JP2003287018A - 押し引きコントロールケーブル - Google Patents

押し引きコントロールケーブル

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 押し引きコントロールケーブルについて荷重
効率の低下を招くことなく高座屈荷重化を実現するこ
と。 【解決手段】 アウタチューブ2に摺動自在に挿通する
インナケーブル3を、芯線4と、この芯線の周りに互い
に間隔を置いて螺旋巻きされた5本の主側線5と、各主
側線の間に介在する副側線6とで構成する。このとき、
(主側線の外径)/(芯線の外径)の値が0.42〜
0.55であり、かつ、(副側線の外径)/(主側線の
外径)の値が0.55〜0.85であるように各線径を
決める。芯線4にはショットピーニング処理により表面
に圧縮残留応力を付与しておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、アウタチューブ
に摺動自在に挿通されたインナケーブルの一端に加えら
れる押し引き両方向の力をインナケーブルの他端に伝達
する押し引きコントロールケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】 操作機器に入力された押し引き操作を
遠隔の従動機器に伝達する機械部品として押し引きコン
トロールケーブルが用いられる。例えば、自動車のトラ
ンスミッションを遠隔操作するために押し引きコントロ
ールケーブルが使用されている。押し引きコントロール
ケーブルは操作力を効率よく伝達することが要求される
ことから荷重効率を高める研究が従来からなされてい
る。ここでいう荷重効率とは、アウタチューブを固定し
た状態でインナケーブルの一端に加えられた荷重とイン
ナケーブルの他端に伝達される荷重の比をいい、インナ
ケーブルの表面とアウタチューブの内表面との間の接触
抵抗が低いほど高い荷重効率が得られる。荷重効率が低
いと心地よい操作性が得られず、耐久性も良くない。
【0003】たとえば、実公昭60−35787号公報
には、芯線の周りに、互いに間隔を置いた複数の主側線
と各主側線間に介在する該主側線より小径の副側線とを
螺旋巻きしてなるコントロールケーブルのインナケーブ
ルが開示されている。この技術では、主側線と副側線を
交互に配することで外周面に潤滑油を十分に充填するこ
とができる大きな空間を形成することができ、かつ、ア
ウタチューブに対する接触面圧も低く、しかも、信頼性
の高いインナケーブルの提供が可能になった。また、特
開2000−124047号公報には、芯線の周りに螺
旋巻きされた主側線同士が離隔し、表面を覆うコーティ
ング層に螺旋状の溝が形成されてなるコントロールケー
ブルが開示されている。このコントロールケーブルの場
合、螺旋状の溝を十分に深く広くすることで、潤滑剤の
保持能力が一層に高められることから高い荷重効率を長
期間に亘って維持することができる。このほか、多数の
素線が撚り合わされた構造の側線を芯線の周りに螺旋巻
きしてなるコントロールケーブルもよく知られている
(例えば、特公平7−26646号等)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 ところで、従来は押
し引きコントロールケーブルの荷重効率のアップを図る
ことに重点がおかれていたため、インナケーブルとアウ
ターチューブとの摺動抵抗を減らすことに注意が向けら
れていた。しかしながら、近年、コントロールケーブル
の小径化の要求から、コントロールケーブルを小径化し
ながら座屈強度が低下しないコントロールケーブル(す
なわち、高い座屈強度を有するコントロールケーブル)
への要求が強まっている。高座屈荷重化のための一般的
な手法としては芯線径を大径化することが行われるが、
芯線径を大径化するとこれに伴なってインナケーブル径
も大径化されてしまう点で問題がある。芯線径を大径化
しつつインナケーブル径の大径化を避けるためには主側
線を細径化する必要が生じるが、これでは空間率が低下
して摩擦抵抗が増加し荷重効率が低下することとなる。
したがって、現状ではインナケーブル(コントロールケ
ーブル)を大径化することなく荷重効率のアップと高座
屈荷重化を同時に達成する技術は開発されていない。
【0005】すなわち、本発明の目的とするところは、
