JP2003282134A - 燃料電池の締付方法及び装置 - Google Patents
燃料電池の締付方法及び装置Info
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- JP2003282134A JP2003282134A JP2002081500A JP2002081500A JP2003282134A JP 2003282134 A JP2003282134 A JP 2003282134A JP 2002081500 A JP2002081500 A JP 2002081500A JP 2002081500 A JP2002081500 A JP 2002081500A JP 2003282134 A JP2003282134 A JP 2003282134A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
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- Fuel Cell (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 前処理用締付ベローズを小型化できるように
する。 【解決手段】 上下のホルダー3,4で挟持されたスタ
ック1の上下に配置した下発電用ボルスタ2と上発電用
ボルスタ5に発電用締付ロッド13を貫通させ、その下
端部に、ばね14とばね受け部材15を嵌合させてから
固定用ナット16を螺着させ、上端部には運転用ナット
10を螺着させる。上発電用ボルスタ5上に前処理用締
付ベローズ8aを介在させて載置した前処理用ボルスタ
6に、発電用締付ロッド13の延長ロッド13aを貫通
させ、その上端部に圧縮用ナット12を螺着する。前処
理用ボルスタ6を前処理用締付ロッド17を介して前処
理容器9外部から昇降させる沈み込み吸収締付装置20
を備える。前処理によるスタック1の沈み込みは、前処
理用締付ベローズ8aの伸びと沈み込み吸収締付装置2
0で吸収させる。
する。 【解決手段】 上下のホルダー3,4で挟持されたスタ
ック1の上下に配置した下発電用ボルスタ2と上発電用
ボルスタ5に発電用締付ロッド13を貫通させ、その下
端部に、ばね14とばね受け部材15を嵌合させてから
固定用ナット16を螺着させ、上端部には運転用ナット
10を螺着させる。上発電用ボルスタ5上に前処理用締
付ベローズ8aを介在させて載置した前処理用ボルスタ
6に、発電用締付ロッド13の延長ロッド13aを貫通
させ、その上端部に圧縮用ナット12を螺着する。前処
理用ボルスタ6を前処理用締付ロッド17を介して前処
理容器9外部から昇降させる沈み込み吸収締付装置20
を備える。前処理によるスタック1の沈み込みは、前処
理用締付ベローズ8aの伸びと沈み込み吸収締付装置2
0で吸収させる。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は溶融炭酸塩型燃料電
池におけるスタックを締め付けるために用いる燃料電池
の締付方法及び装置に関するものである。
池におけるスタックを締め付けるために用いる燃料電池
の締付方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】燃料電池のうち、たとえば、溶融炭酸塩
型燃料電池は、電解質として溶融炭酸塩を多孔質物質に
しみ込ませてなるタイル(電解質板)を、カソード(酸
素極)とアノード(燃料極)の両電極で両面から挟み、
カソード側に酸化ガスを供給すると共にアノード側に燃
料ガスを供給することによりカソード側とアノード側で
各々反応を行わせて発電を行わせるようにしたものを1
セルとし、各セルをセパレータを介し多層に積層してス
タックとするようにしてある。
型燃料電池は、電解質として溶融炭酸塩を多孔質物質に
しみ込ませてなるタイル(電解質板)を、カソード(酸
素極)とアノード(燃料極)の両電極で両面から挟み、
カソード側に酸化ガスを供給すると共にアノード側に燃
料ガスを供給することによりカソード側とアノード側で
各々反応を行わせて発電を行わせるようにしたものを1
セルとし、各セルをセパレータを介し多層に積層してス
タックとするようにしてある。
【0003】上記スタックとした燃料電池は、各セルご
とに電池性能が良好に維持されることが必要であり、電
極反応部において、カソード及びアノードの各電極とタ
イルとセパレータとが一様な圧力分布で接触しているこ
と、内部マニホールド型の燃料電池にあっては、周辺部
のウェットシール部のシール性が維持されていること、
運転中におけるスタックの高さ変化に対して追従性があ
ること、等が要求される。そのため、燃料電池は、スタ
ック全体を一定の締付力で均一に締め付けることが必要
である。
とに電池性能が良好に維持されることが必要であり、電
極反応部において、カソード及びアノードの各電極とタ
イルとセパレータとが一様な圧力分布で接触しているこ
と、内部マニホールド型の燃料電池にあっては、周辺部
のウェットシール部のシール性が維持されていること、
運転中におけるスタックの高さ変化に対して追従性があ
ること、等が要求される。そのため、燃料電池は、スタ
ック全体を一定の締付力で均一に締め付けることが必要
である。
【0004】かかる必要性を満たすための従来の燃料電
池の締付装置は、図5にその一例について示す如く、セ
ルをセパレータを介し多層に積層してなる燃料電池のス
タック1を、上下のホルダー3,4で挟持させた状態と
して下部の発電用ボルスタ2上に載置し、且つ上ホルダ
ー3の上方に、上発電用ボルスタ5を配置し、更にその
上方に前処理用ボルスタ6を配置して、上ホルダー3と
上発電用ボルスタ5との間に、燃料電池の運転中の温度
変化に伴う熱膨張を吸収させるためのベローズ又はばね
7を介在させ、又、上発電用ボルスタ5と前処理用ボル
スタ6との間に、脱脂、含浸時のスタック1の収縮量に
追従できるだけの大きな伸び量を持つように空気等の流
体を封入して膨らませてある金属製の前処理用締付ベロ
ーズ8を介在させ、更に、下発電用ボルスタ2と上発電
用ボルスタ5に通した締付ロッド9の上端部に、上発電
用ボルスタ5の上側にて運転時に該ボルスタ5を拘束す
るための運転用ナット10を螺着すると共に、上記締付
ロッド9の上端部に長ナットの如き連結部材11を介し
て、又は、締付ロッド9の上端面に雌ねじを設けて、下
端部を着脱自在に連結してなる延長ロッド9aを、上記
前処理用ボルスタ6に通し、該延長ロッド9aの上端部
に、前処理用ボルスタ6の上側にて圧縮用ナット12を
螺着させた構成として、下発電用ボルスタ2と前処理用
ボルスタ6同士を、締付ロッド9、延長ロッド9a及び
圧縮用ナット12を用いて締め付けることにより、前処
理用締付ベローズ8、ホルダー3,4を介してスタック
1に均一な締付力を付与させるようにしてある。
池の締付装置は、図5にその一例について示す如く、セ
ルをセパレータを介し多層に積層してなる燃料電池のス
タック1を、上下のホルダー3,4で挟持させた状態と
して下部の発電用ボルスタ2上に載置し、且つ上ホルダ
ー3の上方に、上発電用ボルスタ5を配置し、更にその
上方に前処理用ボルスタ6を配置して、上ホルダー3と
上発電用ボルスタ5との間に、燃料電池の運転中の温度
変化に伴う熱膨張を吸収させるためのベローズ又はばね
7を介在させ、又、上発電用ボルスタ5と前処理用ボル
スタ6との間に、脱脂、含浸時のスタック1の収縮量に
追従できるだけの大きな伸び量を持つように空気等の流
体を封入して膨らませてある金属製の前処理用締付ベロ
ーズ8を介在させ、更に、下発電用ボルスタ2と上発電
用ボルスタ5に通した締付ロッド9の上端部に、上発電
用ボルスタ5の上側にて運転時に該ボルスタ5を拘束す
るための運転用ナット10を螺着すると共に、上記締付
ロッド9の上端部に長ナットの如き連結部材11を介し
て、又は、締付ロッド9の上端面に雌ねじを設けて、下
端部を着脱自在に連結してなる延長ロッド9aを、上記
前処理用ボルスタ6に通し、該延長ロッド9aの上端部
に、前処理用ボルスタ6の上側にて圧縮用ナット12を
螺着させた構成として、下発電用ボルスタ2と前処理用
ボルスタ6同士を、締付ロッド9、延長ロッド9a及び
圧縮用ナット12を用いて締め付けることにより、前処
理用締付ベローズ8、ホルダー3,4を介してスタック
