
一般に温湿度が低いほど形成される画像の濃度は薄くな
り、高温高湿になるほど濃度が高い画像が形成される。
すなわち、感光材料22は一般に低温低湿になるほどカ
ブリと感度が下がり、高温高湿になるほどカブリと感度
が上がる性質を持っている。
【0055】また、本発明で用いられる熱現像感光材料
は、一般に加熱装置26の加熱温度が高いほど、カブリ
の高い画像が形成され、加熱装置26の加熱温度が高い
ほど、階調の高い画像が形成される。
【0056】したがって、この温湿度と濃度の関係と、
加熱装置26の加熱温度と濃度の関係から求められた相
関関数では、温湿度が低い程、高い加熱温度の最適温度
が算出される。また、温湿度が高い程、低い加熱温度の
最適温度が算出される。
【0057】一方、ROM56には、加熱装置26の温
度をPID制御するための5つの制御関数A、B、C、
D、Eが記憶されている。この制御関数A、B、C、
D、Eはそれぞれ、熱現像装置12の立ち上げ時、スタ
ンバイ時、熱現像処理開始時、熱現像処理による温度低
下の復帰時、オーバーシュート防止時、それぞれにおけ
る加熱装置26の温度変化パターンに対応する制御関数
である。また、ROM56には、制御関数A,B,C,
D,Eに対応するこれらの温度変化パターンも併せて記
憶されている。
【0058】CPU52は、ROM56に記憶されてい
る相関関数に従って、温度センサ28、湿度センサ30
により測定された温度湿度における加熱装置26の最適
温度を求める。
【0059】また、CPU52は温度センサ36により
測定された加熱装置26の温度から、加熱装置26の温
度変化を算出する。この温度変化がROM56に記憶さ
れている熱現像装置の立ち上げ時(A)、スタンバイ時
(B)、熱現像処理開始時(C)、熱現像処理による温
度低下の復帰時(D)、オーバーシュート防止時(E)
の何れの温度変化パターンに対応するかを判断し、それ
に対応する制御関数を制御関数A、B、C、D、Eの中
から選択する。そして、CPU52は、この制御関数に
従って、SSR46に信号を出力する。
【0060】たとえば、感光材料が加熱装置を通過し、
感光材料への熱拡散により加熱装置の温度が低下したと
きの温度変化パターンでは、制御関数Dが選択され、加
熱装置の温度が一定に維持される。
【0061】なお、制御関数の選択は、スタンバイ後、
連続的に熱現像処理を行う場合は、予め選択順序を決め
ておき(例えば、A→B→C→D→E→B→C→D→E
→B→C→D→E…)、その選択順序に従って選択する
ようにしておくことも可能である。
【0062】次に、本形態の画像形成処理の流れについ
て説明する。
【0063】感光材料装填部18に装填されたパトロー
ネ24から感光材料22が引き出され、搬送ローラ34
によって加熱装置26へと送られる。加熱装置26は、
熱現像処理に適した温度になっており、内部を搬送され
る感光材料22が所定時間(所定の搬送速度)加熱され
熱現像される。
【0064】画像が形成された感光材料22は、フェー
ス部16を介して、画像読み取り装置14へ送られる。
フェース部16では、感光材料22の先端部が右側の搬
送ローラ40に挟持されると、ソレノイドによって分岐
ガイドを垂直状態として、左右の搬送ローラ40の間に
ループを形成した後、画像読み取り装置14へ送る。
【0065】ここで、画像読み取り装置14では、光源
62から光が感光材料22に照射され、透過光がレンズ
68でCCD64の上に結像される。このCCD64に
より、画像濃度が電子データに変換され、電子画像デー
タとして出力される。画像データの読み取りが行われた
感光材料22は、排出ローラ66により外部へ排出され
る。
【0066】次に加熱装置での制御の流れについて説明
する。
【0067】画像形成装置10の電源がONされると、
熱現像装置12の電源がONされる。温度センサ28お
よび湿度センサ30により、熱現像装置12内部の温度
と湿度の測定が開始される。
【0068】温度調節器42はこの温湿度情報を受け
て、ROM56に記憶されている濃度と最適温度の相関
関数から、該温湿度における加熱装置26の最適温度を
求める。この温度センサ28および湿度センサ30によ
る温湿度測定は画像形成装置14がONである間は常に
行なわれる。
【0069】加熱装置26の内部の温度は、温度センサ
36で測定が開始される。この温度情報を受けて温度調
節器42は、加熱装置26の立ち上げ時であると判断
し、立ち上げ時の制御関数Aを用いて、SSR46でヒ
ータ32の出力を制御し、迅速に最適温度になるまで加
熱する。なお、感光材料22の搬送速度は一定である。
【0070】温度センサ36の測定結果より、加熱装置
26が最適温度に達した判断されると、加熱装置26は
スタンバイ時の制御関数Bを用いて、SSR46でヒー
タ32の出力が制御される。
【0071】この制御関数Bを用いた制御により、加熱
装置26の温度は最適温度に保たれ、画像形成装置14
による画像形成処理が可能となる。
【0072】画像形成処理が開始され、熱現像処理が行
われると、加熱装置26には最適温度よりも低い温度の
感光材料22が接触する。これにより、加熱装置26の
温度が下がる。
【0073】温度センサ36による加熱装置26の温度
の測定により、この温度の低下が検出されると、温度調
節器42では熱現像処理が開始されたと判断する。これ
に伴い、温度調節器42では、ヒータ32の出力を制限
する制御関数を、熱現像処理開始時の制御関数Cに切り
替える。この制御関数Cを用いた制御により、加熱装置
26の温度の低下を防ぎとめるように制御される。
【0074】その後、制御関数Cを用いた制御が効き始
め、加熱装置26の温度が上昇に転じる。温度センサ3
6による加熱装置26の温度の測定により、この温度変
化が検出されると、温度調節器42では熱現像処理によ
る温度低下の復帰が開始したと判断する。これに伴い、
温度調節器42では、ヒータ32の出力を制御する制御
関数を、熱現像処理による温度低下の復帰時の制御関数
Dに切り替える。この制御関数Dを用いた制御により、
加熱装置26の温度が最適温度に戻るように制御され
る。
【0075】加熱装置26の温度が最適温度以上にな
り、温度センサ36による加熱装置26の温度の測定に
より、この温度上昇が検知されると、温度調節器42で
はオーバーシュートしていると判断する。これに伴い、
温度調節器42では、ヒータ32の出力を制御する制御
関数を、オーバーシュート時の制御関数Eに切り替え
る。この制御関数Eを用いた制御により、加熱装置26
の温度が最適温度まで下がるように制御される。
【0076】加熱装置26の温度が最適温度まで下がる
と、再びスタンバイ状態となり、スタンバイ時の制御関
数Bによる制御に切り替わり、上記と同様の制御が繰り
返される。
【0077】ところで、画像形成装置14が稼動してい
る間に、熱現像装置12の内部の環境、すなわち温湿度
が変化することがある。感光材料22の感度は温湿度に
より変化し、形成される画像の濃度が変わるので、温度
調節器42は、温度センサ28および湿度センサ30に
よりこの温湿度変化を検知すると、濃度と加熱装置26
の最適温度の相関関数から、加熱装置26の最適温度を
算出し直す。その後の温度制御は、この新たに算出され
直された最適温度を用いて行う。すなわち、温湿度の変
化に対応して、画像の濃度が依存する加熱装置26の最
適温度を変えることで、カブリと階調変化が生じるのを
防いでいる。
【0078】例えば、熱現像装置12内の温湿度が下が
り、温度センサ28および湿度センサ30がその温湿度
の低下を検知すると、温度調節器42では、最適温度を
高く算出し直す。この実施例では、常温常湿(MM)の
環境をデフォルト値としており、温湿度の低下とはMM
より低いことをいい、温湿度の上昇とはMMより高いこ
とをいう。
【0079】従って、稼働中の熱現像装置12内の温湿
