JP2003286269A - N−アリルオキサゾリドン、該化合物を含有する重合性組成物、該重合性組成物を重合してなる有機重合体及び該有機重合体の用途 - Google Patents

N−アリルオキサゾリドン、該化合物を含有する重合性組成物、該重合性組成物を重合してなる有機重合体及び該有機重合体の用途

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JP2003286269A
JP2003286269A JP2002090663A JP2002090663A JP2003286269A JP 2003286269 A JP2003286269 A JP 2003286269A JP 2002090663 A JP2002090663 A JP 2002090663A JP 2002090663 A JP2002090663 A JP 2002090663A JP 2003286269 A JP2003286269 A JP 2003286269A
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organic polymer
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JP2002090663A
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English (en)
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Ryoichi Seki
亮一 関
Mitsuki Okazaki
光樹 岡▲崎▼
Shiro Nakatsuka
史朗 中塚
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】有機重合体に親水性を付与し得る新規な化合
物、該化合物を用いた重合体組成物及び該重合性組成物
を重合して得られる有機重合体を提案すること。 【解決手段】オキサゾリドンの窒素原子にアリル基を有
する新規化合物であるN−アリルオキサゾリドンを提供
するとともに、該新規化合物及び該新規化合物と重合し
得る炭素−炭素二重結合を少なくとも一つ以上有する化
合物を含有する組成物及び該組成物を重合して有機重合
体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なN−アリル
オキサゾリドン、該化合物を含む重合性組成物、該重合
性組成物を重合して得られる有機重合体及び該有機重合
体の用途に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、様々な環境問題が顕在化し、全て
の分野に於いて環境を汚さないクリーンな製品・プロセ
スが要求されてきている。例えば、樹脂及び塗装材料の
硬化システムも例外ではなく、従来の熱硬化システムか
ら新しい放射線硬化システム等に移行することによっ
て、より省エネルギー化、短時間化、簡素化、脱VOC
(低揮発性有機化合物)化、低触媒・低添加剤化を図
り、環境への負荷を低減する動きが活発化している。
【0003】脱VOC化の動きを例に挙げると、196
0年代、米国に於ける大気汚染問題に端を発したVOC
問題は、カナダから始まったRC(レスポンシブル・ケ
ア)活動によって活性化され、現在、有機溶剤の排出規
制という形で、世界的規模で推し進められている。現在
の全世界のVOC総排出量は凡そ2000万トン/年と
推算され、その内自動車から1000万トン/年(主に
ディーゼル車)、塗装から350万トン/年にも達して
いると言う{ 工業材料,48(5),28-35 ( 2000年
)}。塗装からのVOCを減らす方法としては、溶剤の
代わりに水を用いる水性塗装材料、溶剤も水も使わない
紛体塗装材料への変換が極めて効果的で、現在、材料の
高親水化による水性塗装材料への移行、並びに高融点化
による紛体塗装材料への移行が急ピッチで進んでいる
{工業材料,48(5),28-35 ( 2000年 )}。
【0004】材料の親水性の指標となる代表的な物性値
として、水接触角が広く知られ(ぬれ技術ハンドブッ
ク,テクノシステム出版,2001年)、水接触角が0
°に近づくほど親水性が高い、即ち水がよく濡れる材料
(親水性材料)であるといわれている。
【0005】上記の脱VOC化塗装材料、建築物外壁に
親水性材料を用いることにより、これらの塗装面あるい
は外壁に付着した汚れ(外気疎水性物質等)が降雨及び
散水等によって除去される防汚染性(セルフクリーニン
グ性)を向上させることができ{高分子,44(5),
307、化工日報,2001年8月24日記事}、親水
性の向上に伴って防汚染性も向上し、水接触角で凡そ5
0°以下になると汚れなくなると報告されている{未来
材料,(1),36−41}。
【0006】特に、水接触角が20°以下になると、窓
ガラス、鏡、建築内装材料、農業用ビニールシート、眼
鏡レンズ、カメラレンズ等で見られる曇り・結露もほぼ
防止できることが報告されている(ぬれ技術ハンドブッ
