JP2003281964A - メンブレンスイッチ、メンブレンスイッチを使用したキースイッチ、キースイッチを備えたキーボード及びキーボードを備えたパーソナルコンピュータ - Google Patents

メンブレンスイッチ、メンブレンスイッチを使用したキースイッチ、キースイッチを備えたキーボード及びキーボードを備えたパーソナルコンピュータ

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JP2003281964A
JP2003281964A JP2002081157A JP2002081157A JP2003281964A JP 2003281964 A JP2003281964 A JP 2003281964A JP 2002081157 A JP2002081157 A JP 2002081157A JP 2002081157 A JP2002081157 A JP 2002081157A JP 2003281964 A JP2003281964 A JP 2003281964A
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JP
Japan
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membrane sheet
membrane
switch
air
sheet
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JP2002081157A
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English (en)
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Kazuteru Ohashi
一輝 大橋
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Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メンブレンスイッチの下側メンブレンシート
を支持板等に接着固定する際に、下側メンブレンシート
の下面と支持板の接着面との間に気泡を残存させること
なく、支持板の接着面に対してメンブレンシートを常に
フラットな状態で確実に接着固定することが可能なメン
ブレンスイッチ及びそのメンブレンスイッチを使用した
キースイッチ等を提供する。 【解決手段】 スペーサシート4の両面に塗布形成され
た接着剤層11を介してスペーサシート4の両面に上側
メンブレンシート3及び下側メンブレンシート2を接着
することにより、スペーサシート4と上側及び下側メン
ブレンシート3、2との間、特に、スペーサシート4と
下側メンブレンシート2との間に、メンブレンスイッチ
1の外部に連通する4列のエア溝12を形成するととも
に、下側メンブレンシート2には、各エア溝12の内側
に位置にするように4列で複数個エア抜き孔5を形成す
るように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上側メンブレンシ
ート、下側メンブレンシート及び両シート間に設けられ
たスペーサ層からなる、所謂三層構造を備えたメンブレ
ンスイッチに関し、特に、メンブレンスイッチの下側メ
ンブレンシートを支持板等に接着固定する際に、下側メ
ンブレンシートの下面と支持板の接着面との間に気泡を
残存させることなく、支持板の接着面に対してメンブレ
ンシートを常にフラットな状態で確実に接着固定するこ
とが可能なメンブレンスイッチ、そのメンブレンスイッ
チを使用したキースイッチ、そのキースイッチを備えた
キーボード及びそのキーボードを備えたパーソナルコン
ピュータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、上面に下部電極が形成された
下側メンブレンシート、下部電極に対応して下面に上部
電極が形成された上側メンブレンシート、及び、上下両
メンブレンシート間に階層され、下部電極及び上部電極
に対応して形成されたスイッチング孔を介して下部電極
と上部電極とを離間させるスペーサシートから構成され
た三層構造を有する各種のメンブレンスイッチが提案さ
れている。
【0003】この種のメンブレンスイッチにおいて、ス
イッチング動作を行うには、上側メンブレンシートの上
部電極部分をその上側から指により直接、その他ラバー
スプリング、キートップ等を介して間接的に押下する。
これにより、上側メンブレンシートの下面に形成された
上部電極が、スペーサシートのスイッチング孔を介して
下側メンブレンシートの上面に形成された下部電極に接
触され、所定のスイッチング動作が行われる。
【0004】ところで、前記メンブレンスイッチを構成
する下側メンブレンシート、スペーサシート及び上側メ
ンブレンシートは、一般にポリエチレンテレフタレート
フィルムから形成されており、その厚さは薄いものであ
る。従って、メンブレンスイッチ自体は大きな可撓性を
有するものであるから、その取扱は煩雑で困難な場合が
多い。
【0005】このようなメンブレンスイッチは、それ自
体単体で使用されることは少なく、支持板等に設置して
使用されるのが一般的であり、支持板等に対しては接着
剤や両面テープを介して接着固定されることが多い。メ
ンブレンスイッチを支持板等に接着固定するには、下側
メンブレンシートの下面に接着剤を塗布したり、両面テ
ープを貼付し、支持板等の接着面に接着固定する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、メンブ
レンスイッチは、前記したように大きな可撓性を有する
ことに起因して、フラットな状態で取り扱うことは困難
なものであり、従って、支持板等に接着固定するに際し
て、下側メンブレンシートと支持板等との間に気泡が残
存してしまう虞が多分に存在する。
【0007】このように、下側メンブレンシートと支持
板等の接着面との間に気泡が残存すると、メンブレンス
イッチの表面に凹凸が形成されてしまうこととなり、こ
の結果、スイッチング動作が不安定になる。
【0008】また、スペーサシートのスイッチング孔に
対応して下側メンブレンシートの下方に気泡が残存する
と、上側メンブレンシートの上部電極と下側メンブレン
シートの下部電極とが接触した状態になることが考えら
れ、かかる場合にはスイッチオンの状態が継続されるこ
ととなるから最早メンブレンスイッチとしての機能を果
たせなくなってしまう。
