JP4028997B2 - カードコネクタ - Google Patents

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  • Multi-Conductor Connections (AREA)
  • Coupling Device And Connection With Printed Circuit (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カードコネクタ、特に、異種サイズの2種類のカード又はそれより多い種類のカードの各電極に対して適正に電気的接続がなされる共通の接触片を備えていて、それらの2種類又は多種類のカードを同一の挿入口(スロット)を通じて挿入することができるようになっているカードコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
異種サイズの2種類のカードを同一の電気電子機器に用いるために従来より講じられていた対策は、それぞれのカードが個別に使用対象となっている2つのカードコネクタを電気電子機器に実装するという対策であった。また、1つのカードコネクタを電気電子機器に実装しておき、そのカードコネクタにアダプタを装着することによってもう1つのカードを使用できるようにするという対策も行われていた(従来例)。
【0003】
他方、特開2001−307801号公報に記載されているメモリカード用コネクタでは、カード挿入方向が互いに直交する2つのスロットを1つのコネクタ部に具備させると共に、そのコネクタ部に、片側のスロットに挿入されるカードの電極に電気的接続される接触片と、他側のスロットに挿入されるカードの電極に電気的接続される接触片とを別々に設置してある(先行例1)。
【0004】
また、特開2001−185286号公報に記載されたカードコネクタは、カード保持部材に挿入されたカードをそのセット位置でロックすることができるようになっている(先行例2)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来例の対策のうち、2つのカードコネクタを実装するものでは、カードコネクタのための広い実装スペースが必要になって電気電子機器の小形化薄形化といったコンパクト化が阻害されるという問題があり、また、アダプタを用いるものでは、使用するカードに応じてアダプタをカードコネクタに着脱する手間が必要であり、また、アダプタが余分に必要になってそれだけコスト高になるという問題があった。
【0006】
また、先行例1のものでは、2種類のカードの挿入方向が直交しているので、電気電子機器に対するコネクタの実装状態の自由度が制約を受けるだけでなく、接触片も各種類のカードに個別に設ける必要があるので、それだけ部品点数が増えて価格が高くつくという問題がある。
【0007】
さらに、先行例2のものでは、サイズの定まった1種類のカードを用い得るだけである。
【0008】
本発明は以上の問題や状況に鑑みてなされたものであり、異種サイズの2種類のカードをそれらに共通のスロットから同一方向に挿入することができて、しかも、接触片が2種類のカードに共通するものであることに加えて、セット位置に挿入されたカードをその位置でロック状況下におくことのできるカードコネクタを提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、異種サイズの2種類よりも多い種類のカードをそれらに共通のスロットから同一方向に挿入することができて、しかも、接触片がそれら多種類のカードに共通するものであることに加えて、セット位置に挿入されたカードをその位置でロック状況下におくことのできるカードコネクタを提供することを目的とする。
【0010】
さらに、本発明は、所謂プッシュプッシュ操作と云われる2回連続押込操作によってカードのセット位置への挿入とそのセット位置でのロック、及びカードの排出が行われるカードコネクタにおいて、上記のように2種類あるいは多種類のカードをそれらに共通のスロットから同一方向に挿入することができて、しかも、接触片がそれら多種類のカードに共通するものであることに加えて、セット位置に挿入されたカードをその位置でロック状況下におくことのできるカードコネクタを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るカードコネクタは、ボディのカード挿入空間に挿入されてきたカードに押されて後退する可動体が、上記カード挿入空間に挿入されてきた上記カードと押し合うように前進方向に常時弾発付勢されてそのボディに取り付けられている。また、上記カード挿入空間内でのカードのセット位置に応じてそれよりも後位の近傍箇所に定められたカードの中継位置まで上記カードが上記可動体を後退させながら挿入されたときにその可動体の後退を阻止するストッパ機能を発揮するストッパ機構と、上記中継位置まで挿入された上記カードが上記可動体に押し返されることによりその中継位置を経由して上記セット位置に達したときにその可動体をその位置に位置決めするロック機能を発揮するロック機構と、上記カードの電極に対して電気的接続がなされる接触片と、を備えている。
【0012】
したがって、このカードコネクタでは、カード挿入空間に挿入されたカードがその中継位置を経由してセット位置に達し、そのセット位置でロック状況下におかれる。
【0013】
本発明において、上記カード挿入空間は、カード挿入方向に沿う長さとカード挿入方向と直交する方向に沿う幅を有し、長さの異なる矩形状の複数枚のカードを同一方向に択一挿入可能に形成されている。また、上記セット位置に、個々の上記カードに各別に対応して上記カード挿入空間内でカード挿入方向に並べて定められた複数箇所のセット位置が含まれ、かつ、それらのセット位置は、長さの長いカードに対するセット位置が長さの短いカードに対するセット位置よりも後方に位置し、上記中継位置に、個々の上記セット位置に応じてその後位の近傍箇所に定められた複数箇所の中継位置が含まれている。