1に均一な締付力を付与させるようにしてある。
【0005】上記構成としてある燃料電池の締付装置を
用いてスタック1の締付処理を行う場合は、先ず、締付
ロッド9に運転用ナット10を上発電用ボルスタ5上に
て仮締めした状態で図示しない前処理設備の容器内に据
付け、前処理時の脱脂、含浸によるスタック1の沈み込
みを、下発電用ボルスタ2と前処理用ボルスタ6との間
の前処理用締付ベローズ8を伸長させることにより吸収
させた後、この前処理用締付ベローズ8及び前処理用ボ
ルスタ6が取り付けられている状態で、前処理により沈
み込んだスタック1を、上記前処理用締付ベローズ8の
伸長で下方へ移動させられた上発電用ボルスタ5を介し
て締付ロッド9上の運転用ナット10を手で軽く締め込
むことにより締め付けるようにしていた。
用いてスタック1の締付処理を行う場合は、先ず、締付
ロッド9に運転用ナット10を上発電用ボルスタ5上に
て仮締めした状態で図示しない前処理設備の容器内に据
付け、前処理時の脱脂、含浸によるスタック1の沈み込
みを、下発電用ボルスタ2と前処理用ボルスタ6との間
の前処理用締付ベローズ8を伸長させることにより吸収
させた後、この前処理用締付ベローズ8及び前処理用ボ
ルスタ6が取り付けられている状態で、前処理により沈
み込んだスタック1を、上記前処理用締付ベローズ8の
伸長で下方へ移動させられた上発電用ボルスタ5を介し
て締付ロッド9上の運転用ナット10を手で軽く締め込
むことにより締め付けるようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
燃料電池の締付装置では、前処理に伴うスタック1の収
縮量を、前処理用締付ベローズ8の伸び量のみで吸収さ
せるようにしてあるため、スタック1の高さが高くなっ
て、前処理時の収縮量が大となると、それに対応して大
きな伸び量を有するように前処理用締付ベローズ8の高
さを高くする必要が生じるが、この場合、伸び量の大き
い前処理用締付ベローズ8を締付装置に組み込むと、該
締付ベローズ8が座屈する虞が生じるという問題がある
と共に、高さの高い前処理用締付ベローズ8を収容させ
るために、前処理設備の容器が大型化するという問題が
ある。
燃料電池の締付装置では、前処理に伴うスタック1の収
縮量を、前処理用締付ベローズ8の伸び量のみで吸収さ
せるようにしてあるため、スタック1の高さが高くなっ
て、前処理時の収縮量が大となると、それに対応して大
きな伸び量を有するように前処理用締付ベローズ8の高
さを高くする必要が生じるが、この場合、伸び量の大き
い前処理用締付ベローズ8を締付装置に組み込むと、該
締付ベローズ8が座屈する虞が生じるという問題がある
と共に、高さの高い前処理用締付ベローズ8を収容させ
るために、前処理設備の容器が大型化するという問題が
ある。
【0007】そのため運転中の熱膨張を吸収させるため
のばねを締付ロッド9の下部に配置するようにすれば、
従来の如き上下のボルスタ2と5間の寸法を大きくしな
くてすむことになってコンパクト化を図ることができ、
スタック1を横型の円筒容器に入れる場合であっても、
該容器底部の曲率を使うことにより上記締付ロッド9の
下部のばねを収納するスペースが確保できることから容
器径を小さくできて、容器ごとトラック等により輸送を
行う場合においても、高さ制限にひっかかる虞をなくす
ことができるようにさせることが考えられるが、この場
合には、締付ロッド9の下部に配置してあるばねの締め
付けに工夫が必要となる。
のばねを締付ロッド9の下部に配置するようにすれば、
従来の如き上下のボルスタ2と5間の寸法を大きくしな
くてすむことになってコンパクト化を図ることができ、
スタック1を横型の円筒容器に入れる場合であっても、
該容器底部の曲率を使うことにより上記締付ロッド9の
下部のばねを収納するスペースが確保できることから容
器径を小さくできて、容器ごとトラック等により輸送を
行う場合においても、高さ制限にひっかかる虞をなくす
ことができるようにさせることが考えられるが、この場
合には、締付ロッド9の下部に配置してあるばねの締め
付けに工夫が必要となる。
【0008】そこで、本発明は、締付ロッド下部にばね
を設けた構成とする場合にも、燃料電池のスタックの上
側に位置する上発電用ボルスタの締付作業を手作業で短
時間に且つ容易に完了させることができると共に、前処
理用締付ベローズを小型化することができ、該前処理用
締付ベローズの低コスト化、前処理設備の容器の小型化
を図ることができるようにしようとするものである。
を設けた構成とする場合にも、燃料電池のスタックの上
側に位置する上発電用ボルスタの締付作業を手作業で短
時間に且つ容易に完了させることができると共に、前処
理用締付ベローズを小型化することができ、該前処理用
締付ベローズの低コスト化、前処理設備の容器の小型化
を図ることができるようにしようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、上下のホルダーで挟持させたスタックを
上下の発電用ボルスタの間に配置して、上発電用ボルス
タと下発電用ボルスタに、下端部にばねを有し上端部に
運転用ナットを有する発電用締付ロッドを取り付け、且
つ上記上発電用ボルスタの上側にガス圧で作動する前処
理用締付ベローズを介在させて前処理用ボルスタを載置
し、上記発電用締付ロッドの上端に取り付けた延長ロッ
ドを上記前処理用ボルスタの上方へ突出させて、その上
端部に圧縮用ナットを螺着させ、更に、前処理用ボルス
タに沈み込み吸収装置の上端部を連結し、前処理時に上
記前処理用締付ベローズによる締付圧力をスタックに作
用させた後、沈み込み吸収装置により上記前処理用ボル
スタを下降させて前処理用締付ベローズを内部圧力一定
のまま収縮させてから、延長ロッド上の圧縮用ナットを
上記前処理用ボルスタの上側に締め込み、次に、前処理
用締付ベローズを内部圧力一定のまま伸ばすと同時に沈
み込み吸収装置により前処理用ボルスタを上昇させるこ
とにより、発電用締付ロッドを上昇させてばねを収縮さ
せ、該収縮するばねにより上記前処理用締付ベローズの
内部圧力に拮抗するスタックの締付圧力を発生させた
後、発電用締付ロッドにより上発電用ボルスタを締め込
むようにする燃料電池の締付方法及び装置とする。
決するために、上下のホルダーで挟持させたスタックを
上下の発電用ボルスタの間に配置して、上発電用ボルス
タと下発電用ボルスタに、下端部にばねを有し上端部に
運転用ナットを有する発電用締付ロッドを取り付け、且
つ上記上発電用ボルスタの上側にガス圧で作動する前処
理用締付ベローズを介在させて前処理用ボルスタを載置
し、上記発電用締付ロッドの上端に取り付けた延長ロッ
ドを上記前処理用ボルスタの上方へ突出させて、その上
端部に圧縮用ナットを螺着させ、更に、前処理用ボルス
タに沈み込み吸収装置の上端部を連結し、前処理時に上
記前処理用締付ベローズによる締付圧力をスタックに作
用させた後、沈み込み吸収装置により上記前処理用ボル
スタを下降させて前処理用締付ベローズを内部圧力一定
のまま収縮させてから、延長ロッド上の圧縮用ナットを
上記前処理用ボルスタの上側に締め込み、次に、前処理
用締付ベローズを内部圧力一定のまま伸ばすと同時に沈
み込み吸収装置により前処理用ボルスタを上昇させるこ
とにより、発電用締付ロッドを上昇させてばねを収縮さ
せ、該収縮するばねにより上記前処理用締付ベローズの
内部圧力に拮抗するスタックの締付圧力を発生させた
後、発電用締付ロッドにより上発電用ボルスタを締め込
むようにする燃料電池の締付方法及び装置とする。
【0010】前処理に伴うスタックの沈み込みを前処理
用締付ベローズの伸びで吸収させるときに、該前処理用
締付ベローズの伸びが限界に達するような場合には、前
処理用締付ベローズの内部圧力を一定に保持したまま沈
み込み吸収締付装置により前処理用ボルスタを下降させ
ると、上記前処理用締付ベローズの高さは収縮されるた
め、スタックの沈み込みを、再び前処理用締付ベローズ
の伸びで吸収させることが可能になる。
用締付ベローズの伸びで吸収させるときに、該前処理用
締付ベローズの伸びが限界に達するような場合には、前
処理用締付ベローズの内部圧力を一定に保持したまま沈
み込み吸収締付装置により前処理用ボルスタを下降させ
ると、上記前処理用締付ベローズの高さは収縮されるた
め、スタックの沈み込みを、再び前処理用締付ベローズ
