JP2003281600A - 紙幣処理機 - Google Patents

紙幣処理機

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JP2003281600A
JP2003281600A JP2002084453A JP2002084453A JP2003281600A JP 2003281600 A JP2003281600 A JP 2003281600A JP 2002084453 A JP2002084453 A JP 2002084453A JP 2002084453 A JP2002084453 A JP 2002084453A JP 2003281600 A JP2003281600 A JP 2003281600A
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JP
Japan
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bill
pressing plate
port
deposit
shutter
Prior art date
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Application number
JP2002084453A
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English (en)
Inventor
Takanari Kurano
隆也 蔵野
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Laurel Precision Machines Co Ltd
Original Assignee
Laurel Precision Machines Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入金口に投入された紙幣をジャムなど生じる
ことなく確実に取込機構で機内に取り込むことができる
紙幣処理機の提供。 【解決手段】 入金される紙幣が機外から投入される入
金口12に、投入された紙幣を入金口12の一側におい
て一枚ずつ分離して取込口19から機内に取り込む取込
機構21と、押圧板で取込機構21に紙幣を押し付ける
ビルプレスとが設けられたものであって、入金口12の
取込機構21側には、入金口12内に進退可能であり、
かつ入金口12に進入した状態で紙幣の取込口19への
進入を防止するビルガイド107が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも入金さ
れた紙幣を収納する収納処理を行う紙幣処理機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】銀行等の金融機関で使用される紙幣処理
機において、入金される紙幣が機外から投入される入金
口に、入金口の一側において紙幣をローラを用いて摩擦
により機内に一枚ずつ分離して取り込む取込機構と、こ
の取込機構に対し近接・離間するように移動可能とされ
近接時にこの取込機構に紙幣を押し付けて紙幣の分離給
送を確実に行わせるビルプレスとが設けられたものがあ
る。このような取込機構およびビルプレスを有する紙幣
処理機に関して、例えば、特許第2901482号公報
記載の技術が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような紙幣処理
機において、図9に示すように、入金口12に投入され
た紙幣が直接取込口19に突っ込まれた場合に、最も取
込機構側にあって最初に取込機構で取り込まれるべき紙
幣よりも、後に取り込まれる紙幣が取込口に先に入り込
んでしまうことがあった。このような状態で、取込機構
で紙幣の取り込みを開始させると、紙幣にジャムを生じ
てしまうという問題があった。
【0004】したがって、本発明は、入金口に投入され
た紙幣をジャムなど生じることなく確実に取込機構で機
内に取り込むことができる紙幣処理機の提供を目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1記載の紙幣処理機は、入金される
紙幣が機外から投入される入金口に、投入された紙幣を
該入金口の一側において一枚ずつ分離して取込口から機
内に取り込む取込機構と、該取込機構に対し近接・離間
するように移動可能な押圧板を有し該押圧板で前記取込
機構に紙幣を押し付けるビルプレスとが設けられたもの
であって、前記入金口の前記取込機構側には、前記入金
口内に進退可能であり、かつ該入金口に進入した状態で
紙幣の前記取込口への進入を防止するビルガイドが設け
られていることを特徴としている。
【0006】これにより、ビルプレスの押圧板を取込機
構に対し離間させた状態で、入金口に紙幣が投入される
際にビルガイドを入金口内に進入させておくと、このビ
ルガイドは紙幣が取込口に直接突っ込まれることを防止
する。よって、最も取込機構側にあって最初に取込機構
で取り込まれるべき紙幣よりも、後に取り込まれる紙幣
が取込機構の取込口に先に入り込んでしまうことがなく
なる。
【0007】本発明の請求項2記載の紙幣処理機は、請
求項1記載のものに関して、前記ビルガイドは、前記押
圧板が前記取込機構側に移動すると前記入金口から退避
する一方、前記押圧板が前記取込機構に対し反対側に移
動すると前記入金口に進入することを特徴としている。
【0008】これにより、入金口に紙幣の投入を可能と
するように押圧板が取込機構に対し反対側に移動する
と、ビルガイドが入金口内に進入することになって、入
金口に投入される紙幣が取込口に直接突っ込まれること
を防止する状態となる。一方、入金口に紙幣が投入され
た後、押圧板が取込機構側に移動すると、入金口から退
避することで、紙幣が取込口に至るのを許容する状態と
なる。
【0009】本発明の請求項3記載の紙幣処理機は、請
求項2記載のものに関して、前記ビルガイドは、前記ビ
ルプレスの移動に連動して前記入金口に対し進退するこ
とを特徴としている。
【0010】このように、ビルガイドが、ビルプレスの
移動に連動して入金口に対し進退するため、ビルプレス
駆動用の駆動源でビルガイドを進退させることができ
る。よって、ビルプレス駆動用の駆動源とビルガイド駆
動用の駆動源とを共用化することができ、別々に駆動源
を有する場合のように機体が大型化することがなくコス
ト増にもならない。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の紙幣処理機の一実施形態
である紙幣入出金機を図面を参照して以下に説明する。
なお、各図において矢印X方向が、操作を行うオペレー
タ側すなわち前方(正面側)を示す。また、以下におい
て特に記載のない場合、「前」はオペレータ側、「後」
はオペレータに対し反対側であり、左右は、オペレータ
側から見たときの左右である。
【0012】この紙幣入出金機は、図示せぬ制御部で各
部が制御されることにより、紙幣の入金、収納、回収お
よび出金等、紙幣に関する各処理を行うものであり、図
1〜図3に示すように、機体10の上部の前端部に、出
金口11が上方に開口して設けられ、この出金口11の
直後位置にこの出金口11とは別に入金口12が上方に
向け若干前方に傾いた状態で開口して設けられている。
【0013】入金口12は、主として入金処理時に紙幣
が操作者により機体10の外から投入される部分で、紙
幣は基本的には多数が集積状態で長手方向を左右方向に
し集積方向を前後にした姿勢で入金口12に投入され
る。
【0014】入金口12は、水平面に対し後側を若干上
側にするように傾斜して配置された底板部14と、この
底板部14の左右両端縁部から鉛直に沿って上方に延出
する側壁部15,16と、底板部14の後端縁部近傍か
ら底板部14にほぼ垂直をなして上方に延出する後壁部
17と、底板部14の前端縁部から底板部14にほぼ垂
直をなして上方に延出する前壁部18とを有しており、
底板部14の後端縁部と後壁部17との間すなわち入金
口12の下部の後端縁部に、紙幣を機体10内に取り込
むための取込口19が形成されている。
【0015】入金口12には、この取込口19の近傍位
置に、入金口12に投入された紙幣をこの入金口12の
後側(一側)において機体10内に取り込む取込機構2
1が設けられている。この取込機構21は、左右方向に
軸線を配置した状態で、しかも後壁部17から一部が前
方に突出するように設けられた蹴出ローラ22と、左右
方向に軸線を配置した状態で取込口19の後側に配置さ
れた取込ローラ23と、左右方向に軸線を配置した状態
で取込口19の前側に取込ローラ23と接触可能に配置
された分離ローラ24と、図示せぬ制御部で制御され
て、これら蹴出ローラ22、取込ローラ23および分離
ローラ24を回転駆動する図示せぬモータとを有してい
る。
【0016】蹴出ローラ22は、前端部が下方に移動す
