JP2003286090A - 光通信デバイス用基材及び光通信デバイス - Google Patents

光通信デバイス用基材及び光通信デバイス

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JP2003286090A
JP2003286090A JP2002196211A JP2002196211A JP2003286090A JP 2003286090 A JP2003286090 A JP 2003286090A JP 2002196211 A JP2002196211 A JP 2002196211A JP 2002196211 A JP2002196211 A JP 2002196211A JP 2003286090 A JP2003286090 A JP 2003286090A
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明彦 坂本
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Hitoshi Uehara
仁 上原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 短時間で撥水処理が可能で、高温高湿雰囲気
に長期間曝されても負膨張性を示すセラミックスあるい
はガラスセラミックスからなる基材の熱膨張係数がほと
んど変化せず、ヒステリシスが低減された光通信デバイ
ス用基材及びポリマー系接着剤を使用しても光部品が基
材と強固に固定できる光通信デバイスを提供することを
目的とする。 【構成】 −40〜100℃の温度範囲において−10
〜−120×10-7/℃の負の熱膨張係数を有するセラ
ミックスあるいはガラスセラミックスからなる光通信デ
バイス用基材において、シロキサン化合物あるいはシラ
ザン化合物から選ばれる有機珪素化合物の1種又は2種
以上を含む溶液によって処理されてなることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、負の熱膨張係数を
有する光通信デバイス用基材及びその基材上に正の熱膨
張係数を有する光部品を固定してなる光通信デバイスに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】光通信技術の進歩に伴い、光ファイバを
用いたネットワークが急速に整備されつつある。ネット
ワークの中では、複数の波長の光を一括して伝送する波
長多重技術が用いられるようになり、波長フィルタ、カ
プラ、導波路等が重要な光通信デバイスになりつつあ
る。
【0003】この種の光通信デバイスの中には、温度に
よって特性が変化し、屋外での使用に支障をきたすもの
があるため、このような光通信デバイスの特性を温度変
化によらずに一定に保つ技術、いわゆる温度補償技術が
必要とされている。
【0004】温度補償を必要とする光通信デバイスの代
表的なものとして、ファイバブラッググレーティング
(以下、FBGという)がある。FBGは、光ファイバ
のコア内に格子状に屈折率変化を持たせた部分、いわゆ
るグレーティング部分を形成した光通信デバイスであ
り、下記の式1に示した関係に従って、特定の波長の光
を反射する特徴を有している。このため、波長の異なる
光信号が1本の光ファイバを介して多重伝送される波長
分割多重伝送方式の光通信システムにおける重要な光通
信デバイスとして注目を浴びている。
【0005】λ=2nΛ …(式1) ここで、λは反射波長、nはコアの実効屈折率、Λは格
子状に屈折率に変化を設けた部分の格子間隔を表す。
【0006】しかしながら、このようなFBGは、温度
が変化すると反射中心波長が変動するという問題があ
る。反射中心波長の温度依存性は、式1を温度Tで微分
して得られる下記の式2で示される。
【0007】 ∂λ/∂T=2{(∂n/∂T)Λ+n(∂Λ/∂T)} =2Λ{(∂n/∂T)+n(∂Λ/∂T)/Λ} …(式2) この式2の右辺第2項の(∂Λ/∂T)/Λは光ファイ
バの熱膨張係数に相当し、その値はおよそ0.6×10
-6/℃である。一方、右辺第1項は光ファイバのコア部
分における屈折率の温度依存性であり、その値はおよそ
7.5×10-6/℃である。つまり、反射中心波長の温
度依存性はコア部分の屈折率変化と熱膨張による格子間
隔の変化の双方に依存するが、大部分は屈折率の温度変
化に起因していることが分かる。
【0008】このような反射中心波長の変動を防止する
ための手段として、温度変化に応じた張力をFBGに印
