JP2003287571A - シンチレーターパネルおよびその製造方法 - Google Patents

シンチレーターパネルおよびその製造方法

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JP2003287571A JP2002091693A JP2002091693A JP2003287571A JP 2003287571 A JP2003287571 A JP 2003287571A JP 2002091693 A JP2002091693 A JP 2002091693A JP 2002091693 A JP2002091693 A JP 2002091693A JP 2003287571 A JP2003287571 A JP 2003287571A
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Satoshi Okada
岡田  聡
Katsuro Takenaka
克郎 竹中
Tomoyuki Tamura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】均一な光変換効率が得られ、高感度で、高鮮鋭
な画像が得られるシンチレーターパネルの提供。 【解決手段】放射線を透過させる支持基板、および該放
射線を光に変換する蛍光体層、および耐湿保護層が順に
積層されてなるシンチレーターパネルにおいて、前記支
持基板は実質的に非導電性を有する非導電層と剛性を保
持する剛性保持層から構成される。また、前記支持基板
の両側面は金属防湿層で覆われる。金属防湿層、非導電
層および剛性保持層はプレス成型によって一体成型す
る。金属防湿層として硬質アルミ箔、非導電層としてポ
リイミド樹脂、剛性保持層として炭素繊維強化樹脂が好
ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシンチレーターパネ
ル及びその製造方法に関する。詳しくは、本発明は、医
療診断機器、非破壊検査機器等に用いられる放射線検出
装置用シンチレーターパネル及びその製造方法に関し、
特に、X線撮影などに用いられる放射線検出装置用シン
チレーターパネル及びその製造方法に関する。
【0002】なお、本明細書では、X線、α線、β線、
γ線などの電磁波も、放射線に含まれるものとして説明
する。
【0003】
【従来の技術】従来、X線蛍光体をその内部に具備する
蛍光スクリーンと両面塗布感剤とを有するX線フィルム
システムが一般的にX線写真撮影に使用されてきた。し
かし、最近、X線蛍光体層と2次元光検出器とを有する
デジタル放射線検出装置の画像特性が良好であること、
データがデジタルデータであるためネットワーク化した
コンピュータシステムに取り込むことによってデータの
共有化が図られるという利点があることから、デジタル
放射線検出装置について盛んに研究開発が行われ、種々
の特許出願もされている。
【0004】これらデジタル放射線検出装置として、特
許第3126715号公報には、放射線を透過させる支
持基板上に反射層と金属薄膜の保護層を設け、更に該保
護層上に蛍光体層を設けてなる放射線検出装置用シンチ
レーターパネルが開示されている。該シンチレーターパ
ネルの該蛍光体層と該反射層間に該保護層を設けること
により、該蛍光体層に含まれる成分や水分による変質等
により該反射層の反射膜としての機能が減衰することを
防止するというものである。
【0005】また、従来型のシンチレーターパネルの例
を図7および8に示す。支持基板111上に非導電層1
15のみ、または非導電層115とその上に金属防湿層
114が形成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来例で開示さ
れている放射線検出装置のシンチレーターパネルにおい
ては、支持基板にアモルファスカーボンが用いられてい
た。支持基材にアモルファスカーボンを用いる理由は以
下のとおりである。
【0007】ガラスやAl板に比べ、X線の吸収が少な
いため、より多くのX線を蛍光体層越しに透過させるこ
とができること 耐薬品性に優れていること 耐熱性に優れていること しかしながら、アモルファスカーボン基板は導電性材料
であるために、単純に基板としてアモルファスカーボン
を用いて反射層の上にアルカリハライドからなる蛍光体
を形成すると、反射層が電気化学的な腐蝕によって変質
し、反射性が減衰してしまうことがあった。また、保護
層の形成には時間がかかりコスト高の原因となっている
うえ、基板材料との材質が異なる場合には形成プロセス
によって変形が生じる問題があった。
【0008】従って本発明の目的は、蛍光体、特に柱状
の蛍光体を容易に形成できて、均一な光変換効率が得ら
れる、高感度で高鮮鋭な画像を提供できるシンチレータ
ーパネル及びその製造方法を提供することである。
【0009】更には、本発明の目的は、耐久性の良い放
射線検出装置シンチレーターパネル及びその製造方法を