るように回転するもので、入金口12に投入された紙幣
のうち最も後側の一枚に接触してこれを取込口19の方
向に蹴り出すものである。取込ローラ23は、蹴出ロー
ラ22と同じ方向に回転することで、蹴出ローラ22で
蹴り出された紙幣をその機体10内後方に設けられた入
金側搬送路25に向け送り出すものである。分離ローラ
24は、取込ローラ23と同じ方向に回転しまたは停止
することにより、二枚以上の紙幣が取込ローラ23との
間に取り込まれるのを防止して、その結果、紙幣を一枚
ずつに分離する。このような取込機構21により、入金
口12に投入された紙幣は、確実に一枚ずつに分離され
て後方の入金側搬送路25へと送り込まれる。
【0017】また、入金口12には、取込機構21の前
側に、入金口12に投入された紙幣を後壁部17側すな
わち取込口19側に寄せて取込機構21の蹴出ローラ2
2に押し付けるためのビルプレス27が設けられてい
る。
【0018】このビルプレス27は、電気的に駆動され
ることにより取込機構21に対し近接・離間するように
底板部14に沿って移動可能とされ入金口12に投入さ
れた紙幣を取込機構21への近接時にこの取込機構21
の蹴出ローラ22に押し付ける板状の押圧板28を有し
ている。
【0019】また、ビルプレス27は、底板部14に沿
うように入金口12の側壁部15,16にそれぞれ形成
されたガイド孔30と、左右方向に軸線を沿わせて配置
されるとともに、このガイド孔30内に沿って移動する
前後一対のガイドローラ31,32と、これらガイドロ
ーラ31,32を保持するベース部33と、底板部14
に垂直をなすようにこのベース部33に立設されたピン
部材34とを有しており、このピン部材34に押圧板2
8が後壁部17と対向するように支持されている。
【0020】押圧板28は、ピン部材34を中心に左右
に若干回転可能とされており、後壁部17に対し、平行
をなす状態を通常とし左側を近接させかつ右側を離間さ
せたり右側を近接させかつ左側を離間させたりすること
ができる。これは、押圧する紙幣がその状態によっては
厚みが部分的に異なることになるため、押圧板28が揺
動することでこのような厚みの部分的相違等に対応する
のである。
【0021】なお、取込機構21が設けられた後壁部1
7と押圧板28との間であって左右の側壁部15,16
の間の部分が、操作者により外部から紙幣が投入される
入金スペース35となっており、この入金スペース35
は、押圧板28の移動により大きさが変わる。
【0022】このようなビルプレス27は、ガイドロー
ラ31,32がガイド孔30に案内されることでベース
部33がガイド孔30に沿って移動すると、押圧板28
が後壁部17に対向する姿勢を維持したまま後壁部17
に近接・離間するように前後方向に移動する。そして、
後壁部17に近接する方向に移動することで、入金スペ
ース35に投入されていた紙幣を取込機構21の蹴出ロ
ーラ22に押し付ける。
【0023】押圧板28の取込機構21に対し反対側に
は、押圧板28が取込機構21から離間する位置にある
ときに入金口12を開放する一方、押圧板28が取込機
構21に近接する位置にあるときに入金口12を閉塞す
る入金口シャッタ37が設けられている。
【0024】この入金口シャッタ37は、入金口12に
おける開口側に位置する押圧板28の上部に形成された
切欠状の軸孔部38に左右方向に軸線を配置して設けら
れた連結ピン39と、押圧板28の取込機構21に対し
反対側に配置された状態でこの連結ピン39に基端側が
回動可能に連結される入金口シャッタ本体40と、この
入金口シャッタ本体40をその先端側すなわち取込機構
21に対し反対側の係合部41が押圧板28から離間す
る方向に付勢するネジリバネ42とを有している。な
お、入金口シャッタ本体40の係合部41よりも連結ピ
ン39側には、前壁部18に当接しこの前壁部18に沿
って転動するローラ43が回転可能に支持されている。
【0025】入金口シャッタ37は、入金口シャッタ本
体40の係合部41の移動を案内するとともにこの係合
部41の移動上限位置を決めることで入金口シャッタ本
体40の入金口12からの飛び出しを規制する図示せぬ
案内部を有している。この案内部は、例えば前壁部18
に形成された上下方向に沿う溝状のもので、この案内部
の範囲内で係合部41が昇降するとともに、係合部41
が案内部の上端部に当接することでそれ以上の上方への
移動を規制する。なお、この案内部で係合部41が上限
位置に位置する状態において、入金口シャッタ本体40
は、ローラ43が連結ピン39よりも若干底板部14に
近接する状態とされている。すなわち、底板部14に沿
ってスライドする押圧板28のスライド方向を基準とし
て連結ピン39の位置がローラ43の位置よりも高くな
っている。
【0026】このような入金口シャッタ37は、ビルプ
レス27の押圧板28が前後に移動すると、この押圧板
28の移動に連動して入金口12の上部開口を開閉す
る。すなわち、図2に示すように、押圧板28が取込機
構21から最も離間した第1離間位置にあるとき、この
押圧板28に基端側が連結された入金口シャッタ本体4
0が、入金口12の取込機構21に対し反対側に設けら
れた図示せぬ案内部に全体として近接し、ネジリバネ4
2の付勢力に抗してその先端側の係合部41が押圧板2
8に近接するように折り畳まれた状態となり、入金口1
2の押圧板28よりも取込機構21側すなわち押圧板2
8と後壁部17との間に入金スペース35を形成しその
上部を開放した状態となる。このとき、入金口12の押
圧板28と前壁部18との間のスペース44は、折り畳
まれた入金口シャッタ37で閉塞される。なお、入金処
理時において機体10の外から紙幣を入金口12に受け
入れるタイミングで、押圧板28はこの第1離間位置に
位置させられる。
【0027】一方、この状態から、図1に示すように、
押圧板28が取込機構21に近接する側に移動すると、
入金口シャッタ本体40がネジリバネ42の付勢力でそ
の係合部41を入金口12の開口側に位置させるように
案内部で案内されながら上側に回動して、押圧板28と
前壁部18との間に拡がっていくスペース44をその拡
がりに応じて塞いでいく。
【0028】そして、押圧板28と取込機構21との間
に紙幣がない状態で最終的に押圧板28が取込機構21
に最も近接する第1近接位置に位置すると、係合部41
が案内部で入金口12からの飛び出しが規制される位置
まで移動して、入金口12の押圧板28よりも取込機構
21に対し反対側のスペースすなわち押圧板28と前壁
部18との間のスペース44を全て覆って閉塞した状態
となる。
【0029】このとき、入金口シャッタ本体40は、押
圧板28のスライド方向を基準として連結ピン39の位
置がローラ43の位置よりも高くなっている。また、こ
のとき、入金口12の押圧板28よりも取込機構21側
の入金スペース35も押圧板28が取込機構21に近接
することで閉塞される。なお、入金処理時以外のタイミ
ングでは、押圧板28はこの第1近接位置に位置させら
れる。
【0030】さらに、この状態から、図2に示すよう
に、押圧板28が取込機構21に対し離間する側に移動
すると、押圧板28で入金口シャッタ本体40が押され
る。
【0031】ここで、押圧板28が第1近接位置に位置
した状態で、入金口シャッタ本体40は、押圧板28の
スライド方向を基準として連結ピン39の位置がローラ
43の位置よりも高くなっているため、押圧板28の押
圧でネジリバネ42の付勢力に抗してローラ43を前壁
部18に沿って下降させることになる。そして、押圧板
28と前壁部18との間で狭まっていくスペース44に
応じて折り畳まれ、最終的に押圧板28が取込機構21
から最も離間する第1離間位置に位置して停止する。
【0032】入金口シャッタ37は、押圧板28が取込
機構21側に位置して入金スペース35を閉塞している
状態において形成されてしまう前壁部18と押圧板28
との間のスペース44に誤って操作者が紙幣を投入して
しまうことを防止する。
【0033】出金口11は、主として出金処理するため
の紙幣や入金処理において生じたリジェクト紙幣等を操
作者により機体10の外に取り出し可能に払い出す部分
で、紙幣は機体10内から基本的には長手方向を左右方
向にし短手方向を上下にした姿勢で出金口11に一枚ず
つ払い出され、出金口11内で前後方向に集積される。
【0034】出金口11は、水平に配置された底板部5
0と、この底板部50の左右両端縁部から鉛直に沿って
上方に延出する上記と共用の側壁部15,16と、底板
部50の前端縁部から底板部50に垂直をなして鉛直上
方に延出する前壁部51と、前壁部51の後側にこの前
壁部51とほぼ平行にしかも底板部50と離間して設け
られた後壁部52とを有している。この後壁部52の下
側には、底板部50を超える位置まで出金ベルト54が
設けられており、この出金ベルト54の下側には、この
出金ベルト54に接触可能なもう一つの出金ベルト55
が設けられている。
【0035】これら一対の出金ベルト54,55は、そ
