JP2003286289A - シランカップリング剤 - Google Patents

シランカップリング剤

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孫平 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規なシランカップリング剤を提供し、1分
子に2つ以上の官能基を導入し、その結果、官能基の単
位面積当たりの導入密度を高くし、無機材料上に結合さ
せることのできる有機材料の量を大幅に上昇させる手段
を提供すること。 【解決手段】 下記一般式で、示されるシランカップリ
ング剤。 【化1】 「式中、Yは-O-,-NH-,NR-を、;Xは-NH2,-OHを、;
a,b,c,dは各1〜100の整数(bとcは0でも
よい)を、;nは2〜100の整数を、;Rは低級アル
キルをそれぞれ意味する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なシランカッ
プリング剤に関する。更に詳しくは、末端に官能基を複
数個有するリンカーを提供することによって、無機材料
上への官能基の導入密度を上昇させる手段に関する。
【0002】
【従来の技術】シランコート剤は、無機材料と有機材料
を結合させるために用いられる。シランカップリング剤
は水により加水分解されてシラノールとなり、部分的に
縮合してオリゴマー状態になる。続いて、無機材料表面
に水素結合的に吸着し、さらに脱水縮合により強固に結
合する。このことにより、無機材料上にシランカップリ
ング剤を介して有機材料と結合する官能基、例えばアミ
ノ基、COOH基等を導入することができる。これまでのシ
ランカップリング剤は、1分子に1つの官能基しか持っ
ていなかった。このため、官能基の単位面積当たりの導
入密度は低く、無機材料上に結合させることのできる有
機材料の量には限界があった。(従来のシランカップリ
ング剤)
【化2】 「ここでXは-NH2,-OH、Rは低級アルキルをそれぞれ意
味する」
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、新規
なシランカップリング剤を提供し、1分子に2つ以上の
官能基を導入し、その結果、官能基の単位面積当たりの
導入密度を高くし、無機材料上に結合させることのでき
る有機材料の量を大幅に上昇させる手段を提供すること
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、1分子に複数
の官能基をもつシランカップリング剤を開発し、無機材
料上への官能基の導入密度を高めることに成功し、本発
明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、 1.
【化3】 「式中、Yは-O-,-NH-,NR-を、;Xは-NH2,-OHを、;a
とdは1〜100、bとcは0〜100の整数を、;n
は1〜100の整数を、;Rは低級アルキルをそれぞれ
意味する。」 2.aとdは1〜10、bとcは0〜10の整数であ
り、nが1〜10である前項1のシランカップリング
剤。 3.前項1又は2のシランカップリング剤による無機材
料への官能基の導入方法。 4.前項3の方法による遺伝子チップの調製方法。 からなる。
【発明の実施の形態】
【0006】本発明の、シランカップリング剤のイメー
ジ図は、以下である。
【化4】 「ここでXは-NH2,-OH、Rは低級アルキルをそれぞれ意
味する」Xを-NH2にすることで無限に官能基が増えてい
く可能性がある。
【0007】本発明のシランカップリング剤の一般式は
以下である。
【化5】 式中、式中、Yは-O-,-NH-,NR-を意味し、好適には、-N
H-が例示される。Rは低級アルキル基を意味し、炭素数
1〜3である。Xは、有機材料例えば塩基配列等と結合
する官能基(アミノ基、COOH基)の末端であり、-NH2,-
OHを意味する。a,b,c,dは各1〜100の整数を
意味するが(bとcは0でもよい)、一般的には各1〜
10の整数である。より一般的には1〜5の整数であ
る。nは2〜100の整数を意味するが、一般的には2
〜10の整数である。より一般的には2〜5の整数であ
る。
【0008】本発明の新規なシランカップリング剤の調
製は、自体公知方法に準じて達成できる。複数の官能基
を有する新規なシランカップリング剤は、例えば以下の
ようにして合成出来る。
【0009】かくして提供される新規シランカップリン
グ剤は、公知の方法で例えば水により加水分解されてシ
ラノールとなり、オリゴーマー状態から、無機材料表面
に水素結合的に吸着し、さらに脱水縮合されて固着さ
れ、無機材料への官能基の導入の方法が提供される。導
入された官能基は無機材料との結合1に対して少なくと
も2つ以上の官能基を保有しており、極めて官能基密度