【0014】
この構成を採用すると、カードの長さに見合ってそのカードのセット位置を適正に定めておくことにより、長さの短いカードが、引き抜くことのできないほどカード挿入空間に挿入されてしまうという事態や、セット位置に挿入された長さの長いカードがカード挿入空間からいたずらに長く突き出すといった事態を起こらなくすることが可能であり、また、カードの長さに係わりなく、セット位置に挿入されたカードのカード挿入空間からの突出し長さを一定に定めることが可能になる。そのため、多種類のカードを使用対象とするものでありながら、その使い勝手を向上させることが容易に可能である。そして、たとえば長さの異なる2枚のカードを使い分ける場合に、短いカードのセット位置と長いカードのセット位置との相互間隔に、短いカードと長いカードとの長さの差と同じ寸法を与えておくことにより、それら2種類のカードを各別にセット位置に挿入したときのそれらのカードのボディからの突出長さが同一になり、そのことが使い勝手を向上させることに役立つ。
【0015】
本発明では、上記接触片が上記可動体に設けられて、その接触片が、その可動体が押し合っている上記カードの電極に接触するようになっている。このため、長さの異なるカードごとに接触片を設ける必要はなく、可動体に設けた接触片だけで、長さの異なるすべてのカードに対応することが可能になる。
【0016】
本発明では、上記カード挿入空間は、幅及び長さの異なる複数枚のカードであって幅の広いカードの長さが幅の狭いカードの長さよりも長くなっている複数枚のカードを同一方向に択一挿入可能に形成されていることが望ましい。これによれば、異なる幅を持つ多種類のカードを使用することができる。
【0017】
本発明において、上記カード挿入空間は、第1カード及びこの第1カードよりも長さが長くかつそのセット位置が上記第1カードのセット位置よりも後位に定められた第2カードの2種類のカードを同一方向に択一挿入可能に形成され、上記セット位置に、上記第1カードの第1セット位置とこの第1セット位置よりも後方の上記第2カードの第2セット位置との2箇所のセット位置が含まれ、上記中継位置に、上記第1セット位置に応じてその近傍箇所に定められた第1中継位置と、この第1中継位置よりも後方で上記第2セット位置に応じてその近傍箇所に定められた第2中継位置との2箇所の中継位置が含まれている、ものであってもよい。これによれば、長さの異なる2種類のカードを使用対象とする所謂デュアル型カードコネクタを提供することが可能になる。
【0018】
本発明において、上記カード挿入空間は、上記第1カード及びこの第1カードよりも幅広で長さの長い上記第2カードを同一方向に択一挿入可能に形成されている、という構成を採用することが可能であり、これによれば、異なる幅を持つ2種類のカードを使用対象とする所謂デュアル型カードコネクタを提供することが可能になる。
【0019】
本発明では、上記ストッパ機構が、カード挿入空間内での幅広の上記第2カードの挿入経路を挟む両側にカード挿入方向に沿って配備された弾性反り変形可能な一対のアームと、これらのアームのそれぞれの長手方向中間部に各別に相対向状に形成されてその対向間隔が幅狭の上記第1カードの幅と同等又はそれよりも広く上記第2カードの幅よりも狭い一対の突起と、一対の上記アームのうちの少なくとも一方側のアームに具備されかつ一対の上記突起の相互間を挿通して上記第1中継位置まで挿入された第1カードに押されて後退した上記可動体に係合してその可動体の後退を阻止する第1係合部と、一対の上記アームを弾性反り変形させて上記第1係合部をその挿入経路の外側へ逃がす動作を伴いながら一対の上記突起を乗り越えてそれらの突起の相互間に挿通された上記第2カードが上記第1係合部の位置よりも後方の上記第2中継位置まで挿入されたときに、その第2カードに押されて後退した上記可動体に係合してその可動体の後退を阻止する第2係合部と、を備える、という構成を採用することが可能である。
【0020】
これによれば、突起及び第1係合部を有するアームと第2係合部とを設けるだけの簡単構成で、長さ又は幅の異なる2種類のカードを使用対象とする所謂デュアル型カードコネクタを提供することが可能になる。
【0021】
本発明では、上記第2係合部が、上記ボディに一体に形成された後壁部と同一部位で共用されていることが望ましく、これによれば、第2係合部を形成するための余分な部品を用いる必要がなくなってそれだけ部品点数を削減することができる。
【0022】
本発明では、上記可動体に固定されたフレキシブル配線基板の半田付け領域に、上記接触片から延び出た半田付け端子が半田付けされている、という構成を採用することができ、これによれば、可動体の前進後退がフレキシブル配線基板の可撓性によって円滑に行われる。この作用は、上記第2係合部が、上記ボディに一体に形成された後壁部でなり、その後壁部に形成された開口に前後方向移動自在に上記フレキシブル配線基板が挿通されている、という構成を採用することにっても発揮される。
【0023】
本発明では、上記可動体に設けられた上記接触片に、上記ボディに具備された底面に固定配備された電極面と摺動する摺動電極が連設されているものであってもよい。この場合、上記電極面に、上記ボディが搭載される配線基板の半田付け領域に半田付けされる半田付け端子が連設されているものであってもよい。これによっても、可動体の前進後退が、摺動電極とボディ側の電極面との摺動によって円滑に行われる。
【0024】