ク,テクノシステム出版,2001年)。
【0007】さらに、高い親水性は、冷却フィン等で起
こる液滴形成及び汚染物質付着による熱交換効率低下を
抑制し(特開平07−18458号公報)、コンタクト
レンズの装着感も向上させる{SEED Co.,Lt
d 商品名シードS−1(医療用具承認番号21100
BZZ00557000)パンフレット}ことも報告さ
れている。
【0008】ところで、これらの用途に於いては、大型
であったり、構造が複雑であったり、精度が要求された
り、生産性、操作性、製品の柔軟性及び安全性が必要だ
ったり、透明性、光沢が必要だったり、さらに着色また
は染色が好まれたりする等、無機材料ではこれらの要求
を満足させることは困難な場合が多く、有機材料への要
求が高まっている。
【0009】親水性を有する有機重合体としては、ポリ
ビニルアルコール(水接触角36°、超親水超撥水化技
術,技術情報協会出版,2001年)、ポリイソプロピ
ルアクリルアミド(水接触角約44°、Langmuir,11,
2301,1995年)、ポリアクリロニトリル(水接触角53
°、Desalination,72,263,1989年)等のポリマー、
一風変わったものとしては、寒天ゲル(水接触角約20
°、Langmuir,10,2435,1994年)が知られている。
【0010】特に、水接触角が20°以下になると、窓
ガラス、鏡、建築内装材料、農業用ビニールシート、眼
鏡レンズ、カメラレンズ等で見られる曇り・結露もほぼ
防止できることが報告されている(ぬれ技術ハンドブッ
ク,テクノシステム出版,2001年)。
【0011】さらに、高い親水性は、冷却フィン等で起
こる液滴形成及び汚染物質付着による熱交換効率低下を
抑制し(特開平07−18458号公報)、コンタクト
レンズの装着感も向上させる{SEED Co.,Lt
d 商品名シードS−1(医療用具承認番号21100
BZZ00557000)パンフレット}ことも報告さ
れている。
【0012】ところで、これらの用途に於いては、大型
であったり、構造が複雑であったり、精度が要求された
り、生産性、操作性、製品の柔軟性及び安全性が必要だ
ったり、透明性、光沢が必要だったり、さらに着色また
は染色が好まれたりする等、無機材料ではこれらの要求
を満足させることは困難な場合が多く、有機材料への要
求が高まっている。
【0013】親水性を有する有機重合体としては、ポリ
ビニルアルコール(水接触角36°、超親水超撥水化技
術,技術情報協会出版,2001年)、ポリイソプロピ
ルアクリルアミド(水接触角約44°、Langmuir,11,
2301,1995年)、ポリアクリロニトリル(水接触角53
°、Desalination,72,263,1989年)等のポリマー、
一風変わったものとしては、寒天ゲル(水接触角約20
°、Langmuir,10,2435,1994年)が知られている。
【0014】しかしながら、これら公知の有機重合体
は、親水性が不充分で、リニアー構造であるために、機
機械的強度、耐熱性、耐水・耐薬品性等の物理的・化学
的な性質も充分であるとは言えず、更なる改良の余地が
あった。
【0015】一方、有機材料の表面に親水性を付与する
方法として、材料の表面に酸化チタンの光触媒反応層を
設ける方法(特開平11−58629号公報、特開平1
1−1659号公報)、シラノール基を利用した塗剤を
塗布する方法(特開平9−40907号公報、特開平9
−40908号公報、特開平11−21826号公
報)、コロナ放電処理後、シリル基及びイオン性親水基
(カルボキシル基)とポリビニルアルコールの層を設け
る方法(特開平9−76428号公報)、モルホリル基
含有フルオロシリコンリニアーオリゴマーを塗付する方
法(特開平09−241331号公報)、4級アンモニ
ウム塩基を利用した層を設ける方法(特開平10−29
6895号公報)、エッチング処理によって表面に微細
な窪みを多数形成する方法(特開平7−198290号
公報)、グラフト共重合によってアミド基、カルボキシ
ル基、水酸基等の活性水素基、またはスルホン酸ナトリ
ウム等のイオン性官能基等を表面に導入する方法(J.po
lym. sci.,part A:polym.chem.,32,1569,1994年、Mac
romlecules,25,6842,1992年)、表面を塩素酸−塩素
酸カリウム混合液で処理する方法(Polymer(Korea), 2
4,877,2000年)等が知られている。
【0016】しかしながら、有機材料の表面に親水性を
付与する方法においては、確かに高い水濡れ性を実現で
きる場合があるが、活性酸素放出による材料界面の分
解、光強度不足(室内、暗所等)による水濡れ性の喪
失、干渉縞の発生、コート層及び処理表面の強度及び耐
久性の不足、アルコキシシリル基の加水分解によるアル
コールの生成、活性水素基及びイオン性基等が引き起こ
す反応による性能・品質低下等の様々な問題を起こし易
い。
【0017】また、これらの表面改質法は、通常、特別
な工夫と特別な装置を必要とする場合が多く、さらに一
旦成形物を製造し、前処理等を行う必要があり、生産が