の機体10内下方に設けられた出金側搬送路56または
機体10内後方に設けられたリジェクト側搬送路58で
搬送されてきた紙幣を出金口11内に排出させるもので
ある。これら一対の出金ベルト54,55の間位置の出
金口11内に至る部分が紙幣を機体10内から排出させ
るための排出口57とされている。なお、この排出口5
7は、底板部50の後端縁部と出金ベルト54との間す
なわち出金口11の下部の後端縁部に設けられている。
【0036】また、出金口11には、電気的に駆動され
ることにより出金口11を開閉させる出金口シャッタ5
9が設けられており、この出金口シャッタ59は、図示
せぬ制御部によって紙幣を取り出し可能と判断される時
点で自動的に開作動させられる。一方、出金口シャッタ
59は、紙幣取り出し可能と判断される時点以外では常
に閉状態に維持されることにより出金口11を閉塞させ
て、機体10内から搬送されてきた紙幣が機体10の外
に飛び出したり、出金口11内の紙幣がむやみに取り出
されるのを防止するようになっている。
【0037】この出金口シャッタ59は、出金口11の
後壁部52の上部に左右方向に軸線を配置して設けられ
たシャッタ支持軸60と、このシャッタ支持軸60を中
心に回動可能とされ、このシャッタ支持軸60から一側
に延出することで出金口11の上部開口を閉塞させる蓋
部61およびシャッタ支持軸60から蓋部61に対し反
対側にこの蓋部61と所定の角度をなすように延出する
作動片部62を有する出金口シャッタ本体63とを有し
ており、出金口11の上部開口を蓋部61で閉塞させる
閉塞位置と、出金口11の上部開口から蓋部61を後方
に離間させてこれを開放する開放位置との間で回動す
る。
【0038】次に、押圧板28および出金口シャッタ5
9の駆動系について説明する。図3および図4に示すよ
うに、入金口12の一側部、具体的には左側部に、左右
方向に軸線を配置しかつ位置固定で電動モータ65が設
けられており、この電動モータ65の後方の斜め下側に
は、ビルプレス用駆動軸66が左右方向に軸線を配置し
かつ位置固定で回転可能に設けられており、電動モータ
65の前方の斜め下側には、出金口シャッタ用駆動軸6
7が左右方向に軸線を配置しかつ位置固定で回転可能に
設けられている。
【0039】電動モータ65は、出力軸69を入金口1
2に対し反対側に配置しており、この出力軸69にはプ
ーリ70が同軸に固定されている。一方、ビルプレス用
駆動軸66にはプーリ71が同軸かつプーリ70と左右
方向の位置を合わせて固定されており、これらプーリ7
0およびプーリ71には、ベルト72が巻回されてい
る。
【0040】ビルプレス用駆動軸66には、上記プーリ
71に対し入金口12側にプーリ74が同軸に固定され
ており、このプーリ74のさらに入金口12側にワンウ
エイクラッチ(第1のワンウエイクラッチ)75が同軸
に支持されている。そして、このワンウエイクラッチ7
5には、ビルプレス用駆動ディスク76が同軸に回転可
能に設けられている。なお、ワンウエイクラッチ75
は、電動モータ65が正回転するときのみビルプレス用
駆動軸66の回転力をビルプレス用駆動ディスク76に
伝達し、電動モータ65が逆回転するときはビルプレス
用駆動軸66の回転力をビルプレス用駆動ディスク76
に伝達しない。すなわち、電動モータ65が正回転する
ときにビルプレス用駆動ディスク76を回転させ、電動
モータ65が逆回転するときはビルプレス用駆動ディス
ク76を回転させることなく停止させておく。
【0041】そして、ビルプレス用駆動ディスク76に
は、図5および図6に示すように、半径方向外方に突出
する検出片部77が一体に形成されており、またその外
径側から軸線に平行をなして入金口12側に突出するよ
うに駆動ピン78が固定されている。
【0042】このビルプレス用駆動ディスク76の下側
には、ビルプレス作動軸80が左右方向に軸線を配置し
かつ位置固定で回転可能に設けられており、このビルプ
レス作動軸80にはこのビルプレス作動軸80から半径
方向一側に延出するように稼動アーム81が回転可能に
支持されている。この稼動アーム81には、その長さ方
向に沿って長孔82が形成されており、この長孔82内
に上記した駆動ピン78が挿入されている。
【0043】この稼動アーム81は、電動モータ65が
正回転しワンウエイクラッチ75を介してビルプレス用
駆動ディスク76が一方向に回転すると、円弧状に移動
する駆動ピン78で駆動されて、図5に示すように、ビ
ルプレス作動軸80に対し反対側をビルプレス作動軸8
0に対し前方に位置させる第2離間位置と、図6に示す
ように、ビルプレス作動軸80に対し反対側をビルプレ
ス作動軸80に対し上方に位置させる第2近接位置の間
で繰り返し往復動する。
【0044】ここで、上記のようにビルプレス用駆動デ
ィスク76が一方向に回転すると、駆動ピン78は長孔
82内で移動することになるが、長孔82には、稼動ア
ーム81が第2離間位置にあるときに駆動ピン78が位
置する場所に駆動ピン78が入り込むように若干凹む凹
部83が形成されており、稼動アーム81が第2近接位
置にあるときに駆動ピン78が位置する場所にも駆動ピ
ン78が入り込むように若干凹む凹部84が形成されて
いる。
【0045】また、稼動アーム81のビルプレス作動軸
80側には、ビルプレス作動軸80と平行をなす係止ピ
ン85,86がビルプレス作動軸80を介して両側にそ
れぞれ固定されている。
【0046】ビルプレス作動軸80の稼動アーム81よ
りも入金口12側には、このビルプレス作動軸80から
半径方向一側に延出するように補助アーム88が回転可
能に支持されている。この補助アーム88には、ビルプ
レス作動軸80に対し反対側にU字溝89が形成されて
おり、このU字溝89には、ビルプレス27のベース部
33に支持された一対のガイドローラ31,32の一
方、具体的には後側のガイドローラ31が嵌合されてい
る。この補助アーム88のビルプレス作動軸80に対し
反対側には、U字溝89を挟んで両側に係止ピン90,
91がそれぞれ固定されている。また、この補助アーム
88のビルプレス作動軸80に対し反対側には検出片部
92が一体的に設けられている。
【0047】そして、稼動アーム81の後側の係止ピン
85と補助アーム88の後側の係止ピン90とには、引
張バネ(緩衝手段)94が介装されており、稼動アーム
81の前側の係止ピン86と補助アーム88の前側の係
止ピン91とにも、引張バネ(緩衝手段)95が介装さ
れている。すなわち、補助アーム88は、これら引張バ
ネ94,95を介して稼動アーム81に連結されてい
る。ここで、これら二本の引張バネ94,95のうち、
後側の引張バネ94の方が前側の引張バネ95よりもバ
ネ力が強くされており、補助アーム88は、通常、後側
の引張バネ94の方に依存されており、引張バネ94の
方向に付勢されている。
【0048】そして、電動モータ65によって稼動アー
ム81を第2離間位置と第2近接位置との間で往復動さ
せることで、稼動アーム81に二本の引張バネ94,9
5によって繋がれている補助アーム88もこの稼動アー
ム81の作動にしたがってビルプレス作動軸80を中心
として同方向に作動することになる。このとき、補助ア
ーム88のU字溝89にベース部33のガイドローラ3
1が嵌合しているので、稼動アーム81の作動でベース
部33はガイド孔30に沿って移動する。このようにし
て、電動モータ65の駆動力がベース部33に支持され
た押圧板28に伝えられて押圧板28がスライドする。
【0049】ここで、稼動アーム81と補助アーム88
とを設けることで、電動モータ65からの駆動力を直接
押圧板28に伝達せず、引張バネ94,95を介して伝
達するようになっている。これは、上記のように入金さ
れた紙幣の厚さの変動に対応するためと、押圧板28に
よる取込機構21への紙幣の付勢をバネ力で行うように
しているためである。
【0050】これにより、入金動作の際に、取り込まれ
て減っていく紙幣量に合わせて押圧板28の位置を緻密
に制御する必要がなくなり、第1近接位置と第1離間位
置との間の移動量だけを設定しておけば良いことにな
る。また、上記により、操作者の無理な操作による破損
や異物の挟み込みがあっても、押圧板28が直接駆動系
につながっていないため、装置の破損等を防止すること
ができる。
【0051】上記のように、電動モータ65によって稼
動アーム81が第2離間位置に位置させられるとき、こ
の稼動アーム81に引張バネ94,95を介して連結す
ることにより電動モータ65によって引張バネ94,9
5を介して駆動される補助アーム88は、通常、異物の
挟み込み等がなければ、ガイドローラ31,32をガイ
ド孔30内で前側に位置させることになり、このとき、
ガイドローラ31,32を支持するベース部33に設け
られた押圧板28は、上記した第1離間位置に位置する
ことになる。
【0052】また、電動モータ65によって稼動アーム
81が第2近接位置に位置させられるとき、通常、補助
アーム88はガイドローラ31,32をガイド孔30内