荷重効率の低下を招くことなく高座屈荷重化を実現する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】 本発明
者等は、押し引きコントロールケーブルの高荷重効率化
及び高座屈荷重化を達成するための研究開発を進める過
程で上述の問題点を解決する技術を見出した。すなわ
ち、従来は高荷重効率化のためには空間率をアップする
ことが優先され、このために主側線と副側線の径の差を
大きくすることが第1とされた(主側線と副側線の径の
差を大きくすることで両者により形成される溝が深くな
り空間率がアップする。)。一方、既に述べたように高
座屈荷重化のためには芯線径の大径化が第1とされた。
このため、従来は高座屈荷重を達成するために芯線径の
大径化及び主側線の小径化が試みられ、また、高荷重効
率を達成するために主側線と副側線の径の差の拡大化が
試みられ、その結果、高荷重効率の達成と高座屈荷重の
達成という相反する目的を達成することができなかっ
た。そこで、本発明者等は、従来の手法とは全く逆の発
想でインナケーブルに作用する圧縮力を積極的に側線
(主側線と副側線)で受けることを検討した。圧縮力を
側線で受けるためには主側線と副側線の径の差は小さい
ほうが良く、また、芯線と主側線の径の比はできるだけ
大きいほうが良いこととなる。そして、従来では想定し
得なかった種々の条件で実験を繰り返し本願第1の発明
をなした。すなわち、本願第1の発明は、アウタチュー
ブに摺動自在に挿通されたインナケーブルが、芯線と、
この芯線の周りに互いに間隔を置いて螺旋巻きされた複
数の主側線と、各主側線の間に介在する副側線とを有し
て成る押し引きコントロールケーブルにおいて、(主側
線の外径)/(芯線の外径)の値が0.42〜0.55
であり、かつ、(副側線の外径)/(主側線の外径)の
値が0.55〜0.85であることを特徴とする。
【0007】上記コントロールケーブルでは、芯線と側
線によって効率的に圧縮荷重を受けることができるよう
芯線、主側線および副側線の外径を規定している。すな
わち、芯線に対する主側線の外径を従来より大きく、か
つ、主側線に対する副側線の外径を従来より大きくする
こと(すなわち、主側線と副側線の外径の差を小さくす
ること)によって、芯線の径を徒に大きくすること無く
(すなわち、インナケーブルの大径化を避けて)コント
ロールケーブルの高座屈荷重化を達成する。一方、主側
線に対する副側線の外径を従来より大きくすることで主
側線間に形成される溝は浅くなるが、芯線に対する主側
線及び副側線の外径が従来より大きくなるため主側線間
の間隔(主側線間に形成される溝の幅)が広がり空間率
の低下が防止される。これにより荷重効率の低下が防止
される。ここでいう主側線とは、インナケーブルの外径
を決定する側線をいう。各主側線の間にそれよりも小径
の副側線が介在し、主側線が螺旋巻きされた状態で相互
に接触しあわず、間隔を置いて離隔的に螺旋巻きされて
いる。また、本発明は、その外径がφ5mm未満のイン
ナーケーブルを有するコントロールケーブルについて効
果的である。外径がφ5mm未満のインナーケーブルで
は、特に高座屈荷重化の要求が強いためである。
【0008】第2の発明は、上記の押し引きコントロー
ルケーブルにおいて、主側線の数が5本であることを特
徴とする。とくに、主側線と副側線を芯線の周りに5角
形の頂点になるように交互に配することが好ましい。
【0009】第3の発明は、上記の押し引きコントロー
ルケーブルにおいて、芯線は圧縮残留応力が付与された
鋼線であることを特徴とする。たとえばショットピーニ
ングにより表面に圧縮残留応力が付与された鋼線は疲れ
強さが高められるので、曲げの厳しい配索経路でも疲労
折損することなく高座屈・高効率を図り得る。なお、圧
縮残留応力は500MPa以上とするのが好ましい。
【0010】第4の発明は、アウタチューブに摺動自在
に挿通されたインナケーブルが、芯線と、この芯線の周
りに互いに間隔を置いて螺旋巻きされた複数の主側線
と、各主側線の間に介在する副側線とを有して成る押し
引きコントロールケーブルにおいて、(副側線の外径)
/(主側線の外径)の値が0.55〜0.85であるこ
とを特徴とする。このコントロールケーブルでは、主側
線と副側線の外径比が最適化されており、高座屈荷重化
と高荷重効率化が図られる。
【0011】
