JP2003282081A - 固体酸化物形燃料電池およびそれを用いた発電方法 - Google Patents

固体酸化物形燃料電池およびそれを用いた発電方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】発電反応を高効率で維持させることが可能な固
体酸化物形燃料電池およびそれを用いた発電方法を提供
すること。 【解決手段】吸熱反応である炭化水素燃料の部分酸化反
応によって発電を行う第1の発電部分34と、第1の発
電部分34が排出するガスを燃料ガスとして発電を行う
第2の発電部分35とを積層してなる固体酸化物形燃料
電池であって、第1の発電部分34の燃料ガス流路(高
さd1)の断面積が第2の発電部分35の燃料ガス流路
(高さd2)の断面積よりも小さいこと(d1<d2)
を特徴とする固体酸化物形燃料電池を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体酸化物形燃料
電池およびそれを用いた発電方法に関し、とくに、セル
スタック構成の固体酸化物形燃料電池およびそれを用い
た発電方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】固体酸化物形燃料電池の燃料として、メ
タンや天然ガス等の炭化水素系のガスを用いる場合、燃
料極にニッケルを用いた場合、炭化水素の分解による炭
素の析出が起こって電池の性能を低下させることを防ぐ
ために、燃料電池単セル外に設けた改質器で炭化水素を
水や二酸化炭素と加熱反応させて水素と一酸化炭素に改
質することや、メタンと水蒸気を同時に供給し単セル内
で改質することが提案されている。
【0003】しかしながら、炭化水素を直接、電気化学
的に部分酸化を起こさせて燃料を得る方法も考えられ、
この方法は前述の方法を用いるよりもエクセルギー的に
有利であり、高出力の固体酸化物形燃料電池を実現でき
ると考えられる。この、炭化水素系ガスを直接固体酸化
物形燃料電池セル内で電気化学的に改質して燃料とする
固体酸化物形燃料電池として、低温型の固体酸化物形燃
料電池と高温型の固体酸化物形燃料電池とからなる燃料
電池システム、すなわち、二温制御連結式固体酸化物形
燃料電池(特開2000−268832号公報参照)が
知られている。
【0004】図5は従来の二温制御連結式固体酸化物形
燃料電池を説明する図である。この二温制御連結式固体
酸化物形燃料電池は、炭化水素系ガス11を燃料とし
て、その部分酸化反応 C2n+2+0.5nO → nCO+(n+1)H
および発電を行う低温型の固体酸化物形燃料電池12
と、この低温型の固体酸化物形燃料電池12からの排出
ガス13を受け入れ、排出ガス13中の未反応の炭化水
素ガスの水蒸気改質反応 C2n+2+nHO → nCO+(2n+1)H 及び、水素の酸化反応 H+0.5O → HO 及び、一酸化炭素の酸化反応 CO+0.5O → CO によって発電を行う高温型の固体酸化物形燃料電池14
とを連結して設けたことを特徴としている。この場合に
燃料電池12と14とは熱的にも連結していて、燃料電
池14で発生した熱の一部は燃料電池12の部分酸化反
応および発電に使われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の二温制御連結式
固体酸化物形燃料電池を構成しようとする場合、温度の
異なる二種の固体酸化物形燃料電池間での熱のやり取り
による損失を少なくするためには、この二種の燃料電池
の動作温度はなるべく近いものであることが好ましい。
また、温度の異なる2種類の固体酸化物形燃料電池にど
のようにして異なる機能を持たせるのかも明らかにされ
ていない。
【0006】本発明は上記の実状に鑑みなされたもので
あり、その目的は、発電反応を高効率で維持させること
が可能な固体酸化物形燃料電池およびそれを用いた発電
方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては、請求項1に記載のように、吸熱
反応によって発電を行う第1の発電部分と前記第1の発
電部分が排出するガスを燃料ガスとして発電を行う第2
