JP2003282169A - カムユニット - Google Patents

カムユニット

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JP2003282169A
JP2003282169A JP2002081046A JP2002081046A JP2003282169A JP 2003282169 A JP2003282169 A JP 2003282169A JP 2002081046 A JP2002081046 A JP 2002081046A JP 2002081046 A JP2002081046 A JP 2002081046A JP 2003282169 A JP2003282169 A JP 2003282169A
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cam
card
path
guide pin
pattern
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JP2002081046A
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English (en)
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Takayuki Osada
孝之 長田
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Hosiden Corp
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Hosiden Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プッシュプッシュアクションを行わせる機能
を備えたカムユニットにおいて、アクション数を少なく
する。カードコネクタやスイッチに適用できるカムユニ
ットを提供する。 【解決手段】 2つの部材のうちの一方側のガイドピン
40と、他方側に設けてガイドピン先端部42を案内
し、往路終点と帰路始点との一致点の凹み箇所s,s1
にガイドピン先端部42を位置決めするピン係止部3
5,36を備えた無端ループ形状のガイド溝を有するカ
ムパターン31,32とを備える。第1カムパターン3
1の凹み箇所sの始点s’に連続する延出路39と第2
カムパターン32の往路との接続点P1を第1カムパタ
ーン31の帰路に連続させるバイパス路37を備える。
接続点P1に段差38を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カムユニット、特
に、逆向きに相対移動可能な2つの部材を、その移動方
向の2箇所でそれぞれ位置決めする機能を備えたカムユ
ニットに関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭63−148511号公報に記載
されている2段式プッシュスイッチは、上下方向2箇所
でスイッチングがなされるようになっていて、連続され
た2つのハート形状のカム溝とそのカム溝によって案内
されるガイドピンとを備えたカム機構の作用によって、
上段のスイッチング箇所と下段のスイッチング箇所との
それぞれで押しボタンを位置決めさせることができるよ
うになっている。すなわち、このカム機構は、上下に並
べられた2つのハート形状のカム溝が形作っている下段
側凹み箇所と上段側凹み箇所との2箇所にガイドピン先
端部を位置決めするピン係止部を備え、ガイドピンとカ
ム溝とが常時逆向きに弾発付勢されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に記載されているカム機構において、押しボタンが押
し下げられることによってガイドピンが上段側凹み箇所
を越えてガイド溝を下向きに通過した後、下段側凹み箇
所に達する前に、押しボタンの押下げ操作を止めたとき
には、ガイドピンがガイド溝を逆向きに通過して上段側
凹み箇所に入り、その凹み箇所に設けられているピン係
止部に係合してロックされる。そして、このロックを解
除するためには、押しボタンを再び押し込んでガイドピ
ンを上段側凹み箇所から出す必要がある。そのため、押
しボタンが何らかの原因で押し下げられてガイドピンが
下段側凹み箇所のピン係止部に係合したときには、押し
ボタンを元位置に復帰させるのに再度押しボタンを押し
下げる必要があるので、アクション数が多くなって使用
感が損なわれるという問題がある。
【0004】本発明は以上の問題に鑑みてなされたもの
であり、ガイド溝の途中位置から元位置までガイドピン
を戻すアクション数を少なくすることのできるカムユニ