で後側に位置させることになり、このとき、ガイドロー
ラ31,32を支持するベース部33に設けられた押圧
板28は、異物の挟み込みや紙幣が取込機構21との間
にない状態では上記した第1近接位置に位置することに
なる。なお、紙幣が取込機構21との間にある状態で
は、稼動アーム81が第2近接位置に位置させられてい
ても、押圧板28は、引張バネ94,95を変形させる
ことで第1近接位置よりも紙幣の厚さに応じた前側位置
で停止することになり、このときは、主に後側の引張バ
ネ94の付勢力で紙幣を取込機構21の蹴出ローラ22
に押し付ける。
【0053】ここで、補助アーム88のビルプレス作動
軸80に対し反対外側の所定位置には、補助アーム88
が押圧板28を取込機構21に最も近接する所定の第1
近接位置(所定の近接位置)に位置させるときにこの補
助アーム88の検出片部92を検出する位置に第1近接
位置検出センサ(押圧板側位置センサ,近接位置セン
サ)97が設けられており、補助アーム88が押圧板2
8を取込機構21から最も離間する所定の第1離間位置
(所定の離間位置)に位置させるときにこの補助アーム
88の検出片部92を検出する位置に第1離間位置検出
センサ(押圧板側位置センサ,離間位置センサ)98が
設けられている。なお、これら第1近接位置検出センサ
97および第1離間位置検出センサ98は、緩衝手段で
ある引張バネ94,95よりもビルプレス27側になる
補助アーム88の位置データを検出するもので、押圧板
28の実際の位置を確認するためのものである。
【0054】また、図4に示すように、ビルプレス用駆
動ディスク76の半径方向外側の所定位置には、ビルプ
レス用駆動ディスク76が稼動アーム81を第2近接位
置に位置させるときに、稼動アーム81に直結されたビ
ルプレス用駆動ディスク76の検出片部77を検出する
位置に第2近接位置検出センサ(モータ側位置センサ,
予想近接位置センサ)100が設けられており、ビルプ
レス用駆動ディスク76が稼動アーム81を第2離間位
置に位置させるときに、稼動アーム81に直結されたビ
ルプレス用駆動ディスク76の検出片部77を検出する
位置に第2離間位置検出センサ(モータ側位置センサ,
予想離間位置センサ)101が設けられている。
【0055】ここで、上記第2近接位置検出センサ10
0および第2離間位置検出センサ101は、緩衝手段で
ある引張バネ94,95よりも電動モータ65側になる
ビルプレス用駆動ディスク76の位置データを検出する
もので、この場合は稼動アーム81の位置を確認するた
めのものである。
【0056】より詳しくは、第2近接位置検出センサ1
00は、押圧板28が取込機構21に近接する第1近接
位置に位置すると予想される電動モータ65側の予想近
接位置データである稼動アーム81の第2近接位置を検
出することになり、第2離間位置検出センサ101は、
押圧板28が取込機構21に対し離間する第1離間位置
に位置すると予想される電動モータ65の予想離間位置
データである稼動アーム81の第2離間位置を検出する
ものである。
【0057】さらに、入金口12には、図1および図2
に示すように、この入金口12内に紙幣が存在している
か否かを検出する紙幣検出センサ103が設けられてい
る。
【0058】この紙幣入出金機の作動を制御する図示せ
ぬ制御部は、押圧板28を取込機構21に近接する方向
に移動させる際には、電動モータ65を正回転させると
ともに、第2近接位置検出センサ100によってビルプ
レス用駆動ディスク76の検出片部77が検出されるタ
イミングで電動モータ65を停止させる。
【0059】また、押圧板28を取込機構21から離間
する方向に移動させる際には、電動モータ65を正回転
させるとともに、第2離間位置検出センサ101によっ
てビルプレス用駆動ディスク76の検出片部77が検出
されるタイミングで電動モータ65を停止させる。
【0060】そして、制御部は、このような作動時に、
第1近接位置検出センサ97、第1離間位置検出センサ
98、第2近接位置検出センサ100、第2離間位置検
出センサ101および紙幣検出センサ103の検出結果
に基づいて、入金口12の異物の有無を検出する。すな
わち、図4および図6に示すように、第2近接位置検出
センサ100によってビルプレス用駆動ディスク76の
検出片部77が検出されると、紙幣が押圧板28と取込
機構21との間にない状態では、正常に押圧板28が作
動すれば、第1近接位置検出センサ97が補助アーム8
8の検出片部92を検出することになる。よって、第2
近接位置検出センサ100によってビルプレス用駆動デ
ィスク76の検出片部77が検出された時点で、紙幣検
出センサ103が紙幣を検出せず、第1近接位置検出セ
ンサ97が補助アーム88の検出片部92を検出してい
れば、異物がなく押圧板28が正常に移動できたと判定
する。
【0061】他方、第2近接位置検出センサ100によ
ってビルプレス用駆動ディスク76の検出片部77が検
出された時点で、紙幣検出センサ103が紙幣を検出せ
ず、第1近接位置検出センサ97が補助アーム88の検
出片部92を検出していなければ、異物があって押圧板
28が正常に移動できなかったと判定しエラー表示を行
うのである。なお、第2近接位置検出センサ100によ
ってビルプレス用駆動ディスク76の検出片部77が検
出された時点で、紙幣検出センサ103が紙幣を検出し
ていたら、紙幣により押圧板28の位置が変わるため異
物の有無判定は行わない。
【0062】また、第2離間位置検出センサ101によ
ってビルプレス用駆動ディスク76の検出片部77が検
出されると、押圧板28と取込機構21との間の紙幣の
有無に係わらず、正常に押圧板28が作動すれば、図5
に示すように、第1離間位置検出センサ98が補助アー
ム88の検出片部92を検出することになる。よって、
第2離間位置検出センサ101によってビルプレス用駆
動ディスク76の検出片部77が検出された時点で、第
1離間位置検出センサ98が補助アーム88の検出片部
92を検出すれば、紙幣検出センサ103の検出結果と
は無関係に、異物がなく押圧板28が正常に移動できた
と判定するのである。
【0063】一方、第2離間位置検出センサ101によ
ってビルプレス用駆動ディスク76の検出片部77が検
出された時点で、第1離間位置検出センサ98が補助ア
ーム88の検出片部92を検出していなければ、紙幣検
出センサ103の検出結果とは無関係に、異物があって
押圧板28が正常に移動できなかったと判定しエラー表
示を行うのである。
【0064】図7および図8に示すように、入金口12
の後壁部17より後側の上部位置には、左右方向に軸線
を配置し位置固定で回転可能にビルガイド支持軸105
が設けられており、このビルガイド支持軸105には、
当接板106およびビルガイド107がそれぞれの上部
において固定され一体化されている。
【0065】ビルガイド107は、入金口12の後壁部
17側すなわち取込機構21側に配置されるようにして
ビルガイド支持軸105の軸線方向における中間部に固
定されており、後壁部17の図示せぬ溝部を通過するこ
とにより後壁部17を越えて入金口12内に進入したり
入金口12内から退避したりすることが可能となってい
る。また、当接板106は、入金口12の外側で支持軸
105の側部に固定されており、上記した稼動アーム8
1のビルプレス作動軸80に対し反対側の当接部109
に当接可能とされている。そして、当接板106には、
引張バネ110の一端が係合されており、この引張バネ
110のバネ力で下部が前方に位置するように引っ張ら
れている。
【0066】ここで、図7に示すように、稼動アーム8
1が第2離間位置に位置している状態では、稼動アーム
81が当接板106に当接することはなく、当接板10
6は、引張バネ110のバネ力で前方に引っ張られた状
態で図示せぬストッパに当接して停止している。このよ
うに当接板106が図示せぬストッパに当接した状態で
ビルガイド107は、後壁部17を越えて入金口12内
に進入しており、この状態では、投入された紙幣の取込
口19への進入を防止するように取込口19の上側およ
び前側を覆っている。
【0067】一方、図8に示すように、稼動アーム81
が第2近接位置に向け移動すると、稼動アーム81が当
接板106に当接してこれを引張バネ110の付勢力に
抗して後方に押圧し揺動させる。ここで、稼動アーム8
1が第2近接位置に位置し当接板106を揺動させた状
態では、ビルガイド107は、後壁部17を越えて入金
口12内から完全に退避する。
【0068】このように、稼動アーム81の押圧板28
を移動させる際の動作で入金口12内に対し進退するビ
ルガイド107は、押圧板28の移動に連動する。しか
も、ビルプレス用駆動ディスク76によって稼動アーム
81が押圧板28を後壁部17すなわち取込機構21に
近接する方向に移動させ第1近接位置に位置させると、
ビルガイド107は入金口12から退避することにな
り、他方、ビルプレス用駆動ディスク76によって稼動