本発明では、上記ロック機構が、ガイドピンの先端部を一方向にのみ案内しかつ往路終点と帰路始点との一致点に凹み箇所を有しその凹み箇所に上記ガイドピンの先端部を位置決めするピン係止部を備えた無端ループ形状のガイド溝を有するカムパターンを前後方向に2つ並べて配備することによって形成されたカムユニットを備え、そのカムユニットの片側のカムパターンのガイド溝の帰路が他側のカムパターンの帰路に合流されていると共に、上記ボディと上記可動体とのうちの一方側に上記カムユニットが、他方側に上記ガイドピンが設けられ、上記第1セット位置が片側のカムパターンのピン係止部とガイドピンとの係止箇所に関係付けられ、かつ、上記第1中継位置が片側のカムパターンの上記凹み箇所の始部に関係付けられていると共に、上記第2セット位置が他側のカムパターンのピン係止部とガイドピンとの係止箇所に関係付けられ、かつ、上記第2中継位置が他側のカムパターンの上記凹み箇所の始部に関係付けられている、という構成を採用することによって、2種類のカードのそれぞれに対応する第1セット位置及び第2セット位置や、第1中継位置及び第2中継位置を、1つのカムユニットによって形成することができる。
【0025】
本発明では、上記カムユニットが、上記可動体と一体に合成樹脂で成形されていることが望ましく、それによれば、カムユニットとして別部品を設ける必要がないので部品点数を削減して価格を安く抑えることが可能である。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施形態に係る所謂デュアル型カードコネクタのカバーを取り外した状態での平面図、図2はカムユニット30の平面図、図3は図2のIII−III線断面図、図4は図2のIV−IV線断面図、図5は可動体20とアーム50との関係を示した概略斜視図、図6は図1のVI−VI線に沿う部分の拡大概略断面図、図7は押上げばね61の作用を説明するための断面図、図8〜図10及び図11〜図13は動作説明図である。
【0027】
図1において、前後方向に長い平面視略矩形の合成樹脂一体成形体でなるボディ10の前端部にスロットとなる左右の長いスリット状の開口12があり、その後端に後壁部13がある。ボディ10は、このボディ10に装着されるカバー(不図示)と共働してカード挿入空間Sを形成しており、ボディ10の底面14と摺動して前後方向Dに移動可能なスライダとしてのアーム状の可動体20がカード挿入空間Sを横切る姿勢で配備されている。
【0028】
可動体20の左右方向一端部にカムユニット30が合成樹脂で一体成形されていて、このカムユニット30と上記後壁部13の一端部に連設された壁部15との間にコイルばねでなるばね体16が介在され、このばね体16の弾発付勢力によって、上記カムユニット30及び可動体20が前進方向に常時弾発付勢されている。したがって、開口12からカード挿入空間SにカードCが挿入されてくると、そのカードCの先端が可動体20に突き当たってその可動体20と押合いながらその可動体20を後退させる。また、可動体20には多極を形成する所要数の接触片21…が保持されていて、これらの接触片21…が、カード挿入空間Sに挿入されてその先端が可動体20に突き当たったカードCの表面に形成されている複数の電極(不図示)に各別に接触するようになっている。また、それぞれの接触片21…には、可動体20の後方へ突出された半田付け端子22…が各別に連設されていて、それらの半田付け端子22…が、上記後壁部13に形成された開口(不図示)に前後方向移動自在に挿通された帯状のフレキシブル配線基板(以下「FPC」という)23の半田付け領域24に半田付けされている。上記後壁部13に形成された開口は、ボディ10が配線基板(不図示)に搭載されたときに、その配線基板と後壁部13との共働によってスリット状に形作られる。
【0029】
図2〜図4に示したように、カムユニット30は、前後方向に2つ並べて配備された第1及び第2の無端ループ形状のガイド溝を有するカムパターン31,32を有し、第1カムパターン31が第2カムパターン32の後方(カード挿入方向前方)に配備されている。
【0030】
第1カムパターン31のガイド溝33は前後方向に細長いハート形に形成されていて、往路終点と帰路始点との一致点に凹み箇所sを有しその凹み箇所sに段付状の立上り面で形成されたピン係止部35が設けられている。また、往路始点と帰路終点とが同一の区画aに位置している。そして、図3又は図4に見られるように、往路の区画cとそれにつづく区画dの境界地点、往路と凹み箇所sとの境界地点、凹み箇所sと帰路との境界地点にはそれぞれ段差が形成されていて、後述するガイドピン30の先端部42の逆向き移動を阻止するようになっている。なお、往路を形成している区画bや帰路を形成している区画fは上り勾配の傾斜面になっている。これに対し、第1カムパターン31の凹み箇所sの始点s’に連続された上記区画dによって形成されている延出路39が第2カムパターン32のガイド溝34の往路につながっている。また、第2カムパターン32のガイド溝34の帰路が第1カムパターン31の凹み箇所sの終点s”でその第1カムパターン31の帰路につながっている。そして、この第2カムパターン32も上記第1カムパターン31と同様に前後方向に細長いハート形に形成されていて、往路終点と帰路始点との一致点に凹み箇所s1を有しその凹み箇所s1に段付状の立上り面で形成されたピン係止部36が設けられている。また、図3又は図4に見られるように、往路を形成している各区画a1,c1,d1の各境界地点、往路と凹み箇所s1との境界地点、凹み箇所sと帰路との境界地点にはそれぞれ段差が形成されていて、後述するガイドピン40の先端部42の逆向き移動を阻止するようになっている。往路を形成している区画b1は上り勾配の傾斜面になっている。そして、上記延出路39(区画d)と第2カムパターン32のガイド溝34の往路との接続点P1を、第1カムパターン31の凹み箇所sの終点s”でその第1カムパターン31の帰路に連続させるバイパス路37を備えていて、上記接続点P1に、第2カムパターン32のガイド溝34の往路を逆向きに通過するガイドピン先端部42に当たってそのガイドピン先端部42をバイパス路37に誘導する段差38が設けられている。さらに、上記延出路39に、その延出路39を通過するガイドピン先端部42を乗り越えさせる山形カム面90が配備されている。
【0031】