ットを提供することを目的とする。
【0005】また、本発明は、所謂プッシュプッシュと
云われる2回連続押込操作が行われるカードコネクタや
スイッチに好適に適用することのできるカムユニットを
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るカムユニッ
トは、反対向きに相対移動される第1及び第2の2つの
部材のうちの一方側に設けられたガイドピンと、他方側
に設けられて上記ガイドピンの先端部を一方向にのみ案
内しかつ往路終点と帰路始点との一致点に凹み箇所を有
してその凹み箇所に上記ガイドピンの先端部を位置決め
するピン係止部を備えた無端ループ形状のガイド溝を有
するカムパターンと、を備える。
【0007】そして、上記カムパターンが上記2つの部
材の相対移動方向に並べて配備された第1及び第2の2
つのカムパターンを含み、第1カムパターンの上記凹み
箇所の始点に連続された延出路が第2カムパターンのガ
イド溝の往路につながり、第2カムパターンのガイド溝
の帰路が第1カムパターンの上記凹み箇所の終点でその
第1カムパターンの帰路につながっていると共に、上記
延出路と第2カムパターンのガイド溝の往路との接続点
を第1カムパターンの上記凹み箇所の終点でその第1カ
ムパターンの帰路に連続させるバイパス路を備え、上記
接続点に、第2カムパターンのガイド溝の往路を逆向き
に通過する上記ガイドピン先端部に当たってそのガイド
ピン先端部を上記バイパス路に誘導する段差が設けられ
ている。
【0008】この構成であれば、第2カムパターンのガ
イド溝の往路まで移動したガイドピン先端部が、その往
路を逆向きに通過した場合、上記接続点でガイドピン先
端部に段差が当たってそのガイドピン先端部がバイパス
路に誘導された後、そのバイパス路及び第1カムパター
ンの帰路を通過して元位置まで戻る。
【0009】本発明では、第1及び第2の2つの部材を
相対的に反対向きに弾発付勢するばね体を備える、とい
う構成を採用することができ、これによれば、所謂プッ
シュプッシュ操作によって動作するカムユニットを提供
することが可能になる。
【0010】本発明では、上記延出路に、その延出路を
通過する上記ガイドピン先端部を乗り越えさせる山形カ
ム面が配備されていることが望ましい。これによれば、
ガイドピン先端部が山形カム面を乗り越えるときの感触
をクリック感として取り出すことができる。
【0011】本発明では、上記第1部材がカード挿入空
間を形成するボディであり、上記第2部材が、上記カー
ド挿入空間に挿入されたカードにより押されてそのカー
ド挿入空間内を後退する可動体である、という構成を採
用することができる。これによれば、所謂プッシュプッ
シュ操作によってカードの挿入と排出を行わせ得るカー
ドコネクタを提供することが可能である。
【0012】また、本発明のカムユニットは、2つのカ
ムパターンを備えているので、1つのカムユニットで2
つの位置決め位置を設定することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態に係るカ
ムユニット30を採用したデュアル型カードコネクタの
カバーを取り外した状態での平面図、図2はカムユニッ
ト30の平面図、図3は図2のIII−III線断面
図、図4は図2のIV−IV線断面図、図5は可動体2
0とアーム50との関係を示した概略斜視図、図6は図
1のVI−VI線に沿う部分の拡大概略断面図、図7は
押上げばね61の作用を説明するための断面図、図8〜
図10及び図11〜図13はデュアル型カードコネクタ
の動作説明図である。
【0014】図1において、前後方向に長い平面視略矩
形の合成樹脂一体成形体でなるボディ10の前端部にス
ロットとなる左右の長いスリット状の開口12があり、
その後端に後壁部13がある。ボディ10は、このボデ
ィ10に装着されるカバー(不図示)と共働してカード
挿入空間Sを形成しており、ボディ10の底面14と摺
動して前後方向Dに移動可能なスライダとしてのアーム
状の可動体20がカード挿入空間Sを横切る姿勢で配備
されている。
【0015】可動体20の左右方向一端部に、本発明の
実施形態としてのカムユニット30が合成樹脂で一体成
形されていて、このカムユニット30と上記後壁部13
の一端部に連設された壁部15との間にコイルばねでな
るばね体16が介在され、このばね体16の弾発付勢力
によって、上記カムユニット30及び可動体20が前進
方向に常時弾発付勢されている。したがって、開口12
からカード挿入空間SにカードCが挿入されてくると、
そのカードCの先端が可動体20に突き当たってその可
動体20と押合いながらその可動体20を後退させる。
また、可動体20には多極を形成する所要数の接触片2