度が下がると、温度調節器42は、ヒータ32の出力を
制御する制御関数を立ち上げ時の制御関数Aに切り替え
る。なお、この制御関数の切り替えは、熱現像処理中で
ある場合は、その熱現像処理が終了するのを待って行な
われる。この制御関数Aを用いた制御により、加熱装置
26の最適温度が新たに算出され、この最適温度となる
まで加熱される。加熱装置26が新たに算出された最適
温度に達すると、熱現像装置12はスタンバイ状態にな
る。
【0080】また、稼働中の熱現像装置12内の温湿度
が上がり、温度センサ28および湿度センサ30がその
温湿度の上昇を検知すると、温度調節器42では、最適
温度を低く算出し直す。また、温度調節器42は、ヒー
タ32の出力を制御する制御関数をオーバーシュート時
の制御関数Eに切り替える。なお、この制御関数の切り
替えも、熱現像処理中である場合は、その熱現像処理が
終了するのを待って行なわれる。この制御関数Eを用い
た制御により、加熱装置26の最適温度が新たに算出さ
れ、この最適温度となるように制御される。加熱装置2
6が新たに算出された最適温度まで下がると、熱現像装
置12はスタンバイ状態になる。
【0081】上記のように、本実施の形態では、温湿度
変化に対応して加熱装置26の温度が調整されるので、
形成される画像のカブリと階調変化を防ぐことができ
る。
【0082】なお、本実施の形態では、加熱装置26の
最適温度を調整することで温湿度の変化により引き起こ
される画像のカブリと階調変化を解消したが、これに限
定されない。画像の濃度は、加熱時間にも依存するの
で、温湿度の変化に対応して搬送速度を調整してもよ
い。
【0083】具体的には、加熱時間と画像のカブリの関
係と、加熱時間と階調変化との関係を求め、これと濃度
と温湿度の関係から、温湿度と加熱時間の相関関係を求
める。この相関関係から温度センサ28および湿度セン
サ30により計測された温湿度に対応する最適時間を算
出し、この最適時間と加熱装置26の搬送路長から、感
光材料22の搬送速度を算出する。
【0084】そして、温度調節器42により、駆動モー
タ38の回転速度を制御して、搬送ローラ34で挟持搬
送される感光材料22を算出された搬送速度で加熱装置
26へ送り出すようにしてもよい。
【0085】また、加熱装置26の最適温度を調整する
ことで感光材料自体の温度や含水率の変化により引き起
こされる画像のカブリと階調変化を解消させてもよい。
【0086】具体的には、感光材料の温度と画像のカブ
リの関係、感光材料の温度と階調変化との関係、感光材
料の含水率と画像のカブリの関係、感光材料の含水率と
階調変化との関係を求め、これと加熱温度とカブリ、階
調変化、及び加熱時間とカブリ、階調変化の関係から、
感光材料の温度と加熱時間或いは加熱温度との相関関
係、又は感光材料の含水率と加熱時間或いは加熱温度と
の相関関係を求める。
【0087】この相関関係から、感光材料装填部18に
設けた温度センサ72および含水率センサ74でパトロ
ーネ24から引き出された感光材料22の温度又は含水
率を計測し、これに対応する加熱温度の最適温度或いは
加熱時間の最適時間を算出して制御することで、感光材
料の温度や含水率の変化により引き起こされる画像のカ
ブリと階調変化を解消することができる。
【0088】なお、含水率センサ74としては、市販さ
れている近赤外線含水率計、静電容量計等を用いること
が出来る。また、表面抵抗計を用いて、感光材料中の含
水率を推定しても良い。
【0089】さらに、本実施の形態では、5つの制御関
数A、B、C、D、Eを用い、加熱装置26の温度変化
パターンによりこの5つの制御関数A、B、C、D、E
を切り替えて、加熱装置26の温度制御を行ったが、こ
れに限定されない。例えば、熱容量の大きい材質ででき
たヒータを用いる場合は、制御関数の数を少なくしても
よい。
【0090】また、加熱装置26を加熱するヒータ32
を2本としたが、これに限定されず、複数本のヒータを
用いてもよい。例えば、ヒータの寿命を長くするため
に、加熱装置26を加熱するヒータを複数本にして、こ
れらの出力をまとめて上記と同様に制御してもよい。
【0091】また、温度調節器42およびSSR46を
用いてヒータ32に供給する電力の制御を行ったが、加
熱装置26の温度に応じて交流電源44からヒータ32
に供給する電力を制御するものであれば、これに限定さ
れない。例えば、SSR46の代わりに、トライアック
回路を用いて、交流電源44からヒータ32に供給する
電力を制御してもよい。
【0092】次に、本発明に用いられる感光材料につい
て説明する。
【0093】本発明には、公知の熱現像カラー感光材料
を用いることが出来るが、具体的には、米国特許5,6
98,365号、欧州特許1,113,316号、特開
2001−92091号、同2001−201828
号、同2001−290247号、同2001−350
236号、同2001−350240号、特願平200
0−365909号、同2001−218229号、同
2001−218871号、同2001−352413
号等に記載の熱現像感光材料が好ましく用いられる。
【0094】本発明の感光材料に用いられるハロゲン化
銀粒子は、沃臭化銀、臭化銀、塩臭化銀、沃塩化銀、塩
化銀、沃塩臭化銀のいずれでもよい。ハロゲン化銀粒子
の大きさは、同体積の球の直径で換算して0.1〜2μ
m、特に0.2〜1.5μmが好ましい。
【0095】ハロゲン化銀粒子の形状は問わないが、粒
子投影径を粒子厚みで除した値であるアスペクト比が2
以上、好ましくは8以上の平板状粒子で全粒子の投影面
積の50%以上、好ましくは80%以上、さらには90
%以上を占める乳剤を用いることが好ましい。
【0096】これらの平板状粒子の厚みは、好ましくは
0.3μm以下、さらに好ましくは0.2μm以下、最
も好ましくは0.1μm以下である。粒子厚みが0.0
7μmより薄く、さらに高アスペクト比の粒子も好まし
く用いることができる。また、(111)面を主平面と
して有する高塩化銀平板粒子、(100)面を主平面と
する高塩化銀平板粒子も好ましく用いることができる。
【0097】本発明のハロゲン化銀粒子は、粒子サイズ
分布の揃った所謂単分散粒子であることが好ましい。単
分散性の目安としては、粒径分布の標準偏差を平均粒子
径で除した変動係数で25%以下が好ましく、20%以
下がさらに好ましい。また、粒子間でハロゲン組成が均
一であることも好ましい。
【0098】本発明のハロゲン化銀粒子は、粒子内ハロ
ゲン組成を均一に構成しても良いし、意図的にハロゲン
組成の異なる部位を導入しても良い。ハロゲン組成の異
なるコア(核)とシェル(殻)からなる積層構造を有す
る粒子が好ましく用いられる。また、ハロゲン組成の異
なる領域を導入した後でさらに粒子を成長させて、転位
線を意図的に導入することも好ましい。さらに、形成さ
れたホスト粒子の頂点や稜に異なるハロゲン組成のゲス
ト結晶をエピタキシャル接合させることも好ましい。
【0099】本発明のハロゲン化銀粒子は、粒子内部
に、多価遷移金属イオンあるいは多価アニオンを不純物
としてドープすることも好ましい。特に前者では鉄族元
素を中心金属としたハロゲノ錯体や、シアノ錯体、有機
配位子錯体等が好ましく用いられる。
【0100】本発明のハロゲン化銀粒子の調製法につい
ては、公知の方法、すなわち、グラフキデ著「写真の物
理と化学」、ポールモンテ社刊(P.GLAFKIDE
S,CHIMIE ET PHISIQUE PHOT
OGRAPHIQUE,PAUL MONTEL,19
67)、ダフィン著「写真乳剤化学」、フォーカルプレ
ス社刊(G.F.DUFFIN,PHOTOGRAPH
IC EMULSION CHEMISTRY,FOC
AL PRESS,1966)、ゼリクマンら著「写真
乳剤の製造と塗布」、フォーカルプレス社刊(V.L.