これに対し、ガイドピン40は、図1で類推できるように、その基部にボディ10の壁部15に回動自在に支持された支軸部41を有し、その先端部42が屈曲されて上記カムユニット30のカム溝33,34に相対摺動可能に係合されている(図6参照)。
【0032】
ボディ10のカード挿入空間S内には、スロットとしての開口12と略同一幅のカード挿入経路が形成されていて、そのカード挿入経路を挟む両側に、カード挿入方向に沿って配備された弾性反り変形可能な合成樹脂成形体でなる一対のアーム50,50が配備されている。これらの各アーム50はその基部に設けられたばね板部51が、ボディ10の前端側に設けられた凹所17に嵌込み支持されていると共に、その先端部に内側に突き出た第1係合部52が、その中間部に内側に突き出た突起53が、それぞれ一体に設けられている。
【0033】
この実施形態のカードコネクタは所謂デュアル型カードコネクタであり、カード挿入方向に沿う長さとカード挿入方向と直交する方向に沿う幅を有し、長さの異なる矩形状の複数枚のカードであって、長さが短くて幅狭の第1カードC1及びこの第1カードC1よりも長さが長くて幅広の第2カードC2とのサイズの異なる2種類のメモリカードを使用対象としている。そのため、ボディ10の開口12やカード挿入空間Sは、第2カードC2のサイズに合わせて形成されている。具体的には、開口12やカード挿入空間Sのの幅が第2カードC2を挿入することのできる寸法に定められている。したがって、カード挿入空間Sには、2種類のカードC1,C2を同一方向に択一挿入可能である。また、第2カードC2のセット位置は第1カードC1のセット位置よりも後位に定められていると共に、それぞれのセット位置に対しては、その後方の近傍箇所にそれぞれ中継位置が定められている。なお、各セット位置や各中継位置についてはさらに後述する。
【0034】
ここで、一対の上記アーム50,50に各別に相対向状に設けられている一対の突起53,53の相互間隔は、図1で判るように、第1カードC1の幅と同等又はそれよりも広く、かつ、第2カードC2の幅よりも狭くなっている。また、それらのアーム50,50に各別に設けられた一対の第1係合部52,52は、一対の上記突起53,53の相互間を挿通して挿入された第1カードC1に押されることによって後退する可動体20に係合してその可動体20の後退を阻止し得るようになっている。具体的には、図5に示したように、可動体20に設けられた背高部25を挟む両側にアーム50,50が配備されていて、可動体20が後退することによって、その背高部25に一対の第1係合部52,52が係合してその可動体20の後退を阻止し得るようになっている。
【0035】
これに対し、カード挿入空間Sに第2カードC2を挿入したときには、その第2カードC2が、一対の突起53,53を乗り越えることにより一対のアーム50,50がばね板部51,51の撓み変形を通じて拡開変形され、そのようなアーム50,50の反り変形動作によって、一対の第1係合部52,52が第2カードC2の挿入経路の外側へ逃げる。そして、第2カードC2の先端が突き当たりその第2カードC2により押されて後退した可動体20が、ボディ10の後壁部13に当たるようになっている。
【0036】
次に図8〜図10及び図2〜図4を主に参照して、第1カードC1を挿入する場合などの動作を説明する。
【0037】
この実施形態において、カード未挿入モードでは、カムユニット30がばね体16の付勢で、図1に示した位置すなわちボディ10の前壁部18に当たった初期位置に位置している。
【0038】
この状態から、第1回目のプッシュ操作で第1カードC1が開口12を経てカード挿入空間Sに挿入されてくると、その第1カードC1が一対の突起53,53の相互間を通過し、その先端が図8(A)のように可動体20に突き当たる。これにより、第1カードC1の電極に接触片21が接触する。また、カムユニット30は停止しているので、ガイドピン先端部42が、同図(B)に示したように、第1カムパターン31のガイド溝33の区画aに位置している(図2〜図4参照)。
【0039】
第1カードC1が第1回目のプッシュ操作でさらに挿入されてくると、第1カードC1の先端が可動体20を押すので、その可動体20が第1カードC1と押合いながらばね体16の付勢に抗してカムユニット30と共に後退し、図9(A)のようにその可動体20が第1係合部52,52に係合してその後退が阻止される。このときの第1カードC1の位置が第1中継位置として規定されている。したがって、第1カードC1が第1中継位置まで挿入されたときには、カムユニット30が可動体20と共に同一距離だけ後退している。そして、カムユニット30の後退の過程では、ガイドピン先端部42が、第1カムパターン31のガイド溝33の区画aから、区画b,cを経て区画dに達し、図9(B)のように凹み箇所sの始点s’側に位置する(図2〜図4参照)。これにより、上記第1中継位置が第1カムパターン31のガイド溝33の凹み箇所sの始部に関係付けられていることになる。
【0040】
この時点では、図9(A)で判るように、第1カードC1の後端がボディ10の開口12に対してその直近位置に近付いているので、さらなるプッシュ操作が不可能になる。そのようにして第1回目のプッシュ操作が終了すると、第1カードC1を挿入する力が解除されるため、ばね体16(図1参照)の付勢によってカムユニット30と共に可動体20が前進するので、第1カードC1が第1中継位置を経由して可動体20により押し返される。このときのカムユニット30の前進によって、可動体20が図10(A)のように第1係合部52から離れ、かつ、ガイドピン先端部42が、図10(B)のように凹み箇所sに入ってピン係止部35に係合し、第1カードC1がロック状況下におかれる。このときの第1カードC1の位置が第1セット位置である。これにより、この第1セット位置が第1カムパターン31のピン係止部35とガイドピン先端部42との係止箇所に関係付けられていることになる。また、第1カードC1が第1セット位置に位置すると、第1カードC1の後端がボディ10の開口12から少しだけ離れる。