効率的とは言えず、コスト的に高くなる傾向にあり、場
合によっては安全性にも疑問が残る提案であった。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の公知
の親水性化方法が有する問題点の解決に有用な有機重合
体に親水性を付与し得る新規な化合物、該化合物を用い
た重合体組成物及び該重合性組成物を重合して得られる
有機重合体を提案することを目的とする。
【0019】本発明者らは、親水性を有する有機重合体
を得るべく種々検討する過程で、双極子モーメントが大
きい(凡そ3Debye以上)非プロトン性極性構造と
重合性官能基を併せもつ反応性化合物を重合して得られ
る重合体が、水酸基等のプロトン性極性構造を持つ重合
体よりも高い親水性を有することを見出した(特願20
01−332611号)。本発明者らは、この知見に基
づき、従来にない新たな高い親水性を有する有機重合体
を見出すべく種々検討する過程で、N−アリルオキサゾ
リドンを用いて得られる有機重合体が高い親水性を有す
ることを見出した。この知見をもとに本発明者らは鋭意
検討した結果、該有機重合体が前述の親水性材料の用途
に適した性質を有することをも見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0020】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、〔1〕
一般式(1)
【化2】 で表される化合物、〔2〕前記〔1〕記載の化合物を含
む重合性組成物、〔3〕前記〔2〕記載の重合性組成物
を重合して得られる有機重合体、〔4〕水接触角が30
°以下である前記〔3〕記載の有機重合体、〔5〕前記
〔3〕または〔4〕記載の有機重合体からなる成形体、
〔6〕前記〔3〕または〔4〕記載の有機重合体からな
る膜、である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の一般式(1)で表される化合物は、オキサゾリ
ドン骨格の窒素原子にアリル基を有することを特徴とす
る。
【0022】本発明のN−アリルオキサゾリドンの代表
的な合成方法として、オキサゾリドンの窒素原子にアリ
ル基を導入する方法を以下に示す。
【化3】
【0023】上記方法において、アリル基導入剤として
は、アリルクロライド、アリルブロマイド等のアリルハ
ライドが代表的であるが、アリルアルコールにアリール
(アルキル)スルホニルハライドを反応させて得られる
アリルスルホネート類を用いてもよい。
【0024】また、本反応においては、反応促進剤とし
て塩基が好ましく用いられる。例えば、苛性ソーダ、苛
性カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化リチウム、水
酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸
水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水素化ナトルム、
水素化マグネシウム、水素化カリウム、ナトリウム、マ
グネシウム、カルシウム、カリウム、ナトリウムメチラ
ート、t‐ブトキシカリウム、トリエチルエミン、トリ
ブチルアミン、ピリジン、ジメチルアニリン、トリエチ
レンジアミン、ヘキサメチレンテトラミン等が挙げら
れ、中でも苛性ソーダ、苛性カリウム、ナトリウムメチ
ラート、t‐ブトキシカリウム、水素化ナトリウム、ナ
トリウム等の比較的に強い塩基の方が好ましい結果を与
える場合がある。
【0025】さらに、反応速度を向上させる目的で、テ
トラエチルアンモニウムハロゲライド、テトラエチルア
ンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムハ
ロゲライド、トリメチルベンジルアンモニウムハロゲラ
イド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド等
の層間移動触媒等を、問題の無い範囲で必要な量だけ使
用してもよい。
【0026】反応溶媒は、基本的に反応基質や反応試
剤、生成物、又は触媒等と反応しない溶媒であれば、何
れの溶媒を使用しても良いが、比較的よく用いられる溶
媒としては、例えば、水、メタノール、アセトニトリ
ル、THF、ジオキサン、グライム、ジグライム、ジメ
チルホルムアミド、N,N’−ジメチル−エチレン尿
素、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等が挙げられる。
【0027】本発明のN−アリルオキサゾリドンは、そ
れ以外の反応性化合物と混合することにより、一般式
(1)で表される化合物を含む重合性組成物とすること
ができる。一般式(1)で表される化合物を含む重合性
組成物を構成する、一般式(1)で表される化合物以外
の反応性化合物としては、炭素−炭素二重結合を少なく
とも一つ以上有する化合物が好ましく用いられる。
【0028】反応性化合物について、代表的な化合物を
例示するならば、例えば、スチレン、イソプロペニルベ
ンゼン、ジビニルベンゼン、ジイソプロペニルベンゼ