【発明の実施の形態】 図1は、本発明を具体化した一
実施の形態に係わる押し引きコントロールケーブルの一
部破断斜視図であり、図2は図1のII−II線断面であ
る。両図に示すように、押し引きコントロールケーブル
1は、アウタチューブ2にインナケーブル3が摺動自在
に挿通されて成る。たとえば三層構造を有するアウタチ
ューブ2の場合、最内層は樹脂製のライナ2a、中間層
は多数の鋼線からなるストランド2b、最外層はアウタ
コート2cである。ライナ2aは、ポリフェニレンサル
ファイド、ポリオキシメチレン、ポリブチレンテレフタ
レート、ポリ三フッ化エチレン、ポリ四フッ化エチレ
ン、オレフィン、ポリアミド等の滑性に優れた樹脂でチ
ューブ状に形成されている。ストランド2bは、多数の
鋼素線を相互に隙間なくライナ2aの周りに螺旋状に撚
り合わせたものであり、その外周を樹脂製のアウタコー
ト2cが被覆している。
【0012】インナケーブル3は、芯線4と、芯線4の
回りに螺旋状に巻かれた複数本〔図2では合計5本(五
角撚り)〕の主側線5と、隣接する主側線5間に介在し
同じく芯線4の回りに巻かれた複数本〔図2では合計5
本(五角撚り)〕の副側線6とで構成されている。芯線
4は1本の鋼素線であり、表面にはショットピーニング
処理により所定の圧縮残留応力が付与されている。な
お、主側線5は7本(七角撚り)であっても良い。芯線
4、主側線5および副側線6は、(主側線5の外径D
1)/(芯線4の外径d)の値が0.42〜0.55で
あり、かつ、(副側線6の外径D2)/(主側線5の外
径D1)の値が0.55〜0.85となるように各線径
が規定されている。ここで、各記号D1,D2,dの説明
を図3に示した。本実施形態に係るコントロールケーブ
ルでは、(主側線5の外径D1)/(芯線4の外径d)
の値を0.42〜0.55で、かつ、(副側線6の外径
D2)/(主側線5の外径D1)の値を0.55〜0.8
5とすることで、インナケーブル3の高座屈荷重化と高
荷重効率化が図られている。また、芯線4にショットピ
ーニング処理を施すことで、インナーケーブル3の耐久
性も高められている。
【0013】
【実験例1】 芯線4,主側線5及び副側線6の外径を
種々の値としたコントロールケーブルについて、座屈強
度と荷重効率と摺動抵抗を測定した実験について説明す
る。実験に使用したコントロールケーブルは、アウタチ
ューブの内径をφ3.2mmとし、インナケーブルの外
径がφ2.8〜3.1mmの範囲内となるように芯線と
主側線と副側線の外径を決めた。具体的には、芯線の外
径をφ1.2〜1.9mmの範囲内から決め、芯線の外
径を決めた後にインナケーブルの外径が上記の範囲内と
なるように主側線5と副側線6の外径を決めた。本実験
で使用したインナケーブルの一覧を図4に示す。図4に
示すように、芯線の外径が大きくなると主側線の径は小
さくなり、主側線の径が小さくなるに従って主側線およ
び副側線の本数が多くなっている。なお、芯線4の材質
は、SWO−A(ばね用炭素鋼オイルテンパー線)とし
た。図4に示す各インナーケーブルについて、座屈強度
と荷重効率と摺動抵抗を測定した。座屈強度は、インナ
ケーブルに圧縮荷重を加え、その荷重が最初に大きく落
ちこむまでの最大荷重を測定した。測定した最大荷重を
座屈荷重とした。荷重効率は、コントロールケーブル
(アウタチューブ)を曲げ半径150mm、曲げ角度1
80°で固定した状態でインナケーブルの出力端部に質
量5kgの重りを取付け、入力端部でインナケーブルを
引っ張る力(被操作力)を測定した。測定した被操作力
から荷重効率(被操作力/入力)を算出した。摺動抵抗
はインナケーブルの一端をフリーにし、他端をプッシュ
プルゲージに接続して押し引き操作し、そのときの抵抗
を測定した。
【0014】(主側線の外径D1)/(芯線の外径d)
をパラメータとしてインナケーブルの座屈強度を評価し
たグラフを図5に示す。同図によれば、D1/dが小さ
い(すなわち、芯線の外径dが大きい)ほど座屈強度が
大きくなった。特に、D1/dがおよそ0.55以下で
充分な座屈強度(1500N以上)が得られた。なお、
インナケーブルの座屈強度が1500N以上であれば、
例えば、そのインナケーブルを自動車トランスミッショ
ンに用いた場合に、自動車トランスミッションの最も厳
しい操作条件(例えば、レバー比3で最大荷重50kg
f)に耐え得る充分な座屈強度を有する。