【0041】
第1カードC1の電極と接触片21との信号授受は、第1カードC1が第1セット位置に位置している状態で行われる。
【0042】
第1カードC1が第1セット位置に位置している状態から第2回目のプッシュ操作が行われると、第1カードC1が可動体20を第1係合部52,52に係合する位置まで後退させるので、それによって、カムユニット30も同一距離だけ後退する。そのため、ガイドピン先端部42が、第1カムパターン31のガイド溝33の凹み箇所sからその終点s”を通過して区画eに出る。この時点で、第2回目のプッシュ操作を解除すると、ばね体16の付勢によってカムユニット30が可動体20と共に前進し、ガイドピン先端部42が第1カムパターン31のガイド溝33の帰路を区画e,f,gの順に通過して区画aに戻り、図8(A)(B)の状態になる。この状態では、第1カードC1の後端がボディ10の開口12から長く突き出ているので、その第1カードC1を手で掴んで引き抜くことができる。
【0043】
次に図11〜図13及び図2〜図4を主に参照して、第2カードC2を挿入する場合などの動作を説明する。
【0044】
カード未挿入モードでは、カムユニット30がばね体16の付勢で、図1に示した位置すなわちボディ10の前壁部18に当たった初期位置に位置しているので、この状態から、第1回目のプッシュ操作で第2カードC2が開口12を経てカード挿入空間Sに挿入されてくると、その第2カードC2が一対の突起53,53を乗り越える。これにより、図11(A)のように一対のアーム50,50がばね板部51,51の撓み変形を通じて拡開変形され、そのようなアーム50,50の反り変形動作によって、一対の第1係合部52,52が第2カードC2の挿入経路の外側へ逃げる。そして、第2カードC2の先端が可動体20に突き当たる。これにより、第1カードC1の電極に接触片21が接触する。また、カムユニット30は停止しているので、ガイドピン先端部42が、同図(B)に示したように、第1カムパターン31のガイド溝33の区画aに位置している(図2〜図4参照)。
【0045】
第2カードC2が第1回目のプッシュ操作でさらに挿入されてくると、その第2カードC2が一対の第1係合部52,52の相互間を通過してその先端が可動体20を押すので、その可動体20が第2カードC2と押合いながらばね体16の付勢に抗してカムユニット30と共に後退し、図12(A)のようにその可動体20がボディ10の後壁部13と同一部位によって共用されている第2係合部13aに係合してその後退が阻止される。このときの第2カードC2の位置が第2中継位置として規定されている。したがって、第2カードC2が第2中継位置まで挿入されたときには、カムユニット30が可動体20と共に同一距離だけ後退している。そして、カムユニット30の後退の過程では、ガイドピン先端部42が、第2カムパターン32のガイド溝34の区画aから、区画b,c,d,a1,b1,c1を経て区画d1に達し、図12(B)のように凹み箇所s1の始点側に位置する(図2〜図4参照)。これにより、上記第2中継位置が第2カムパターン32のガイド溝34の凹み箇所s1の始部に関係付けられていることになる。
【0046】
この時点では、図12(A)で判るように、第2カードC2の後端がボディ10の開口12に対してその直近位置に近付いているので、さらなるプッシュ操作が不可能になる。そのようにして第1回目のプッシュ操作が終了すると、第2カードC2を挿入する力が解除されるため、ばね体16(図1参照)の付勢によってカムユニット30と共に可動体20が前進し、第2カードC2が第2中継位置を経由して可動体20により押し返される。このときのカムユニット30の前進によって、可動体20が図13(A)のように第2係合部13aから離れ、かつ、ガイドピン先端部42が、図13(B)のように凹み箇所s1に入ってピン係止部36に係合し、第2カードC2がロック状況下におかれる。このときの第2カードC2の位置が第2セット位置である。これにより、この第2セット位置が第2カムパターン31のピン係止部36とガイドピン先端部42との係止箇所に関係付けられていることになる。また、第2カードC2が第2セット位置に位置すると、第2カードC2の後端がボディ10の開口12から少しだけ離れる。
【0047】
第2カードC2の電極と接触片21との信号授受は、第2カードC2が第2セット位置に位置している状態で行われる。
【0048】
第2カードC2が第2セット位置に位置している状態から第2回目のプッシュ操作が行われると、第2カードC2が可動体20を第2係合部13aに係合する位置まで後退させるので、それによって、カムユニット30も同一距離だけ後退する。そのため、ガイドピン先端部42が、第2カムパターン32のガイド溝34の凹み箇所s1から区画e1に出る。この時点で、第2回目のプッシュ操作を解除すると、ばね体16の付勢によってカムユニット30が可動体20と共に前進するので、ガイドピン先端部42が第2カムパターン32のガイド溝34の帰路を区画e1,f1の順に通過し、さらに区画f,gの順に通過して区画aに戻り、図11(A)(B)の状態になる。この状態では、第2カードC2の後端がボディ10の開口12から長く突き出ているので、その第2カードC2を手で掴んで引き抜くことができる。
【0049】
第2カードC2を第1回目のプッシュ操作で挿入する場合において、ガイドピン先端部42が第2カムパターン32の往路の途中位置に達した時点、たとえばガイドピン先端部42が図11(B)に破線で示した位置に達した時点でそのプッシュ操作を止めたときには、ばね体16の付勢によってカムユニット30が前方へ押し戻されるので、ガイドピン先端部32がカム溝34の往路の区画d,a1の各境界地点に形成されている段差38に当たった後、その段差38によってバイパス路37に誘導され、その後、バイパス路37、区画e,f,gをこの順に通過して区画aに達し、カムユニット30が初期位置に復帰する。したがって、第1回目のプッシュ操作によって第2カードC2をある程度押し込んだ段階では、その途中でプッシュ操作を止めてもカムユニット30が初期位置に復帰して第2カードC2が挿入初期段階の位置まで押し出される。このようなバイパス路36によって発揮される作用により、第1カードC1を挿入するべきときに第2カードC2を誤って挿入した場合でも、再度のプッシュ操作を行わずに第2カードC2を抜き出すことができる。