ZELIKMAN ET AL.,MAKING AN
D COATING OF PHOTOGRAPHIC
EMULSION,FOCAL PRESS,196
4)等に記載の方法を基本に行うことができる。反応中
のpAgを目標値に保つように反応液の添加を制御する
コントロールドダブルジェット法を用いることも好まし
い。また、反応中のpH値を一定に保つ方法も用いられ
る。粒子形成に際しては、系の温度、pHあるいはpA
g値を変えてハロゲン化銀の溶解度を制御する方法を用
いることもできるが、チオエーテルやチオ尿素類、ロダ
ン塩等を溶剤として用いることもできる。
【0101】ハロゲン化銀粒子形成後、過剰の水溶性塩
類を除去することが好ましい。
【0102】本発明の乳剤は、通常化学増感および分光
増感が施されることが好ましい。
【0103】化学増感としては、硫黄、セレンあるいは
テルル化合物を用いるカルコゲン増感法、金、白金、イ
リジウム等を用いる貴金属増感法、あるいは、粒子形成
中に適度な還元性を有する化合物を用いる、いわゆる還
元増感法を単独にあるいは種々組み合わせて用いること
ができる。
【0104】分光増感としては、ハロゲン化銀粒子に吸
着して、それ自身の吸収波長域に感度を持たせる、シア
ニン色素、メロシアニン色素、複合シアニン色素、複合
メロシアニン色素、ホロポーラー色素、ヘミシアニン色
素、スチリル色素あるいはヘミオキソノール色素等のい
わゆる分光増感色素が単独あるいは併用され、強色増感
剤と共に用いることも好ましい。
【0105】感光性ハロゲン化銀は、銀換算で0.05
〜15g/m2、好ましくは0.1〜8g/m2用いる。
【0106】本発明のハロゲン化銀乳剤には、カブリを
防止したり、保存時の安定性を高める目的で種々の安定
剤を添加することが好ましい。特に、化合物中に炭素数
5以上のアルキル基や、芳香環を置換基として有するト
リアゾール類あるいはメルカプトアゾール類は熱現像時
のカブリを防止し、ある場合には露光部の現像性を高
め、高いディスクリミネーションを与えるのに顕著な効
果を呈する。ハロゲン化銀乳剤用の写真用添加剤は、リ
サーチ・ディスクロージャー誌NO17643(197
8年12月)、同NO18716号(1979年11
月)、同NO307105号(1989年11月)、同
NO38957号(1996年9月号)に記載されてい
るものを好ましく用いることができる。
【0107】これらのカブリ防止剤あるいは安定剤のハ
ロゲン化銀乳剤への添加は、乳剤調製のいかなる時期で
も良い。化学増感終了後塗布液調製時、化学増感終了
時、化学増感途中、化学増感前、粒子形成終了後脱塩
前、粒子形成中、あるいは粒子形成に先立って添加する
などの種々の方法を単独あるいは組み合わせて用いるこ
とができる。
【0108】これらのカブリ防止剤あるいは安定剤の添
加量はハロゲン化銀乳剤のハロゲン組成や目的に応じて
多岐にわたるが、概ねハロゲン化銀1モル当たり10-6
〜10-1モル、好ましくは10-5〜10-2モルの範囲で
ある。
【0109】以上述べてきたような本発明の感光材料に
使用される写真用添加剤は、リサーチ・ディスクロージ
ャー誌(以下RDと略記)NO17643(1978年
12月)、同NO18716(1979年11月)およ
び同NO307105(1989年11月)に記載され
ており、その該当箇所を下記にまとめる。 添加剤の種類 RD17643 RD18716 RD307105 化学増感剤 23頁 648頁右欄 866頁 感度上昇剤 648頁右欄 分光増感剤 23〜24頁 648頁右欄 866〜868頁 強色増感剤 〜649頁右欄 増白剤 24頁 648頁右欄 868頁 カブリ防止剤 24〜26頁 649頁右欄 868〜870頁 安定剤 光吸収剤 25〜26頁 649頁右欄 873頁 フィルター染料 〜650頁左欄 紫外線吸収剤 色素画像安定剤 25頁 650頁左欄 872頁 硬膜剤 26頁 651頁左欄 874〜875頁 バインダー 26頁 651頁左欄 873〜874頁 可塑剤、潤滑剤 27頁 650頁右欄 876頁 塗布助剤 26〜27頁 650頁右欄 875〜876頁 界面活性剤 スタチック防止剤 27頁 650頁右欄 876〜877頁 マット剤 878〜879頁 (有機銀)本発明においては非感光性の還元可能な銀塩
を用いても良い。銀塩としては、該配位子の銀イオンに
対するグロス安定性定数(GROSS STABILI
TY CONSTANT)が4.0〜10.0の範囲の
錯体安定度定数を有する有機または無機銀塩の錯体が好
ましい。
【0110】好適な有機銀塩には、カルボキシル基を有
する有機化合物の銀塩が包含される。
【0111】また、少なくとも1個の窒素原子と、酸
素、硫黄及び窒素の中から選ばれた2個までの異種原子
と炭素とを含む複素環式核を有するメルカプト又はチオ
ン置換化合物の銀塩も好ましく用いられ得る。好ましい
複素環式核の典型的なものとして、トリアゾール、オキ
サゾール、チアゾール、チアゾリン、チアゾール、イミ
ダゾリン、イミダゾール、ジアゾール、ピリジン及びト
リアジンが挙げられる。これらの複素環式化合物の好ま
しい例として、3−メルカプト−4−フェニル−1,
2,4−トリアゾールの銀塩、2−メルカプトベンズイ
ミダゾールの銀塩、2−メルカプト−5−アミノチアジ
アゾールの銀塩、2−(2−エチル−グリコールアミ
ド)ベンゾチアゾールの銀塩、5−カルボキシル−1−
メチル−2−フェニル−4−チオピリジンの銀塩、メル
カプトトリアジンの銀塩、2−メルカプトベンズオキサ
ゾールの銀塩、1−メルカプト−5アルキル置換テトラ
ゾールの銀塩、特開平1−100177号に記載の1−
メルカプト−5フェニルテトラゾールの銀塩、3−アミ
ノ−5−ベンジルチオ−1,2,4−トリアゾールの銀
塩のような1,2,4−メルカプトチアゾール誘導体の
銀塩、3−(2−カルボキシエチル)−4−メチル−4
−チアゾリン−2−チオンの銀塩のようなチオン化合物
の銀塩、ベンゾチアゾールの銀塩及びその誘導体、メチ
ルベンゾトリアゾールの銀塩、5−クロロベンゾトリア
ゾールの銀塩等のような置換ベンゾトリアゾールの銀
塩、1,2,4−トリアゾールの銀塩、米国特許第4,
220,709号に記載の1H−テトラゾールの銀塩、
イミダゾール及びイミダゾール誘導体の銀塩、等が挙げ
られる。その他、複素環式核を含有しない有用なメルカ
プト又はチオン置換化合物の例として、S−アルキルチ
オグリコール酸(該アルキル基は12〜22個の炭素原
子を含む)の銀塩のようなチオグリコール酸の銀塩、ジ
チオ酢酸の銀塩のようなジチオカルボン酸の銀塩、及び
チオアミドの銀塩、米国特許第4,775,613号記
載のアセチレン銀も有用である。
【0112】有機銀塩は、2種以上を併用してもよい。
以上の有機銀塩は、感光性ハロゲン化銀1モルあたり、
0.01〜10モル、好ましくは0.01〜1モルを併
用することができる。感光性ハロゲン化銀乳剤と有機銀