加しグレーティング部分の格子間隔を変化させることに
よって、屈折率変化に起因する成分を相殺する方法が知
られている。
【0009】この具体例として、予め板状に成形した原
ガラス体を結晶化して得られる負の熱膨張係数を有する
ガラスセラミック基板に、所定の張力を印加したFBG
を接着固定することによって、FBGの張力をコントロ
ールしたデバイスが特表2000−503967号公報
に示されている。
【0010】上記デバイスは、温度が上昇すると基板が
収縮し、光ファイバのグレーティング部分に印加されて
いる張力が減少する。一方、温度が低下すると基板が伸
長して光ファイバのグレーティング部分に印加されてい
る張力が増加する。この様に、温度変化によってFBG
にかかる張力を変化させることによってグレーティング
部分の格子間隔を調節することができ、これによって反
射中心波長の温度依存性を相殺することができる。
【0011】また、このような基材を用いた光通信用デ
バイスは、FBGの接着固定のために、ガラス、ポリマ
ー、または金属が使用可能であるが、高効率でデバイス
を生産するためには、ポリマー、特にエポキシ系接着剤
が適していることが記載されている。
【0012】また、特表2000−503967号公報
では、このガラスセラミック基材が負の熱膨張係数を有
する理由を以下のように説明している。このガラスセラ
ミック基材は、微小亀裂(マイクロクラック)を有する
とともに、c軸方向に負に大きな熱膨張係数を有し、a
軸方向には正の熱膨張係数を有する結晶相(β−ユーク
リプタイト固溶体)を含有する。また、結晶相のa軸方
向において、結晶相は冷却時に収縮するが、微小亀裂の
すき間が大きくなることによって、ガラスセラミック基
材の冷却時の収縮は抑制される。一方、結晶相のc軸方
向において、結晶相は微小亀裂によって左右されずに冷
却時に膨張する。その結果、ガラスセラミック基材は、
a軸方向の正の熱膨張係数の寄与が小さく、c軸方向の
負の熱膨張係数の寄与が大きいため、負の熱膨張係数を
有するようになる。
【0013】しかし、このガラスセラミック基材は、熱
膨張のヒステリシスが大きく、それに伴いFBGの反射
中心波長のヒステリシスが大きいため、温度変化によっ
てFBGの反射中心波長の変動が大きいという問題を有
していた。尚、熱膨張のヒステリシスとは、温度変化に
よって材料が膨張、収縮する際に、昇温過程の膨張挙動
と降温過程のそれが一致しない現象を示す。
【0014】これに対し、特表2000−503967
号公報には、ガラスセラミック基材の熱膨張のヒステリ
シスを低減する目的で、400〜800℃の温度で、熱
サイクル処理を行い、内部構造を安定化させる方法が開
示されているが、このような方法で低減された熱膨張の
ヒステリシスは、温湿度の環境変化に対して不安定であ
り、初期の値を維持することが困難である。また、この
ような熱処理は、製造プロセスを複雑にするため、コス
トが高くなるという問題も有している。
【0015】また、WO01/04672号公報には、
β−石英固溶体またはβ−ユークリプタイト固溶体を主
結晶とする多結晶体(粉末の焼結体からなるセラミック
ス)からなり、X線回折測定において主ピークを与える
結晶面の面間隔が3.52Åより小さく、負の膨張係数
を有する温度補償用部材をFBGの基材として用いる
と、FBGの反射中心波長の温度依存性を抑制できると
ともに、熱膨張のヒステリシスを低減できることが開示
されている。尚、このセラミックスは、内部の結晶粒界
に粒界空隙を有し、異方性の熱膨張挙動を示すβ−石英
固溶体あるいはβ−ユークリプタイト固溶体を有してい
るため、上記したガラスセラミックスと類似のメカニズ
ムで負の熱膨張係数を有するものである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たガラスセラミックスやセラミックスを基材として用い
たデバイスは、高温高湿雰囲気に長期間曝されると基材
内部に水分を吸収し負膨張特性を得るために必要な微小
亀裂や粒界空隙を水と基材との反応生成物が埋め、その
結果、熱膨張係数が正の方向にシフトするため、デバイ
スとしての所定の性能が維持し難くなるという問題点を
有していた。
【0017】これに対し、特開2000−327372
号公報には、ガラスセラミック基材表面を、下記の化学
式(5)で示されるシランを含む溶液で被覆処理するこ
とによって、水と基材とが接触しないようにし、上記問
題を解決できることが開示されている。
【0018】
【化5】
【0019】ここで、R6は、Fを含んでも良い炭素数
1〜10の炭化水素基であり、Zは、メチル基、エチル