の発電部分とを同一セルスタック内に有する固体酸化物
形燃料電池であって、前記第1の発電部分における燃料
ガス流路の断面積が前記第2の発電部分における燃料ガ
ス流路の断面積よりも小さいことを特徴とする固体酸化
物形燃料電池を構成する。
【0008】また、本発明においては、請求項2に記載
のように、請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池であ
って、前記第2の発電部分が排出するガスの一部分を前
記第2の発電部分の燃料ガス流入部に帰還させる流路を
備えることを特徴とする固体酸化物形燃料電池を構成す
る。
【0009】また、本発明においては、請求項3に記載
のように、中心対称の平板セルを構成要素とする請求項
1に記載の固体酸化物形燃料電池であって、前記平板セ
ルは、中心部分に前記第1の発電部分を有し、外縁部分
に前記第2の発電部分を有することを特徴とする固体酸
化物形燃料電池を構成する。
【0010】また、本発明においては、請求項4に記載
のように、請求項1、請求項2または請求項3に記載の
固体酸化物形燃料電池を用い、前記第1の発電部分の燃
料ガスとして炭化水素系ガスを用いて発電を行うことを
特徴とする固体酸化物形燃料電池を用いた発電方法を構
成する。
【0011】また、本発明においては、請求項5に記載
のように、前記炭化水素系ガスがメタンまたはメタンを
主成分とする天然ガスであることを特徴とする請求項4
に記載の固体酸化物形燃料電池を用いた発電方法を構成
する。
【0012】また、本発明においては、請求項6に記載
のように、前記第2の発電部分が発生する熱を前記第1
の発電部分に供給して発電を行うことを特徴とする請求
項4または請求項5に記載の固体酸化物形燃料電池を用
いた発電方法を構成する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、発明の実施の形態を、吸
熱反応によって発電を行う第1の発電部分として、吸熱
反応である炭化水素の部分酸化反応によって発電を行う
固体酸化物形燃料電池セルを用い、第2の発電部分とし
て、前記第1の発電部分が排出する排出するガスを燃料
ガスとして用い、該ガス中の一酸化炭素、水素および未
反応の炭化水素ガスを燃料として用いて発電を行う固体
酸化物形燃料電池セルを用いた場合を例として説明す
る。
【0014】本発明者らは、通電状態にある固体酸化物
形燃料電池のセル内に炭化水素系燃料を導入した際に、
燃料ガスの流速を一定以上速くした場合に、炭化水素の
改質反応や分解反応よりも部分酸化反応の方が優先的に
起こることを見出し、これを利用することで、同一温
度、同一材料のセルにおいて、燃料の流速を変えること
で、部分酸化反応および発電を行うセルと従来型の発電
を行うセルとに機能を分けることを可能とする本発明を
なすにいたった。
【0015】燃料ガスの流速は燃料ガス流路の断面積を
変えることで制御することができる。すなわち、本発明
の固体酸化物形燃料電池は、燃料ガス流路の断面積の異
なる2種類のセルである発電部分を同一セルスタック内
に設けたことを特徴とする。
【0016】また、本発明の発電方法は、例えば図1に
示すように、上記固体酸化物形燃料電池へ炭化水素系ガ
ス21を燃料ガスとして供給し、燃料ガス流路断面積の
小さなセルである第1の発電部分22で炭化水素系燃料
の部分酸化反応と発電を行った後、この部分から排出さ
れた、一酸化炭素、水素および未反応炭化水素を含む排
出ガス23を燃料ガスとし、より燃料ガス流路断面積の
大きいセルである第2の発電部分24で従来型の固体酸
化物形燃料電池の発電反応をおこなって発電させること
を特徴とする。この際、従来型の発電反応によって発生
した熱は、隣接する燃料ガス流路断面積の小さい部分
(第1の発電部分22)でおこる部分酸化反応および発
電に効率よく利用される。
【0017】従来の固体酸化物形燃料電池では電池の出
力を損なうことなく燃料利用率を向上させるために、発
電後の燃料の一部を再度燃料電池内に導入するシステム
を備えることが多いが、本発明のように、同一セル内に
機能の異なる2種類のセルを持つ場合にはそのようなシ
ステムをとることが困難となる。本発明では2種類のセ