【0050】
以上説明した実施形態に係るカードコネクタにおいて、第1カードC1については、第1回目のプッシュ操作の行われた第1カードC1に押されて後退させられた可動体20が第1係合部52に係合したときに、第1カードC1が第1中継位置に位置するので、第1カードC1が第1中継位置まで挿入されたときに可動体20の後退を阻止するストッパ機構が、アーム50に設けられた第1係合部52によって構成されている。また、第1カードC1に対する第1回目のプッシュ操作によって第1中継位置まで挿入された第1カードC1が、ばね体16の付勢によって可動体20に押し返されることによりその第1中継位置を経由してセット位置に達したときには、ガイドピン先端部42が第1カムパターン31のガイド溝33の凹み箇所sに入ってピン係止部35により係止され、その係止によって可動体20がその位置に位置決めされるので、第1カードC1が第1中継位置を経由してセット位置に達したときに可動体20をその位置に位置決めするロック機能を発揮するロック機構がピン係止部35を具備するカムユニット30を備えている。
【0051】
同様に、第2カードC2については、第1回目のプッシュ操作の行われた第2カードC2に押されて後退させられた可動体20が第2係合部13a係合したときに、第2カードC2が第2中継位置に位置するので、第2カードC2が第2中継位置まで挿入されたときに可動体20の後退を阻止するストッパ機構が第2係合部13aによって構成されている。また、第2カードC2に対する第1回目のプッシュ操作によって第2中継位置まで挿入された第2カードC2が、ばね体16の付勢によって可動体20に押し返されることによりその第2中継位置を経由してセット位置に達したときには、ガイドピン先端部42が第2カムパターン32のガイド溝34の凹み箇所s1に入ってピン係止部36により係止され、その係止によって可動体20がその位置に位置決めされるので、第2カードC2が第2中継位置を経由してセット位置に達したときに可動体20をその位置に位置決めするロック機能を発揮するロック機構が、ピン係止部36を具備するカムユニット30を備えている。
【0052】
この実施形態では、延出路39に山形カム面90が配備されているので、ガイドピン先端部42がこの山形カム面90を乗り越えるときの感触が、クリック感として得られる。したがって、そのクリック感によって、ガイドピン先端部42が第1カムパターン31の凹み箇所sを越えて移動したことを知ることができる利点がある。
【0053】
上記した実施形態において、図13(B)に示したピン係止部35,36の相互間隔Lに、長さの異なる2種類のカードC1,C2の長さの差と同じ寸法Lを与えておけば、第1カードC1をセット位置に挿入したときと第2カードC2をセット位置に挿入したときとで、ボディ10の開口12から突き出す長さが同一になり、そのことが使用感を向上させることに役立つ。
【0054】
ところで、上記した第1カードC1はその長さ及び幅が第2カードC2よりも短い種類のものである。そのような第1カードC1においては、厚さについても第2カードC2より薄くしておくことが望まれることもある。そのように第1カードC1の厚さを第2カードC2の厚さよりも薄くした場合において、ボディ10のカード挿入空間Sの高さが第2カードC2に合わせて定められていると、第1カードC1を挿入したときに大きながたつきを生じるおそれがある。そこで、上記実施形態では、第1カードC1の厚さが第2カードC2の厚さよりも薄くなっている場合を考慮して、図1及び図7に示したように、ボディ10の底壁に開口19を開設し、その開口19に、ボディ10に肩持ち支持させた板ばねでなる押上ばね61を配備し、カード挿入空間Sに挿入された第1カードC1又は第2カードC2をその押上ばね61により押し上げてカバー70にスライド可能に押し付けるようにしてある。こうしておけば、第2カードC2については勿論、第1カードC1についても、カード挿入空間Sの内部ががたついたりすることがなくなる。
【0055】
ここで、図示例では接触片21が第1カードC1又は第2カードC2の電極に下方から弾接するようになっているけれども、この点を変更して接触片21が第1カードC1又は第2カードC2の電極に上方から弾接する構成にしておけば、押上ばね61により押し上げられた第1カードC1又は第2カードC2の電極の高さレベルが同一になるので、プッシュ操作時の感触が第1カードC1又は第2カードC2について同一になり、それだけ使い勝手が向上する。また、押上ばね61をボディ10の開口19に設ける代わりに、カバー70の一部を切り起こしてばね板(不図示)を形成し、そのばね板によってカード挿入空間Sに挿入された第1カードC1又は第2カードC2をボディ10の底面14にスライド可能に押し付けるようにすれば、第1カードC1又は第2カードC2の厚さが異なっていても、それらに設けられた電極の下方から接触片21が一定の高さレベルで接触するようになるので、上記と同様にプッシュ操作時の感触が第1カードC1又は第2カードC2について同一になって使い勝手が向上する。
【0056】
上記実施形態では、可動体20に固定したFPC23の半田付け領域24に、可動体20に保持されている接触片21の半田付け端子22を半田付けしてあり、しかも、FPC23がボディ10の後壁部13に形成された開口(不図示)に前後方向移動自在に挿通されているので、可動体20の前進後退がFPC23の前後移動ないし撓み性によって無理なく円滑に行われる。