基を含む1価炭化水素基である。ところが、波長分割多
重伝送方式の光通信システムにおいて、より多くの情報
を伝達するためにはより多くの光を多重化する必要があ
り、それに伴い、FBGの反射中心波長の温度依存性を
さらに小さくすることが要求されているが、特開200
0−327372号公報に開示されたシラン溶液を用い
ても、ガラスセラミック基材に対しての撥水効果が依然
として不十分で、長期間高温高湿に曝されると負膨張性
を示すガラスセラミック基材の熱膨張係数がわずかなが
ら変化してしまい、FBGの反射中心波長の温度依存性
が不十分であるという問題点を有している。
【0020】また、光通信用デバイス基材上に、生産効
率の高いポリマー系接着剤、特にエポキシ系樹脂、シリ
コーン系樹脂、アクリル系樹脂等からなる接着剤を用い
て、正の熱膨張係数を有する光部品、例えばFBGを固
定する場合、基材の処理剤として化学式(5)のシラン
を含む溶液を用いると、接着剤の接着力が低くなり、あ
るいは接着しないため、光部品を基板に安定して固定す
ることができない。
【0021】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、短時間で撥水処理が可能で、高温高湿雰囲気に長
期間曝されても負膨張性を示すセラミックスあるいはガ
ラスセラミックスからなる基材の熱膨張係数がほとんど
変化せず、熱膨張のヒステリシスが低減された光通信デ
バイス用基材及びポリマー系接着剤を使用しても光部品
が基材と強固に固定できる光通信デバイスを提供するこ
とを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、シラン溶
液は、基材内部まで浸透しやすいものの、重合速度が遅
く、十分に重合させようとしても揮発するため、水の浸
入を抑制するのに必要な十分な膜厚が得られず、基材内
部に水がわずかながら浸入することになり、熱膨張係数
の変化を抑制する効果が低く、また、シラン溶液を用い
て、十分な撥水性を得るためには、シラン処理の回数を
増やす必要があり、非効率的であるという問題点を明確
にし、シラン溶液の替わりにシロキサン化合物あるいは
シラザン化合物から選ばれる有機珪素化合物の1種又は
2種以上を含む溶液を用いることによって、上記目的が
達成できることを見出し、本発明として提案するもので
ある。
【0023】即ち、本発明の光通信デバイス用基材は、
−40〜100℃の温度範囲において−10〜−120
×10-7/℃の負の熱膨張係数を有するセラミックスあ
るいはガラスセラミックスからなる光通信デバイス用基
材において、シロキサン化合物あるいはシラザン化合物
から選ばれる有機珪素化合物の1種又は2種以上を含む
溶液によって処理されてなることを特徴とする。
【0024】また、本発明の光通信デバイスは、−40
〜100℃の温度範囲において−10〜−120×10
-7/℃の負の熱膨張係数を有するセラミックスあるいは
ガラスセラミックスからなる基材上に正の熱膨張係数を
有する光部品を固定してなる光通信デバイスにおいて、
基材が、シロキサン化合物あるいはシラザン化合物から
選ばれる有機珪素化合物の1種又は2種以上を含む溶液
によって処理されてなることを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の光通信デバイス用基材
は、シロキサン化合物あるいはシラザン化合物から選ば
れる有機珪素化合物の1種又は2種以上を含む溶液によ
って処理されてなるため、高温高湿雰囲気に長期間曝さ
れても負膨張性を示すセラミックスあるいはガラスセラ
ミックスからなる基材の熱膨張係数が変化しない。すな
わち、シロキサン化合物あるいはシラザン化合物から選
ばれる有機珪素化合物の1種又は2種以上を含む溶液を
用いて基材の撥水処理を施すと、シロキサン化合物は、
基材表面で樹脂化しやすく、又、シラザン化合物は基材
との反応性が高いため、短時間で撥水処理が可能で、基
材表面十分な被覆層を得ることができ、基材全体の撥水
性が高くなり、基材を高温高湿雰囲気に長期間曝しても
基材内部に水が浸入せず、負膨張特性を得るために必要
な空隙を、水と基材との反応生成物が埋めることがない
ため、熱膨張係数が安定し、デバイスとしての所定の性
能が維持できる。
【0026】また、本発明の光通信デバイス用基材は、
熱膨張のヒステリシスが小さくなるという効果も有す
る。すなわち、シロキサン化合物あるいはシラザン化合
物から選ばれる有機珪素化合物の1種又は2種以上を含
む溶液を用いて基材に撥水処理を施すと、基材表面の表
面エネルギーが小さくなり、降温時において、微小亀裂