提供することにある。
【0010】更には、本発明の目的は、低コストな放射
線検出装置用シンチレーターパネル及びその製造方法を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のシンチレーター
パネルは、上記課題の少なくとも一つを解決するもので
あり、放射線を透過させる支持基板、前記放射線を光に
変換する蛍光体層、および耐湿保護層が順に積層されて
なるシンチレーターパネルにおいて、その支持基板の両
側面が金属防湿膜で覆われていることとする。
【0012】さらに、本発明のシンチレーターパネル
は、前記支持基板が実質的に非導電性を有する非導電層
と剛性を保持する剛性保持層からなることとする。
【0013】さらに、本発明のシンチレーターパネル
は、前記支持基板の剛性保持層が炭素強化繊維を含有す
る部材からなることとする。
【0014】さらに、本発明のシンチレーターパネル
は、前記支持基板において、その炭素繊維含有率が不均
一であることとする。
【0015】また、本発明のシンチレーターパネルの製
造方法は、放射線を透過させる支持基板、前記放射線を
光に変換する蛍光体層、およびが耐湿保護層が順に積層
されてなるシンチレーターパネルであり、前記支持基板
は非導電層と剛体保持層からなり、前記支持基板の両側
面が金属防湿層で覆われているシンチレーターパネルを
製造する方法において、前記剛性保持層、前記非導電
層、および前記金属防湿層を一体一括プレス成型によっ
て積層することとする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図を用いて本発明を詳細に
述べる。
【0017】図1は、本発明のシンチレーターパネルの
一実施態様を示す断面図である。111は支持基板、1
14は金属防湿層、115は非導電層、116は剛性保
持層である。支持基板111においては、剛性保持層1
16が2枚の非導電層115に挟まれ、支持基板111
の両表面が実質的に電導性がない層となっている。剛性
保持層116と非導電層115は、互いに層状に完全に
分離された状態の積層体であってもよいし、非導電層の
内部に剛性保持部材が明らかな境界無く存在して剛性保
持層を形成していてもよい。
【0018】図2は、本発明のシンチレーターパネルの
製造方法を示す図である。剛性保持層116は実質的に
導電性を有する部材であって、この剛性保持層116の
両表面に非導電層115を設けることによって、表面が
実質的に非導電性である支持基板111を形成する。支
持基板111の両側に、金属防湿層114が設けられて
いることによって、プレスの際に均一に力が作用し、好
適に支持基板111を作製することが可能となる。
【0019】図3は本発明のシンチレーターパネルの一
実施態様を製造する他の方法を示す図である。図3にお
いては、非導電層115と剛性保持層116を複数、積
層して支持基板111を形成している。図3に示される
ように、支持基板111の両最外表面において、実質的
に非導電層115が形成され、この非導電層115と接
するように反射層としての特性を有する金属防湿層11
4が積層されるように、プレス基板による一括プレス成
型によって、金属防湿層つき支持基板118が形成され
る。金属防湿層は支持基板111の両表面に形成されて
いるが、蛍光体層の設けられていない側に設けられた層
は主に防湿層とし形成されている。また外光がセンサー
内に入るのを防止するような反射層、アースに落として
防磁シールドとして用いることもできる。従って、金属
防湿層としてはピンホールのない層が特に望ましい。ま
た蛍光体層の設けられる側は主に防湿層であると共に反
射層として形成されている。従って反射層としては、放
射線の照射時に蛍光体が変換して発する光を効率よく反
射する高反射率で鏡面性の高い金属面が望ましい。
【0020】本発明の支持基板の製造方法においては、
プレスによって支持基板を成型している。従って、金属
表面の性状はプレス時に接している面の性状を反映する
ことになる。一般に、プレス時にはプレス機のプレス
面、もしくは、離型フィルムが被プレス基板と接する。
よって、プレス機のプレス成型基板面、もしくは離型用
フィルムのすくなくとも一面は所望の金属防湿層の面性
状と同様な面を設ける。
【0021】図4は、本発明のシンチレーターパネルを
示す断面図である。ここで、112はアルカリハライド
からなる柱状蛍光体層、113は耐湿保護層である。剛
性保持層116および非導電層115からなる支持基板
111の両表面に金属防湿層114を設けた支持基板1
18上に、アルカリハライドよりなる柱状結晶化した蛍
光体を反射層上に200℃以上の条件で蒸着させ、柱状
結晶を晶出させてなる蛍光体層112を形成後、全体を
耐湿保護層113で被覆して、シンチレーターパネル1
10が出来上がる。
【0022】図5は、本発明のシンチレーターパネルを
示す他の断面図である。ここで、112はアルカリハラ
イドからなる柱状蛍光体層、113は耐湿保護層であ