【0009】本発明は前記従来における問題点を解消す
るためになされたものであり、メンブレンスイッチの下
側メンブレンシートを支持板等に接着固定する際に、下
側メンブレンシートの下面と支持板の接着面との間に気
泡を残存させることなく、支持板の接着面に対してメン
ブレンシートを常にフラットな状態で確実に接着固定す
ることが可能なメンブレンスイッチ、そのメンブレンス
イッチを使用したキースイッチ、そのキースイッチを備
えたキーボード及びそのキーボードを備えたパーソナル
コンピュータを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
請求項1に係るメンブレンスイッチは、上面に下部電極
が形成された下側メンブレンシートと、前記下部電極に
対応して下面に上部電極が形成された上側メンブレンシ
ートと、前記下側メンブレンシートと前記上側メンブレ
ンシートとの間に設けられ、下部電極及び上部電極に対
応してスイッチング孔が形成されるとともに、スイッチ
ング孔を介して下部電極と上部電極とを離間させるスペ
ーサ層とを有するメンブレンスイッチにおいて、前記ス
ペーサ層にはエア溝が形成されるとともに、下側メンブ
レンシートには前記エア溝の内側に位置にするようにエ
ア抜き孔が形成されていることを特徴とする。
【0011】前記請求項1に係るメンブレンスイッチで
は、スペーサ層にはエア溝が形成されるとともに、下側
メンブレンシートには、前記エア溝の内側に位置にする
ようにエア抜き孔が形成されているので、接着剤や両面
テープによりメンブレンスイッチの下側メンブレンシー
トを支持板等に接着固定する際に、下側メンブレンシー
トの下面と支持板の接着面との間に気泡が残存した場合
においても、かかる気泡をエア抜き孔からエア溝に逃が
すことができる。従って、支持板の接着面に対してメン
ブレンシートを常にフラットな状態で確実に接着固定す
ることが可能となる。
【0012】ここに、前記スペーサ層は、上側メンブレ
ンシートと下側メンブレンシートとの間に形成され、両
メンブレンシートを積層接着する接着剤層から構成して
もよく、かかる場合前記エア溝は接着剤層に形成され
る。また、スペーサ層は、上側メンブレンシートや下側
メンブレンシートと同様のシートから形成されるスペー
サシートから構成してもよく、かかる場合、前記エア溝
はスペーサシートに塗布形成した接着剤層に形成され
る。
【0013】また、スペーサ層に形成されるエア溝は、
メンブレンスイッチの外部に連通されていることが望ま
しく、かかる場合、下側メンブレンシートの下面と支持
板の接着面との間に残存する気泡は、エア抜き孔及びエ
ア溝からメンブレンスイッチの外部に逃げていくことと
なる。尚、スペーサ層に形成されるエア溝は、メンブレ
ンスイッチの外部に連通していなくても問題はなく、か
かる場合、下側メンブレンシートのエア抜き孔を通過し
た気泡はエア溝内に滞留してエア溝全体で緩和される。
【0014】また、請求項2に係るメンブレンスイッチ
は、請求項1のメンブレンスイッチにおいて、前記エア
溝は、外部及びスイッチング孔に連通されるとともにス
イッチング孔を起点として複数個形成されており、前記
エア抜き孔は各エア溝に沿って複数個連設されているこ
とを特徴とする。かかる請求項2のメンブレンスイッチ
では、外部に連通され且つスイッチング孔に連通された
エア溝がスイッチング孔を起点として複数形成され、ま
た、エア抜き孔が各エア溝に沿って複数個連設されてい
るので、接着剤や両面テープによりメンブレンスイッチ
の下側メンブレンシートを支持板等に接着固定する際
に、下側メンブレンシートの下面と支持板の接着面との
間における広い範囲で気泡が残存した場合においても、
かかる気泡をエア抜き孔及びエア溝から外部に逃がすこ
とができる。また、上側メンブレンシートの上部電極の
上面を押圧してスイッチング動作を行う際、スイッチン
グ孔内のエアをエア溝から外部に逃がすことができるの
で、常に安定したスイッチング動作を行うことができ
る。
【0015】更に、請求項3に係るメンブレンスイッチ
は、請求項2のメンブレンスイッチにおいて、前記スイ
ッチング孔は、前記下部電極よりも大きく形成されてお
り、前記複数個のエア抜き孔の内少なくとも1つはスイ
ッチング孔の内側に配置されていることを特徴とする。
かかる請求項3のメンブレンスイッチでは、スイッチン
グ孔が下部電極よりも大きく形成され、複数個のエア抜
き孔の内少なくとも1つはスイッチング孔の内側に配置
されているので、接着剤や両面テープによりメンブレン
スイッチの下側メンブレンシートを支持板等に接着固定
する際に、下側メンブレンシートの下面と支持板の接着
面との間でスイッチング孔に対応する部分に気泡が残存
した場合においても、かかる気泡をスイッチング孔の内
側に配置されたエア抜き孔、スイッチング孔及びエア溝
を介して迅速且つ確実に外部に逃がすことができる。
【0016】また、請求項4に係るキースイッチは、下
面に押下突起が設けられたキートップと、キートップの
下方に配設され、前記押下突起に対応して開口が形成さ
れたホルダ部材と、前記キートップの下面とホルダ部材
とに可動自在に連結係止され、キートップの上下動を案
内する第1リンク部材及び第2リンク部材と、前記キー
トップを上方へ付勢するスプリング部材と、前記ホルダ
部材の下方に配設され、前記開口に対応して上面に下部
電極が形成された下側メンブレンシートと、下部電極に
対応して下面に上部電極が形成された上側メンブレンシ
ートと、下側メンブレンシートと上側メンブレンシート
との間に設けられ、下部電極及び上部電極に対応してス
イッチング孔が形成されるとともに、スイッチング孔を
介して下部電極と上部電極とを離間させるスペーサ層と
を有するメンブレンスイッチとを備え、前記スプリング
部材の付勢力に抗してキートップを押下することに基づ
き、前記開口から押下突起を介して前記上部電極と下部
電極とを接触してスイッチング動作を行うキースイッチ
であって、前記スペーサ層にはエア溝が形成されるとと
もに、下側メンブレンシートには前記エア溝の内側に位
置にするようにエア抜き孔が形成されていることを特徴
とする。
【0017】前記請求項4のキースイッチでは、ホルダ
部材の下方に配設されたメンブレンスイッチとして、前
記請求項1のメンブレンスイッチが使用されており、従
って請求項1の場合と同様、スペーサ層にはエア溝が形
成されるとともに、下側メンブレンシートには、前記エ
ア溝の内側に位置にするようにエア抜き孔が形成されて
いるので、接着剤や両面テープによりメンブレンスイッ