1…が保持されていて、これらの接触片21…が、カー
ド挿入空間Sに挿入されてその先端が可動体20に突き
当たったカードCの表面に形成されている複数の電極
(不図示)に各別に接触するようになっている。また、
それぞれの接触片21…には、可動体20の後方へ突出
された半田付け端子22…が各別に連設されていて、そ
れらの半田付け端子22…が、上記後壁部13に形成さ
れた開口(不図示)に前後方向移動自在に挿通された帯
状のフレキシブル配線基板(以下「FPC」という)2
3の半田付け領域24に半田付けされている。上記後壁
部13に形成された開口は、ボディ10が配線基板(不
図示)に搭載されたときに、その配線基板と後壁部13
と共働によってスリット状に形作られる。
【0016】図2〜図4に示したように、カムユニット
30は、前後方向に2つ並べて配備された第1及び第2
の無端ループ形状のガイド溝を有するカムパターン3
1,32を有し、第1カムパターン31が第2カムパタ
ーン32の後方(カード挿入方向前方)に配備されてい
る。
【0017】第1カムパターン31のガイド溝33は前
後方向に細長いハート形に形成されていて、往路終点と
帰路始点との一致点に凹み箇所sを有しその凹み箇所s
に段付状の立上り面で形成されたピン係止部35が設け
られている。また、往路始点と帰路終点とが同一の区画
aに位置している。そして、図3又は図4に見られるよ
うに、往路の区画cとそれにつづく区画dの境界地点、
往路と凹み箇所sとの境界地点、凹み箇所sと帰路との
境界地点にはそれぞれ段差が形成されていて、後述する
ガイドピン30の先端部42の逆向き移動を阻止するよ
うになっている。なお、往路を形成している区画bや帰
路を形成している区画fは上り勾配の傾斜面になってい
る。これに対し、第2カムパターン32のガイド溝34
は、その往路に、第1カムパターン31の凹み箇所sの
始点s’に連続された上記区画dによって形成されてい
る延出路39が第2カムパターン32のガイド溝34の
往路につながっている。また、第2カムパターン32の
ガイド溝34の帰路が第1カムパターン31の凹み箇所
sの終点s”でその第1カムパターン31の帰路につな
がっている。そして、この第2カムパターン32も上記
第1カムパターン31と同様に前後方向に細長いハート
形に形成されていて、往路終点と帰路始点との一致点に
凹み箇所s1を有しその凹み箇所s1に段付状の立上り
面で形成されたピン係止部36が設けられている。ま
た、図3又は図4に見られるように、往路を形成してい
る各区画a1,c1,d1の各境界地点、往路と凹み箇
所s1との境界地点、凹み箇所sと帰路との境界地点に
はそれぞれ段差が形成されていて、後述するガイドピン
40の先端部42の逆向き移動を阻止するようになって
いる。往路を形成している区画b1は上り勾配の傾斜面
になっている。そして、上記延出路39(区画d)と第
2カムパターン32のガイド溝34の往路との接続点P
1を、第1カムパターン31の凹み箇所sの終点s”で
その第1カムパターン31の帰路に連続させるバイパス
路37を備えていて、上記接続点P1に、第2カムパタ
ーン32のガイド溝34の往路を逆向きに通過するガイ
ドピン先端部42に当たってそのガイドピン先端部42
をバイパス路37に誘導する段差38が設けられてい
る。さらに、上記延出路39に、その延出路39を通過
するガイドピン先端部42を乗り越えさせる山形カム面
90が配備されている。
【0018】これに対し、ガイドピン40は、図1で類
推できるように、その基部にボディ10の壁部15に回
動自在に支持された支軸部41を有し、その先端部42
が屈曲されて上記カムユニット30のカム溝33,34
に相対摺動可能に係合されている(図6参照)。
【0019】ボディ10のカード挿入空間S内には、ス
ロットとしての開口12と略同一幅のカード挿入経路が
形成されていて、そのカード挿入経路を挟む両側に、カ
ード挿入方向に沿って配備された弾性反り変形可能な合
成樹脂成形体でなる一対のアーム50,50が配備され
ている。これらの各アーム50はその基部に設けられた
ばね板部51が、ボディ10の前端側に設けられた凹所
17に嵌込み支持されていると共に、その先端部に内側
に突き出た第1係合部52が、その中間部に内側に突き
出た突起53が、それぞれ一体に設けられている。
【0020】図例のカードコネクタは所謂デュアル型カ
ードコネクタであり、長さが短くて幅狭の第1カードC
1及びこの第1カードC1よりも長さが長くて幅広の第
2カードC2とのサイズの異なる2種類のメモリカード
を使用対象としている。そのため、ボディ10の開口1
2やカード挿入空間Sは、第2カードC2のサイズに合
わせて形成されている。具体的には、開口12やカード