る。剛性保持層116および非導電層115からなる支
持基板111の両表面に金属防湿層114を設けてなる
支持基板118上に、アルカリハライドよりなる柱状結
晶化した蛍光体を反射層上に200℃以上の条件で柱状
結晶を晶出させてなる蛍光体層112を形成後、蛍光体
層を形成していない金属防湿層114を除く部分を耐湿
保護層113で被覆して放射線検出用シンチレーターパ
ネル110が出来上がる。
【0023】金属防湿層は有機材料の層に比べて一般的
に透湿度が小さく、例えば、代表的な有機防湿膜である
パラキシリレン膜であれば30g/m2・24h、一般
的な樹脂膜であるエポキシ膜は250g/m2・24h
であるが、金属防湿層の透湿度は0.1g/m2・24
h(25μm)であって、金属防湿層を形成することに
よる耐湿効果は大きい。従って、蛍光体が設けられてい
ない側は、すでに金属防湿層114が設けられ、耐湿効
果が十分な場合には、その上に耐湿保護層113をさら
に設けなくてもよい。
【0024】図6は、前述のシンチレーターパネルを複
数の光電変換素子及びTFT等の電気素子が配置されて
いる光電変換素子間隙からなる2次元光検出器と貼り合
わされてなる放射線検出装置の断面図である。図6中、
101はガラス基板、102はアモルファスシリコンを
用いたフォトセンサーとTFTからなる光電変換素子
部、103は配線部、104は電極取り出し部、105
は窒化珪素等よりなる第一の保護層、106はポリイミ
ド等よりなる第二の保護層である。111は金属防湿層
つき支持基板、112は柱状の蛍光体よりなる蛍光体
層、113は有機樹脂等よりなる耐湿保護層である。1
01〜106で2次元光検出器100が構成され、11
1〜116でシンチレーターパネル110が構成され
る。121は透明な接着剤よりなる接着層、122は封
止部である。このように接着層121を介して光検出器
100とシンチレーターパネル110を貼り合わせて放
射線検出装置を得る。
【0025】本発明に用いられる蛍光体支持基板の剛性
保持層として、X線透過率が高く、高耐熱で、剛性が高
い材料としては、所謂炭素繊維織物を高耐熱樹脂と複合
させて製作した炭素繊維強化樹脂(CFRP)基板を用
いることができる。炭素繊維強化樹脂は、含有される炭
素繊維の太さ、撚り、織り、および複合する樹脂の量に
よって様々な種類があり、所望の剛性を実現する構成が
可能である。一般に炭素繊維強化樹脂基板は、30〜7
0重量%の炭素繊維を含有しており、炭素繊維が体積中
に占める割合が多く、樹脂が少ない組成のものは強度が
高い。またCFRPは、アモルファスカーボンなどと比
較して安価に作成することができる。
【0026】例えば、図3の製造方法に示したように、
剛性保持層と非導電層を複数積層するような場合、中央
部に炭素繊維含有率の多い部材を配置し、その両側に前
記部材より炭素繊維含有率が少ない部材を配置して、支
持基板の最外層に近づくほど炭素繊維含有率が減少して
いく構成とし、支持基板の両表面には炭素繊維が存在し
ないような構成として両表面が非導電層となるようにす
ることができる。また、例えば、炭素繊維含有率が少な
く、表面には炭素繊維が存在しない部材を積層すること
によって支持基板を形成し、実質的に支持基板の両表面
が非導電性となるように構成することもできる。また、
CFRPからなる支持基板が1枚のみであっても、金属
防湿層(反射層)が設けられる面を炭素繊維含有率が小
さくなるようにして、金属防湿層の腐食を低減させるこ
とも可能である。
【0027】また、例えば、剛性保持層として炭素繊維
強化樹脂を用いて基板表面を樹脂で覆うように非導電層
を形成してもよい。この場合は、炭素繊維強化樹脂と同
一の材料で非導電層を形成することにより、両層の密着
性を向上させることができて望ましい。
【0028】本発明の製造方法としては、一般的な加圧
加熱プレス方法を用いることができる。特に、各構成層
を積層してプレスするので各層間に気泡の巻き込みが発
生しないように脱気が可能な真空プレス方法が望まし
い。
【0029】本発明に用いられる蛍光体支持基板の非導
電層としては、柱状蛍光体形成時の熱プロセスに耐える
樹脂であればいずれの材料でもよく、例えば、ポリイミ
ド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポ
リアリレート樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリサ
ルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエ
ーテルエーテルケトン樹脂、フッ素樹脂、ポリエーテル
ニトリル樹脂、ビスマレイミド樹脂等があげられる。
【0030】これら炭素繊維、および樹脂材料は、X線
透過率が高く蛍光体支持基板に適している金属防湿膜と
しては、Al、Ag、Cr、Cu、Ni、Ti、Mg、
Rh、Pt、およびAuなどの、箔として形成できる金
属であればいずれの材料でもよい。特に蛍光体が変換す