チの下側メンブレンシートを支持板等に接着固定する際
に、下側メンブレンシートの下面と支持板の接着面との
間に気泡が残存した場合においても、かかる気泡をエア
抜き孔からエア溝に逃がすことができる。従って、支持
板の接着面に対してメンブレンシートを常にフラットな
状態で確実に接着固定することが可能となる。
【0018】ここに、前記スペーサ層は、上側メンブレ
ンシートと下側メンブレンシートとの間に形成され、両
メンブレンシートを積層接着する接着剤層から構成して
もよく、かかる場合、前記エア溝は接着剤層に形成され
る。また、スペーサ層は、上側メンブレンシートや下側
メンブレンシートと同様のシートから形成されるスペー
サシートから構成してもよく、かかる場合、前記エア溝
はスペーサシートに塗布形成した接着剤層に形成され
る。
【0019】また、スペーサ層に形成されるエア溝は、
メンブレンスイッチの外部に連通されていることが望ま
しく、かかる場合、下側メンブレンシートの下面と支持
板の接着面との間に残存する気泡は、エア抜き孔及びエ
ア溝からメンブレンスイッチの外部に逃げていくことと
なる。尚、スペーサ層に形成されるエア溝は、メンブレ
ンスイッチの外部に連通していなくても問題はなく、か
かる場合、下側メンブレンシートのエア抜き孔を通過し
た気泡はエア溝内に滞留してエア溝全体で緩和される。
【0020】また、請求項5に係るキースイッチは、請
求項4のキースイッチにおいて、前記エア溝は、外部及
びスイッチング孔に連通されるとともにスイッチング孔
を起点として複数個形成されており、前記エア抜き孔は
各エア溝に沿って複数個連設されていることを特徴とす
る。かかる請求項5のキースイッチでは、前記請求項2
のメンブレンスイッチが使用されており、従って請求項
2の場合と同様、外部に連通され且つスイッチング孔に
連通されたエア溝がスイッチング孔を起点として複数個
形成され、また、エア抜き孔が各エア溝に沿って複数個
連設されているので、接着剤や両面テープによりメンブ
レンスイッチの下側メンブレンシートを支持板等に接着
固定する際に、下側メンブレンシートの下面と支持板の
接着面との間における広い範囲で気泡が残存した場合に
おいても、かかる気泡をエア抜き孔及びエア溝から外部
に逃がすことができる。また、上側メンブレンシートの
上部電極の上面をキートップの押下突起により押圧して
スイッチング動作を行う際、スイッチング孔内のエアを
エア溝から外部に逃がすことができるので、常に安定し
たスイッチング動作を行うことができる。
【0021】更に、請求項6に係るキースイッチは、請
求項5のキースイッチにおいて、前記スイッチング孔
は、前記下部電極よりも大きく形成されており、前記複
数個のエア抜き孔の内少なくとも1つはスイッチング孔
の内側に配置されていることを特徴とする。かかる請求
項6のキースイッチでは、前記請求項3のメンブレンス
イッチが使用されており、従って請求項3の場合と同
様、スイッチング孔が下部電極よりも大きく形成され、
複数個のエア抜き孔の内少なくとも1つはスイッチング
孔の内側に配置されているので、接着剤や両面テープに
よりメンブレンスイッチの下側メンブレンシートを支持
板等に接着固定する際に、下側メンブレンシートの下面
と支持板の接着面との間でスイッチング孔に対応する部
分に気泡が残存した場合においても、かかる気泡をスイ
ッチング孔の内側配置されたエア抜き孔、スイッチング
孔及びエア溝を介して外部に逃がすことができる。
【0022】また、請求項7に係るキーボードは、前記
請求項4のキースイッチを少なくとも1以上備えたこと
を特徴とする。従って、前記した請求項4の場合と同様
の効果を得ることができる。
【0023】更に、請求項8に係るパーソナルコンピュ
ータは、下面に押下突起が設けられたキートップと、キ
ートップの下方に配設され、前記押下突起に対応して開
口が形成されたホルダ部材と、前記キートップの下面と
ホルダ部材とに可動自在に連結係止され、キートップの
上下動を案内する第1リンク部材及び第2リンク部材
と、前記キートップを上方へ付勢するスプリング部材
と、前記ホルダ部材の下方に配設され、前記開口に対応
して上面に下部電極が形成された下側メンブレンシート
と、下部電極に対応して下面に上部電極が形成された上
側メンブレンシートと、下側メンブレンシートと上側メ
ンブレンシートとの間に設けられ、下部電極及び上部電
極に対応してスイッチング孔が形成されるとともに、ス
イッチング孔を介して下部電極と上部電極とを離間させ
るスペーサ層とを有するメンブレンスイッチとを備え、
前記スプリング部材の付勢力に抗してキートップを押下
することに基づき、前記開口から押下突起を介して前記
上部電極と下部電極とを接触してスイッチング動作を行
うキースイッチであって、前記スペーサ層にはエア溝が
形成されるとともに、下側メンブレンシートには前記エ
ア溝の内側に位置にするようにエア抜き孔が形成された
キースイッチを備え、文字や記号等の各種データを入力
するキーボードと、文字や記号等を表示する表示手段
と、前記キーボードからの入力データに基づいて文字や
記号等を前記表示手段に表示させる制御手段とを備えた
ことを特徴とする。
【0024】前記請求項8に係るパーソナルコンピュー
タでは、キーボードのキースイッチから文字、記号等の
各種データが入力された場合、制御手段による制御を介
して文字、記号等が表示手段に表示される。このとき、
請求項8のパーソナルコンピュータでは、前記した請求
項4のキースイッチが付設されたキーボードを備えてい
ることから、前記した請求項4の場合と同様の効果を得
ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るメンブレンス
イッチ、そのメンブレンスイッチを使用したキースイッ
チ、そのキースイッチを備えたキーボード及びそのキー
ボードを備えたパーソナルコンピュータについて、本発
明を具体化した実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細
に説明する。先ず、本実施形態に係るノート型パーソナ
ルコンピュータについて図12(A)、(B)に基づき
説明する。図12(A)はノート型パーソナルコンピュ
ータの斜視図、図12(B)はノート型パーソナルコン
ピュータの電気的構成を示すブロック図である。
【0026】図12(A)において、ノート型パーソナ
ルコンピュータ101は、基本的に、各演算処理を行う
CPUを内蔵した本体部102と、本体部102に対し
て開閉可能に支持されたディスプレイ103とから構成