塩の塗布量合計は銀換算で0.05〜10g/m2、好
ましくは0.1〜4g/m2が適当である。感光性ハロ
ゲン化銀乳剤と有機銀塩の塗布量合計は銀換算で0.1
〜20g/m 2、好ましくは1〜10g/m2が適当であ
る。有機銀塩は、好ましくは画像形成層の約5〜70質
量%を構成することができる。
【0113】本発明に好ましく用いられる有機銀は、液
体を混合するための密閉手段の中に上記の有機化合物、
あるいはそのアルカリ金属塩(NA塩、K塩、LI塩等
が挙げられる)溶液または懸濁液と硝酸銀を反応させる
ことにより調製される。本発明で好ましく用いられ得る
有機化合物の銀塩形成方法は、特開平1−100177
号に記載のPHを制御しながら作成する方法である。本
発明に用いる有機銀塩は、脱塩したものであることが好
ましい。脱塩法は特に制限されず、公知の方法を用いる
ことができるが、遠心濾過、吸引濾過、限外濾過、凝集
法によるフロック形成水洗等の公知の濾過方法を好まし
く用いることができる。
【0114】本発明に用いることができる有機銀塩の形
状やサイズは特に制限されないが、平均粒子サイズとし
ては0.001μm〜5.0μmの固体微粒子分散物が
好ましい。より好ましい平均粒子サイズは0.005μ
m〜1.0μmである。本発明で用いる有機銀塩固体微
粒子分散物の粒子サイズ分布は単分散であることが好ま
しい。具体的には、体積荷重平均直径の標準偏差を体積
荷重平均直径で割った値の百分率(変動係数)が80%
以下、より好ましくは50%以下である。
【0115】本発明で用いられる感光材料には、公知の
現像主薬及び現像主薬前駆体が用いれらる。前述の米国
特許5,698,365号、欧州特許1,113,31
6号、特開2001−92091号、同2001−20
1828号、同2001−290247号、同2001
−350236号、同2001−350240号、特願
平2000−365909号、に記載の現像主薬及びそ
の前駆体の他、欧州特許1,164,417号、欧州特
許1,164,418号、欧州特許1,160,621
号、米国特許6,319,640号、欧州特許1,15
8,359号、欧州特許1,113,322〜326
号、特願平2000−237692号、同2001−3
52413号、同2001−218229号等に記載の
ブロック化主薬も好ましく用いることができる。
【0116】本発明で用いられる感光材料に用いるカプ
ラーは、写真業界で公知のカプラーと呼ばれる化合物で
あり、2当量または4当量カプラーが使用される。写真
用カプラーの例としては、古舘信生著の「コンベンショ
ナルカラー写真用有機化合物」(有機合成化学協会誌、
第41巻、439頁、1983年)に説明されている機
能を有するカプラー、リサーチディスクロージャー37
038(1995年2月)の80頁から85頁、および
87頁から89頁に詳しく記載されているカプラーを使
用することができる。
【0117】また、これらのカプラー、発色現像主薬な
どの疎水性添加剤は米国特許第2,322,027号記
載の方法などの公知の方法により感光材料の層中に導入
することができる。この場合には、米国特許第4,55
5,470号、特公平3−62,256号などに記載の
ような高沸点有機溶媒を、必要に応じて沸点50℃〜1
60℃の低沸点有機溶媒と併用して、用いることができ
る。またこれら色素供与性カプラー、高沸点有機溶媒な
どは2種以上併用することができる。
【0118】特公昭51−39,853号、特開昭51
−59,943号に記載されている重合物による分散法
や、水に実質的に不溶な化合物の場合には、前記方法以
外にバインダー中に微粒子にして分散含有させることが
できる。疎水性化合物を親水性コロイドに分散する際に
は、種々の界面活性剤を用いることができる。例えば特
開昭59−157,636号の第(37)〜(38)
頁、前記のリサーチ・ディスクロージャー記載の界面活
性剤として挙げたものを使うことができる。また、特開
平7−56267号、同7−228589号、西独公開
特許第1,932,299A号記載のリン酸エステル型
界面活性剤も使用できる。
【0119】また、よく知られている固体分散法に従っ
て、ボールミル、コロイドミル、サンドグラインダーミ
ル等のメディア分散機、マントンゴーリン、マイクロフ
ルイダイザー又は超音波ホモジナイザー等のホモジナイ
ザーによって、カプラー化合物の粉末を水の中に分散し
て用いる事もできる。
【0120】本発明に用いるカプラー化合物は、支持体
上、感光性ハロゲン化銀および還元可能な銀塩と同一の
面であればいずれの層に添加してもよいが、ハロゲン化
銀を含む層またはそれに隣接する層に添加することが好
ましい。
【0121】本発明に用いるカプラー化合物の添加量
は、銀1モル当たり0.2〜200ミリモルが好まし
く、より好ましくは0.3〜100ミリモルであり、さ
らに好ましくは0.5〜30ミリモルである。カプラー
化合物は1種のみを用いても2種以上を併用してもよ
い。
【0122】また、本発明には以下のような機能性カプ
ラーを使用しても良い。
【0123】発色色素が適度な拡散性を有するカプラ
ー、発色色素の不要な吸収を補正するためのカプラーと
して、WO92/11575のクレーム1の式(A)で
表わされる無色のマスキングカプラー、現像主薬酸化体
と反応して写真的に有用な化合物残基を放出する化合物
(カプラーを含む)、現像抑制剤放出化合物:EP37
8,236A1号の11頁に記載の式(I)〜(IV)
で表わされる化合物、EP436,938A2号の7頁
に記載の式(I)で表わされる化合物、EP 568,
037A の式(1) で表わされる化合物、EP 4
40,195A2の5 〜6 頁に記載の式(I),
(II),(III)で表わされる化合物。漂白促進剤
放出化合物:EP 310,125A2の5 頁の式
(I),(I)で表わされる化合物及び特開平6−59
411 の請求項1の式(I) で表わされる化合物。
リガンド放出化合物:US 4,555,478のクレ
ーム1に記載のLIG−X で表わされる化合物。ロイ
コ色素放出化合物:US 4,749,641のカラム
3〜8の化合物1〜6;蛍光色素放出化合物:US
4,774,181のクレーム1のCOUP−DYEで
表わされる化合物。現像促進剤又はカブラセ剤放出化合
物:US 4,656,123のカラム3の式(1)、
(2)、(3)で表わされる化合物及びEP 450,
637A2の75頁36〜38行目のEXZK−2。離
脱して初めて色素となる基を放出する化合物: US
4,857,447のクレーム1の式(I) で表わさ
れる化合物、特開平5−307248号の式(1) で
表わされる化合物、EP440,195A2の5、6頁
に記載の式(I)(II)(III)で表わされる化合
物、特開平6−59411号の請求項1の式(I)で表
わされる化合物−リガンド放出化合物、US4,55
5,478号のクレーム1に記載のLIG−Xで表わさ
れる化合物。