る光の波長にたいして反射率の高い金属が望ましい。
【0031】蛍光体支持基板および蛍光体全体を覆う耐
湿保護層113は、防湿保護の目的で設けられているも
のであって該目的にかなうものであればいずれの材料で
もよい。特開2000−9845号公報において開示さ
れた、ポリパラキシリレン等のCVD膜を用いるのが望
ましい。
【0032】
【実施例】次に、本発明の放射線検出装置を実施例に基
づいて詳細に説明する。
【0033】(実施例1)図6に示すようにガラス基板
101上の非晶質シリコンから成る半導体薄膜によって
光検出素子部(画素部)102を形成し、その上にSi
Nxよりなる第一の保護層105と、さらにポリイミド
樹脂をスピンコートし、200℃で6時間硬化させて、
第二の保護層106を形成し、光検出器100を作製し
た。
【0034】次に、金属防湿層(厚さ25ミクロンの硬
質アルミ箔)と、ビスマレイド樹脂をマトリックス樹脂
とする炭素繊維強化プリプレグ(炭素繊維一方向材 炭
素繊維含有率25%)を併せて6層積層した。積層構成
を表1に示した。
【0035】
【表1】 該積層板を真空加熱加圧プレス機で成型した。プレス機
のプレス面の一方の表面粗さはRa0.1、真空雰囲気
は101kPa(760mmHg)、プレス温度は27
0℃、プレス圧は3.04MPa(30kgf/c
2 )、プレス時間90分間とした。
【0036】積層体が形成された支持基板の鏡面性状の
金属防湿層上に、アルカリハライドよりなる柱状結晶化
した蛍光体層112を蒸着法によって形成した。全面に
わたってパラキシリレン樹脂よりなる保護層をCVD法
によって形成し、シンチレーターパネル110を得た。
得られたシンチレーターパネルを光検出器に積層して貼
り合わせて、放射線検出装置を形成した。
【0037】(実施例2)実施例1と同様にして光検出
器100を作製した。
【0038】次に、金属防湿層(厚さ25ミクロンの硬
質アルミ箔)と、ポリイミド樹脂をマトリックス樹脂と
する炭素繊維強化プリプレグ(炭素繊維一方向材 炭素
繊維含有率60%)を併せて8層積層した。積層構成を
表2に示した。
【0039】
【表2】 該積層板を真空加熱加圧プレス機で成型した。プレス機
のプレス面の一方の表面粗さはRa0.1、プレス温度
は250℃、プレス圧は3.04MPa(30kgf/
cm2 )、プレス時間は90分間とした。
【0040】次に実施例1と同様にして、柱状蛍光体お
よび耐湿保護層を形成してシンチレーターパネルを構成
したのち、光検出器に積層して貼り合わせ、放射線検出
装置を構成した。
【0041】これらの実施例1、2のような構成におい
ては、シンチレーターパネルの製造工程で、シンチレー
ターパネルを構成する層が変形しないので、蛍光体層が
所望の厚みで精度良く形成でき、蛍光体層の厚みムラが
なく、蛍光体層の光吸収ムラが軽減されたため、均一性
の高い放射線装置が得られた。
【0042】さらに以上のようにして作製した放射線検
出装置を、60℃、90%の温度・湿度試験槽に100
0時間保存した。その結果、蛍光体層の位置ずれ、層間
剥離等の外観不良は発生せず、更に反射層の腐蝕による
感度の低下も全く認められず、高信頼性の放射線検出装
置が得られた。
【0043】(比較例1)実施例1と同様にして光検出
器100を作製した。
【0044】次に、蛍光体支持基板(アモルファスカー
ボン基板450×450mm厚さ1mm)に、スパッタ
リング法により反射層としてAl層(厚さ:5000
Å)を設けた。実施例1と同様にして、柱状蛍光体、耐
湿保護層を設け、シンチレーターパネルを得た。さら
に、実施例1と同様にして放射線検出装置を得た。
【0045】(比較例2)比較例2と同様にして支持基
板に反射層を設けた後、さらに保護層としてSiNx薄
膜300nmをスパッタ法により形成した。あとは、実
施例1と同様にして放射線検出装置を得た。
【0046】次に、各比較例で得られた放射線検出装置
を60℃×90%×1000時間の耐久試験の後、画像
に剥離や破損や腐蝕による欠陥の有無を観察したとこ
ろ、比較例1および比較例2ともにアルミニウムの腐蝕
によると思われる画像欠陥が多数発生していた。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば以
下の効果が得られる。
【0048】シンチレーターパネルの支持基板を構成す
る層が変形しないので、蛍光体層が所望の厚みで精度良
く形成でき、蛍光体層の厚みムラがなく、蛍光体層の光
吸収ムラが軽減されたため、均一性の高い放射線装置が
得られた。
【0049】シンチレーターパネルの支持基板が一括プ
レスで成型されるため、保護層や反射層を改めて設ける
必要が無く、工程数が削減され、低コストな放射線検出
装置用シンチレーターパネルを実現できた。
【0050】放射線検出装置として構成したときに、シ
ンチレーターパネルに反りを強制するような応力がかか
ることがなく、蛍光体の剥がれや破損が生じず、特に耐
温度耐久性、耐湿度耐久性が向上した。工程途中でシン