【0057】
図14は、上記FPC23を省略し、その代わりに、ボディ10の底面14に複数の電極面81を互いに絶縁して形成し、それらの電極面81のそれぞれに、複数の接触片21のそれぞれに個別に連設したばね性を有する摺動電極26を弾接させた事例を示している。これによると、可動体20が前進あるいは後退しても、摺動電極26が電極面81に常時接触し、しかも、可動体20の前進後退が摺動電極26と電極面81との摺動によって円滑に行われる。図例において、電極面81に、ボディ10が搭載される配線基板(不図示)の半田付け領域に半田付けされる半田付け端子を連設しておくと、配線の引廻しスペースを狭く抑えられる利点がある。
【0058】
上記の実施形態では、異種のサイズに製作された第1及び第2の2枚のカードC1,C2を使用対象とするデュアル型カードコネクタを説明したけれども、本発明では、2枚より多い異種サイズのカードを使用対象にすることも可能である。その場合、ボディのカード挿入空間は、長さの異なる複数枚のカードを同一方向に択一挿入可能に形成しておく必要がある。また、個々のカードに各別に対応して上記カード挿入空間内でカード挿入方向に並べて複数箇所のセット位置を定め、かつ、それらのセット位置は、長さの長いカードに対するセット位置を長さの短いカードに対するセット位置よりも後方に位置させる。さらに、個々のセット位置に応じてその後位の近傍箇所に複数箇所の中継位置を定める。個々のカードについてのセット位置や中継位置は、図2などで説明したカムユニット30に準じて、カードの枚数分だけのカムパターンを前後方向に並べて配備することにより容易に定めることが可能であり、そうすることによって、ここのカードをセット位置に位置決めするための可動体20のロック機構が形成される。また、アーム50の前後複数箇所に高さの異なる突起53や突出幅の異なる第1係止部52を設けておけば、カードの幅に応じてアームの反り変形幅や第2係合部52のカード挿入経路の外側への逃げ幅を変えることができるので、複数枚の異種サイズのカードに対して個別に中継位置を定めることができる。なお、カード挿入空間は、幅及び長さの異なる複数枚のカードであって幅の広いカードの長さが幅の狭いカードの長さよりも長くなっている複数枚のカードを同一方向に択一挿入可能に形成されていることが望ましい。
【0059】
本発明の構成は図例に限定されるものではない。たとえば、カムユニット30をボディ10側に一体に設け、ガイドピン40を可動体20側に取り付けた構成を採用することも可能である。
【0060】
【発明の効果】
本発明のカードコネクタによれば、異種サイズの2種類又はそれより多い多種類のカードをそれらに共通の1つの開口(スロット)から同一方向に挿入することができるので、当該カードコネクタが小形化されてその実装スペースが狭くて済むだけでなく、電気電子機器に実装するときの姿勢や向きの自由度が高まるので、それに見合って電気電子機器のデザインの変化にも対処しやすくなり、また、異種サイズのカードに対応した電気電子機器に多くのスロットを設ける必要がなくなるという利点がある。また、本発明のカードコネクタは、異種サイズの2種類又はそれより多い多種類のカードに対応し、かつ、小形化薄形化を促進しやすいものでありながら、1種類だけのカードに対応している従来より周知のカードコネクタに見られるようなストッパ機構やロック機構を備えているので、それぞれのカードを違和感なく使用することができるという優れた使用感(使い勝手)を発揮する。
【0061】
特に、本発明に係るカードコネクタは、所謂プッシュプッシュ操作と云われる2回連続押込操作によってカードのセット位置への挿入とそのセット位置でのロック、及びカードの排出が行われるカードコネクタにおいて、上記のように2種類あるいは多種類のカードをそれらに共通のスロットから同一方向に挿入することができて、しかも、接触片がそれら多種類のカードに共通するものであることに加えて、セット位置に挿入されたカードをその位置でロック状況下におくことのできるカードコネクタを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係るカードコネクタのカバーを取り外した状態での平面図である。
【図2】 部分拡大図と共に示したカムユニットの平面図である。
【図3】 図2のIII−III線断面図である。
【図4】 図2のIV−IV線断面図である。
【図5】 可動体とアームとの関係を示した概略斜視図である。
【図6】 図1のVI−VI線に沿う部分の拡大概略断面図である。
【図7】 押上げばねの作用を説明するための断面図である。
【図8】 (A)は第1カード挿入初期段階の説明図、(B)はその段階のカムユニットの状態説明図である。
【図9】 (A)は第1カードが第1中継位置まで挿入された段階の説明図、(B)はその段階のカムユニットの状態説明図である。
【図10】 (A)は第1カードが第1セット位置まで挿入された段階の説明図、(B)はその段階のカムユニットの状態説明図である。
【図11】 (A)は第2カード挿入初期段階の説明図、(B)はその段階のカムユニットの状態説明図である。
【図12】 (A)は第2カードが第2中継位置まで挿入された段階の説明図、(B)はその段階のカムユニットの状態説明図である。
【図13】 (A)は第2カードが第2セット位置まで挿入された段階の説明図、(B)はその段階のカムユニットの状態説明図である。
【図14】 他の実施形態でのカードコネクタのカバーを取り外した状態での平面図である。
【符号の説明】
C カード
C1 第1カード
C2 第2カード
S カード挿入空間
s 凹み箇所
10 ボディ
13 後壁部
13a 第2係合部
14 底面
20 可動体
21 接触片
22 半田付け端子
23 フレキシブル配線基板
24 半田付け領域
26 摺動電極
30 カムユニット
31 第1カムパターン
32 第2カムパターン
33,34 ガイド溝