あるいは粒界空隙が広げられるのを妨げる力が小さいた
め、熱膨張のヒステリシスが生じにくく、温度の変動に
よるFBGの反射中心波長の変動を抑制できる。
【0027】本発明の光通信デバイス用基材は、−40
〜100℃の温度範囲において、昇温時と降温時での寸
法差が最大となる温度で、最大寸法変化率が22ppm
以下であると、温度変化による光通信デバイス、すなわ
ちFBGの反射中心波長の変動が生じにくくなるため好
ましい。
【0028】尚、最大寸法変化率は熱膨張のヒステリシ
スを表し、図2及び次式に示すように、40℃における
降温時の基材の寸法(L1)と昇温時の基材の寸法
(L2)との差を室温における基材の寸法(LR)で割っ
て求めた。
【0029】最大寸法変化率(ppm) = (|L1
−L2|/LR)×106 本発明の光通信デバイス用基材を処理する溶液として
は、以下に示すシロキサン化合物あるいはシラザン化合
物から選ばれる有機珪素化合物の1種又は2種以上を含
む溶液が好適である。
【0030】シロキサン化合物は下記一般化学式(1)
で表わされる有機珪素化合物が好適である。
【0031】
【化6】
【0032】ここで、R1は同一、或いは、異なってい
ても良い炭素数3〜20、好ましくは4〜10の1価炭
化水素基で、具体的には、直鎖状、又は、分岐状の、プ
ロピル基、ブチル基、へキシル基、オクチル基、デシル
基、ドデシル基、オクタデシル基、フェニル基等であ
る。Xは、同一、或いは、異なっていても良い炭素数1
〜10、好ましくは1〜5の1価炭化水素基で、具体的
には、メチル基、エチル基、プロピル基である。また、
aは、0〜2の数、bは、0〜2の数であり、a+b=
(m+2)/mを満足する。mは、構造単位の繰り返し
数を意味し、m≧2であるので、化学式(1)のシロキ
サン化合物は、2量体以上のオリゴマーであることを示
している。ただし、シロキサン化合物は、全て同じ構造
単位の繰り返し数を有するものではなく、複数の構造単
位の繰り返し数を有するオリゴマーの混合物であるた
め、mは、それらの構造単位の繰り返し数の平均値を指
している。
【0033】また、化学式(1)のシロキサン化合物
は、アルキルトリアルコキシシランの加水分解縮合によ
り、製造する事ができる。別のシロキサン化合物として
は、下記一般化学式(2)で表わされる有機珪素化合物
が好適である。
【0034】
【化7】
【0035】ここで、R2は、メチル基で、R3は、同
一、或いは、異なっていても良い炭素数3〜20の1価
炭化水素基であり、具体的には、プロピル基、オクチル
基、オクタデシル基、フェニル基等である。また、
1、Y2及びY3は、R2、R3又は下記の化学式(3)
で表される基である。
【0036】
【化8】
【0037】ここで、Aは、酸素原子、或いは、炭素数
2〜10の2価炭化水素基で、例えば、エチレン基、プ
ロピレン基、フェニレン基が例示されるが、特に、酸素
原子又はエチレン基が好ましい。R4は、炭素数1〜1
0の1価炭化水素基であり、メチル基、エチル基、プロ
ピル基が例示される。
【0038】pは、0〜5、qは0〜50、rは、0〜
50である。化学式(2)のシロキサン化合物は、1分
子中に、少なくとも一つの化学式(3)の基を含む。シ
ラザン化合物としては、下記の一般化学式(4)で表わ
される有機珪素化合物が好適である。
【0039】
【化9】
【0040】ここで、R5は、同一、或いは、異なって
いても良い炭素数3〜20の1価炭化水素基で、具体的
には、直鎖状、又は、分岐状のプロピル基、ブチル基、
へキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、オク
タデシル基、フェニル基等が例示できる。
【0041】化学式(4)のシラザン化合物は、対応す
るハロシラン(好適にはクロロシラン)とアンモニアの
反応で得られるシラザンオリゴマーで、有機溶剤に溶解
させて使用するのが望ましい。
【0042】使用する溶剤としては、シロキサン化合物
には、これを溶解できる溶剤であるアルコール、ケト
ン、エステル、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素等が使
用できるが、特に、エチルアルコール、イソプロピルア
ルコール等のアルコールが好ましい。
【0043】シラザン化合物の反応性が強いため、シラ
ザン化合物の溶剤としては、非水溶剤が用いられ、特
に、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ヘキサ
ン、オクタン、工業用ガソリン等の脂肪族炭化水素が好