の伸びで吸収させることが可能になる。
【0011】又、スタックの前処理後に、沈み込み吸収
締付装置により、前処理用締付ベローズを、内部圧力一
定のまま一旦収縮させ、延長ロッド上の圧縮用ナットを
前処理用ボルスタの上側に締め込んでから再び伸長させ
ると、前処理用ボルスタの上昇に伴って、延長ロッド及
び発電用締付ロッドが上昇させられ、これにより、ばね
が徐々に圧縮させられ、この圧縮により、ばねの反発力
が上記前処理用締付ベローズの内部圧力によるスタック
の締付圧力と等しくなるまで高められる。この収縮され
たばねによるスタックの締付圧力が発生した状態で、発
電用締付ロッドにより上発電用ボルスタを締め込むと、
上下のホルダーに挟持されたスタックは、ばねによる締
付圧力によって発電用ボルスタ間に締め付けられるよう
になる。
締付装置により、前処理用締付ベローズを、内部圧力一
定のまま一旦収縮させ、延長ロッド上の圧縮用ナットを
前処理用ボルスタの上側に締め込んでから再び伸長させ
ると、前処理用ボルスタの上昇に伴って、延長ロッド及
び発電用締付ロッドが上昇させられ、これにより、ばね
が徐々に圧縮させられ、この圧縮により、ばねの反発力
が上記前処理用締付ベローズの内部圧力によるスタック
の締付圧力と等しくなるまで高められる。この収縮され
たばねによるスタックの締付圧力が発生した状態で、発
電用締付ロッドにより上発電用ボルスタを締め込むと、
上下のホルダーに挟持されたスタックは、ばねによる締
付圧力によって発電用ボルスタ間に締め付けられるよう
になる。
【0012】又、ばね受け部材の外周に雄ねじを刻設
し、且つばねの外径よりも大きい内径を有する所要長さ
の円筒形状とすると共に下端側となる一端部内周面に上
記ばね受け部材の雄ねじに螺合し得る雌ねじ部を設けて
なるストッパー金具を備えて、該ストッパー金具の雌ね
じ部を、上記ばね受け部材の雄ねじに、着脱自在に螺合
させると共に、該ストッパー金具の上端面が下発電用ボ
ルスタの下面に接するまで締め込むことができるように
した構成とすることにより、下発電用ボルスタよりばね
の収縮方向に作用する荷重を、ストッパー金具、ばね受
け部材及び固定用ナットを介して、発電用締付ロッドに
伝えて支持固定させることができるため、前処理後に規
定の締付圧力で締め付けられたスタックを輸送するとき
に、上下方向の大きな振動が作用したとしても、スタッ
クに大きなベンディング荷重が作用する虞を解消でき、
又、前処理が終了したスタックを吊り上げた場合等に、
スタックの自重が作用してばねが収縮することを防止で
きるため、スタックの締付面圧が低下したり、セル間が
剥されてウェットシール部が損傷して発電できなくなる
といった虞を未然に防止することが可能になる。更に、
上記ストッパー部材は、ねじ機構によりばね受け部材に
取り付けてあるため、締め込み量を調整することによ
り、該ストッパー部材の高さ位置を容易に調整できて、
実機で使用されるばねの個々の性能や個々の燃料電池に
よりばねの長さが変化した場合でも、容易に実機に対応
させることができる。
し、且つばねの外径よりも大きい内径を有する所要長さ
の円筒形状とすると共に下端側となる一端部内周面に上
記ばね受け部材の雄ねじに螺合し得る雌ねじ部を設けて
なるストッパー金具を備えて、該ストッパー金具の雌ね
じ部を、上記ばね受け部材の雄ねじに、着脱自在に螺合
させると共に、該ストッパー金具の上端面が下発電用ボ
ルスタの下面に接するまで締め込むことができるように
した構成とすることにより、下発電用ボルスタよりばね
の収縮方向に作用する荷重を、ストッパー金具、ばね受
け部材及び固定用ナットを介して、発電用締付ロッドに
伝えて支持固定させることができるため、前処理後に規
定の締付圧力で締め付けられたスタックを輸送するとき
に、上下方向の大きな振動が作用したとしても、スタッ
クに大きなベンディング荷重が作用する虞を解消でき、
又、前処理が終了したスタックを吊り上げた場合等に、
スタックの自重が作用してばねが収縮することを防止で
きるため、スタックの締付面圧が低下したり、セル間が
剥されてウェットシール部が損傷して発電できなくなる
といった虞を未然に防止することが可能になる。更に、
上記ストッパー部材は、ねじ機構によりばね受け部材に
取り付けてあるため、締め込み量を調整することによ
り、該ストッパー部材の高さ位置を容易に調整できて、
実機で使用されるばねの個々の性能や個々の燃料電池に
よりばねの長さが変化した場合でも、容易に実機に対応
させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
を参照して説明する。
【0014】図1及び図2は本発明の燃料電池の締付装
置の実施の一形態を示すもので、図5に示した燃料電池
のスタック1と同様にセルをセパレータを介し多層に積
層してなるスタック1を、上下のホルダー3,4で挟持
させた状態で下部の発電用ボルスタ2上に載置し、且つ
上ホルダー3の上側に上発電用ボルスタ5を載置すると
共に、該上発電用ボルスタ5の上側に、前処理用ボルス
タ6を配置して、該上発電用ボルスタ5と前処理用ボル
スタ6の間に、前処理時におけるスタック1の沈み込み
に対応できる伸び量を有し且つ図示しないガス供給圧力
制御装置より供給されるガス圧で伸縮できるようにした
金属製の前処理用締付ベローズ8aを介在させ、更に、
下発電用ボルスタ2と上発電用ボルスタ5の所要個所、
たとえば、前後縁部における幅方向所要間隔の5個所ず
つに、該各ボルスタ2と5を貫通して上下方向に延びる
発電用締付ロッド13を配置し、該各発電用締付ロッド
13の上端部に、上発電用ボルスタ5の上側にて運転時
に該ボルスタ5を拘束するための運転用ナット10をそ
れぞれ螺着する。一方、下発電用ボルスタ2の下方へ突
出した各発電用締付ロッド13の下端部の外周に、燃料
電池の運転中におけるスタック1の厚さ変化に追従させ
るためのクッションとしてのばね14と、該ばね14の
下端を受けるリング状のばね受け部材15とを嵌合させ
ると共に、該ばね受け部材15の下側に、上記発電用締
付ロッド13の下端部に螺合した固定用ナット16を位
置させ、上記発電用締付ロッド13の上端部の運転ナッ
ト10を締め込むことにより、上下の発電用ボルスタ2
と5の間に、上下のホルダー3と4にて挟持させたスタ
ック1を、ばね14の弾性力で締め付けるように一体に
保持できるようにする。
置の実施の一形態を示すもので、図5に示した燃料電池
のスタック1と同様にセルをセパレータを介し多層に積
層してなるスタック1を、上下のホルダー3,4で挟持
させた状態で下部の発電用ボルスタ2上に載置し、且つ
上ホルダー3の上側に上発電用ボルスタ5を載置すると
共に、該上発電用ボルスタ5の上側に、前処理用ボルス
タ6を配置して、該上発電用ボルスタ5と前処理用ボル
スタ6の間に、前処理時におけるスタック1の沈み込み
に対応できる伸び量を有し且つ図示しないガス供給圧力
制御装置より供給されるガス圧で伸縮できるようにした
金属製の前処理用締付ベローズ8aを介在させ、更に、
下発電用ボルスタ2と上発電用ボルスタ5の所要個所、
たとえば、前後縁部における幅方向所要間隔の5個所ず
つに、該各ボルスタ2と5を貫通して上下方向に延びる
発電用締付ロッド13を配置し、該各発電用締付ロッド
13の上端部に、上発電用ボルスタ5の上側にて運転時
に該ボルスタ5を拘束するための運転用ナット10をそ
れぞれ螺着する。一方、下発電用ボルスタ2の下方へ突
出した各発電用締付ロッド13の下端部の外周に、燃料
電池の運転中におけるスタック1の厚さ変化に追従させ
るためのクッションとしてのばね14と、該ばね14の
下端を受けるリング状のばね受け部材15とを嵌合させ
ると共に、該ばね受け部材15の下側に、上記発電用締
付ロッド13の下端部に螺合した固定用ナット16を位
置させ、上記発電用締付ロッド13の上端部の運転ナッ
ト10を締め込むことにより、上下の発電用ボルスタ2
と5の間に、上下のホルダー3と4にて挟持させたスタ
ック1を、ばね14の弾性力で締め付けるように一体に
保持できるようにする。
【0015】更に、上記発電用締付ロッド13の上端部
に連結部材11を介して下端部を着脱自在に連結してな
る延長ロッド13aを、前処理用ボルスタ6に貫通させ
ると共に、該前処理用ボルスタ6の上側に突出する延長
ロッド13aの上端部に、圧縮用ナット12を螺着す
る。