ン、ビス{(メタ)アクリロイルオキシ}−ベンゼン、
ビス{(メタ)アクリロイルオキシメチル}−ベンゼ
ン、2,2−ビス{(メタ)アクリロイルオキシ−エチ
ルオキシ−エチルオキシ−フェニル}−プロパン、2,
2−ビス{(メタ)アクリロイルオキシ−エチルオキシ
−フェニル}−プロパン等の芳香族不飽和化合物類、
【0029】エチレングリコールジアリルカーボネー
ト、ジエチレングリコールジアリルカーボネート、グリ
シジルメタクリレート、イソシアナトエチルメタクリレ
ート、3−イソプロペニル−α,α−ジメチル−ベンジ
ルイソシアナート、ビニルアセテート、ビニルアルコー
ル、アリルアルコール、(メタ)アクリル酸、(メタ)
アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、エチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
ビス{(メタ)アクリロイルオキシメチル}−シクロヘ
キサン、ビス{(メタ)アクリロイルオキシメチル}−
トリシクロ [5.2.1.0.26]デカン、トリメチロールプロ
パントリス{(メタ)アクリレート}、N,N’,
N’’−トリス(アリル)−イソシアヌレート、N,
N’,N’’−トリス{(メタ)アクリロイルオキシ−
エチル}−イソシアヌレート等の脂肪族不飽和化合類、
【0030】N−ビニル−オキサゾリドン、N−アリル
オキシカルボニル−オキサゾリドン、N−(メタ)アク
リロイル−オキサゾリドン、N−アリルオキシカルボニ
ルオキシエチル−オキサゾリドン、N−(メタ)アクリ
ロイルオキシエチル−オキサゾリドン等のオキサゾリド
ン系不飽和化合物類、
【0031】N−ビニル−ピロリドン、N−アリル−ピ
ロリドン、N−アリルオキシカルボニル−ピロリドン、
N−(メタ)アクリロイル−ピロリドン、N−アリルオ
キシカルボニルオキシエチル−ピロリドン、N−(メ
タ)アクリロイルオキシエチル−ピロリドン等のピロリ
ドン系不飽和化合物類、
【0032】N−ビニル−N−メチル−アセトアミド、
N−アリル−N−メチル−アセトアミド、N−アリルオ
キシカルボニル−N−メチル−アセトアミド、N−(メ
タ)アクリロイル−N−メチル−アセトアミド、N−ア
リルオキシカルボニルオキシエチル−N−メチル−アセ
トアミド、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N
−メチル−アセトアミド、N,N−ジメチル−(メタ)
アクリルアミド、N,N−ジメチル−ビニルアミド、
N,N−ジメチル−アクリルアミド等のアミド系不飽和
化合物類、
【0033】ジビニルスルホン、ジアリルスルホン等の
スルホン系不飽和化合物類、
【0034】N,N’−ジメチル−N,N’−ジビニル
尿素、N,N’−ジメチル−N,N’−ジアリル尿素等
の尿素系不飽和化合物類、
【0035】N−メチル−N’−ビニル−エチレン尿
素、N−メトキシエチル−N’−ビニル−エチレン尿
素、N,N’−ジビニル−エチレン尿素、N−メチル−
N’−アリル−エチレン尿素、N−メトキシエチル−
N’−アリル−エチレン尿素、N,N’−ジアリル−エ
チレン尿素、N−アリルオキシカルボニル−N’−メチ
ル−エチレン尿素、 N,N’−ビス(アリルオキシカ
ルボニル)−エチレン尿素、N,N’−ビス(2−ヒド
ロキシ−3−アクリロイルオキシ−プロピル)−エチレ
ン尿素、N,N’−ビス{6−(N−メチル−イミダゾ
リジノニル−N’−)−2−(メタクリロイルオキシ)
−4−チアヘキシル}−エチレン尿素、N−メタクリロ
イルオキシ−N’−メチル−エチレン尿素、N−(アク
リロイルオキシ−エチル)−N’−メチル−エチレン尿
素、N−(メタクリロイルオキシ−エチル)−N’−メ
チル−エチレン尿素、N−(アクリロイルオキシ−エチ
ル)−N’−メトキシエチル−エチレン尿素、N−(メ
タクリロイルオキシ−エチル)−N’−メトキシエチル
−エチレン尿素、N−(グリシジル−オキシ−エチル)
−N’−メトキシエチル−エチレン尿素、N−(アクリ
ロイルチオ−エチル)−N’−メトキシエチル−エチレ
ン尿素、N−(アリルオキシカルボニルチオ−エチル)
−N’−メトキシエチル−エチレン尿素、N,N’−ビ
ス(アクリロイルオキシ−エチル)−エチレン尿素、
N,N’−ビス(メタクリロイルオキシ−エチル)−エ
チレン尿素、N,N’−ビス(アリルオキシカルボニル
オキシ−エチル)−エチレン尿素、N,N’−ビス(ア
クリロイルチオ−エチル)−エチレン尿素、N,N’−
ビス(アリルオキシカルボニルチオ−エチル)−エチレ
ン尿素等のエチレン尿素系不飽和化合物類、
【0036】N−(グリシジル)−N’−メチル−エチ
レン尿素、N,N’−ビス(グリシジル−オキシ−エチ
ル)−エチレン尿素、N,N’−ビス(グリシジル−チ
オ−エチル)−エチレン尿素、N,N’−ビス(チオグ
リシジル−チオ−エチル)−エチレン尿素等のエチレン
尿素系エポキシまたはチオエポキシ合物類が挙げられる
が、本発明がこれらの例示化合物のみに限定されるもの
ではない。
【0037】一般式(1)で表される化合物を含む重合