ルのうち燃料を帰還させることのできるセルのみに燃料
の帰還路を設ける方法も提供する。
【0018】以下、本発明について詳細に説明する。
【0019】本発明の固体酸化物形燃料電池において、
炭化水素系の燃料がメタンの場合、メタンはまず燃料ガ
ス流路断面積の小さい燃料電池セルである第1の発電部
分22に導入される。ここで、燃料ガス流速および燃料
電池外部の適当な負荷によって第1の発電部分22が、
電流が流れている状態にあると、燃料電池中に適度な酸
素イオンが供給されることになり、メタンの部分酸化反
応 CH+0.5nO → CO+2H が優位に起こり、発電とともに一酸化炭素と水素が生成
される。この反応は吸熱反応になるが、この反応に必要
な熱は後述の発電反応(第2の発電部分における発電反
応)によってもたらされる。部分酸化反応によって発生
した一酸化炭素と水素および未反応のメタンガスは燃料
ガス流路を流れて、流路断面積の大きなセルである第2
の発電部分24に導入される。したがって、第1の発電
部分22から速やかに燃料ガスが第2の発電部分24に
至るように設計する。第2の発電部分24ではメタンの
水蒸気改質反応 CH+HO → CO+3H とともに、水素、一酸化炭素の酸化による発電反応 H+0.5O → HO CO+0.5O → CO が起こる。
【0020】この発電反応によって第2の発電部分24
に発生した熱の一部は速やかに第1の発電部分22での
部分酸化反応に利用される。したがって、第1の発電部
分22と第2の発電部分24は熱の供給が容易なように
接していなければならない。
【0021】燃料ガスの流速、供給量、第1の発電部分
22の燃料ガス流路断面積および第2の発電部分24の
燃料ガス流路断面積は本発明の実施の形態において重要
なパラメータであるが、燃料極の形状、材料等に敏感で
あるので、実施にあたって経験的に決めなければならな
い。固体酸化物形燃料電池の電池反応における理論的必
要燃料量は、負電荷を運んできた酸素イオン(固体酸化
物形燃料電池の電池反応において電流はもっぱら酸素イ
オンによって運ばれる)と反応して、酸素イオンの負電
荷をすべて陰極に与えるために必要最少燃料量として求
められる。実際の固体酸化物形燃料電池においては、こ
れよりも多くの燃料を用いなければならないが、その量
は、おおまかには、第1の発電部分22で電流値から求
められる理論的必要燃料量の1.5〜10倍程度、第2
の発電部分24で1〜2倍程度である。燃料ガス流速が
遅すぎると第1の発電部分22に炭素析出を生じるか、
排出ガス23までも第1の発電部分22で消費されるこ
ととなり、電池の劣化を招く。また、流速が速すぎると
燃料利用率が下がってしまい、効率の低下を招くことと
なる。
【0022】図2は本発明の固体酸化物形燃料電池を平
板型セルの積層によって実施する際の構造を示すもので
ある。通常の平板セルの積層方法と同様に、単セル31
と、インターコネクタを兼ねるガス流路32−1、32
−2とを積層してセルスタックを構成する。このインタ
ーコネクタ兼ガス流路32−1は燃料ガス流路の高さが
d1であるものであり、32−2は燃料ガス流路の高さ
がd2であるものである。この32−1と32−2に部
分酸化反応後の改質ガス帰還のための改質ガス帰還マニ
ホールド33を設ける。このように積層してセルスタッ
クを形成することにより、同一セルスタック内に第1の
発電部分34(燃料ガス流路の高さがd1)と第2の発
電部分35(燃料ガス流路の高さがd2)として異なっ
た機能を担わせることができる。ここに、d1<d2で
あり、第1の発電部分34の燃料ガス流路の断面積は第
2の発電部分35の燃料ガス流路の断面積よりも小さ
い。
【0023】セルスタックの動作温度は使用する燃料の
種類および電池の構造によって左右されるが、図2に示
した構造の場合、インターコネクタ兼ガス流路32−
1、32−2の部分に合金を使用することが好ましいた
め、700℃〜850℃程度が好ましい。電解質の材料
としては、従来より使用されている公知の固体酸化物の
中で800℃程度の作動温度においてイオン伝導性の比
較的高いものが使用可能であり、例えば、イットリア安