【0124】このような機能性カプラーは、先に述べた
発色に寄与するカプラーの0.05〜10倍モル、好ま
しくは0.1〜5倍モル用いることが好ましい。 (塩基プレカーサー)本発明の感光材料には、現像主薬
ブロック基の離脱反応、現像主薬酸化体とカプラーのカ
ップリング反応、カップリングして生成する色素プレカ
ーサーからのブロック基の離脱反応、等の反応を促進す
る目的で、求核剤あるいは求核剤プレカーサーを含有し
ても良い。種々の求核剤プレカーサーが知られている
が、加熱により塩基を生成(または放出)する種類のプ
レカーサーが好ましい。例えば、カルボン酸と塩基との
塩からなる熱分解型(脱炭酸型)塩基プレカーサーが好
ましく、カルボン酸としては、脱炭酸を促進する芳香族
性を有する基(アリール基や不飽和複素環基)を置換基
として有するスルホニル酢酸やプロピオール酸が好まし
い。スルホニル酢酸塩の塩基プレカーサーについては特
開昭59−168441号公報に、プロピオール酸塩の
塩基プレカーサーについては特開昭59−180537
号公報にそれぞれ記載がある。脱炭酸型塩基プレカーサ
ーの塩基側成分としては、有機塩基が好ましく、アミジ
ン誘導体またはグアニジン誘導体の二酸塩基であること
が最も好ましい。特公平7−59545号、特公平8−
10321号公報、特開平11−231457号に記載
されている。
【0125】塩基プレカーサーの使用量(モル)は、一
般式(1)の化合物の使用量(モル)の0.1〜10倍
であることが好ましく、0.3〜3倍であることがさら
に好ましい。塩基プレカーサーは、ボールミル、サンド
グラインダーミル等を用いて固体微粒子状で分散するこ
とが好ましい。 (熱溶剤)本発明においては、熱溶剤を含有させること
も好ましい。ここで、「熱溶剤」とは、周囲温度におい
て固体であるが、使用される熱処理温度、又はそれ以下
の温度において他の成分と一緒になって混合融点を示
し、熱現像時に液状化し熱現像や色素の熱転写を促進す
る作用を有する有機材料である。熱溶剤には、現像主薬
の溶媒となりうる化合物、高誘電率の物質で銀塩の物理
現像を促進する化合物、バインダーと相溶しバインダー
を膨潤させる作用のある化合物などが有用である。
【0126】本発明で用いることのできる熱溶剤として
は、例えば米国特許第3,347,675号、同3,6
67,959号、同3,438,776号、同3,66
6,477号、リサーチ・ディスクロージャーNO.
17,643号、特開昭51−19525号、同53−
24829号、同53−60223号、同58−118
640号、同58−198038号、同59−2295
56号、同59−68730号、同59−84236
号、同60−191251号、同60−232547
号、同60−14241号、同61−52643号、同
62−78554号、同62−42153号、同62−
44737号、同63−53548号、同63−161
446号、特開平1−224751号、同2−863
号、同2−120739号、同2−123354号、同
4−289856等の各公報に記載された化合物が挙げ
られる。具体的には、尿素誘導体(尿素、ジメチル尿
素、フェニル尿素等)、アミド誘導体(例えばアセトア
ミド、ステアリルアミド、P−トルアミド、P−プロパ
ノイルオキシエトキシベンズアミド、サリチルアニリド
等)、スルホンアミド誘導体(例えば、P−トルエンス
ルホンアミド等)、多価アルコール類(例えば1,6−
ヘキサンジオール、ペンタエリスリトール、Dソルビト
ール、ポリエチレングリコール等)が好ましく用いられ
る。 (バインダー)本発明の熱現像感光材料は、感光層、着
色層、および保護層、中間層などの非感光層にバインダ
ーを用いる。バインダーとしては、よく知られている天
然または合成樹脂、例えば、ゼラチン、ポリビニルアセ
タール、ポリビニルクロリド、ポリビニルアセテート、
セルロースアセテート、ポリオレフィン、ポリエステ
ル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリカーボ
ネート、限外濾過(UF)精製したSBRラテックスな
どから任意のものを選択することができる。当然なが
ら、コポリマーおよびターポリマーも含まれる。
【0127】感光材料のバインダーには親水性のものが
好ましく、その例としては前項に記載のリサーチ・ディ
スクロージャーおよび特開昭64−13,546号の7
1〜75ページに記載されているものが挙げられる。具
体的には、透明か半透明の親水性バインダーであり、例
えばゼラチン、ゼラチン誘導体等の蛋白質またはセルロ
ース誘導体、澱粉、アラビアゴム、デキストラン、プル
ラン等の多糖類のような天然化合物とポリビニルアルコ
ール、変成ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、ポリアクリルアミド等の合成高分子化合物が挙げら
れる。その中ではゼラチン及びゼラチンと他の水溶性バ
インダー、例えばポリビニルアルコール、変成ポリビニ
ルアルコール、ポリアクリルアミド、セルロース誘導体
等との組み合わせが好ましい。バインダーの塗布量は1
〜25g/m2 、好ましくは3〜20g/m2 、更に
好ましくは5〜15g/m2 が適当である。この中で
ゼラチンとしては50%〜100%、好ましくは70%
〜100%の割合で用いる。 (層構成)感光材料は、通常3種以上の感色性の異なる
感光性層から構成される。各感光性層は少なくとも1層
のハロゲン化銀乳剤層を含むが、典型的な例としては、
実質的に感色性は同じであるが感光度の異なる複数のハ
ロゲン化銀乳剤層からなる。このとき、粒子投影径の大
きいハロゲン化銀粒子ほど、粒子投影径を粒子厚みで除
した所謂アスペクト比が大きい形状の粒子を用いること
が好ましい。該感光性層は青色光、緑色光、及び赤色光
の何れかに感色性を有する単位感光性層であり、多層ハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料においては、一般に単位
感光性層の配列が、支持体側から順に赤感色性層、緑感
色性層、青感色性層の順に設置される。 しかし、目的
に応じて上記設置順が逆であっても、また、同一感色性
層中に異なる感光性層が挟まれたような設置順をもとり
うる。感光層の膜厚の合計は一般に2〜40μm、好ま
しくは5〜25μmである。
【0128】各単位感光性層を構成する複数のハロゲン
化銀乳剤層は、DE 1,121,470あるいはGB
923,045に記載されているように高感度乳剤
層、低感度乳剤層の2層を、支持体に向かって順次感光
度が低くなる様に配列するのが好ましい。また、特開昭
57−112751 、同62− 200350、同6
2−206541 、62−206543 に記載され
ているように支持体より離れた側に低感度乳剤層、支持
体に近い側に高感度乳剤層を設置してもよい。
【0129】具体例として支持体から最も遠い側から、