【0015】(主側線の外径D1)/(芯線の外径d)
をパラメータとしてインナケーブルの荷重効率を評価し
たグラフを図6に示す。同図によれば、D1/dがおよ
そ0.42〜0.60となるときに充分な荷重効率(8
0%以上)が得られた。なお、インナケーブルの荷重効
率が80%以上であれば、例えば、そのインナケーブル
を自動車トランスミッションに用いた場合に、自動車ト
ランスミッションのレバー操作を快適(心地よく)に行
うことができる。
【0016】(副側線の外径D2)/(主側線の外径D
1)をパラメータとしてインナケーブルの座屈強度を評
価したグラフを図7に示す。同図によれば、D2/D1が
およそ0.55(55%)以上で充分な座屈荷重(15
00N以上)が得られた。
【0017】(副側線の外径D2)/(主側線の外径D
1)をパラメータとしてインナケーブルの荷重効率を評
価したグラフを図8に示す。同図によれば、D2/D1が
およそ0.3(30%)〜0.85(85%)で十分高
い荷重効率(80%)が得られた。
【0018】主側線の数をパラメータとしてインナケー
ブルの摺動抵抗を評価したグラフを図9に示す。同図に
よれば、主側線の数が奇数(すなわち、5本または7
本)となるものの摺動抵抗が低くなった。
【0019】
【実験例2】 芯線にショットピーニング処理を施した
コントロールケーブルについて耐久性を評価した。耐久
性を評価する実験は図11に示す方法で行った。すなわ
ち、図11に示すように実験中コントロールケーブル
(アウターチューブ)はプーリーに巻き掛けられ固定さ
れる。インナーケーブルの一端には滑車を介して所定重
量(本実験では5kg)の重りがぶら下げられ、インナ
ーケーブルの他端には所定のストローク長の往復運動
(完全片振り)が与えられる。そして、プーリの半径を
種々に変えて耐久試験を行い、インナーケーブルの一端
に与えられる往復運動が200万回以上となっても折損
しないプーリの最大曲げ半径(許容曲げr)を求めた。
実験に使用したコントロールケーブル(インナケーブ
ル)は、(1)芯線径φ1.6mm,主側線0.68m
m,副側線0.36mmと、(2)芯線径φ1.5mm,
主側線0.75mm,副側線0.55mmと、(3)芯線
径φ1.4mm,主側線0.80mm,副側線0.39
mmと、(4)芯線径φ1.2mm,主側線0.88m
m,副側線0.24mmの4種類とした。実験結果を図
10に示す。同図によれば、いずれの種類についても、
芯線に圧縮残留応力が付与することで耐久性が改善され
許容曲げrが大きくなった。特に、圧縮残留応力として
およそ500MPa以上付加されている場合には、耐久
性の向上に顕著な効果があった。
【0020】
【実験例3】 芯線の材質を変えたときのコントロール
ケーブルの耐久性について評価した。耐久性の評価は実
験例2と同様に図11に示す方法で行い、芯線にはショ
ットピーニング処理は施さなかった。実験に使用したコ
ントロールケーブル(インナケーブル)は、芯線径φ
1.6mm,主側線0.68mm,副側線0.36mm
とし、芯線の材質を(1)SWO−A(ばね用炭素鋼オイ
ルテンパー線)、(2)SWOSC−B(ばね用シリコン
クロム鋼オイルテンパー線)、(3)SWOSC−V(弁
ばね用シリコンクロム鋼オイルテンパー線)の3種類に
ついて実験を行った。主側線と副側線の材質はSWRH
62Aとした。実験結果を図12に示す。同図によれ
ば、芯線の材質を炭素鋼オイルテンパー線からシリコン
クロム鋼オイルテンパー線に変更することによって許容
曲げrが小さくなり、芯線にショットピーニングを施し
た場合と同様にコントロールケーブルの耐久性を向上さ
せることができた。特に、芯線を弁ばね用シリコンクロ
ム鋼オイルテンパー線としたものは許容曲げ半径が最も
小さくなり、耐久性の向上に顕著な効果があった。
【0021】なお、本実施の形態に係わる押し引きコン
トロールケーブルは、インナケーブルの構成に特徴を有
して上述した作用効果を発揮するものであり、アウタチ
ューブの構成については、すでに知られている種々の技
術の採用をなんら制限するものではない。
【0022】以上、本発明の具体例を詳細に説明した
が、これは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するも
のではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に