性組成物において、該重合性組成物中の一般式(1)で
表される化合物とそれ以外の反応性化合物の組成比は、
特に制限を設けるものではなく、得られる有機重合体に
要求する性質に応じて決定することができる。例えば、
一般式(1)で表される化合物とそれ以外の反応性化合
物の組成比を、重量比で9:1〜1:1の範囲とするこ
とで水接触角30°以下の有機重合体を得ることができ
る。
【0038】前述の一般式(1)で表される化合物を含
む重合性組成物を重合させることによりオキサゾリドン
骨格を含む有機重合体および該有機重合体からなる成形
体を得ることができる。
【0039】該重合性組成物の重合方法としては、一般
的な重合方法を用いることができ、例えば、溶液重合、
溶融重合等を用いることができる。
【0040】重合方式は、熱重合、放射線重合が代表的
で、目的に応じて、適時選択される。重合方式は、それ
ぞれの方式を単独で行うことができるが、熱重合と放射
線重合を組み合わせて行うことも可能である。
【0041】重合方式として、例えば、大型の成形物の
場合は熱重合が選択され易く、成形物が小型で短時間に
製造したい場合は放射線重合が選択される傾向にある。
外壁塗装等に代表されるような超大型塗装の場合は、太
陽光を用いた放射線重合が選択され易く、比較的小型の
塗装等には熱重合と放射線重合が適時選択される傾向に
ある。
【0042】熱重合は、通常、一般式(1)で表される
化合物または該化合物含む重合性組成物を加熱すること
によって行われる。加熱温度は、通常、室温または重合
性組成物の溶融温度以上から、目的とする有機重合体の
Tg以上点または凡そ300℃以下の範囲で行われる
が、重合の進行にあわせて室温付近から徐々に昇温して
いってもよい。
【0043】通常、熱重合を行う場合は、必要に応じ
て、ラジカル触媒、アニオン触媒、カチオン触媒等の熱
重合触媒が加えられる。
【0044】ラジカル触媒としては、例えば、アゾビス
イソブチロニトリル、過酸化ベンゾイル、ジ−3−メト
キシブチルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピル
パーオキシジカーボネート、α−クミルパーオキシネオ
デカノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキ
サノエート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5,−ト
リメチルヘキサノエート、ジクミルパーオキサイド、
1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリ
メチルシクロヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイ
ド等が挙げられる。
【0045】アニオン触媒としては、例えば、テトラブ
チルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウ
ムヒドロキシド、トリエチルアミン、トリブチルアミ
ン、ピリジン、N−メチルピロリドン、ピペラジン、ト
リフェルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリエタ
ノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプ
ロパノールアミン、4,4’−ジメチルアミノベンゾフ
ェノン、2−ジメチルアミノエチル安息香酸、ジメチル
アミノ安息香酸エチル、ジメチルアミノ安息香酸イソア
ミル、ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチ
ル、2−ジメチルアミノエチル安息香酸イソアミル、2
−ジメチルアミノエチル安息香酸−2−エチルヘキシ
ル、酢酸ナトリウム、燐酸カリウム、ナトリウムメトキ
シド等が挙げられる。
【0046】カチオン重合触媒としては、例えば、硫
酸、塩酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン
酸、燐酸、酢酸、プロピオン酸、ジブチル錫ジオキサイ
ド、ジメチル錫ジクロライド、ジブチル錫ジクロライ
ド、ジブチル錫ジラウレート、テトラブチル錫、三フッ
化ホウ素、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体、テ
トラエトキシチタン、チタンオキサイド、酸化アルミ、
フッ化アルミ等が挙げられる。
【0047】これら熱重合触媒の添加量は、一般式
(1)で表される化合物及びそれを含む組成物の種類に
よって大きく異なるため特に限定できないが、一般式
(1)で表される化合物または該化合物を含む組成物に
対して凡そ0.0001〜10wt%の範囲が好まし
く、0.001〜5wt%の範囲であればさらに好まし
い。
【0048】放射線重合の場合、熱重合と比較して、化
合物の種類・数等が限定されるが、重合そのものは極め
て早く、場合によっては僅か数秒で終了する。また、太
陽光等による簡便で広範囲な重合も可能で、工業的にも