されている。このディスプレイ103は、本体部102
の連結部104に回動可能に支持されており、これより
本体部102に対して開閉可能に構成されている。本体
部102には、複数のキースイッチが配設されてなるキ
ーボード105が設けられている。
【0027】また、図12(B)において、CPU10
6には、パーソナルコンピュータの各部を制御するため
のプログラムが記憶されたROM107、各種データを
記憶するためのRAM108がバス109を介して接続
されている。また、CPU106には、バス109を介
して入出力インターフェース110が接続されており、
この入出力インターフェース110には、前記ディスプ
レイ103、前記キーボード105、文書作成や表計算
等のプログラムが記憶されたハードディスク装置111
が接続されている。前記CPU106は、キーボード1
05からの入力データに基づいて、文書作成や表計算等
のプログラムをハードディスク装置111から読み込ん
で実行したり、ディスプレイ103に文字や記号等を表
示する。
【0028】次に、前記ノート型パーソナルコンピュー
タ101のキーボード105に付設されたキースイッチ
に使用されているメンブレンスイッチについて、図1乃
至図3に基づき説明する。図1はメンブレンスイッチの
一部を分解して示す分解斜視図、図2はメンブレンスイ
ッチの一部を示し、図2(A)はメンブレンスイッチの
平面図、図2(B)はメンブレンスイッチの裏面図、図
3はメンブレンスイッチの側断面図である。
【0029】図1において、メンブレンスイッチ1は、
基本的に、下側メンブレンシート2、上側メンブレンシ
ート3、下側メンブレンシート2と上側メンブレンシー
ト3との間に介挿されるスペーサシート4から構成され
ている。
【0030】ここに、下側メンブレンシート2はポリエ
チレンテレフタレート(以下、PETと略記する)から
形成されたフィルムシートからなり、その上面には、回
路パターン6に接続された下部スイッチ電極7が形成さ
れている。また、下部電極7を起点として、複数個のエ
ア抜き孔5が縦及び横方向に沿って4列連設されてい
る。
【0031】また、上側メンブレンシート3は、下側メ
ンブレンシート2と同様に、PETフィルムシートから
形成され、その下面には、下側メンブレンシート2の下
部スイッチ電極7に対応するように、回路パターン8に
接続された上部スイッチ電極9が形成されている。
【0032】尚、下側メンブレンシート2における回路
パターン6、下部スイッチ電極7、及び、上側メンブレ
ンシート3における回路パターン8、上部スイッチ電極
9は、公知の方法により形成することができ、例えば、
カーボン粒子、銀粒子等を含有する導電性塗料により所
定パターンに塗布形成してもよいし、また、PETフィ
ルムシートに接着された銅箔を所定パターンにエッチン
グして形成してもよい。
【0033】スペーサシート4は、下側メンブレンシー
ト2、上側メンブレンシート3と同様に、PETフィル
ムシートから形成され、下部スイッチ電極7及び上部ス
イッチ電極9に対応する位置には、スイッチング孔10
が形成されている。かかるスイッチング孔10は、非ス
イッチング動作時に下部スイッチ電極7と上部スイッチ
電極9とを相互に離間させ、また、スイッチング動作時
には、上部スイッチ電極9に対応する上側メンブレンシ
ート3の上面が押圧された際に、上部スイッチ電極9を
移動させて下部スイッチ電極7に接触することを可能と
するものである。また、スペーサシート4の両面に接着
剤層11を塗布形成することにより、スイッチング孔1
0に連通するとともにメンブレンスイッチ1の外部に連
通する4列のエア溝12が形成されている。各エア溝1
2はスイッチング孔10を起点として縦及び横方向に配
列されている。ここに、スペーサシート4の下面にて接
着剤層11を介して成形された各エア溝12は、下側メ
ンブレンシート2にて下部電極7を起点として縦方向及
び横方向に沿って4列形成された各エア抜き孔5に対応
しており、各エア抜き孔5は、図2(A)及び図2
(B)に示すように、各エア溝12の内側に位置するよ
うに配列されている。更に、スペーサシート4のスイッ
チング孔10は、図1乃至図3に示すように、上部電極
9及び下部電極7よりも大きく形成されており、下側メ
ンブレンシート2に形成された4列の各列における複数
個のエア抜き孔5の内、最も内側に存在する各エア抜き
孔5がスイッチング孔10の内側に配置されるように構
成されている。
【0034】尚、前記のように構成されるメンブレンス
イッチ1は、図3に示すように、スイッチ支持板13上
に接着剤や両面テープを介して接着固定される。
【0035】前記した実施形態に係るメンブレンスイッ
チ1では、スペーサシート4の両面に塗布形成された接
着剤層11を介してスペーサシート4の両面に上側メン
ブレンシート3及び下側メンブレンシート2を接着する
ことにより、スペーサシート4と上側メンブレンシート
3及び下側メンブレンシート2との間、特に、スペーサ
シート4と下側メンブレンシート2との間に、メンブレ
ンスイッチ1の外部に連通する4列のエア溝12が形成
されるとともに、下側メンブレンシート2には、各エア
溝12の内側に位置にするように4列で複数個エア抜き
孔5が形成されているので、接着剤や両面テープにより
メンブレンスイッチ1の下側メンブレンシート2を支持
板13に接着固定する際に、下側メンブレンシート2の
下面と支持板13の接着面との間に気泡が残存した場合
においても、かかる気泡を各エア抜き孔5及びエア溝1
2から外部に逃がすことができる。従って、支持板13
の接着面に対してメンブレンスイッチ1を常にフラット
な状態で確実に接着固定することが可能となる。
【0036】また、メンブレンスイッチ1の外部に連通
され且つスペーサシート4のスイッチング孔10に連通
された4列の各エア溝12がスイッチング孔10を起点
として複数個形成され、また、各エア抜き孔5が各エア
溝12に沿って複数個連設されているので、接着剤や両
面テープによりメンブレンスイッチ1の下側メンブレン
シート2を支持板13に接着固定する際に、下側メンブ
レンシート2の下面と支持板13の接着面との間におけ
る広い範囲で気泡が残存した場合においても、かかる気
泡を各エア抜き孔5及びエア溝12から外部に逃がすこ
とができる。また、上側メンブレンシート3の上部電極
9の上面を押圧してスイッチング動作を行う際、スイッ
チング孔10内のエアを各エア溝12から外部に逃がす
ことができるので、常に安定したスイッチング動作を行
うことができる。
【0037】更に、スペーサシート4のスイッチング孔