挿入空間Sのの幅が第2カードC2を挿入することので
きる寸法に定められている。したがって、カード挿入空
間Sには、2種類のカードC1,C2を同一方向に択一
挿入可能である。また、第2カードC2のセット位置は
第1カードC1のセット位置よりも後位に定められてい
ると共に、それぞれのセット位置に対しては、その後方
の近傍箇所にそれぞれ中継位置が定められている。な
お、各セット位置や各中継位置についてはさらに後述す
る。
【0021】ここで、一対の上記アーム50,50に各
別に相対向状に設けられている一対の突起53,53の
相互間隔は、図1で判るように、第1カードC1の幅と
同等又はそれよりも広く、かつ、第2カードC2の幅よ
りも狭くなっている。また、それらのアーム50,50
に各別に設けられた一対の第1係合部52,52は、一
対の上記突起53,53の相互間を挿通して挿入された
第1カードC1に押されることによって後退する可動体
20に係合してその可動体20の後退を阻止し得るよう
になっている。具体的には、図5に示したように、可動
体20に設けられた背高部25を挟む両側にアーム5
0,50が配備されていて、可動体20が後退すること
によって、その背高部25に一対の第1係合部52,5
2が係合してその可動体20の後退を阻止し得るように
なっている。
【0022】これに対し、カード挿入空間Sに第2カー
ドC2を挿入したときには、その第2カードC2が、一
対の突起53に乗り越えることにより一対のアーム5
0,50がばね板部51,51の撓み変形を通じて拡開
変形され、そのようなアーム50,50の反り変形動作
によって、一対の第1係合部52,52が第2カードC
2の挿入経路の外側へ逃げる。そして、第2カードC2
の先端が突き当たりその第2カードC2により押されて
後退した可動体20が、ボディ10の後壁部13に当た
るようになっている。
【0023】次に図8〜図10及び図2〜図4を主に参
照して、第1カードC1を挿入する場合などの動作を説
明する。
【0024】この実施形態において、カード未挿入モー
ドでは、カムユニット30がばね体16の付勢で、図1
に示した位置すなわちボディ10の前壁部18に当たっ
た初期位置に位置している。
【0025】この状態から、第1回目のプッシュ操作で
第1カードC1が開口12を経てカード挿入空間Sに挿
入されてくると、その第1カードC1が一対の突起5
3,53の相互間を通過し、その先端が図8(A)のよ
うに可動体20に突き当たる。これにより、第1カード
C1の電極に接触片21が接触する。また、カムユニッ
ト30は停止しているので、ガイドピン先端部42が、
同図(B)に示したように、第1カムパターン31のガ
イド溝33の区画aに位置している(図2〜図4参
照)。
【0026】第1カードC1が第1回目のプッシュ操作
でさらに挿入されてくると、第1カードC1の先端が可
動体20を押すので、その可動体20が第1カードC1
と押合いながらばね体16の付勢に抗してカムユニット
30と共に後退し、図9(A)のようにその可動体20
が第1係合部52,52に係合してその後退が阻止され
る。このときの第1カードC1の位置が第1中継位置と
して規定されている。したがって、第1カードC1が第
1中継位置まで挿入されたときには、カムユニット30
が可動体20と共に同一距離だけ後退している。そし
て、カムユニット30の後退の過程では、ガイドピン先
端部42が、第1カムパターン31のガイド溝33の区
画aから、区画b,cを経て区画dに達し、図9(B)
のように凹み箇所sの始点s’側に位置する(図2〜図
4参照)。これにより、上記第1中継位置が第1カムパ
ターン31のガイド溝33の凹み箇所sの始部に関係付
けられていることになる。
【0027】この時点では、図9(A)で判るように、
第1カードC1の後端がボディ10の開口12に対して
その直近位置に近付いているので、さらなるプッシュ操
作が不可能になる。そのようにして第1回目のプッシュ
操作が終了すると、第1カードC1を挿入する力が解除
されるため、ばね体16(図1参照)の付勢によってカ
ムユニット30と共に可動体20が前進するので、第1
カードC1が第1中継位置を経由して可動体20により
押し返される。このときのカムユニット30の前進によ
って、可動体20が図10(A)のように第1係合部5
2から離れ、かつ、ガイドピン先端部42が、図10
(B)のように凹み箇所sに入ってピン係止部35に係
合し、第1カードC1がロック状況下におかれる。この
ときの第1カードC1の位置が第1セット位置である。
これにより、この第1セット位置が第1カムパターン3
1のピン係止部35とガイドピン先端部42との係止箇
所に関係付けられていることになる。また、第1カード
C1が第1セット位置に位置すると、第1カードC1の