低感度青感光性層(BL)/高感度青感光性層(BH)
/高感度緑感光性層(GH)/低感度緑感光性層(G
L)/高感度赤感光性層(RH)/低感度赤感光性層
(RL)の順、またはBH/BL/GL/GH/RH/
RLの順、またはBH/BL/GH/GL/RL/RH
の順等に設置することができる。
【0130】また特公昭 55−34932、特開昭5
6−25738、同62−63936公報に記載されて
いるように、支持体から最も遠い側から青感光性層/G
H/RH/GL/RLの順や、支持体から最も遠い側か
ら青感光性層/GL/RL/GH/RHの順に配列する
こともできる。
【0131】また特公昭49−15495に記載されて
いるように上層を最も感光度の高いハロゲン化銀乳剤
層、中層をそれよりも低い感光度のハロゲン化銀乳剤
層、下層を中層よりも更に感光度の低いハロゲン化銀乳
剤層を配置し、支持体に向かって感光度が順次低められ
た感光度の異なる3層から構成される配列が挙げられ
る。このような感光度の異なる3層から構成される場合
でも、特開昭59−202464 に記載されているよ
うに、同一感色性層中において支持体より離れた側から
中感度乳剤層/高感度乳剤層/低感度乳剤層の順に配置
されてもよい。
【0132】その他、高感度乳剤層/低感度乳剤層/中
感度乳剤層、あるいは低感度乳剤層/中感度乳剤層/高
感度乳剤層の順に配置されていてもよい。 また、4層
以上の場合にも、上記の如く配列を変えてよい。
【0133】色再現性を改良するために、US 4,6
63,271、同 4,705,744、同 4,70
7,436、特開昭62−160448 、同63−
89850 の明細書に記載の、BL,GL,RLなど
の主感光層と分光感度分布が異なる重層効果のドナー層
(CL) を主感光層に隣接もしくは近接して配置する
ことが好ましい。
【0134】本発明においては、ハロゲン化銀と色素供
与性カプラー及び発色現像主薬(又はその前駆体)は同
一層に含まれていても良いが、反応可能な状態であれば
別層に分割して添加することもできる。
【0135】各層の分光感度及びカプラーの色相の関係
は任意であるが、赤色感光性層にシアンカプラー、緑色
感光性層にマゼンタカプラー、青色感光性層にイエロー
カプラーを用いるのが一般的である。 (消色染料)本発明においては、処理で脱色可能な染料
を用いた着色層として、イエローフィルター層、マゼン
タフィルター層、及びアンチハレーション層が用いられ
うる。それにより、例えば感光層が支持体に最も近い側
から赤色感光層、緑色感光層、青色感光層の順に設けら
れている場合は、青色感光層と緑色感光層の間にイエロ
ーフィルター層、緑色感光層と赤色感光層の間にマゼン
タ色フィルター層、赤色感光層と支持体の間にシアン色
フィルター層(アンチハレーション層)を設けることが
できる。これらの着色層は乳剤層に直に接してもよく、
またゼラチン等の中間層を介して接するように配置され
ていても良い。色素の使用量は、それぞれの層の透過濃
度が各々青、緑、赤光に対し、0.03〜3.0、より
好ましくは0.1〜1.0になるように用いる。具体的
には、色素のΕ及び分子量にもよるが0.005〜2.
0μm/m2用いれば良く、より好ましくは0.05〜
1.0μm/m2である。
【0136】黄色フィルター層、アンチハレーション層
の染料が現像時に消色あるいは除去されるとは、処理後
に残存する染料の量が、塗布直前の1/3以下、好まし
くは1/10以下となることである。
【0137】本発明の感光材料は一つの着色層に二つ以
上の染料を混合して用いてもよい。例えば上述のアンチ
ハレーション層にイエロー、マゼンタ、シアンの3種の
染料を混合して用いることもできる。
【0138】具体的には、欧州特許出願EP549,4
89A号、特開平7−152129号、特開平8−10
1487号に記載されているような染料を用いることが
できる。また、媒染剤とバインダーに染料を媒染させて
おくことも出来る。この場合媒染剤と染料は写真分野で
公知のものを用いることが出来、US4,500,62
6号第58〜59欄や、特開昭61−88256号32
〜41頁、特開昭62−244043号、特開昭62−
244036号等に記載の媒染剤を上げることができ
る。
【0139】消色するロイコ染料などを用いることもで
き、具体的には特開平1−150,132号に有機酸金
属塩の顕色剤によりあらかじめ発色させておいたロイコ
色素を含むハロゲン化銀感光材料が開示されている。ロ
イコ色素と顕色剤錯体は熱あるいはアルカリ剤と反応し
て消色する。
【0140】ロイコ色素、顕色剤は、公知のものが利用
でき、森賀、吉田「染料と薬品」9、84頁(化成品工
業協会)、「新版染料便覧」242頁(丸善、197
0)、R.GARNER「REPORTS ON TH
E PROGRESS OFAPPL. CHEM」5
6、199頁(1971)、「染料と薬品」19、23
0頁(化成品工業協会、1974)、「色材」62、2
88頁(1989)、「染色工業」32、208等に記
載がある。顕色剤としては、酸性白土系顕色剤、フェノ
ールホルムアルデヒドレジンの他、サリチル酸類の金属
塩、フェノール−サリチル酸−ホルムアルデヒドレジン
の金属塩、ロダン塩、キサントゲン酸塩の金属塩等が有
用であり、米国特許第3,864,146号、同4,0
46,941号各明細書、及び特公昭52−1327号
公報等に記載された油溶性のサリチル酸亜鉛塩が好まし
い。
【0141】また、可逆消色性の染料も本発明では好ま
しく使用することができる。
【0142】これは、消色開始温度(T)未満の温度で
は着色しているが、T以上の温度では少なくともその一
部が消色し、その変化が可逆であるような、可逆消色性
の染料を用い、読み取り時の温度を消色温度(T℃)以
上にすることで、染料の濃度による読み取り時のS/N
の劣化を防止する方法を用いる方法である。このような
可逆性の染料は、特公昭51−44706号明細書に記
載されているロイコ染料とフェノール性顕色材と高級ア
ルコールの組合せで調製することが出来る。
【0143】また、消色剤の存在下にて処理時に消色す
る染料を用いることもできる。用いられる染料としては
特開平11−207027号、特開2000−8941
4号に記載の環状のケトメチレン化合物、欧州特許91
1693A1号記載のシアニン色素、米国特許5,32
4,627号記載のポリメチン色素、特開2000−1
12058号記載のメロシアニン色素が上げられる。消
色剤としては、アルコールもしくはフェノール類、アミ
ンもしくはアニリン類、スルフィン酸類もしくはその
塩、亜硫酸もしくはその塩、チオ硫酸もしくはその塩、
カルボン酸類もしくはその塩、ヒドラジン類、グアニジ
ン類、アミノグアニジン類、アミジン類、チオール類、
環状または鎖状の活性メチレン化合物、環状または鎖状
の活性メチン化合物、およびこれら化合物から生じるア
ニオン種等が挙げられる。
【0144】これらのうちで好ましく用いられるものは