に連結部材11を介して下端部を着脱自在に連結してな
る延長ロッド13aを、前処理用ボルスタ6に貫通させ
ると共に、該前処理用ボルスタ6の上側に突出する延長
ロッド13aの上端部に、圧縮用ナット12を螺着す
る。
【0016】更に又、該前処理用ボルスタ6の所要位
置、たとえば、左右両端部における前後方向所要間隔の
2個所ずつに、上下方向に延びる前処理用締付ロッド1
7の上端部を貫通させて配置すると共に、該各前処理用
締付ロッド17の上端部における上記前処理用ボルスタ
6の上側及び下側位置に、上下のナット18a,18b
をそれぞれ螺着することにより前処理用締付ロッド17
を上記前処理用ボルスタに連結し、且つ上記前処理用締
付ロッド17は、スタック1の前処理を行うべく前処理
設備の前処理用の容器内に搬入して、下発電用ボルスタ
2を上記容器19の内底部の所要位置に設けてある支持
台21上に載置したときに、該容器19の底部を貫通し
て下方へ突出する長さ寸法を有するようにすると共に、
上記容器19の外方(下側)にて前処理用締付ロッド1
7の下端部に着脱自在に連結して、該前処理用締付ロッ
ド17を容器19の外方(下方)へ引張ることができる
ようにした別体(別機構)の沈み込み吸収締付装置20
を備える。
置、たとえば、左右両端部における前後方向所要間隔の
2個所ずつに、上下方向に延びる前処理用締付ロッド1
7の上端部を貫通させて配置すると共に、該各前処理用
締付ロッド17の上端部における上記前処理用ボルスタ
6の上側及び下側位置に、上下のナット18a,18b
をそれぞれ螺着することにより前処理用締付ロッド17
を上記前処理用ボルスタに連結し、且つ上記前処理用締
付ロッド17は、スタック1の前処理を行うべく前処理
設備の前処理用の容器内に搬入して、下発電用ボルスタ
2を上記容器19の内底部の所要位置に設けてある支持
台21上に載置したときに、該容器19の底部を貫通し
て下方へ突出する長さ寸法を有するようにすると共に、
上記容器19の外方(下側)にて前処理用締付ロッド1
7の下端部に着脱自在に連結して、該前処理用締付ロッ
ド17を容器19の外方(下方)へ引張ることができる
ようにした別体(別機構)の沈み込み吸収締付装置20
を備える。
【0017】なお、上記沈み込み吸収装置20の駆動部
としては、たとえば、ステップモータ、ジャッキ、油圧
シリンダー等を採用すればよい。22は前処理用ボルス
タ6の上面の所要位置に設けた吊り金具、23は上発電
用ボルスタ5の上部所要位置に設けた吊り金具である。
としては、たとえば、ステップモータ、ジャッキ、油圧
シリンダー等を採用すればよい。22は前処理用ボルス
タ6の上面の所要位置に設けた吊り金具、23は上発電
用ボルスタ5の上部所要位置に設けた吊り金具である。
【0018】上記構成としてある燃料電池の締付装置を
用いて燃料電池の締付を実施する場合は、先ず、工場に
て、図1及び図2に示したと同様に、発電用締付ロッド
13の下端部に螺着させた固定用ナット16と、上端部
に螺着させた運転用ナット10との間に、ばね受け部材
15と、ばね14と、下発電用ボルスタ2と、上下のホ
ルダー3,4に挟持させた燃料電池のスタック1と、上
ホルダー3と、上発電用ボルスタ5を下方より順に配置
し、且つ該上発電用ボルスタ5と、発電用締付ロッド1
3の延長ロッド13aの上端部に螺着させた圧縮用ナッ
ト12との間に、前処理用締付ベローズ8aと、前処理
用ボルスタ6を下方より順に配置して保持させ、更に、
上記前処理用ボルスタ6に、前処理用締付ロッド17
を、上下のナット18aと18bを介して取り付けてな
る一体化物を製作した後、上記圧縮用ナット12を規定
圧力の約70〜100%で締めた状態において、該一体
化物を前処理設備の容器19内に搬入して、下発電用ボ
ルスタ2を該容器19内の支持台21上に載置する。更
に、この際、容器19を貫通して下方に突出する前処理
用締付ロッド17の下端部に、沈み込み吸収締付装置2
0を連結すると共に、前処理用締付ベローズ8aには、
図示しないガス供給圧力制御装置を接続して、上記沈み
込み吸収締付装置20とガス供給圧力制御装置を適宜作
動させることにより、上記前処理用締付ベローズ8aに
より、規定の締付圧力をスタック1に作用させて図3
(イ)に示す如き初期状態とする。
用いて燃料電池の締付を実施する場合は、先ず、工場に
て、図1及び図2に示したと同様に、発電用締付ロッド
13の下端部に螺着させた固定用ナット16と、上端部
に螺着させた運転用ナット10との間に、ばね受け部材
15と、ばね14と、下発電用ボルスタ2と、上下のホ
ルダー3,4に挟持させた燃料電池のスタック1と、上
ホルダー3と、上発電用ボルスタ5を下方より順に配置
し、且つ該上発電用ボルスタ5と、発電用締付ロッド1
3の延長ロッド13aの上端部に螺着させた圧縮用ナッ
ト12との間に、前処理用締付ベローズ8aと、前処理
用ボルスタ6を下方より順に配置して保持させ、更に、
上記前処理用ボルスタ6に、前処理用締付ロッド17
を、上下のナット18aと18bを介して取り付けてな
る一体化物を製作した後、上記圧縮用ナット12を規定
圧力の約70〜100%で締めた状態において、該一体
化物を前処理設備の容器19内に搬入して、下発電用ボ
ルスタ2を該容器19内の支持台21上に載置する。更
に、この際、容器19を貫通して下方に突出する前処理
用締付ロッド17の下端部に、沈み込み吸収締付装置2
0を連結すると共に、前処理用締付ベローズ8aには、
図示しないガス供給圧力制御装置を接続して、上記沈み
込み吸収締付装置20とガス供給圧力制御装置を適宜作
動させることにより、上記前処理用締付ベローズ8aに
より、規定の締付圧力をスタック1に作用させて図3
(イ)に示す如き初期状態とする。
【0019】この状態において、スタック1の温度を昇
温させ、脱脂、含浸等の前処理を行わせる。この前処理
の実施によりスタック1の積層高さが減少して沈み込む
ようになるため、図3(ロ)に示す如く、前処理用締付
ベローズ8aにガス供給圧力制御装置より所要量のガス
の供給を行わせて、前処理用締付ベローズ8aを伸長さ
せる。これにより、一定の締付圧力を作用させながら上
記スタック1の沈み込みを上記前処理用締付ベローズ8
aの伸びで吸収させるようにする。この際、上記前処理
用締付ベローズ8aの伸び量が限界に達するような場合
には、ガス供給圧力制御装置により上記前処理用締付ベ
ローズ8aの内部圧力を一定に保持したまま沈み込み吸
収締付装置20の作動により前処理用締付ロッド17と
一体に前処理用ボルスタ6を引き下げて、上記前処理用
締付ベローズ8aの高さを収縮させることにより、該前
処理用締付ベローズ8aの伸び量を再び確保させて、上
記スタック1の沈み込みに再度対応できるようにさせ
る。この前処理用締付ベローズ8aの伸び量に応じた該
締付ベローズ8aを元の状態に戻す作業は前処理中に繰
り返すことができる。
温させ、脱脂、含浸等の前処理を行わせる。この前処理
の実施によりスタック1の積層高さが減少して沈み込む
ようになるため、図3(ロ)に示す如く、前処理用締付
ベローズ8aにガス供給圧力制御装置より所要量のガス
の供給を行わせて、前処理用締付ベローズ8aを伸長さ
せる。これにより、一定の締付圧力を作用させながら上
記スタック1の沈み込みを上記前処理用締付ベローズ8
aの伸びで吸収させるようにする。この際、上記前処理
用締付ベローズ8aの伸び量が限界に達するような場合
には、ガス供給圧力制御装置により上記前処理用締付ベ
ローズ8aの内部圧力を一定に保持したまま沈み込み吸
収締付装置20の作動により前処理用締付ロッド17と
一体に前処理用ボルスタ6を引き下げて、上記前処理用
締付ベローズ8aの高さを収縮させることにより、該前
処理用締付ベローズ8aの伸び量を再び確保させて、上
記スタック1の沈み込みに再度対応できるようにさせ
る。この前処理用締付ベローズ8aの伸び量に応じた該
締付ベローズ8aを元の状態に戻す作業は前処理中に繰
り返すことができる。
【0020】前処理終了後、上記前処理用締付ベローズ
8aの伸長によるスタック1の締付圧力の荷重は、前処
理用締付ロッド17に引張荷重として掛かり、発電用締
付ロッド13及び延長ロッド13aには荷重は掛かって
いない。燃料電池を前処理容器から取り出すためには、
上記スタック1の締付圧力の荷重を、発電用締付ロッド
13にシフトさせる必要がある。