ましい。
【0044】本発明の光通信デバイス用基材は、シロキ
サン化合物あるいはシラザン化合物が0.03〜0.2
質量%付着してなると、高温高湿雰囲気に長時間曝され
ても基材の熱膨張係数がほとんど変化しないため好まし
い。すなわちシロキサン化合物あるいはシラザン化合物
の付着量が0.03質量%よりも少ないと、撥水効果に
乏しく、0.2質量%より多いと、シロキサン化合物や
シラザン化合物が未重合な状態で基材内部に残存し、高
温高湿雰囲気に曝された際に、未重合物が重合し、基材
の熱膨張係数が変化するため好ましくない。
【0045】本発明の光通信デバイス用基材は、−40
〜100℃の温度範囲において−10〜−120×10
-7/℃の負の熱膨張係数を有するセラミックスあるいは
ガラスセラミックスを、シロキサン化合物あるいはシラ
ザン化合物から選ばれる有機珪素化合物の1種又は2種
以上を含む溶液によって処理し、有機溶剤を用いて基材
内部を洗浄することによって、シロキサン化合物やシラ
ザン化合物の付着量を0.03〜0.2質量%にするこ
とが可能となる。
【0046】尚、有機溶媒は、アルコール、トルエン、
キシレン等が使用可能であるが、作業環境を考慮する
と、IPA(イソプロピルアルコール)が好ましい。ま
た、溶液の濃度は、特に制限はないが、2〜30質量%
が好ましい。また、本発明の光通信デバイス用基材は、
正の熱膨張係数を有する光部品をデバイスの生産効率が
高いポリマー系接着剤、特にエポキシ系接着剤で接着固
定する際、光通信デバイス用基材の撥水処理溶液とし
て、化学式(1)や化学式(2)に示すシロキサン化合
物あるいは、化学式(4)に示すシラザン化合物から選
ばれる有機珪素化合物の1種又は2種以上を含む溶液を
用いるため、これらの化合物の官能基の表面エネルギー
が、ポリマー系接着剤、特にエポキシ系接着剤とほぼ同
等であるため、基材表面に対する接着剤の濡れがよくな
り、接着が外れたり緩んだりせず、高い接着強度が得ら
れるため好ましい。
【0047】なお、基材表面に対する接着剤の濡れ性
は、接触角によって評価でき、接触角が10°〜45°
であると接着が外れたり緩んだりせず、強固な接着力が
得られるため、温度補償機能の喪失や劣化をまねきにく
い。
【0048】本発明で使用する基材は、β−石英固溶体
またはβ−ユークリプタイトを主結晶とするセラミック
スあるいはガラスセラミックス、またはZr及びHfの
少なくともいずれかを含むリン酸タングステン酸塩また
はタングステン酸塩を主結晶とする多結晶体セラミック
スのいずれかから構成されている。特に、基材が、β−
ユークリプタイトまたはβ−石英固溶体を主結晶とする
セラミックスあるいはガラスセラミックスからなると、
機械加工性が良いため好ましい。
【0049】また、本発明で使用する基材が粉末焼結体
からなると、使用する粉末粒径や焼成条件を変化させる
ことによって、機械的強度を劣化させることなく、ま
た、光部品を接着する際に有利な表面粗さに調整しやす
く好ましい。
【0050】本発明で使用するポリマー接着剤として
は、エポキシ系接着剤が好適であるが、その他にもシリ
コーン系あるいはアクリル系接着剤が使用可能である。
【0051】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。表1及び2に、本発明の実施例1〜10を示す。
また、表3に比較例1〜3を示す。また、図1は、本発
明における実施例の光通信用デバイスを示す平面図を、
図2は、昇温時と降温時の基材の寸法変化、いわゆる熱
膨張のヒステリシスを示すグラフであり、また図3は、
長期耐久性試験の結果を示すグラフである。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
【表3】
【0055】(実施例)まず、β−石英固溶体からなる
セラミックス(粉末の焼結体からなるセラミックス)か
らなり、長さが40mm、幅4mm、厚さ3mmの寸法
を有する基材1を用意した。その上面には全長にわたっ
て深さ0.6mmのスリット1aが形成されている。基
材1を表1及び2に示すシロキサン化合物を含む溶液に
浸し、10分間超音波振動を与える。その後、100℃
にて10〜30分乾燥し、基材1を洗浄剤に浸漬し、1
0分間超音波洗浄を行った。
【0056】次に、撥水処理を行った基材1のスリット
1a中に、FBG2を挿入し、基材1の両端付近の2点
をエポキシ系接着剤3(協立化学産業(株)製XOC−
02THK)を用い、FBG2と基材1を接着固定する
ことによって実施例1〜10の光通信デバイス10を作