10が、下側メンブレンシート2の下部電極7よりも大
きく形成され、下側メンブレンシート2に形成された4
列の各列における複数個のエア抜き孔5の内、最も内側
に存在する各エア抜き孔5がスイッチング孔10の内側
に配置されているので、接着剤や両面テープによりメン
ブレンスイッチ1の下側メンブレンシート2を支持板1
3に接着固定する際に、下側メンブレンシート2の下面
と支持板13の接着面との間でスイッチング孔10に対
応する部分に気泡が残存した場合においても、かかる気
泡をスイッチング孔10の内側に配置されたエア抜き孔
5、スイッチング孔10及びエア溝12を介して迅速且
つ確実に外部に逃がすことができる。
【0038】次に、前記のように構成されたメンブレン
スイッチ1を使用したキースイッチについて図4乃至図
9に基づき説明する。図4はキートップを外して示すキ
ースイッチの斜視図、図5はキースイッチの分解斜視
図、図6はキートップの側断面図、図7はキートップの
裏面図、図8は第1リンク部材の平面図、図9は第2リ
ンク部材の平面図である。
【0039】先ず、キースイッチの概略構成について図
4及び図5に基づき説明する。図4、図5において、キ
ースイッチ20は、基本的に、キートップ21、キート
ップ21の下方に配設されたホルダ部材22、キートッ
プ21の裏面とホルダ部材21とに連結係止されてキー
トップ21の上下動を案内する第1リンク部材23及び
第2リンク部材24、キートップ21を上方へ付勢する
コイルスプリング25、ホルダ部材22の下方に配設さ
れたメンブレンスイッチ1、及び、メンブレンスイッチ
1の下方に配設され、キースイッチ20全体を支持する
支持板13から構成されている。
【0040】ここに、キートップ21は、ABS樹脂等
の合成樹脂から形成され、その上面には、文字、記号等
が印刷等の公知の方法により形成されており、また、そ
の裏面には、図6及び図7に示すように、それぞれ一対
の摺動係止部26及び回動係止部27が一体に形成され
ている。各摺動係止部26には摺動溝28が形成されて
おり、かかる摺動溝28には、後述する第1リンク部材
23の各係止ピン29A、29Bが摺動可能に係止され
る。尚、摺動溝28には閉塞端面28Aが形成されてい
る。また、各回動係止部27には下方が開放された回動
溝30が形成されており、この回動溝30には、後述す
る第2リンク部材24の各係止ピン31A、31Bが回
動可能に係止される。
【0041】また、キートップ21の裏面で4隅に存在
する各摺動係止部26、回動係止部27の間には、コイ
ルスプリング25の上端部を外装して保持する円筒状の
スプリング保持部32(図10、図11参照)が形成さ
れている。更に、スプリング保持部32の略中央位置に
は、メンブレンスイッチ1における上側メンブレンシー
ト3の上部電極9を押下するための押下突起33が垂設
されおり、この押下突起33は、図6に示すように、キ
ートップ21の厚さよりも長く形成されてキートップ2
1の下端面よりも下方に延設されている。押下突起33
は、後述するように、キートップ21の押下時にメンブ
レンスイッチ1の上側メンブレンシート3上部電極9の
上面を押下する作用を行う。
【0042】キートップ21の下方に配設されるホルダ
部材22は、ABS樹脂等の合成樹脂から形成されてい
る。かかるホルダ部材22には、各キースイッチ20毎
にキーステーション部34が形成されており、このキー
ステーション部34はその周囲の肉厚よりも薄く形成さ
れている。キーステーション部34の一方の側(図5に
おける左側)における2つの隅部にはそれぞれ隅孔35
が形成されており、各隅孔35の側端からは、上方にオ
ーバーハングするように摺動係止片36がホルダ部材2
2と一体に形成されている。各摺動係止片36には、後
述する第2リンク部材24の係止ピン37A、37Bが
摺動可能に係止される。尚、摺動係止片36には閉塞端
面36Aが形成されている。また、キーステーション部
34の他方の側(図5における右側)における2つの隅
部にはそれぞれ隅孔38が形成されており、各隅孔38
に近接して一対の挟持壁39が形成されている。各挟持
壁39の間には、後述する第1リンク部材23の係止ピ
ン40A、40Bが回動可能に係止される。
【0043】また、キーステーション部34の略中央位
置には、コイルスプリング25の下端部を外装して保持
する円筒状のスプリング保持部41(図10、図11参
照)が形成されている。かかるスプリング保持部41の
内側には、ホルダ部材22を貫通する開口42が形成さ
れている。この開口42はキートップ21の押下突起3
3に対応しており、キートップ21の押下時に押下突起
33は、開口42を介して下方に移動してメンブレンス
イッチ1における上側メンブレンシート3の上部電極9
の上面を押下して、上側メンブレンシート3の上部電極
9と下側メンブレンシート2の下部電極7とを接触させ
るものである。
【0044】第1リンク部材23は、図8に示すよう
に、平面視で略「ロ」字状に形成されており、一対の板
状部43A、43B及び各板状部43A、43Bの両端
部をそれぞれ連結する連結部44A、44Bを有する。
また、一方の連結部44A(図8における左側の連結
部)の角部からは、係止ピン29A及び29Bが外側に
延出されており、また、他方の連結部44B(図8にお
ける右側の連結部)の角部からは、係止ピン40A、4
0Bが外側に延出されている。各係止ピン29A、29
Bは、キートップ21の各摺動係止部26における摺動
溝28に摺動可能に係止され、また、各係止ピン40
A、40Bはホルダ部材22の一対の挟持壁39、39
に回動可能に係止される。更に、各板状部43A、43
Bの略中央部からは、軸部45A、45Bが延出形成さ
れている。
【0045】第2リンク部材24は、第1リンク部材2
3と同様、図9に示すように、平面視で略「ロ」字状に
形成されており、一対の板状部46A、46B及び各板
状部46A、46Bの両端部をそれぞれ連結する連結部
47A、47Bを有する。また、一方の連結部47A
(図9における左側の連結部)の角部からは、係止ピン
37A及び37Bが外側に延出されており、また、他方
の連結部47B(図9における右側の連結部)の角部か
らは、係止ピン31A、31Bが外側に延出されてい
る。各係止ピン31A、31Bは、キートップ21の各
回動係止部27の回動溝30に回動可能に係止され、ま
た、各係止ピン37A、37Bはホルダ部材22の各摺
動係止片36に摺動可能に係止される。更に、各板状部
46A、46Bの略中央部からは、軸孔48A、48B