8aの伸長によるスタック1の締付圧力の荷重は、前処
理用締付ロッド17に引張荷重として掛かり、発電用締
付ロッド13及び延長ロッド13aには荷重は掛かって
いない。燃料電池を前処理容器から取り出すためには、
上記スタック1の締付圧力の荷重を、発電用締付ロッド
13にシフトさせる必要がある。
【0021】そこで、次に、図3(ハ)に示す如く、上
記と同様にしてガス供給圧力制御装置により上記前処理
用締付ベローズ8aの内部圧力を一定に保持したまま、
沈み込み吸収締付装置20の作動により前処理用締付ロ
ッド17と一体に前処理用ボルスタ6を引き下げて、上
記前処理用締付ベローズ8aの高さを最小高さとなるよ
うに収縮させた後、図3(ハ)に二点鎖線で示す如く、
延長ロッド13aの上端部の圧縮用ナット12を、前処
理用ボルスタ6の上側に締め付ける。なお、この場合の
締め付けの強度は手作業で行える程度の強度でよい。
記と同様にしてガス供給圧力制御装置により上記前処理
用締付ベローズ8aの内部圧力を一定に保持したまま、
沈み込み吸収締付装置20の作動により前処理用締付ロ
ッド17と一体に前処理用ボルスタ6を引き下げて、上
記前処理用締付ベローズ8aの高さを最小高さとなるよ
うに収縮させた後、図3(ハ)に二点鎖線で示す如く、
延長ロッド13aの上端部の圧縮用ナット12を、前処
理用ボルスタ6の上側に締め付ける。なお、この場合の
締め付けの強度は手作業で行える程度の強度でよい。
【0022】次いで、図3(ニ)に示す如く、スタック
1の締付圧力を一定のまま保持できるように、ガス供給
圧力制御装置により上記前処理用締付ベローズ8aの内
部圧力を一定に保持したまま伸長作動させ、この前処理
用締付ベローズ8aの伸長作動に伴う前処理用ボルスタ
6の上昇と同期するように、沈み込み吸収締付装置20
により前処理用締め付けロッド17と一体に前処理用ボ
ルスタ6を上昇させる。この前処理用締付ベローズ8a
の高さの伸長に伴い上記前処理用ボルスタ6が上昇させ
られると、該前処理用ボルスタ6の上側の圧縮用ナット
12に延長ロッド13aを介して連結されている運転用
締付ロッド13の下端部の固定用ナット16が上方へ引
き上げられるため、該固定用ナット16の上側に接する
ばね受け部材15と、下発電用ボルスタ2との間でばね
14が徐々に収縮させられる。この収縮により徐々に増
加するばね14の伸長方向への反発力が、上記前処理用
締付ベローズ8aの内部圧力と拮抗する強度、すなわ
ち、規定のスタック1の締付圧力と等しくなった時点
で、内部圧力を一定に保持させるようにしてある上記前
処理用締付ベローズ8aの伸長作動が停止させられるよ
うになり、同時に、発電用締付ロッド13の下端部の固
定用ナット16と、延長ロッド13aの上端部の圧縮用
ナット12との間にて、前処理用締付ベローズ8a及び
ばね14によりスタック1に規定の締付圧力が付与され
るようになるため、該スタック1の締付圧力の荷重が、
前処理用締付ロッド17から、発電用締付ロッド13及
び延長ロッド13aにシフトさせられるようになる。
1の締付圧力を一定のまま保持できるように、ガス供給
圧力制御装置により上記前処理用締付ベローズ8aの内
部圧力を一定に保持したまま伸長作動させ、この前処理
用締付ベローズ8aの伸長作動に伴う前処理用ボルスタ
6の上昇と同期するように、沈み込み吸収締付装置20
により前処理用締め付けロッド17と一体に前処理用ボ
ルスタ6を上昇させる。この前処理用締付ベローズ8a
の高さの伸長に伴い上記前処理用ボルスタ6が上昇させ
られると、該前処理用ボルスタ6の上側の圧縮用ナット
12に延長ロッド13aを介して連結されている運転用
締付ロッド13の下端部の固定用ナット16が上方へ引
き上げられるため、該固定用ナット16の上側に接する
ばね受け部材15と、下発電用ボルスタ2との間でばね
14が徐々に収縮させられる。この収縮により徐々に増
加するばね14の伸長方向への反発力が、上記前処理用
締付ベローズ8aの内部圧力と拮抗する強度、すなわ
ち、規定のスタック1の締付圧力と等しくなった時点
で、内部圧力を一定に保持させるようにしてある上記前
処理用締付ベローズ8aの伸長作動が停止させられるよ
うになり、同時に、発電用締付ロッド13の下端部の固
定用ナット16と、延長ロッド13aの上端部の圧縮用
ナット12との間にて、前処理用締付ベローズ8a及び
ばね14によりスタック1に規定の締付圧力が付与され
るようになるため、該スタック1の締付圧力の荷重が、
前処理用締付ロッド17から、発電用締付ロッド13及
び延長ロッド13aにシフトさせられるようになる。
【0023】この際、前処理用締付ロッド17上の下ナ
ット18bを、予め図3(ニ)に示す如く、前処理用ボ
ルスタ6の下側より少し緩めておくと、上記したように
スタック1の締付圧力の荷重が前処理用締付ロッド17
から発電用締付ロッド13及び延長ロッド13aにシフ
トした時点で、前処理用締付ベローズ8aの伸長作動が
停止して、前処理用ボルスタ6の上昇が止まるため、図
3(ホ)に示す如く、上昇が止まった該前処理ボルスタ
6の上面と、その後も沈み込み吸収締付装置20によっ
て上昇させられる前処理用締付ロッド17の上端部の上
ナット18aとの間に隙間ができることにより、上記ス
タック1の締付圧力の荷重が、発電用締付ロッド13及
び延長ロッド13aへシフトしたことがわかるようにな
る。
ット18bを、予め図3(ニ)に示す如く、前処理用ボ
ルスタ6の下側より少し緩めておくと、上記したように
スタック1の締付圧力の荷重が前処理用締付ロッド17
から発電用締付ロッド13及び延長ロッド13aにシフ
トした時点で、前処理用締付ベローズ8aの伸長作動が
停止して、前処理用ボルスタ6の上昇が止まるため、図
3(ホ)に示す如く、上昇が止まった該前処理ボルスタ
6の上面と、その後も沈み込み吸収締付装置20によっ
て上昇させられる前処理用締付ロッド17の上端部の上
ナット18aとの間に隙間ができることにより、上記ス
タック1の締付圧力の荷重が、発電用締付ロッド13及
び延長ロッド13aへシフトしたことがわかるようにな
る。
【0024】しかる後に、図3(ホ)に二点鎖線で示す
如く、発電用締付ロッド13の上端部に螺着させてある
運転用ナット10を、上発電用ボルスタ5の上側に手作
業により閉め込むようにする。これにより、スタック1
に、ばね14の伸長方向への反発力による締付圧力を付
与させた状態にて、発電用締付ロッド13の上端部の運
転用ナット10と下端部の固定用ナット16との間に、
上下のホルダー3と4で挟持されたスタック1と、上下
の発電用ボルスタ2,5が一体に保持されるようにな
る。
如く、発電用締付ロッド13の上端部に螺着させてある
運転用ナット10を、上発電用ボルスタ5の上側に手作
業により閉め込むようにする。これにより、スタック1
に、ばね14の伸長方向への反発力による締付圧力を付
与させた状態にて、発電用締付ロッド13の上端部の運
転用ナット10と下端部の固定用ナット16との間に、
上下のホルダー3と4で挟持されたスタック1と、上下
の発電用ボルスタ2,5が一体に保持されるようにな
る。
【0025】したがって、その後、前処理設備の容器1
9内にて、或いは、該容器19から取り出した後、連結
部材11を取り外し、延長ロッド13aを発電用締付ロ
ッド13から切り離して、前処理用締付ベローズ8a、
前処理用ボルスタ6等を取り外すことにより、前処理さ
れた後、規定圧力で締め付けられたスタック1を備えた
燃料電池を得ることができる。
9内にて、或いは、該容器19から取り出した後、連結
部材11を取り外し、延長ロッド13aを発電用締付ロ
ッド13から切り離して、前処理用締付ベローズ8a、
前処理用ボルスタ6等を取り外すことにより、前処理さ
れた後、規定圧力で締め付けられたスタック1を備えた
燃料電池を得ることができる。
【0026】このように、前処理時におけるスタック1
の沈み込みを、前処理用締付ベローズ8aの伸長作動
と、沈み込み吸収締付装置20により吸収させることが
できるため、前処理用締付ベローズ8aの高さを、従来
の前処理用締付ベローズ8の収縮のみでスタック1の沈
み込みを吸収させる場合に比して低くできることから、
前処理用締付ベローズ8aの小型化を図ることができ
て、該前処理用締付ベローズ8aの低コスト化や、前処
理設備の容器19の小型化を図ることができる。又、ス
タック1を前処理した後、該スタック1の締付圧力の荷