極めて価値の高い重合方法と言える。
【0049】放射線としては、400〜800nmの可
視光、400nm以下の紫外線、及び電子線が挙げら
れ、通常、装置が高価な電子線よりも、比較的に安価な
紫外線または可視光線が好ましく用いられる。
【0050】但し、紫外線または可視光線が透過しない
場合等には、電子線が極めて効果的である。
【0051】電子線重合の場合は、重合触媒を必要とし
ない場合もあるが、問題のない範囲で光重合触媒を加え
てもよい。
【0052】例えば、紫外線を用いて重合する場合、低
圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メ
タルハライドランプ、パルスキセノンランプ、紫外線レ
ーザー、無電極放電ランプ等の光源が好ましく用いられ
る。
【0053】また触媒は、光重合触媒以外に、上記の熱
重合で用いられるラジカル触媒、アニオン触媒、カチオ
ン触媒等を併用してもよい。
【0054】光重合触媒としては、光ラジカル発生剤、
光アニオン発生剤、光カチオン発生剤等が挙げられる
が、光ラジカル発生剤、光カチオン発生剤が好ましく用
いられる。
【0055】光ラジカル発生剤としては、例えば、2,
2−ジメチル−2−ヒドロキシ−アセトフェノン、4−
フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチルジ
クロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2
−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1
−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒド
ロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ド
デシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパ
ン−1−オン、4−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)
ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン、2−メチル−1−{4−(メチルチオ)フェニル}
−2−モルホリルプロパン−1、ベンゾイン、ベンゾイ
ンメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾ
インイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエー
テル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン、ベ
ンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フ
ェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ア
リルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジ
フェニルサルファイド−3,3’−ジメチル−4−メト
キシベンゾフェノン、チオキサンソン、2−クロロチオ
キサンソン、2−メチルチオキサンソン、イソプロピル
チオキサンソン、2,4−ジクロロチオキサンソン、
2,4−ジメチルチオキサンソン、2,4−ジエチルチ
オキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソ
ン、1−フェニル1,2−プロパンジオン−2(O−エ
トキシカルボニル)オキシム、2,4,6−トリメチル
ベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、メチル
フェニルグリオキシレート、ジベンジル、9,10−フ
ェナンスレンキノン、ジベンズスベロン、2−エチルア
ンスラキノン、4’,4’’−ジエチルイソフタロキノ
ン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキ
シカルボニル)ベンゾフェノン等が挙げられる。
【0056】光カチオン発生剤としては、例えば、芳香
族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨー
ドニウム塩、ブレンステッド酸のオニウム塩または鉄芳
香族化合物塩等が挙げられるが、芳香族スルホニウム
塩、芳香族ヨードニウム塩、ブレンステッド酸の鉄芳香
族化合物塩が好ましく用いられる場合が多い。
【0057】芳香族スルホニウム塩としては、例えば、
トリフェニルスルホニウム四フッ化ホウ素塩、トリフェ
ニルスルホニウムヘキサフルオロフォスホニウム塩、ト
リフェニルスルホニウムヘキサフルオロアレセニウム
塩、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモ
ニウム塩、ジフェニルヨードニウム四フッ化ホウ素塩、
ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロフォスホニウム
塩、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアレセニウ
ム塩、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモ
ニウム塩等が挙げられる。また、フリーラジカルも発生
する芳香族スルホニウム塩の改良型として市販されてい
る商品名「Cyracure UVI−6974」(U
CC)、「Cyracure UVI−6990」(U
CC)、「オプトマー SP150」(旭電化工業)、
「オプトマー SP170」(旭電化工業)等も挙げら
れる。
【0058】ブレンステッド酸の鉄芳香族化合物塩とし
ては、商品名「CG24−061」(Ciba Gei
gy)が挙げられる。
【0059】これらの光重合触媒の添加量は、一般式
(1)で表される化合物及びそれを含む組成物の種類に
よって大きく異なるため特に限定できないが、それぞれ
独立して、一般式(1)で表される化合物または該化合
物を含む組成物に対して凡そ0.0001〜10wt%
の範囲が好ましく、0.001〜5wt%の範囲であれ
ばさらに好ましい。
【0060】一方、例えば、光重合触媒と熱重合触媒を
併用した可視光重合に於いて、所望の重合速度が得られ
ない場合、カンファーキノン等の光増感剤を加えると効
果的な場合がある。
【0061】一般式(1)で表される化合物を含む重合
性組成物は前述の重合方法により、種々の形態の有機重
合体とすることができる。例えば、鋳型内で重合させた
成形体、該重合性組成物を含有する塗料を塗装対象物の
表面に塗布して重合させた塗装膜等にすることが可能で
ある。
【0062】一般式(1)で表される化合物を含む重合
性組成物を重合して得られる有機重合体のなかには、公
知の有機重合体よりも親水性が高い、即ち、水接触角が
小さい有機重合体が得られるものがあることが明らかと
なった。例えば、一般式(1)で表される化合物を用い
ることにより、水接触角が30°以下の極めて高い親水
性を有する有機重合体を得ることができる。
【0063】本発明により得られる有機重合体のなかで
も、水接触角が小さい有機重合体は、公知の親水性を有
する有機重合体が使用されている親水性材料への適用が
期待できる。
【0064】本発明により得られる有機重合体が有する
親水性が高く水に濡れ易いという性質を利用すること
で、表面に付着して汚れの原因となる水不溶成分、外気
疎水性物質、自動車及び工場排気ガス等によるコークス
成分、皮脂、蛋白質等の親油性汚染物質等を降雨、散水
等によって汚染物質を浮き上がらせて脱離させる(セル
フクリーニング)機能、高湿度条件下での表面における
水滴の形成、曇りの発生、結露を抑制する機能を建物の
外壁、部屋の内壁・内装、自動車の外装・内装に付与し
たり、液滴形成及び汚染物質付着による熱交換効率低下
を抑制する機能を冷却フィンの表面に付与することが期
待できる。
【0065】このような機能が求められる材料として
は、防汚染材料、防曇り材料、結露防止材料の他に、例
えば、眼鏡レンズ、コンタクトレンズ、カメラレンズ、
ピップアップレンズ、透明フィルム、有機ガラス等の光
学材料、脱VOC化を目指した水性塗装材料または粉体
塗装材料、さらに具体的に例示すれば、砂漠緑地化また
は一般的な植物の成長促進等に用いられる保水材料、廃
水(液)吸収材料、船底塗装材料、ガーゼ、救急絆創
膏、オムツ等の体液吸収材、シップ等の外用貼付剤、芳
香剤等の薬剤含有粘着材料、保冷剤用ゲル材料、道路凍
結防止材料、コンクリート添加材料、(光)接着剤用材
料、テープ用材料、光硬化歯科材料、ディスプレイ隔壁
用材料、整髪剤添加剤、シャンプー・リンス・コンディ
ショナー・ボディー洗浄剤等の界面活性剤用添加材料、
界面活性剤、(光硬化)インク、印刷凸版用材料、イン
クジェット用添加材料、インクジェット用シート・コピ
ー用紙用添加剤、(カラー)トナー用材料、磁気ディス
ク・磁気テープ用バインンダー、フォトレジスト用材
料、フィルムレジスト用材料、超伝導材料マトリックス
用材料、血液保存容器、プラスチック成形品用材料等が
挙げられる。
【0066】なお、一般式(1)で表される化合物を含
む重合性組成物には、所望する物性、特性、目的及び用
途等に応じて、鎖延長剤、架橋密度向上剤、硬化剤、触
媒、助触媒、重合触媒、光増感剤、遅延剤、重合防止
剤、紫外線吸収剤、安定剤、色素、塗料、顔料、染料、
インク、感光剤、発光剤、香料、殺菌剤、バインダー、
フィラー、ポリマー、充填剤、ガラス、金属、金属酸化
物、有機金属、塩、増量剤、離型剤、界面活性剤、発泡
剤、炭酸ガス、空気、不活性ガス、水、溶剤等の有機・
無機化合物を添加することもできる。
【0067】前述の添加剤として、例えば、硫黄原子を
有する反応性化合物を共重合成分として加えることによ
って、高い屈折率を付与したり、(メタ)アクリル酸等
の重合性活性水素成分を配合することによってさらに高
い密着性等を付与したり、銀、リチウム等の金属、また