が形成されており(図5参照)、各軸孔48A、48B
にはそれぞれ第1リンク部材23の軸部45A、45B
が回動可能に軸支される。これにより、第1リンク部材
23と第2リンク部材24とは、軸部45A、45Bと
軸孔48A、48Bとの軸支関係に基づき、相互に回動
可能に連結されるものである。
【0046】コイルスプリング25は、キートップ21
を上方に付勢する作用を行うものであり、その上端部
は、キートップ21に形成されたスプリング保持部32
の外側に外装保持され、また、その下端部は、ホルダ部
材22のキーステーション部34に形成されたスプリン
グ保持部41の外側に外装保持される。
【0047】前記のように構成されたキースイッチ20
の動作について図10及び図11に基づき説明する。図
10はキートップの非押下時におけるキースイッチの側
断面図、図11はキートップを押下した状態を示すキー
スイッチの側断面図である。尚。図10及び図11で
は、メンブレンスイッチ1においてスペーサシート4の
両面に形成されるエア溝12は省略されている。
【0048】キートップ21を押下していない状態にお
いては、図10に示すように、キートップ21はコイル
スプリング25の付勢力に基づき上方に付勢されて非押
下位置に保持されている。かかる非押下位置において
は、キートップ21における各摺動係止部26の摺動溝
28に係止されている第1リンク部材23の各係止ピン
29A、29Bは、それぞれ摺動溝28の閉塞端面28
Aに当接しており、また、ホルダ部材22における各摺
動係止片36に係止されている第2リンク部材24の係
止ピン37A、37Bは、それぞれ摺動係止片36の閉
塞端面36Aに当接している。これにより、キートップ
21の上方向への移動が規制される。
【0049】コイルスプリング25の付勢力に抗してキ
ートップ21を押下していくと、第1リンク部材23の
各係止ピン29A、29Bは摺動係止部26の摺動溝2
8内を除々に右方向へ摺動していき、また、各係止ピン
40A、40Bは挟持壁39、39内で反時計方向に回
動する。同時に、第2リンク部材24の各係止ピン37
A、37Bは摺動係止片36内で除々に右方向へ摺動し
ていき、また、各係止ピン31A、31Bはキートップ
21の回動係止部27の回動溝30内で時計方向に回動
する。これに従って、キートップ21の押下突起33も
除々に下方に移動していく。
【0050】キートップ21を更に押下していくと、キ
ートップ21の押下突起33は、キーステーション部3
4に形成されたスプリング保持部41内側の開口42を
通過し、メンブレンスイッチ1における上側メンブレン
シート3の上部電極9をその上面から押下する。これに
より、図11に示すように、上側メンブレンシート3の
上部電極9と下側メンブレンシート2の下部電極7と
が、スペーサシート4のスイッチング孔10を介して接
触され、スイッチング動作が行われる。
【0051】このとき、メンブレンスイッチ1の前記押
圧動作において、上側メンブレンシート3の上部電極9
の上面を押圧してスイッチング動作を行う際、スイッチ
ング孔10内のエアを各エア溝12から外部に逃がすこ
とができるので、常に安定したスイッチング動作を行う
ことができる。
【0052】キートップ21の押下を解除すると、コイ
ルスプリング25の付勢力に基づき、前記した動作とは
逆の動作が行われ、キートップ21は図10に示す非押
下位置に復帰する。
【0053】以上説明した通り、前記したキースイッチ
20では、ホルダ部材22の下方に配設されたメンブレ
ンスイッチ1において、スペーサシート4の両面に塗布
形成された接着剤層11を介してスペーサシート4の両
面に上側メンブレンシート3及び下側メンブレンシート
2を接着することにより、スペーサシート4と上側メン
ブレンシート3及び下側メンブレンシート2との間、特
に、スペーサシート4と下側メンブレンシート2との間
に、メンブレンスイッチ1の外部に連通する4列のエア
溝12が形成されるとともに、下側メンブレンシート2
には、各エア溝12の内側に位置にするように4列で複
数個エア抜き孔5が形成されているので、接着剤や両面
テープによりメンブレンスイッチ1の下側メンブレンシ
ート2を支持板13に接着固定する際に、下側メンブレ
ンシート2の下面と支持板13の接着面との間に気泡が
残存した場合においても、かかる気泡を各エア抜き孔5
及びエア溝12から外部に逃がすことができる。従っ
て、支持板13の接着面に対してメンブレンスイッチ1
を常にフラットな状態で確実に接着固定することが可能
となる。
【0054】また、メンブレンスイッチ1の外部に連通
され且つスペーサシート4のスイッチング孔10に連通
された4列の各エア溝12がスイッチング孔10を起点
として複数個形成され、また、各エア抜き孔5が各エア
溝12に沿って複数個連設されているので、接着剤や両
面テープによりメンブレンスイッチ1の下側メンブレン
シート2を支持板13に接着固定する際に、下側メンブ
レンシート2の下面と支持板13の接着面との間におけ
る広い範囲で気泡が残存した場合においても、かかる気
泡を各エア抜き孔5及びエア溝12から外部に逃がすこ
とができる。また、上側メンブレンシート3の上部電極
9の上面を押圧してスイッチング動作を行う際、スイッ
チング孔10内のエアを各エア溝12から外部に逃がす
ことができるので、常に安定したスイッチング動作を行
うことができる。
【0055】更に、スペーサシート4のスイッチング孔
10が、下側メンブレンシート2の下部電極7よりも大
きく形成され、下側メンブレンシート2に形成された4
列の各列における複数個のエア抜き孔5の内、最も内側
に存在する各エア抜き孔5がスイッチング孔10の内側
に配置されているので、接着剤や両面テープによりメン
ブレンスイッチ1の下側メンブレンシート2を支持板1
3に接着固定する際に、下側メンブレンシート2の下面
と支持板13の接着面との間でスイッチング孔10に対
応する部分に気泡が残存した場合においても、かかる気
泡をスイッチング孔10の内側に配置されたエア抜き孔
5、スイッチング孔10及びエア溝12を介して迅速且
つ確実に外部に逃がすことができる。
【0056】尚、本発明は前記実施形態に限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の
改良、変形が可能であることは勿論である。
【0057】例えば、前記実施形態のメンブレンスイッ
チ1においては、上側メンブレンシート3と下側メンブ
レンシート2との間に、両メンブレンシート3、2と同
様のPETフィルムシートから形成されたスペーサシー