重を、前処理用締付ロッド17から発電用締付ロッド1
0へシフトさせるための操作に必要となる延長ロッド1
3a上の圧縮用ナット12の締め込み作業、前処理用締
付ロッド17上の下ナット18bを緩める作業、発電用
締付ロッド13上の運転用ナット10の締め込み作業
は、いずれも、上発電用ボルスタ5よりも上方位置で行
えるため、発電用締付ロッド13の下部にばね14を設
けた構成とする場合における上発電用ボルスタ5の締付
による燃料電池のスタック1の締付作業を、手作業で短
時間に且つ容易に実施できる。
の沈み込みを、前処理用締付ベローズ8aの伸長作動
と、沈み込み吸収締付装置20により吸収させることが
できるため、前処理用締付ベローズ8aの高さを、従来
の前処理用締付ベローズ8の収縮のみでスタック1の沈
み込みを吸収させる場合に比して低くできることから、
前処理用締付ベローズ8aの小型化を図ることができ
て、該前処理用締付ベローズ8aの低コスト化や、前処
理設備の容器19の小型化を図ることができる。又、ス
タック1を前処理した後、該スタック1の締付圧力の荷
重を、前処理用締付ロッド17から発電用締付ロッド1
0へシフトさせるための操作に必要となる延長ロッド1
3a上の圧縮用ナット12の締め込み作業、前処理用締
付ロッド17上の下ナット18bを緩める作業、発電用
締付ロッド13上の運転用ナット10の締め込み作業
は、いずれも、上発電用ボルスタ5よりも上方位置で行
えるため、発電用締付ロッド13の下部にばね14を設
けた構成とする場合における上発電用ボルスタ5の締付
による燃料電池のスタック1の締付作業を、手作業で短
時間に且つ容易に実施できる。
【0027】次に、図4(イ)(ロ)は本発明の実施の
他の形態を示すもので、図1及び図2に示したものと同
様な構成において、前処理後のスタック1に規定の締付
圧力を付与するようにしてあるばね14部に、該ばね1
4の収縮を制限できるようにしたばねロック装置24を
設けたものである。
他の形態を示すもので、図1及び図2に示したものと同
様な構成において、前処理後のスタック1に規定の締付
圧力を付与するようにしてあるばね14部に、該ばね1
4の収縮を制限できるようにしたばねロック装置24を
設けたものである。
【0028】すなわち、該ばねロック装置24は、図1
及び図2に示したばね受け部材15と同様のリング形状
とすると共に、外周に雄ねじ25を刻設してなるばね受
け部材15aと、該ばね受け部材15aの外径よりもや
や大きい内径を有し且つ前処理後のスタック1に締付圧
力を付与すべく発電用締付ロッド13の下端部外周にて
上記ばね受け部材15aと下発電用ボルスタ2との間に
配されるばね14の全長よりもやや長い寸法を有する円
筒形状とすると共に、下端部となる長手方向一端部を径
方向内向きに屈曲させて、その内周面に上記ばね受け部
材15a雄ねじ25に嵌合する雌ねじ27を刻設してな
るストッパー金具26とからなり、更に、該ストッパー
金具26は、長手方向中間部の外周壁面に、棒の差し込
み用の孔28を2〜4個所程度設けてなる構成として、
該ストッパー金具26の雌ねじ27を、ばね受け部材1
5aの雄ねじ25に着脱自在に螺着させた構成とする。
及び図2に示したばね受け部材15と同様のリング形状
とすると共に、外周に雄ねじ25を刻設してなるばね受
け部材15aと、該ばね受け部材15aの外径よりもや
や大きい内径を有し且つ前処理後のスタック1に締付圧
力を付与すべく発電用締付ロッド13の下端部外周にて
上記ばね受け部材15aと下発電用ボルスタ2との間に
配されるばね14の全長よりもやや長い寸法を有する円
筒形状とすると共に、下端部となる長手方向一端部を径
方向内向きに屈曲させて、その内周面に上記ばね受け部
材15a雄ねじ25に嵌合する雌ねじ27を刻設してな
るストッパー金具26とからなり、更に、該ストッパー
金具26は、長手方向中間部の外周壁面に、棒の差し込
み用の孔28を2〜4個所程度設けてなる構成として、
該ストッパー金具26の雌ねじ27を、ばね受け部材1
5aの雄ねじ25に着脱自在に螺着させた構成とする。
【0029】29はばね受け部材15aの所要位置に穿
設した通気用の孔である。その他の構成は図1及び図2
に示したものと同様であり、同一のものには同一符号が
付してある。
設した通気用の孔である。その他の構成は図1及び図2
に示したものと同様であり、同一のものには同一符号が
付してある。
【0030】本実施の形態によれば、スタック1の前処
理が終了した後に、ばね14により該スタック1に規定
の締付圧力を付与している状態において、ばね受け部材
15aの外周側に、下方よりストッパー金具26を被せ
るように配置した後、ばね受け部材15aの雄ねじ25
に、ストッパー金具26の雌ねじ27を螺合させると共
に、該ストッパー金具26の孔28に図示しない棒を差
し込んで、ストッパー金具26を、その上端面が、下発
電用ボルスタ2の下面に接するまで締め込むと、下発電
用ボルスタ2よりばね14の収縮方向に作用する荷重
を、ストッパー金具26、ばね受け部材15a、発電用
締付ロッド13の下端部に螺着させた固定用ナット16
を介して上記発電用締付ロッド13によって支持させる
ことができ、このため、前処理が終了した後、規定の締
付圧力で締め付けられた燃料電池のスタック1を輸送す
るときに、該スタック1に上下方向の大きな振動が作用
したとしても、ばね14が収縮してスタック1に大きな
ベンディング荷重が作用する虞を解消でき、又、前処理
が終了したスタック1を前処理容器から取り出したり、
電池をトレーラー等の搬送手段に載せたりするときに、
上発電用ボルスタ5の吊り金具23を利用して吊り上げ
た場合に、スタック1の自重が作用してばね14が収縮
することを防止できるため、スタック1の締付面圧が低
下したり、セル間が剥されてウェットシール部が損傷し
て発電できなくなるといった虞を未然に防止することが
可能になる。又、上記ストッパー部材26の雌ねじ27
の、ばね受け部材15aの雄ねじ25に対する締め込み
量を調整することにより、該ストッパー部材26の高さ
位置を容易に調整できるため、実機で使用されるばね1
4の個々の性能や個々の燃料電池によりばね14の長さ
が変化した場合でも、容易に実機に対応させてばね14
の収縮を確実に制限させることができる。
理が終了した後に、ばね14により該スタック1に規定
の締付圧力を付与している状態において、ばね受け部材
15aの外周側に、下方よりストッパー金具26を被せ
るように配置した後、ばね受け部材15aの雄ねじ25
に、ストッパー金具26の雌ねじ27を螺合させると共
に、該ストッパー金具26の孔28に図示しない棒を差
し込んで、ストッパー金具26を、その上端面が、下発
電用ボルスタ2の下面に接するまで締め込むと、下発電
用ボルスタ2よりばね14の収縮方向に作用する荷重
を、ストッパー金具26、ばね受け部材15a、発電用
締付ロッド13の下端部に螺着させた固定用ナット16
を介して上記発電用締付ロッド13によって支持させる
ことができ、このため、前処理が終了した後、規定の締
付圧力で締め付けられた燃料電池のスタック1を輸送す
るときに、該スタック1に上下方向の大きな振動が作用
したとしても、ばね14が収縮してスタック1に大きな
ベンディング荷重が作用する虞を解消でき、又、前処理
が終了したスタック1を前処理容器から取り出したり、
電池をトレーラー等の搬送手段に載せたりするときに、
上発電用ボルスタ5の吊り金具23を利用して吊り上げ
た場合に、スタック1の自重が作用してばね14が収縮
することを防止できるため、スタック1の締付面圧が低
下したり、セル間が剥されてウェットシール部が損傷し
て発電できなくなるといった虞を未然に防止することが
可能になる。又、上記ストッパー部材26の雌ねじ27
の、ばね受け部材15aの雄ねじ25に対する締め込み
量を調整することにより、該ストッパー部材26の高さ
位置を容易に調整できるため、実機で使用されるばね1
4の個々の性能や個々の燃料電池によりばね14の長さ
が変化した場合でも、容易に実機に対応させてばね14
の収縮を確実に制限させることができる。
【0031】又、ばね受け部材15aには通気用の孔2
9が設けてあるので、該孔29を通して雰囲気ガスが流
れることでばね14の冷却を行うことができる。
9が設けてあるので、該孔29を通して雰囲気ガスが流
れることでばね14の冷却を行うことができる。