アーム81が押圧板28を後壁部17すなわち取込機構
21に対し反対側に移動させると、ビルガイド107が
入金口12内に進入することになる。
【0069】図3に示すように、出金口シャッタ用駆動
軸67には、ビルプレス用駆動軸66のプーリ74と左
右方向の位置を合わせてプーリ112がこれに圧入され
たワンウエイクラッチ(第2のワンウエイクラッチ)1
13を介して同軸に支持されており、これらプーリ74
およびプーリ112にはベルト114が巻回されてい
る。その結果、電動モータ65の駆動力がビルプレス用
駆動軸66から分岐されて出金口シャッタ用駆動軸67
に伝達されるようになっている。そして、このワンウエ
イクラッチ113には、出金口シャッタ用駆動ディスク
116が同軸に取り付けられている。
【0070】なお、ワンウエイクラッチ113は、電動
モータ65が逆回転するときのみプーリ112の回転力
を出金口シャッタ用駆動ディスク116に伝達し、電動
モータ65が正回転するときはプーリ112の回転力を
出金口シャッタ用駆動ディスク116に伝達しない。す
なわち、電動モータ65が逆回転するときに出金口シャ
ッタ用駆動ディスク116を回転させ、電動モータ65
が正回転するときは出金口シャッタ用駆動ディスク11
6を回転させることなく停止させておく。
【0071】そして、出金口シャッタ用駆動ディスク1
16には、図5および図6に示すように、半径方向外方
に突出する検出片部117が一体に形成されており、ま
たその外径側から軸線に平行をなして入金口12側に突
出するように駆動ピン118が固定されている。
【0072】この出金口シャッタ用駆動ディスク116
の下側には、シャッタ作動軸120が左右方向に軸線を
配置しかつ位置固定で回転可能に設けられており、この
シャッタ作動軸120にはこのシャッタ作動軸120か
ら半径方向一側に延出するように稼動アーム121が回
転可能に支持されている。この稼動アーム121には、
その長さ方向に沿って長孔122が形成されており、こ
の長孔122内に上記した駆動ピン118が挿入されて
いる。
【0073】この稼動アーム121は、電動モータ65
が逆回転しワンウエイクラッチ113を介して出金口シ
ャッタ用駆動ディスク116が一方向に回転すると、円
弧状に移動する駆動ピン118で駆動されて、シャッタ
作動軸120に対し反対側をシャッタ作動軸120に対
しほぼ真上に位置させる図6に示す開作動位置と、シャ
ッタ作動軸120に対し反対側をシャッタ作動軸120
に対し後方かつ上方に斜めに位置させる図5に示す閉作
動位置の間で繰り返し往復動する。
【0074】シャッタ作動軸120の稼動アーム121
よりも入金口12側には、このシャッタ作動軸120か
ら半径方向一側に延出するように補助アーム123が回
転可能に支持されている。この補助アーム123のシャ
ッタ作動軸120に対し反対側には、左右方向に軸線を
配置して連結軸124が支持されており、この連結軸1
24には、出金口シャッタ本体63の作動片部62のシ
ャッタ支持軸60に対し反対側の端部が回転可能に連結
されている。
【0075】補助アーム123の稼動アーム121より
も後側には、補助アーム123と稼動アーム121とが
ほとんど重なり合った状態で稼動アーム121に当接可
能な係合ピン126が固定されており、これら補助アー
ム123および稼動アーム121には、補助アーム12
3の係合ピン126を稼動アーム121に当接させるよ
うに付勢するネジリバネ127が設けられている。な
お、係合ピン126によって補助アーム123は稼動ア
ーム121よりも前側には移動しないようになってい
る。
【0076】そして、電動モータ65によって稼動アー
ム121を閉作動位置と開作動位置との間で往復回動さ
せることで、稼動アーム121にネジリバネ127の付
勢力で係合ピン126を当接させている補助アーム12
3も、通常この稼動アーム121と一体にシャッタ作動
軸120を中心として回動することになる。このように
して電動モータ65の駆動力が伝えられて出金口シャッ
タ本体63が開閉する。
【0077】上記のように、電動モータ65によって稼
動アーム121が閉作動位置に位置させられるとき、こ
の稼動アーム121にネジリバネ127で付勢されて当
接する補助アーム123は、通常、出金口シャッタ本体
63を、出金口11を閉塞させる閉塞位置に位置させる
ことになる。ここで、稼動アーム121が閉作動位置に
位置させられるとき、出金口シャッタ用駆動ディスク1
16の中心と駆動ピン118の中心とを結んだ線が長孔
122に対し直交する状態となり(駆動ピン118がい
わゆる死点に位置する)、稼動アーム121側からの外
力でこれを動かそうとしても、動かせないようになって
いる。その結果、この稼動アーム121に係合ピン12
6を当接させている補助アーム123およびこれに連結
された出金口シャッタ本体63は開方向の移動が規制さ
れ、操作者の操作で開くことはできないようになってい
る。
【0078】これは、出金口シャッタ本体63が閉塞位
置に位置する状態では、例えば、出金紙幣が出金ベルト
54,55で出金口11に排出されている状態であり、
この状態で出金口シャッタ本体63が操作者により開け
られてしまうと、紙幣の飛び散り等が生じてしまうた
め、出金口シャッタ本体63を閉状態に維持しておくの
である。
【0079】なお、この状態でさらに大きな力で出金口
シャッタ本体63を開こうとした場合には、駆動系が破
損するよりも先に出金口シャッタ本体63が破損するよ
うに強度が設定されている。これは、比較的低コストで
交換可能な出金口シャッタ本体63を破損させること
で、修理コストが高い駆動系を保護するのである。
【0080】また、電動モータ65によって稼動アーム
121が開作動位置に位置させられるとき、通常、補助
アーム123は出金口シャッタ本体63を、上記した開
放位置に位置させることになる。ここで、稼動アーム1
21が開作動位置に位置させられるときも、出金口シャ
ッタ用駆動ディスク116の中心と駆動ピン118の中
心とを結んだ線が長孔122に対し直交する状態となり
(駆動ピン118がいわゆる死点に位置する)、稼動ア
ーム121側からの外力でこれを動かそうとしても、動
かせないようになっている。
【0081】ここで、稼動アーム121と補助アーム1
23とを設けることで、電動モータ65と出金口シャッ
タ本体63とが直結しないようにしている。これは、稼
動アーム121と補助アーム123との間にネジリバネ
127を用い、操作者の無理な操作による過剰な力をネ
ジリバネ127で吸収することで装置の破損を防止する
ためである。具体的には、出金口シャッタ本体63が開
放位置に位置する状態で、操作者が誤ってこれを閉じよ
うとした場合、稼動アーム121は駆動ピン118が死
点に位置することで回転が規制されているため、補助ア
ーム123がネジリバネ127を変形させることで出金
口シャッタ本体63の開作動の力を吸収する。その結
果、回転が規制されている稼動アーム121に無理な力
が導入されることがなく、その損傷を防止できる。ま
た、出金口シャッタ本体63が開こうとしたときに操作
者が誤って触れてこれが止められた場合にも、同様にし
て駆動系の破損等を防止する。
【0082】図4に示すように、出金口シャッタ用駆動
ディスク116の半径方向外側の所定位置には、出金口
シャッタ用駆動ディスク116が稼動アーム121を閉
作動位置に位置させるときに、出金口シャッタ用駆動デ
ィスク116の検出片部117を検出する位置に閉作動
位置検出センサ129が設けられており、出金口シャッ
タ用駆動ディスク116が稼動アーム121を開作動位
置に位置させるときに、出金口シャッタ用駆動ディスク
116の検出片部117を検出する位置に開作動位置検
出センサ130が設けられている。
【0083】以上により、出金口シャッタ59の電気的
駆動源と押圧板28の電気的駆動源とが、一つの電動モ
ータ65で共用化されている。すなわち、出金口シャッ
タ59の電気的駆動と押圧板28の電気的駆動とが同時
に行われることがないため、電動モータ65を正回転さ
せることで、ワンウエイクラッチ113で出金口シャッ
タ用駆動ディスク116への駆動力を遮断しつつワンウ
エイクラッチ75でビルプレス用駆動ディスク76へ駆
動力を伝達し、その結果、押圧板28および出金口シャ
ッタ59のうち押圧板28のみを駆動する。一方、電動
モータ65を逆回転させることで、ワンウエイクラッチ
75でビルプレス用駆動ディスク76への駆動力を遮断
しつつワンウエイクラッチ113で出金口シャッタ用駆
動ディスク116へ駆動力を伝達し、その結果、押圧板
28および出金口シャッタ59のうち出金口シャッタ5
9のみを駆動する。
【0084】しかも、出金口シャッタ59の電気的駆動
源および押圧板28の電気的駆動源に加えて、入金口シ
ャッタ37の電気的駆動源およびビルガイド107の電
気的駆動源も同じく一つの電動モータ65で共用化され
ている。
【0085】以上に述べた紙幣入出金機の入金口12お
よび出金口11の作動について説明する。