製した(図1)。尚、FBG2と基材1との接着は、3
500mW/cm2の出力を有するメタルハライドラン
プを使用し、300〜400nmの紫外線(UV)を2
秒間照射した後、100℃で5分間熱処理して、接着剤
を硬化させて行った。
【0057】(比較例)処理溶液としてアルキル系シラ
ン溶液を用い、洗浄剤で洗浄しなかった以外は実施例と
同様にして比較例1の光通信デバイスを作製した。ま
た、処理溶液としてフッ素系シラン溶液を用いた以外は
比較例1と同様にして比較例2の光通信デバイスを作製
した。撥水処理や洗浄を行わなかった以外は実施例と同
様にして比較例3の光通信デバイスを作製した。但し、
比較例の1、2においては基材1をそれぞれの溶液に浸
し、10分間超音波振動を与えた後、100℃にて60
〜120分乾燥した。
【0058】こうして作製した実施例及び比較例の光通
信デバイスの特性について評価し、その結果をそれぞれ
表1〜3に示す。基材の熱膨張係数及び最大寸法変化率
は、−40〜100℃の温度範囲で、昇温速度及び降温
速度を毎分1℃とし、ディラトメーター(マックサイエ
ンス製)によって測定した。
【0059】結晶相は、X線回折装置によって同定し、
接触角は、基材表面にエポキシ系接着剤を0.5cm3
滴下し、接触角度計(協和界面科学製)によって測定し
た。長期耐久性試験は、基材を75℃、90%の高温高
湿雰囲気で500時間放置し、長期耐久性試験前後での
基材の熱膨張係数を測定して評価した。特に実施例2に
ついては上記条件により高温高湿雰囲気で3000時間
放置し、基材の熱膨張係数を測定して評価した。FBG
の引き剥がし試験はFBGを撥水処理した基材にエポキ
シ系接着剤を用いて固定した後、FBGと基材を引っ張
り、剥離強度を評価した。
【0060】シロキサン化合物の付着量は、撥水処理前
と洗浄処理後の基材の質量変化から、シラン化合物の付
着量は、撥水処理前と乾燥後の基材の質量変化から求め
た。表1、2から明らかなように、実施例1〜10の光
通信用デバイスは、長期耐久性試験前後での基材の熱膨
張係数の変化が少なく、熱膨張のヒステリシスも抑制さ
れていた。さらに、図3に示すように、実施例1の光通
信用デバイスを高温高湿雰囲気に3000時間曝して
も、長期耐久性試験中での基材の熱膨張係数の変動が小
さいため(◎印)、光ファイバに印加された張力が増加
して温度補償機能が喪失したり劣化したりすることがな
く、光通信用デバイスとして長期信頼性の高い特性を示
した。また、他の実施例についても図3の◎印とほぼ同
様のプロファイルを示すことを確認した。尚、図3に示
すように、撥水処理を行わなかった基材(●印)におけ
る長期耐久性試験では、基材の熱膨張係数の変動が非常
に大きいことが分かる。
【0061】また、実施例1〜10の基材表面に対する
接着剤の接触角は、45°以下の低い値を示し、基材に
対する接着剤の濡れがよく、表1、2から分かるよう
に、実施例のいずれにおいてもFBGの引き剥がし強度
は大きく、接着が外れたり緩んだりすることがなかっ
た。
【0062】一方、表3に示すように、比較例1及び2
は、シラン溶液を用いているため、長期耐久性試験前後
での基材の熱膨張係数の変化が大きかった。また、比較
例3は、撥水処理を行っていないため、長期耐久性試験
前後での基材の熱膨張係数の変化が大きかった。また、
比較例2(○印)における長期信頼性試験では、基材の
熱膨張係数に変動が認められる。この結果から長期間曝
された場合に熱膨張係数の変動により、光通信用デバイ
スとして温度補償機能を喪失したり劣化したりする恐れ
がある。さらに、基材表面に対する接着剤の接触角が7
0°と大きいため、接着剤の濡れが悪く、接着剤を用い
てFBGを固定することが不可能で、FBGの引き剥が
し強度もほぼゼロに等しかった。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光通信用
デバイスは、基材がシロキサン化合物あるいは、シラザ
ン化合物から選ばれる有機珪素化合物の1種又は2種以
上を含む溶液を使用するため、比較的短時間で基材表面
に撥水処理を行うことが可能であり、高温高湿雰囲気で
長期間曝されても基材の熱膨張係数が変化することがな
く、熱膨張のヒステリシスが抑制される。また、ポリマ
ー系、特にエポキシ系接着剤との接着強度が高くFBG
を基材に安定に固定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における実施例の光通信用デバイスを示
す平面図である。
【図2】熱膨張のヒステリシスを示すグラフである。