35,36 ピン係止部
40 ガイドピン
42 ガイドピンの先端部
50 アーム
52 第1係合部
81 電極面

Claims (12)

  1. ボディのカード挿入空間に挿入されてきたカードに押されて後退する可動体が、上記カード挿入空間に挿入されてきた上記カードと押し合うように前進方向に常時弾発付勢されてそのボディに取り付けられていると共に、上記カード挿入空間内でのカードのセット位置に応じてそれよりも後位の近傍箇所に定められたカードの中継位置まで上記カードが上記可動体を後退させながら挿入されたときにその可動体の後退を阻止するストッパ機能を発揮するストッパ機構と、上記中継位置まで挿入された上記カードが上記可動体に押し返されることによりその中継位置を経由して上記セット位置に達したときにその可動体をその位置に位置決めするロック機能を発揮するロック機構と、上記カードの電極に対して電気的接続がなされる接触片と、を備え、
    上記カード挿入空間は、カード挿入方向に沿う長さとカード挿入方向と直交する方向に沿う幅を有し、長さの異なる矩形状の複数枚のカードを同一方向に択一挿入可能に形成され、
    上記セット位置に、個々の上記カードに各別に対応して上記カード挿入空間内でカード挿入方向に並べて定められた複数箇所のセット位置が含まれ、かつ、それらのセット位置は、長さの長いカードに対するセット位置が長さの短いカードに対するセット位置よりも後方に位置し、上記中継位置に、個々の上記セット位置に応じてその後位の近傍箇所に定められた複数箇所の中継位置が含まれ、
    上記接触片が上記可動体に設けられて、その接触片が、その可動体が押し合っている上記カードの電極に接触するようになっていることを特徴とするカードコネクタ。
  2. 上記カード挿入空間は、幅及び長さの異なる複数枚のカードであって幅の広いカードの長さが幅の狭いカードの長さよりも長くなっている複数枚のカードを同一方向に択一挿入可能に形成されている請求項1に記載したカードコネクタ。
  3. 上記カード挿入空間は、第1カード及びこの第1カードよりも長さが長くかつそのセット位置が上記第1カードのセット位置よりも後位に定められた第2カードの2種類のカードを同一方向に択一挿入可能に形成され、
    上記セット位置に、上記第1カードの第1セット位置とこの第1セット位置よりも後方の上記第2カードの第2セット位置との2箇所のセット位置が含まれ、上記中継位置に、上記第1セット位置に応じてその近傍箇所に定められた第1中継位置と、この第1中継位置よりも後方で上記第2セット位置に応じてその近傍箇所に定められた第2中継位置との2箇所の中継位置が含まれている請求項1に記載したカードコネクタ。
  4. 上記カード挿入空間は、上記第1カード及びこの第1カードよりも幅広で長さの長い上記第2カードを同一方向に択一挿入可能に形成されている請求項3に記載したカードコネクタ。
  5. 上記ストッパ機構が、カード挿入空間内での幅広の上記第2カードの挿入経路を挟む両側にカード挿入方向に沿って配備された弾性反り変形可能なアームに設けられて上記第1中継位置まで挿入された第1カードに押されて後退した上記可動体に係合してその可動体の後退を阻止する第1係合部と、
    上記第2カードの挿入経路の外側へ逃げた上記第1係合部を通過して上記第1係合部の位置よりも後方の上記第2中継位置まで挿入された第2カードに押されて後退した上記可動体に係合してその可動体の後退を阻止する第2係合部と、を備える請求項3又は請求項4に記載したカードコネクタ。
  6. 上記第2係合部が、上記ボディに一体に形成された後壁部と同一部位で共用されている請求項5に記載したカードコネクタ。
  7. 上記可動体に固定されたフレキシブル配線基板の半田付け領域に、上記接触片から延び出た半田付け端子が半田付けされている請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載したカードコネクタ。
  8. 上記第2係合部が、上記ボディに一体に形成された後壁部でなり、その後壁部に形成された開口に前後方向移動自在に上記フレキシブル配線基板が挿通されている請求項7に記載したカードコネクタ。
  9. 上記可動体に設けられた上記接触片に、上記ボディに具備された底面に固定配備された電極面と摺動する摺動電極が連設されている請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載したカードコネクタ。
  10. 上記電極面に、上記ボディが搭載される配線基板の半田付け領域に半田付けされる半田付け端子が連設されている請求項9に記載したカードコネクタ。
  11. 記ロック機構が、ガイドピンの先端部を一方向にのみ案内しかつ往路終点と帰路始点との一致点に凹み箇所を有しその凹み箇所に上記ガイドピンの先端部を位置決めするピン係止部を備えた無端ループ形状のガイド溝を有するカムパターンを前後方向に2つ並べて配備することによって形成されたカムユニットを備え、
    そのカムユニットの片側のカムパターンのガイド溝の帰路が他側のカムパターンの帰路に合流されていると共に、上記ボディと上記可動体とのうちの一方側に上記カムユニットが、他方側に上記ガイドピンが設けられ、
    上記第1セット位置が片側のカムパターンのピン係止部とガイドピンとの係止箇所に関係付けられ、かつ、上記第1中継位置が片側のカムパターンの上記凹み箇所の始部に関係付けられていると共に、上記第2セット位置が他側のカムパターンのピン係止部とガイドピンとの係止箇所に関係付けられ、かつ、上記第2中継位置が他側のカムパターンの上記凹み箇所の始部に関係付けられている請求項3ないし請求項10のいずれか1項に記載したカードコネクタ。
  12. 上記カムユニットが、上記可動体と一体に合成樹脂で成形されている請求項11に記載したカードコネクタ。
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