後端がボディ10の開口12から少しだけ離れる。
【0028】第1カードC1の電極と接触片21との信
号授受は、第1カードC1が第1セット位置に位置して
いる状態で行われる。
【0029】第1カードC1が第1セット位置に位置し
ている状態から第2回目のプッシュ操作が行われると、
第1カードC1が可動体20を第1係合部52,52に
係合する位置まで後退させるので、それによって、カム
ユニット30も同一距離だけ後退する。そのため、ガイ
ドピン先端部42が、第1カムパターン31のガイド溝
33の凹み箇所sからその終点s”を通過して区画eに
出る。この時点で、第2回目のプッシュ操作を解除する
と、ばね体16の付勢によってカムユニット30が可動
体20と共に前進し、ガイドピン先端部42が第1カム
パターン31のガイド溝33の帰路を区画e,f,gの
順に通過して区画aに戻り、図8(A)(B)の状態に
なる。この状態では、第1カードC1の後端がボディ1
0の開口12から長く突き出ているので、その第1カー
ドC1を手で掴んで引き抜くことができる。
【0030】次に図11〜図13及び図2〜図4を主に
参照して、第2カードC2を挿入する場合などの動作を
説明する。
【0031】カード未挿入モードでは、カムユニット3
0がばね体16の付勢で、図1に示した位置すなわちボ
ディ10の前壁部18に当たった初期位置に位置してい
るので、この状態から、第1回目のプッシュ操作で第2
カードC2が開口12を経てカード挿入空間Sに挿入さ
れてくると、その第2カードC2が一対の突起53,5
3を乗り越える。これにより、図11(A)のように一
対のアーム50,50がばね板部51,51の撓み変形
を通じて拡開変形され、そのようなアーム50,50の
反り変形動作によって、一対の第1係合部52,52が
第2カードC2の挿入経路の外側へ逃げる。そして、第
2カードC2の先端が可動体20に突き当たる。これに
より、第1カードC1の電極に接触片21が接触する。
また、カムユニット30は停止しているので、ガイドピ
ン先端部42が、同図(B)に示したように、第1カム
パターン31のガイド溝33の区画aに位置している
(図2〜図4参照)。
【0032】第2カードC2が第1回目のプッシュ操作
でさらに挿入されてくると、その第2カードC2が一対
の第1係合部52,52の相互間を通過してその先端が
可動体20を押すので、その可動体20が第2カードC
2と押合いながらばね体16の付勢に抗してカムユニッ
ト30と共に後退し、図12(A)のようにその可動体
20がボディ10の後壁部13と同一部位によって共用
されている第2係合部13aに係合してその後退が阻止
される。このときの第2カードC2の位置が第2中継位
置として規定されている。したがって、第2カードC2
が第2中継位置まで挿入されたときには、カムユニット
30が可動体20と共に同一距離だけ後退している。そ
して、カムユニット30の後退の過程では、ガイドピン
先端部42が、第1カムパターン31のガイド溝33の
区画aから、区画b,c,d,a1,b1,c1を経て
区画d1に達し、図12(B)のように凹み箇所s1の
始点側に位置する(図2〜図4参照)。これにより、上
記第2中継位置が第2カムパターン32のガイド溝34
の凹み箇所s1の始部に関係付けられていることにな
る。
【0033】この時点では、図12(A)で判るよう
に、第2カードC2の後端がボディ10の開口12に対
してその直近位置に近付いているので、さらなるプッシ
ュ操作が不可能になる。そのようにして第1回目のプッ
シュ操作が終了すると、第2カードC2を挿入する力が
解除されるため、ばね体16(図1参照)の付勢によっ
てカムユニット30と共に可動体20が前進し、第2カ
ードC2が第2中継位置を経由して可動体20により押
し返される。このときのカムユニット30の前進によっ
て、可動体20が図13(A)のように第2係合部13
aから離れ、かつ、ガイドピン先端部42が、図13
(B)のように凹み箇所s1に入ってピン係止部36に
係合し、第2カードC2がロック状況下におかれる。こ
のときの第2カードC2の位置が第2セット位置であ
る。これにより、この第2セット位置が第2カムパター
ン31のピン係止部36とガイドピン先端部42との係
止箇所に関係付けられていることになる。また、第2カ
ードC2が第2セット位置に位置すると、第2カードC
2の後端がボディ10の開口12から少しだけ離れる。
【0034】第2カードC2の電極と接触片21との信
号授受は、第2カードC2が第2セット位置に位置して
いる状態で行われる。
【0035】第2カードC2が第2セット位置に位置し
ている状態から第2回目のプッシュ操作が行われると、
第2カードC2が可動体20を第2係合部13aに係合