は(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩等の有機金属塩、
またはヨウ素及びヨードニウム塩等を加えることによっ
て、透明性は損なわれる場合があるものの、殺菌・抗菌
性を付与したりする等、本発明の有機重合体の性質を大
幅に変化させたり、新たな機能を付与したりすることも
可能である。
【0068】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明がこれら実施例のみに限定されるもので
はない。
【0069】ポリマー合成時の一連の操作等は、特に断
りがない限り、室温で行った。水接触角の測定は、協和
界面科学社製CA−V型を用いて、室温(25℃)で測
定し、測定対象材料上の水滴について、任意の5点の測
定結果平均値を測定結果とした。
【0070】実施例1 N−アリル−オキサゾリドン(ALOZ)の合成 反応フラスコにテトラヒドロフラン(THF)700m
lと2-オキサゾリドン43.5g(0.50mol)を
装入し、冷却しながら、60wt%水素化ナトリウム2
0g(0.50モル)を25〜30℃で徐々に加えた後、
60℃で2時間熟成した。次いで、内温を25〜30℃
に調節しながらアリルブロマイド60.5g(0.50
モル)を1時間以上かけて滴下した後、50〜60℃で
2時間保持した。
【0071】室温まで冷却後、濾過し、濾液を減圧濃縮
した。得られた残液をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーで精製して、純度98%のN−アリル−オキサゾリ
ドン(ALOZ)を36.4g得た(純換収率=56
%)を得た。ALOZの同定データは以下の通りであ
る。 1H−NMR → 図1参照
【0072】実施例2 ポリマーの製造−1 純度98%のALOZ10.0g、とN,N’−ビス
(メタクリロイルオキシ−エチル)−エチレン尿素1
0.0gの混合液に、光開始剤として2,2−ジメチル
−2−ヒドロキシ−アセトフェノン200mg(1.0
wt%)、ラジカル触媒としてt−ブチルパーオキシ−
2−エチルヘキサノエート200mg(1.0wt
%)、内部離型剤としてビス(5−n−ブトキシ−1,
4−ジメチル−3−オキサペンチル)を加えて、混合減
圧脱泡をい、強度100〜130mW/cm2の紫外線
を照射して硬化させ、80〜120℃でアニールを行っ
た。得られた樹脂は透明で、水接触角は9°であった。
結果を表1に掲載する。
【0073】比較例1〜4 市販のスライドガラスと汎用樹脂の接触角を測定した。
結果を表−1に掲載する。
【0074】比較例5〜7 参考例1と同様にして重合を行った。得られた樹脂の物
性を表−1に掲載する。
【0075】
【表1】
【0076】比較例8 アクリル酸を、参考例1の条件で樹脂化を試みたとこ
ろ、重合はしたが、得られた樹脂は無数のヒビ・割れが
あり、発泡していた。接触角は測定できなかった。
【0077】
【発明の効果】本発明により、新規化合物であるN−ア
リルオキサゾリドンを提供することができる。更に、N
−アリルオキサゾリドンは高い親水性と透明性を有する
物理的化学的に安定な有機重合体を容易に与える為、防
汚染材料、防曇り材料、塗装材料、結露防止材料、吸水
(液)材料、及び光学材料等の機能性材料分野に好適に
使用できる。また、高い濡れ性と透明性を確保する為
に、従来のような特別な工夫、装置、並びに煩雑で余計
な操作を必要としない。
【0078】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたN−アリルオキサゾリドン
(ALOZ)の1H−NMRチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C056 AA01 AB01 AC02 AD01 AE02 BA01 BB04 BC02 4F071 AA37 AF30 BB01 BC01 BC03 4J100 AL66Q AQ15P BA37 CA01 CA04 JA33

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 で表されるN−アリルオキサゾリドン。
  2. 【請求項2】一般式(1)で表される化合物を含む重合
    性組成物。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の重合性組成物を重合して
    得られる有機重合体。
  4. 【請求項4】水接触角が30°以下である請求項3記載
    の有機重合体。
  5. 【請求項5】請求項3または請求項4記載の有機重合体
    からなる成形体。
  6. 【請求項6】請求項3または請求項4記載の有機重合体
    からなる膜。
JP2002090663A 2002-03-28 2002-03-28 N−アリルオキサゾリドン、該化合物を含有する重合性組成物、該重合性組成物を重合してなる有機重合体及び該有機重合体の用途 Pending JP2003286269A (ja)

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