の高い材料を提供する。この材料に、種々遺伝子情報を
担持する有機材料を官能基を介して固定化すれば、極め
て密度の高い効率的な例えば遺伝子チップの調製方法を
提供する。
【実施例】
【0010】実施例1 シランカップリング剤の合成以
下の反応式で処理を行った。
【0011】合成例として上記反応式で官能基の枝が2
つあるものの合成を示す。 合成法:(3-Chloropropyl)trimethoxysilane 2.0g(0.01
mole)をメタノール20mlにとかし、tri(2-aminoethyl)amine
3.0g(0.02mole)を加える、オートクレーフ゛中で100℃、20時間
攪拌反応させる。反応液を水に投入し、苛性ソータ゛水溶液
でアルカリ性にした後、エーテル抽出する。エ-テル層をボウ硝で乾
燥後、溶媒を留去する。得られた油状物をカラムクロマトで溶
出し、目的物を単離した。目的物は以下にように元素分
析により確認された。 Anal. Calcd.for C12SiH32O3N4; C:46.75 Si:9.09 H:10.39 N:18.18 Found C ;47.09 Si:9.03 H:10.01 N:17.69
【0012】官能基の枝が1個のものはN(CH2CH2NH2)3
の変わりにNH2CH2CH2NHCH2CH2NH2のdiethylenetriamine
3g(0.03mole)を用い10時間反応で行った(その他の操
作は同様)。得られたものは(CH3O)Si(CH2)3NHCH2CH2NC
H2CH2NH2である。(従来品レベル)
【0013】実施例2 無機材料への固定化 実施例1で合成した分子式
【化6】 のシランカップリング剤を2%水溶液とし1時間攪拌後、
これに顕微鏡用スライドガラスを浸漬した。1時間後ス
ライドガラスを洗浄し、余剰なシランカップリング剤を
除去した後、110℃で10分間焼いて、固定化した。
【0014】実施例3 有機材料の導入 このスライドガラスに5'末端にヒドロキシスクシンイミ
ド基を、鎖内にCy5導入した0.5mMのオリゴヌクレオチド
プローブを1μlずつ滴下し、1時間静置することによっ
てスライドガラス上にオリゴヌクレオチドプローブを固
定化した。また対照として、従来のシランカップリング
剤(KBM-603:N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピル
トリメトキシシラン、KBM-903:γ-アミノプロピルト
リメトキシシラン)で処理したスライドガラスを用いて
も行った。未反応の余剰のプローブを洗浄除去し、有機
材料の導入を完了した。
【0015】実施例4 評価 実施例3で得た、スライドガラス上に固定化されている
Cy5標識プローブの密度を蛍光強度によって評価した。
その結果を図1に示す。本発明のシランカップリング剤
で処理することにより、従来のシランカップリング剤に
比べて、約1.8倍の蛍光強度が観察された。すなわち、ス
ライドガラス上に導入された官能基の密度が増したこと
が明らかとなった。
【発明の効果】本発明は、従来のシランカップリング剤
に比べて、スライドガラス上に導入された官能基の密度
が増した試薬を提供することに成功した。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例4のスライドガラス上に固定化されてい
るCy5標識プローブの密度の蛍光強度で表した比較図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本田 建夫 神戸市西区室谷1丁目1−2 国際試薬株 式会社研究開発センター内 Fターム(参考) 4B024 AA11 CA09 HA12 4B029 AA07 AA23 BB20 CC08 FA01 4H049 VN01 VP01 VQ21 VQ35 VR21 VR43 VS01 VS12 VS21 VU22

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式で、示されるシランカップリン
    グ剤。 【化1】 「式中、Yは-O-,-NH-,NR-を、;Xは-NH2,-OHを、;a
    とdは1〜100、bとcは0〜100の整数を、;n
    は1〜100の整数を、;Rは低級アルキルをそれぞれ
    意味する。」
  2. 【請求項2】aとdは1〜10、bとcは0〜10の整
    数であり、nが1〜10である請求項1のシランカップ
    リング剤。
  3. 【請求項3】請求項1又は2のシランカップリング剤に
    よる無機材料への官能基の導入方法。
  4. 【請求項4】請求項3の方法による遺伝子チップの調製
    方法。
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