する位置まで後退させるので、それによって、カムユニ
ット30も同一距離だけ後退する。そのため、ガイドピ
ン先端部42が、第2カムパターン32のガイド溝34
の凹み箇所s1から区画e1に出る。この時点で、第2
回目のプッシュ操作を解除すると、ばね体16の付勢に
よってカムユニット30が可動体20と共に前進するの
で、ガイドピン先端部42が第2カムパターン32のガ
イド溝34の帰路を区画e1,f1の順に通過し、さら
に区画f,gの順に通過して区画aに戻り、図11
(A)(B)の状態になる。この状態では、第2カード
C2の後端がボディ10の開口12から長く突き出てい
るので、その第2カードC2を手で掴んで引き抜くこと
ができる。
【0036】第2カードC2を第1回目のプッシュ操作
で挿入する場合において、ガイドピン先端部42が第2
カムパターン32の往路の途中位置に達した時点、たと
えばガイドピン先端部42が図11(B)に破線で示し
た位置に達した時点でそのプッシュ操作を止めたときに
は、ばね体16の付勢によってカムユニット30が前方
へ押し戻されるので、ガイドピン先端部32がカム溝3
4の往路の区画d,a1の各境界地点、すなわち上記接
続点P1に達して段差38に当たった後、その段差38
によってバイパス路37に誘導され、その後、バイパス
路37、区画e,f,gをこの順に通過して区画aに達
し、カムユニット30が初期位置に復帰する。したがっ
て、第1回目のプッシュ操作によって第2カードC2を
ある程度押し込んだ段階では、その途中でプッシュ操作
を止めてもカムユニット30が初期位置に復帰して第2
カードC2が挿入初期段階の位置まで押し出される。こ
のようなバイパス路37によって発揮される作用によ
り、第1カードC1を挿入するべきときに第2カードC
2を誤って挿入した場合でも、再度のプッシュ操作を行
わずに第2カードC2を抜き出すことができるようにな
る。
【0037】この実施形態では、延出路39に山形カム
面90が配備されているので、ガイドピン先端部42が
この山形カム面90を乗り越えるときの感触が、クリッ
ク感として得られる。したがって、そのクリック感によ
って、ガイドピン先端部42が第1カムパターン31の
凹み箇所sを越えて移動したことを知ることができる利
点がある。
【0038】上記した第1カードC1はその長さ及び幅
が第2カードC2よりも短い種類のものである。そのよ
うな第1カードC1においては、厚さについても第2カ
ードC2より薄くしておくことが望まれることもある。
そのように第1カードC1の厚さを第2カードC2の厚
さよりも薄くした場合において、ボディ10のカード挿
入空間Sの高さが第2カードC2に合わせて定められて
いると、第1カードC1を挿入したときに大きながたつ
きを生じるおそれがある。そこで、上記実施形態では、
第1カードC1の厚さが第2カードC2の厚さよりも薄
くなっている場合を考慮して、図1及び図7に示したよ
うに、ボディ10の底壁に開口19を開設し、その開口
19に、ボディ10に肩持ち支持させた板ばねでなる押
上ばね61を配備し、カード挿入空間Sに挿入された第
1カードC1又は第2カードC2をその押上ばね61に
より押し上げてカバー70にスライド可能に押し付ける
ようにしてある。こうしておけば、第2カードC2につ
いては勿論、第1カードC1についても、カード挿入空
間Sの内部ががたついたりすることがなくなる。
【0039】上記の実施形態では、カムユニット30
を、異種のサイズに製作された第1及び第2の2枚のカ
ードC1,C2を使用対象とするデュアル型カードコネ
クタに適用した事例を説明したけれども、上記実施形態
と同様のカムユニット30を単品として形成し、それを
冒頭で説明した2段式プッシュスイッチのようなプッシ
ュプッシュ操作される電気機器に適用することも可能で
ある。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るカムユニッ
トは、延出路と第2カムパターンのガイド溝の往路との
接続点を第1カムパターンの凹み箇所の終点でその第1
カムパターンの帰路に連続させるバイパス路を備え、そ
の接続点に、第2カムパターンのガイド溝の往路を逆向
きに通過する上記ガイドピン先端部に当たってそのガイ
ドピン先端部をバイパス路に誘導する段差を設けてある
ので、ガイド溝の途中位置から元位置までガイドピンを
戻すアクション数を少なくすることのできるカムユニッ
トを提供することが可能になる。また、本発明は、所謂
プッシュプッシュと云われる2回連続押込操作が行われ
るカードコネクタやスイッチ、さらに電気機器の制御ボ
ックス開閉蓋などに好適に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るカムユニットを採用し