【0032】なお、本発明は上記実施の形態のみに限定
されるものではなく、図4(イ)(ロ)に示した実施の
形態におけるばね受け部材15aは、孔29を設けるこ
とに代えて、外周部を矩形に切欠くことにより通気性を
確保できるようにしてもよいこと、ストッパー金具26
は、外周壁に棒の差し込み用の孔28を設けたものとし
て示したが、ばね14の外周側に配置して回転させるこ
とによりばね受け部材15aへの螺着、締め込みを確実
に行うことができるようにすれば、断面形状が多角形に
なるように外周面に突部を形成するようにしてもよいこ
と、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において
種々変更を加え得ることは勿論である。
されるものではなく、図4(イ)(ロ)に示した実施の
形態におけるばね受け部材15aは、孔29を設けるこ
とに代えて、外周部を矩形に切欠くことにより通気性を
確保できるようにしてもよいこと、ストッパー金具26
は、外周壁に棒の差し込み用の孔28を設けたものとし
て示したが、ばね14の外周側に配置して回転させるこ
とによりばね受け部材15aへの螺着、締め込みを確実
に行うことができるようにすれば、断面形状が多角形に
なるように外周面に突部を形成するようにしてもよいこ
と、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において
種々変更を加え得ることは勿論である。
【0033】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明によれば、以下
の如き優れた効果を発揮する。 (1)上下のホルダーで挟持させたスタックを上下の発電
用ボルスタの間に配置して、上発電用ボルスタと下発電
用ボルスタに、下端部にばねを有し上端部に運転用ナッ
トを有する発電用締付ロッドを取り付け、且つ上記上発
電用ボルスタの上側にガス圧で作動する前処理用締付ベ
ローズを介在させて前処理用ボルスタを載置し、上記発
電用締付ロッドの上端に取り付けた延長ロッドを上記前
処理用ボルスタの上方へ突出させて、その上端部に圧縮
用ナットを螺着させ、更に、前処理用ボルスタに沈み込
み吸収装置の上端部を連結し、前処理時に上記前処理用
締付ベローズによる締付圧力をスタックに作用させた
後、沈み込み吸収装置により上記前処理用ボルスタを下
降させて前処理用締付ベローズを内部圧力一定のまま収
縮させてから、延長ロッド上の圧縮用ナットを上記前処
理用ボルスタの上側に締め込み、次に、前処理用締付ベ
ローズを内部圧力一定のまま伸ばすと同時に沈み込み吸
収装置により前処理用ボルスタを上昇させることによ
り、発電用締付ロッドを上昇させてばねを収縮させ、該
収縮するばねにより上記前処理用締付ベローズの内部圧
力に拮抗するスタックの締付圧力を発生させた後、発電
用締付ロッドにより上発電用ボルスタを締め込むように
する燃料電池の締付方法及び装置としてあるので、スタ
ックの前処理後に、発電用締付ロッドの下端部外周に設
けたばねの圧力によるスタックへの締付圧力を発生させ
るために要する上発電用ボルスタの締付に要する手作業
を、圧縮用ナット及び運転用ナットの締め付け作業のみ
とすることができ、又、作業は上発電用ボルスタよりも
上方位置で実施できるため、発電用締付ロッドの下部に
ばねを設ける構造としても上発電用ボルスタの締付作業
を手作業で短時間に且つ容易に完了させることができ
る。又、前処理に伴うスタックの沈み込みを、前処理用
締付ベローズの伸び、及び、沈み込み吸収締付装置によ
る前処理用ボルスタの下降で吸収させることができるた
め、前処理用締付ベローズの高さを、従来の前処理用締
付ベローズの伸びのみでスタックの沈み込みを吸収させ
る場合に比して低くできることから、前処理用締付ベロ
ーズの小型化を図ることができ、該前処理用締付ベロー
ズの低コスト化や、前処理設備の容器の小型化を図るこ
とが可能になる。 (2)ばね受け部材をリング状としてその外周にねじを刻
設し、且つばねの外径よりも大きい内径を有する所要長
さの円筒形状とすると共に下端部内周面に上記ばね受け
部材のねじに螺合し得るねじ部を設けてなるストッパー
金具を備えて、該ストッパー金具のねじ部を、上記ばね
受け部材のねじに、着脱自在に螺合させると共に、該ス
トッパー金具の上端面が下発電用ボルスタの下面に接す
るまで締め込むことができるようにした構成とすること
により、下発電用ボルスタよりばねの収縮方向に作用す
る荷重を、ストッパー金具、ばね受け部材及び固定用ナ
ットを介して、発電用締付ロッドに伝えて支持固定させ
ることができるため、前処理後に規定の締付圧力で締め
付けられたスタックを輸送するときに、上下方向の大き
な振動が作用したとしても、スタックに大きなベンディ
ング荷重が作用する虞を解消でき、又、前処理が終了し
たスタックを吊り上げた場合等に、スタックの自重が作
用してばねが収縮することを防止できるため、スタック
の締付面圧が低下したり、セル間が剥されてウェットシ
ール部が損傷して発電できなくなるといった虞を未然に
防止することが可能になる。又、上記ストッパー部材
は、ねじ機構によりばね受け部材に取り付けてあるた
め、締め込み量を調整することにより、該ストッパー部
材の高さ位置を容易に調整できて、実機で使用されるば
ねの個々の性能や個々の燃料電池によりばねの長さが変
化した場合でも、容易に実機に対応させることができ
る。
の如き優れた効果を発揮する。 (1)上下のホルダーで挟持させたスタックを上下の発電
用ボルスタの間に配置して、上発電用ボルスタと下発電
用ボルスタに、下端部にばねを有し上端部に運転用ナッ
トを有する発電用締付ロッドを取り付け、且つ上記上発
電用ボルスタの上側にガス圧で作動する前処理用締付ベ
ローズを介在させて前処理用ボルスタを載置し、上記発
電用締付ロッドの上端に取り付けた延長ロッドを上記前
処理用ボルスタの上方へ突出させて、その上端部に圧縮
用ナットを螺着させ、更に、前処理用ボルスタに沈み込
み吸収装置の上端部を連結し、前処理時に上記前処理用
締付ベローズによる締付圧力をスタックに作用させた
後、沈み込み吸収装置により上記前処理用ボルスタを下
降させて前処理用締付ベローズを内部圧力一定のまま収
縮させてから、延長ロッド上の圧縮用ナットを上記前処
理用ボルスタの上側に締め込み、次に、前処理用締付ベ
ローズを内部圧力一定のまま伸ばすと同時に沈み込み吸
収装置により前処理用ボルスタを上昇させることによ
り、発電用締付ロッドを上昇させてばねを収縮させ、該
収縮するばねにより上記前処理用締付ベローズの内部圧
力に拮抗するスタックの締付圧力を発生させた後、発電
用締付ロッドにより上発電用ボルスタを締め込むように
する燃料電池の締付方法及び装置としてあるので、スタ
ックの前処理後に、発電用締付ロッドの下端部外周に設
けたばねの圧力によるスタックへの締付圧力を発生させ
るために要する上発電用ボルスタの締付に要する手作業
を、圧縮用ナット及び運転用ナットの締め付け作業のみ
とすることができ、又、作業は上発電用ボルスタよりも
上方位置で実施できるため、発電用締付ロッドの下部に
ばねを設ける構造としても上発電用ボルスタの締付作業
を手作業で短時間に且つ容易に完了させることができ
る。又、前処理に伴うスタックの沈み込みを、前処理用
締付ベローズの伸び、及び、沈み込み吸収締付装置によ
る前処理用ボルスタの下降で吸収させることができるた
め、前処理用締付ベローズの高さを、従来の前処理用締
付ベローズの伸びのみでスタックの沈み込みを吸収させ
る場合に比して低くできることから、前処理用締付ベロ
ーズの小型化を図ることができ、該前処理用締付ベロー
ズの低コスト化や、前処理設備の容器の小型化を図るこ
とが可能になる。 (2)ばね受け部材をリング状としてその外周にねじを刻
設し、且つばねの外径よりも大きい内径を有する所要長
さの円筒形状とすると共に下端部内周面に上記ばね受け
部材のねじに螺合し得るねじ部を設けてなるストッパー
金具を備えて、該ストッパー金具のねじ部を、上記ばね
受け部材のねじに、着脱自在に螺合させると共に、該ス
トッパー金具の上端面が下発電用ボルスタの下面に接す
るまで締め込むことができるようにした構成とすること
により、下発電用ボルスタよりばねの収縮方向に作用す
る荷重を、ストッパー金具、ばね受け部材及び固定用ナ
ットを介して、発電用締付ロッドに伝えて支持固定させ