チレーターパネルに反りが発生することがなく、張り合
わせ工程、電機実装部品接続工程、および組み立て工程
において、反りによる位置精度不良が発生することが無
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシンチレーターパネルにおける蛍光体
支持基板の一実施態様の構成を示す断面図である。
【図2】本発明のシンチレーターパネルにおける蛍光体
支持基板の一実施態様の製造方法を示す断面図である。
【図3】本発明のシンチレーターパネルにおける蛍光体
支持基板の一実施態様の、他の製造方法を示す断面図で
ある。
【図4】本発明のシンチレーターパネルの、一実施態様
の構成を示す断面図である。
【図5】本発明のシンチレーターパネルの、他の実施態
様の構成を示す断面図である。
【図6】本発明のシンチレーターパネルを用いた放射線
検出装置の一実施態様の構成を示す断面図である。
【図7】従来のシンチレーターパネルにおける蛍光体支
持基板の一実施態様の構成を示す断面図である。
【図8】(a)(b)従来のシンチレーターパネルにお
ける蛍光体支持基板の一実施態様の製造方法を示す断面
図である。
【図9】本発明のシンチレーターパネルを利用するシス
テムを示す図である。
【符号の説明】
100 光検出器 101 ガラス基板 102 光電変換素子部 103 配線部 104 電極取り出し部 105 窒化シリコーン等よりなる第一の保護層 106 ポリイミド等よりなる第二の保護層 110 シンチレーターパネル 111 支持基板 112 柱状の蛍光体よりなる蛍光体層 113 耐湿保護層 114 金属防湿層 115 非導電層 116 剛性保持層 117 プレス基板 118 金属防湿層つき支持基板 121 透明な接着剤よりなる接着層 122 封止部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹中 克郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 田村 知之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2G088 EE01 EE29 FF02 FF04 FF05 FF06 GG09 JJ09 JJ37

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線を透過させる支持基板、前記放射
    線を光に変換する蛍光体層、および耐湿保護層が順に積
    層されてなるシンチレーターパネルであって、前記支持
    基板の両側面が金属防湿層で覆われていることを特徴と
    するシンチレーターパネル。
  2. 【請求項2】 前記支持基板は実質的に非導電性を有す
    る非導電層と剛性を保持する剛性保持層からなることを
    特徴とする請求項1に記載のシンチレーターパネル。
  3. 【請求項3】 前記剛性保持層が炭素強化繊維を含有す
    る部材からなることを特徴とする請求項2に記載のシン
    チレーターパネル。
  4. 【請求項4】 前記支持基板の炭素繊維含有率は不均一
    であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載
    のシンチレーターパネル。
  5. 【請求項5】 前記金属防湿層の少なくとも一方は、前
    記放射線の照射時に蛍光体が発する光を反射するための
    反射層であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載のシンチレーターパネル。
  6. 【請求項6】 前記支持基板がCFRPからなり、反射
    層としての前記金属防湿層が設けられている側におけ
    る、前記支持基板中の炭素繊維含有率は、前記反射層と
    しての前記金属防湿層が設けられている側に対向する側
    における、前記支持基板中の前記炭素繊維含有率よりも
    小さくなっていることを特徴とする請求項1に記載のシ
    ンチレーターパネル。
  7. 【請求項7】 放射線を透過させる支持基板、前記放射
    線を光に変換する蛍光体層、および耐湿保護層が順に積
    層されてなるシンチレーターパネルであり、前記支持基
    板は非導電層と剛体保持層からなり、前記支持基板の両
    側面が金属防湿層で覆われているシンチレーターパネル
    を製造する方法において、前記剛性保持層、前記非導電
    層、および前記金属防湿層を一体一括プレス成型によっ
    て積層することを特徴とするシンチレーターパネルの製
    造方法。
JP2002091693A 2002-03-28 2002-03-28 シンチレーターパネルおよびその製造方法 Expired - Fee Related JP4136416B2 (ja)

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