たカードコネクタのカバーを取り外した状態での平面図
である。
【図2】部分拡大図と共に示したカムユニットの平面図
である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】図2のIV−IV線断面図である。
【図5】可動体とアームとの関係を示した概略斜視図で
ある。
【図6】図1のVI−VI線に沿う部分の拡大概略断面
図である。
【図7】押上げばねの作用を説明するための断面図であ
る。
【図8】(A)は第1カード挿入初期段階の説明図、
(B)はその段階のカムユニットの状態説明図である。
【図9】(A)は第1カードが第1中継位置まで挿入さ
れた段階の説明図、(B)はその段階のカムユニットの
状態説明図である。
【図10】(A)は第1カードが第1セット位置まで挿
入された段階の説明図、(B)はその段階のカムユニッ
トの状態説明図である。
【図11】(A)は第2カード挿入初期段階の説明図、
(B)はその段階のカムユニットの状態説明図である。
【図12】(A)は第2カードが第2中継位置まで挿入
された段階の説明図、(B)はその段階のカムユニット
の状態説明図である。
【図13】(A)は第2カードが第2セット位置まで挿
入された段階の説明図、(B)はその段階のカムユニッ
トの状態説明図である。
【符号の説明】
10 ボディ(第1部材) 16 ばね体 20 可動体(第2部材) 30 カムユニット 31 第1カムパターン 32 第2カムパターン 33,34 ガイド溝 35,36 ピン係止部 37 バイパス路 38 段差 39 延出路 40 ガイドピン 42 ガイドピン先端部 90 山形カム面 s,s1 凹み箇所 s’ 第1カムパターンの凹み箇所の始点 s” 第1カムパターンの凹み箇所の終点 P1 延出路と第2カムパターンのガイド溝の往路との
接続点

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反対向きに相対移動される第1及び第2
    の2つの部材のうちの一方側に設けられたガイドピン
    と、他方側に設けられて上記ガイドピンの先端部を一方
    向にのみ案内しかつ往路終点と帰路始点との一致点に凹
    み箇所を有してその凹み箇所に上記ガイドピンの先端部
    を位置決めするピン係止部を備えた無端ループ形状のガ
    イド溝を有するカムパターンと、を備えるカムユニット
    において、 上記カムパターンが上記2つの部材の相対移動方向に並
    べて配備された第1及び第2の2つのカムパターンを含
    み、第1カムパターンの上記凹み箇所の始点に連続され
    た延出路が第2カムパターンのガイド溝の往路につなが
    り、第2カムパターンのガイド溝の帰路が第1カムパタ
    ーンの上記凹み箇所の終点でその第1カムパターンの帰
    路につながっていると共に、上記延出路と第2カムパタ
    ーンのガイド溝の往路との接続点を第1カムパターンの
    上記凹み箇所の終点でその第1カムパターンの帰路に連
    続させるバイパス路を備え、上記接続点に、第2カムパ
    ターンのガイド溝の往路を逆向きに通過する上記ガイド
    ピン先端部に当たってそのガイドピン先端部を上記バイ
    パス路に誘導する段差が設けられていることを特徴とす
    るカムユニット。
  2. 【請求項2】 第1及び第2の2つの部材を相対的に反
    対向きに弾発付勢するばね体を備える請求項1に記載し
    たカムユニット。
  3. 【請求項3】 上記延出路に、その延出路を通過する上
    記ガイドピン先端部を乗り越えさせる山形カム面が配備
    されている請求項1又は請求項2に記載したカムユニッ
    ト。
  4. 【請求項4】 上記第1部材がカード挿入空間を形成す
    るボディであり、上記第2部材が、上記カード挿入空間
    に挿入されたカードにより押されてそのカード挿入空間
    内を後退する可動体である請求項2又は請求項3に記載
    したカムユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003308922A (ja) * 2002-04-18 2003-10-31 Alps Electric Co Ltd カード用コネクタ装置

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JP2003308922A (ja) * 2002-04-18 2003-10-31 Alps Electric Co Ltd カード用コネクタ装置

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