ヒドロキシアミン類、スルフィン酸類、亜硫酸、グアニ
ジン類、アミノグアニジン類、ヘテロ環チオール類、環
状または鎖状の活性メチレン、活性メチン化合物類であ
る。前述の塩基プレカーサーも好ましく用いることが出
来る。
【0145】この場合、消色後の染料の濃度は、元の濃
度の1/3以下、好ましくは1/5以下である。消色剤
の使用量は、染料の0.1倍から200倍モル、好まし
くは0.5倍から100倍モルである。
【0146】これらの消色性染料は前述の微結晶粒子分
散して感材中に添加することが好ましい。また、上述の
消色性染料はオイルおよび/または油溶性ポリマーに溶
解させた油滴を親水性バインダー中に分散させた状態で
用いてもよい。高沸点オイルを、必要に応じて沸点50
℃〜160℃の低沸点有機溶媒と併用して用いることも
でき、高沸点オイルは2種以上併用することができる。
また、油溶性ポリマーをオイルの代わり、又は、併用し
て用いることもできる。高沸点オイルおよび/またはポ
リマーの量は、用いられる染料1gに対して0.01g
〜10g、好ましくは0.1g〜5gを用いる。 (支持体、バック、加工形態)本発明において感光材料
の支持体としては、透明かつ処理温度に耐えることので
きるものが用いられる。一般的には、日本写真学会編
「写真工学の基礎−銀塩写真編−」、(株)コロナ社刊
(昭和54年)(223)〜(240)頁記載の紙、合
成高分子(フィルム)等の写真用支持体が挙げられる。
具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ンナフタレート、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、
ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリイミド等が挙げら
れる。
【0147】この中で、特にポリエチレンナフタレート
を主成分とするポリエステルが好ましいが、ここで言う
「ポリエチレンナフタレートを主成分とする」ポリエス
テルとは、全ジカルボン酸残基中に含まれるナフタレン
ジカルボン酸の含率が50MOL%以上であることが好
ましい。より好ましくは、60MOL%以上、さらに好
ましくは、70MOL%以上である。これは、共重合体
であってもよく、ポリマーブレンドであってもよい。
【0148】共重合の場合、ナフタレンジカルボン酸ユ
ニットとエチレングリコールユニット以外に、テレフタ
ル酸、ビスフェノールA、シクロヘキサンジメタノール
等のユニットを共重合させたものも好ましい。これらの
中で力学強度、コストの観点から最も好ましいのがテレ
フタル酸ユニットを共重合したものである。
【0149】ポリマーブレンドの好ましい相手は、相溶
性の観点からポリエチレンテレフタレート(PET)、
ポリアリレート(PAR)、ポリカーボネート(P
C)、ポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレート
(PCT)等のポリエステルを挙げることができるが、
中でも力学強度、コストの観点から好ましいのがPET
とのポリマーブレンドである。
【0150】特に耐熱性やカール特性の要求が厳しい場
合、感光材料の支持体として特開平6−41281号等
に記載の支持体が好ましく用いることができる。また、
主としてシンジオタクチック構造を有するスチレン系重
合体である支持体も好ましく用いることができる。支持
体の厚みは、好ましくは5〜200μm、より好ましく
は40〜120μmである。
【0151】また、支持体と感材構成層を接着させるた
めに、表面処理することが好ましい。薬品処理、機械的
処理、コロナ放電処理、火焔処理、紫外線処理、高周波
処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処
理、混酸処理、オゾン酸化処理、などの表面活性化処理
が挙げられる。表面処理の中でも好ましいのは、紫外線
照射処理、火焔処理、コロナ処理、グロー処理である。
【0152】次に下塗法について述べると、単層でもよ
く2層以上でもよい。下塗層用バインダーとしては、塩
化ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエン、メタクリル
酸、アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸などの中
から選ばれた単量体を出発原料とする共重合体を始めと
して、ポリエチレンイミン、エポキシ樹脂、グラフト化
ゼラチン、ニトロセルロース、ゼラチン、ポリビニルア
ルコール、及びこれらの変成ポリマーが挙げられる。支
持体を膨潤させる化合物としてレゾルシンとP−クロル
フェノールがある。下塗層にはゼラチン硬化剤としては
クロム塩(クロム明ばんなど)、アルデヒド類(ホルム
アルデヒド、グルタールアルデヒドなど)、イソシアネ
ート類、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロロ−6−
ヒドロキシ−S−トリアジンなど)、エピクロルヒドリ
ン樹脂、活性ビニルスルホン化合物などを挙げることが
できる。SIO2、TIO2、無機物微粒子又はポリメ
チルメタクリレート共重合体微粒子(0.01〜10m
m)をマット剤として含有させてもよい。
【0153】また、フイルム染色に使用する染料につい
ては、色調は感光材料の一般的な性質上グレー染色が好
ましく、フイルム製膜温度領域での耐熱性に優れ、かつ
ポリエステルとの相溶性に優れたものが好ましい。その
観点から染料としては三菱化成製のDIARESIN、
日本化薬製のKAYASET等ポリエステル用として市
販されている染料を混合することにより目的を達成する
ことが可能である。特に耐熱安定性の観点から、アント
ラキノン系の染料を挙げることができる。例えば、特開
平8―122970号特許に記載されているものを好ま
しく用いることができる。
【0154】また、支持体として例えば、特開平4−1
24645号、同5−40321号、同6−35092
号、同6−317875号記載の磁気記録層を有する支
持体を用い、撮影情報などを記録することが好ましい。
【0155】磁気記録層とは、磁性体粒子をバインダー
中に分散した水性もしくは有機溶媒系塗布液を支持体上
に塗設したものである。
【0156】磁性体粒子は、γFe23などの強磁性酸
化鉄、CO被着γFe23、CO被着マグネタイト、C
O含有マグネタイト、強磁性二酸化クロム、強磁性金
属、強磁性合金、六方晶系のBAフェライト、SRフェ
ライト、PBフェライト、CAフェライトなどを使用で
きる。CO被着γFe23などのCO被着強磁性酸化鉄
が好ましい。形状としては針状、米粒状、球状、立方体
状、板状等いずれでもよい。比表面積ではSBETで2
0m2/g以上が好ましく、30m2/g以上が特に好ま
しい。強磁性体の飽和磁化(ΣS)は、好ましくは3.