ることができるため、前処理後に規定の締付圧力で締め
付けられたスタックを輸送するときに、上下方向の大き
な振動が作用したとしても、スタックに大きなベンディ
ング荷重が作用する虞を解消でき、又、前処理が終了し
たスタックを吊り上げた場合等に、スタックの自重が作
用してばねが収縮することを防止できるため、スタック
の締付面圧が低下したり、セル間が剥されてウェットシ
ール部が損傷して発電できなくなるといった虞を未然に
防止することが可能になる。又、上記ストッパー部材
は、ねじ機構によりばね受け部材に取り付けてあるた
め、締め込み量を調整することにより、該ストッパー部
材の高さ位置を容易に調整できて、実機で使用されるば
ねの個々の性能や個々の燃料電池によりばねの長さが変
化した場合でも、容易に実機に対応させることができ
る。
【図1】本発明の燃料電池の締付方法及び装置の実施の
一形態を示す概略正面図である。
一形態を示す概略正面図である。
【図2】図1の装置の概略側面図である。
【図3】図1の装置の使用手順を示すもので、(イ)は
前処理前の初期状態を、(ロ)は前処理によりスタック
が沈み込んだ状態を、(ハ)は前処理用締付ベローズを
収縮させた状態を、(ニ)は前処理用締付ベローズを内
部圧力一定で伸ばした状態を、(ホ)はスタック締付圧
力の荷重を発電用締付ロッドにシフトさせた状態をそれ
ぞれ示す図である。
前処理前の初期状態を、(ロ)は前処理によりスタック
が沈み込んだ状態を、(ハ)は前処理用締付ベローズを
収縮させた状態を、(ニ)は前処理用締付ベローズを内
部圧力一定で伸ばした状態を、(ホ)はスタック締付圧
力の荷重を発電用締付ロッドにシフトさせた状態をそれ
ぞれ示す図である。
【図4】本発明の実施の他の形態を示すもので、(イ)
は概略正面図、(ロ)は要部の拡大図である。
は概略正面図、(ロ)は要部の拡大図である。
【図5】従来の燃料電池の締付装置の一例の概略を示す
正面図である。
正面図である。
1 スタック
2 下発電用ボルスタ
3 上ホルダー
4 下ホルダー
5 上発電用ボルスタ
6 前処理用ボルスタ
8,8a 前処理用締付ベローズ
10 運転用ナット
12 圧縮用ナット
13 発電用締付ロッド
13a 延長ロッド
14 ばね
15,15a ばね受け部材
16 固定用ナット
17 前処理用締付ロッド
19 容器(前処理容器)
20 沈み込み吸収締付装置
25 雄ねじ
26 ストッパー金具
27 雌ねじ
Claims (3)
- 【請求項1】 上下のホルダーで挟持させたスタックを
上下の発電用ボルスタの間に配置して、上発電用ボルス
タと下発電用ボルスタに、下端部にばねを有し上端部に
運転用ナットを有する発電用締付ロッドを取り付け、且
つ上記上発電用ボルスタの上側にガス圧で作動する前処
理用締付ベローズを介在させて前処理用ボルスタを載置
し、上記発電用締付ロッドの上端に取り付けた延長ロッ
ドを上記前処理用ボルスタの上方へ突出させて、その上
端部に圧縮用ナットを螺着させ、更に、前処理用ボルス
タに沈み込み吸収装置の上端部を連結し、前処理時に上
記前処理用締付ベローズによる締付圧力をスタックに作
用させた後、沈み込み吸収装置により上記前処理用ボル
スタを下降させて前処理用締付ベローズを内部圧力一定
のまま収縮させてから、延長ロッド上の圧縮用ナットを
上記前処理用ボルスタの上側に締め込み、次に、前処理
用締付ベローズを内部圧力一定のまま伸ばすと同時に沈
み込み吸収装置により前処理用ボルスタを上昇させるこ
とにより、発電用締付ロッドを上昇させてばねを収縮さ
せ、該収縮するばねにより上記前処理用締付ベローズの
内部圧力に拮抗するスタックの締付圧力を発生させた
後、発電用締付ロッドにより上発電用ボルスタを締め込
むことを特徴とする燃料電池の締付方法。 - 【請求項2】 上下のホルダーで挟持させたスタックを
上下の発電用ボルスタの間に配置し、該上下の各発電用
ボルスタの間隔を、上発電用ボルスタの上側にて発電用
締付ロッドの上端部に螺着した運転用ナットと、下発電
用ボルスタの下面に接するばねの下端を受けるばね受け
部材の下側にて上記発電用締付ロッドの下端部に螺着し
た固定用ナットとの間でばね圧を作用させながら保持で
きるようにし、且つ上記上発電用ボルスタの上側にガス
圧で作動する前処理用締付ベローズを介在させて載置し
た前処理用ボルスタと、上記下発電用ボルスタとの間隔
を、上記発電用締付ロッドの上端部に連結した延長ロッ
ドの上端部に螺着する圧縮用ナットと、上記固定用ナッ
トとの間にて保持できるようにし、更に、前処理容器の
外部から前処理用締付ロッドを介して上記前処理用ボル
スタを昇降できるようにした沈み込み吸収締付装置を備
えてなる構成を有することを特徴とする燃料電池の締付
装置。 - 【請求項3】 ばね受け部材をリング状としてその外周
にねじを刻設し、且つばねの外径よりも大きい内径を有
する所要長さの円筒形状とすると共に下端部内周面に上
記ばね受け部材のねじに螺合し得るねじ部を設けてなる
ストッパー金具を備えて、該ストッパー金具のねじ部
を、上記ばね受け部材のねじに、着脱自在に螺合させる
と共に、該ストッパー金具の上端面が下発電用ボルスタ
の下面に接するまで締め込むことができるようにした請
求項2記載の燃料電池の締付装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002081500A JP2003282134A (ja) | 2002-03-22 | 2002-03-22 | 燃料電池の締付方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002081500A JP2003282134A (ja) | 2002-03-22 | 2002-03-22 | 燃料電池の締付方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003282134A true JP2003282134A (ja) | 2003-10-03 |
Family
ID=29230109
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002081500A Pending JP2003282134A (ja) | 2002-03-22 | 2002-03-22 | 燃料電池の締付方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003282134A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007148766A1 (ja) * | 2006-06-20 | 2007-12-27 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | 燃料電池 |
JP2011073741A (ja) * | 2009-09-30 | 2011-04-14 | Fuji Electric Holdings Co Ltd | 燃料電池輸送構造及び燃料電池輸送方法 |
-
2002
- 2002-03-22 JP JP2002081500A patent/JP2003282134A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007148766A1 (ja) * | 2006-06-20 | 2007-12-27 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | 燃料電池 |
JP2011073741A (ja) * | 2009-09-30 | 2011-04-14 | Fuji Electric Holdings Co Ltd | 燃料電池輸送構造及び燃料電池輸送方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041102 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070402 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080520 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20081028 |