定化ジルコニア(YSZ)、スカンジア安定化ジルコニ
ア(ScSZ)、スカンジアアルミナ安定化ジルコニア
(SASZ)、希土類添加セリア、ランタンガレート系
電解質等の固体酸化物が用いられる。とくに第1の発電
部分34においては高いイオン伝導度が必要とされるた
めYSZよりもSASZやランタンガレート系電解質が
適している。
【0024】電解質にSASZを用いた場合、燃料極に
はニッケル/SASZや鉄/SASZを、空気極には、
ランタンマンガナイト系材料やランタンコバルタイト系
材料を用いるが、これらの材料は燃料の改質特性等から
適当なものを選択する必要がある。また、第1の発電部
分34と第2の発電部分35とにおいて、電解質の材料
及び燃料極の材料を違えることでより特性の向上が期待
される。
【0025】本発明に用いる炭化水素燃料ガスとして
は、部分酸化によって一酸化炭素および水素を生成する
炭化水素類であれば使用可能であるが、具体的には、メ
タン、エタン、プロパン、ブタン、エチレン、プロピレ
ン等の単独またはこれらの混合物を用いることが現実的
である。中でも、メタンおよびメタンを主成分とする天
然ガスを用いることがもっとも好ましい。
【0026】本発明の発電方法としては、まず、燃料の
炭化水素系ガスと酸化剤の空気とを、固体酸化物形燃料
電池からの排出ガスとの熱交換によって加熱する。起動
前には、燃料ガスを燃焼させた熱で加熱することができ
る。加熱された燃料ガスはまず部分酸化発電部(第1の
発電部分)に入る。このとき、部分酸化発電部で部分酸
化反応がもっとも効率よく起こるように燃料ガス流速を
制御される。部分酸化発電部から排出される一酸化炭
素、水素および未反応の炭化水素ガスが従来発電部(第
2の発電部分)に送られ、そこでさらに発電反応に利用
される。このとき、固体酸化物形燃料電池全体の負荷も
部分酸化発電部での反応および燃料利用率が最適になる
ように制御される。
【0027】燃料利用率を高くしようとすると、同一セ
ル中での燃料の濃度勾配が大きくなり過ぎることによ
り、セル内の温度分布や余分の応力を生じて燃料電池の
出力や強度、耐久性を損なうこととなる。これは、図3
で示すように、第2の発電部分45の燃料排出ガスの一
部を第2の発電部分45の燃料ガス入り口に戻す機構す
なわち燃料ガス帰還路46を備えることで燃料の濃度勾
配を緩和することにより防ぐことができる。この図3に
示す構造のように、セル内に燃料ガス帰還路46を設け
ることが、燃料を再利用する場合の熱的損失が最も小さ
くなり、高効率な固体酸化物形燃料電池を実現する上で
非常に重要である。
【0028】図4に図2の平板型のセルを用いた場合以
外の例として、中心対称の平板セルを用いて本発明を実
施する際の構造を示す。中心対称の円盤状平板型セルで
ある単セル51を用いる場合、燃料ガスを中心から放射
状に供給することを考えると、インターコネクタ兼ガス
流路52の中心部分と外縁部分で厚みを変えることによ
って中心部での燃料ガス流路の厚みをd1、外縁部分の
燃料ガス流路の厚みをd2とすることができる。このと
きd1<d2となるようにすると中心部を第1の発電部
分54、外縁部分が第2の発電部分55として働くよう
に固体酸化物形燃料電池を構成できる。用いる電解質そ
の他の材料や燃料ガス、運転方法については図2で示し
た構造にて実施する場合と同様である。
【0029】本発明においては、第1の発電部分、第2
の発電部分を併せると、メタンが燃料ガスの場合には、
部分酸化によって燃料が消費される部分では全体として
以下の反応が進行することになる。
【0030】CH+2O → CO+2HO この反応はメタンの完全酸化反応に対応するものであ
る。この反応の発電効率(理論値)は800℃では9
9.9%であり、従来型の固体酸化物形燃料電池よりも
遥かに高い効率で発電させることが可能である。
【0031】本発明によれば、炭化水素系燃料ガスを用
いる固体酸化物形燃料電池を、従来の水蒸気で炭化水素
を改質して用いる方法よりもより高い運転効率で運転す
ることが可能となる。また、本発明では、従来型に設け
られたセルスタック外部の改質装置や加熱装置を必要と
しないため、固体酸化物形燃料電池を単純で小型化する