【0086】入金口12および出金口11は、ともに閉
じられた状態が待機状態となっており、入金口12は、
主として入金処理時に紙幣が操作者により機体10の外
から投入される際に開作動され、出金口11は、主とし
て出金処理するための紙幣や入金処理において生じたリ
ジェクト紙幣等を操作者により取り出す際に開作動され
る。
【0087】入金口12が待機状態(図1、図6および
図8の状態)にあるとき、図示せぬ制御部は、ビルプレ
ス用駆動ディスク76をその検出片部77が第2近接位
置検出センサ100で検出される位置で停止させてお
り、稼動アーム81が第2近接位置にある。そして、こ
の稼動アーム81に引張バネ94,95を介して連結さ
れた補助アーム88はその検出片部92が第1近接位置
検出センサ97で検出される位置にある。
【0088】この状態では、押圧板28は取込機構21
に最も近接する第1近接位置に位置することになり、入
金口シャッタ37はその入金口シャッタ本体40で入金
口12の押圧板28よりも取込機構21に対し反対側の
スペースすなわち押圧板28と前壁部18との間のスペ
ース44を全て覆って閉塞した状態となっており、同時
に押圧板28が後壁部17に近接してこれらの間の入金
スペース35を閉じた状態となっている。よって、入金
口12は全体として閉塞されている。
【0089】また、出金口11が待機状態(図5の状
態)にあるとき、図示せぬ制御部は、出金口シャッタ用
駆動ディスク116をその検出片部117が閉作動位置
検出センサ129で検出される位置で停止させており、
稼動アーム121が閉作動位置にある。そして、この稼
動アーム121に係合ピン126を介して係合している
補助アーム123は、出金口シャッタ本体63で出金口
11を閉塞させている。
【0090】入金口12および出金口11が上記待機状
態にある状態で、図示せぬ操作部に入金処理を行う旨の
操作入力がなされると、制御部は、電動モータ65を正
回転させる。すると、ワンウエイクラッチ113で出金
口シャッタ用駆動ディスク116は非回転の状態が維持
される一方、ワンウエイクラッチ75でビルプレス用駆
動ディスク76が一方向に回転する。そして、制御部
は、ビルプレス用駆動ディスク76をその検出片部77
が第2離間位置検出センサ101で検出される位置まで
回転させて電動モータ65を停止させる(図2、図5お
よび図7の各入金口12の状態)。
【0091】この電動モータ65の正回転によるビルプ
レス用駆動ディスク76の一方向回転で、稼動アーム8
1は第2近接位置から第2離間位置に揺動する。この揺
動により、この稼動アーム81に引張バネ94,95を
介して連結された補助アーム88も同様に揺動し、補助
アーム88のU字溝89にガイドローラ31において係
合しているベース部33が前方に移動し、ベース部33
に設けられた押圧板28が前方すなわち取込機構21に
対し離間する側に移動する。すると、押圧板28で押さ
れることにより、入金口シャッタ本体40が、押圧板2
8の押圧でネジリバネ42の付勢力に抗してローラ43
を前壁部18に沿って下降させることになる。そして、
入金口シャッタ本体40は、押圧板28と前壁部18と
の間で狭まっていくスペース44に応じて折り畳まれ、
最終的に押圧板28が取込機構21から最も離間する第
1離間位置に位置して停止する。また、稼動アーム81
が第2近接位置から第2離間位置に揺動を開始すると、
稼動アーム81の当接部109が当接板106から離間
し、当接板106およびビルガイド107が揺動する。
すると、ビルガイド107は、後壁部17を越えて入金
口12内に進入して、取込口19を覆う状態となる。
【0092】ここで、押圧板28の第1近接位置から第
1離間位置までの上記移動が正常に行われれば、ビルプ
レス用駆動ディスク76の検出片部77が第2離間位置
検出センサ101で検出された時点で、補助アーム88
の検出片部92が第1離間位置検出センサ98で検出さ
れることになり、このような検出状態になれば、制御部
は、以降の作動を続けさせることになる。
【0093】一方、例えばスペース44に何らかの理由
で異物が入り込んでしまい、押圧板28の第1近接位置
から第1離間位置までの上記移動途中でこの異物によっ
て押圧板28が停止させられると、ビルプレス用駆動デ
ィスク76の検出片部77が第2離間位置検出センサ1
01で検出され、稼動アーム81が第2離間位置に位置
しても、稼動アーム81は引張バネ94,95を伸ばす
のみで、押圧板28は停止させられた状態が維持され、
補助アーム88の検出片部92が第1離間位置検出セン
サ98で検出されることがない。よって、このような検
出状態になれば、制御部は、アラームを発生させるとと
もに以降の作動を停止させることになる。
【0094】このようなアラームを受けて、操作者は、
異物を取り除くことになるが、押圧板28に連結された
補助アーム88は、引張バネ94,95を伸ばすことに
よって稼動アーム81に対し容易に揺動可能であるた
め、押圧板28の手動による移動が容易となり、異物の
取り除きも容易となる。
【0095】上記のように、ビルプレス用駆動ディスク
76の検出片部77が第2離間位置検出センサ101で
検出されると同時に、補助アーム88の検出片部92が
第1離間位置検出センサ98で検出される状態となる
と、押圧板28が最も後壁部17から離間する第1離間
位置に位置することになり、押圧板28と後壁部17と
の間に入金スペース35が形成される。一方、押圧板2
8と前壁部18との間のスペース44は折り畳まれた入
金口シャッタ本体40で閉塞されることになる。
【0096】このようにして形成された入金スペース3
5に入金紙幣が投入されることになる。このとき、ビル
ガイド107によって入金紙幣が直接取込口19に入り
込むことがなく、すべての紙幣が立設状態で底板部14
上に載置される。
【0097】上記のように入金スペース35に入金紙幣
が投入されると、紙幣検出センサ103がこれを検出す
ることになり、図示せぬ制御部は、紙幣検出センサ10
3による紙幣の検出に基づくタイミングで、電動モータ
65を正回転させる。すると、このときも、ワンウエイ
クラッチ113で出金口シャッタ用駆動ディスク116
は非回転の状態が維持される一方、ワンウエイクラッチ
75でビルプレス用駆動ディスク76が一方向に回転す
る。そして、制御部は、ビルプレス用駆動ディスク76
をその検出片部77が第2近接位置検出センサ100で
検出される位置まで回転させて電動モータ65を停止さ
せる(図1、図6および図8の各入金口12の状態)。
【0098】この電動モータ65の正回転によるビルプ
レス用駆動ディスク76の一方向回転で、稼動アーム8
1は第2離間位置から第2近接位置に揺動する。この揺
動により、この稼動アーム81に引張バネ94,95を
介して連結された補助アーム88も同様に揺動し、補助
アーム88のU字溝89にガイドローラ31において係
合しているベース部33が後方に移動し、ベース部33
に設けられた押圧板28が第1離間位置から第1近接位
置に向けて移動して、入金スペース35に投入された紙
幣に当接して停止しこれを主に引張バネ94の付勢力で
取込機構21の蹴出ローラ22に押し付ける。このよう
に押圧板28が第1離間位置から第1近接位置に向けて
移動すると、押圧板28に連結された入金口シャッタ本
体40が押圧板28の移動量に応じてローラ43をネジ
リバネ42の付勢力で前壁部18に沿って上昇させるこ
とになる。これにより、押圧板28と前壁部18との間
のスペース44の拡がりに応じて入金口シャッタ本体4
0が揺動してこのスペース44を常に閉塞させる。ま
た、稼動アーム81が第2離間位置から第2近接位置に
揺動すると、その終盤に稼動アーム81の当接部109
が当接板106に当接し、当接板106およびビルガイ
ド107を揺動させる。すると、ビルガイド107は、
後壁部17を越えて入金口12内から外に退避して、取
込口19を覆う状態を解除する。
【0099】そして、制御部は、稼動アーム81の第2
離間位置から第2近接位置への揺動で、ビルプレス用駆
動ディスク76の検出片部77が第2近接位置検出セン
サ100で検出されると、取込機構21により紙幣の取
り込みを開始させる。すなわち、最も後壁部17側の紙
幣を蹴出ローラ22で取込口19に向け蹴り出すととも
に、取込ローラ23および分離ローラ24で紙幣を一枚
ずつに分離しつつ入金側搬送路25に繰り出す。
【0100】このような紙幣の取り込みによって、押圧
板28と蹴出ローラ22との間に挟持された入金紙幣も
徐々に量が減ることになるが、主に引張バネ94の付勢
力で押圧板28は入金紙幣の量に応じて蹴出ローラ22
に近づいて常に紙幣を蹴出ローラ22に押し付けること
になる。最終的に紙幣をすべて取り込むと押圧板28は
第1近接位置に位置する。
【0101】そして、紙幣検出センサ103で紙幣が検
出されなくなると、入金スペース35の紙幣がすべて取
り込まれたことになるため、制御部は、取込機構21の
駆動を停止させる。