ト4を介挿するとともに、そのスペーサシート4に塗布
形成された接着剤層11を介してエア溝12を形成する
ように構成しているが、スペーサシート4を使用するこ
となく、エア溝12が形成されるように上側メンブレン
シート3と下側メンブレンシート2との間に塗布形成さ
れる接着剤層11のみから構成してもよい。
【0058】また、上側メンブレンシート3と下側メン
ブレンシート2との間で、接着剤層11を複数列の帯状
に形成し、各帯状の接着剤層11間に形成されるスリッ
ト状の溝をエア溝12として使用してもよい。
【0059】
【発明の効果】以上説明した通り請求項1に係るメンブ
レンスイッチでは、スペーサ層にはエア溝が形成される
とともに、下側メンブレンシートには、エア溝の内側に
位置にするようにエア抜き孔が形成されているので、接
着剤や両面テープによりメンブレンスイッチの下側メン
ブレンシートを支持板等に接着固定する際に、下側メン
ブレンシートの下面と支持板の接着面との間に気泡が残
存した場合においても、かかる気泡をエア抜き孔からエ
ア溝に逃がすことができる。従って、支持板の接着面に
対してメンブレンシートを常にフラットな状態で確実に
接着固定することが可能となる。
【0060】また、請求項2に係るメンブレンスイッチ
では、外部に連通され且つスイッチング孔に連通された
エア溝がスイッチング孔を起点として複数形成され、ま
た、エア抜き孔が各エア溝に沿って複数個連設されてい
るので、接着剤や両面テープによりメンブレンスイッチ
の下側メンブレンシートを支持板等に接着固定する際
に、下側メンブレンシートの下面と支持板の接着面との
間における広い範囲で気泡が残存した場合においても、
かかる気泡をエア抜き孔及びエア溝から外部に逃がすこ
とができる。また、上側メンブレンシートの上部電極の
上面を押圧してスイッチング動作を行う際、スイッチン
グ孔内のエアをエア溝から外部に逃がすことができるの
で、常に安定したスイッチング動作を行うことができ
る。
【0061】更に、請求項3に係るメンブレンスイッチ
では、スイッチング孔が下部電極よりも大きく形成さ
れ、複数個のエア抜き孔の内少なくとも1つはスイッチ
ング孔の内側に配置されているので、接着剤や両面テー
プによりメンブレンスイッチの下側メンブレンシートを
支持板等に接着固定する際に、下側メンブレンシートの
下面と支持板の接着面との間でスイッチング孔に対応す
る部分に気泡が残存した場合においても、かかる気泡を
スイッチング孔の内側に配置されたエア抜き孔、スイッ
チング孔及びエア溝を介して迅速且つ確実に外部に逃が
すことができる。
【0062】また、請求項4に係るキースイッチでは、
ホルダ部材の下方に配設されたメンブレンスイッチとし
て、前記請求項1のメンブレンスイッチが使用されてお
り、従って請求項1の場合と同様、スペーサ層にはエア
溝が形成されるとともに、下側メンブレンシートには、
エア溝の内側に位置にするようにエア抜き孔が形成され
ているので、接着剤や両面テープによりメンブレンスイ
ッチの下側メンブレンシートを支持板等に接着固定する
際に、下側メンブレンシートの下面と支持板の接着面と
の間に気泡が残存した場合においても、かかる気泡をエ
ア抜き孔からエア溝に逃がすことができる。従って、支
持板の接着面に対してメンブレンシートを常にフラット
な状態で確実に接着固定することが可能となる。
【0063】また、請求項5に係るキースイッチでは、
前記請求項2のメンブレンスイッチが使用されており、
従って請求項2の場合と同様、外部に連通され且つスイ
ッチング孔に連通されたエア溝がスイッチング孔を起点
として複数形成され、また、エア抜き孔が各エア溝に沿
って複数個連設されているので、接着剤や両面テープに
よりメンブレンスイッチの下側メンブレンシートを支持
板等に接着固定する際に、下側メンブレンシートの下面
と支持板の接着面との間における広い範囲で気泡が残存
した場合においても、かかる気泡をエア抜き孔及びエア
溝から外部に逃がすことができる。また、上側メンブレ
ンシートの上部電極の上面を押圧してスイッチング動作
を行う際、スイッチング孔内のエアをエア溝から外部に
逃がすことができるので、常に安定したスイッチング動
作を行うことができる。
【0064】更に、請求項6に係るキースイッチでは、
前記請求項3のメンブレンスイッチが使用されており、
従って請求項3の場合と同様、スイッチング孔が下部電
極よりも大きく形成され、複数個のエア抜き孔の内少な
くとも1つはスイッチング孔の内側に配置されているの
で、接着剤や両面テープによりメンブレンスイッチの下
側メンブレンシートを支持板等に接着固定する際に、下
側メンブレンシートの下面と支持板の接着面との間でス
イッチング孔に対応する部分に気泡が残存した場合にお
いても、かかる気泡をスイッチング孔の内側配置された
エア抜き孔、スイッチング孔及びエア溝を介して外部に
逃がすことができる。
【0065】また、請求項7に係るキーボードでは、前
記請求項4のキースイッチを少なくとも1以上備えてい
るので、前記した請求項4の場合と同様の効果を得るこ
とができる。
【0066】更に、請求項8に係るパーソナルコンピュ
ータでは、キーボードのキースイッチから文字、記号等
の各種データが入力された場合、制御手段による制御を
介して文字、記号等が表示手段に表示され、このとき、
請求項8のパーソナルコンピュータでは、前記した請求
項4のキースイッチが付設されたキーボードを備えてい
ることから、前記した請求項4の場合と同様の効果を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】メンブレンスイッチの一部を分解して示す分解
斜視図である。
【図2】メンブレンスイッチの一部を示し、図2(A)
はメンブレンスイッチの平面図、図2(B)はメンブレ
ンスイッチの裏面図である。
【図3】メンブレンスイッチの側断面図である。
【図4】キートップを外して示すキースイッチの斜視図
である。
【図5】キースイッチの分解斜視図である。
【図6】キートップの側断面図である。
【図7】キートップの裏面図である。
【図8】第1リンク部材の平面図である。
【図9】第2リンク部材の平面図である。
【図10】キートップの非押下時におけるキースイッチ
の側断面図である。
【図11】キートップを押下した状態を示すキースイッ
チの側断面図である。
【図12】ノート型パーソナルコンピュータパーソナル
コンピュータを説明するための説明図であり、図12
(A)はノート型パーソナルコンピュータの斜視図、図
12(B)はノート型パーソナルコンピュータの電気的