【図3】長期耐久性試験の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 基材 1a スリット 2 FBG 3 接着剤 10 光通信デバイス L1 昇温時の基材の寸法 L2 降温時の基材の寸法
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 俣野 高宏 滋賀県大津市晴嵐2丁目7番1号 日本電 気硝子株式会社内 (72)発明者 坂本 明彦 滋賀県大津市晴嵐2丁目7番1号 日本電 気硝子株式会社内 (72)発明者 浅井 光雄 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 上原 仁 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 Fターム(参考) 2H038 BA25 CA52 2H049 AA01 AA34 AA44 AA51 AA59 AA62 4G059 AA08 AA15 AB19 AC22 FA22

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 −40〜100℃の温度範囲において−
    10〜−120×10-7/℃の負の熱膨張係数を有する
    セラミックスあるいはガラスセラミックスからなる光通
    信デバイス用基材において、シロキサン化合物あるいは
    シラザン化合物から選ばれる有機珪素化合物の1種又は
    2種以上を含む溶液によって処理されてなることを特徴
    とする光通信デバイス用基材。
  2. 【請求項2】 −40〜100℃の温度範囲において、
    昇温時と降温時での寸法差が最大となる温度で、最大寸
    法変化率が22ppm以下であることを特徴とする請求
    項1に記載の光通信デバイス用基材。
  3. 【請求項3】 シロキサン化合物が、下記の一般化学式
    (1)で表わされる有機珪素化合物であることを特徴と
    する請求項1又は2に記載の光通信デバイス用基材。 【化1】 ここで、R1は同一、或いは、異なっていても良い炭素
    数3〜20の1価炭化水素基であり、Xは、同一、或い
    は、異なっていても良い炭素数1〜10の1価炭化水素
    基である。また、aは、0〜2の数、bは、0〜2の数
    である。ただし、a+b=(m+2)/mを満足する。
    mは、m≧2となる。
  4. 【請求項4】 シロキサン化合物が、下記の一般化学式
    (2)で表わされる有機珪素化合物であることを特徴と
    する請求項1又は2に記載の光通信デバイス用基材。 【化2】 ここで、R2は、メチル基、R3は、同一、或いは、異な
    っていても良い炭素数3〜20の1価炭化水素基であ
    る。Y1、Y2及びY3は、R2、R3又は下記の化学式
    (3)で表される基である。 【化3】 ここで、Aは、酸素原子、或いは、炭素数2〜10の2
    価炭化水素基、R4は、炭素数1〜10の1価炭化水素
    基である。また、pは、0〜5、qは0〜50、rは、
    0〜50である。化学式(2)のシロキサン化合物は、
    1分子中に、少なくとも一つの化学式(3)の基を含
    む。
  5. 【請求項5】 シラザン化合物が、下記の一般化学式
    (4)で表わされる有機珪素化合物であることを特徴と
    する請求項1又は2に記載の光通信デバイス用基材。 【化4】 ここで、R5は、同一、或いは、異なっていても良い炭
    素数3〜20の1価炭化水素基である。
  6. 【請求項6】 シロキサン化合物あるいはシラザン化合
    物が、0.03〜0.2質量%付着してなる請求項1〜
    5のいずれかに記載の光通信デバイス用基材。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の光通信
    デバイス用基材上に、正の熱膨張係数を有する光部品を
    固定してなることを特徴とする光通信デバイス。
  8. 【請求項8】 光通信デバイス基板上に、ポリマー系接
    着剤を用いて、正の膨張係数を有する光部品を固定して
    なることを特徴とする請求項7に記載の光通信デバイ
    ス。
  9. 【請求項9】 ポリマー系接着剤が、エポキシ系樹脂、
    シリコーン系樹脂及びアクリル系樹脂から選ばれる1種
    の接着剤であることを特徴とする請求項8に記載の光通
    信デバイス。
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