ことができる。この装置を用いれば、高効率のコジェネ
レーションシステムや可搬型の電力システムを構成する
ことも可能である。
【0032】
【発明の効果】本発明の実施により、発電反応を高効率
で維持させることが可能な固体酸化物形燃料電池および
それを用いた発電方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固体酸化物形燃料電池を用いた発電方
法を説明する図である。
【図2】本発明の実施の形態例を示す図である。
【図3】燃料ガス帰還路を設けた場合の本発明の実施の
形態例を示す図である。
【図4】中心対称のセルを用いる本発明の実施の形態例
を示す図である。
【図5】従来の二温制御連結式固体酸化物形燃料電池を
用いた発電方法を説明する図である。
【符号の説明】
11…炭化水素系ガス、12…低温型の固体酸化物形燃
料電池、13…排出ガス、14…高温型の固体酸化物形
燃料電池、21…炭化水素系ガス、22…第1の発電部
分、23…排出ガス、24…第2の発電部分、31…単
セル、32−1、32−2…インターコネクタ兼燃料ガ
ス流路、33…改質ガス帰還マニホールド、34…第1
の発電部分、35…第2の発電部分、41…単セル、4
2…インターコネクタ兼燃料ガス流路、43…改質ガス
帰還マニホールド、44…第1の発電部分、45…第2
の発電部分、46…燃料ガス帰還路、51…単セル、5
2…インターコネクタ兼燃料ガス流路、54…第1の発
電部分、55…第2の発電部分。
フロントページの続き (72)発明者 大類 姫子 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 渡部 仁貴 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 荒川 正泰 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 5H026 AA06 CC03 CC10 CV01 CV05 CV10 5H027 AA06 BA02 BA19 MM08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸熱反応によって発電を行う第1の発電部
    分と前記第1の発電部分が排出するガスを燃料ガスとし
    て発電を行う第2の発電部分とを同一セルスタック内に
    有する固体酸化物形燃料電池であって、前記第1の発電
    部分における燃料ガス流路の断面積が前記第2の発電部
    分における燃料ガス流路の断面積よりも小さいことを特
    徴とする固体酸化物形燃料電池。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池で
    あって、前記第2の発電部分が排出するガスの一部分を
    前記第2の発電部分の燃料ガス流入部に帰還させる流路
    を備えることを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
  3. 【請求項3】中心対称の平板セルを構成要素とする請求
    項1に記載の固体酸化物形燃料電池であって、前記平板
    セルは、中心部分に前記第1の発電部分を有し、外縁部
    分に前記第2の発電部分を有することを特徴とする固体
    酸化物形燃料電池。
  4. 【請求項4】請求項1、請求項2または請求項3に記載
    の固体酸化物形燃料電池を用い、前記第1の発電部分の
    燃料ガスとして炭化水素系ガスを用いて発電を行うこと
    を特徴とする固体酸化物形燃料電池を用いた発電方法。
  5. 【請求項5】前記炭化水素系ガスがメタンまたはメタン
    を主成分とする天然ガスであることを特徴とする請求項
    4に記載の固体酸化物形燃料電池を用いた発電方法。
  6. 【請求項6】前記第2の発電部分が発生する熱を前記第
    1の発電部分に供給して発電を行うことを特徴とする請
    求項4または請求項5に記載の固体酸化物形燃料電池を
    用いた発電方法。
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