構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 メンブレンスイッチ 2 下側メンブレンシート 3 上側メンブレンシート 4 スペーサシート 5 エア抜き孔 7 下部電極 9 上部電極 10 スイッチング孔 11 接着剤層 12 エア溝 13 支持板 20 キースイッチ 21 キートップ 22 ホルダ部材 23 第1リンク部材 24 第2リンク部材 25 コイルスプリング 26 摺動係止部 27 回動係止部 28 摺動溝 29A 係止ピン 29B 係止ピン 30 回動溝 31A 係止ピン 31B 係止ピン 32 スプリング保持部 33 押下突起 34 キーステーション部 36 摺動係止片 37A 係止ピン 37B 係止ピン 39 挟持壁 40A 係止ピン 40B 係止ピン 41 スプリング保持部 42 開口 100 ノート型パーソナルコンピュータ 105 キーボード

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面に下部電極が形成された下側メンブ
    レンシートと、 前記下部電極に対応して下面に上部電極が形成された上
    側メンブレンシートと、 前記下側メンブレンシートと前記上側メンブレンシート
    との間に設けられ、下部電極及び上部電極に対応してス
    イッチング孔が形成されるとともに、スイッチング孔を
    介して下部電極と上部電極とを離間させるスペーサ層と
    を有するメンブレンスイッチにおいて、 前記スペーサ層にはエア溝が形成されるとともに、下側
    メンブレンシートには前記エア溝の内側に位置にするよ
    うにエア抜き孔が形成されていることを特徴とするメン
    ブレンスイッチ。
  2. 【請求項2】 前記エア溝は、外部及びスイッチング孔
    に連通されるとともにスイッチング孔を起点として複数
    個形成されており、前記エア抜き孔は各エア溝に沿って
    複数個連設されていることを特徴とする請求項1に記載
    のメンブレンスイッチ。
  3. 【請求項3】 前記スイッチング孔は、前記下部電極よ
    りも大きく形成されており、前記複数個のエア抜き孔の
    内少なくとも1つはスイッチング孔の内側に配置されて
    いることを特徴とする請求項2に記載のメンブレンスイ
    ッチ。
  4. 【請求項4】 下面に押下突起が設けられたキートップ
    と、 キートップの下方に配設され、前記押下突起に対応して
    開口が形成されたホルダ部材と、 前記キートップの下面とホルダ部材とに可動自在に連結
    係止され、キートップの上下動を案内する第1リンク部
    材及び第2リンク部材と、 前記キートップを上方へ付勢するスプリング部材と、 前記ホルダ部材の下方に配設され、前記開口に対応して
    上面に下部電極が形成された下側メンブレンシートと、
    下部電極に対応して下面に上部電極が形成された上側メ
    ンブレンシートと、下側メンブレンシートと上側メンブ
    レンシートとの間に設けられ、下部電極及び上部電極に
    対応してスイッチング孔が形成されるとともに、スイッ
    チング孔を介して下部電極と上部電極とを離間させるス
    ペーサ層とを有するメンブレンスイッチとを備え、 前記スプリング部材の付勢力に抗してキートップを押下
    することに基づき、前記開口から押下突起を介して前記
    上部電極と下部電極とを接触してスイッチング動作を行
    うキースイッチであって、 前記スペーサ層にはエア溝が形成されるとともに、下側
    メンブレンシートには前記エア溝の内側に位置にするよ
    うにエア抜き孔が形成されていることを特徴とするキー
    スイッチ。
  5. 【請求項5】 前記エア溝は、外部及びスイッチング孔
    に連通されるとともにスイッチング孔を起点として複数
    個形成されており、前記エア抜き孔は各エア溝に沿って
    複数個連設されていることを特徴とする請求項4に記載
    のキースイッチ。
  6. 【請求項6】 前記スイッチング孔は、前記下部電極よ
    りも大きく形成されており、前記複数個のエア抜き孔の
    内少なくとも1つはスイッチング孔の内側に配置されて
    いることを特徴とする請求項5に記載のキースイッチ。
  7. 【請求項7】 前記請求項4に記載したキースイッチを
    少なくとも1以上備えたことを特徴とするキーボード。
  8. 【請求項8】 下面に押下突起が設けられたキートップ
    と、 キートップの下方に配設され、前記押下突起に対応して
    開口が形成されたホルダ部材と、 前記キートップの下面とホルダ部材とに可動自在に連結
    係止され、キートップの上下動を案内する第1リンク部
    材及び第2リンク部材と、 前記キートップを上方へ付勢するスプリング部材と、 前記ホルダ部材の下方に配設され、前記開口に対応して
    上面に下部電極が形成された下側メンブレンシートと、
    下部電極に対応して下面に上部電極が形成された上側メ
    ンブレンシートと、下側メンブレンシートと上側メンブ
    レンシートとの間に設けられ、下部電極及び上部電極に
    対応してスイッチング孔が形成されるとともに、スイッ
    チング孔を介して下部電極と上部電極とを離間させるス
    ペーサ層とを有するメンブレンスイッチとを備え、 前記スプリング部材の付勢力に抗してキートップを押下
    することに基づき、前記開口から押下突起を介して前記
    上部電極と下部電極とを接触してスイッチング動作を行
    うキースイッチであって、 前記スペーサ層にはエア溝が形成されるとともに、下側
    メンブレンシートには前記エア溝の内側に位置にするよ
    うにエア抜き孔が形成されたキースイッチを備え、文字
    や記号等の各種データを入力するキーボードと、 文字や記号等を表示する表示手段と、 前記キーボードからの入力データに基づいて文字や記号
    等を前記表示手段に表示させる制御手段とを備えたこと
    を特徴とするパーソナルコンピュータ。
JP2002081157A 2002-03-15 2002-03-22 メンブレンスイッチ、メンブレンスイッチを使用したキースイッチ、キースイッチを備えたキーボード及びキーボードを備えたパーソナルコンピュータ Pending JP2003281964A (ja)

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