0×104〜3.0×105 A/M であり、特に好ま
しくは4.0×104〜2.5×105A/M である。
強磁性体粒子を、シリカおよび/またはアルミナや有機
素材による表面処理を施してもよい。さらに、磁性体粒
子は特開平6−161032号に記載された如くその表
面にシランカップリング剤またはチタンカップリング剤
で処理されてもよい。又特開平4−259911号、同
5−81652号に記載の表面に無機、有機物を被覆し
た磁性体粒子も使用できる。
【0157】次にポリエステル支持体は、巻き癖をつき
にくくするために熱処理温度は40℃以上TG未満、よ
り好ましくはTG−20℃以上TG未満で熱処理を行
う。熱処理はこの温度範囲内の一定温度で実施してもよ
く、冷却しながら熱処理してもよい。この熱処理時間
は、0.1時間以上1500時間以下、さらに好ましく
は0.5時間以上200時間以下である。支持体の熱処
理は、ロール状で実施してもよく、またウェブ状で搬送
しながら実施してもよい。表面に凹凸を付与し(例えば
SNO2やSB25等)の導電性無機微粒子を塗布す
る)、面状改良を図ってもよい。又端部にローレットを
付与し端部のみ少し高くすることで巻芯部の切り口写り
を防止するなどの工夫を行うことが望ましい。これらの
熱処理は支持体製膜後、表面処理後、バック層塗布後
(帯電防止剤、滑り剤等)、下塗り塗布後のどこの段階
で実施してもよい。好ましいのは帯電防止剤塗布後であ
る。
【0158】このポリエステルには紫外線吸収剤を練り
込んでも良い。又ライトパイピング防止のため、三菱化
成製のダイアレジン(DIARESIN)、日本化薬製
のカヤセット(KAYASET)等ポリエステル用とし
て市販されている染料または顔料を練り込むことにより
目的を達成することが可能である。
【0159】また、本発明に用いられる写真用支持体と
しては、公開技報94−6023号に詳細に記述された
支持体が特に好ましい。
【0160】本発明における熱現像写真感光性材料は、
支持体の一方の側にハロゲン化銀乳剤を含む感光性層を
有し、他方の側に親水性バインダーを含有する非感光性
層からなるバッキング層を有することが出来る。具体的
には特開平5−333471号に記されているように、
感光層の反対側にゼラチン層あるいは、ゼラチン層を主
体とするバインダー層を塗設するのが好ましい。さらに
特開平5−232625号に記載されているような、ゼ
ラチン層上に、更にポリマー層を有する層を塗設しても
よい。
【0161】次に、感光材料を装填することのできるフ
ィルムパトローネについて記す。本発明で使用されるパ
トローネの主材料は金属でも合成プラスチックでもよ
い。
【0162】更にスプールを回転してフィルムを送り出
すパトローネでもよい。またフィルム先端がパトローネ
本体内に収納され、スプール軸をフィルム送り出し方向
に回転させることによってフィルム先端をパトローネの
ポート部から外部に送り出す構造でもよい。これらは米
国特許第4,834,306号、同5,226,613
号に開示されている。
【0163】好ましいプラスチック材料はポリスチレ
ン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニルエー
テルなどである。更に本発明のパトローネは、各種の帯
電防止剤を含有してもよくカーボンブラック、金属酸化
物粒子、ノニオン、アニオン、カチオン及びベタイン系
界面活性剤又はポリマー等を好ましく用いることが出来
る。これらの帯電防止されたパトローネは特開平1−3
12537、同1−312538に記載されている。特
に25℃、25%RHでの抵抗が1012Ω以下が好まし
い。通常プラスチックパトローネは、遮光性を付与する
ためにカーボンブラックや顔料などを練り込んだプラス
チックを使って製作される。パトローネのサイズは現在
135サイズの ままでもよいし、カメラの小型化に
は、現在の135サイズの25mmのカートリッジ の
径を22mm以下とすることも有効である。パトローネ
のケースの容積は、30cm3 以下好ましくは 25
cm3以下とすることが好ましい。パトローネおよびパ
トローネケースに使用されるプラスチックの重量は5g
〜15gが好ましい。
【0164】本発明に用いられる写真フイルムは、生フ
イルムと現像済みの写真フィルムが同じ新パトローネに
収納されていてもよいし、異なるパトローネでもよい。
【0165】本発明の画像形成装置に用いられる感光材
料は、モノクロ写真感光材料でもカラー写真感光材料で
もよいが、カラー写真感光材料としては、アドバンスト
・フォト・システム(以下、APシステムという)用ネ
ガフイルムが好ましく用いられる。例えば、富士写真フ
イルム(株)(以下、富士フイルムという)製のネクシ
アシリーズ即ち、NEXIA−F、NEXIA−A20
0、NEXIA−H400、NEXIAズームマスター
800(順にISO 100/200/400/80
0)のようにフイルムをAPシステムフォーマットに加
工し、専用カートリッジに収納したものを挙げることが
できる。これらのAPシステム用カートリッジフイルム
は、富士フイルム製エピオンシリーズ等のAPシステム
用カメラに装填して用いられる。
【0166】また、本発明に用いられるカラー写真感光
材料は、富士フイルム製フジカラー写ルンですスーパー
スリムに代表され、特公平2−32615号、実公平3
−39784号に記載されているようなレンズ付きフイ
ルムユニットに用いられるものであってもよい。
【0167】レンズ付きフイルムユニットとは、撮影レ
ンズ及びシャッタを例えば射出成型されたプラスチック
筺体内に備えたユニット本体の製造工程において、予め
未露光のカラーあるいはモノクロ写真感光材料を光密に
装填したものである。
【0168】
【発明の効果】本発明は上記構成としたので、環境に応
じて自動的に感光材料の画像濃度を補正し、優れた濃度
再現性と安定性を保証することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態における画像形成装置の内部構
成を示す構成図である。
【図2】 本実施の形態における温度調節器のブロック
図である。
【符号の説明】
10 画像形成装置 12 熱現像装置 18 感光材料装填部 26 加熱装置(加熱手段) 28 温度センサ(装置温度検知手段) 30 湿度センサ(装置湿度検知手段) 32 ヒータ(加熱手段) 34 搬送ロール(搬送手段) 36 温度センサ(加熱部温度検知手段) 38 駆動モータ(搬送手段) 42 温度調節器(第1制御手段、第2制御手段、第
1演算手段、第2演算手段) 72 温度センサ(感光材料温度検知手段) 74 含水率センサ(含水率検知手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に少なくとも、ハロゲン化銀粒子
    と現像主薬又はその前駆体を内蔵した撮影済の感光材料
    を、加熱部へ搬送することにより熱現像処理を行い、画
    像を形成する画像形成装置において、 前記装置内の温度を検知する装置温度検知手段と、 前記装置内の湿度を検知する装置湿度検知手段と、 前記加熱部内を加熱する加熱手段と、 前記加熱部内で前記感光材料を搬送する搬送手段と、 前記温度検知手段、及び前記湿度検知手段により検知さ
    れた温度と湿度に基づき、前記加熱部内の加熱温度の最
    適値、加熱時間の最適値を算出する第1演算手段と、 少なくとも一方の前記最適値となるように、前記加熱手
    段による加熱温度及び/又は前記搬送手段による感光材
    料の搬送速度を制御する第1制御手段と、 を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】支持体上に少なくとも、ハロゲン化銀粒子
    と現像主薬又はその前駆体を内蔵した撮影済の感光材料
    を、加熱部を搬送することにより熱現像処理を行い、画
    像を形成する画像形成装置において、 前記感光材料が装填される感光材料装填部と、 前記感光材料装填部に装填された前記感光材料の温度を
    検知する感光材料温度検知手段と、 前記感光材料装填部に装填された前記感光材料の含水率
    を検知する含水率検知手段と、 前記加熱部内を加熱する加熱手段と、 前記加熱部内で前記感光材料を搬送する搬送手段と、 前記感光材料温度検知手段及び前記含水率検知手段によ
    り検知された温度と含水率に基づき、前記加熱部内の加
    熱温度の最適値、加熱時間の最適値を算出する第2演算
    手段と、 少なくとも一方の前記最適値となるように、前記加熱手
    段による加熱温度及び/又は前記搬送手段による感光材
    料の搬送速度を制御する第2制御手段と、 を有することを特徴とする画像形成装置。
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