【0102】このとき、押圧板28の第1離間位置から
第1近接位置までの上記移動が正常に行われれば、ビル
プレス用駆動ディスク76の検出片部77が第2近接位
置検出センサ100で検出された後、紙幣検出センサ1
03で紙幣が検出されなくなった時点で、補助アーム8
8の検出片部92が第1近接位置検出センサ97で検出
されることになり、このような検出状態になれば、制御
部は、正常と判定して以降の作動を続けさせることにな
る。
【0103】一方、例えば入金スペース35に何らかの
理由で異物が入り込んでしまい、押圧板28の第1離間
位置から第1近接位置までの上記移動途中でこの異物に
よって押圧板28が停止させられると、ビルプレス用駆
動ディスク76の検出片部77が第2近接位置検出セン
サ100で検出され、稼動アーム81が第2離間位置に
位置するとともに、紙幣検出センサ103で紙幣が検出
されなくなっても、稼動アーム81は引張バネ94,9
5を伸ばすのみで、押圧板28は停止させられた状態が
維持され、補助アーム88の検出片部92が第1近接位
置検出センサ97で検出されることがない。よって、こ
のような検出状態になれば、制御部は、アラームを発生
させるとともに以降の作動を停止させることになる。
【0104】このようなアラームを受けて、操作者は、
異物を取り除くことになるが、押圧板28に連結された
補助アーム88は、引張バネ94,95を伸ばすことに
よって稼動アーム81に対し容易に揺動可能であるた
め、押圧板28の手動による移動が容易となり、異物の
取り除きも容易となる。
【0105】上記のように、ビルプレス用駆動ディスク
76の検出片部77が第2近接位置検出センサ100で
検出されると同時に、補助アーム88の検出片部92が
第1近接位置検出センサ97で検出される状態となる
と、入金口12は上記した待機状態となり、全体として
閉塞されることになる。
【0106】上記入金処理において、入金側搬送路25
に設けられた判別部で紙幣がリジェクト紙幣であると判
定されると、このリジェクト紙幣は、リジェクト側搬送
路58から出金ベルト54,55を介して待機状態にあ
る出金口11内に繰り出される。また、出金処理におい
て機体10内から紙幣を出金させる際にも、出金紙幣
は、出金側搬送路56から出金ベルト54,55を介し
て待機状態にある出金口11内に繰り出される。
【0107】そして、入金処理においてすべての入金紙
幣の判別が完了した時点で出金口11にリジェクト紙幣
が繰り出されていた場合と、出金処理が完了し出金口1
1に出金紙幣がすべて繰り出された場合とにおいて、制
御部は、電動モータ65を逆回転させる。すると、ワン
ウエイクラッチ75でビルプレス用駆動ディスク76は
非回転の状態が維持される一方、ワンウエイクラッチ1
13で出金口シャッタ用駆動ディスク116が一方向に
回転する。そして、制御部は、出金口シャッタ用駆動デ
ィスク116をその検出片部117が開作動位置検出セ
ンサ130で検出される位置まで回転させて電動モータ
65を停止させる(図6の出金口11の状態)。
【0108】この電動モータ65の逆回転による出金口
シャッタ用駆動ディスク116の一方向回転で、稼動ア
ーム121は閉作動位置から開作動位置に揺動する。こ
の揺動により、この稼動アーム121にネジリバネ12
7の付勢力で係合ピン126を当接させた補助アーム1
23も同様に揺動し、補助アーム123に連結された出
金口シャッタ本体63が回動して出金口11を開放し、
紙幣の取り出しを可能とする。なお、操作者が何らかの
理由で、出金口11を開放した出金口シャッタ本体63
を閉塞方向に回動させようとした場合、ネジリバネ12
7が変形してこれを吸収し、稼動アーム121に無理な
力がかかるのを防止する。
【0109】図示せぬ紙幣検出センサが出金口11から
紙幣が取り出されたことを検出すると、制御部は、電動
モータ65を上記と同様に逆回転させる。すると、ワン
ウエイクラッチ75でビルプレス用駆動ディスク76は
非回転の状態が維持される一方、ワンウエイクラッチ1
13で出金口シャッタ用駆動ディスク116が一方向に
回転する。そして、制御部は、出金口シャッタ用駆動デ
ィスク116をその検出片部117が閉作動位置検出セ
ンサ129で検出される位置まで回転させて電動モータ
65を停止させる(図5の出金口11の状態)。
【0110】この電動モータ65の逆回転による出金口
シャッタ用駆動ディスク116の一方向回転で、稼動ア
ーム121は開作動位置から閉作動位置に揺動する。こ
の揺動により、この稼動アーム121にネジリバネ12
7の付勢力で係合ピン126を当接させた補助アーム1
23も同様に揺動し、補助アーム123に連結された出
金口シャッタ本体63が回動して出金口11を閉塞す
る。なお、操作者が何らかの理由で、一旦出金口11を
閉塞した出金口シャッタ本体63を開放方向に回動させ
ようとしても、上記のように補助アーム123は揺動で
きず出金口シャッタ本体63が開かれることはない。
【0111】以上に述べた紙幣入出金機によれば、入金
口12と出金口11とが別々に設けられており、出金口
11に出金口シャッタ59が設けられ、入金口12に押
圧板28が設けられている場合でも、これら出金口シャ
ッタ59および押圧板28を同時に駆動する必要性がな
いことから、これらの駆動源を一つの電動モータ65で
共用化する。その結果、別々に駆動源を有する場合のよ
うに機体10が大型化することがなくコスト増にもなら
ない。したがって、機体10の小型化が図れるとともに
コストを低減することができる。
【0112】また、共用の電動モータ65の正回転およ
び逆回転の切り換えで押圧板28および出金口シャッタ
59を別々に駆動することになる。したがって、駆動源
を一つの電動モータ65で共用化して押圧板28および
出金口シャッタ59を別々に駆動する場合でも、電動モ
ータ65の回転方向を換えるという簡単な作動でこれを
行うことができる。
【0113】さらに、電動モータ65を正回転させると
ワンウエイクラッチ75が押圧板28へ駆動力を伝達す
るとともにワンウエイクラッチ113が出金口シャッタ
59への駆動力を遮断するため、押圧板28のみを駆動
することになり、他方、電動モータ65を逆回転させる
とワンウエイクラッチ75が押圧板28へ駆動力を遮断
するとともにワンウエイクラッチ113が出金口シャッ
タ59への駆動力を伝達するため、出金口シャッタ59
のみを駆動することになる。したがって、駆動源を一つ
の電動モータ65で共用化して押圧板28および出金口
シャッタ59を別々に駆動する場合でも、ワンウエイク
ラッチ75およびワンウエイクラッチ113を用いると
いう簡素な構成でこれを実現できる。
【0114】加えて、押圧板28の移動に連動して入金
口12を開閉する入金口シャッタ37を有するため、ビ
ルプレス駆動用の電動モータ65で入金口シャッタ37
をも開閉させることができる。よって、ビルプレス駆動
用の電動モータ65で入金口シャッタ駆動用モータを共
用化することができ、この点でも、別々にモータを有す
る場合のように機体10が大型化することがなくコスト
増にもならない。したがって、より一層、機体10の小
型化が図れるとともにコストを低減することができる。
【0115】また、押圧板28が取込機構21から離間
する位置にあるときに入金口シャッタ37は入金口12
を開放することになり、その結果、開放された入金口1
2の離間する押圧板28と取込機構21との間の入金ス
ペース35に入金紙幣の投入が可能となる。一方、紙幣
を機体10内に取り込むため押圧板28が取込機構21
に近接すると、入金口シャッタ37は入金口12を閉塞
することになり、その結果、入金口12への異物や紙幣
の誤投入が防止される。また、紙幣投入時以外の状態で
は押圧板28を取込機構21に近接させておくことで、
入金口シャッタ37は入金口12を閉塞することにな
り、その結果、入金口12への異物や紙幣の誤投入が防
止される。したがって、押圧板28の移動に入金口シャ
ッタ37を連動させるようにしても、入金口シャッタ3
7を確実に機能させることができる。
【0116】具体的に、押圧板28が取込機構21から
離間した状態では、この押圧板28に基端側が連結され
た入金口シャッタ本体40が、入金口12の取込機構2
1に対し反対側に設けられた案内部に近接しており、ネ
ジリバネ42の付勢力に抗してその先端側が押圧板28
に近接するように折り畳まれた状態となり、入金口12
を開放した状態となる。一方、この状態から、押圧板2
8が取込機構21に近接する側に移動すると、入金口シ
ャッタ本体40がネジリバネ42の付勢力でその先端側
を入金口12の開口側に位置させるよう案内部で案内さ
れながら入金口12からの飛び出しが規制される位置ま
で移動して、入金口12を閉塞した状態となる。したが
って、押圧板28の移動に入金口シャッタ37を連動さ
せるようにしても、入金口シャッタ37を確実に機能さ
せることができ、しかも、簡素な構成でこれを実現でき
る。
【0117】さらに、押圧板28が引張バネ94,95