例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれ
る。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、
単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性
を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせ
に限定されるものではない。また、本明細書または図面
に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであ
り、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的
有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態に係わる押し引きコントロールケー
ブルを説明する一部破断斜視図である。
【図2】 図1のII−II線断面である。
【図3】 各部寸法D1,D2,d,D0を説明する図であ
る。
【図4】 実験を行った各コントロールケーブルについ
て、その緒言と、測定された座屈強度と荷重効率と摺動
抵抗をそれぞれ示す図である。
【図5】 D1/dをパラメータとして座屈強度を評価
したグラフである。
【図6】 D1/dをパラメータとして荷重効率を評価
したグラフである。
【図7】 D2/D1をパラメータとして座屈強度を評価
したグラフである。
【図8】 D2/D1をパラメータとして荷重効率を評価
したグラフである。
【図9】 主側線(副側線)の数をパラメータとして摺
動抵抗を評価したグラフである。
【図10】 芯線に圧縮残留応力を付加したときの耐久
性に関する実験結果を示す表である。
【図11】 耐久性を評価する実験の方法を説明するた
めの図である。
【図12】 芯線の材質を変えて耐久性を評価した実験
の結果を示す表である。
【符号の説明】
1:コントロールケーブル 2:アウタチューブ 3:インナケーブル 4:芯線 5:主側線 6:副側線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アウタチューブに摺動自在に挿通された
    インナケーブルが、芯線と、この芯線の周りに互いに間
    隔を置いて螺旋巻きされた複数の主側線と、各主側線の
    間に介在する副側線とを有して成る押し引きコントロー
    ルケーブルにおいて、(主側線の外径)/(芯線の外
    径)の値が0.42〜0.55であり、かつ、(副側線
    の外径)/(主側線の外径)の値が0.55〜0.85
    であることを特徴とする押し引きコントロールケーブ
    ル。
  2. 【請求項2】 主側線の数が5本である請求項1記載の
    押し引きコントロールケーブル。
  3. 【請求項3】 芯線は圧縮残留応力が付与された鋼線で
    ある請求項1または2記載の押し引きコントロールケー
    ブル。
  4. 【請求項4】 アウタチューブに摺動自在に挿通された
    インナケーブルが、芯線と、この芯線の周りに互いに間
    隔を置いて螺旋巻きされた複数の主側線と、各主側線の
    間に介在する副側線とを有して成る押し引きコントロー
    ルケーブルにおいて、(副側線の外径)/(主側線の外
    径)の値が0.55〜0.85であることを特徴とする
    押し引きコントロールケーブル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018053604A (ja) * 2016-09-29 2018-04-05 株式会社ハイレックスコーポレーション 柵構造体
KR101864010B1 (ko) * 2016-05-20 2018-06-07 주식회사 대동시스템 자동차 동력전달 케이블

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KR101864010B1 (ko) * 2016-05-20 2018-06-07 주식회사 대동시스템 자동차 동력전달 케이블
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