を介して電動モータ65により駆動されるため、異物で
押圧板28の移動が途中で停止させられても、電動モー
タ65は引張バネ94,95の存在によって回転を続け
る。その結果、引張バネ94,95よりも電動モータ6
5側の駆動系の位置データと、引張バネ94,95より
も押圧板28側の駆動系の位置データとの関係にずれが
生じる。そして、制御部が、第2近接位置検出センサ1
00および第2離間位置検出センサ101の検出結果と
第1近接位置検出センサ97および第1離間位置検出セ
ンサ98の検出結果とから、引張バネ94,95よりも
電動モータ65側の駆動系の位置データである稼動アー
ム81の位置データと、引張バネ94,95よりも押圧
板28側の駆動系の位置データである補助アーム88の
位置データとの関係のずれを検出し、入金口12の異物
の有無を判定する。このように、押圧板28の移動が途
中で停止させられることに基づいて異物を検出できるた
め、非磁性体を含む種々の材質の異物の混入を検出する
ことができる。
【0118】しかも、制御部は、引張バネ94,95よ
りも電動モータ65側の駆動系の位置データを検出する
第2近接位置検出センサ100および第2離間位置検出
センサ101の検出結果と、引張バネ94,95よりも
押圧板28側の駆動系の位置データの位置データを検出
する第1近接位置検出センサ97および第1離間位置検
出センサ98の検出結果と、紙幣検出センサ103の検
出結果とから入金口12の異物の有無を判定するため、
押圧板28の移動が途中で停止させられたときに、それ
が異物によるものなのか紙幣によるものなのかを区別す
ることができる。したがって、非磁性体を含む種々の材
質の異物の混入を確実に検出することができる。
【0119】具体的に、押圧板28が第1近接位置に位
置すると予想される、稼動アーム81が第2近接位置に
位置したことを第2近接位置検出センサ100が検出し
たときに、押圧板28が第1近接位置に位置することを
第1近接位置検出センサ97が検出しない場合と、押圧
板28が第1離間位置に位置すると予想される、稼動ア
ーム81が第2離間位置に位置したことを第2離間位置
検出センサ101が検出したときに、押圧板28が第1
離間位置に位置することを第1離間位置検出センサ98
が検出しない場合との両方について、異物を検出するこ
とができる。したがって、押圧板28が取込機構21に
近接する方向に移動する場合と、押圧板28が取込機構
21から離間する方向に移動する場合との両方について
異物を検出することができるため、さらに確実に異物を
検出することができる。
【0120】加えて、押圧板28を取込機構21に対し
離間させた状態でビルガイド107を入金口12内に進
入させるため、入金口12に紙幣が投入される際にこの
ビルガイド107が紙幣が取込口19に直接突っ込まれ
ることを防止する。よって、図9に示すように、最も取
込機構21側にあって最初に取込機構21で取り込まれ
るべき紙幣よりも、後に取り込まれる紙幣が取込機構2
1の取込口19に先に入り込んでしまうことがなくな
る。したがって、入金口12に投入された紙幣をジャム
など生じることなく確実に取込機構21で機体10内に
取り込むことができる。
【0121】さらに、入金口12に紙幣の投入を可能と
するように押圧板28が取込機構21に対し反対側に移
動すると、ビルガイド107が入金口12内に進入する
ことになって、入金口12に投入される紙幣が取込口1
9に直接突っ込まれることを防止する状態となる。一
方、入金口12に紙幣が投入された後、押圧板28が取
込機構21側に移動すると、ビルガイド107が入金口
12から退避することで、紙幣が取込口19に至るのを
許容する状態となる。したがって、入金口12に投入さ
れた紙幣をジャムなど生じることなく一層確実に取込機
構21で機体10内に取り込むことができる。
【0122】また、ビルガイド107が、押圧板28の
移動に連動して入金口12に対し進退するため、ビルプ
レス駆動用の電動モータ65でビルガイド107を進退
させることができる。よって、ビルプレス駆動用の駆動
源とビルガイド駆動用の駆動源とを共用化することがで
き、別々に駆動源を有する場合のように機体10が大型
化することがなくコスト増にもならない。したがって、
機体10の小型化が図れるとともにコストを低減するこ
とができる。
【0123】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項1
記載の紙幣処理機によれば、ビルプレスの押圧板を取込
機構に対し離間させた状態で、入金口に紙幣が投入され
る際にビルガイドを入金口内に進入させておくと、この
ビルガイドは紙幣が取込口に直接突っ込まれることを防
止する。よって、最も取込機構側にあって最初に取込機
構で取り込まれるべき紙幣よりも、後に取り込まれる紙
幣が取込機構の取込口に先に入り込んでしまうことがな
くなる。したがって、入金口に投入された紙幣をジャム
など生じることなく確実に取込機構で機内に取り込むこ
とができる。
【0124】本発明の請求項2記載の紙幣処理機によれ
ば、入金口に紙幣の投入を可能とするように押圧板が取
込機構に対し反対側に移動すると、ビルガイドが入金口
内に進入することになって、入金口に投入される紙幣が
取込口に直接突っ込まれることを防止する状態となる。
一方、入金口に紙幣が投入された後、押圧板が取込機構
側に移動すると、入金口から退避することで、紙幣が取
込口に至るのを許容する状態となる。したがって、入金
口に投入された紙幣をジャムなど生じることなく一層確
実に取込機構で機内に取り込むことができる。
【0125】本発明の請求項3記載の紙幣処理機によれ
ば、ビルガイドが、ビルプレスの移動に連動して入金口
に対し進退するため、ビルプレス駆動用の駆動源でビル
ガイドを進退させることができる。よって、ビルプレス
駆動用の駆動源とビルガイド駆動用の駆動源とを共用化
することができ、別々に駆動源を有する場合のように機
体が大型化することがなくコスト増にもならない。した
がって、機体の小型化が図れるとともにコストを低減す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の紙幣処理機の一実施形態としての紙
幣入出金機のビルプレスおよび入金口シャッタを含む要
部の一状態を示す側断面図である。
【図2】 本発明の紙幣処理機の一実施形態としての紙
幣入出金機のビルプレスおよび入金口シャッタを含む要
部の別の状態を示す側断面図である。
【図3】 本発明の紙幣処理機の一実施形態としての紙
幣入出金機の要部の平断面図である。
【図4】 本発明の紙幣処理機の一実施形態としての紙
幣入出金機の要部の駆動系を示す側断面図である。
【図5】 本発明の紙幣処理機の一実施形態としての紙
幣入出金機の出金口シャッタの駆動系およびビルプレス
の駆動系を含む要部の一状態を示す側断面図である。
【図6】 本発明の紙幣処理機の一実施形態としての紙
幣入出金機の出金口シャッタの駆動系およびビルプレス
の駆動系を含む要部の別の状態を示す側断面図である。
【図7】 本発明の紙幣処理機の一実施形態としての紙
幣入出金機のビルガイドを含む要部の一状態を示す側断
面図である。
【図8】 本発明の紙幣処理機の一実施形態としての紙
幣入出金機のビルガイドを含む要部の別の状態を示す側
断面図である。
【図9】 紙幣入出金機の要部を示す側断面図である。
【符号の説明】
10 機体 11 出金口 12 入金口 19 取込口 21 取込機構 27 ビルプレス 28 押圧板 65 電動モータ 107 ビルガイド

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入金される紙幣が機外から投入される入
    金口に、投入された紙幣を該入金口の一側において一枚
    ずつ分離して取込口から機内に取り込む取込機構と、該
    取込機構に対し近接・離間するように移動可能な押圧板
    を有し該押圧板で前記取込機構に紙幣を押し付けるビル
    プレスとが設けられた紙幣処理機において、 前記入金口の前記取込機構側には、前記入金口内に進退
    可能であり、かつ該入金口に進入した状態で紙幣の前記
    取込口への進入を防止するビルガイドが設けられている
    ことを特徴とする紙幣処理機。
  2. 【請求項2】 前記ビルガイドは、前記押圧板が前記取
    込機構側に移動すると前記入金口から退避する一方、前
    記押圧板が前記取込機構に対し反対側に移動すると前記
    入金口に進入することを特徴とする請求項1記載の紙幣
    処理機。
  3. 【請求項3】 前記ビルガイドは、前記ビルプレスの移
    動に連動して前記入金口に対し進退することを特徴とす
    る請求項2記載の紙幣処理機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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